JP2000018193A - 送風機用羽根車 - Google Patents

送風機用羽根車

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JP2000018193A
JP2000018193A JP10187133A JP18713398A JP2000018193A JP 2000018193 A JP2000018193 A JP 2000018193A JP 10187133 A JP10187133 A JP 10187133A JP 18713398 A JP18713398 A JP 18713398A JP 2000018193 A JP2000018193 A JP 2000018193A
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impeller
wing
blower
thin plate
blade
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JP10187133A
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English (en)
Inventor
Seiji Sato
誠司 佐藤
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 送風機用羽根車の翼部前縁から負圧面側の流
れをスムーズにして、送風性能を向上させ、かつ騒音を
低減させる。 【解決手段】 エアフォイル構造の翼3,3・・・を備
えてなる送風機用羽根車1において、翼3,3・・・と
の間に所定の間隔を保ち、翼3,3・・・の前縁3a,
3a・・・から負圧面3c,3c・・・側にかけて所定
曲率のアール面を描いて延びる薄板4,4・・・を設
け、翼3,3・・・の前縁3a,3a・・・付近から負
圧面3c,3c・・・側に所定の隙間をもつ2重翼構造
部を形成し、同部分における気流の剥離を防止するとと
もに負圧面部の再層流化を図り、全体の流れをスムーズ
にすることにより、送風性能を向上させるとともに低騒
音化した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、送風機用羽根車
の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば空気調和機用室外機などの
送風機では、一般に軸流ファン又は斜流ファンなどの静
圧の低い羽根車が使用されている。そのような軸流ファ
ン(プロペラファン)の羽根車1の構造の一例を図14
および図15に示す。
【0003】図中、符号2は略円筒形のハブであり、該
ハブ2の外周には複数枚(3枚)の翼3,3・・・が送
風方向に所定の傾斜角を有して所定のピッチで設けられ
ている。そして、これらの各翼3,3・・・は、静圧が
低いことから例えば図16に示すような断面構造の薄板
翼3が採用され、かつその外周側ほど翼弦長が大きく、
さらに前縁3a側が回転方向に前進した形状のものとな
っている。
【0004】しかし、このような薄板翼構造の羽根車1
の場合、例えば当該羽根車1の回転時に、図16に示す
ように、上記翼3の前縁部3aや該前縁部3aから後縁
3b部までの負圧面3c側の全体に亘って流れの剥離が
生じ易く、その圧力変動により送風性能が低下するとと
もに空力騒音が発生する問題が生じる。
【0005】そこで、このような問題を解決するため
に、上記翼3,3・・・の断面形状を図16のような薄
板翼構造から、例えば図17に示すような空力性能が良
いエアフォイル構造、すなわち厚翼構造にすると、送風
機の送風性能が改善され、騒音を低減することができる
ことが知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
エアフォイル翼にした場合、翼面の流れは前述のような
薄い翼に比べて安定するが、流れが流入する前縁3a近
傍の負圧面3cにおいて発生する剥離現象を解消するこ
とは困難であり、それによる騒音や空力性能の劣化は免
れることはできなかった。例えば上記前縁3a部下面に
厚肉部を設けるなどの方法により同前縁3a部の翼厚さ
を増加させることによって、上記のような前縁剥離をあ
る程度抑制することは可能であるが、この方法では翼3
の厚さが増すために羽根車1の重量が重くなったり、多
くの成形材料を必要とするためにコストが増えるなどの
問題が生じる。
【0007】本願発明は、上記のようなエアフォイル構
造の翼を備えてなる送風機用羽根車において、翼との間
に所定の間隔を保ち、翼の前縁付近から負圧面側にかけ
て所定曲率のアール面を描いて延びる薄板を設けること
によって、前縁部の流れを改善する隙間を形成し、前縁
付近の気流の剥離を防止するとともに、当該隙間によっ
て負圧面側の流れの再層流化を図ることにより、翼の負
圧面全体における流れをより安定にして送風音を可及的
に低減するようにした騒音低減効果の高い送風機用羽根
車を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願各発明の送風機用羽
根車は、上記の目的を達成するために、それぞれ次のよ
うな課題解決手段を備えて構成されている。
【0009】(1) 請求項1の発明 すなわち、先ず本願請求項1の発明の送風機用羽根車
は、例えば図1〜図13に示すように、エアフォイル構
造の翼3,3・・・を備えてなる送風機用羽根車1にお
いて、翼3,3・・・との間に所定の間隔を保ち、翼
3,3・・・の前縁3a,3a・・・から負圧面3c,
3c・・・側にかけて所定曲率のアール面を描いて延び
る薄板4,4・・・を設けたことを特徴としている。
【0010】このような構成にすると、翼3,3・・・
の負圧面3c,3c・・・の前縁部領域が所定寸法の隙
間をもった2重翼構造体となり、薄板4,4・・・の存
在により翼3,3・・・に流入した流れの前縁部領域で
の剥離を防止することができる。また上記薄板4,4・
・・と翼3,3・・・との間の隙間を流れる間に流れが
再層流化されるため、翼3,3・・・の負圧面3c,3
c・・・全体における流れがより安定するようになる。
その結果、ファンの騒音が低減するとともに、気流の翼
3,3・・・部分への流入抵抗が減少するためにファン
効率が向上し、ファンの運転による消費エネルギーを低
減することができる。
【0011】(2) 請求項2の発明 この発明の送風機用羽根車は、上記請求項1の発明の構
成において、薄板4は、翼3のハブ2側からチップ側付
近までに亘って設けられていることを特徴としており、
それにより略翼3,3・・・のハブ2側からチップ側付
近までの翼前縁部全体において、上述した請求項1の発
明の作用を実現することができる。
【0012】(3) 請求項3の発明 この発明の送風機用羽根車は、上記請求項1又は2の発
明の構成において、翼3と薄板4との間の間隔が、翼前
縁3a付近から負圧面3c側にかけて一定の寸法に形成
されていることを特徴としている。
【0013】そして、同一定寸法間隔の隙間により、上
記請求項1又は2の発明の作用が実現される。
【0014】(4) 請求項4の発明 この発明の送風機用羽根車は、上記請求項1又は2の発
明の構成において、翼3と薄板4との間の間隔が、翼3
の前縁3a付近から負圧面3c側にかけて次第に大きく
なるような寸法に形成されていることを特徴としてい
る。
【0015】そして、同次第に大きくなる寸法間隔の隙
間により、上記請求項1又は2の発明の作用が、より有
効に実現される。
【0016】すなわち、以上のように翼3と薄板4との
間隔を上流から下流に次第に大きくすると、隙間部の流
れの圧力損失が小さくなるので、その流れがよりスムー
ズになり、前縁部領域の剥離抑制効果が向上する。
【0017】(5) 請求項5の発明 この発明の送風機用羽根車は、上記請求項1,2,3又
は4の発明の構成において、薄板4の翼弦方向の幅を、
ハブ2側からチップ側にかけて略一定に形成したことを
特徴としている。
【0018】そして、同ハブ2側からチップ側にかけて
翼弦方向の幅が略一定の薄板4と翼3との間に形成され
る隙間によって、上記請求項1,2,3又は4の発明の
作用が実現される。
【0019】(6) 請求項6の発明 この発明の送風機用羽根車は、上記請求項1,2,3又
は4の発明の構成において、薄板4の翼弦方向の幅を、
ハブ2側からチップ側にかけて次第に小さくなるように
形成したことを特徴としている。
【0020】そして、同ハブ2側からチップ側にかけて
翼弦方向の幅が略一定の薄板4と翼3との間に形成され
る隙間によって、上記請求項1,2,3又は4の発明の
作用が、より有効に実現される。
【0021】すなわち、以上のような構成によると、薄
板4の翼弦方向の幅を、ハブ2側からチップ側にかけて
略一定な状態で設けた請求項5の発明のものに比べて、
次のようなメリットを生じる。
【0022】すなわち、一般に翼3のハブ2側は、翼3
の反りが大きいため、流れが剥離しやすい。またエアフ
ォイル構造の翼の場合、羽根車の強度を確保するために
ハブ2側の方が翼の厚さが大きくなっており、翼の負圧
面前縁付近の曲率も大きいので、翼の根元側ほど流れが
翼面から剥離しやすい。よって翼面のハブ2側の2重翼
構造部の翼弦方向の幅を大きくすると、より流れを安定
化させることができる。
【0023】(7) 請求項7の発明 この発明の送風機用羽根車は、上記請求項1,2,3,
4,5又は6の発明の構成において、薄板4と翼3と
は、相互の間に所定の間隔を保つスペーサ部材6,6・
・・を介して一体化されていることを特徴としている。
【0024】したがって、該スペーサ部材6,6・・・
によって薄板4を翼3に対して、所定の間隔を保った状
態で、確実に固定一体化することができる。
【0025】(8) 請求項8の発明 この発明の送風機用羽根車は、上記請求項7の発明の構
成において、スペーサ部材6,6・・・は、薄板4又は
翼3側に設けられている一方、それぞれ対応する翼3又
は薄板4側には該スペーサ部材6,6・・・の先端が嵌
合される凹部7,7・・・が設けられており、上記スペ
ーサ部材6,6・・・の先端を上記凹部7,7・・・に
嵌合することにより、上記薄板4が翼3に一体化されて
いることを特徴としている。
【0026】したがって、薄板4は、当該薄板4又は翼
3に設けたスペーサ部材6,6・・・の先端を上記翼3
又は薄板4側に形成した凹部7,7・・・に嵌合するこ
とにより翼3に対して容易に一体化することができる。
【0027】(9) 請求項9の発明 この発明の送風機用羽根車は、上記請求項7の発明の構
成において、スペーサ部材6,6・・・は、薄板4又は
翼3側に設けられており、その先端がそれぞれ対応する
翼3又は薄板4側に溶着されることにより、上記薄板4
が翼3に一体化されていることを特徴としている。
【0028】したがって、薄板4は、当該薄板4又は翼
3に設けたスペーサ部材6,6・・・の先端を、それぞ
れ翼3又は薄板4に溶着することだけで翼3に対して容
易に一体化することができ、翼3又は薄板4側に凹部等
を加工する必要がなくなる。
【0029】(10) 請求項10の発明 この発明の送風機用羽根車は、上記請求項1,2,3,
4,5,6,7,8又は9の発明の構成において、各翼
3,3・・・に対応する薄板4,4・・・を、ハブ2に
対応して取付けられる円形プレート5の外周に翼形状に
一体化し、該円形プレート5をハブ2に対して固定する
ことにより、薄板4,4・・・が各翼3,3・・・の前
縁3a,3a・・・付近から負圧面3c側にかけて所定
の間隔を保って設けられる。
【0030】したがって、円形プレート5を羽根車1側
のハブ2の前面に取付固定するのみで、容易に翼3,3
・・・に薄板4,4・・・を設けることができる。
【0031】
【発明の効果】以上の結果、本願発明の送風機用羽根車
によると、エアフォイル構造を採用した厚翼の送風機用
羽根車の更なる低騒音化を図ることができ、より送風性
能、静音性能の高い送風機の実現が可能となる。
【0032】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)図1〜図7は、
エアフォイル構造を採用した本願発明の実施の形態1に
係る送風機用羽根車の構成および作用を示している。
【0033】先ず、図1は同送風機用羽根車1の斜視
図、図2は同正面図である。図中、符号2は略円筒形の
ハブであり、該ハブ2の外周には複数枚(3枚)のエア
フォイル構造を採用した厚壁の翼3,3・・・が送風方
向に所定の傾斜角を有して所定のピッチで設けられてい
る。
【0034】該翼3,3・・・は、それぞれ例えば図2
および図3に示すように、その外周側ほど翼弦長が大き
く、また前縁3aが回転方向に前進した形状のものとな
っている。
【0035】そして、該翼3,3・・・は、それぞれそ
の前縁3a側が所定曲率の厚肉楕円構造に形成されてい
るとともに、同前縁3a側から後縁3b側にかけて所定
曲率のアール面を描いて次第に薄肉構造となるように形
成されており、特に前縁3a側および後縁3b側の各負
圧面は、それぞれ気流の剥離を有効に抑制できるように
カット面に近い緩やかな曲面形状に形成されている。そ
して、そのハブ2側(図6参照)では、反りが大きく、
また強度を確保するためにチップ側(図7参照)よりも
厚さが大きく形成されており、負圧面前縁付近の曲率も
大きくなっている。
【0036】そして、上記のように形成されたエアフォ
イル構造の翼3,3・・・の前縁3a,3a・・・から
負圧面3c,3c・・・側部分には、さらに図5に示す
ように、当該翼3,3・・・との間に所定の間隔を保
ち、同翼3の前縁3a付近から負圧面3c側にかけて所
定曲率(図6および図7に示されるように翼3の各部に
対応した同一曲率)のアール面を描いて延びる薄板4,
4・・・が設けられている。
【0037】この薄板4,4・・・は、その翼弦方向の
幅(前縁4cと後縁4d間の幅)を、例えば図2および
図4に示すように、ハブ2側4bからチップ側4aにか
けて略一定にし、かつ翼3,3・・・のハブ2側からチ
ップ側付近までの略全体に亘って設けられている。
【0038】該各翼3,3・・・に対して設けられる複
数枚の薄板4,4・・・は、例えば図3に示すように、
各翼3,3・・・に対応する各薄板4,4・・・を、そ
れぞれ上記羽根車1のハブ2に対応して取付けられる円
形プレート5の外周に上記各翼3,3・・・に対応した
同一のピッチで翼形状に一体化して構成し、その円形プ
レート5を上記羽根車1側のハブ2の前面に対して固定
することにより、当該薄板4,4・・・が、上記のよう
に各翼3,3・・・の前縁3a付近から負圧面3c側に
かけて一定の間隔を保って設けられるようにしている。
【0039】このような構成にすると、翼3,3・・・
のハブ2側からチップ側付近までの略翼3,3・・・全
体の前縁3a,3a・・・付近から負圧面3c,3c・
・・にかけて従来剥離を生じやすかった部分が、一定の
隙間をもった2重翼構造体となり、翼3,3・・・との
間に一定寸法間隔の隙間が形成される。
【0040】その結果、例えば図6、図7に示すよう
に、ハブ2側からチップ側各領域において各翼3,3・
・・に流入した流れの前縁3a,3a・・・部での剥離
を薄板4,4・・・の存在によって有効に防止すること
ができる。また流入した空気が、上記隙間を流れる間に
再層流化されるため、翼3,3・・・の負圧面3c,3
c・・・全体における流れがより安定するようになる。
その結果、ファンの騒音が低減するとともに、気流の翼
3,3・・・への流入抵抗が減少するためにファン効率
が向上し、ファンの運転による消費エネルギーを低減す
ることができる。
【0041】なお、上記翼3と薄板4間の隙間の大きさ
は、上記の場合、例えば翼3,3・・・の平均厚さの3
0%の寸法に形成したが、これは例えば同平均値の10
〜50%の範囲であれば十分に効果があると予測され
る。
【0042】以上の結果、本実施の形態に係る送風機用
羽根車によると、エアフォイル構造を採用した厚翼の送
風機用羽根車の更なる低騒音化を図ることができ、より
送風性能、静音性能の高い送風機の実現が可能となる。
【0043】(実施の形態2)次に図8は、本願発明の
実施の形態2に係る送風機用羽根車の翼部前縁の構成を
示している。
【0044】該構成では、上記実施の形態1のものと同
様の薄板4を、例えば翼3に対し、翼3と薄板4との間
の間隔が、翼前縁3a付近から負圧面3c側にかけて次
第に大きくなるような状態で、翼3とハブ2側からチッ
プ側付近までの略全体に亘って設けたことを特徴とする
ものである。
【0045】このような構成にすると、上記実施の形態
1のように、薄板4と翼3との間隔が全体に一定である
場合に比べて、下流側の隙間が順次大きくなる分だけ、
隙間部での圧力損失が低減され、より隙間内の流れがス
ムーズになって上記前縁部での気流の剥離抑制効果が向
上する。
【0046】(実施の形態3)図9〜図11は、本願発
明の実施の形態3に係る送風機用羽根車の翼部の構成を
示している。
【0047】該構成では、上記実施の形態1又は2のも
のと同様の薄板4を、翼3に対して相互の間に所定の間
隔を保つスペーサ部材6,6・・・を介して一体化する
ように構成するとともに、同スペーサ部材6,6・・・
を、図9および図10のように薄板4側に一体成形して
設ける一方、対応する翼3側に該スペーサ部材6,6・
・・の先端が嵌合される凹部7,7・・・を設け、例え
ば図11のようにして上記スペーサ部材6,6・・・の
先端を上記凹部7,7・・・に対して嵌合固定すること
により、上記薄板4を翼3に固定一体化したことを特徴
とするものである。
【0048】このような構成にすると、薄板4,4・・
・を翼3,3・・・に対して、正確に所定の間隔を保っ
た状態で容易に固定一体化することができる。
【0049】なお、この場合、必要に応じて接着剤が用
いられることは言うまでもない。また、スペーサ部材
6,6・・・を翼3側に、他方凹部7,7・・・を薄板
4側に設けることもできる。
【0050】(実施の形態4)次に図12は、本願発明
の実施の形態4に係る送風機用羽根車の翼部の構成を示
している。
【0051】該構成では、上記実施の形態3のものと同
様のスペーサ部材6,6・・・を備えた薄板4,4・・
・を、翼3,3・・・に対して固定一体化するに際し、
例えば図12に示すように、上記スペーサ部材6,6・
・・の先端を翼3,3・・・の取付面に対して例えば超
音波溶着することにより、固定一体化するようにしたこ
とを特徴とするものである。
【0052】このような構成にすると、翼3,3・・・
側に上述のような凹部7,7を形成しなくても良くなる
ので、それだけ加工が容易になる。
【0053】(実施の形態5)さらに図13は、本願発
明の実施の形態5に係る送風機用羽根車の翼部の構成を
示している。
【0054】該構成では、上記実施の形態1又は2のも
のと同様の薄板4が、その翼弦方向の幅(前縁4cと後
縁4d間の幅)を、ハブ2側4bからチップ側4aにか
けて次第に小さくなるようにして設けられていることを
特徴とするものである。
【0055】このような構成によると、薄板4の翼弦方
向の幅を、ハブ2側からチップ側にかけて略一定な状態
で設けた実施の形態1のものに比べて、次のようなメリ
ットを生じる。
【0056】すなわち、前述のように、一般に翼3のハ
ブ2側(根元側・・・図6)は、チップ側(外周側・・
・図7)に比べて翼3の反りが大きいため、流れが剥離
しやすい。またエアフォイル翼の場合、羽根車1の強度
を確保するため同ハブ2側の方が翼3の厚さが大きくな
っており、翼3の負圧面前縁付近の曲率が大きいので、
図6と図7の対比から明らかなように、ハブ2側ほど流
れが翼面から剥離しやすい傾向にある。従って翼面のハ
ブ2側の2重翼構造部の幅を大きくすると、それによっ
て、よりハブ2側の流れをより安定化させることがで
き、上記実施の形態1の作用をより有効に実現すること
ができる。
【0057】(他の実施の形態)なお、図3に示す上記
実施の形態1のような構成を採用した場合においても、
上記薄板4と翼3との取付構造には、例えば図9〜図1
2に示すようなスペーサ部材6,6・・・を介した各種
の取付構造が採用される。
【0058】そのような構成を採用すると、薄板4の支
持剛性が十分に向上し、高い遠心力にも耐えられるよう
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施の形態1に係る送風機用羽根車
の羽根車部の斜視図である。
【図2】同羽根車部の正面図である。
【図3】同羽根車部の分解斜視図である。
【図4】同羽根車の翼部の拡大正面図である。
【図5】同翼部の断面図である。
【図6】同翼部のハブ側の気流分布を示す説明図であ
る。
【図7】同翼部のチップ側の気流分布を示す説明図であ
る。
【図8】本願発明の実施の形態2に係る送風機用羽根車
の翼部前縁の断面図である。
【図9】本願発明の実施の形態3に係る送風機用羽根車
の翼部前縁の正面図である。
【図10】同羽根車の翼部前縁の断面図である。
【図11】翼部前縁の薄板の組付方法を示す断面図であ
る。
【図12】本願発明の実施の形態4に係る送風機用羽根
車の翼部の断面図である。
【図13】本願発明の実施の形態5に係る送風機用羽根
車の翼部の正面図である。
【図14】従来の送風機用羽根車の羽根車部の斜視図で
ある。
【図15】同羽根車部の正面図である。
【図16】同羽根車部の翼部の断面図である。
【図17】同翼部の改良例の構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1は羽根車、2はハブ、3は翼、3aは前縁、3bは後
縁、3cは負圧面、3dは圧力面、4は薄板、5はハブ
取付板である。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エアフォイル構造の翼(3),(3)・
    ・・を備えてなる送風機用羽根車(1)において、翼
    (3),(3)・・・との間に所定の間隔を保ち、翼
    (3),(3)・・・の前縁(3a),(3a)・・・
    付近から負圧面(3c),(3c)・・・側にかけて所
    定曲率のアール面を描いて延びる薄板(4),(4)・
    ・・を設けたことを特徴とする送風機用羽根車。
  2. 【請求項2】 薄板(4)は、翼(3)のハブ(2)側
    からチップ側付近までに亘って設けられていることを特
    徴とする請求項1記載の送風機用羽根車。
  3. 【請求項3】 翼(3)と薄板(4)との間の間隔が、
    翼前縁(3a)から負圧面(3c)側にかけて略一定の
    寸法に形成されていることを特徴とする請求項1又は2
    記載の送風機用羽根車。
  4. 【請求項4】 翼(3)と薄板(4)との間の間隔が、
    翼(3)の前縁(3a)付近から負圧面(3c)側にか
    けて次第に大きくなるような寸法に形成されていること
    を特徴とする請求項1又は2記載の送風機用羽根車。
  5. 【請求項5】 薄板(4)の翼弦方向の幅を、ハブ
    (2)側からチップ側にかけて略一定に形成したことを
    特徴とする請求項1,2,3又は4記載の送風機用羽根
    車。
  6. 【請求項6】 薄板(4)の翼弦方向の幅を、ハブ
    (2)側からチップ側にかけて次第に小さくなるように
    形成したことを特徴とする請求項1,2,3又は4記載
    の送風機用羽根車。
  7. 【請求項7】 薄板(4)と翼(3)とは、相互の間に
    所定の間隔を保つスペーサ部材(6),(6)・・・を
    介して一体化されていることを特徴とする請求項1,
    2,3,4,5又は6記載の送風機用羽根車。
  8. 【請求項8】 スペーサ部材(6),(6)・・・は、
    薄板(4)又は翼(3)側に設けられている一方、それ
    ぞれ対応する翼(3)又は薄板(4)側には該スペーサ
    部材(6),(6)・・・の先端が嵌合される凹部
    (7),(7)・・・が設けられており、上記スペーサ
    部材(6),(6)・・・の先端を上記凹部(7),
    (7)・・・に嵌合することにより、上記薄板(4)が
    翼(3)に一体化されていることを特徴とする請求項7
    記載の送風機用羽根車。
  9. 【請求項9】 スペーサ部材(6),(6)・・・は、
    薄板(4)又は翼(3)側に設けられており、その先端
    が、それぞれ対応する翼(3)又は薄板(4)側に溶着
    されることにより、上記薄板(4)が翼(3)に一体化
    されていることを特徴とする請求項7記載の送風機用羽
    根車。
  10. 【請求項10】 各翼(3),(3)・・・に対応する
    薄板(4),(4)・・・を、ハブ(2)に対応して取
    付けられる円形プレート(5)の外周に翼形状に一体化
    し、該円形プレート(5)をハブ(2)に対して固定す
    ることにより、薄板(4),(4)・・・が各翼
    (3),(3)・・・の前縁(3a),(3a)・・・
    付近から負圧面(3c),(3c)・・・側にかけて所
    定の間隔を保って設けられるようにしたことを特徴とす
    る請求項1,2,3,4,5,6,7,8又は9記載の
    送風機用羽根車。
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