JP2000003683A - カラー陰極線管 - Google Patents

カラー陰極線管

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JP2000003683A
JP2000003683A JP16849998A JP16849998A JP2000003683A JP 2000003683 A JP2000003683 A JP 2000003683A JP 16849998 A JP16849998 A JP 16849998A JP 16849998 A JP16849998 A JP 16849998A JP 2000003683 A JP2000003683 A JP 2000003683A
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cathode ray
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JP16849998A
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Minoru Hojo
実 北條
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Mitsubishi Electric Corp
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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)
  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カラー陰極線管のパネルガラスの肉厚分布に
より、フェイス部の中心部と周辺部とで光透過率に差が
生じるため、表示画像において中心部に比べて周辺部が
暗くなる。 【解決手段】 パネル1のフェイス部7の内面に設けら
れた蛍光面3を構成するブラックマトリクス9の透過率
を、フェイス部7の各位置における光透過率に応じて異
ならせ、フェイス部7の各位置における光透過率の差を
補正することにより、フェイス部7を通って出射する光
に対して画像表示領域16の全域で均一な透過率が得ら
れるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、パネルのフェイ
ス部内面にブラックマトリクスを有する蛍光面を備えた
カラー陰極線管に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常のカラー陰極線管の概略断面図を図
5に示す。図において、1はガラス製のパネル、2はパ
ネル1に接合されたガラス製のファンネル、3はパネル
1のフェイス部内面に形成された蛍光面で、蛍光体とブ
ラックマトリクスから構成されている。4は蛍光面3を
発光させる電子ビームを放射する電子銃で、ファンネル
2のネック部に内蔵されている。5は電子銃4から放射
された電子ビームを透過する多数のストライプ状開孔あ
るいはドット状開孔を有する色選別機構、6は電子ビー
ムを偏向して蛍光面3の画像表示領域を走査する偏向ヨ
ークである。
【0003】図6はパネルの拡大断面図で、(a)はパ
ネル1のフェイス部外面と内面が共に曲面である場合、
(b)はフェイス部の外面が平面、内面は曲面である場
合をそれぞれ示す。7は画像表示領域となるフェイス
部、8はスカート部で、色選別機構5を係止したりファ
ンネル2を接合する部分である。
【0004】表1はパネル1に用いられるガラス生地の
一覧表で、ガラス生地の物性値である吸光係数kと反射
率R、並びにこれらの物性値と後述の(3)式から算出
した光透過率を記載している。図7はパネル1に用いら
れるガラス生地の光透過率とガラス肉厚の関係を示す図
である。パラメータは表1に示すガラス生地の種類(番
号)で、主としてガラス生地の吸光係数kにほぼ対応す
るものである。
【0005】
【表1】
【0006】図8は蛍光面3におけるブラックマトリク
スの開口形状がストライプ形状で形成されている場合の
模式図である。9は黒色物質(通常、黒鉛)からなるブ
ラックマトリクス、10,11,12は赤色(R)、緑
色(G)及び青色(B)の蛍光体をそれぞれ塗布する開
口部であり、各色の蛍光体がストライプ形状に順次塗布
されてこのトリオが繰り返し配列されている。Phはス
トライプの水平ピッチで、例えばある赤色開口部10か
らその次の赤色開口部10までの水平軸方向の距離で表
わされ、Hwは各色の開口部10〜12の幅である。
【0007】図9は蛍光面3におけるブラックマトリク
スの開口形状が円形のドット形状で形成されている場合
の模式図である。13,14,15は赤色(R)、緑色
(G)、青色(B)の蛍光体をそれぞれ塗布する開口部
であり、各色の蛍光体がドット形状で三角形の各頂点に
位置してトリオをなすように多数配列されている。Ph
はドットの水平ピッチで、例えばある緑色開口部14か
ら水平軸(X軸)方向におけるその次の緑色開口部14
までの距離である。Pvは垂直ピッチで、例えばある赤
色開口部13から垂直軸(Y軸)方向におけるその次の
赤色開口部13までの距離である。Ptはトリオピッチ
で、例えばある赤色開口部13から斜め方向におけるそ
の次の赤色開口部13までの距離である。
【0008】図5に示すように、カラー陰極線管の外囲
器はパネル1とファンネル2からなるガラスバルブであ
り、その内部は高真空に維持されている。そこでガラス
バルブは、大気の圧力に耐えられかつできるだけ重量を
軽くできるような形状および肉厚分布となるように設計
されており、一般的に、画像表示面であるパネル1のフ
ェイス部7は、中心部のガラス肉厚より周辺部のガラス
肉厚のほうが厚くなるような形状となっている。また、
フェイス部7からの外光反射量を低減して表示画像の品
位を向上させるために、パネル1に使用されるガラス生
地は無色透明ではなく、あらかじめ決められている数種
類の吸光係数kを持ったガラス生地、例えば表1や図7
に示すガラス生地のなかから選択して使用されている。
【0009】後述するように、カラー陰極線管のパネル
1において、そのフェイス部7における各位置(x、
y)の光透過率T(x、y)は、主としてガラス生地の
吸光係数kとその位置(x、y)でのガラス肉厚t
(x、y)によって決まることから((3)式参照)、
上述したように、フェイス部7のガラス肉厚t(x、
y)は一般的に、中心部より周辺部のほうが厚くなるよ
うな分布となっているために、フェイス部7の光透過率
T(x、y)は中心部より周辺部のほうが低い分布とな
っている。
【0010】また、画像表示面であるフェイス部7から
の外光反射量を低減して表示画像の品位を向上させるた
めに吸光係数kの大きいガラス生地を用いる場合には、
図7に示すように、ガラス肉厚tの変化による光透過率
Tの変化がより顕著になることから(例えば、No.1
0のガラス生地)、フェイス部7の中心部と周辺部との
光透過率Tの差を極力減らす必要がある。そのため、パ
ネル1の設計において、軽量化よりもフェイス部7の中
心部と周辺部とのガラス肉厚差をできるだけ小さくする
ことに重点を置いて設計されている。
【0011】一方、大型管の軽量化などに重点を置いて
フェイス部7の中心部と周辺部とのガラス肉厚差を大き
くする必要がある場合には、ガラス生地は吸光係数kの
なるべく小さいもの、例えば図7や表1に示すガラス生
地No.2を使用して、中心部と周辺部との光透過率T
の差が小さくなるように選定される。また、パネル1の
ガラス生地に吸光係数kの小さいものを使用する場合に
は、画像表示面の外光反射による表示画像の品位の低下
を防ぐために、低い光透過率を持つ被膜をフェイス部7
の表面の全面に設けることにより、画像表示面内の光透
過率を全体的に下げていた。
【0012】特に最近のカラー陰極線管においては、表
示画像のフラット化のために、図6(b)に示すような
フェイス部7の外面を平面、内面を曲面で構成するよう
なパネル1が主流になりつつあり、フェイス部7の中心
部と周辺部間のガラス肉厚差が大きくなるため、吸光係
数kの小さいガラス生地を用いてフェイス部7の表面に
低い光透過率の被膜を設けることが必須となって来てい
る。
【0013】また、フェイス部7の内面の蛍光面には、
コントラストを上げるためにブラックマトリクス9が形
成されており、フェイス部7を通って出射する光の透過
率は、フェイス部7の光透過率分布T(x、y)にブラ
ックマトリクス9の透過率分布Tp(x、y)を含めた
ものになっている。図8と図9に示すように、このブラ
ックマトリクス9はストライプあるいはドット状に形成
されている3色蛍光体の隙間を黒色物質(通常は黒鉛)
で埋めた構造になっている。そのため、ブラックマトリ
クス9の透過率Tp(x、y)は、画像表示領域の総面
積に対する開口部すなわち蛍光体塗布部の占める面積比
で定義される。ストライプ形状の場合は、図8に示すよ
うに開口部10〜12の長辺側の長さが画像表示領域内
で一定であるから、ブラックマトリクス9の透過率Tp
(x、y)は、Tp(x、y)=Hw/(Ph/3)で
表される。一方、円形のドット形状の場合は、図9の開
口部13〜15の直径をφとすると、ブラックマトリク
ス9の透過率Tp(x、y)は、Tp(x、y)=3π
(φ/2)/(Ph・Pv)で表される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従来のカラー陰極線管
は以上のように構成されているので、パネル1のフェイ
ス部7自体の肉厚差により画像表示面の中心部と周辺部
間で光透過率Tが異なるため、表示画像も中心部と周辺
部間で明るさに差が生じて画像品位が低下してしまうと
いう問題があった。また、中心部と周辺部間の光透過率
の差を小さくするために、フェイス部7の中心部と周辺
部間の肉厚差が生じないような形状にすると、耐気圧特
性を確保する必要からガラスバルブの重量が増加してし
まうという問題があった。また、パネル1のガラス生地
に吸光係数kの小さいものを使用して、フェイス部7の
表面に低い光透過率の被膜を設けても、パネル1の内部
における光の反射や伝播により、表示画像の品位を低下
させてしまうなどの問題もあった。
【0015】この発明はこのような問題点を解決するた
めになされたもので、フェイス部の画像表示領域内にお
ける光透過率が位置に応じて異なっていても、画像表示
領域の全域で明るさに差が生じることがなく、軽量で高
品位な画像を再現することができるカラー陰極線管を得
ることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係るカラー
陰極線管は、フェイス部の画像表示領域内における光透
過率が位置に応じて異なるパネルと、このパネルのフェ
イス部内面に設けられたブラックマトリクスを有する蛍
光面を備え、ブラックマトリクスは画像表示領域内の各
位置においてフェイス部の光透過率に応じて異なる透過
率を有し、蛍光面から発光されてフェイス部を通って出
射する光に対して画像表示領域の全域で均一な透過率を
得るようにしたものである。
【0017】また、第2の発明に係るカラー陰極線管
は、第1の発明において、画像表示領域内の任意の位置
(x、y)におけるフェイス部の光透過率をT(x、
y)、画像表示領域内の任意の位置(x、y)における
ブラックマトリクスの透過率をTp(x、y)、フェイ
ス部を通って出射する光に対して画像表示領域の全域で
均一な透過率をTcとするとき、ブラックマトリクスは
Tc=T(x、y)・Tp(x、y)を満足するように
構成されたものである。
【0018】また、第3の発明に係るカラー陰極線管
は、第1または第2の発明において、パネルのフェイス
部が、外面は平面で、内面は曲面となるように構成され
ているものである。
【0019】さらに、第4の発明に係るカラー陰極線管
は、第1または第2の発明において、画像表示領域内の
任意の位置における面積に対するブラックマトリクスの
開口の占める面積比を画像表示領域内の位置に応じて変
化させるようにしたものである。
【0020】また、第5の発明に係るカラー陰極線管
は、第4の発明において、ブラックマトリクスの開口形
状がストライプ形状であるものである。さらにまた、第
6の発明に係るカラー陰極線管は、第4の発明におい
て、ブラックマトリクスの開口形状がドット形状である
ものである。
【0021】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の
実施の形態1を図面に基づいて説明する。なお、図にお
いて同一符号は従来のものと同一または相当のものを表
わす。まず、この発明の原理について説明する。図1は
フェイス部の外面が平面(曲率半径=∞)で、内面が曲
面である場合のパネルの模式図である。図において、R
ixおよびRoxはフェイス部7内面および外面におけ
る水平軸方向(X方向)の曲率半径、RiyおよびRo
yはフェイス部7内面および外面における垂直軸方向
(Y方向)の曲率半径である。また、16はフェイス部
7の画像表示領域、toは画像表示領域16の中心にお
けるガラス肉厚である。
【0022】いま、図1において、画像表示領域16の
中心の座標を原点(0、0)とすると、画像表示領域1
6内の任意の位置(x、y)におけるガラス肉厚t
(x、y)は次式で求められる。 t(x、y)=to+Rix−√((Rix−Riy+√(Riy2−y2)) 2−x2) ……(1) 一方、フェイス部7の光透過率Tは、光反射率をR、吸
光係数をk(mmー1)、ガラス肉厚をt(mm)とする
と、 T=(1−R)2・eーkt ……(2) で求められるから、画像表示領域16内の任意の位置
(x、y)におけるフェイス部7の光透過率T(x、
y)は、 T(x、y)=(1−R)2・eーkt(x、y) ……(3) で算出される。
【0023】したがって、フェイス部7の任意の位置
(x、y)でT(x、y)なる光透過率を持つパネル1
において、画像表示領域16の全領域で均一なTcなる
透過率を得るためには、ブラックマトリクス9の任意の
位置(x、y)における透過率をTp(x、y)とし
て、 Tc=T(x、y)・Tp(x、y) ……(4) となる関係を満たすような透過率分布Tp(x、y)を
持つブラックマトリクス9を設ければ良い。このブラッ
クマトリクス9の透過率分布Tp(x、y)は、ブラッ
クマトリクス9の中心(0、0)における透過率をTp
(0、0)、フェイス部7の中心(0、0)における光
透過率をT(0、0)として、 Tp(x、y)=(T(0、0)/T(x、y))・Tp(0、0)…(5) として求めることができる。
【0024】図2はフェイス部の外面および内面がとも
に曲面によって構成されている場合のパネルの模式図で
ある。図2において、フェイス部7の任意の位置(x、
y)におけるガラス肉厚分布t(x、y)は図1と同様
な方法で、 t(x、y)=to+Rix−√((Rix−Riy+√(Riy2−y2)) 2−x2)−(Rox−√((Rox−Roy+√(Roy2− y2))2−x2)) ……(6) から求められ、そして画像表示領域16内の任意の位置
(x、y)におけるフェイス部7の光透過率T(x、
y)がこのt(x、y)より求められる。したがって、
透過率分布Tp(x、y)が(4)式を満足するように
ブラックマトリクス9を設けることにより、画像表示領
域16で均一なTcなる透過率を得ることができる。
【0025】以下、具体的な実施の形態を説明する。実
施の形態の具体例として、フェイス部7の外面が平面で
内面が曲面である図1の構造のパネル1を有する51c
mカラー陰極線管に適用した場合について説明する。こ
のカラー陰極線管用パネル1のフェイス部7は、外面が
平面(Rox=Roy=∞)で、内面が水平軸方向(X
方向)の曲率半径Rix=2,500mm、垂直軸方向
(Y方向)の曲率半径Riy=20,000mmの曲面
で構成されている。画像表示領域16の範囲は、水平軸
方向が400mm、垂直軸方向が300mmであり、画
像表示領域16における中心のガラス肉厚toが14.
0mmである。また、パネル1に用いられるガラス生地
は表1のガラス生地No.5であり、その光透過率t、
反射率Rおよび吸光係数kがそれぞれ0.731(7
3.1%)、0.045(4.5%)および0.021
91(mmー1)である。
【0026】上記の仕様値と(1)式を用いて、画像表
示領域16上の任意の位置、例えば水平軸(X軸)上に
おけるフェイス部7のガラス肉厚分布t(x、0)を求
めると、 図3(a)のようになる。これらのガラス肉
厚分布t(x、0)を用いて、画像表示領域16内の任
意の位置、例えば水平軸(X軸)上におけるフェイス部
7の光透過率分布T(x,0)を(3)式より求める
と、図3(b)のようになる。
【0027】ここで、ブラックマトリクス9を有する蛍
光面3から発光されてフェイス部7を通って出射する光
に対して画像表示領域16の全域で所望する均一な透過
率Tc=0.34として、必要なブラックマトリクス9
の透過率分布Tp(x、y)を画像表示領域16内の任
意の位置、例えば水平軸(X軸)上について上記の結果
と(4)式より求めると、図3(c)のようになる。従
って、このように画像表示領域16内の水平軸(X軸)
上での位置においてフェイス部7の光透過率T(x、
0)に応じて異なる透過率、すなわちTc=T(x、
0)・Tp(x、0)を満足する透過率分布Tp(x、
0)を持つブラックマトリクス9をフェイス部7の内面
に設けることにより、図3(d)に示すように、画像表
示領域16の水平軸上の全域で所望の均一な透過率Tc
=0.34を得ることができる。
【0028】上記と同様の方法で、画像表示領域16内
における他の任意の位置、例えば垂直軸(Y軸)上にお
けるフェイス部7のガラス肉厚分布t(0、y)、光透
過率分布T(0、y)、ブラックマトリクス9の透過率
Tp(0、y)および透過率Tcを求めると、ガラス肉
厚分布t(0、y)の結果は図4(a)、光透過率分布
T(0、y)の結果は図4(b)、ブラックマトリクス
の透過率Tp(0、y)の結果は図4(c)および透過
率Tcの結果は図4(d)のようにそれぞれなる。これ
らの結果は、水平軸(X軸)上の結果と同様な傾向を示
している。このようなブラットマトリクス9の透過率制
御を画像表示領域16の全域に適用すると、画像表示領
域16の全域で所望の均一な透過率Tc(例えば、0.
34)を得ることができる。その結果、画像表示領域1
6の全域における輝度分布も均一になるから、優れた画
像表示特性を有するカラー陰極線管を得ることができ
る。
【0029】実施の形態2.Tp(x、y)なる透過率
を有するブラックマトリクス9の開口形状が図8に示す
ようにストライプ形状で形成される実施の形態2につい
て説明する。実施の形態2の一例として用いるパネル1
のガラス生地は、実施の形態1のそれと同じものすなわ
ち表1のNo.5であり、曲率半径Rox,Roy,R
ix,Riyおよび画像表示領域16の寸法も同一のも
のとする。画像表示領域16のフェイス部7における中
心、水平軸(X軸)端及び垂直軸(Y軸)端の光透過率
分布T(x、y)は(3)式よりそれぞれ、 画像表示領域16の中心; T(0、0)=0.671 水平軸(X軸)端 ; T(200、0)=0.563 垂直軸(Y軸)端 ; T(0、150)=0.663 となる。
【0030】ここで、ブラックマトリクス9を有する蛍
光面3から発光されてフェイス部7を通って出射する光
に対して画像表示領域16の全域で所望の均一な透過率
Tcを得るために、画像表示領域16内の任意の位置、
例えば水平軸(X軸)上における必要なブラックマトリ
クス9の透過率分布Tp(x、y)は(5)式より求め
られ、Tp(0、0)=0.5とすると、水平軸(X
軸)端でのそれは、 Tp(200、0)=(0.671/0.563)×
0.5=0.596 となり、垂直軸(Y軸)端でのそれは、 Tp(0、150)=(0.671/0.663)×
0.5=0.506 となる。
【0031】したがって、画像表示領域16の中心、水
平軸(X軸)端及び垂直軸(Y軸)端における各色の開
口部10〜12の開口幅Hwを求めると、それぞれ次の
ようになる。ここで、水平ピッチPhは0.28(m
m)とする。 画像表示領域16の中心; Hw=(Ph/3)・Tp(0、0) =(0.28/3)×0.5 =0.047(mm) 水平軸(X軸)端 ; Hw=(Ph/3)・Tp(200、0) =(0.28/3)×0.596 =0.056(mm) 垂直軸(Y軸)端 ; Hw=(Ph/3)・Tp(0、150) =(0.28/3)×0.506 =0.047(mm)
【0032】ブラックマトリクス9の開口形状がストラ
イプ形状で形成される場合において、ブラックマトリク
ス9の透過率Tp(x、y)の制御すなわち開口幅Hw
の制御を画像表示領域16の全域に適用すると、画像表
示領域16の透過率はその全域で所望の均一な透過率T
cとすることができる。その結果、画像表示領域16の
全域における輝度分布も均一になるので、優れた画像表
示特性を有するカラー陰極線管を得ることができる。
【0033】実施の形態3.Tp(x、y)なる透過率
を有するブラックマトリクス9の開口形状が図9に示す
ように円形のドット形状で形成される実施の形態3につ
いて説明する。実施の形態3の一例として用いるパネル
1のガラス生地は、実施の形態2のそれと同じものであ
り、ブラックマトリクス9のトリオピッチPtは0.2
8(mm)、垂直ピッチPvは0.12(mm)及び水
平ピッチPhは0.51(mm)とする。
【0034】画像表示領域16のフェイス部7における
中心、水平軸(X軸)端および垂直軸(Y軸)端の光透
過率分布T(x、y)は、実施の形態2で説明したよう
に、T(0、0)=0.671、T(200、0)=
0.563およびT(0、150)=0.663にな
る。また、Tp(0、0)=0.5とすると、画像表示
領域16の全域で均一な透過率Tcを得るために必要な
水平軸(X軸)端および垂直軸(Y軸)端でのブラック
マトリクス9の透過率分布Tp(x、y)は、実施の形
態2で説明したように、Tp(200、0)=0.59
6およびTp(0、150)=0.506になる。
【0035】一方、各色の開口部13〜15の直径φ
は、 φ=2√(((Pv・Ph・Tp(x、y))/3)/π) ……(7) から求められる。そこで、式(7)を用いて画像表示領
域16の中心、水平軸(X軸)端および垂直軸(Y軸)
端における各色の開口部13〜15の直径φを求める
と、それぞれ次のようになる。 画像表示領域16の中心; φ=2√(((Pv・Ph・Tp(0、0))/3)/π) =2√(((0.12×0.51×0.5)/3)/π) =0.114(mm) 水平軸(X軸)端; φ=2√(((Pv・Ph・Tp(200、0))/3)/π) =2√(((0.12×0.51×0.596)/3)/π) =0.124(mm) 垂直軸(Y軸)端; φ=2√(((Pv・Ph・Tp(0、150))/3)/π) =2√(((0.12×0.51×0.506)/3)/π) =0.115(mm)
【0036】ブラックマトリクス9の開口形状が円形の
ドット形状で形成される場合において、ブラックマトリ
クス9の透過率Tp(x、y)の制御すなわち直径φの
制御を画像表示領域16の全域に適用すると、画像表示
領域16の透過率はその全域で所望の均一な透過率Tc
とすることができる。その結果、画像表示領域16の全
域における輝度分布も均一になるので、優れた画像表示
特性を有するカラー陰極線管を得ることができる。
【0037】以上は、フェイス部7の表面全面に表面処
理被膜を設けていない場合について説明したが、この発
明は表面処理被膜を設ける場合にも適用できることはい
うまでもない。その場合のフェイス部の光透過率は、パ
ネル1に用いられるガラス生地自体の光透過率T(x、
y)と表面処理被膜の光透過率とを総合したもので表わ
される。
【0038】
【発明の効果】第1のに係わるカラー陰極線管によれ
ば、フェイス部の画像表示領域内における光透過率が位
置に応じて異なるパネルと、このパネルのフェイス部内
面に設けられたブラックマトリクスを有する蛍光面を備
え、ブラックマトリクスは画像表示領域内の各位置にお
いてフェイス部の光透過率に応じて異なる透過率を有
し、蛍光面から発光されてフェイス部を通って出射する
光に対して画像表示領域の全域で均一な透過率を得るよ
うにしたので、パネルのフェイス部の中心部と周辺部と
でガラス肉厚差を生じて光透過率が異なっても、画像表
示領域の中心部と周辺部とで輝度に差が生じることがな
く、高品位な画像を再現することができる。また、パネ
ルの設計において、その中心部と周辺部間のガラス肉厚
差による光透過率の差を考慮しなくても良くなるため、
パネルの軽量化に重点を置いた設計が可能となり、ガラ
スバルブの軽量化ができる。しかも、フェイス部7の中
心部と周辺部とでガラス肉厚差が生じても、吸光係数の
大きいガラス生地をパネルに使用できるため、パネルガ
ラス内部での光の反射や伝播による表示画像の品位の低
下を防ぐことができ、高品位な画像を再現できる。
【0039】また、第2の発明に係わるカラー陰極線管
によれば、第1の発明において、画像表示領域内の任意
の位置(x、y)におけるフェイス部の光透過率をT
(x、y)、画像表示領域内の任意の位置(x、y)に
おけるブラックマトリクスの透過率をTp(x、y)、
フェイス部を通って出射する光に対して画像表示領域の
全域で均一な透過率をTcとするとき、ブラックマトリ
クスはTc=T(x、y)・Tp(x、y)を満足する
ように構成したので、パネルのフェイス部の中心部と周
辺部とでガラス肉厚差を生じて光透過率が異なっても、
フェイス部を通って出射する光に対して画像表示領域の
全域で均一な透過率を確実に実現することができる。
【0040】さらに、第3の発明に係わるカラー陰極線
管によれば、第1または第2の発明において、パネルの
フェイス部が、外面は平面で、内面は曲面となるように
構成されているので、吸光係数の大きいガラス生地を用
いてパネルを構成することができ、高品位でフラットな
画像を表示することができる。
【0041】また、第4の発明に係わるカラー陰極線管
によれば、第1または第2の発明において、画像表示領
域内の任意の位置における面積に対するブラックマトリ
クスの開口の占める面積比を画像表示領域内の位置に応
じて変化させるようにしたので、パネルのフェイス部の
中心部と周辺部とでガラス肉厚差を生じて光透過率が異
なっても、フェイス部を通って出射する光に対して画像
表示領域の全域で均一な透過率を容易に実現することが
できる。
【0042】さらに、第5の発明および第6の発明によ
れば、第4の発明において、ブラックマトリクスの開口
形状がストライプまたはドット形状であるので、開口幅
または直径を変化させるだけでブラックマトリクスの透
過率を変えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係わるカラー陰極
線管のパネルの構造を示す図である。
【図2】 この発明の実施の形態1に係わるカラー陰極
線管のパネルの構造を示す図である。
【図3】 この発明の実施の形態1に係わるカラー陰極
線管のフェイス部の水平軸上の諸特性を示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態1に係わるカラー陰極
線管のフェイス部の垂直軸上の諸特性を示す図である。
【図5】 カラー陰極線管の概略構成を示す図である。
【図6】 カラー陰極線管のパネルの構造を示す図であ
る。
【図7】 パネル用ガラス生地におけるガラス肉厚と光
透過率の関係を示す図である。
【図8】 ブラックマトリクスの開口形状がストライプ
形状である場合の模式図である。
【図9】 ブラックマトリクスの開口形状がドット形状
である場合の模式図である。
【符号の説明】
1 パネル、 3 蛍光面、 7 フェイス
部、9 ブラックマトリクス、 10〜15 開口
部、16 画像表示領域。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェイス部の画像表示領域内における光
    透過率が位置に応じて異なるパネルと、このパネルのフ
    ェイス部内面に設けられたブラックマトリクスを有する
    蛍光面を備え、上記ブラックマトリクスは上記画像表示
    領域内の各位置において上記フェイス部の光透過率に応
    じて異なる透過率を有し、上記蛍光面から発光されて上
    記フェイス部を通って出射する光に対して上記画像表示
    領域の全域で均一な透過率を得るようにしたことを特徴
    とするカラー陰極線管。
  2. 【請求項2】 画像表示領域内の任意の位置(x、y)
    におけるフェイス部の光透過率をT(x、y)、上記画
    像表示領域内の任意の位置(x、y)におけるブラック
    マトリクスの透過率をTp(x、y)、上記フェイス部
    を通って出射する光に対して上記画像表示領域の全域で
    均一な透過率をTcとするとき、上記ブラックマトリク
    スはTc=T(x、y)・Tp(x、y)を満足するよ
    うに構成されていることを特徴とする請求項1に記載の
    カラー陰極線管。
  3. 【請求項3】 パネルのフェイス部は、外面が平面で、
    内面が曲面となるように構成されていることを特徴とす
    る請求項1または請求項2に記載のカラー陰極線管。
  4. 【請求項4】 画像表示領域内の任意の位置における面
    積に対するブラックマトリクスの開口の占める面積比を
    上記画像表示領域内の位置に応じて変化させるようにし
    たことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカ
    ラー陰極線管。
  5. 【請求項5】 ブラックマトリクスの開口形状がストラ
    イプ形状であることを特徴とする請求項4に記載のカラ
    ー陰極線管。
  6. 【請求項6】 ブラックマトリクスの開口形状がドット
    形状であることを特徴とする請求項4に記載のカラー陰
    極線管。
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