JP2000008265A - 多針式ミシンの糸絡み防止装置 - Google Patents

多針式ミシンの糸絡み防止装置

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JP2000008265A
JP2000008265A JP10171686A JP17168698A JP2000008265A JP 2000008265 A JP2000008265 A JP 2000008265A JP 10171686 A JP10171686 A JP 10171686A JP 17168698 A JP17168698 A JP 17168698A JP 2000008265 A JP2000008265 A JP 2000008265A
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thread
needle
upper thread
yarn
thread guide
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JP10171686A
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English (en)
Inventor
Taiichi Noguchi
泰一 野口
Masao Sakurai
政夫 桜井
Yasuhiko Kawaguchi
保彦 川口
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の多針式ミシンでは、縫製に使用される
上糸(以下、縫製使用上糸という)にヨリが発生した場
合、縫製使用上糸が引出されるとそのヨリは回転するた
め、隣合う上糸の左右の間隔が狭い第1,第2案内部間
では、回転する縫製使用上糸のヨリが縫製使用上糸と隣
合う上糸に絡み易い。 【解決手段】 糸絡み防止装置14には、各多針式ミシ
ンM1(M2,M3)において、複数の糸駒17よりも
上方位置に設けられた複数の糸案内孔40から、針棒ケ
ース12の上端部分に設けられた複数の張力付与器30
に至る上糸経路面に沿って、上糸18に発生したヨリの
回転を防止する為の上糸案内板50が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は多針式ミシンの糸
絡み防止装置に関し、特に、糸駒の上方の糸案内部から
針棒ケースの上端部分の糸案内部に至る上糸経路面に沿
って糸案内部材を設けた糸絡み防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】 従来、複数色の刺繍模様を縫製するの
に用いられる多針式ミシンは、一般に、縫針が下端部に
夫々装着された複数の針棒を収容した針棒ケースを有
し、その針棒ケースを左右方向へ移動させ、複数の針棒
の中から使用対象の針棒を選択するようにしたものが多
く、使用位置に切換えられた使用対象の針棒が針棒駆動
機構により上下に往復駆動され、その針棒の縫針とベッ
ド部内に設けられた糸輪捕捉器(回転釜)とが協働し
て、縫針に供給される上糸とボビンから延びる下糸とが
絡み合って縫目が形成される。
【0003】複数の縫針に上糸を夫々供給する複数の糸
駒は、通常、針棒ケースの略後側に固定的に設けられた
糸駒スタンド上にセットされ、複数の糸駒から延びる複
数の上糸は、これら糸駒よりも上方位置に左右列状に設
けられた複数の第1糸案内部に夫々案内され、針棒ケー
スの上端部分に設けられ複数の第2糸案内部に夫々延び
ている。尚、針棒ケースには複数の針棒に対応する複数
の糸調子器及び天秤等が設けられ、針棒ケースに至った
各上糸は、第2案内部に案内された後糸調子器と天秤等
を経て縫針に供給される。
【0004】尚、従来の多針式ミシンでは、前記第2糸
案内部を上糸に張力を付与する張力付与器として構成し
たものが多く、これにより、針棒ケースに至った上糸に
ヨリが発生しないようにしてある。更に、前記第1,第
2案内部間でも上糸にヨリが発生しないように、第1糸
案内部を上糸に張力を付与する張力付与器として構成し
たものもあるが、上糸の伸び量が大きくなる等の問題が
あり望ましくない。
【0005】ところで、従来の多針式ミシンでは、前記
第1,第2案内部間の長さが長く、しかも、針棒ケース
等の構成上、隣合う第2案内部をかなり接近させて設け
ることになり、第1案内部から第2案内部へ延びる隣合
う上糸の左右の間隔は、特に第2案内部側へ向かう程狭
くなるが、多針式刺繍ミシンを正常に作動させる為に
は、第1,第2案内部間で上糸同士が絡まないようにす
ることが必要になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】 従来の多針式ミシン
では、使用対象の針棒を選択する為に針棒ケースを左右
方向へ移動させ、糸駒と前記第1案内部間又は第1,第
2案内部間の上糸が弛むとその上糸にヨリが発生し易
く、縫製に使用される上糸(以下、縫製使用上糸とい
う)にヨリが発生した場合、縫製時、縫製使用上糸が引
出されるとそのヨリは回転するため、隣合う上糸の左右
の間隔が狭い第1,第2案内部間では、回転する縫製使
用上糸のヨリが縫製使用上糸と隣合う上糸に絡み易いと
いう問題がある。
【0007】特に、縫製使用上糸と隣合う上糸が弛んで
いる場合には、その上糸に回転する縫製使用上糸のヨリ
が非常に絡み易くなる。そして、縫製使用上糸と他の上
糸が絡まっている状態で、縫製使用上糸が引出される
と、縫製使用上糸の上糸経路に前記他の上糸を引込む虞
があり、この場合、糸切れが生じるという問題が起こり
縫製上好ましくない。本発明の目的は、糸駒の上方の第
1糸案内部と針棒ケースの第2糸案内部間で、上糸同士
が絡むのを確実に防止することができる多針式ミシンの
糸絡み防止装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】 請求項1の多針式ミシ
ンの糸絡み防止装置は、複数の針棒を収容した針棒ケー
スを左右方向へ移動させ使用対象の針棒を選択するよう
にした多針式ミシンに設けられ、複数の糸駒から針棒ケ
ースへ至る上糸経路で上糸同士が絡むのを防止する糸絡
み防止装置において、複数の糸駒よりも上方位置に列状
に設けられ複数の糸駒から延びる上糸を夫々案内する複
数の第1糸案内部と、前記針棒ケースの上端部分に設け
られ複数の第1糸案内部から延びる複数の上糸を夫々案
内する複数の第2糸案内部と、複数の第1糸案内部から
複数の第2糸案内部に至る上糸経路面に沿って設けら
れ、上糸に発生したヨリの回転を防止する為の上糸案内
部材とを備えたものである。
【0009】前記上糸案内部材としては、例えば、板状
部材、網、布等で構成することができる。また、例え
ば、上糸案内部材を一体ものの板状部材で構成した場
合、板状部材の先端部を第1案内部側に連結するととも
に下端部を自由端に、或いは、板状部材の後端部を針棒
ケースに連結するとともに上端部を自由端にして取付け
ることができ、また、上糸案内部材を網や布で構成した
場合、これら網や布を枠部材に保持させ、その枠部材を
前記板状部材のように取付けることができ、これによ
り、上糸案内部材を針棒ケースの左右方向への移動を許
容するように取付けることができる。
【0010】複数の上糸は複数の糸駒から一旦上方へ夫
々引出され、これら糸駒よりも上方位置に列状に設けら
れた複数の第1糸案内部に夫々案内され、そこから針棒
ケースの上端部分に設けられた複数の第2糸案内部に夫
々延びている。尚、針棒ケースには、通常、複数の針棒
に対応する複数の糸調子器及び天秤等が設けられ、第2
糸案内部により案内された各上糸は、糸調子器と天秤等
を経て針棒の下端部に装着された縫針に供給される。
【0011】使用対象の針棒を選択する為に針棒ケース
を左右方向へ移動させ、糸駒と第1糸案内部間又は第
1,第2糸案内部間の上糸が弛むとその上糸にヨリが発
生し易いが、この糸絡み防止装置では、前記上糸経路面
に沿って上糸案内部材を設けたので、縫製に使用される
上糸(以下、縫製使用上糸という)にヨリが発生した場
合、縫製時にその縫製使用上糸が引出されても、隣合う
上糸の左右の間隔が狭い第1,第2糸案内部間で、縫製
使用上糸のヨリの回転を防止できるため、そのヨリが縫
製使用上糸と隣合う上糸に絡むのを確実に防止すること
ができる。
【0012】また、隣合う上糸の左右の間隔が狭い第
1,第2糸案内部間では、上糸が弛み上糸にヨリが発生
する時にも、そのヨリが隣合う上糸に絡み易いと考えら
れるが、前記上糸案内部材を設けることにより、第1,
第2糸案内部間で、上糸が弛んでもその上糸にヨリを極
力発生させないようにすることができるため、隣合う上
糸同士が絡むのを一層確実に防止できる。その結果、縫
製使用上糸が引出される際、縫製使用上糸の上糸経路に
他の上糸を引込む虞もなくなり、糸切れが生じるという
問題を解消することができる。また、第1,第2糸案内
部間で隣合う上糸同士が絡むのを確実に防止できること
から、従来のように、針棒ケースの上端部分に、複数の
第2案内部を互いに接近させ問題なく設けることができ
る。
【0013】請求項2の多針式ミシンの糸絡み防止装置
は、請求項1の発明において、前記上糸案内部材の上糸
経路面側に、複数の上糸に低摩擦抵抗を作用させる摩擦
部材を設けたことを特徴とするものである。前記摩擦部
材としては、例えば、フェルト、スポンジ、ゴム等で構
成することができる。尚、摩擦部材を上糸案内部材から
僅かに突出状に設けることが望ましい。
【0014】この糸絡み防止装置では、上糸案内部材の
上糸経路面側に、複数の上糸に低摩擦抵抗を作用させる
摩擦部材を設けることにより、仮に縫製使用上糸と他の
上糸とが絡んだ場合(絡もうとした場合)でも、縫製使
用上糸が引出されると、縫製使用上糸と絡んでいる他の
上糸が摩擦部材から摩擦抵抗を受け引止められるため、
縫製使用上糸と他の上糸とが絡んだ状態を解くことがで
きる。また、摩擦部材に接触している複数の上糸は左右
に滑って相対的に移動しにくくなるため、隣合う上糸同
士が絡むのをより一層確実に防止することができる。
【0015】請求項3の多針式ミシンの糸絡み防止装置
は、請求項1又は2の発明において、前記上糸案内部材
は、上端部が第1案内部側に連結された第1上糸案内板
と、下端部分が針棒ケースにヒンジ結合され上端側を後
方へ揺動可能にした第2上糸案内板とを含むことを特徴
とするものである。
【0016】作業者は上糸が糸立棒などにからみついた
時等、糸駒に対して手作業する必要があるが、この糸絡
み防止装置では、下端部分が針棒ケースにヒンジ結合さ
れ第2上糸案内板の上端側を後方へ揺動させ、作業者は
多針式ミシンの前側から、第1上糸案内板と針棒ケース
の間から後方の糸駒に対して簡単に手作業することがで
きる。
【0017】請求項4の多針式ミシンの糸絡み防止装置
は、複数の針棒を収容した針棒ケースを左右方向へ移動
させ使用対象の針棒を選択するようにした多針式ミシン
に設けられ、複数の糸駒から針棒ケースへ至る上糸経路
で上糸同士が絡むのを防止する糸絡み防止装置におい
て、複数の糸駒よりも上方位置に列状に設けられ複数の
糸駒から延びる上糸を夫々案内する複数の第1糸案内部
と、前記針棒ケースの上端部分に設けられ複数の第1糸
案内部から延びる複数の上糸を夫々案内する複数の第2
糸案内部と、複数の第1糸案内部から複数の第2糸案内
部に至る上糸経路面に沿って左右方向へ連続的に延び、
隣合う上糸の経路を前後に離隔する為の上糸案内部材と
を備えたものである。
【0018】複数の上糸は複数の糸駒から一旦上方へ夫
々引出され、これら糸駒よりも上方位置に列状に設けら
れた複数の第1糸案内部に夫々案内され、そこから針棒
ケースの上端部分に設けられた複数の第2糸案内部に夫
々延びている。尚、針棒ケースには、通常、複数の針棒
に対応する複数の糸調子器及び天秤等が設けられ、第2
糸案内部により案内された各上糸は、糸調子器と天秤等
を経て針棒の下端部に装着された縫針に供給される。
【0019】この糸絡み防止装置では、複数の第1糸案
内部から複数の第2糸案内部に至る上糸経路面に沿って
左右方向へ連続的に延びる上糸案内部材を設けたので、
隣合う上糸の左右の間隔が狭い第1,第2糸案内部間で
も、隣合う上糸の経路を前後に離隔させ、隣合う上糸の
間隔を広くすることができる。
【0020】使用対象の針棒を選択する為に針棒ケース
を左右方向へ移動させ、糸駒と第1糸案内部間又は第
1,第2糸案内部間の上糸が弛むとその上糸にヨリが発
生し易く、縫製に使用される上糸(以下、縫製使用上糸
という)にヨリが発生した場合、縫製使用上糸が引出さ
れるとそのヨリが回転するが、上記のように、第1,第
2糸案内部間で、隣合う上糸の間隔を広くできるため、
縫製使用上糸のヨリが回転しても、縫製使用上糸と隣合
う他の上糸に絡むのを確実に防止できる。その他請求項
1の作用と略同様の作用を奏する。
【0021】請求項5の多針式ミシンの糸絡み防止装置
は、請求項4の発明において、少なくとも上下1対のワ
イヤー部材からなる上糸案内部材が左右方向へ延びるよ
うに配設されたことを特徴とするものである。
【0022】この糸絡み防止装置では、第1上糸案内部
から第2上糸案内部へ延びる上糸を、最上端のワイヤー
部材の上側を通過させる経路、ワイヤー部材間の間を通
過させる経路、最下端ワイヤ部材の下側の通過させる経
路等、複数の異なる経路の何れかにセットすることがで
きるが、隣合う上糸を異なる経路で第1案内部から第2
案内部へ導くことで、隣合う上糸の経路を前後に確実に
離隔することが可能になる。しかも、上糸案内部材を少
なくとも上下1対のワイヤー部材からなる非常に簡単な
構造で構成できるため、製作コスト的に非常に有利にな
る。
【0023】請求項6の多針式ミシンの糸絡み防止装置
は、請求項5の発明において、少なくとも上下1対のロ
ッド部材からなる上糸案内部材が左右方向へ延びるよう
に配設されたことを特徴とするものである。
【0024】この糸絡み防止装置では、第1上糸案内部
から第2上糸案内部へ延びる上糸を、最上端のロッド部
材の上側を通過させる経路、ロッド部材間の間を通過さ
せる経路、最下端ワイヤ部材の下側の通過させる経路
等、複数の異なる経路の何れかにセットすることができ
るが、隣合う上糸を異なる経路で第1糸案内部から第2
糸案内部へ導くことで、隣合う上糸の経路を前後に確実
に離隔することが可能になる。しかも、上糸案内部材を
少なくとも上下1対のロッド部材からなる非常に簡単な
構造で構成できるため、製作コスト的に非常に有利にな
る。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。本実施形態は、3台の多針
式ミシンを備えた3頭立多針式刺繍ミシンに、本発明を
適用した場合の一例である。
【0026】図1に示すように、3頭立多針式刺繍ミシ
ンMは、左右に長いベースフレーム1を有し、そのベー
スフレーム1の後上部側に、3台の多針式ミシンM1〜
M3が左右に並設されている。ベースフレーム1の右端
部分には、制御装置2と操作パネル3が設けられ、ベー
スフレーム1の左端部には起動スイッチ4と非常停止ス
イッチ5が設けられ、これら操作パネル3、起動スイッ
チ4、非常停止スイッチ5等を操作することで、3台の
多針式ミシンM1〜M3が制御装置2により駆動制御さ
れる。
【0027】ベースフレーム1はその上端部分に水平の
載置板6を有し、その載置板6上に刺繍枠7が水平方向
へ移動可能に載置され、載置板6上の刺繍枠7は、制御
装置2で駆動制御される刺繍枠駆動機構(図示略)によ
り前後及び左右に駆動される。また、制御装置2で駆動
制御されるミシンモータ(図示略)により、軸収納管8
に収納された左右方向向きの主軸(図示略)が回動さ
れ、その主軸に連動して3台の多針式ミシンM1〜M3
の殆どの機構が同期駆動される。
【0028】尚、ベースフレーム1の左右両端部分に刺
繍枠駆動機構の駆動出力部が設けられ、その駆動出力部
で刺繍枠7の両端部分が直接駆動される。尚、図1の刺
繍枠7は、3台の多針式ミシンM1〜M3で縫製可能な
1枚ものの加工布を保持するタイプのものであるが、3
台の多針式ミシンM1〜M3で3枚の加工布に夫々刺繍
縫製を施す場合には、図1の刺繍枠7等の代わりに、刺
繍枠駆動機構で駆動される左右の駆動枠部に連結され且
つ互いに連結された3つの刺繍枠を用いることで行うこ
とができる。尚、刺繍枠等を取外した状態で、既存の帽
子枠を装着すことでその帽子枠にセットされた帽子にも
刺繍を施せるようになる。
【0029】多針式ミシンM1〜M3について説明す
る。但し、3台の多針式ミシンM1〜M3は略同様の構
造であるため、左側の多針式ミシンM1について説明
し、その他2台の多針式ミシンM2,M3については同
一符号を付して説明を省略する。
【0030】図2に示すように、多針式ミシンM1は、
ベースフレーム1の後端部から前方へ延びるシリンダベ
ッド部10と、シリンダベッド部10の後側においてベ
ースフレーム1から立設された脚柱部(図示略)と、脚
柱部の上端部分からシリンダベッド部10と対向して前
方へ延びるアーム部11と、アーム部11の前端部分に
左右方向へ移動自在に支持され且つ複数(例えば、9
本)の針棒22を左右一列状に収容した針棒ケース12
と、針棒ケース12を左右方向へ移動させ使用対象の針
棒22を使用位置に切換える針棒切換え機構13等を備
えている。
【0031】アーム部11の上部側には、3台の多針式
ミシンM1〜M3に共通の左右に長い糸駒スタンド15
が固定的に設けられ、複数(例えば、9個)の糸駒17
は、針棒ケース12の略後側において糸駒スタンド15
に取付けられた複数(9本)の糸立棒16に装着され、
これら糸駒17から延びる複数の上糸18が、複数の針
棒22の下端部に夫々装着された複数の縫針23に夫々
供給される。
【0032】前記針棒ケース12は、図2〜図5に示す
ように、アーム部11の前端部分に取付けられた鉛直ケ
ース部20と、糸駒スタンド15にセットされた複数の
糸駒17の略前側に位置し鉛直ケース部20の上端から
後方へ傾斜する傾斜ケース部21とを有し、鉛直ケース
部20に、複数の針棒22と、これら針棒22に対応す
る複数(例えば、9本)の天秤24が上下動可能に設け
られている。鉛直ケース部20の前面部には、天秤24
よりも上側に位置する上下1対の糸案内片25,26
と、天秤24よりも下側に位置する複数(例えは、9
個)の糸案内具27等が取付けられている。
【0033】傾斜ケース部21の前面部分には、その上
端から下端側へ向かって、左右に並んだ複数(例えば、
9個)の張力付与器30、左右に並んだ複数(例えば、
9個)の糸案内プーリ31、糸案内片32、左右に並ん
だ複数(例えば、5個)の糸調子器33、糸案内片3
4、左右に並んだ複数(例えば、4個)の糸調子器33
等が取付けられている。そして、糸駒17から延びて針
棒ケース12に至った各上糸18は、対応する張力付与
器30、糸案内プリー31、糸案内片32、糸調子器3
3(又は糸案内片34)、糸案内片34(又は糸調子器
33)、糸案内片25,26、糸案内具27、天秤20
等を経て縫針23に供給される。
【0034】前記針棒切換え機構13は、3台の多針式
ミシンM1〜M3に共通の機構で、図1、図2に示すよ
うに、3台の多針式ミシンM1〜M3の3つの針棒ケー
ス12に夫々連結された左右に長い連結ロッド15を有
し、図示していないが、この連結ロッド29が、多針式
ミシンM2のアーム部11の上側に取付けられたステッ
ピングモータにより左右に駆動され、3つの針棒ケース
12が左右方向へ一体的に移動し、3つの針棒ケース1
2において使用対象の針棒22が同時に使用位置に切換
えらるようになっている。
【0035】尚、図示していないが、アーム部11と針
棒ケース12内には、前記使用位置の針棒22を上下に
往復駆動する針棒駆動機構、使用位置の針棒22に対応
する天秤を上下に往復駆動する天秤駆動機構が設けら
れ、また、シリンダベッド部10内には、回転釜及び回
転釜を駆動する釜駆動機構が設けられているが、これら
の部材及び機構は周知のものであるので説明を省略す
る。
【0036】そして、この3頭立多針式刺繍ミシンMに
は、3台の多針式ミシンM1〜M3に共通の糸絡み防止
装置14であって、各多針式ミシンM1(M2,M3)
において、糸駒スタンド15にセットされた複数の糸駒
17から針棒ケース12へ至る上糸経路で上糸18同士
が絡むのを防止する糸絡み防止装置14が設けられてい
る。
【0037】糸絡み防止装置14について図2〜図5を
参照して詳細に説明する。糸絡み防止装置14は、各多
針式ミシンM1(M2,M3)において、複数の糸駒1
7よりも上方位置に設けられ複数の糸駒17から延びる
上糸18を夫々案内する左右一列状の複数(例えば、9
個)の糸案内孔40(第1糸案内部に相当する)と、針
棒ケース12の上端部分に設けられ複数の糸案内孔40
から延びる複数の上糸18を夫々案内する左右1列状の
複数の張力付与器30(第2糸案内部に相当する)と、
複数の糸案内孔40から複数の張力付与器30に至る上
糸経路面に沿って設けられ、上糸18に発生したヨリの
回転を防止する為の上糸案内板50(上糸案内部材に相
当する)等を備えている。
【0038】糸駒スタンド15の前端部分と後端部分に
は、例えば、前後1対の鉛直部材41,42が左右に複
数組(例えば、4組)立設され、各組前後1対の鉛直部
材41,42の上端部は前後に長い連結部材43により
連結され、複数の連結部材43に、前後1対の左右に長
い側面視L型の糸案内バー44,46の水平部44a,
46aが連結され、前側の糸案内バー44の鉛直部44
bに前記複数の糸案内孔40が形成されている。
【0039】ところで、複数の糸駒17は前後2列で左
右に並べて配置され、図4に示すように、前側の糸駒1
7の略上側に前側の糸案内バー44が位置し、前側の糸
駒17の上糸18は上側へ引出され、糸案内バー44の
水平部44aに形成された糸案内孔45に案内され糸案
内孔40へ延びている。また、後側の糸駒17の略上側
に後側の糸案内バー46が位置し、後側の糸駒17の上
糸18は上側へ引出され、糸案内バー46の水平部46
aと鉛直部46bに形成された糸案内孔47,48に案
内され糸案内バー44の糸案内孔40へ延びている。
【0040】上糸案内板50は、糸案内バー44,46
と略同じ左右長を有する透明なアクリル板で構成されて
いる。上糸案内板50は前記上糸経路面と平行で且つ上
糸経路面よりも僅かに後下方へずらした位置に配設さ
れ、その上端部分が鉛直部材41又は糸案内部材44に
固着された複数の連結金具51,53に前側から接触し
ボルト52,54で締結され、その下部が複数の鉛直部
材41に夫々固着され複数の取付金具55に、左右に長
い連結板56を介して前側から接触しボルト57で締結
されている。
【0041】このように、針棒ケース12の左右方向へ
の移動を許容するように、上糸案内板50を取付けるこ
とができる。上糸案内板50の前側つまり前記上糸経路
面側には、上糸案内板50の上下方向略中央部分に、所
定幅の左右方向に長いフェルト製の摩擦部材58が、上
糸案内板50の前面から僅かに上糸経路面側へ突出する
ように設けられている。尚、摩擦部材58を、フェルト
以外にスポンジ、ゴム等で構成してもよい。
【0042】糸絡み防止装置14の作用・効果について
説明する。各多針式ミシンM1(M2,M3)におい
て、糸駒スタンド15にセットされた複数の糸駒17か
ら延びる複数の上糸18は一旦上方へ夫々引出され、こ
れら糸駒17よりも上方位置に設けられた左右一列状の
複数の糸案内孔40に夫々案内され、そこから針棒ケー
ス12の上端部分に設けられた左右一列状の複数の張力
付与器30に夫々延びている。
【0043】使用対象の針棒22を選択する為に針棒ケ
ース12を左右方向へ移動させ、糸駒17と糸案内孔4
0間又は糸案内孔40と張力付与器30間の上糸18が
弛むとその上糸18にヨリが発生し易いが、縫製に使用
される例えば右端の上糸18(以下、縫製使用上糸とい
う)にヨリ19(図2に鎖線で示す)が発生た場合、縫
製時にその縫製使用上糸18が引出されても、隣合う上
糸18の左右の間隔が狭い糸案内孔40と張力付与器3
0間で、前記上糸経路面に沿って設けられた上糸案内板
50により、縫製使用上糸18のヨリ19の回転を防止
できるため、そのヨリ19が縫製使用上糸18と隣合う
上糸18に絡むのを確実に防止できる。
【0044】また、隣合う上糸18の左右の間隔が狭い
糸案内孔40と張力付与器30間では、上糸18が弛み
上糸18にヨリ19が発生する時にも、そのヨリ19が
隣合う上糸18に絡み易いと考えられるが、前記上糸経
路面に沿って上糸案内板50を設けることにより、糸案
内孔40と張力付与器30間で、上糸18が弛んでもそ
の上糸18にヨリを極力発生させないようにすることが
できるため、隣合う上糸同士18が絡むのを一層確実に
防止できる。
【0045】更に、上糸案内板50の上糸経路面側に、
複数の上糸18に低摩擦抵抗を作用させる摩擦部材58
を設けることにより、仮に縫製使用上糸18と他の上糸
18とが絡んだ場合(絡もうとした場合)でも、縫製使
用上糸18が引出されると、縫製使用上糸18と絡んで
いる他の上糸18が摩擦部材58から摩擦抵抗を受け引
止められるため、縫製使用上糸18と他の上糸18とが
絡んだ状態を解くことができる。また、摩擦部材58に
接触している複数の上糸18は左右に滑って相対的に移
動しにくくなるため、隣合う上糸18同士が絡むのをよ
り一層確実に防止することができる。尚、発生したヨリ
は、張力付与器30と糸調子器33との間において、上
糸18の消費に従って自然と解消されていくため、縫製
には影響を与えない。
【0046】その結果、縫製使用上糸18が引出される
際、縫製使用上糸18の上糸経路に他の上糸18を引込
む虞もなくなり、糸切れが生じるという問題を解消する
ことができ、また、糸案内孔40と張力付与器30間で
隣合う上糸18同士が絡むのを確実に防止できるため、
従来のように、針棒ケース12の上端部分に、複数の張
力付与器30を互いに接近させ問題なく左右1列状に設
けることができる。尚、上糸案内板50を透明なアクリ
ル板で構成したので、作業者は、糸駒交換等の為に糸駒
の上糸の残量等の状態を、3頭立多針式刺繍ミシンMの
前側から上糸案内板50を通して容易に見て認知するこ
とができる。
【0047】次に、別実施形態について説明する。但
し、前記実施形態と同じものには同一符号を付して説明
する。 第1別実施形態・・・図5参照 第1別実施形態の糸絡み防止装置14Aは、前記糸絡み
防止装置14において上糸案内板50を変更してもので
ある。糸絡み防止装置14Aの上糸案内部材50Aは、
上端部が糸案内孔40側に連結された第1上糸案内板6
0と、下端部分が針棒ケース12にヒンジ結合され上端
側を後方へ揺動可能にした第2上糸案内板65とを含
み、第1上糸案内板60の前記上糸経路面側に摩擦部材
58が設けられている。
【0048】針棒ケース12の上端前部には、上糸案内
部材50Aに含まれる上糸案内板部66がL型金具67
を介して固定的に設けられ、この上糸案内板部66の上
端部に、ヒンジ68を介して第2上糸案内板65の下端
部が連結されている。第2上糸案内板65は付勢部材
(図示略)により図示にて時計回り方向へ回動付勢さ
れ、通常、第2上糸案内板65の先端部に形成された当
接片部65aが第1上糸案内板60の下端部分に後方か
ら当接し、この状態で、第1,第2上糸案内板60,6
5及び上糸案内板部66の前面は略連続した面になる。
【0049】この糸絡み防止装置14Aでは、下端部分
が針棒ケース12にヒンジ結合され第2上糸案内板65
の上端側を後方へ揺動させ、上糸18が糸立棒16にか
らみついている時等、作業者は3頭立多針式刺繍ミシン
Mの前側から、第1上糸案内板60と針棒ケース12の
間から糸駒17に対して簡単に手作業し、その事態を解
消することができる。尚、第1、第2上糸案内板60,
65を透明のアクリル板で構成してもよい。その他前記
実施形態と同様の作用・効果を奏する。
【0050】第2別実施形態・・・図6、図7参照 第2別実施形態の糸絡み防止装置14Bは、複数の糸案
内孔40及び複数の張力付与器30と、複数の糸案内孔
40から複数の張力付与器30に至る上糸経路面に沿っ
て左右方向へ連続的に延び、隣合う上糸18の経路を前
後に離隔する為の上糸案内部材50B等を備えている。
【0051】上糸案内部材50Bは、少なくとも両端部
が左右両端の鉛直部材41に連結された上下1対のワイ
ヤー部材70,71からなり、多針式ミシンM1の最右
端側の上糸18aは糸案内孔40から上側のワイヤー部
材70の上側を通って張力付与器30へ延びる経路、そ
の左側の上糸18bは上下のワイヤー部材70,71の
間を通って張力付与器30へ延びる経路、その左側の上
糸18cは下側のワイヤー部材71の下側を通って張力
付与器30へ延びる経路に夫々セットされ、その左側の
複数の上糸18も前記の順番でセットされる。
【0052】この糸絡み装置装置14Bでは、前記上糸
経路面に沿って左右方向へ連続的に延びる上下1対のワ
イヤー部材70,71からなる上糸案内部材50Bを設
け、複数の上糸18を上記のようにセットすることで、
隣合う上糸18の左右の間隔が狭い糸案内孔40と張力
付与器30の間でも、隣合う上糸18の経路を前後に離
隔させ、隣合う上糸18の間隔を広くすることができ
る。
【0053】従って、使用対象の針棒22を選択する為
に針棒ケース12を左右方向へ移動させ、糸駒17と糸
案内孔40間又は糸案内孔40と張力付与器30間の上
糸18が弛むとその上糸18にヨリが発生し易く、縫製
に使用される上糸18(縫製使用上糸)にヨリ19(図
6に鎖線で示す)が発生した場合、縫製使用上糸18が
引出されるとそのヨリ19が回転するが、糸案内孔40
と張力付与器30の間で、隣合う上糸18の間隔を広く
できるため、縫製使用上糸18のヨリ19が回転して
も、縫製使用上糸18と隣合う他の上糸18に絡むのを
確実に防止できる。その榾前記実施形態と略同様の作用
・効果を奏する。
【0054】次に、前記実施形態及び別実施形態の変形
例について説明する。 1〕これら糸絡み防止装置14,14A,14Bを3台
の多針式ミシンM1〜M3に共通に設けたが、3台の多
針式ミシンM1〜M3に夫々独立に、3つの糸絡み防止
装置14,14A,14Bを設けてもよい。 2〕前記メイン実施形態及び第1別実施形態において、
摩擦部材58を省略してもよい。
【0055】3〕前記第1別実施形態では、第2上糸案
内板65の上端側を後方へ揺動可能にしたが、第2上糸
案内板65の下端部を針棒ケース12に固定するととも
に、第1上糸案内板60を糸案内バー44側にヒンジ結
合し、第1上糸案内板60の下端側を後方へ揺動可能に
構成してもよい。
【0056】4〕前記第2別実施形態では、上糸案内部
材50Bを上下1対のワイヤー部材70,71で構成し
たが、各ワイヤー部材70,71の代わりに、左右方向
向きのロッド部材を適用してもよい。また、ワイヤー部
材70,71を上下1対設けたが、1本でもよいし、3
本以上設けてもよい。更に、各ワイヤー部材70,71
を前後に1対設けたり、ワイヤー部材、ロット部材以外
の例えば板状部材を用いたり、それらを組合せてもよ
い。
【0057】尚、前記実施形態及び別実施形態の多針式
ミシンの糸絡み防止装置は一例を示すものに過ぎず、本
発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を付加
した多針式ミシンの糸絡み防止装置に本発明を適用可能
なことは言うまでもない。
【0058】
【発明の効果】 請求項1のミシンの糸絡み防止装置に
よれば、複数の糸駒よりも上方位置に列状に設けられた
複数の第1糸案内部から、針棒ケースの上端部分に設け
られた複数の第2糸案内部に至る上糸経路面に沿って、
上糸案内部材を設けたので、縫製に使用される上糸(以
下、縫製使用上糸という)にヨリが発生した場合、縫製
時にその縫製使用上糸が引出されても、隣合う上糸の左
右の間隔が狭い第1,第2糸案内部間で、縫製使用上糸
のヨリの回転を防止できるため、そのヨリが縫製使用上
糸と隣合う上糸に絡むのを確実に防止できる。
【0059】また、隣合う上糸の左右の間隔が狭い第
1,第2糸案内部間では、上糸が弛んでもその上糸にヨ
リを極力発生させないようにすることができるため、隣
合う上糸同士が絡むのを一層確実に防止でき、その結
果、縫製使用上糸が引出される際、縫製使用上糸の上糸
経路に他の上糸を引込む虞もなくなり、糸切れが生じる
という問題を解消することができ、また、第1,第2糸
案内部間で隣合う上糸同士が絡むのを確実に防止できる
ことから、従来のように、針棒ケースの上端部分に、複
数の第2案内部を互いに接近させ問題なく設けることが
できる。
【0060】請求項2の多針式ミシンの糸絡み防止装置
によれば、上糸案内部材の上糸経路面側に、複数の上糸
に低摩擦抵抗を作用させる摩擦部材を設けることによ
り、仮に縫製使用上糸と他の上糸とが絡んだ場合(絡も
うとした場合)でも、縫製使用上糸が引出されると、縫
製使用上糸と絡んでいる他の上糸が摩擦部材から摩擦抵
抗を受け引止められるため、縫製使用上糸と他の上糸と
が絡んだ状態を解くことができる。また、摩擦部材に接
触している複数の上糸は左右に滑って相対的に移動しに
くくなるため、隣合う上糸同士が絡むのをより一層確実
に防止することができる。その他請求項1と同様の効果
を奏する。
【0061】請求項3の多針式ミシンの糸絡み防止装置
によれば、上糸案内部材は、上端部が第1案内部側に連
結された第1上糸案内板と、下端部分が針棒ケースにヒ
ンジ結合され上端側を後方へ揺動可能にした第2上糸案
内板とを含むので、多針式ミシンの前側から作業者が、
下端部分が針棒ケースにヒンジ結合され第2上糸案内板
の上端側を後方へ揺動させ、上糸が糸立棒にからみつい
た時等、第1上糸案内板と針棒ケースの間から後方の糸
駒に対して簡単に手作業することができる。その他請求
項1又は2と同様の効果を奏する。
【0062】請求項4の多針式ミシンの糸絡み防止装置
によれば、複数の糸駒よりも上方位置に列状に設けられ
た複数の第1糸案内部から、針棒ケースの上端部分に設
けられた複数の第2糸案内部に至る上糸経路面に沿って
左右方向へ連続的に延びる上糸案内部材を設けたので、
隣合う上糸の左右の間隔が狭い第1,第2糸案内部間で
も、隣合う上糸の経路を前後に離隔させ、隣合う上糸の
間隔を広くすることができる。従って、縫製に使用され
る上糸(縫製使用上糸)にヨリが発生した場合、縫製使
用上糸が引出されるとそのヨリが回転するが、第1,第
2糸案内部間で、縫製使用上糸のヨリが回転しても、縫
製使用上糸と隣合う他の上糸に絡むのを確実に防止でき
る。その他請求項1の効果と略同様の効果を奏する。
【0063】請求項5の多針式ミシンの糸絡み防止装置
によれば、第1上糸案内部から第2上糸案内部へ延びる
上糸を、最上端のワイヤー部材の上側を通過させる経
路、ワイヤー部材間の間を通過させる経路、最下端ワイ
ヤ部材の下側の通過させる経路等、複数の異なる経路の
何れかにセットすることができるが、隣合う上糸を異な
る経路で第1案内部から第2案内部へ導くことで、隣合
う上糸の経路を前後に確実に離隔することが可能にな
る。しかも、上糸案内部材を少なくとも上下1対のワイ
ヤー部材からなる非常に簡単な構造で構成できるため、
製作コスト的に非常に有利になる。その他請求項4と同
様の効果を奏する。
【0064】請求項6の多針式ミシンの糸絡み防止装置
によれば、第1上糸案内部から第2上糸案内部へ延びる
上糸を、最上端のロッド部材の上側を通過させる経路、
ロッド部材間の間を通過させる経路、最下端ワイヤ部材
の下側の通過させる経路等、複数の異なる経路の何れか
にセットすることができるが、隣合う上糸を異なる経路
で第1案内部から第2案内部へ導くことで、隣合う上糸
の経路を前後に確実に離隔することが可能になる。しか
も、上糸案内部材を少なくとも上下1対のロッド部材か
らなる非常に簡単な構造で構成できるため、製作コスト
的に非常に有利になる。その他請求項4と同様の効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る3頭立多針式刺繍ミシ
ンの正面図である。
【図2】多針式ミシンの糸絡み防止装置を含む斜視図で
ある。
【図3】多針式ミシンの糸絡み防止装置を含む正面図で
ある。
【図4】多針式ミシンの糸絡み防止装置を含む側面図で
ある。
【図5】第1別実施形態の糸絡み防止装置を含む多針式
ミシンの側面図である。
【図6】第2別実施形態の糸絡み防止装置を含む多針式
ミシンの斜視図である。
【図7】第2別実施形態の糸絡み防止装置を含む多針式
ミシンの側面図である。
【符号の説明】
M 3頭立多針式刺繍ミシン M1〜M3 多針式ミシン 12 針棒ケース 14,14A,14B 糸絡み防止装置 17 糸駒 18 上糸 22 針棒 30 張力付与器(第2上案内部) 40 糸案内孔(第1糸案内部) 50 上糸案内板(上糸案内部材) 50A,50B 上糸案内部材 58 摩擦部材 60 第1上糸案内板 65 第2上糸案内板 70,71 ワイヤー部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川口 保彦 名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブラザー 工業株式会社内 Fターム(参考) 3B150 AA18 AA20 CB04 CD00 FA03 FA05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の針棒を収容した針棒ケースを左右
    方向へ移動させ使用対象の針棒を選択するようにした多
    針式ミシンに設けられ、複数の糸駒から針棒ケースへ至
    る上糸経路で上糸同士が絡むのを防止する糸絡み防止装
    置において、 複数の糸駒よりも上方位置に列状に設けられ複数の糸駒
    から延びる上糸を夫々案内する複数の第1糸案内部と、 前記針棒ケースの上端部分に設けられ複数の第1糸案内
    部から延びる複数の上糸を夫々案内する複数の第2糸案
    内部と、 複数の第1糸案内部から複数の第2糸案内部に至る上糸
    経路面に沿って設けられ、上糸に発生したヨリの回転を
    防止する為の上糸案内部材と、 を備えたことを特徴とする多針式ミシンの糸絡み防止装
    置。
  2. 【請求項2】 前記上糸案内部材の上糸経路面側に、複
    数の上糸に低摩擦抵抗を作用させる摩擦部材を設けたこ
    とを特徴とする請求項1に記載の多針式ミシンの糸絡み
    防止装置。
  3. 【請求項3】 前記上糸案内部材は、上端部が第1案内
    部側に連結された第1上糸案内板と、下端部分が針棒ケ
    ースにヒンジ結合され上端側を後方へ揺動可能にした第
    2上糸案内板とを含むことを特徴とする請求項1又は2
    に記載の多針式ミシンの糸絡み防止装置。
  4. 【請求項4】 複数の針棒を収容した針棒ケースを左右
    方向へ移動させ使用対象の針棒を選択するようにした多
    針式ミシンに設けられ、複数の糸駒から針棒ケースへ至
    る上糸経路で上糸同士が絡むのを防止する糸絡み防止装
    置において、 複数の糸駒よりも上方位置に列状に設けられ複数の糸駒
    から延びる上糸を夫々案内する複数の第1糸案内部と、 前記針棒ケースの上端部分に設けられ複数の第1糸案内
    部から延びる複数の上糸を夫々案内する複数の第2糸案
    内部と、 複数の第1糸案内部から複数の第2糸案内部に至る上糸
    経路面に沿って左右方向へ連続的に延び、隣合う上糸の
    経路を前後に離隔する為の上糸案内部材と、 を備えたことを特徴とする多針式ミシンの糸絡み防止装
    置。
  5. 【請求項5】 少なくとも上下1対のワイヤー部材から
    なる上糸案内部材が左右方向へ延びるように配設された
    ことを特徴とする請求項4に記載の多針式ミシンの糸絡
    み防止装置。
  6. 【請求項6】 少なくとも上下1対のロッド部材からな
    る上糸案内部材が左右方向へ延びるように配設されたこ
    とを特徴とする請求項4に記載の多針式ミシンの糸絡み
    防止装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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