JP2000006592A - 曲面転写方法及び曲面転写装置 - Google Patents

曲面転写方法及び曲面転写装置

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JP2000006592A
JP2000006592A JP18190198A JP18190198A JP2000006592A JP 2000006592 A JP2000006592 A JP 2000006592A JP 18190198 A JP18190198 A JP 18190198A JP 18190198 A JP18190198 A JP 18190198A JP 2000006592 A JP2000006592 A JP 2000006592A
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adhesive
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transfer sheet
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JP18190198A
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Masaru Okamoto
優 岡本
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 三次元的な凹凸面を持つ化粧材を効率良く製
造する。 【解決手段】 凹凸表面を有する被転写基材Bの凹凸面
側に先ず接着剤塗布装置20により接着剤を塗布し、次
いで支持体と転写層とからなる転写シートSの転写層側
を被転写基材Bの接着剤層側と対向させ、該転写シート
の支持体側に固体粒子Pを衝突させ、その衝突圧を利用
して、被転写基材の凹凸表面への転写シートの圧接を行
い、転写層が被転写基材Bに接着した後、転写シートの
支持体を剥離することで、転写層を被転写基材に転写す
る方法であって、接着剤を多数の塗布ノズル孔の下端出
口から吐出し、空気ノズル孔よりの加圧空気を接触させ
て引き延ばすことで、スクリーン状の接着剤として垂直
に降下させて接着剤塗布ライン上の被転写基材に塗布す
る。接着剤の塗布が均一になり、転写層の接着が良好に
行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅の外装及び内
装材、家具、家電製品等の化粧材であって、特に装飾さ
れた凹凸表面を有する化粧材を製造するための曲面転写
方法及びそれに使用する曲面転写装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、基材の表面に直刷り法、ラミネー
ト法、転写法等により絵柄等の装飾を施した化粧材が種
々の用途で使用されている。この場合、基材の表面が平
面状ならば、絵柄装飾は容易にできるので問題はない
が、凹凸表面に対しては格別の工夫により絵柄装飾を施
している。
【0003】例えば、窓枠、面縁材等の柱状で基材装飾
面が二次元的凹凸(円柱のように一方向(母線、或いは
高さ方向に直行する方向)にのみ曲率を有する形状)の
場合に適用できる曲面装飾技術の一つが、特開平5−3
30013号公報に提案されている。すなわち、同公報
の技術は所謂ラッピング法を転写印刷に応用した表面装
飾法であり、転写層と支持体からなる転写シートを用意
し、一方表面に接着剤を塗工した柱状体形状の基材を転
写シートの供給速度と同調した速度で水平に搬送し、併
設した多数の押えローラにて転写シートの端部が貼着さ
れない状態を維持しつつ転写シートの転写層を基材に対
して各側面毎に順次段階的に押圧し、転写シートを基材
面に貼着後、支持体のみ剥離し、転写層を基材表面に転
写するものである。
【0004】また、表面凹凸がエンボス形状等の三次元
的凹凸(すなわち、半球面のように2方向に曲率を有す
る形状)の場合に適用できる曲面装飾技術としては、例
えば特開平8−224812号公報に提案されたものが
ある。すなわち、同公報の技術も転写法による表面装飾
法であり、転写シートの支持体として熱可塑性樹脂フィ
ルムを用い、該支持体上に剥離層、絵柄層及び接着層を
順次設けた構成の転写シートを、凹凸表面を有する基材
上に設置し、支持体の裏面からゴム硬度30°程度のゴ
ム製の熱ローラで押圧して、絵柄を転写することによっ
て化粧材を得るものである。また、支持体と剥離層間に
転写時の熱で発泡する発泡層を設け、この発泡も利用し
て基材の凹凸表面に追従させようとするものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の方法のうち、特開平5−330013号公
報に開示の技術では、柱状体のような二次元的曲面まで
しか対応できず、また特開平8−224812号公報が
提案する技術では、タイル貼り目地溝の如き三次元的曲
面も対応できるが、基本的に回転する熱ローラのゴムに
よる弾性変形を利用して表面凹凸に追従させるために、
浅いエンボス形状は良いとしても大きな表面凹凸には適
用できない。その上、被転写基材の凹凸の隅角部によっ
て軟質のゴムローラが損耗しやすい。また、転写シート
に発泡層を設ける構成では、転写シートが複雑高価にな
り過ぎる。また、全体として平板状の基材に限定される
といった問題があった。
【0006】また、前記のいずれの方法においても、基
材の凹凸表面に均一な塗布量で接着剤を十分な量塗布す
ることは、表面が平坦でないだけに困難であった。転写
シート側へ接着剤を塗布すれば均一な塗布は可能ではあ
るが、多量に塗布すると接着剤が垂れ下がる故に少量の
塗布となり、特にセメント系基材等の吸収性があり表面
が粗面の基材の場合には適用が難しかった。
【0007】そこで、本発明の課題は、大きな三次元的
凹凸表面にも転写できる上に、表面装飾性及び表面装飾
の耐久性に優れた化粧材等の転写製品が得られ、且つ接
着剤の基材への均一で多量の塗布が良好に行える曲面転
写方法及びそれに使用する曲面転写装置を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、上記課題を解決
すべく、本発明に係る曲面転写方法は、凹凸表面を有す
る被転写基材の凹凸表面側に先ず接着剤を塗布し、次い
で支持体と転写層とからなる転写シートの転写層側を被
転写基材の接着剤層側と対向させ、該転写シートの支持
体側に固体粒子を衝突させ、その衝突圧を利用して、被
転写基材の凹凸表面への転写シートの圧接を行い、転写
層が被転写基材に接着した後、転写シートの支持体を剥
離除去することで、転写層を被転写基材に転写する曲面
転写方法であって、前記接着剤を多数の塗布ノズル孔の
下端出口から吐出し、空気ノズル孔よりの加圧空気を接
触させて引き延ばすことで、スクリーン状の接着剤とし
て垂直に降下させて接着剤塗布ライン上の被転写基材に
塗布することを特徴としている。
【0009】また、本発明の曲面転写装置は、上記曲面
転写方法を実施するために使用する装置であって、多数
の塗布ノズル孔と多数の空気ノズル孔とを有するノズル
ユニットを備え、塗布ノズル孔の下端出口から吐出する
接着剤に空気ノズル孔よりの加圧空気を作用させ、スク
リーン状の接着剤として垂直に降下させて接着剤塗布ラ
イン上の被転写基材に塗布する接着剤塗布手段と、加速
された固体粒子を噴出する噴出手段を備え、該噴出手段
から噴出される固体粒子の衝突圧を転写シートに与え、
転写シートを被転写基材に対して押圧する押圧手段と、
被転写基材を、少なくとも前記噴射手段に対向する位置
まで搬送する基材搬送手段と、転写シートを、少なくと
も前記噴出手段と被転写基材との間にまで供給するシー
ト搬送手段と、を具備して構成される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の曲面転写装置の実
施の形態について説明する。
【0011】〔被転写基材〕本発明にて使用する被転写
基材は、被転写面が平坦な平面のものでももちろんよい
が、本発明が真価を発揮するのは被転写面が凹凸表面で
あり、特にその凹凸が三次元的になっている被転写基材
である。従来の回転接触する押さえ治具(前述の特公昭
61−5895号公報参照)や、ゴム製の転写ローラ
(前述の特開平5−139097号公報参照)は、その
回転軸による方向性を本質的に有しているために、適用
できる表面凹凸形状が制約される。即ち前者では、1軸
方向にのみ曲率を有する二次元的凹凸に限定され、また
後者では、2軸方向に曲率を有する三次元的凹凸への転
写が可能でもその三次元形状は任意の方向に均質に適用
できない。例えば、木目導管柄の長手方向は、転写シー
トの送り方向に平行にしないと、導管凹部には旨く転写
できない。しかも、後者は基材形状が平板状に事実上限
定され、それ以外は基材形状毎にその都度合わせた特殊
形状の転写ローラとでもしない限り不可能である。
【0012】ところが本発明では、後述のように、流体
的に振る舞う固体粒子群の衝突圧を利用するため、表面
凹凸の三次元的形状に対して圧力印加領域の面的な方向
性を本質的に持たない。(この方向性とは、圧力が印加
される被転写基材上のポイントの時間的位置変化の方向
のことである。)従って、転写シートや被転写基材の送
り方向に凹凸がある形状を持つ被転写基材でも構わな
い。すなわち、送り方向のみ又は幅方向のみ等と一方向
にのみ凹凸がある二次元的凹凸、送り方向及び幅方向の
両方等と2方向に凹凸がある三次元的凹凸にも適用でき
ることを意味する。なお、固体粒子群の衝突圧が方向性
を持たない点は、枚葉の転写シートを被転写基材上に載
置して一つずつ圧接密着するように、固体粒子を噴出す
る噴出器を移動、或いは噴出器固定で転写シートと被転
写基材とを移動させて、衝突圧が印加される領域が移動
していく様子を考えれば容易に理解できる。
【0013】また、被転写基材は全体として(包絡面形
状が)平板状の板材だけでなく、円弧状に凸又は凹に送
り方向又は幅方向に湾曲した二次元的凹凸を有する基材
でもよく、またその湾曲面にさらに細かい三次元的な表
面凹凸があってもよい。なお、本発明では、被転写基材
の円弧状等の断面を持つ二次元的な凹凸に対して、それ
を例えば幅方向として、或いは送り方向として転写する
かは作業性等を考慮して任意にできる。
【0014】また、大柄な凹凸に重畳して微細な凹凸を
有する凹凸表面の被転写基材、或いは凹凸表面の凹部底
部や凹部内側面に転写すべき面を有する被転写基材も可
能である。前記大柄な凹凸と微細な凹凸とは、例えば図
11の要部拡大斜視図に示す如く、被転写基材の凹凸が
大柄な凹凸401、402とその凸部402上にある微
細な凹凸403とからなるもので、大柄の凹凸形状は段
差が1〜10mm、凹部の幅が1〜10mm、凸部の幅
が5mm以上のもので構成されるものであり、微細な凹
凸形状は、段差及び幅ともに大柄な凹凸形状よりも小さ
く、具体的には段差が0.1〜5mm程度、凹部の幅及
び凸部の幅が0.1mm以上で、大柄な凹凸形状の凸部
の幅の1/2未満程度である。
【0015】大柄な凹凸と微細な凹凸との組み合わせの
凹凸から成り、且つ三次元的な表面凹凸を持つ化粧材の
凹凸模様の具体例としては、例えば、大柄な凹凸として
目地、溝等を有するタイル、煉瓦、石等の二次元配列模
様を有し、その上に微細な凹凸としてスタッコ調、リシ
ン調等の吹き付け塗装面の凹凸模様、花崗岩の劈開面や
トラバーチン大理石板等の石材表面の凹凸等を有する石
目調凹凸模様、或いは大柄な凹凸模様として目地、溝、
簓、サネ等を有する羽目板模様、浮造木目板模様を有
し、その上に微細凹凸として導管溝、浮き出した年輪、
ヘアライン等を有する木目調の凹凸模様が挙げられる。
【0016】凹凸面を構成する各面は、平面のみ、曲面
のみ、或いは平面と曲面の組み合わせと任意である。従
って、本発明の被転写基材上の曲面とは、断面が下駄の
歯形のように複数の平面のみから構成される曲面を持た
ない凹凸面も意味する。また、本発明でいう曲率とは、
立方体の辺或いは頂点の周辺のように角張っている曲率
無限大(曲率半径=0)の場合も包含する。なお、被転
写基材表面を所望の凹凸とするには、プレス加工、エン
ボス加工、押し出し加工、切削加工、成形加工等によれ
ばよい。
【0017】被転写基材の材質は任意であり、例えば、
板材であれば、ケイ酸カルシウム板、押し出しセメント
板、スラグセメント板、ALC(軽量発泡コンクリー
ト)板、GRC(硝子繊維強化コンクリート)板、パル
プセメント板等の非陶磁器窯業系板、杉、松、樫、ラワ
ン、チーク等各種樹木からなる木材単板や木材合板、パ
ーティクルボード、集成材、木質中密度繊維板(MD
F)等の木質板、また、鉄、アルミニウム、銅等の金属
板、陶磁器やガラス等のセラミックス、ポリプロピレ
ン、ABS樹脂、フェノール樹脂等の樹脂成形品等でも
よい。
【0018】また、これらの被転写基材表面には、予
め、接着剤との接着を補助するための易接着プライマ
ー、或いは表面の微凹凸や多孔質を目止めし封じるシー
ラー剤を塗工しておいてもよい。易接着プライマー、或
いはシーラー剤としては、イソシアネート、2液硬化ウ
レタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル
樹脂等の樹脂を塗工し形成する。
【0019】〔転写シート〕転写シートは支持体と転写
移行する転写層とからなる。転写層は少なくとも装飾層
から構成される。また、接着剤を被転写基材側に加え
て、転写層の一部となる接着剤層として、転写シート側
にも形成しておいてもよい。なお、被転写基材表面と転
写シートとの間に抱き込まれて残留する空気を抜きやす
くするために、必要に応じて転写シート全面に転写シー
ト全層を貫通する小孔を多数穿設してもよい。
【0020】(支持体)転写シートの支持体としては、
被転写基材が二次元的凹凸表面であれば、延伸性のない
紙等も可能だが、本発明が真価を発揮する三次元的凹凸
表面に適用するためには少なくとも転写時には延伸性の
ある支持体を用いる。延伸性があることにより、固体粒
子の衝突圧印加時に被転写基材表面の凹部内部まで転写
シートを追従させて密着し転写することができる。転写
シート全体の延伸性は、主に支持体の延伸性に支配され
る。従って、支持体には、従来公知の熱可塑性樹脂フィ
ルムの他に、常温でも延伸するゴム膜も使用できる。熱
可塑性樹脂フィルムの場合、装飾層等の転写層形成時に
は延伸性が殆どなく、転写時には加熱により充分な延伸
性を発現し、且つ冷却後は変形した形状を保持し続け、
弾性による形状の復元を生じない転写シートとして、従
来公知の通常の転写シートと同様、本発明で用い得る転
写シートを簡単に用意することができる。
【0021】支持体の具体例としては、延伸性の点で、
従来多用されている2軸延伸ポリエチレンテレフタレー
トフィルムでも、表面凹凸形状次第で、加熱条件、衝突
圧条件等の設定によって、必要充分な延伸性を発現させ
ることができるので曲面転写は可能である。ただ、より
低温・低圧で延伸性が発現し易い好ましい支持体として
は、例えば、エチレン・テレフタレート・イソフタレー
ト共重合体ポリエステル、ポリブチレンテレフタレート
等の熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリプロピレン、ポリ
エチレン、ポリメチルペンテン、エチレン−プロピレン
共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン3元共重合体
等のポリオレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂、エチレン−
酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重
合体、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、或いは天然ゴ
ム、合成ゴム、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ウ
レタン系熱可塑性エラストマー等を単体又は混合物で、
単層又は異種の複層とした樹脂フィルムを用いることが
できる。これら樹脂フィルムは低延伸又は無延伸の物が
好ましい。支持体の厚さは、通常20〜200μmであ
る。
【0022】また、支持体には必要に応じ、その転写層
側に転写層との剥離性を向上させるため離型層を設けて
もよい。この離型層は支持体を剥離時に支持体と共に転
写層から剥離除去される。離型層としては、例えば、シ
リコーン樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ウレタ
ン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ワックス等の単体又はこ
れらを含む混合物が用いられる。
【0023】また、転写層に接する側の支持体面に凹凸
模様を設ければ、転写後の転写層表面に凹凸模様を賦形
することもできる。凹凸模様は、例えば、砂目、梨地、
ヘアライン、万線状溝、花崗岩の劈開面の凹凸模様、木
目導管溝、木目年輪模様、布目の表面テクスチュア、皮
絞、文字、幾何学模様等である。なお、凹凸模様の形成
は、支持体の樹脂シートに対して、熱プレスによるエン
ボス加工、サンドブラスト加工、ヘアライン加工をした
り、或いは支持体に、離型性の有る樹脂をバインダーと
するインキ(2液硬化ウレタン、シリコーン樹脂、メラ
ミン樹脂、紫外線又は電子線で架橋する多官能アクリレ
ート又はメタクリレートのモノマー又はプレポリマー等
からなる)を用いて所望の凹凸模様にシルクスクリーン
印刷等で盛り上げ印刷して賦形層を設け、賦形層を有す
る支持体とする方法等がある。なお、賦形層は上記離型
層の機能を有する。
【0024】(転写層)転写シートの転写層は少なくと
も装飾層から構成し、さらに適宜、剥離層、接着剤層等
も転写層の構成要素とすることもある。接着剤層を有す
る構成では、転写の際に転写シート又は被転写基材の片
方又は両方に接着剤を施すことを省略できる。
【0025】装飾層はグラビア印刷、シルクスクリーン
印刷、オフセット印刷等の従来公知の方法と材料で絵柄
等を印刷した絵柄層、アルミニウム、クロム、金、銀等
の金属を公知の蒸着法等により部分的或いは全面に形成
した金属薄膜層等であり、用途に合わせたものを用い
る。絵柄としては、被転写基材の表面凹凸に合わせて、
木目模様、石目模様、布目模様、タイル調模様、煉瓦調
模様、皮絞模様、文字、幾何学模様、全面ベタ等を用い
る。なお、絵柄層用インキは、バインダー等からなるビ
ヒクル、顔料や染料等の着色剤、これに適宜加える各種
添加剤からなる。バンイダーには、アクリル樹脂、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、セル
ロース系樹脂、ポリウレタン樹脂、フッ素樹脂等の単体
又はこれらを含む混合物を用いる。着色剤の顔料として
は、チタン白、カーボンブラック、弁柄、黄鉛、群青等
の無機顔料、アニリンブラック、キナクリドン、イソイ
ンドリノン、フタロシアニンブルー等の有機顔料を用い
る。
【0026】また、剥離層を、支持体乃至は離型層と装
飾層との間の剥離性を調整するため、転写後の装飾層の
表面保護のため等に、これら層間に設けるのは、従来公
知の転写シートと同様である。剥離層には、例えば、上
記絵柄層インキのバインダーに用いる樹脂等が用いられ
る。なお、この剥離層は転写時に装飾層と共に被転写基
材側に転写され、装飾層の表面を被覆する。
【0027】〔接着剤〕接着剤は、被転写基材上の接着
剤層として、事前又は転写の直前に、オンライン塗工や
オフライン塗工で施す。必要に応じて、被転写基材に施
すのに加えてさらに転写シート側にも接着剤層を塗工し
てもよい。用いる接着剤は、用途、要求物性等により適
宜選択すればよいが、固体粒子加速流体に液体を用いる
場合には、該液体に対して不溶性のものを選択する。
【0028】接着剤としては、例えば、感熱型接着剤、
湿気硬化型感熱溶融型接着剤、ホットメルト接着剤、湿
気硬化型ホットメルト接着剤、2液硬化型接着剤、電離
放射線硬化型接着剤、水性接着剤、或いは粘着剤による
感圧型接着剤等の各種接着剤を使用できる。
【0029】感熱型接着剤としては、熱可塑性樹脂を用
いた熱融着型と、熱硬化性樹脂を用いた熱硬化型とのい
ずれの接着剤も使用できる。ただし、短時間で接着が完
了するという点からは、熱融着型(感熱溶融型接着剤)
が好ましい。また、接着剤は溶剤希釈又は無溶剤、或い
は常温で液体又は固体のいずれでもよく、適宜使い分け
る。また、粘着性を呈する感圧型の粘着剤以外の接着剤
では、接着剤層の単層のみで転写層とすることができ
る。接着剤層中に顔料等の着色剤を添加すれば、全面ベ
タのインク層からなる装飾層ともいえる。感熱溶融型接
着剤としては、ポリ酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体、アクリル樹脂、熱可塑性ポリエステル
樹脂、熱可塑性ウレタン樹脂、ダイマー酸とエチレンジ
アミンとの縮重合により得られるポリアミド樹脂等の従
来公知の接着剤を用いることができる。熱硬化型接着剤
としては、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレ
ート樹脂、熱硬化型ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等を用
いることができる。
【0030】湿気硬化型感熱溶融型接着剤も感熱溶融型
接着剤の一種である。湿気硬化型感熱溶融型接着剤は、
自然放置により空気中の水分で硬化反応が進行するの
で、作業安定性の点で転写直前に施す。また、湿気硬化
型感熱溶融型接着剤は、転写直後は、通常の感熱溶融型
接着剤同様の接着力だが、自然放置により空気中の水分
で架橋・硬化反応が徐々に進行するために、最終的にク
リープ変形及び熱溶融がなく耐熱性等に優れ、大きな接
着力が得られる。ただし、転写終了後に湿気で接着剤の
架橋・硬化を進行させるため、湿気を含む空気中に転写
後の化粧板を放置して養生する。養生の際の好ましい雰
囲気条件は、大体、相対湿度50%RH以上、気温10
℃以上である。温度・相対湿度とも高い方が、より短時
間で硬化が完了する。標準的な硬化完了時間は、通常の
場合、20℃、60%RHの雰囲気中で10時間程度で
ある。
【0031】湿気硬化型感熱溶融型接着剤は、分子末端
にイソシアネート基を有するプレポリマーを必須成分と
する組成物である。前記プレポリマーは、通常は分子両
末端に各々イソシアネート基を1個以上有するポリイソ
シアネートプレポリマーであり、室温で固体の熱可塑性
樹脂の状態にあるものである。イソシアネート基同士が
空気中の水分により反応して鎖延長反応を起こして、そ
の結果、分子鎖中に尿素結合を有する反応物を生じて、
この尿素結合にさらに分子末端のイソシアネート基が反
応して、ビウレット結合を起こして分岐し、架橋反応を
起こす。
【0032】分子末端にイソシアネート基を有するプレ
ポリマーの分子鎖の骨格構造は任意であるが、具体的に
は、ウレタン結合を有するポリウレタン骨格、エステル
結合を有するポリエステル骨格、ポリブタジン骨格等で
ある。適宜これら1種又は2種以上の骨格構造を採用す
ることで、接着剤物性を調整できる。なお、分子鎖中に
ウレタン結合がある場合は、このウレタン結合とも末端
イソシアネート基が反応して、アロファネート結合を生
じて、このアロファネート結合によっても架橋反応を起
こす。
【0033】ポリイソシアネートプレポリマーの具体例
としては、例えば、ポリオールに過剰のポリイソシアネ
ートを反応させた分子末端にイソシアネート基を有し、
且つ分子鎖中にウレタン結合を有するポリウレタン骨格
の、ウレタンプレポリマーがある。また、特開昭64−
14287号公報に開示されているような、ポリイソシ
アネートに、ポリエステルポリオールと、ポリブタジエ
ン骨格を有するポリオールとを任意の順序で加え付加反
応させて得られた、ポリエステル骨格とポリブタジエン
骨格とがウレタン結合により結合された構造を有し且つ
分子末端にイソシアネート基を有する結晶性ウレタンプ
レポリマー、或いは、特開平2−305882号公報に
開示されているような、ポリカーボネート系ポリオール
とポリイソシアネートを反応させて得られる分子中に2
個以上のイシソアネート基を有するポリカーボネート系
ウレタンプレポリマー、ポリエステル系ポリオールとポ
リイソシアネートを反応させて得られる分子中に2個以
上のイシソアネート基を有するポリエステル系ウレタン
プレポリマー等が挙げられる。
【0034】また、湿気硬化型感熱溶融型接着剤には、
上記各種ポリイソシアネートプレポリマーの他に、各種
物性を調整するために、上記必須反応成分にさらに、必
要に応じて、熱可塑性樹脂、粘着付与剤、可塑剤、充填
剤(体質顔料)、着色顔料、硬化触媒、水分除去剤、貯
蔵安定剤、老化防止剤等の各種副材料を添加する。
【0035】電離放射線硬化型接着剤として用い得る電
離放射線硬化性樹脂は、電離放射線により硬化可能な組
成物であり、具体的には、分子中にラジカル重合性不飽
和結合、又はカチオン重合性官能基を有する、プレポリ
マー(所謂オリゴマーも包含する)及び/又はモノマー
を適宜混合した電離放射線により硬化可能な組成物が好
ましく用いられる。これらプレポリマー又はモノマーは
単体又は複数種を混合して用いる。
【0036】上記プレポリマー又はモノマーは、具体的
には、分子中に(メタ)アクリロイル基、(メタ)アク
リロイルオキシ基等のラジカル重合性不飽和基、エポキ
シ基等のカチオン重合性官能基等を有する化合物からな
る。また、ポリエンとポリチオールとの組み合わせによ
るポリエン/チオール系のプレポリマーも好ましく用い
られる。なお、例えば(メタ)アクリロイル基とは、ア
クリロイル基又はメタクリロイル基の意味である。
【0037】ラジカル重合性不飽和基を有するプレポリ
マーの例としては、ポリエステル(メタ)アクリレー
ト、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)
アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、トリア
ジン(メタ)アクリレート等が使用できる。分子量とし
ては、通常250〜100,000程度のものが用いら
れる。
【0038】ラジカル重合性不飽和基を有するモノマー
の例としては、単官能モノマーとして、メチル(メタ)
アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト等がある。また、多官能モノマーとして、トリメチー
ルプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロール
プロパンエチレンオキサイドトリ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレー
ト等もある。
【0039】カチオン重合性官能基を有するプレポリマ
ーの例としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボ
ラック型エポキシ化合物等のエポキシ系樹脂、脂肪酸系
ビニルエーテル、芳香族系ビニルエーテル等のビニルエ
ーテル系樹脂のプレポリマーがある。
【0040】チオールとしては、トリメチロールプロパ
ントリチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラ
チオグリコレート等のポリチオールがある。また、ポリ
エンとしては、ジオールとジイソシアネートによるポリ
ウレタンの両端にアリルアルコールを付加したもの等が
ある。
【0041】なお、紫外線又は可視光線にて硬化させる
場合には、上記電離放射線硬化性樹脂に、さらに光重合
開始剤を添加する。ラジカル重合性不飽和基を有する樹
脂系の場合は、光重合開始剤として、アセトフェノン
類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾイン
類を単独又は混合して用いることができる。また、カチ
オン重合性官能基を有する樹脂系の場合は、光重合開始
剤として、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム
塩、芳香族ヨードニウム塩、メタロセン化合物等を単独
又は混合物として用いることができる。なお、これらの
光重合開始剤の添加量としては、電離放射線硬化性樹脂
100重量部に対して、0.1〜10重量部程度であ
る。
【0042】なお、電離放射線としては、接着剤中の分
子を架橋させ得るエネルギーを有する電磁波又は荷電粒
子が用いられる。通常用いられるものは、紫外線又は電
子線であるが、この他、可視光線、X線、イオン線等を
用いることも可能である。紫外線源としては、高圧水銀
灯、低圧水銀灯、カーボンアーク灯、ブラックライト等
の光源が使用される。紫外線の波長としては通常190
〜380nmの波長域が主として用いられる。電子線源
としては、コッククロフトワルトン型、バンデグラフト
型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、或いは、直線
型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器
を用い、100〜1000keV、好ましくは、100
〜300keVのエネルギーをもつ電子を照射するもの
が使用される。
【0043】上記電離放射線硬化性樹脂に、さらに必要
に応じて、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、アクリル
系樹脂等の熱可塑性樹脂を添加することもできる。な
お、希釈溶剤は添加せずに用いれば、ホットメルト接着
剤となる。
【0044】なお、電離放射線硬化型接着剤を用いた場
合には、曲面転写装置に紫外線や電子線を照射する電離
放射線照射装置を組み込むことができる。照射は、衝突
圧印加中、印加後、或いは印加中及び印加後に行う。
【0045】また、接着剤に用いる上記各種樹脂にさら
に、必要に応じて、各種添加剤を添加することもでき
る。これらの添加剤としては、例えば、炭酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、シリカ、アルミナ等の微粉末からな
る体質顔料(充填剤)、有機ベントナイト等のチキソト
ロピック付与剤(特に凹凸段差の大きい被転写基材の場
合、接着剤が凸部から凹部へ流入することを防止するた
めに添加するとよい。)等である。
【0046】接着剤を、被転写基材に施すには、水、有
機溶剤等の溶媒(又は分散媒)に溶解(又は分散)した
溶液(又は分散液)の形態で、或いは熱溶融した熱可塑
性組成物又は室温液状の未硬化樹脂を無溶剤の樹脂液の
形態で施す。塗工法としては、後述するような特定の塗
布装置を用いた方法を採用する。希釈溶剤を添加せずに
用いれば、溶剤乾燥は不要である。例えば、感熱溶融型
接着剤は、それぞれ無溶剤のホットメルト接着剤として
使用できる。また、電離放射線硬化型接着剤なども無溶
剤で施すことができる。ホットメルト型接着剤として使
用する場合は無溶剤なので、転写直前の塗工でも溶剤乾
燥が不要で、高速生産できる。なお、接着剤の塗布量
は、接着剤の組成、被転写基材の種類及び表面状態で異
なるが、通常10〜200g/m2 (固形分)程度であ
る。
【0047】なお、接着剤に感熱溶融型接着剤を用い、
接着剤を活性化して熱融着させるために加熱するタイミ
ングは、衝突圧印加前、衝突圧印加中、或いは衝突圧印
加前及び印加中などのいずれでもよい。接着剤の加熱は
転写シートや被転写基材を加熱して行う。接着剤が施さ
れた材料(被転写基材)を加熱してもよく、接着剤が施
されていない側の材料(転写シート)を加熱してもよ
く、或いはこれら両方の材料を加熱してもよい。また、
衝突圧印加中の加熱には、加熱固体粒子や、固体粒子加
速用の流体を加熱流体として用いてもよい。
【0048】一方、転写シートが被転写基材の表面形状
に追従し、成形され、接着剤が十分活性化すれば、冷風
等の冷却手段で接着剤の冷却を促進してもよい。冷風
は、転写シート側や被転写基材側から吹き付ける。ま
た、冷却手段として、冷却固体粒子、冷却流体も用いる
こともできる。冷却促進は、被転写基材の凹凸表面の凹
部内部にまで追従成形された転写シートが衝突圧開放後
に復元力がある場合に戻るのも防止する。
【0049】〔接着剤塗布装置〕図1及び図2は被転写
基材に対する接着剤塗布装置の一例を示す説明図で、図
1は側面から見た断面図、図2は下方から見上げた図で
ある。この塗布装置は、ホットメルト接着剤用に設計さ
れたものであり、以下の装置の説明はホットメルト接着
剤の場合について行うが、他の塗布時に液状の接着剤に
ついても同様な装置を使用できる。
【0050】図1に示すように接着剤塗布装置20は、
特開平9−164358号公報に開示される形式のもの
であり、接着剤塗布ラインの上方に配置され、そのライ
ン上を搬送されている被転写基材Bに対してホットメル
ト接着剤を塗布する。この接着剤塗布装置20は、被転
写基材Bの搬送方向と直交する方向(接着剤塗布ライン
の横断方向)に塗布ノズル孔群41を位置させてなるノ
ズルユニット40と、ノズルユニット40と一体の接着
剤供給制御弁50とからなる。図2に示すように、ノズ
ルユニット40には、多数の塗布ノズル孔41aにより
構成される塗布ノズル孔群41と、該塗布ノズル孔群4
1の搬送前方側イ及び搬送後方側ロに多数の空気ノズル
孔42aにより構成される空気ノズル孔群42F及び空
気ノズル孔群42Rとが設けられている。空気ノズル孔
群42F及び空気ノズル孔群42Rは加圧空気孔43を
介して加圧空気源61に接続され、塗布ノズル孔群41
は接着剤供給源62(接着剤タンク及び圧送ポンプ)に
接続されている。ノズルユニット40及び接着剤供給制
御弁50にはヒータ63が内蔵され、供給中のホットメ
ルト接着剤を所定温度範囲に維持する。
【0051】図2では、塗布ノズル孔群41の塗布ノズ
ル孔41aの搬送前方及び搬送後方に近接して空気ノズ
ル孔42aを位置させたが、図3(a)に示す如く塗布
ノズル孔群41を二列以上の配列としても、或いは図3
(b)に示す如く千鳥状配列としても、或いは図3
(c)に示す如く空気ノズル孔42aの間に塗布ノズル
孔41aを位置させた配列としても本発明の目的を達成
できるものである。
【0052】接着剤供給制御弁50は、ホットメルト接
着剤の入口51、供給口52、戻り口53を有する弁ハ
ウジング54内に弁室55を設け、該弁室55内を上下
動自在な弁体56を、操作エアー又は電磁弁により操作
される弁体操作機構64により上下操作することで、ホ
ットメルト接着剤のノズルユニット40への供給、遮断
の切替えを行うとともに、遮断時における戻り口53を
通してのホットメルト接着剤供給源62への返送により
塗布休止時にホットメルト接着剤を循環させ、ホットメ
ルト接着剤の滞留による劣化を防止すべく構成されてい
る。
【0053】ホットメルト接着剤供給源62から接着剤
供給制御弁50によりノズルユニット40に供給された
ホットメルト接着剤は、塗布ノズル孔群41が多数の塗
布ノズル孔41aを僅かの間隔で隣接して構成されてい
るので、各塗布ノズル孔41aより糸状ないしビート状
のホットメルト接着剤となって吐出する。塗布ノズル孔
群41の搬送前方に隣接する空気ノズル孔群42Fの各
空気ノズル孔42aより吐出する加圧空気流Kにより、
互いに隣接する多数の糸状ないしビート状のホットメル
ト接着剤の搬送前方に加圧空気流のスクリーンが形成さ
れ、同様に、塗布ノズル孔群41の搬送後方に隣接する
空気ノズル孔群42Rの各空気ノズル孔42aより吐出
する加圧空気流により、互いに隣接する多数の糸状ない
しビート状のホットメルト接着剤の搬送後方にも加圧空
気流のスクリーンが形成されることで、多数の糸状ない
しビート状のホットメルト接着剤を、搬送前方及び搬送
後方より挟み込んで搬送前方及び搬送後方への広がりを
阻止する。空気ノズル孔42aよりの加圧空気を接触さ
せることで、ホットメルト接着剤ビートは引き延ばされ
て細長いファイバー状接着剤となるが、その際に搬送前
方及び搬送後方への広がりが阻止される結果、左右方向
にのみ広がり互いに接触して一体化してスクリーン状の
ファイバー状接着剤となる。かくして、スクリーン状の
ファイバー状接着剤として垂直に降下して接着剤塗布ラ
イン上の被転写基材Bに塗布されて、基材Bの塗布面は
略均一な塗布厚さで、且つ極めて薄い接着剤の塗布面が
形成される。
【0054】なお、塗布ノズル孔群41へ通じる接着剤
の供給を、適宜弁体56によって開閉することにより、
被転写基材搬送方向に接着剤塗布領域を断線させること
ができる。また、弁体56を各塗布ノズル孔41a毎に
1個ずつ設け、独立に開閉することによって、被転写基
材搬送方向と直交する方向(幅方向)に接着剤塗布領域
を断続させることができる。そして、両者の操作を組み
合わせることによって、被転写基材上の所望の2次元領
域にのみ接着剤を塗工することができる。このような塗
布方式を用いれば、図11のような縦横に目地溝が走る
煉瓦積調の凹凸表面のうち平坦凸部402と微細凹凸4
03にのみ接着剤を塗布することができる。
【0055】〔固体粒子〕固体粒子としては、ガラスビ
ーズ、セラミックビーズ、炭酸カルシウムビーズ、アル
ミナビーズ、ジルコニアビーズ、コランダムビーズ、ア
ランダムビーズ等の無機粉体である非金属無機粒子、
鉄、又は炭素鋼、ステンレス鋼等の鉄合金、アルミニウ
ム、又はジュラルミン等のアルミニウム合金、チタン、
亜鉛等の金属ビーズ等の金属粒子、或いは、フッ素樹脂
ビーズ、ナイロンビーズ、シリコーン樹脂ビーズ、ウレ
タン樹脂ビーズ、尿素樹脂ビーズ、フェノール樹脂ビー
ズ、架橋ゴムビーズ等の樹脂ビーズ等の有機粒子等、或
いは金属等の無機粒子と樹脂とからなる無機物・樹脂複
合粒子等を使用することができる。形状は球形状が好ま
しいが、回転楕円体形状、多面体形状、鱗片状、無定
形、その他の形状のものでも用い得る。固体粒子の粒径
としては、通常10〜1000μm程度である。
【0056】なお、固体粒子は加熱手段や冷却手段を兼
用することもできる。加熱された加熱固体粒子を用いれ
ば、接着剤の加熱活性化やその架橋硬化の促進、或いは
転写シートの加熱による延伸性の向上を、転写シートの
押圧と共に行うこともできる。この場合、衝突圧印加前
に他の加熱方法で、ある程度まで転写シート、被転写基
材を加熱しておいてもよい。また、加熱固体粒子は既に
加熱された転写シート、被転写基材等の温度維持にも使
用できる。一方、固体粒子は、接着後の冷却促進目的
で、接着時の接着剤の温度よりも低温の固体粒子を、冷
却固体粒子として用いることもできる。また、固体粒子
はその一部又は全部を加熱固体粒子、冷却固体粒子とし
て用いたり、加熱固体粒子を衝突させた後、冷却固体粒
子を衝突させる等と、併用してもよい。また、他の加熱
方法で転写シートや被転写基材、接着剤等の加熱を要す
るものを充分に加熱しておき、これに冷却固体粒子を用
いて転写シートの成形と接着及び冷却を殆ど同時に行う
こともできる。
【0057】固体粒子を加熱又は冷却するには、固体粒
子をホッパー等の形態のタンクに貯蔵する場合は、タン
ク内やタンク外壁に設けた電熱ヒーター、加熱蒸気、冷
媒等による加熱手段、冷却手段で行えばよい。また、固
体粒子輸送管の外壁にこれらの手段を設けて輸送管にて
加熱又は冷却するようにしてもよい。或いは、固体粒子
の加速に流体を用いる場合では、冷却又は加熱した流体
を用いて該流体からの熱伝導で固体粒子を冷却又は加熱
することもできる。その場合、流体も転写シートに衝突
させることで、流体も固体と共に加熱又は冷却手段とす
ることができる。或いは、前記流体が液体で該液体と共
に固体粒子を貯蔵するタンクを用いる場合では、貯蔵中
に固体粒子及び液体を冷却又は加熱してもよい。
【0058】〔固体粒子による衝突圧印加〕固体粒子を
転写シートに衝突させて衝突圧を印加し、転写シートを
被転写基材に押圧するには、固体粒子を噴出する固体粒
子噴出手段から多数の固体粒子を連続して転写シートに
向かって噴出させて転写シートに衝突圧を印加する。固
体粒子噴出手段としては、粒子加速器として例えば、回
転する羽根車を用いた噴出器(図4〜図7参照)や、吹
出ノズルを用いた噴出器(図8参照)を使用する。羽根
車による噴出器は、羽根車の回転により固体粒子を加速
し噴出するものである。吹出ノズルによる噴出器は、固
体粒子加速流体を用いて、固体粒子を高速の該流体の流
体流で加速、搬送して該流体と共に噴出するものであ
る。羽根車や吹出ノズルには、サンドブラスト或いはシ
ョットブラスト、ショットピーニング等とブラスト分野
にて使用されているものを流用できる。例えば羽根車に
は遠心式ブラスト装置、吹出ノズルには加圧式や吸引式
ブラスト装置、ウェットブラスト装置等である。遠心式
ブラスト装置は、羽根車の回転力で固体粒子を加速し噴
出する。加圧式ブラスト装置は、圧縮空気に混合した固
体粒子を空気と共に噴出する。吸引式ブラスト装置は、
圧縮空気の高速流で生ずる負圧部に固体粒子を吸い込
み、空気と共に噴出する。ウェットブラスト装置は、固
体粒子を液体と混合して噴出する。羽根車を用いた噴出
器は、羽根により固体粒子を直接力学的に加速するた
め、吹出ノズルを用いた噴出器に比べて固体粒子を加速
するエネルギー効率が良く、固体粒子とともに噴出する
流体流(風)の量も少なく、風による転写シートの不要
な振動も少なく、その上、広い面積にわたって大きな転
写圧を印加できる点においてより優れている。
【0059】また、固体粒子噴出手段としては、吹出ノ
ズルや羽根車以外にも、重力による自由落下を利用して
固体粒子を加速する方法、磁性体粒子を磁場によって加
速する方法等を採用することも可能である。なお、羽根
車、重力、磁場を用いた固体粒子噴出手段の場合は、真
空中で固体粒子を転写シートに向かって噴出させること
も可能である。
【0060】〔噴出器:羽根車〕図4〜図7は噴出器の
粒子加速器として用い得る羽根車の一例を示す説明図で
ある。この羽根車は、ブラスチング分野にて使用されて
いる遠心式ブラスト装置に該当する。
【0061】図面では、羽根車812は、複数の羽根8
13がその両側を2枚の側面板814で固定され、且つ
回転中心部は羽根813がない中空部815となってい
る。さらに、この中空部815内に方向制御器816を
内在する。方向制御器816は、外周の一部が円周方向
に開口した開口部817を有する中空筒状で、羽根車8
12の回転軸芯と同一回転軸芯であり、羽根車とは独立
して回動自在となっている。方向制御器816は、使用
時には所定の向きに開口部817を固定して用いる。さ
らに、この方向制御器816の内部に、中空で羽根車8
12の回転軸芯と同一回転軸芯のもう一つの羽根車が散
布器818として内在する(図6参照)。散布器818
は外側の羽根車812と共に回転する。そして、側面板
814の回転中心に回転軸819が固定されており、こ
の回転軸819は軸受820で回転自在に軸支され、電
動機等の回転動力源(図示略)によって駆動回転される
ことで羽根車812が回転する。また回転軸819は、
羽根813を間に有する2枚の側面板814間には貫通
しておらず、軸無しの空間を形成している。
【0062】そして、散布器818の内部に固体粒子P
がホッパー等から輸送管を通って供給される。通常、固
体粒子Pは羽根車812の上方(直上又は斜上方)から
供給する。散布器818内に供給された固体粒子Pは散
布器818の羽根車で外側に飛び散る。飛び散った固体
粒子Pは、方向制御器816の開口部817によって許
された方向にのみ放出され、外側の羽根車812の羽根
813と羽根813との間に供給される。そして、羽根
813に衝突し、羽根車812の回転力で加速され、羽
根車812から噴出する。
【0063】なお、固体粒子の噴出方向は、図4〜図5
のように略鉛直下方であるが、水平方向、或いは斜下方
(図示略)等としてもよい。図7(A)及び図7(B)
に方向制御器816の開口部817の向きの設定より固
体粒子Pの噴出方向を調整する噴出方向制御の概念図を
示す(図7(A),(B)では方向制御器816はそれ
ぞれ図示の位置で固定されている)。なお、方向制御器
816は、その開口部817の円周方向、幅方向の大き
さを調整することで、固体粒子Pの噴出量を調整するこ
ともできる。
【0064】なお、図4においては、回転軸819は側
面板814の外側のみで中空部815にまで貫通してい
ない構成となっているが、この他、中空部815の直径
より細い回転軸を該中空部815にまで貫通させたり、
外周に固体粒子通り抜け用の開口部を設けた中空筒状の
回転軸の内部自身を中空部とする構成などを採ることも
可能である(図示略)。
【0065】羽根車の羽根の形は、図4〜図7に示すよ
うな長方形の平板(直方体)が代表的であるが、この
他、湾曲曲面板、スクリュープロペラ等のプロペラ形等
を用いることも可能であり、用途、目的に応じて選択す
る。また、羽根の数は複数枚で最大10枚程度の範囲か
ら通常は選択する。そして、羽根車の形状、羽根の枚
数、回転速度、固体粒子の質量や供給速度と供給方向、
方向制御器の開口部サイズ及び向きの組み合わせによ
り、加速された固体粒子の噴出(吹出)方向、噴出速
度、投射密度、噴出拡散角等を調整する。
【0066】また、上記した羽根車には、さらに必要に
応じ、固体粒子の噴出取出部分のみを開口させ、それ以
外の羽根車周囲を被覆する噴出ガイド(図示略)を備え
ることで、固体粒子の噴出方向を揃えたり、固体粒子噴
出方向制御をすることもできる。噴出ガイドの開口部の
形状は、例えば、中空の円柱状、多角柱状、円錐状、多
角錐状、魚尾状等である。噴出ガイドは、単一開口部を
有するものでもよいし、或いは内部がハニカム(蜂の
巣)状に区画されたものでもよい。
【0067】羽根車の寸法は、通常直径5〜60cm程
度、羽根の幅は5〜20cm程度、羽根の長さはほぼ羽
根車の直径程度、羽根車の回転数は500〜5000r
pm程度である。固体粒子の噴出速度は10〜50m/
s程度、投射密度は10〜150kg/m2 程度であ
る。
【0068】また、羽根車の羽根の材質は、セラミッ
ク、或いはスチール、高クロム鋳鋼、チタン、チタン合
金等の金属等のなかから、固体粒子の種類により適宜選
択すればよい。固体粒子は羽根に接触して加速されるの
で、固体粒子に金属ビーズや無機粒子を用いる場合には
粒子が硬質であるので、羽根には耐摩耗性のよい高クロ
ム鋳鋼、セラミックを用いるとよい。固体粒子に樹脂ビ
ーズを用いる場合には金属粒子に比べれば軟質であるの
でスチールでもよい。
【0069】〔吹出ノズル〕固体粒子を流体と共に噴出
する固体粒子噴出手段として、図8に吹出ノズルを用い
た噴出器840の一例の説明図を示す。なお、同図に示
す噴出器840は固体粒子加速流体として気体を用い、
固体粒子噴出時に該気体と固体粒子を混合して噴出する
形態の噴出器の一例である。同図の噴出器840は、固
体粒子Pと流体Fを混合する誘導室841と、誘導室8
41内に流体Fを噴出する内部ノズル842と、ノズル
開口部843から固体粒子P及び流体Fを噴出する吹出
ノズル844からなる。圧縮機又は送風機(図示略)か
ら適宜加圧タンク(図示略)を経て送られる流体Fを、
内部ノズル842から誘導室841を経て吹出ノズル8
44のノズル開口部843から噴出する際に、誘導室8
41にて高速で流れる流体流の作用で負圧を作り、この
負圧により固体粒子を流体流に導き混合し、流体流で固
体粒子を加速、搬送して、吹出ノズル844のノズル開
口部843から流体流と共に噴出するものである。
【0070】なお、吹出ノズルには、固体粒子加速流体
として液体を用いる吹出ノズル等もある。液体の場合
は、例えばポンプ(図示略、流体が液体の場合)によ
り、流体と固体粒子とを加圧タンク(図示略)に混合貯
蔵しておき、この混合液を吹出ノズルのノズル開口部か
ら噴出するもの等が使用される。
【0071】ノズル開口部の形状としては、中空の円柱
状、多角柱状、円錐状、多角錐状、魚尾状等がある。吹
出ノズルは、単一開口部を有するものでもよいし、或い
は内部がハニカム(蜂の巣)状に区画されたものでもよ
い。流体圧は吹付圧力で通常0.1〜100kg/cm
2 程度である。流体流の流速は、液流では通常1〜20
m/秒程度、気流では通常5〜80m/秒程度である。
【0072】誘導室やノズル部等の噴出器の材質は、セ
ラミック、スチール、チタン、チタン合金等のなかから
固体粒子、流体の種類によって適宜選択すればよい。流
体が液体の場合は、錆、溶解、腐食等を生じない材料を
選ぶ。例えば流体が水ならば、ステンレス鋼、チタン、
チタン合金、合成樹脂、セラミックを用いる。ただし、
表面に防水加工すれば、スチール等でもよい。
【0073】なお、固体粒子は噴出器内壁に沿って通過
するので、固体粒子に金属ビーズや無機粒子を用いる場
合には粒子が硬質であるので、内壁には耐摩耗性のよい
セラミックを用いるとよい。固体粒子に樹脂ビーズを用
いる場合には金属粒子に比べれば軟質であるのでステン
レス鋼でもよい。
【0074】〔流体〕流体は、固体粒子を該流体流によ
って加速、搬送して、該流体と共に固体粒子を固体粒子
噴出手段から噴出させる場合(吹出ノズル等)に使用す
る。流体は固体粒子を加速する固体粒子加速流体であ
る。この流体には気体、液体の何れもが利用可能である
が、通常は取扱いが容易な気体を用いる。気体としては
空気が代表的であるが、炭酸ガス、窒素等でもよい。一
方、液体としては、必ずしも限定されないが、不燃性、
乾燥の容易性、無毒性、低価格、入手の容易性、等から
水は好ましい材料の一つである。この他、フロン油等の
不燃性の液体も使用できる。液体(気体もそうである
が)は固体粒子と共に転写シートに衝突させることがで
きる。当然のことながら、液体は気体よりも密度が高い
ため、気体よりも液体の方が、流体流で固体粒子を加速
する場合に加速しやすく、しかも液体が転写シートに衝
突する場合に、気体と等速度の衝突でも、衝突圧は気体
に比べてより大きく且つ実用性のある衝突圧が得られ
る。(また、固体粒子との密度差も少ないので固体粒子
の搬送もしやすい。)従って、液体の場合は、転写圧と
して固体粒子の衝突圧以外に、液体の衝突圧も利用で
き、その分より大きな転写圧を印加でき、その結果、転
写シートを被転写基材の表面凹凸形状へ追従させ成形す
る成形効果により大きなものが得られる。また、衝突圧
印加時の加熱又は冷却手段として流体を用いる場合、気
体よりも液体の方が比熱が大きいので、より大きな加熱
又は冷却効果が得られる。また、液体が水のような電気
伝導体の場合は、気体の場合に比べて静電気帯電に対す
る防爆対策もより容易となる。
【0075】〔衝突圧印加形態〕噴出器は、衝突圧印加
領域の面積次第では1個のみの使用でも可能だが、要求
する面積が大きい場合には複数用いて転写シートに衝突
する固体粒子の衝突領域が所望の形状となるようにする
とよい。例えば、転写シート及び被転写基材の送り方向
に直交して幅方向に一直線状に複数列を配置し、幅方向
に直線状で幅広の帯状形状の衝突領域とする。或いは、
図9(A)に示すように噴出器32を千鳥格子状に配置
したり、図9(B)に示すように、噴出器32を一列に
配置するにしても幅方向中央部では送り方向の上流側で
衝突するように配置してもよい。図9(B)に示す配置
では、転写シートの被転写基材への衝突圧による圧接は
幅方向中央部から始まり、次第に幅方向両端部に向かっ
て圧接されて行く。このようにすると、幅方向中央部に
空気を抱き込んだまま、転写シートが被転写基材に密着
することを防止できる。図9(A),(B)のように噴
出器32を幅方向に複数個配列する場合には、個々の噴
出器32の加圧領域が互いに一部重複し、全幅にわたっ
てもれなく加圧できるように配列することが好ましい。
図9(B)はそのような配列の一例を示し、同図におい
て点線部分が加圧領域である。また、衝突圧印加時間を
長くするには、噴出器は転写シート及び被転写基材の送
り方向に向かって2列以上配置する多段配置が好まし
い。
【0076】〔チャンバ使用での連続転写の一形態〕と
ころで、固体粒子を実際に使用する場合、固体粒子を周
囲の雰囲気中に飛散させずに且つ循環再利用するのが好
ましい。そこで、次に、本発明の一形態として、チャン
バを使用して固体粒子の飛散防止及び循環再利用をしな
がら連続転写を行う曲面転写装置を図10により説明す
る。
【0077】同図の装置は、板状で包絡面形状が平板状
の凹凸表面を有する被転写基材Bに対し、前記の如き接
着剤塗布装置20を用いて被転写面に接着剤を塗布し、
次いで基材搬送手段、具体的にはチャンバ通過部分はコ
ンベアベルトからなる基材搬送装置11で、被転写面を
水平上向きにして水平方向に搬送しながら、連続帯状の
転写シートSにより装飾層等を転写する装置である。固
体粒子Pはチャンバ33b内で羽根車利用の一対の噴出
器32a及び32bから、転写シートに向かって噴出さ
せて衝突させ、衝突圧を転写圧として与える。基材搬送
装置11のコンベアベルトは、スプロケットホイール等
で駆動される無端環状となっており、好ましくは被転写
基材の裏面への固体粒子の付着防止のため、固体粒子が
透過する隙間の無いものを使用する。このコンベアベル
トの材質としては、例えば、布で補強したゴム、金属薄
板、金網等が用いられる。
【0078】まず、各噴出器32a,32bは、単独の
衝突圧印加領域で搬送される被転写基材の幅方向全域を
カバーするようにしてあり、従って、転写シート及び被
転写基材は搬送されるに連れて、噴射器32aによる衝
突圧に引き続き、噴出器32bによる衝突圧を全幅で受
けるようになっている。しかも、一対の噴出器32a,
32bから噴出した主たる固体粒子は、被転写基材(の
被転写面の包絡面)に対して垂直に衝突させずに前後左
右から斜めに衝突させるようにしてある。すなわち、同
図の如く、基材搬送方向においては各噴出器の羽根車の
回転軸を基材搬送方向に平行な面内で水平から互いに逆
傾斜方向に傾けて、互いに上流側と下流側との前後から
斜めに衝突させる。一方、基材搬送方向に直交する幅方
向においては、噴出器32a,32bのそれぞれの羽根
車の回転方向を互いに逆回転として、互いに幅方向の一
方の側と他方の側との左右から斜め且つ相互に逆方向に
衝突させる。このような噴出器の配置にすることによっ
て、被転写基材の凹凸表面全面にわたって均一等方的な
転写圧を印加することができる。
【0079】チャンバは、基材搬送装置11の上部側に
おいて転写シート及び被転写基材の出入口を除いて別室
に区画したチャンバ33a〜33cを、転写シート及び
被転写基材の入口側からこの順に備え、また、基材搬送
装置11の下部側において前記チャンバ33a〜33c
に対応する基材搬送装置下側の共通空間としてチャンバ
33dを備える。チャンバ33dは基材搬送装置のコン
ベアベルトの幅方向両側部分で上側のチャンバ33a〜
33cと連結している。なお、チャンバ33aは加熱室
であり、また、チャンバ33bは衝突室であり、チャン
バ33cは後処理室(冷却、固体粒子除去)であり、下
方のチャンバ33dは共通空間であるが固体粒子回収室
とも言える。
【0080】そして、チャンバは、固体粒子を周囲の作
業雰囲気中に漏らさないようにするのが第1目的であ
り、このため特に衝突室であるチャンバ33bは、転写
シート及び被転写基材の出入口で連結するチャンバ33
a,33cよりも気圧を低くする。チャンバ33aでは
熱風吹付ノズル22から熱風が吹き出しており、またチ
ャンバ33cでは冷風吹付ノズル24から冷風が吹き出
している結果、相対的にチャンバ33bはチャンバ33
a,33cよりも低圧にできる。なお、チャンバ33c
も、除去ローラ35による固体粒子除去で固体粒子が内
部に飛び交うが、チャンバ33cはその内部下流側で外
部に通じる出口に近い部分に、冷風吹付ノズル24を設
けてあるので、出口からの固体粒子漏出は防げる。な
お、衝突室となるチャンバ33b内は、固体粒子のチャ
ンバからホッパーへの逆流防止の為に、好ましくはチャ
ンバ外部より低圧にするとよい。このチャンバの圧力調
整は、例えば排風機(図示略)をチャンバに適宜接続し
て内部気体を外部に排気するとよい。
【0081】次に、図10に示す装置を使用した転写に
ついて説明する。
【0082】被転写基材Bは、無限軌道式のコンベアベ
ルトからなる基材搬送装置11に載置して一枚ずつ搬送
する。この被転写基材Bには、曲面転写装置の入口付近
においてインラインで接着剤塗工を行う。具体的には、
図1に示した如き接着剤塗布装置20を使用して被転写
基材Bの被転写面に接着剤を塗布する。接着剤は全面或
いは凸部のみ等と所望の部分に塗工する。なお、塗工す
る接着剤等に溶剤分がある場合は、蒸発成分はチャンバ
の防爆対策の観点から揮発乾燥させてからチャンバ内に
搬入する。
【0083】一方、転写シートSは、巻出ロール12か
ら巻き出して、まず蒸気加熱や誘導加熱等による予熱ロ
ーラ21で加熱する。なお、転写シートの向きは転写層
が被転写基材側を向くようにする。その後、転写シート
はガイドローラを経て、表面がゴム製の弾性体ローラか
らなる仮固定ローラ13で、被転写基材に対して軽く押
圧して被転写基材に仮固定する。仮固定は、転写シート
が被転写基材の凸部等の一部に固着するのみで凹部内部
等には接触しなくともよい。そして、仮固定された転写
シートSと一体となって被転写基材Bは、まず加熱室で
あるチャンバ33a内に搬送され、そこで熱風吹付ノズ
ル22から吹き出す熱風Ahによって、転写シート、被
転写基材(及び接着剤(層))が加熱される。その結
果、転写シートは加熱されて軟化し、衝突圧印加時に延
伸されやすくなる。また、接着剤も加熱されて活性化す
る。
【0084】一方、固体粒子Pには、ホッパー31内で
粒子加熱装置23によって加熱された粒子を使用する。
この粒子加熱装置23は、ホッパー内部に設けた導管の
吹出孔から熱風Ahを吹き出して、固体粒子Pを加熱す
るものである。加熱された固体粒子Pはホッパー31か
ら羽根車利用の一対の噴出器32a,32bに供給さ
れ、衝突室であるチャンバ33b内で転写シートSの支
持体側に向かって噴出される。そして、転写シートS
は、噴出器から噴出する固体粒子の衝突にさらされる。
被転写基材Bの幅方向全幅が一つの噴出器による衝突圧
印加領域でカバーされ、転写シートSは最初に噴出器3
2aからの固体粒子Pの衝突圧を受け、引き続き噴出器
32bからの衝突角度を変えた衝突圧を受ける。そし
て、被転写基材B及び転写シートSが搬送されるにつれ
て、長手方向の全領域が順次衝突圧にさらされていく。
その結果、転写シートSは、固体粒子衝突圧で被転写基
材Bに押圧され、被転写基材Bの凹凸表面の凹部内へも
転写シートSは延ばされて変形することで、被転写基材
Bの凹凸表面形状に追従して成形されて、活性化してい
る接着剤により転写層が被転写基材Bに密着する。そし
て、転写シートSが転写すべき凹凸表面に密着した被転
写基材Bは、後処理室である次のチャンバ33cに搬送
される。なお、図10においては、図示の都合上、ホッ
パー31、噴出器32a,32b、チャンバ33a,3
3b,33c等は一部中が見えるように描いてある。
【0085】転写シートへの衝突に供された後の固体粒
子は、その一部は基材搬送装置11のコンベアベルト両
端部を迂回して下部のチャンバ33dに落下する。ま
た、残りの部分は転写シート支持体上に載置されたまま
下流側に移送されて、次のチャンバ33cに入る。そし
て、先ず、ブラシを表面に植毛したブラシローラ35で
固体粒子を転写シート上から除去する。ブラシローラ3
5は、表面全体に均一に植毛したものでもよいが、好ま
しくは、幅方向中央部を境にして、左右逆螺旋となるよ
うに植毛したブラシの毛を設けたローラとする。回転し
ている螺旋により、固体粒子は中央部から転写シート両
端部に向かって掃き集められ落下する。
【0086】その後、スリット状の冷風吹付ノズル24
から転写シート及び被転写基材上に向かって、冷風Ac
として室温の空気を吹きつけ、被転写基材及び転写シー
トを、転写シートの支持体が剥離可能な温度にまで冷却
させる。チャンバ33dに落ちた固体粒子は、その斜面
をなす底面を擦り落ちる等して集積され、回収される。
回収した固体粒子は、元のホッパー31にまで搬送し再
使用する。コンベア等で連続搬送することで、衝突圧印
加と同時平行で循環再利用もできる。
【0087】そして、密着した被転写基材と転写シート
とが、冷風吹付ノズル24で強制冷却されてまた残りの
吹き飛ばせる固体粒子も除去されてチャンバ33cから
排出されて外部空間に出た後、転写シート(の支持体)
を、剥離ローラ14により被転写基材から剥離除去す
る。その結果、転写シートの転写層として装飾層等が被
転写基材の凹凸表面に転写形成された、化粧材D等の転
写製品が得られる。
【0088】一方、剥離ローラ14通過後の転写シート
S(の支持体)は、残留固体粒子除去手段である回転螺
旋ローラ36によって付着した固体粒子を除去した後、
転写シートの支持体を巻取ロール15に回収する。回転
螺旋ローラ36は、幅方向中央部を境にして左右逆螺旋
となるプラスチック製、硬質ゴム製、金属製等のヘラ状
の螺旋羽根を有するローラである。回転させる螺旋羽根
により、支持体に入り込んだり静電気等で付着した固体
粒子を浮き立たせて除去する。支持体を資源として再利
用するためには、固体粒子は異物となるからである。
【0089】なお、上記説明では、接着剤の硬化完了は
オフラインで行うことを前提にしたが、転写シートの圧
接後は、支持体剥離前又は後に、加熱装置、或いは電離
放射線硬化性樹脂の場合は水銀灯(紫外線光源)等の電
離放射線照射装置を設けて、インラインで硬化させても
よい。
【0090】〔その他〕以上、本発明の曲面転写装置を
説明してきたが、本発明は上記で説明した事項に限定さ
れるものではない。例えば、図10の装置では、転写シ
ートの被転写基材への圧接は、連続帯状の転写シート及
び枚葉の被転写基材を用い、両者を一体的に搬送移動さ
せつつ、固定の噴出器で固体粒子衝突圧を連続印加する
形態であったが、転写シートの被転写基材への圧接は、
その時だけ転写シート及び被転写基材を停止させて、基
材一個ごとに間欠的に行っても構わない(これらに対し
て例えば噴出器を移動させる)。また、被転写基材及び
転写シートともに枚葉の形態で供給する形態でも構わな
い。
【0091】また、噴出器の固体粒子噴出方向と転写シ
ート及び被転写基材との位置関係は、両者ともに水平面
内に載置し、その上方から鉛直方向に真下に固体粒子を
噴き出す位置関係に限定されない。転写シート支持体側
面と噴出方向が垂直関係を維持したとしても、転写シー
トの載置又は搬送方向は、水平面内以外にも、斜面内、
鉛直面内等があり、また転写シートが水平面内でも、支
持体側が下側、すなわち、下から上に固体粒子を噴出さ
せてもよい。
【0092】また、チャンバ内は窒素等の不活性ガスを
充満させて、接着剤等に電離放射線硬化性樹脂を用いる
場合に、空気中の酸素、水蒸気等が該樹脂の硬化を阻害
するのを防止してもよい。
【0093】〔転写製品の用途〕本発明で得られる化粧
材等の転写製品の用途は、転写された装飾面が凹凸面、
特に三次元形状等の凹凸表面の物品であるような各種用
途に用いられ得る。例えば、化粧材として、サイディン
グ等の外壁、塀、屋根、門扉、破風板等の外装、壁面、
天井、床等の建築物の内装、窓枠、扉、手摺、敷居、鴨
居等の建具類の表面化粧、箪笥等の家具やテレビ受像機
等の弱電・OA機器のキャビネットの表面化粧、自動
車、電車等の車両内装材、航空機や船舶等の内装材等の
各種分野で用いられ得る。化粧材は化粧板等として利用
される。なお、化粧材も含めて転写製品の形状は、平
板、曲面板、棒状体、立体物等と任意である。
【0094】〔後加工〕なお、転写後の化粧材等の転写
製品の表面に、耐久性、意匠感等を付与するために、さ
らに透明保護層を塗装する等してもよい。このような透
明保護層としては、ポリ4フッ化エチレン、ポリフッ化
ビニリデン等のフッ素樹脂、ポリメタクリル酸メチル等
のアクリル樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂の1種
又は2種以上等をバインダーとし、これに必要に応じ
て、ベンゾトリアゾール、超微粒子酸化セリウム等の紫
外線吸収剤、ヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤等の光
安定剤、ワックス等の滑剤、球状α−アルミナ等の減磨
剤、着色顔料、体質顔料等を添加した塗料を用いる。ま
た、外装用途では無機系塗料を用いることもできる。塗
工はスプレー塗装、フローコート、軟質ゴムロールやス
ポンジロールを使用したロールコート等で行う。透明保
護層の膜厚は1〜100μm程度である。
【0095】
【実施例】次に、本発明の実施例を説明する。
【0096】先ず、三次元的表面凹凸を有する被転写基
材Bとして図11の要部拡大斜視図に例示するような板
を用意した。この被転写基板Bは、大柄な凹凸として深
さ2mm、開口幅7mmの目地の溝状凹部401と、煉
瓦積み模様の平坦凸部402とを有し、微細な凹凸とし
て平坦凸部上に深さが0.1〜0.5mmの範囲に分布
する梨地調の微細凹凸403を有してなり、これら大柄
な凹凸と微細な凹凸とが重畳した三次元的表面凹凸を有
する厚さ12mmのケイ酸カルシウム板である。そし
て、該凹凸面に下地塗装及び下塗り塗装、さらにその上
に図1の装置を用いて接着剤塗工をインラインで行っ
た。なお、接着剤には、反応性熱融着型接着剤としてウ
レタン系接着剤である湿気硬化型感熱熔融型接着剤を3
0g/m2 熔融塗工した。
【0097】また、転写シートは、支持体に厚さ100
μmのポリプロピレン系熱可塑性エラストマーフィルム
を使用し、その片面に、転写層となる装飾層として被転
写基材Bの凹凸面形状と位置同調したセメントの目地を
有する煉瓦調の絵柄を順次グラビア印刷したものを用意
した。絵柄インキのバインダーの樹脂としては、アクリ
ル樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体との8:2
(重量比)の混合物を、また、着色顔料としては、弁
柄、イソインドリノン、カーボンブラック、チタン白を
用いた。
【0098】本実施例では、図10に示すような装置で
噴出器に図4〜図7のような羽根車を用いた曲面転写装
置を使用し、上記被転写基材Bをその凹凸面を上にして
搬送しつつ接着剤塗布装置20により接着剤を塗布して
から、基材搬送手段11上に載置して搬送した。そし
て、巻出ロール12から巻き出した転写シートSを加熱
ローラ21で予熱した後、ゴムローラからなる仮固定ロ
ーラ13で被転写基材に押圧して仮固定して、チャンバ
内に被転写基材と一体として供給した。最初のチャンバ
33a内で、熱風吹付ノズル22から熱風Ahで、転写
シートの予熱、接着剤の活性化、被転写基材の加熱を行
った。
【0099】次いで、固体粒子Pとしてのビッカース硬
度40、平均粒径0.4mmの球形の亜鉛球をホッパー
31の内部で加熱し、互いに逆回転する噴出器32a,
32bから噴出させて、転写シートの支持体側に前後左
右方向から衝突させ、転写シートを被転写基材に圧接し
た。各噴出器の羽根車の回転数は3600rpm、固体
粒子の噴出速度は35m/sであった。そして、転写シ
ートが目地の凹部内にまで延ばされて熱融着し、チャン
バ33bの次のチャンバ33cにおいて、ブラシローラ
35のブラシで転写シート上に残留した固体粒子を転写
シート両端部に向かって掻き集めて、下のチャンバ33
dに落とした。次いで、冷風吹付ノズル24で冷風Ac
を吹きつけて、接着剤を冷却して接着温度以下に冷却す
ると共に、転写シート上にまだ残留している固体粒子を
吹き飛ばして、転写シート両端部からチャンバ33dに
落とした。次いで、被転写基材及び転写シートがチャン
バ33cから外部に出た後、剥離ローラ14で転写シー
トの支持体を剥がし取り、転写製品として化粧材Dを得
た。なお、剥離後の転写シートの支持体(S)はブラシ
ローラ35や冷風吹付ノズル24だけでは落としきれず
に一部残留した固体粒子を回転螺旋ローラ36で除去し
てから巻取ローラ15で巻き取って回収した。化粧材は
表面凹凸に追従して絵柄が転写されていた。さらに、こ
の化粧材Dの転写層の表面に、0.5重量%のベンゾト
リアゾール系紫外線吸収剤を含むポリフッ化ビニリデン
のエマルジョン塗料を乾燥時厚さ10μmに塗布して透
明保護層を形成し、透明保護層付きの化粧材を得た。
【0100】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
大きな三次元的凹凸表面が装飾された化粧材等の転写製
品が容易に得られる。もちろん、窓枠、サッシ等の二次
元的凹凸も可能であり、平板状の板材以外にも、瓦のよ
うに全体として(包絡面形状が)波うち形状のもの、或
いは凸又は凹に湾曲した形状のものでも容易に得ること
ができる。また、大柄な凹凸表面の凸部上、凹部内(底
部や凸部と底部の連結部分である側面)も転写できる。
また、大柄な凹凸の凸部上に、さらに微細な凹凸模様
(例えば、ヘアライン、梨地等)が有る場合でも、その
微細凹凸の凹部内にまで転写にて装飾することができ
る。また、従来のゴムローラ押圧方式のように、被転写
基材の凹凸部によるローラ等部品の損耗も無い。その結
果、従来になく極めて意匠性に優れた化粧材が得られ
る。
【0101】そして、被転写基材上の接着剤層を形成す
るに際して、接着剤を多数の塗布ノズル孔の下端出口か
ら吐出し、空気ノズル孔よりの加圧空気を接触させて引
き延ばすことで、スクリーン状の接着剤として垂直に降
下させて接着剤塗布ライン上の被転写基材に塗布するよ
うにしたことにより、塗布装置を被転写基材に対して非
接触状態で塗工でき、表面が凹凸となった被転写基材の
要塗布領域上に均一な塗布が可能となり、転写層を被転
写基材の所望表面に良好な状態で接着させることができ
る。また、塗布ノズル孔群及び空気ノズル孔群の配列如
何、空気ノズル孔から吹き出す空気の制御如何によっ
て、所望の二次元的パターンで接着剤を塗布することが
できるので、例えば煉瓦やタイルの二次元配列パターン
の凹凸面に対して、天面(凸部)のみに接着剤を塗布
し、目地溝(凹部)には塗布しないようにし、天面のみ
に転写するというようなことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】接着剤塗布装置の一例を示す縦断面図である。
【図2】図1に示す接着剤塗布装置におけるノズルユニ
ットの底面図である。
【図3】塗布ノズル孔群と空気ノズル孔群の種々の配置
例を示す説明図である。
【図4】羽根車を用いた噴出器の一例を示す斜視図であ
る。
【図5】図4の噴出器の正面図である。
【図6】図4の噴出器内部の説明図である。
【図7】図4の噴出器にて噴出方向を調整する説明図で
ある。
【図8】吹出ノズルを用いた噴出器の一例を示す断面図
である。
【図9】噴出器の配置状態の例を示す図で、(A)は千
鳥格子状に並べた状態の配置図、(B)は中央部は上流
側にして両端になるにつれて下流側にずらした状態の配
置図である。
【図10】曲面転写装置の具体例を示す概略図である。
【図11】被転写基材の三次元表面凹凸の一例を示す要
部斜視図である。
【符号の説明】
11 基材搬送装置 12 巻出ロール 13 仮固定ローラ 14 剥離ローラ 15 巻取ロール 20 接着剤塗布装置 21 加熱ローラ 22 熱風吹付ノズル 23 粒子加熱装置 24 冷風吹付ノズル 31 ホッパー 32a,32b 噴出器 33a〜33d チャンバ 34 裏回り防止ベルト 35 ブラシローラ 36 回転螺旋ローラ 40 ノズルユニット 41 塗布ノズル孔群 41a 塗布ノズル孔 42F,42R 空気ノズル孔群 42a 空気ノズル孔 43 加圧空気孔 50 接着剤供給制御弁 51 入口 52 供給口 53 戻り口 54 ハウジング 55 弁室 56 弁体 61 加圧空気源 62 接着剤供給源 63 ヒータ 64 弁体操作機構 401 溝状凹部 402 平坦凸部 403 微細凹凸 812,812a羽根車 813,813a 羽根 814,814a 側面板 815 中空部 816 方向制御器 817 開口部 818 散布器 819,819a 回転軸 820 軸受 840 吹出ノズルを用いた噴出器 841 誘導室 842 内部ノズル 843 ノズル開口部 844 ノズル Ac 冷風 Ah 熱風 B 被転写基材 D 化粧材 F 流体 P 固体粒子 S 転写シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H113 AA01 AA04 AA05 BA22 BB23 BC13 FA10 FA28 3B005 EB05 EB07 EC14 FA02 FA03 FA04 FA08 FA12 FA17 FA18 FB23 FB53 FC02Z FC04Z FC08Z FC09Z FC12Z FE05 FE22 FF01 FF04 FF06 FF08 FF09 FG01X FG01Y FG02X FG02Y FG02Z FG03X FG03Z FG04X FG04Z FG05Z FG06X FG06Z FG07Z FG08X FG08Z FG09X FG09Y FG09Z FG10Y FG11X GA03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 凹凸表面を有する被転写基材の凹凸表面
    側に先ず接着剤を塗布し、次いで支持体と転写層とから
    なる転写シートの転写層側を被転写基材の接着剤層側と
    対向させ、該転写シートの支持体側に固体粒子を衝突さ
    せ、その衝突圧を利用して、被転写基材の凹凸表面への
    転写シートの圧接を行い、転写層が被転写基材に接着し
    た後、転写シートの支持体を剥離除去することで、転写
    層を被転写基材に転写する曲面転写方法であって、 前記接着剤を多数の塗布ノズル孔の下端出口から吐出
    し、空気ノズル孔よりの加圧空気を接触させて引き延ば
    すことで、スクリーン状の接着剤として垂直に降下させ
    て接着剤塗布ライン上の被転写基材に塗布することを特
    徴とする曲面転写方法。
  2. 【請求項2】 凹凸表面を有する被転写基材の凹凸表面
    側に先ず接着剤を塗布し、次いで支持体と転写層とから
    なる転写シートの転写層側を被転写基材の接着剤層側と
    対向させ、該転写シートの支持体側に固体粒子を衝突さ
    せ、その衝突圧を利用して、被転写基材の凹凸表面への
    転写シートの圧接を行って転写すべく、転写層を被転写
    基材に圧接するまでの過程を少なくとも実施するための
    装置であって、 多数の塗布ノズル孔と多数の空気ノズル孔とを有するノ
    ズルユニットを備え、塗布ノズル孔の下端出口から吐出
    する接着剤に空気ノズル孔よりの加圧空気を作用させ、
    スクリーン状の接着剤として垂直に降下させて接着剤塗
    布ライン上の被転写基材に塗布する接着剤塗布手段と、 加速された固体粒子を噴出する噴出手段を備え、該噴出
    手段から噴出される固体粒子の衝突圧を転写シートに与
    え、転写シートを被転写基材に対して押圧する押圧手段
    と、 被転写基材を、少なくとも前記噴射手段に対向する位置
    まで搬送する基材搬送手段と、 転写シートを、少なくとも前記噴出手段と被転写基材と
    の間にまで供給するシート搬送手段と、を具備したこと
    を特徴とする曲面転写装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110593531A (zh) * 2019-10-27 2019-12-20 陈锐 一种辅助贴砖机器人的瓷砖粘接剂涂抹机

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