JPH0740295Y2 - 陰極線管 - Google Patents

陰極線管

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JPH0740295Y2
JPH0740295Y2 JP1987129148U JP12914887U JPH0740295Y2 JP H0740295 Y2 JPH0740295 Y2 JP H0740295Y2 JP 1987129148 U JP1987129148 U JP 1987129148U JP 12914887 U JP12914887 U JP 12914887U JP H0740295 Y2 JPH0740295 Y2 JP H0740295Y2
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resistor
insulating
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ray tube
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勝義 井上
稔 北口
武敏 下間
英治 蒲原
繁 菅原
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Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 (産業上の利用分野) この考案は、陰極線管に係り、特に管内に配置された抵
抗体を介して電子銃の所定の電極に所要の電圧を印加す
る陰極線管に関する。
(従来の技術) 高電圧が印加される陰極線管としてカラー受像管があ
る。このカラー受像管は、通常、第3図に示すように、
パネル(1)、ファンネル(2)からなる外囲器(3)
を有し、そのパネル(1)内側に配設されたシャドウマ
スク(4)に対向して、上記パネル(1)内面に、それ
ぞれ赤、青、緑に発光する3色蛍光体層からなる蛍光面
(ターゲット)(5)が設けられている。また、ファン
ネル(2)のネック(6)内には、3電子ビームを放出
する電子銃(7)が配設されている。この電子銃(7)
は、陰極、この陰極からの電子ビームの発生を制御する
電極およびこの陰極からの電子ビームを蛍光面(5)上
に加速集束する電極など複数の電極からなり、その所定
の電極には、25〜30kV程度の高い陽極電圧以外に、集束
電圧として5〜8kV程度の中電圧を印加することが必要
である。
この電子銃(7)の各電極に印加する電圧は、一般に、
ファンネル(2)に設けられた陽極端子(8)を介して
供給される陽極電圧以外は、ネック(6)端部のステム
部を気密に貫通するステムピンを介して供給されるが、
上記集束電圧のように高い中電圧をステム部を介して供
給することは、そのステムピンに接続されるソケットな
ど供給部の耐圧が問題になり、その構造が複雑になるな
ど不具合な点が多い。
そのため、管内に抵抗体を配設し、この抵抗体により陽
極電圧を分圧して、所要の中電圧を得る方法が、実開昭
48−21561号公報、実開昭55−38484号公報、米国特許第
3,932,786号、米国特許第4,143,298号などに示されてい
る。しかしながら、陰極線管の管内は、この抵抗体を配
置する適切なスペースがなく、そのため、抵抗体を電子
銃に接近させて、ネック内のわずかなスペース内に配置
している。
第4図は、かかる抵抗体の配置された電子銃の一例を示
したものである。この電子銃は、同一平面上を通るセン
タービームおよび一対のサイドビームを放出するインラ
イン型電子銃であって、それぞれヒータ(10a),(10
b),(10c)(図面では(10a)で代表してある)の内
挿された一列配置の3個の陰極(11a),(11b),(11
c)、この3個の陰極(11a),(11b),(11c)(図面
には(11a)のみ表示)に対する位置にそれぞれ電子ビ
ーム通過孔が形成された一体化構造(ユニタイズ構造)
の第1グリッド(G1)、第2グリッド(G2)、第3グリ
ッド(G3)、第4グリッド(G4)、第5グリッド(G5
およびコンバーゼンス・カップ(12)を有し、それぞれ
上記順序で一対の絶縁支持体(13a),(13b)により一
体に固定されている。特にこの図示例の電子銃は、第3
グリッド(G3)を長く、第4グリッド(G4)を短くし
て、第3グリッド(G3)から第5グリッド(G5)までの
間を緩やかな電位勾配を形成することができる長焦点レ
ンズを形成する構造になっている。しかして、この電子
銃に対して、一方の絶縁支持体(13a)の背面に抵抗体
(14)が配置されている。なお、この第4図において、
(15)はコンバーゼンス・カップ(12)に溶接されてフ
ァンネル(2)内面に塗布された内部導電膜(16)に圧
接し、前記陽極端子(8)に印加される陽極電圧をコン
バーゼンス・カップ(12)を介して第5グリッド(G5
に伝達するスペーサ、(17)はネック(6)端部のステ
ム部を気密に貫通するステムピンである。
上記抵抗体(14)は、たとえば長さ60mm、幅5・0mm、
厚さ1・0mmに形成されて電子銃の陰極(11a),(11
b),(11c)側からコンバーゼンス・カップ(12)の側
面上まで延びる絶縁基板(18)と、第2図(A)図およ
び第5図に示すように、酸化ルテニウムにガラスを混合
してこの絶縁基板(18)の一方の面上に蛇行状に形成さ
れた1000MΩ程度の高抵抗部(19)と、この高抵抗部(1
9)を被覆する厚さ50〜200μm程度の薄いガラス層から
なる絶縁被覆(20)と、絶縁基板(18)の両面間を貫通
する貫通孔(21)および絶縁基板(18)面上に上記高抵
抗部(19)に接続されて形成された酸化ルテニウムを主
成分とする数kΩ程度の低抵抗部(22)からなる端子取
出し部(23)と、上記貫通孔(21)にかしめなどの方法
により圧着固定されて低抵抗部(22)に接続されたアイ
レットなどの筒状金属片からなる接続部(24)とから構
成されている。そして、この抵抗体(14)は、上記接続
部(24)に溶接されたたとえばリボン状金属からなる接
続部材(25)の一端を所定の電極やステムピン(17)に
溶接することにより、電気的かつ絶縁支持体(13a)の
背面に機械的に固定されている。
特に上記図示例では、この接続部材(25)により抵抗体
(14)は、コンバーゼンス・カップ(12)、第4グリッ
ド(G4)、第3グリッド(G3)およびステムピン(17)
に接続され、前記陽極端子(8)、内部導電膜(16)、
スペーサ(17)およびコンバーゼンス・カップ(12)を
介して第5グリッド(G5)に供給される25〜30kV程度の
陽極電圧を抵抗体(14)により分圧して、第4グリッド
(G4)に約12kV、第3グリッド(G3)に約6kVの電圧が
印加される。第6図はこれを回路図で示したものであっ
て、(26)は管外に設けられる可変抵抗器である。
ところで、上記のように抵抗体(14)を電子銃に接近さ
せてネック(6)内の狭い空間に配設すると、このネッ
ク(6)内の空間は、電子銃の各電極や内部導電膜から
の電位によって、かなり複雑な電位分布となり、つぎの
ような問題が発生する。
すなわち、ネック(6)内面や電子銃の絶縁支持体(13
a),(13b)、および抵抗体(14)の高抵抗部(19)や
端子取出し部(23)などは絶縁部材で構成されているた
め、電子銃の電極開口から漏れた電子や強電界により、
電極から電界放出された電子などがこれら絶縁部材に衝
突すると、その表面の電位分布が大きく変化する。たと
えば鉛アルカリガラスからなるネック(6)内面に30〜
3000eVのエネルギをもった電子が衝突したとすると、こ
のネック(6)内面から二次電子が放出され、正に帯電
してその電位が上昇し、特に内部導電膜(16)近傍の電
位は高くなる。このような状態になると、抵抗体(14)
の端子取出し部(23)と対向するネック(6)内面と
は、通常0.7mm程度の間隔であるため、これら間に形成
される強電界により、端子取出し部(23)に取付けられ
た金属片からなる接続部(24)から電子が電界放出され
るようになる。この現象は、端子取出し部(23)を通っ
て外部から抵抗体(14)に電流が流れこんだことにな
り、端子取出し部(23)の電位が所定値より上昇して、
電子レンズの強度を変化させ、電子ビームの集束状態を
変動させる。また、3電子ビームを蛍光面(5)上に集
中させる偏向手段を持つ電極(第4図の電子銃では第4,
第5グリッド)間の電位差が変動し、蛍光面(5)上の
ビームスポットの間隔、すなわち電子ビームの集中が変
動して、画像品位を低下させる。
また、陰極線管は、所要の耐電圧特性を保持させるため
に、その製造工程においてスポットノッキングなどの耐
電圧処理が施されるが、この場合、抵抗体(14)の端子
取出し部(23)に取付けられた接続部(24)から電圧放
出される電子などにより、端子取出し部(23)周辺に激
しく沿面放電がおこり、この沿面放電のために端子取出
し部(23)周辺の絶縁被覆(20)にピンホール状のクラ
ックが発生し、剥離したガラス片がシャドウマスク
(4)に付着して蛍光面(5)に欠点を発生させたり、
あるいは電極に付着して耐電圧特性を劣化させるなどの
問題がおこる。
(考案が解決しようとする問題点) 上記のように、従来よりネック内の狭い空間に電子銃に
接近して抵抗体を配設し、高い陽極電圧を分圧して電子
銃の所定の電極に所要の電圧を印加するように構成され
た陰極線管がある。しかし、この従来の陰極線管は、抵
抗体の高抵抗部と電子銃の所定の電極とを接続するため
に抵抗体に形成されている端子取出し部が露出している
ために、この端子取出し部と対向するネック内面との間
に形成される強電界により、端子取出し部に取付けられ
ている金属片からなる接続部から電子が電界放出され、
この電界放出のために端子取出し部の電位が上昇して、
電子ビームの集束状態が変動したり、また電子ビームを
集中させる電極間の電位差が変動し、この変動により蛍
光面上のビームスポットの間隔が変動して画像品位を低
下させるという問題がある。また、陰極線管の製造工程
において耐電圧処理を施すとき、端子取出し部に取付け
られている金属片からなる接続部から電界放出される電
子などにより、端子取出し部周辺に激しく沿面放電がお
こり、その沿面放電のために端子取出し部周辺の絶縁被
覆にピンホール状のクラックが発生し、剥離したガラス
片がシャドウマスクに付着して蛍光面に欠点を発生させ
たり、あるいは電極に付着して耐電圧特性を劣化させる
などの問題がある。
この考案は、上記問題点を解決するためになされたもの
であり、抵抗体の端子取出し部に取付けられている金属
片からなる接続部からの電子の電界放出による電子ビー
ムの集束や集中が変動することなく、かつ陰極線管の製
造工程における耐電圧処理に際して、端子取出し部周辺
に沿面放電をおこしにくくして、蛍光面に欠点を発生さ
せたり、あるいは耐電圧特性を劣化させるなどの問題を
おこさない陰極線管とすることを目的とする。
〔考案の構成〕
(問題点を解決するための手段) 陰極およびこの陰極からの電子ビームの発生を制御する
電極およびこの電極を介して上記陰極からの電子ビーム
をターゲット上に集束させる電極からなる複数の電極が
一体に固定された電子銃近傍に、上記電子銃の所定の電
極に陽極電圧を分圧して所要の電圧を供給する抵抗体が
配設され、この抵抗体が絶縁基板、この絶縁基板の一方
の面に形成された抵抗部、この抵抗部を被覆する絶縁被
覆、上記絶縁基板の所定位置に設けられた端子取出し部
およびこの端子取出し部に取付けられた金属片からなる
接続部で構成されている陰極線管において、上記抵抗体
の端子取出し部および接続部がこれら端子取出し部およ
び接続部を直接覆うセラミック系接着剤からなる第1絶
縁被覆とこの第1絶縁被覆を覆う第2絶縁被覆とにより
二重に被覆された構造に形成したものである。
(作用) 上記のように抵抗体の端子取出し部および接続部をこれ
ら端子取出し部および接続部を直接覆うセラミック系接
着剤からなる第1絶縁被覆とこの第1絶縁被覆を覆う第
2絶縁被覆とにより二重に被覆すると、その各絶縁被覆
の誘電率が真空中における端子取出し部や接続部のそれ
よりも大きいことから、それらにかかる電界強度を緩和
することができ、またその各絶縁被覆の電気抵抗が高い
ことから、端子取出し部や接続部からの電界放射をなく
すことができる。その結果、端子取出し部や接続部に外
部から電流が流れこむことがなくなり、従来問題となっ
た電子ビームの集束や集中の変動、および耐電圧特性の
劣下などの問題を解決することができる。
(実施例) 以下、図面を参照してこの考案を実施例に基づいて説明
する。
陰極線管、特にカラー受像管およびその管内に組込まれ
る電子銃の構造については、従来のそれらと同じである
ので、その説明を省略し、以下、主としてネック内の電
子銃の近傍に配設される抵抗体について述べる。
この抵抗体は、第1図に示すように、所要の大きさに形
成された絶縁基板(18)と、酸化ルテニウムにガラスを
混合してこの絶縁基板(18)の一方の面上に蛇行状に形
成された高抵抗部(19)と、この高抵抗部(19)を被覆
する厚さ50〜200μm程度の薄いガラス層からなる絶縁
被覆(20)と、上記絶縁基板(18)の両面間を貫通する
貫通孔(21)および絶縁基板(18)の一方の面上に形成
され、上記高抵抗部(19)に接続された酸化ルテニウム
を主成分とする低抵抗部(22)からなる端子取付け部
(23)と、上記貫通孔(21)にかしめなどの方法により
圧着固定されて、上記低抵抗部(22)に電気的に接続さ
れたアイレットなどの筒状金属片からなる接続部(24)
とからなる。この接続部(24)の両端部は、上記かしめ
により上記絶縁基板(18)の一方の面上の低抵抗部(2
2)上および絶縁基板(18)の他方の面上に延在してい
る。
しかして、この例の抵抗体では、上記絶縁基板(18)の
一方の面上に形成されている端子取付け部(23)、およ
びこの端子取付け部(23)に取付けられた接続部(24)
の端子取付け部(23)上および上記絶縁基板(18)の他
方の面上に延在する部分上に絶縁被覆(30)が設けられ
ている。この絶縁被覆(30)は、上記絶縁被覆(20)と
同じガラスまたは同等のガラス質、あるいはセラミック
ス系接着剤、ポリイミド系有機材料からなり、厚さ50〜
200μm程度に形成されている。
なお、第1図において、(13a)は電子銃の複数の電極
を一体に固定する絶縁支持体、(G4)は電子銃の第4グ
リッド、(25)は接続部(24)および電子銃の所定の電
極(図示例は第4グリッド(G4))に溶接されて、それ
らを電気的に接続するとともに、抵抗体を電子銃に固定
する接続部材である。
この絶縁被覆(30)は、たとえばガラス微粒子に有機溶
媒を混合してペースト状にしたものを所定の厚さに塗布
したのち、徐々に温度を上げて570℃に約10分保持し、
その後徐冷することにより形成することができる。
ところで、上記のように絶縁基板(18)の一方の面上に
形成されている端子取付け部(23)およびこの端子取付
け部(23)に取付けられた接続部(24)上に絶縁被覆
(30)を設けてそれらを被覆すると、従来、金属片から
なる接続部にかかる電界強度を緩和し、かつ絶縁被覆
(30)の電気抵抗が高いことから、それらから電界放出
されていた電子などを抑制することができ、その結果、
従来その電界放出のために発生していた電子ビームの集
束や集中の変動をなくすことができる。また、カラー受
像管の製造工程の耐電圧処理に際して発生していた沿面
放電を防止して、蛍光面欠点の発生や耐電圧特性の劣化
を防止することができる。
下記表は、端子取付け部(23)およびこの端子取付け部
(23)に取付けられた接続部(24)上に絶縁被覆(30)
が設けられたこの例のカラー受像管の画像品位の劣化の
程度を、従来の端子取付け部(23)およびこの端子取付
け部(23)に取付けられた接続部(24)が露出している
カラー受像管と比較して示したものである。この表にお
いて、ΔiおよびΔH・Sはそれぞれ、 Δi={(I−I′)/I}×100(%) ……(1) ΔH・S=H・S−H・S′ ……(2) ただし、I:抵抗体を流れる電流 H・S:画面水平方向の一対のサイドビームの間隔 ダッシュ(′)は電界放出が起きたときの値である。
この表からわかるように、絶縁被覆(30)が設けられた
この例のカラー受像管の画像品位は、端子取付け部(2
3)および接続部(24)が露出している(絶縁被覆な
し)従来のカラー受像管と比較して、Δi、ΔH・Sが
小さくかつそれらの発生率が低く、したがって、画像品
位が向上することがわかる。
つぎに、この考案に係る抵抗体について述べる。
第2図は、絶縁基板(18)の一方の面に形成された端子
取付け部(23)に筒状金属片からなる接続部(24)が取
付けられ、この接続部(24)の絶縁基板(18)の一方の
面側の端部に厚さ約0.1mmのセラミックス系接着剤から
なる第1絶縁被覆(31a)を被覆し、さらに端子取付け
部(23)およびこの第1絶縁被覆(31a)を覆うように
ガラス質の第2絶縁被覆(31b)を被覆して絶縁被覆(3
0)としたものである。この場合、この抵抗体を電子銃
の電極に接続する接続部材(25)は、絶縁基板(18)の
他方の面側に延在する端部に溶接される。なお、その他
の部分については、前記実施例と同一部分に同一番号を
付してその説明を省略する。
このように端子取付け部(23)および接続部(24)に絶
縁被覆(30)を施し、特に電界放射をおこしやすい接続
部(24)を二重の絶縁層で被覆すると、この接続部(2
4)からの電界放射を一層確実に防止することができ、
電子ビームの集束や集中の変動をより確実になくすこと
ができる。また、カラー受像管の製造工程の耐電圧処理
に際して、沿面放電の発生を確実に防止して、蛍光面欠
点の発生や耐電圧特性の劣化を防止することができる。
また、この例では、接続部材(25)が絶縁基板(18)の
他方の面側に取付けられるので、抵抗体を電子銃に取付
けるとき、接続部材(25)に応力が加わっても、その影
響により絶縁被覆(30)に欠けやクラックなどをさせる
ことなく、したがって陰極線管の性能を向上できるばか
りでなく、抵抗体の電子銃への取付けを容易におこなう
ことができる。また、抵抗体の全面が同質のガラスで被
覆でき、不必要な凹凸をなくして耐電圧を安定するとい
う効果もある。
〔考案の効果〕
電子銃と、この電子銃近傍に配設され、その所定の電極
に陽極電圧を分圧して所要の電圧を供給する抵抗体とを
有し、その抵抗体が絶縁基板、この絶縁基板の一方の面
に形成された抵抗部、この抵抗部を被覆する絶縁被覆、
上記絶縁基板の所定位置に設けられた端子取出し部およ
びこの端子取出し部に取付けられた金属片からなる接続
部から構成される陰極線管において、上記抵抗体の端子
取出し部および接続部を、これら端子取出し部および接
続部を直接覆うセラミック系接着剤からなる第1絶縁被
覆とこの第1絶縁被覆を覆う第2絶縁被覆とにより二重
に被覆したので、端子取出し部や接続部にかかる電界強
度を緩和し、かつその絶縁被覆の電気抵抗が高いことか
ら、これら端子取出し部や接続部からの電界放射をなく
すことができる。すなわち、端子取出し部および接続部
を直接被覆する第1絶縁被覆をセラミック系接着剤とし
たので、熱膨張差が少なく、被覆が剥がれにくい。しか
もこの第1絶縁被覆を第2絶縁被覆により被覆したの
で、仮に第1絶縁被覆が剥がれても、その脱落が防止さ
れる。さらに第1絶縁被覆と第2絶縁被覆との比誘電率
が異なるため、両絶縁被覆間でこれら絶縁被覆に加わる
電位が分圧され、絶縁被覆の破壊電圧を大幅に向上させ
ることができる。したがってそれにより、端子取出し部
や接続部に外部から電流が流れこむことがなくなり、従
来問題となった電子ビームの集束や集中の変動、および
耐電圧特性の劣化などをおこさない陰極線管とすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)および(B)図はそれぞれこの考案の一実
施例であるカラー受像管に組込まれる抵抗体の平面図お
よびその電子銃に取付けられた状態における断面図、第
2図(A)および(B)図はそれぞれ他の実施例の抵抗
体を切り欠いてその一部を示す平面図およびその断面
図、第3図はカラー受像管の全体の構成を示す図、第4
図(A)および(B)図はそれぞれ従来のネック内に配
設された電子銃およびその近傍に配設された抵抗体を示
す斜視図およびネックを切断して示す正面図、第5図は
第4図(B)図のV−V線断面図、第6図はその抵抗体
の等価回路図である。 18…絶縁基板、19…高抵抗部 20…絶縁被覆、21…貫通孔 22…低抵抗部、23…端子取付け部 24…接続部、25…接続部材 30…絶縁被覆、31a…第1絶縁被覆 31b…第2絶縁被覆
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 蒲原 英治 埼玉県深谷市幡羅町1−9−2 株式会社 東芝深谷ブラウン管工場内 (72)考案者 菅原 繁 埼玉県深谷市幡羅町1−9−2 株式会社 東芝深谷ブラウン管工場内 (56)参考文献 特開 昭61−147441(JP,A) 特開 昭61−245501(JP,A)

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】陰極およびこの陰極からの電子ビームの発
    生を制御する電極およびこの電極を介して上記陰極から
    の電子ビームをターゲット上に集束させる電極からなる
    複数の電極が一体に固定された電子銃と、この電子銃の
    近傍に配置され、上記電子銃の所定の電極に陽極電圧を
    分圧して所要の電圧を供給する抵抗体とを管内に有し、
    この抵抗体が絶縁基板、この絶縁基板の一方の面に形成
    された抵抗部、この抵抗部を被覆する絶縁被覆、上記絶
    縁基板の所定位置に設けられた端子取出し部およびこの
    端子取出し部に取付けられた金属片からなる接続部によ
    り構成される陰極線管において、 上記抵抗体の端子取出し部および接続部がこれら端子取
    出し部および接続部を直接覆うセラミック系接着剤から
    なる第1絶縁被覆とこの第1絶縁被覆を覆う第2絶縁被
    覆とにより二重に被覆されていることを特徴とする陰極
    線管。
  2. 【請求項2】第1絶縁被覆を覆う第2絶縁被覆がガラス
    質であることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第2
    項記載の陰極線管。
  3. 【請求項3】端子取出し部は絶縁基板の両面に貫通する
    貫通孔を有し、筒状の金属片からなる接続部がこの貫通
    孔に圧着固定され、この金属片から接続部の上記絶縁基
    板の両面に露出する露出部がこの露出部を直接覆うセラ
    ミック系接着剤からなる第1絶縁被覆とこの第1絶縁被
    覆を覆う第2絶縁とにより二重に被覆されていることを
    特徴とする実用新案登録請求の範囲第1項記載の陰極線
    管。
JP1987129148U 1987-08-27 1987-08-27 陰極線管 Expired - Lifetime JPH0740295Y2 (ja)

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