JP2000018246A - 回転装置 - Google Patents

回転装置

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JP2000018246A
JP2000018246A JP10187274A JP18727498A JP2000018246A JP 2000018246 A JP2000018246 A JP 2000018246A JP 10187274 A JP10187274 A JP 10187274A JP 18727498 A JP18727498 A JP 18727498A JP 2000018246 A JP2000018246 A JP 2000018246A
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rotor
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    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2360/00Engines or pumps
    • F16C2360/44Centrifugal pumps
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  • Magnetic Bearings And Hydrostatic Bearings (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生産加工機械などに用いられる磁気軸受スピ
ンドルに関するもので、軸受のダンピング特性の大幅に
改善を図ることにより、たとえば加工時のビビリ振動を
抑制する。 【解決手段】 ラジアル磁気軸受の回転子は厚みTr、導
伝率σrの電磁鋼板から構成され、固定子は回転子に面
する部分の軸方向の幅Td、導伝率σdのダンパー用電極
部分を有し、かつσd×Td2>σr×Tr2とすることに
より、磁気軸受は大きな軸受ダンピング特性を得ること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生産加工機械ある
いは半導体装置のターボ分子ポンプなどで用いられる回
転スピンドルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】以下、機械加工における高速スピンドル
を例にとり、近年注目されている磁気軸受スピンドルを
中心にその課題について説明する。
【0003】近年機械加工の分野において、高速切削加
工に対する要請が強くなっている。高速切削は生産効率
を向上させ、切削抵抗の減少により加工精度の向上と工
具の寿命を延ばす、また一体の原料から形状を一気に削
り出すことで鋳型などの費用を削減できかつ工程の短縮
化がはかれる、などの効果が期待されている。
【0004】また最近の製品品質に対する要求は、加工
面の品質すなわち形状精度や面粗度だけでなく、加工表
面下の欠陥や変質層の有無まで問われるようになってき
ており、金属除去に伴う発生熱の影響が低く、切削抵抗
が小さくできる高速切削の期待が大きい。
【0005】さて近年金型加工の分野において、工程の
集約化と生産タクトアップを目的として、従来の放電加
工を高速のエンドミル加工に置き換えるとりくみが急ピ
ッチで進められている。複雑な曲面形状を有する高硬度
材の金型部品加工が切削加工で可能になった理由は、高
速切削に耐えるツール、NCソフト、高速送り機構を有す
るM/C等の実用レベルでの著しい進歩によるものであ
る。
【0006】M/C(加工機)の性能を決定的に支配する
スピンドルには、従来から主に玉軸受による支持構造が
用いられてきた。前述した高速切削の要請に対して、潤
滑方式の改良、セラミックス軸受の採用などにより、高
速化に応えるための開発がなされている。
【0007】加工用スピンドルの基本性能は、通常DN値
(主軸径×回転数)の大きさで評価される。
【0008】玉軸受スピンドルの場合、近年様々な改良
がなされているが、機械的な摺動潤滑をともなうため
に、寿命という点を考慮すれば、実用的にはDN値は250
万程度が限界とされている。
【0009】一方、磁気浮上により非接触で回転体を支
持する能動制御型の磁気軸受スピンドルが、玉軸受方式
の限界を超える可能性を持つものとして、近年注目され
ている。
【0010】図14はその磁気軸受スピンドルの一例で
あり、500はスピンドルの主軸、501はモータロー
タ、502はモータステータである。503と504は
フロント側ラジアル軸受、505と506はリア側ラジ
アル軸受、507と508はスラスト軸受であり、それ
ぞれ回転側のロータと固定側のステータから構成され
る。509,510はフロント側とリア側のラジアル変
位センサー、511はスラスト変位センサー、512,
513は保護ベアリング、514はケーシングである。
【0011】図15(イ)(ロ)はラジアル軸受部の原理図を
示すもので、600は電磁鋼板から構成される回転子鉄
芯(図14のロータ503に相当)、601は固定子鉄
芯(図14のステータ504に相当)、602は巻線で
ある。図中に磁束の流れを矢印603で示す。ラジアル
磁気軸受は、上下左右の方向から磁気の力で回転子60
0を吸引して回転子を非接触で中心に保持する。
【0012】磁気軸受の場合、半永久的に使用可能であ
る非接触回転の特徴を活かすことにより、玉軸受のDN値
を大きく上回るスピンドルが実現できる可能性がある。
前述した加工側の高速・高剛性の要請に応えるために、
スピンドルの主軸径をより大きく、またより高速で回転
させる試みがなされている。大きな主軸径が要望される
理由は、主軸径が大きい程、高速時の慣性剛性(主軸の
軸中心が一方向を保とうとする力学的効果)が大きく、
またより大きな外径の刃具を把持できるからである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】エンドミル加工は機械
部品の加工において基本的な加工法であり、金型や自動
車部品あるいはエアコンのスクロール羽根のような複雑
な形状の加工には不可欠である。しかし、工具の支持方
法と工具形状に起因する低剛性、低減衰性のために、ま
た切削力が工具の刃数で決まる変動成分を持つために、
びびり振動が発生しやすいのも事実である。
【0014】さて高DN値化を図った磁気軸受スピンドル
をもちいて、たとえば高硬度材の金型鋼のエンドミル切
削加工を試みた場合、高い周波数のビビリ振動の発生が
大きな課題となった。その要因を究明した結果、磁気軸
受が磁気浮上により非接触で支持されているがゆえにも
っている基本的な素性が大きく関わっていることが分か
った。
【0015】図13は、磁気軸受スピンドルの剛性(変
位に対する外力)の周波数特性を示すものである。ゆる
やかに変化する外力が主軸に加わったときは、主軸の変
位は外力の影響を受けず一定である。しかし外力の周波
数が遮断周波数fc(たとえば、fc=100Herz)近傍にな
ると、剛性は低下し主軸変位は外力の影響を最も受けや
すくなる。周波数が遮断周波数fcを超えた右上がりの
部分は、フィードバック制御が及ばない周波数領域であ
り、浮上物体(主軸)の質量のみから決まる慣性剛性と
よばれる特性をもつ領域である。
【0016】変動する外乱荷重に対して回転主軸を安定
に支持するためには、適切な大きさの軸受剛性と減衰特
性を持つことが必要条件である。外力の周波数が低く、
f<fcの領域では、PID制御の微分ゲイン相当するフィ
ードバック係数を変えることにより、磁気軸受のダンピ
ング特性を自在に設定できる。
【0017】しかし外力の振動数が高くなり、慣性剛性
だけで軸受特性が決まるf>fcの周波数領域になる
と、制御によるダンピング効果はもはや得られない。し
たがって、従来の磁気軸受では、高い周波数のビビリ振
動に対しては、主軸材料の構造減衰に期待するか、ある
いは緩衝材を主軸内部に装着するなどの方策しかなかっ
た。
【0018】しかし加工負荷が大きく、プロセスダンパ
ー(材料できまる加工粘性抵抗)の小さな高硬度材の切
削では、上述した方法ではビビリ振動を完全に抑制する
ことは困難であった。
【0019】本発明は、たとえば磁気軸受で支持される
スピンドルの上述した課題に対して、抜本的な解決策を
与えるものである。本発明を磁気軸受に適用すれば、磁
気軸受の高速・高剛性の特徴を失うことなく、軸受特性
の基本的な「素性」の改良を図ることにより、ビビリ振
動を抑制して高品位加工を実現することができる。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数個の電極
部材から構成され円周方向でN極とS極が交互に配置され
たラジアル磁気軸受の固定子と、この固定子を収納する
ハウジングと、厚みTr、導伝率σrの複数個の電極部材
から構成される回転子と、前記ラジアル磁気軸受の前記
固定子と前記回転子により支持される主軸と、この主軸
を回転駆動するモータにより構成される回転装置におい
て、前記固定子は前記回転子に面する部分の軸方向の幅
Td、導伝率σdのダンパー用電極部分を有し、かつσd
×(Td) 2>σr×(Tr)2となるようにラジアル磁気
軸受を構成したものである。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明は磁気軸受スピンドルを高
速回転させることによってクローズアップされた現象:
渦電流損に注目し、その発生原理を効果的に活用するこ
とにより、加工時のビビリ振動を抑制する方策を見い出
したものである。
【0022】以下まず最初に本発明の原形モデルとして
の第一の実施例の概要を述べ、その原理と効果を渦電流
損の理論解析を用いて説明する。
【0023】(実施の形態1)図1は、本発明によるラ
ジアル磁気軸受電磁石の第一の実施例(原形モデル)を
示すものである。1は主軸2に装着されたラジアル軸受
のロータ部(回転子)、3はスピンドルの固定側に締結
されるステータ部(固定子)であり、いずれも複数の電
磁鋼板を重ねあわせて構成される。ステータ部3は8極
の独立した磁極から構成されたNSNS型を採用している。
すなわち、4つのN極4a〜4dと4つのS極5a〜5d
で構成され、異極同士が円周方向で交互に配置された構
成となっている。1つの磁極4aに着目すると、6,7
は巻き線の収納部、8,9は異極同士(NとS)の磁極間
の間隙部であるスロット部である。6〜9は他の磁極に
も同様に形成されている。
【0024】本実施例では、上記ラジアル軸受の回転子
と固定子に用いる電磁鋼板は板厚が大きく異なる。実施
例ではいずれも珪素鋼板を用いているが、回転子1の厚
みTr=0.35mmに対して、固定子3は通常用いられる珪素
鋼板としては常識外の厚みTd=1.5mmを用いている。効果
を要約すれば、 上記構成により、フィードバック制御が及ばない高周
波領域での軸受のダンピング特性の大幅な改善がはかれ
る。
【0025】その結果、たとえば高硬度材を対象とし
た高速・高負荷のエンドミル切削加工に適用しても、ビ
ビリ振動を大幅に抑制できる。
【0026】上記効果が得られる本発明の原理につい
て、以下ラジアル磁気軸受を渦電流ダンパーと見なした
場合の理論解析により詳しく説明する。
【0027】I.渦電流ダンパー解析 磁気軸受の渦電流損失の絶対値を求める従来の研究例、
あるいは渦電流ダンパーとしての効果を求める研究例は
現段階では見当たらない。そこで本発明の原理と効果を
証明するために、渦電流ダンパーのシンプルな解析モデ
ルをもとに、電磁誘導論から直接解析解を導く。
【0028】主軸ロータが径方向に微小振動している場
合、たとえばf=1KHerz以上の高い周波数では制御側
は追従できず、起磁力(コイルの巻き数Nと電流値Iとの
積)は一定のため、ロータとステータ間の磁界はギャッ
プに比例して変動する。
【0029】この磁束の変化を妨げるように、電磁誘導
の法則により、回転側、固定側の電磁鋼板に渦電流が流
れる。この渦電流がロータの振動を抑制するダンパー効
果となる。このダンパー効果がビビリ振動を抑制するた
めに、はたして実用レベルの大きさで得られるのか、と
いう点について以下考察する。
【0030】主軸ロータの振動を、図2(ロ)に示すよう
に、狭いギャップを保って対向している電磁鋼板から構
成された二枚の平板間の振動にモデル化する。図(ロ)
において、15は振動側(回転子1に相当),16は固
定側(固定子3に相当)であり、平板15は
【0031】
【数1】
【0032】で振動するものとする。起磁力
【0033】
【数2】
【0034】として
【0035】
【数3】
【0036】したがって磁束密度の変化分:
【0037】
【数4】
【0038】は、
【0039】
【数5】
【0040】とおくと、
【0041】
【数6】
【0042】電磁誘導論より
【0043】
【数7】
【0044】ここでJは電流密度
【0045】
【数8】
【0046】、σは導伝率(抵抗率ρの逆数)である。
電磁鋼板の一枚分に着目すると、板厚が十分に小さいた
めに、y方向の電流密度:
【0047】
【数9】
【0048】、またz方向は均一とすると、
【0049】
【数10】
【0050】となる。
【0051】
【数11】
【0052】渦電流損:
【0053】
【数12】
【0054】が、厚みTの電磁鋼板(積層された全長で
は幅b)、円周方向の長さd、磁束が入る深さSの導体
内で消費されるとして、時間平均とx方向 及びy方向
の平均をとると、
【0055】
【数13】
【0056】であるため
【0057】
【数14】
【0058】(5)式に(4)式を代入すると、二つの平板
間の磁束密度が変化する場合の渦電流損失:
【0059】
【数15】
【0060】が求まる。
【0061】
【数16】
【0062】但し磁束が入る深さ:Sは表皮効果を考慮
して、ω=ω0のときS=S0とすれば、
【0063】
【数17】
【0064】またこの渦電流ダンパーによる単位時間あ
たりの振動散逸エネルギ:
【0065】
【数18】
【0066】は
【0067】
【数19】
【0068】
【数20】
【0069】であるから、減衰定数Cが次のように求ま
る。
【0070】
【数21】
【0071】ダンピング効果に影響を与える因子を電磁
鋼板の板厚:Tで代表させる。この板厚:Tに対する減衰
定数、渦電流損失、減衰と剛性比を求めた結果を、f=1k
Herz、とf=4kHerzの場合につい図3〜図5に示す。
【0072】計算には主軸回転数:4万rpm、主軸径:
φ90mm、DN値360万の切削加工用高速スピンドルの設
計値を参考にして、上記平行平板の振動にモデル化した
下記の値を用いた。
【0073】
【数22】
【0074】結果を要約すれば、次のようである。 電磁鋼板の板厚:Tを大きくすれば、減衰定数、減衰
と剛性比とも大幅に増加し、ダンピング特性が飛躍的に
改善されることが分かる。
【0075】一方、半径方向の振動によって発生する
渦電流損失は極めて小さい。たとえば、電磁鋼板の厚
み:T=5mm、f=4kHerz、振幅:x1=10μmの場合でも
損失は僅かWv=21.4Wであり、ロータの回転によって発生
する損失Wrと比べて1桁から2桁程小さい。しかし振動
速度Vが小さいために、損失エネルギが僅かであるにも
かかわらず、大きな減衰力(たとえば10μmの振幅でFv
=170N)が得られる。 II.ビビリ振動抑制効果の評価 上記計算から得られた減衰定数Cをもちいて、ラジアル
軸受を渦電流ダンパーとみなした場合の振動抑制効果
を、再生ビビリの安定限界に関するMerrittの理論[た
とえば、稲田重雄ほか:切削工学、朝倉書店、(197
5).]より評価する。
【0076】解析の途中の過程は省略するが、系を1自
由度として、
【0077】
【数23】
【0078】を加工材料、加工条件、工具、で決まるカ
ッティングスティフネス、
【0079】
【数24】
【0080】を機械構造物の剛性(=スピンドルの剛性
とする)、スピンドルの回転部の質量m、減衰定数Cと
する。
【0081】
【数25】
【0082】としたとき、次の条件が成り立てば、工作
機械はビビリ振動に対して安定である。
【0083】
【数26】
【0084】ダンピング効果に影響を与える因子を電磁
鋼板の板厚:Tで代表させることにより、安定性の評価
をおこなった。また実測値から、ビビリ振動の周波数:
【0085】
【数27】
【0086】のときのスピンドル動剛性:
【0087】
【数28】
【0088】のとき
【0089】
【数29】
【0090】、カッティングスティフネス:
【0091】
【数30】
【0092】とした。図6の結果を要約すれば次の通り
である。
【0093】 電磁石のステータ側の電磁鋼板の板厚
がT=0.35mmの場合、(10)式の右辺を
【0094】
【数31】
【0095】とすれば、
【0096】
【数32】
【0097】であり、
【0098】
【数33】
【0099】のため不安定である。ちなみに、磁気軸受
に通常用いられる電磁鋼板の厚みは、T=0.05〜0.5mm
程度である。またモータ、変圧器、リアクトル等に用い
られる電磁鋼板も、通常やはり同程度の厚みのものが用
いられる。
【0100】電磁鋼板の板厚をT>1.5mmにすると、
【0101】
【数34】
【0102】となるため系は安定となり、ビビリ振動は
発生しない。以上の結果から、狭いギャップを保って対
向している電磁鋼板が相対的に振動している場合、いず
れか一方の電磁鋼板の板厚を充分に大きくすれば、渦電
流損失のダンパー効果により、ビビリ振動を抑制できる
ことが分かる。
【0103】なを(9)式から、減衰定数Cは導伝率σに比
例しかつ電磁鋼板の板厚の2乗に比例する。したがっ
て、ビビリ振動を抑制するダンパー効果は、電磁鋼板の
導伝率σを変えても調節できる。
【0104】本発明は渦電流損失をラジアル軸受のダン
パー効果として利用しているが、通常磁気軸受に発生す
る渦電流損失は極力回避すべきものとして扱われてい
る。
【0105】従来は主軸の回転によって回転側の電磁鋼
板に発生する渦電流損失が、磁気軸受スピンドルの高速
化を図る上で大きな課題とされていた。回転子鉄芯中の
一点は回転によって、図1(イ)に示すように、N→S→
N→S と固定子3の磁極に面して磁束10の方向と大き
さが変化するために、回転子鉄芯1には変動する誘起起
電力が生じて渦電流が流れる。この場合の渦電流損失Wr
は、次式で示すように磁束密度の最大値B0、角速度
ω、電磁鋼板の板厚Tのそれぞれの2乗に比例し、導伝率
σに正比例する。
【0106】
【数35】
【0107】この渦電流損失Wrの大きさは、磁気軸受ス
ピンドルの高DN値化を図った場合、無視できないオーダ
ーとなる。この損失:Wrによる主軸の温度上昇は、主軸
の軸方向の伸びをもたらし、振れ精度を低下させ、また
複合部品により構成される回転主軸の信頼性に多大な悪
影響を与える。この損失Wrを小さくするために、通常回
転子鉄芯1は、極力板厚Tが薄く導伝率σが低い電磁鋼
板(珪素鋼板)を重ねあわせた積層構造が採用される。
【0108】本発明は、ロータの回転によって発生する
上述した渦電流損失Wrと異なり、ロータの径方向の振動
による渦電流損失Wvは、回転側と固定側の両方に発生す
るという点に着目したものである。したがって、 (1)回転側は損失Wrを極力低減するために、従来同様
に薄く、導伝率の低い(すなわち抵抗率の高い)珪素鋼
板を用いる。
【0109】(2)固定側には損失Wvを積極的に発生さ
せるために、たとえば板厚が厚く、あるいは導伝率の高
い珪素鋼板を用いる。
【0110】上記(1)(2)を同時に施すことにより、元来
「諸刃の剣」である渦電流損のマイナス面(主軸の発
熱)を押えて、プラス面(ダンパー効果)のみを効果的
に引き出すことが可能となるのである。
【0111】このとき、たとえ固定側であったとして
も、発熱に起因するマイナス面の悪影響が懸念される。
しかし (1)主軸ロータが回転することに発生する渦電流損失
Wrは、原理上、主軸ロータ側に発生するものがほとんど
で、固定側では少ない。
【0112】(2)固定側に渦電流損失が発生しても、
回転側に発生する場合と比べて次の点で有利である。
【0113】主軸(回転側)が発熱する場合と比べ
て、とスピンドルの基本性能(振れ精度)に与える影響
は小さい。
【0114】 固定側の冷却設計の自由度は、回転側
(主軸)の場合と比べて、はるかに高い。
【0115】ダンパー効果を得る上で、不必要な損失
を減らす方策(後述するダンパー部材等)を適用でき
る。
【0116】(3) ダンパー効果を期待するラジアル
振動による渦電流損失は、主軸が振動しているときのみ
発生する。またこの振動による損失は、回転によるもの
と比べて、1〜2桁小さい。
【0117】上記理由により、本発明ではマイナス面の
悪影響は極力小さくできる。 (実施の形態2)図7は、本発明によるラジアル磁気軸
受電磁石の第2の実施例を示すものである。20は主軸
21に装着されたラジアル軸受のロータ部である回転子
鉄芯、22はスピンドルの固定側に締結されるステータ
部である固定子鉄芯である。回転子鉄芯20は、複数枚
の薄く導伝率の低い電磁鋼板(T=0.1〜0.5mm程度)を
重ねあわせて構成される。一方、固定子鉄芯22は、通
常用いられる回転子同様の薄い電磁鋼板23と、ダンパ
ー部材としてもちいる厚い電磁鋼板24の組み合わせか
ら構成される。
【0118】(実施の形態3)図8は本発明の第3の実
施例を示すものである。高い周波数になると渦電流が表
皮効果により部材の表面近傍にしか流れないことを利用
したもので、固定側電磁石のダンパーとして機能する部
分の径方向の厚みを極力薄くして、それ以外の部分には
従来同様の薄く、導伝率の低い電磁鋼板で構成したもの
である。
【0119】30は主軸31に装着されたラジアル軸受
のロータ部である回転子鉄芯、32はスピンドルの固定
側に締結されるステータ部である固定子鉄芯である。こ
の固定子鉄芯32は断面T字形のダンパー用電極部材3
3と、従来通りの板厚の薄い電磁鋼板である軸受用電極
部材34から構成される。
【0120】固定子鉄芯32は8極の独立した磁極から
構成されたNSNS型を採用している。すなわち、4つのN
極35a〜35dと4つのS極36a〜36dで構成さ
れ、異極同士が円周方向で交互に配置された構成となっ
ている。1つの磁極35aに着目すると、37,38は
巻き線の収納部、39,40は異極同士(NとS)の磁
極間の間隙部であるスロット部である。37〜40は他
の磁極にも同様に形成されている。上記構成により、 固定子鉄芯32に渦電流による発熱があったとして
も、発熱個所はダンパー用電極部材33のみに限定され
る。
【0121】第1、第2の実施例と比べて、固定側電
磁石の磁気特性の劣化を極力小さく押さえられる。電磁
石とロータの間で形成される閉ループ磁気回路(N極→
回転子30→S極→N極)の特性に与える影響を充分小さ
くできる。
【0122】ダンピング効果の大きさは、ダンパー部
材33の軸方向の幅:Tdを変えることによって任意に設
定できる。
【0123】抑制するビビリ振動の周波数:fの最小
値によって、ダンパー部材33の径方向の厚み:Tfを決
める。高い周波数では、表皮効果により磁束は部材の内
面に深く入らないため、実施例ではTf=5mmに設定し
た。
【0124】図9は前記ダンパー部材の回転子に面する
内面に、抵抗率の小さな導体の皮膜をたとえば溶射など
の工法を用いて形成した場合を示す。100は主軸10
1に装着されたラジアル軸受のロータ部である回転子鉄
芯、102はスピンドルの固定側に締結されるステータ
部である固定子鉄芯である。この固定子鉄芯102は、
回転子100に面する内面に銅またはアルミなどの導体
皮膜103が形成されたダンパー用電極部材104と、
軸受用電極部材105から構成される。ちなみに銅の抵
抗率は、ρ=1.55×10-8Ωm、アルミはρ=2.50×1
-8Ωmであり、10-7台の珪素鋼板と比べて充分に大
きい。そのため渦電流が流れ易く、一層のダンパー効果
を得ることができる。この導体皮膜を電極の内面に形成
する方法は上記第3以外の実施例にも適用できる。
【0125】(実施の形態4)図10は本発明の第4の
実施例を示すもので、ダンパー部材を冷却する放熱シー
トを磁気軸受の固定子側に設けたものである。この実施
例は、たとえば電磁石に供給する電流の高周波の変動成
分が大きく、ダンパー部材の発熱が無視できない場合の
冷却方法の一例を示すものである。
【0126】40は主軸41に装着されたラジアル軸受
のロータ部である回転子鉄芯、42はスピンドルの固定
側に締結されるステータ部である固定子鉄芯である。こ
のステータ部42は従来通りの板厚の薄い電磁鋼板43
と固定子鉄芯の側面に装着されたダンパー部材44とこ
のダンパー部材43の発熱を放熱する放熱シート45か
ら構成される。46、47はスピンドルのハウジングで
ある。ダンパー部材44は断面形状がL字形をしてお
り、このダンパー部材44と薄い電磁鋼板43の間に放
熱シート45を密着させた状態で挟み、ハウジング4
6,47側へ放熱する。そのため本実施例では、 放熱シート45の厚みが薄いために、ラジアル軸受の
軸方向長さはほとんど変えなくてよい。
【0127】ハウジング側46,47の冷却(水冷も
可)は容易であり、また放熱シートによる伝熱面積は充
分大きくとれる。
【0128】放熱シートとしては、単結晶ライフのグラ
ファイトである公知の「パナソニックグラファイト」を
採用した。同材料は、固相―固相法のプロセスで製造さ
れたもので、シート形状の製作が容易であり、熱伝導性
が銅の数倍もすぐれているものである。
【0129】さて、以上の実施例はすべて本発明を磁気
軸受に適用したものであった。しかし磁気回路の構成が
磁気軸受と類似しているモータにも本発明を適用でき
る。
【0130】(実施の形態5)図11は本発明の第5の
実施例を示すもので、振動抑制効果を得るためのダンパ
ー部材をラジアル磁気軸受同様にモータに装着した例を
示す。
【0131】51はスピンドルの主軸、52はモータロ
ータ、53はモータステータである。54と55はフロ
ント側ラジアル軸受(第一のラジアル軸受)のロータと
ステータ、56と57はリア側ラジアル軸受(第二のラ
ジアル軸受)のロータとステータである。58と59は
スラスト軸受のロータとステータである。60,61は
フロント側とリア側のラジアル変位センサー、62はス
ラスト変位センサー、63,64は保護ベアリング、6
5はフロントプレート、66はフロントケース、67は
リアーケース、68はリアープレートである。
【0132】主軸51は、フロント側ラジアル軸受のロ
ータ54が装着されたフロント部69、モータロータ5
2が装着されたモータ部70、リア側ラジアル軸受のロ
ータ6が装着されたリアー部71から構成される。
【0133】72はフロント側ラジアル軸受のステータ
55に装着されたフロント側ダンパー部材、73はモー
タステータ53に装着された中央部ダンパー部材、74
はリアー側ラジアル軸受のステータ57に装着されたリ
アー側ダンパー部材である。モータも磁気軸受同様に回
転側、固定側とも薄く導伝率の低い電磁鋼板から構成さ
れる場合が多いが、磁気回路の構成が磁気軸受と良く似
ているために、第1〜第4の実施例で説明した構成を同
様に施せば、振動抑制効果を得ることができる。本実施
例では、薄い珪素鋼板とダンパー部材の組み合わせたス
テータの構成を採用している。
【0134】また図11の例のごとく、フロント側とリ
アー側に加えて中央部のモータにもダンパー効果を施せ
ば、両サイドの軸受を節とする振動も抑制することがで
きる。
【0135】(実施の形態6)図12は本発明の第6の
実施例を示すもので、振動を抑制するダンピング作用の
大きさを外部から任意に調節できるようにした例を示
す。この実施例では、磁気軸受の固定子側を軸受用固定
子とダンパー用固定子の2つで構成し、このダンパー用
固定子に軸受用主巻線とは別の副巻線を施すことによ
り、ダンパー用固定子に与えられる磁束密度を任意に調
節できるようにしたものである。
【0136】80は主軸81に装着されたラジアル軸受
のロータ部である回転子鉄芯、82はスピンドルの固定
側に締結されるステータ部である固定子鉄芯である。こ
のステータ部82は従来通りの板厚の薄く導伝率の小さ
い電磁鋼板から構成される軸受用固定子83と、この軸
受用固定子よりも外径が大きく、かつ板厚の厚いあるい
は導伝率の高い電磁鋼板から構成されるダンパー用固定
子84から構成される。85は前記2つの固定子83、
84の両方にまたがって巻かれた主巻線、86はダンパ
ー用固定子84だけに巻かれた副巻線である。
【0137】主巻線85に流す電流をIB、副巻線86
に流す電流をID=±αIBとする。 したがって、軸受用固定子83によって発生する磁束
密度をBとすれば、ダンパー用固定子84によって発生
する磁束密度BDは、2つの巻線85,86に流す電流で
決まるため、BD=B±αBなる。この場合、2つの巻線8
5,86の電流供給源(ドライバー)は共通でよい。
【0138】αをダンピングパラメータとすれば、α
を0から1の範囲で変えることにより、磁束密度BD(す
なわち振動減衰効果)を0から2倍の範囲で調節でき
る。
【0139】したがって、本発明により加工対象(金型
材、アルミetc.)と加工条件(回転数、切り込み量、
送り速度etc.)に合わせて、ビビリ振動を抑制する最
も適切なダンピング特性を選ぶことができる。このビビ
リ振動を磁気軸受が内蔵する変位センサーあるいは力セ
ンサー(電磁石の電流値から演算)からの情報をもとに
上記αを制御すれば、スピンドルのどのような使用条件
下でも、ビビリ振動を最適なダンピング特性で自動的に
制御できる「オートダンピング・コントロール」が実現
可能となる。
【0140】また能動制御型の磁気軸受の場合は、磁気
軸受のバイアス電流を変えることにより軸受の剛性も変
えることができるために、図5の例に示す減衰と剛性比
(Cω/Km)も任意に変えることができる。
【0141】高速スピンドルの場合、主軸の固有振動数
を上げるために、限界に近いところまで主軸の軸長を短
縮化する必要があるが、実施例の構成にすればラジアル
軸受の軸方向の長さ[図(イ)の寸法L]が変らないため
に、主軸の全長を変えないで、ダンピング特性のコント
ロールが可能である。またラジアル軸受の基本性能(剛
性、負荷能力)も、α=0の場合BD=Bであるため従来
と変らない。固定側の外径は大きくなるが、ハウジング
外径が大きくなっても、スピンドルの性能・信頼性には
なんら影響を与えない。
【0142】上記発明は磁気軸受に適用した例である
が、第5の実施例で示したように、モータに適用しても
よい。この場合、主巻線部はモータの回転のために、ま
た副巻線部はダンパー効果の大きさの調節のために用い
ればよい。
【0143】また電磁鋼板は通常絶縁皮膜が形成されて
おり、本発明の実施例の説明の中で電磁鋼板の厚みと
は、積層された場合は皮膜間の間隔を示す。したがって
ダンパー用電極部材は、絶縁皮膜の無い薄い電磁鋼板を
重ねあわせ厚くして用いてもよい。
【0144】以上、高速切削用のスピンドルを例にあげ
て説明したが、加工用スピンドルに限らず回転体を安定
に支持するためには、軸受の剛性に対してバランスのと
れた適切な減衰性能が要求される場合が多い。元来、ダ
ンパーを別途設けることでしかカバーできなかったダン
ピング効果が、回転数の上限値に影響を与えるスピンド
ルの軸方向寸法を大きく変えることなく、高周波領域で
得られる本発明の効果は極めて大きい。
【0145】
【発明の効果】本発明は、磁気軸受スピンドルを高速回
転させることによってクローズアップされた現象:渦電
流損を利用したものである。すなわち、渦電流損失が次
のような「諸刃の剣」であることに着目し、 マイナス面 …主軸に発熱をもたらし、基本性能(振
れ精度)と信頼性に多大な悪影響を与える。
【0146】プラス面 … ダンピング特性向上と振動
抑制の効果(ただし磁気軸受ではまだ活用されていな
い) 上記マイナス面を押さえ、まだ活用されていないプラス
面を効果的に引き出すことにより、磁気軸受の弱点であ
った高速時のダンピング特性の不足を根本的に改善する
ことができる。また本発明を適用した磁気軸受は、従来
の磁気軸受電磁石とスピンドルの構成(主軸の軸長)と
基本性能(DN値)を大きく変えることなく、加工時のビ
ビリ振動を抑制することができる。
【0147】すなわち本発明により、従来磁気軸受スピ
ンドルの加工時の課題が解消されるため、磁気軸受スピ
ンドルが本来持っている基本的能力(高速・高剛性)を
一層活かした形で、高速切削・高品位加工の要請に応え
ることができる。また本発明は磁気回路がよく似ている
モータにも適用でき、その実用的価値は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる第一の実施の形態であるラジア
ル磁気軸受の電磁石の原理図
【図2】渦電流ダンパーの解析モデルを示す図
【図3】減衰定数と電磁鋼板の板厚の関係を示す図
【図4】渦電流損失と電磁鋼板の板厚の関係を示す図
【図5】減衰と剛性比と電磁鋼板の板厚の関係を示す図
【図6】安定・不安定領域と電磁鋼板の板厚の関係を示
す図
【図7】本発明にかかる第2の実施の形態であるラジア
ル磁気軸受の電磁石の原理図
【図8】本発明にかかる第3の実施の形態であるラジア
ル磁気軸受の電磁石の原理図
【図9】上記第3の実施例のダンパーに導体皮膜を形成
した図
【図10】本発明にかかる第4の実施の形態であるラジ
アル磁気軸受の電磁石の原理図
【図11】本発明にかかる第5の実施の形態であるダン
パー付モータを搭載したスピンドルの正面断面図
【図12】本発明にかかる第4の実施の形態であるラジ
アル磁気軸受の電磁石の原理図
【図13】磁気軸受の剛性と周波数の関係を示す図
【図14】従来の磁気軸受スピンドル正面断面図
【図15】従来のラジアル磁気軸受電磁石の原理図
【符号の説明】
1 回転子 2 主軸 3 固定子

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個の電極部材から構成され円周方向
    でN極とS極が交互に配置されたラジアル磁気軸受の固定
    子と、この固定子を収納するハウジングと、厚みTr、導
    伝率σrの複数個の電極部材から構成される回転子と、
    前記ラジアル磁気軸受の前記固定子と前記回転子により
    支持される主軸と、この主軸を回転駆動するモータによ
    り構成される回転装置において、前記固定子は前記回転
    子に面する部分の軸方向の幅Td、導伝率σdのダンパー
    用電極部材を有し、かつσd×(Td)2>σr×(Tr)
    2であることを特徴とする回転装置。
  2. 【請求項2】 固定子は厚みあるいは導伝率の異なる電
    磁鋼板の組み合わせから構成されることを特徴とする請
    求項1記載の回転装置。
  3. 【請求項3】 ダンパー用電極部分の回転子に面する部
    分に、銅、アルミなどの良導体皮膜を形成したことを特
    徴とする請求項1記載の回転装置。
  4. 【請求項4】 固定子は厚みTsの軸受用電極部材とロー
    タに面する部分の軸方向の幅Tdのダンパー用電極部材か
    ら構成されTd>Tsであることを特徴とする請求項2記載
    の回転装置。
  5. 【請求項5】 ダンパー用電極部材は概略T字型断面あ
    るいは概略L字型断面の形状であることを特徴とする請
    求項4記載の回転装置。
  6. 【請求項6】 ダンパー用電極部材からの発熱を奪いハ
    ウジング側へ伝熱する冷却手段を設けたことを特徴とす
    る請求項2記載の回転装置。
  7. 【請求項7】 複数個の電極部材から構成されるモータ
    の固定子と、この固定子を収納するハウジングと、厚み
    Tr、導伝率σrの複数個の電極部材から構成されるモー
    タの回転子と、軸受により支持され前記モータにより回
    転駆動される主軸により構成される回転装置において、
    前記固定子は前記回転子に面する部分の軸方向の幅Td、
    導伝率σdの電極部分を有し、かつσd×(Td)2>σ
    r×(Tr)2であることを特徴とする回転装置。
  8. 【請求項8】 電極部材から構成された固定子と、この
    固定子を収納するハウジングと、電極部材から構成され
    る回転子と、軸受により支持される主軸と、この主軸を
    回転駆動するモータにより構成される回転装置におい
    て、前記固定子は磁力により前記回転子のラジアル方向
    を磁気軸受として支持あるいはモータとして回転させる
    ための主巻線部と前記回転子のラジアル方向の振動を抑
    制するダンパー用の副巻線部とを有するとともに、前記
    主巻線部と前記副巻線部に電力を供給する電力源から構
    成されることを特徴とすることを特徴とする回転装置。
  9. 【請求項9】 前記副巻線部に供給する電力を調節する
    ことにより、ダンパー効果の大きさを可変にしたことを
    特徴とする請求項8記載の回転装置。
  10. 【請求項10】 主軸のラジアル方向の変位を検出する
    変位センサーあるいは力センサーからのビビリ振動の情
    報をもとに、このビビリ振動を前記副巻線部に供給する
    電力を調節したことを特徴とする請求項8記載の回転装
    置。
  11. 【請求項11】 外径D1の電磁鋼板の電極から構成され
    た主巻線部と、外径D2の電磁鋼板の電極から構成された
    副巻線部から構成され、D1<D2であること特徴とする請
    求項8記載の回転装置。
  12. 【請求項12】 複数個の電極部材から構成され円周方
    向でN極とS極が交互に配置されたラジアル磁気軸受の固
    定子と、この固定子を収納するハウジングと、複数個の
    電極部材から構成される回転子と、前記ラジアル磁気軸
    受の前記固定子と前記回転子により支持される主軸と、
    この主軸を回転駆動するモータにより構成される回転装
    置において、前記固定子は磁力により前記回転子のラジ
    アル方向を磁気軸受として支持するための主巻線部と前
    記回転子のラジアル方向の振動を抑制するダンパー用の
    副巻線部から構成されることを特徴とすることを特徴と
    する請求項8記載の回転装置。
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