JP2000294140A - 電子管の製造方法 - Google Patents

電子管の製造方法

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    • H01J29/48Electron guns
    • H01J29/481Electron guns using field-emission, photo-emission, or secondary-emission electron source

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電界放出冷陰極素子を電子源として使用した
電子管の製造方法について、電界放出冷陰極素子近傍に
配置された、金属電極の放電加工を行う技術を提供す
る。 【解決手段】 電子源に電界放出冷陰極素子1を使用し
た電子管2を製造するに当たり、素子近傍に配置された
電極の低電圧側電極5と電界放出冷陰極素子の全ての電
極を電気的に接続させ、高電圧側電極4と低電圧側電極
との間に高電圧を印加して放電を誘発させることで、電
極間の耐電圧を向上させる電極放電加工を行う。また、
前記電極放電加工工程で、電極の処理状態にあわせて、
電極間に印加する高電圧の電圧値を、ステップ状に上げ
ていく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子源に電界放出
冷陰極素子を用いた電子管の製造方法に関し、特に電子
管製造工程における、電界放出冷陰極素子近傍の電極の
放電加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のブラウン管や進行波管(TWT)
等の電子管では、電子銃の電子源として、ヒーターで酸
化物を加熱する酸化物陰極などの熱陰極が最も多く用い
られてきたが、近年では、この熱陰極にかわる電子源と
して電界放出冷陰極を使用した電子管も提案されてい
る。これは、電界放出冷陰極が熱陰極と比較して高い電
流密度が得られ、放出電子の速度分布が小さい等の利点
を持つためである。
【0003】そこで、例えば、上記電界放出冷陰極をブ
ラウン管の電子源として使用すると、ヒーターの加熱電
力が必要ないために低消費電力が実現でき、かつ電流密
度が高いために高解像度のブラウン管を実現できる可能
性がある。また、ブラウン管以外の電子管においても、
電界放出冷陰極の特徴を利用することにより高性能のデ
バイスを実現できる可能性がある。
【0004】上記電界放出冷陰極の断面図を図4に示
す。シリコン基板34上に微小な円錐状のエミッタ32
と、絶縁層33上にそのエミッタ32を囲むようにゲー
ト電極31が形成されている。このゲート電極31と基
板34を通じてエミッタ32に電圧を印加すると、エミ
ッタ32先端に電界が集中し、真空中で電子を放出する
素子である。
【0005】電界放出冷陰極を電子源として使用した電
子管の従来例として、特開平9−204880号に、ブ
ラウン管の電子源に従来の熱陰極に代えて電界放出冷陰
極(フィールドエミッタアレイ)を使用したブラウン管
構造が開示されている。また、特開平10−12524
2号には、電界放出冷陰極素子を電子源として使用した
進行波管(TWT)などのマイクロ波管が開示されてい
る。
【0006】ここで、一般の熱陰極を電子源として使用
した電子管の製造方法について、ブラウン管を例に挙げ
て説明する。一般にブラウン管は、蛍光体スクリーン、
その他の各種管内部材を内臓するバルブを形成したの
ち、そのバルブのネック内に熱陰極の実装された電子銃
を封入し、この電子銃が封入されたバルブを加熱しなが
ら排気し、バルブ内が高真空に達するとバルブを封止す
る。その後、バルブ内残留ガスを吸着してさらに高真空
にするために、ゲッターをフラッシュしてバルブ内壁面
にゲッター膜を形成し、電子銃電極放電加工(高圧ノッ
キング処理)が実施される。この高圧ノッキング処理
は、通常動作時に電子銃の各電極間での放電を防止する
目的で行われる。電子銃の高電圧側電極と低電圧側電極
間に、図5に示すような高電圧パルス(電圧Vは通常動
作時の2〜3倍の電圧)を印加し放電を誘発する。この
放電により、電極表面の傷やバリ又は塵等の放電誘発部
分を通常動作前に除去するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の電界放出冷陰極
素子の問題として、動作時の素子破壊の可能性がある。
電界放出という素子の動作原理上、ゲート電極とエミッ
タ間が非常に近接しているため、動作時のガスの影響な
どにより放電が起こりやすい。放電時にエミッタに大電
流が流れることにより、エミッタが破壊され、エミッタ
とゲート電極間の短絡などが生じる可能性があった。
【0008】そこで、上記の故障を防止するための対策
として、エミッタに抵抗層を直列に形成し放電時の電流
を制御することにより、エミッタの溶融破壊を防止でき
る素子などが開発されている。しかし、破壊防止を行っ
た素子は、放電等によりエミッタとゲート電極間に数1
0V程度までの電圧が印加された場合には、素子破壊を
防止する効果があるが、それ以上の電圧が印加された場
合には、素子破壊防止の効果は期待できない。以上述べ
た様に、電界放出冷陰極素子は、破壊防止構造を有する
ものであっても、素子付近で放電が起こった場合には、
素子が破壊する可能性がある。
【0009】一方、従来の熱陰極を使用した電子管の製
造方法として、ブラウン管の製造方法を例にすると、従
来の技術で述べた様に、動作時における電極間の放電を
防止するために、ブラウン管製造工程中に、電子銃の電
極間に高電圧パルスを印加し、電極の放電加工(高圧ノ
ッキング処理)が行われる。この高圧ノッキング処理工
程中には、電子銃の各電極、電子銃近傍のバルブ内壁面
で、放電が繰り返されている。また、ブラウン管以外で
も、製造工程中に素子近傍の金属電極に高電圧を印加
し、放電加工を行う電子管の製造方法は知られている。
【0010】電界放出冷陰極素子を電子源として使用し
た電子管の製造を、従来の熱陰極を電子源とする電子管
製造工程と同様に行った場合には、電極の放電加工工程
で、電子源として使用している電界放出冷陰極素子が破
壊してしまう可能性が高い。そのため、これまで電気放
出冷陰極素子を電子源として使用した電子管構造は提案
されているが、製造工程における電界放出冷陰極素子近
傍の電極の放電加工方法については、考えられていなか
った。しかし、電極の放電加工を行わない電子管を製造
し、動作させた場合、動作中に電極の放電が発生し、電
子源である電界放出冷陰極素子が破壊され、電子管自身
が動作しなくなる可能性が高い。
【0011】本発明は、前述した事情に鑑みてなされた
もので、その目的は、電界放出冷陰極素子を電子源とし
て使用した電子管の製造工程における、電界放出冷陰極
素子近傍での、電極の放電加工を行う技術を提供するこ
とにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の電子管の製造方
法は、前記目的を達成するため、電子源に電界放出冷陰
極素子を用いた電子管の製造工程において、電界放出冷
陰極素子の近傍に配置された電極の低電圧側電極と電界
放出冷陰極素子の全ての電極を電気的に接続させ、高電
圧側電極と低電圧側電極との間に、高電圧を印加して放
電を誘発させることで、電極間の耐電圧を向上させる電
極放電加工(高圧ノッキング処理)を施すことを特徴と
する。
【0013】また、本発明の電子管の製造方法は、電界
放出冷陰極素子の近傍に配置された電極の低電圧側電極
と電界放出冷陰極素子の全ての電極を電気的に接続させ
た上で接地し、電極放電加工を施すことを特徴とする。
【0014】また、本発明の電子管の製造方法は、電界
放出冷陰極素子の近傍に配置された電極の低電圧側電極
と電界放出冷陰極素子の全ての電極を短絡させ、電極放
電加工を施すことを特徴とする。
【0015】また、本発明の電子管の製造方法は、電極
放電加工工程において、電極の放電加工状態に合わせ
て、高電圧側電極と低電圧側電極間の印加電圧をステッ
プ状に上げていき、電極の放電加工を行うことを特徴と
する。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明について図面を参照して説
明する。本発明の第1の実施形態を、ブラウン管の製造
工程を例に挙げて説明する。図1は、本発明の第1の実
施形態によるブラウン管製造方法での、電極放電加工
(高圧ノッキング処理)方法について示す図である。図
において、2はブラウン管であり、電子銃3の電子源と
して、電界放出冷陰極素子1を使用している。電界放出
冷陰極素子1から、0.8mm離れた位置に金属電極
(低電圧側電極5)が配置されている。ブラウン管の種
類によっては、金属電極は0.8mm離れた位置以外に
も様々な位置に配置する場合があるが、電界放出冷陰極
素子に最も近い金属電極は10mm以下の近傍に配置し
てある。ブラウン管2内の電子銃3の低電圧側電極5と
電界放出冷陰極素子1のゲート電極、カソード電極(エ
ミッタ)への電圧印加は、それぞれ、低電圧側電極ピン
5、ゲート電極ピン7、カソード(エミッタ)電極ピン
8から行われる、また、電子銃の高電圧側電極4と蛍光
板11への電圧印加は、アノードボタン9から導電膜1
0を通して行われる構造になっている。
【0017】図中12は、電極放電加工(高圧ノッキン
グ処理)を行うための高電圧パルス電源である。この電
源は出力電圧が可変可能な電源である。本発明では、電
界放出冷陰極素子1の全ての電極と電子銃の低電圧側電
極5を、ブラウン管2外部のカソード(エミッタ)電極
ピン8、ゲート電極ピン7と低電圧側電極ピン6を通じ
て電気的に接続させる、接続させたピンを通じて電子銃
3の低電圧側電極5とアノードボタン9を通じて高電圧
側電極4間に高電圧パルス電源12により、通常動作時
に必要な電圧の2〜3倍の高電圧パルスを印加する。こ
の高電圧パルスは、1秒間電圧印加後、1秒休止を繰り
返す矩形波である。高電圧パルスを印加したことによ
り、電子銃3の高電圧側電極4と低電圧側電極6の間で
放電が起こり、電極表面のバリや塵を除去することがで
きる。また、電極放電加工(高圧ノッキング処理)中
は、電界放出冷陰極素子1のゲート電極とカソード電極
(エミッタ)間に電位差が発生しない様に、ゲート電極
ピン7とカソード(エミッタ)電極ピン8が電気的に接
続されているので、電界放出冷陰極素子の破壊も防止す
ることができる。
【0018】以上、本発明の第1の実施形態について、
ブラウン管の製造方法を示して説明したが、これ以外の
電子管についても、電子源として電界放出冷陰極素子を
使用した電子管で、電子源近傍に金属電極が配置された
構造のものであれば、同様に電界放出冷陰極素子の全て
の電極を金属電極の低電圧側と電気的に接続させ、低電
圧側電極と高電圧側電極に高電圧を印加することによ
り、電極の放電加工が可能になる。
【0019】本発明の第2の実施形態では、本発明の第
1の実施形態で説明した、電子管製造方法における電極
放電加工工程で、電子銃低電圧側電極と電界放出冷陰極
素子の全ての電極を電気的に接続し、接続した電極を接
地させることを特徴とする。図2に本発明の第2の実施
形態として、ブラウン管での電極放電加工方法を示す。
電界放出冷陰極素子1の全ての電極と電子銃の低電圧側
電極5を、ブラウン管2外部のカソード(エミッタ)電
極ピン8、ゲート電極ピン7と低電圧側電極ピン6を通
じて電気的に接続させ接地する。GNDとアノードボタ
ン9の間に高電圧パルス電源12により、通常動作時に
必要な電圧の2〜3倍の高電圧パルスを印加すること
で、本発明の第1の実施形態と同様の電極放電加工を行
うことが可能である。
【0020】本発明の第3の実施形態では、本発明の第
1又は第2の実施形態で説明した電子管製造方法におい
て、電子銃低電圧側電極と電界放出冷陰極素子の全ての
電極を短絡させ、電極放電加工を行うことを特徴とす
る。上記短絡とは、接続部分の抵抗成分が0.5Ω以下
であることと定義する。図1又は図2において、低電圧
側電極5と電界放出冷陰極素子1の各電極を、ブラウン
管外部と接続するためのピン6〜8は、ニッケルピンな
どが使われている。ブラウン管の製造工程では、従来の
技術で述べた様に加熱を行う工程が含まれており、電極
放電加工工程では、上記ニッケルピンの酸化などによ
り、接触抵抗が高くなっている可能性がある。
【0021】そこで、本発明では、電極放電加工工程直
前に、ピンの酸洗浄を行うことで、ピン自身の接触抵抗
を低くして低電圧側電極と電界放出冷陰極素子を短絡さ
せ、電極放電加工を行う。電界放出冷陰極素子のゲート
電極とエミッタ間が短絡されていることで、電極放電加
工中に、抵抗成分により電位差が発生することを防止で
き、電界放出冷陰極素子の破壊防止が可能になる。ま
た、酸洗浄以外の方法であっても、ピンの接触抵抗を減
らすことで、低電圧側電極と電界放出冷陰極素子の全て
の電極を短絡し、電極放電加工を行うことで、同様の効
果が得られる。
【0022】本発明の第4の実施形態を、ブラウン管の
製造工程を例に挙げて説明する。第4の実施形態でのブ
ラウン管製造方法では、本発明の第1、第2又は第3の
実施形態でのブラウン管製造工程中に行う電極放電加工
(高圧ノッキング処理)時に、電子銃高電圧側電極と低
電圧側電極間に図3に示す波形の高電圧パルスを印加す
ることを特徴とする。図3に示す波形は、放電加工初期
では、高電圧パルス電圧V1を、ブラウン管動作時に必
要な電圧と同等の値にし、電極の放電加工が進むにつれ
て、V2、V3...Vnとステップ状に上げていき、
電極間の放電を誘発させる。また、高電圧パルス電圧を
1ステップ状げる際には、一時電圧を0Vに戻す。電圧
を0Vに戻す時に、電極間の放電が治まる電圧が、通常
動作時に必要な電圧の1.5倍程度であれば、その時点
で電極放電加工を終了する。例えば、図3の波形におい
て、高電圧パルス電圧V2での電極放電加工を終了し、
電圧を0Vに戻す途中、これまで起こっていた電極間の
放電が治まった電圧が、通常動作時に必要な電圧の1.
5倍以上であった場合は、T2の時点で電極放電加工を
終了することになる。
【0023】図5に示すような、通常の高電圧パルス波
形で電圧を印加し、電極の放電加工を行った場合、放電
加工初期では、電極の放電誘発部分が多く、激しい放電
を発生させながら、徐々に電極の放電誘発部分が処理さ
れていき、放電も弱くなっていく。電界放出冷陰極素子
を電子源として使用しているブラウン管の場合、素子の
ゲート電極とエミッタ間を外部で電気的に接続していて
も、素子近傍で激しい放電が起こった場合には、素子の
破壊が発生してしまうという問題がある。
【0024】そこで、図3に示す様に、電極の放電誘発
部分が多数ある放電加工初期では、低い印加電圧で電極
間の放電を誘発させ、放電加工が進み、電極の放電誘発
部分が減っていくに従い、徐々に印加電圧を上げてい
く。また、必要以上の印加電圧での放電を防ぐために、
電極の放電加工が十分に行われた時点で電圧の印加を中
止する。
【0025】以上、説明した様に、図3に示す高電圧パ
ルス波形により、電極の放電加工を行うことで、電極放
電加工中に起こる、電極間の過剰な放電を防止すること
ができ、電極放電加工中の電界放出冷陰極素子の破壊を
防止することができる。また、電極の放電加工状態を観
察しながら処理を行うため、電極放電加工不足による動
作中の電極間の放電も防止することができる。
【0026】以上、本発明の第4の実施形態について、
ブラウン管の製造方法を示して説明したが、これ以外の
電子管についても、電子源として電界放出冷陰極素子を
使用し、電子源近傍の金属電極の放電加工が必要な電子
管であれば、放電加工時に、電極間に印加する電圧を電
極の放電加工状態を観察しながら、ステップ状に上げて
いくことにより、素子近傍での電極の過剰放電を防止す
ることができ、素子破壊の防止が可能になる。
【0027】また、平板上に電界放出冷陰極素子を複数
個並べて、対向蛍光板に電子照射するFED(フィール
ドエミッションディスプレイ)と呼ばれる電子管につい
ても、本発明の第1〜第4の実施形態と同じ製造方法を
行った例がある。FEDでは、前記電界放出冷陰極素子
のゲート電極とカソード電極を電気的に接続し接地し
て、蛍光板に高電圧を印加することで、放電加工を行
う。この放電加工によって、放電誘発部分を通常動作前
に除去することに加えて、真空容器内壁や隔壁、支柱の
電流リークパスを通常動作前に除去する作用がある。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電子源として電界放出冷陰極素子を使用した電子管を製
造するに当たり、前述した電極の放電加工を行うこと
で、素子近傍に配置されている電極が動作中に放電を起
こすことを防止することができ、通常動作中に電界放出
冷陰極素子の破壊が発生することを防止することができ
る。また、電極の放電加工の際に、電極間に印加する高
電圧パルスの電圧値を、電極の処理状態に応じてステッ
プ状に上げていくことにより、素子近傍で過剰な放電が
起こることを防ぎ、放電加工工程中に起きる電界放出冷
陰極素子の破壊も防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態である電子管製造方法
による、ブラウン管製造工程での電極の放電加工方法を
示した図である。
【図2】本発明の第2の実施形態である電子管製造方法
による、ブラウン管製造工程での電極の放電加工方法を
示した図である。
【図3】本発明の第4の実施形態である電子管製造方法
による、ブラウン管製造工程中の電極放電加工時に、電
子銃電極間に印加する高電圧パルスの波形を示した図で
ある。
【図4】従来の電界放出冷陰極素子の断面図である。
【図5】従来の一般的な熱陰極を電子源とするブラウン
管の高圧ノッキング処理時に、電子銃電極間に印加する
高電圧パルスの波形を示した図である。
【符号の説明】
1 電界放出冷陰極素子 2 ブラウン管 3 電子銃 4 高電圧側電極 5 低電圧側電極 6 低電圧側電極ピン 7 ゲート電極ピン 8 カソード(エミッタ)電極ピン 9 アノードボタン 10 導電膜 11 蛍光体 12 高電圧パルス電源 31 ゲート電極 32 エミッタ 33 絶縁層 34 シリコン基板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子源に電界放出冷陰極素子を用いた電
    子管の製造工程において、電界放出冷陰極素子の近傍に
    配置された電極の低電圧側電極と電界放出冷陰極素子の
    全ての電極を電気的に接続させ、高電圧側電極と低電圧
    側電極との間に、高電圧を印加して放電を誘発させるこ
    とで、電極間の耐電圧を向上させる電極放電加工(高圧
    ノッキング処理)を施すことを特徴とする電子管の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 電界放出冷陰極素子の近傍に配置された
    電極の低電圧側電極と電界放出冷陰極素子の全ての電極
    を電気的に接続させた上で接地し、電極放電加工を施す
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子管の製造方法。
  3. 【請求項3】 電界放出冷陰極素子の近傍に配置された
    電極の低電圧側電極と電界放出冷陰極素子の全ての電極
    を短絡させ、電極放電加工を施すことを特徴とする請求
    項1又は2に記載の電子管の製造方法。
  4. 【請求項4】 電極放電加工工程において、電極の放電
    加工状態に合わせて、高電圧側電極と低電圧側電極間の
    印加電圧をステップ状に上げていき、電極の放電加工を
    行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記
    載の電子管の製造方法。
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