WO2023228614A1 - プログラム、情報処理装置、方法、および走行車両 - Google Patents

Abstract

車両に搭載され、プロセッサを備えるコンピュータに前記車両の制御を行わせるプログラムであって、前記車両は、電気モータによって駆動されて走行可能であり、前記プログラムは、前記プロセッサに、前記車両の走行状態に関するパラメータを取得するステップと、取得した前記パラメータに基づいて、所定の音声を生成するステップと、生成された前記所定の音声を前記車両の車内空間へ出力するステップと、を実行させるプログラムが提供される。

Description

プログラム、情報処理装置、方法、および走行車両

　本発明は、プログラム、情報処理装置および走行車両に関する。

　近年、車室内に任意のエンジン音を出力させて、運転者等が爽快感を得ることができるようにする技術として、エンジンの回転数に応じた擬似エンジン音を車室内に出力するアクティブサウンドコントロールが知られている（例えば、特許文献１）。

特開２００７－１８５９９４号公報

　一方、電気モータによって駆動されて走行する車両の場合、エンジン音等が発生しないため、運転手が走行車両の状態を把握しにくく、安全運転の面で懸念点があった。

　本発明の目的は、電気モータによって駆動されて走行する車両において、運転手が走行車両の状態を把握することを支援することである。

　本発明の一態様によれば、車両に搭載され、プロセッサを備えるコンピュータに前記車両の制御を行わせるプログラムであって、前記車両は、電気モータによって駆動されて走行可能であり、前記プログラムは、前記プロセッサに、前記車両の走行状態に関するパラメータを取得するステップと、取得した前記パラメータに基づいて、所定の音声を生成するステップと、生成された前記所定の音声を前記車両の車内空間へ出力するステップと、を実行させるプログラムが提供される。

　本開示によれば、運転手が走行車両の状態を把握することを支援することが可能となる。

本開示における車両１における処理の概要を説明する図である。 車両１の全体構成を説明する図である。 制御装置２０のハードウェア構成を説明する図である。 制御装置２０の機能構成を説明する図である。 制御装置２０による処理の流れを説明する図である。 第２実施形態に係る車両１における処理の概要を説明する図である。 第２実施形態に係る制御装置２０のハードウェア構成を説明する図である。 第２実施形態に係る制御装置２０による処理の流れを説明する図である。 音声キャンセル処理（Ｓ９００）の流れを説明する図である。

　以下、図面を参照しつつ、本開示の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。

＜１．第１実施形態＞
（１－１．車両１における処理の概要）
　図１を参照して、本開示の車両１における処理の概要を説明する。本開示における車両１は、ガソリンエンジン等の内燃機関を搭載しておらず、電気モータ１０によって駆動される電気自動車である。電気モータ１０は、車両１の運転者Ｐの運転操作に基づいた制御装置２０からの指示に基づいて動作される。

　制御装置２０は、車両１の走行状態に関するパラメータを取得する。当該パラメータとしては、例えば、車両の速度、アクセルペダルへの操作内容（アクセル開度）、ブレーキペダルへの操作内容、バッテリ（電池）の残量等を挙げることができるが、この例に限定されない。

　制御装置２０は、取得したパラメータに基づいて、所定の音声を生成する。所定の音声としては、例えば、ブレーキペダルが急激に踏まれた場合に、運転者Ｐに強いブレーキ音を想起させる音声等を挙げることができる。なお、本開示において、「音声」とは、人の「声」（ボイス）と、人の声以外の「音」（サウンド）を含むものとする。具体的には「音」には、車両が走行することで発生する走行音、車内空間内に発生する環境音、機器等によって生成されて出力される電子音等が含まれる。

　制御装置２０は、生成された音声を、音響出力装置４０へ送信する。音響出力装置４０は当該音声を車両１の車内空間に出力することで、運転者Ｐは当該音声を感知する。それによって、運転者Ｐに車両１の運転状態を把握させて、より安全な運転を行うように促すことが可能となる。以下、各構成を詳細に説明する。

　（１－２．車両１の全体構成）

　図２を参照して、車両１について説明する。車両１は、電気モータ１０が発生する駆動力を利用して走行する。車両１は、電気モータ１０に電力を供給するバッテリ１２と、電気モータ１０とバッテリ１２の間に接続されて電力を直流と交流の間で変換するインバータ１１と、インバータ１１等の機器を制御する制御装置２０を有している。車両１はさらに、ディファレンシャルギア１３およびドライブシャフト１４を有している。ディファレンシャルギア１３およびドライブシャフト１４は、電気モータ１０から駆動輪である一対の前輪１５に駆動力を伝達する。

　電気モータ１０は、例えば、永久磁石が埋設されたロータを備える三相交流回転電機によって構成されている。一例として、バッテリ１２の直流電源を不図示のコンバータで昇圧し、インバータ１１が三相の交流に変換して電気モータ１０に供給することで、電気モータ１０のロータが回転して駆動力が発生する。電気モータ１０が発生させた駆動力は、ディファレンシャルギア１３を介してドライブシャフト１４に入力されて一対の前輪１５に伝達され、車両１が走行する。

　電気モータ１０はさらに、発電機として機能することができる。電気モータ１０は、逆駆動によって回生電力を発電するとともに、車輪に回生制動力を付与する。交流である回生電力は、インバータ１１により直流に変換される。直流に変換された回生電力は、不図示のコンバータに供給され、コンバータによって降圧されてバッテリ１２に供給される。このように車両１では、回生電力を用いてバッテリ１２を充電することができる。

　車両１はさらに、前後輪の各々に摩擦制動力を付与する摩擦ブレーキ装置３１と、ブレーキペダル３２と、アクセルペダル３３等を有している。摩擦ブレーキ装置３１は、ディスク式又はドラム式のブレーキ装置である。制御装置２０は、アクセルペダル３３への操作内容に基づいて、インバータ１１を制御して電気モータ１０に供給される電力を制御することで、電気モータ１０の回転を制御する。

　制御装置２０は、さらに、運転者Ｐによる運転中におけるブレーキペダル３２への操作内容、アクセルペダル３３への操作内容、バッテリ１２の状況等の車両１の走行状態に関するパラメータを取得し、取得したパラメータに基づいて所定の音声を生成する。当該パラメータの取得および音声の生成についての詳細は後述する。

　車両１はさらに、音響出力装置４０を備える。音響出力装置４０は、例えば、車両１の車内空間に配置されたスピーカを備え、制御装置２０からの指示に基づいて、車内空間内に音声を出力する。一例として、音響出力装置４０は、車内空間に配置された複数のスピーカ等の機構を備えることにより、立体音響を実現可能な構成としてもよい。このように、立体音響を実現することにより、運転者Ｐが音源位置の把握や状況の確認が容易となる。

　これらの各構成は、ＣＡＮ（Controller Area Network）で接続されており、制御装置２０からの指示を受信したり、制御装置２０へ所定の通知を送信したりすることが可能となっている。

（１－３．制御装置２０のハードウェア構成）

　図３を参照して、制御装置２０のハードウェア構成を説明する。制御装置２０は、通信ＩＦ２１と、入出力ＩＦ２２と、プロセッサ２３と、メモリ２４と、ストレージ２５とを備えるコンピュータとして構成される。

　通信ＩＦ２１は、制御装置２０が車両１内の他の構成、または車両１の外部の装置と通信するため、通信信号を入出力するためのインタフェースである。

　入出力ＩＦ２２は、運転手からの入力操作を受け付けるための入力装置、及び、ユーザに対し、情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。なお、入力装置および出力装置としては、カーナビゲーションシステムを作動するためのタッチパネルディスプレイを挙げることができる。

　プロセッサ２３は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。

　メモリ２４は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばＤＲＡＭ等の揮発性のメモリである。

　ストレージ２５は、データを保存するためのものであり、例えばフラッシュメモリ、ＨＤＤで構成される。

　（１－４．制御装置２０の機能構成）
　以下、図４を参照して、制御装置２０の機能構成を説明する。制御装置２０の各機能は、プロセッサ２３がメモリ２４に記憶されるプログラムを読み込み、プログラムに含まれる命令を実行することにより実現される。制御装置２０は、プログラムに従って動作することにより、パラメータ取得モジュール２３１と、音声生成モジュール２３２と、出力指示モジュール２３３としての機能を発揮する。

　パラメータ取得モジュール２３１は、車両１の走行状態に関するパラメータを取得する。具体的には、例えば、パラメータ取得モジュール２３１は、走行状態に関するパラメータの例として、運転者Ｐによる運転操作の内容に関するパラメータを取得する。一例として、ブレーキペダル３２から、運転者Ｐによるブレーキペダルの操作内容（ブレーキの強さ）についてのパラメータを取得する。他の例として、アクセルペダル３３から、運転者Ｐによるアクセルペダル３３の操作内容（アクセル開度）についてのパラメータを取得する。

　または、パラメータ取得モジュール２３１は、走行状態に関するパラメータの例として、電気モータ１０の動作に起因するパラメータを取得する。一例として、パラメータ取得モジュール２３１は、バッテリ１２にかかっている負荷の状況やバッテリ１２の残量、バッテリ１２の放電状況についてのパラメータを取得する。他の例として、パラメータ取得モジュール２３１は、車両１の速度または加速度についてのパラメータを取得する。

　音声生成モジュール２３２は、取得したバラメータに基づいて所定の音声を生成する。所定の音声としては、人間が言語として認識できるものではない音声が好ましい。すなわち、運転手の運転状態に対して言語としてのメッセージを生成するのではなく、車両１の走行状態を示唆する音声を生成することが好ましい。

　具体的には、音声生成モジュール２３２は、走行状態に応じて発生する原音の加算および増幅、周波数の調整、音量の調整、車内における音響の調整、波形の調整を行い、所定の音声を生成する。例えば、ブレーキペダルが強く踏み込まれた場合には、車輪と路面との間で発生するいわゆるブレーキ音を強めた音声を生成してもよい。または、バッテリ１２の負荷状況が高い場合には、モータが回転しにくいことが想起されるような回転音を生成してもよい。または、運転状況によって運転者Ｐに危険がおよぶおそれがある場合には、所定の音声として運転手にとって不快な周波数および／または波形の音声を生成してもよい。

　出力指示モジュール２３３は、取得したパラメータが所定の条件を満たすことに応答して、生成された音声を音響出力装置４０に出力させる。一例として、出力指示モジュール２３３は、取得したパラメータが満たす所定の条件として、車両に搭載され、電気モータに電力を供給するための電池の残量が所定の閾値に至ることに応答して、所定の音声を出力してもよい。

　また、出力指示モジュール２３３は、取得したパラメータの値に基づいて、所定の音声を、当該音声に関するパラメータを変化させて出力する仕様としてもよい。例えば、出力指示モジュール２３３は、取得したパラメータとしての車両の加速度または走行速度の値に基づいて、生成される所定の音声のパラメータを変化させて出力してもよい。所定の音声のパラメータとしては、例えば、音量、音圧、ピッチ、周波数、波形等を挙げることができる。

　他の例として、出力指示モジュール２３３は、取得したパラメータとしての電気モータに電力を供給するための電池への負荷を示す情報に基づいて、所定の音声を、当該音声に関するパラメータを変化させて出力してもよい。

　（１－５．処理の流れ）
　以下、図５を参照し、処理の流れについて説明する。ステップＳ５１１において、制御装置２０のパラメータ取得モジュール２３１は、走行状態に関するパラメータを取得する。

　ステップＳ５１２において、制御装置２０の音声生成モジュール２３２は、取得したパラメータに基づいて、所定の音声を生成する。

　ステップＳ５１３において、制御装置２０の出力指示モジュール２３３は、生成された所定の音声に関する情報を、音響出力装置４０へ送信する。

　ステップＳ５２１において、音響出力装置４０は、生成された所定の音声に関する情報を受信する。

　ステップＳ５２２において、音響出力装置４０は、生成された所定の音声を、車両１の車内空間へ出力する。

　以上のようにして、本開示における車両１は、電気自動車として構成され、制御装置２０を備える。
車両１は、電気モータ１０によって駆動されて走行可能である。制御装置２０は、車両１の走行状態に関するパラメータを取得し、取得したパラメータに基づいて所定の音声を生成し、生成された所定の音声を音響出力装置４０に車内空間へ出力させる。

　このような構成とすることにより、電気モータによって駆動されて走行する車両において、運転手が走行車両の状態を把握することを支援することが可能となる。

＜２．第２実施形態＞
　図６～図９を参照して、本開示の第２実施形態に係る車両１について第１実施形態との相違点を中心に説明する。なお、以下の説明において、第１実施形態と同様の構成および処理については説明を繰り返さない。

　（２－１．制御装置２０の概要）
　図６は、第２実施形態の車両１における処理の概要を説明する図である。なお、図６では、視認性の観点から第１実施形態と同様の構成の一部を割愛して示している。第２実施形態では、車両１は音響装置として音響出力装置４０と音響入力装置５０を備える。音響入力装置５０はマイクを備え、車内空間で発生する音声の入力を受け付ける。

　制御装置２０は、音響入力装置５０を介して入力された運転手等が発した声を、音声入力によって機器を制御するための入力操作として他の装置へ出力する。ここで、制御装置２０は、音響入力装置５０を介して入力される音声に対し、走行状態に関するパラメータに基づいて生成されて車内空間に出力された音声をキャンセルする信号処理を施すことにより、抽出された声についての情報を他の装置である音声通話装置６０および音声認識装置７０へ出力する。これによって、マイク入力音声の品質が向上し、かつ音声認識の精度が向上する。以下、各構成を詳細に説明する。

　（２－２．制御装置２０の機能構成）
　図７に示すように、実施形態に係る制御装置２０は、第１実施形態の構成に加えて、さらに波形分離演算モジュール２３４と、音声通話装置６０と、音声認識装置７０とを備える。

　波形分離演算モジュール２３４は、音響入力装置５０のマイクを介して入力される車内空間の音声（運転手等による入力操作としての声が含まれる）に対し、出力するステップ（Ｓ５２２）において出力する所定の音声をキャンセルする信号処理を施す。具体的には、波形分離演算モジュール２３４は、音声生成モジュール２３２および出力指示モジュール２３３から受け付けた所定の音声の波形に基づいて、マイクを介して入力される車内空間の音声に対して波形分離演算を行う。

　さらに、波形分離演算モジュール２３４は、車両１の車内空間を表すものとして設定されるパラメータである車内空間情報を算出して、波形分離演算を行ってもよい。この場合、波形分離演算モジュール２３４は、音声生成モジュール２３２から受け付けた所定の音声の波形と、音響入力装置５０に入力される当該所定の音声の波形との変化量を計算した上で、波形分離演算を行う。このようにすることで、より精度よく波形分離演算を行うことができ、運転手等の声についての情報を正確に抽出することが可能となる。

　音声通話装置６０は、分離減算を行って抽出された声についての情報を通話内容として送信する。

　音声認識装置７０は、分離減算を行って抽出された声についての情報に対して音声認識の処理を行う。音声認識の処理としては、例えばカーナビゲーションの操作やカーオーディオの操作等があげられる。

　（２－３．処理の流れ）
　以下、図８および図９を参照し、第２実施形態の処理の流れについて説明する。ステップＳ５１１～ステップＳ５２２は、第１実施形態と同様の処理であるため説明は繰り返さない。

　ステップＳ８３１において、音響入力装置５０は、車両１の車内空間で発生した音声の入力を受け付ける。当該音声には、運転手等による入力操作としての声と、音響出力装置４０が出力した音声が含まれる。

　ステップＳ８３２において、音響入力装置５０は、受け付けた音声を制御装置２０へ送信する。

　ステップＳ８１４において、制御装置２０は、音響入力装置５０が受け付けた音声を受信する。

　ステップＳ９００において、制御装置２０は、音声キャンセル処理を実行する。

　図９を参照して、音声キャンセル処理（Ｓ９００）について説明する。ステップＳ９１１において、波形分離演算モジュール２３４は、音声生成モジュール２３２が生成した音声を受け付ける。

　ステップＳ９１２において、波形分離演算モジュール２３４は、車内空間情報を算出する。

　ステップＳ９１３において、波形分離演算モジュール２３４は、分離減算を実行する。

　ステップＳ９１４において、制御装置２０は、分離減算を行うことで抽出された声についての情報を音声通話装置６０および音声認識装置７０へ送信する。

　以上のようにして、第２実施形態における制御装置２０は、音響入力装置５０を介して入力される音声に対し、走行状態に関するパラメータに基づいて生成されて車内空間に出力された音声をキャンセルする信号処理を施して、抽出された声についての情報を当該他の装置へ出力する。このように第２実施形態においては、運転手等の入力操作としての声の入力があることを音響入力装置５０が感知すると、音響出力装置４０が出力している音声と、車内の空間情報も加味した音成分を減算することで、音響入力装置５０に入力される音声成分である運転手の声についての情報だけを抽出する。

　このような構成とすることにより、マイク入力音声の品質が向上し、かつ音声認識の精度が向上する。また、音声認識を必要とする操作を行う場合において、音響出力装置４０からの出力音量を下げる必要がなく、安全性や快適性が阻害されないといった利点がある。

＜３．その他の実施形態＞
　以上、本発明における実施形態およびその変形例について説明したが、本開示の適用は上述の内容に限定されるものではない。

　例えば、上記実施形態においては、車両１はガソリンエンジンを搭載しない電気自動車に限定されることはなく、走行のための主たる動力源が内燃機関ではない車両や、ハイブリッド車（プラグインハイブリッド車を含む）等のガソリンエンジンを搭載しつつ電気モータで駆動可能な車両であってもよい。この場合、パラメータ取得モジュール２３１は、運転者Ｐが設定した運転モードについてのパラメータを取得してもよい。なお、運転モードとは、ハイブリッド車において設定可能であり、一例として、エコモード、通常モード、パワーモードから運転者Ｐが選択して設定することができる。この場合、エコモードを選択すると、通常モードの場合よりもガソリンエンジンを用いる割合が少なくなり、パワーモードを選択すると、通常モードの場合よりもガソリンエンジンを用いる割合が大きくなる。制御装置２０は、このように運転モードに関するパラメータを取得して、所定の音声を生成して車内空間に出力させてもよい。

　また、音響出力装置４０は、上記実施形態で説明した音声生成モジュール２３２によって生成された音声に加えて、カーオーディオや車載電話等の他の音声を出力してもよい。この場合においても、第２実施形態で説明したように、制御装置２０は、音響入力装置５０がマイクを介して受け付けた音声に対して、これら他の音声をキャンセルする信号処理を施して、運転手等の声についての情報を他の装置へ出力してもよい。

　また、上記通信回線を介した所定情報の共有は、主に車両１の内部に搭載されたＣＡＮを介して行われるが、ＣＡＮを介さずにＢｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）等の近距離の無線通信、及び赤外線通信等を介して行われてもよい。

　また、上記実施形態では、各機能を車両１に搭載された制御装置２０が備える態様の一例について説明したが、この形態に限定されることはない。すなわち、本開示における一部または全部の機能を、上記実施形態と異なる態様で車両１と通信可能に構成された外部の装置が備える構成としてもよい。

　さらに、本発明は、上述のプログラムを格納する、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現してもよい。

　以上、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

　＜付記＞
　以上の各実施の形態で説明した事項を以下に付記する。
　(付記１)
　車両に搭載され、プロセッサを備えるコンピュータに車両の制御を行わせるプログラムであって、車両は、電気モータによって駆動されて走行可能であり、プログラムは、プロセッサに、
　車両の走行状態に関するパラメータを取得するステップと、
　取得したパラメータに基づいて、所定の音声を生成するステップと、
　生成された所定の音声を、車両の車内空間へ出力するステップと、を実行させる、プログラムが提供される。
　(付記２)
　生成するステップにおいて、所定の音声として、人間が言語として認識できるものではない音声を出力する、付記１に記載のプログラムが提供される。
　(付記３)
　出力させるステップにおいて、取得したパラメータが所定の条件を満たすことに応答して、所定の音声を出力する、付記１または付記２に記載のプログラムが提供される。
　(付記４)
　出力させるステップにおいて、パラメータが満たす所定の条件として、車両に搭載され、電気モータに電力を供給するための電池の残量が所定の閾値以下に至ることに応答して、所定の音声を出力する、付記１～付記３のいずれかに記載のプログラムが提供される。
　(付記５)
　出力させるステップにおいて、取得したパラメータの値に基づいて、所定の音声を、当該音声に関するパラメータを変化させて出力する、付記１～付記４のいずれかに記載のプログラムが提供される。
　(付記６)
　出力させるステップにおいて、取得したパラメータとしての車両の加速度または走行速度の値に基づいて、所定の音声を、当該音声に関するパラメータを変化させて出力する、付記５に記載のプログラムが提供される。
　(付記７)
　出力させるステップにおいて、取得したパラメータとしての電気モータに電力を供給するための電池への負荷を示す情報に基づいて、所定の音声を、当該音声に関するパラメータを変化させて出力する、付記５に記載のプログラムが提供される。
　(付記８)
　車両は、立体音響により音声を出力する機構を備え、プログラムは、出力させるステップにおいて、機構により、所定の音声を立体音響で出力させる、付記１～付記７のいずれかに記載のプログラムが提供される。
　(付記９)
　車両は、プロセッサを備える制御装置と、所定の音声を出力するための音響装置を備え、プログラムは、出力するステップにおいて、音響装置により所定の音声を出力し、音響装置は、車内空間で発せられる音声の入力を受け付けるマイクを備え、マイクを介して入力された音声に含まれる声についての情報を、音声入力によって機器を制御するための指示として他の装置へ出力し、制御装置は、マイクを介して入力される音声に対し、出力するステップにおいて出力する所定の音声をキャンセルする信号処理を施して、声についての情報を他の装置へ出力する、付記１～付記７のいずれかに記載のプログラムが提供される。
　(付記１０)
　制御装置は、車両の車内空間を表すものとして設定されるパラメータに基づき、キャンセルする信号処理を施す、付記９に記載のプログラムが提供される。

　１：車両、１０：電気モータ、１１：インバータ、１２：バッテリ、１３：ディファレンシャルギア、１４：ドライブシャフト、１５：前輪、２０：制御装置、２１：通信ＩＦ、２２：入出力ＩＦ、２３：プロセッサ、２４：メモリ、２５：ストレージ、３１：摩擦ブレーキ装置、３２：ブレーキペダル、３３：アクセルペダル、４０：音響出力装置、５０：音響入力装置、６０：音声通話装置、７０：音声認識装置、２３１：パラメータ取得モジュール、２３２：音声生成モジュール、２３３：出力指示モジュール、２３４：波形分離演算モジュール。 

Claims (13)

1. 　車両に搭載され、プロセッサを備えるコンピュータに前記車両の制御を行わせるプログラムであって、前記車両は、電気モータによって駆動されて走行可能であり、前記プログラムは、前記プロセッサに、
   　前記車両の走行状態に関するパラメータを取得するステップと、
   　取得した前記パラメータに基づいて、所定の音声を生成するステップと、
   　生成された前記所定の音声を、前記車両の車内空間へ出力するステップと、を実行させる、プログラム。
2. 　前記生成するステップにおいて、前記所定の音声として、人間が言語として認識できるものではない音声を出力する、請求項１に記載のプログラム。
3. 　前記出力させるステップにおいて、前記取得した前記パラメータが所定の条件を満たすことに応答して、前記所定の音声を出力する、請求項１または請求項２に記載のプログラム。
4. 　前記出力させるステップにおいて、前記パラメータが満たす前記所定の条件として、前記車両に搭載され、前記電気モータに電力を供給するための電池の残量が所定の閾値以下に至ることに応答して、前記所定の音声を出力する、請求項１～請求項３のいずれか１項に記載のプログラム。
5. 　前記出力させるステップにおいて、前記取得した前記パラメータの値に基づいて、前記所定の音声を、当該音声に関するパラメータを変化させて出力する、請求項１～請求項４のいずれか１項に記載のプログラム。
6. 　前記出力させるステップにおいて、前記取得したパラメータとしての車両の加速度または走行速度の値に基づいて、前記所定の音声を、当該音声に関するパラメータを変化させて出力する、請求項５に記載のプログラム。
7. 　前記出力させるステップにおいて、前記取得したパラメータとしての前記電気モータに電力を供給するための電池への負荷を示す情報に基づいて、前記所定の音声を、当該音声に関するパラメータを変化させて出力する、請求項５に記載のプログラム。
8. 　前記車両は、立体音響により音声を出力する機構を備え、
   　前記プログラムは、
   　前記出力させるステップにおいて、前記機構により、前記所定の音声を立体音響で出力させる、請求項１～請求項７のいずれか１項に記載のプログラム。
9. 　前記車両は、プロセッサを備える制御装置と、前記所定の音声を出力するための音響装置を備え、
   　前記プログラムは、
   　前記出力するステップにおいて、前記音響装置により前記所定の音声を出力し、
   　前記音響装置は、前記車内空間で発せられる音声の入力を受け付けるマイクを備え、前記マイクを介して入力された音声に含まれる声についての情報を、音声入力によって機器を制御するための指示として他の装置へ出力し、
   　前記制御装置は、前記マイクを介して入力される音声に対し、前記出力するステップにおいて出力する前記所定の音声をキャンセルする信号処理を施して、前記声についての情報を前記他の装置へ出力する、請求項１～請求項７のいずれか１項に記載のプログラム。
10. 　前記制御装置は、前記車両の車内空間を表すものとして設定されるパラメータに基づき、前記キャンセルする信号処理を施す、請求項９に記載のプログラム。
11. 　車両に搭載され、プロセッサを備えるコンピュータに前記車両の制御を行わせる方法であって、前記車両は、電気モータによって駆動されて走行可能であり、前記方法は、前記プロセッサが、
    　前記前記車両の走行状態に関するパラメータを取得するステップと、
    　取得した前記パラメータに基づいて、所定の音声を生成するステップと、
    　生成された前記所定の音声を、前記車両の車内空間へ出力するステップと、を実行する、方法。
12. 　車両に搭載され、プロセッサを備える情報処理装置であって、前記車両は、電気モータによって駆動されて走行可能であり、
    　前記プロセッサが、
    　前記前記車両の走行状態に関するパラメータを取得するステップと、
    　取得した前記パラメータに基づいて、所定の音声を生成するステップと、
    　生成された前記所定の音声を、前記車両の車内空間へ出力するステップと、を実行する、情報処理装置。
13. 　車両であって、
    　前記車両には、プロセッサを備える制御装置が搭載され、
    　前記車両は、電気モータによって駆動されて走行可能であり、
    　前記制御装置が、
    　前記前記車両の走行状態に関するパラメータを取得するステップと、
    　取得した前記パラメータに基づいて、所定の音声を生成するステップと、
    　生成された前記所定の音声を、前記車両の車内空間へ出力するステップと、を実行する、車両。