WO2024071337A1 - カップリング装置 - Google Patents

Abstract

カップリング装置１００は、第１部材１０と、カップリング部５０とを備える。第１部材は１０、第１流路及び取付部１２を備える。カップリング部５０は、第２流路を備える第２部材の第２筒部と連結される一端部を備える第１筒部６０と、第１筒部６０の他端部に配置され、取付部１２に取付けられる配置部７０とを備える。第１筒部６０の軸方向ＡＸにおいて、第１部材１０に対する配置部７０の移動が抑制される。第１筒部６０の径方向ＲＡにおいて、第１部材１０に対する配置部７０の移動が可能である。配置部７０の最大外径ＬＡは、第１筒部６０の最大外径ＬＢより小さい。

Description

カップリング装置

　本開示は、カップリング装置に関する。

　流体連結器は、筒状部材と、カップリング機構とを備える（例えば、特許文献１）。筒状部材の径方向において、カップリング機構は、筒状部材の内部を移動可能である。

中国特許第１０４５００８８７号

　特許文献１の流体連結器のようなカップリング部では、第１筒部の内部にカップリング機構のような配置部が移動するスペースが必要なため、カップリング部の径方向の大きさが大きくなる。

　本開示は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、第１部材に対して配置部の移動を可能にしても、カップリング部の径方向の大きさが大きくなることを抑制できるカップリング装置を提供することにある。

　本開示の例示的なカップリング装置は、第１部材と、カップリング部とを備える。前記第１部材は、第１流路及び取付部を備える。前記カップリング部は、第２流路を備える第２部材の第２筒部と連結される一端部を備える第１筒部と、前記第１筒部の他端部に配置され、前記取付部に取付けられる配置部とを備える。前記第１筒部の軸方向において、前記第１部材に対する前記配置部の移動が抑制される。前記第１筒部の径方向において、前記第１部材に対する前記配置部の移動が可能である。前記配置部の最大外径は、前記第１筒部の最大外径より小さい。

　例示的な本開示によれば、第１部材に対して配置部の移動を可能にしても、カップリング部の径方向の大きさが大きくなることを抑制できる。

図１は、本開示の実施形態１のカップリングシステムの全体斜視図である。 図２は、本実施形態１のカップリングシステムの全体斜視図である。 図３は、本実施形態１のカップリング装置の断面を示す斜視図である。 図４は、本実施形態１のカップリング装置の断面図である。 図５は、本開示の実施形態２のカップリングシステムの全体斜視図である。 図６は、本実施形態２のカップリング装置の断面図である。 図７は、本実施形態２のカップリング装置の断面を示す斜視図である。 図８は、本開示の実施形態３のカップリングシステムの全体斜視図である。

　以下、本開示の例示的な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、本明細書では、理解を容易にするため、互いに直交する第１方向Ｚ、第２方向Ｘ及び第３方向Ｙを適宜記載している。ここでは、第１筒部の一端部から第１筒部の他端部に向かう方向を「第１方向Ｚ」と称する。「第１方向Ｚ」は、「所定方向」の一例である。また、第１方向Ｚに対して直交する方向を「第２方向Ｘ」と称する。更に、第１方向Ｚ及び第２方向Ｘに対して直交する方向を「第３方向Ｙ」と称する。

　なお、本明細書において「直交する方向」とは、厳密な意味での直交を表すのではなく、例えば本開示における効果を奏する程度に直交である場合を含む。

＜実施形態１＞
　本開示の例示的な実施形態１のカップリングシステムＡについて説明する。図１及び図２は、本実施形態１のカップリングシステムＡの全体斜視図である。図３は、本実施形態１のカップリング装置１００の断面を示す斜視図である。図４は、本実施形態１のカップリング装置１００の断面図である。図１は、第１部材１０と第２部材２０とが連結した状態のカップリングシステムＡの全体斜視図である。図２は、第１部材１０と第２部材２０とが分離した状態のカップリングシステムＡの全体斜視図である。

　図１から図４に示すように、カップリングシステムＡは、カップリング装置１００と、複数の第２部材２０とを備える。なお、本実施形態１では、４個の第２部材２０と連結可能なカップリング装置１００について説明するが、カップリング装置１００は、少なくとも１個の第２部材２０と連結可能であればよい。

　４個の第２部材２０の各々は、第２筒部２１を備える。第２筒部２１の形状は、例えば、第１方向Ｚに沿って延びた円筒形状である。第２筒部２１は、第２流路２２を備える。具体的には、第２流路２２は、第２筒部２１の内部に配置される。第２流路２２は、第１方向Ｚに沿って延びている。なお、図１及び図２では、２個の第２部材２０のみを示している。

　カップリング装置１００は、第１部材１０と、４個のカップリング部５０とを備える。第１部材１０は、第１流路１１と、４個の取付部１２と、第１部材本体部１３とを備える。

　第１部材本体部１３は、４個の第１開口１４を備える。４個の第１開口１４の各々は、第１流路１１と連通する。具体的には、第１部材本体部１３の形状は、例えば、直方体である。第１部材本体部１３の内部には、第１流路１１が配置されている。第１部材本体部１３の第１方向Ｚの反対方向側の一面には、４個の第１開口１４が配置されている。４個の取付部１２は、それぞれ４個の第１開口１４周縁部に配置されている。

　本実施形態に係るカップリングシステムＡでは、第１部材１０と４個の第２部材２０とが連結されたときに、流体が４個の第２流路２２の各々から第１流路１１まで流れる。流体として、例えば、エチレングリコール水溶液或いはプロピレングリコール水溶液のような不凍液、又は、純水等が使用される。

　続けて、カップリング部５０について詳細に説明する。カップリング部５０に第２部材２０が連結される。具体的には、カップリング部５０は、第１筒部６０と、配置部７０とを備える。

　第１筒部６０は、連結流路６１と、傾斜部６２と、先端部６３とを備える。連結流路６１は、第１方向Ｚに沿って延びる。詳細には、連結流路６１は、先端部６３の内部と、傾斜部６２の内部とに配置される。

　第１筒部６０は、一端部と他端部とを更に備える。詳細には、先端部６３は、第１筒部６０の一端部に配置される。傾斜部６２は、第１筒部６０の他端部に配置される。換言すれば、先端部６３は、傾斜部６２より第１方向Ｚの反対方向側に配置される。

　第１筒部６０の一端部は、第２部材２０の第２筒部２１と連結される。換言すれば、先端部６３は、第２部材２０の第２筒部２１と連結される。先端部６３の外径ＬＢは、第１方向Ｚに沿って略同一である。具体的には、先端部６３の形状は、例えば、第１方向Ｚに沿って延びた円筒形状である。

　先端部６３は、先端部６３の第１方向Ｚの反対側の内径の大きさは、第１方向Ｚに沿って小さくなるテーパ部６３ａを備えてもよい。その結果、内径が小さくなることによって、中心に向かう傾斜が形成され、第２筒部２１を第１筒部６０に容易に挿入できる。

　傾斜部６２は、例えば、第１方向Ｚに沿って延びた円錐台形状の筒状体である。詳細には、第１方向Ｚに沿って第１筒部６０の外径及び連結流路６１の直径の大きさが小さくなる。その結果、連結流路６１の流路抵抗を小さくすることができるため、流体が第１方向Ｚに沿ってスムーズに流通できる。

　配置部７０は、第１筒部６０の他端部に配置される。具体的には、配置部７０は、傾斜部６２に配置される。配置部７０は、第１筒部６０の径方向ＲＡ外側に向かって突出する。配置部７０は、例えば、第１方向Ｚに対して垂直な円環形状の板状体である。板状体の厚さは、例えば距離ＡＡである。

　配置部７０の最大外径ＬＡは、第１筒部６０の最大外径ＬＢより小さい。その結果、カップリング部５０の径方向ＲＡの大きさが大きくなることを抑制できる。

　続けて、取付部１２について詳細に説明する。配置部７０は、取付部１２に取付けられる。取付部１２は、第１板１５と、第２板１６とを備える。

　第１板１５は、例えば、第１方向Ｚに対して垂直な板状体である。第１板１５は、第１部材本体部１３に取付けられる。第１板１５は、第１部材本体部１３にネジ等によって固定される。具体的には、第１板１５は、所定間隔を空けて、第１部材本体部１３の第１方向Ｚの反対方向に取付けられる。所定間隔は、例えば、配置部７０の厚さＡＡと同じ距離である。詳細には、配置部７０の第１部分は、第１部材本体部１３と第１板１５との間に配置される。換言すれば、配置部７０の第１部分は、第１部材本体部１３と第１板１５とによって挟持又は支持される。

　第２板１６は、例えば、第１方向Ｚに対して垂直な板状体である。第２板１６は、第１部材本体部１３に取付けられる。第２板１６は、第１部材本体部１３にネジ等によって固定される。具体的には、第２板１６は、所定間隔を空けて、第１部材本体部１３の第１方向Ｚの反対方向に取付けられる。所定間隔は、例えば、配置部７０の厚さＡＡと同じ距離である。詳細には、配置部７０の第２部分は、第１部材本体部１３と第２板１６との間に配置される。換言すれば、配置部７０の第２部分は、第１部材本体部１３と第２板１６とによって挟持又は支持される。

　配置部７０の第２部分は、配置部７０の第１部分と異なる部分である。その結果、第１筒部６０の軸方向ＡＸにおいて、第１部材１０に対する配置部７０の移動が抑制される。詳細には、配置部７０の第２部分と、配置部７０の第１部分とは、第１筒部６０を中心として対向する。より詳細には、配置部７０の第２部分と、配置部７０の第１部分とは、第３方向Ｙに対向する。

　第１部材本体部１３は、４個の空洞部１７を更に備える。第１部材本体部１３の第１方向Ｚの反対方向側の一面には、４個の空洞部１７が配置されている。詳細には、４個の空洞部１７は、それぞれ４個の第１開口１４の周囲に配置されている。空洞部１７は、第１方向Ｚに向かって所定距離、凹む空間を備える。所定距離は、例えば、配置部７０の厚さＡＡと同じ距離である。空洞部１７の形状は、例えば、第１方向Ｚに沿って延びた円柱形状である。空洞部１７の径ＬＣは、配置部７０の最大外径ＬＡより大きい。その結果、第１筒部６０の径方向ＲＡにおいて、第１部材１０に対する配置部７０の移動が可能である。詳細には、第１筒部６０の径方向ＲＡにおいて、空洞部１７内で配置部７０の移動が可能である。

　ここで、カップリング装置１００と４個の第２部材２０とを連結する連結方法について説明する。カップリング装置１００と４個の第２部材２０とを連結するときに、４個の第１筒部６０に４個の第２筒部２１を挿入する。４個の第２筒部２１の位置に対して、４個の第１筒部６０の位置がずれているときに、第１部材１０に対して４個の第１筒部６０の位置が径方向ＲＡに移動する。４個の第１筒部６０の各々は、独立して第１部材１０に対して移動する。その結果、４個の第１筒部６０と４個の第２筒部２１とを適切に連結できる。よって、連結不良を抑制でき、流体が漏れることを抑制できる。

　以上、図１から図４を参照して説明したように、本実施形態１では、第１部材１０に対して配置部７０の移動を可能にしても、配置部７０の最大外径ＬＡは、第１筒部６０の最大外径ＬＢより小さいため、カップリング部５０の径方向の大きさが大きくなることを抑制できる。

　ここで、カップリング装置１００を製造する製造方法について説明する。カップリング部５０の配置部７０を空洞部１７に配置する。第１板１５を、第１部材本体部１３にネジ等によって固定する。第２板１６は、第１部材本体部１３にネジ等によって固定する。その結果、第１部材本体部１３に第１板１５と第２板１６とを固定するだけで、本実施形態に係るカップリング装置１００を簡易に製造できる。

　続けて図４を参照して、カップリング装置１００について詳細に説明する。図４に示すように、配置部７０と取付部１２との間には、第１封止部材８０が配置される。

　第１封止部材８０は、軸方向ＡＸにおいて、配置部７０と取付部１２との間に配置されている。具体的には、第１封止部材８０は、配置部７０の第１方向Ｚに配置されている。第１封止部材８０の形状は、例えば円環形状である。第１封止部材８０の材料は、例えばゴムである。その結果、配置部７０と取付部１２との間から流体が漏れることを抑制できる。

　より詳細には、第１開口１４の直径ＬＤの大きさは、配置部７０の開口の直径ＬＥの大きさ以上である。その結果、第１筒部６０が径方向ＲＡに移動した際に、配置部７０の開口が第１部材本体部１３と対向することによる圧力損失を抑制できる。また、配置部７０は、第１封止部材８０を配置するための溝部７０ａを備える。溝部７０ａの内端から配置部７０の内端までの距離は、空洞部１７の径ＬＣと配置部７０の最大外径ＬＡとの差の半分以上である。その結果、配置部７０が取付部１２内で移動しても、第１封止部材８０が第１開口１４に露出することを抑制できる。

　更に、配置部７０と取付部１２との間に、グリスが配置されていてもよい。具体的には、配置部７０の面と取付部１２の面との少なくとも一方には、グリスが塗布されている。その結果、第１筒部６０の径方向ＲＡにおいて、第１部材１０に対して滑ることで、配置部７０が容易に移動できる。グリスは、例えば、フッ素系のグリスである。その結果、流体にグリスが流れにくくしていることに加えまして、グリスが流体に対して溶けにくくなる。

　より詳細には、第１筒部６０は、凹部６４を更に備える。凹部６４は、第１筒部６０の外周面から径方向ＲＡ内側に向かって凹む。凹部６４は、例えば第１方向から視たときに、円環形状である。凹部６４は、配置部７０の第１方向Ｚの反対方向に配置される。凹部６４の内部には、第１板１５と第２板１６とが配置される。その結果、第１筒部６０の軸方向ＡＸにおいて、第１部材１０に対する配置部７０の移動が抑制される。また、配置部７０の最大外径ＬＡを第１筒部６０の最大外径ＬＢより小さくしても、径方向ＲＡにおいて、第１部材１０に対してカップリング部５０が移動できる幅を大きくできる。

　第１筒部６０は、突出部６５を更に備える。突出部６５は、第１筒部６０の内周面から径方向ＲＡ内側に向かって突出する。突出部６５は、先端部６３の内周面に配置される。詳細には、突出部６５は、先端部６３の第１方向Ｚ側に配置される。突出部６５の形状は、例えば第１方向Ｚから視たときに、円環形状である。

　カップリング部５０は、弾性部材５１と、弁部５２と、連結機構５９とを更に備える。連結機構５９は、第１筒部６０の中心に第１方向Ｚに沿って配置される。弁部５２は、弾性部材５１の第１方向Ｚの反対方向側に配置される。弾性部材５１の第１方向Ｚ側は、突出部６５の第１方向Ｚの反対方向側に固定される。第１筒部６０と第２筒部２１とが連結していないとき、弾性部材５１によって、第１方向Ｚの反対方向側に押し出された弁部５２が、連結機構５９と接触することによって、流体が外部に漏れることを抑制している。また、第１筒部６０と第２筒部２１とが連結されるとき、第２筒部２１が弁部５２の第１方向Ｚの反対方向側の面と対向し、第１方向Ｚに移動させることにより連結機構５９と弁部５２との間に流体を流通可能にする。突出部６５を先端部６３に設けることにより、弁部５２の移動の際に弾性部材５１の位置ずれや外れることを抑制できる。

　弁部５２は、環状体である。弁部５２の径方向ＲＡ内側には、第２封止部材８１が配置される。第２封止部材８１の形状は、例えば円環形状である。第２封止部材８１の材料は、例えばゴムである。その結果、第１筒部６０と第２筒部２１とが連結していないとき、連結機構５９と弁部５２との間から流体の漏れを抑制することができる。

　第２封止部材８１は、接着剤によって弁部５２に固定される。その結果、第２封止部材８１に外力がかかった際に弁部５２から第２封止部材８１が外れることを抑制できる。また、接着剤は、例えば、エポキシ系の接着剤であり、アウトガスの発生を抑制できる。その結果、硬化後の接着剤の収縮が抑制され、弁部５２から第２封止部材８１が外れることをさらに抑制できる。

＜実施形態２＞
　本開示の例示的な実施形態２のカップリングシステムＢについて説明する。図５は、本実施形態２のカップリングシステムＢの全体斜視図である。図６は、本実施形態２のカップリング装置２００の断面図である。なお、図５及び図６は、第１部材１１０と第２部材１２０とが連結した状態のカップリングシステムＢの斜視図である。

　図５及び図６に示すように、カップリングシステムＢは、カップリング装置２００と、第１ポンプ装置３１０と、第２ポンプ装置３２０とを備える。

　第１ポンプ装置３１０と第２ポンプ装置３２０との各々は、２個の第２部材１２０を備える。換言すれば、カップリングシステムＢは、４個の第２部材１２０を備える。

　４個の第２部材１２０の各々は、第２筒部１２１を備える。第２筒部１２１の形状は、例えば、第１方向Ｚに沿って延びた多角筒形状である。第２筒部１２１は、第２流路１２２を備える。具体的には、第２流路１２２は、第２筒部１２１の内部に配置される。第２流路１２２は、第１方向Ｚに沿って延びている。

　カップリング装置１００は、第１部材２１０と、４個のカップリング部１５０とを備える。第１部材２１０は、第１流路１１１と、４個の取付部１１２と、第１部材本体部１１３とを備える。

　第１部材本体部１１３は、４個の第１開口１１４を備える。４個の第１開口１１４の各々は、第１流路１１１と連通する。具体的には、第１部材本体部１１３の形状は、例えば、直方体である。第１部材本体部１１３の内部には、第１流路１１１が配置されている。第１部材本体部１１３の第１方向Ｚの反対方向側の一面には、４個の第１開口１１４が配置されている。４個の取付部１１２は、それぞれ４個の第１開口１１４周縁部に配置されている。

　本実施形態２に係るカップリングシステムＢでは、カップリング装置２００の第１部材１１０と、第１ポンプ装置３１０の２個の第２部材１２０とが連結されたときに、流体が、一方の第２流路１２２から第１流路１１１まで流れるとともに、第１流路１１１から他方の第２流路１２２まで流れる。

　また、本実施形態２に係るカップリングシステムＢでは、カップリング装置２００の第１部材１１０と、第２ポンプ装置３２０の２個の第２部材１２０とが連結されたときに、流体が、一方の第２流路１２２から第１流路１１１まで流れるとともに、第１流路１１１から他方の第２流路１２２まで流れる。

　続けて、カップリング部１５０について詳細に説明する。カップリング部１５０に第２部材２０が連結される。具体的には、カップリング部１５０は、第１筒部１６０と、配置部１７０とを備える。

　第１筒部１６０は、連結流路１６１と、先端部１６３と、段差部１６２とを備える。連結流路１６１は、第１方向Ｚに沿って延びる。詳細には、連結流路１６１は、先端部６３の内部と段差部１６２の内部とに配置される。

　第１筒部１６０は、一端部と他端部とを更に備える。詳細には、先端部１６３は、第１筒部１６０の一端部に配置される。段差部１６２は、第１筒部１６０の他端部に配置される。換言すれば、先端部１６３は、段差部１６２より第１方向Ｚの反対方向側に配置される。

　先端部１６３の径方向ＲＡ内側には、封止部材１８１と、封止部材１８２とが配置される。換言すれば、先端部１６３の径方向ＲＡ内側には、２個の封止部材１８１、１８２が配置される。封止部材１８１と封止部材１８２との各々の形状は、例えば円環形状である。封止部材１８１と封止部材１８２との各々の材料は、例えばゴムである。その結果、第１筒部１６０と第２筒部１２１とが連結したとき、第１筒部１６０の内周面と第２筒部１２１の外周面との間から流体の漏れを抑制することができる。

　段差部１６２は、例えば、第１方向Ｚに沿って延びた円筒状体である。詳細には、段差部１６２の外径は、先端部１６３の外径より小さくなる。

　第１筒部１６０の一端部は、第２部材１２０の第２筒部１２１と連結される。換言すれば、先端部１６３は、第２部材１２０の第２筒部１２１と連結される。先端部１６３の外径ＬＢは、第１方向Ｚに沿って略同一である。具体的には、先端部１６３の形状は、例えば、第１方向Ｚに沿って延びた円筒形状である。

　配置部１７０は、第１筒部１６０の他端部に配置される。配置部１７０は、第１筒部１６０の径方向ＲＡ外側に向かって突出する。配置部１７０は、例えば、第１方向Ｚに対して垂直な円環形状の板状体である。板状体の厚さは、例えば距離ＡＡである。

　配置部１７０の最大外径ＬＡは、第１筒部１６０の最大外径ＬＢより小さい。その結果、カップリング部５０の径方向ＲＡの大きさが大きくなることを抑制できる。

　続けて、図７を参照して、取付部１１２について詳細に説明する。図７は、本実施形態２のカップリング装置の断面を示す斜視図である。図７に示すように、配置部１７０は、取付部１１２に取付けられる。取付部１１２は、複数の第１板１１５と、第２板１１６とを備える。

　第１板１１５は、例えば、第１方向Ｚに対して垂直な板状体である。第１板１１５は、第１部材本体部１１３に取付けられる。第１板１１５は、第１部材本体部１１３にネジ等によって固定される。具体的には、第１板１１５は、所定間隔を空けて、第１部材本体部１１３の第１方向Ｚの反対方向に取付けられる。所定間隔は、例えば、配置部１７０の厚さＡＡと同じ距離である。詳細には、配置部１７０の第１部分は、第１部材本体部１１３と第１板１１５との間に配置される。換言すれば、配置部１７０の第１部分は、第１部材本体部１１３と第１板１１５とによって挟持又は支持される。

　第２板１１６は、例えば、第１方向Ｚに対して垂直な板状体である。第２板１１６の大きさは、第１板１１５の大きさより大きい。第２板１１６は、４個の配置部１７０に対応する。第２板１１６は、第１部材本体部１１３に取付けられる。第２板１１６は、第１部材本体部１１３にネジ等によって固定される。具体的には、第２板１１６は、所定間隔を空けて、第１部材本体部１１３の第１方向Ｚの反対方向に取付けられる。所定間隔は、例えば、配置部１７０の厚さＡＡと同じ距離である。詳細には、４個の配置部１７０の第２部分は、第１部材本体部１１３と第２板１１６との間に配置される。換言すれば、４個の配置部１７０の第２部分は、第１部材本体部１１３と第２板１１６とによって挟持又は支持される。

　詳細には、第２板１１６は、第２方向Ｘと第３方向Ｙの両方について、第１部材１１０と他の第１部材１１０の両方と重なる。４個の第１板１１５の各々は１個の第１部材１１０の外周の半分を覆い、第２板１１６は４個の第１部材１１０の外周の半分を覆う。第１板１１５と第２板１１６は第３方向Ｙについて直線部分同士で対向している。例えば、第１板１１５の下端と第２板１１６の上端とが対向しているか、或いは、第１板１１５の上端と第２板１１６の下端とが対向している。第１板１１５は第３方向Ｙに沿って挿し込まれるため、配置が容易であり、位置ずれを小さくできる。

　配置部１７０の第２部分は、配置部１７０の第１部分と異なる部分である。その結果、第１筒部１６０の軸方向ＡＸにおいて、第１部材１１０に対する配置部１７０の移動が抑制される。詳細には、配置部１７０の第２部分と、配置部１７０の第１部分とは、第１筒部１６０を中心として対向する。より詳細には、配置部１７０の第２部分と、配置部１７０の第１部分とは、第３方向Ｙに対向する。

　第１部材本体部１１３は、４個の空洞部１１７を更に備える。第１部材本体部１１３の第１方向Ｚの反対方向側の一面には、４個の空洞部１１７が配置されている。詳細には、４個の空洞部１１７は、それぞれ４個の第１開口１１４の周囲に配置されている。空洞部１１７は、第１方向Ｚに向かって所定距離、凹む空間を備える。所定距離は、例えば、配置部１７０の厚さＡＡと同じ距離である。空洞部１１７の形状は、例えば、第１方向Ｚに沿って延びた円柱形状である。空洞部１１７の径ＬＣは、配置部１７０の最大外径ＬＡより大きい。その結果、第１筒部１６０の径方向ＲＡにおいて、第１部材１１０に対する配置部１７０の移動が可能である。詳細には、第１筒部１６０の径方向ＲＡにおいて、空洞部１１７内で配置部１７０の移動が可能である。

　ここで、カップリング装置２００と４個の第２部材１２０とを連結する連結方法について説明する。カップリング装置２００と第１ポンプ装置３１０とを連結するときに、２個の第１筒部１６０に２個の第２筒部１２１を挿入する。２個の第２筒部１２１の位置に対して、２個の第１筒部１６０の位置がずれているときに、第１部材１１０に対して２個の第１筒部１６０の位置が径方向ＲＡに移動する。２個の第１筒部１６０の各々は、独立して第１部材１１０に対して移動する。その結果、２個の第１筒部１６０と２個の第２筒部１２１とを適切に連結できる。よって、連結不良を抑制でき、流体が漏れることを抑制できる。

　また、カップリング装置２００と第２ポンプ装置３２０とを連結するときに、２個の第１筒部１６０に２個の第２筒部１２１を挿入する。２個の第２筒部１２１の位置に対して、２個の第１筒部１６０の位置がずれているときに、第１部材１１０に対して２個の第１筒部１６０の位置が径方向ＲＡに移動する。２個の第１筒部１６０の各々は、独立して第１部材１１０に対して移動する。その結果、２個の第１筒部１６０と２個の第２筒部１２１とを適切に連結できる。よって、連結不良を抑制でき、流体が漏れることを抑制できる。

　以上、図５から図７を参照して説明したように、本実施形態２では、第１部材１１０に対して配置部１７０の移動を可能にしても、配置部１７０の最大外径ＬＡは、第１筒部１６０の最大外径ＬＢより小さいため、カップリング部１５０の径方向の大きさが大きくなることを抑制できる。

　ここで、カップリング装置２００を製造する製造方法について説明する。第２板１１６は、第１部材本体部１１３にネジ等によって固定する。カップリング部１５０の配置部１７０を空洞部１１７に配置する。第１板１１５を、第１部材本体部１１３にネジ等によって固定する。その結果、第１部材本体部１１３に第１板１１５と第２板１１６とを固定するだけで、本実施形態２に係るカップリング装置２００を簡易に製造できる。

　続けて図６を参照して、カップリング装置２００について詳細に説明する。図６に示すように、配置部１７０と取付部１１２との間には、第１封止部材１８０が配置される。

　第１封止部材１８０は、軸方向ＡＸにおいて、配置部１７０と取付部１１２との間に配置されている。具体的には、第１封止部材１８０は、配置部１７０の第１方向Ｚに配置されている。第１封止部材１８０の形状は、例えば円環形状である。第１封止部材１８０の材料は、例えばゴムである。その結果、配置部１７０と取付部１１２との間から流体が漏れることを抑制できる。

　より詳細には、第１開口１１４の直径ＬＤの大きさは、配置部１７０の開口の直径ＬＥの大きさ以上である。その結果、第１筒部１６０が径方向ＲＡに移動した際に、配置部１７０の開口が第１部材本体部１１３と対向することによる圧力損失を抑制できる。

　第１筒部１６０は、突出部１６５を更に備える。突出部１６５は、第１筒部１６０の内周面から径方向ＲＡ内側に向かって突出する。突出部１６５は、先端部１６３の内周面に配置される。詳細には、突出部１６５は、先端部１６３の第１方向Ｚ側に配置される。突出部１６５の形状は、例えば第１方向Ｚから視たときに、円環形状である。

　第２筒部１２１は、第２流路１２２に加えて、弾性部材１２３と、連結機構１２４と、突出部１２５とを更に備える。突出部１２５は、第２筒部１２１の内周面から径方向ＲＡ内側に向かって突出する。弾性部材１５１の第１方向Ｚ側は、突出部１２５の第１方向Ｚ側に固定される。連結機構１２４は、第２筒部１２１の中心に第１方向Ｚに沿って配置される。連結機構１２４は、弾性部材１２３の第１方向Ｚ側に配置される。

　第１筒部１６０と第２筒部１２１とが連結していないとき、弾性部材１２３によって、第１方向Ｚ側に押し出された連結機構１２４が、第２筒部１２１の先端部と接触することによって、流体が外部に漏れることを抑制している。また、第１筒部１６０と第２筒部１２１とが連結されるとき、第１筒部１６０が連結機構１２４の第１方向Ｚと反対方向側の面と対向し、第１方向Ｚと反対方向に移動させることにより連結機構１２４と第２筒部１２１の先端部との間に流体を流通可能にする。

　カップリング部１５０は、弾性部材１５１と、弁部１５２と、連結機構１５９と、逆止弁１９０とを更に備える。連結機構１５９は、第１筒部１６０の中心に第１方向Ｚに沿って配置される。弁部１５２は、弾性部材１５１の第１方向Ｚの反対方向側に配置される。弾性部材１５１の第１方向Ｚ側は、突出部１６５の第１方向Ｚの反対方向側に固定される。第１筒部１６０と第２筒部１２１とが連結していないとき、弾性部材１５１によって、第１方向Ｚの反対方向側に押し出された弁部１５２が、連結機構１５９と接触することによって、流体が外部に漏れることを抑制している。また、第１筒部１６０と第２筒部１２１とが連結されるとき、第２筒部１２１が弁部１５２の第１方向Ｚと反対方向側の面と対向し、第１方向Ｚに移動させることにより連結機構１５９と弁部１５２との間に流体を流通可能にする。

　弁部１５２は、環状体である。弁部１５２の径方向ＲＡ内側には、第２封止部材１８１が配置される。第２封止部材１８１の形状は、例えば円環形状である。第２封止部材１８１の材料は、例えばゴムである。その結果、第１筒部１６０と第２筒部１２１とが連結していないとき、連結機構１５９と弁部１５２との間から流体の漏れを抑制することができる。

　第２封止部材１８１は、接着剤によって弁部１５２に固定される。その結果、弁部１５２から第２封止部材１８１が外れることを抑制できる。

　逆止弁１９０は、連結機構１５９の第１方向Ｚ側に配置される。逆止弁１９０によれば、流体が、第２流路１２２から連結流路１６１に流れることを可能とし、連結流路１６１から第２流路１２２に流れることを不可能とする。

　具体的には、逆止弁１９０は、蝶番１９１と、第１半円板１９２と、第２半円板１９３とを備える。蝶番１９１は、連結機構１５９の第１方向Ｚ側に配置される。第１半円板１９２と第２半円板１９３との各々は、第２方向Ｘに沿った回転軸で蝶番１９１によって回動する。第１半円板１９２と第２半円板１９３との各々は、第１方向Ｚに対して傾斜した状態で連結流路１６１を開放する。一方、第１半円板１９２と第２半円板１９３との各々は、第１方向Ｚに対して直交した状態で連結流路１６１を塞ぐ。なお、本実施形態２では、流体が、第２流路１２２から連結流路１６１に流れるカップリング部１５０について説明するが、逆止弁１９０は、流体が、連結流路１６１から第２流路１２２に流れるカップリング部１５０に配置されてもよい。逆止弁１９０は、第１クッション材１９０ａと、第２クッション材１９０ｂとを更に備えてもよい。第１クッション材１９０ａは、第１半円板１９２の第１方向Ｚと反対側の面に配置される。第２クッション材１９０ｂは、第２半円板１９３の第１方向Ｚと反対側の面に配置される。その結果、第１半円板１９２と第２半円板１９３との各々は、連結流路１６１を塞ぐときに、突出部１６５と接触するが、突出部１６５との衝撃を抑制できる。

　第１筒部１６０は、切欠き１９９を更に備える。切欠き１９９は、第１筒部６０の第２方向Ｘ側の外周面に配置されている。詳細には、切欠き１９９は、逆止弁１９０の回転軸上に配置されている。その結果、切欠き１９９を第２方向Ｘ上に配置することで、第１半円板１９２と第２半円板１９３とが重力によって回動することを抑制できる。なお、切欠き１９９は、第１筒部６０の第２方向Ｘと反対方向側の外周面に配置されてもよい。

＜実施形態３＞
　本開示の例示的な実施形態３のカップリングシステムＣについて説明する。図８は、本実施形態３のカップリングシステムＣの断面図である。図８に示すように、カップリングシステムＣは、カップリング装置３００を備える。

　カップリング装置３００は、第１部材１０と、カップリング部５０と、弾性部材４１０と、本体部４２０とを備える。本体部４２０は、第１部材１０を囲む。

　弾性部材４１０の材料は、例えばバネ又はゴムである。弾性部材４１０は、第１部材１０と本体部４２０との間に配置される。具体的には、弾性部材４１０は、第１部材１０の１方向Ｚ側の面と、本体部４２０の１方向Ｚの反対方向側の面との間に配置される。その結果、第１筒部６０の軸方向ＡＸにおいて、本体部４２０に対する第１部材１０の移動が可能である。

　以上、図８を参照して説明したように、本実施形態３では、カップリング装置３００と第２部材２０とを連結するときに、第１筒部６０に第２筒部２１を挿入する。第２筒部２１の位置に対して、第１筒部６０の位置がずれているときに、第１部材１０に対して第１筒部６０の位置が径方向ＲＡに移動するとともに、本体部４２０に対して第１筒部６０の位置が軸方向ＡＸに移動する。その結果、第１筒部６０と第２筒部２１とを適切に連結できる。よって、連結不良を抑制でき、流体が漏れることを抑制できる。

　以上、図面を参照しながら本開示の実施形態を説明した。但し、上記実施形態は、本開示の例示にすぎず、本開示は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数等は、図面作成の都合上から実際とは異なる。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質や形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本開示の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。実施形態の構成は、本開示の技術的思想を超えない範囲で適宜変更されてもよい。また、実施形態は、可能な範囲で組み合わせて実施されてもよい。

　なお、本技術は、以下のような構成を採用することも可能である。

（１）第１流路及び取付部を備える第１部材と、
　カップリング部とを備え、
　前記カップリング部は、
　第２流路を備える第２部材の第２筒部と連結される一端部を備える第１筒部と、
　前記第１筒部の他端部に配置され、前記取付部に取付けられる配置部とを備え、
　前記第１筒部の軸方向において、前記第１部材に対する前記配置部の移動が抑制され、
　前記第１筒部の径方向において、前記第１部材に対する前記配置部の移動が可能であり、
　前記配置部の最大外径は、前記第１筒部の最大外径より小さい、カップリング装置。

（２）前記配置部は、前記第１筒部の径方向外側に向かって突出し、
　前記配置部と前記取付部との間には、第１封止部材が配置される、（１）に記載のカップリング装置。

（３）前記取付部は、
　前記第１流路と連通する第１開口を備える第１部材本体部に取付けられた第１板と、
　前記第１部材本体部に取付けられた第２板とを備え、
　前記配置部の第１部分は、前記第１部材本体部と前記第１板との間に配置され、
　前記配置部の第２部分は、前記第１部材本体部と前記第２板との間に配置され、
　前記第２部分は、前記第１部分と異なる部分である、（１）又は（２）に記載のカップリング装置。

（４）前記第１開口の直径の大きさは、前記配置部の開口の直径の大きさ以上である、（３）に記載のカップリング装置。

（５）前記第１筒部は、
　所定方向に沿って延びる連結流路と、
　前記所定方向に沿って前記第１筒部の外径及び前記連結流路の直径の大きさが小さくなる傾斜部とを備え、
　前記所定方向は、前記第１筒部の前記一端部から前記第１筒部の前記他端部に向かう方向を示す、（１）から（４）のいずれか１項に記載のカップリング装置。

（６）前記第１筒部は、前記第１筒部の外周面から径方向内側に向かって凹む凹部を備え、
　前記凹部は、前記配置部の前記所定方向の反対方向に配置される、（５）に記載のカップリング装置。

（７）前記第１筒部は、
　前記傾斜部より前記所定方向の反対方向側に配置された先端部と、
　前記第１筒部の内周面から径方向内側に向かって突出した突出部とを更に備え、
　前記カップリング部は、
　弾性部材と、
　前記弾性部材の前記所定方向の反対方向側に配置された弁部とを更に備え、
　前記先端部の外径は、前記所定方向に沿って略同一であり、
　前記突出部は、前記先端部に配置され、
　前記弾性部材の前記所定方向側は、前記突出部の前記所定方向の反対方向側に固定された、（１）から（６）に記載のカップリング装置。

（８）前記弁部は、環状体であり、
　前記弁部の径方向内側には、第２封止部材が配置される、（７）に記載のカップリング装置。

（９）前記第２封止部材は、接着剤によって前記弁部に固定される、（８）に記載のカップリング装置。

　１０・・・第１部材
　１２・・・取付部
　５０・・・カップリング部
　６０・・・第１筒部
　７０・・・配置部
　１００・・・カップリング装置

Claims (9)

1. 　第１流路及び取付部を備える第１部材と、
   　カップリング部とを備え、
   　前記カップリング部は、
   　第２流路を備える第２部材の第２筒部と連結される一端部を備える第１筒部と、
   　前記第１筒部の他端部に配置され、前記取付部に取付けられる配置部とを備え、
   　前記第１筒部の軸方向において、前記第１部材に対する前記配置部の移動が抑制され、
   　前記第１筒部の径方向において、前記第１部材に対する前記配置部の移動が可能であり、
   　前記配置部の最大外径は、前記第１筒部の最大外径より小さい、カップリング装置。
2. 　前記配置部は、前記第１筒部の径方向外側に向かって突出し、
   　前記配置部と前記取付部との間には、第１封止部材が配置される、請求項１に記載のカップリング装置。
3. 　前記取付部は、
   　前記第１流路と連通する第１開口を備える第１部材本体部に取付けられた第１板と、
   　前記第１部材本体部に取付けられた第２板とを備え、
   　前記配置部の第１部分は、前記第１部材本体部と前記第１板との間に配置され、
   　前記配置部の第２部分は、前記第１部材本体部と前記第２板との間に配置され、
   　前記第２部分は、前記第１部分と異なる部分である、請求項１に記載のカップリング装置。
4. 　前記第１開口の直径の大きさは、前記配置部の開口の直径の大きさ以上である、請求項３に記載のカップリング装置。
5. 　前記第１筒部は、
   　所定方向に沿って延びる連結流路と、
   　前記所定方向に沿って前記第１筒部の外径及び前記連結流路の直径の大きさが小さくなる傾斜部とを備え、
   　前記所定方向は、前記第１筒部の前記一端部から前記第１筒部の前記他端部に向かう方向を示す、請求項１に記載のカップリング装置。
6. 　前記第１筒部は、前記第１筒部の外周面から径方向内側に向かって凹む凹部を備え、
   　前記凹部は、前記配置部の前記所定方向の反対方向に配置される、請求項５に記載のカップリング装置。
7. 　前記第１筒部は、
   　前記傾斜部より前記所定方向の反対方向側に配置された先端部と、
   　前記第１筒部の内周面から径方向内側に向かって突出した突出部とを更に備え、
   　前記カップリング部は、
   　弾性部材と、
   　前記弾性部材の前記所定方向の反対方向側に配置された弁部とを更に備え、
   　前記先端部の外径は、前記所定方向に沿って略同一であり、
   　前記突出部は、前記先端部の内周面に配置され、
   　前記弾性部材の前記所定方向側は、前記突出部の前記所定方向の反対方向側に固定された、請求項５に記載のカップリング装置。
8. 　前記弁部は、環状体であり、
   　前記弁部の径方向内側には、第２封止部材が配置される、請求項７に記載のカップリング装置。
9. 　前記第２封止部材は、接着剤によって前記弁部に固定される、請求項８に記載のカップリング装置。

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