JP2001004112A - 焼却炉および該焼却炉の焼却方法 - Google Patents

焼却炉および該焼却炉の焼却方法

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JP2001004112A
JP2001004112A JP11174151A JP17415199A JP2001004112A JP 2001004112 A JP2001004112 A JP 2001004112A JP 11174151 A JP11174151 A JP 11174151A JP 17415199 A JP17415199 A JP 17415199A JP 2001004112 A JP2001004112 A JP 2001004112A
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waste
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combustion section
incinerator
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Fusaji Takabayashi
房司 高林
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TAKABAYASHI KOGYOSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃棄物の種類によらず最適な燃焼状態を維持
する。 【解決手段】 外部筐体12の内部に、廃棄物Wの燃焼
に必要な1次空気を取入れる1次空気孔60を前面に備
える1次燃焼部32が画成される。1次燃焼部32に、
下部空間35を画成するよう火格子36が配設され、該
火格子36上に廃棄物Wが貯留保持される。1次燃焼部
32に対し、下部空間35側で集塵煙突が連通するよう
配設される。1次燃焼部32の上方に連通するようガス
化貯留室20が設けられ、廃棄物Wから発生する乾留ガ
スを貯留する。ガス化貯留室20内の乾留ガスは、集塵
煙突の吸引作用により1次空気孔60の近傍で1次空気
と混合して燃焼され、該乾留ガスの燃焼により酸素が消
費された1次空気が廃棄物Wの燃焼に供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、各種廃棄物を焼
却処理する焼却炉および該焼却炉の焼却方法に関し、更
に詳細には、焼却処理する廃棄物の種類に拘らず、最適
な燃焼状態を維持し得る焼却炉および該焼却炉の焼却方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、生活水準の向上に伴い、廃棄物の
種類および量が増大の一途を辿っている。現状では、家
庭等から排出される廃棄物を地方自治体等が回収して一
括して処理する方法が採られている。この一括処理によ
る廃棄物処理は、充分な付帯設備を有する大型焼却炉を
用いることが可能であるので、夫々に特性の異なる異種
廃棄物が混合状態であっても、廃棄物の異常燃焼等を回
避し、燃焼状態の最適化をなし得る。すなわち、廃棄物
の焼却処理に伴う前記焼却炉からの排ガスを無害化する
ことが可能となっている。しかし、各種廃棄物の排出量
が増大している現状では、回収による対応が難しくなり
つつある。他の方法として、前記廃棄物の埋立処理等も
考えられるが、昨今の環境問題にある通り、国土が狭い
我国においては限界があり、かつ埋立地周辺の水質およ
び土壌汚染という新たな環境破壊につながるため現実的
でない。このような廃棄物増加に対応する方法の一つと
して、各家庭や小規模事業所等で夫々排出される廃棄物
を、独自で焼却処理する方法が考えられる。
【0003】一般に、燃焼によって廃棄物を処理する場
合、その燃焼が安定的な定常状態になければ、黒煙等の
所謂有害な排ガスを発生させることになる。これは廃棄
物を焼却処理する焼却炉内における該廃棄物の異常燃焼
がその主たる原因である。すなわち、可燃物たる廃棄物
を燃焼させれば、空気が存在する限りその燃焼範囲は拡
大され、空気不足等の要因により前述した定常状態での
燃焼は非常に困難となってしまう。また廃棄物の燃焼に
ついても、該廃棄物を構成する水素・炭素成分の内、容
易な燃焼が可能である水素のみの選択的燃焼によっても
燃焼範囲の拡大が引き起こされて前述の定常燃焼が阻害
され、更に完全燃焼が困難な炭素成分の残留が原因とな
って黒煙が発生してしまう。この黒煙発生を回避するた
めに送風機等の付帯設備を設置して、水素だけでなく炭
素をも完全燃焼させるに足る空気を供給し続けるように
している。そして前記送風機に炉内への空気強制供給に
よる炉内正圧化に起因するバックファイヤー等の弊害を
回避すべく、排風機等の他の付帯設備も補完的に必要と
なってくるのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】家庭や小規模事業所等
から排出される廃棄物には、紙等の雑芥、生ゴミ等の厨
芥およびプラスチック等の高発熱廃棄物と云った多種類
の廃棄物が含まれ、かつ選別が困難な状態となっている
ため、家庭や小規模事業所等では異種廃棄物の混合状態
での焼却処理が行なわれる。この場合において、各家庭
や小規模事業所等で使用される焼却炉は、一般的にその
焼却処理量が100〜200kg/hr以下と小さく、排ガ
ス等に課せられる法規制も厳しいものではないため、前
述したような一定の燃焼条件を維持するための送風機、
排風機およびバーナー等の付帯設備を有しないものが使
用される。従って、異種廃棄物の混合状態では燃焼状態
を最適に維持して適正に焼却処理するのは非常に困難で
あり、また法規制も緩やかであるので有害な排ガスの放
出による環境汚染を招いているのが現状である。しか
も、大型焼却炉と同様の燃焼制御を期待することは、前
記付帯設備によるコストの上昇および設置スペースの増
大により実質的に不可能であり、これまで有効な対策が
採られていなかった。
【0005】
【発明の目的】本発明は、前述した従来の技術に内在し
ている前記欠点に鑑み、これを好適に解決するべく提案
されたものであって、廃棄物の種類によらず最適な燃焼
状態を維持し得る焼却炉および該焼却炉の焼却方法を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を克服し、所期
の目的を達成するため、本発明に係る焼却炉は、外部筐
体の内部に画成され、投入された廃棄物の燃焼に必要な
1次空気を取入れる1次空気孔を前面に備える1次燃焼
部と、前記1次燃焼部に配設されて下方に所要の下部空
間を画成し、前記廃棄物を上部に貯留保持すると共に、
前記1次空気孔からの1次空気を下部空間に流通可能な
火格子と、前記1次燃焼部に下部空間側で連通するよう
配設され、煤塵の回収を行なう集塵部および1次燃焼部
内を所定の負圧状態に維持し、前記廃棄物の燃焼炎を前
記火格子から下方に向って延ばして燃焼範囲が上方へ広
がるのを抑える吸引力を発生させる所定高さを有する煙
突を備える集塵煙突と、前記1次燃焼部の上方に連通す
るよう設けられ、前記廃棄物の燃焼熱により乾留された
該廃棄物から発生する乾留ガスを貯留するガス化貯留室
とからなり、前記ガス化貯留室内の乾留ガスを、前記集
塵煙突の吸引作用により前記1次空気孔の近傍で1次空
気と混合して燃焼させ、該乾留ガスの燃焼により酸素が
消費された1次空気を前記廃棄物の燃焼に供するよう構
成したことを特徴とする。
【0007】前記課題を克服し、所期の目的を達成する
ため、本願の別の発明に係る焼却炉の焼却方法は、焼却
炉に投入された廃棄物を焼却するに際し、前記焼却炉の
内部に画成された1次燃焼部に配設した火格子上に貯留
保持されている廃棄物の下部に着火し、前記火格子の下
方に画成される下部空間側で前記1次燃焼部に連通する
集塵煙突により得られる吸引力によって、前記廃棄物の
燃焼炎を火格子から下方に向って延ばして燃焼範囲が上
方へ広がるのを抑えると共に、1次燃焼部の前面に設け
られた1次空気孔から1次空気を内部に吸引し、前記廃
棄物の燃焼熱により該廃棄物の上部を乾留して発生させ
た乾留ガスを、前記1次燃焼部の上部に連通するよう画
成したガス化貯留室内に充満させ、前記ガス化貯留室に
充満する乾留ガスを、前記集塵煙突により得られる吸引
力により前記1次空気孔近傍で1次空気と混合して燃焼
させ、この乾留ガスの燃焼により酸素が消費された1次
空気を前記廃棄物の燃焼に供するようにしたことを特徴
とする。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る焼却炉および
該焼却炉の焼却方法につき、好適な実施例を挙げて、添
付図面を参照して以下説明する。図1および図2に示す
実施例に係る焼却炉10は、投入扉22を備えると共
に、焼却対象物である廃棄物Wを投入・貯留し、該廃棄
物Wの加熱により乾留ガスKGを発生させるガス化貯留
室20と、該廃棄物Wおよび乾留ガスKGを1次燃焼処
理する1次燃焼部32および2次燃焼処理する2次燃焼
部34からなる燃焼処理室30と、両燃焼処理により発
生した排ガス中の微細な燃焼カスおよびフライアッシュ
等を効果的に回収・捕集すると共に、該焼却炉10(1
次燃焼部32)内を負圧状態に維持する吸引力(ドラフ
ト)を発生させる所定高さの集塵煙突40とから基本的
に構成される。
【0009】前記焼却炉10の側面形状は、図1に示す
如く、上方に開口した略コ字形状であり、その前部分
(図の左側の部分)における内部に、その上部から底部に
亘りガス化貯留室20が画成されている。また前記ガス
化貯留室20の下方、すなわち焼却炉10の内底部全部
および後部分(図の右側の部分)における内部の途中に亘
って前記燃焼処理室30が画成される(図4参照)。そし
て、該燃焼処理室30の2次燃焼部34の上方に、前記
集塵煙突40が設けられている。
【0010】前記焼却炉10は、その外側がアロマ加工
(アルミニウム金属の表面溶着加工)されたSS41鋼板
またはSUS304等のステンレスを溶接等の手段によ
り隙間がないように製缶された箱形形状の外部筐体12
で構成され、その内部に必要な断熱機能を有する所定厚
さ(部位によって異なる)のレンガ等の耐火物14が断熱
および蓄熱のために施されている。前記焼却炉10は、
外部に対して隙間ができないように構成されているの
で、意図的に空気を供給するようにした空気孔60,6
2(後述)以外からは余分な空気を吸引することがない。
すなわち、前記空気孔60,62の開度調整のみで、焼
却炉10内への空気量を制御可能となっている。
【0011】前記ガス化貯留室20は、図3(a),(b)
に示す如く、燃焼処理する廃棄物Wを予め貯留すること
が可能となっており、燃焼処理の途中で必要となる廃棄
物Wの投入に係る手間を低減させると共に、該廃棄物W
の1次燃焼による燃焼熱を利用して、まだ焼却処理され
ていない廃棄物Wを乾留して乾留ガスKGを発生させて
貯留し得るようになっている。前記外部筐体12の前方
に、ガス化貯留室20を開放する開口部20aが設けら
れると共に、該開口部20aを閉成する投入扉22が開
閉可能に配設される。この投入扉22は、前記開口部2
0aの下部所定位置に設けられた枢支軸24により枢支
され、前方側(図3において左側)に引下ろして該開口部
20aを開放するよう構成される。
【0012】前記投入扉22の幅方向両端部には、該投
入扉22の開放時に投入される廃棄物Wが外部にこぼれ
るのを防止するためのガイド部22a,22aが設けら
れ(図3(a)参照)、また該ガイド部22a,22aは、
前記開口部20aを閉成する際には、前記ガス化貯留室
20内に摺動状態を維持して収納されるようになってい
る(図3(b)参照)。前記投入扉22の前面には、該扉2
2の開閉操作を容易に行なう取手22bおよび該投入扉
22の閉成時のロックを行なうロックノブ22dが設け
られると共に、取手22bの配設位置の近傍における幅
方向両側に、投入扉22の開放限界を位置決めするスラ
イドガイド22c,22cが枢支されている。すわわ
ち、ガス化貯留室20の各スライドガイド22cの配設
位置に対応する各側面に、該ガイド22cを摺動案内す
ると共に係合可能な固定部20bが夫々配設され、投入
扉22の開放限界位置で固定部20bにスライドイド2
2cを係合することで該投入扉22を位置決めし得るよ
うになっている。
【0013】前記投入扉22は、前記開口部20aを閉
成する際には、前記両ガイド部22a,22aが該ガス
化貯留室20内側に摺動的に接するように構成されてい
るので、密閉性が高く、焼却炉10内部で発生している
排ガスWG等が漏れることがない。また前記投入扉22
は、開放時には前方側に引下ろすことで開放する構造で
あるので、作業者が開放作業により前記開口部20aに
対して下方側に離れた位置に体を自然に移動させること
になり、かつ該投入扉22の開口方向が上方に向くの
で、廃棄物Wの投入等の際に作業者の不測の行動等によ
り開放した開口部20aから吹出した乾留ガスKGで火
傷等を負うことを防止し得るようになっている。
【0014】前記燃焼処理室30は、図4に示す如く、
1次燃焼部32および2次燃焼部34からなり、該1次
燃焼部32で発生する排ガスWGの流れ方向下流側とな
る下方には、火格子36(後述)が設けられている。そし
て前記火格子36上に保持されている廃棄物Wを焼却処
理することにより発生する排ガスWGは、前記集塵煙突
40による吸引力により煙突48から外部に排出される
よう構成される。この1次燃焼部32の前方側には、焼
却処理する様々な種類の廃棄物Wに対応すると共に、該
1次燃焼部32へ1次空気FAを取入れる複数の1次空
気孔60が設けられており、この1次空気孔60は対応
する1次空気孔蓋61で夫々密閉的に閉成されるよう構
成されている。
【0015】前記火格子36(所謂ロストル)は、前記ガ
ス化貯留室20内に投入・貯留された廃棄物Wを保持す
るよう、前記燃焼処理室30の1次燃焼部32に設置さ
れると共に、該火格子36の下方に前記2次燃焼部34
に連通する下部空間35を画成するべく機能する。この
火格子36は、図5に示す如く、幅方向に所定間隔離間
して配置した複数の火格子部材36aから構成され、廃
棄物Wの燃焼部位に配設される火格子部材36aは、高
い耐熱性および耐食性を有するSUS306等が好適に
採用される。また火格子部材36aは、交換の頻度を考
慮して、例えばローマ数字のIまたはIIといった単純な
形状としてある。更に本実施例においては、前記燃焼処
理室30内の空気の流れを促進するために、前記火格子
部材36aの後方部分が上方に傾斜した所謂逆ヘ字形状
となっている。なお、火格子部材36aの配設位置に対
応する前部側および後部側に配設される耐火物14に
は、夫々取付部材36bが取付けられており、上方から
前記火格子部材36aを順次載置していくことで、火格
子36を容易に形成し得るよう構成される。
【0016】本実施例において前記1次空気孔60は、
図6に示す如く、焼却処理する廃棄物Wの種類に合わせ
て適宜選択的に使用し得るように、焼却炉10の前面下
部に、上下に離間して4ヶの1次空気孔60a,60b,
60cおよび60dが設けられている。例えば、一般雑
芥や通常燃焼時には中央部に位置する1次空気孔60b
または60cを、熱可塑性樹脂等を多く含む廃棄物や燃
焼終期には最も下部に配設されている1次空気孔60d
を選択的に開口させることで、より効率的な焼却処理を
し得るようにしてある。なお、通常燃焼に多用される前
記1次空気孔60bおよび60cに対応した前記1次燃
焼部32の所定部位には、耐火物14を施さずに空間3
8を画成している(図4参照)。すなわち、この空間38
を画成することで、前記火格子36上で1次燃焼中の廃
棄物Wへの1次空気FAの供給がスムーズとなり、廃棄
物Wの1次燃焼が容易に行なわれる。また前記1次空気
FAの充分な流入に伴って前記空間38付近の温度は低
い状態に維持されるので、前記耐火物14が無いことに
より懸念される外部筐体12の対応位置の熱腐食は考慮
せずともよい。更に前記空間38により、焼却炉10前
面側から容易に前記火格子36上を確認・清掃可能とな
り、該火格子36上に残留する燃えカス等を処理する際
の利便性の向上も期待できる。
【0017】前記各1次空気孔蓋61は、図7に示す如
く、対応する1次空気孔60(60a,60b,60c,6
0d)の閉成時には密閉状態になると共に、開放時には
開口面積を容易に調整し得るようになっている。そして
前記1次空気孔蓋61は、その傾斜角度(開口角度)を変
更可能とするために、1次空気孔60の下部に配設され
る枢支軸61aに枢支されて手前側に引き倒して開口可
能になっており、開口角度を調整することで対応する夫
々の1次空気孔60からの1次空気量を容易に変更し得
るよう構成される。また1次空気孔蓋61には、1次空
気孔60を閉成した際に該1次空気孔60からの空気漏
れがないよう、その1次空気孔60側を指向する内面に
耐熱および耐火性に優れたパッキン61bが配設されて
いる。このパッキン61bとしては、無機材質の繊維材
であるヤーン等が好適に使用される。なお、通常燃焼に
多用される前記1次空気孔60bおよび60cは、外部
筐体12に対して開閉可能に配設した扉体58に設けら
れており、該扉体58を開放することで前記空間38に
対応する部分の略全面を開口して、前記火格子36上の
確認・清掃を容易に行ない得るよう構成してある。
【0018】前記各1次空気孔60の開口面積は上下高
さが小さく設定されて、該空気孔60から1次空気FA
が高速で引込まれるよう構成される。また1次空気孔6
0は、1次燃焼部32の幅方向に略均等に1次空気FA
を供給し得るように、実施例では横長の長方形状に形成
されている。
【0019】前記2次燃焼部34は、前記1次燃焼部3
2の後方、すなわち燃焼により発生する排ガスWGの下
流方向に位置し、該1次燃焼部32において不完全燃焼
状態である排ガスWGに再び空気(2次空気SA)を混合
して完全燃焼させるようになっている。1次燃焼部32
と2次燃焼部34との境界付近上部に、2次燃焼部34
に2次空気SAを供給するための複数の2次空気供給孔
64が、該2次燃焼部34の全幅に亘って均一に2次空
気SAを供給し得るように設けられている(図4参照)。
また、前記2次燃焼部34における排ガスWGの流れ方
向下流側上部には、集塵煙突40を載置・固定する第1
フランジ部80が設けられている。
【0020】前記2次空気供給孔64は、前記1次燃焼
部32の幅方向両側面部の外部筐体12と耐火物14と
の間に画成された空気流路66,66およびチャンバー
67を介して、該1次燃焼部32の前面側の所定位置に
設けられた2次空気孔62,62に連通している(図4お
よび図5参照)。前記チャンバー67は、焼却炉10の
両側面部に位置する前記空気流路66,66から供給さ
れる2次空気SAを、2次燃焼部34の全幅に亘って均
一に供給するための空気だめとして機能する。また前記
2次空気孔62には、図8に示す如く、内部の負圧状態
によって開閉自在となっているダンパー62aが設けら
れており、前記2次燃焼部34が必要とする2次空気S
Aを調節の必要なしに制御し得るよう構成されている。
そして、このダンパー62aは、前記2次燃焼部34か
らの可燃ガス等の逆流を防止する機能も有している。更
に、前記2次空気供給孔64の出口における排ガスWG
の流れ方向下流側面には、前記2次空気SAの供給を容
易になし得るために、所定角度の切欠64aが設けてあ
る。
【0021】前記燃焼処理室30の下部は、焼却処理し
た廃棄物Wの燃えカスである焼却灰が溜められる焼却灰
貯留部68となっており、前記1次燃焼部32前面の下
部に設けられると共に、灰出扉72で密閉的に閉成可能
な灰出口70から容易に焼却灰が除去できるように構成
されている(図4および図6参照)。前記灰出扉72の外
端部には、全周に亘って前述の1次空気孔蓋61に配設
したと同様の耐熱および耐火性に優れたパッキン(図示
しない)が配設されている。本実施例においては、大部
分の焼却灰は前記1次燃焼部32の下部に貯まるので、
前記灰出口70は前記1次燃焼部32前面下部にのみ設
けられているが、必要に応じて前記燃焼処理室30の側
面部または後面部に設けてもよい。
【0022】前記集塵煙突40は、図9に示す如く、下
部を構成する集塵部42および該集塵部42の上方に延
出し、所望の吸引力を発揮し得る高さを有する煙突48
から構成される。前記煙突48の高さは、前記燃焼処理
室30に空気を供給する空気孔60,62から充分な量
の空気を吸引できる吸引力が得られる程度に設定される
が、焼却炉10の設置場所等の諸要因を考慮して決定さ
れる。前記集塵部42は、その外部が集塵部筐体54に
よって覆われており、集塵機構44(後述)で集塵したフ
ライアッシュ等の煤塵を該集塵部44外部に出さないよ
うになっている。またその内部構造は、前記燃焼処理室
30からの排ガスWGを前記集塵部42に案内する円筒
形状の内部煙道50によって区分された2重構造となっ
ており、その内側には集塵機構44が、そして外側(内
部煙道50と集塵部筐体54との間に画成される空間)
には該集塵機構44で集塵・捕集された煤塵を溜める灰
溜室47が備えられている。
【0023】前記集塵機構44は、内部煙道50の略中
央に配置されて該内部煙道50内のガス流速を調整する
流速調整部45と、該流速調整部45の下方に配置され
る上下2段の斜流部46,46とから構成される。前記
流速調整部45は、内部煙道50内に収納された小径筒
部45aと、内部煙道50から上方に突出する大径筒部
45bとから構成され、該大径筒部45bは小径筒部4
5aに連なる部分および上部側が略円錐状に形成されて
いる。また前記斜流部46は、前記小径筒部45aの外
周において周方向に所定角度毎に設けられ、所定角度傾
斜されて内部煙道50の内周面に向かって延出する所謂
プロペラ状に配置される複数(本実施例では5枚)の斜流
板46aから構成される。この斜流部46は、本実施例
においては上下に2段配置されており、排ガスWGの流
速に拘わらず高い集塵効率が期待できる。そして前記集
塵部42の底部、すなわち内部煙道50および集塵部筐
体54の底部には、前記第1フランジ部80に対応して
夫々第2フランジ部82および第3フランジ部84が設
けられており、第1フランジ部80上に内部煙道50、
集塵部筐体54の順で載置され、図示しないボルト・ナ
ット等の締結手段で相互に固定することで集塵部42を
形成するようになっている。
【0024】
【実施例の作用】次に、実施例に係る焼却炉の作用につ
き、焼却方法との関係で説明する。先ず、前記ガス化貯
留室20内に、焼却処理対象である廃棄物Wが所定量投
入されているものとする。ガス化貯留室20に貯留され
た廃棄物Wは、前記火格子36を下端としてその上に順
次溜められ、該火格子36付近の廃棄物Wの下部に着火
することで焼却処理が開始される。
【0025】燃焼が開始されると前記集塵煙突40がも
たらす吸引力により、図10(a)に示す如く、その燃焼
炎は前記火格子36から下方(下部空間35側)に向って
延びることになる。そしてこの燃焼で発生した熱により
前記集塵煙突40の吸引力が更に高まり、予め開放状態
に設定されている複数の1次空気孔60から火格子36
上の廃棄物Wおよび1次燃焼部32内に1次空気FAが
供給される。この1次空気FAは、供給部である前記1
次空気孔60の大きさが限定的であるため、その流速は
かなり早いものである。従って廃棄物Wに対して、燃焼
の3要素の1つである空気を供給するだけでなく、前記
火格子36付近の雰囲気を攪拌して燃焼効率を向上させ
得る。
【0026】充分な空気量および該1次空気FAの攪拌
作用により、前記火格子36上の廃棄物Wの燃焼温度は
一気に安定的な燃焼温度(例えば1000度以上)まで上
昇する。このとき、前記廃棄物Wの燃焼炎は前記集塵煙
突40の吸引作用により火格子36から下方に向って延
びて燃焼範囲が上方へ広がるのを抑えられているから、
燃焼している下部側の廃棄物Wの燃焼熱は、その上部に
投入されて燃焼していない廃棄物Wに伝わり、該廃棄物
Wが乾留されて可燃成分である乾留ガスKGが発生す
る。通常であれば、このような乾留ガスKGは燃焼炎に
より瞬時に燃焼してしまうが、実施例に係る焼却炉10
においては、該燃焼炎が吸引力により前記火格子36の
下方に延びているので、乾留ガスKGは燃焼されること
なく前記ガス化貯留室20内に充満することになる(図
10(b)参照)。
【0027】前記ガス化貯留室20内に充満した乾留ガ
スKGは、前記1次空気孔60からの1次空気FAの流
入によって発生する対流(集塵煙突40の吸引作用)によ
り該空気FAと1次空気孔60近傍で混合することにな
る。するとこの1次空気FAおよび乾留ガスKGの混合
部位は、廃棄物Wが燃焼状態になる火格子36付近であ
り、燃焼の3要素たる可燃物、熱および空気が揃い、瞬
時の燃焼によりクリーンな排ガスWGになる(図10
(c)参照)。この乾留ガスKGの燃焼により、前記1次
空気孔60から取込まれた1次空気FAは酸素分が消費
されてしまい、以後に接触する廃棄物Wの燃焼を収める
方向に作用する(図10(d)参照)。
【0028】前述のように燃焼炎に対して供給される空
気中の酸素が減少すると、それに伴い廃棄物Wの燃焼も
収まることになる。すなわち、直接燃焼に関わらず貯留
状態にある廃棄物Wに加えられる熱が減少することにな
り、この結果可燃性の乾留ガスKGの発生も同時に抑え
られる。すると、前記1次空気孔60から炉内に取入れ
られる1次空気FA中の酸素が消費されずに燃焼炎に至
るようになるので、再び燃焼炎の勢いが強くなると共に
発生熱量も大きくなり、乾留ガスKGの発生量も増大す
る。
【0029】乾留ガスKGを発生させて炭素分のみとな
った廃棄物Wは、供給される1次空気FAにより完全に
焼却処理される。詳細に述べると、前記乾留ガスKGの
燃焼に使用されずに残留した1次空気FA中の酸素分
が、前記炭素化した廃棄物Wの燃焼を徐々に行なうこと
により、異常燃焼を引き起こすことなく完全燃焼状態で
処理されるに至る。この際に完全燃焼によって発生する
クリーンな排ガスWGは、前記集塵煙突40の吸引力に
より2次燃焼部34に引力される。そして前記排ガスW
Gは、図11に示す如く、前記2次燃焼部34の手前側
に配設されている2次空気供給孔64から供給される2
次空気SAにより更に完全燃焼される。例えば、一時的
な燃焼バランスの崩れにより黒煙や一酸化炭素等の可燃
分が発生しても充分に完全燃焼されることになる。しか
も、2次燃焼部34に供給される2次空気SAは、前記
1次燃焼部32の両側方に隣接して画成される空気流路
66,66を通過することで、該1次燃焼部32の燃焼
熱を吸収して加熱されているので、2次燃焼部34で温
度を下げて2次燃焼を阻害することはない。
【0030】前記2次燃焼部34で2次燃焼された排ガ
スWGが、前記集塵機構44を通過することで該ガスW
Gに付随する煤塵が捕集され、煙突48からは有害物を
含まない綺麗なガスのみが排出される。すなわち、上下
2段の斜流部46,46を下方から通過する排ガスWG
は、螺旋状に回転されつつ流速調整部45における大径
筒部45bの下部側の円錐状部によって外径方向に向け
られることで、比重の大きい煤塵が確実に分離されて、
前記灰溜室47に回収される。また流速調整部45の前
記大径筒部45bにおける上部側が略円錐状に形成され
ているから、煤塵が分離された排ガスWGはその流速を
低下させることなく煙突48(上方)に流れ、その吸引力
が低下することはない。
【0031】実施例の焼却炉10では、前述した燃焼状
態が繰り返され、廃棄物Wの異常燃焼を回避しつつ燃焼
状態を最適に保持しながら、該廃棄物Wの燃焼処理を続
ける。前述したように、廃棄物Wを構成する可燃物であ
る水素分および炭素分のうち、燃焼が容易である水素分
が選択的に燃焼し尽す段階で酸素が消費されてしまい、
炭素分に対して使用され得る酸素が充分でないことから
黒煙(炭素分)が発生するものであるが、本実施例の場合
には、燃焼が容易な水素分等の可燃分を乾留ガスKGと
して廃棄物W中より取出すことで、乾留ガスKGおよび
炭素分を分離し、かつ完全燃焼が容易である乾留ガスK
Gを利用することで1次空気FAに含まれる酸素量を調
節し、該1次空気FAにより炭素分(所謂炭)を還元雰囲
気的な状況で燃焼させることで完全燃焼せしめ、黒煙等
の発生を効果的に回避し得るものである。すなわち、廃
棄物Wの燃焼状態に伴い該廃棄物Wからの乾留ガスKG
の発生量が比例的に調整され、この乾留ガスKGの発生
量により該乾留ガスKGを発生させる廃棄物Wの燃焼状
態が反比例的に調整されて燃焼バランスを取るので、廃
棄物Wの種類に拘わらず定常燃焼状態を維持した焼却処
理が可能となる。また廃棄物Wの燃焼状態が定常的に維
持されることで異常燃焼の発生が抑えられ、廃棄物Wお
よび該廃棄物Wから発生する排ガスの安定的な完全燃焼
が可能となり、黒煙等の有害な排ガスを低減し得る。
【0032】ちなみに、実施例に係る焼却炉10の煙突
48から排出される排ガス中におけるダイオキシンおよ
びCOの濃度を、4時間に亘って測定した結果、何れの
濃度も極めて低い値を示した。しかも、CO濃度は低い
値で安定しており、廃棄物Wが完全燃焼していることが
判明した。
【0033】
【変更例】前述の実施例において集塵機構44を構成す
る流速調整部45および斜流部46は、内部煙道50と
一体的に形成されているが、図12に示す如く、該流速
調整部45および斜流部46を内部煙道50から分離可
能としてもよい。この場合、前記流速調整部45は、内
部煙道50の上端部50aの上部に、該内部煙道50と
同様の大きさであって所定の高さを有する取付部54に
1段目(上部)の斜流部46を介して取付けられており、
また2段目(下部)の斜流部46は該流速調整部45にの
み取付けられるように構成してある。また前記内部煙道
50の上端部50aには、前記取付部54を容易に位置
決めして取付けできるように受部56が設けられてい
る。
【0034】このような構成とすることで、前記集塵機
構44(内部煙道50)から一体化された流速調整部45
および斜流部46を取外すことが可能となる。前記流速
調整部45および斜流部46は、焼却炉10の運転中に
は高温かつ場合によっては腐食性のガスに晒される過酷
な状況下で使用されるので、使用状態によっては劣化が
激しいことが予想される。しかしながら変更例の場合、
前記流速調整部45および斜流部46を一度にかつ容易
に取外し可能であるので、その補修・交換に要する手間
等を大きく低減し得る効果が期待できる。
【0035】
【発明の効果】以上に説明した如く、本発明に係る焼却
炉および該焼却炉の焼却方法によれば、燃焼が容易な可
燃分を乾留ガスとして廃棄物中より取出し、該乾留ガス
の燃焼により酸素量を調節した1次空気を廃棄物の燃焼
に供するよう構成したので、乾留ガスの発生量と廃棄物
の燃焼状態とのバランスが取られ、廃棄物の種類に拘わ
らず定常燃焼状態を維持した焼却処理が可能となる。ま
た、燃焼状態が定常的に維持されることで異常燃焼の発
生が抑えられるので、廃棄物および該廃棄物から発生す
る排ガスの安定的な完全燃焼が可能となり、黒煙等の有
害な排ガスを低減し得る。しかも、一定の燃焼条件を維
持するための送風機、排風機およびバーナー等の付帯設
備を必要としないので、コストを低廉に抑えることがで
きると共に、小型化を図って設置スペースを小さくし得
る利点を有する。
【0036】更に、前記1次燃焼部で発生した排ガス
を、2次燃焼部で2次空気と混合して燃焼させることで
完全燃焼することができる。すなわち、一時的な燃焼バ
ランスの崩れにより黒煙や一酸化炭素等の可燃分が発生
しても充分に完全燃焼することができ、外部に有害なガ
スが放出されるのを防止し得る。しかも、2次燃焼部に
供給される2次空気は、1次燃焼部の両側方に隣接して
画成した空気流路を通過して1次燃焼部の燃焼熱により
暖められているので、2次燃焼部で温度を下げて2次燃
焼を阻害することはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る焼却炉の側面図である。
【図2】実施例に係る焼却炉の正面図である。
【図3】ガス化貯留室の開口部を開閉する投入扉の開状
態および閉状態を示す要部側面図である。
【図4】焼却炉の内部構造を示す要部側断面図である。
【図5】火格子の形状および配設構造を示す要部平断面
図である。
【図6】燃焼処理室前面部付近を拡大して示す正面図で
ある。
【図7】1次空気孔の開状態および閉状態を拡大して示
す側断面図である。
【図8】2次空気供給孔から2次空気孔までを拡大して
示す側断面図である。
【図9】集塵煙突の内部構造を示す側断面図である。
【図10】1次燃焼部での燃焼状態の変化を示す状態図
である。
【図11】2次燃焼部での燃焼状態を示す状態図であ
る。
【図12】変更例に係る集塵機構の一体状態および分離
状態を示す概略図である。
【符号の説明】
10 焼却炉 12 外部筐体 20 ガス化貯留室 32 1次燃焼部 34 2次燃焼部 35 下部空間 36 火格子 40 集塵煙突 42 集塵部 44 集塵機構 45 流速調整部 46 斜流部 46a 斜流板 46 灰溜部 48 煙突 60 1次空気孔 62 2次空気孔 64 2次空気供給孔 66 空気流路 W 廃棄物 KG 乾留ガス WG 排ガス FA 1次空気 SA 2次空気

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部筐体(12)の内部に画成され、投入さ
    れた廃棄物(W)の燃焼に必要な1次空気(FA)を取入れる
    1次空気孔(60)を前面に備える1次燃焼部(32)と、 前記1次燃焼部(32)に配設されて下方に所要の下部空間
    (35)を画成し、前記廃棄物(W)を上部に貯留保持すると
    共に、前記1次空気孔(60)からの1次空気(FA)を下部空
    間(35)に流通可能な火格子(36)と、 前記1次燃焼部(32)に下部空間(35)側で連通するよう配
    設され、煤塵の回収を行なう集塵部(42)および1次燃焼
    部(32)内を所定の負圧状態に維持し、前記廃棄物(W)の
    燃焼炎を前記火格子(36)から下方に向って延ばして燃焼
    範囲が上方へ広がるのを抑える吸引力を発生させる所定
    高さを有する煙突(48)を備える集塵煙突(40)と、 前記1次燃焼部(32)の上方に連通するよう設けられ、前
    記廃棄物(W)の燃焼熱により乾留された該廃棄物(W)から
    発生する乾留ガス(KG)を貯留するガス化貯留室(20)とか
    らなり、 前記ガス化貯留室(20)内の乾留ガス(KG)を、前記集塵煙
    突(40)の吸引作用により前記1次空気孔(60)の近傍で1
    次空気(FA)と混合して燃焼させ、該乾留ガス(KG)の燃焼
    により酸素が消費された1次空気(FA)を前記廃棄物(W)
    の燃焼に供するよう構成したことを特徴とする焼却炉。
  2. 【請求項2】 前記下部空間(35)と集塵煙突(40)との間
    に2次燃焼部(34)が設けられると共に、該2次燃焼部(3
    4)には2次空気供給孔(64)を介して2次燃焼に使用され
    る2次空気(SA)が取入れられるようになっている請求項
    1記載の焼却炉。
  3. 【請求項3】 前記2次空気供給孔(64)は、前記1次燃
    焼部(32)の両側に設けられる空気流路(66,66)を介して
    外部筐体(12)の前面に設けられた2次空気孔(62)に連通
    している請求項2記載の焼却炉。
  4. 【請求項4】 前記集塵部(42)内に設けられる集塵機構
    (44)として、サイクロン形式を採用している請求項1〜
    3の何れかに記載の焼却炉。
  5. 【請求項5】 前記集塵機構(44)は、前記1次燃焼部(3
    2)または2次燃焼部(34)から引込んだ排ガス(WG)から煤
    塵を分離する複数の斜流板(46a)を備える斜流部(46)
    と、この斜流部(46)で分離される煤塵を灰溜室(47)に導
    くと共に、前記集塵煙突(40)内の断面積を変化させるこ
    とで前記排ガス(WG)の流速を最適化する流速調整部(45)
    とを備える請求項4記載の焼却炉。
  6. 【請求項6】 焼却炉(10)に投入された廃棄物(W)を焼
    却するに際し、 前記焼却炉(10)の内部に画成された1次燃焼部(32)に配
    設した火格子(36)上に貯留保持されている廃棄物(W)の
    下部に着火し、 前記火格子(36)の下方に画成される下部空間(35)側で前
    記1次燃焼部(32)に連通する集塵煙突(40)により得られ
    る吸引力によって、前記廃棄物(W)の燃焼炎を火格子(3
    6)から下方に向って延ばして燃焼範囲が上方へ広がるの
    を抑えると共に、1次燃焼部(32)の前面に設けられた1
    次空気孔(60)から1次空気(FA)を内部に吸引し、 前記廃棄物(W)の燃焼熱により該廃棄物(W)の上部を乾留
    して発生させた乾留ガス(KG)を、前記1次燃焼部(32)の
    上部に連通するよう画成したガス化貯留室(20)内に充満
    させ、 前記ガス化貯留室(20)に充満する乾留ガス(KG)を、前記
    集塵煙突(40)により得られる吸引力により前記1次空気
    孔(60)近傍で1次空気(FA)と混合して燃焼させ、 この乾留ガス(KG)の燃焼により酸素が消費された1次空
    気(FA)を前記廃棄物(W)の燃焼に供するようにしたこと
    を特徴とする焼却炉の焼却方法。
  7. 【請求項7】 前記下部空間(35)と集塵煙突(40)との間
    に画成された2次燃焼部(34)で、前記1次燃焼部(32)か
    らの排ガス(WG)と2次空気供給孔(64)から取入れた2次
    空気(SA)とを混合して2次燃焼させる請求項6記載の焼
    却炉の焼却方法。
  8. 【請求項8】 前記1次燃焼部(32)の両側に設けた空気
    流路(66,66)を通過させて該1次燃焼部(32)からの燃焼
    熱で暖めた2次空気(SA)を、前記2次空気供給孔(64)か
    ら2次燃焼部(34)に取入れるようにした請求項7記載の
    焼却炉の焼却方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107676772A (zh) * 2017-11-09 2018-02-09 河南奥兰斯特新能源技术有限公司 一种非电驱动生物质燃烧炉

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107676772A (zh) * 2017-11-09 2018-02-09 河南奥兰斯特新能源技术有限公司 一种非电驱动生物质燃烧炉
CN107676772B (zh) * 2017-11-09 2023-08-01 河南奥兰斯特新能源技术有限公司 一种非电驱动生物质燃烧炉

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