JP2000000543A - 厨芥処理器 - Google Patents

厨芥処理器

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JP2000000543A
JP2000000543A JP10168423A JP16842398A JP2000000543A JP 2000000543 A JP2000000543 A JP 2000000543A JP 10168423 A JP10168423 A JP 10168423A JP 16842398 A JP16842398 A JP 16842398A JP 2000000543 A JP2000000543 A JP 2000000543A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空気を強制循環させながら凝縮部で水蒸気を
凝縮させ、凝縮水により加熱室内の気圧を自動的に調節
する厨芥処理器において、定常状態における加熱室内の
気圧を常に僅かな正圧以下に保つことが可能な厨芥処理
機を提供すること。 【解決手段】 生ゴミ等の厨芥26aを加熱する加熱部
20と、前記加熱部20と連通され前記厨芥26aから
発生した水蒸気を含む気体を冷却する凝縮部30と、前
記凝縮部30で凝縮した水を外部に排水すると同時に、
前記加熱室20の気圧を自動的に調節する自動調節排水
手段40と、前記凝縮部30で冷却した気体を前記加熱
部に強制的に送り返す返還手段50とを備えた厨芥処理
器10において、前記返還手段50の高圧側に前記自動
調節排水手段40を連通させるようにした。また、前記
返還手段50の高圧側の最大気圧が、前記返還手段50
で発生する差圧より小さくなるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、厨芥処理器に関
し、さらに詳しくは、一般家庭や飲食店、あるいは学
校、病院等の厨房で発生する生ゴミ等の厨芥を簡便に脱
臭・乾燥処理する厨芥処理器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、一般家庭等の厨房で発生する
生ゴミ等の厨芥を乾燥状態にして腐敗を防止すると共
に、処理中に発生する臭い成分を脱臭処理するために、
種々の厨芥処理器が提案されている。一般にこのような
厨芥処理器は、厨芥を加熱することにより発生した水蒸
気を臭い成分と共に凝縮させ、凝縮水を下水管に排水す
るようになっている。
【0003】例えば、特開平5−146773号公報に
は、断熱材料からなる回転容器に厨芥を入れ、回転容器
を傾けた状態で回転させながら厨芥を加熱し、厨芥から
発生した水蒸気を大気と連通している凝縮部に誘導し、
該凝縮部で水蒸気を凝縮させることにより厨芥を乾燥さ
せる加熱乾燥装置が開示されている。
【0004】また、本願出願人は、先に、密閉可能な加
熱室に厨芥の入った処理槽を入れ、大気と連通している
状態で処理槽を加熱し、厨芥から発生する水蒸気により
加熱室内の空気を追い出し、次いで加熱室を密閉し、加
熱室内に充満している水蒸気を凝縮部で凝縮させること
により厨芥を乾燥させる厨芥処理機を提案している。
【0005】特開平5−146773号公報に開示され
た加熱乾燥処理装置によれば、斜めに傾けた回転容器を
回転させながら厨芥の加熱が行われるので、厨芥が局部
加熱されることがなく、厨芥の熱分解に起因する臭気の
発生を低減できるという利点がある。
【0006】しかし、同公報に開示された加熱乾燥装置
は、大気圧下で乾燥が行われるために、短時間で厨芥の
乾燥を行うためには、乾燥温度を高くする必要がある。
そのため、エネルギーコストが高くなり、また、室内で
使用した場合には、熱源により室内温度が上昇するとい
う問題があった。さらに、厨芥の局部加熱を防止するた
めに回転容器を回転させる回転機構が必要となり、装置
が複雑になるという問題があった。
【0007】これに対し、本願出願人により先に提案さ
れた厨芥処理機は、水蒸気を充満させた加熱室を密閉
し、加熱室内の水蒸気を凝縮させることにより、減圧下
において乾燥を行うようにしたので、水の沸点が下が
り、厨芥に含まれる水分の蒸発が促進され、乾燥温度を
低くすることができる。
【0008】そのため、加熱室から臭気や水蒸気が漏出
せず、しかも熱源による温度上昇が小さいので、台所等
の室内で使用した場合でも、室内環境を悪化させること
がないという利点がある。また、低温で乾燥させること
ができるために、厨芥の熱分解を考慮する必要がなく、
回転機構が不要となるという利点がある。
【0009】しかしながら、この厨芥処理機により高い
乾燥効率を達成するためには、加熱室内の空気を完全に
排出し、水蒸気の発生を促すと共に、加熱室で発生した
水蒸気を凝縮部へスムーズに搬送する必要があるが、加
熱室内の空気を完全に排出するのは、現実には困難であ
る。
【0010】そこで、本願出願人は、さらに、生ゴミ等
の厨芥を加熱する密閉可能な加熱部と、該加熱部と連通
され前記厨芥から発生した水蒸気を含む気体を冷却する
凝縮部と、上記凝縮部で凝縮した水を外部に排水する排
水路と、前記凝縮部で冷却した気体を前記加熱部に強制
的に送り返す返還手段とを備えた厨芥処理機を提案して
いる。
【0011】このような返還手段を備えた厨芥処理機に
よれば、加熱室で発生した水蒸気を加熱室内に残留する
空気をキャリアとして凝縮部に強制的に搬送し、水蒸気
が凝縮した後の乾燥した空気を加熱室に強制的に戻す返
還手段を備えているので、加熱室における水蒸気の発生
が促されると共に、凝縮部への水蒸気の搬送がスムーズ
に行われる。そのため、加熱室の空気を完全に排出しな
い場合であっても、乾燥効率が高いという利点がある。
【0012】また、加熱室は、排水路に溜まっている凝
縮水を介して大気と遮断されているので、加熱室内部の
気圧が一定の範囲内で自動的に調節される。そのため、
運転条件を適正に制御すれば、加熱室を減圧状態に保つ
ことができるので、加熱室からの臭気や水蒸気の漏出を
防ぐことができるという利点があるものである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような返還手段を備えた厨芥処理機は、返還手段の設
置位置及び運転条件によっては、処理中に加熱室内が正
圧になり、加熱室から臭気や水蒸気が漏れるおそれがあ
った。そのため、水蒸気の発生と凝縮が連続的に行われ
る定常状態において、加熱室内を常に減圧状態に保つた
めには、加熱室に投入する熱量と凝縮部で吸収される熱
量をバランスさせる必要があり、操作がやや煩雑となる
場合があった。
【0014】本発明が解決しようとする課題は、加熱室
で発生した水蒸気を含む気体を凝縮部に強制的に送り、
凝縮部から排出される気体を加熱室に強制的に戻す返還
手段と、凝縮水を外部に排出すると同時に、凝縮水によ
り加熱室内の気圧を自動的に調節する自動調節排水手段
とを備えた厨芥処理器において、加熱室に投入する熱量
と凝縮部で吸収される熱量をバランスさせなくても、定
常状態において加熱室内を常に減圧状態もしくは僅かな
正圧状態以下に保つことが可能な厨芥処理機を提供する
ことにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明に係る厨芥処理器は、生ゴミ等の厨芥を加熱す
る加熱部と、前記加熱部と連通され前記厨芥から発生し
た水蒸気を含む気体を冷却する凝縮部と、前記凝縮部で
凝縮した水を外部に排水すると同時に、前記加熱室の気
圧を自動的に調節する自動調節排水手段と、前記凝縮部
で冷却した気体を前記加熱部に強制的に送り返す返還手
段とを備え、前記返還手段の高圧側に前記自動調節排水
手段を連通させたことを要旨とするものである。
【0016】この場合、前記返還手段の高圧側の最高気
圧が、前記返還手段で発生する差圧以下となるようにす
ると良い。
【0017】上記構成を有する本発明に係る厨芥処理器
によれば、返還手段の高圧側に自動調節排水手段を連通
させたので、返還手段の高圧側の最大気圧が一定値以下
に制限される。それ故、加熱室は減圧状態もしくは僅か
な正圧状態以下に保たれ、臭気漏れは少なくなる。
【0018】また、返還手段の高圧側の最大気圧が、返
還手段により発生する差圧以下となるように返還手段及
び/又は自動調節排水手段を構成すれば、低圧側である
加熱部内は、定常状態において常に大気圧とほぼ等圧又
は減圧状態に保たれる。これにより、加熱部に投入する
熱量と凝縮部で吸収される熱量をバランスさせる必要が
なくなり、厨芥処理器の操作が簡略化される。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な一実施の形
態を図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係
る厨芥処理器の概略構成図である。図1において、厨芥
処理器10は、厨芥を加熱する加熱部20と、厨芥から
発生した水蒸気を凝縮させる凝縮部30と、凝縮部30
で冷却された空気を加熱部20に強制的に送り返す返還
手段40と、凝縮部30で生じた凝縮水を外部に排出す
ると同時に、厨芥処理器10内部の気圧を自動的に調節
する自動調節排水手段50とを備えている。
【0020】加熱部20は、連通路12aを介して凝縮
部30の一端に連結され、凝縮部30の他端は、連通路
12bを介して返還手段40の低圧側に連結されてい
る。また、返還手段40の高圧側は、連通路12c及び
吹付けノズル46を介して加熱部20に連結されてい
る。これにより、厨芥処理装置10内の空気が加熱部2
0と凝縮部30の間を循環するようになっている。さら
に、返還手段40の高圧側には、自動調節排水手段50
が連結されている。
【0021】加熱部20は、断熱構造を有する密閉可能
な加熱室22の底部に処理槽加熱用ヒータ24を設けた
ものである。加熱室22上部には、蓋22aが設けら
れ、厨芥26aを入れた処理槽26を加熱室22内に収
納できるようになっている。なお、処理槽加熱用ヒータ
24に代えて、ガスバーナやマイクロ波により厨芥26
aを加熱するようにしても良い。
【0022】凝縮部30は、多数の放熱フィン34、3
4…が設けられたフィンチューブ32からなっている。
なお、凝縮部30は、水蒸気を含む湿った空気を冷却
し、凝縮水と乾燥した空気に分離できるものであれば良
いので、例えば、図2に示すように、複数のパイプ3
6、36…を斜めに併設し、ドラフト力によりパイプ3
6、36…を冷却するタイプの凝縮部30を用いても良
い。また、自然冷却に限らず、例えば、送風ファンを設
けて強制冷却させるようにしても良い。
【0023】返還手段40は循環ファン42からなり、
連通路12bと連通路12cとの間に所定の差圧を発生
させることにより、低圧側に導かれた気体を高圧側に排
出するようになっている。なお、循環ファン42の高圧
側は連通路12cの一端に連結され、連通路12cの他
端は加熱部20の加熱室22内部に設けられた吹付けノ
ズル46に連結されている。また、連通路12cには、
気体加熱用ヒータ44が設けられ、連通路12cを通る
気体を加熱できるようになっている。
【0024】自動調節排水手段50は、凝縮水を溜める
タンク52と、タンク52の底面に臨んで垂下している
導水管54と、タンク52側面に設けられた排水管56
からなっている。導水管54は、連通路12cに連結さ
れ、凝縮部30で凝縮し、返還手段40から排出された
凝縮水をタンク52内に導くようになっている。
【0025】また、排水管56は、タンク52内に溜ま
った凝縮水が一定量に達した時に、凝縮水の一部が下水
管14に排水されるように、タンク52の底面から所定
の高さに設けられている。
【0026】さらに、循環ファン42の高圧側の最高気
圧は、自動調節排水手段50に設けられたタンク52内
の最大水位から導水管54の先端までの長さに相当する
位置水頭によって決まるが、この位置水頭は、循環ファ
ン42によって発生する差圧以下となるように構成され
ている。
【0027】次に、図1に示す厨芥処理器10の作用に
ついて説明する。初めに、タンク42内に凝縮水が最大
水位まで満たされている状態で厨芥処理器10を使用す
る場合について、図3を参照しながら説明する。
【0028】まず、加熱室22の蓋22aを開けて、処
理槽26内に厨芥26aを投入し、蓋22aを閉じる。
この時、加熱室22内は空気で満たされ、加熱室22内
の気圧は大気圧に等しいので、自動調節排水手段50の
タンク52内の水位と、導水管54内の水位は同一であ
る。この状態を示したのが図3(a)である。
【0029】次に、処理槽加熱用ヒータ24をONに
し、処理槽26を加熱すると共に、循環ファン42及び
気体加熱用ヒータ44をONとする。処理槽加熱用ヒー
タ24がONになると、処理槽26が加熱され、厨芥2
6aから水蒸気が発生すると共に、加熱室22内の空気
が加熱されて膨張するので、加熱室22内の気圧が上昇
するが、循環ファン46が差圧を発生させ、高圧側に連
通路12c及び導水管54が連結されているため、加熱
室22内の圧力上昇は、ファン圧力を加圧されて導水管
54内の凝縮水58に伝わり、導水管54内にある凝縮
水58の水面を押し下げる。そして、導水管54内の水
面が導水管54の先端に達したときに、導水管54の先
端から加熱室22内の空気の一部が排出され、加熱室2
2内の圧力上昇が止まる。この状態を示したのが図3
(b)である。
【0030】従って、この循環経路中、吹付けノズル4
6が最も大きい圧力損失体であるので、言いかえれば、
連通路12a及び凝縮部30は圧力損失が殆どないの
で、加熱室22内の圧力は、導水管54内の圧力よりフ
ァン圧を減じたものとなる。
【0031】なお、処理槽加熱用ヒータ24は、処理槽
26内の温度が所定の温度となるように、加熱室22底
部に設けられたサーミスタ(図示せず)によりON−O
FF制御される。また、厨芥26a中にラップ等が含ま
れている場合、処理槽26の温度が130℃を超える
と、ラップ等が分解し、有害な塩素ガスが発生するの
で、処理温度は、130℃以下とするのが好ましい。
【0032】また、循環ファン42がONになると、加
熱室22内に残留している空気は、厨芥26aから発生
した水蒸気と共に凝縮部30に強制的に搬送される。こ
の時、水蒸気を含む湿った空気は、放熱フィン34、3
4…により冷却されて露点が下がるため、水蒸気が凝縮
して水となる。
【0033】また、厨芥26aから発生した臭い成分
は、そのほとんどが凝縮水に溶け込むので、凝縮部30
内の空気が脱臭される。さらに、加熱室22は、自動調
節排水手段50のタンク52内に溜まっている凝縮水に
より大気と遮断されているため、水蒸気の凝縮により加
熱室22から連通路12bに至る循環経路の気圧が低下
する。
【0034】凝縮部30から排出された凝縮水と乾燥・
脱臭された空気は、連通路12bを通って循環ファン4
2に至る。そして、凝縮水は、循環ファン42を素通り
し、そのまま導水管54に流れ落ちてタンク52内に溜
まる。また、タンク52から溢れた凝縮水は、排水管5
6を通って下水管14に排出される。
【0035】一方、乾燥・脱臭された空気は、循環ファ
ン42により増圧されて、連通路12cに至る。この
時、凝縮部30において水蒸気が凝縮したことにより低
圧側の気圧が下がっているので、循環ファン42の高圧
側の気圧もその分だけ低下する。そのため、水蒸気の凝
縮が進み、循環ファン42の高圧側の気圧が大気圧より
小さくなると、タンク52内の凝縮水58が導水管54
により吸い上げられ、導水管54内の水位が上昇する。
この状態を示したのが、図3(c)である。
【0036】そして、連通路12cに送られた空気は、
気体加熱用ヒータ44により加熱されて吹付けノズル4
6に至り、加熱室22に納められた処理槽26内の厨芥
26aに向かって吹付けノズル46から加熱された空気
が噴射される。
【0037】このように、加熱室22内が負圧になって
いる状態で、厨芥26aに気体加熱用ヒータ44により
加熱された空気が直接噴射され、しかも、厨芥26aか
ら発生した水蒸気は加熱室22内の空気と共に強制的に
凝縮部30に搬送されるので、厨芥26aからの水蒸気
の蒸発が促進される。また、連通路12c内が加熱され
ることにより、連通路12c内での結露も防止される。
【0038】循環ファン42をONにした当初は、水蒸
気の凝縮量が多いので、連通路12c内の気圧は低下の
一途をたどり、タンク52内の凝縮水が導水管54に吸
い上げられ続ける。そして、連通路12c内の気圧がさ
らに下がり、導水管54の先端がタンク52内に残留し
ている凝縮水58の水面から露出したところで、導水管
54の先端から導水管54内に空気が入り、連通路12
c内の圧力低下が止まる。この状態を示したのが図3
(d)である。
【0039】このように、連通路12c内の気圧が一定
値以下になったときに、連通路12c内に空気を入れる
ようにしたのは、加熱室22への凝縮水の逆流を防止す
ると同時に、処理槽26内の厨芥26aから発生する水
蒸気をスムーズに凝縮部30に搬送するためである。水
蒸気をスムーズに凝縮部30に搬送するためには、水蒸
気のキャリアとなる空気が一定量以上必要となるためで
ある。
【0040】従って、自動調節排水手段50を設けたこ
とにより、連通路12c内の気圧は、タンク52の容
量、導水管54の長さ、断面積及び排水管56の取り付
け位置により定まる最高気圧と最低気圧の範囲内で、自
動的に調節される。
【0041】以上のように、加熱室22内に残留してい
る空気は、乾燥処理が終了するまで、厨芥26aから発
生する水蒸気のキャリアとして、加熱部20と凝縮部3
0の間を循環することになる。そして、厨芥26a中の
水分が完全になくなったところで、処理槽加熱用ヒータ
24及び気体加熱用ヒータ44をOFFにし、さらに循
環ファン42をOFFにすれば、厨芥26aの乾燥処理
が終了する。
【0042】次に、本発明に係る厨芥処理器により、定
常状態において加熱室22内が負圧ないし僅かな正圧に
保たれる原理について説明する。返還手段40の高圧側
は、自動調節排水手段50に連結されているので、返還
手段40の高圧側の最高気圧及び最低気圧は、自動調節
排水手段50により決定される。すなわち、高圧側の気
圧をPとすると、Pの最大値は、タンク52内の凝
縮水58の最大水位から導水管54の先端までの位置水
頭h(以下、単に「h」という)に等しい。
【0043】同様に、凝縮水58の最大水位から導水管
54の先端までの間に蓄えられる凝縮水58の体積をV
、導水管54の断面積をaとすると、高圧側の気圧P
の最小値は、−V/aに等しい。この値を−h
置くと、Pの変動範囲は、次の数1の式で表される。
【0044】
【数1】−h≦P≦h
【0045】これに対し、加熱室22内、すなわち返還
手段40の低圧側の気圧をPとし、返還手段40によ
り発生する差圧をΔPとすると、P、P及びΔPの
間には、次の数2の式が成り立つ。
【0046】
【数2】P=P+ΔP
【0047】数2の式から、次の数3の式が得られる。
【0048】
【数3】P=P−ΔP
【0049】ここで、数1の式より、Pの最大値は、
自動調節排水手段50によりh以下となるように規制
されているので、数3の式より、PはPよりΔPだ
け減じたものであり、僅かな正圧以下となる。また、h
がΔP以下であれば、Pは、常に大気圧と等圧又は
大気圧より負圧となることがわかる。
【0050】従って、例えば、返還手段40として、Δ
Pが50mmAqである循環ファン42を用いる場合に
は、hが40mmとなるように自動調節排水手段50
を設計すれば、Pは40mmAq以上になることはな
いので、Pは常に負圧となり、加熱室22内を減圧状
態に保つことができる。
【0051】図4は、このように構成された厨芥処理器
10の加熱室22内の気圧P、及び循環ファン42の
高圧側の気圧Pの経時変化の一例を示したものであ
る。初めに、処理槽26に厨芥26aを入れ、蓋22a
を閉じる。この時、P及びP はいずれも0mmA
q、すなわち大気圧と等圧である。この状態で、処理槽
加熱用ヒータ24、循環ファン42及び気体加熱用ヒー
ター44をONにする。
【0052】処理槽加熱用ヒータ24がONになると、
加熱室22内の温度が上昇すると共に、P及びP
次第に上昇し、やがて、hに相当する圧力となったと
ころで飽和する。
【0053】また、循環ファン42がONになることに
より、厨芥26aから発生した水蒸気が凝縮部30に強
制的に送られ、冷却されるので、P及びPは急激に
低下し、やがてP及びPは共に負圧になる。また、
とPの差は、循環ファン42により発生する差圧
ΔPにほぼ等しくなる。
【0054】水蒸気の凝縮が進行するに伴い、Pは下
がり続け、さらにPが−hに相当する圧力に達した
ところで、導水管54の先端から空気が入り込む。これ
により、P及びPの圧力低下が止まる。さらに、処
理槽用ヒータ24に投入する熱量を一定にしたまま厨芥
26aの加熱を続けると、厨芥26aから発生する水蒸
気が次第に少なくなるに伴い、凝縮部30で奪われる熱
量が少なくなる。
【0055】その結果、厨芥処理器10内を循環する空
気が膨張し、P及びPが次第に増加する。しかしな
がら、厨芥処理器10内を循環する空気を加熱し続けて
も、Pの上限値は上述したようにhに制限されてい
るので、循環ファン42により発生する差圧ΔPがh
以上である場合は、Pが正圧になることはない。
【0056】これにより、加熱部20における水蒸気の
発生と凝縮部30における水蒸気の凝縮が連続的に進行
する定常状態においては、加熱部20に投入する熱量と
凝縮部30で奪う熱量をバランスさせなくても、加熱室
22内の気圧は常に負圧もしくは僅かな正圧に保たれ
る。また、定常状態において、加熱室22内の気圧が常
に負圧もしくは僅かな正圧に保たれることにより、加熱
室22の気密性がそれほど高くない場合であっても、加
熱室22から臭気や水蒸気が漏れることはない。
【0057】なお、乾燥処理の初期状態において、加熱
室22は正圧になっているが、その値は比較的小さく、
また、厨芥26aの乾燥処理に要する通算時間と比べれ
ばごく短時間であるので、安価なシール部材を用いた場
合であっても臭気及び水蒸気が漏出することはない。
【0058】次に、タンク52内に凝縮水が溜まってな
い状態で厨芥処理器10を使用する場合について説明す
る。処理槽26に厨芥26aを入れて蓋22aを閉じ、
処理槽加熱用ヒータ24、循環ファン42及び気体加熱
用ヒータ44をONにすると、水蒸気が発生すると共に
加熱室22内の空気が膨張する。膨張した空気は、その
まま連通孔12cを介して自動調節排水手段40から下
水管14に排出される。従って、加熱室22内の気圧
は、大気圧よりΔPだけ低い値になるので、加熱室22
から臭気及び水蒸気が漏れることはない。
【0059】また、厨芥26aから発生した水蒸気は、
凝縮部30により凝縮して凝縮水となり、凝縮水は、返
還手段40及び導水管54を通ってタンク52内に溜ま
る。そして、導水管54の先端がタンク52内に溜まっ
た凝縮水58の水面以下となったところで加熱室22が
大気と遮断される。
【0060】これ以後は、初めからタンク52内に凝縮
水が満たされている場合と同様に、加熱室22内の気圧
が自動調節排水手段50により自動的に調節されなが
ら、厨芥26aの乾燥が進行する。また、hがΔP以
下である場合は、定常状態においてPが常に負圧に保
たれる点も同様である。
【0061】以上、本発明の実施の形態について詳細に
説明したが、本発明は、上記実施の形態に何ら限定され
るものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種
々の改変が可能である。
【0062】例えば、上記実施の形態では、処理槽用ヒ
ータ24をONすると同時に、循環ファン42及び気体
加熱用ヒータ44を作動させているが、処理槽加熱用ヒ
ータ24により加熱を開始してから所定時間経過後に、
循環ファン42及び気体加熱用ヒータ44を作動させて
もよい。また、凝縮部30内や加熱室22内の温度、湿
度、圧力、自動調節排水手段50のタンク52の水位等
を検知し、その検出値に基づいて循環ファン42及び気
体加熱用ヒータ44を作動させても良い。
【0063】また、上記実施の形態では、連通路12c
を流れる気体を気体加熱用ヒータ44を用いて加熱する
ことにより、厨芥26aからの水蒸気の発生を促進させ
るようにしているが、気体加熱用ヒータ44は、必ずし
も必要ではない。また、処理槽用ヒータ24を用いず
に、気体加熱用ヒータ54のみを用いて加熱した熱風に
より厨芥26aに含まれる水分を蒸発させるようにして
も良い。
【0064】さらに、上記実施の形態では、自動調節排
水手段50は、タンク52とタンク52の底面に臨んで
垂下している導水管54及び排水管56により構成され
ているが、凝縮部30から流れ込む凝縮水を下方に流す
下り流路と、下り流路から一旦上がる上り流路と、上り
流路から再び下り、下水管に連通する排水流路からなる
S字管を用いても良く、これにより上記実施の形態と同
様の効果を得ることができる。
【0065】
【発明の効果】本発明は、加熱室で発生した水蒸気を含
む気体を凝縮部に強制的に送り、凝縮部から排出される
気体を加熱室に強制的に戻す返還手段と、凝縮水を外部
に排出すると同時に、加熱室内の気圧を自動的に調節す
る自動調節排水手段とを備えた厨芥処理器において、前
記返還手段の高圧側に前記自動調節排水手段を連通させ
るようにしたので、加熱室内の気圧は、僅かな正圧以下
となり、加熱室からの臭気や水蒸気の漏出を防ぐことが
できるという効果がある。
【0066】また、前記返還手段の高圧側の最大気圧と
大気圧との差が、前記返還手段で発生する差圧以下とな
るようにした場合には、定常状態において加熱部内の気
圧を常に負圧にすることができ、加熱部に投入する熱量
と凝縮部から奪う熱量をバランスさせなくても、加熱部
からの臭気や水蒸気の漏出を防ぐことができ、厨芥処理
器の操作が簡略化されるという効果がある。
【0067】そのため、これを例えば、一般家庭の室内
で使用する厨芥処理器として用いれば、臭気漏れ、水蒸
気の排出による湿度上昇、熱源に起因する温度上昇等に
起因する室内環境の悪化を起こすことなく生ゴミ等の腐
敗防止・脱臭処理が可能となるものであり、産業上その
効果の極めて大きい発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る厨芥処理器の概略構成図である。
【図2】複数のパイプを備えた凝縮部の概略構成図であ
る。
【図3】加熱室内の気圧とタンク内の水位の変化の関係
を説明する図である。
【図4】乾燥処理の際の加熱室内の気圧、及び循環ファ
ンの高圧側の気圧の経時変化を示す図である。
【符号の説明】
10 厨芥処理器 20 加熱部 26a 厨芥 30 凝縮部 40 返還手段 50 自動調節排水手段
フロントページの続き Fターム(参考) 3L113 AA01 AA10 AB01 AB05 AB06 AC04 AC08 AC13 AC21 AC23 AC46 AC47 AC51 AC67 AC75 AC77 AC79 AC87 BA01 CA08 DA06 DA07 DA08 DA10 DA13 DA19 DA20 DA23 DA26

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生ゴミ等の厨芥を加熱する加熱部と、前
    記加熱部と連通され前記厨芥から発生した水蒸気を含む
    気体を冷却する凝縮部と、前記凝縮部で凝縮した水を外
    部に排水すると同時に、前記加熱室の気圧を自動的に調
    節する自動調節排水手段と、前記凝縮部で冷却した気体
    を前記加熱部に強制的に送り返す返還手段とを備え、前
    記返還手段の高圧側に前記自動調節排水手段を連通させ
    たことを特徴とする厨芥処理器。
  2. 【請求項2】 前記返還手段の高圧側の最高気圧が、前
    記返還手段で発生する差圧以下となるようにしたことを
    特徴とする請求項1に記載の厨芥処理器。
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