WO2024048412A1 - 固体電解コンデンサ - Google Patents

固体電解コンデンサ Download PDF

Info

Publication number
WO2024048412A1
WO2024048412A1 PCT/JP2023/030500 JP2023030500W WO2024048412A1 WO 2024048412 A1 WO2024048412 A1 WO 2024048412A1 JP 2023030500 W JP2023030500 W JP 2023030500W WO 2024048412 A1 WO2024048412 A1 WO 2024048412A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
solid electrolytic
electrolytic capacitor
spacer
capacitor
region
Prior art date
Application number
PCT/JP2023/030500
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
克朋 有富
Original Assignee
株式会社村田製作所
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社村田製作所 filed Critical 株式会社村田製作所
Publication of WO2024048412A1 publication Critical patent/WO2024048412A1/ja

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES OR LIGHT-SENSITIVE DEVICES, OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES OR LIGHT-SENSITIVE DEVICES, OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
    • H01G9/004Details
    • H01G9/04Electrodes or formation of dielectric layers thereon
    • H01G9/06Mounting in containers
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES OR LIGHT-SENSITIVE DEVICES, OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
    • H01G9/004Details
    • H01G9/08Housing; Encapsulation
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES OR LIGHT-SENSITIVE DEVICES, OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
    • H01G9/004Details
    • H01G9/08Housing; Encapsulation
    • H01G9/10Sealing, e.g. of lead-in wires
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES OR LIGHT-SENSITIVE DEVICES, OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
    • H01G9/004Details
    • H01G9/08Housing; Encapsulation
    • H01G9/12Vents or other means allowing expansion

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)

Abstract

固体電解コンデンサは、コンデンサ素子と封止部材と外部電極とスペーサとを備える。コンデンサ素子は、弁作用金属を含む平膜状の本体と、陰極形成領域上に形成された誘電体層と、誘電体層上に形成された固体電解質層と、を有する。コンデンサ素子は、本体に対して固体電解質層が形成されていない陽極端子領域と、本体に対して固体電解質層が形成された陰極形成領域とを有する。封止部材は、コンデンサ素子を封止することで封止体を形成する。外部電極は、封止体の外表面からその一部が露出するように封止部材に埋包されている。スペーサは、封止部材と外部電極とが接触している領域に形成されている。このスペーサは、温度上昇に応じて融解する。

Description

固体電解コンデンサ
 本発明は、外部電極としてリードフレームを備えた固体電解コンデンサに関する。
 特許文献1には、コンデンサ素子と、コンデンサ素子を封止する樹脂からなる封止部材を備え、このコンデンサ素子を封止することによって封止体(絶縁性樹脂体)を形成した固体電解コンデンサが記載されている。この固体電解コンデンサは、コンデンサ素子からリードフレームによって陰極端子と陽極端子がそれぞれ封止体の外側に引き出され、それぞれのリードフレームが外部電極として機能する。
 この固体電解コンデンサは、複数のコンデンサ素子を備える。各コンデンサ素子は、電極箔、誘電体層、固体電解質層を備える。
 電極箔の表層部は多孔質体である。誘電体層は、多孔質体の表面に形成されている。固体電解質層は、電極箔の表面における誘電体層が形成されている部分に形成されている。
国際公開第2018/061535号
 固体電解質層の形成時において、コンデンサ素子は、吸湿して水分を取り込むことがある。この水分は、固体電解コンデンサのリフロー実装時にガス化する。このことから、コンデンサ素子を封止した後に、固体電解コンデンサの内部における圧力が上昇し、コンデンサ素子に対して不要なストレスが与えられる。また、封止体(絶縁性樹脂体)にクラックが生じる虞がある。すなわち、ストレスが加わることにより、コンデンサ素子内に存在している界面に剥がれが生じることでESRが増大し、クラックからの水分侵入などにより、信頼性が低下する。さらに、リードフレームにメッキ膜を備えている場合、このメッキ膜はリフロー実装時に溶解する。このことから、溶解したメッキ膜は、ガスの噴出によって飛散する虞があった。
 したがって、本発明の目的は、クラックの発生、およびESRの増大を抑制した信頼性の高い固体電解コンデンサを提供することにある。
 この発明の固体電解コンデンサは、コンデンサ素子と封止部材と外部電極とスペーサとを備える。コンデンサ素子は、弁作用金属を含む平膜状の本体と、陰極形成領域上に形成された誘電体層と、誘電体層上に形成された固体電解質層と、を有する。コンデンサ素子は、本体に対して固体電解質層が形成されていない陽極端子領域と、本体に対して固体電解質層が形成された陰極形成領域とを有する。封止部材は、コンデンサ素子を封止することで封止体を形成する。外部電極は、封止体の外表面からその一部が露出するように封止部材に埋包されている。スペーサは、封止部材と外部電極とが接触している領域に形成されている。このスペーサは、温度上昇に応じて融解する。
 この構成では、スペーサは、リフロー実装時の段階的な温度上昇に応じて融解する。このことから、スペーサが形成されていた箇所には空隙が形成される。すなわち、固体電解コンデンサが吸湿して水分を取り込み、この水分がリフロー実装時にガス化したとしても、当該ガスは空隙から放出される。よって、固体電解コンデンサ内部における内圧が上昇する前に、内部に発生したガスを放出することができるため、固体電解コンデンサに対するストレス、および封止体のクラックが発生することを抑制できる。さらに、外部電極がメッキ膜で覆われていた場合、クラックが発生することによるメッキ膜の飛散を抑制できる。
 この発明によれば、クラックの発生、およびESRの増大を抑制した信頼性の高い固体電解コンデンサを提供できる。
図1は、第1の実施形態に係る固体電解コンデンサの側面断面図である。 図2(A)は、第1の実施形態に係るコンデンサ素子の外観斜視図であり、図2(B)は、コンデンサ素子の側面断面図である。 図3は、第1の実施形態に係る固体電解コンデンサの側面断面図である。 図4は、はんだの融解温度による特徴を比較した表である。 図5は、第1の実施形態に係る固体電解コンデンサを形成する手順を示したフローチャートである。 図6は、第1の実施形態に係る固体電解コンデンサをリフロー処理する手順を示したフローチャートである。 図7(A)、図7(B)は、第2の実施形態に係る固体電解コンデンサの側面断面図である。 図8(A)、図8(B)は、第3の実施形態に係る固体電解コンデンサの側面断面図である。
 [第1の実施形態]
 本発明の第1の実施形態に係る固体電解コンデンサについて、図を参照して説明する。図1は、第1の実施形態に係る固体電解コンデンサの側面断面図である。図2(A)は、第1の実施形態に係るコンデンサ素子の外観斜視図であり、図2(B)は、コンデンサ素子の側面断面図である。図3は、第1の実施形態に係る固体電解コンデンサの側面断面図である。図4は、はんだの融解温度による特徴を比較した表である。
 固体電解コンデンサ1は、コンデンサ集合体10、第1端子電極20、第2端子電極30、絶縁性樹脂体40、およびスペーサ51,52を備える。第1端子電極20、第2端子電極30が本発明の「外部電極」に対応する。
 コンデンサ集合体10は、複数のコンデンサ素子11-14(コンデンサ素子11、コンデンサ素子12、コンデンサ素子13、コンデンサ素子14)、および導通部材19を備える。なお、本実施形態では、コンデンサ集合体10を構成するコンデンサ素子の個数は4個であるが、コンデンサ素子の個数は複数であればよい。
 複数のコンデンサ素子11-14は、同じ構成を有する。複数のコンデンサ素子11-14は、電極箔111、誘電体層112、固体電解質層113を備える(後述の図2(A)、図2(B)参照)。この電極箔111が本発明における「本体」に対応する。
 複数のコンデンサ素子11-14は、積層されている。この際、複数のコンデンサ素子11-14は、第1端子電極20側の端部(以下、第1端部)の積層方向の寸法が第2端子電極30側の端部(以下、第2端部)の積層方向の寸法よりも小さくなるように積層される。すなわち、複数のコンデンサ素子11-14は、側面視して第1端部側から第2端部側に向かって厚み方向に広がるように配置される。
 複数のコンデンサ素子11-14におけるそれぞれの電極箔111の第1端部は、第1端子電極20に接続される(後述の図2(A)、図2(B)参照)。
 複数のコンデンサ素子11-14の接続層(固体電解質層113を含む導電性を有する層)は、導通部材19によって電気的物理的に接続され、これらは、第2端子電極30に電気的および物理的に接続される(後述の図2(A)、図2(B)参照)。
 コンデンサ集合体10は、絶縁性樹脂体40によって封止されている。コンデンサ集合体10が絶縁性樹脂体40に封止されることによって、封止体400が形成される。封止体400は、天面401、底面402、第1端面403、および第2端面404を有する略直方体形状である。絶縁性樹脂体40が本発明における「封止部材」に対応する。
 第1端子電極20は、一部が絶縁性樹脂体40に埋包されており、別の一部が封止体400の第1端面403から露出している。具体的には、第1端子電極20の端部20E1は、コンデンサ素子11-14に接続されている。第1端子電極20の端部20E2は、封止体400の第1端面403から外部に露出し、第1端面403および底面402に亘って配置される。
 同様に、第2端子電極30は、一部が絶縁性樹脂体40に埋包されており、別の一部が封止体400の第2端面404から露出している。具体的には、第2端子電極30の端部30E1は、コンデンサ素子11-14に接続されている。第2端子電極30の端部30E2は、封止体400の第2端面404から外部に露出し、第2端面404および底面402に亘って配置される。
 導通部材19は、例えばニッケル、銀又は銅を主成分とする電極ペーストであることが好ましい。導通部材19の最大厚みは、2μm以上、20μm以下であることが好ましい。なお、導通部材19を用いなくても、複数のコンデンサ素子11-14との間、コンデンサ素子12、13と第2端子電極30との間等で、所望の導電率以上の導電性が得られれば、導通部材19を省略することも可能である。
 第1端子電極20および第2端子電極30は、例えば、Cu合金(銅合金)系素材や鉄合金系素材であり、折り曲げ加工が容易で高い導電性を有する金属材料で形成されていることが好ましい。第1端子電極20および第2端子電極30は、例えば金属製の板材から切り出された材料で形成されている。なお、第1端子電極20および第2端子電極30は同一材料であっても良いし、異なる材料であってもよい。
 絶縁性樹脂体40は、樹脂が主体であり、フィラーを含んでいてもよい。樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、液晶ポリマー等が好ましい。樹脂の形態は、固形樹脂、液状樹脂いずれも使用可能である。樹脂封止後のバレル研磨により、角部に丸みが付けられていることが好ましい。フィラーとしては、例えば、シリカ粒子、アルミナ粒子、金属粒子等が好ましい。フィラーの最大径は、例えば30μm以上、40μm以下が望ましい。固形エポキシ樹脂とフェノール樹脂に、シリカ粒子を含む材料であることがより好ましい。
 スペーサ51は、第1端子電極20、コンデンサ集合体10、絶縁性樹脂体40が接触する領域(以下、第1領域)に形成される。すなわち、スペーサ51は、第1端面403、コンデンサ集合体10の第1端部、第1端子電極20が接触する領域の近傍に形成されている。
 スペーサ52は、第2端子電極30、コンデンサ集合体10、絶縁性樹脂体40の接触領域(以下、第2領域)に形成される。すなわち、スペーサ52は、第2端面404、コンデンサ集合体10の第2端部、第2端子電極30が接触する領域の近傍に形成されている。
 スペーサ51,52は、例えば低融点はんだである。本発明における低融点はんだとは、固体電解コンデンサ1のリフロー実装時における温度よりも融点が低いはんだである。より好ましくは、融点が約185℃以下の低融点はんだである。スペーサ51,52の具体的な構成については後述する。
 次に、図2(A)、図2(B)を用いて、コンデンサ素子11の構造を説明する。なお、コンデンサ素子12-14は、コンデンサ素子11の構造と同様である。上述したとおり、コンデンサ素子11は、電極箔111、誘電体層112、および固体電解質層113を備える。
 電極箔111は、例えば、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン、ジルコニウム、マグネシウム、ケイ素等の金属単体、または、これらの金属を含む合金等からなる。なお、電極箔111は、アルミニウムまたはアルミニウム合金であることが好ましい。電極箔111は、いわゆる弁作用を示す弁作用金属であればよい。
 電極箔111には、誘電体層112が形成されている。誘電体層112は、電極箔111の第1面F1および第2面F2を覆う。より具体的には、電極箔111には、誘電体層112が形成されている。電極箔111は、Z軸方向において対向する面(第1面F1、第2面F2)を有する。さらに、電極箔111は、この第1面F1と第2面F2に連接し、Z軸方向に直交する第3面F3、および第4面F4を備える。誘電体層112は、電極箔111の第1面F1および第2面F2、第4面F4を覆う。
 誘電体層112は、電極箔111の酸化皮膜からなることが好ましい。誘電体層112は、例えば、電極箔111にアルミニウム箔を用いる場合、ホウ酸、リン酸、アジピン酸、またはそれらのナトリウム塩、アンモニウム塩等を含む水溶液中で酸化させることで形成される。誘電体層112の厚みは10nm以上、100nm以下であることが好ましい。
 固体電解質層113は、誘電体層112の外面(電極箔111に当接する面と対向する面)を覆う。固体電解質層113は、誘電体層112で覆われた多数の孔内にも充填されている。
 より具体的な構成として、固体電解質層113は、例えば、内層と外層とを備える。
 内層は、固体電解質層113の誘電体層112側の層であり、例えば、ピロール類、チオフェン類、アニリン類等を骨格とした導電性高分子、もしくはチオフェン類を骨格とする導電性高分子のPEDOT[ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)]等で実現され、ドーパントとなるポリスチレンスルホン酸(PSS)と複合化させたPEDOT:PSSの層であってもよい。内層は、固体電解質層113を形成する基となる電解質溶液、例えば、3,4-エチレンジオキシチオフェン等のモノマーを含む処理液を用いて、誘電体層112の表面にポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)等の重合膜を形成する方法や、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)等のポリマーの分散液を誘電体部の表面に塗布して乾燥させる方法等によって形成される。
 外層は、内層の外側に形成される層である。例えば、外層は、多孔質部の細かい凹部を充填する内層を形成した後、誘電体層112全体を被覆するように形成された層である。外層の厚みは、2μm以上、20μm以下であることが好ましい。外層は、例えば、カーボンペースト、グラフェンペースト、銀ペーストのような導電性ペーストを付与することによって形成されてなるカーボン層、グラフェン層又は銀層であることが好ましい。カーボン層やグラフェン層の上に銀層が設けられた複合層や、カーボンペーストやグラフェンペーストと銀ペーストを混合する混合層であってもよい。
 このような構成によって、コンデンサ素子11は、平膜形状の固体電解コンデンサとなる。このコンデンサ素子11では、電極箔111が陽極に対応し、固体電解質層113が陰極に対応する。電極箔111が本発明における「陽極端子領域」に対応し、固体電解質層113が本発明の「陰極形成領域」に対応する。
 次に、図3を用いて、固体電解コンデンサ1をリフロー処理する際の構造について説明する。固体電解コンデンサ1は、段階的に温度を上昇させることによってリフロー処理される。リフロー処理のピーク温度は、例えば約240℃である。ピーク温度に達するまでに、固体電解コンデンサ1に加わる温度は段階的に上昇する。
 図1に示す通り、スペーサ51,52は、低融点はんだであり、融解温度は約180℃である。固体電解コンデンサ1に約180℃の熱が加わると、スペーサ51,52は融解する。結果として、スペーサ51が形成されていた箇所には、空隙51Cが形成される。同様に、スペーサ52が形成されていた箇所には空隙52Cが形成される。
 このようにして、固体電解コンデンサ1の内部で発生したガスは、空隙51C,52Cから外部に放出される。言い換えれば、固体電解コンデンサ1の内圧が上昇する前に、内部に発生したガスを放出することができる。すなわち、固体電解コンデンサ1に対するストレス、および絶縁性樹脂体40のクラックが発生することを抑制できる。
 さらに、空隙51C,52Cが形成されていない絶縁性樹脂体40にクラックが発生した場合、リードフレームである第1端子電極20、第2端子電極30にメッキ膜が存在すると、このメッキ膜は飛散する虞がある。しかしながら、空隙51C,52Cによって固体電解コンデンサ1内のガスを放出することができるため、第1端子電極20、第2端子電極30のメッキ膜の飛散を抑制できる。
 より具体的な、スペーサ51,52の融解温度について説明する。図4は、固体電解コンデンサ1に用いるスペーサ51,52の融解温度に基づいて比較を行った表である。
 図4に示すように、スペーサ51,52における、はんだ(低融点はんだ)の融解温度を比較する。はんだA~D(融解温度が140℃~185℃)においては、ESRが上昇せず、かつ絶縁性樹脂体40にクラックが発生しない。一方、はんだE(融解温度が200℃)には、ESRが上昇する固体電解コンデンサが存在し、絶縁性樹脂体40にクラックが発生する固体電解コンデンサが存在する。さらに、スペーサ51,52を備えていない固体電解コンデンサにおいては、ESRが上昇し、クラックが発生した。
 すなわち、スペーサ51,52として、融解温度が約185℃以下の低融点はんだを用いることによって、ESRの上昇を抑制できる。さらには、絶縁性樹脂体40に対するクラックの発生を抑制できる。
 (固体電解コンデンサの形成、およびリフロー実装方法)
 上述の構成を備える固体電解コンデンサ1を形成し、固体電解コンデンサ1をプリント配線板等にリフロー実装する際の構成について説明する。
 まず、固体電解コンデンサ1を形成する方法について、図5のフローチャートを用いて説明する。
 コンデンサ素子11を形成する(S11)。具体的には、図2(A)、図2(B)に示すように、複数の電極箔111に、誘電体層112、および固体電解質層113を形成する。
 次に、コンデンサ素子11の固体電解質層113に導通部材19を形成する。さらに、コンデンサ素子11を積層することで、コンデンサ集合体10を形成する(S12)。この際、第1端子電極20および第2端子電極30の一部をコンデンサ集合体10の内部に配置する。
 コンデンサ集合体10の第1領域、および第2領域にスペーサ51,52を形成する(S13)。
 図1に示すように、コンデンサ集合体10を絶縁性樹脂体40で封止して、封止体400を形成する(S14)。
 次に、封止体400に沿って、第1端子電極20および第2端子電極30を加工する(S15)。より具体的には、第1端子電極20の端部20E2を、封止体400の第1端面403から外部に露出し、第1端面403および底面402に亘って配置する。同様に第2端子電極30の端部30E2を、封止体400の第2端面404から外部に露出し、第2端面404および底面402に亘って配置する。
 このような手順によって、固体電解コンデンサ1は形成される。
 次に、固体電解コンデンサ1をリフロー実装する手順について、図6のフローチャートを用いて説明する。
 プリント配線基板等に、はんだを配置する(S21)。
 はんだが配置された位置に固体電解コンデンサ1を実装する(S22)。
 固体電解コンデンサ1が実装されたプリント配線基板を加熱する(S23)。この際、固体電解コンデンサ1が加熱されることにより、スペーサ51,52が融解する。
 空隙51Cは、スペーサ51が融解することによって形成される(S24)。同様に、空隙52Cは、スペーサ52が融解することによって形成される(S24)。
 このように、固体電解コンデンサ1に空隙51C,52Cが形成されることによってリフロー実装時に発生するガスは外部へ放出される。
 この後、固体電解コンデンサ1が冷却されると、スペーサ51,52は、冷え固まり、空隙51C,52Cの少なくとも一部を塞ぐ。特に、スペーサ51,52が空隙51C,52Cを塞いで、固体電解コンデンサ1の内部と外部とを完全に遮蔽できれば、固体電解コンデンサ1の信頼性は、さらに向上する。
 上述の構成において、スペーサ51,52を低融点はんだであるとして説明した。しかしながら、リフロー実装時におけるリフロー温度よりも低温で融解することが可能な部材であればよく、低融点はんだに限定されない。例えば、スペーサ51,52が熱可塑性樹脂であってもよい。さらには、リフロー実装の冷却時に空隙51C,52Cを構成することができれば、熱硬化性樹脂を採用してもよい。また、第1端子電極20、第2端子電極30との相性が良い、例えば密着性が高い材質を選択するとよい。
 さらに、スペーサ51,52が融解することによって、空隙51C,52Cが形成される例を説明した。この空隙51C,52Cは固体電解コンデンサ1の内部に発生したガスを放出することが可能な大きさ、形状であればよい。言い換えれば、スペーサ51,52が完全に融解することなく、スペーサ51,52の少なくとも一部が融解していればよい。
 [第2の実施形態]
 本発明の第2の実施形態に係る固体電解コンデンサについて、図を参照して説明する。図7(A)、図7(B)は、第2の実施形態に係る固体電解コンデンサの側面断面図である。
 図7(A)、図7(B)に示すように、第2の実施形態に係る固体電解コンデンサ1Aは、スペーサ51,52の形成方法において異なる。第2の実施形態に係る固体電解コンデンサ1Aのその他の構成は、第1の実施形態に係る固体電解コンデンサ1と同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
 図7(A)に示すように、固体電解コンデンサ1Aにはスペーサ52が形成されていない。言い換えれば、固体電解コンデンサ1Aには、スペーサ51のみが形成されている。
 スペーサ51は、第1端子電極20、コンデンサ集合体10、絶縁性樹脂体40が接触する領域に形成される。すなわち、スペーサ51は、第1端面403側の第1領域に形成されている。
 一方、図7(B)に示すように、固体電解コンデンサ1Aにはスペーサ51が形成されていない。言い換えれば、固体電解コンデンサ1Aには、スペーサ52のみが形成されている。
 スペーサ52は、第2端子電極30、コンデンサ集合体10、絶縁性樹脂体40の接触領域に形成される。すなわち、スペーサ52は第2端面404側の第2領域に形成されている。
 このように、スペーサ51、またはスペーサ52のいずれか一方が形成されている構成であっても、固体電解コンデンサ1Aの内部で発生したガスは、空隙51C、または空隙52Cから外部に放出される。言い換えれば、固体電解コンデンサ1Aの内圧が上昇する前に、内部に発生したガスを放出することができる。すなわち、固体電解コンデンサ1Aに対するストレス、および絶縁性樹脂体40のクラックが発生することを抑制できる。
 [第3の実施形態]
 本発明の第3の実施形態に係る固体電解コンデンサについて、図を参照して説明する。図8(A)、図8(B)は、第3の実施形態に係る固体電解コンデンサの側面断面図である。
 図8(A)、図8(B)に示すように、第2の実施形態に係る固体電解コンデンサ1Bは、スペーサ51B,52Bの形成方法において異なる。第3の実施形態に係る固体電解コンデンサ1Bのその他の構成は、第1の実施形態に係る固体電解コンデンサ1と同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
 図8(A)、図8(B)に示すように、固体電解コンデンサ1Bにはスペーサ51B,52Bが形成されている。図8(A)に示すように、スペーサ51Bは、絶縁性樹脂体40の天面401側に形成されている。言い換えれば、スペーサ51Bは、第1端子電極20と、コンデンサ集合体10のうちコンデンサ素子11,12と、絶縁性樹脂体40が接触する領域に形成されている。
 同様に、スペーサ52Bは、絶縁性樹脂体40の底面402側に形成されている。言い換えれば、スペーサ52Bは、第2端子電極30、コンデンサ集合体10のうちコンデンサ素子11,12、絶縁性樹脂体40が接触する領域に形成されている。
 一方、図8(B)に示すように、スペーサ51Bは、絶縁性樹脂体40の底面402側に形成されている。言い換えれば、スペーサ51Bは、第1端子電極20と、コンデンサ集合体10のうちコンデンサ素子13,14と、絶縁性樹脂体40が接触する領域に形成されている。
 同様に、スペーサ52Bは、絶縁性樹脂体40の底面402側に形成されている。言い換えれば、スペーサ52Bは、第2端子電極30、コンデンサ集合体10のうちコンデンサ素子13,14、絶縁性樹脂体40が接触する領域に形成されている。
 このように、スペーサ51B、スペーサ52Bが第1端子電極20、第2端子電極30の一部に接触する領域に形成されている構成であっても、固体電解コンデンサ1Bの内部で発生したガスは、空隙51Cまたは空隙52Cから外部に放出される。言い換えれば、固体電解コンデンサ1Bの内圧が上昇する前に、内部に発生したガスを放出することができる。すなわち、固体電解コンデンサ1Bに対するストレス、および絶縁性樹脂体40のクラックが発生することを抑制できる。
 なお、固体電解コンデンサは、上述の構成に示したような固体電解コンデンサの厚み方向に複数の平膜状のコンデンサ素子を積層する構成に限るものではない。例えば、平膜状のコンデンサ素子を巻回させ、円筒形の筐体内に収容した構成であってもよい。
 また、上述の各実施形態に示す構成および各種の派生例は、適宜組み合わせることが可能であり、それぞれの組み合わせに応じた作用効果を奏することができる。
1、1A、1B…固体電解コンデンサ
10…コンデンサ集合体
11,12,13,14…コンデンサ素子
19…導通部材
20…第1端子電極
20E1,20E2,30E1,30E2…端部
30…第2端子電極
40…絶縁性樹脂体
51,52,51B,52B…スペーサ
51C,52C…空隙
111…電極箔
112…誘電体層
113…固体電解質層
400…封止体
401…天面
402…底面
403…第1端面
404…第2端面

Claims (6)

  1.  弁作用金属を含む平膜状の本体と、陰極形成領域上に形成された誘電体層と、前記誘電体層上に形成された固体電解質層と、を有し、前記本体に対して前記固体電解質層が形成されていない陽極端子領域と、前記本体に対して前記固体電解質層が形成された前記陰極形成領域とを有するコンデンサ素子と、
     前記コンデンサ素子を封止することで封止体を形成する封止部材と、
     前記封止体の外表面からその一部が露出するように前記封止部材に埋包されている外部電極と、
     前記封止部材と前記外部電極とが接触している接触領域に形成されたスペーサと、
     を備え、
     前記スペーサは、温度上昇に応じて融解する、固体電解コンデンサ。
  2.  前記スペーサは、低融点はんだである、請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
  3.  前記スペーサの融解温度は約185℃以下である、請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
  4.  前記接触領域は、前記陽極端子領域の第1領域と前記陰極形成領域の第2領域とを備え、
     前記スペーサは、前記第1領域と前記第2領域の両方に形成されている、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の固体電解コンデンサ。
  5.  前記接触領域は、前記陽極端子領域の第1領域と前記陰極形成領域の第2領域とを備え、
     前記スペーサは、前記第1領域と前記第2領域の少なくとも一方に形成されている、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の固体電解コンデンサ。
  6.  前記接触領域は、前記陽極端子領域の第1領域と前記陰極形成領域の第2領域とを備え、
     前記スペーサは、前記第1領域と前記第2領域の少なくとも一部に形成されている、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の固体電解コンデンサ。
PCT/JP2023/030500 2022-09-02 2023-08-24 固体電解コンデンサ WO2024048412A1 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022139706 2022-09-02
JP2022-139706 2022-09-02

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO2024048412A1 true WO2024048412A1 (ja) 2024-03-07

Family

ID=90099734

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
PCT/JP2023/030500 WO2024048412A1 (ja) 2022-09-02 2023-08-24 固体電解コンデンサ

Country Status (1)

Country Link
WO (1) WO2024048412A1 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001057321A (ja) * 1999-08-18 2001-02-27 Nec Corp チップ型固体電解コンデンサ
WO2007052652A1 (ja) * 2005-11-01 2007-05-10 Showa Denko K. K. 固体電解コンデンサ及びその製造方法
JP2008270253A (ja) * 2007-04-16 2008-11-06 Hitachi Aic Inc チップ形固体電解コンデンサおよびその製造方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001057321A (ja) * 1999-08-18 2001-02-27 Nec Corp チップ型固体電解コンデンサ
WO2007052652A1 (ja) * 2005-11-01 2007-05-10 Showa Denko K. K. 固体電解コンデンサ及びその製造方法
JP2008270253A (ja) * 2007-04-16 2008-11-06 Hitachi Aic Inc チップ形固体電解コンデンサおよびその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10770234B2 (en) Multilayer capacitor
US10658117B2 (en) Multilayer capacitor having external electrode including conductive resin layer
EP2517220B1 (en) Solid electrolytic capacitor and method of manufacture
JP4440911B2 (ja) 固体電解コンデンサ
KR102212642B1 (ko) 적층형 커패시터
CN111149182B (zh) 电解电容器及其制造方法
US10770230B2 (en) Multilayer ceramic capacitor and method of manufacturing the same
WO2008029694A1 (fr) Fil de sortie de condensateur, son procédé de fabrication, et condensateur utilisant un tel fil
JP7320742B2 (ja) 固体電解コンデンサ
JP7113286B2 (ja) 固体電解コンデンサ
KR20190004631A (ko) 적층 세라믹 커패시터
WO2024048412A1 (ja) 固体電解コンデンサ
JP6664087B2 (ja) 電解コンデンサおよびその製造方法
WO2019156120A1 (ja) 電解コンデンサ
JP7419791B2 (ja) 固体電解コンデンサ
KR102052763B1 (ko) 탄탈륨 캐패시터 및 그 제조 방법
CN113597654A (zh) 电解电容器
WO2018142758A1 (ja) 電解コンデンサ
WO2023153424A1 (ja) 固体電解コンデンサ、および、固体電解コンデンサの製造方法
WO2024029458A1 (ja) 固体電解コンデンサ
WO2024048414A1 (ja) 固体電解コンデンサ、および固体電解コンデンサの製造方法
WO2022191029A1 (ja) 固体電解コンデンサ
WO2022249715A1 (ja) 固体電解コンデンサ
WO2023243626A1 (ja) 電解コンデンサ
WO2023074376A1 (ja) 固体電解コンデンサ

Legal Events

Date Code Title Description
121 Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application

Ref document number: 23860175

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1