JP2907884B2 - 陰極線管の耐電圧処理方法 - Google Patents

陰極線管の耐電圧処理方法

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【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、耐電圧特性を向上させる陰極線管の耐電圧
処理方法に関する。
(従来の技術) 一般に、陰極線管、たとえばカラーブラウン管を製造
する際、耐電圧特性を向上させるために、最終製造工程
でスポットノッキングと称される耐電圧処理を行なって
いる。
この耐電圧処理方法としては、排気を完了した最終製
造工程のカラーブラウン管に対して、電子銃構体を構成
する各電極のうち、集束電極を含めた低電位電極系のす
べてを接地した状態で、陽極に50〜80kV相当のパルス状
の高電圧を数分から数十分にわたって繰返し印加する処
理方法がある。この高電圧を繰り返し印加する処理によ
り、電極に付着していた微小突起をはじめ、管内雰囲気
中に浮遊していた微小塵埃による電極付着物を、焼成ま
たは飛散させて、実用状態における放電現象や、集束電
極と陽極との間の漏洩電流変化等を防止している。
この他、特開昭63−241836号公報に記載されているよ
うに、電子銃構体を構成する低電位電極系の耐電圧特性
を向上させるため、陽極とともに集束電極にも同時に高
電圧を印加する方法や、特開昭54−74363号公報に記載
されているように、電子銃構体の陽極をアース電位にす
るとともにこの電子銃構体が収納されるネック部外周に
導電性金属筒を嵌挿し、この導電性金属筒と、低電位電
極系である第1、第2および第4格子電極用のステムピ
ンを一括接続したソケットとに、共通に負の高電圧を断
続的に印加する方法などがある。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、これらの耐電圧処理方法は、パルス状
の高電圧印加であるため断続的であったり、直流高電圧
併用の場合でも短時間処理であるため、電子銃構体を構
成する電極間のみの耐電圧処理に終わってしまう。
また、実際の使用条件下、たとえば数時間の連続長時
間使用では、電極間の耐電圧特性だけでなく、各電極と
ネック部内壁との間の耐電圧特性も重要である。すなわ
ち、連続長時間使用すると、時間の経過に伴ってネック
部内壁が陽極電圧によりチャージアップされるので、電
極対向部以外の箇所に付着している微小付着物などによ
り、ネック部内壁との間で、ストレーエミッションや放
電等の耐電圧不良症状が生じるためである。このこと
は、製品として完成したカラーブラウン管を長時間連続
動作させた場合に、数十分または数時間経過時点でスト
レーエミッションが発生したり、間歇的に放電が生じた
りすることを意味する。
たとえば6極の電子銃構体を備えたカラーブラウン管
の使用状態においては、電子銃構体の陽極である第6格
子電極に対して25〜30kV程度の陽極電圧が印加される。
また、集束電極である第3および第5格子電極には陽極
電圧の28〜32%程度のフォーカス電圧が印加され、さら
に、第2および第4格子電極には500〜800V程度のスク
リーン電圧が印加され、第1格子電極は接地された状態
で使用される。
ここで、上記構成の電子銃構体が収納されるネック部
内壁の電位は、各動作電圧を印加するまでは零に近い状
態であるが、動作電圧を印加すると、時間の経過、たと
えば数十分〜数時間にともなってチャージアップされ、
電位が上昇する。すなわち、各電極側面とネック部内壁
との間の電位差が拡大していく。したがって、この間に
微小付着物等があると電位差によりストレーエミッショ
ンや放電が発生する。
前述の、陽極以外の電極を接地した状態で陽極にパル
ス状の高電圧を印加する耐電圧処理方法では、陽極であ
る第6格子電極とフォーカス電極である第5格子電極と
の間の処理が主体となり、他の電極側面とネック部内壁
との間に電位差が生じ難く、この間では耐電圧処理され
ない。このため、使用状態において、前述したようにス
トレーエミッションなどのような耐電圧不良が生じるお
それがある。
この他の従来例も、長時間使用によるネック部内壁と
各電極側面との間の耐電圧特性については考えられてい
ず、その確保も十分でない。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、各電極
間とネック部内壁および各電極側面の間とについて、効
率良く、簡単に処理して、高い耐電圧特性を有する陰極
線管にできる陰極線管の耐電圧処理方法を提供すること
を目的とする。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 本発明による陰極線管の耐電圧処理方法は、陰極線管
のネック部内の電子銃構体を構成する各電極のうち、陽
極以外のすべての電極に負の直流電圧を印加した状態
で、前記陽極にパルス状の正の電圧を印加して前記電極
と前記ネック部の内壁との間で放電を発生させるもので
ある。
(作用) 本発明は、陽極以外のすべての電極に負の直流電圧を
印加することにより、陽極との間にストレーエミッショ
ンを連続的に発生させ、陰極線管のネック部の内壁は、
陽極以外の電極に印加された負の直流電圧の電圧値と、
陰極線管外の接地電位の電圧値との間の負の電圧値に静
電誘導により帯電されるとともに、陰極線管に付着して
いる微小付着物もこの電位に帯電され、負の直流電圧が
印加された電極との間で電位差による静電力で微小付着
物は引力を受けて付着力が小さくなり、陽極に印加され
たパルス状の正の電圧で微小付着物を容易に飛散でき、
特に糸状の微小付着物の場合には負の直流電圧が印加さ
れた電極の方向に静電力で立ち上がった状態となり、こ
の糸状の微小付着物に正の電圧の電界が集中して陽極と
微小付着物との間で放電が生じ、微小付着物は飛散また
は焼成され、その後、陽極にパルス状の正の電圧を印加
することにより、陰極線管のネック部の内壁は、陽極に
印加された正の電圧の電圧値と、陰極線管外の接地電位
の電圧値との間の正の電圧値に静電誘導により帯電され
るとともに、陰極線管に付着している微小付着物もこの
電位に帯電され、負の直流電圧が印加された電極との間
で電位差による静電力で微小付着物はより大きな引力を
受けて付着力がより小さくなり、陽極に印加されたパル
ス状の正の電圧で容易に飛散でき、特に糸状の微小付着
物の場合には負の直流電圧が印加された電極の方向に静
電力で立ち上がった状態となり、この糸状の微小付着物
に正の電圧の電界が集中して陽極と微小付着物との間で
放電が生じ、微小付着物は飛散または焼成され、耐電圧
処理できる。
(実施例) 以下、本発明の陰極線管の耐電圧処理方法の一実施例
を図面を参照して説明する。
第1図において、11は陰極線管用ガラスバルブのネッ
ク部で、このネック部11の内部には電子銃構体12が収納
されている。この電子銃構体12は、第1格子電極G1、第
2格子電極G2、集束電極としての第3格子電極G3、第4
格子電極G4、同じく集束電極としての第5格子電極G5お
よび陽極としての第6格子電極G6を有し、これら第1格
子電極G1ないし第6格子電極G6は、図示しないビードガ
ラスによって相互に一定間隔を保って保持されている。
なお、第3格子電極G3と第5格子電極G5とはコネクタ13
により共通接続されており、また、第2格子電極G2と第
4格子電極G4との間はコネクタ14によって共通接続され
ている。
次に、このように構成された陰極線管のネック部11内
および電子銃構体12の各電極間を耐電圧処理する耐電圧
処理装置を説明する。
まず、16は直流高圧電源で、この直流高圧電源16の正
極側は接地され、負極側は切換スイッチ17を介した後、
第1格子電極G1と、コネクタ14により互いに内部接続さ
れている第2格子電極G2および第4格子電極G4とにそれ
ぞれ接続されるとともに、外部接続抵抗18を介して、集
束電極としてコネクタ13により内部接続されている第3
格子電極G3および第5格子電極G5とそれぞれ接続されて
いる。このため、切換スイッチ17をオンすることによ
り、これら第1格子電極G1、第2格子電極G2、第3格子
電極G3、第4格子電極G4および第5格子電極G5に対して
負の直流電圧を印加する。
また、20は高圧パルス電源で、この高圧パルス電源20
の一端は接地され、他端はスイッチ21を介して、陽極で
ある第6格子電極G6に、ガラスバルブの図示しないファ
ンネル部に設けられたアノードボタンを介して接続され
ており、スイッチ21をオンすることにより第6格子電極
G6に対して正のパルス状高電圧を印加する。
ここで、直流高圧電源16は、実際の使用状態における
陽極電圧の1.2〜1.5倍に相当する負の電圧、たとえば−
35kVを生じるように設定されている。また、正の高圧パ
ルス電源20は3〜10Hz、たとえば5Hzで、30〜50kV、た
とえば35kVのパルス状高電圧を発生するように設定され
ている。
このような構成において、切換スイッチ17をオン操作
すると、第1格子電極G1ないし第5格子電極G5は直流高
圧電源16に接続され、それぞれに負の所定の直流電圧が
印加される。そして、第6格子電極G6と第5格子電極G5
との間に、直流高圧電源16から供給された電圧による電
位差が生じる。また、ネック部11の内壁は、切換スイッ
チ17がオンされる前は無電荷に近い状態であるが、切換
スイッチ17がオンされると第1格子電極G1ないし第5格
子電極G5により負の電荷が与えられ、各電極側面との間
にそれぞれ電位差が生じる。
このことは、カラーブラウン管を適当な強制度を持た
せて長時間動作させたのとほぼ等価な状態を作ったこと
を意味する。この時点では耐電圧処理されていないか、
または、不十分な状態であるため、第5格子電極G5の、
第6格子電極G6との対向面付近からストレーエミッショ
ンが生じる。また、第5格子電極G5の側面からネック部
11の内壁に向かってまたは影響を受けてストレーエミッ
ションが発生する。
このようにストレーエミッションが出ている状態で、
スイッチ21をオンし、正のパルス状高電圧である処理電
圧を印加すると、ストレーエミッションが発生している
箇所で放電が起こる。すなわち、第1格子電極G1ないし
第5格子電極G5に負の直流電圧を印加することにより、
陰極線管のネック部11の内壁は、第1格子電極G1ないし
第5格子電極G5に印加された負の直流電圧の電圧値と、
陰極線管のネック部11外の接地電位の電圧値との間の負
の電圧値に静電誘導により帯電されるとともに、陰極線
管のネック部11の内壁に付着している微小付着物もこの
電位に帯電され、負の直流電圧が印加された第1格子電
極G1ないし第5格子電極G5との間で電位差による静電力
で微小付着物は引力を受けて付着力が小さくなり、第6
格子電極G6に印加されたパルス状の正の電圧で容易に飛
散でき、特に糸状の微小付着物の場合には第1格子電極
G1ないし第5格子電極G5の方向に静電力で立ち上がった
状態となり、この糸状の微小付着物に正の電圧の電界が
集中して第6格子電極G6と微小付着物との間で放電が生
じ、微小付着物は飛散または焼成され、微小付着物のス
トレーエミッション源を効率良く焼成または飛散でき
る。
その後、第6格子電極G6にパルス状の正の電圧を印加
することにより、陰極線管のネック部11の内壁は、第6
格子電極G6に印加された正の電圧の電圧値と、陰極線管
外の接地電位の電圧値との間の正の電圧値に静電誘導に
より帯電されるとともに、陰極線管に付着している微小
付着物もこの電位に帯電され、第1格子電極G1ないし第
5格子電極G5との間で電位差による静電力で微小付着物
はより大きな引力を受けて付着力がより小さくなり、第
6格子電極G6に印加されたパルス状の正の電圧で容易に
飛散でき、特に糸状の微小付着物の場合には第1格子電
極G1ないし第5格子電極G5の方向に静電力で立ち上がっ
た状態となり、この糸状の微小付着物に正の電圧の電界
が集中して第6格子電極G6と微小付着物との間で放電が
生じ、微小付着物は飛散または焼成され、耐電圧処理で
きる。
上記耐電圧処理により、第6格子電極G6から第5格子
電極G5に放電が起こると、その放電電流は外部接続抵抗
18に流れ、第1格子電極G1、第2格子電極G2および第4
格子電極G4に対し電位を上昇させ、第5格子電極G5と第
4格子電極G4、第3格子電極G3と第2格子電極G2との間
をそれぞれ耐電圧処理する。外部接続抵抗18には10kΩ
程度のものを使用する。
このように、陽極としての第6格子電極G6以外の第1
格子電極G1ないし第5格子電極G5に負の直流高電圧を印
加することにより、実際の使用時に長時間実装で問題と
なる陽極電圧のチャージアップによるネック部11の内壁
での、ストレーエミッションの発生および放電症状など
を極めて簡単に設定でき、この状態で陽極に処理電圧で
ある正のパルス状の高電圧を印加することによって、必
要な部分を瞬時にかつ効率的に対電圧処理できる。この
ため、長時間使用に耐え得る信頼性の高い耐電圧特性を
有するカラーブラウン管が得られる。
なお、耐電圧処理方法は、従来の耐電圧処理過程の一
部に適用しても効果はあるが、大部分に導入することで
耐電圧処理時間を1/3程度と大幅に短縮することができ
る。
次に、第2図で示す実施例を説明する。この実施例で
は、直流高圧電源16として、出力電圧が−35kVに設定さ
れた−35kV電源16Aと、同じく−12kVに設定された−12k
V電源16Bと、同じく−23kVに設定された−23kV電源16C
とを設けている。−35kV電源16Aおよび−12kV電源16Bは
切換スイッチ17およびノーマリーオンスイッチ23を介し
て、第1格子電極G1、および、コネクタ14により内部接
続された第2格子電極G2、第4格子電極G4に接続する。
したがって、これらの第1格子電極G1、第2格子電極G2
および第4格子電極G4には、切換スイッチ17の切換動作
により、−35kVまたは−12kVのいずれかを選択的に印加
することができる。また、−23kV電源16Cは、ノーマリ
ーオンスイッチ24を介して、コネクタ13により内部接続
されている第3格子電極G3および第5格子電極G5と接続
している。したがって、これら第3格子電極G3および第
5格子電極G5には、ノーマリーオンスイッチ24がオン状
態のときに−23kVが印加される。
また、高圧パルス電源20は、第1図の実施例と同様
に、スイッチ21を介した後、陽極である第6格子電極G6
に接続している。
上記構成において、耐電圧処理する際には、まず、切
換スイッチ17を−35kV電源16A側に、また、スイッチ21
を高圧パルス電源20側にそれぞれ切り換える。この状態
では第1格子電極G1、第2格子電極G2および第4格子電
極G4には−35kVが印加され、第3格子電極G3および第5
格子電極G5には−23kVが印加されており、第6格子電極
G6には正のパルス状高電圧、たとえば+35kVが周期的に
印加されている。すなわち、第6格子電極G6に+35kVが
印加されると第6格子電極G6と第5格子電極G5との電位
差は70kVと極めて大きくなり、この間の耐電圧処理、す
なわちスポットノッキングされる。また、ネック部11の
内壁は負の電荷が帯電しているので、正のパルス状高電
圧が印加されると、この間の電位差も大きくなり、した
がって、ネック部11内壁との間の耐電圧処理も同時にさ
れる。
次に、ノーマリーオンスイッチ23をオフにした後、切
換スイッチ17を−12kV電源16B側に切り換え、再びノー
マリーオンスイッチ23をオンにする。この切換により第
3格子電極G3および第5格子電極G5に印加されている電
圧は−12kVに変化する。すなわち、第3格子電極G3およ
び第5格子電極G5と第2格子電極G2および第4格子電極
G4との間の電圧方向が反転し、電位差は11kVとなり、そ
れぞれ耐電圧処理される。
なお、第2図に示す実施例では、スイッチ21は始めか
ら高圧パルス電源20側に切り換えられていたが、最初は
接地側に切り換えておいても良い。この場合、スイッチ
21は、ある程度時間が経過してから高圧パルス電源20側
に切り換えれば良い。
次に、第3図の実施例を説明する。この実施例は、第
2図と同様に、直流高圧電源16として3つの直流電源16
A,16B,16Cを有するが、その内の一つの直流電源16Cは出
力電圧を−23kV〜−35kVの範囲で可変できるように構成
されている。また、高圧パルス電源20としては、電圧お
よび周波数とも、第1図および第2図で示したものと同
様の第1のパルス電源20Aと、電圧および周波数とも第
1のパルス電源20Aの半分程度に設定された第2のパル
ス電源20Bとを有している。
直流電源、すなわち−35kV電源16Aおよび−12kV電源1
6Bは、第2図と同様に、切換スイッチ17およびノーマリ
ーオンスイッチ23を介した後、第1格子電極G1およびコ
ネクタ14により内部接続された第2格子電極G2、第4格
子電極G4に接続している。また、直流電源16Cは、切換
スイッチ26の一方の切換側およびノーマリーオンスイッ
チ24を介した後、コネクタ13により内部接続されている
第3格子電極G3および第5格子電極G5と接続している。
第1のパルス電源20Aは、切換スイッチ27の一方の切換
側およびスイッチ21を介した後、陽極である第6格子電
極G6に接続している。さらに、第2のパルス電源20Bは
前記切換スイッチ26,27の、それぞれの他方の切換側に
接続している。
上記構成において、耐電圧処理する際には、まず、切
換スイッチ17を−35kV電源16A側に、切換スイッチ26を
直流電源16C側に、スイッチ21および切換スイッチ27を
第1のパルス電源20A側にそれぞれ切り換える。この状
態では第1格子電極G1、第2格子電極G2および第4格子
電極G4には−35kVが印加され、第3格子電極G3および第
5格子電極G5には−23kV〜−35kVの可変電圧が印加され
ており、さらに第6格子電極G6には正のパルス状高電
圧、たとえば+35kVが周期的に印加される。
ここで、第3格子電極G3および第5格子電極G5への印
加電圧を−23kVに調整すると、第2格子電極G2および第
4格子電極G4と第3格子電極G3および第5格子電極G5と
の電位差によりこの間の耐電圧処理が行われる。また、
印加電圧を−23kVから−35kVに徐々に調整すると、第2
格子電極G2および第4格子電極G4との電位差が徐々に変
化するとともに、第6格子電極G6に正のパルス状高電
圧、たとえば+35kVが印加されたとき、第6格子電極G6
と第5格子電極G5との間の電位差は70kVと最適な値にな
り、この間の耐電圧処理を効果的にできる。もちろん、
ネック部11の内壁との間の耐電圧処理も前述の実施例と
同様に行われる。
上記耐電圧処理した後、切換スイッチ17を−12kV電源
16B側に、切換スイッチ26,27を第2のパルス電源21B側
に切り換え、第3格子電極G3および第5格子電極G5と第
2格子電極G2および第4格子電極G4との間で耐電圧処理
すれば、よりいっそう確実な耐電圧処理となる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、陽極以外のすべての電極に負の直流
電圧を印加することにより、陰極線管に付着している微
小付着物を負の電位に帯電し、静電力で微小付着物は引
力を受けて付着力が小さくなり、陽極に印加されたパル
ス状の正の電圧で容易に飛散したり、微小付着物との間
で放電が生じ、微小付着物を飛散または焼成し、その
後、陽極にパルス状の正の電圧を印加することにより、
陰極線管に付着している微小付着物も正の電位に帯電
し、静電力で微小付着物はより大きな引力を受けて付着
力がより小さくなり、陽極に印加されたパルス状の正の
電圧で容易に飛散または焼成し、効率良く、しかも簡単
に耐電圧処理でき、信頼性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の陰極線管の耐電圧処理方法の一実施例
に用いる耐電圧処理装置の構成を示す回路図、第2図お
よび第3図はいずれも本発明の他の実施例に用いる耐電
圧処理装置の構成例を示す回路図である。 11……ネック部、12……電子銃構体、16……負の直流電
圧を生じる直流高圧電源、20……正のパルス状高電圧を
生じる高圧パルス電源、G1……陽極以外の電極としての
第1格子電極、G2……陽極以外の電極としての第2格子
電極、G3……陽極以外の電極としての第3格子電極、G4
……陽極以外の電極としての第4格子電極、G5……陽極
以外の電極としての第5格子電極、G6……陽極としての
第6格子電極。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陰極線管のネック部内の電子銃構体を構成
    する各電極のうち、陽極以外のすべての電極に負の直流
    電圧を印加した状態で、前記陽極にパルス状の正の電圧
    を印加して前記電極と前記ネック部の内壁との間で放電
    を発生させる ことを特徴とする陰極線管の耐電圧処理方法。
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