WO2024090066A1 - Dc/dcコンバータおよび電源装置 - Google Patents

Dc/dcコンバータおよび電源装置 Download PDF

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Abstract

電力部21と制御部22とを備えるDC/DCコンバータ20であって、制御部22は、電力部21の出力を目標値に近づけるための第1制御指令値CCを生成する第1制御部23と、入力電圧リップルVRを抽出する入力電圧リップル抽出部24と、出力電流リップルIRを抽出する出力電流リップル抽出部25と、入力電圧リップルVRの極性に関する符号Fを出力電流リップルIRに乗算して極性付き出力リップルFIRを算出し、極性付き出力リップルFIRをリップル目標値に近づけるためのゲインGを入力電圧リップルVRに乗算して第2制御指令値FGを生成する第2制御部26と、第1制御指令値CCおよび第2制御指令値FGに基づいて電力部21のスイッチング素子を制御するスイッチング制御部27と、を備えることを特徴とする。

Description

DC/DCコンバータおよび電源装置
 本発明は、DC/DCコンバータおよび電源装置に関する。
 近年、電気自動車用の急速充電器は、電気自動車のバッテリー容量の増加に伴い、従来の数10[kW]から、200[kW]等の大容量のものが増加しつつある。そのため、急速充電器で使用される電源装置の小型化、高効率化、低コスト化がより重要になっている。
 急速充電器の電源装置は、AC/DCコンバータおよびDC/DCコンバータからなる電源ユニットを備える。DC/DCコンバータとして、従来は電圧電流型のDC/DCコンバータが使用されていたが、近年は上記の背景を踏まえて、制御技術の向上により、小型化、高効率化、低コスト化が可能なLLC方式、CLLC方式等の電流共振型のDC/DCコンバータが使用されている。電流共振型のDC/DCコンバータは、入力電圧、出力電圧および出力電流によって駆動周波数を広範囲に変化させて制御する必要がある。
 電気自動車の充電規格であるCHAdeMO規格は、急速充電器のリップルノイズを、例えば、10[Hz]以下/1.5[App]未満、5[Hz]以下/3[App]未満と規定している。電流共振型のDC/DCコンバータの場合、入力電圧に含まれるリップルノイズ(入力電圧リップル)は、1次側スイッチング回路から高周波絶縁トランス経由で2次側整流回路に伝搬し、出力電流に含まれるリップルノイズ(出力電流リップル)として出力される。出力電流リップルは電気自動車のバッテリーに悪影響を与えるため、一般的には、DC/DCコンバータと前段のAC/DCコンバータとの間(またはAC/DCコンバータ内)に電源ライン用ノイズフィルタ回路(以下、フィルタ回路)を設け、入力電圧リップルを低減することにより出力電流リップルを低減している。
 フィルタ回路の小型化および低コスト化を図るためには、フィルタ回路のカットオフ周波数を高くする必要がある。しかしながら、フィルタ回路のカットオフ周波数を高くすると、リップルノイズの低周波成分がフィルタ回路から流出してしまう。AC/DCコンバータの交流端側に接続される交流電源が50[Hz]または60[Hz]の三相交流の場合、例えば、交流電源から入力される交流電流の6次高調波である300[Hz]または360[Hz]の高調波電流(ACリップル)が、フィルタ回路から流出してしまう。交流電源が50[Hz]または60[Hz]の単相交流の場合、例えば、交流電源から入力される交流電流の2次の低次高調波である100[Hz]または120[Hz]の低次高調波電流(ACリップル)が、フィルタ回路から流出してしまう。
 一方で、フィルタ回路のカットオフ周波数を低くすると、リップルノイズの低周波成分を低減できるが、フィルタ回路を構成するチョークコイルの大型化およびフィルタ回路を構成する電解コンデンサの大容量化を招く。その結果、フィルタ回路ひいては電源装置が、大型化および高コスト化してしまう。特に、単相交流電源の場合は、2次の低次ACリップルに対応しようとすると、より低いカットオフ周波数にする必要があり、フィルタ回路の大型化を招く。
 そこで、特許文献1に記載の電流共振型DC/DCコンバータでは、制御部に、入力電圧リップルを抽出する入力電圧リップル抽出部と、出力電流リップルが一定値以下になるようなゲインを生成するゲイン生成部とを設けている。特許文献1に記載の電流共振型DC/DCコンバータは、ゲインを乗算した入力電圧リップルによりフィードフォワード制御を行うので、フィルタ回路のカットオフ周波数を高くしても出力電流リップルを低減することができる。
 また、特許文献2に記載のLLCコンバータは、入力電圧と平均入力電圧との差分により生成したフィードフォワード信号と、出力電流のフィードバック信号とに基づいて駆動周波数を調整することで、出力電流リップルを低減している。
特願2021-172421号 中国特許第113346774号明細書
 特許文献1に記載の電流共振型DC/DCコンバータでは、フィードフォワード制御が過制御になった場合、過制御を検出して抑制することができないため、出力電流リップルを低減することができないという問題が生じる。特に、上記急速充電器では電気自動車のバッテリー電圧が150[V]から450[V]と大きく変化するので、電流共振型DC/DCコンバータの入力電圧を変化させて制御する場合もあり、電流リップルの規制値も電流値によって変化するため、動作状態によっては過制御となり前記した問題が生じる。特許文献2に記載のLLCコンバータでも、フィードフォワード制御の補正ゲインを上げるとフィードフォワード制御が過制御になり、その場合、特許文献1に記載の電流共振型DC/DCコンバータと同様の問題が生じる。
 本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その課題とするところは、過制御になっても出力リップルを低減することが可能なDC/DCコンバータおよび電源装置を提供することにある。
 上記課題を解決するために、本発明に係るDC/DCコンバータは、
 スイッチング素子で構成された駆動回路および整流回路を含み、入力電圧を前記スイッチング素子でスイッチングし、前記整流回路で整流して直流の出力を得る電力部と、
 前記駆動回路を制御する制御部と、
を備えるDC/DCコンバータであって、
 前記制御部は、
 前記出力を目標値に近づけるための第1制御指令値を生成する第1制御部と、
 前記入力電圧に含まれる入力電圧リップルを抽出する入力電圧リップル抽出部と、
 前記出力に含まれる出力リップルを抽出する出力リップル抽出部と、
 前記入力電圧リップルの極性を含む値を前記出力リップルに乗算して極性付き出力リップルを算出し、前記極性付き出力リップルをリップル目標値に近づけるためのゲインを生成し、前記入力電圧リップルに前記ゲインを乗算した第2制御指令値を生成する第2制御部と、
 前記第1制御指令値および前記第2制御指令値に基づいて前記駆動回路をフィードフォワード制御するスイッチング制御部と、を備えることを特徴とする。
 この構成では、第2制御部が極性付き出力リップルに基づいてゲインを生成するため、過制御の場合と過制御ではない場合(正常制御時の場合)とで、ゲインの極性が逆になる。スイッチング制御部は、入力電圧リップルに上記ゲインを乗算した第2制御指令値に基づいて駆動回路をフィードフォワード制御するため、過制御が抑制され、出力リップルを低減することが可能となる。また、この構成では、正常制御時と同様の制御処理を行い、過制御を抑制することができる。
 前記DC/DCコンバータにおいて、
 前記第2制御部は、極性判定部を備え、
 前記極性判定部は、前記極性を含む値として、前記入力電圧リップルが正の場合は+1の値を出力し、前記入力電圧リップルが負の場合は-1の値を出力するよう構成できる。
 前記DC/DCコンバータにおいて、
 前記第2制御部は、ゲイン付き極性判定部を備え、
 前記ゲイン付き極性判定部は、前記極性を含む値として、ゲイン調整を行った前記入力電圧リップルを出力するよう構成できる。
 前記DC/DCコンバータにおいて、
 前記第2制御部は、
 前記極性付き出力リップルを算出する第1乗算器と、
 前記極性付き出力リップルと前記リップル目標値との差分を算出する演算部と、
 前記差分に基づいて前記ゲインを生成するPI制御部と、
 前記入力電圧リップルに前記ゲインを乗算する第2乗算器と、を備えるよう構成できる。
 前記DC/DCコンバータにおいて、
 前記PI制御部は、前記入力電圧に応じてPIゲインの大きさを変化させるよう構成できる。
 前記DC/DCコンバータにおいて、
 前記出力リップル抽出部は、前記出力リップルとして、前記出力に含まれる出力電流リップルまたは出力電圧リップルを抽出するよう構成できる。
 前記DC/DCコンバータにおいて、
 前記入力電圧リップル抽出部は、N個の周波数(Nは2以上の整数)の前記入力電圧リップルを抽出し、
 前記出力リップル抽出部は、前記N個の周波数の前記出力リップルを抽出し、
 前記第2制御部は、前記N個の周波数の前記入力電圧リップルおよび前記N個の周波数の前記出力リップルに基づいて、前記N個の前記第2制御指令値を生成し、
 前記スイッチング制御部は、前記第1制御指令値および前記N個の前記第2制御指令値に基づいて前記駆動回路をフィードフォワード制御するよう構成できる。
 上記課題を解決するために、本発明に係る電源装置は、
 AC/DCコンバータと、
 前記AC/DCコンバータの直流端に接続された上記いずれかのDC/DCコンバータと、を備えることを特徴とする。
 前記電源装置では、
 前記DC/DCコンバータの出力電圧に応じて前記AC/DCコンバータの出力電圧を変化させることが好ましい。
 本発明によれば、過制御になっても出力リップルを低減することが可能なDC/DCコンバータおよび電源装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るDC/DCコンバータおよび電源装置の例を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係るDC/DCコンバータの制御部内の各部の波形の例(正常制御時の場合)を示す図である。 本発明の第1実施形態に係るDC/DCコンバータの制御部内の各部の波形の例(過制御時の場合)を示す図である。 本発明の第2実施形態に係るDC/DCコンバータおよび電源装置の例を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態に係るDC/DCコンバータの制御部の例を示すブロック図である。
 以下、添付図面を参照して、本発明に係るDC/DCコンバータおよび電源装置の実施形態について説明する。
[第1実施形態]
 図1に、本発明の第1実施形態に係る電源装置1を示す。電源装置1は、AC/DCコンバータ10と、本発明の第1実施形態に係る電流共振型のDC/DCコンバータ20(電力部21および制御部22)とを備える。
 AC/DCコンバータ10は、交流端および直流端を備え、交流端が交流電源2(例えば、三相交流出力の商用電源)に接続され、直流端がDC/DCコンバータ20の電力部21に接続される。また、AC/DCコンバータ10は、少なくとも1つのスイッチング素子を含む電力変換部と、当該電力変換部を制御する制御部と、電源ライン用ノイズフィルタ回路(以下、フィルタ回路)とを備える。AC/DCコンバータ10は、交流電源2から入力された交流電力を電力変換部のAC/DC変換動作により直流電力に変換し、フィルタ回路を介してDC/DCコンバータ20の電力部21に出力する。制御部は、例えば、定電圧制御により出力電圧を制御する。電力変換部は、PFC(力率改善)機能を有してもよい。
 AC/DCコンバータ10のフィルタ回路は、例えば、チョークコイルおよびコンデンサ(電解コンデンサやフィルムコンデンサ)で構成されるLCフィルタ回路である。本実施形態のフィルタ回路は、フィルタ回路の小型化および低コスト化を図るために、カットオフ周波数を比較的高い値に設定している。このため、フィルタ回路は、AC/DCコンバータ10のスイッチング素子のスイッチング周波数に同期して発生するスイッチングノイズおよびスイッチングリップルの大部分を遮断する。一方、このフィルタ回路は、交流電源2の周波数(50[Hz]または60[Hz])に同期して発生するACリップルは通過させてしまう。そのため、AC/DCコンバータ10の定電圧出力、すなわち、DC/DCコンバータ20の入力電圧には、交流電源2の周波数に同期して発生する入力電圧リップルが含まれる。なお、フィルタ回路は、一部がAC/DCコンバータ10とDC/DCコンバータ20との間、もしくはDC/DCコンバータ20の入力部に設けられていてもよい。
 DC/DCコンバータ20の電力部21は、端子T1~T4を備え、端子T1、T2がAC/DCコンバータ10に接続され、端子T3、T4が負荷である蓄電池3(例えば、電気自動車のリチウムイオンバッテリー)に接続される。また、電力部21は、1次側スイッチング回路21aと、共振回路21bと、絶縁トランス21cと、2次側整流回路21dとを備える。電力部21は、AC/DCコンバータ10から入力された直流の入力電圧に基づいて所望の直流電流(充電電流)を生成し、当該直流電流を蓄電池3に供給する。なお、負荷は蓄電池3に限らない。
 1次側スイッチング回路21aは、少なくとも1つのスイッチング素子で構成された駆動回路で、例えば、フルブリッジ回路、3相ブリッジ回路またはハーフブリッジ回路である。スイッチング素子には、例えば、IGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)、MOSFET(金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ)等のパワー半導体を用いることができる。スイッチング素子の電流路には、ダイオード(内蔵ダイオードを含む)が逆方向に並列接続されるとともに、コンデンサ(寄生容量を含む)が並列接続されていてもよい。
 共振回路21bは、共振コイル(インダクタンス)および共振コンデンサ(キャパシタンス)を備えるLC共振回路である。共振回路21bは、絶縁トランス21cの励磁コイル(インダクタンス)および1次側コイルとともに、LLC方式の共振回路を構成する。なお、共振コイルは、絶縁トランス21cの漏れ磁束による漏れインダクタンスだけで構成してもよいし、絶縁トランス21cの漏れ磁束による漏れインダクタンスおよび個別のコイルで構成してもよい。
 絶縁トランス21cは、1次側コイル(1次巻き線)と2次側コイル(2次巻き線)とを備える高周波絶縁トランスである。1次側コイルは、共振回路21bを介して1次側スイッチング回路21aに接続され、2次側コイルは、2次側整流回路21dに接続される。絶縁トランス21cは、1個または複数個の高周波絶縁トランスで構成される。
 2次側整流回路21dは、複数のダイオードで構成されるダイオード整流回路または複数のパワー半導体による複数のスイッチング素子で構成される同期整流回路と、コンデンサを含む平滑回路とを備える。
 DC/DCコンバータ20の制御部22は、第1制御部23と、入力電圧リップル抽出部24と、出力電流リップル抽出部25と、第2制御部26と、スイッチング制御部27とを備える。制御部22の上記各部23~27は、アナログ回路で構成されてもよいし、マイクロコントローラやDSP等を含むデジタル回路で構成されてもよいし、アナログ回路とデジタル回路とを組み合わせた回路で構成されてもよい。また、制御部22は、AC/DCコンバータ10の制御部を兼ねてもよい。
 なお、制御部22の上記各部23~27間では、各種信号の入出力が行われるが、以下の説明では、各種信号の信号名から文言「信号」を省略する。例えば、「電流値に関する信号」は単に「電流値」と表現し、「差分信号」は単に「差分」と表現する。後述する第2実施形態でも、同様とする。
 第1制御部23は、出力電流検出部23aと、演算部23bと、PI制御部23cとを備える。出力電流検出部23aは、2次側整流回路21dから出力されるDC/DCコンバータ20の出力電流を検出し、出力電流の電流値を演算部23bに出力する。演算部23bは、出力電流の電流値と外部装置から入力された出力電流の目標値(指令値)との差分を算出し、当該差分をPI制御部23cに出力する。PI制御部23cは、上記差分に基づくPI(比例積分)演算を行い、出力電流の電流値を目標値に近づけるための第1制御指令値CCを生成する。
 入力電圧リップル抽出部24は、1次側スイッチング回路21aに入力されるDC/DCコンバータ20の入力電圧を検出し、入力電圧に含まれるリップルノイズ(以下、入力電圧リップル)を抽出する。入力電圧リップルには、上記のとおり、スイッチングノイズ、スイッチングリップル、ACリップルが含まれる。入力電圧リップル抽出部24は、入力電圧リップルを抽出するためのフィルタ、例えば、LPF(低域通過濾波器)とHPF(高域通過濾波器)とを組み合わせたBPF(帯域通過濾波器)を備える。入力電圧リップル抽出部24は、抽出した入力電圧リップルの電圧値(以下、リップル電圧値VR)を第2制御部26に出力する。
 出力電流リップル抽出部25は、出力電流検出部23aで検出した出力電流に含まれるリップルノイズ(以下、出力電流リップル)を抽出する。出力電流リップル抽出部25は、入力電圧リップル抽出部24と同様に、例えば、LPF(低域通過濾波器)とHPF(高域通過濾波器)とを組み合わせたBPF(帯域通過濾波器)を備える。出力電流リップル抽出部25は、抽出した出力電流リップルの電流値(以下、リップル電流値IR)を第2制御部26に出力する。
 第2制御部26は、極性判定部26aと、第1乗算器26bと、演算部26cと、PI制御部26dと、第2乗算器26eとを備える。
 極性判定部26aは、リップル電圧値VRの極性を判定し、極性の符号Fを出力する。符号Fは、正(本実施形態では、+1)または負(本実施形態では、-1)の値を持つ。すなわち、極性判定部26aは、リップル電圧値VRが正の場合は+1の値を持つ符号Fを出力し、リップル電圧値VRが負の場合は-1の値を持つ符号Fを出力する。
 第1乗算器26bは、出力電流リップル抽出部25から入力されたリップル電流値IRと極性判定部26aから入力された符号Fとを乗算することにより、極性付きリップル電流値FIRを算出する。第1乗算器26bは、リップル電流値IRと符号Fとの積である極性付きリップル電流値FIRを演算部26cに出力する。
 演算部26cは、第1乗算器26bから入力された極性付きリップル電流値FIRと予め設定されたリップル目標値との差分を算出し、当該差分をPI制御部26dに出力する。リップル目標値は、出力電流リップルのピーク間電流値の目標値であり、本実施形態では0[App]に設定される。
 PI制御部26dは、極性付きリップル電流値FIRとリップル目標値との差分に基づくPI(比例積分)演算を行い、極性付きリップル電流値FIRを目標値に近づけるためのゲインGを生成する。PI制御部26dは、整流を目的とした平滑フィルタの機能も兼ねている。
 第2乗算器26eは、入力電圧リップル抽出部24から入力されたリップル電圧値VRとPI制御部26dから入力されたゲインGとを乗算することにより、リップル電圧値VRとゲインGとの積である第2制御指令値FGを生成する。
 スイッチング制御部27は、演算部27aと、パルス生成部27bとを備える。スイッチング制御部27は、出力電流値を目標値に近づけるための第1制御指令値CCに対して、リップル電圧値VRとゲインGとの積である第2制御指令値FGによりフィードフォワード制御を行う。具体的には、演算部27aは、PI制御部23cから入力された第1制御指令値CCと第2乗算器26eから入力された第2制御指令値FGとを加算し、当該加算値をパルス生成部27bに出力する。パルス生成部27bは、第1制御指令値CCと第2制御指令値FGとの加算値に基づいて、1次側スイッチング回路21aのスイッチング素子の駆動周波数を決定し、当該駆動周波数でスイッチング素子をオン/オフさせるためのスイッチングパルスを生成する。
 すなわち、パルス生成部27bは、1次側スイッチング回路21aに対して周波数変調制御を行う。周波数変調制御に従って1次側スイッチング回路21aのスイッチング素子がオン/オフすることで、共振回路21bを経由して絶縁トランス21cの1次側コイルに共振電流が流れる。なお、低出力時には、パルス生成部27bは、1次側スイッチング回路21aに対してバースト(間欠)制御や位相シフト制御等の制御を行ってもよい。2次側整流回路21dが同期整流回路を備える場合、パルス生成部27bは、同期整流制御に必要な情報を電力部21から取得し、2次側整流回路21dのスイッチング素子を共振電流に同期させてオン/オフさせるためのスイッチングパルスを生成して、2次側整流回路21dの同期整流制御を行う。また、高出力時には、パルス生成部27bは、1次側スイッチング回路21aに同期して2次側整流回路21dの一部のスイッチング素子をオンすることで2次側整流回路21dを短絡し、ブースト制御を行ってもよい。
 次に、図2および図3を参照して、より詳細に、DC/DCコンバータ20の動作について説明する。図2は、フィードフォワード制御が過制御になっていない正常制御時における制御部22内の各部の波形の例を示す図である。図3は、フィードフォワード制御が過制御になっている過制御時における制御部22内の各部の波形の例を示す図である。以下では、説明を簡単にするために入力電圧リップルを正弦波としているが、入力電圧リップルは正弦波以外の不規則な波形でもよく、その場合は動作も不規則な波形に対応した動作となる。
 上記正常制御時の場合、図2の時刻t1~t3において、入力電圧リップル抽出部24で抽出した入力電圧リップルのリップル電圧値VRは、0°から360°までの1周期分の正弦波の瞬時値である(図2(A))。極性判定部26aの符号Fは、時刻t1~t2ではリップル電圧値VRが正なので+1の値となり、時刻t2~t3ではリップル電圧値VRが負なので-1の値となる(図2(B))。
 DC/DCコンバータ20では上記入力電圧リップルによる出力電流リップルが発生するため、時刻t1~t3において、出力電流リップル抽出部25で抽出した出力電流リップルのリップル電流値IRは、リップル電圧値VRと同様に、0°から360°までの1周期分の正弦波の瞬時値となる(図2(C))。
 極性付きリップル電流値FIRは、時刻t1~t2では符号Fが+1でリップル電流値IRが正であるため正の波形となり、時刻t2~t3では符号Fが-1でリップル電流値IRが負であるため同じく正の波形となる(図2(D))。さらに、本実施形態ではリップル目標値が0であるため、PI制御部26dには極性付きリップル電流値FIRが正の波形のまま入力される。
 PI制御部26dでは、時刻t1~t3において、正の波形の極性付きリップル電流値FIRを平滑した正のゲインGが得られる(図2(E))。その結果、リップル電圧値VRとゲインGとの積である第2制御指令値FGは、リップル電圧値VRと同じ極性の波形となる(図2(F))。
 そのため、正常制御時の場合、制御部22は、第1制御指令値CCに基づくフィードバック制御とともに、第2制御指令値FGに基づくフィードフォワード制御を行うことで、出力電流リップル補正を行い、出力電流リップルを低減させることができる。
 上記フィードフォワード制御が過制御となる過制御時の場合、図3の時刻t1~t3において、リップル電圧値VRおよび符号Fは正常制御時と同様の波形となる(図3(A)および図3(B))。一方、出力電流リップルのリップル電流値IRは、過制御によるフィードフォワード制御量の過多のためにリップル電圧値VRと逆の極性の波形となる(図3(C))。すなわち、リップル電流値IRは、時刻t1~t2のリップル電圧値VRが正の時は負の波形となり、時刻t2~t3のリップル電圧値VRが負の時は正の波形となる。
 その結果、過制御時の極性付きリップル電流値FIRは、時刻t1~t2では符号Fが+1でリップル電流値IRが負であるため負の波形となり、時刻t2~t3では符号Fが-1でリップル電流値IRが正であるため同じく負の波形となる(図3(D))。PI制御部26dには、極性付きリップル電流値FIRが負の波形のまま入力される。
 PI制御部26dでは、時刻t1~t3において、負の波形の極性付きリップル電流値FIRを平滑した負のゲインGが得られる(図3(E))。このように、過制御時のゲインGは正常制御時のゲインGとは逆の極性になり負の値となるため、リップル電圧値VRとゲインGとの積である第2制御指令値FGは、リップル電圧値VRとは逆の極性の波形となる(図3(F))。すなわち、第2制御指令値FGは、時刻t1~t2において負の波形となり、時刻t2~t3において正の波形となる。
 これにより、過制御時にあっても、制御部22は、第1制御指令値CCに基づくフィードバック制御とともに、第2制御指令値FGに基づくフィードフォワード制御を行うことで、フィードフォワード制御の過制御を抑制し、出力電流リップルを低減させることができる。
 以上のように、DC/DCコンバータ20は、過制御時であっても正常制御時と同様の制御処理を行うことでフィードフォワード制御の過制御を抑制できるため、過制御を検出するための特別な構成が不要となり、過制御を抑制するための特別な制御処理も不要となる。さらに、DC/DCコンバータ20は、フィードフォワードによる補正ゲイン(PI制御部26dのPIゲイン)を大きくしても安定的に制御を行うことができ、適切に入力電圧リップルによる出力電流リップルを低減させることができる。また、本制御方法によれば、入力電圧リップル波形と出力電流リップル波形の位相がずれていた場合でも、過制御時と同様の制御を行うことができるので、位相ずれによる過制御になることなく、安定に制御を行うことができる。
 なお、電源装置1は、DC/DCコンバータ20の出力電圧に応じてDC/DCコンバータ20の入力電圧(AC/DCコンバータ10の出力電圧)を変化させてもよい。DC/DCコンバータ20の出力電圧が小さい場合は入力電圧を小さくし、DC/DCコンバータ20の出力電圧が大きい場合は入力電圧を大きくすることが好ましい。
 入力電圧を大きくすると、入力電圧リップルによる出力電流リップルも大きくなるので、フィードフォワードによる補正ゲイン(PI制御部26dのPIゲイン)は大きい方がよい。一方で、入力電圧を小さくすると、入力電圧リップルによる出力電流リップルも小さくなるので、上記補正ゲインが大きいとフィードフォワード制御が過制御になる可能性が高くなる。そこで、DC/DCコンバータ20は、入力電圧に応じて上記補正ゲインを変化させることが好ましい。例えば、DC/DCコンバータ20は、入力電圧が大きい場合は上記補正ゲインが大きくなり、入力電圧が小さい場合は上記補正ゲインが小さくなるように、上記補正ゲインの大きさを変化させてもよい。
[第2実施形態]
 図4に、本発明の第2実施形態に係る電源装置1’を示す。図4に示すように、電源装置1’は、AC/DCコンバータ10と、本発明の第2実施形態に係る電流共振型のDC/DCコンバータ20’とを備える。電源装置1’は、DC/DCコンバータ20’を除いて、第1実施形態の電源装置1(図1)と同じ構成である。
 DC/DCコンバータ20’は、電力部21および制御部22’を備える。DC/DCコンバータ20’は、制御部22’を除いて、第1実施形態のDC/DCコンバータ20(図1)と同じ構成である。
 図5に示すように、制御部22’は、第1制御部23と、入力電圧リップル抽出部24’(24K、24L、24M)と、出力電流リップル抽出部25’(25K、25L、25M)と、第2制御部26’(26K、26L、26M)と、スイッチング制御部27とを備える。
 制御部22’は、第1制御部23(出力電流検出部23a、演算部23bおよびPI制御部23c)と、スイッチング制御部27(演算部27aおよびパルス生成部27b)とが第1実施形態と同じ構成であり、入力電圧リップル抽出部24’(24K、24L、24M)と、出力電流リップル抽出部25’(25K、25L、25M)と、第2制御部26’(26K、26L、26M)とが第1実施形態と異なる構成である。この構成の相違により、制御部22’は、異なる3個(本実施形態では、K次、L次、M次)の周波数のリップルノイズに対応している。
 入力電圧リップル抽出部24Kは、入力電圧に含まれるK次の周波数のリップルノイズ(以下、入力電圧リップル)を抽出する。入力電圧リップル抽出部24Kは、入力電圧リップルを抽出するためのフィルタ、例えば、LPF(低域通過濾波器)とHPF(高域通過濾波器)とを組み合わせたBPF(帯域通過濾波器)を備える。入力電圧リップル抽出部24Kは、抽出したK次の入力電圧リップルの電圧値(リップル電圧値VR)を第2制御部26Kに出力する。
 同様に、入力電圧リップル抽出部24Lは、入力電圧に含まれるL次の周波数の入力電圧リップルを抽出し、抽出したL次の入力電圧リップルの電圧値(リップル電圧値VR)を第2制御部26Lに出力する。また、入力電圧リップル抽出部24Mは、入力電圧に含まれるM次の周波数の入力電圧リップルを抽出し、抽出したM次の入力電圧リップルの電圧値(リップル電圧値VR)を第2制御部26Mに出力する。このように、入力電圧リップル抽出部24’は、K次、L次、M次の周波数に対応している点を除いて、第1実施形態の入力電圧リップル抽出部24と共通する。
 出力電流リップル抽出部25Kは、出力電流検出部23aで検出した出力電流に含まれるK次の周波数のリップルノイズ(以下、出力電流リップル)を抽出する。出力電流リップル抽出部25Kは、例えば、LPF(低域通過濾波器)とHPF(高域通過濾波器)とを組み合わせたBPF(帯域通過濾波器)を備える。出力電流リップル抽出部25Kは、抽出したK次の出力電流リップルの電流値(リップル電流値IR)を第2制御部26Kに出力する。
 同様に、出力電流リップル抽出部25Lは、出力電流検出部23aで検出した出力電流に含まれるL次の周波数の出力電流リップルを抽出し、抽出したL次の出力電流リップルの電流値(リップル電流値IR)を第2制御部26Lに出力する。また、出力電流リップル抽出部25Mは、出力電流検出部23aで検出した出力電流に含まれるM次の周波数の出力電流リップルを抽出し、抽出したM次の出力電流リップルの電流値(リップル電流値IR)を第2制御部26Mに出力する。このように、出力電流リップル抽出部25’は、K次、L次、M次の周波数に対応している点を除いて、第1実施形態の出力電流リップル抽出部25と共通する。
 第2制御部26K、26L、26Mのそれぞれは、極性判定部26aと、第1乗算器26bと、演算部26cと、PI制御部26dと、第2乗算器26eとを備える。第2制御部26’は、K次、L次、M次の周波数に対応している点を除いて、第1実施形態の第2制御部26と共通する。極性判定部26a、第1乗算器26b、演算部26c、PI制御部26d、および第2乗算器26eのそれぞれは、第1実施形態と同じ構成である。
 例えば、第2制御部26Kにおいては、極性判定部26aは、リップル電圧値VRの極性を判定し、極性の符号Fを出力する。符号Fは、+1または-1の値を持つ。すなわち、極性判定部26aは、リップル電圧値VRが正の場合は+1の値を持つ符号Fを出力し、リップル電圧値VRが負の場合は-1の値を持つ符号Fを出力する。
 第1乗算器26bは、出力電流リップル抽出部25Kから入力されたリップル電流値IRと極性判定部26aから入力された符号Fとを乗算することにより、極性付きリップル電流値FIRを算出する。第1乗算器26bは、リップル電流値IRと符号Fとの積である極性付きリップル電流値FIRを演算部26cに出力する。
 演算部26cは、第1乗算器26bから入力された極性付きリップル電流値FIRと予め設定されたリップル目標値との差分を算出し、当該差分をPI制御部26dに出力する。リップル目標値は、出力電流リップルのピーク間電流値の目標値であり、本実施形態では0[App]に設定される。
 PI制御部26dは、極性付きリップル電流値FIRとリップル目標値との差分に基づくPI(比例積分)演算を行い、極性付きリップル電流値FIRを目標値に近づけるためのゲインGを生成する。PI制御部26dは、整流を目的とした平滑フィルタの機能も兼ねている。
 第2乗算器26eは、入力電圧リップル抽出部24Kから入力されたリップル電圧値VRとPI制御部26dから入力されたゲインGとを乗算することにより、リップル電圧値VRとゲインGとの積である第2制御指令値FGを生成する。
 第2制御部26L、26Mにおいても同様である。すなわち、第2制御部26Lは、入力電圧リップル抽出部24Lから入力されたリップル電圧値VRと、出力電流リップル抽出部25Lから入力されたリップル電流値IRから、第2制御指令値FGを生成する。また、第2制御部26Mは、入力電圧リップル抽出部24Mから入力されたリップル電圧値VRと、出力電流リップル抽出部25Mから入力されたリップル電流値IRから、第2制御指令値FGを生成する。
 スイッチング制御部27は、演算部27aと、パルス生成部27bとを備える。スイッチング制御部27は、出力電流値を目標値に近づけるための第1制御指令値CCに対して、リップル電圧値VRx(x=K、L、M)とゲインGx(x=K、L、M)との積である第2制御指令値FGx(x=K、L、M)によりフィードフォワード制御を行う。具体的には、演算部27aは、PI制御部23cから入力された第1制御指令値CCと第2乗算器26eから入力された第2制御指令値FGx(x=K、L、M)とを加算し、当該加算値をパルス生成部27bに出力する。パルス生成部27bは、第1制御指令値CCと第2制御指令値FGxとの加算値に基づいて、1次側スイッチング回路21aのスイッチング素子の駆動周波数を決定し、当該駆動周波数でスイッチング素子をオン/オフさせるためのスイッチングパルスを生成する。
 本実施形態に係るDC/DCコンバータ20’では、制御部22’は、入力電圧に含まれるK次、L次、M次の周波数の入力電圧リップルを抽出し、K次、L次、M次の周波数の出力電流リップルを所定値以下にするための電流ゲイン(ゲインGx(x=K、L、M))を生成し、当該電流ゲインによってK次、L次、M次の周波数の入力電圧リップルをフィードフォワード制御する。したがって、本実施形態に係るDC/DCコンバータ20’によれば、より的確にK次、L次、M次の周波数の出力電流リップルを低減することができる。
 以上、本発明に係るDC/DCコンバータおよび電源装置の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
 本発明に係るDC/DCコンバータは、スイッチング素子で構成された駆動回路および整流回路を含み、入力電圧をスイッチング素子でスイッチングし、整流回路で整流して直流の出力を得る電力部と、駆動回路を制御する制御部と、を備えるDC/DCコンバータであって、制御部は、出力を目標値に近づけるための第1制御指令値を生成する第1制御部と、入力電圧に含まれる入力電圧リップルを抽出する入力電圧リップル抽出部と、出力に含まれる出力リップルを抽出する出力リップル抽出部と、入力電圧リップルの極性を含む値を出力リップルに乗算して極性付き出力リップルを算出し、極性付き出力リップルをリップル目標値に近づけるためのゲインを生成し、入力電圧リップルにゲインを乗算した第2制御指令値を生成する第2制御部と、第1制御指令値および第2制御指令値に基づいて駆動回路をフィードフォワード制御するスイッチング制御部と、を備えるのであれば、適宜構成を変更できる。
 例えば、上記第1実施形態において、第2制御部26は、極性判定部26aの代わりにゲイン付き極性判定部を備えてもよい。ゲイン付き極性判定部は、1よりも小さいゲインでリップル電圧値VRのゲイン調整を行い、ゲイン調整後のリップル電圧値VR’を第1乗算器26bに出力する。この場合、PI制御部26dが上記実施形態と同じ値のゲインGを生成できるように、PI制御部26dのPIゲインを適宜変更することが好ましい。また、極性判定部26aやゲイン付き極性判定部をなくして、リップル電圧値VRを直接第1乗算器26bに入力し、かつPI制御部26dの出力(ゲインG)が許容値に収まるようにPIゲインを適宜変更してもよい。上記第2実施形態においても同様である。
 上記第2実施形態では、入力電圧リップル抽出部24’は、3個の周波数(K次、L次、M次)の入力電圧リップルを抽出しているが、N個の周波数(Nは2以上の整数)の入力電圧リップルを抽出してもよい。同様に、出力電流リップル抽出部25’は、3個の周波数(K次、L次、M次)の出力電流リップルを抽出しているが、N個の周波数の出力電流リップルを抽出してもよい。制御部26’は、N個の周波数の入力電圧リップルおよびN個の周波数の出力電流リップルに基づいて、N個の第2制御指令値を生成してもよい。スイッチング制御部27は、第1制御指令値およびN個の第2制御指令値に基づいて、1次側スイッチング回路21a(駆動回路)をフィードフォワード制御してもよい。すなわち、制御部22’は、異なるN個の周波数のリップルノイズに対応するよう構成できる。
 上記第1および第2実施形態では、出力電流リップルについて説明したが、出力電圧リップル、出力電力リップルについても同様である。例えば、出力電圧リップルの場合は、出力電流検出部23aにおける出力電流検出に代えて出力電圧検出部による出力電圧検出を行い、出力電流リップル抽出部25における出力電流リップルの抽出に代えて出力電圧リップル抽出部による出力電圧リップルの抽出を行う。
 本発明に係るDC/DCコンバータは、双方向動作が可能なCLLC、CLLLC方式の電流共振型DC/DCコンバータであってもよいし、他の方式の電流共振型DC/DCコンバータであってもよいし、共振回路21bを有しない電圧電流型DC/DCコンバータ、位相シフト方式、DAB(Dual Active Bridge)方式等のDC/DCコンバータであってもよい。また、上記第1および第2実施形態のパルス生成部27bは、周波数変調制御のためのスイッチングパルスを出力する代わりに、PWM制御や位相シフト制御のためのスイッチングパルスを出力してもよい。また、本発明に係るDC/DCコンバータは、絶縁トランス21cを有しない非絶縁のDC/DCコンバータであってもよい。
 上記第1実施形態の制御部22は、例えば、出力電流検出部23aおよび入力電圧リップル抽出部24をアナログ回路で構成し、他の各部をデジタル回路で構成してもよい。この場合、制御部22は、出力電流検出部23aおよび入力電圧リップル抽出部24の出力をA/D変換処理してデジタル回路で読み取り、当該デジタル回路内でソフトウェア処理を行い、パルス生成部27bの出力をD/A変換処理して、1次側スイッチング回路21aにスイッチングパルスを出力してもよい。上記第2実施形態においても同様である。
 本発明に係る電源装置は、本発明に係るDC/DCコンバータを複数備えていてもよいし、AC/DCコンバータおよび本発明に係るDC/DCコンバータからなる電源ユニットを複数備えていてもよい。
1、1’  電源装置
2  交流電源
3  蓄電池
10  AC/DCコンバータ
20、20’  DC/DCコンバータ
21  電力部
21a  1次側スイッチング回路(駆動回路)
21b  共振回路
21c  絶縁トランス
21d  2次側整流回路
22、22’  制御部
23  第1制御部
23a  出力電流検出部
23b  演算部
23c  PI制御部
24、24’  入力電圧リップル抽出部
25、25’  出力電流リップル抽出部
26、26’  第2制御部
26a  極性判定部
26b  第1乗算器
26c  演算部
26d  PI制御部
26e  第2乗算器
27  スイッチング制御部
27a  演算部
27b  パルス生成部

Claims (9)

  1.  スイッチング素子で構成された駆動回路および整流回路を含み、入力電圧を前記スイッチング素子でスイッチングし、前記整流回路で整流して直流の出力を得る電力部と、
     前記駆動回路を制御する制御部と、
    を備えるDC/DCコンバータであって、
     前記制御部は、
     前記出力を目標値に近づけるための第1制御指令値を生成する第1制御部と、
     前記入力電圧に含まれる入力電圧リップルを抽出する入力電圧リップル抽出部と、
     前記出力に含まれる出力リップルを抽出する出力リップル抽出部と、
     前記入力電圧リップルの極性を含む値を前記出力リップルに乗算して極性付き出力リップルを算出し、前記極性付き出力リップルをリップル目標値に近づけるためのゲインを生成し、前記入力電圧リップルに前記ゲインを乗算した第2制御指令値を生成する第2制御部と、
     前記第1制御指令値および前記第2制御指令値に基づいて前記駆動回路をフィードフォワード制御するスイッチング制御部と、を備える
    ことを特徴とするDC/DCコンバータ。
  2.  前記第2制御部は、極性判定部を備え、
     前記極性判定部は、前記極性を含む値として、前記入力電圧リップルが正の場合は+1の値を出力し、前記入力電圧リップルが負の場合は-1の値を出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載のDC/DCコンバータ。
  3.  前記第2制御部は、ゲイン付き極性判定部を備え、
     前記ゲイン付き極性判定部は、前記極性を含む値として、ゲイン調整を行った前記入力電圧リップルを出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載のDC/DCコンバータ。
  4.  前記第2制御部は、
     前記極性付き出力リップルを算出する第1乗算器と、
     前記極性付き出力リップルと前記リップル目標値との差分を算出する演算部と、
     前記差分に基づいて前記ゲインを生成するPI制御部と、
     前記入力電圧リップルに前記ゲインを乗算する第2乗算器と、を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載のDC/DCコンバータ。
  5.  前記PI制御部は、前記入力電圧に応じてPIゲインの大きさを変化させる
    ことを特徴とする請求項4に記載のDC/DCコンバータ。
  6.  前記出力リップル抽出部は、前記出力リップルとして、前記出力に含まれる出力電流リップルまたは出力電圧リップルを抽出する
    ことを特徴とする請求項1に記載のDC/DCコンバータ。
  7.  前記入力電圧リップル抽出部は、N個の周波数(Nは2以上の整数)の前記入力電圧リップルを抽出し、
     前記出力リップル抽出部は、前記N個の周波数の前記出力リップルを抽出し、
     前記第2制御部は、前記N個の周波数の前記入力電圧リップルおよび前記N個の周波数の前記出力リップルに基づいて、前記N個の前記第2制御指令値を生成し、
     前記スイッチング制御部は、前記第1制御指令値および前記N個の前記第2制御指令値に基づいて前記駆動回路をフィードフォワード制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載のDC/DCコンバータ。
  8.  AC/DCコンバータと、
     前記AC/DCコンバータの直流端に接続された請求項1に記載のDC/DCコンバータと、を備える
    ことを特徴とする電源装置。
  9.  前記DC/DCコンバータの出力電圧に応じて前記AC/DCコンバータの出力電圧を変化させることを特徴とする請求項8に記載の電源装置。
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