JP2000002527A - 管状体のたわみ特性の指標を表示する測定方法、及びその測定方法を指標とした管状体、並びにそのたわみ特性を測定する測定装置 - Google Patents

管状体のたわみ特性の指標を表示する測定方法、及びその測定方法を指標とした管状体、並びにそのたわみ特性を測定する測定装置

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JP2000002527A
JP2000002527A JP10170053A JP17005398A JP2000002527A JP 2000002527 A JP2000002527 A JP 2000002527A JP 10170053 A JP10170053 A JP 10170053A JP 17005398 A JP17005398 A JP 17005398A JP 2000002527 A JP2000002527 A JP 2000002527A
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tubular body
bending
deflection
pipe
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JP10170053A
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Harunobu Kusumoto
晴信 楠本
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Daiwa Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】長さやフレックスが異なっても、相対的な比較
を行える管状体のたわみ特性の指標を表示する測定方法
を提供する。 【解決手段】本発明の管状体のたわみの測定方法は、管
状体1を基準軸方向に配置して、一端部を支持するステ
ップと、他端部を自由端とし、管状体端部に負荷Wを作
用させて管状体1を所定量(スパンL×係数Kで設定し
た値)たわませるステップと、管状体1をたわませた後
に以下の特性、(1)たわみ角、(2)最大離れ位置、
(3)最大曲率の位置、(4)曲率分布、(5)上記所
定量たわんだときの張力、(6)たわみ時のシャフト先
部接線と基軸との交点の位置、及び交点位置の長さに対
する比、の内の少なくとも1つを求めるステップとを有
することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴルフクラブのシ
ャフトや釣竿用の竿管等、管状体のたわみ特性を示す技
術に関する。
【0002】
【従来の技術】ゴルフクラブシャフトのような管状体
は、実際に使用する上で、使用者の力量や癖等に伴い、
そのたわみ特性が大きな影響を及ぼす。このため、たわ
み特性に関して標準化された指標があれば、各使用者
は、その指標にしたがって、自分に合った製品を選択す
ることが可能となり、便利である。
【0003】このようなたわみ特性を示す技術として、
特開平6−42954号や特開平6−105934号に
開示された技術が知られている。これらの公報に開示さ
れた技術は、いずれも管状体であるゴルフクラブシャフ
トのグリップ側を固定し、自由端側に一定荷重を加えて
シャフトをたわませ、このたわんだ状態の曲線を所定の
ステップで解析することにより、シャフトのたわみ特性
を得るように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、自由
端に一定の荷重を加えてたわみ特性を得る方式では、管
状体の長さや、使用者の力量等、実際の使用状態に促し
た統一化された指標を示すことはできない。具体的に
は、荷重を一定にして解析すると、通常、シャフトは、
支点から荷重点までの距離が長ければ大きくたわみ、短
かければ少ししかたわまないため、長さの相違に影響さ
れない統一化されたたわみ特性の指標を得ることはでき
ない。また、上記したような一定の荷重を加えてたわみ
特性を得る方式では、シャフトのフレックス(硬さ)に
よってたわみ量が大きく異なってしまうため、フレック
スの相違に影響されない統一化されたたわみ特性の指標
を得ることはできない。
【0005】すなわち、シャフトのたわみ特性とは、シ
ャフトの曲がり調子、しなり調子、たわみバランス等の
表現で説明されるが、従来のたわみ特性を示す指標で
は、異なる長さのシャフト同士、あるいはフレックスが
異なるシャフト同士の曲がり調子、しなり調子、たわみ
バランス等の特性を相対的に比較することはできないの
が現状である。
【0006】この発明は、長さやフレックスが異なって
も、相対的な比較を行える管状体のたわみ特性の指標を
表示する測定方法、及びその測定方法を指標とした管状
体、並びにそのたわみ特性を測定する測定装置を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、管状体のた
わみ特性を測定するにあたり、管状体を基準軸方向に配
置して、その一端部を支持して管状体の他端部を自由端
とし、管状体端部に負荷を作用させて管状体を所定量
(スパンL×係数Kで設定した値)だけたわませた状態
で、(1)たわみ角、(2)最大離れ位置、(3)最大
曲率の位置、(4)曲率分布、(5)上記所定量たわん
だときの張力、(6)たわみ時の管状体の先部接線と基
軸との交点の位置、及び交点位置の長さに対する比、の
内の少なくとも1つの特性を検出することを特徴とす
る。
【0008】すなわち、本発明では、図1に示すよう
に、管状体1を片持ち支持して、自由端側を所定量(ス
パンL×係数Kで設定した値)だけたわませた状態で、
上記した(1)〜(6)の各特性の少なくとも1つを検
出することを特徴としている。このように、たわみ量を
管状体の長さに応じて所定値にするということは、管状
体の長さに関係なく、管状体のスパンLとたわみ量KL
の比率が常に同一となるため、管状体の長さに影響され
ない統一化されたたわみ特性の指標を得ることが可能と
なる。
【0009】また、上記のように、たわみ量を所定値に
するという前提でたわみ特性を検出する構成によれば、
ゴルフクラブシャフトの場合、以下のように、フレック
スの相違に影響されない統一化された指標を得ることが
可能である。すなわち、ゴルフクラブの場合、通常、ス
イングスピードの速いプレーヤは硬いシャフトを選択
し、スイングスピードの遅いプレーヤは柔らかいシャフ
トを選択するため、結局ゴルフクラブをスイングしてボ
ールをインパクトする瞬間のシャフトのたわみ状態を考
慮すると、シャフトスパンとたわみ量の比率は、プレー
ヤの力量に関係なく略近似した値となる。したがって、
シャフトスパンとたわみ量の比率を、実際のスイング時
のしなりに促して一定とした前提条件でたわみ特性を検
出すれば、ゴルフクラブシャフトの場合、シャフトのフ
レックスに影響されない略統一化された指標を得ること
が可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の管状体のたわみ特
性を示す指標に関し具体的に説明する。なお以下の実施
の形態では、管状体としてゴルフクラブ用のシャフトを
例にして説明する。 (1)たわみ角θの検出 図1に示すように、シャフト1を固定支持部10に片持
ち支持し、先端部Pにシャフト先端をKLの量だけたわ
ませる荷重Wを付加する(L;片持ち支持したシャフト
の基端部Oから先端部Pまでの距離(シャフトのスパ
ン)、K;予め定められた係数、W;試験片の長さによ
って異なる任意荷重)。この場合、固定支持部10にお
けるシャフトの支持長は、実際のプレーヤのグリップす
る長さ等を考慮して、50〜300mm、好ましくは1
50〜250mmとするのが良い。また、係数Kは、ス
イング中のたわみ量、測定の精度等を考慮して0.05
〜0.3の範囲内で特定されるが、実際には、各種力量
のプレーヤが、各人に見合ったシャフトフレックスを有
するゴルフクラブをスイングした際、ボールインパクト
時のシャフトのたわみ状態を平均化して算出するのが好
ましい。また、先端にはヘッドが装着される(もしくは
されている)ため、荷重Wを加えるP点は、ヘッドを除
いてシャフト単体でのたわみ特性が得られるように、先
端部から20〜50mmの範囲内とするのが好ましい。
なお、荷重Wは、図に示すように、垂直方向に付加する
以外にも、W1で示すように接線方向に付加しても良
い。
【0011】以上の前提条件によれば、シャフトの長
さ、フレックスに関係なく、そのスパンLとたわみ量K
Lの比率は一定となる。そして、この前提条件でシャフ
ト先部(荷重点)における接線と初期状態との間の角度
(たわみ角)θの検出を行う。このようにして得られた
たわみ角θは以下の指標となる。
【0012】スパンLとたわみ量KLの比率を一定とし
た条件のもとでたわみ角θを測定していることから、シ
ャフトの長さに影響されないたわみ特性の目安とするこ
とができる。すなわち、ユーザは番手の異なるゴルフク
ラブ(シャフト長が異なる)を購入する場合、同一のた
わみ角のゴルフクラブを選択することによって、番手に
関係なく、略近似したたわみ特性を有するクラブセット
にすることができ、すべてのクラブを同一のイメージ、
感覚でスイングすることが可能となる。
【0013】また、たわみ角θは、その数値が大きけれ
ば、ボールインパクト直前のヘッドのロフトが大きくな
る傾向が強くなるためボールの弾道が高くなり、逆に数
値が小さければ、ボールインパクト直前のヘッドのロフ
トが大きくなる傾向が弱くなりボールの弾道が低くな
る。上記したように、係数Kを最適に設定しておくこと
で、シャフトのフレックスに影響されない指標が得られ
るため、ユーザは、フレックスと関係なく統一化されて
いるたわみ角の数値の大小のみを目安にすることで、自
分の好みの弾道のゴルフクラブを選択することができ
る。もちろん、各番手をそれぞれの目的に応じて選択す
ることも可能である。 (2)最大離れ位置、量の検出 上述した前提条件でシャフトのたわみ特性を検出するに
際し、たわんだ状態のシャフト1は、図2に示すよう
に、OP(支持点、荷重点)を結ぶ直線とシャフト1と
の間で、その垂線の長さが最大となる点Q(最大離れ位
置)が存在する。この点Qは、実際にスイングしてダウ
ンスイングを開始する際、シャフトの最も先行する部分
(シャフトがヘッドをリードするイメージの部分)とな
る。したがって、この点Qをある基準で数値として表示
することにより、ダウンスイング時におけるシャフトの
しなりの感覚を認識する上での指標とすることができ
る。
【0014】具体的には、例えば、支持点Oから最大離
れ位置Qまでの距離をL1とした場合、最大離れ位置
を、長さLに対してL1/Lで数値化することが可能で
あり、最大離れ位置Qでの離れ量hとした場合、最大離
れ量を、長さLに対してh/Lで数値化することが可能
である。すなわち、ユーザは、L1/Lが小さいゴルフ
クラブを選択すると、手元がリードする感覚のシャフト
が得られ、L1/Lが大きいゴルフクラブを選択する
と、先部がリードする感覚のシャフトが得られる。ま
た、上記h/Lが小さいゴルフクラブを選択すると、体
感的にしなりが小さく感じ、ヘッドの走りが小さく感じ
るシャフトが得られ、h/Lが大きいゴルフクラブを選
択すると、体感的にしなりが大きく感じ、ヘッドの走り
が大きく感じるシャフトが得られる。
【0015】このようなたわみ特性の検出においても、
前記同様、スパンLとたわみ量KLの比率を一定とした
条件のもとで測定を行っていることから、シャフトの長
さやフレックスに影響されないたわみ特性の指標が得ら
れる。したがって、ユーザは、自分の好みや癖に応じて
最も適したゴルフクラブを得ることができると共に、番
手の異なるゴルフクラブを購入する場合、同一の数値と
なったゴルフクラブを選択することによって、番手に関
係なく、略近似したたわみ特性を有するクラブセットに
することができ、すべてのクラブを同一のイメージ、感
覚でスイングすることが可能となる。また、各番手をそ
れぞれの目的に応じ、適宜選択することも当然可能であ
る。
【0016】なお、上記した構成において、指標化され
る数値は、最大離れ位置Qから荷重点Pまでの距離L2
を用いて、L2/LやL1/L2で示したり、あるいは
シャフト1がたわんだ状態での最大離れ位置Qに対応す
る距離L1’、L2’を用いた比率で示しても良い。
【0017】また、インパクト時においては、逆にヘッ
ドが先行し、最大離れ位置Qが最も遅れた位置となるこ
とから、それらの面を認識する上での指標とすることも
できる。 (3)最大曲率の位置、量の検出 上述した前提条件でシャフトのたわみ特性を検出するに
際し、たわんだ状態のシャフト1は、図3に示すよう
に、最大曲率となる点Q1が存在する(曲率中心をCで
示す)。この点Q1は、実際にスイングする際、シャフ
トが最もしなる位置(フレキシブルな位置)である。し
たがって、この点Q1をある基準で数値として表示する
ことで、スイング時(特にダウンスイング時)における
シャフトの最大しなり位置、ゴルフクラブの癖を認識す
る上での指標とすることができる。
【0018】具体的には、例えば、支持点Oから最大曲
率となる位置Q1までの距離をL3とした場合、最大曲
率の位置を、長さLに対してL3/Lで数値化すること
が可能であり、また、その位置での曲率は、曲率半径と
して数値化することが可能である。すなわち、ユーザ
は、スイングに際してシャフトの最もたわむ位置や、た
わみの程度を表示された数値で認識することができ、自
分の好みや癖に応じて最も適したゴルフクラブを得るこ
とができ、さらには、番手に関係なく、略近似したたわ
み特性を有するクラブセットにすることができ、すべて
のクラブを同一のイメージ、感覚でスイングすることが
可能となる。また、各番手をそれぞれの目的に応じ適宜
選択することも当然可能である。
【0019】なお、上記した構成においても、指標化さ
れる数値は、最大曲率となる位置Q1から荷重点Pまで
の距離L4を用いて、L4/LやL3/L4で示した
り、あるいはシャフト1がたわんだ状態での最大曲率と
なる位置Q1に対応する距離L3’、L4’を用いた比
率で示しても良い。 (4)曲率分布の検出 上述した前提条件でシャフトのたわみ特性を検出するに
際し、たわんだ状態のシャフト1から、各位置における
曲率を得ることができる。すなわち、シャフトの支持点
Oから、任意の位置xでの曲率R(x)を得ることがで
き、これらを総和することで、全体としてシャフト1の
曲率分布を得ることができる。この曲率分布は、スイン
グ中のシャフト1の全体的なたわみバランスを具体的に
把握することに役立つため、同じようなスイングバラン
スのシャフトを作成する上での指標とすることができ
る。 (5)所定量たわんだときの張力の検出 上述した前提条件でシャフトのたわみ特性を検出するに
際し、所定量たわんだ状態の張力、すなわち、図5にお
ける点Pの荷重Wの重さを検出することで、シャフト1
のフレックスを表示する指標とすることができる。この
場合、荷重Wが重ければ硬いシャフトであり、軽ければ
柔らかいシャフトを示すこととなる。 (6)たわみ時のシャフト先部接線と基軸との交点の位
置、及び交点位置の長さに対する比の検出 上記(1)で詳述した構成によれば、たわみ特性をたわ
み角θとして角度で表示したが、図6に示すように、た
わみ時におけるシャフト1のP点での接線と基軸との交
点Sの位置を特定し、この交点位置Sをシャフト長さに
対する比(支持点Oからの距離L5、シャフト先端部P
からの距離L6とする)として表せば、たわみ特性を角
度以外の指標でも表すことができる。具体的には、L5
/L6、L5/L、L6/L等によって表示することが
可能である。
【0020】以上のような(1)〜(6)の検出方法に
よれば、シャフトのたわみ特性を様々な角度から把握す
ることができ、しかも、シャフトの長さや硬さに関係な
く、相対的な比較を行える指標を得ることができる。す
なわち、(1)〜(6)の検出方法で得られるたわみ特
性の夫々の指標によれば、シャフトの長さや硬さに影響
を受けることのない共通化されたものとなる。なお、実
際に、シャフトにたわみ特性を表示する場合は、上記
(1)〜(6)の内、少なくとも1つが表示されていれ
ば良い。
【0021】次に、上記したような各たわみ特性の検出
を可能にする測定装置の一例を図7を参照して説明す
る。測定装置20には、コンピュータ50を介して、駆
動ユニット60、プリンタ70が接続されており、キー
ボード51で入力された命令に従い、駆動ユニット60
が起動されて測定装置20の各ステージの駆動が行わ
れ、その測定結果がディスプレイ52やプリンタ70へ
出力される。
【0022】測定装置20のステージ21上には、シャ
フト1を片持ち支持する固定側治具22(チャック22
a)、シャフト1の先端に所定量のたわみを与えるよう
にエンコーダを組み込んで予め定められたたわみ量を与
えるたわみ付与装置23、片持ち支持されたシャフトに
沿ってX軸方向に延出するガイドレール25が設けられ
ている。ガイドレール25上には、エンコーダを組み込
んだX軸駆動モータ26aによって駆動されるX軸駆動
ステージ26が設けられている。このX軸駆動ステージ
26上には、エンコーダを組み込んだY軸駆動モータ2
7aによって駆動され、片持ち支持されたシャフト1と
直交する方向(Y軸方向)に移動するY軸駆動ステージ
27が設けられている。また、このY軸駆動ステージ2
7上には、エンコーダを組み込んだZ軸駆動モータ28
aによって駆動され、垂直方向(Z軸方向)に移動する
Z軸駆動ステージ28が設けられている。
【0023】Z軸駆動ステージ28には、片持ち支持さ
れたシャフト1を取り囲むセンサユニット30が取り付
けられている。このセンサユニット30には、その枠内
周部にZ軸方向に沿ってレーザ光を照射する発光素子
と、対向する枠内周部に前記発光素子からの光を受光す
る受光素子が組み込まれている。すなわち、センサユニ
ット30のX軸方向への移動量をX軸駆動モータ26a
に組み込まれたエンコーダによって検出すると共に、前
記受光素子での光量変化を検出することで、シャフト1
の各位置でのたわみの状態が検出され、この検出データ
を演算処理することによって、上記した(1)〜(6)
のたわみ特性が得られるように構成されている。
【0024】なお、図7に示すような測定装置では、実
際の測定を行う場合、シャフト1を片持ち支持した際
に、その自重によって初期たわみが生じてしまう。この
ため、たわみ付与装置23で所定のたわみを与える前
に、片持ち支持された状態のシャフト1の形状を計測
(初期計測)しておき、所定のたわみが与えられた状態
のシャフト1の計測結果から、初期たわみの分を差し引
くことによって、シャフト独自のたわみ特性を得るよう
に構成するのが良い。あるいは、シャフトを水平方向に
片持ち支持するのではなく、垂直方向に支持する構成と
することにより、上記したような初期計測を行なうこと
なくたわみ特性を得ることもできる。また、センサユニ
ット30は、上述したように、X軸方向以外にも、Y軸
方向、Z軸方向にも移動可能に構成されているため、た
わみ特性を計測するに際して、上記以外の計測方法を採
用することも可能であり、さらには、上述したようなた
わみ特性以外のシャフトの特性についても計測すること
が可能である。
【0025】図8は、上記したような装置によって、シ
ャフトのたわみ特性を検出するにあたり、片持ち支持さ
れるシャフトの治具22における支持部の様々な支持方
法例を示した図である。
【0026】シャフト1の片持ち支持される領域Rは、
上述したように、好ましくは、150〜250mmの範
囲に設定される。この場合、支持方法としては、例え
ば、シャフト1の基端部1aを上下方向から点接触支持
し、基端部1aから距離Rだけ離れた位置1bを下方向
から点接触支持する方法(図(a)参照)、シャフト1
の基端部1a及び基端部1aから距離Rだけ離れた位置
1bを、共に上下方向から点接触支持する方法(図
(b)参照)、シャフト1の基端部1aから距離Rだけ
離れた位置1b及び基端部1aと上記位置1bとの間の
中間位置1cを、共に上下方向から点接触支持する方法
(図(c)参照)が挙げられる。
【0027】上記した以外にも、好ましい支持方法とし
て、例えば、図(d)〜図(f)に示すものが挙げられ
る。図(d)に示す支持方法は、図(b)に示した支持
位置に加え、さらに、シャフトの基端部1aと上記位置
1bとの間の任意の位置1dにおいて、上下方向から点
接触支持したものである。このような多点支持方法によ
れば、支持部の中でのたわみを抑制することができ、精
度の高いたわみ特性を検出することが可能となる。図
(e)に示す支持方法は、図(b)に示した支持方法に
おける点接触支持部を所定の幅を持って面接触させた構
成を示している。このように、所定の幅をもって支持す
ることにより、点接触支持方法よりも、シャフトに破
損、傷が生じにくくなり、支持部でのたわみを抑制し
て、精度の高いたわみ特性の検出が可能となる。なお、
この場合、支持幅の大きさは、10mm以上30mm以
下とするのが好ましい。また、図(f)に示す支持方法
は、シャフトの基端部1aから上記位置1bにわたり、
すべて面接触支持した構成を示している。このように支
持することにより、支持部でのたわみの影響がなくな
り、より精度の高いたわみ特性を検出することが可能と
なる。
【0028】また、支持部におけるチャック22aは、
例えば、図9に示すような構造を採用することが可能で
ある。この内、(a)に示す構造は、上下方向から挟持
した際、シャフトの外周面を4点支持するものであり、
様々な径を有するシャフトを安定して支持することがで
きる。また、(b)に示す構造は、チャックされるシャ
フトの外径と同一径を有するチャックを用いることで、
上下方向から挟持した際、シャフトを全周に亘って支持
することができ、より安定した支持を行うことができ
る。
【0029】図10は、図7に示す構成において、たわ
み付与装置23によって、シャフトの先端位置Pをたわ
ませる際に用いられる治具の構成例を示す図である。図
(a)に示す治具23aは、シャフト1の先端部外周面
を囲繞するように構成されており、例えば、ネジ、接着
剤等によってシャフト1の外周面に固定される。この構
成において、引張力を加える先端位置Pは、治具による
剛性アップ部分を含まないように、治具23aの端部に
できるだけ近い部分にすることが好ましい。また、図
(b)に示す治具23bは、シャフト1の先端部内周面
に嵌入するように構成されており、ネジにより嵌入部分
を増径させて固定したり、接着等によってシャフト1の
内周面に固定される。このように、シャフト1の先端
に、シャフトの形状に応じて治具を別途設けることで、
シャフト1の先端を簡単に所定量たわませることができ
る。
【0030】図11は、上述したたわみ特性の内、たわ
み角θをより簡易に測定する手段を示したものである。
上述したように、シャフト1の先端に治具23aを取り
付けると共に、治具23aにデジタルプロトラクター
(角度測定器)24を載置しておけば、先端位置Pに所
定のたわみ量を与えた際に、デジタルプロトラクター2
4によってたわみ角を簡単に測定することも可能であ
る。
【0031】以上説明したシャフトのたわみ特性を測定
する装置は、一例を示したに過ぎないのであり、上述し
たたわみ特性(1)〜(6)の内、必要とされる特性の
みが測定できるように、測定装置の構成、測定装置の構
成部材、及び具体的な検出方法等は適宜変更することが
可能である。また、上記した実施の形態では、ゴルフク
ラブシャフトを例にして説明したが、釣竿用の竿管につ
いても適用することが可能である。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、ゴルフクラブシャフト
や釣竿用の竿管等の管状体について、その長さや、フレ
ックスに影響されない相対的な比較が行なえるたわみ特
性の指標を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シャフトのたわみ特性を検出するに際し、たわ
み角の測定を示す図。
【図2】シャフトのたわみ特性を検出するに際し、最大
離れ位置および量の測定を示す図。
【図3】シャフトのたわみ特性を検出するに際し、最大
曲率の位置および量の測定を示す図。
【図4】シャフトのたわみ特性を検出するに際し、曲率
分布最の測定を示す図。
【図5】シャフトのたわみ特性を検出するに際し、シャ
フト先端が所定量たわんだときの張力の測定を示す図。
【図6】シャフトのたわみ特性を検出するに際し、たわ
み時のシャフト先部接線と基軸との交点の位置、及び交
点位置の長さに対する比の測定を示す図。
【図7】シャフトのたわみ測定を行なう検出装置の一例
を示した図。
【図8】(a)〜(f)を含み、夫々たわみ特性を検出
する際に、シャフトを片持ち支持する支持方法の例を示
す図。
【図9】(a)および(b)を含み、夫々たわみ特性を
検出する際に、シャフトのチャック部分の構造を示す
図。
【図10】(a)および(b)を含み、夫々たわみ特性
を検出する際に、シャフトの先端をたわませるのに用い
られる治具の構造を示す図。。
【図11】シャフトのたわみ角の測定方法の別の例を示
す図。
【符号の説明】
1…シャフト、10…支持部、20…測定装置、22…
固定側治具、22a…チャック。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管状体を基準軸方向に配置して、一端部
    を支持するステップと、 他端部を自由端とし、管状体端部に負荷を作用させて管
    状体を所定量(スパンL×係数Kで設定した値)たわま
    せるステップと、 上記管状体をたわませた後に以下の特性、(1)たわみ
    角、(2)最大離れ位置、(3)最大曲率の位置、
    (4)曲率分布、(5)上記所定量たわんだときの張
    力、(6)たわみ時の管状体の先部接線と基軸との交点
    の位置、及び交点位置の長さに対する比、の内の少なく
    とも1つを求めるステップと、を有することを特徴とす
    る、管状体のたわみ特性の指標を表示する測定方法。
  2. 【請求項2】 前記請求項1の方法によって得られたた
    わみ特性を指標としたことを特徴とするゴルフクラブ、
    又はゴルフクラブシャフト。
  3. 【請求項3】 管状体を基準軸方向に配置して、その一
    端部を支持する支持手段と、 前記管状体の他端部を自由端とし、管状体端部に負荷を
    作用させて管状体を所定量(スパンL×係数Kで設定し
    た値)だけたわませる、たわみ付与手段と、 上記管状体をたわませた後に以下の特性、(1)たわみ
    角、(2)最大離れ位置、(3)最大曲率の位置、
    (4)曲率分布、(5)上記所定量たわんだときの張
    力、(6)たわみ時の管状体の先部接線と基軸との交点
    の位置、及び交点位置の長さに対する比、の内の少なく
    とも1つの特性の検出を可能とする検出手段と、を有す
    ることを特徴とする、管状体のたわみ特性を測定する測
    定装置。
  4. 【請求項4】 管状体の長さの差に基づくたわみ特性値
    の変化量を一定割合で調整し、この調整された数値をた
    わみ特性の指標としたことを特徴とする管状体。
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