WO2024111425A1 - 光ファイバ保持部品、光ファイバ結合構造体、光コネクタ、及び光結合構造 - Google Patents

光ファイバ保持部品、光ファイバ結合構造体、光コネクタ、及び光結合構造 Download PDF

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Abstract

本開示の光ファイバ保持部品は、フェルール(30)の内部に配置され複数の光ファイバ(20)を保持する光ファイバ保持部品(10)であって、第一方向(X)に並ぶ第一端面(10a)及び第二端面(10b)を含む外面(S10)と、第一端面(10a)と第二端面(10b)との間を第一方向(X)に貫通すると共に第一方向(X)に交差する第二方向(Y)に並んで配列された複数の貫通孔(11)と、外面(S10)から複数の貫通孔(11)と交差するように延びた少なくとも一つの空気排出孔(16)と、を備える。

Description

光ファイバ保持部品、光ファイバ結合構造体、光コネクタ、及び光結合構造
 本開示は、光ファイバ保持部品、光ファイバ結合構造体、光コネクタ、及び光結合構造に関する。本出願は、2022年11月24日出願の日本出願第2022-187491号に基づく優先権を主張し、前記日本出願に記載された全ての記載内容を援用するものである。
 従来、複数の光ファイバを保持するための光ファイバ保持部品(例えば特許文献1)が知られている。この光ファイバ保持部品は、複数の光ファイバを保持した状態でフェルールの内部に配置され、その状態でフェルールに固定されることでコネクタ化される。このような光ファイバ保持部品として、例えば、複数の光ファイバをそれぞれ挿入するための複数のファイバ孔が形成されたホールアレイが用いられることがある。この場合、例えば、それぞれのファイバ孔に光ファイバが挿入された状態で、ファイバ孔に液状の接着剤が注入され、その接着剤が硬化することで光ファイバがファイバ孔に固定される。
国際公開第2018/135368号
 本開示の一実施形態に係る光ファイバ保持部品は、フェルールの内部に配置され複数の光ファイバを保持する光ファイバ保持部品であって、第一方向に並ぶ第一端面及び第二端面を含む外面と、第一端面と第二端面との間において第一方向に貫通すると共に第一方向に交差する第二方向に並んで配列され、複数の光ファイバをそれぞれ挿入可能な複数の貫通孔と、外面から複数の貫通孔と交差するように延びており、複数の貫通孔に接着剤が注入される際に、複数の貫通孔の内面と接着剤との間の空気を複数の貫通孔から外部に排出するように構成された、少なくとも一つの空気排出孔と、を備える。
図1は、第一実施形態に係る光ファイバ保持部品を示す斜視図である。 図2は、図1の光ファイバ保持部品を示す平面図である。 図3は、図2のIII-III線に沿った光ファイバ保持部品の断面図である。 図4は、第一実施形態に係る光ファイバ結合構造体を示す断面図である。 図5は、図4のV-V線に沿った光ファイバ結合構造体の断面図である。 図6は、第一実施形態に係る光コネクタを示す分解斜視図である。 図7は、図6の光コネクタを示す斜視図である。 図8は、図7のVIII-VIII線に沿った光コネクタの断面図である。 図9は、第一実施形態に係る光結合構造を示す斜視図である。 図10は、第一実施形態の変形例1に係る光ファイバ保持部品を示す断面図である。 図11は、第一実施形態の変形例2に係る光ファイバ保持部品を示す平面図である。 図12は、第一実施形態の変形例3に係る光ファイバ保持部品を示す平面図である。 図13は、第一実施形態の変形例4に係る光ファイバ保持部品を示す断面図である。 図14は、図13の光ファイバ保持部品の要部を拡大して示す断面図である。 図15は、第二実施形態に係る光ファイバ保持部品を示す斜視図である。 図16は、図15の光ファイバ保持部品を示す平面図である。 図17は、図16のXVII-XVIIに沿った光ファイバ保持部品を示す断面図である。 図18は、第二実施形態の変形例1に係る光ファイバ保持部品を示す平面図である。 図19は、第二実施形態の変形例2に係る光ファイバ保持部品を示す平面図である。 図20は、第三実施形態に係る光ファイバ保持部品を示す斜視図である。 図21は、図20の光ファイバ保持部品を示す断面図である。 図22は、第四実施形態に係る光ファイバ保持部品を示す斜視図である。 図23は、図22の光ファイバ保持部品を示す平面図である。
[本開示が解決しようとする課題]
 ホールアレイのファイバ孔に液状の接着剤を注入する際、ファイバ孔の内面と光ファイバとの間に隙間なく充填することは難しい。ファイバ孔に接着剤が十分に充填されずにファイバ孔の内部に空気が残存した状態で接着剤が硬化すると、ファイバ孔の内面と光ファイバとの間に空洞が形成される。このような空洞は、ファイバ孔の内面と光ファイバとの隙間が大きい箇所に特に形成されやすい。このような空洞の形成は、ファイバ孔への光ファイバの接着性の低下、及びファイバ孔内の空気の熱膨張による光ファイバへの負荷の増大といった不具合を招き得るため、光ファイバの信頼性に影響を及ぼす懸念がある。
 本開示は、光ファイバの信頼性を維持できる光ファイバ保持部品、光ファイバ結合構造体、光コネクタ、及び光結合構造を提供する。
[本開示の効果]
本開示の光ファイバ保持部品、光ファイバ結合構造体、光コネクタ、及び光結合構造によれば、光ファイバの信頼性を維持できる。
[本開示の実施態様の説明]
 最初に、本開示の実施形態の内容を列記して説明する。
 (1)本開示の一実施形態に係る光ファイバ保持部品は、フェルールの内部に配置され複数の光ファイバを保持する光ファイバ保持部品であって、第一方向に並ぶ第一端面及び第二端面を含む外面と、第一端面と第二端面との間を第一方向に貫通すると共に第一方向に交差する第二方向に並んで配列された複数の貫通孔と、外面から複数の貫通孔と交差するように延びた少なくとも一つの空気排出孔と、を備える。
 上記の光ファイバ保持部品は、外面から複数の貫通孔と交差するように延びる少なくとも一つの空気排出孔を備えている。この空気排出孔は、複数の貫通孔に接着剤が注入される際に、複数の貫通孔の内面と接着剤との間の空気を複数の貫通孔から外部に排出するように構成されている。この空気排出孔が設けられることにより、それぞれの貫通孔に液状の接着剤が注入される際に、貫通孔の内部の空気を貫通孔の外部に排出できるので、貫通孔の内面と光ファイバとの間に隙間なく十分に接着剤を充填させることができる。これにより、貫通孔の内面と光ファイバとの間に空気が取り残された状態で接着剤が硬化することを低減できる。すなわち、貫通孔の内面と光ファイバとの間に空洞が形成されることを低減できる。その結果、貫通孔の内部における空洞の形成に起因する、貫通孔の内面への光ファイバの接着性の低下、及び貫通孔の内部の空気の熱膨張による光ファイバへの負荷の増大、といった不具合の発生を低減できる。その結果、光ファイバの信頼性を維持することが可能となる。
 (2)上記(1)に記載の光ファイバ保持部品において、外面は、第一端面と第二端面との間において第一方向及び第二方向に沿って延びる側面を更に含む。側面は、少なくとも一つの空気排出孔の開口を有する。少なくとも一つの空気排出孔は、側面から複数の貫通孔まで延びていてもよい。この場合、空気排出孔を複数の貫通孔から側面まで上方に延ばすことができる。貫通孔の内部の空気は、液状の接着剤と比べて相対的に上方に移動しやすいので、空気排出孔を上方に延びる構成とすることで、貫通孔の内部の空気を効率良く外部に排出できる。更に、このような構成により、貫通孔の内部の接着剤を空気排出孔から側面上に漏れ難くすることもできる。
 (3)上記(1)または(2)に記載の光ファイバ保持部品において、少なくとも一つの空気排出孔は、第二方向に垂直な断面において、第一方向に延びる複数の貫通孔の中心軸に直交する仮想直線から傾斜した方向に延びていてもよい。このように、空気排出孔が傾斜した方向に延びる場合、貫通孔の中心軸に直交する仮想直線に沿って空気排出孔が延びる場合と比べて、貫通孔から側面に至るまでの空気排出孔の長さを長くすることができる。このように、貫通孔から側面までの接着剤の経路の距離を長くすることで、貫通孔の内部の接着剤を空気排出孔から側面上に漏れ難くすることができる。
 (4)上記(1)から(3)のいずれかに記載の光ファイバ保持部品において、少なくとも一つの空気排出孔として、一つの空気排出孔を備え、一つの空気排出孔は、複数の貫通孔の全てに接続されていてもよい。この場合、貫通孔への接着剤の注入の際に、空気排出孔を介して貫通孔の内部の空気をより確実に外部に排出できるため、貫通孔の内部に空洞が形成されることをより効果的に低減できる。
 (5)上記(1)から(3)のいずれかに記載の光ファイバ保持部品において、少なくとも一つの空気排出孔として、複数の貫通孔に対応して第二方向に並んで配列される複数の空気排出孔を備え、複数の空気排出孔は、複数の貫通孔に個別に接続されていてもよい。この場合、それぞれの貫通孔に接着剤が注入される際に、空気排出孔を介して或る貫通孔からそれに隣接する貫通孔へと接着剤が漏れることを低減できる。これにより、それぞれの貫通孔に光ファイバを個別に確実に接着することが可能になる。
 (6)上記(5)に記載の光ファイバ保持部品において、複数の空気排出孔のそれぞれの内径は、複数の貫通孔のそれぞれの内径よりも小さくてもよい。このように空気排出孔の内径を小さくすることにより、貫通孔の内部の接着剤を空気排出孔から外面上へ漏れ難くすることができる。
 (7)上記(5)又は(6)に記載の光ファイバ保持部品において、複数の空気排出孔のそれぞれは、第一端面と第二端面との間を第一方向に延びる長孔形状であってもよい。この場合、貫通孔への接着剤の注入の際に、空気排出孔を介して貫通孔のより多くの部位から空気を外部に排出できるため、貫通孔の内部に空洞が形成されることをより効果的に低減できる。
 (8)上記(5)から(7)のいずれかに記載の光ファイバ保持部品において、外面には、複数の空気排出孔の全てと交差するように第二方向に延びる凹部が形成されており、複数の空気排出孔のそれぞれは、凹部の底面に開口していてもよい。このような凹部が存在することによって、空気排出孔から漏れた接着剤を貯める空間を設けられるので、空気排出孔から外面上への接着剤の漏れをより確実に低減できる。
 (9)上記(1)から(8)のいずれかに記載の光ファイバ保持部品において、複数の貫通孔のそれぞれは、被覆が除去された複数の光ファイバの一部である被覆除去部を保持可能な細径部と、細径部と第二端面との間を第一方向に延びており、被覆が残存した複数の光ファイバの他部である被覆部を保持可能であり、細径部よりも内径が大きい太径部と、細径部と太径部との間を接続し、細径部から太径部に向かうにつれて内径が拡径する拡径部と、を有し、少なくとも一つの空気排出孔は、外面から拡径部に接続されていてもよい。この場合、光ファイバと拡径部との隙間が特に大きくなりやすいので、貫通孔への接着剤の注入の際に、拡径部の内部に空気が特に取り残されやすい。そこで、その拡径部に空気排出孔が接続される構成とすれば、貫通孔の内部の空気を効率良く外部に排出することが可能となる。
 (10)上記(1)から(8)に記載の光ファイバ保持部品において、外面から複数の貫通孔と交差するように延びて複数の貫通孔と個別に接続され、複数の光ファイバを複数の貫通孔に接着するための接着剤を注入可能な複数の注入孔を更に備え、複数の貫通孔のそれぞれは、被覆が除去された複数の光ファイバの一部である被覆除去部を保持可能な細径部と、保持部と第二端面との間を第一方向に延びており、被覆が残存した複数の光ファイバの他部である被覆部を保持可能であり、細径部よりも内径が大きい太径部と、細径部と太径部との間を第一方向に接続し、第一方向において細径部から太径部に向かうにつれて内径が拡径する拡径部と、を有し、少なくとも一つの空気排出孔は、細径部、太径部、及び拡径部の各部位のうちのいずれかに接続され、複数の注入孔のそれぞれは、細径部、太径部、及び拡径部の各部位のうち、少なくとも一つの空気排出孔が接続される部位とは異なる部位に接続されていてもよい。この場合、接着剤を注入するための注入孔が、貫通孔と交差するように延びて貫通孔と個別に接続されているので、貫通孔とは別の経路から貫通孔に接着剤を個別に注入できる。この構成では、接着剤の流動性を考慮して、貫通孔に対する注入孔の位置及び接着剤の注入量等を調整することにより、光ファイバと貫通孔との間に接着剤を隙間なく確実に充填させることができ、接着剤を光ファイバの周囲に偏りなく分布させることができる。これにより、接着剤の硬化時に発生する応力を光ファイバに対して均一に作用させることができるので、当該応力を一方向に受けて光ファイバの位置が変化することを低減できる。更に、上記の構成では、注入孔が接続される貫通孔の部位とは異なる部位に空気排出孔が接続されている。上述したような空洞は、貫通孔の内部において接着剤が注入される部位よりも離れた箇所に形成されやすい。そこで、注入孔が接続される部位とは異なる部位に空気排出孔が接続される構成とすることで、貫通孔の内部の空洞の形成を効果的に低減できる。
 (11)上記(10)に記載の光ファイバ保持部品において、少なくとも一つの空気排出孔は、拡径部に接続されており、複数の注入孔のそれぞれは、細径部及び太径部のいずれかに接続されていてもよい。この場合、空気が特に取り残されやすい拡径部に空気排出孔が接続されることにより、貫通孔の内部の空気を効率良く外部に排出できる。これにより、貫通孔の内部に空洞が形成されることを効果的に低減できる。
 (12)上記(10)に記載の光ファイバ保持部品において、少なくとも一つの空気排出孔は、細径部に接続されており、複数の注入孔のそれぞれは、太径部に接続されていてもよい。貫通孔への接着剤の注入の際、注入孔が接続される太径部から離れた細径部において空気が取り残される傾向がある。そこで、その細径部に空気排出孔が接続されることにより、貫通孔の内部の空気を効率良く外部に排出できる。これにより、貫通孔の内部に空洞が形成されることを効果的に低減できる。
 (13)上記(10)に記載の光ファイバ保持部品において、少なくとも一つの空気排出孔は、太径部に接続されており、複数の注入孔のそれぞれは、細径部に接続されていてもよい。貫通孔への接着剤の注入の際、注入孔が接続される細径部から離れた太径部において空気が取り残される傾向がある。そこで、その太径部に空気排出孔が接続されることにより、貫通孔の内部の空気を効率良く外部に排出できる。これにより、貫通孔の内部に空洞が形成されることを効果的に低減できる。
 (14)上記(9)から(13)のいずれかに記載の光ファイバ保持部品において、細径部は、被覆除去部の中心軸線の周りに被覆除去部を回転自在に保持するように構成されていてもよい。この場合、貫通孔の細径部において光ファイバの被覆除去部の回転調心を行うことにより、光ファイバ保持部品に対する光ファイバの回転方向の位置を決定できる。
 (15)上記(1)から(8)のいずれかに記載の光ファイバ保持部品において、外面は、第一端面と第二端面との間において第一端面と第一方向に並ぶ第一壁面と、第一壁面と第二端面との間において第一壁面に交差するように第一方向及び第二方向に沿って延びる第二壁面と、を更に含み、複数の貫通孔は、第一端面と第一壁面との間を第一方向に貫通し、第二壁面は、第一方向及び第二方向の双方に交差する第三方向において複数の貫通孔からずれた位置に形成されていてもよい。この場合、光ファイバの被覆除去部を第一壁面から第一端面に向かって貫通孔に挿入し、光ファイバの被覆部を第二壁面に載置して固定することができる。このような構成では、第一端面から第二端面まで貫通孔が形成される構成と比べて、貫通孔の長さを短くすることができる。貫通孔の長さが短くなれば、貫通孔の内部の空気が貫通孔の開口から外部に逃げやすくなるので、貫通孔の内部に空気が取り残されるリスクを低減することができる。これにより、貫通孔の内部に空洞が形成されることを効果的に低減できる。
 (16)本開示の一実施形態に係る光ファイバ結合構造体は、上記(1)から(15)のいずれかに記載の光ファイバ保持部品と、複数の貫通孔にそれぞれ挿入された複数の光ファイバと、複数の貫通孔の内部に設けられ、複数の光ファイバを複数の貫通孔に固定する接着剤と、を備える。この光ファイバ結合構造体は、上述したいずれかの光ファイバ保持部品を備えるので、上述したように、光ファイバの信頼性を維持することが可能となる。
 (17)上記(16)に記載の光ファイバ結合構造体において、複数の光ファイバのそれぞれは、中心軸線からずれた領域に少なくとも1つのコアを有してもよい。この場合、貫通孔において光ファイバの回転調心を行うことにより、光ファイバ保持部品に対する光ファイバの回転方向の位置を決定できる。
 (18)本開示の一実施形態に係る光コネクタは、上記(16)又は(17)の光ファイバ結合構造体と、光ファイバ結合構造体の少なくとも一部を収容するフェルールと、を備えてもよい。この光コネクタは、上述したいずれかの光ファイバ保持部品を備えるので、上述したように、光ファイバの信頼性を維持することが可能となる。
 (19)上記(18)に記載の光コネクタにおいて、フェルールは、光ファイバ保持部品を収容する収容孔と、収容孔と第一方向に接続され、光ファイバ保持部品から第一方向に延びる複数の光ファイバをそれぞれ保持する複数のファイバ保持孔と、を有し、外面は、第一方向及び第二方向の双方に交差する第三方向において複数の貫通孔を挟んで互いに対向する第一側面及び第二側面と、第一側面と第二側面とを第三方向に接続する第三側面と、を有し、収容孔は、第二側面に接する第一内面と、第三側面に接する第二内面と、を含んでもよい。この場合、光ファイバ保持部品の第二側面及び第三側面がフェルールの第一内面及び第二内面にそれぞれ接することにより、フェルールに対する光ファイバ保持部品の位置を精度良く規定できる。
 (20)本開示の一実施形態に係る光結合構造は、上記(18)又は(19)の光コネクタとして第一光コネクタ及び第二光コネクタを備え、第一光コネクタ及び第二光コネクタは、第一方向において間隙を挟んで互いに対向している。このように、第一光コネクタと第二光コネクタとがPC(Physical Contact)接続されない場合、第一光コネクタと第二光コネクタとをPC接続するための押圧力が不要となるので、より多くの光ファイバを一括して容易に接続させることが可能となる。
[本開示の実施形態の詳細]
 本開示の実施形態に係る光ファイバ保持部品、光ファイバ結合構造体、光コネクタ、及び光結合構造の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。
[第一実施形態]
 図1は、第一実施形態に係る光ファイバ保持部品10の斜視図である。図2は、光ファイバ保持部品10を示す平面図である。図3は、図2のIII-III線に沿った光ファイバ保持部品10の断面図である。図1、図2、及び図3に示される光ファイバ保持部品10は、複数の光ファイバ20を保持するための部品である。光ファイバ保持部品10は、複数の光ファイバ20を保持した状態で、フェルール30の内部に配置される(図7参照)。図1には、理解の容易のため、XYZ直交座標系が示されている。図1に示すように、光ファイバ保持部品10は、例えば、Y方向(第二方向)を長手方向とし、X方向(第一方向)を短手方向とし、Z方向(第三方向)を厚さ方向とする直方体状の外観を有する。以下の説明において、Z座標の相対的位置で「上下」、X座標の相対的位置で「前後」、Y座標の相対的位置で「左右」を規定することがある。Z座標が大きい方が「上」である。X座標が大きい方が「前」である。Y座標が大きい方が「右」である。
 光ファイバ保持部品10は、例えば、後述する接着剤A(図4参照)を硬化する際に用いられる紫外線を透過可能な樹脂により構成される。光ファイバ保持部品10は、例えば、紫外線を透過可能な石英ガラスにより構成されてもよい。紫外線を透過可能であるとは、波長350nmから400nmの光で厚さ3mmの材料の透過率が40%以上であることを意味する。光ファイバ保持部品10の材料としてこのような樹脂又は石英ガラスが用いられる場合、光ファイバ保持部品10を安価且つ高精度に製造できる。光ファイバ保持部品10は、これらの材料に限られず、金属により構成されてもよい。光ファイバ保持部品10の材料として金属が用いられる場合、高い寸法精度を維持できるので、光ファイバ保持部品10をより高精度に製造できる。また、光ファイバ保持部品10が石英ガラス及び金属といった材料により構成される場合、光ファイバ保持部品10と複数の光ファイバ20との間の摩擦抵抗を低減できるので、光ファイバ保持部品10に複数の光ファイバ20を配置した状態において、複数の光ファイバ20の回転調心の作業を容易に行うことが可能となる。
 図1に示されるように、光ファイバ保持部品10の外面S10は、例えば、前面10a(第一端面)と、後面10b(第二端面)と、上面10c(第一側面)と、下面10d(第二側面)と、側面10e(第三側面)と、側面10fと、を含む。前面10aは、X方向における光ファイバ保持部品10の前端面である。前面10aは、例えば、YZ面に沿った平面である。後面10bは、X方向における光ファイバ保持部品10の後端面であり、前面10aとX方向に並んで配置されている。後面10bは、例えば、YZ面に沿った平面である。後面10bの法線方向は、例えば、前面10aの法線方向と一致している。
 上面10cは、Z方向における光ファイバ保持部品10の上端面である。上面10cは、例えば、XY面に沿った平面であり、前面10aと後面10bとを接続している。下面10dは、Z方向における光ファイバ保持部品10の下端に位置する端面であり、上面10cとZ方向に並んで配置されている。上面10c及び下面10dは、後述する複数の貫通孔11をZ方向に挟んで両側に配置されている。下面10dは、例えば、XY面に沿った平面であり、上面10cとZ方向に対向する位置において前面10aと後面10bとをX方向に接続している。下面10dの法線方向は、例えば、上面10cの法線方向と一致している。上面10c及び下面10dの法線方向は、例えば、前面10a及び後面10bの法線方向と直交している。この場合、上面10c及び下面10dは、前面10a及び後面10bに対して垂直となる。
 側面10eは、Y方向における光ファイバ保持部品10の右端面であり、Y方向を向いている。側面10eは、例えば、XZ面に沿った平面であり、前面10aと後面10bとを接続している。側面10fは、例えば、Y方向における光ファイバ保持部品10の左端面であり、Y方向の反対側を向いている。側面10fは、例えば、XZ面に沿った平面であり、側面10eとY方向に対向する位置において前面10aと後面10bとを接続している。側面10fの法線方向は、例えば、側面10eの法線方向と一致している。側面10e及び側面10fの法線方向は、例えば、前面10a及び後面10bの法線方向、及び上面10c及び下面10dの法線方向に直交している。この場合、側面10e及び側面10fは、前面10a、後面10b、上面10c、及び下面10dに対して垂直となる。
 図1及び図2に示されるように、光ファイバ保持部品10は、複数の光ファイバ20(図4参照)をそれぞれ保持するための複数の貫通孔11を更に備える。各貫通孔11は、前面10aから後面10bまでX方向に沿って貫通しており、前面10aと後面10bとの間においてY方向に一列に配列されている。各貫通孔11は、例えば、Z方向において下面10dよりも上面10cに近い位置に形成されている。図2に示すように、各貫通孔11は、例えば、前面10aから後面10bまでX方向に沿って直線状に延びており、前面10a及び後面10bに開口している。各貫通孔11は、X方向に見て、例えば円形状である。
 前面10aは、複数の貫通孔11がそれぞれ開口する複数の開口11aを有する。各開口11aは、各貫通孔11に対応してY方向に一列に配列されている。後面10bは、複数の貫通孔11がそれぞれ開口する複数の開口11b(図2参照)を有する。各開口11bは、各貫通孔11に対応してY方向に一列に配列されている。各開口11bの内径は、各開口11aの内径よりも大きい。なお、図1及び図2では、12本の貫通孔11がY方向に一列に等間隔に並んでいる場合を例示しているが、貫通孔11の数は、12本に限らず、4本、8本、又は16本等の他の数であってもよい。また、貫通孔11は、一列に並んでいる必要は無く、二列以上並んでいてもよい。
 図3に示されるように、各貫通孔11は、例えば、細径部12aと、拡径部12bと、太径部13と、を有する。細径部12a及び拡径部12bは、後述する被覆除去部22(図4参照)を保持するための保持部12を構成する。太径部13は、後述する被覆部23(図4参照)を固定するための固定部として構成される。
 保持部12は、前面10aと後面10bとの間においてX方向の前面10a寄りに位置している。保持部12の細径部12aは、前面10aから後面10bに向かってX方向に直線状に延びている。細径部12aは、光ファイバ20の被覆除去部22を挿入可能な内径を有する。細径部12aは、光ファイバ20の中心軸線L1の周りに被覆除去部22を回転自在に保持するように構成されている。細径部12aが被覆除去部22を中心軸線L1の周りに回転自在に保持するように構成されているとは、細径部12aの内径が、中心軸線L1の周りの被覆除去部22の回転を許容可能な程度に大きく、且つYZ面における被覆除去部22の位置を規定可能な程度に小さく設定されていることを意味する。細径部12aの内径は、細径部12aのX方向に沿った各位置において一定である。本明細書において、「内径が一定」であるとは、完全に内径が一定である場合と、製造誤差等の範囲内で内径が略一定である場合との両方を含む。
 細径部12aの内径は、貫通孔11において光ファイバ20の回転調心が行われることを考慮し、被覆除去部22の外径よりも大きく設定されている。一方で、細径部12aの内径が大きすぎると、フェルール30に光ファイバ保持部品10を実装する際、フェルール30内のファイバ保持孔33の中心軸と光ファイバ20の中心軸が合わず、実装作業が困難になり得る(図8参照)。これらを踏まえ、例えば、被覆除去部22の外径が124μm以上126μm以下である場合には、細径部12aの内径は126μm以上156μm以下としてよい。
 太径部13は、前面10aと後面10bとの間においてX方向の後面10b寄りに位置している。太径部13は、後面10bから細径部12aに向かってX方向に直線状に延びている。太径部13は、光ファイバ20の被覆部23を挿入可能な内径を有する。太径部13は、被覆部23を中心軸線L1の周りに回転自在に保持するように構成されている。従って、太径部13の内径は、中心軸線L1の周りの被覆部23の回転を許容可能な程度に大きく、且つYZ面における被覆部23の位置を規定可能な程度に小さく設定されている。太径部13の内径は、X方向に沿った各位置において一定である。
 太径部13の内径は、貫通孔11において光ファイバ20の回転調心が行われることを考慮し、被覆部23の外径よりも大きく設定されている。一方で、太径部13の内径が大きすぎると、フェルール30に光ファイバ保持部品10を実装する際、フェルール30内のファイバ保持孔33の中心軸と光ファイバ20の中心軸が合わず、実装作業が困難になり得る(図8参照)。これらを踏まえ、例えば、被覆部23の外径が190μm以上210μm以下である場合には、太径部13の内径は210μm以上240μm以下としてよい。
 拡径部12bは、X方向において細径部12aと太径部13との間に位置している。拡径部12bは、細径部12aと太径部13とを接続している。拡径部12bの内径は、X方向において細径部12aから太径部13に向かうにつれて徐々に大きくなるように設定されている。細径部12aに対する拡径部12bの接続端(すなわち、X方向における拡径部12bの前端)の内径は、細径部12aの内径と同一であり、太径部13に対する拡径部12bの接続端(すなわち、X方向における拡径部12bの後端)の内径は、太径部13の内径と同一である。拡径部12bのX方向の長さは、例えば、100μmとしてよい。
 図1及び図2に示されるように、光ファイバ保持部品10は、複数の空気排出孔16を更に備える。各空気排出孔16は、各貫通孔11に対応してY方向に一列に配列されており、上面10cからZ方向に延びて各貫通孔11に個別に接続されている。各空気排出孔16が各貫通孔11に個別に接続されているとは、1つの貫通孔11に対して1つの空気排出孔16が接続されていることを意味し、1つの空気排出孔16が2つ以上の貫通孔11に接続されてないことを意味する。Z方向に見た空気排出孔16の形状は、例えば、円形状である。
 空気排出孔16は、例えば、貫通孔11と交差するように、上面10cから貫通孔11までZ方向に直線状に延びている。空気排出孔16の中心軸線L2は、例えば、貫通孔11の中心軸線L1と直交している。上面10cには、空気排出孔16の開口16aが形成されている。空気排出孔16は、例えば、Z方向において開口16aから下方に延びて貫通孔11の拡径部12bに接続されている。従って、Z方向に見ると、空気排出孔16は、拡径部12bに重なるように配置されている。
 空気排出孔16は、貫通孔11に接着剤A(図4参照)を注入する際に貫通孔11の内部に取り残され得る空気を貫通孔11の外部に排出するように構成されている。具体的には、空気排出孔16は、貫通孔11の内部の空気が通過可能な内径を有しており、上面10cから貫通孔11まで空気が通過可能な経路を形成している。空気が通過可能な内径とは、貫通孔11の内部の空気が空気排出孔16の内部を流動して開口16aから光ファイバ保持部品10の外部に流出可能な程度の大きさの内径を意味する。空気排出孔16の内径は、例えば、空気排出孔16のZ方向に沿った各位置において一定であってよい。空気排出孔16の内径の大きさは、空気が通過可能な大きさであればよいが、空気排出孔16の内径が過剰に大きい場合には、貫通孔11に注入された液状の接着剤Aが空気排出孔16を流動して上面10c上に漏れ出す懸念がある。そこで、空気排出孔16の内径としては、空気が通過可能であり、かつ液状の接着剤Aが流動して上面10cに漏れ出し難い大きさの内径が選択される。
 例えば、空気排出孔16の内径は、貫通孔11の内径よりも小さくてよい。ここでの貫通孔11の内径は、貫通孔11のX方向に沿った各部位の内径のうちの最も小さい内径(すなわち、貫通孔11の内径の最小値)としてよい。本実施形態では、貫通孔11の内径の最小値は、細径部12aの内径を指す。従って、空気排出孔16の内径は、細径部12aの内径よりも小さくてよい。従って、開口16aの内径は、開口11aの内径よりも小さくてよい。なお、空気排出孔16の内径がZ方向に沿った各位置において変化する場合には、空気排出孔16のX方向に沿った各部位の内径のうちの最も小さい内径(すなわち、空気排出孔16の内径の最小値)としてよい。空気排出孔16の内径は、例えば、空気が排出可能な10μm以上としてよい。また、互いに隣接する貫通孔11と貫通孔11が空気排出孔16を介して連通してしまう事態を避けるために、空気排出孔16の内径は、貫通孔11のピッチ(例えば、貫通孔11と貫通孔11の中心間の距離)以下としてよい。例えば、貫通孔11のピッチが250μmである場合、空気排出孔16の内径は250μm以下としてよい。空気排出孔16の内径は、細径部12aの内径以上であってもよいし、太径部13の内径以上であってもよい。
 なお、空気排出孔16は、必ずしも貫通孔11の拡径部12bに接続されている必要はなく、貫通孔11の細径部12a又は太径部13に接続されていてもよい。また、図1及び図2において、Y方向に一列に並ぶ12本の貫通孔11に対応して、12本の空気排出孔16がY方向に一列に並ぶ場合を示しているが、空気排出孔16の数は、貫通孔11の数に応じて変動し得る。また、空気排出孔16の数は、必ずしも貫通孔11の数と同数である必要はなく、貫通孔11の数よりも多くてもよい。この場合、1つの貫通孔11に対して2つ以上の空気排出孔16が接続されていてもよい。例えば、貫通孔11の細径部12a、拡径部12b、及び太径部13のうちのいずれか2つ以上の異なる部位にそれぞれ空気排出孔16が接続されていてもよい。
 図4は、本実施形態に係る光ファイバ結合構造体25を示す断面図である。光ファイバ結合構造体25は、上述した光ファイバ保持部品10と、複数の光ファイバ20とを備える。各光ファイバ20は、例えば、光ファイバ保持部品10において回転調心(すなわち、中心軸線L1の周りの位置の調整)が必要な光ファイバである。各光ファイバ20は、例えば、マルチコアファイバ(MCF:Multi Core Fiber)である。各光ファイバ20は、例えば、偏波保持ファイバ(PMF:Polarization Maintaining Fiber)であってもよい。
 図5は、図4のV-V線に沿った光ファイバ結合構造体25の断面図である。図5に示すように、光ファイバ20は、中心軸線L1上を除く領域(すなわち中心軸線L1上からずれた領域)に少なくとも1つのコア14aを有する。図5に示される例では、光ファイバ20は、中心軸線L1上に1つのコア14aを有し、更に、中心軸線L1の周りに等間隔に配置された複数(例えば6つ)のコア14aを有する。そして、光ファイバ20は、これらのコア14aを覆うクラッド14bと、クラッド14bを取り囲む被覆14cとを更に有する。
 光ファイバ20の被覆部23は、光ファイバ20のうちの被覆14cが残存した部分である。従って、被覆部23は、複数のコア14aと、クラッド14bと、被覆14cとを含んで構成される。一方、図4に示される光ファイバ20の被覆除去部22は、光ファイバ20のうち先端面20a(図6参照)から所定の長さの被覆14cが除去されてガラス部分が露出した部分である。従って、被覆除去部22は、複数のコア14a及びクラッド14bを含んで構成される。被覆除去部22では、クラッド14bの表面が外部に露出している。被覆部23の外径は、被覆14cの厚みの分だけ被覆除去部22の外径よりも大きくなっている。
 図4において、光ファイバ結合構造体25を製造する際には、まず、光ファイバ20が光ファイバ保持部品10の貫通孔11に挿入された状態で光ファイバ20の回転調心が行われる。光ファイバ20が貫通孔11に挿入された状態において、光ファイバ20の被覆除去部22は貫通孔11の細径部12aに配置され、光ファイバ20の被覆部23は貫通孔11の太径部13に配置される。光ファイバ20の回転調心によって、光ファイバ保持部品10に対する光ファイバ20のXY面における位置が規定されると共に、光ファイバ20の中心軸線L1の周りの位置(角度)が規定される。そして、例えば、後面10bの開口11bから貫通孔11の内部に液状の接着剤Aが注入される。接着剤Aは、例えば、紫外線(UV)硬化性樹脂の硬化物である。接着剤Aは、熱硬化性樹脂の硬化物であってもよい。
 貫通孔11に注入された接着剤Aは、貫通孔11の太径部13から細径部12aにわたって行き渡り、貫通孔11の内面と光ファイバ20との隙間に充填される。接着剤Aは、貫通孔11に充填された状態で、光ファイバ保持部品10の外側から紫外線が照射されることにより硬化する。これにより、光ファイバ20の被覆除去部22及び被覆部23は貫通孔11の細径部12a及び太径部13にそれぞれ接着固定される。このようにして各光ファイバ20が光ファイバ保持部品10に固定された光ファイバ結合構造体25が得られる。なお、接着剤Aが貫通孔11に充填された状態とは、貫通孔11の内面と光ファイバ20との間の領域に接着剤Aが隙間なく分布している状態を意味する。接着剤Aが貫通孔11に充填された状態において、接着剤Aは、貫通孔11からX方向に突出しておらず、空気排出孔16の開口16aよりも上方に突出していない。
 図6は、本実施形態に係る光コネクタ2を示す分解斜視図である。図7は、光コネクタ2を示す斜視図である。光コネクタ2は、例えば、フェルール30と、第一光ファイバ結合構造体25Aと、第二光ファイバ結合構造体25Bとを備える。第一光ファイバ結合構造体25A及び第二光ファイバ結合構造体25Bは、上述した光ファイバ結合構造体25と同一の構成を有する。なお、図6では、第二光ファイバ結合構造体25Bを省略して示している。図7に示されるように、第一光ファイバ結合構造体25A及び第二光ファイバ結合構造体25Bは、例えば、Z方向に互いに積み重ねられた状態で、フェルール30内に挿入される。第一光ファイバ結合構造体25A及び第二光ファイバ結合構造体25Bは、例えば、互いの上面10c,10c同士が対面するように、Z方向に積み重ねられる。
 図8は、図7のVIII-VIII線に沿った光コネクタ2の断面図である。図8に示すように、フェルール30の外観は、例えば、略直方体状である。フェルール30は、X方向の前端に位置する前面30aと、X方向の後端に位置する後面30bと、を有する。前面30aは、例えば、XZ面に対して僅かに傾斜している。前面30aは、例えば、各光ファイバ20の先端面20aとほとんど段差がない状態となっている。後面30bには、Z方向に積み重ねられた第一光ファイバ結合構造体25A及び第二光ファイバ結合構造体25Bの積層体を受け入れ可能な開口31が形成されている。
 フェルール30は、収容孔32と複数のファイバ保持孔33とを内部に有する。収容孔32は、開口31からX方向に延びる孔であり、開口31から導入された第一光ファイバ結合構造体25A及び第二光ファイバ結合構造体25Bの積層体を保持する。収容孔32は、Z方向に互いに対向する一対の内面32a(第一内面)と、Y方向に互いに対向する一対の内面32b(第二内面)と、を有する。例えば、内面32aはXY面に沿った平面であり、内面32bはXZ面に沿った平面である。
内面32aは、例えば、内面32bに対して垂直となっている。
 第一光ファイバ結合構造体25A及び第二光ファイバ結合構造体25Bの積層体が収容孔32に配置された状態において、第一光ファイバ結合構造体25Aの下面10d、及び第二光ファイバ結合構造体25Bの下面10dは、収容孔32の一対の内面32aにそれぞれ接する。これにより、収容孔32に対する第一光ファイバ結合構造体25A及び第二光ファイバ結合構造体25BのZ方向における位置が規定される。更に、第一光ファイバ結合構造体25Aの側面10e、及び第二光ファイバ結合構造体25Bの側面10fは、収容孔32の一方の内面32bに接し、第一光ファイバ結合構造体25Aの側面10f、及び第二光ファイバ結合構造体25Bの側面10eは、収容孔32の他方の内面32bに接する。これにより、収容孔32に対して第一光ファイバ結合構造体25A及び第二光ファイバ結合構造体25BのY方向における位置が規定される。
 複数のファイバ保持孔33は、図8に示すように、収容孔32と前面30aとの間をX方向に貫通している。複数のファイバ保持孔33は、例えば、前面30aにおいて二次元状に配列されている。複数のファイバ保持孔33は、第一光ファイバ結合構造体25Aにおいて一列に並ぶ複数の光ファイバ20と、第二光ファイバ結合構造体25Bにおいて一列に並ぶ複数の光ファイバ20とに対応するように、二列に配置されている。複数のファイバ保持孔33には、第一光ファイバ結合構造体25Aから前方に延びる複数の光ファイバ20の被覆除去部22と、第二光ファイバ結合構造体25Bから前方に延びる複数の光ファイバ20の被覆除去部22と、が挿入される。また、フェルール30には、一対のガイド孔34(図6参照)が形成されている。一対のガイド孔34は、前面30aから後面30bまでフェルール30をX方向に貫通しており、Y方向において複数のファイバ保持孔33を挟んで両側に形成されている。
 フェルール30の上面には、接着剤を注入するための窓35が形成されている。図8では、接着剤を省略して示しているが、ここでの接着剤は、上述した接着剤Aと同一であってよい。窓35から注入される接着剤が、各光ファイバ20の被覆除去部22が挿入された各ファイバ保持孔33内において硬化することにより、各光ファイバ20の被覆除去部22が各ファイバ保持孔33に固定される。これにより、第一光ファイバ結合構造体25A及び第二光ファイバ結合構造体25Bがフェルール30内に固定された光コネクタ2が得られる。
 図9は、本実施形態に係る光結合構造1を示す斜視図である。光結合構造1は、第一光コネクタ2Aと、第二光コネクタ2Bと、一対のガイドピン40と、スペーサ50とを備える。第一光コネクタ2A及び第二光コネクタ2Bは、上述した光コネクタ2と同一の構成を有する。光結合構造1では、第一光コネクタ2Aの前面30aと第二光コネクタ2Bの前面30aとが間隙を挟んでX方向に互いに対向する。一対のガイドピン40は、第一光コネクタ2Aの一対のガイド孔34と、第二光コネクタ2Bの一対のガイド孔34とに嵌合する。これにより、第一光コネクタ2Aと第二光コネクタ2BとのYZ面内における位置が規定される。
 スペーサ50は、開口50aを有する板状部材であり、X方向における第一光コネクタ2Aの前面30aと第二光コネクタ2Bの前面30aとの間に配置される。開口50aは、第一光コネクタ2Aと第二光コネクタ2Bとの間に延びる複数の光路を通過させる。スペーサ50が第一光コネクタ2Aの前面30aと第二光コネクタ2Bの前面30aとにX方向に当接することによって、X方向における第一光コネクタ2Aと第二光コネクタ2Bとの間隙が規定される。
 以上に説明した、本実施形態に係る光ファイバ保持部品10、光ファイバ結合構造体25、光コネクタ2、及び光結合構造1によって得られる効果について説明する。
 上述したように、光ファイバ保持部品10は、貫通孔11に交差する空気排出孔16を備えている。空気排出孔16は、貫通孔11に接着剤Aが注入される際に、貫通孔11の内面と接着剤Aとの間の空気を貫通孔11から外部に排出するように構成されている。空気排出孔16が設けられることにより、貫通孔11に液状の接着剤Aが注入される際に、貫通孔11の内部の空気を貫通孔11の外部に排出できるので、貫通孔11の内面と光ファイバ20との間に隙間なく十分に接着剤Aを充填させることができる。これにより、貫通孔11の内面と光ファイバ20との間に空気が取り残された状態で接着剤Aが硬化することを低減できる。すなわち、貫通孔11の内面と光ファイバ20との間に空洞が形成されることを低減できる。その結果、貫通孔11の内部における空洞の形成に起因する、貫通孔11の内面への光ファイバ20の接着性の低下、及び貫通孔11の内部の空気の熱膨張による光ファイバ20への負荷の増大、といった不具合の発生を低減できる。その結果、光ファイバ20の信頼性を維持することが可能となる。
 本実施形態のように、空気排出孔16は、上面10cから貫通孔11まで延びていてもよい。この場合、空気排出孔16を貫通孔11から上面10cまで上方に延ばすことができる。貫通孔11の内部の空気は、重力の影響により液状の接着剤Aと比べて相対的に上方に移動しやすいため、空気排出孔16が上方に延びる構成とすることで、貫通孔11の内部の空気を効率良く外部に排出できる。更に、このような構成により、貫通孔11の内部の接着剤Aを空気排出孔16から上面10c上に漏れ難くすることもできる。
 本実施形態のように、各空気排出孔16は、各貫通孔11に個別に接続されていてもよい。この場合、それぞれの貫通孔11に接着剤Aが注入される際に、空気排出孔16を介して或る貫通孔11からそれと隣接する貫通孔11へと接着剤Aが漏れることを低減できる。これにより、それぞれの貫通孔11に光ファイバ20を個別に確実に接着することが可能になる。
 本実施形態のように、各空気排出孔16の内径は、各貫通孔11の内径よりも小さくてもよい。このように空気排出孔16の内径を小さくすることにより、貫通孔11の内部の接着剤Aを空気排出孔16から上面10c上へ漏れ難くすることができる。
 本実施形態のように、各空気排出孔16は、上面10cから各貫通孔11の拡径部12bに接続されていてもよい。光ファイバ20と拡径部12bとの隙間は特に大きくなりやすいので、貫通孔11への接着剤Aの注入の際に、拡径部12bの内部に空気が特に取り残されやすい。そこで、その拡径部12bに空気排出孔16が接続される構成とすれば、貫通孔11の内部の空気を効率良く外部に排出することが可能となる。
 本実施形態のように、細径部12aは、被覆除去部22の中心軸線L1の周りに被覆除去部22を回転自在に保持するように構成されていてもよい。この場合、細径部12aにおいて被覆除去部22の回転調心を行うことにより、光ファイバ保持部品10に対する光ファイバ20の回転方向の位置を決定できる。
 本実施形態のように、各光ファイバ20は、中心軸線L1からずれた領域に少なくとも1つのコアを有してもよい。この場合、貫通孔11において光ファイバ20の回転調心を行うことにより、光ファイバ保持部品10に対する光ファイバ20の回転方向の位置を決定できる。
 本実施形態のように、フェルール30の収容孔32は、下面10dに接する内面32aと、側面10eに接する内面32bと、を含んでもよい。この場合、光ファイバ保持部品10の下面10d及び側面10eがフェルール30の内面32a及び内面32bにそれぞれ接することにより、フェルール30に対する光ファイバ保持部品10の位置を精度良く規定できる。
 本実施形態のように、第一光コネクタ2A及び第二光コネクタ2Bは、X方向において間隙を挟んで互いに対向している。このように、第一光コネクタ2Aと第二光コネクタ2BとがPC(Physical Contact)接続されない場合、第一光コネクタ2Aと第二光コネクタ2BとをPC接続するための押圧力が不要となるので、より多くの光ファイバ20を一括して容易に接続させることが可能となる。
[変形例1]
 図10は、変形例1に係る光ファイバ保持部品10Aを示す断面図である。光ファイバ保持部品10Aでは、空気排出孔16Aが延びる方向が、上述した光ファイバ保持部品10とは異なる。図10に示すXZ断面において、空気排出孔16Aは、X方向に延びる貫通孔11に垂直なZ方向から傾斜した方向に延びている。言い換えると、空気排出孔16Aの中心軸線L1は、XZ断面において、貫通孔11の中心軸線L1に直交する仮想直線VLから傾斜した方向に延びている。空気排出孔16Aの中心軸線L1は、XZ断面において、X方向及びZ方向の双方に傾斜する方向に延びている。このように空気排出孔16Aが傾斜している場合、貫通孔11の中心軸線L1に直交する仮想直線VLに沿って空気排出孔が延びる場合と比べて、貫通孔11から上面10cに至るまでの空気排出孔16Aの長さを長くすることができる。このように、貫通孔11から上面10cまでの接着剤Aの経路の距離を長くすることで、貫通孔11の内部の接着剤Aを空気排出孔16Aから上面10c上に漏れ難くすることができる。
[変形例2]
 図11は、変形例2に係る光ファイバ保持部品10Bを示す平面図である。光ファイバ保持部品10Bでは、空気排出孔16Bの形状が、上述した光ファイバ保持部品10とは異なる。光ファイバ保持部品10Bでは、空気排出孔16Bの形状が、X方向に沿って延びる長孔形状である。つまり、空気排出孔16Bが、貫通孔11とZ方向に重なる位置において、X方向に沿って延びるように形成されている。より具体的には、空気排出孔16Bは、細径部12aから拡径部12bを経て太径部13の全てとZ方向に重なるように、X方向に連続的に延びている。空気排出孔16Bは、上面10cから下方に延びて細径部12a、拡径部12b、及び太径部13の全ての部位に接続されている。上方から下方に見た空気排出孔16Bの形状は、例えば、X方向に延びる長方形状であるが、これに限られず、楕円形状などの他の形状であってもよい。このように空気排出孔16Bが長孔形状である場合、貫通孔11への接着剤Aの注入の際に、空気排出孔16Bを介して貫通孔11のより多くの部位から空気を外部に排出できるため、貫通孔11の内部に空洞が形成されることをより効果的に低減できる。
[変形例3]
 図12は、変形例3に係る光ファイバ保持部品10Cを示す平面図である。光ファイバ保持部品10Cは、一つの空気排出孔16Cを備える点で、上述した光ファイバ保持部品10とは異なる。図12に示されるように、空気排出孔16Cは、Y方向に沿って延びる長孔形状である。空気排出孔16Cは、上方から下方に見て貫通孔11の全てと交差するようにY方向に延びている。空気排出孔16Cは、上面10cからZ方向に延びて貫通孔11の全てに接続されている。空気排出孔16Cは、例えば、全ての貫通孔11の拡径部12bとZ方向に重なるようにY方向に延びており、全ての貫通孔11の拡径部12bとZ方向に接続されている。上方から下方に見た空気排出孔16Cは、例えば、Y方向に延びる矩形状である。このように、複数の貫通孔11の全てに接続される空気排出孔16Cが設けられる場合、貫通孔11への接着剤Aの注入の際に、空気排出孔16Cを介して貫通孔11の内部の空気をより確実に外部に排出できるため、貫通孔11の内部に空洞が形成されることをより効果的に低減できる。
[変形例4]
 図13は、変形例4に係る光ファイバ保持部品10Dを示す平面図である。図14は、光ファイバ保持部品10Dの要部を拡大して示す断面図である。光ファイバ保持部品10Dでは、Y方向に延びる凹部17が上面10cに形成されている。凹部17は、上方から下方に見た場合に、貫通孔11の全てと交差するようにY方向に延びている。凹部17は、例えば、全ての貫通孔11の太径部13とZ方向に重なるように、Y方向に沿って直線状に延びている。凹部17は、上面10cにおいて、例えば、太径部13の開口11bが形成される後面10bよりも前面10a側にずれた位置に形成されている。上方から下方に見た凹部17は、例えば、Y方向に延びる矩形状である。凹部17の底面17aは、上面10cから下方に窪んでおり、上面10cに対して段差を形成している。底面17aは、例えばXY面に沿った平面であり、上面10cと貫通孔11との間に位置している。
 複数の空気排出孔16Dは、凹部17と複数の貫通孔11とをZ方向に接続するように形成されている。従って、各空気排出孔16Dの上端は凹部17に交差し、各空気排出孔16Dの下端は各貫通孔11に交差している。各空気排出孔16Dの上端は、凹部17の底面17aに開口している。各空気排出孔16Dの下端は、底面17aから下方に延びて各貫通孔11の太径部13に接続されている。凹部17によって、空気排出孔16Dから漏れた接着剤Aを貯める空間を設けられる。よって 、空気排出孔16Dから上面10c上への接着剤Aの漏れをより確実に低減できる。光ファイバ保持部品10Dにおいて、凹部17に代えて、空気排出孔16Dの全てと交差するようにY方向に延びる孔部が形成されてもよい。この場合、孔部は、上面10cと貫通孔11との間において、空気排出孔16Dの全てに交差するように形成されてもよい。例えば、孔部は、全ての空気排出孔16Dの上端部(具体的には、上面10cよりも下方にずれた空気排出孔16Dの部分)の交差するようにY方向に延びていてもよい。このような形態であっても、空気排出孔16Dから漏れた接着剤Aを貯める空間を孔部により設けられる。よって 、上面10c上への接着剤Aの漏れをより確実に低減できる。
[第二実施形態]
 続いて、第二実施形態に係る光ファイバ保持部品110について説明する。以下の第二実施形態の説明では、第一実施形態と重複する箇所の説明を適宜省略し、第一実施形態と異なる箇所を主に説明する。
 図15は、第二実施形態に係る光ファイバ保持部品110を示す斜視図である。図16は、光ファイバ保持部品110を示す平面図である。図17は、図16のXVII-XVIIに沿った光ファイバ保持部品110を示す断面図である。図15及び図16に示されるように、光ファイバ保持部品110は、第一実施形態に係る複数の空気排出孔16に加えて、複数の注入孔15を備える。各注入孔15は、各貫通孔11に接着剤Aを注入するための孔である。各注入孔15は、各貫通孔11に対応してY方向に一列に配列されており、上面10cからZ方向に延びて各貫通孔11に個別に接続されている。各注入孔15が各貫通孔11に個別に接続されているとは、1つの貫通孔11に対して1つの注入孔15が接続されていることを意味し、1つの注入孔15が2つ以上の貫通孔11に接続されてないことを意味する。従って、各注入孔15は、貫通孔11ごとに独立して設けられており、1つの注入孔15に注入された接着剤Aは、当該1つの注入孔15に接続された1つの貫通孔11のみに導入される。
 図17に示されるように、注入孔15は、例えば、貫通孔11と交差するように、上面10cから貫通孔11までZ方向に直線状に延びている。上面10cには、注入孔15の開口が形成されている。図17及び図18に示されるように、注入孔15は、例えば、Z方向において上面10cから下方に延びて貫通孔11の細径部12aに接続されている。従って、Z方向に見ると、注入孔15は、細径部12aに重なるように配置されている。このように、注入孔15は、空気排出孔16が接続される部位(例えば、拡径部12b)とは異なる部位(例えば、細径部12a)に接続されている。Z方向に見た注入孔15の形状は、例えば、円形状である。
 注入孔15の内径は、接着剤Aを貫通孔11に導入可能な大きさを有する。接着剤Aを貫通孔11に導入可能な大きさとは、液状の接着剤Aが注入孔15を流動して貫通孔11に到達可能な程度の大きさを意味する。注入孔15の内径は、例えば、各貫通孔11のピッチよりも小さくなるように設定される。注入孔15の内径は、例えば、細径部12aの内径よりも大きく、太径部13の内径よりも小さい範囲である。従って、注入孔15の内径は、空気排出孔16の内径よりも大きい。注入孔15の内径は、例えば、接着剤を導入可能な10μm以上としてよい。また、互いに隣接する貫通孔11が注入孔15を介して連通してしまう事態を避けるために、注入孔15の内径は、貫通孔11のピッチ(例えば、互いに隣接する貫通孔11の中心間の距離)以下としてよい。例えば、貫通孔11のピッチが250μmである場合、注入孔15の内径は250μm以下としてよい。注入孔15の内径は、接着剤Aを貫通孔11に導入可能であれば、細径部12aの内径以下であってもよいし、太径部13の内径以上であってもよい。
 光ファイバ保持部品110では、接着剤Aを注入するための注入孔15が、貫通孔11と交差するように延びて貫通孔11と個別に接続されているので、貫通孔11とは別の経路から貫通孔11に接着剤Aを個別に注入できる。この構成では、接着剤Aの流動性を考慮して、貫通孔11に対する注入孔15の位置及び接着剤Aの注入量等を調整することにより、光ファイバ20と貫通孔11との間に接着剤Aを隙間なく確実に充填させることができ、接着剤Aを光ファイバ20の周囲に偏りなく分布させることができる。これにより、接着剤Aの硬化時に発生する応力を光ファイバ20に対して均一に作用させることができるので、当該応力を一方向に受けて光ファイバ20の位置が変化することを低減できる。更に、上記の構成では、注入孔15が接続される貫通孔11の部位とは異なる部位に空気排出孔16が接続されている。貫通孔11に接着剤Aが注入される際、貫通孔11の内部において接着剤Aが注入される部位よりも離れた箇所に空洞が形成されやすい。そこで、注入孔15が接続される拡径部12bとは異なる細径部12aに空気排出孔16が接続される構成とすることで、貫通孔11の内部の空洞の形成を効果的に低減できる。
[変形例1]
 図18は、変形例1に係る光ファイバ保持部品110Aを示す断面図である。光ファイバ保持部品110Aでは、注入孔15及び空気排出孔16の配置が、光ファイバ保持部品110とは異なる。光ファイバ保持部品110Aでは、注入孔15は、上面10cからZ方向に延びて貫通孔11の太径部13に接続されている。従って、Z方向に見ると、注入孔15は、太径部13に重なるように配置されている。一方、空気排出孔16は、上面10cからZ方向に延びて貫通孔11の細径部12aに接続されている。従って、Z方向に見ると、空気排出孔16は、細径部12aに重なるように配置されている。Z方向に見て、空気排出孔16は、細径部12aの開口11aが形成される前面10aよりも後面10b側にずれた位置に配置されている。
 注入孔15から太径部13に接着剤Aが注入される際、前面10aの付近の細径部12aの内部の空気は、前面10aの開口11aから外部に排出されやすい。そのため、前面10aの付近よりも前面10aから離間した位置に空気排出孔16が配置されることにより、細径部12aの内部の空気を空気排出孔16により外部に効率良く排出できる。Z方向に見て、空気排出孔16は、例えば、X方向における細径部12aの中央部に配置されている。光ファイバ保持部品110Aでは、貫通孔11への接着剤Aの注入の際、注入孔15が接続される太径部13から離れた細径部12aにおいて空気が取り残される傾向がある。そこで、その細径部12aに空気排出孔16が接続されることにより、貫通孔11の内部の空気を効率良く外部に排出できる。これにより、貫通孔11の内部に空洞が形成されることを効果的に低減できる。
[変形例2]
 図19は、変形例1に係る光ファイバ保持部品110Bを示す断面図である。光ファイバ保持部品110Bでは、注入孔15及び空気排出孔16の配置が、光ファイバ保持部品110とは異なる。光ファイバ保持部品110Bでは、注入孔15は、上面10cからZ方向に延びて貫通孔11の細径部12aに接続されている。従って、Z方向に見ると、注入孔15は、細径部12aに重なるように配置されている。一方、空気排出孔16は、上面10cからZ方向に延びて貫通孔11の太径部13に接続されている。従って、Z方向に見ると、空気排出孔16は、太径部13に重なるように配置されている。Z方向に見て、空気排出孔16は、太径部13の開口11bが形成される後面10bよりも前面10a側にずれた位置に配置されている。
 注入孔15から細径部12aに接着剤Aが注入される際、後面10bの付近の太径部13の内部の空気は、後面10bの開口11bから外部に排出されやすい。そのため、後面10bの付近よりも後面10bから離間した位置に空気排出孔16が配置されることにより、太径部13の内部の空気を空気排出孔16により外部に効率良く排出できる。Z方向に見て、空気排出孔16は、例えば、X方向における太径部13の中央部に配置されている。光ファイバ保持部品110Bでは、貫通孔11への接着剤Aの注入の際、注入孔15が接続される細径部12aから離れた太径部13において空気が取り残される傾向がある。そこで、その太径部13に空気排出孔16が接続されることにより、貫通孔11の内部の空気を効率良く外部に排出できる。これにより、貫通孔11の内部に空洞が形成されることを効果的に低減できる。
[第三実施形態]
 続いて、第三実施形態に係る光ファイバ保持部品210について説明する。以下の第二実施形態の説明では、第一実施形態と重複する箇所の説明を適宜省略し、第一実施形態と異なる箇所を主に説明する。
 図20は、第二実施形態に係る光ファイバ保持部品210を示す平面図である。図21は、光ファイバ保持部品210を示す断面図である。光ファイバ保持部品210は、前面10aと後面10bとの間において前面10aとX方向に並ぶ壁面10h(第一壁面)と、前面10aと後面10bとの間において前面10aに垂直となるようにXY面に沿って延びる壁面10g(第二壁面)と、を含む。壁面10gは、前面10aと後面10bとの間においてX方向における後面10b寄りに位置している。壁面10gは、例えば、XY面に沿った平面であり、上面10cに対して段差を形成している。壁面10gは、例えば、上面10cと平行に延びている。壁面10gは、Z方向において貫通孔11Aよりも下面10d側にずれた位置に配置されている。つまり、壁面10gは、Z方向における下面10dの位置を基準として、貫通孔11Aよりも低い位置に設けられている。
 貫通孔11Aよりも低い位置とは、具体的には、貫通孔11Aを構成する内面のうち、Z方向における下面10d寄りの一端(下端)の位置としてよい。その結果、壁面10gは、Z方向において貫通孔11A(具体的には、貫通孔11Aを構成する内面の下端)と下面10dとの間の高さに位置する。壁面10hは、壁面10gと上面10cとをZ方向に接続している。壁面10hは、例えば、YZ面に沿った平面であり、上面10c及び壁面10gに対して垂直に形成されている。壁面10hには、各貫通孔11Aの開口11bが形成されている。従って、光ファイバ保持部品210では、各貫通孔11Aは、前面10aから壁面10hまでX方向に貫通している。
 図21に示されるように、貫通孔11Aは、太径部13(図2参照)に相当する構成を有しておらず、細径部12a及び拡径部12bのみを有している。光ファイバ20を光ファイバ保持部品210に固定する際には、光ファイバ20の被覆部23を壁面10gに沿わせながら、光ファイバ20の被覆除去部22は貫通孔11Aに挿入される。そして、例えば接着剤を用いて、被覆除去部22を貫通孔11Aに固定する共に、被覆部23を壁面10gに固定する。従って、壁面10gは、複数の光ファイバ20の被覆部23を固定するための固定面(固定部)として機能する。
 図21に示されるように、空気排出孔16は、貫通孔11Aの細径部12aとZ方向に重なる位置に形成されており、細径部12aとZ方向に接続されている。空気排出孔16は、例えば、細径部12aの開口11aが形成される前面10aよりも後面10b側にずれた位置に配置されている。例えば開口11bから接着剤Aが注入される際、前面10aの付近の細径部12aの内部の空気は、前面10aの開口11aから外部に排出されやすいので、前面10aの付近よりも前面10aから離間した位置に空気排出孔16が配置されることにより、細径部12aの内部の空気を空気排出孔16により外部に効率良く排出できる。
 光ファイバ保持部品210では、各光ファイバ20の被覆部23を壁面10gに沿わせながら各光ファイバ20の被覆除去部22を各貫通孔11Aに挿入できるので、貫通孔11Aへの被覆除去部22の挿入作業が容易になる。更に、各光ファイバ20の被覆部23を壁面10gに沿わせることで、貫通孔11Aに対する被覆除去部22の姿勢を安定させることができるので、貫通孔11Aへの被覆除去部22の挿入の際に被覆除去部22に曲げ応力が生じることを低減できる。更に、光ファイバ保持部品210のように、前面10aから壁面10hまで貫通孔11Aが形成されている場合、前面10aから後面10bまで貫通孔が形成される場合と比べて、貫通孔11Aの長さを短くすることができる。貫通孔11Aの長さが短くなれば、貫通孔11Aの内部の空気が貫通孔11Aの開口11a又は開口11bから外部に逃げやすくなるので、貫通孔11Aの内部に空気が取り残されるリスクを低減することができる。これにより、貫通孔11Aの内部に空洞が形成されることを効果的に低減できる。
[第四実施形態]
 続いて、第四実施形態に係る光ファイバ保持部品310について説明する。以下の第四実施形態の説明では、第一実施形態と重複する箇所の説明を適宜省略し、第一実施形態と異なる箇所を主に説明する。
 図22は、第四実施形態に係る光ファイバ保持部品310を示す斜視図である。図23は、光ファイバ保持部品310を示す平面図である。光ファイバ保持部品310は、複数の貫通孔11Aに接続される1つの固定孔18を備える。第三実施形態と同様、貫通孔11Aは、太径部13に相当する構成を有しておらず、細径部12a及び拡径部12bのみを有している。固定孔18は、後面10bから複数の貫通孔11AまでX方向に貫通しており、全ての貫通孔11AとX方向に連通している。
 図22に示されるように、固定孔18は、後面10bに開口18aを形成する。開口18aは、例えば、Y方向を長手方向とする長円形状である。開口18aは、X方向に見て全ての貫通孔11Aを包含する大きさを有している。固定孔18には、複数の光ファイバ20の被覆部23が挿入される。光ファイバ20を光ファイバ保持部品310に固定する際には、光ファイバ20の被覆部23を固定孔18に沿わせながら、光ファイバ20の被覆除去部22は貫通孔11Aの細径部12aに挿入される。そして、例えば接着剤を用いて、被覆除去部22を貫通孔11Aに固定すると共に、被覆部23を固定孔18に固定する。
 図23に示されるように、空気排出孔16は、貫通孔11Aの細径部12aとZ方向に重なる位置に形成されており、細径部12aとZ方向に接続されている。空気排出孔16は、例えば、細径部12aの開口11aが形成される前面10aよりも後面10b側にずれた位置に配置されている。例えば開口11bから接着剤Aが注入される際、前面10aの付近の細径部12aの内部の空気は、前面10aの開口11aから外部に排出されやすいので、前面10aの付近よりも前面10aから離間した位置に空気排出孔16が配置されることにより、細径部12aの内部の空気を空気排出孔16により外部に効率良く排出できる。
 本実施形態に係る光ファイバ保持部品310では、複数の光ファイバ20の被覆部23が挿入される固定孔18が設けられることにより、固定孔18への各光ファイバ20の被覆部23の挿入を容易に行うことができる。更に、前面10aから壁面10hまで貫通孔11Aが形成される場合、前面10aから後面10bまで貫通孔が形成される場合と比べて、貫通孔11Aの長さを短くすることができる。貫通孔11Aの長さが短くなるほど、貫通孔11Aの内部の空気が貫通孔11Aの開口11a又は開口11bから外部に逃げやすくなるので、貫通孔11Aの内部に空気が取り残されるリスクを低減することができる。これにより、貫通孔11Aの内部に空洞が形成されることを効果的に低減できる。
 本開示は、上述した各実施形態及び各変形例に限られず、他に様々な変形が可能である。例えば、上述した各実施形態及び各変形例を、必要な目的及び効果に応じて、矛盾のない範囲で互いに組み合わせてもよい。また、光ファイバ保持部品の構成は、上述した各実施形態及び各変形例に限られない。例えば、空気排出孔は、上面から延びるように形成されている必要は無く、下面などの他の外面から延びるように形成されていてもよい。空気排出孔の内径は、空気排出孔に沿った各位置において一定である必要は無く、空気排出孔に沿った各位置において変化していてもよい。Z方向に見た空気排出孔の形状は、円形状である必要はなく、楕円状、矩形状、多角形状などの他の形状であってもよい。
 光ファイバ保持部品は、上面から延びる空気排出孔と、下面から延びる空気排出孔と、を備えてもよい。例えば、二列に配列された光ファイバを光ファイバ保持部品に固定する場合、光ファイバの配列に対応して貫通孔も二列に配列される。この場合、一列目の貫通孔には、上面から延びる空気排出孔が接続され、二列目の貫通孔には、下面から延びる空気排出孔が接続されてもよい。
 上述した実施形態の記載から把握されるとおり、本明細書では以下に示す態様の開示を含む。
 (付記1)
 フェルールの内部に配置され複数の光ファイバを保持する光ファイバ保持部品であって、
 第一方向に並ぶ第一端面及び第二端面を含む外面と、
 前記第一端面と前記第二端面との間において前記第一方向に貫通すると共に前記第一方向に交差する第二方向に並んで配列され、前記複数の光ファイバをそれぞれ挿入可能な複数の貫通孔と、
 前記外面から前記複数の貫通孔と交差するように延在し、前記複数の貫通孔に接着剤が注入される際に、前記複数の貫通孔の内面と前記接着剤との間の空気を前記複数の貫通孔から外部に排出するように構成された、少なくとも一つの空気排出孔と、を備える、光ファイバ保持部品。
1…光結合構造
2…光コネクタ
2A…第一光コネクタ
2B…第二光コネクタ
10,10A,10B,10C,10D,110,110A,110B,210,310…光ファイバ保持部品
10a…前面(第一端面)
10b…後面(第二端面)
10c…上面(第一側面)
10d…下面(第二側面)
10e…側面(第三側面)
10f…側面
10g…壁面(第二壁面)
10h…壁面(第一壁面)
11,11A…貫通孔
11a,11b,16a,18a,31,50a…開口
12…保持部
12a…細径部
12b…拡径部
13…太径部
14a…コア
14b…クラッド
14c…被覆
15…注入孔
16,16A,16B,16C,16D…空気排出孔
17…凹部
17a…底面
18…固定孔
20…光ファイバ
20a…先端面
22…被覆除去部
23…被覆部
25…光ファイバ結合構造体
25A…第一光ファイバ結合構造体
25B…第二光ファイバ結合構造体
30…フェルール
30a…前面
30b…後面
32…収容孔
32a,32b…内面
33…ファイバ保持孔
34…ガイド孔
35…窓
40…ガイドピン
50…スペーサ
A…接着剤
L1,L2…中心軸線
S10…外面
VL…仮想直線

Claims (20)

  1.  フェルールの内部に配置され複数の光ファイバを保持する光ファイバ保持部品であって、
     第一方向に並ぶ第一端面及び第二端面を含む外面と、
     前記第一端面と前記第二端面との間を前記第一方向に貫通すると共に前記第一方向に交差する第二方向に並んで配列された複数の貫通孔と、
     前記外面から前記複数の貫通孔と交差するように延びた少なくとも一つの空気排出孔と、を備える、光ファイバ保持部品。
  2.  前記外面は、前記第一端面と前記第二端面との間において前記第一方向及び前記第二方向に沿って延びる側面を更に含み、
     前記側面は、前記少なくとも一つの空気排出孔の開口を有し、
     前記少なくとも一つの空気排出孔は、前記側面から前記複数の貫通孔まで延びている、請求項1に記載の光ファイバ保持部品。
  3.  前記少なくとも一つの空気排出孔は、前記第二方向に垂直な断面において、前記第一方向に延びる前記複数の貫通孔の中心軸に直交する仮想直線から傾斜した方向に延びている、請求項1または請求項2に記載の光ファイバ保持部品。
  4.  前記少なくとも一つの空気排出孔として、一つの空気排出孔を備え、
     前記一つの空気排出孔は、前記複数の貫通孔の全てに接続されている、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の光ファイバ保持部品。
  5.  前記少なくとも一つの空気排出孔として、前記複数の貫通孔に対応して前記第二方向に並んで配列される複数の空気排出孔を備え、
     前記複数の空気排出孔は、前記複数の貫通孔に個別に接続されている、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の光ファイバ保持部品。
  6.  前記複数の空気排出孔のそれぞれの内径は、前記複数の貫通孔のそれぞれの内径よりも小さい、請求項5に記載の光ファイバ保持部品。
  7.  前記複数の空気排出孔のそれぞれは、前記第一端面と前記第二端面との間を前記第一方向に延びる長孔形状である、請求項5または請求項6に記載の光ファイバ保持部品。
  8.  前記外面には、前記複数の空気排出孔の全てと交差するように前記第二方向に延びる凹部が形成されており、
     前記複数の空気排出孔のそれぞれは、前記凹部の底面に開口している、請求項5から請求項7のいずれか一項に記載の光ファイバ保持部品。
  9.  前記複数の貫通孔のそれぞれは、
     被覆が除去された前記複数の光ファイバの一部である被覆除去部を保持可能な細径部と、
     前記細径部と前記第二端面との間を前記第一方向に延びており、前記被覆が残存した前記複数の光ファイバの他部である被覆部を保持可能であり、前記細径部よりも内径が大きい太径部と、
     前記細径部と前記太径部との間を接続し、前記細径部から前記太径部に向かうにつれて内径が拡径する拡径部と、を有し、
     前記少なくとも一つの空気排出孔は、前記外面から前記拡径部に接続されている、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の光ファイバ保持部品。
  10.  前記外面から前記複数の貫通孔と交差するように延びて前記複数の貫通孔と個別に接続され、前記複数の光ファイバを前記複数の貫通孔に接着するための接着剤を注入可能な複数の注入孔を更に備え、
     前記複数の貫通孔のそれぞれは、
     被覆が除去された前記複数の光ファイバの一部である被覆除去部を保持可能な細径部と、
     前記保持部と前記第二端面との間を前記第一方向に延びており、前記被覆が残存した前記複数の光ファイバの他部である被覆部を保持可能であり、前記細径部よりも内径が大きい太径部と、
     前記細径部と前記太径部との間を前記第一方向に接続し、前記第一方向において前記細径部から前記太径部に向かうにつれて内径が拡径する拡径部と、を有し、
     前記少なくとも一つの空気排出孔は、前記細径部、前記太径部、及び前記拡径部の各部位のうちのいずれかに接続され、
     前記複数の注入孔のそれぞれは、前記細径部、前記太径部、及び前記拡径部の各部位のうち、前記少なくとも一つの空気排出孔が接続される部位とは異なる部位に接続されている、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の光ファイバ保持部品。
  11.  前記少なくとも一つの空気排出孔は、前記拡径部に接続されており、
     前記複数の注入孔のそれぞれは、前記細径部及び前記太径部のいずれかに接続されている、請求項10に記載の光ファイバ保持部品。
  12.  前記少なくとも一つの空気排出孔は、前記細径部に接続されており、
     前記複数の注入孔のそれぞれは、前記太径部に接続されている、請求項10に記載の光ファイバ保持部品。
  13.  前記少なくとも一つの空気排出孔は、前記太径部に接続されており、
     前記複数の注入孔のそれぞれは、前記細径部に接続されている、請求項10に記載の光ファイバ保持部品。
  14.  前記細径部は、前記被覆除去部の中心軸線の周りに前記被覆除去部を回転自在に保持するように構成されている、請求項9から請求項13のいずれか一項に記載の光ファイバ保持部品。
  15.  前記外面は、
     前記第一端面と前記第二端面との間において前記第一端面と前記第一方向に並ぶ第一壁面と、
     前記第一壁面と前記第二端面との間において前記第一壁面に交差するように前記第一方向及び前記第二方向に沿って延びる第二壁面と、を更に含み、
     前記複数の貫通孔は、前記第一端面と前記第一壁面との間を前記第一方向に貫通し、
     前記第二壁面は、前記第一方向及び前記第二方向の双方に交差する第三方向において前記複数の貫通孔からずれた位置に形成されている、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の光ファイバ保持部品。
  16.  請求項1から請求項15のいずれか一項に記載の光ファイバ保持部品と、
     前記複数の貫通孔にそれぞれ挿入された前記複数の光ファイバと、
     前記複数の貫通孔の内部に設けられ、前記複数の光ファイバを前記複数の貫通孔に固定する接着剤と、を備える、光ファイバ結合構造体。
  17.  前記複数の光ファイバのそれぞれは、中心軸線からずれた領域に少なくとも1つのコアを有する、請求項16に記載の光ファイバ結合構造体。
  18.  請求項16または請求項17に記載の光ファイバ結合構造体と、
     前記光ファイバ結合構造体の少なくとも一部を収容する前記フェルールと、を備える、光コネクタ。
  19.  前記フェルールは、
     前記光ファイバ保持部品を収容する収容孔と、
     前記収容孔と前記第一方向に接続され、前記光ファイバ保持部品から前記第一方向に延びる前記複数の光ファイバをそれぞれ保持する複数のファイバ保持孔と、を有し、
     前記外面は、
     前記第一方向及び前記第二方向の双方に交差する第三方向において前記複数の貫通孔を挟んで互いに対向する第一側面及び第二側面と、前記第一側面と前記第二側面とを前記第三方向に接続する第三側面と、を有し、
     前記収容孔は、前記第二側面に接する第一内面と、前記第三側面に接する第二内面と、を含む、請求項18に記載の光コネクタ。
  20.  請求項18または請求項19に記載の光コネクタとして第一光コネクタ及び第二光コネクタを備え、
     前記第一光コネクタ及び前記第二光コネクタは、前記第一方向において間隙を挟んで互いに対向している、光結合構造。
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