JP5697782B1 - 係留気球 - Google Patents

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Abstract

【課題】強風を受けたときでも気球の姿勢が不安定になるおそれが低い係留気球を提供する。【解決手段】係留気球1は、気球10と、スクープ20と、一端が気球10の表面に接続され且つ少なくとも1つがスクープ20に接続された単数又は複数の繋留索30〜33とを有する。スクープ20は、一方の面から他方の面に空気を透過する第1膜部21と、一方の面から他方の面に空気を透過する割合が第1膜部21よりも小さい第2膜部22とを有し且つ気球10の表面に一部が接合される。【選択図】図1

Description

本発明は、係留気球に関する。
災害等で基地局の動作が停止した場合、動作を停止した基地局がカバーしていたエリアでは、携帯電話等の携帯端末の通信ができなくなる通信障害が発生する。通信障害が発生した場合に、動作を停止した基地局を早急に回復して通信障害を解消することが求められる。しかしながら、基地局が倒壊した場合等、基地局の機能を早急に復旧することが困難な場合がある。
一方、気球と、気球を係留するために気球に接続された係留索とを有す係留気球が知られている。係留気球は、風力発電装置等の大型構造物を建設するときの上空の風速調査、風速及び気温等の鉛直分布の調査、及び災害時の被害状況の確認のための映像撮影等に使用されることが知られている。しかしながら、係留気球は、強風を受けると適切な位置を維持できないおそれがある。
特許文献1には、強風を受けた場合でも適切な位置することができる係留気球が記載されている。特許文献1に記載される係留気球は、気球、及び気球に接続された係留索に加えて、気球が強風を受けた場合でも気球が適切な位置を保つように機能するスクープを有する。スクープは、気球が適切な位置を保つのに適切な空気抵抗を気球に付与するように多孔性材料で形成される。
米国特許第5065163号明細書
本願発明者は、災害等で動作を停止した基地局を早急に復旧することが困難な場合に、基地局の機能を代替する中継局を気球に搭載して、動作を停止した基地局がカバーしていたエリアの通信障害を早急に回復することを見出した。中継局を搭載した気球を約100[m]の高度まで上昇させて係留することにより、半径3[km]以上のエリアをカバーする中継局を実現することができる。
しかしながら、係留されている気球が強風を受けると、気球の姿勢が乱れるという問題がある。例えば、気球が強い横風を受けると、気球に加わる回転モーメントにより一方向に回転する回転運動を開始して、気球を係留する係留索が絡まると共に、気球の姿勢が不安定になるおそれがある。
本発明は、強風を受けたときでも気球の姿勢が不安定になるおそれが低い係留気球を提供することを目的とする。
上記目的を実現するため、本発明に係る係留気球は、気球と、一方の面から他方の面に空気を透過する第1膜部と、一方の面から他方の面に空気を透過する割合が第1膜部よりも小さい第2膜部とを有し且つ気球の表面に一部が接合されたスクープと、一端が気球の表面に接続され且つ少なくとも1つがスクープに接続された単数又は複数の繋留索と、を有することを特徴とする。
本発明に係る係留気球では、スクープは、底角部分が切欠された二等辺三角形状に形成されることが好ましい。
また、本発明に係る係留気球では、第2膜部は、スクープの頂角を含むように配置されることが好ましい。
また、本発明に係る係留気球では、第1膜部の一方の面から他方の面に空気を透過する割合を示す透過率は、0.5以上0.9以下であることが好ましい。
また、本発明に係る係留気球では、第2膜部の一方の面から他方の面に空気を透過する割合を示す透過率は、0以上0.3以下であることが好ましい。
本発明によれば、強風を受けたときでも気球の姿勢が不安定になるおそれが低い係留気球が提供される。
空中に位置する実施形態に係る係留気球の斜視図である。 (a)は図1に示す気球の部分断面側面図であり、(b)は(a)に示す気球の底面図である。 図1に示すスクープの平面図である。 図1に示すスクープの作用効果を説明する図である。 図1に示す係留気球の正面図である。 図1に示すスクープの発生応力と他のスクープの発生応力との比較を示す図である。 (a)は第2実施形態に係るスクープを示す図であり、(b)は第3実施形態に係るスクープを示す図である。
以下の図面を参照して、本発明に係る係留気球について説明する。但し、本発明の技術的範囲はそれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明との均等物に及ぶ点に留意されたい。
実施形態に係る係留気球のスクープは、透過率が比較的高い第1膜部と、透過率が比較的低い第2膜部とを有する。スクープが、透過率が比較的低い第2膜部を有することにより、気球が受ける気流の風速が増加した場合でも、気流を受けることにより気球に発生するモーメントよりも大きなモーメントをスクープが発生できる。気球に発生するモーメントよりも大きなモーメントをスクープが発生できるので、係留気球は、強風下でも姿勢が不安定になるおそれはなく、風見安定を維持できる。
図1は、空中に位置する実施形態に係る係留気球の斜視図である。
係留気球1は、気球10と、スクープ20と、第1〜第3係留索30〜32と、主係留索33と、中継局40とを有する。
図2(a)は内部に気体が充填された気球10の部分断面側面図であり、図2(b)は内部に気体が充填された気球10の底面図である。
気球10は、外袋11と、ヘリウム収納袋12と、空気収納袋13と、ペイロード用ドーム14と、3つの係留索取付け部15とを有する。気球10は、ヘリウム収納袋12及び空気収納袋13と外袋11との二重構造となっているので、外袋11は、ガスバリア性を有する材料で形成される必要はない。外袋11は、合成繊維等の堅固、軽量且つ風を通さない材料で形成される。ヘリウム収納袋12は、ヘリウムを充填する袋であり、外袋11と比較して強度及び耐久性が低く且つ軽量な材料により形成される。例えば、ヘリウム収納袋12は、プラスチックフィルムを溶着することにより形成される。空気収納袋13は、外袋11と比較して強度及び耐久性が低く且つ軽量な材料により形成される。空気収納袋13は、ヘリウム収納袋12と同様に、プラスチックフィルムを溶着することにより形成される。ペイロード用ドーム14は、有底の円筒状の部材であり、底部が空気収納袋13に接するように配置される。ペイロード用ドーム14は、発泡スチロール等の堅固且つ軽量な素材により形成される。ペイロード用ドーム14の凹部には、中継局40が配置される。
気球10は、ヘリウム収納袋12にヘリウムが充填され且つ空気収納袋13に空気が充填されているとき、高さ方向に短軸を有する回転楕円体状の形状を有する。すなわち、内部に気体が充填されているとき、気球10は、円形状の平面形状を有し且つ楕円状の正面形状を有する扁平形状となる。一例では、気球10は、直径4.6[m]の円状の平面形状を有し且つ、長径4.6[m]、短径2.66[m]の楕円状の正面形状を有する。
3つの係留索取付け部15は、正面から見たときに長径に沿うように気球10の表面に配置される。3つの係留索取付け部15のそれぞれは、第1〜第3係留索30〜32の何れか1つの一端に接続される。スクープ20が接合される部分に近接する位置に配置される係留索取付け部15には第1係留索30の一端が接続され、他の2つの係留索取付け部15には、第2係留索31及び第3係留索32の一端がそれぞれ接続される。
図3は、スクープ20の平面図である。
スクープ20は、姿勢安定膜とも称され、一方の面から他方の面に空気を透過する第1膜部21と、第2膜部22とを有する可とう性の膜材である。スクープ20は、底辺23、底辺23の反対に位置する頂角28で一端が接続された第1等辺24及び第2等辺25、及び底辺23の両端から第1等辺24及び第2等辺25の他端にそれぞれ延伸する第1切欠辺26及び第2切欠辺27により囲まれた形状を有する。第1等辺24及び第2等辺25は互いに長さが等しく、第1切欠辺26及び第2切欠辺27は互いに長さが等しい。すなわち、スクープ20は、底角部分が切欠された二等辺三角形状に形成される。スクープ20の頂角28には、スクープ20と第1係留索30とを接続する接続索29が接続される。スクープ20の頂角28と第1係留索30とが接続索29を介して接続されることにより、係留気球1が空中に上げられたときに、ヨットの帆のようにスクープ20が風を受けて、係留気球1は、スクープ20が風下となるように風見安定する。
第1膜部21は、一方の面から他方の面に空気を透過するように編み込まれたポリエステルにより形成される。第1膜部21は、底辺23と、第1等辺24及び第2等辺25の頂角28の近傍の部分を除く部分と、第1切欠辺26及び第2切欠辺27と、第2膜部22と接する辺とにより囲まれた形状を有する。第1膜部21は、底辺23、第1切欠辺26及び第2切欠辺27のそれぞれの近傍で、気球10に接合される。第1膜部21の一方の面から他方の面に空気を透過する割合を透過率は0.5である。
本明細書では、膜材の一方の面から他方の面に空気を透過する割合を透過率ρと称する。透過率ρは、送風機から送風された風の風速〔m/s〕と、送風機から送風された風が膜材の一方の面から他方の面に透過した後に風速計で測定されたときの風速〔m/s〕との比から以下の式で示される。
Figure 0005697782
なお、透過率ρを測定するとき、透過率ρが測定される膜材は、風を送風する送風機の送風口と、膜材を透過した後の風速を計測する風速計の検出部との間を結ぶ直線の中点に配置される。
第2膜部22は、第1膜部21と同様に形成されたポリエステルに、透過率が0であるナイロンにより形成されるナイロン膜を縫い付けることにより形成される。透過率が0であるナイロン膜が縫い付けられることにより、第2膜部22の透過率は0になる。第2膜部22は、二等辺三角形状に形成され、スクープ20の頂角28を含むように配置される。
図4は、スクープ20の作用効果を説明する係留気球1の平面図である。図4において、矢印Aは気球10が受ける気流の水平成分であり、Irは矢印Aで示される気流の水平成分により気球10に発生する回転モーメントである。また、Fsはスクープ20に矢印Aで示される気流の水平成分により発生する抗力であり、Rsはスクープ20の重心と抗力Fsの作用点との間の距離であり、θはFsとRsとの間の角の角度である。FsとRsとの間の角の角度θは、スクープ20が風下に位置するように係留気球1が風見安定しているときに90度となり、スクープ20が風下から離れるに従って小さくなり、スクープ20が気流の水平成分の方向と直交する位置になるとき0度になる。
矢印Aで示される気流の水平成分がスクープ20に作用することにより、回転モーメントIrを打ち消すようにスクープ20により発生するモーメントIsは、
Is = Fs・Rs・cosθ (1)
で示される。cosθは、係留気球1が風見安定しているときに0になり、スクープ20が風下から離れるに従って大きくなるので、係留気球1は、モーメントIsによって風見安定するようにフィードバック制御される。
係留気球1は、
Ir<Is (2)
の関係を満たしているとき、スクープ20を風下側として風見安定する。しかしながら、例えば矢印Aで示される気球10が受ける気流の水平成分の大きさが5[m/s]を超えるなど大きくなると、受風面積がより大きい気球10に発生する回転モーメントIrが、スクープ20により発生するモーメントIsよりも大きくなる。すなわち、
Ir>Is (3)
となり、スクープ20により発生するモーメントIsが気球10に発生する回転モーメントIrを打ち消すことができなくなる。式(3)のようにスクープ20により発生するモーメントIsが気球10に発生する回転モーメントIrを打ち消すことができなくなると、係留気球1は、風見安定した状態から逸脱して回転運動を開始する。
スクープ20は、一方の面から他方の面に空気を透過する第1膜部21と、空気を透過する割合が第1膜部21の一方の面から他方の面に空気を透過する割合よりも小さい第2膜部22とを有する。第2膜部22は、一方の面から他方の面に空気を透過する割合が第1膜部21よりも小さいので、第2膜部22により生じる単位面積当たりの抗力Fs2は、第1膜部21により生じる単位面積当たりの抗力Fs1よりも大きくなる。すなわち、スクープ20の単位面積当たりの抗力は、第2膜部22を配置することにより、第1膜部21のみで形成される場合に比較して大きくすることができるので、スクープ20に発生する抗力Fsはより大きくなる。スクープ20に発生する抗力Fsが大きくなると、式(1)で示されるスクープ20により発生するモーメントIsもまた大きくなる。
図5は、係留気球1の正面図である。図5には、気球10及びスクープ20が示され、第1〜第3係留索30〜32、主係留索33及び中継局40は省略される。図5において、aは気球10を正面から見たときの短径を示し、bは気球10を正面から見たときの長径を示す。図5において、矢印Aはスクープ20の気球10に遮れることなく目視可能な部分を示し、矢印Bはスクープ20の気球10に遮れて目視不可能な部分を示す。
上述のように、スクープ20は、式(2)に示す条件を満たしているとき、スクープ20を風下側として風見安定するので、図5は、風見安定している係留気球1を風上方向から見た図である。係留気球1が風見安定しているとき、スクープ20の矢印Aで示される部分は、風見安定に寄与する。一方、スクープ20の矢印Bで示される部分は、気球10の背面に近接しているため風見安定への寄与は小さい。なお、図1に示すように気球10が受ける気流の水平成分の大きさが大きくなり、スクープ20が配置される風下端に対して気球10の風上端が上方に位置しヘッドアップした状態になると、スクープ20の風見安定に寄与する部分は増加する。スクープ20は、矢印Aで示される部分の高さが気球10の短径の0.5倍となり且つ幅が気球10の短径の0.7倍となるように配置される。また、第2膜部22は、高さが短径の0.25倍となり且つ底辺が気球10の短径の0.3倍となるように配置される。
係留気球1では、第1膜部21より透過率が低く発生する抗力が大きい第2膜部22を、底角部分が切欠された二等辺三角形状のスクープ20の頂角を含むように配置することにより、効果的にスクープ20に発生するモーメントIsを増加させている。すなわち、第2膜部22が配置されるスクープ20の頂角近傍は、気球10との接合部であるスクープ20の底辺の反対に位置するので、係留気球1の姿勢にかかわらず気流の水平成分により確実に抗力を発生できる。また、第2膜部22が配置されるスクープ20の頂角近傍は、重心との間の距離がスクープ20の等辺の近傍と比較して長いので、第2膜部22により発生するモーメントはより大きくなる。
図6は、スクープ20の発生応力と、第1膜部21と同様に形成された膜材で形成され且つスクープ20と同様な形状を有するスクープ(以下、比較用スクープと称する)の発生応力との比較を示す図である。図6において、横軸は図5に示す気球の正面から気球が受ける気流の水平成分の風速[m/s]を示し、縦軸はスクープに発生する応力Fs[N]を示す。図6において、実線はスクープ20の発生応力を示し、破線は比較用スクープの発生応力を示す。
第2膜部22が配置されるスクープ20の発生応力は、比較用スクープの発生応力に対して、約1.2倍になっている。スクープ20の発生応力Fsが1.2倍になることにより、式(1)で示されるスクープ20により発生するモーメントIsもまた比較用スクープにより発生するモーメントの1.2倍になる。
第1〜第3係留索30〜32のそれぞれは、係留気球1が空中にあるときに受ける気流による張力で切断されない材料で形成される。第1係留索30の一端はスクープ20が接合される部分に近接する位置に配置される係留索取付け部15に接続され、第2係留索31及び第3係留索32のそれぞれの一端は他の2つの係留索取付け部15に接続される。第1〜第3係留索30〜32のそれぞれの他端は、結節点34において、主係留索33の一端と接続される。一例では、結節点34における第1〜第3係留索30〜32のそれぞれの他端と主係留索33の一端とは、接続金具を介して接続される。第1係留索30は、スクープ20の頂角と接続索29を介して接続される。一例では、第1係留索30と接続索29とは、接続金具を介して接続される。
主係留索33は、第1〜第3係留索30〜32と同様に、係留気球1が空中にあるときに受ける気流による張力で切断されない材料で形成される。主係留索33の他端は、不図示のウインチに接続される。主係留索33の他端に接続されるウインチから主係留索33が巻き出されるとき、係留気球1は巻出量に応じて空中に上昇し、ウインチから主係留索33が巻き取られるとき、係留気球1は巻戻量に応じて空中から下降する。
中継局40は、不図示の中継用アンテナ及び対移動局用アンテナを有し、移動体通信網に接続される基地局と、基地局がカバーしていたエリア内に位置する携帯端末との間の通信網を形成する。
係留気球1は、底角部分が切欠された二等辺三角形状を有し且つ透過率が比較的低い第2膜部22が頂角を含むように配置されるスクープ20を有するので、強風を受けた場合でも姿勢が乱れるおそれが低い。一例では、係留気球1は、水平方向の風速が20[m/s]の強風においても回転することなく、安定した姿勢が維持される。
しかしながら、スクープの形状及びスクープ内部の透過率が比較的低い部分の配置等は、スクープ20のものに限定されない。
図7(a)は第2実施形態に係るスクープを示す図であり、図7(b)は第3実施形態に係るスクープを示す図である。
スクープ50は、底角部分が切欠された二等辺三角形状の形状でなく、両端部分が切欠された円弧状の形状であることがスクープ20と相違する。スクープ50は、透過率が比較的高い第1膜部51と、透過率が比較的低い第2膜部52とを有する。第2膜部52は、円弧状のスクープ50の弧54の頂上58を含むように配置される。第1膜部51は、第2膜部52が配置されるスクープ50の頂上58と反対側の直線部55及び直線部の両端から円弧部の両端にそれぞれ延伸する第1切欠辺56及び第2切欠辺57のそれぞれの近傍で気球10に接合される。
スクープ60は、透過率が比較的低い第2膜部が頂角を含むように配置されないことがスクープ20と相違する。スクープ60は、透過率が比較的高い第1膜部61と、透過率が比較的低い第2膜部62とを有する。第2膜部62は、底辺63と頂角68との間のより頂角68に近い位置に配置される。第2膜部62は、頂角68と底辺63とを結ぶ垂線となるスクープ60の中心線を軸として線対称になるように配置される。すなわち、第2膜部62は、第1等辺64との間の距離と第2等辺65との間の距離とが等しくなるように配置される。第1膜部61は、底辺63、第1切欠辺66及び第2切欠辺67のそれぞれの近傍で、気球10に接合される。
係留気球10では、第1膜部21の透過率は0.5であり、第2膜部22の透過率は0であったが、スクープは透過率が比較的高い第1膜部と透過率が比較的低い第2膜部とを有していればよい。
透過率が比較的高い第1膜部の透過率は0.5以上0.9以下であることが好ましい。第1膜部の透過率が0.5よりも小さくなると、スクープが気流を受けることにより生じるモーメントが気球10に生じる気流を受けることにより生じるモーメントよりも小さくなり、気球10が風見安定できなくなり好ましくない。第1膜部の透過率が0.9よりも大きくなると、スクープが気流を受けるときにスクープの風下側に発生するカルマン渦が大きくなり、気球10の姿勢が安定しなくなり好ましくない。
透過率が比較的低い第2膜部の透過率は0以上0.3以下であることが好ましい。第2膜部の透過率が0により近くなると、スクープが気流を受けることにより生じる応力が大きくなり、スクープが発生するモーメントが大きくなり好ましい。
また、係留気球10では、透過率が0である第2膜部22は、高さが短径の0.25倍となり且つ底辺が気球10の短径の0.3倍となるように配置されるが、スクープの頂角を含むように配置される第2膜部の面積は、第2膜部の透過率に応じて変更してもよい。
係留気球1では、透過率が比較的低い第2膜部22は、第1膜部21と同様に形成されたポリエステルに、ナイロンにより形成されるナイロン膜を縫い付けることにより形成されるが、透過率が比較的低い第2膜部は他の方法で形成されてもよい。例えば、透過率が比較的低い第2膜部は、ナイロン以外の材料により形成される膜を張り付けることにより形成されてもよい。また、透過率が比較的高い第1膜部よりも密にポリエステルを編み込むことにより、透過率が比較的低い第2膜部を形成してもよい。透過率が比較的高い第1膜部を粗に編み込み、透過率が比較的低い第2膜部を密に編み込む場合、第1膜部及び第2膜部の内部は均一に編み込んでもよく不均一に編み込んでもよい。また、スクープの底辺から頂点に向かって徐々に密になるように編み込むことによって、透過率が異なる部分を形成してもよい。底辺から頂点に向かって徐々に密になるように編み込んでスクープが形成される場合、スクープの面状の任意の場所の単位面積当たりの透過率を比較することによって、透過率が比較的高い第1膜部と透過率が比較的低い第2膜部とを決定できる。
係留気球1では、気球10は、内部に気体が充填されているときに高さ方向に短軸を有する回転楕円体状の形状を有するが、気球の形状は、高さ方向に短軸を有する回転楕円体状の形状に限定されない。例えば、気球は、幅方向に短軸を有する回転楕円体状の形状でもよく、球形状でもよく、ドーナッツ状でもよく、他の適当な形状でもよい。
係留気球1では、第1〜第3係留索30〜32と、主係留索33とによって、気球10が不図示のウインチに係留されているが、第1〜第3係留索30〜32を有さずに、主係留索33のみによって、気球10がウインチに係留されてもよい。この場合、スクープ20は、接続索29を介して主係留索33に接続される。また、第1〜第3係留索30〜32の代わりに2本、又は4本以上の係留索を配置してもよい。この場合、スクープ20は、接続索29を介して2本、又は4本以上の係留索の何れかに接続される。第1〜第3係留索30〜32の代わりに4本以上の係留索を配置する場合、スクープ20は、4本以上の係留索の何れか2本以上と接続されてもよい。スクープ20が4本以上の係留索の何れか2本以上と接続される場合、スクープの形状は、方形にしてもよい。また、主係留索33を有さずに、第1〜第3係留索30〜32によって、気球10がウインチに係留されてもよい。
1 係留気球
10 気球
20、50、60 スクープ
30〜34 係留索

Claims (5)

  1. 気球と、
    一方の面から他方の面に空気を透過する第1膜部と、一方の面から他方の面に空気を透過する割合が前記第1膜部よりも小さい第2膜部とを有し且つ前記気球の表面に一部が接合されたスクープと、
    一端が前記気球の表面に接続され且つ少なくとも1つが前記スクープに接続された単数又は複数の繋留索と、を有し、
    前記第1膜部は気球の表面に接合された接合部を含み、前記第2膜部は前記繋留索に接続された接続部を含むように配置される、ことを特徴とする係留気球。
  2. 前記スクープは、底角部分が切欠された二等辺三角形状に形成される、請求項1に記載の係留気球。
  3. 前記第2膜部は、前記スクープの頂角を含むように配置される、請求項2に記載の係留気球。
  4. 前記第1膜部の一方の面から他方の面に空気を透過する割合を示す透過率は、0.5以上0.9以下である、請求項1〜3の何れか一項に記載の係留気球。
  5. 前記第2膜部の一方の面から他方の面に空気を透過する割合を示す透過率は、0以上0.3以下である、請求項1〜4の何れか一項に記載の係留気球。
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