JP2000003812A - 柱状構造窒化金属磁性薄膜とその製造方法並びに磁気ヘッド - Google Patents
柱状構造窒化金属磁性薄膜とその製造方法並びに磁気ヘッドInfo
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- JP2000003812A JP2000003812A JP16786298A JP16786298A JP2000003812A JP 2000003812 A JP2000003812 A JP 2000003812A JP 16786298 A JP16786298 A JP 16786298A JP 16786298 A JP16786298 A JP 16786298A JP 2000003812 A JP2000003812 A JP 2000003812A
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- H01F10/08—Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers
- H01F10/10—Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers characterised by the composition
- H01F10/12—Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers characterised by the composition being metals or alloys
- H01F10/14—Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers characterised by the composition being metals or alloys containing iron or nickel
- H01F10/147—Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers characterised by the composition being metals or alloys containing iron or nickel with lattice under strain, e.g. expanded by interstitial nitrogen
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- Power Engineering (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明が所望する単一層からなる窒化鉄材料
(鉄16窒素2)をベースとする窒化金属磁性薄膜を得
ることを目的とする。 【解決手段】 体心立方体よりなる主に鉄金属より構成
される柱状構造金属薄膜に250℃以下の温度で窒素を
拡散する。
(鉄16窒素2)をベースとする窒化金属磁性薄膜を得
ることを目的とする。 【解決手段】 体心立方体よりなる主に鉄金属より構成
される柱状構造金属薄膜に250℃以下の温度で窒素を
拡散する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高磁束密度を有す
る窒化鉄を主たる成分として含有する柱状構造窒化金属
磁性薄膜に関し、高磁束密度を必要とする磁性材料ある
いは磁気ヘッド等の磁気デバイスに広く適用できる。
る窒化鉄を主たる成分として含有する柱状構造窒化金属
磁性薄膜に関し、高磁束密度を必要とする磁性材料ある
いは磁気ヘッド等の磁気デバイスに広く適用できる。
【0002】
【従来の技術】本発明が所望する窒化鉄(鉄16窒素
2)材料は、純鉄よりも飽和磁束密度が高く、有望な材
料として永らく研究されてきた。分子線エピタキシー法
を用いて窒素ビ−ムを当てつつ超薄膜を形成するなどの
手法が開発されているが、当該窒化鉄は局部的に観測さ
れるのみであり、いずれも所望の単一層を得られていな
い。一部にはその存在さえ怪しむ向きもある。
2)材料は、純鉄よりも飽和磁束密度が高く、有望な材
料として永らく研究されてきた。分子線エピタキシー法
を用いて窒素ビ−ムを当てつつ超薄膜を形成するなどの
手法が開発されているが、当該窒化鉄は局部的に観測さ
れるのみであり、いずれも所望の単一層を得られていな
い。一部にはその存在さえ怪しむ向きもある。
【0003】一方、粉体粉末冶金協会平成10年度春季
大会2−65Aで永富らは、極微小鉄粉体で単一層が得
られること、及び、鉄圧延箔で得られる可能性を示し
た。
大会2−65Aで永富らは、極微小鉄粉体で単一層が得
られること、及び、鉄圧延箔で得られる可能性を示し
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現在、
純粋の単一層での薄膜や厚膜を得ることが大きな課題と
して残されている。本発明は、所望されない他の窒化鉄
を含有しない単一層から成る窒化鉄材料をベ−スとする
窒化金属磁性薄膜や、磁気デバイスを形成するに十分な
厚膜を得ることを目的とする。さらに、得られた窒化金
属磁性薄膜を用いて高性能の磁気ヘッドを提供すること
を目的とする。
純粋の単一層での薄膜や厚膜を得ることが大きな課題と
して残されている。本発明は、所望されない他の窒化鉄
を含有しない単一層から成る窒化鉄材料をベ−スとする
窒化金属磁性薄膜や、磁気デバイスを形成するに十分な
厚膜を得ることを目的とする。さらに、得られた窒化金
属磁性薄膜を用いて高性能の磁気ヘッドを提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、体心立方体よりなる主に鉄金属より構成さ
れる柱状構造金属薄膜に250℃以下の温度で窒素を拡
散して得られる柱状構造窒化金属磁性薄膜を提案するも
のである。
に本発明は、体心立方体よりなる主に鉄金属より構成さ
れる柱状構造金属薄膜に250℃以下の温度で窒素を拡
散して得られる柱状構造窒化金属磁性薄膜を提案するも
のである。
【0006】柱状構造金属薄膜を形成する場合は基板温
度を900℃以下で行うのが効率的である。また、柱状
構造金属薄膜に窒素を拡散する場合は昇温時から行うの
が好ましい。さらに、柱状構造金属薄膜に窒素を拡散す
る場合は減圧下で行うのが好ましい。
度を900℃以下で行うのが効率的である。また、柱状
構造金属薄膜に窒素を拡散する場合は昇温時から行うの
が好ましい。さらに、柱状構造金属薄膜に窒素を拡散す
る場合は減圧下で行うのが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明において、体心立方体より
なる主に鉄金属より構成される柱状構造金属薄膜は、純
鉄、あるいは鉄を主体とする金属を用いて、スパッタ−
法、蒸着法や、溶射法により形成することができる。用
いることができる基板としては特に限定されないが、ス
テンレス基板あるいは磁気コア等の磁性体等があげられ
る。柱状構造金属薄膜を形成する際、基板温度を900
℃以下に保てば体心立方体の薄膜を容易に形成すること
ができる。もし、面心立方体などの他の構造であれば、
転移温度近傍の900℃以下の温度で焼鈍する必要があ
る。
なる主に鉄金属より構成される柱状構造金属薄膜は、純
鉄、あるいは鉄を主体とする金属を用いて、スパッタ−
法、蒸着法や、溶射法により形成することができる。用
いることができる基板としては特に限定されないが、ス
テンレス基板あるいは磁気コア等の磁性体等があげられ
る。柱状構造金属薄膜を形成する際、基板温度を900
℃以下に保てば体心立方体の薄膜を容易に形成すること
ができる。もし、面心立方体などの他の構造であれば、
転移温度近傍の900℃以下の温度で焼鈍する必要があ
る。
【0008】このようにして得られた柱状構造金属薄膜
に窒素を拡散する方法は、例えば、金属薄膜をプラズマ
化した窒素雰囲気中やアンモニア雰囲気中に暴露してお
けばよい。雰囲気の温度は250℃以下であり、暴露す
る時間は数時間以上であるが、特に低温で長時間処理す
るのがよい。特に、昇温時から窒素元素を供給すると、
高効率、高速に所望の柱状構造窒化金属磁性薄膜が得ら
れる。さらに、減圧にすることでより安定して所望の柱
状構造窒化金属磁性薄膜が得られる。
に窒素を拡散する方法は、例えば、金属薄膜をプラズマ
化した窒素雰囲気中やアンモニア雰囲気中に暴露してお
けばよい。雰囲気の温度は250℃以下であり、暴露す
る時間は数時間以上であるが、特に低温で長時間処理す
るのがよい。特に、昇温時から窒素元素を供給すると、
高効率、高速に所望の柱状構造窒化金属磁性薄膜が得ら
れる。さらに、減圧にすることでより安定して所望の柱
状構造窒化金属磁性薄膜が得られる。
【0009】柱状構造窒化金属薄膜を多数積層したりス
パイラル状に巻き込んだりすれば、厚膜や柱状の材料が
形成され、各種の広範な磁性材料として磁気デバイスを
形成することができる。さらに、本発明に依れば、磁性
体の上に直接間接に、体心立方体よりなる柱状構造金属
薄膜を形成すると、様々な磁気デバイス、たとえば、磁
気ギャップ部に当該柱状構造窒化金属磁性薄膜を形成し
てなる磁気ヘッドなどへの応用も展開されるなど非常に
広い応用が展開される。
パイラル状に巻き込んだりすれば、厚膜や柱状の材料が
形成され、各種の広範な磁性材料として磁気デバイスを
形成することができる。さらに、本発明に依れば、磁性
体の上に直接間接に、体心立方体よりなる柱状構造金属
薄膜を形成すると、様々な磁気デバイス、たとえば、磁
気ギャップ部に当該柱状構造窒化金属磁性薄膜を形成し
てなる磁気ヘッドなどへの応用も展開されるなど非常に
広い応用が展開される。
【0010】
【実施例】次に、実施例、比較例、および参考例によっ
て、この発明をさらに詳細に説明する。
て、この発明をさらに詳細に説明する。
【0011】(実施例1)タ−ゲットに純鉄を用いてス
パッタ−法により、鉄薄膜材料をステンレス基板上に形
成した。スパッタ−ガスとして水素3%アルゴンガスを
用い、基板温度は650℃とした。膜厚は、スパッタ−
時間を変えることにより、45,80,120,15
0,300μmとした。得られた薄膜は、透過電子顕微
鏡観察により柱状構造をしていることが認められ、さら
にX−線解析により体心立方体よりなることも認められ
た。
パッタ−法により、鉄薄膜材料をステンレス基板上に形
成した。スパッタ−ガスとして水素3%アルゴンガスを
用い、基板温度は650℃とした。膜厚は、スパッタ−
時間を変えることにより、45,80,120,15
0,300μmとした。得られた薄膜は、透過電子顕微
鏡観察により柱状構造をしていることが認められ、さら
にX−線解析により体心立方体よりなることも認められ
た。
【0012】この柱状構造金属薄膜を、100、12
0、150、200、250、300℃の温度で、プラ
ズマ化した窒素雰囲気中及びアンモニア雰囲気に暴露
し、5時間から7日の窒化処理を行った。X−線解析に
よれば、250,300℃処理では、いずれのサンプル
も所望の窒化鉄は殆ど含まれなかった。
0、150、200、250、300℃の温度で、プラ
ズマ化した窒素雰囲気中及びアンモニア雰囲気に暴露
し、5時間から7日の窒化処理を行った。X−線解析に
よれば、250,300℃処理では、いずれのサンプル
も所望の窒化鉄は殆ど含まれなかった。
【0013】一方、200℃以下では殆ど所望の窒化鉄
になっていた。飽和磁束密度の値で2.35T(厚み測
定誤差を考慮した値に設定)以上を示す以下のサンプル
と一致していた。これらのサンプルは、100℃処理で
は45から80μmのサンプルの5日から7日処理、1
20℃処理では45から120μmサンプルの1日から
7日処理、150℃処理では45から150μmサンプ
ルの10時間から2日、200℃では80から150μ
mサンプルの5時間以下であった。
になっていた。飽和磁束密度の値で2.35T(厚み測
定誤差を考慮した値に設定)以上を示す以下のサンプル
と一致していた。これらのサンプルは、100℃処理で
は45から80μmのサンプルの5日から7日処理、1
20℃処理では45から120μmサンプルの1日から
7日処理、150℃処理では45から150μmサンプ
ルの10時間から2日、200℃では80から150μ
mサンプルの5時間以下であった。
【0014】以上から、低温長時間の窒化処理が好まし
いことが示された。 (実施例2)上記実施例1で得られた、ステンレス基板
上の鉄薄膜材料を不活性雰囲気中で20分間、900℃
と1000℃で処理し、ついで同様の窒化処理を実施し
たところ、900℃処理のサンプルでは全て実施例1と
同様の結果を得たが、1000℃処理では全て不良であ
った。
いことが示された。 (実施例2)上記実施例1で得られた、ステンレス基板
上の鉄薄膜材料を不活性雰囲気中で20分間、900℃
と1000℃で処理し、ついで同様の窒化処理を実施し
たところ、900℃処理のサンプルでは全て実施例1と
同様の結果を得たが、1000℃処理では全て不良であ
った。
【0015】これから、少なくとも900℃以下が有効
であることがわかる。面心立方体との転移温度近傍温度
900℃以下の温度での焼鈍が有効であることが実験的
に示された。
であることがわかる。面心立方体との転移温度近傍温度
900℃以下の温度での焼鈍が有効であることが実験的
に示された。
【0016】(実施例3)実施例1において、特に15
0℃窒化処理サンプルについて、その条件を以下のよう
に変化させて処理を行った。即ち、室温から所定の15
0℃へ昇温する時間を5時間として、昇温時から窒化処
理を施した。その結果、所望の窒化鉄となっている期間
は5時間から3日と拡大した。低温窒化が特に好ましい
ことが示された。
0℃窒化処理サンプルについて、その条件を以下のよう
に変化させて処理を行った。即ち、室温から所定の15
0℃へ昇温する時間を5時間として、昇温時から窒化処
理を施した。その結果、所望の窒化鉄となっている期間
は5時間から3日と拡大した。低温窒化が特に好ましい
ことが示された。
【0017】(実施例4)実施例3において、全窒化処
理を減圧下で実施した。圧力は、0.01気圧とした。
その結果、所望の窒化鉄になっている期間は、5時間か
ら5日とさらに拡大した。減圧低温窒化が更に好ましい
ことが示された。
理を減圧下で実施した。圧力は、0.01気圧とした。
その結果、所望の窒化鉄になっている期間は、5時間か
ら5日とさらに拡大した。減圧低温窒化が更に好ましい
ことが示された。
【0018】さらに、実施例1において、250℃窒化
処理サンプルについて、その条件を以下のように変化さ
せて処理を行った。即ち、室温から所定の250℃へ昇
温する時間を5時間として、昇温時から窒化処理を施し
た。その結果、所望の窒化鉄になっている期間は、1時
間から3時間にあることが判明した。一方、300℃窒
化処理サンプルでは、所望の窒化鉄は得られなかった。
従って、窒化処理温度の上限は、250℃と300℃の
間にあると推定される。
処理サンプルについて、その条件を以下のように変化さ
せて処理を行った。即ち、室温から所定の250℃へ昇
温する時間を5時間として、昇温時から窒化処理を施し
た。その結果、所望の窒化鉄になっている期間は、1時
間から3時間にあることが判明した。一方、300℃窒
化処理サンプルでは、所望の窒化鉄は得られなかった。
従って、窒化処理温度の上限は、250℃と300℃の
間にあると推定される。
【0019】以上の操作により、単一層の所望の柱状構
造窒化金属磁性薄膜が高効率、高速に安定して得られる
ことが明確に示された。
造窒化金属磁性薄膜が高効率、高速に安定して得られる
ことが明確に示された。
【0020】(実施例5)実施例1において、純鉄に変
えて、コバルトを3%含有するタ−ゲットを使用して同
様の実験を実施した。その結果、全く同様の結果を得
た。なお、これらの実験結果から、原理的には主体的に
鉄から構成された柱状合金薄膜であり、体心立方形に納
まっていればどのような合金でも良いことが推定され
る。
えて、コバルトを3%含有するタ−ゲットを使用して同
様の実験を実施した。その結果、全く同様の結果を得
た。なお、これらの実験結果から、原理的には主体的に
鉄から構成された柱状合金薄膜であり、体心立方形に納
まっていればどのような合金でも良いことが推定され
る。
【0021】(比較例1)圧延して厚さ100μmの鉄
箔を準備した。1000℃で1時間焼鈍した。粒径は、
およそ80μmであった。この箔に対して、実施例1と
同様の処理を行った結果、どのような条件でも、僅かの
所望窒化鉄が認められるのみであった。
箔を準備した。1000℃で1時間焼鈍した。粒径は、
およそ80μmであった。この箔に対して、実施例1と
同様の処理を行った結果、どのような条件でも、僅かの
所望窒化鉄が認められるのみであった。
【0022】(比較例2)圧延して厚さ60μmの鉄箔
を準備した。1000℃で1時間焼鈍した。粒径は、お
よそ50μmであった。この箔に対して、実施例1と同
様の処理を行った結果、どのような条件でも、比較例1
よりも良好ではあったが、僅かの所望窒化鉄が認められ
るのみであった。
を準備した。1000℃で1時間焼鈍した。粒径は、お
よそ50μmであった。この箔に対して、実施例1と同
様の処理を行った結果、どのような条件でも、比較例1
よりも良好ではあったが、僅かの所望窒化鉄が認められ
るのみであった。
【0023】(比較例3)30μmの鉄粉を購入し、薄
く広げて水素気流中300℃30分還元処理を実施した
後に、500℃で30分焼鈍した。粒径は、不変である
が、焼結して多孔体を形成した。この粉体に対して、実
施例1と同様と同様に115℃10日間の熱処理を実施
したところ、引用例と同様に、良好な所望窒化鉄が認め
られた。しかし、上記実施例とは全く異なり、多孔質で
あり、強く押すと破壊するので一般材料には適さない。
く広げて水素気流中300℃30分還元処理を実施した
後に、500℃で30分焼鈍した。粒径は、不変である
が、焼結して多孔体を形成した。この粉体に対して、実
施例1と同様と同様に115℃10日間の熱処理を実施
したところ、引用例と同様に、良好な所望窒化鉄が認め
られた。しかし、上記実施例とは全く異なり、多孔質で
あり、強く押すと破壊するので一般材料には適さない。
【0024】(比較例4)比較例の鉄薄膜を、1000
℃で1時間焼鈍した。結晶形は面心立方に変化してお
り、粒径はおよそ30から90μmとなって当初の柱状
構造は認められなかった。この薄膜に対して、実施例1
と同様の窒素拡散課程を行った結果、どのような条件で
も、僅かの所望窒化鉄が認められるのみであった。
℃で1時間焼鈍した。結晶形は面心立方に変化してお
り、粒径はおよそ30から90μmとなって当初の柱状
構造は認められなかった。この薄膜に対して、実施例1
と同様の窒素拡散課程を行った結果、どのような条件で
も、僅かの所望窒化鉄が認められるのみであった。
【0025】(参考例)本柱状構造窒化金属磁性薄膜を
用いて、図1に示すようなMIGヘッドを作製すること
ができる。このヘッドを作製するには、まず、一対の凸
状磁性体コア1の突出端側に、実施例4と同じ条件で柱
状構造窒化金属磁性薄膜2を形成する。次に、ギャップ
材(SIO2とCr、図示せず)を介して突出端をつき
合わせ、磁気ギャップ3を形成し、両磁性体コアのサイ
ドに設けられたガラス質ブロック4によって相互に結合
する。なお、一方の磁性体コアには、コイル貫通用の巻
線溝5を設けてある。
用いて、図1に示すようなMIGヘッドを作製すること
ができる。このヘッドを作製するには、まず、一対の凸
状磁性体コア1の突出端側に、実施例4と同じ条件で柱
状構造窒化金属磁性薄膜2を形成する。次に、ギャップ
材(SIO2とCr、図示せず)を介して突出端をつき
合わせ、磁気ギャップ3を形成し、両磁性体コアのサイ
ドに設けられたガラス質ブロック4によって相互に結合
する。なお、一方の磁性体コアには、コイル貫通用の巻
線溝5を設けてある。
【0026】このヘッドに用いた金属磁性薄膜は、2.
35T以上の飽和磁束密度を有するため、100KA/
m以上の高保磁力を有するメタルテープに使用しても磁
気飽和を起こすことはなく、高密度磁気記録再生を実現
することができる。
35T以上の飽和磁束密度を有するため、100KA/
m以上の高保磁力を有するメタルテープに使用しても磁
気飽和を起こすことはなく、高密度磁気記録再生を実現
することができる。
【0027】
【発明の効果】従来技術で記述されたように、所望され
ない他の窒化鉄を含有しない単一層から成る当該窒化鉄
材料をベ−スとする窒化金属磁性薄膜や、磁気テバイス
を形成するに十分な厚膜を得ることができる。また、本
発明の操作により、単一層の所望の柱状構造窒化金属磁
性薄膜が高効率、高速に安定して得られる。
ない他の窒化鉄を含有しない単一層から成る当該窒化鉄
材料をベ−スとする窒化金属磁性薄膜や、磁気テバイス
を形成するに十分な厚膜を得ることができる。また、本
発明の操作により、単一層の所望の柱状構造窒化金属磁
性薄膜が高効率、高速に安定して得られる。
【図1】本柱状構造窒化金属磁性薄膜を用いたMIGヘ
ッドの斜視図
ッドの斜視図
1 凸状磁性体コア 2 柱状構造窒化金属磁性薄膜 3 磁気ギャップ 4 ガラス質ブロック 5 巻線溝
Claims (12)
- 【請求項1】 体心立方体よりなる主に鉄金属より構成
される柱状構造金属薄膜に250℃以下の温度で窒素を
拡散して得られる柱状構造窒化金属磁性薄膜。 - 【請求項2】 柱状構造金属薄膜はスパッタ−法で形成
された請求項1記載の柱状構造窒化金属磁性薄膜。 - 【請求項3】 柱状構造金属薄膜は蒸着法で形成された
請求項1記載の柱状構造窒化金属磁性薄膜。 - 【請求項4】 柱状構造金属薄膜は溶射法で形成された
請求項1記載の柱状構造窒化金属磁性薄膜。 - 【請求項5】 少なくとも主に鉄金属より構成される柱
状構造金属薄膜を体心立方体状に形成する工程と、25
0℃以下の温度で前記体心立方体状の柱状構造金属薄膜
に窒素を拡散する工程からなる柱状構造窒化金属磁性薄
膜の製造方法。 - 【請求項6】 柱状構造金属薄膜を形成する工程はスパ
ッタ−法を用いる請求項5記載の柱状構造窒化金属磁性
薄膜の製造方法。 - 【請求項7】 柱状構造金属薄膜を形成する工程は蒸着
法を用いる請求項5記載の柱状構造窒化金属磁性薄膜の
製造方法。 - 【請求項8】 柱状構造金属薄膜を形成する工程は溶射
法を用いる請求項5記載の柱状構造窒化金属磁性薄膜の
製造方法。 - 【請求項9】 柱状構造金属薄膜を形成する工程は基板
温度を900℃以下で行う請求項5〜9のいずれか一項
記載の柱状構造窒化金属磁性薄膜の製造方法。 - 【請求項10】 柱状構造金属薄膜に窒素を拡散する工
程は昇温時から行う請求項5〜9のいずれか一項記載の
柱状構造窒化金属磁性薄膜の製造方法。 - 【請求項11】 柱状構造金属薄膜に窒素を拡散する工
程は昇温時から減圧下で行う請求項5〜10のいずれか
一項記載の柱状構造窒化金属磁性薄膜の製造方法。 - 【請求項12】 少なくとも請求項1記載の柱状構造窒
化金属磁性薄膜を有する突出端面同士が磁気ギャップを
介して向き合うように対向配置された一対の凸状磁性体
コアからなる磁気ヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16786298A JP2000003812A (ja) | 1998-06-16 | 1998-06-16 | 柱状構造窒化金属磁性薄膜とその製造方法並びに磁気ヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16786298A JP2000003812A (ja) | 1998-06-16 | 1998-06-16 | 柱状構造窒化金属磁性薄膜とその製造方法並びに磁気ヘッド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000003812A true JP2000003812A (ja) | 2000-01-07 |
Family
ID=15857472
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16786298A Pending JP2000003812A (ja) | 1998-06-16 | 1998-06-16 | 柱状構造窒化金属磁性薄膜とその製造方法並びに磁気ヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000003812A (ja) |
-
1998
- 1998-06-16 JP JP16786298A patent/JP2000003812A/ja active Pending
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