JP2000007424A - 耐熱性無機被覆材 - Google Patents

耐熱性無機被覆材

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JP2000007424A
JP2000007424A JP10179033A JP17903398A JP2000007424A JP 2000007424 A JP2000007424 A JP 2000007424A JP 10179033 A JP10179033 A JP 10179033A JP 17903398 A JP17903398 A JP 17903398A JP 2000007424 A JP2000007424 A JP 2000007424A
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JP
Japan
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coating material
weight
ceramic powder
parts
pts
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JP10179033A
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English (en)
Inventor
Junji Kaneko
順治 金子
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Kouki KK
Original Assignee
Kouki KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性、接着強度および電気抵抗特性に
優れた無機被覆材の提供 【解決手段】 アルミナ100重量部に対して、シリカ
50〜90重量部、カオリン50〜90重量部、クリス
トバライト30〜60重量部、酸化チタン30〜60重
量部を含むセラミックス粉体を無機バインダーに分散し
てなることを特徴とする耐熱性無機被覆材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性に優れ、か
つ急激な温度変化に対して優れた固着性を有し、電気抵
抗特性に優れた無機被覆材に関する。本発明の被覆材
は、その優れた耐熱性と接着性により金属のコーティン
グ材として好適であり、また、その高電気抵抗性により
電気機器部品の絶縁性部材として好適である。
【0002】
【従来の技術】耐熱性、耐火性ないし難燃性の無機コー
ティング材について、従来から接着性の向上が計られて
きた。例えば、特開昭48-93636号公報には、酸性シリカ
ゾルにクリスタロイド状シリケートを配合した無機耐火
粉末が開示されている。また、特開平3-232757号公報に
はシリカゾルと無機耐火粉末からなる高電気絶縁性の無
機組成物が記載されており、これは塗装材、充填材ある
いは接着剤として用いられることが示されている。一
方、特開平1-239049号公報に記載された結合材は、りん
酸、酸性りん酸塩等の水溶液にP25とAl23とアル
カリ金属酸化物とを主成分とするガラス粉末を配合した
ものであり、耐熱性無機塗料、耐熱性無機接着剤等の耐
熱、耐火物の成形に用いられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開昭48-936
36号公報に記載された無機組成物の接着性は依然として
不十分である。また、特開平3-232757号公報に開示され
た無機組織物は、接着性は良好であるが電気絶縁性と高
温度下での耐熱性は十分でない。さらに特開平1-239049
号公報の結合材は、その含有成分の種類や用途に応じた
調整を必要とし、必ずしも良好な耐熱性と接着性が得ら
れないと云う問題がある。また、特開平3-74483号公報
にも無機接着剤が開示されており、これは接着強度の向
上を図っているが、高温度下での耐熱性が不安定であ
り、しかも電気抵抗も十分な絶縁性を示すものではな
い。
【0004】一般に、これらの無機被覆材は高い耐熱性
ないし耐火性を有し、かつ基材に対して良好な接着性を
有することが求められ、また、場合に応じて、高電気絶
縁性を具備するこも必要とされる。しかしながら、先に
述べたように、従来の無機被覆材はこれら性質を同時に
満足するものが少なく、特に高温からの急冷(ヒートシ
ョック)条件下で、安定な接着性を有するものが殆どな
い。
【0005】本発明の耐熱性無機被覆材は、従来の上記
問題を解決したものであり、耐熱性に優れ、かつヒート
ショックに対しても優れた固着性を有し、また電気抵抗
特性に優れた無機被覆材に関するものである。
【0006】
【課題を解決する手段】すなわち、本発明は、(1)ア
ルミナ100重量部に対して、シリカ50〜90重量
部、カオリン50〜90重量部、クリストバライト30
〜60重量部、酸化チタン30〜60重量部を含むセラ
ミックス粉体を無機バインダーに分散してなることを特
徴とする耐熱性無機被覆材に関するものである。
【0007】さらに、本発明は以下の態様の耐熱性無機
被覆材を含む。 (2) セラミックス粉体100重量部に対して無機バ
インダーが50〜150重量部である上記(1)の耐熱
性無機被覆材。 (3)セラミックス粉末が酸化ジルコニウムを含み、酸
化ジルコニウムの含有量がアルミナとシリカの合計量の
10〜60重量%である上記(1)または(2)の耐熱
性被覆組成物。 (4)無機バインダーとして珪酸ソーダおよび/または
珪酸カリを用いる上記(1)または(2)の耐熱性被覆
組成物。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施形態に基づい
て具体的に説明する。本発明の耐熱性無機被覆材は、ア
ルミナ、シリカ、クリストバライト、カオリンおよび酸
化チタンを主成分とするセラミックス粉体を無機バイン
ダーに分散してなるものであり、セラミックス粉体がア
ルミナ100重量部に対して、シリカ50〜90重量
部、カオリン50〜90重量部、クリストバライト30
〜60重量部、酸化チタン30〜60重量部を含有する
ことを特徴とするものである。また、必要に応じて、上
記各成分と共にア酸化ジルコニウムを含む。酸化ジルコ
ニウムの含有量はアルミナとシリカの合計量の10〜6
0重量%が適当であり、好ましくは約20重量%が適当
である。
【0009】上記セラミックス粉体は平均粒径が0.1
〜20μmの範囲のものが望ましく、また乾燥状態で、
0.2〜10μmの範囲の粒径の粉体が体積比で約70%
以上のものが好ましい。
【0010】これらの無機成分を無機バインダーの水溶
液に分散させてスラリーとする。無機バインダーとして
は珪酸ソーダ、珪酸カリなどを用いることができる。こ
れらの成分を無機バインダーに分散させるには、攪拌機
中で常温にて30分〜3時間連続攪拌すればよい。この
攪拌は回転速度300〜900回/分程度が適当であ
る。セラミックス粉体の混合比、攪拌時間、攪拌速度等
は、本被覆材を用いる基体の種類や表面形状などに応じ
た良好な濡れ状態を得るよう、また乾燥後の平滑度に応
じて適宜定めることができる。
【0011】以上のように、セラミックス粉体の混合
比、攪拌条件、粉体粒径等は、粉体の良好な分散状態が
得られるように定められる。セラミックス粉体の分散状
態が不完全であると良好な耐熱性が得られず、発泡や部
分的な剥離等ができて接着性に欠陥が生じる虞がある。
また、耐熱性もスラリーにおけるセラミックス粉体の量
が多いほど被覆材が緻密になるので高い耐熱性が得られ
るが、各粉体の分散が不十分であると被覆材の組織が不
均一になるので耐熱性が低下する。また、各成分の重量
比が上記範囲を外れると適切な組織が形成されず所望の
高耐熱性と高接着強度が得られない。
【0012】セラミックス粉体を順次にバインダー溶液
中に投入し、重量比に応じて攪拌時間を調節することに
よって安定な分散状態が得られる。安定な分散状態とは
セラミックス粉体が分散したスラリーを調製後、常温で
3〜5月間保存した場合でも、軽く攪拌することによっ
てスラリー調製時の分散状態が得られることを云う。各
成分の量比、攪拌時間等を上記範囲内に調整することに
より、長期間安定な分散状体を有するスラリーを得るこ
とができる。
【0013】以上のようにして得た本発明の被覆材は、
鉄、ステンレス鋼、アルミニウム等の金属部材に塗布し
た後、常温で2〜3時間の自然乾燥によって硬化する。
硬化した被覆材は日本工業規格(JIS規格)による低温安
定性、耐衝撃性、耐洗浄性、難燃性、付着強度等の諸試
験においていずれも優れた性能を示す。なお、耐洗浄性
は他の性能に比してやや低いが、150℃、1時間30
分、または200℃、40分の加熱乾燥を施すことによ
り大幅に改善することができる。200℃で40分の加
熱を施したものは50日間の浸水後でも、磨耗試験にお
いて軽微な剥離や溶解が全く認められない。
【0014】本発明の被覆材は、鉄、ステンレス鋼、ア
ルミニウム等種々の金属部材に塗布して乾燥したもの
は、高温炉での加熱や火焔の直射等により500〜15
00℃程度に高温加熱しても、被覆に発泡やクラック等
が生じることがなく、良好な接着状態を保持し、被覆し
た金属部材を完全に保護することができる。また上記温
度範囲から室温へ急冷しても剥離することはない。
【0015】さらに本発明の被覆材は、自然乾燥後、
6.5×106Ω/cmの電気抵抗を示すが、加熱処理する
ことにより、抵抗値は1.0×108Ω/cm程度に増大す
る。このように、本発明の被覆材は優れた絶縁性を有す
るので、電気機器の組み立て、部品構成等の技術に於い
て高い耐熱性と良好な絶縁性を必要とする部分、例えば
導電体金属と構造部材との接合部、或いは電熱用金属部
材の保護被覆並びにそのような金属部材間の充填材等に
有効に用いられる。
【0016】
【実施例】実施例1 アルミナ100重量部に対して、シリカ70重量部、カ
オリン40重量部、クリストバライト60重量部、酸化
チタン30重量部および酸化ジルコニウム30重量部
を、珪酸ソーダおよび珪酸カリからなる無機バインダー
溶液に順次に投人し、回転速度400回/分で2時間攪
拌して上記粉体が均一に分散したスラリー液を得た。こ
れをステンレス鋼板(厚さ2mm)に塗布し、5時間自然乾
燥して、厚さ約100μmの被覆を形成した。これを廃
棄物焼却用の高温炉中で1500℃に加熱したが、該被
覆に発泡、クラック、剥離等の変化は生じなかった。
【0017】実施例2 粉体とバインダーの量比を1:1とした他は実施例1と
同様の被覆材スラリーを約3ヵ月常温下に密封保存した
ものを用い、これを5分間攪拌した後、アルミニウム板
に塗布し、2時間の自然乾燥して被覆を形成した。これ
を電気炉中で600℃に加熱した後に常温に急冷するヒ
ートショックを10回繰り返したが、被覆表面に何等の
変化も生ぜず、アルミ板との剥離も生じなかった。ま
た、被覆の電気抵抗値は9.5×107Ω/cmであり、こ
れはヒートショックの前後で変わらなかった。
【0018】実施例3 実施例1の被覆材を塗布したステンレス鋼板を用いて、
被覆面の一部をガスバーナーで5分間直射(火焔温度推
定1000℃)し、直ちに水冷したが被覆表面に何等の変化
も生ぜず剥離も生じなかった。
【0019】
【発明の効果】本発明の被覆材は、以上のように、15
00℃程度の高温下でも優れた耐熱性を有し、またヒー
トショックに対しても高い接着強度を維持する。従っ
て、高温での使用やヒートショックを受ける可能性のあ
る機器に本発明の被覆材を施すことにより、酸化等によ
る劣化を確実に防止し、優れた耐久性を長期間得ること
ができる。さらに、本発明の被覆材は100MΩ/cm(20
℃,50%RH)程度の電気抵抗を有する。従来の絶縁性無機
質組成物の電気抵抗が最大120MΩ/cm程度であり(特
開平3-232757号)、これとほぼ同程度の高絶縁性を有す
る。従って、本発明の被覆材は耐食性被膜に限らず、高
耐熱性と高接着性を有する絶縁被膜として好適であり、
加熱状態あるいはヒートショックが生じる懸念がある電
気機器の絶縁部材や充愼材、接着材として用いられ、電
気機器、部品の性能改善に有用である。さらに、本発明
の被覆材の各成分は市販品を用いることができ、これら
を良好な分散状態が得られるように混合攪拌して製造す
ることができるので、煩雑な工程を必要とせず、容易に
かつ低コストで製造することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミナ100重量部に対して、シリカ
    50〜90重量部、カオリン50〜90重量部、クリス
    トバライト30〜60重量部、酸化チタン30〜60重
    量部を含むセラミックス粉体を無機バインダーに分散し
    てなることを特徴とする耐熱性無機被覆材。
  2. 【請求項2】 セラミックス粉体100重量部に対して
    無機バインダーが50〜150重量部である請求項1の
    耐熱性無機被覆材。
  3. 【請求項3】 セラミックス粉末が酸化ジルコニウムを
    含み、酸化ジルコニウムの含有量がアルミナとシリカの
    合計量の10〜60重量%である請求項1または2の耐
    熱性被覆組成物。
  4. 【請求項4】 無機バインダーとして珪酸ソーダおよび
    /または珪酸カリを用いる請求項1または2の耐熱性被
    覆組成物。
JP10179033A 1998-06-25 1998-06-25 耐熱性無機被覆材 Pending JP2000007424A (ja)

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