JP2000007481A - 単結晶育成方法 - Google Patents

単結晶育成方法

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JP2000007481A
JP2000007481A JP18122798A JP18122798A JP2000007481A JP 2000007481 A JP2000007481 A JP 2000007481A JP 18122798 A JP18122798 A JP 18122798A JP 18122798 A JP18122798 A JP 18122798A JP 2000007481 A JP2000007481 A JP 2000007481A
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crystal
single crystal
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growing
layered
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JP18122798A
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Katsuhiko Tomita
勝彦 冨田
Koichi Kawasaki
宏一 川崎
Yoshifumi Maejima
善文 前島
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TOKYO DENSHI YAKIN KENKYUSHO
TOKYO DENSHI YAKIN KENKYUSHO KK
Horiba Ltd
Original Assignee
TOKYO DENSHI YAKIN KENKYUSHO
TOKYO DENSHI YAKIN KENKYUSHO KK
Horiba Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 種子結晶を用意しなくても、所望の大きさの
単結晶を容易に育成することができる単結晶育成方法を
提供すること。 【解決手段】 融液8からの凝固を利用して単結晶9を
育成する方法において、前記融液8を収容する容器4の
底部にインターカレーション機能を有する層状結晶7を
設け、この層状結晶7の結晶層間に融液を侵入させ、そ
の状態で容器4を冷却することにより微細結晶核を形成
し、この微細結晶核を基に単結晶化成長を行わせるよう
にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、NaIやGaA
sなど各種の単結晶を育成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】単結晶の育成方法として、CZ法(チョ
クラルスキー法)やブリッジマン法が公知である。CZ
法は、鉛直方向に保持された種子結晶(所望する結晶方
位をもった核となる小さな単結晶)の一端を、融液の表
面に接触させ、これを静かに回転させながら引上げ、種
子結晶と同じ方位をもつ単結晶に成長させる方法であ
る。
【0003】また、ブリッジマン法は、例えば図3に示
すように、粉末状の原料を収容した石英製の下端21a
が尖った容器21を、成長炉22の上方に設けられた昇
降装置23によって、原料の融点以上の温度領域24と
融点以下の温度領域25の間を昇降できるように、成長
炉22内に鉛直に保持し、前記容器21を高温側24に
おいて加熱して前記原料を溶融して融液とした後、低温
側25にゆっくりと移動させ、融液を高温と低温との中
間領域で結晶化させる方法である。なお、図2におい
て、26はモータである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のCZ法によるときは、種子結晶を常に用意する必要
があり、また、上記従来のブリッジマン法は、CZ法と
は異なり、種子結晶を用いなくてもよいが、温度が最初
に低くなる点を限定し、微細な核結晶を唯一つ生じさせ
るため、容器21の下端21aを尖らせる必要があるな
ど、特殊な容器21を用いる必要がある。また、このブ
リッジマン法では、核結晶を自然発生的に待つものであ
るため、育成に不安定さが伴うとともに、所望の大き
さ、特に大面積の単結晶が得ることができず、工業生産
手法としては必ずしも適していない。
【0005】この発明は、上述の事柄に留意してなされ
たもので、その目的は、種子結晶を用意しなくても、所
望の大きさの単結晶を容易に育成することができる単結
晶育成方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明では、融液からの凝固を利用して単結晶を
育成する方法において、前記融液を収容する容器の底部
にインターカレーション機能を有する層状結晶を設け、
この層状結晶の結晶層間に融液を侵入させ、その状態で
容器を冷却することにより微細結晶核を形成し、この微
細結晶核を基に単結晶化成長を行わせるようにしてい
る。
【0007】ここで、インターカレーション(inte
rcalation)とは、層状結晶の層間に、結晶を
構成するもの以外に異種原子や分子などが侵入し、母結
晶内に取り込まれたり化合物を形成する現象のことをい
う。層状結晶とは、結晶の3つの主軸のうち、1つの軸
方向の格子定数が他の2つの格子定数に比べて格段に大
きい構造をとる結晶で、層の間はファン・デル・ワール
ス力のような弱い結合で結ばれることが多い。代表的な
例の1つに黒鉛があり、アルカリ土類金属、希土類金属
およびハロゲン、金属ハロゲン化物などが層間に侵入し
て化合物を形成することが知られている。
【0008】この発明の単結晶育成方法においては、従
来のCZ法とは異なり、種子結晶を必要としない。ま
た、従来のブリッジマン法と異なり、特殊な形状の容器
を用いる必要がない。そして、大面積の単結晶を容易に
しかも確実に得ることができる。さらに、この単結晶育
成方法は、アルカリハライドやフッ化物、GaAs、S
i、Geなどの単結晶のほか、薄膜単結晶の育成など各
種の単結晶の育成に適用することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態を、図面を参照
しながら説明する。この実施の形態では、ブリッジマン
法にこの発明の単結晶育成方法を適用して、NaIの単
結晶を育成する例を示している。
【0010】図1は、上記単結晶育成方法を実施するた
めの装置の一構成例を概略的に示すもので、図1
(B),(C)において、1は成長炉で,その内部はヒ
ータ2によって加熱され、その内部の温度分布は、同図
(A)に示すようになっている。この温度分布を示す同
図(A)において、Tm は例えばNaIの融点である。
そして、成長炉1は、境界線3から下方は融点より低
く、しかも下方ほど低くなっている。また、境界線3か
ら上方は融点より高く、途中に温度のピーク点があり、
上方にいくほどなだらかに温度が低くなるようにしてあ
る。
【0011】4は前記温度分布を有する成長炉1内に設
けられる例えば石英よりなるるつぼで、その底面はフラ
ットである。このるつぼ4は、図示していない昇降装置
によって上下方向に昇降できるように鉛直な状態で吊り
下げ保持されている。5は吊り下げ用ワイヤー、6は滑
車である。
【0012】次に、上記構成の装置を用いて単結晶を育
成させる手順について説明すると、まず、るつぼ4内の
底部にインターカレーション機能を有する黒鉛を適宜の
シート状(例えば、厚さ1mm×るつぼ4の内底面積)
に形成した層状結晶シート7を水平な状態に設ける。こ
の場合、層状結晶シート7は、予め、表面を清浄にして
おくのが好ましい。そして、るつぼ4内に原料として粉
粒状のNaIを入れ、層状結晶シート7の上面側に配置
する。
【0013】上記の状態においてヒータ2に通電を行っ
て、るつぼ4を加熱すると、るつぼ4内の粉粒状のNa
Iが溶解して融液8になる。最下層の融液が層状結晶シ
ート7に接触する。そして、この融液8におけるNaI
分子は、層状結晶シート7の結晶層間に侵入し、層間内
に一定の方向に配列され、固定化される。
【0014】そして、前記粉粒状のNaIが全て融液に
なると、図1(B)に示すように、るつぼ4を下降させ
て成長炉1の低温領域(境界線3より下方)において、
るつぼ4を冷却する。これにより、るつぼ4内の層状結
晶シート7が冷却され、前記一定の方向に配列されたN
aI分子成長し、微細結晶核となる。この場合、多数の
結晶核が発生しても、各結晶核の方位が互いに一致して
いるので、層状結晶シート7を基にして成長した結晶
は、単一結晶として成長する。
【0015】そして、図1(C)に示すように、前記る
つぼ4を徐々に下降させることにより、前記微細結晶核
を基に単結晶化成長が行われ、所望の単結晶9が得られ
る。
【0016】この発明は、上述の実施の形態に限られる
ものではなく、種々に変形して実施することができる。
すなわち、上記構成において、るつぼ4を上下動させる
のではなく、成長炉1の温度分布を変化させて、るつぼ
4を加熱したり、るつぼ4をその下方から徐々に冷却す
るよう静置法を採用してもよい。この静置法によれば、
直径1mといった巨大な単結晶を形成することができ
る。また、この静置法において、るつぼ4の冷却方法と
して、水冷法や、空冷法のほか、不活性ガスを用いるよ
うにしてもよい。
【0017】また、この発明はブリッジマン法のみなら
ず、CZ法にも適用できる。すなわち、CZ法において
用いていた種子結晶の代わりに、層状結晶シート7を用
いるのである。
【0018】なお、層状結晶は、単結晶の材料によって
は、予め目的とする材料の元素成分あるいはその一部を
インターカレートさせる前処理を施してから使うように
してもよい。
【0019】そして、層状結晶は、天然材料または一般
工業材料をそのまま必要な形状に加工して用いてもよ
い。また、層状結晶は、各種の基板(例えば、セラミッ
クス、ガラス、Si、Ge、GaAsなど)上に、蒸
着、スパッタ、CVD、ゾルゲルなど各種の薄膜形成方
法で、層形状方位を制御して堆積したものを使うように
してもよい。
【0020】また、層状結晶は、多段に層が形成されて
いるが、層の形成方向と融液との関係は、図2(A)に
示すように、平行(水平)の場合と、同図(B)に示す
ように、垂直の場合とがある。
【0021】そして、層状結晶は、上記シート状のもの
に限られるものではなく、糸状、布状、あるいは適宜の
成形された形状のものにしてもよいことはいうまでもな
い。
【0022】さらに、層状結晶としては、上記黒鉛のほ
かに、次のような物質を用いることができる。層状結晶
には、イオン交換性層状結晶と分子性層状結晶とがあ
る。まず、イオン交換性層状結晶としては、下記のよう
なものがある。陽イオン交換性のものとして、 ケイ酸塩…モンモリロナイト、バーミキュライト、ハイ
デライト チタン酸塩…Na2 Ti3 7 、KTiNbO5 、Rb
x Mnx Ti2-x 4 バナジン酸塩…KV3 6 、K3 5 14、CaV6
16・nH2 O、Na(UO2 3 9 )・nH2 O ウラン酸塩…Na2 2 7 、K2 2 7 リン酸塩…Zr(HPO4 2 ・nH2 O、Ti(HP
4 2 ・nH2 O、Na(UO2 PO4 )・nH2 O ニオブ酸塩…KNb3 6 、K4 Nb6 17、KCa2
Nb3 10 タングステン酸塩…Na2 4 13、Ag4 1033 モリブデン酸塩…Mg2 Mo2 17、Cs2 Mo
2 14、Cs2 Mo7 22、Ag4 Mo1033 があり、また、イオン交換性のものとして、 〔Mg4 Al2 (OH)12〕CO3 、〔Al2 Li(O
H)4 〕NO3 、Cu2 (OH)3 (OCOCH3 )・
2 O がある。
【0023】そして、分子性層状結晶としては、下記の
ようなものがある。 単体…黒鉛 カルコゲン化合物…遷移金属ジカルコゲン化物(TiS
2 、NbSe2 、MoS2 など) 二価金属リンカルコゲン化物(MPS3 、MPSe3
ど) 酸化物…MoO3 、V2 5 水酸化物…Zn(OH)2 、Cu(OH)2 オキシハロゲン化物…FeOCl、VOCl、CrOC
l 窒化ハロゲン化物…ZrNCl、ZrNBr ケイ酸塩…カオリナイト、ハロイサイト、H2 Si2
5 、H2 Si1429・5H2 O その他…Ni(CN)2 、VOSO4 、Ag2 2 O がある。
【0024】なお、この発明の単結晶育成方法は、蒸
着、スパッタ、CVD(化学蒸着法)、MBE(分子ビ
ームエピタキシャル法)などの装置によってエピタキシ
ャル成長させる薄膜単結晶育成法にも同様に適用するこ
とができる。図3は、CVD装置10内に、例えばセラ
ミックス基板10を設け、その上面に層状結晶7および
単結晶9を設けた状態で、成分ガスGを供給して所望の
薄膜単結晶の育成を行うようにした例を示す図である。
【0025】
【発明の効果】この発明の単結晶育成方法によれば、融
液を収容する容器の底部にインターカレーション機能を
有する層状結晶を設け、この層状結晶の結晶層間に融液
を侵入させ、その状態で容器を冷却することにより微細
結晶核を形成し、この微細結晶核を基に単結晶化成長を
行わせるようにしているので、所望の単結晶を容易にし
かも確実に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の単結晶育成方法を説明するための図
である。
【図2】融液と層状結晶との配置関係を示す図である。
【図3】薄膜単結晶の育成方法の一例を示す図である。
【図4】従来技術を説明するための図である。
【符号の説明】
4…容器、7…層状結晶、8…融液、9…単結晶。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川崎 宏一 神奈川県茅ヶ崎市赤羽根1361 株式会社東 京電子冶金研究所内 (72)発明者 前島 善文 神奈川県茅ヶ崎市赤羽根1361 株式会社東 京電子冶金研究所内 Fターム(参考) 4G050 DB04 DB31 4G077 AA02 BE04 BE46 CD02 ED01

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 融液からの凝固を利用して単結晶を育成
    する方法において、前記融液を収容する容器の底部にイ
    ンターカレーション機能を有する層状結晶を設け、この
    層状結晶の結晶層間に融液を侵入させ、その状態で容器
    を冷却することにより微細結晶核を形成し、この微細結
    晶核を基に単結晶化成長を行わせることを特徴とする単
    結晶育成方法。
JP18122798A 1998-06-26 1998-06-26 単結晶育成方法 Pending JP2000007481A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101866478B1 (ko) * 2018-05-10 2018-06-11 선문대학교 산학협력단 유기용매를 이용한 꽃송이버섯(Sparassis crispa) 추출물의 제조방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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