JP7429305B2 - 気象観測装置、逆止弁及びフックユニット - Google Patents

気象観測装置、逆止弁及びフックユニット Download PDF

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Description

本発明は、大気中で気象観測を行う気象観測装置と、この気象観測装置で用いられる逆止弁及びフックユニットに関する。
特許文献1(図5)には、本願図17に示す気象観測装置100が記載されている。この気象観測装置100において、気球101には吊り下げロープ105を介してパラシュート102が接続され、パラシュート102には吊り下げロープ105を介してラジオゾンデ104が接続されている。パラシュート102及びラジオゾンデ104の間に位置する吊り下げロープ105は、巻下器103に巻かれている。
気象観測装置100が上昇しているとき、上方から下方に向かって、気球101、パラシュート102、巻下器103及びラジオゾンデ104の順で一列に並んでいる。所定の高度で気球101が破裂すると、ラジオゾンデ104の自重によって気象観測装置100が下降する際にパラシュート102が開くことにより、下降速度を低下させている。
特許文献2では、所定の高度で破裂したゴム気球がパラシュートに被さり、パラシュートの開きが阻害されることを防止するために、ゴム気球の内部にパラシュートを収容している。ゴム気球が破裂すると、ゴム気球の内部からパラシュートが露出して、パラシュートが開くことになる。
特許文献3には、ラジオゾンデが取り付けられた気球を自動的に放出する放球装置が記載されている。この放球装置では、気球を放球室内で膨らませ、膨らんだ気球をラジオゾンデと共に放球室の上部から放球装置の外部に放出している。
特開2003-227882号公報 特開2002-308187号公報 特許第6393410号
図17に示す気象観測装置100では、上述したように、気球101、パラシュート102、巻下器103及びラジオゾンデ104が一列に並んでいるため、気象観測装置100の全長(気球101の頂部からラジオゾンデ104の底部までの距離)Lbは長くなりやすい。
ここで、特許文献3のような放球装置を用いて、気象観測装置100を大気中に放出する場合には、上述した全長Lbが比較的長いことにより、気球101が放球室から放出されても、気球101よりも下方に位置する部分(例えば、ラジオゾンデ104)が放球室に引っ掛かりやすくなる。例えば、気球101は、放球室から放出された後、放球装置の外部における気流の影響を受けて真上に上昇しないことがあるため、気球101よりも下方に位置する部分が放球室に引っ掛りやすくなる。このため、気象観測装置100を放球室からスムーズに放出させることができない。
特許文献2に記載のゴム気球では、ゴム気球の内部にパラシュートを収容しているため、大気中に放出するときのゴム気球の全長は、図17に示す気象観測装置100の全長Lbよりも短くすることができる。したがって、特許文献3のような放球装置を用いて、特許文献2に記載のゴム気球を放出する場合には、このゴム気球の一部が放球室に引っ掛かりにくくなる。
一方、本願発明者等が試験を行ったところ、特許文献2のようにパラシュートが収容された気球(以下、「パラシュート内蔵気球)という)の最高到達高度は、特許文献1のようにパラシュートを収容していない気球(以下、「パラシュート外付け気球)という)の最高到達高度よりも低くなった。具体的には、約9年間の観測における平均として、パラシュート内蔵気球の最高到達高度は、パラシュート外付け気球の最高到達高度の2/3であった。
パラシュート内蔵気球の最高到達高度が低い理由は、気流の変化などによって気球が揺れると、パラシュートが気球内で大きく移動して気球を破裂させてしまうことにあると考えられる。したがって、パラシュート内蔵気球(特許文献2)については、所望の高度まで上昇させにくくなる。
本願第1の発明である気象観測装置は、気球と、逆止弁と、ラジオゾンデと、パラシュートとを有する。気球は、ガスが充填されて膨らむ。逆止弁は、気球の口管に設けられ、ガスを気球の内部に導く。ラジオゾンデは、吊下げロープを介して気球に取り付けられる。パラシュートは、傘及びパラシュートロープを含み、降下時に開く。また、パラシュートは、パラシュートロープの側において、逆止弁に固定されている。逆止弁は、気球の外部に露出する部分において、傘を引っ掛けるためのフックを有する。
上述した気象観測装置には巻下器を設けることができる。巻下器には予め吊下げロープが巻かれており、巻下器は、気象観測装置の上昇に応じて吊下げロープを解く。
本願第2の発明である逆止弁は、気球の口管に設けられ、ガスを気球の内部に導く。ここで、気球には、吊下げロープを介してラジオゾンデが取り付けられる。逆止弁には、傘及びパラシュートロープを含むパラシュートがパラシュートロープの側において固定される。また、逆止弁は、気球の外部に露出する部分において、傘を引っ掛けるためのフックを有する。
本願第3の発明は、大気中で上昇しながら気象観測を行う気象観測装置で用いられるフックユニットである。気象観測装置は、逆止弁と、ラジオゾンデと、パラシュートとを有する。逆止弁は、ガスが充填されて膨らむ気球の口管に設けられ、ガスを気球の内部に導く。ラジオゾンデは、吊下げロープを介して気球に取り付けられる。パラシュートは、傘及びパラシュートロープを含み、降下時に開く。ここで、フックユニットは、逆止弁のうち、気球の外部に露出する部分に対して着脱可能に接続される接続部と、この接続部から突出して傘を引っ掛けるためのフックとを有する。
接続部は、逆止弁の外周面に沿って配置される接続リングと、逆止弁と係合する爪とによって構成することができる。接続リングの一部は、逆止弁の外周面から離れる方向に突出して、逆止弁の外周面上に吊下げロープを通すためのスペースを形成することができる。本願第3の発明であるフックユニットを用いることにより、上述した気象観測装置を構成することができる。
本願第1~第3の発明において、フックの先端部は、フックの基端部よりも上方に位置させることができる。傘には、フックに引っ掛けられるリングを設けることができる。
本発明によれば、パラシュートの傘は、逆止弁のフックに引っ掛けられているだけであるため、気球が破裂したときには、傘がフックから外れて開くことができる。ここで、パラシュートは逆止弁に取り付けられているため、パラシュートを吊下げロープに繋げる場合と比べて、気象観測装置の全長を短くすることができる。また、パラシュートは、気球の外部に配置されることになるため、パラシュートを気球の内部に収容する場合と比べて、気象観測装置をより高い高度まで上昇させやすくなる。
上昇中の気象観測装置の構成を示す図である。 第1実施形態である逆止弁の構造を示す図である。 パラシュートが逆止弁から外れる状態を示す図である。 気象観測装置の下降時の状態を示す図である。 第1実施形態のフックについて、他の変形例を示す図である。 第1実施形態のフックについて、他の変形例を示す図である。 第1実施形態のフックについて、他の変形例を示す図である。 第1実施形態のフックについて、他の変形例を示す図である。 第1実施形態のフックについて、他の変形例を示す図である。 第1実施形態のフックについて、他の変形例を示す図である。 第2実施形態で用いられる逆止弁の構造を示す図である。 第2実施形態であるフックユニットの構造を示す図である。 第2実施形態のフックユニットについて、他の変形例を示す図である。 第2実施形態のフックユニットについて、他の変形例を示す図である。 気球に発生する帯電状態を示す図である。 帯電に伴う絶縁破壊によって気球が破裂することを説明する図である。 従来(特許文献1)の気象観測装置の構成を示す図である。
(第1実施形態)
本実施形態である気象観測装置1は、図1に示すように、気球2と、逆止弁3と、巻下器4と、ラジオゾンデ5を有する。上昇時の気象観測装置1の全長Laは、気球2の頂部からラジオゾンデ5の下端までの距離である。
気球2は、ガスが充填されることによって膨らみ、気象観測装置1を大気中で上昇させる。気球2は、天然ゴムや合成ゴムといったゴムで形成することができる。ラジオゾンデ5は、大気中の温度、湿度、圧力などを測定するセンサを有しており、センサの測定情報を無線を介して地上に送信する。
逆止弁3は、気球2の口管に取り付けられており、気球2の内部にガスを充填するために用いられる。逆止弁3の構造については後述する。逆止弁3には、吊下げロープ6の一端が固定されており、吊下げロープ6の他端にはラジオゾンデ5が固定されている。吊下げロープ6は、巻下器4に予め巻き付けられており、気象観測装置1を大気中に放出したときには、巻下器4に巻き付けられた吊下げロープ6が巻下器4から解かれる。これにより、気球2及びラジオゾンデ5の間隔が所定距離まで広がる。なお、本実施形態では、巻下器4を用いているが、巻下器4を省略することもできる。
逆止弁3にはフック3aが一体的に設けられており、逆止弁3を気球2の口管に取り付けたときに、フック3aは気球2の外部に位置する。すなわち、フック3aは、逆止弁3のうち、気球2の外部に露出する部分に設けられている。フック3aには支持ロープ7の一端が固定されており、支持ロープ7の他端にはパラシュート8が固定されている。
パラシュート8は、傘8aと、傘8aの縁に固定された複数のパラシュートロープ8bとを有する。各パラシュートロープ8bの一端は傘8aの縁に固定され、各パラシュートロープ8bの他端は、他のパラシュートロープ8bの他端と接続されている。互いに接続された複数のパラシュートロープ8bの他端には、支持ロープ7の他端が接続されている。
傘8aの頂部には、円環状のリング8cが設けられており、リング8cは、逆止弁3のフック3aに引っ掛けられる。すなわち、リング8cの内側にフック3aが挿入される。リング8cは、成形体のように形状が固定されたものであってもよいし、ロープや帯のように形状が変形するものであってもよい。
次に、逆止弁3の構造について、図2を用いて説明する。
上述したように、逆止弁3はフック3aを有する。フック3aは、棒状に形成されているとともに、所定の曲線に沿って曲げ加工されている。また、フック3aは、逆止弁3の本体部分から上方に向かって延びており、フック3aの先端部3a1は、フック3aの基端部3a2よりも上方に位置している。
逆止弁3は、気球2の内部に挿入される挿入部3bと、挿入部3bに取り付けられる弾性体3cとを有する。弾性体3cは、円筒状に形成されており、弾性変形によって挿入部3bの外周面に密接する。また、逆止弁3はノズル3dを有しており、ノズル3dは、気球2の内部に充填されるガスを供給するためのガス供給機(不図示)に接続される。ノズル3d及び挿入部3bの間には、気球2の口管を固定するための固定部3eが設けられている。
ガス供給機(不図示)から供給されたガスは、ノズル3dの内部を通過して挿入部3bの内部に移動する。挿入部3bの上端は塞がれており、挿入部3bの側壁にはガスを通過させる開口部3b1が形成されている。
開口部3b1は、弾性体3cによって塞がれているが、開口部3b1にガスが到達して開口部3b1での圧力が上昇すると、弾性体3cが弾性変形することにより、挿入部3bの外周面と弾性体3cの内周面との間に隙間が発生する。この隙間をガスが通過することにより、気球2の内部にガスが導かれる。気球2へのガスの充填を終了すると、弾性体3cが挿入部3bの外周面に密接して開口部3b1を塞ぐことにより、気球2の内部のガスが逆止弁3から逆流すること(すなわち、ガスが気球2の外部に漏れること)を防止することができる。
本実施形態である気象観測装置1の動作について、図3及び図4を用いて説明する。
気象観測装置1が上昇して所定の高度に到達すると、気球2が破裂する。気球2が破裂したときの振動や、気球2が破裂した後の逆止弁3の揺動などによって、図3に示すように、パラシュート8のリング8cは逆止弁3のフック3aから外れる。そして、図4に示すように、パラシュート8の傘8aが開き、気象観測装置1が下降する。
本実施形態によれば、パラシュート8が逆止弁3に取り付けられており、パラシュート8は、気球2、巻下器4及びラジオゾンデ5を接続する吊下げロープ6には繋がれていない。これにより、本実施形態である気象観測装置1の全長Laは、図17に示す気象観測装置100の全長Lbよりも短くすることができる。したがって、特許文献3に記載されているような放球装置を用いて気象観測装置1を大気中に放出するときに、気象観測装置1の一部が放球装置の放球室に引っ掛かることを抑制できる。
本実施形態では、パラシュート8が気球2の外部に配置されており、特許文献2のように、パラシュートを気球の内部に収容したものではない。このため、気球の内部に収容されたパラシュートが気球を破裂させることはなく、気象観測装置1を所望の最高到達高度まで上昇させやすくなる。ここで、パラシュート8は逆止弁3に取り付けられているため、気球2の外面にパラシュート8が衝突することはなく、気球2の外部からパラシュート8が気球2を破裂させることもない。
本実施形態では、気球2の下部に位置する逆止弁3にパラシュート8を取り付けることにより、パラシュート8の自重を利用して上昇中の気球2の姿勢を安定化させやすくなる。気球2から離れた位置にパラシュート8を配置すると、気流の影響などによってパラシュート8が揺動して気球2の姿勢が安定しにくくなる。本実施形態のように、逆止弁3にパラシュート8を取り付けて、パラシュート8を気球2に最も近づけることにより、気球2の姿勢を安定化させやすくなる。また、逆止弁3にパラシュート8を取り付けるだけであるため、特許文献2のように、予め気球内にパラシュートを収容する場合と比べて、気象観測装置1を製造しやすくなる。
本実施形態では、図2に示すように、フック3aが湾曲形状を有しているが、この形状に限るものではない。フック3aの形状は、パラシュート8のリング8cを引っ掛けることができるとともに、リング8cをフック3aから外すことができるものであればよい。以下、フック3aの形状の変形例について説明する。
図5に示すフック3aでは、先端部3a1が図2に示すフック3aの先端部3a1よりも弾性体3cの側に位置している。すなわち、図5に示すフックaの曲率は、図2に示すフック3aの曲率よりも大きくなっている。図6に示す構造では、フック3aが直線状に形成されており、逆止弁3の上下方向(図6の上下方向)に対して略直交する方向に延びている。図6に示すフック3aでは、先端部3a1及び基端部3a2が同一の高さに位置している。
図7に示す構造では、フック3aの先端側の一部が傾斜しており、この傾斜部分が直線状に形成されている。この傾斜部分の傾斜角度(図7の左右方向に延びる水平線に対する角度)は適宜決めることができる。図8に示す構造では、フック3aが直角に折れ曲がっている。
一方、図9に示すように、フック3aの外面に凹部3a3を形成したり、図10に示すように、フック3aの外面に凸部3a4を形成したりすることができる。凹部3a3や凸部3a4は、リング8cと接触させてリング8cを位置決めするために用いられる。ここで、凹部3a3や凸部3a4は、複数形成されていてもよい。図9では、凹部3a3が曲面で構成されているが、凹部3a3は、複数の平坦面で構成したり、平坦面及び曲面の組み合わせで構成したりすることができる。図10では、凸部3a4が曲面で構成されているが、凸部3a4は、複数の平坦面で構成したり、平坦面及び曲面の組み合わせで構成したりすることができる。
本実施形態では、フック3aが棒状に形成されているが、フック3aの長手方向と直交する断面の形状は、適宜決めることができる。また、フック3aは、棒状ではなく、平板状に形成してもよい。この場合には、フック3aにリング8cを引っ掛けることができるように、フック3aの形状に応じてリング8cの形状を変更すればよい。フック3aを平板状に形成した場合にも、図2、図5~図8に示す形状とすることができるし、図9に示す凹部3a3や図10に示す凸部3a4を形成することもできる。
本実施形態では、リング8cが傘8aの頂部に設けられているが、傘8aの他の部分(頂部以外の部分)にリング8cが設けられていてもよい。すなわち、リング8cを用いて、パラシュート8を逆止弁3のフック3aに着脱可能に取り付けることができればよい。また、リング8cは円環状に形成されているが、これに限るものではなく、フック3aに引っ掛けることができる形状であればよい。例えば、円環の一部が取り除かれた形状(いわゆるC字形状)であってもよいし、円環以外の形状(多角形に沿った形状)であってもよい。
本実施形態では、逆止弁3が図2に示す構造を有しているが、この構造に限るものではない。逆止弁3は、ガス供給機からのガスを気球2の内部に導くとともに、気球2の内部のガスが逆止弁3を介して気球2の外部に漏れない構造を有していればよい。このため、逆止弁3の構造としては、公知の構造を適宜採用することができる。
本実施形態では、パラシュート8に接続された支持ロープ7をフック3aに固定しているが、支持ロープ7を省略することもできる。すなわち、複数のパラシュートロープ8bが互いに接続されている部分をフック3aに固定することができる。また、支持ロープ7は、フック3aではなく、逆止弁3のうち、フック3a以外の部分に固定することもできる。
なお、パラシュート8をラジオゾンデ5に取り付けることも考えられるが、この場合には、以下に説明するデメリットがある。
ラジオゾンデ5には、高層大気中の温度、湿度、気圧などを測定するためのセンサが設けられているが、ラジオゾンデ5にパラシュート8を取り付けてしまうと、パラシュート8の存在によってセンサの測定に悪影響を与えてしまう。また、吊下げロープ6を介してラジオゾンデ5と接続されている巻下器4は、ラジオゾンデ5の重量を考慮して設計されている。ラジオゾンデ5にパラシュート8を取り付けてしまうと、パラシュート8の重量分だけ、巻下器4にかかる負荷が増加し、巻下器4の設計を変更しなければならなくなり、既存の巻下器4を用いることができなくなる。
(第2実施形態)
第1実施形態では、フック3aが一体的に形成された逆止弁3について説明したが、本実施形態では、逆止弁に対してフックを着脱可能な構成としている。以下、本実施形態について、具体的に説明する。なお、第1実施形態で説明した部材と同じ部材については、同一の符号を用い、詳細な説明は省略する。
本実施形態では、図11に示す逆止弁10が用いられる。逆止弁10は、第1実施形態で説明した逆止弁3において、フック3aを省略したものである。具体的には、逆止弁10は、第1実施形態で説明した弾性体3c、ノズル3d及び固定部3eを有する。また、逆止弁10は、後述するフックユニット20が取り付けられて支持される支持部11と、開口部12aを備えたブラケット12とを有する。支持部11の一端は、固定部3eに一体的に接続されているとともに、支持部11の他端は、ノズル3dに一体的に接続されている。
本実施形態では、図12に示すフックユニット20が逆止弁10の支持部11に対して着脱可能に取り付けられる。フックユニット20は、接続リング21と、一対のフランジ22a,22bと、爪23と、フック24と、一対のリブ25とを有する。
接続リング21は、逆止弁10の支持部11の外周面に沿った形状に形成されており、支持部11に取り付けられる。接続リング21の一部である屈曲部21aは、接続リング21が取り付けられた逆止弁10の外周面から離れる方向に突出しており、逆止弁10の外周面においてスペースSを形成する。このスペースSは、吊下げロープ6や支持ロープ7を通すためのスペースである。
スペースSに吊下げロープ6や支持ロープ7を通すことにより、吊下げロープ6や支持ロープ7を屈曲部21aに固定することができる。例えば、吊下げロープ6の一端をスペースSに通した後に、吊下げロープ6の一端をリング状に形成することにより、吊下げロープ6を屈曲部21aに固定することができる。同様の方法によって、支持ロープ7を屈曲部21aに固定することができる。
なお、スペースSには、吊下げロープ6及び支持ロープ7の一方だけを通すこともできる。ここで、吊下げロープ6を屈曲部21aに固定する場合には、例えば、支持ロープ7を第1実施形態と同様にフック24に固定することができる。また、支持ロープ7を屈曲部21aに固定する場合には、例えば、吊下げロープ6を第1実施形態と同様に逆止弁3に固定することができる。
接続リング21の一部を屈曲部21aで構成することにより、上述したように、吊下げロープ6や支持ロープ7を固定するためのスペースSを形成することができる。また、屈曲部21aでの弾性変形を利用して、接続リング21を逆止弁10の支持部11に取り付けやすくすることができる。
一対のフランジ22a,22bは、接続リング21の周方向における両端に一体的に接続されている。爪23は、フランジ22aのうち、フランジ22bと対向する面に形成されている。また、フランジ22bのうち、フランジ22aと対向する面にも、爪23と同様の爪(不図示)が形成されている。フランジ22a,22bの爪23は、逆止弁10のブラケット12に形成された開口部12a(図11参照)と係合する。これにより、フックユニット20を逆止弁10の支持部11に取り付けることができる。なお、爪23は、一対のフランジ22a,22bのうちの一方だけに形成されていてもよい。
フック24には、第1実施形態のフック3aと同様に、パラシュート8のリング8cが引っ掛けられる。ここで、フック24の形状は、リング8cを引っ掛けることができる形状であればよく、例えば、図5、図6、図7及び図8に示すフック3aの形状とすることができる。また、フック24に対して、図9に示す凹部3a3を形成したり、図10に示す凸部3a4を形成したりすることができる。
フック24の上面及び下面には、フック24の強度を向上させるためのリブ25が形成されている。リブ25は、接続リング21の外周面からフック24の屈曲部分までの間において、フック24の長手方向に沿って形成されている。また、リブ25は、段差部25aを有しており、パラシュート8のリング8cをフック24に引っ掛けたとき、リング8cを段差部25aに接触させて位置決めすることができる。
次に、本実施形態であるフックユニット20の変形例について、図13及び図14を用いて説明する。以下、図12に示すフックユニット20と異なる点について主に説明する。
図13に示すフックユニット20では、リブ26a,26bの形状が図12に示すリブ25の形状と異なっている。リブ26a,26bは、フック24の外周面から突出しており、リブ26aはフック24の上部に位置しており、リブ26bはフック24の下部に位置している。リブ26a,26bの突出量は、接続リング21からフック24の先端側に向かって連続的に減少しており、リブ26a,26bの突出量は互いに異なっている。
パラシュート8のリング8cをフック24に引っ掛けたときには、リング8cがリブ26a,26bに接触して位置決めされる。ここで、リブ26a,26bの突出量は、接続リング21に向かって連続的に増加しているため、リング8cのサイズに応じて、リング8c及びリブ26a,26bの接触位置(すなわち、リング8cの位置決め)が変化する。
図14に示すフックユニット20では、リブ27,28の形状が図12に示すリブ25の形状と異なっている。リブ27,28は、フック24の外周面から突出しており、リブ27はフック24の上部に位置しており、リブ28はフック24の下部に位置している。また、リブ27,28は、接続リング21からフック24の途中位置までの間において、フック24に沿って形成されている。
リブ27の一端部(フック24の先端側の端部)には、リブ27の他の部分よりも突出した突出部27aが形成されている。また、リブ28の一端部(フック24の先端側の端部)には、テーパ面28aが形成されている。パラシュート8のリング8cをフック24に引っ掛けたときには、リング8cがリブ27の突出部27a及びリブ28のテーパ面28aに接触して位置決めされる。
本実施形態では、フックユニット20の爪23を逆止弁10の開口部12aに係合させることことにより、フックユニット20を逆止弁10に取り付けているが、これに限るものではない。フックユニット20を逆止弁10に着脱可能に取り付けることができれば、いかなる構造であってもよい。
例えば、フランジ22a,22bを省略し、接続リング21を逆止弁10の支持部11にはめ込むようにしてもよい。この場合には、接続リング21を弾性変形させながら支持部11にはめ込み、接続リング21の復元力を利用して、接続リング21を支持部11に取り付けることができる。一方、接続リング21の内周面に爪(又は凹部)を形成するとともに、支持部11の外周面に凹部(又は爪)を形成しておき、爪を凹部に係合させることにより、接続リング21を支持部11に取り付けることができる。
第1実施形態及び第2実施形態において、フック3a,24は、パラシュート8のリング8cを引っ掛けるために用いているが、以下に説明するように、気球2に蓄積された電荷をフック3a,24から大気中に放出させる機能(放電索としての機能)も有している。
まず、気象観測装置1が上昇すると、この上昇に伴う摩擦によって気球2が帯電する。具体的には、図15に示すように、気球2の内側の面がマイナスに帯電し、気球2の外側の面がプラスに帯電する。なお、図15では、図1に示す気象観測装置1の一部を示している。
一方、気象観測装置1が上昇すると、気球2の外部に存在する大気圧が低下して気球2が膨張することにより、気球2の厚みが減少する。具体的には、図16に示すように、気球2の内周面2aと気球2の外周面2bとの間隔(すなわち、気球2の厚み)が減少する。図16において、点線は、気球2が膨張する前の内周面2a及び外周面2bの位置であり、実線は、気球2が膨張した後の内周面2a及び外周面2bの位置である。また、図16に示す矢印は、気球2の膨張によって内周面2aや外周面2bが変位する方向である。
上述したように、気球2の内周面2a及び外周面2bが帯電している状態において、内周面2a及び外周面2bの間隔(気球2の厚み)が減少すると、絶縁破壊が発生して気球2が破裂してしまうことがある。これにより、気象観測装置1を所望の高度まで上昇させにくくなる。
第1実施形態及び第2実施形態によれば、フック3a,24を放電索として機能させることができ、気球2に蓄積された電荷をフック3a,24から大気中に放出させることができる。これにより、気象観測装置1の上昇によって気球2が膨張しても、上述した帯電に伴う絶縁破壊が発生することを防止でき、気象観測装置1を所望の高度まで上昇させることができる。
1:気象観測装置、2:気球、3,10:逆止弁、3a,24:フック、
3a1:先端部(フック)、3a2:基端部(フック)、4:巻下器、
5:ラジオゾンデ、6:吊下げロープ、7:支持ロープ、
8:パラシュート、8a:傘、8b:パラシュートロープ、8c:リング、
20:フックユニット、21:接続リング、21a:屈曲部、23:爪、
S:スペース

Claims (12)

  1. ガスが充填されて膨らむ気球と、
    前記気球の口管に設けられ、前記ガスを前記気球の内部に導く逆止弁と、
    吊下げロープを介して前記気球に取り付けられるラジオゾンデと、
    傘及びパラシュートロープを含み、降下時に開くパラシュートと、を有し、
    前記パラシュートは、前記パラシュートロープの側において、前記逆止弁に固定されており、
    前記逆止弁は、前記気球の外部に露出する部分において、前記傘を引っ掛けるためのフックを有することを特徴とする気象観測装置。
  2. 前記フックの先端部は、前記フックの基端部よりも上方に位置していることを特徴とする請求項1に記載の気象観測装置。
  3. 前記傘は、前記フックに引っ掛けられるリングを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の気象観測装置。
  4. 予め前記吊下げロープが巻かれており、前記気象観測装置の上昇時に前記吊下げロープを解く巻下器を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の気象観測装置。
  5. 吊下げロープを介してラジオゾンデが取り付けられる気球の口管に設けられ、ガスを前記気球の内部に導く逆止弁であって、
    前記逆止弁には、傘及びパラシュートロープを含むパラシュートが前記パラシュートロープの側において固定され、
    前記逆止弁は、前記気球の外部に露出する部分において、前記傘を引っ掛けるためのフックを有することを特徴とする逆止弁。
  6. 前記フックの先端部は、前記フックの基端部よりも上方に位置していることを特徴とする請求項5に記載の逆止弁。
  7. 前記フックには、前記傘に設けられたリングが引っ掛けられることを特徴とする請求項5又は6に記載の逆止弁。
  8. 大気中で上昇しながら気象観測を行う気象観測装置で用いられるフックユニットであって、
    前記気象観測装置は、
    ガスが充填されて膨らむ気球の口管に設けられ、前記ガスを前記気球の内部に導く逆止弁と、
    吊下げロープを介して前記気球に取り付けられるラジオゾンデと、
    傘及びパラシュートロープを含み、降下時に開くパラシュートと、を有し、
    前記フックユニットは、
    前記逆止弁のうち、前記気球の外部に露出する部分に対して着脱可能に接続される接続部と、
    前記接続部から突出して前記傘を引っ掛けるためのフックと、を有することを特徴とするフックユニット。
  9. 前記フックの先端部は、前記フックの基端部よりも上方に位置していることを特徴とする請求項8に記載のフックユニット。
  10. 前記接続部は、
    前記逆止弁の外周面に沿って配置される接続リングと、
    前記逆止弁と係合する爪と、を有することを特徴とする請求項8又は9に記載のフックユニット。
  11. 前記接続リングの一部は、前記逆止弁の外周面から離れる方向に突出して、前記逆止弁の外周面上に前記吊下げロープを通すためのスペースを形成することを特徴とする請求項10に記載のフックユニット。
  12. 請求項8から11のいずれか1つに記載のフックユニットと、
    ガスが充填されて膨らむ気球の口管に設けられ、前記ガスを前記気球の内部に導く逆止弁と、
    吊下げロープを介して前記気球に取り付けられるラジオゾンデと、
    傘及びパラシュートロープを含み、降下時に開くパラシュートと、を有することを特徴とする気象観測装置。
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