JP2000002408A - 焼却炉及び焼却方法及び焼却残渣物の処理方法 - Google Patents

焼却炉及び焼却方法及び焼却残渣物の処理方法

Info

Publication number
JP2000002408A
JP2000002408A JP13138398A JP13138398A JP2000002408A JP 2000002408 A JP2000002408 A JP 2000002408A JP 13138398 A JP13138398 A JP 13138398A JP 13138398 A JP13138398 A JP 13138398A JP 2000002408 A JP2000002408 A JP 2000002408A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
furnace
furnace body
exhaust pipe
incinerator
air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP13138398A
Other languages
English (en)
Inventor
Haruki Nitta
治樹 仁田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IENAGA KAZUO
Original Assignee
IENAGA KAZUO
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IENAGA KAZUO filed Critical IENAGA KAZUO
Priority to JP13138398A priority Critical patent/JP2000002408A/ja
Publication of JP2000002408A publication Critical patent/JP2000002408A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Incineration Of Waste (AREA)
  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)

Abstract

(57)【要約】 [課題]本発明の目的は、廃タイヤを始めとする高分子
化合物を焼却して処分するときに黒煙公害が発生するの
を防ぐと共にダイオキシンの発生を抑制できる焼却炉及
び焼却方法を提供することにある。 [解決手段]焼却炉1は、炉本体2と、下部側を炉本体
2の内部に収容させて配置された排気筒3を有してい
る。炉本体2の側壁には、被燃焼物を投入する投入口4
と、燃焼残渣を取り出す取出口5が設けてある。また、
炉本体2の側壁の上部側には、空気が入り込む空気取入
口60が設けてある。更に、炉本体2の側壁の下部側に
は、空気流入調整口61が設けてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は焼却炉及び焼却方法
及び燃焼残渣物の処理方法に関する。更に詳しくは、被
燃焼物を焼却する際のダイオキシンの発生を抑制するこ
とができる焼却炉及び焼却方法及び燃焼残渣物の処理方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車の生産の急激な伸びにより
タイヤの生産も同様に急激に伸びている。それに伴い廃
タイヤも多量に発生している。これらの廃タイヤの一部
は、再生ゴムや更生タイヤ等の生産に利用されている。
しかし、その大部分は焼却等により処分されている。
【0003】また、ゴム、プラスチック等の高分子化合
物を使用して成形された産業用資材や家庭用品の生産の
伸びによりこれらの廃品も多量に発生している。これら
の成形体の廃品は、殆ど全てが焼却等により処分されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなゴムやプ
ラスチック等の製品よりでる廃品の中でも量的に廃タイ
ヤが際立って多い。この廃タイヤの焼却に際しては、ゴ
ムは燃焼温度が極めて高いため完全燃焼しにくく、多量
の黒煙が発生し、いわゆる黒煙公害の原因の一つとなっ
ていた。しかも、タイヤは構造的にも複雑で焼却による
処分が容易ではなかった。
【0005】また、近年においては、環境問題が社会的
な課題として大きく取り上げられており、その中でも廃
タイヤを始めとする高分子化合物の焼却により発生する
猛毒のダイオキシンに対する対策は特に重要な課題とな
っている。
【0006】大規模な焼却施設においては、ダイオキシ
ンの発生を抑制するための様々な対策が整備されつつあ
るが、学校等の公共施設や一般家庭等で使用される比較
的小規模の焼却炉においては、それらの単なる流用では
高価にすぎるため、何ら対策が講じられていないのが実
状である。
【0007】(目的)本発明は上記課題を解決するもの
で、廃タイヤを始めとする高分子化合物を焼却して処分
するときに黒煙公害が発生するのを防ぐと共にダイオキ
シンの発生をも抑制できる焼却炉及び焼却方法及び燃焼
残渣物の処理方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に講じた本発明の手段は次のとおりである。第1の発明
にあっては、炉本体と、当該炉本体に設けてある排気筒
と、を備えており、上記炉本体は、被燃焼物を投入す
る、開閉可能な投入口と、燃焼残渣物を取出す、開閉可
能な取出口と、炉本体上部側に設けてある空気取入口
と、炉本体に設けてある空気流入調整口と、を含み、上
記排気筒は、基端側を所要長さ上記炉本体内に導入し突
出させて設けてあり、上記排気筒の基端部は閉塞してあ
り、上記排気筒のうち上記炉本体内の側壁には通気部が
設けてあることを特徴とする、焼却炉である。
【0009】第2の発明にあっては、上記炉本体及び/
または上記炉本体に設けてある排気筒はガスボンベ躯体
を使用して形成されていることを特徴とする、第1の発
明に係る焼却炉である。
【0010】第3の発明にあっては、廃タイヤを燃焼さ
せて炉内温度を所定温度まで上昇させ、所定温度まで上
昇した炉内に被燃焼物を投入して燃焼させることを特徴
とする、焼却方法である。
【0011】第4の発明にあっては、焼却残渣物の処理
方法であって、燃焼している炉本体内に空気を強制的に
吹き込み炉内温度を上昇させることを特徴とする、燃焼
残渣物の処理方法である。
【0012】第5の発明にあっては、燃焼残渣物が廃タ
イヤを焼却したとき残るビードワイヤーであることを特
徴とする、第4の発明に係る燃焼残渣物の処理方法であ
る。
【0013】焼却炉を構成する炉本体や排気筒には、廃
タイヤ等の焼却を考慮して廃タイヤを構成しているビー
ドワイヤーの融点以上の融点を有するものが使用され
る。特に、かかる性質を有する材料で製造されているガ
スボンベが好ましい。製造コストを考慮すると廃ガスボ
ンベが更に好ましい。しかし、これに限定するものでは
なく、新品のガスボンベ、耐火煉瓦、耐火性を有する金
属等で製造されていても良い。
【0014】(作 用)焼却炉を使用して、廃タイヤ及
び他の高分子化合物等の被燃焼物を燃焼する場合につい
て説明する。廃タイヤ等は投入口より投入され着火され
る。廃タイヤを構成しているゴムは、燃焼を始めると黒
煙を生じ、炉本体内に充満する。炉本体内に充満した黒
煙は、排気筒の基端側が炉本体内に突出させて導入され
ており、その基端部が閉塞してあることにより、排気筒
から外部に排出され難いようになっている。
【0015】また、炉本体の上部側に設けてある空気取
入口からは、外部の空気が少量ずつ炉本体内に導入され
ている。この空気は上記した炉本体内の黒煙に比べると
温度が低い。従って、その空気は黒煙よりも重く、炉本
体内に入った後に下方に向かう。同時に温度が高い黒煙
は上部に向かう。その結果、炉本体内では対流が起こ
る。このとき炉本体内での空気は極めて希薄な状態とな
っている。なお、本明細書ではこのような状態を「低酸
素状態」という。
【0016】炉本体内で対流が進行すると、黒煙は漸次
減少し白煙に変わる。そして、その白煙の量も時間の経
過と共に段々と減少していく。これは対流中に空気中の
酸素が反応性に富んだ活性な酸素に変わり、その酸素が
黒煙と反応し白煙に変えたものと考えられる。
【0017】上記のように炉本体内では対流を繰り返
し、燃焼されながら内部で滞留する時間も長くなるの
で、短時間での高温処理では十分に抑制できないダイオ
キシンの発生がより確実に抑制される。
【0018】ゴムも低酸素状態のもとで燃焼するが、そ
れは一部であり大部分は液体に変わる。これは上記反応
性に富んだ活性な酸素の活性化エネルギーによりゴムの
主鎖即ち炭素−炭素間の二重結合の一部が切断され低分
子化し、固体から液体に変わるものと考えられる。この
液体は重油の一種であり発熱量が大きい。
【0019】液体が完全に燃焼し尽くすのは、排気筒か
ら排出する煙が全て白煙となり、その白煙の量も極く少
量になった時点である。このように、上記液体により炉
本体内は極めて高温にでき、外から燃料を補充する必要
がないので、この焼却炉は燃料費が不要である。
【0020】また、炉本体内が十分に高温になった時点
で、他の高分子化合物等の被燃焼物を炉本体内に投入
し、燃焼させる。この時点で空気流入調整口を開き、炉
本体内に外部から多量の空気が導入された状態を、本明
細書では「通常酸素状態」という。
【0021】また、燃焼している炉に空気を強制的に吹
き込んで通常よりも導入する酸素の量を多くした状態
を、本明細書では「高酸素状態」という。炉本体内を高
酸素状態にすると、炉本体内の温度は上昇し、今まで以
上に高温になる。これにより廃タイヤを構成するビード
ワイヤーは溶融される。冷却後、ビードワイヤーは塊状
物として取出口から取り出すことができる。
【0022】また、高酸素状態にすることにより、炉本
体内の温度を上昇させることができるので、燃焼残渣物
である灰の中に含まれているダイオキシンをも分解する
ことができる。
【0023】炉本体を構成する炉本体と上記炉本体に設
けてある排気筒とがガスボンベ躯体特に廃ガスボンベ躯
体で製造されているものは、廃ガスボンベ躯体等がタイ
ヤ等で使用されているビードワイヤーの融点以上の融点
を有するので、高温に耐え得る焼却炉を安価に製造する
ことができる。また、廃ガスボンベの有効な活用にもな
る。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明を図面に示した実施の形態
に基づき更に詳細に説明する。図1は本発明に係る焼却
炉の斜視図、図2は要部の端面図である。符号1は焼却
炉1を示している。焼却炉1は炉本体2と上記炉本体2
の上部に設けてある排気筒3を備えている。排気筒3は
ほぼ下半分を炉本体2内に配置して設けてある。排気筒
3の下面は底板8で閉塞されている。また、排気筒3の
側壁には、炉本体2内で周方向に均等な配置で四個の通
気部である通気孔9が設けてある。排気筒3の上方に
は、雨や雪等が降ってきても排気筒3内に入らないよう
に笠部材11が設けてある。
【0025】炉本体2の側壁の上方には、被燃焼物を投
入する投入口4が設けてある。投入口4には、回動する
ことにより開閉可能な蓋41が備えてある。また、投入
口4よりやや高い位置における炉本体2の側壁には、空
気取入口60が相対向して二か所に設けてある。空気取
入口60には、スライドすることにより開閉可能な蓋6
00がそれぞれ備えてある。
【0026】炉本体2の側壁の下方には、燃焼残渣物を
取出す取出口5が設けてある。取出口5には、回動する
ことにより開閉可能な蓋51が備えてある。また、取出
口5の側方における炉本体2の側壁には、空気流入調整
口61が相対向して二か所に設けてある。空気取入口6
1には、スライドすることにより開閉可能な蓋610が
それぞれ備えてある。
【0027】炉本体2の下部には支脚7が立設してあ
る。支脚7は均等な配置で四本設けてある。符号100
は、炉本体2内を高酸素状態にするために酸素(空気)
を供給するコンプレッサーを示している。コンプレッサ
ー100により供給される空気はホース101を介して
炉本体2内に供給される。炉本体2は液化天然ガス50
0Kg用の廃ガスボンベ、排気筒3は液化天然ガス50
Kg用の廃ガスボンベを利用し、これを加工して成形さ
れている。
【0028】(作 用)図面を参照して本実施の形態の
作用を説明する。ここでは乗用車の廃タイヤを焼却する
場合について説明する。まず、取出口5の蓋51を閉
じ、空気取入口60及び空気流入調整口61の蓋60
0,610を開けた状態で、投入口4より廃タイヤを投
入する。そして、その上に燃えている新聞紙を投入し廃
タイヤに着火する。着火後、空気流入調整口61を閉じ
て、更に廃タイヤを投入する。なお、空気取入口60
は、常時空気を取り入れるので、通常、閉められること
はない。例えば、屋外で作業を行い風や雨等がこの空気
取入口60から吹き込むようなときにだけ必要に応じて
閉められる。
【0029】廃タイヤを構成しているゴムは、着火され
燃焼を始めると黒煙を生じ炉本体2内に充満する。炉本
体2内に充満した黒煙は、排気筒3の下半分が炉本体2
内に配置してあり、下面が底板8で閉塞してあることに
より、排気筒3から外部に排出され難いようになってい
る。
【0030】また、炉本体2の上部側に設けてある空気
取入口60からは、外部の空気が少量ずつ炉本体2内に
導入されている。この空気は炉本体2内の黒煙に比べる
と温度が低いので重く下方に向かう。このとき炉本体2
内は低酸素状態になっており、上部では温度が低く重い
空気が位置し、下部では温度が高く軽い黒煙が位置して
いる。従って直ちに、温度が低い空気は下部に向かい、
温度が高い黒煙は上部に向かい、その結果、炉本体2内
では対流が起こる。対流は四周に向かい炉本体2の内面
と排気筒3の底板8に沿って起こるものと考えられる
(図2参照)。
【0031】その間両者は徐々に均等に混合しつつ、空
気中の酸素は、その低酸素状態と高温状態との二つの状
態の相乗効果により、反応性に富んだ活性な酸素に変わ
るものと考えられる。このような反応性に富んだ活性な
酸素が黒煙と反応し徐々に白煙に変えていくものと考え
られる。このような反応は次々と繰り返され、黒煙は漸
次減少し白煙に変わりその量も減少していくものと考え
られる。
【0032】上記のように炉本体内では対流を繰り返
し、燃焼されながら内部で滞留する時間も長くなるの
で、短時間での高温処理では十分に抑制できないダイオ
キシンの発生がより確実に抑制される。
【0033】この間、同時にゴムも低酸素状態のもとで
一部は燃焼し、大部分は上記反応性に富んだ活性な酸素
にさらされ、ゴムの主鎖即ち炭素−炭素間の二重結合の
一部が切断され低分子化し、固体から液体に変わるもの
と考えられる。この液体は重油の一種であり発熱量が大
きい。
【0034】そして、液体が完全に燃焼し尽くすのは、
排気筒3から排出する煙が全て白煙となり、その白煙の
量も極く少量になった時点である。このように、上記液
体により炉本体2内は極めて高温にでき、外から燃料を
補充する必要がなく燃料費が不要である。
【0035】ところで、廃タイヤを焼却した後には、こ
の廃タイヤを構成するビードワイヤーが炉本体2内に燃
焼残渣物として残る。ビードワイヤーは無数に絡まった
状態で炉本体2内に残るため、取出口5から取り出し難
くい。
【0036】炉本体2にコンプレッサー100により空
気を強制的に吹き込んで高酸素状態を作り出してやるこ
とにより、炉本体2内の温度を瞬間的に上昇させて今ま
で以上に高温することができる。これにより廃タイヤを
構成するビードワイヤーは溶融され、冷却後にビードワ
イヤーを塊状物として取出口から取り出すことができる
ので、ビードワイヤーの取り出しが簡単になる。
【0037】また、高酸素状態にすることにより、炉本
体2内の温度が上昇するので、燃焼残渣物である灰の中
に含まれているダイオキシンをも分解することができ
る。
【0038】なお、高酸素状態にしないでそのまま燃焼
させることにより、ビードワイヤーが溶けないようにし
て残すこともできる。その場合は、ビードワイヤーが絡
み合い積み重なってロストルと同等の機能を発揮し、燃
焼ガスの流通が良好となり、燃焼が促進される。
【0039】焼却炉1を構成する炉本体2と上記炉本体
2の上部に設けられている排気筒3は、廃ガスボンベ躯
体を使用して製造されている。これは、ビードワイヤー
の融点以上の融点を有する。従って、高温に耐え得る焼
却炉1を安価に製造することができる。
【0040】A.ダイオキシンの測定データ
【0041】
【表1】
【0042】測定結果
【0043】
【表2】
【0044】排気ガス中のダイオキシン類分析結果
【0045】
【表3】
【0046】流速測定
【0047】
【表4】
【0048】水分測定
【0049】
【表5】
【0050】ばいじん濃度測定
【0051】
【表6】
【0052】ダイオキシン類採取記録
【0053】
【表7】
【0054】一酸化炭素、酸素測定
【0055】
【表8】
【0056】測定個所及び炉内温度変化
【0057】
【表9】
【0058】ガスクロマトグラフ
【0059】
【表10】
【0060】質量分析計
【0061】環境庁の中央環境審議会における廃棄物焼
却施設のダイオキシンの濃度基準値は、0.1〜5ng
−TEQ/m3N であるが、上記データに示すとおり、
本発明に係る焼却炉は0.27ng−TEQ/m3N で
あり、ダイオキシンの発生を抑制することが困難といわ
れる小規模の焼却炉でありながら、上記基準値を高いレ
ベルで達成している。
【0062】B.ばい煙の測定データ
【0063】
【表11】
【0064】ばい煙量等測定結果
【0065】
【表12】
【0066】試験方法
【0067】
【表13】
【0068】湿り排出ガス量等測定
【0069】
【表14】
【0070】流速・ダスト濃度測定
【0071】
【表15】
【0072】水分量測定
【0073】
【表16】
【0074】全硫黄酸化物測定
【0075】
【表17】
【0076】窒素酸化物測定
【0077】
【表18】
【0078】塩化水素測定
【0079】上記ばい煙の測定データに示すとおり、ば
い煙はごく少なくなっている。
【0080】また、図では示していないが、例えば、炉
本体2の外周面に水が流通可能な蛇管を当接させて、こ
の蛇管に水を流通させることにより、廃タイヤを焼却す
る際の燃焼熱を利用した温水を得ることもできる。
【0081】本明細書で使用している用語と表現は、あ
くまでも説明上のものであって、なんら限定的なもので
はなく、本明細書に記述された特徴およびその一部と等
価の用語や表現を除外する意図はない。また、本発明の
技術思想の範囲内で、種々の変形態様が可能であるとい
うことは言うまでもない。
【0082】
【発明の効果】本発明は上記構成を備え、次の効果を有
する。 (a)ゴム等の高分子化合物の燃焼によって生じた黒煙
は、炉本体内では空気取入口から入ってくる空気と均一
に混合しながら対流を起こす。その間黒煙は、少量の白
煙に変わるので黒煙公害を防ぐことができる。
【0083】(b)排気筒の基端側は炉本体内に突出さ
せて導入されており、その下面は塞さがれている。これ
により炉本体内で焼却時に発生する黒煙は、排気筒に直
接入らず外部に直接出ることもない。その結果、黒煙は
炉本体内で対流を起こし易くなり、白煙に変わるのが促
進され黒煙公害を効率よく防ぐことができる。
【0084】(c)炉本体内で対流を繰り返し、燃焼さ
れながら内部で滞留する時間も長くなるので、短時間で
の高温処理では十分に抑制できないダイオキシンの発生
がより確実に抑制される。
【0085】(d)焼却炉を構成する炉本体と上記炉本
体の上部に設けられている排気筒とが廃ガスボンベ躯体
等を使用して製造されているものは、高温に耐え得る焼
却炉を安価に製造することができる。
【0086】(e)焼却炉内は低酸素状態となってお
り、しかも高温状態でゴムの燃焼が進むので、ゴムは主
鎖即ち炭素−炭素間の二重結合の一部が切断され低分子
化し固体から高発熱量の液体に変わる。従って、この液
体が高発熱量の燃料となるので、燃料を外から補充する
必要がなく燃料費が不要である。また、焼却炉内を高温
にすることができるので、ダイオキシンの発生を抑制す
ることができる。
【0087】(f)燃焼している炉本体内に空気を強制
的に吹き込み炉内温度を上昇させるものは、例えば、被
燃焼物が廃タイヤである場合では、廃タイヤを構成する
ビードワイヤーが溶融され、冷却後に塊状物として取出
口から取り出すことができるので、ビードワイヤーの取
り出しが簡単になる。また、炉本体内の温度が上昇する
ので、燃焼残渣物である灰の中に含まれているダイオキ
シンをも分解することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る焼却炉の斜視図。
【図2】本発明に係る焼却炉の要部の端面図。
【図3】焼却炉の測定状態及び測定箇所を示す概略説明
図。
【符号の説明】
1 焼却炉 11 笠部材 100 コンプレッサー 101 ホース 2 炉本体 3 排気筒 4 投入口 41 蓋 5 取出口 51 蓋 60 空気取入口 600 蓋 61 空気流入調整口 610 蓋 7 支脚 8 底板 9 通気孔

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉本体と、 当該炉本体に設けてある排気筒と、 を備えており、 上記炉本体は、 被燃焼物を投入する、開閉可能な投入口と、 燃焼残渣物を取出す、開閉可能な取出口と、 炉本体上部側に設けてある空気取入口と、 炉本体に設けてある空気流入調整口と、 を含み、 上記排気筒は、 基端側を所要長さ上記炉本体内に導入し突出させて設け
    てあり、上記排気筒の基端部は閉塞してあり、上記排気
    筒のうち上記炉本体内の側壁には通気部が設けてあるこ
    とを特徴とする、 焼却炉。
  2. 【請求項2】 上記炉本体及び/または上記炉本体に設
    けてある排気筒はガスボンベ躯体を使用して形成されて
    いることを特徴とする、 請求項1記載の焼却炉。
  3. 【請求項3】 廃タイヤを燃焼させて炉内温度を所定温
    度まで上昇させ、所定温度まで上昇した炉内に被燃焼物
    を投入して燃焼させることを特徴とする、 焼却方法。
  4. 【請求項4】 焼却残渣物の処理方法であって、 燃焼している炉本体内に空気を強制的に吹き込み炉内温
    度を上昇させることを特徴とする、 燃焼残渣物の処理方法。
  5. 【請求項5】 燃焼残渣物が廃タイヤを焼却したときに
    残るビードワイヤーであることを特徴とする、 請求項4記載の燃焼残渣物の処理方法。
JP13138398A 1998-04-14 1998-04-23 焼却炉及び焼却方法及び焼却残渣物の処理方法 Pending JP2000002408A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13138398A JP2000002408A (ja) 1998-04-14 1998-04-23 焼却炉及び焼却方法及び焼却残渣物の処理方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10-121841 1998-04-14
JP12184198 1998-04-14
JP13138398A JP2000002408A (ja) 1998-04-14 1998-04-23 焼却炉及び焼却方法及び焼却残渣物の処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000002408A true JP2000002408A (ja) 2000-01-07

Family

ID=26459108

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13138398A Pending JP2000002408A (ja) 1998-04-14 1998-04-23 焼却炉及び焼却方法及び焼却残渣物の処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000002408A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5101739A (en) Tire gassification and combustion system
JP2006300501A (ja) 下向移動床式炉
JP2006300501A5 (ja)
CN1308620C (zh) 强旋转高温改质焚烧炉
JP3813927B2 (ja) 炉内の気流を用いる遠心燃焼方法
JP2000002408A (ja) 焼却炉及び焼却方法及び焼却残渣物の処理方法
JP3779832B2 (ja) 廃棄物誘導燃料製造用のロータリーキルン型乾燥機及びその運転方法
JP3081612B1 (ja) 改質燃焼式焼却炉
KR19990078939A (ko) 개질 연소식 소각로
JP3002694B2 (ja) 高分子系廃棄物の焼却装置
JPH03125808A (ja) 流動床式ごみ焼却炉
JPH10205735A (ja) 焼却炉及び焼却方法
JPH11337028A (ja) 焼却炉及び焼却方法
JP2000121027A (ja) 焼却炉
KR102631046B1 (ko) 소각 발전 시스템
JP2793451B2 (ja) ごみ焼却炉におけるダイオキシン類の低減化方法
CN2490442Y (zh) 焚化炉的旋风集尘器
JP2002106816A (ja) 廃棄物焼却装置
KR940002987B1 (ko) 폐기물 처리 플랜트
KR0125893B1 (ko) 사이클론 방식을 이용한 폐기물 소각방법 및 장치
KR810000792B1 (ko) 폐 타이어의 소각으로 열을 얻는 방법
JPH05272721A (ja) 廃棄物局部燃焼処理方法及びその装置
JP2001004112A (ja) 焼却炉および該焼却炉の焼却方法
JPH08159428A (ja) バーナー加熱式高分子焼却機
JPH0419310Y2 (ja)