WO2024013987A1

WO2024013987A1 - リニアモーター用磁石板

Info

Publication number: WO2024013987A1
Application number: PCT/JP2022/027891
Authority: WO
Inventors: 祐右近藤
Original assignee: ファナック株式会社
Priority date: 2022-07-15
Filing date: 2022-07-15
Publication date: 2024-01-18

Abstract

本開示のリニアモーター用磁石板は、電機子と協働して直線運動のための駆動力を発生するリニアモーター用磁石板であって、第１板面及び前記第１板面とは反対側の第２板面を有し、前記第１板面に前記第２板面側に凹んだ凹部を有する板材と、前記第１板面に配置される複数の永久磁石と、非磁性体からなり、前記複数の永久磁石を覆うように前記第１板面に設けられるカバー部と、前記凹部に挿入され、前記板材から前記カバー部が剥離するのを防止する剥離防止部と、を備え、前記凹部は、前記凹部から前記剥離防止部が抜けるのを防止する構成を有する。

Description

リニアモーター用磁石板

　本発明は、リニアモーターの界磁磁極として用いられるリニアモーター用磁石板に関する。

　近年、ＯＡ機械の磁気ヘッド駆動機構、工作機械の主軸又はテーブル送り機構等、各種の産業機械の駆動装置として、リニアモーターを用いることが提案されている。この種のリニアモーターにおいては、界磁磁極として、板状の複数の永久磁石を有する磁石板が用いられることが多い。

　下記特許文献１には、磁石板に配置された永久磁石の面方向への位置ずれを防止するために、ピン形状の規制部材によって永久磁石を固定することが開示されている。規制部材は、永久磁石が配置される板材の非貫通孔に圧入される下方部分と、非貫通孔から突出する上方部分とを有している。下方部分は、先端部、幅狭部及び幅広部を有している。上方部分は、板材の表面から突出する突出部である。このような構成であるので、プレス機によって規制部材が非貫通孔に押し込まれると、規制部材が板材よりも硬質の材料から形成されているため、幅広部によって押圧される変形部分が幅狭部と非貫通孔との間の空所に退避させられる。これにより、規制部材は、板材に強固に固定される。

　下記特許文献１には、板材から樹脂層が剥離するのを防止するために、上述した規制部材を用いることが開示されている。規制部材の突出部には、凹部及び凸部が形成されている。これにより、突出部には、凹部と凸部との間に間隙が形成される。このような構成であるので、樹脂層を形成する際に、硬化する前の樹脂が突出部の間隙に入り込むことになる。従って、規制部材は、板材から樹脂層が剥離するのを防止できる。

特開２０１３－１９８２７８号公報

　特許文献１に記載の技術の場合、先端部、幅狭部及び幅広部を有する規制部材を形成するとともに、規制部材を板材よりも硬質の材料から形成する必要がある。すなわち、特許文献１に記載の技術では、板材から樹脂層が剥離するのを防止するために、規制部材と板材の両方について考慮する必要があり、コストの低減に改善の余地があった。そのため、永久磁石を保護する樹脂が板材から剥離するのを簡易な構成で安価に防止することができるリニアモーター用磁石板が望まれている。

　本開示の一態様は、電機子と協働して直線運動のための駆動力を発生するリニアモーター用磁石板であって、第１板面及び前記第１板面とは反対側の第２板面を有し、前記第１板面に前記第２板面側に凹んだ凹部を有する板材と、前記第１板面に配置される複数の永久磁石と、非磁性体からなり、前記複数の永久磁石を覆うように前記第１板面に設けられるカバー部と、前記凹部に挿入され、前記板材から前記カバー部が剥離するのを防止する剥離防止部と、を備え、前記凹部は、前記凹部から前記剥離防止部が抜けるのを防止する構成である、リニアモーター用磁石板である。

　一態様によれば、永久磁石を保護する樹脂が板材から剥離するのを簡易な構成で安価に防止することができるリニアモーター用磁石板を提供することができる。

本発明の第１実施形態に係るリニアモーター用磁石板を示す平面図である。本発明の第１実施形態に係るリニアモーター用磁石板を示す正面視縦断面図である。本発明の第２実施形態に係るリニアモーター用磁石板を示す正面図であり、一部を断面にして示している。本発明の第３実施形態に係るリニアモーター用磁石板の板材を示す正面視縦断面図である。本発明の第３実施形態に係るリニアモーター用磁石板を示す正面図であり、一部を断面にして示している。本発明の第４実施形態に係るリニアモーター用磁石板を示す平面図である。本発明の第４実施形態に係るリニアモーター用磁石板を示す正面視縦断面図である。第４実施形態に係るリニアモーター用磁石板の変形例を示す平面図である。

　以下、本開示の一態様に係るリニアモーター用磁石板について、図面を参照して説明する。図１及び図２を参照して、第１実施形態のリニアモーター用磁石板１について説明する。リニアモーター用磁石板１は、リニアモーターの構成要素であって、図示しない電機子と協働して直線運動のための駆動力を発生する。リニアモーター用磁石板１は、板材２、永久磁石３、カバー部４及び剥離防止部５を備える。

　板材２は、磁束を通す金属製であり、例えば鉄製である。板材２は、平面視略矩形の板状である。板材２は、通常上側に位置する第１板面６と、第１板面６とは反対側の下側に位置する第２板面７とを有する。板材２は、第１板面６に、第２板面７側に凹んだ複数の凹部８を有する。凹部８は、第１板面６に開口している。平面視略矩形の板材２は、長辺部（後述するｍ方向に沿って延びる辺部）に、板材２を貫通する複数の貫通孔９を有する。

　板材２の第１板面６には、複数の永久磁石３が配置される。複数の永久磁石３は、Ｎ極の永久磁石３と、Ｓ極の永久磁石３とを有する。図１に示すように、第１板面６には、板材２の長手方向に沿って、Ｎ極の永久磁石３とＳ極の永久磁石３とが交互に配置される。Ｎ極の永久磁石３及びＳ極の永久磁石３は、接着剤などで第１板面６に固定される。この固定状態において、Ｎ極の永久磁石３とＳ極の永久磁石３との間には、隙間が形成されている。第１実施形態では、永久磁石３は、平面視略長方形の板状である。Ｎ極の永久磁石３とＳ極の永久磁石３とは、長辺部（後述するｍ方向に直交する方向に沿って延びる辺部）同士が対応するようにして、板材２に配置される。Ｎ極の永久磁石３及びＳ極の永久磁石３が板材２に配置された状態において、Ｎ極の永久磁石３の長手方向両端部及びＳ極の永久磁石３の長手方向両端部は、板材２の長辺部よりも、板材２の内側に位置している。

　カバー部４は、板材２に設けられた永久磁石３を覆うように、第１板面６に設けられる。カバー部４は、非磁性体からなる。カバー部４は、例えば樹脂製である。カバー部４が樹脂製の場合、永久磁石３が設けられた板材２が収容された金型に、溶解した樹脂材料を流し込んだ後、樹脂材料を硬化させることで、板材２に平面視略矩形状のカバー部４が形成される（いわゆる、インサート成形）。カバー部４の長辺部（後述するｍ方向に沿って延びる辺部）には、外方に開口した複数の切欠き１０が形成されている。切欠き１０は、板材２の貫通孔９と対応する位置に形成されている。そのため、貫通孔９の第１板面６側の開口は、外部に露出している。なお、カバー部４の形成方法は、上述した方法に限定されない。

　剥離防止部５は、板材２からカバー部４が剥離するのを防止する。剥離防止部５は、カバー部４に固定されるとともに、凹部８に挿入される。凹部８は、凹部８から剥離防止部５が抜けるのを防止する構成を有する。第１実施形態では、凹部８は、第１板面６のうち、複数の永久磁石３が配置される領域Ａ以外に設けられるねじ孔である。ねじ孔８は、板材２の長辺部に設けられる。典型的には、ねじ孔８は、板材２の四隅に設けられる。ねじ孔８の内周面には、雌ねじが形成されている。

　剥離防止部５は、樹脂製のカバー部４と一体形成されている。剥離防止部５は、上述したようにカバー部４が形成される際に、溶解した樹脂材料がねじ孔８に流し込まれた後、ねじ孔８に流し込まれた樹脂材料が硬化することで形成される。このようにして、剥離防止部５は、カバー部４と同時に形成される。このような構成であるので、樹脂製のカバー部４と一体形成された剥離防止部５によって、板材２からカバー部４が剥離するのを防止できる。

　電機子は、リニアモーターの構成要素であって、リニアモーター用磁石板１と協働して直線運動のための駆動力を発生する。電機子は、鉄心コア及び巻線などを備える。鉄心コアは、電機子の本体である。鉄心コアは、例えば、磁性材料からなる板片を複数枚重ね合わせた構造である。巻線は、鉄心コアのスロットに巻き付けられるワイヤーである。巻線には、図示しない電源装置から交流の電力が供給される。

　電機子の巻線に、電力として単相交流又は三相交流が印加されると、巻線に生じた移動磁界とリニアモーター用磁石板１の磁界との間に吸引力及び反発力が作用して、電機子に推力が与えられる。これにより、電機子は、複数の永久磁石３が配列されたｍ方向（配列方向）に沿って直線的に移動することができる。このようにして、電機子及びリニアモーター用磁石板１を備えるリニアモーターは、作動する。

　第１実施形態のリニアモーター用磁石板１の場合、凹部８は、凹部８から剥離防止部５が抜けるのを防止する構成を有している。従って、第１実施形態のリニアモーター用磁石板１によれば、凹部及び剥離防止部の構成を工夫する従来の場合と比較して、板材２からカバー部４が剥離するのを簡易かつ安価に防止することができる。

　第１実施形態のリニアモーター用磁石板１の場合、磁束は、板材２の内部において、隣接する永久磁石３，３間の隙間の真下を通る。この場合、隣接する永久磁石３，３間に形成された凹部にカバー部と一体形成された剥離防止部が挿入される構成であると、磁束の通り道に鉄のない部分が形成されるので、磁束の流れが悪くなる。これに対し、第１実施形態のリニアモーター用磁石板１は、複数の永久磁石３が配置される領域Ａ以外に設けられたねじ孔８にカバー部４と一体形成された剥離防止部５が挿入される構成である。従って、第１実施形態のリニアモーター用磁石板１によれば、磁束の通り道に鉄のない部分が実質的に形成されないので、磁束の流れを妨げることがない。

　第１実施形態のリニアモーター用磁石板１の場合、カバー部４と一体形成された剥離防止部５は、ねじ孔８に挿入される。従って、第１実施形態のリニアモーター用磁石板１によれば、より簡易な構成で、板材２からカバー部４が剥離するのを防止することができる。

　次に、図３を用いて、本発明のリニアモーター用磁石板の第２実施形態について説明する。なお、第１実施形態で付した符号と同じ符号を有する構成部品は、その作用を同じにするので以下、説明を省略することがある。第２実施形態のリニアモーター用磁石板１ａは、凹部８及び剥離防止部５の構成が第１実施形態と異なる。

　凹部８は、第１板面６のうち、隣接する永久磁石３，３の間の隙間に対応する領域Ｂに設けられるねじ孔である。ねじ孔８は、前記領域Ｂそれぞれに、一又は複数設けられる。ねじ孔８の内周面には、雌ねじが形成されている。ねじ孔８の底部には、雌ねじが形成されていないねじなし部１１が設けられている。なお、第２実施形態では、ねじ孔８が形成されない前記領域Ｂがあってもよい。

　剥離防止部５は、凹部８にねじこまれるねじである。ねじ５は、磁束を通す金属製である。ねじ５は、例えば鉄製である。第２実施形態では、ねじ５は、皿ねじであるが、これに限定されるものではなく、各種のねじを用いてもよい。

　第２実施形態の場合、ねじ孔８にねじ５がねじ込まれた状態で、上述したようにカバー部４が板材２に設けられる。具体的には、カバー部４は、永久磁石３及びねじ５が設けられた板材２が収容された金型に、溶解した樹脂材料を流し込んだ後、樹脂材料を硬化させることで、板材２の第１板面６に形成される。図３に示すように、ねじ５は、雄ねじ部の基端部１２がねじ孔８から露出した状態で、ねじ孔８にねじ込まれる。従って、カバー部４は、ねじ５の頭部及びねじ５の雄ねじ部の基端部１２の周囲を覆うように設けられる。このような構成であるので、ねじ孔８にねじ込まれるねじ５によって、板材２からカバー部４が剥離するのを防止できる。

　図３に示すように、ねじ５がねじ孔８にねじ込まれた状態において、ねじ５の先端部は、ねじなし部１１に挿入されていない。従って、ねじなし部１１は、鉄のない空間となっている。

　第２実施形態のリニアモーター用磁石板１ａの場合、ねじ５は、隣接する永久磁石３，３の間に形成されたねじ孔８に、ねじなし部１１を除いてねじ込まれる。従って、第２実施形態のリニアモーター用磁石板１ａは、磁束の通り道に鉄のない部分が少なくなるので、磁束の流れを妨げるのを抑制できる。第２実施形態のリニアモーター用磁石板１ａは、磁束の流れを妨げるのを抑制できるので、ねじ孔８の位置を自由に設定することができる。

　次に、図４及び図５を用いて、本発明のリニアモーター用磁石板の第３実施形態について説明する。なお、第１実施形態で付した符号及び第２実施形態で付した符号と同じ符号を有する構成部品は、その作用を同じにするので以下、説明を省略することがある。第３実施形態のリニアモーター用磁石板１ｂは、凹部８の構成が第２実施形態と異なる。

　凹部８は、第１板面６のうち、隣接する永久磁石３，３の間の隙間に対応する領域Ｂに設けられるねじ孔である。ねじ孔８は、前記領域Ｂそれぞれに、一又は複数設けられる。ねじ孔８の底面１３は、平坦状である。ねじ孔８の内周面には、ねじ孔８の開口部からねじ孔８の底面１３まで雌ねじが形成されている。なお、第３実施形態では、ねじ孔８が形成されない前記領域Ｂがあってもよい。

　図５に示すように、ねじ５は、雄ねじ部の基端部１２がねじ孔８から露出した状態で、ねじ孔８にねじ込まれる。第３実施形態のリニアモーター用磁石板１ｂは、第２実施形態の場合と同様に、ねじ孔８にねじ５がねじ込まれた状態で、カバー部４が板材２の第１板面６に設けられる。従って、カバー部４は、ねじ５の頭部及びねじ５の雄ねじ部の基端部１２の周囲を覆うように設けられる。このような構成であるので、ねじ孔８にねじ込まれるねじ５によって、板材２からカバー部４が剥離するのを防止できる。

　前述したように、ねじ孔８の内周面には、ねじ孔８の開口部からねじ孔８の平坦状の底面１３まで雌ねじが形成されている。従って、第３実施形態のリニアモーター用磁石板１ｂの場合、ねじ５は、隣接する永久磁石３，３の間に形成されたねじ孔８に、ねじ孔８の奥側まで到達するようにねじ込まれる。第３実施形態のリニアモーター用磁石板１ｂは、磁束の通り道に鉄のない部分が実質的に形成されないので、磁束の流れが妨げられない。

　次に、図６及び図７を用いて、本発明のリニアモーター用磁石板の第４実施形態について説明する。なお、第１実施形態で付した符号と同じ符号を有する構成部品は、その作用を同じにするので以下、説明を省略することがある。第４実施形態のリニアモーター用磁石板１ｃは、凹部８の構成が第１実施形態と異なる。

　凹部８は、第１板面６のうち、複数の永久磁石３が配置される領域Ａ以外に設けられる。凹部８は、板材２の長辺部に設けられる。典型的には、凹部８は、板材２の四隅に設けられる。すなわち、板材２は、各長辺部において、可動子である電機子の移動方向でもあるｍ方向（移動方向）に沿う一対の凹部８，８を有している。凹部８は、第１板面６及び第２板面７に垂直な垂直面Ｐに対して傾斜している。典型的には、一対の凹部８，８のうち、一方の凹部８は、電機子の移動方向であるｍ方向の一方に行くに従って第２板面７側に傾斜している。一対の凹部８，８のうち、他方の凹部８は、ｍ方向の他方に行くに従って第２板面７側に傾斜している。

　剥離防止部５は、樹脂製のカバー部４と一体形成されている。剥離防止部５は、第１実施形態のようにカバー部４が形成される際に、溶解した樹脂材料が凹部８に流し込まれた後、凹部８に流し込まれた樹脂材料が硬化することで形成される。このようにして、剥離防止部５は、カバー部４と同時に形成される。このような構成であるので、樹脂製のカバー部４と一体形成された剥離防止部５によって、板材２からカバー部４が剥離するのを防止できる。

　第４実施形態のリニアモーター用磁石板１ｃの場合、複数の永久磁石３が配置される領域Ａ以外に設けられた凹部８にカバー部４と一体形成された剥離防止部５が挿入される。従って、第４実施形態のリニアモーター用磁石板１ｃによれば、磁束の通り道に鉄のない部分が実質的に形成されないので、磁束の流れを妨げることがない。

　第４実施形態のリニアモーター用磁石板１ｃの場合、傾斜した凹部８にカバー部４と一体形成された剥離防止部５が挿入される。従って、第４実施形態のリニアモーター用磁石板１ｃによれば、より簡易な構成で、板材２からカバー部４が剥離するのを防止できる。

　第４実施形態のリニアモーター用磁石板１ｃの場合、一対の凹部８，８のうち、一方の凹部８は、ｍ方向の一方に行くに従って第２板面７側に傾斜し、他方の凹部８は、ｍ方向の他方に行くに従って第２板面７側に傾斜している。従って、第４実施形態のリニアモーター用磁石板１ｃによれば、板材２からカバー部４が剥離するのをより効果的に防止できる。

　次に、図８を用いて、本発明のリニアモーター用磁石板の変形例について説明する。なお、第１実施形態で付した符号及び第４実施形態で付した符号と同じ符号を有する構成部品は、その作用を同じにするので以下、説明を省略することがある。本変形例のリニアモーター用磁石板１ｄは、凹部８の構成が第４実施形態と異なる。

　凹部８は、第１板面６のうち、複数の永久磁石３が配置される領域Ａ以外に設けられる。凹部８は、板材２の長辺部に設けられる。典型的には、凹部８は、板材２の四隅に設けられる。各凹部８は、平面視略矩形の板材２の対応する角部に向かうに従って第２板面７側に傾斜している。この場合、水平面において各凹部８の延出方向に沿う直線をＱ，Ｒ，Ｓ及びＴとすると、直線Ｑ，Ｒ，Ｓ及びＴは、隣接する直線の間の角度αが等しい。このような構成であるので、本変形例のリニアモーター用磁石板１ｄによれば、どの方向からカバー部４に力が掛かっても、剥離防止部５が凹部８に引っ掛かるため、板材２からカバー部４が剥離するのを効果的に防止できる。

　なお、本発明は前記各実施形態及び前記変形例に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良は本発明に含まれる。例えば、前記各実施形態及び前記変形例は、適宜に組み合わせることができる。

　１　　リニアモーター用磁石板
　２　　板材
　３　　永久磁石
　４　　カバー部
　５　　剥離防止部（ねじ）
　６　　第１板面
　７　　第２板面
　８　　凹部
１２　　雄ねじ部の基端部
１３　　ねじ孔の底面

Claims

　電機子と協働して直線運動のための駆動力を発生するリニアモーター用磁石板であって、
　第１板面及び前記第１板面とは反対側の第２板面を有し、前記第１板面に前記第２板面側に凹んだ凹部を有する板材と、
　前記第１板面に配置される複数の永久磁石と、
　非磁性体からなり、前記複数の永久磁石を覆うように前記第１板面に設けられるカバー部と、
　前記凹部に挿入され、前記板材から前記カバー部が剥離するのを防止する剥離防止部と、を備え、
　前記凹部は、前記凹部から前記剥離防止部が抜けるのを防止する構成を有する、リニアモーター用磁石板。
　前記凹部は、前記第１板面のうち、前記複数の永久磁石が配置される領域以外に設けられるねじ孔であり、
　前記剥離防止部は、前記カバー部と一体形成されている、請求項１に記載のリニアモーター用磁石板。
　前記凹部は、前記第１板面のうち、隣接する前記永久磁石の間の隙間に対応する領域に設けられるねじ孔であり、
　前記剥離防止部は、磁束を通す金属製で、前記凹部にねじ込まれるねじであり、
　前記カバー部は、前記剥離防止部の頭部及び前記剥離防止部の雄ねじ部の基端部の周囲を覆うように設けられる、請求項１に記載のリニアモーター用磁石板。
　ねじ孔である前記凹部の底面は、平坦状であり、
　前記凹部の内周面には、前記凹部の開口部から前記凹部の底面まで雌ねじが形成されている、請求項３に記載のリニアモーター用磁石板。
　前記凹部は、前記第１板面のうち、前記複数の永久磁石が配置される領域以外に設けられ、前記第１板面及び前記第２板面に垂直な垂直面に対して傾斜しており、
　前記剥離防止部は、前記カバー部と一体形成されている、請求項１に記載のリニアモーター用磁石板。
　前記板材は、一対の前記凹部を有し、
　一対の前記凹部のうち、一方の凹部は、可動子である前記電機子の移動方向の一方に行くに従って前記第２板面側に傾斜し、他方の凹部は、前記移動方向の他方に行くに従って前記第２板面側に傾斜している、請求項５に記載のリニアモーター用磁石板。