JP6052676B2 - データ処理装置およびリサンプリング方法 - Google Patents

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本発明は、データ処理装置およびリサンプリング方法に関し、より詳細には、主として医療で使用されている、3次元断層画像を取得するための光干渉断層撮影法のデータ処理装置において、波数掃引(波数が時間に対して線形的に変化する掃引)ではない波長可変光源を用いた場合に得た干渉波形信号を、波数掃引した波長可変光源を用いた場合と同等の干渉波形信号に変換(リサンプリング)する方法に関する。
光干渉断層撮影法(OCT:Optical Coherence Tomography)は、赤外線の干渉を用いて断層画像を取得する方法であり、眼底検査などの医療分野で用いられている。赤外線光源として広帯域光源を用いて、多くの波長を含んだ光を対象の物体に照射し、反射した光をCCDカメラ等の受光素子で取得する。反射した光は、波長によって位相のずれ方が変わるため、各々の波長における干渉強度が異なるので、分光器を通して波長分解することにより、各波長ごとの干渉信号を取得することができる。この干渉信号をフーリエ変換することにより、物体の反射面の情報を得ることができる。この方法は、SD-OCT(Spectral Domain-OCT)と呼ばれている。また、全ての波長の光を同時に入射するのではなく、光源からの出射光の波長掃引を行って、波長ごとに干渉波形信号を時間的に取得することも行われている。この方法は、SS-OCT(Swept Source-OCT)と呼ばれている。SS-OCTは、分光器が不要で、CCDカメラを用いる必要がないので、装置を小型化でき、SD-OCTよりも高速にデータを取得することができる点で優れている。
SS-OCT画像解析システムは、光源と受光素子とを含む光学系と、光源の波長掃引を制御、受光素子で取得された干渉波形信号の格納、および格納された干渉波形信号の解析を行うためのデータ処理装置とから構成されている。また、SS-OCT画像解析システムの光源として、KTN(KTa1-xNb3(0<x<1))結晶からなる光偏向器を利用したKTN光源が知られている。
図1に、従来のSS-OCT光源に用いられるKTN光源の構成を示す。KTN光源は、SOA104と、SOA104からの出射光を平行光にするコリメータレンズ106と、KTN結晶からなるKTN光偏向器107と、反射型の回折格子111と、ミラー112とを備え、SOA104の反射面105とミラー112との間で外部共振器、いわゆるLittman型外部共振器を構成している(例えば、非特許文献1参照)。SOA104の反射面105からの出力光、すなわちKTN光源からの出力光は、集光レンズ103を介して光ファイバ101に結合させる。アイソレータ102は、光ファイバ101に接続された機器からの戻り光が、KTN光源に入射するのを防いでいる。
KTN光偏向器107は、電極108,109に電圧を印加することにより、KTN光偏向器107内部の電界によって形成された屈折率分布によって、内部を透過するSOA104からの出射光の向きを変える。電源110は、電極108,109に正弦波の電圧を出力する。回折格子111は、コリメータレンズ106の光軸に対して角度αの傾きを持って配置されている。ミラー112は、コリメータレンズ106の光軸に垂直な軸に対して角度φの傾きを持って配置されている。なお、図1においては、時計回り方向が角度のプラス方向である。
SOA104からの出射光は、コリメータレンズ106によって平行光となり、KTN光偏向器107に入射する。KTN光偏向器107に入射した光は、進行方向が曲り(偏向し)、コリメータレンズ106の光軸に対して角度Ψで出射される。KTN光偏向器107から出射した光は、回折格子111に入射角α’で入射し、光の波長λと入射角α’で決まる出射角βで出射される。光の波長λ、入射角α’、出射角βの関係は、回折格子方程式と呼ばれる式で決められており、以下の関係がある。
Figure 0006052676
ただし、Λは回折格子の溝間隔、mは回折の次数である。
回折格子111から出射した光は、ミラー112で垂直に反射された光だけが、回折格子111、KTN光偏向器107、コリメータレンズ106を介してSOA104に戻る。従って、KTN光偏向器107から出射する光の偏向角(出射角)Ψと、回折格子111の配置の角度αと、ミラー112の配置の角度φとによって、レーザ発振する波長λが以下のように決まる。
Figure 0006052676
つまり、KTN光偏向器107から出射する光の偏向角(出射角)Ψによって、レーザ発振する波長λを制御することができる。
図2に、従来のSS-OCTにおける光学系の基本構成を示す。KTN光源121は、時間tによって、出射する光の波数k(t)が変化する光源である。光カプラ122は、KTN光源121からの出射光を2方向に分ける。一方の光lrは、サーキュレータ123とレンズ124とを介して、参照ミラー125に入射される。光lrの光軸に対して垂直に置かれている参照ミラー125によって反射された光は、サーキュレータ123と光カプラ127とを透過して、受光素子126に入力される。光カプラ122と参照ミラー125との間は距離lだけ離れている。
光カプラ122で分岐された他方の光loは、サーキュレータ128、駆動ミラー129およびレンズ130を介して、測定対象物131の表面(以下、基準面)に入射される。基準面は、光loの光軸と垂直な面であり、光カプラ122と基準面との間は距離lだけ離れている。測定対象物131の表面、測定対象物131内の反射面で反射された光は、サーキュレータ128と光カプラ127とを透過して、受光素子126に入力される。受光素子126は、参照ミラー125からの反射光(lr)と測定対象物131の表面または測定対象物131内の反射面からの反射光(lo)の両方を同時に受光するので、両者の干渉信号を観測することができる。
この光学系には、KTN光源121の波長掃引を制御、受光素子126で取得された干渉波形信号の格納、および格納された干渉波形信号の解析を行うためのデータ処理装置132と、駆動ミラー129を制御して測定対象物131の表面を走査するためのドライバ回路133とが接続されている。
参照ミラー125で反射された光の受光素子126上での電界を、Er(t)e-jk(t)lとし、測定対象物131の表面または測定対象物131内の反射面で反射された光の受光素子126上での電界を、E0(t)e-jk(t)(l+z)とする。ここで、E(t)はミ参照ミラー125で反射された光の振幅、E(t)は測定対象物131の表面または測定対象物131内の反射面で反射された光の振幅、tは時間、eはネーピア数、jは虚数単位、k(t)は光の波数、lは光カプラ122から参照ミラー125までの距離、および、光カプラ122から基準面までの距離、zは基準面から測定対象物131の表面または測定対象物131内の反射面までの距離を表す。受光素子上の光の強度は、
Figure 0006052676
で表される。ただし、γ(z)はコヒーレンス関数であり、光路長差zの場合の干渉の強度を表す。受光素子で観測できる干渉波形信号sは、
Figure 0006052676
となる。ただし、ηは受光素子の量子効率である。
もし、波数k(t)=bt+c(ただし、bとcは定数)であれば、
Figure 0006052676
となるので、干渉波形信号sは時間周波数f=bz/πで振動する。したがって、干渉波形信号sの時間変化する信号s(t)の周波数fから、測定対象物131の表面または測定対象物131内の反射面と基準面との距離zが分かる。たとえば、干渉波形信号s(t)の時間軸方向のフーリエ変換結果S(f)のピークとなる周波数をfとすると、基準面から測定対象物131の表面または測定対象物131内の反射面までの距離はz=πf/bと算出できる。このことから、S(f)の周波数f軸を距離z=πf/bと変換することにより、深さ方向の情報を得ることができる。基準面に対して平行な方向に少しずつ移動しながらS(f)を取得すると断層画像が得られる。このとき、フーリエ変換結果S(f)のピークが先鋭化するほど、鮮明な断層画像が得られる。
しかし、通常使われているSS-OCT光源は、上記のような波数k(t)=bt+c(ただし、bとcは定数)となってはいないことから、干渉波形信号s(f)の時間軸方向のフーリエ変換結果S(f)は明確なピークをもたず、従って、鮮明な断層画像を得ることができない。この問題を解決する方法の一つとして、干渉波形信号s(f)を時間軸上で伸縮させて、等価的に波数がk(t)=bt+cに従う光源を使った時と同じ干渉波形信号となるように、干渉波形信号s(f)を変換(リサンプリング)する処理が行われている。
図3に、干渉波形信号をリサンプリング処理を行った場合の効果を示す。図3(a)は、波数k(t)=bt+cとなってはいない光源の周波数変化特性を示す。横軸は時間、縦軸は相対波数である。図3(b)は、このような光源により取得した干渉波形信号s(t)であり、SS-OCTで得られた信号の点広がり関数(PSF:point spread function)を図3(c)に示す。
一方、図3(a)に示した既知の周波数変化特性により、測定された干渉波形信号の時間間隔をリサンプリング処理した場合の干渉波形信号s’’(t)を図3(d)に示す。図3(e)は、リサンプリング処理した場合のPSFであり、図3(c)と比較すると、PSFが小さく、精度の高い画像が得られていることがわかる。
図4に、従来のデータ処理装置におけるリサンプリング処理のための機能ブロック図を示す(例えば、非特許文献1参照)。図5を参照して、従来の干渉波形信号の変換(リサンプリング)方法を説明する。
干渉波形信号取得手段141は、基準面から距離z(既知)の位置に反射面を持つ測定対象物131に対して、図2に示したような干渉計と受光素子からなる光学系を使って、第1の干渉波形信号(時間−強度の信号)
Figure 0006052676
を取得して出力する(S161)。ただし、tは時間であり離散値であり、k(t)は波数である。また、uはその離散値を識別する整数であり、第1の干渉波形信号がN個ある場合は、uは1〜Nの値を取る。
リサンプリング点算出手段148は、波数変化特性データ参照手段150により予め取得されている波数変化特性(波数−時間特性)を、n次多項式近似により導出したk(t)の逆関数t(k)の近似関数t’(k)を使って、波数が一定間隔となる波数値kν(νは波数値同士を区別する整数)を選び(kν−kν+1=Δk; Δkは一定値)、
Figure 0006052676
を干渉波形s(t)のリサンプリング点として出力する(S168)。
リサンプリング手段149は、干渉波形信号取得手段141から出力された第2の干渉波形信号s’’(t)を得て(S169)、s’’(t)をリサンプリング点算出手段148から得たリサンプリング点τνにおいてリサンプリングして、リサンプリング後の干渉波形s’’’(t)を得て、s’’’(t)を出力する(S170)。ただし、s’’(t)は離散的なデータであるため、サンプリング点τνの時刻にサンプリングしたデータがあるとは限らない(τν=tとなるデータがあるとは限らない)。この場合は、補間が必要である。例えば、τνに近い2つのデータからの線形補間(Neugebauerの方程式による補間等)を使うことができる。
あるz=zに対する第1の干渉波形信号(時間−強度の信号)s(t)の干渉波形が変化しなければ、上記ステップS168で求めた
Figure 0006052676
の関係は変わらない。したがって、予め第1の干渉波形信号s(t)を測定し、算出した近似式の係数をもとに、新たに取得した第2の干渉波形信号s’’(t)をリサンプリングする。
図6に、波数変化特性を導出するための機能ブロック図を示す。図7を参照して、波数変化特性を導出する方法を説明する。図4に示した波数変化特性データ参照手段150による処理(S171)について、詳細に説明する。
離散フーリエ変換手段142は、干渉波形信号取得手段141から出力された第1の干渉波形信号s(t)を得て、s(t)を離散フーリエ変換して、
Figure 0006052676
を計算して、S(ων)を出力する(S162)。ただし、
Figure 0006052676
は離散フーリエ変換処理を示し、f*gはfとgの畳み込み処理、ωνは角周波数、νは角周波数を識別するための整数、jは虚数単位(−1の平方根)を示す。k(tu)=k0t+kΩ(t)とすると、(B−5)式は、
Figure 0006052676
となる。
もし、ωνに2kzが含まれるようであれば、以下のようになる。
Figure 0006052676
マイナス波数領域除去手段143は、離散フーリエ変換手段142から出力された、離散フーリエ変換した干渉波形の信号(周波数−複素強度の信号)S(ων)を得て、S(ων)の中の第1項
Figure 0006052676
を0に置き換えた信号
Figure 0006052676
を算出して、S’(ων)を出力する(S163)。
上記の第1項を0にする第1の手段としては、S(ων)のマイナスの周波数成分を0とする方法がある。もし、第1項にプラスの周波数成分が無く、かつ、(B−8)式右辺にマイナスの成分が無い場合は、正確に第1項を0にすることができる。もし、そうでなければ、プラスの周波数は(B−8)式右辺と上記第1項とが混在し、また、マイナスの周波数でも同様であるので、マイナスの周波数を単純に0にすると、(B−8)式右辺の一部が削除され、上記第1項の一部が残存してしまい、歪みが生じる。ただし、このような混在がユーザの決めた所定の許容値以内であれば、S(ων)のマイナスの周波数を0にする方法は有用である。
上記の第1項を0にする第2の手段としては、S(ων)のマイナスの周波数領域の強度が0のウィンドウ関数を、S(ων)に掛けることが考えられる。例えば、非特許文献1にはflat-topウィンドウ関数を掛けることが記載されている。
離散フーリエ逆変換手段144は、マイナス波数領域除去手段143から出力された信号S’(ων得て、S’(ων)を離散フーリエ逆変換した信号
Figure 0006052676
を算出して、S’(t)を出力する(S164)。
(t)E(t)の位相が2k(t)zに対して無視できるほど小さいのであれば、上記離散フーリエ逆変換後の信号(時間−複素強度)s’(t)の位相φ(t)が波数k(t)に比例するので(φ(t)=2k(t)z)、これを利用して、変換後の信号を使って、再度時間的にサンプリングする点(リサンプリングする点)を求める。そのために、下記の手順を行う。
位相算出手段145は、離散フーリエ逆変換手段144から出力された変換後の信号s’(t)を得て、s’(t)から位相φ(t)を算出し、φ(t)を出力する(S165)。
波数算出手段146は、位相算出手段25から出力された位相φ(t)を得て、φ(t)を2zで割って波数k(t)を算出し、k(t)を出力する(S166)。
波数−時間関数n次多項式近似手段147は、波数算出手段146から出力された波数k(t)を得て、k(t)からk(t)の逆関数(波数を変数kとした時間の関数)t(k)を、n次多項式
Figure 0006052676
に近似した近似式を導出する(S167)。例えば、非特許文献1では、3次の多項式
t'(k)=a0+a1k+a2k2+a3k3
で近似している。
なお、
Figure 0006052676
であることから、上記ステップS166の位相φ(t)から波数k(t)を計算する手順は必須ではなく、上記ステップS167以降の波数k(t)を位相φ(t)に置き換えても同等の結果となる。
Shogo Yagi, Kazunori Naganuma, Tadayuki Imai, Yasuo Shibata, Shigeo Ishibashi, Yuzo Sasaki, Masahiro Sasaura, Kazuo Fujiura and Kazutoshi Kato, "A Mechanical-free 150-kHz Repetition Swept Light Source Incorporated a KTN Electro-optic Deflector", Proc. of SPIE Vol. 7889 78891J-1 Y. Yasuno, V. D. Madjarova, S. Makita, M. Akiba, A. Morosawa, C. Chong, T. Sakai, K. Chan, M. Itoh, and T. Yatagai, "Three-dimensional and high-speed swpt-source optical coherence tomography for in vivo investigation of human anterior eye segments," Optics Express , Vol. 13, No. 26, pp. 10652-10664 (2005)
KTN光源に用いられるKTN結晶は、AC電圧を印可することにより、結晶内に注入された電荷を制御し、屈折率分布を変えることにより結晶内を透過する光のビームを偏向させる。KTN光源は、図1に示したように、KTN光偏向器107から回折格子111への出射光の入射角を変化させることにより、発振する光の波数を変化させている。KTN結晶への電荷注入は、結晶に一定のDC電圧を印可することにより実施される。注入された電荷は時間とともに変化するので、これに伴って、透過する光のビームの偏向速度、偏向角などの偏向特性も経時変的に変化してしまう。波数掃引は、KTN光偏向器による偏向により実現しているため、偏向特性が変化すると、波数変化特性も変化してしまう。つまり、KTN光源は、時間経過に伴い、波数変化特性が変化(ドリフト)する。
上述したように、リサンプリングは、リファレンスである波数変化特性をもとに、干渉信号の時間間隔を補正する。逐次リサンプリングを行うためには、光源の波数変化が、時間経過したとしても、リファレンスとなる波数変化特性と同等の特性である必要がある。
図8に、KTN光源の波数変化特性のドリフト現象を示す。KTN光源は、上述した理由により、波数変化特性は時間とともにドリフトしてしまう。このため、リサンプリング処理の十分な効果を得ることができず、得られた干渉波形信号と、波数掃引した光源を用いた場合の干渉波形信号との誤差が大きくなる。この誤差のため、SS-OCTで得られたPSFの広がりが大きくなり、得られた画像の精度が劣化するという問題があった。
本発明の目的は、KTN光源の波数変化特性を考慮したリサンプリング処理を実現することにある。
このような目的を達成するために、一実施態様は、光源からの光の波長掃引を行って対象の物体に照射し、該物体からの反射光を、干渉計により干渉波形信号として取得する光干渉断層撮影法を適用したデータ処理装置におけるリサンプリング方法であって、前記データ処理装置の取得手段が、前記干渉波形信号と、前記光源の動作開始時からの経過時間とを取得する第1ステップと、前記データ処理装置の参照手段が、前記光源からの光の波数−時間関数を確定する第2ステップであって、前記第1ステップで取得した前記経過時間に基づいて、前記光源の動作開始時からの経過時間に応じた波数−時間関数が格納されたデータテーブルを参照する第2ステップと、前記データ処理装置の算出手段が、前記データテーブルを参照して得られた波数−時間関数において、波数が一定間隔となる波数値を選択することにより、前記干渉波形信号のリサンプリング点を、前記経過時間に応じて求める第3ステップと、前記データ処理装置のリサンプリング手段が、前記干渉波形信号を、前記リサンプリング点でリサンプリングする第4ステップとを備えたことを特徴とする。
以上説明したように、光源の動作開始時からの経過時間に応じた波数−時間関数を正確に把握できるため、リサンプリングしても波数掃引した光源を用いた場合と同等な干渉波形信号となる。従って、SS-OCTで得られた信号のPSFの広がりが小さくなり、SS-OCTで得られた画像が鮮明となる。
従来のSS-OCT光源に用いられるKTN光源の構成を示す図である。 従来のSS-OCTにおける光学系の基本構成を示す図である。 干渉波形信号のリサンプリング処理を説明するための図である。 従来の従来のデータ処理装置におけるリサンプリング処理のための機能ブロック図である。 従来のリサンプリング方法を示すフローチャートである。 波数変化特性を導出するための機能ブロック図である。 波数変化特性を導出する方法を示すフローチャートである。 KTN光源の波数変化特性のドリフト現象を示す図である。 本発明の一実施形態にかかるリサンプリング処理のための機能ブロック図である。 本発明の一実施形態にかかるリサンプリング方法を示すフローチャートである。 KTN光源の波数変化特性のデータテーブルの一例を示す図である。 本発明の一実施形態にかかるリサンプリング処理の結果を示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。KTN光源の動作時における波数変化特性は経時変化するが、温度等の環境条件が同じで、かつ、光源として動作を開始した後の経過時間が同じであれば、波数変化特性に伴うドリフトも同じように再現する。そこで、KTN光源の動作開始時からの経過時間に応じて波数変化特性を予め測定し、データテーブルとし格納しておく。SS-OCTによる画像解析を行う場合には、KTN光源の動作開始時からの経過時間に応じてデータテーブルを参照し、参照された波数変化特性をもとにリサンプリング処理を行う。波数変化特性が経時変化するKTN光源であったとしても、リサンプリング処理の効果を十分に得ることができ、SS-OCTで得られた信号のPSFの広がりが小さくなり、SS-OCTで得られた画像が鮮明となる。
図9に、本発明の一実施形態にかかるリサンプリング処理のための機能ブロック図を示す。図10を参照して、本発明の一実施形態にかかる干渉波形信号の変換(リサンプリング)方法を説明する。
干渉波形信号取得手段201は、図2に示した光学系の受光素子126から得られた干渉波形信号(時間−強度の信号)を取得して、記憶手段に格納しておく(S221)。このとき、基準面から距離z(既知)の位置に反射面(例えば鏡面)を持つ測定対象物131に対して、その干渉波形信号(時間−強度の信号)は、
Figure 0006052676
となる。ただし、tは時間であり離散値であり、k(t)は波数である。また、uはその離散値を識別する整数であり、第1の干渉波形信号がN個ある場合は、uは1〜Nの値を取る。このとき、干渉波形信号取得手段201は、KTN光源121の動作開始時からの経過時間(T)も取得しておく。
データテーブル参照手段210は、測定された経過時間(T)に基づいて、予め記憶手段に格納されている波数変化特性(波数−時間関数)を取得する(S231)。
リサンプリング点算出手段208は、データテーブル参照手段210から得られた波数変化特性(波数−時間特性)を、n次多項式近似により導出したk(t)の逆関数t(k)の近似関数t’(k)を使って、波数が一定間隔となる波数値kν(νは波数値同士を区別する整数)を選び(kν−kν+1=Δk; Δkは一定値)、
Figure 0006052676
を干渉波形s(t)のリサンプリング点として出力する(S228)。
リサンプリング手段209は、干渉波形信号取得手段201から出力された第2の干渉波形信号s’’(t)を得て(S229)、s’’(t)をリサンプリング点算出手段108から得たリサンプリング点τνにおいてリサンプリングして、リサンプリング後の干渉波形s’’’(t)を得て、s’’’(t)を出力する(S230)。ただし、s’’(t)は離散的なデータであるため、サンプリング点τνの時刻にサンプリングしたデータがあるとは限らない(τν=tとなるデータがあるとは限らない)。この場合は、補間が必要である。例えば、τνに近い2つのデータからの線形補間(Neugebauerの方程式による補間等)を使うことができる。
ステップS221においては、干渉波形信号取得手段201が、取得した干渉信号波形を記憶手段に格納したが、記憶手段には格納せずに、干渉波形信号をリサンプリング手段209に出力してもよい。この構成によれば、記憶手段が不要となるので、データ処理装置のコスト削減、SS-OCT画像解析システムの小型化を図ることができる。
SS-OCT光源から出力される光の波数−時間関数t(k,a,...,a)は、KTN光源の波数変化特性の経時変化を考慮した波数−時間関数であることから、リサンプリングした干渉波形信号と、波数掃引した光源を用いた干渉波形信号との誤差は、わずかである。この場合には、誤差が小さくなることから、SS-OCTで得られた信号のPSFの広がりが小さくなり、SS-OCTで得られた画像が鮮明になる。
図11に、KTN光源の波数変化特性のデータテーブルの一例を示す。KTN光源の動作開始時からの経過時間0秒、10秒、および30秒ごとの波数変化特性を示している。この波数変化特性を、所定の時間間隔ごとの相対波数としてデータテーブルを予め作成し、記憶手段に格納しておく。
図12に、本発明の一実施形態にかかるリサンプリング処理の結果を示す。図12(a)は、KTN光源の波数変化特性のドリフトを考慮せずに、リサンプリング処理を行った場合のPSFを示している。図12(b)は、本実施形態にかかるリサンプリング処理を行った場合のPSFを示している。上述したように、従来の方法では、SS-OCTで得られた信号のPSFの広がりが大きく、明確なピークが認められない。これを画像として見ると、2つに分裂した、ぼやけた画像となる。
一方、本実施形態にかかるリサンプリング処理の場合、PSFの広がりは小さくなっており、シャープなピークが見られる。これを画像として見ると、コントラストの高い画像となる。
なお、KTN光源に用いる光偏向器として、KTN結晶の一部の元素を置換したKLTN結晶(K1−yLiTa1−xNb(0<x<1、0<y<1))を用いた光偏向器も、SS-OCTの光学系に適用することができる。
101 光ファイバ
102 アイソレータ
103 集光レンズ
104 SOA(semiconductor optical amplifier)
105 反射面
106 コリメータレンズ
107 KTN光偏向器
108,109 電極
110 電源
111 回折格子
121 KTN光源
122,127 光カプラ
123,128 サーキュレータ
124,130 レンズ
125 参照ミラー
126 受光素子
129 駆動ミラー
131 測定対象物
132 データ処理装置
133 ドライバ回路

Claims (4)

  1. 光源からの光の波長掃引を行って対象の物体に照射し、該物体からの反射光を、干渉計により干渉波形信号として取得する光干渉断層撮影法を適用したデータ処理装置におけるリサンプリング方法であって、
    前記データ処理装置の取得手段が、前記干渉波形信号と、前記光源の動作開始時からの経過時間とを取得する第1ステップと、
    前記データ処理装置の参照手段が、前記光源からの光の波数−時間関数を確定する第2ステップであって、前記第1ステップで取得した前記経過時間に基づいて、前記光源の動作開始時からの経過時間に応じた波数−時間関数が格納されたデータテーブルを参照する第2ステップと、
    前記データ処理装置の算出手段が、前記データテーブルを参照して得られた波数−時間関数において、波数が一定間隔となる波数値を選択することにより、前記干渉波形信号のリサンプリング点を、前記経過時間に応じて求める第3ステップ
    前記データ処理装置のリサンプリング手段が、前記干渉波形信号を、前記リサンプリング点でリサンプリングする第4ステップと
    を備えたことを特徴とするリサンプリング方法。
  2. 前記光源は、半導体光増幅器、KTN(KTa1-xNbx3(0<x<1))結晶からなるKTN光偏向器、回折格子およびミラーからなるLittman型外部共振器で構成されていることを特徴とする請求項1に記載のリサンプリング方法。
  3. 光源からの光の波長掃引を行って対象の物体に照射し、該物体からの反射光を、干渉計により干渉波形信号として取得する光干渉断層撮影法を適用したデータ処理装置であって、
    前記干渉波形信号と、前記光源の動作開始時からの経過時間とを取得する取得手段と、
    前記光源からの光の波数−時間関数を確定する参照手段であって、前記取得手段で取得した前記経過時間に基づいて、前記光源の動作開始時からの経過時間に応じた波数−時間関数が格納されたデータテーブルを参照する参照手段と、
    前記データテーブルを参照して得られた波数−時間関数において、波数が一定間隔となる波数値を選択することにより、前記干渉波形信号のリサンプリング点を、前記経過時間に応じて求める算出手段と、
    前記干渉波形信号を、前記リサンプリング点でリサンプリングするリサンプリング手段と
    を備えたことを特徴とするデータ処理装置。
  4. 前記光源は、半導体光増幅器、KTN(KTa1-xNbx3(0<x<1))結晶からなるKTN光偏向器、回折格子およびミラーからなるLittman型外部共振器で構成されていることを特徴とする請求項3に記載のデータ処理装置。
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