JP2000014286A - 釣り用リールの糸巻補助具及び釣り用リール - Google Patents

釣り用リールの糸巻補助具及び釣り用リール

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JP2000014286A JP10191128A JP19112898A JP2000014286A JP 2000014286 A JP2000014286 A JP 2000014286A JP 10191128 A JP10191128 A JP 10191128A JP 19112898 A JP19112898 A JP 19112898A JP 2000014286 A JP2000014286 A JP 2000014286A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水深表示可能な釣り用リールのスプールに、
糸巻可能径まで煩わしい準備作業を行うことなくかつ端
数を出さないように釣り糸を簡単に巻き付けることがで
きるようにする。 【解決手段】 糸巻補助具50は、釣り糸の太さに応じ
た巻き取り長さが設定されたスプール10に巻き付けら
れる釣り糸の長さとスプールの回転位置との関係からス
プールから繰り出される釣り糸の先端の水深を表示可能
な釣り用リールのスプールに、糸巻取り長さより短い釣
り糸を巻き付ける際に使用されるものであって、スプー
ル10の糸巻胴部10aに着脱自在に装着され、設定さ
れた巻き取り長さと巻き付ける釣り糸の長さとの差の長
さを有する差分釣り糸をスプール10に巻き付けたとき
の体積及び形状と実質的に同等の体積及び形状を有する
筒状体を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、釣り糸の太さに応
じた巻き取り長さが設定されたスプールに巻き付けられ
る釣り糸の長さとスプールの回転位置との関係よりスプ
ールから繰り出される釣り糸の先端の水深を表示可能な
釣り用リール、及びそのスプールに糸巻取り長さより短
い釣り糸を巻き付ける際に使用される釣り用リールの糸
巻補助具に関する。
【0002】
【従来の技術】両軸受リールや片軸受リール等の釣り用
リールにおいて、スプールから繰り出された釣り糸の長
さにより仕掛けの水深を表示する水深表示装置を備えた
ものが知られている(特開平2−107908号)。こ
の水深表示装置を設けることで仕掛けを正確に同じ棚位
置に下ろしたり、投げ釣り時に仕掛けの飛距離を表示で
きる。
【0003】この種の水深表示装置は、スプール回転時
のスプールから繰り出された糸長を計測する糸長計測部
と、糸長計測部で計測された糸長により水深を表示する
たとえば液晶ディスプレイからなる水深表示部とを有し
ている。糸長計測部は、スプールの回転数から糸長を算
出している。なお、スプールの糸巻径は、スプールへの
巻き初めからの回転数や糸の太さに応じて変化し、スプ
ール1回転あたりの糸長は糸巻径により変化する。した
がって、従来、スプール回転数や糸の太さを考慮してス
プール回転数から糸長を算出するようにしている。
【0004】具体的には、リールにスプール回転位置を
検出するためのスプールセンサを設けるとともに、スプ
ールの釣り糸巻取部分の外周に接触する糸長検出器をリ
ールに装着する。そして、糸巻可能径までスプールに釣
り糸を巻き付けるときに、糸長検出器で計測された実際
の糸長とスプールセンサにより検出されたスプール回転
位置(スプール回転数)との関係を所定の間隔で学習す
る。そして、学習された関係、つまり糸巻開始時から糸
巻可能径までの糸長とスプール回転位置との関係をリー
ル内部のメモリに記憶する。
【0005】一方、魚釣り時には、糸長検出器を外し、
スプールセンサによりスプール回転位置を検出し、その
回転数での糸長をメモリから読み出し、スプール回転位
置から糸長を算出している。また、釣り糸の太さ(号
数)、種類(材質)及び長さが指定された釣り糸のデー
タを予めメモりに記憶したものもある。この場合、たと
えば、スプールの糸巻可能径まで釣り糸を巻き付けたと
きの釣り糸の太さ(号数)毎のスプール回転位置と糸長
との関係又はその関係を表した計算式のパラメータが予
めメモリに記憶されている。
【0006】一方、スプールの糸巻可能径まで釣り糸を
巻き付けたときの釣り糸の長さ(糸巻量)は、釣り糸の
太さによって変化する。糸巻量は、糸巻部分の体積や糸
案内ピッチによって決まるが、全ての号数の釣り糸に対
してきっちりとした数字にはならない。たとえば、ある
号数では300mになったとしても、それより太い号数
の釣り糸に対しては220mとか145mとかの端数が
出ることがある。釣り糸は、一般に100m単位で販売
されることが多いため、このような端数が出ると、余分
に釣り糸を購入して余りを捨てるという無駄が生じる。
この無駄を防止するために、足りない分は下巻糸を使用
することで補っている。この下巻糸は、通常、新たに巻
き付ける釣り糸より太い釣り糸を使用する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、水深表示機能
を有する釣り用リール、特に、種類、釣り糸のデータが
予めメモリに記憶されている釣り用リールのスプールに
下巻糸を巻き付ける場合、足りない分をどこまで巻けば
よいのかが分かり難い。下巻糸と新たに巻き付ける釣り
糸との太さや種類が異なるとそのことが特に顕著になり
準備作業が煩わしい。また、同じ太さ種類の釣り糸を巻
き付ける場合にも、巻き付ける下巻糸の長さを測らなけ
ればならず、準備作業が煩わしい。
【0008】本発明の課題は、水深表示可能な釣り用リ
ールのスプールに、糸巻可能径まで煩わしい準備作業を
行うことなくかつ端数を出さないように釣り糸を簡単に
巻き付けることができるようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】発明1に係る釣り用リー
ルの糸巻補助具は、釣り糸の太さに応じた巻き取り長さ
が設定されたスプールに巻き付けられる釣り糸の長さと
スプールの回転位置との関係よりスプールから繰り出さ
れる釣り糸の先端の水深を表示可能な釣り用リールのス
プールに、糸巻取り長さより短い釣り糸を巻き付ける際
に使用される糸巻補助具であって、スプールの糸巻部分
に着脱自在に装着され、設定された巻き取り長さと巻き
付ける釣り糸の長さとの差の長さを有する差分釣り糸を
スプールに巻き付けたときの体積及び形状と実質的に同
等の体積及び形状を有する筒状体を備えている。
【0010】この糸巻補助具を水深表示可能な釣り用リ
ールのスプール装着すると、差分釣り糸を巻き付けたと
きと実質的に同等の体積及び形状を有する筒状体がスプ
ールに装着されたことになる。このため、糸巻補助具で
端数を吸収するようにすれば、新たに巻き付ける釣り糸
の長さがたとえば100m単位であっても、スプールの
糸巻可能径まで釣り糸を巻き付けることができる。した
がって、水深表示可能な釣り用リールのスプールの糸巻
可能径まで煩わしい準備作業を行わなくても端数を出さ
ないように釣り糸を簡単に巻き付けることができるよう
になる。
【0011】発明2に係る釣り用リールの糸巻補助具
は、発明1に記載の補助具において、筒状体は、径が異
なりかつ順次外形に装着可能な複数の筒体を有し、各筒
体を順次装着すると、そのときの体積及び形状は異なる
太さ及び/又は長さの差分釣り糸をスプールに巻き付け
たときの体積及び形状と実質的に同等になる。この場合
には、複数の筒体を順次装着していくだけで、太さや種
類が異なる釣り糸に対しても対応できるようになる。こ
のため、種々の釣り糸を端数を出さずにスプールに簡単
に巻き付けることができる。
【0012】発明3に係る釣り用リールの糸巻補助具
は、釣り糸の太さに応じた巻き取り長さが設定されたス
プールに巻き付けられる釣り糸の長さとスプールの回転
位置との関係よりスプールから繰り出される釣り糸の先
端の水深を表示可能な釣り用リールのスプールに、糸巻
取り長さより短い釣り糸を巻き付ける際に使用される糸
巻補助具であって、スプールの糸巻部分に巻き付可能で
あり、巻き付けたときの体積が設定された巻き取り長さ
と巻き付ける釣り糸の長さとの差の長さを有する差分釣
り糸をスプールに巻き付けたときの体積と実質的に同等
になるような複数の印が異なる太さ及び/又は長さに対
応して設けられた糸状体を備えている。
【0013】この糸巻補助具では、巻き付ける釣り糸の
太さや長さに応じて糸状体に設けられた印の場所で釣り
糸の先端を糸状体に結ぶ。そして、糸状体をスプールに
巻き付けると、差分釣り糸を巻き付けたときと実質的に
同じ体積の下糸が巻き付けられる。このため、水深表示
可能な釣り用リールのスプールの糸巻可能径まで煩わし
い準備作業を行わなくても端数を出さないように釣り糸
を簡単に巻き付けることができるようになる 発明4に係る釣り用リールは、リール本体と、スプール
と、記憶手段と、表示手段と、糸巻補助具とを備えてい
る。スプールは、リール本体に回転自在に装着され、釣
り糸の太さに応じた巻き取り長さが設定されている。記
憶手段は、スプールに巻き付けられる釣り糸の長さとス
プールの回転位置との関係に関連する情報を記憶するた
めの手段である。表示手段は、情報に基づきスプールか
ら繰り出される釣り糸の先端の水深を算出して表示可能
な手段ある。糸巻補助具は、スプールに糸巻取り長さよ
り短い釣り糸を巻き付ける際に装着される発明1から3
のいずれかに記載の補助具である。この釣り用リールで
は、糸巻補助具をスプールに装着することで、糸巻可能
径まで端数を出すことなく簡単に釣り糸を巻き付けでき
る。
【0014】
【発明の実施の形態】図1に示す本発明の一実施形態に
よる糸巻補助具50は、スプール10に装着可能な内径
を有する合成樹脂製又は金属製の筒状の部材である。ス
プール10は、筒状の糸巻胴部10aと糸巻胴部10a
の両端に一体で形成されたフランジ部10bとを有して
いる。この糸巻胴部10aに釣り糸を糸巻可能径(通常
はフランジ部10bの直径)まで釣り糸を巻き付けたと
き、スプール10には、たとえば、4号の釣り糸を40
0、5号を350、6号を300m,8号を200m巻
き付け可能である。
【0015】糸巻補助具50は、半円形の半筒体50
a,50bを有する2つ割の筒状体である。各半筒体5
0a,50bの割部分には、凹凸嵌合部50c,50d
が形成されており、両半筒体50a,50bが径方向に
位置決めされるように構成されている。ここで、たとえ
ば、糸巻補助具50は、5号の釣り糸を50m分スプー
ル10に巻き付けたときと実質的に同じ体積及び形状と
なるように形成されている。5号の釣り糸をスプール1
0に巻き付ける際に糸巻胴部10aに糸巻き可能径いっ
ぱいまで釣り糸を巻き付けると350m巻き付けできる
ため、50mの端数がでる。このため5号の釣り糸をス
プール10に巻き付ける場合、100m単位で売られて
いる釣り糸を400m分購入し、それを50m分捨てな
ければならない。しかし、上記のような糸巻補助具50
を用いると、この体積が5号の釣り糸を糸巻胴部10a
から50m巻き付けたときと同じ体積及び形状となるよ
うに形成されているので、300mの釣り糸で糸巻可能
径まで巻き付けることができる。このため、100m単
位で釣り糸を巻き付けることができ、釣り糸を余分に購
入する必要がなくなる。
【0016】この糸巻補助具50が装着される電動リー
ルは、図2に示すように、糸繰り出し長さ(又は糸巻取
り長さ)により水深を表示する水深表示部を有するリー
ルである。電動リールは、釣り竿Rに装着されるリール
本体1と、リール本体1の側方に配置されたスプール回
転用のハンドル2と、ハンドル2のリール本体1側に配
置されたドラグ調整用のスタードラグ3とを主に備えて
いる。
【0017】リール本体1は、左右1対の側板7a,7
bとそれらを連結する複数の連結部材8とからなるフレ
ーム7と、フレーム7の左右を覆う左右の側カバー9
a,9bとを有している。ハンドル2側(図1の右側)
の側カバー9bには、ハンドル2の回転軸が回転自在に
支持され、ハンドル2と逆側(図1の左側)の側カバー
9aには、外部電源PS接続用の電源コード18を接続
するためのコネクタ19が設けられている。
【0018】リール本体1の内部には、ハンドル2に連
結されたスプール10が回転自在に支持されている。ス
プール10の内部には、スプール10を糸巻き上げ方向
に回転駆動する直流駆動のモータ12が配置されてい
る。また、リール本体1のハンドル2側側面には、ハン
ドル2及びモータ12とスプール10との駆動伝達をオ
ンオフするクラッチ(図示せず)の操作レバー11が配
置されている。このクラッチをオンすると、仕掛けの自
重による糸繰り出し中に、糸繰り出し動作を停止でき
る。
【0019】また、リール本体1の内部には、図2及び
図3に示すように、スプール10に連動して動作するレ
ベルワインド機構13やハンドル2の回転をスプール1
0に伝達する伝達機構(図示せず)等が設けられてい
る。リール本体1の上部には、図2及び図3に示すよう
にカウンタケース4が固定されている。カウンタケース
4は、リール本体1の上部に配置され、上面に表示開口
20aが形成されたケース本体20と、ケース本体20
の下面を閉塞する底蓋部材21とを有している。
【0020】ケース本体20は、たとえば合成樹脂成型
品であり、リール本体1の上部に連続して湾曲した滑ら
かな外周面を有している。表示開口20aは透明樹脂製
の表示窓22により閉塞されている。底蓋部材21は、
たとえばアルミニウム合金等の導電金属を成型して得ら
れた板状の部材であり、ネジによりケース本体20に取
り付けられている。
【0021】カウンタケース4の上面には、図4に示す
ように、表示窓22を介して仕掛けの水深や棚位置を水
面からと底からとの2つの基準で表示するための液晶デ
ィスプレイからなる水深表示部5が臨んでおり、水深表
示部5の周囲には操作キー部6が設けられている。水深
表示部5は、中央に配置された4桁の7セグメント表示
の水深表示領域5aと、その下方に配置された3桁の底
水深表示領域5bと、水深表示領域5aの図4右側に配
置された変速段数表示領域5cとを有している。また、
水深表示部5には、「底から」、「学習」、「指定」、
「下巻」、「修正」、「入力」、「糸送止」、「0セッ
ト」の8つの文字を表示可能である。「底から」の文字
は、水深表示モードが底からモードの時に表示される。
底からモードとは、仕掛けの水深を底基準で表示するモ
ードである。なお、通常は、仕掛けの水深は水面基準
(上からモード)で表示される。また、「学習」〜「入
力」までの文字は、糸巻モードの種類を示しており、い
ずれかが択一的に選択されると選択された糸巻モードの
文字が表示される。
【0022】操作キー部6は、水深表示部5の図1右側
に上下に並べて配置された変速キーSK及びモータキー
PWと、右側に上下に並べて配置された底メモキーSM
及びモードキーMDとを有している。モータキーPW
は、モータ12をオンオフするとともに、オン時間によ
りモータ12を増速するためのトグルスイッチである。
【0023】変速キーSKは、駆動されたモータ12を
増減速するためのキーであり、上下の2つのスイッチと
中立位置とを有するシーソー型のスイッチである。この
変速キーSKの上スイッチを押すと増速し下スイッチを
押すと減速する。また、モータ12を駆動していないと
きに上スイッチを所定時間以上押すと表示モードを「上
から」と「底から」との間で切り替えできる。また、下
スイッチを所定時間以上押すと糸送りモード(繰り出し
時にクラッチを切った状態でモータ12を駆動させて糸
送り速度を速くするモード)をオンオフできる。
【0024】底メモキーSMは、仕掛けが底に到達した
ときに押されるスイッチであり、そのときの水深が底と
して設定される。この底メモキーSMを所定時間以上押
すと、釣り糸が切れたときになどに水深表示の0点を新
たな位置にセットできる。モードキーMDは、5種の糸
巻モードを設定するためのスイッチであり、たとえばこ
れを1回押すと学習モードに設定され、2回連続して押
すと指定モード、3回連続して押すと下巻モード、4回
連続して押すと修正モード、5回連続して押すと入力モ
ードにそれぞれ糸巻モードが設定される。
【0025】ここで、学習モードは、糸径や長さが未知
の釣り糸をスプールに10に巻き付ける際に使用される
糸巻モードであり、糸巻き付け最終部分でのスプール回
転数とスプール1回転当たりの糸長との相関関係を学習
して釣り糸全長にわたるスプール回転数と1回転当たり
の糸長との関係を求めるために使用されるモードであ
る。
【0026】指定モードは、記憶部43内に用意された
種類、号数及び長さの釣り糸をスプールに巻き付けると
きに使用されるモードである。この指定モードでは、た
とえば、ポリエチレンマルチフィラメント素材の4号4
00m分のデータと、5号350m分のデータとが予め
記憶部43内の所定のエリアに記憶されている。下巻モ
ードは、あらかじめ指定された糸巻径まで下糸を巻いた
後に糸径や長さが未知の釣り糸を巻き付ける際に使用さ
れるモードである。この下巻モードは、巻き付け開始時
の糸巻径が異なるだけで基本的には学習モードと同じ考
えで学習を行う。
【0027】修正モードは、テンションなどにより表示
がずれたときにずれを補正するために使用されるモード
であり、学習モードで得られた一次直線全体の傾きを再
計算できるように構成されたモードである。入力モード
は、スプール総回転数と所定距離繰り出し距離を任意に
編集できるように構成されたモードである。カウンタケ
ース4内の上部には、図3に示すように、水深表示部5
と、表示制御及びモータ制御を行うリール制御部30と
が配置されている。カウンタケース4内の下部にはモー
タ12をPWM駆動するPWM駆動回路31が配置され
ている。
【0028】リール制御部30は、カウンタケース4内
に配置されたCPU,RAM,ROM,I/Oインター
フェイス等を含むマイクロコンピュータを含んでいる。
リール制御部30は、制御プログラムに従って水深表示
部5の表示制御やモータ駆動制御等の各種の制御動作を
実行する。リール制御部30には、図5に示すように、
操作キー部6の各種のキーとスプール10の回転方向及
び回転数(回転位置データ)を検出するためのスプール
センサ41とスプールカウンタ42とが接続されてい
る。また、リール制御部30には、ブザー40とPWM
駆動回路31と水深表示部5と記憶部43と他の入出力
部とが接続されている。
【0029】PWM駆動回路31は、モータ12を駆動
するための駆動素子としてのFET32を含んでいる。
PWM駆動回路31は、リール制御部30によりデュー
ティ比が制御されてモータ12の速度を可変に駆動す
る。スプールセンサ41は、図2に示すように前後に並
べて配置された2つのリードスイッチ41a,41bか
ら構成されている。リードスイッチ41a,41bは、
スプール10に連動して回転する磁石(図示せず)を検
出する。この検出パルスをスプールカウンタ42で計数
することでリールの回転数(回転位置)を検出できる。
また、いずれのリードスイッチ41a,41bが先に検
出パルスを発したかによりスプール10の回転方向を検
出できる。
【0030】スプールカウンタ42は、スプールセンサ
41のオンオフ回数を計数するカウンタであり、この計
数値SPによりスプール回転数に関する回転位置データ
が得られる。スプールカウンタ42は、スプール10が
正転(糸繰り出し方向の回転)すると計数値が減少し、
逆転すると増加する。記憶部43はたとえばEEPRO
M等の不揮発メモリからなり、学習結果のデータや糸長
算出時に使用する各種のデータ等が水深表示用のエリア
に記憶されている。また、指定モードで使用される4号
及び5号の釣り糸のデータが水深表示用のエリアと異な
る所定の記憶エリアに記憶されている。
【0031】次に本実施形態における糸長算出方法の概
略を説明する。本発明では、スプール1回転当たりの糸
長Yとスプール回転数Xとの関係を一次直線に近似させ
ることができることを利用して糸長Lを算出している。
太さと全長が不明な釣り糸を糸巻径Bmmからスプール
10に層状に巻き付けていき、c回転で全ての釣り糸を
巻き終わったとする。次に、その状態からSmm釣り糸
を繰り出したとき、スプール10がd回転したとする。
【0032】いま、スプール回転数Xとスプール1回転
当たりの糸長Yとの関係を、横軸にスプール回転数X
を、縦軸にスプール1回転当たりの糸長をとると、一次
直線で定義できるので、傾きをAとすると、下記式で表
せる。 Y=AX+Bπ (1) したがって、スプール回転数Xとスプール1回転当たり
の糸長Yとの関係を示すグラフは、図6に示すようにな
る。
【0033】いま、スプール10がc回転したときのス
プール1回転当たりの糸長をY(c),c回転の巻き取
り後、所定長さS繰り出してd回転したときのスプール
1回転当たりの糸長をY(c−d)とすると、これらは
以下のように表せる。 Y(c)=A・c+Bπ (2) Y(c−d)=A・(c−d)+Bπ (3) 図6に示すグラフでは、ハッチングで示す台形の面積が
巻き付け終了後の糸繰り出し長さSに相当しているの
で、糸繰り出し長さSは以下のように表せる。
【0034】 S=d・{Y(c)+Y(c−d)}/2 (4) (4)式に(2),(3)式を代入すると、 S=d・{A・c+Bπ+A・(c−d)+Bπ}/2 =d・{A・(2c−d)+2Bπ}/2 (5) (5)式を傾きAについて解くと以下のようになる。
【0035】 A=2(S−Bπd)/d(2c−d) (6) したがって、4つのデータS,B,c,dを(6)式に
代入することにより一次直線の傾きAを求めることがで
きることがわかる。たとえば、スプール10が巻き初め
から2000回転で巻終わり、そこから10m繰り出し
たときにスプールが60回転した場合、スプール10の
糸巻胴径(糸巻径)が30mmであったとすると、一次
直線の傾きAは下記のようになる。
【0036】 A=2(10000−94.2*60)/60(2*2000−60) =0.0368 そして、傾きA,切片Bπの近似の一次直線が決定でき
れば、算出された傾きAと切片Bπと総回転数cと現在
回転数における糸長と0セットの回転数(最初は総回転
数と同じ)とを記憶部43の水深表示用のエリアに記憶
する。そして実釣り時にスプール10が回転すると、所
定のタイミング(たとえばスプール20回転毎に)で、
記憶されたデータを読み出し一次直線を積分処理(面積
算出処理)することでそのときの糸長LNを求めること
ができる。そして求めた糸長LNに基づいて仕掛けの水
深(釣り糸先端の水深)を水深表示部5に表示する。
【0037】なお、記憶部43内には、前述したよう
に、たとえは4号400m及び5号350mの釣り糸の
データが所定のエリアに記憶されている。具体的には、
傾きAと切片Bπと総回転数cと0セット回転数のデー
タとが予め格納されている。指定モードで釣り糸の太さ
(号数)が決定されると、これらの記憶されたデータが
水深表示用のエリアにセットされ、セットされたデータ
に基づいて糸長がLNが求められ水深が表示される。
【0038】次に、リール制御部30によって行われる
具体的な制御処理を、図7以降の制御フローチャートに
従って説明する。電動リールが電源コード18を介して
外部電源PSに接続されると、ステップS1において初
期設定を行う。この初期設定ではスプールカウンタ42
の計数値をリセットしたり、各種の変数やフラグをリセ
ットしたり、水深表示モードを上からモードに設定す
る。
【0039】次にステップS2では表示処理を行う。表
示処理では、水深表示等の各種の表示処理を行う。ここ
で、上からモードのときには、水深表示領域5aに水面
基準の水深が表示される。また、底メモキーSMにより
底位置がセットされていると底位置が底水深表示領域5
bに表示される。ステップS3では、操作キー部6のい
ずれかのキーが押されたか否かを判断する。またステッ
プS4ではスプール10が回転しているか否かを判断す
る。この判断は、スプールセンサ41の出力により判断
する。ステップS5ではその他の指令や入力がなされた
か否かを判断する。
【0040】キー入力がなされた場合にはステップS3
からステップS6に移行してキー入力処理を実行する。
またスプール10の回転が検出された場合にはステップ
S4からステップS7に移行する。ステップS7では各
動作モード処理を実行する。その他の指令あるいは入力
がなされた場合にはステップS5からステップS8に移
行して他の処理を実行する。
【0041】ステップS6のキー入力処理では、図8の
ステップS11で糸巻モードが設定されたか否かを判断
する。この判断は、モードキーMDが押されたか否かに
より判断する。ステップS12では、モータキーPWが
押されているか否かを判断する。ステップS13では、
変速キーSKの上スイッチが押されているか否かを判断
する。ステップS14では、変速キーSKの下スイッチ
が押されているか否かを判断する。ステップS15で
は、他のキーが操作されたか否かを判断する。この他の
キーの操作には底メモキーSMの他に各キーの所定時間
以上の操作も含んでいる。
【0042】モードキーMDが押されるとステップS1
1からステップS16に移行する。ステップS16で
は、糸巻モードを実行する。この糸巻モードは、前述し
たように学習モード、指定モード、下巻モード、修正モ
ード、入力モードである。モータキーPWが押されると
ステップS12からステップS17に移行する。ステッ
プS17では、モータ制御処理を実行する。このモータ
制御処理では、モータ12が回転していないときには、
モータキーPWが押されるとモータ12をオンしそのモ
ータキーPWのオン時間だけデューティ比を徐々に大き
くしてモータ12の回転を増加させる。モータ12が回
転しているときにはモータ12をオフする。なお、モー
タキーPWは、モータ12回転中に手を離すとそのとき
の回転を維持する。このことは変速キーSKでも同様で
ある。
【0043】変速キーSKの上スイッチが押されると、
ステップS13からステップS18に移行する。ステッ
プS18では、そのオン時間だけデューティ比を徐々に
大きくしてモータ12の回転を増加させる。変速キーS
Kの下スイッチが押されると、ステップS14からステ
ップS19に移行する。ステップS19では、そのオン
時間だけデューティ比を徐々に小さくしてモータ12の
回転を減少させる。
【0044】他のキー入力がなされると、ステップS1
5からステップS20に移行し、たとえば、現在の水深
の底棚値にセットするなどの操作されたキー入力に応じ
た他のキー処理を行う。ステップS16の糸巻モード処
理では、図9のステップS21〜S25で「学習」,
「指定」,「下巻」,「修正」,「入力」のいずれの糸
巻モードが指定されたか否かを判断する。
【0045】学習モードと判断すると、ステップS21
から図10のステップS33に移行する。ステップS3
3では、スプール10への糸巻取りを開始したか否かを
判断する。この判断は、スプールセンサ41によりスプ
ール10が回転を開始したことを検出することにより判
断する。ステップS34では、糸巻取りが終了したか否
かを判断する。この判断は、所定のキー操作(たとえば
底メモキーSMの所定時間以上の操作)がなされたか否
かにより判断する。糸巻取りが終了した後、たとえば1
0m釣り糸を繰り出してスプール回転数とスプール1回
転当たりの糸長との関係を学習するのであるが、ステッ
プS35では、その10mの繰り出しが終了したか否か
を判断する。この判断も所定のキー操作がなされたか否
かにより判断する。なお、ポリエチレンマルチフィラメ
ント素材の釣り糸のようにたとえば10m毎に異なる色
づけがなされている場合には、上記繰り出し操作が行え
る。しかし、ナイロンモノフィラメント素材の釣り糸の
ように色づけがなされていない場合には、10mの釣り
糸を先端に結んでさらに10m釣り糸を巻き取って学習
処理してもよい。繰り出しが終了していない場合には、
ステップS33に戻る。
【0046】糸巻取りが開始されるとステップS33か
らステップS36に移行する。ステップS36では、ス
プール回転数Xをスプールカウンタ42の値に応じて増
加させる。たとえば、スプールセンサ41がスプール1
回転当たり10パルス出力し、スプールカウンタ42が
スプール1回転当たり10ずつ増加するときには、スプ
ールカウンタ42が10増加するとスプール回転数Xを
1増加する。
【0047】糸巻取りが終了してスプール10の回転が
停止するとステップS34からステップS37に移行す
る。ステップS37では、巻き取り完了したときのスプ
ール回転数Xを総回転数cにセットする。ステップS3
8では、釣り糸の繰り出しにに応じてスプール回転数X
を減じていく。この減算もステップS36と同様にたと
えばスプールカウンタ42が10ずつ減じていくとスプ
ール回転数Xを1減少させる。
【0048】糸繰り出しが終了するとステップS35か
らステップS39に移行する。ステップS39では、ス
プール総回転数cから繰り出しにより減少したスプール
回転数Xを減算し、減算値を繰り出し回転数dにセット
する。この繰り出し回転数dが10m釣り糸を繰り出し
たときのスプール10の回転数である。ステップS40
では、記憶部43から糸巻径Bπ及び繰り出し長さSを
読み出す。この2つのデータは、あらかじめ記憶部43
に書き込まれている。
【0049】ステップS41では、得られた4つのデー
タc,d,Bπ,Sにより上記(6)式により近似一次
直線の傾きAを求め、近似一次直線を算出する。これに
より、糸径及び長さが未知の釣り糸の全長にわたる、ス
プール1回転長さYとスプール回転数Xとの相関関係が
決定される。ステップS42では、得られた一次直線を
総回転数cの時点で積分処理して巻き初めから巻終わり
までの糸長LNを算出する。そして、糸長LNを水深0
にセットする。ステップS43では、総回転数c,切片
Bπ,得られた傾きA及び糸長LNを記憶部43の水深
表示用のエリアに記憶する。これらの処理が終了すると
キー入力ルーチンに戻る。
【0050】指定モードと判断されるとステップS22
からステップS26に移行する。指定モードでは、所定
のキー操作により4号又は5号が選択される。ステップ
S26では、4号の釣り糸が選択されたか否かを判断す
る。4号の釣り糸が選択された場合にはステップS27
に移行し、記憶部43の所定エリアに記憶されたデータ
を読み出して記憶部43の水深表示エリアにセットす
る。4号の釣り糸が選択されなかった場合には5号の釣
り糸が選択されたと判断できるので、ステップS28に
移行して5号のデータをセットする。
【0051】この指定モードで5号の釣り糸が選択され
た場合に、糸巻補助具50をスプール10に装着する
と、5号の釣り糸300mを糸巻補助具50に巻き付け
るだけで、学習することなく水深表示用のデータがセッ
トされる。下巻モードと判断されると、ステップS23
からステップS29に移行する。ステップS29では、
切片Bπの値をB1πに変更する。糸巻径B1は、図2
に示すようにスプール10のフランジ部10bにリング
状にマークされている。この糸巻径B1まで下巻糸を巻
くと、太さが細い釣り糸でもそれほど長く巻く必要がな
くなる。すなわち、下巻モードでは、糸巻胴部10aよ
り大径の切片B1から一次直線を算出するので、太さや
長さが未知の細い釣り糸を短い長さ巻くのに便利であ
る。
【0052】修正モードと判断されると、ステップS2
4からステップS37に移行し、そのときのスプール回
転数Xを総回転数cにセットし、ステップS38以降の
処理を実行する。これにより前述した処理が実行され、
張力の作用等により先に学習された相関関係がずれて
も、釣り糸全体にわたる学習を行うことなく最終部分の
みの学習で一次直線の傾きを補正できる。
【0053】入力モードと判断されると、ステップS3
0に移行する。ステップS30では、糸繰り出し長さ
(10m)やスプール総回転数の編集処理を行う。ステ
ップS7の各動作モード処理では、図11のステップS
51でスプール10の回転方向が糸繰り出し方向か否か
を判断する。この判断は、スプールセンサ41のいずれ
のリードスイッチ41a,41bが先にパルスを発した
か否かにより判断する。スプール10の回転方向が糸繰
り出し方向と判断するとステップS51からステップS
52に移行する。ステップS52では、スプール回転数
Xを1ずつ減少させる。このステップは、図10のステ
ップS38と同様である。ステップS53では、減少す
る毎に記憶部43の水深表示エリアに記憶されたデータ
を読み出し、スプール回転数Xから積分処理により現在
の糸長LNを算出し水深LXを算出する。この水深がス
テップS2の表示処理で表示される。ステップS53で
は、得られた水深LXが底位置に一致したか、つまり、
仕掛けが底に到達したか否かを判断する。底位置は、前
述したように仕掛けが底に到達したときに底メモキーS
Mを押すことで記憶部43にセットされる。ステップS
54では、他のモードか否かを判断する。他のモードで
はない場合には、各動作モード処理を終わりメインルー
チンに戻る。
【0054】水深が底位置に一致するとステップS53
からステップS55に移行し、仕掛けが底に到達したこ
とを報知するためにブザー40を鳴らす。他のモードの
場合には、ステップS54からステップS56に移行
し、指定された他のモードを実行する。スプール10の
回転が糸巻取り方向と判断するとステップS51からス
テップS57に移行する。ステップS57では、スプー
ル回転数を1ずつ増加させる。ステップS58では、増
加する毎に記憶部43の水深表示エリアに記憶されたデ
ータを読み出し、スプール回転数Xから積分処理により
現在の糸長LNを算出し、水深LXを算出する。この水
深がステップS2の表示処理で表示される。ステップS
59では、水深が船縁停止位置に一致したか否かを判断
する。船縁停止位置まで巻き取っていない場合にはメイ
ンルーチンに戻る。船縁停止位置に到達するとステップ
S59からステップS60に移行する。ステップS60
では、仕掛けが船縁にあることを報知するためにブザー
40を鳴らす。ステップS61では、モータ12をオフ
する。これにより魚が釣れたときに取り込みやすい位置
に魚が配置される。この船縁停止位置は、たとえば水深
6m以内で所定時間以上スプール10が停止していると
セットされる。
【0055】ここでは、未知の釣り糸のスプール回転数
と糸長との関係を補正するための学習を釣り糸の略最終
糸巻部分の短い糸長でのみ行っているので、糸長検出器
を装着することなく、糸長を計測することができる。し
かも、釣り糸に張力が作用して表示と実際の水深とがず
れても簡単な演算で表示された水深を正しい値に補正で
きる。また、糸巻補助具50を使用して指定モードで5
号の釣り糸を巻き付ければ、たとえば100単位でスプ
ール10の糸巻可能径まで確実に巻き付けできるととも
に、学習することなく正確な水深表示データが得られ
る。
【0056】〔他の実施例〕 (a) 図12に示すように、糸巻補助具60を直径が
異なる複数の筒状体で構成してもよい。この糸巻補助具
60は、直径が異なる第1,第2,第3糸巻体61,6
2,63を有している。各糸巻体61〜63は、それぞ
れ半円形の半筒体61a〜63a,61b〜63bを有
する2つ割の筒状体である。第1糸巻体61は一番小径
の筒状体であり、スプール10に直接装着可能である。
第2糸巻体62は第1糸巻体の外周面に装着可能な筒状
体である。第3糸巻体63は、第2糸巻体62の外周面
に装着可能な糸巻体である。各半筒体61a〜63a,
61b〜63bの割部分には、凹凸嵌合部61c〜63
c,61d〜63dが形成されており、両半筒体61a
〜63a,61b〜63bが径方向に位置決めされるよ
うに構成されている。
【0057】ここで、たとえば、スプール10が4号の
釣り糸を400m、5号350m、6号330m、8号
250m巻き付け可能であるとする。この場合、第1糸
巻体61体積及び形状は、5号の釣り糸を50m分スプ
ール10に巻き付けたときと実質的に同じ体積及び形状
となるように形成されている。第1糸巻体61に第2糸
巻体62を装着したときの筒状体の体積及び形状は、6
号の釣り糸を30m分スプール10に巻き付けたときと
同じ体積及び形状となるように形成されている。さらに
その上に第3糸巻体63を装着したときの筒状体の体積
及び形状は、8号の釣り糸を50m分スプール10に巻
き付けたときと同じ体積及び形状となるように形成され
ている。ここで、4号以外の釣り糸をスプール10に装
着する際に糸巻胴部10aに直接釣り糸を巻き付ける場
合には、5号で50m、6号で30m、8号で50mの
端数がでるため、100m単位で売られている釣り糸を
余分に購入してそれを切断して使用しなければならな
い。しかし、上記のような糸巻補助具60を用いると、
それぞれ糸巻可能径まで100m単位で釣り糸を巻き付
けることができるので、釣り糸を余分に購入する必要が
なくなる。
【0058】しかも、上記電動リールを使用すれば、指
定モードで号数が設定されている釣り糸(たとえば5
号)の場合、スプール10に巻き付けるだけで水深表示
用のデータをセットできる。 (b)電動リールに代えて、水深表示機構を有する手巻
きリールにも本発明を適用できる。
【0059】(c) 前記実施形態では、筒状体で糸巻
補助具を構成したが、図13に示すように、糸状体で糸
巻補助具70を構成してもよい。この糸状体は、たとえ
ば、最大長さが8号の釣り糸を50mスプールに巻き付
けたときと同じ体積及び形状となるような長さである。
しかも、上記(a)に示したスプールのように5号50
m、6号で30m、8号で50mというように端数が出
る場合にも対応できるように、糸状体に順に太さと長さ
がわかる2つの目印70a,70bを付してある。これ
により、目印70aまで巻き付けると5号50m、さら
に目印70bまで巻き付けると6号30m、さらに最後
まで巻き付けると8号50mとそれぞれ同じ体積及び形
状になることが簡単にわかり、スプール10に釣り糸
を、煩わしい準備作業を行わなくても端数を出さないよ
うに簡単に巻き付けることができるようになる。
【0060】(d) 前記実施形態では、所定距離の巻
取を行って学習し、その計算式のパラメータを記憶部に
記憶するようにしているが、釣り糸全長にわたって学習
し、スプール回転数と糸長との関係をたとえばマップ形
式で記憶する電動リールにも本発明に係る糸巻補助具は
有効である。 (e) 前記実施形態では、指定モードで糸巻補助具を
使用するようにしたが、下巻モードで糸巻補助具を使用
してもよい。
【0061】
【発明の効果】本発明に係る釣り用リールの糸巻補助具
では、差分釣り糸で端数を吸収するようにすれば、新た
に巻き付ける釣り糸の長さがたとえば100m単位であ
っても、スプールの糸巻可能径まで釣り糸を巻き付ける
ことができる。このため、水深表示可能な釣り用リール
のスプールの糸巻可能径まで釣り糸を、煩わしい準備作
業を行わなくても端数を出さないように簡単に巻き付け
ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による糸巻補助具の分解斜
視図。
【図2】その糸巻補助具が装着される電動リールの平面
図。
【図3】その断面図。
【図4】水深表示部の平面図。
【図5】制御系の構成を示すブロック図。
【図6】スプール回転数とスプール1回転当たりの糸長
との関係を示すグラフ。
【図7】メインルーチンを示すフローチャート。
【図8】キー入力サブルーチンを示すフローチャート。
【図9】糸巻モードサブルーチンを示すフローチャー
ト。
【図10】糸巻モードサブルーチンを示すフローチャー
ト。
【図11】各動作モードサブルーチンを示すフローチャ
ート。
【図12】他の実施形態による糸巻補助具の分解斜視
図。
【図13】さらに別の実施形態による糸巻補助具の斜視
図。
【符号の説明】
10 スプール 10a 糸巻胴部 10b フランジ部 50,60,70 糸巻補助具 61〜63 第1〜第3糸巻体 70a,70b 目印

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】釣り糸の太さに応じた巻き取り長さが設定
    されたスプールに巻き付けられる釣り糸の長さと前記ス
    プールの回転位置との関係より前記スプールから繰り出
    される釣り糸の先端の水深を表示可能な釣り用リールの
    スプールに、前記糸巻取り長さより短い釣り糸を巻き付
    ける際に使用される釣り用リールの糸巻補助具であっ
    て、 前記スプールの糸巻部分に着脱自在に装着され、前記設
    定された巻き取り長さと前記巻き付ける釣り糸の長さと
    の差の長さを有する差分釣り糸を前記スプールに巻き付
    けたときの体積及び形状と実質的に同等の体積及び形状
    を有する筒状体を備えた糸巻補助具。
  2. 【請求項2】前記筒状体は、径が異なりかつ順次外形に
    装着可能な複数の筒体を有し、各筒体を順次装着する
    と、そのときの体積及び形状は異なる太さ及び/又は長
    さの前記差分釣り糸を前記スプールに巻き付けたときの
    体積及び形状と実質的に同等になる、請求項1に記載の
    糸巻補助具。
  3. 【請求項3】釣り糸の太さに応じた巻き取り長さが設定
    されたスプールに巻き付けられる釣り糸の長さと前記ス
    プールの回転位置との関係より前記スプールから繰り出
    される釣り糸の先端の水深を表示可能な釣り用リールの
    スプールに、前記糸巻取り長さより短い釣り糸を巻き付
    ける際に使用される釣り用リールの糸巻補助具であっ
    て、 前記スプールの糸巻部分に巻き付可能であり、巻き付け
    たときの体積が前記設定された巻き取り長さと前記巻き
    付ける釣り糸の長さとの差の長さを有する差分釣り糸を
    前記スプールに巻き付けたときの体積と実質的に同等に
    なるような複数の印が異なる太さ及び/又は長さに対応
    して設けられた糸状体を備えた糸巻補助具。
  4. 【請求項4】リール本体と、 前記リール本体に回転自在に装着され、釣り糸の太さに
    応じた巻き取り長さが設定されたスプールと、 前記スプールに巻き付けられる釣り糸の長さと前記スプ
    ールの回転位置との関係に関連する情報を記憶するため
    の記憶手段と、 前記情報に基づき前記スプールから繰り出される釣り糸
    の先端の水深を算出して表示可能な表示手段と、 前記スプールに前記糸巻取り長さより短い釣り糸を巻き
    付ける際に装着される請求項1から3のいずれかに記載
    の釣り用リールの糸巻補助具と、を備えた釣り用リー
    ル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011139646A (ja) * 2010-01-06 2011-07-21 Shimano Inc 釣り用リールの糸長計測装置

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