WO2023228532A1

WO2023228532A1 - 搬送装置及び搬送物供給装置

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Publication number: WO2023228532A1
Application number: PCT/JP2023/011238
Authority: WO
Inventors: 悟武内
Original assignee: 株式会社村田製作所
Priority date: 2022-05-25
Filing date: 2023-03-22
Publication date: 2023-11-30

Abstract

複数の搬送物を連続して搬送する搬送物供給装置から搬送物を受け取って搬送する搬送装置であって、簡易な構成で、隣接する搬送物同士を確実に切り離すことができる搬送装置を提供する。搬送装置１は、複数の搬送物を連続して搬送する搬送物供給装置から搬送物を受け取って搬送する装置であって、搬送物供給装置から受け取った搬送物が載置される載置部２と、載置部２を昇降させる昇降機構３と、載置部２が昇降機構３を介して設けられる車体４と、車体４を移動させる移動機構５と、搬送物供給装置から受け取った搬送物と後続の搬送物とを切り離す切離部６と、を備える。切離部６は、車体４の外方に行くに従って下方に傾斜した傾斜面１３を有する。

Description

搬送装置及び搬送物供給装置

　本発明は、複数の搬送物を連続して搬送する搬送物供給装置から搬送物を受け取って搬送する搬送装置に関する。また、そのような搬送装置との間で搬送物の受け渡しを行う搬送物供給装置に関する。

　下記特許文献１には、無人搬送車に備えられる回転可能かつ往復動可能な回転駆動体と、地上局に備えられ回転駆動体と係合可能かつ被駆動可能な被駆動手段と、地上局に備えられ被駆動手段の受けた駆動力が駆動力伝達手段を介して伝達され荷物を搬送可能なフリーローラと、無人搬送車に備えられフリーローラに載置される荷物が受渡される駆動ベルトとを有し、かつ無人搬送車に備えられ回転駆動体に応動して往復動する往復駆動体と、地上局に備えられ往復駆動体により押圧されるとフリーローラ上の第１の荷物を後続の第２の荷物から切離すエスケープ手段と、第２の荷物がフリーローラから脱落するのを防止するストッパとを有する無人搬送車用積荷装置が開示されている。

　このような構成であるので、無人搬送車によってフリーローラを回転させることで、地上局にある荷物を無人搬送車に移送することができるとともに、無人搬送車によってエスケープ手段を作動させることで、第１の荷物と後続の第２の荷物とを切り離すことができる。すなわち、特許文献１に記載の無人搬送車用積荷装置では、地上局側にフリーローラを回転させる機構及びエスケープ手段が設けられ、無人搬送車側にフリーローラを回転させる機構を駆動させる駆動手段及びエスケープ手段を作動させる駆動手段が設けられる。フリーローラを回転させる機構を駆動させる駆動手段とエスケープ手段を作動させる駆動手段とは、連動している。

特開平３－２４３５１９号公報

　しかしながら、特許文献１の場合、地上局に設けられたエスケープ手段を作動させる駆動手段が無人搬送車に設けられるので、第１の荷物と後続の第２の荷物とを切り離す構成が複雑である。しかも、フリーローラを回転させる機構を駆動させる駆動手段とエスケープ手段を作動させる駆動手段とが連動する構成であるので、第１の荷物と後続の第２の荷物とを切り離す構成がさらに複雑である。従って、特許文献１の場合、コスト高となっていた。

　特許文献１の場合、フリーローラを回転させる機構を駆動させる駆動手段とエスケープ手段を作動させる駆動手段とが連動する構成であるので、第１の荷物と第２の荷物とが密着していると、第１の荷物と第２の荷物とを切り離すことができないおそれがある。すなわち、フリーローラを回転させる機構を駆動させる駆動手段が駆動している間、エスケープ手段を作動させる駆動手段も駆動しており、地上局から無人搬送車に荷物を移送できる状態であるので、第１の荷物とともに第２の荷物も無人搬送車に移送されてしまうおそれがある。

　本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、複数の搬送物を連続して搬送する搬送物供給装置から搬送物を受け取って搬送する搬送装置であって、簡易な構成で、隣接する搬送物同士を確実に切り離すことができる搬送装置を提供することを目的とする。また、そのような搬送装置が適用される搬送物供給装置を提供することを目的とする。

　本発明の搬送装置は、複数の搬送物を連続して搬送する搬送物供給装置から搬送物を受け取って搬送する搬送装置であって、前記搬送物供給装置から受け取った搬送物が載置される載置部と、前記載置部を昇降させる昇降機構と、前記載置部が前記昇降機構を介して設けられる車体と、前記車体を移動させる移動機構と、前記搬送物供給装置から受け取った搬送物と後続の搬送物とを切り離す切離部と、を備え、前記切離部は、前記車体の外方に行くに従って下方に傾斜した傾斜面を有する。

　本発明の搬送物供給装置は、複数の搬送物を連続して搬送し、搬送装置との間で搬送物の受け渡しを行う搬送物供給装置であって、複数の搬送物を連続して搬送する搬送部と、前記搬送部の搬送方向先端部に前記搬送部の幅方向に離隔して設けられる一対のレール材を有し、前記搬送部からの搬送物が載せ置かれる待機部と、を備え、前記搬送装置は、前記待機部から受け取った搬送物が載置される載置部と、前記載置部を昇降させる昇降機構と、前記載置部が前記昇降機構を介して設けられる車体と、前記車体を移動させる移動機構と、前記待機部から受け取った搬送物と後続の搬送物とを切り離す切離部であって、前記車体の外方に行くに従って下方に傾斜した傾斜面を有し、前記載置部に設けられる切離部と、を備え、前記一対のレール材の間の間隔は、前記昇降機構によって昇降する前記載置部及び前記切離部が通される通し孔部である。

　本発明によれば、複数の搬送物を連続して搬送する搬送物供給装置から搬送物を受け取って搬送する搬送装置であって、簡易な構成で、隣接する搬送物同士を確実に切り離すことができる搬送装置を提供することができる。また、そのような搬送装置に適した搬送物供給装置を提供することができる。

本発明の一実施形態に係る搬送装置の概略構成を示す側面図である。本発明の一実施形態に係る搬送物供給装置の概略構成を示す側面図である。本発明の一実施形態に係る搬送物供給装置の概略構成を示す平面図である。本発明の一実施形態に係る搬送装置の使用状態を示す側面図であり、搬送物を受け取る前の状態を示している。本発明の一実施形態に係る搬送装置の使用状態を示す側面図であり、搬送物を受け取った状態を示している。本発明の一実施形態に係る搬送装置の使用状態を示す正面図であり、搬送物を受け取った状態を示している。本発明の一実施形態に係る搬送装置の使用状態を示す側面図であり、搬送物を受け取った後の状態を示している。本発明の一実施形態に係る搬送装置と本発明の一実施形態に係る搬送物供給装置とを備える搬送システムの構成を示す説明図である。

　以下、本発明の具体的な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。

　図１は、本発明の一実施形態に係る搬送装置の概略構成を示す右側面図である。本実施形態の搬送装置１は、複数の搬送物を連続して搬送する後述の搬送物供給装置から搬送物を受け取って搬送する装置であって、搬送物供給装置から受け取った搬送物が載置される載置部２と、載置部２を昇降させる昇降機構３と、載置部２が昇降機構３を介して設けられる車体４と、車体４を移動させる移動機構５と、搬送物供給装置から受け取る搬送物と後続の搬送物とを切り離す切離部６とを備える。

　載置部２は、昇降機構３によって昇降可能である。昇降機構３は、従来公知の構造を有している。例えば、昇降機構３は、リンク機構７と図示しないアクチュエータとを備える。リンク機構７は、第１リンク材８と第２リンク材９とを有する。第１リンク材８と第２リンク材９とは、交差した状態で、ピン１０によって連結される。第１リンク材８と第２リンク材９とは、交差部において、ピン１０まわりに揺動可能に連結される。リンク機構７は、ピン１０が左右方向に沿うようにして、下端部が車体４の上部に設けられる。車体４に設けられたリンク機構７は、アクチュエータを作動させることで、上下方向に伸縮させることができる。なお、昇降機構３は、この構造に限定されるものではなく、例えば、袋部に対してエアを給排することで、袋部を上下に伸縮させる構造でもよい。

　リンク機構７の上端部には、載置部２が設けられる。載置部２は、板状である。載置部２は、板面を上下に向けた状態で、リンク機構７に設けられる。従って、載置部２は、昇降機構３を介して、車体４の上部に設けられる。このような構成であるので、載置部２は、リンク機構７を上下に伸縮させることで昇降可能である。載置部２が昇降機構３に設けられた状態において、載置部２の上面は、搬送物が載置される載置面１１となる。

　車体４には、移動機構５が設けられる。移動機構５は、車体４の下端部の四隅にそれぞれ設けられる車輪１２と、車輪１２を駆動する図示しないモータと、車輪１２を操舵する図示しない操舵機構とを備える。このような構成であるので、車体４は、モータを駆動することで、地面を走行することができる。車体４は、操舵機構を駆動させることで、旋回させることができる。なお、移動機構５は、このような構成に限定されない。例えば、移動機構５は、オムニホイールと、オムニホイールを駆動するモータとを備える。この場合、車体４は、モータを駆動することで、全方向に移動可能である。

　切離部６は、ＳＵＳ製の板状で、載置部２に設けられる。切離部６は、載置部２の後端部から後方に延出している。この際、切離部６は、後方に行くに従って下方に傾斜している。従って、切離部６の一方の板面１３は、水平面に対して傾斜した傾斜面となる。このように切離部６は、載置部２に設けられた状態において、車体４の外方に行くに従って下方に傾斜した傾斜面１３を有する。ここで、車体４の外方とは、水平面上において、車体４から離れる方向である。傾斜面１３は、平滑で摩擦係数が少ないことが好ましい。切離部６の傾斜面１３は、載置部２の載置面１１と連続している。なお、鉛直面に対する傾斜面１３の角度αは、１０°以上２０°以下であるのが好ましい。

　図２及び図３は、本発明の一実施形態に係る搬送物供給装置の概略構成を示す図であり、図２は一部を断面にした右側面図、図３は平面図である。本実施形態の搬送物供給装置１４は、複数の搬送物１５を連続して搬送する装置であって、前述した搬送装置１との間で搬送物１５の受け渡しが行われる。搬送物供給装置１４は、複数の搬送物１５が収納される自動棚１６と、複数の搬送物１５を連続して搬送する搬送部１７と、搬送部１７からの搬送物１５が載せ置かれる待機部１８とを備える。

　自動棚１６は、複数の搬送物１５が収納される棚本体１９と、搬送物１５を移動させる搬送機構２０とを有する。棚本体１９は、中空状で、内部に搬送物１５が載せ置かれる複数の棚板２１が設けられる。棚本体１９は、内部に搬送物１５を搬入する図示しない搬入口と、内部から搬送物１５を搬出する搬出口２２とを有する。図示例では、搬出口２２は、棚本体１９の前面に形成されている。搬送機構２０は、棚板２１に載せ置かれた搬送物１５を搬出口２２に搬送する機構であって、その構成は問わない。搬送機構２０は、搬送物１５を棚板２１に収納する際にも用いられる。

　搬送部１７は、横方向に離隔して配置される一対のフレーム材２３，２３と、一対のフレーム材２３，２３間に設けられる複数のローラ２４とを有する。一対のフレーム材２３，２３はそれぞれ、地面に立設される図示しない支柱に支持される。一対のフレーム材２３，２３は、支柱に支持された状態で、左右に離隔して配置される。複数のローラ２４はそれぞれ、一対のフレーム材２３，２３間を架け渡すように設けられる。一対のフレーム材２３，２３に設けられたローラ２４は、その軸まわりに回転可能とされている。複数のローラ２４は、フレーム材２３の長さ方向に沿って並んで配置される。この際、隣接するローラ２４，２４間には、隙間が形成される。

　搬送部１７は、自動棚１６の前に配置される。この際、搬送部１７の後端部は、搬出口２２を介して、棚本体１９内に配置される。このように搬送部１７は、自動棚１６から前方に延出して配置される。このような構成であるので、棚本体１９内に収容された搬送物１５は、搬送部１７によって搬送される際、前方に搬送される。搬送部１７の搬送方向先端部には、待機部１８が配置される。

　待機部１８は、搬送部１７の幅方向である左右方向に離隔して配置される一対のレール材２５，２５を有する。一対のレール材２５，２５はそれぞれ、地面に立設される図示しない支柱に支持される。一対のレール材２５，２５は、支柱に支持された状態で、搬送部１７の搬送方向先端部である前端部に設けられる。この際、一対のレール材２５，２５が搬送部１７の幅方向に離隔しているので、一対のレール材２５，２５の間には、間隔が設けられる。この間隔は、搬送物供給装置１４から搬送装置１に搬送物１５を受け渡す際に、昇降機構３によって上昇する載置部２及び切離部６が通される通し孔部２６である。

　次に、本実施形態の搬送装置１の動作について説明する。図４から図７は、本実施形態の搬送装置の使用状態を示す図であり、図４は搬送物を受け取る前の状態を示す右側面図、図５は搬送物を受け取った状態を示す右側面図、図６は搬送物を受け取った状態を示す正面図、図７は搬送物を受け取った後の状態を示す右側面図である。ここで、図４、図５及び図７は、本実施形態の搬送装置の動作を時系列に示す概略図である。図８は、本実施形態に係る搬送装置と本実施形態に係る搬送物供給装置とを備える搬送システムの構成の一例を示す説明図である。

　ここでは、搬送物１５は、複数の電子部品が収納されたコンテナである。電子部品は、例えば積層セラミックコンデンサであるが、これに限定されるものではなく、その他の受動素子や能動素子であってもよい。コンテナ１５には、それに収納された電子部品に関する部品情報が記録された図示しない記録媒体が設けられる。記録媒体は、例えばＲＦＩＤタグである。記録媒体に記録される部品情報は、例えば、電子部品のロット番号、電子部品の数量、電子部品のサイズなどから選択された一又は複数の情報である。

　図８に示すように、搬送装置１及び搬送物供給装置１４は、ネットワーク２７に接続されている。このネットワーク２７には、サーバ２８も接続されている。ネットワーク２７は、例えばインターネットである。この場合、搬送装置１とサーバ２８とは、インターネットを介して接続されている。搬送物供給装置１４とサーバ２８とは、インターネット介して接続されている。搬送装置１と搬送物供給装置１４とは、インターネットを介して接続されている。

　サーバ２８は、従来公知のサーバ装置である。サーバ２８には、電子部品に関する部品情報とコンテナ１５の搬送先に関する搬送先情報とが対応付けて記憶されている。搬送先情報は、例えば、搬送物供給装置１４から搬送先までの移動経路である。サーバ２８には、電子部品に関する部品情報と搬送するべきコンテナ１５のコンテナ情報とが対応付けて記憶されている。コンテナ情報は、例えば、コンテナ名やコンテナ番号などである。

　搬送装置１は、自動走行可能な無人搬送車である。図８に示すように、搬送装置１は、読取部２９、通信部３０及びコントローラ３１をさらに備える。なお、搬送装置１は、無人搬送車に限定されるものではなく、人の操作によって走行可能であってもよい。

　読取部２９は、コンテナ１５に設けられた記録媒体に記録された電子部品に関する部品情報を読み取る手段である。読取部２９は、載置部２に設けられる。本実施形態の読取部２９は、記録媒体がＲＦＩＤタグであるので、ＲＦＩＤリーダである。

　通信部３０は、他の機器と通信する手段である。通信部３０は、ネットワーク２７を介して、サーバ２８と通信する。そのため、通信部３０は、読取部２９によって読み取られた部品情報をサーバ２８に送信し、サーバ２８に送信された部品情報に対応する搬送先情報をサーバ２８から受信する。なお、通信部３０は、ネットワーク２７を介して、搬送物供給装置１４とも通信する。

　コントローラ３１は、搬送装置１の動作を制御する手段である。コントローラ３１は、ＣＰＵ、ＲＡＭ、ＲＯＭなどを有し、ＲＯＭに記録されているプログラムに基づいて、搬送装置１の各部の制御を行う。具体的には、コントローラ３１は、通信部３０が受信した搬送先情報に基づき、移動機構５及び操舵機構を制御する。コントローラ３１は、搬送物供給装置１４からの信号に基づき、昇降機構３を制御する。

　図８に示すように、搬送物供給装置１４は、センサ３２、通信部３３及びコントローラ３４を備える。センサ３２は、搬送物供給装置１４の待機部１８にコンテナ１５が載せ置かれたことを検出する手段である。センサ３２は、例えば、コンテナ１５の重量を検出する重量センサである。センサ３２は、待機部１８に設けられる。通信部３３は、他の機器と通信する手段である。通信部３３は、ネットワーク２７を介して、サーバ２８及び搬送装置１と通信する。コントローラ３４は、搬送物供給装置１４の動作を制御する手段である。コントローラ３４は、ＣＰＵ、ＲＡＭ、ＲＯＭなどを有し、ＲＯＭに記録されているプログラムに基づいて、搬送物供給装置１４の各部の制御を行う。具体的には、コントローラ３４は、サーバ２８からの信号に基づき、搬送機構２０を制御する。

　図４から図７に示すように、搬送装置１は、搬送物供給装置１４からコンテナ１５を受け取った後、搬送先にコンテナ１５を搬送する。その際、図４に示すように、搬送物供給装置１４は、自動棚１６から待機部１８に、コンテナ１５を搬送する。搬送物供給装置１４は、通信部３３によって、電子部品に関する部品情報をサーバ２８から取得する。コントローラ３４は、通信部３３により取得した部品情報に基づいて、搬送機構２０を制御する。これにより、複数の棚板２１それぞれに載置されたコンテナ１５のうち、通信部３３によって取得した部品情報を有する電子部品が収納されたコンテナ１５が、搬送機構２０によって搬送部１７の後端部に搬送される。

　本実施形態の搬送物供給装置１４は、棚板２１に載置されたコンテナ１５を連続して搬送部１７の後端部に搬送する。従って、前側に位置するコンテナ１５は、後続のコンテナ１５に押されて、搬送部１７のローラ２４上を流される。これにより、搬送部１７は、搬送部１７の後端部である搬送方向基端部から搬送部１７の前端部である搬送方向先端部に向けて、コンテナ１５を連続して搬送することができる。搬送部１７によって搬送されたコンテナ１５は、待機部１８の一対のレール材２５，２５上に載置される。

　一方、搬送装置１は、まず、搬送物供給装置１４まで移動する。搬送物供給装置１４に到着した搬送装置１は、待機部１８の下方に配置される。この際、搬送装置１は、搬送物供給装置１４の待機部１８から受け取るコンテナ１５と後続のコンテナ１５との間の下方に傾斜面１３が位置するように、待機部１８の下方に配置される。

　搬送装置１が待機部１８の下方に配置された後、読取部２９は、待機部１８上のコンテナ１５に設けられた記録媒体に記録された部品情報を読み取る。読取部２９によって読み取られた部品情報は、通信部３０によってサーバ２８に送信される。そして、読取部２９によって読み取られた部品情報と、コンテナ情報に対応付けられた部品情報とが一致した場合に、待機部１８上のコンテナ１５は、搬送するべきコンテナであることが確認される。

　その後、搬送装置１は、通信部３０によってセンサ３２の検出信号を取得する。コントローラ３１は、通信部３０により取得したセンサ３２の検出信号に基づいて、昇降機構３を制御して載置部２を上昇させる。すなわち、搬送装置１は、待機部１８上にコンテナ１５があることを確認した後、リンク機構７を伸ばして載置部２を上昇させる。このように搬送装置１は、搬送物供給装置１４からの信号に基づいて昇降機構３を制御して載置部２を上昇させる。

　前述したように、一対のレール材２５，２５の間には、通し孔部２６が形成されている。従って、載置部２及び切離部６は、通し孔部２６を介して上昇する。昇降機構３により載置部２を上昇させることで、搬送物供給装置１４の待機部１８からコンテナ１５を受け取ることができるとともに、待機部１８上のコンテナ１５の後続のコンテナ１５に、切離部６を上昇させて傾斜面１３を接触させることができる。待機部１８から受け取ったコンテナ１５は、載置部２の載置面１１に載せ置かれる。傾斜面１３を前記後続のコンテナ１５に接触させることで、前記後続のコンテナ１５を後方に移動させて、待機部１８から受け取ったコンテナ１５と前記後続のコンテナ１５とを切り離すことができる。

　また、搬送装置１は、通信部３０によって、前述したようにサーバ２８に送信された部品情報に対応する搬送先情報を取得する。コントローラ３１は、通信部３０により取得した搬送先情報に基づき、移動機構５を制御する。これにより、搬送装置１は、搬送物供給装置１４から搬送先に移動させることができる。なお、本実施形態では、搬送先は、電子部品の加工装置である。

　本実施形態の搬送装置１の場合、傾斜面１３を有する切離部６を備えるので、簡易な構成で、隣接するコンテナ１５，１５同士を確実に切り離すことができる。本実施形態の搬送装置１の場合、切離部６が上昇することで傾斜面１３が搬送物１５に接触する構成である。従って、傾斜面１３がコンテナ１５に接触した際に、コンテナ１５は、過剰に浮き上がることなく後方にスライドする。本実施形態の搬送装置１の場合、鉛直面に対する傾斜面１３の角度αは、１０°以上２０°以下である。従って、本実施形態の搬送装置１によれば、隣接するコンテナ１５，１５同士をスムーズに切り離すことができる。本実施形態の搬送装置１の場合、載置部２に切離部６が設けられる。従って、載置部２を上昇させることで切離部６も上昇させることができるので、搬送装置１をより簡易な構成とすることができる。

　本実施形態の搬送装置１の場合、搬送物供給装置１４からの信号に基づいて、載置部２を上昇させる。従って、本実施形態の搬送装置１によれば、簡易な制御で、コンテナ１５，１５同士を切り離すことができる。本実施形態の搬送装置１の場合、読取部２９、通信部３０及びコントローラ３１を備えるので、簡易な制御で搬送装置１を移動させることができる。

　本実施形態の搬送物供給装置１４の場合、一対のレール材２５，２５を有する待機部１８を備える。従って、本実施形態の搬送物供給装置１４によれば、簡易な構成で、前述した搬送装置１を用いることができる。本実施形態の搬送物供給装置１４の場合、後側のコンテナ１５によって前側のコンテナ１５が押されることで、複数のコンテナ１５が連続して搬送される構成である。この構成では、隣接するコンテナ１５，１５同士が密着している場合がある。本実施形態の搬送装置１によれば、傾斜面１３を有する切離部６によって隣接するコンテナ１５，１５同士を切り離すので、隣接するコンテナ１５，１５同士が密着していても、確実に切り離すことができる。

　本実施形態の搬送装置１の場合、載置部２は、載置面１１に載せ置かれたコンテナ１５が落下するのを防止するためのストッパを有していてもよい。ストッパは、載置部２の切離部６が設けられた側とは逆側に上方に突出して設けられる第１ストッパと、載置部２の切離部６が設けられた側において載置部２上に出没可能な第２ストッパとを有する。第２ストッパは、載置部２にコンテナ１５が載せ置かれる際には、車体４の内方に後退している。第２ストッパは、載置部２にコンテナ１５が載せ置かれた後、上方に突出する。

　なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良は本発明に含まれる。

　例えば、前記実施形態の搬送物供給装置１４の搬送部１７は、一対のフレーム材２３，２３間に複数のローラ２４が設けられた構成であるが、これに限定されるものではない。例えば、搬送部１７は、横方向に離隔した一対のレール上を搬送物１５が滑る構成であってもよい。前記実施形態の搬送物供給装置１４の搬送部１７は、ローラ２４をその軸まわりに回転させる駆動手段を備えていないが、前記駆動手段を備えていてもよい。前記実施形態の搬送物供給装置１４は、自動棚１６を備えているが、自動棚１６を備えていなくてもよい。この場合、搬送物供給装置１４は、例えば、電子部品の加工装置に搬送部１７及び待機部１８が設けられた構成であってもよい。すなわち、搬送部１７は、加工された電子部品が収納されたコンテナ１５を待機部１８に搬送する。搬送物供給装置１４が自動棚１６を備えていない場合、作業者が搬送部１７に搬送物１５を載せ置いてもよい。

　前記実施形態において、搬送部１７及び待機部１８は、搬送方向先端部に行くに従って下方に傾斜してもよい。この場合、搬送部１７の搬送方向基端部に搬送物１５を載せ置くと、搬送物１５は、搬送方向先端部に向けて、搬送部１７のローラ２４上を自然に流される。すなわち、前側の搬送物１５は、後側の搬送物１５に押されることなく搬送される。搬送部１７上を搬送された搬送物１５は、待機部１８に受け渡される。待機部１８の搬送方向先端部には、搬送部１７から受け取った搬送物１５が待機部１８から飛び出すのを防止するストッパが設けられる。このストッパは、上方に突出した状態のままであってもよい。ストッパが上方に突出した状態のままであっても、搬送装置１は、そのストッパよりも高く搬送物１５を持ち上げるので、待機部１８から搬送先に移動する際に、搬送物１５とストッパとが接触するのを避けることができる。

　前記実施形態の搬送物供給装置１４の待機部１８は、一対のレール材２５，２５からなる構成であるが、これに限定されるものではない。例えば、待機部１８は、横方向に離隔して配置される一対のレール材と、一対のレール材間に設けられる複数のローラとを有する。一対のレール材はそれぞれ、地面に立設される支柱に支持される。一対のレール材は、支柱に支持された状態で、搬送部１７の幅方向に離隔して配置される。複数のローラはそれぞれ、一対のレール材間を架け渡すように設けられる。一対のレール材に設けられたローラは、その軸まわりに回転可能とされている。複数のローラは、レール材の長さ方向に沿って並んで配置される。この際、隣接するローラ間には、隙間が形成される。

　この構成の場合、搬送部１７及び待機部１８は、搬送方向先端部に行くに従って下方に傾斜してもよい。搬送部１７及び待機部１８が傾斜しているので、搬送部１７の搬送方向基端部に載せ置かれた搬送物１５は、前述した場合と同様に、搬送方向先端部に向けて、搬送部１７のローラ２４上を自然に流される。搬送部１７上を搬送された搬送物１５は、待機部１８に受け渡されて、待機部１８のローラ上に載せ置かれる。待機部１８の搬送方向先端部には、搬送物１５が待機部１８のローラ上を流れて飛び出すのを防止するストッパが設けられる。このストッパは、待機部１８上に出没可能である。従って、待機部１８から搬送装置１の載置部２に搬送物１５を受け渡す際には、ストッパは、上方に突出していない。ストッパは、待機部１８から載置部２に搬送物１５が受け渡された後、上方に突出する。

　前記実施形態では、搬送するべきコンテナ１５であることを確認後、搬送装置１の載置部２に搬送物１５が載せ置かれたが、載置部２に搬送物１５が載せ置かれた後、搬送するべきコンテナ１５であることを確認してもよい。この場合、載置部２に搬送物１５が載せ置かれた後、読取部２９によって記録媒体に記録された部品情報が読み取られる。そして、読み取られた部品情報に基づいて、搬送するべきコンテナ１５の確認、及び搬送先情報の取得が行われる。

　１　　搬送装置
　２　　載置部
　３　　昇降機構
　４　　車体
　５　　移動機構
　６　　切離部
１３　　傾斜面
１４　　搬送物供給装置
１５　　搬送物
１７　　搬送部
１８　　待機部
２５　　レール材
２６　　通し孔部

Claims

　複数の搬送物を連続して搬送する搬送物供給装置から搬送物を受け取って搬送する搬送装置であって、
　前記搬送物供給装置から受け取った搬送物が載置される載置部と、
　前記載置部を昇降させる昇降機構と、
　前記載置部が前記昇降機構を介して設けられる車体と、
　前記車体を移動させる移動機構と、
　前記搬送物供給装置から受け取った搬送物と後続の搬送物とを切り離す切離部と、を備え、
　前記切離部は、前記車体の外方に行くに従って下方に傾斜した傾斜面を有する、搬送装置。
　鉛直面に対する前記傾斜面の角度は、１０°以上２０°以下である、請求項１に記載の搬送装置。
　前記切離部は、前記載置部に設けられており、
　前記搬送物供給装置から受け取る搬送物と後続の搬送物との間の下方に前記傾斜面が配置された状態において、前記昇降機構により前記載置部を上昇させて、前記傾斜面を前記後続の搬送物に接触させることで、前記搬送物供給装置から受け取った搬送物と後続の搬送物とを切り離す、請求項１又は２に記載の搬送装置。
　前記搬送装置は、無人搬送車であって、
　前記搬送物供給装置からの信号に基づいて前記昇降機構を制御して前記載置部を上昇させる、請求項３に記載の搬送装置。
　前記搬送物は、複数の電子部品が収納されたコンテナであって、
　前記搬送装置は、
　前記コンテナに設けられた記録媒体に記録された前記電子部品に関する部品情報を読み取る読取部と、
　前記部品情報と前記コンテナの搬送先に関する搬送先情報とが対応付けて記憶されたサーバに前記読取部によって読み取られた前記部品情報を送信し、前記部品情報に対応する前記搬送先情報を前記サーバから受信する通信部と、
　前記通信部が受信した前記搬送先情報に基づき、前記移動機構を制御するコントローラと、を備える、請求項４に記載の搬送装置。
　複数の搬送物を連続して搬送し、搬送装置との間で搬送物の受け渡しを行う搬送物供給装置であって、
　複数の搬送物を連続して搬送する搬送部と、
　前記搬送部の搬送方向先端部に前記搬送部の幅方向に離隔して設けられる一対のレール材を有し、前記搬送部からの搬送物が載せ置かれる待機部と、を備え、
　前記搬送装置は、
　前記待機部から受け取った搬送物が載置される載置部と、
　前記載置部を昇降させる昇降機構と、
　前記載置部が前記昇降機構を介して設けられる車体と、
　前記車体を移動させる移動機構と、
　前記待機部から受け取った搬送物と後続の搬送物とを切り離す切離部であって、前記車体の外方に行くに従って下方に傾斜した傾斜面を有し、前記載置部に設けられる切離部と、を備え、
　前記一対のレール材の間の間隔は、前記昇降機構によって昇降する前記載置部及び前記切離部が通される通し孔部である、搬送物供給装置。