JP2000003874A - 露光方法及び露光装置 - Google Patents

露光方法及び露光装置

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JP2000003874A
JP2000003874A JP11168955A JP16895599A JP2000003874A JP 2000003874 A JP2000003874 A JP 2000003874A JP 11168955 A JP11168955 A JP 11168955A JP 16895599 A JP16895599 A JP 16895599A JP 2000003874 A JP2000003874 A JP 2000003874A
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slit
exposure
photosensitive substrate
illumination area
area
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JP11168955A
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Kazuaki Suzuki
一明 鈴木
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Nikon Corp
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    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スリットスキャン露光方式で露光を行う際
に、感光基板上での露光量を適正露光量にする。 【構成】 光源1からの照明光を減光手段3等を介して
視野絞り7に導き、視野絞り7の開口部と共役なレチク
ルR上のスリット状の照明領域26に均一な照度で照明
光を照射し、レチクルR及びXYステージ18上のウエ
ハWをその照明領域26に対して走査しつつ、レチクル
Rのパターンを投影光学系16を介してウエハW上に露
光する。予め、XYステージ18上の光電検出器20を
用いて、照明領域26と共役なスリット状の露光領域2
6Pの走査方向の幅を計測しておき、この計測結果に応
じて走査速度及び光源1の出力パワー等を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば矩形又は円弧状
等の照明領域に対してマスク及び感光基板を同期して走
査することにより、マスク上のその照明領域より広い面
積のパターンを感光基板上に露光する所謂スリットスキ
ャン露光方式の投影露光装置に適用して好適な露光方
法、及びこの露光方法を実施できる露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体素子、液晶表示素子又
は薄膜磁気ヘッド等をフォトリソグラフィー技術を用い
て製造する際に、フォトマスク又はレチクル(以下、
「レチクル」と総称する)のパターンを投影光学系を介
して、フォトレジスト等が塗布されたウエハ又はガラス
プレート等の感光基板上に露光する投影露光装置が使用
されている。最近は、半導体素子の1個のチップパター
ン等が大型化する傾向にあり、投影露光装置において
は、レチクル上のより大きな面積のパターンを感光基板
上に露光する大面積化が求められている。
【0003】斯かる大面積化に応えるために、例えば矩
形、円弧状又は6角形等の照明領域(これを「スリット
状の照明領域」という)に対してレチクル及び感光基板
を同期して走査することにより、レチクル上のそのスリ
ット状の照明領域より広い面積のパターンを感光基板上
に露光する所謂スリットスキャン露光方式の投影露光装
置が開発されている。従来は、レチクル上にそのスリッ
ト状の照明領域を設定するために、レチクルと実質的に
共役な位置又はレチクルの近傍にそのスリット状の照明
領域を決定する可動の遮光手段が配置されていた。そし
て、そのレチクル上のスリット状の照明領域の形状及び
このスリット状の照明領域の感光基板上での形状は、設
計値又は装置定数として管理されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の如き従来の投影
露光装置において、照明光学系はレチクルを均一な照度
で照明する様に設計されている。今、感光基板の露光面
上での照度(像面照度)をI[mW/cm2 ]、所望の
露光量(感光基板上の感光材の感度)をS[mJ/cm
2 ]、スリット状の照明領域の感光基板の露光面上での
走査方向の幅をD[mm]、レチクル及びウエハのウエ
ハの露光面に換算した走査速度をv[mm/sec]と
おくと、必要な露光時間t[sec]は下記の式で表現
される。
【0005】t=S/I=D/v (1) この場合、露光量Sはオペレータにより入力され、照度
Iは通常そのときの光源の強度により予め決まってお
り、オペレータにより入力された露光量Sを達成するた
めには、スリット状の照明領域の走査方向の幅Dに応じ
て、走査速度vを決定する必要がある。また、非常に露
光量Sの値が小さく、走査速度vが装置として可能な最
大走査速度vmax を越えてしまうときには、照明光学系
内の減光手段により照度Iを小さくするか、又はスリッ
ト状の照明領域の走査方向の幅Dを小さくする必要があ
る。
【0006】図4は、感光基板上でのスリット状の照明
領域に対応する領域の種々の例を示し、図4(a)は走
査方向の幅Dの長方形状の照明領域に対応する領域30
を示し、図4(b)は走査方向の幅Dの円弧状の照明領
域に対応する領域31を示す。また、図4(c)は、特
公昭46−34057号公報に開示されている走査方向
の幅Dの六角形状の照明領域に対応する領域32を示
し、走査方向に垂直な方向(非走査方向)の領域32の
両端部32a及び32bは、隣り合う走査領域と重複し
て走査される場合に有利な形状となっている。同様に、
図4(d)は、特公昭53−25790号公報に開示さ
れている走査方向の幅Dの菱形状の照明領域に対応する
領域33を示し、非走査方向の領域33の両端部33a
及び33bも、隣り合う走査領域と重複して走査される
際に有利な形状となっている。
【0007】しかしながら、従来はそれらスリット状の
照明領域の走査方向の幅Dの測定手段が投影露光装置に
備わっていなかったため、その走査方向の実際の幅Dが
設計値又は装置定数から外れている場合に、感光基板上
に適正露光量の露光を行うことが困難であるという不都
合があった。本発明は斯かる点に鑑み、スリット状の照
明領域に対して相対的にレチクル及び感光基板を同期し
て走査することにより、レチクル上のパターンをその感
光基板上に露光する際に、感光基板上に適正露光量の露
光を行うことができる露光方法を提供することを目的と
する。また、本発明はそのような露光方法を実施できる
露光装置を提供することをも目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による露光方法
は、例えば図1に示す如く、転写用のパターンが形成さ
れたマスク(R)上のスリット状の照明領域(26)を
照明し、このスリット状の照明領域に対して相対的にマ
スク(R)及び感光基板(W)を同期して走査すること
により、マスク(R)上のスリット状の照明領域(2
6)よりも広い面積のパターンを感光基板(W)上に露
光する方法において、マスク(R)としてその相対的な
走査方向にスリット状の照明領域(26)の光を通過さ
せる開口部が形成された計測用のマスクを配置し、感光
基板(W)の配置面でスリット状の照明領域(26)に
対応する領域(26P)のその相対的な走査方向の幅を
計測し、この計測された幅に基づいてマスク(R)及び
感光基板(W)の走査速度並びにスリット状の照明領域
(26)に対応する感光基板(W)上の領域(26P)
での単位時間当りの露光エネルギーを制御するものであ
る。
【0009】また、本発明による露光装置は、例えば図
1に示す如く、転写用のパターンが形成されたマスク
(R)上のスリット状の照明領域(26)を照明する照
明光学系(1〜10)と、ステージ(18)上に保持さ
れマスク(R)のパターンが露光される感光基板(W)
及びマスク(R)をスリット状の照明領域(26)に対
して同期して相対的に走査する相対走査手段(13,1
4,15,19)とを有し、スリット状の照明領域(2
6)に対して相対的にマスク(R)及び感光基板(W)
を同期して走査することにより、マスク(R)上のスリ
ット状の照明領域(26)よりも広い面積のパターンを
感光基板(W)上に露光する露光装置において、ステー
ジ(18)上に載置され、スリット状の照明領域(2
6)の感光基板(W)上でのその相対的な走査方向の幅
を計測する計測手段(20)と、このように計測された
幅に基づいて感光基板(W)に対する露光エネルギーを
制御する露光量制御手段(1,3,14,15)とを設
けたものである。
【0010】この場合、計測手段(20)が、その照明
光学系からの照明光のステージ(18)上での照度均一
性を測定するための光電検出手段で兼用されていること
が望ましい。また、計測手段(20)により計測された
スリット状の照明領域(26)の感光基板(W)上での
その相対的な走査方向の幅に基づいて、スリット状の照
明領域(26)のその相対的な走査方向の幅を補正する
補正手段(7,12,15)を設けることが望ましい。
【0011】
【作用】斯かる本発明の露光方法によれば、スリットス
キャン露光方式でマスク(R)のパターンを感光基板
(W)上へ露光する前に、感光基板(W)の配置面でス
リット状の照明領域(26)に対応する領域(26P)
のその相対的な走査方向の幅が実際に計測される。従っ
て、この計測された幅に基づいて、マスク(R)及び感
光基板(W)のスリット状の照明領域(26)に対する
走査速度及び感光基板(W)に対する単位時間当りの露
光エネルギーを制御することにより、感光基板(W)に
対する露光量を適正露光量に正確に制御できる。
【0012】また、本発明の露光装置によれば、計測手
段(20)でスリット状の照明領域(26)に対応する
感光基板(W)上の領域(26P)の走査方向の幅を計
測でき、この結果に基づいて感光基板(W)に対する露
光量を適正露光量に正確に制御できる。また、計測手段
(20)が、その照明光学系からの照明光のステージ
(18)上での照度均一性を測定するための光電検出手
段で兼用されている場合には、新たに計測手段を付加す
る必要が無い。
【0013】更に、計測手段(20)により計測された
スリット状の照明領域(26)の感光基板(W)上での
その相対的な走査方向の幅に基づいて、スリット状の照
明領域(26)のその相対的な走査方向の幅を補正する
補正手段(7,12,15)を設けた場合には、その幅
を例えば正確に設計値に設定することができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例につき図1〜図3を
参照して説明する。本実施例は、光源としてエキシマレ
ーザ光源等のパルス発振型の露光光源を有するスリット
スキャン露光方式の投影露光装置に本発明を適用したも
のである。図1は本実施例の投影露光装置を示し、この
図1において、パルス発振型の光源1から射出されたレ
ーザビームは、シリンダーレンズやビームエキスパンダ
等で構成されるビーム整形光学系2により、後続のフラ
イアイレンズ4に効率よく入射するようにビームの断面
形状が整形される。ビーム整形光学系2から射出された
レーザビームは減光手段3に入射する。減光手段3は透
過率の粗調部と微調部を有するものとする。減光手段5
から射出されたレーザビームはフライアイレンズ4に入
射する。
【0015】フライアイレンズ4は、後続の視野絞り7
及びレチクルRを均一な照度で照明するためのものであ
る。フライアイレンズ4から射出されるレーザビーム
は、反射率が小さく透過率の大きなビームスプリッター
5に入射し、ビームスプリッター5を通過したレーザビ
ームは、第1リレーレンズ6により視野絞り7上を均一
な照度で照明する。本実施例の視野絞り7の開口部の形
状は長方形である。
【0016】視野絞り7を通過したレーザビームは、第
2リレーレンズ8、折り曲げミラー9及びメインコンデ
ンサーレンズ10を経て、レチクルステージ11上のレ
チクルRを均一な照度で照明する。視野絞り7とレチク
ルRのパターン形成面とは共役であり、視野絞り7の開
口部と共役なレチクルR上の長方形のスリット状の照明
領域26にレーザビームが照射される。視野絞り7の開
口部の形状を駆動部12を介して変化させることによ
り、そのスリット状の照明領域26の形状を調整するこ
とができる。
【0017】レチクルR上のスリット状の照明領域26
内のパターン像が投影光学系16を介してウエハW上に
投影露光される。投影光学系16の光軸に平行にZ軸を
とり、その光軸に垂直な平面内でスリット状の照明領域
26に対するレチクルRの走査方向をX方向とすると、
レチクルステージ11はレチクルステージ駆動部13に
よりX方向に走査される。また、レチクルステージ駆動
部13は、装置全体の動作を制御する主制御系14の指
示で動作する演算部15により制御されている。
【0018】一方、ウエハWはウエハホルダー17を介
して、少なくともX方向(図1では左右方向)に走査可
能なXYステージ18上に載置されている。図示省略す
るも、XYステージ18とウエハホルダー17との間に
は、ウエハWをZ方向に位置決めするZステージ等が介
装されている。スリットスキャン露光時には、レチクル
RがX方向に走査されるのに同期して、XYステージ1
8を介してウエハWは−X方向に走査されるが、そのX
Yステージ18の動作はウエハステージ駆動部19によ
り行われる。
【0019】XYステージ18上には光電検出器20が
載置され、本実施例では、この光電検出器20を用いて
レチクルR上のスリット状の照明領域26と共役なスリ
ット状の露光領域26Pの形状を測定する。また、その
光電検出器20は、本出願人が特開昭57−11723
8号公報で開示しているように、XYステージ18上で
の露光光としてのレーザビームの照度均一性を測定する
際にも使用されるものである。光電検出器20として
は、例えばウエハWの露光面と同一の高さに設置された
ピンホールと、その直下に配置されたフォトダイオード
やPINフォトダイオード又はフォトマルチプライア等
とを一体化したものが使用される。但し、スリット状の
照明領域26Pの形状を計測するためであれば、光電検
出器20として、1次元のアレイ・センサー又は2次元
のアレイ・センサー等をも使用できる。光電検出器20
からの光電変換信号は増幅器21を介して演算部15に
送られる。
【0020】また、ビームスプリッター5で反射された
レーザビームは、光電変換素子よりなる露光量モニター
22で受光され、露光量モニター22の光電変換信号が
増幅器23を介して演算部15に供給される。演算部1
5は、後述のように光電検出器20を用いてスリット状
の露光領域26Pの形状を求め、この計測結果に基づい
て駆動部12を介して視野絞り7の開口部の形状を調整
するか、又はレチクルR及びウエハWのスリット状の照
明領域26に対する走査速度を調整する。また、そのス
リット状の露光領域26Pの形状の計測結果は主制御系
14に供給され、主制御系14は、必要に応じて光源1
の出力パワーを調整するか、又は減光手段3における透
過率を調整する。オペレータは入出力手段24を介して
主制御系14にレチクルRのパターン情報等を入力する
ことができ、主制御系14には各種情報を蓄積できるメ
モリ25が備えられている。
【0021】次に、本実施例で露光を行う際の動作につ
いて説明する。露光を行う前に先ず、レチクルRとし
て、スリット状の照明領域26の光を通過させるための
開口部を有するレチクル(照明形状測定用レチクル)を
設定し、そのレチクルの開口部がスリット状の照明領域
26の一方のエッジの下に位置するように、レチクルス
テージ11を介してそのレチクルを位置決めする。その
ような照明形状測定用レチクルを使用する代わりに、一
般のレチクルに測定用開口部を必ず設けるようにしてお
いてもよい。そのレチクルの開口部は必ずしもスリット
状の照明領域26より大きい必要はなく、XYステージ
18上の光電検出器20の受光部の大きさ(ピンホール
が有るときはピンホールの大きさ)をレチクル面に換算
した程度の大きさよりも大きければ良い。
【0022】また、走査を行わない静的な状態でのウエ
ハW上の照度均一性が保たれているとすれば、そのレチ
クル上の開口部が、スリット状の照明領域26の一方の
エッジ部に対して一致するように走査方向にレチクルス
テージ11を位置決めすればよい。そのような開口部が
形成されたレチクルを入れる必要があるのは、そのレチ
クルが無いと光路長が変わって視野絞り7とウエハWの
露光面との共役関係がずれるためである。そして、レチ
クル上の開口部が比較的大きい場合にはレチクルステー
ジ11を固定した状態で、XYステージ18を介して、
そのレチクル上の開口部の投影像内のスリット状の露光
領域26Pを光電検出器20によってX方向に走査す
る。
【0023】図2は、スリット状の露光領域26Pに対
する光電検出器20の走査方法を示し、この図2におい
て、X方向への軌跡27Aに沿ってスリット状の露光領
域26Pに対して光電検出器20の受光部20aを走査
することにより、その露光領域26Pの走査方向のエッ
ジ部の位置を計測する。例えば、X方向に垂直なY方向
に所定間隔で設定された軌跡27A,27C,‥‥に沿
ってそれぞれスリット状の露光領域26Pの幅Wを計測
することにより、スリット状の露光領域26Pが円弧状
であってもその形状を計測することができる。
【0024】また、本例の光源1としてエキシマレーザ
光源が使用されている場合、エキシマレーザ光源はパル
ス発振型であり、主制御系14から送られる発光トリガ
により発光する。その発光トリガに同期してXYステー
ジ18の位置をモニターする不図示の測長装置(例えば
レーザ干渉計)の位置情報出力と、光電検出器20の増
幅器21を介した出力信号とを演算部15に取り込む。
エキシマレーザ光源のパルス発光エネルギーのばらつき
が大きいときには、露光量モニター22の出力信号で光
電検出器20の出力信号を除算してやれば、エネルギー
のばらつきは補正される。
【0025】ところで、スリット状の露光領域26Pを
X方向に光電検出器20で走査したときに光電検出器2
0から得られる光電変換信号Iは、設計上は図3(b)
に示すように示すように矩形形状をしているが、視野絞
り7の設置誤差や照明光学系の収差等により、図3
(a)に示すような波形となっている。そこで、例えば
光電変換信号Iの最大値I0 の1/2のレベルでその光
電変換信号IをスライスしたときのX方向の位置X1
を、そのスリット状の露光領域26Pの一方のエッジ部
とみなす。
【0026】次に、光電検出器20をスリット状の露光
領域26Pの他方のエッジ部近傍に移動して同様の測定
を行う。レチクルの遮光パターンによりスリット状の照
明領域26内のレーザビームが遮光されてしまう場合に
は、レチクルステージ11を介してそのレチクル上の開
口部をスリット状の照明領域26の他方のエッジ部の直
下に移動させて、そのレチクルを停止した後に、光電検
出器20を走査してスリット状の露光領域26Pの他方
のエッジ部の位置を測定する。この測定結果から他方の
エッジ部の位置X2 が求まる。位置X1 と位置X2 との
差からスリット状の露光領域26Pの走査方向の幅Dが
算出される。尚、図3(a)に示したようなスリット状
露光領域26Pのエッジ部領域よりもレチクル上の開口
部が小さい場合には、位置X1 と位置X2 の計測時にウ
エハステージ18のみならず、レチクルステージ11も
同期して走査しなければならない。
【0027】また、視野絞り7の開口部が駆動部12に
より可動の場合には、その幅Dの非走査方向(Y方向)
の一様性を検査する必要がある。なぜならば、非走査方
向に幅Dが一様でないと、スリットスキャン露光方式で
露光した後のウエハW上の照度均一性が損なわれてしま
うためである。そこで、光電検出器20による幅Dの測
定は、図2に示したように、非走査方向(Y方向)の2
箇所以上、例えば、露光領域26Pの中央及び両端部の
3箇所で測定する必要がある。その結果、視野絞り7の
開口部の走査方向の幅の一様性が十分でないときには、
駆動部12を介して視野絞り7の平行出しの微調整を行
う。
【0028】なお、光電検出器20がピンホール式では
なく、Y方向に配列された1次元のアレイセンサーの場
合には、1回の走査及び測定で非走査方向への測定をも
行うことができるが、レチクル上にもそのアレイセンサ
ーの受光部と共役なY方向に大きな開口部を形成する必
要がある。また、光電検出器20が、2次元のアレイセ
ンサーで、且つその面積がスリット状の露光領域26P
より大きければ、1回の静止状態の測定でスリット状の
露光領域26Pの走査方向及び非走査方向の形状を測定
できるが、レチクル上にも更に大きい開口部を形成する
必要がある。
【0029】ところで、視野絞り7が予め十分に調整さ
れた固定式のものであれば、スリット状の露光領域26
Pの幅Dの測定は、時々経時変化をチェックする程度に
行って、その測定結果でメモリ25内の装置定数を変更
すれば良い。また、スリット状の露光領域26Pの両側
のエッジの平行度が保証されている場合には、非走査方
向の1箇所で幅Dの計測を行うだけで十分である。
【0030】図1において、上述のように計測されたス
リット状の露光領域26Pの走査方向の幅Dがメモリ2
5に格納された後に、露光用のレチクルRをレチクルス
テージ11上に設置し、露光用のウエハWをウエハホル
ダー17上に載置して、実際の露光動作が始まる。先
ず、オペレータが入出力手段24から主制御系14に対
して、ウエハWに対する適正露光量を入力し、この適正
露光量が主制御系14から演算部15に送られる。次
に、ウエハWの露光面上の照度の測定に入る。ウエハW
の露光面上の照度測定は、予め、ウエハWの露光面での
パルスエネルギーP[mJ/cm2・pulse ]と対応関係
がとれている露光量モニター22によってもよく、ある
いはXYステージ18上の光電検出器20の出力信号を
利用してもよい。
【0031】さて、光源1からのパルスレーザ光のパル
スエネルギーPの測定が終了すると、以下のように露光
量制御用のパラメータが決定される。以下、簡単のため
にパルスエネルギーPのばらつきは十分小さく、パルス
エネルギーPを一定値とみなしうる場合について述べ
る。この場合、光源1の発振周波数をf[Hz]とする
と、ウエハの露光面上での照度I[mW/cm2 ]は、
次のようになる。
【0032】I=P・f (2) 次に露光に必要なパルス数Nは、露光時間をt[se
c]とおくと、次のようになる。 N=f・t (3) 従って、ウエハ上での適正露光量をS[mJ/cm
2 ]、レチクル及びウエハのウエハの露光面上に換算し
た走査速度をv[mm/sec]とすると、式(1)、
(2)、(3)より次式を得る。
【0033】N=S/P=Df/v (4) この式(4)より、S/P及びDf/vを整数化するよ
うな制御が必要となる。S/P及びDf/vが整数から
外れれば外れる程、スリットスキャン露光による露光終
了後のウエハ上の照度均一性及び露光量制御精度が劣化
する。そこで先ず、S/Pを整数化するために、パルス
エネルギーPの微調を行う。これは、図1の減光手段3
の透過率を微調することにより行う。
【0034】一方、式(4)のDf/vを整数化するた
めに、スリット状の露光領域26Pの幅W、発振周波数
f又は走査速度vの微調が必要である。幅Dを調整する
場合には、駆動部12を介して視野絞り7を微調する
が、この際に微調精度が十分でないと、先に述べたスリ
ット状の露光領域26Pの幅Dの計測が再度必要とな
る。また、発振周波数f又は走査速度vを調整する場合
には、それぞれが可変範囲の中に収まるように調整す
る。
【0035】以上において、エキシマレーザ光源のパル
スエネルギーPのばらつきは十分小さいとして説明して
来たが、実際にはエキシマレーザ光源は5%(標準偏差
σの3倍で)程度のパルスエネルギーPのばらつきを有
する。パルスエネルギーPの平均値をPB、パルスエネ
ルギーPのばらつき量をΔPとすると、パルスエネルギ
ーPのばらつきはΔP/PBで表される。このとき、仮
に、1%(3σ)以内の露光量の再現精度Aを得ようと
するなら、式(4)のパスル数Nの値は次式以上にする
必要がある。
【0036】 N≧{(ΔP/PB)/A}2 =25 (5) このときは、適正露光量Sが小さい露光量の場合には、
式(4)よりパルスエネルギーPを小さくする必要が生
じ、主制御系14からの指令に基づいて減光手段3の内
の粗調部により透過率が調整される。このようにして、
式(4)で示される露光に関係するパラメータが決定さ
れた後は、図1において、レチクルR及びウエハWをウ
エハ面上に換算した速度vで同期して走査させ、光源1
を周波数fで発振させることにより、所望の照度均一性
及び所望の露光量制御精度でウエハWの露光量を所望の
露光量にできる。
【0037】なお、上述実施例では、エキシマレーザ光
源のようなパルス発光源を光源とする場合について述べ
たが、水銀ランプ等の連続光源から、g線又はi線等の
光を取り出して露光光とする場合には、図1のビーム整
形光学系2は、コリメータレンズや干渉フィルタから構
成される。また、式(4)に相当する露光関係のパラメ
ータ設定のための条件式は、式(1)で表現され、適正
露光量Sに応じて、ウエハの露光面上での照度I、スリ
ット状の露光領域の幅D及び走査速度vを調整してやれ
ばよい。
【0038】また、露光光源が連続光源の場合には一般
的に図1の減光手段3は必ずしも必須ではなく、走査速
度vと幅Dのみで調整し、大きな露光量のときには走査
速度vを小さくし、小さな露光量のときには走査速度v
を大きくしても良い。また、走査速度vが装置として許
容される最大値に達してしまうときには、スリット状の
露光領域の幅Dを小さくする必要が生じる。
【0039】更に、図1における投影光学系16は、屈
折式でも、反射式でも、反射屈折式でもよい。また、本
発明は投影露光装置のみならず、コンタクト方式やプロ
キシミティ方式の露光装置でも有効であることは言うま
でもない。このように、本発明は上述実施例に限定され
ず本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得
る。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、感光基板の配置面でス
リット状の照明領域に対応する領域の相対的な走査方向
の幅を計測することができるので、この幅を用いて感光
基板上に適正露光量の露光を行うことができる利点があ
る。また、感光基板上の照度均一性も向上する。
【0041】また、本発明の露光装置において、計測手
段が、照明光学系からの照明光のステージ上での照度均
一性を測定するための光電検出手段で兼用されている場
合には、装置構成が簡略化される。そして、その計測手
段により計測されたスリット状の照明領域の感光基板上
での相対的な走査方向の幅に基づいて、そのスリット状
の照明領域のその相対的な走査方向の幅を補正する補正
手段を設けた場合には、そのスリット状の照明領域の幅
を所望の値に正確に設定できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の投影露光装置を示す構成図
である。
【図2】スリット状の露光領域26Pの走査方向の幅を
測定する場合の説明に供する平面図である。
【図3】(a)はスリット状の露光領域の幅を測定した
場合に得られる光電変換信号の計測結果の一例を示す波
形図、(b)はスリット状の露光領域の幅を測定した場
合に得られる光電変換信号の設計値の一例を示す波形図
である。
【図4】スリット状の照明領域の感光基板上の共役像
(スリット状の露光領域)の種々の例を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1 光源 3 減光手段 7 視野絞り 12 駆動部 R レチクル 13 レチクルステージ駆動部 14 主制御系 15 演算部 16 投影光学系 W ウエハ 18 XYステージ 19 ウエハステージ駆動部 20 光電検出器 22 露光量モニター

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転写用のパターンが形成されたマスク上
    のスリット状の照明領域を照明し、該スリット状の照明
    領域に対して相対的に前記マスク及び感光基板を同期し
    て走査することにより、前記マスク上の前記スリット状
    の照明領域よりも広い面積のパターンを前記感光基板上
    に露光する方法において、 前記マスクとして前記相対的な走査方向に前記スリット
    状の照明領域の光を通過させる開口部が形成されたマス
    クを配置し、 前記感光基板の配置面で前記スリット状の照明領域に対
    応する領域の前記相対的な走査方向の幅を計測し、 該計測された幅に基づいて前記マスク及び前記感光基板
    の走査速度並びに前記スリット状の照明領域に対応する
    前記感光基板上の領域での単位時間当りの露光エネルギ
    ーを制御することを特徴とする露光方法。
  2. 【請求項2】 転写用のパターンが形成されたマスク上
    のスリット状の照明領域を照明する照明光学系と、ステ
    ージ上に保持され前記マスクのパターンが露光される感
    光基板及び前記マスクを前記スリット状の照明領域に対
    して同期して相対的に走査する相対走査手段とを有し、 前記スリット状の照明領域に対して相対的に前記マスク
    及び前記感光基板を同期して走査することにより、前記
    マスク上の前記スリット状の照明領域よりも広い面積の
    パターンを前記感光基板上に露光する露光装置におい
    て、 前記ステージ上に載置され、前記スリット状の照明領域
    の前記感光基板上での前記相対的な走査方向の幅を計測
    する計測手段と、 該計測された幅に基づいて前記感光基板に対する露光エ
    ネルギーを制御する露光量制御手段とを設けたことを特
    徴とする露光装置。
  3. 【請求項3】 前記計測手段が、前記照明光学系からの
    照明光の前記ステージ上での照度均一性を測定するため
    の光電検出手段で兼用されていることを特徴とする請求
    項2記載の露光装置。
  4. 【請求項4】 前記計測手段により計測された前記スリ
    ット状の照明領域の前記感光基板上での前記相対的な走
    査方向の幅に基づいて、前記スリット状の照明領域の前
    記相対的な走査方向の幅を補正する補正手段を設けたこ
    とを特徴とする請求項2又は3記載の露光装置。
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