JP2000014653A - 運転者心電信号計測装置 - Google Patents

運転者心電信号計測装置

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JP2000014653A
JP2000014653A JP10184859A JP18485998A JP2000014653A JP 2000014653 A JP2000014653 A JP 2000014653A JP 10184859 A JP10184859 A JP 10184859A JP 18485998 A JP18485998 A JP 18485998A JP 2000014653 A JP2000014653 A JP 2000014653A
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hand
electrocardiogram
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Tatsumi Yanai
達美 柳井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 心電信号に混入した手部や腕部から生じる筋
電位信号を除去し、心電信号の検出精度を向上させる。 【解決手段】 ステアリングに心電信号検出装置1と、
操舵角センサ2および圧電センサ3を設け、ステアリン
グが回転させられた場合には、検出された心電信号に低
域フィルタ処理を施す。圧電センサ3で所定量以上の圧
力を検出した場合、すなわちステアリングが強く握られ
た場合には、テンプレート波形と検出した心電信号の相
関係数を算出し、相関係数の値が所定値以下となる心電
信号の区間を除去する。また、バッファ7に検出した心
電信号を記憶し、圧電センサ3で手部の動作が検出され
た場合には、バッファ7に記憶されている心電信号にも
相関係数フィルタ処理を実施し、圧電センサ3で手部の
動作が検出される前に、手首等が動いたために心電信号
に混入してしまった筋電位信号も除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体の運転者の
心電信号を計測する運転者心電信号計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、移動体の操舵輪上に配置されたプ
ラス極とマイナス極の2極の電極を備えた心電信号検出
装置から運転中の運転者の心電信号を計測する運転者心
電信号計測装置が知られている。心電信号は、自律神経
の変化を反映した信号であるため、運転者の疲労状態等
に関する客観的指標を提供できる。運転者の心電信号の
計測結果を活用して移動体を制御し、運転操作の安全性
を向上させる試み等が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
運転者心電信号計測装置では、ノイズ対策としては簡単
なキャンセリング処理を行うのみである。操舵輪から心
電信号を採取する際に電気的なノイズが計測結果に含ま
れた場合等には、キャンセリング処理で対処することが
可能であるが、心電信号に混入する可能性の高い、操舵
輪を強く握った際や、操舵輪を操作するために腕を動か
した際に生じる筋電位信号はキャンセリング処理では除
去することはできない。そのため、心電信号の計測結果
の信頼性を低下させてしまうといった問題があった。本
発明は、上記問題点に鑑み、心電信号に混入した筋電位
信号を除去し、心電信号の計測結果の信頼性を向上させ
た運転者心電信号計測装置を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】このため、本発明は、移
動体の運転者の心電信号を検出する心電信号検出装置
と、心電信号検出装置を介して心電信号に混入する恐れ
のある筋電位信号を発生する運転者の動作を検出する動
作検出部と、動作検出部の検出結果に応じて、心電信号
から運転者の体動により生じた筋電位信号を除去する信
号処理部を有するものとした。上記心電信号検出装置
は、移動体の操舵輪に設けられ、運転者の手部から心電
信号を検出することが好ましい。
【0005】上記動作検出部は腕部の動作を検知する腕
部動作検出部を有し、信号処理部は、腕部動作検出部の
検出結果に応じて、低域除去フィルタ処理を行う腕部筋
電位除去部を有することもできる。上記腕部動作検出部
は操舵輪の軸部に設けられた操舵角センサであり、操舵
輪の回転から腕部の動作を検知することが好ましい。
【0006】また、上記動作検出部は手部の動作を検知
する手部動作検出部を有し、信号処理部は、目的外信号
が含まれていない心電信号をテンプレート波形として記
憶し、手部動作検出部の検出結果に応じて、心電信号検
出装置で検出した心電信号とテンプレート波形の1周期
内の相関係数を算出し、相関係数の値が所定値以下とな
る心電信号の区間を除去する手部筋電位除去部を有する
こともできる。上記手部動作検出部は操舵輪に設けられ
た圧電センサであり、操舵輪に加わった手部の圧力の変
化から手部の動作を検知することが好ましい。
【0007】上記信号処理部は心電信号検出部で検知し
た心電信号のうち最新の所定期間分を記憶する一時記憶
部を有し、動作検出部で運転者の動作が検出された場合
には、一時記憶部に記憶された心電信号に筋電位信号を
除去する信号処理を施すこともできる。
【0008】
【作用】本発明による運転者心電信号計測装置では、心
電信号検出装置により、運転者の心電信号を検出しなが
ら、平行して動作検出部で運転者の動作を検知してい
る。運転者が動き、筋電位信号が心電信号に混入してい
る恐れのある場合には、動作検出部での検出結果に応じ
て、信号処理部で、心電信号から筋電位信号を除去する
信号処理を行うので、筋電位信号の含まれていない心電
信号を得られる。
【0009】例えば移動体の操舵輪に心電信号検出装置
が設けられている場合には、操舵輪を回転させる際に
は、図9の(a)に示すように、腕部から生じた筋電位
は基線変動として心電信号に混入する。この筋電位は心
電信号のパルス波とは異なり、低域の周波数帯の信号で
ある。操舵輪の軸に操舵角センサ等からなる腕部動作検
出部を設け、操舵角が所定量を超えた場合、すなわち操
舵輪が回転させられた場合には、心電信号検出装置で検
出された心電信号に低域フィルタ処理を施すことによ
り、心電信号から腕部で生じた筋電位信号を除去するこ
とができる。
【0010】また、加速する際などに操舵輪を強くにぎ
ると、図9の(b)に示すように雑音状の筋電位が手部
から生じ、心電信号に混入する。この筋電位は心電信号
のパルス波に近い周波数のため、通常のフィルタ処理で
は、除去が困難である。操舵輪に圧電センサ等からなる
手部動作検出部を設け、所定量以上の圧力を検出した場
合、すなわち操舵輪が強く握られた場合には、ノイズの
含まれていない心電信号から作成されたテンプレート波
形と検出した心電信号の相関係数を算出し、相関係数の
値が所定値以下となる心電信号の区間を除去することに
より、手部から生じる筋電位信号が含まれている心電信
号を取り除くことができる。
【0011】また、一時記憶部に検出した心電信号を記
憶し、動作検出部で運転者の動作が検出された場合に
は、一時記憶部に記憶されている心電信号にもフィルタ
処理を実施することにより、動作検出部で運転者の動作
が検出される前に、腕や手首が動いたために心電信号に
混入してしまった筋電位信号も除去できる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を実施例によ
り説明する。図1は本発明の実施例の構成図である。運
転者心電信号計測装置は、運転者の心電信号をステアリ
ングを介して検出する心電信号検出装置1と、ステアリ
ングの操舵角を検知する操舵角センサ2と、ステアリン
グ上の圧力を感知する圧電センサ3と、心電信号検出装
置1で検出した心電信号に信号処理を加え、ノイズを除
去して出力する信号処理部4から構成されている。
【0013】信号処理部4は、心電信号を入力する入力
処理部5と、腕部から生じた筋電位を除去する腕部筋電
位除去部6と、腕部筋電位除去部6から出力された心電
信号を一時的に記憶し、順次出力するバッファ7と、手
部から生じた筋電位を除去する手部筋電位除去部8が設
けられている。心電信号検出装置1の検出結果は入力処
理部5および手部筋電位除去部8に出力される。また、
操舵角センサ2の検知結果は腕部筋電位除去部6と手部
筋電位除去部8に出力される。圧電センサ3の検知結果
は手部筋電位除去部8に出力される。
【0014】図2はステアリング10上に配置された心
電信号検出装置1の構成を示す図である。(b)はA矢
視図である。心電信号検出装置1は、それぞれ絶縁され
た3つの導電性部材からなる、ステアリング右半分部1
1、ステアリング左上半分部12、ステアリング左下半
分部13から構成されるステアリング10上に設置され
たプラス極14、マイナス極15およびリファレンス極
16と各電極に接続された検出回路17により、運転者
の手から心電信号を採取している。胸部に電極を装着し
て採取される図3の(a)に示すような心電信号に比
べ、手の平から採取した心電信号は図3の(b)に示す
ように、基線の変動が観測されるが、拍動のタイミング
は十分に検出することができる。
【0015】また、プラス極14、マイナス極15に加
えて、リファレンス極16を加えることにより、心電信
号の基線変動を極力抑えることができる。ステアリング
10は、通常のステアリング保持で、自然に運転者の手
の平が3極に接するように構成されている。心電図信号
の場合は、身体に電極の装着を必要とするが、ここで
は、医療用としての正確な波形診断が目的ではないた
め、運転者の心電信号をステアリングに取付けた電極か
ら測定している。
【0016】図4は、ステアリング10上に取り付けら
れた操舵角センサ2および圧電センサ3の構成を示す図
である。(a)はステアリング10上の配置を示す平面
図であり、(b)は断面図である。操舵角センサ2は、
ステアリング10の軸部に設けられている。腕部からの
筋電位はステアリング10を回す際に生じるため、操舵
角センサ2により運転者がステアリングを回す動作を検
出することにより、腕部からの筋電位の発生を間接的に
検出することができる。圧電センサ3は、ステアリング
右半分部11内に設けられた圧電センサ3a、ステアリ
ング左上半分部12内に設けられた圧電センサ3bおよ
びステアリング左下半分部13内に設けられている圧電
センサ3cから構成されている。手部からの筋電位はス
テアリング10を強く握る際に発生するため、圧電セン
サ3により、ステアリング上の圧力を感知することによ
り、手部からの筋電位の発生を間接的に検出することが
できる。
【0017】次に、動作を説明する。運転者がステアリ
ングを握ると、ステアリング上に設けられた心電信号検
出装置1の電極により、図3の(b)に示すような運転
者の心電信号が測定され、信号処理部4の入力処理部5
および手部筋電位除去部8に出力される。操舵角センサ
2では、常時ステアリングの回転角度を検知し、所定角
度以上ステアリングが回転された場合には、腕部動作信
号を腕部筋電位除去部6および手部筋電位除去部8へ出
力する。
【0018】圧電センサ3では、常時ステアリングにか
かる圧力を検知し、所定以上の圧力が生じた場合には、
手部動作信号を手部筋電位除去部8に出力する。入力処
理部5では、まず心電信号を100Hzでサンプリング
して、逐次取り込む。次いで、汎用バンドパスフィルタ
によるフィルタリング処理を行い、電気信号などからな
るノイズを除去し、腕部筋電位除去部6へ出力する。
【0019】腕部筋電位除去部6では、操舵角センサ2
から腕部動作信号が入力されているか否かを判定する。
腕部動作信号が入力されていなければ、入力処理部5か
ら入力された心電信号をそのままバッファ7へ出力す
る。腕部動作信号が入力されていれば、図5に示すよう
な汎用バンドパスフィルタに比べて低域をカットした低
域除去フィルタを用いて、心電信号のフィルタ処理を行
い、バッファ7へ出力する。腕部から発生した筋電位
は、低域の周波数帯の信号であり、基線変動となって、
心電信号に混入する。したがって、低域除去フィルタに
よりフィルタ処理を行えば、腕部より生じた筋電位を心
電信号から除去できる。バッファ7では、5秒間分の心
電信号を記憶し、入力された順に手部筋電位除去部8へ
出力する。
【0020】手部筋電位除去部8では、圧電センサ3か
ら手部動作信号が入力されているか否かを判定する。入
力されていなければ、バッファ7から入力された心電信
号をそのまま出力する。手部動作信号が入力されていれ
ば、後述する相関係数を用いて、心電信号の相関係数フ
ィルタ処理を行ってから、心電信号を出力する。実際に
運転者がステアリングを強く握る前後には、圧電センサ
3では検知できない手首の動作等があり、筋電信号が混
入している恐れがあるため、相関係数フィルタ処理は、
手部動作信号が入力された時間の前後5秒間を含む間に
検出された心電信号に対して、実施される。
【0021】相関係数フィルタ処理をおこなうために、
まず相関係数を算出するための基準となるテンプレート
を作成しなければならない。手部筋電位除去部8では、
予め、運転者の心電信号から筋電位の影響をうけていな
1周期分の波形を採取し、テンプレートとして図示しな
いメモリに記憶してある。上記テンプレート作成手順を
図6に示すフローチャートを用いて説明する。ステップ
101では、心電信号が継続して5秒以上入力されてい
るか否かを判定する。
【0022】ステップ102で、腕部から発生する筋電
位の影響をうけていない心電信号を採取するために、操
舵角センサ2から腕部動作信号が入力されているか否か
を判定する。入力されていればステップ101に戻り、
所定時間間隔でステップ101を繰り返す。入力されて
いなければ、ステップ103へ進む。ステップ103で
は、手部から発生する筋電位の影響をうけていない心電
信号を採取するために、心電信号が入力された時点の前
後5秒間の間に、圧電センサ3から手部動作信号が入力
されているか否かを判定する。入力されていればステッ
プ101に戻る。入力されていなければ、ステップ10
4へ進む。
【0023】ステップ104では、心電信号検出装置1
から心電信号を100Hzでサンプリングして、逐次取
り込む。次いで、ステップ105で、電気信号等からな
るノイズを除去するために、汎用バンドパスフィルタに
よるフィルタ処理を行う。ステップ106では、閾値処
理を行う。ステップ107で、心電信号から、拍動の時
間間隔である拍動間隔RRI(R−R interva
l)を算出する。
【0024】ステップ108で、拍動の時間間隔RRI
データが所定の範囲内にあるかどうかをチェックする。
まず次式を満たす、連続したデータRRI(0)および
データRRI(1)が存在するか否かを判定する。 0.5sec<RRI(0)<1.5sec 0.5sec<RRI(1)<1.5sec 一般に車両運転中の運転者の心拍数は、40〜120拍
/分の範囲内にあるので、上記の条件を満たしていない
場合には、拍動間隔RRI以外の信号が検出されている
恐れがあるため、ステップ101に戻り、改めて心電信
号を採取する。上記の条件を満たすRRI(0)および
RRI(1)が存在すればステップ109へ進む。
【0025】ステップ109では、データRRI(1)
が、その直前のデータRRI(0)と比較して、(1/
2)RRI(0)から(3/2)RRI(0)の範囲内
であるか否かを判定する。不整脈や検出エラーで拍動が
欠けるとRRIは通常の約2倍になるからこのチェック
で検出できる。また、電気的ノイズによるパルス等が原
因で、誤ったRRIデータが検出された場合にもこのチ
ェックで検出可能である。RRI(1)が上記範囲内に
あるときはステップ110に進むが、上記範囲にないと
きは欠陥データが検出されたとみなされ、ステップ10
1へ戻る。ステップ110では、図7に示すように,R
RI(0)の計測開始からRRI(0)×0.5秒後から
RRI(0)×1.5秒後までの範囲を1周期分のテンプ
レートとしてメモリに記憶する。
【0026】次に、図8に示すようにテンプレート波形
と検出された心電信号の相関係数Rを次式から算出す
る。Xiは相関係数算出開始点からi個めの心電信号の
信号値であり、Yiは相関係数算出開始点からi個めの
テンプレートの信号値である。
【数1】 iは1からテンプレートのサンプル数nまでとする。す
なわち、100Hzでサンプリングした心電信号から作
成したテンプレートの時間幅が1秒間であれば、テンプ
レートのサンプル数nは100となる。
【0027】上記相関係数Rは、相関係数算出開始点を
1サンプルずつシフトしながら筋電位除去区間の全ての
領域で算出する。心電信号の波形とテンプレートの波形
の形状にあまり差がない場合には、相関係数Rは1に近
い値となり、波形の差が大きい場合には、0に近ずく。
従って、相関係数Rの値が所定値以下の場合には、その
心電信号を除去して、出力しないことにより、手部から
生じる筋電位信号が含まれている心電信号を取り除くこ
とができる。
【0028】以上説明したように、ステアリング10に
心電信号検出装置1と、操舵角センサ2および圧電セン
サ3を設け、検出した操舵角が所定量を超えた場合、す
なわちステアリング10が回転させられた場合には、心
電信号検出装置1で検出された心電信号に低域フィルタ
処理を施す。また、圧電センサ3で所定量以上の圧力を
検出した場合、すなわちステアリングが強く握られた場
合には、テンプレート波形と検出した心電信号の相関係
数を算出し、相関係数の値が所定値以下となる心電信号
の区間を除去する。これにより、手部や腕部を動かした
ときに生じる筋電位信号を心電信号から取り除くことが
できる。
【0029】また、バッファ7に検出した心電信号を記
憶し、圧電センサ3で手部の動作が検出された場合に
は、バッファ7に記憶されている心電信号にも相関係数
フィルタ処理を実施することにより、圧電センサ3で手
部の動作が検出される前に、手首等が動いたために心電
信号に混入してしまった筋電位信号も除去できる。従っ
て、心電信号に混入した筋電位信号を除去し、心電信号
の検出精度を向上させることができる。
【0030】なお、上記の実施例においては、腕部動作
検出部としては操舵角センサを使用しているが、これに
限られるものではなく、ウインカーの操作やATシフト
レバーの操作等から腕部の動作を検出するものでも良
く、間接的に腕部の動作を検出できるものであればよ
い。同様に、手部動作検出部も圧電センサに限定される
ものではなく、ウインカーの操作や車両の急加速や急停
止等から手部の動作を検出するものでも良く、間接的に
手部の動作を検出できるものであればよい。さらに、操
舵幹を有する移動体においては、操舵幹に心電信号検出
装置が取り付け可能であれば、操舵輪とみなすことがで
きる。すなわち、心電信号検出装置が取り付け可能であ
り、かつ運転中に常時手部と接触している操作部を有す
る移動体であれば、本発明を適用できる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の運転者心
電信号計測装置では、心電信号検出装置により、運転者
の心電信号を検出しながら、平行して動作検出部で運転
者の動作を検知している。運転者が動き、筋電位信号が
心電信号に混入している恐れのある場合には、動作検出
部での検出結果に応じて、信号処理部で、心電信号から
筋電位信号を除去する信号処理を行うので、筋電位信号
の含まれていない心電信号を得られ、心電信号の計測結
果の信頼性を向上させることができる。
【0032】また、移動体の操舵輪に心電信号検出装置
を設け、また操舵輪の軸に、操舵角センサ等からなる腕
部動作検出部を設けることにより、操舵輪が回転させら
れた場合には、心電信号検出装置で検出された心電信号
に低域フィルタ処理を施し、心電信号から腕部で生じた
筋電位信号を除去することができる。また、操舵輪に圧
電センサ等からなる手部動作検出部を設けることによ
り、操舵輪が強く握られた場合には、テンプレート波形
と検出した心電信号の相関係数を算出し、相関係数の値
が所定値以下となる心電信号の区間を除去し、手部から
生じる筋電位信号が含まれている心電信号を取り除くこ
とができる。
【0033】さらに、一時記憶部に検出した心電信号を
記憶し、動作検出部で運転者の動作が検出された場合に
は、一時記憶部に記憶されている心電信号にも筋電位フ
ィルタ処理を実施することにより、動作検出部で運転者
の動作が検出される前に、腕や手首が動いたために心電
信号に混入してしまった筋電位信号も除去できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】心電信号検出装置の構成を示す図である。
【図3】心電波形例を示す図である。
【図4】操舵角センサおよび圧電センサの構成を示す図
である。
【図5】低域除去フィルタを説明する図である。
【図6】テンプレート作成手順を示すフローチャートで
ある。
【図7】テンプレートを説明する図である。
【図8】相関係数フィルタ処理を説明する図である。
【図9】筋電位信号を説明する図である。
【符号の説明】
1 心電信号検出装置 2 操舵角センサ 3、3a、3b、3c 圧電センサ 4 信号処理部 5 入力処理部 6 腕部筋電位除去部 7 バッファ 8 手部筋電位除去部 10 ステアリング 11 ステアリング右半分部 12 ステアリング左上半分部 13 ステアリング左下半分部 14 プラス極 15 マイナス極 16 リファレンス極 17 検出回路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動体の運転者の心電信号を検出する心
    電信号検出装置と、該心電信号検出装置を介して心電信
    号に混入する恐れのある筋電位信号を発生する運転者の
    動作を検出する動作検出部と、該動作検出部の検出結果
    に応じて、心電信号から運転者の体動により生じた筋電
    位信号を除去する信号処理部を有することを特徴とする
    運転者心電信号計測装置。
  2. 【請求項2】 前記心電信号検出装置は、移動体の操舵
    輪に設けられ、運転者の手部から心電信号を検出するこ
    とを特徴とする請求項1記載の運転者心電信号計測装
    置。
  3. 【請求項3】 前記動作検出部は腕部の動作を検知する
    腕部動作検出部を有し、前記信号処理部は、前記腕部動
    作検出部の検出結果に応じて、低域除去フィルタ処理を
    行う腕部筋電位除去部を有することを特徴とする請求項
    1または2記載の運転者心電信号計測装置。
  4. 【請求項4】 前記腕部動作検出部は操舵輪の軸部に設
    けられた操舵角センサであり、操舵輪の回転から腕部の
    動作を検知することを特徴とする請求項3記載の運転者
    心電信号計測装置。
  5. 【請求項5】 前記動作検出部は手部の動作を検知する
    手部動作検出部を有し、前記信号処理部は、目的外信号
    が含まれていない心電信号をテンプレート波形として記
    憶し、前記手部動作検出部の検出結果に応じて、前記心
    電信号検出装置で検出した心電信号とテンプレート波形
    の1周期内の相関係数を算出し、相関係数の値が所定値
    以下となる心電信号の区間を除去する手部筋電位除去部
    を有することを特徴とする請求項1、2、3または4記
    載の運転者心電信号計測装置。
  6. 【請求項6】 前記手部動作検出部は操舵輪に設けられ
    た圧電センサであり、操舵輪に加わった手部の圧力の変
    化から手部の動作を検知することを特徴とする請求項5
    記載の運転者心電信号計測装置。
  7. 【請求項7】 前記信号処理部は前記心電信号検出部で
    検知した心電信号のうち最新の所定期間分を記憶する一
    時記憶部を有し、前記動作検出部で運転者の動作が検出
    された場合には、一時記憶部に記憶された心電信号に筋
    電位信号を除去する信号処理を施すことを特徴とする請
    求項1、2、3、4、5および6記載の運転者心電信号
    計測装置。
JP10184859A 1998-06-30 1998-06-30 運転者心電信号計測装置 Withdrawn JP2000014653A (ja)

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