WO2023175811A1 - インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 - Google Patents

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reaction liquid
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昇平 倉持
直人 新妻
大基 濱上
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コニカミノルタ株式会社
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet

Definitions

  • the invention according to claim 3 is the inkjet recording apparatus according to claim 1 or 2,
  • the print area is an area where the reaction liquid is ejected multiple times by the second recording head by performing the series of operations multiple times. It is characterized by
  • the invention according to claim 7 is the inkjet recording apparatus according to any one of claims 1 to 6,
  • Each of the reaction liquid and the ink is adjusted such that the surface tension of the reaction liquid discharged from the reaction liquid discharge part is lower than the surface tension of the ink discharged from the ink discharge part. It is characterized by
  • FIG. 1 is a schematic diagram showing a schematic configuration of an inkjet recording apparatus 1 according to an embodiment of the present invention.
  • the inkjet recording apparatus 1 includes a conveyance unit 10 that conveys a recording medium P in the sub-scanning direction (the Y direction (second direction) in FIG. 1), and a plurality of recording heads 21Pr, 21Y, 21M, 21C, and 21C that discharge ink.
  • a carriage 200 on which head units 20Pr, 20Y, 20M, 20C, and 20K (also simply referred to as head unit 20) having a recording head 21K see FIG.
  • an image recording operation for recording an image on the recording medium P by the inkjet recording apparatus 1 will be described.
  • a main scanning operation is performed in which ink is ejected from the recording element group (a plurality of recording elements 22) onto the recording medium P while moving the head unit 20 in the main scanning direction.
  • a sub-scanning operation in which the recording medium P is conveyed in the sub-scanning direction are alternately executed to record an image.
  • the color material ink is printed before the reaction liquid in the area that is the joint between the edges in the sub-scanning direction of the image forming area where an image is formed by each main scanning operation.
  • FIG. 9 is a diagram illustrating an example of a print result when the image allocation of this embodiment is adopted at the joint portion.
  • the printing progress rate of the seam is 25%
  • the printing progress rate of the area on the upstream side in the sub-scanning direction adjacent to the seam is 0%
  • the printing progress rate of the area on the downstream side in the sub-scanning direction adjacent to the seam is printed with a predetermined image allocation such that 50%.
  • the nozzle usage rate of each recording element 22 of the recording head 21Pr regarding the reaction liquid is adjusted to be 100%.
  • color ink color material ink
  • a predetermined image allocation such that the printing progress rate is 75%. Note that since the printing progress rate of the reaction liquid reached 100% in the second printing, printing of the reaction liquid is not performed in the third and fourth main scanning operations.
  • the inkjet recording apparatus 1 of the present embodiment includes the recording heads 21Y, 21M, 21C, and 21K each having an ink discharge section that discharges ink onto the recording medium P, and a reaction that fixes the ink discharged onto the recording medium P.
  • the recording heads 21Pr, 21Y, 21M , 21C, 21K and the recording medium P in a sub-scanning direction perpendicular to the main scanning direction by repeatedly performing a series of operations to form an image with ink fixed on the recording medium P.

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  • Ink Jet (AREA)

Abstract

インクジェット記録装置1は、記録ヘッド21Y,21M,21C,21Kによるインクの吐出と記録ヘッド21Prによる反応液の吐出とを制御する制御部40を備え、制御部40は、記録ヘッド21Y,21M,21C,21K及び記録ヘッド21Prと記録媒体Pとを主走査方向に相対移動させながら記録媒体Pにインク及び/又は反応液を吐出させた後、記録ヘッド21Pr,21Y,21M,21C,21Kと記録媒体Pとを主走査方向に直交する副走査方向に相対移動させる一連の動作を複数回行うことで少なくともインクの吐出が複数回行われた印刷領域において、上記の一連の動作ごとの反応液の印刷進捗率がインクの印刷進捗率よりも高くなるように、インクの吐出と反応液の吐出とを制御する。

Description

インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法
 本発明は、インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法に関する。
 従来、インクジェット記録装置の分野において、反応液(プライマーインク)を色材インクの吐出前に吐出して印刷直後に色材インクを記録媒体に定着させることで、色滲みや液寄り等を防止する方法が知られている。例えば、特許文献1には、プリント性向上液(反応液)とインク色材との反応を確実に生じさせることを目的として、液吐出部からプリント性向上液を吐出した後、一定時間後、例えば500ms以内にインク吐出部からインクを吐出するインクジェットプリント装置が開示されている。
特開平8-281931号公報
 しかしながら、上記特許文献1に開示されているインクジェットプリント装置では、マルチパス印刷方式により画像を分割して印刷を行う場合については想定しておらず、画像を分割する方法によっては、反応液が色材インクの後に印刷されてしまう領域が発生する虞がある。この結果、色滲みや液寄り等による画像品質の劣化を招いてしまうといった問題がある。
 本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、マルチパス印刷方式により複数回印刷される領域での画像品質の劣化を抑制することを目的とする。
 上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
インクを記録媒体に吐出するインク吐出部を有する第1の記録ヘッド及び記録媒体に吐出されたインクを定着させる反応液を吐出する反応液吐出部を有する第2の記録ヘッドと記録媒体とを第1の方向に相対移動させながら記録媒体にインク及び/又は反応液を吐出させた後、前記第1及び第2の記録ヘッドと記録媒体とを前記第1の方向に直交する第2の方向に相対移動させる一連の動作を繰り返し行うことで記録媒体上にインクが定着された画像を形成するインクジェット記録装置であって、
 前記第1の記録ヘッドによるインクの吐出と前記第2の記録ヘッドによる反応液の吐出とを制御する制御部を備え、
 前記制御部は、前記一連の動作を複数回行うことで少なくとも前記第1の記録ヘッドによるインクの吐出が複数回行われた印刷領域において、前記一連の動作ごとの前記第2の記録ヘッドによる反応液の印刷進捗率が前記第1の記録ヘッドによるインクの印刷進捗率よりも高くなるように、前記第1の記録ヘッドによるインクの吐出と前記第2の記録ヘッドによる反応液の吐出とを制御する、
 ことを特徴とする。
 請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェット記録装置において、
 前記制御部は、前記第1の記録ヘッドによるインクの吐出が複数回行われる印刷領域において、前記第2の記録ヘッドによる反応液の吐出が前記第1の記録ヘッドによるインクの吐出よりも先に行われるように、前記第1の記録ヘッドによるインクの吐出と前記第2の記録ヘッドによる反応液の吐出とを制御する、
 ことを特徴とする。
 請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置において、
 前記印刷領域は、前記一連の動作を複数回行うことにより前記第2の記録ヘッドによる反応液の吐出が複数回行われる領域である、
 ことを特徴とする。
 請求項4に記載の発明は、請求項1~3のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
 前記第1の記録ヘッドと前記第2の記録ヘッドとのそれぞれは、前記第1の方向に対して前記インク吐出部と前記反応液吐出部とが並列となるように配置され、
 前記制御部は、少なくとも一回の前記一連の動作によって、前記反応液と前記インクとを少なくとも一部が同じ印刷領域に吐出可能に前記第1の記録ヘッドによるインクの吐出と前記第2の記録ヘッドによる反応液の吐出とを制御する、
 ことを特徴とする。
 請求項5に記載の発明は、請求項1~4のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
 前記印刷領域は、一回の前記一連の動作によって画像が形成される画像形成領域の前記第2の方向における端部のつなぎ目となる領域であり、
 前記つなぎ目となる領域では、他の領域に比べて、前記一連の動作の回数が多く設定される、
 ことを特徴とする。
 請求項6に記載の発明は、請求項1~5のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
 前記制御部は、前記第1の記録ヘッドによるインクの吐出が複数回行われる領域において前記インクの吐出が複数回行われる際に、当該領域の前記第2の方向における位置に応じて前記インク吐出部のノズル使用率を変更する、
 ことを特徴とする。
 請求項7に記載の発明は、請求項1~6のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
 前記反応液吐出部から吐出される前記反応液の表面張力が前記インク吐出部から吐出される前記インクの表面張力よりも低くなるように前記反応液及び前記インクのそれぞれが調整されている、
 ことを特徴とする。
 請求項8に記載の発明は、請求項1~7のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置において、
 前記制御部は、前記記録媒体が吸収基材である場合、前記記録媒体が非吸収基材である場合に比べて、前記反応液吐出部から吐出される前記反応液の単位面積あたりの最大吐出量が増加するように前記第2の記録ヘッドによる反応液の吐出を制御する、
 ことを特徴とする。
 また、上記課題を解決するため、請求項9に記載の発明は、
 インクを記録媒体に吐出するインク吐出部を有する第1の記録ヘッド及び記録媒体に吐出されたインクを定着させる反応液を吐出する反応液吐出部を有する第2の記録ヘッドと記録媒体とを第1の方向に相対移動させながら記録媒体にインク及び/又は反応液を吐出させた後、前記第1及び第2の記録ヘッドと記録媒体とを前記第1の方向に直交する第2の方向に相対移動させる一連の動作を繰り返し行うことで記録媒体上にインクが定着された画像を形成するインクジェット記録装置によるインクジェット記録方法であって、
 前記第1の記録ヘッドによるインクの吐出と前記第2の記録ヘッドによる反応液の吐出とを制御する制御工程を含み、
 前記制御工程では、前記一連の動作を複数回行うことで少なくとも前記第1の記録ヘッドによるインクの吐出が複数回行われた印刷領域において、前記一連の動作ごとの前記第2の記録ヘッドによる反応液の印刷進捗率が前記第1の記録ヘッドによるインクの印刷進捗率よりも高くなるように、前記第1の記録ヘッドによるインクの吐出と前記第2の記録ヘッドによる反応液の吐出とを制御する、
 ことを特徴とする。
 本発明によれば、マルチパス印刷方式により複数回印刷される領域での画像品質の劣化を抑制することができる。
本発明の実施形態であるインクジェット記録装置の概略構成を示す模式図である。 キャリッジに取り付けられたヘッドユニットのインク吐出面側を示す模式図である。 インクジェット記録装置の主要な機能構成を示すブロック図である。 つなぎ目補正を行わずに画像を記録した場合の印刷結果例を示す図である  。 つなぎ目補正を行わずに画像を記録した場合の印刷結果例を示す図であ  る。 つなぎ目補正を行い画像を記録した場合の印刷結果例を示す図である。 つなぎ目において各回の印刷が行われた際の各記録素子に対応するノズル使用率を示すグラフである。 反応液とインクとでつなぎ目部分の画像割り振りを異ならせた場合の印刷結果例を示す図である。 反応液とインクとでつなぎ目部分の画像割り振りを同一とした場合の印刷結果例を示す図である。 つなぎ目部分において本実施形態の画像割り振りを採用した場合の印刷結果例を示す図である。 つなぎ目部分の「B」の文字画像を印刷する際の画像割り振りを反応液とインクとで同一とした場合の印刷態様の一例を示す図である。 つなぎ目部分の「B」の文字画像を印刷する際の画像割り振りを反応液とインクとで異ならせた場合の印刷態様の一例を示す図である。 本実施形態の印刷態様であって、つなぎ目部分の「B」の文字画像を印刷する場合の印刷態様の一例を示す図である。 つなぎ目において各回(1回~3回)の主走査動作が行われた際の各記録素子に対応するノズル使用率を示すグラフである。 つなぎ目において各回(1回~3回)の主走査動作が行われた際の各記録素子に対応するノズル使用率を示すグラフである。 つなぎ目において各回(1回~3回)の主走査動作が行われた際の各記録素子に対応するノズル使用率を示すグラフである。 つなぎ目以外の領域でのカラーインクを対象とした印刷態様の一例を示す図である。 つなぎ目以外の領域での反応液を対象とした印刷態様の一例を示す図である。 カラーインクだけではなく反応液についても同じ画素ラインを複数回で印刷した場合の印刷態様の一例を示す図である。 カラーインクだけではなく反応液についても同じ画素ラインを複数回で印刷した場合の印刷態様の一例を示す図である。 本実施形態の印刷態様であって、つなぎ目以外の領域の「B」の文字画像を印刷する際の印刷態様の一例を示す図である。 ヘッドユニットの配置の一例を示す図である。
 以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
 図1は、本発明の実施形態であるインクジェット記録装置1の概略構成を示す模式図である。
 インクジェット記録装置1は、記録媒体Pを副走査方向(図1のY方向(第2の方向))に搬送する搬送部10と、インクを吐出する複数の記録ヘッド21Pr,21Y,21M,21C,21K(図2参照)(単に記録ヘッド21とも記す)を有するヘッドユニット20Pr,20Y,20M,20C,20K(単にヘッドユニット20とも記す)が搭載されたキャリッジ200と、キャリッジ200を副走査方向と交差(本例の場合は、直交)する主走査方向(図1のX方向(第1の方向))に走査させる主走査部30と、インクジェット記録装置1の各部の動作を統括制御する制御部40(図3)と、画像処理部50と、インク受容部60などを備える。ここで、記録ヘッド21Pr(第2の記録ヘッド)は、記録ヘッド21Y,21M,21C,21K(第1の記録ヘッド)により吐出されたインク(色材インク)を記録媒体Pに定着させる反応液を吐出する記録ヘッドである。
 搬送部10は、駆動ローラー11a及び従動ローラー11bと、駆動モーター12と、搬送ベルト13とを備える。駆動ローラー11a及び従動ローラー11bは、主走査方向に延びる回転軸を中心に回転して搬送ベルト13を当該駆動ローラー11a及び従動ローラー11bの周囲で周回移動させる。駆動ローラー11aは、当該駆動ローラー11aの一端に取り付けられた駆動モーター12の回転量に比例した角度だけ回転する。搬送ベルト13は、その上面に記録媒体Pを載置した状態で駆動ローラー11a及び従動ローラー11bの周囲を周回移動することで記録媒体Pを副走査方向に搬送する。駆動モーター12は、制御部40による制御下で記録媒体Pが所定のタイミングで副走査方向に所定の搬送距離だけ搬送されるように駆動ローラー11aを回転させる。
 また、搬送部10は、駆動ローラー11aの回転角度を検出してその検出結果を制御部40に送信する図示しないロータリーエンコーダーを備える。
 なお、記録媒体Pとしては、紙、布帛又はシート状の樹脂等、表面に吐出されたインク(色材)を固着させることが可能な種々の媒体を用いることができる。
 図2は、キャリッジ200に取り付けられたヘッドユニット20のインク吐出面側を示す模式図である。
 キャリッジ200には、5つのヘッドユニット20が取り付けられている。ヘッドユニット20は、搬送ベルト13に載置された記録媒体Pに対してインクを吐出して画像を記録する。本実施形態では、反応液、並びに、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のインク(色材インク)に各々対応する5つのヘッドユニット20Pr,20Y,20M,20C,20Kが+X方向側からこの順に所定の間隔で配列された状態でキャリッジ200に取り付けられている。
 イエローのインクに対応するヘッドユニット20Yは、取付部材に取り付けられた記録ヘッド21Yと、記録ヘッド21Yに設けられ記録ヘッド21Yに駆動電圧波形を供給する図示しない駆動回路と、駆動回路の動作を制御する駆動制御回路とを有する。駆動制御回路は、記録される画像に係る画像データに含まれる画素データを駆動回路に供給し、駆動回路から画素データに応じた駆動電圧波形を出力させる。反応液に対応するヘッドユニット20Pr、並びに、マゼンタ、シアン、ブラックのインクに対応するヘッドユニット20M,20C,20Kも同様に、それぞれ記録ヘッド21Pr,21M,21C,21K及び駆動回路と、駆動制御回路とを有する。各ヘッドユニット20に設けられた駆動制御回路及び駆動回路により、駆動部25(図3参照)が構成される。
 記録ヘッド21は、複数の記録素子22を有する。記録素子22は、インクを貯留する圧力室と、圧力室の壁面に設けられた圧電素子と、ノズルとを備える。記録ヘッド21の駆動回路から圧電素子に駆動電圧波形が供給されると、駆動電圧波形に応じて圧力室内の圧力が変化し、圧力室に連通するノズルからインクが吐出される。駆動部25の駆動制御回路は、駆動回路から記録素子22に駆動電圧波形を出力させて、記録素子22のノズルから画素データに応じた量のインクを吐出させる吐出動作又は画素データに応じインクを吐出させない非吐出動作を行わせる。
 記録素子22のノズルは、ヘッドユニット20の搬送ベルト13側のインク吐出面に開口部が設けられている。図2は、キャリッジ200に取り付けられたヘッドユニット20のインク吐出面側を示す模式図であり、記録素子22に含まれるノズルの開口部の一部が円形状に描かれている。
 各ヘッドユニット20では、記録ヘッド21の複数の記録素子22が副走査方向に一例に配置され長尺のヘッドユニット20を構成している。そして、これらの記録ヘッド21は、主走査方向に対して並列となるように配置されている。これにより、キャリッジ200の主走査方向への一回の走査によって、反応液、並びに、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のインク(色材インク)を同じ印刷領域に印刷可能となっている。なお、本実施形態では、各ヘッドユニット20において、対応する記録ヘッドがそれぞれ配設されているが、一のヘッドユニットにおいて、反応液、並びに、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のインク(色材インク)に係る記録ヘッド21が配設されるようにしてもよい。
 ここで、記録素子22のノズルより吐出される反応液の表面張力が上記の4色のインクの表面張力よりも低くなるように当該反応液及び当該4色のインクをそれぞれ調整することが好ましい。例えば、反応液の表面張力を20mN/mとし、4色のインクの表面張力を30mN/mとする。これにより、4色のインクよりも少ない吐出量で反応液を記録媒体P全体に濡れ広がらせることが可能となる。例えば、記録媒体Pが非吸収基材である場合、反応液の単位面積あたりの最大吐出量を1.4ml/m2とし、4色のインクの単位面積あたりの最大吐出量を9.0ml/m2とすると、当該4色のインクに対して最大約15%の反応液を吐出すれば当該反応液を記録媒体Pに十分濡れ広がらせることが可能となる。一方で、記録媒体Pが紙等の吸収基材である場合、非吸収基材である場合に比べて、反応液が記録媒体Pに吸収され易いため、当該反応液の単位面積あたりの最大吐出量を増やす必要がある。例えば、記録媒体Pが吸収基材である場合、反応液の単位面積あたりの最大吐出量を3.6ml/m2とし、4色のインクの単位面積あたりの最大吐出量を12.0ml/m2とする。この場合、4色のインクに対して最大約30%の反応液を吐出すれば当該反応液を記録媒体Pに十分濡れ広がらせることが可能となる。
 主走査部30は、主走査方向に延び搬送ベルト13の上方を跨ぐように配置された一対のキャリッジレール31を備える。一対のキャリッジレール31には、キャリッジ200が主走査方向に沿って往復移動可能なように取り付けられている。詳しくは、キャリッジ200の副走査方向両端部から延びる支持部201がそれぞれキャリッジレール31上に載置され、図示しないリニアモーターによりキャリッジ200の支持部201がキャリッジレール31上を主走査方向に滑動するように構成されている。
 また、主走査部30は、キャリッジ200の主走査方向の位置を検出してその検出結果を制御部40に送信する図示しないリニアエンコーダーを備える。
 インク受容部60は、当該インク受容部60の上部に位置したヘッドユニット20の記録素子22から吐出された記録媒体Pへの画像の記録に用いられないインクを受けるトレーである。インクジェット記録装置1では、インクの吐出頻度が低い記録素子22のノズルにおいてインクの粘度が増大して画質が低下したり吐出不良が生じたりする不具合を防止するために、画像記録処理中、又は画像記録処理が行われていない期間の所定のタイミングでヘッドユニット20の記録素子22からインク受容部60にインクを吐出する吐き捨て動作が行われる。なお、インク受容部60の上部に位置したヘッドユニット20のインク吐出面を洗浄液を用いて拭うワイピング部がさらに設けられていてもよい。
 図3は、インクジェット記録装置1の主要な機能構成を示すブロック図である。
 インクジェット記録装置1は、CPU(Central Processing Unit)41、RAM(Random Access Memory)42、ROM(Read Only Memory)43及び記憶部44を有する制御部40と、画像処理部50と、インターフェース101と、上述の搬送部10、ヘッドユニット20の駆動部25及び主走査部30などを備える。CPU41は、バス102を介してRAM42、ROM43、記憶部44、搬送部10、駆動部25、主走査部30、画像処理部50及びインターフェース101と接続されている。
 CPU41は、各種演算処理を行い、また、インクジェット記録装置1の全体動作を統括制御する。例えば、CPU41は、主走査部30に制御信号を出力して主走査部30により所定のタイミング及び速度でキャリッジ200を主走査方向に移動させる。また、CPU41は、キャリッジ200を主走査方向に移動させながら駆動部25の駆動制御回路に制御信号及び画像データの一部を出力して、駆動制御回路により駆動回路から記録素子22へ画像データに応じた駆動波形信号を出力させて記録素子22からインクと反応液とを吐出させる主走査制御を行う。また、CPU41は、搬送部10の駆動モーター12に所定のタイミングで制御信号を出力して搬送部10により記録媒体Pを副走査方向に所定の距離搬送させる副走査制御を行う。
 RAM42は、CPU41に作業用のメモリー空間を提供し、一時データを記憶する。なお、RAM42は、不揮発性メモリーを含んでいてもよい。
 ROM43は、CPU41により実行される各種制御用のプログラムや設定データ等を格納する。当該設定データには、マスクパターンデータ等が含まれる。なお、ROM43に代えてEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)やフラッシュメモリー等の書き換え可能な不揮発性メモリーが用いられてもよい。
 記憶部44は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、インターフェース101を介して外部装置2から制御部40に入力された画像データを含むジョブ情報が記憶される。なお、これらの画像データ等はRAM42に記憶されてもよい。
 画像処理部50は、記憶部44に記憶された画像データに対し、必要に応じてラスタライズ処理、色変換処理、階調補正処理、ハーフトーン処理などを行って記憶部44に記憶させる。
 インターフェース101は、外部装置2との間でデータの送受信を行う手段であり、各種シリアルインターフェース、各種パラレルインターフェースのいずれか又はこれらの組み合わせで構成される。
 外部装置2は、例えばパーソナルコンピューターであり、インクジェット記録装置1で記録される画像の画像データ等を、インターフェース101を介して制御部40に供給する。
 次に、インクジェット記録装置1により記録媒体Pに画像を記録する画像記録動作について説明する。
 この画像記録動作では、記録媒体Pに画像を記録する場合に、ヘッドユニット20を主走査方向に移動させながら記録素子群(複数の記録素子22)から記録媒体Pにインクを吐出させる主走査動作と、記録媒体Pを副走査方向に搬送させる副走査動作とが交互に実行され、画像が記録される。また、各主走査動作では、各主走査動作によって画像が形成される画像形成領域の副走査方向における端部のつなぎ目となる領域において、色材インクが反応液よりも先に印刷されることに起因して発生するドットの広がり、液寄り、色滲み等を抑制するために、以下に説明するように主走査動作ごとの反応液の印刷進捗率がインク(色材インク)の印刷進捗率よりも高くなるように印刷されるようにする。ここで、印刷進捗率とは、インク(反応液を含む)が複数回印刷される領域において当該印刷が完了するまで(最終画像が形成されるまで)の進捗割合を示すものである。より具体的には、印刷進捗率とは、印刷を行う総画素に対する印刷が完了している画素の割合である。
 なお、以下の説明において、ヘッドユニット20を主走査方向に移動させながら記録素子群から記録媒体Pにインク(反応液を含む)を吐出させる主走査動作を「パス」と称する場合があるが、ここで言う「パス」とは、主走査方向の移動うちの往路だけを指すものとする。つまり、本実施形態では、上記主走査方向の移動の往路において、反応液を吐出させるとともにインクを吐出させ、当該主走査方向の移動の復路では、反応液及びインクの吐出は行わずにヘッドユニット20を戻すだけの動作を行うものとする。
 まず、上記の画像記録動作の詳細について説明する前に、つなぎ目となる領域において画像を重ねずに、すなわち、つなぎ目補正を行わずに画像を記録した場合の印刷結果例について、図4を参照して説明する。図4Aは、記録媒体Pの副走査方向への送り精度が不足している場合の印刷結果例を示す図であり、同図Bは、ヘッドユニット20内の各ノズルに吐出ムラがある場合の印刷結果例を示す図である。ここで、つなぎ目とは、副走査方向において隣接して並ぶ印刷領域(バンド)間のつなぎ目を意味する(図4参照)。この印刷領域(バンド)が複数のパス(例えば、4パス)によって形成される場合(図18参照)にあっては、一の印刷領域のうちの4パス目(最後のパス)で印刷された領域と、当該一の印刷領域に隣接する他の印刷領域のうちの1パス目(最初のパス)で印刷された領域と、のつなぎ目を意味する。なお、図4では、ブラック(K)のインクに対応するヘッドユニット20Kを例に挙げて説明する。
 図4Aの結果例1に示すように、記録媒体Pの副走査方向への送り精度が不足し、例えば、予め設定された送り量よりも少ない送り量で記録媒体Pが搬送された場合、1パス目の画像の一部と2パス目の画像の一部とが重なってしまい、1パス目の画像と2パス目の画像とのつなぎ目部分の画像の濃度が濃くなる。一方、図4Aの結果例2に示すように、記録媒体Pの副走査方向への送り精度が不足し、例えば、予め設定された送り量よりも多い送り量で記録媒体Pが搬送された場合、1パス目の画像と2パス目の画像との間に隙間ができてしまい、1パス目の画像と2パス目の画像とのつなぎ目部分の画像の濃度が薄くなる。また、図4Bに示すように、ヘッドユニット20K内の各ノズルに吐出ムラがある場合、1パス目の画像と2パス目の画像とのつなぎ目部分において濃度差ができてしまう。
 なお、上述のようにつなぎ目補正を行わずに画像を記録した際の1パス目の画像割り振りと2パス目の画像割り振りは、互いに同一であるものとする。
 次に、つなぎ目補正を行わずに画像を記録した場合に発生する不具合を解消すべく、つなぎ目補正を行った場合の印刷結果例について、図5を参照して説明する。図5は、つなぎ目補正を行った場合の印刷結果例を示す図である。なお、図5では、ブラック(K)のインクに対応するヘッドユニット20Kを例に挙げて説明する。
 図5に示すように、1パス目の印刷と2パス目の印刷とによって互いの画像が重なる部分、すなわち、つなぎ目補正の対象となる部分に関して、印刷対象画素を間引いた状態で印刷が行われるようになっている。具体的には、1パス目の印刷では、つなぎ目部分に関して、副走査方向の下流側から上流側に向かうに従って、印刷対象画素の間引きの割合が高くなるようにする一方で、2パス目の印刷では、当該つなぎ目部分に関して、副走査方向の上流側から下流側に向かうに従って、印刷対象画素の間引きの割合が高くなるようにしている。これにより、つなぎ目部分では、画像の濃度が濃くなったり薄くなったりすることを抑制することができるため、つなぎ目を目立たなくすることができる。
 より具体的には、図6に示すように、1パス目の印刷では、ヘッドユニット20Kの副走査方向における下流側の端部(左)から上記のつなぎ目に差し掛かる位置までの間に配列されている各ノズルのノズル使用率を100%とする。また、1パス目の印刷では、上記のつなぎ目に差し掛かる位置からヘッドユニット20Kの副走査方向における上流側の端部(右)までの間に配列されている各ノズルのノズル使用率については、当該上流側の端部に配列されているノズルのノズル使用率が0%となるように、上記のつなぎ目に差し掛かる位置から当該上流側の端部に向かうにつれて徐々に低下させる。
 一方、2パス目の印刷では、ヘッドユニット20Kの副走査方向における上流側の端部(右)から上記のつなぎ目に差し掛かる位置までの間に配列されている各ノズルのノズル使用率を100%とする。また、2パス目の印刷では、上記のつなぎ目に差し掛かる位置からヘッドユニット20Kの副走査方向における下流側の端部(左)までの間に配列されている各ノズルのノズル使用率については、当該下流側の端部に配列されているノズルのノズル使用率が0%となるように、上記のつなぎ目に差し掛かる位置から当該下流側の端部に向かうにつれて徐々に低下させる。
 ここで、ノズル使用率とは、或る対象のノズルにおいて、1回の印刷動作のなかで印刷対象画素を間引かず印刷を行う割合を意味する。つまり、ノズル使用率は、下記の式で表すことができる。
 <ノズル使用率>=100%-<或る対象ノズルの主走査方向(スキャン方向)の画素間引きの割合>
 次に、反応液の印刷を考慮してつなぎ目補正を行った場合の印刷結果例について、図7~図9を参照して説明する。なお、図7~図9では、反応液に対応するヘッドユニット20Prとブラック(K)のインクに対応するヘッドユニット20Kを例に挙げて説明する。
 図7は、反応液とインクとでつなぎ目部分の画像割り振りを異ならせた場合の印刷結果例を示す図である。
 図7に示すように、反応液とインクとでつなぎ目部分の画像割り振りを異ならせた場合、1パス目の印刷では、反応液とインクとが重ならない部分(画素)があるため、インクだけが印刷された当該部分においてドットの広がり、液寄り、色滲み等が発生するおそれがある。また、2パス目の印刷でも、1パス目と同様に、反応液とインクとが重ならない部分(画素)があるため、当該2パス目の印刷によって、つなぎ目補正が行われた場合、つなぎ目部分において、ドットの広がり、液寄り、色滲み等が一段と発生し易くなり、画質が悪化する。
 図8は、反応液とインクとでつなぎ目部分の画像割り振りを同一とした場合の印刷結果例を示す図である。
 上述のように、反応液とインクとでつなぎ目部分の画像割り振りを異ならせた場合、つなぎ目部分の画質が悪化するため、反応液とインクとでつなぎ目部分の画像割り振りを同一とすることが考えられる。しかしながら、図8に示すように、反応液とインクとでつなぎ目部分の画像割り振りを同一とした場合であっても、反応液とインクとで着弾ずれがある場合、画像割り振りを異ならせた場合と同様に、つなぎ目部分において、画質が悪化する。
 そこで、本実施形態では、つなぎ目部分における画質の悪化を抑制するため、つなぎ目部分における反応液の画像割り振りを工夫している。図9は、つなぎ目部分において本実施形態の画像割り振りを採用した場合の印刷結果例を示す図である。
 図9に示すように、1パス目の反応液の印刷では、印刷対象画素の全体に反応液が行き亘るようにする。これにより、1パス目と2パス目の各印刷において、インクの着弾ずれが発生した場合でも、反応液とインクとが重ならない部分(画素)がなくなるため、上述したドットの広がり、液寄り、色滲み等の発生を抑制することができる。なお、1パス目の反応液の印刷では、印刷対象画素の全体に反応液が行き亘るようになっていればよく、例えば、上術したように記録素子22のノズルより吐出される反応液の表面張力が4色のインクの表面張力よりも低くなるように調整がなされているような場合には、印刷対象のすべての画素に対応した当該反応液の吐出を必ずしも行わなくてもよい。かかる場合には、4色のインクよりも少ない吐出量で反応液を印刷対象画素の全体に濡れ広がらせることが可能となるためである。
 次に、上述したつなぎ目となる領域(以下、単につなぎ目と称す)において「B」の文字画像を印刷する際の態様について、図10~図12を参照して説明する。
図10は、つなぎ目部分の「B」の文字画像を印刷する際の画像割り振りを反応液とインクとで同一とした場合の印刷態様の一例を示す図である。
 図10に示すように、例えば、ノズル解像度が360dpi、印刷解像度が720dpiである場合、つなぎ目では、3回(3パス)の主走査動作(印刷)が行われ、それ以外の領域では、2回(2パス)の主走査動作(印刷)が行われて「B」の文字画像が記録されるようになっている。なお、図10の例では、4色のインクに係る各記録ヘッド21を一つにまとめてカラーインク(color)に係る記録ヘッド21として表している。
 具体的には、まず、各記録ヘッド21の副走査方向における上流側の端部に設けられている記録素子22と、つなぎ目の副走査方向における上流側の端部と、が同じ画素ラインに位置した状態において、1回目(1パス目)の主走査動作が行われる。この1回目の主走査動作では、まず、つなぎ目の印刷進捗率が25%、当該つなぎ目と隣合う副走査方向における上流側の領域の印刷進捗率が0%、当該つなぎ目と隣合う副走査方向における下流側の領域の印刷進捗率が50%となるような所定の画像割り振りで反応液が印刷される。続けて、反応液(プライマー)に関する上記の画像割り振りと同一の画像割り振りでカラーインク(色材インク)が印刷される。
 次いで、記録媒体Pが所定の位置まで搬送された後、2回目(2パス目)の主走査動作が行われる。この2回目の主走査動作では、まず、つなぎ目の印刷進捗率が75%、当該つなぎ目と隣合う副走査方向における上流側の領域の印刷進捗率が50%、当該つなぎ目と隣合う副走査方向における下流側の領域の印刷進捗率が100%となるような所定の画像割り振りで反応液が印刷される。続けて、反応液に関する上記の画像割り振りと同一の画像割り振りでカラーインク(色材インク)が印刷される。
 次いで、記録媒体Pが所定の位置まで搬送されることにより各記録ヘッド21の副走査方向における下流側の端部に設けられている記録素子22と、つなぎ目の副走査方向における下流側の端部と、が同じ画素ラインに位置した状態において、3回目(3パス目)の主走査動作が行われる。この3回目の主走査動作では、まず、印刷進捗率が未だ100%に達していないつなぎ目、及び、当該つなぎ目と隣合う副走査方向における上流側の領域の印刷進捗率が100%となるような所定の画像割り振りで反応液が印刷される。続けて、反応液に関する上記の画像割り振りと同一の画像割り振りでカラーインク(色材インク)が印刷される。これにより、つなぎ目部分の「B」の文字画像の印刷が完了する。なお、図10に示す印刷態様にあっては、図8で説明したように、反応液とインクとで着弾ずれがある場合、画質が悪化するおそれがある。
 図11は、つなぎ目部分の「B」の文字画像を印刷する際の画像割り振りを反応液とインクとで異ならせた場合の印刷態様の一例を示す図である。
 図11に示すように、例えば、ノズル解像度が360dpi、印刷解像度が720dpiである場合、つなぎ目では、3回(3パス)の主走査動作(印刷)が行われ、それ以外の領域では、2回(2パス)の主走査動作(印刷)が行われて「B」の文字画像が記録されるようになっている。なお、図11の例では、図10と同様、4色のインクに係る各記録ヘッド21を一つにまとめてカラーインク(color)に係る記録ヘッド21として表している。
 具体的には、まず、各記録ヘッド21の副走査方向における上流側の端部に設けられている記録素子22と、つなぎ目の副走査方向における上流側の端部と、が同じ画素ラインに位置した状態において、1回目(1パス目)の主走査動作が行われる。この1回目の主走査動作では、まず、つなぎ目の印刷進捗率が25%、当該つなぎ目と隣合う副走査方向における上流側の領域の印刷進捗率が0%、当該つなぎ目と隣合う副走査方向における下流側の領域の印刷進捗率が50%となるような所定の画像割り振りで反応液が印刷される。続けて、つなぎ目の印刷進捗率が25%、当該つなぎ目と隣合う副走査方向における上流側の領域の印刷進捗率が0%、当該つなぎ目と隣合う副走査方向における下流側の領域の印刷進捗率が50%となるような所定の画像割り振りであって、反応液に関する上記の画像割り振りとは異なる画像割り振りでカラーインク(色材インク)が印刷される。
 次いで、記録媒体Pが所定の位置まで搬送された後、2回目(2パス目)の主走査動作が行われる。この2回目の主走査動作では、まず、つなぎ目の印刷進捗率が75%、当該つなぎ目と隣合う副走査方向における上流側の領域の印刷進捗率が50%、当該つなぎ目と隣合う副走査方向における下流側の領域の印刷進捗率が100%となるような所定の画像割り振りで反応液が印刷される。続けて、つなぎ目の印刷進捗率が75%、当該つなぎ目と隣合う副走査方向における上流側の領域の印刷進捗率が50%、当該つなぎ目と隣合う副走査方向における下流側の領域の印刷進捗率が100%となるような所定の画像割り振りであって、反応液に関する上記の画像割り振りとは異なる画像割り振りでカラーインク(色材インク)が印刷される。
 次いで、記録媒体Pが所定の位置まで搬送されることにより各記録ヘッド21の副走査方向における下流側の端部に設けられている記録素子22と、つなぎ目の副走査方向における下流側の端部と、が同じ画素ラインに位置した状態において、3回目(3パス目)の主走査動作が行われる。この3回目の主走査動作では、まず、印刷進捗率が未だ100%に達していないつなぎ目、及び、当該つなぎ目と隣合う副走査方向における上流側の領域の印刷進捗率が100%となるような所定の画像割り振りで反応液が印刷される。続けて、印刷進捗率が未だ100%に達していないつなぎ目、及び、当該つなぎ目と隣合う副走査方向における上流側の領域の印刷進捗率が100%となるような所定の画像割り振りであって、反応液に関する上記の画像割り振りとは異なる画像割り振りでカラーインク(色材インク)が印刷される。これにより、つなぎ目部分の「B」の文字画像の印刷が完了する。なお、図11に示す印刷態様にあっては、図7で説明したように、反応液とインクとでつなぎ目部分の画像割り振りを異ならせた場合、1パス目と2パス目の各主走査動作において、反応液とインクとが重ならない部分(画素)が発生するため、インクだけが印刷された当該部分においてドットの広がり、液寄り、色滲み等が発生し画質が悪化する。
 図12は、本実施形態の印刷態様であって、つなぎ目部分の「B」の文字画像を印刷する際の印刷態様の一例を示す図である。図13A~図13Cは、つなぎ目において各回(1回~3回)の主走査動作が行われた際の各記録素子22に対応するノズル使用率を示すグラフである。
 図12に示すように、例えば、ノズル解像度が360dpi、印刷解像度が720dpiである場合、つなぎ目では、3回(3パス)の主走査動作(印刷)が行われ、それ以外の領域では、2回(2パス)の主走査動作(印刷)が行われて「B」の文字画像が記録されるようになっている。なお、図12の例では、図10及び図11と同様、4色のインクに係る各記録ヘッド21を一つにまとめてカラーインク(color)に係る記録ヘッド21として表している。
 具体的には、まず、各記録ヘッド21の副走査方向における上流側の端部に設けられている記録素子22と、つなぎ目の副走査方向における上流側の端部と、が同じ画素ラインに位置した状態において、1回目(1パス目)の主走査動作が行われる。この1回目の主走査動作では、まず、つなぎ目の印刷進捗率が50%、当該つなぎ目と隣合う副走査方向における上流側の領域の印刷進捗率が0%、当該つなぎ目と隣合う副走査方向における下流側の領域の印刷進捗率が50%となるような所定の画像割り振りで反応液が印刷される。続けて、つなぎ目の印刷進捗率が25%、当該つなぎ目と隣合う副走査方向における上流側の領域の印刷進捗率が0%、当該つなぎ目と隣合う副走査方向における下流側の領域の印刷進捗率が50%となるような所定の画像割り振りでカラーインク(色材インク)が印刷される。この1回目の主走査動作では、図13Aに示すように、反応液に係る記録ヘッド21Prの各記録素子22のノズル使用率は、いずれも100%となるように調整されている。一方、カラーインクに係る記録ヘッド21(21Y,21M,21C,21K)の各記録素子22に関しては、つなぎ目の副走査方向における下流側から上流側にいくに従って各記録素子22のノズル使用率が下がるように調整されている。
 次いで、記録媒体Pが所定の位置まで搬送された後、2回目(2パス目)の主走査動作が行われる。この2回目の主走査動作では、まず、つなぎ目の印刷進捗率が100%、当該つなぎ目と隣合う副走査方向における上流側の領域の印刷進捗率が50%、当該つなぎ目と隣合う副走査方向における下流側の領域の印刷進捗率が100%となるような所定の画像割り振りで反応液が印刷される。続けて、つなぎ目の印刷進捗率が75%、当該つなぎ目と隣合う副走査方向における上流側の領域の印刷進捗率が50%、当該つなぎ目と隣合う副走査方向における下流側の領域の印刷進捗率が100%となるような所定の画像割り振りでカラーインク(色材インク)が印刷される。この2回目の主走査動作では、図13Bに示すように、反応液に係る記録ヘッド21Prとカラーインクに係る記録ヘッド21(21Y,21M,21C,21K)のそれぞれの各記録素子22のノズル使用率は、いずれも100%となるように調整されている。
 次いで、記録媒体Pが所定の位置まで搬送されることにより各記録ヘッド21の副走査方向における下流側の端部に設けられている記録素子22と、つなぎ目の副走査方向における下流側の端部と、が同じ画素ラインに位置した状態において、3回目(3パス目)の主走査動作が行われる。この3回目の主走査動作では、まず、印刷進捗率が未だ100%に達していないつなぎ目と隣合う副走査方向における上流側の領域の印刷進捗率が100%となるような所定の画像割り振りで反応液が印刷される。続けて、印刷進捗率が未だ100%に達していないつなぎ目と当該つなぎ目と隣合う副走査方向における上流側の領域の印刷進捗率がそれぞれ100%となるような所定の画像割り振りでカラーインク(色材インク)が印刷される。これにより、つなぎ目部分の「B」の文字画像の印刷が完了する。この3回目の主走査動作では、図13Cに示すように、カラーインクに係る記録ヘッド21(21Y,21M,21C,21K)の各記録素子22のノズル使用率は、つなぎ目の副走査方向における下流側から上流側にいくに従って各記録素子22のノズル使用率が上がるように調整されている。なお、つなぎ目における反応液の印刷は、2回目の主走査動作で完了しているため、図13Cでは、つなぎ目における反応液に係る記録ヘッド21Prの各記録素子22に対応するノズル使用率は表示されないようになっている。
 次に、本実施形態におけるつなぎ目以外の領域での印刷態様について、図14及び図15を参照して説明する。
 図14は、つなぎ目以外の領域でのカラーインクを対象とした印刷態様の一例を示す図である。このカラーインクを対象とした印刷態様は、同じ画素ラインを複数回(例えば、2回(2パス))で印刷することを特徴としている。
 図14に示すように、1パス目の印刷では、印刷進捗率が12.5%となるように、図中の全画素ラインL1~L12のうち画素ラインL1,L5,L9を対象として各画素ラインL1,L5,L9の半分の画素について印刷する。次に、2パス目の印刷では、印刷進捗率が25%となるように、画素ラインL2,L6,L10を対象として各画素ラインL2,L6,L10の半分の画素について印刷する。次に、3パス目の印刷では、印刷進捗率が37.5%となるように、画素ラインL3,L7,L11を対象として各画素ラインL3,L7,L11の半分の画素について印刷する。次に、4パス目の印刷では、印刷進捗率が50%となるように、画素ラインL4,L8,L12を対象として各画素ラインL4,L8,L12の半分の画素について印刷する。次に、5パス目の印刷では、印刷進捗率が62.5%となるように、画素ラインL1,L5,L9を対象として各画素ラインL1,L5,L9の残り半分の画素について印刷する。次に、6パス目の印刷では、印刷進捗率が75%となるように、画素ラインL2,L6,L10を対象として各画素ラインL2,L6,L10の残り半分の画素について印刷する。次に、7パス目の印刷では、印刷進捗率が87.5%となるように、画素ラインL3,L7,L11を対象として各画素ラインL3,L7,L11の残り半分の画素について印刷する。次に、8パス目の印刷では、印刷進捗率が100%となるように、画素ラインL4,L8,L12を対象として各画素ラインL4,L8,L12の残り半分の画素について印刷する。
 図15は、つなぎ目以外の領域での反応液を対象とした印刷態様の一例を示す図である。この反応液を対象とした印刷態様は、同じ画素ラインを1回で印刷することを特徴としている。
 図15に示すように、1パス目の印刷では、印刷進捗率が25%となるように、図中の全画素ラインL1~L12のうち画素ラインL1,L5,L9を1回で印刷する。次に、2パス目の印刷では、印刷進捗率が50%となるように、画素ラインL2,L6,L10を1回で印刷する。次に、3パス目の印刷では、印刷進捗率が75%となるように、画素ラインL3,L7,L11を1回で印刷する。次に、4パス目の印刷では、印刷進捗率が100%となるように、画素ラインL4,L8,L12を1回で印刷する。なお、5パス目~8パス目については、図14で示したようにカラーインクの印刷のみが行われる。
 図16は、カラーインクだけではなく反応液についても同じ画素ラインを複数回で印刷した場合の印刷態様の一例を示す図である。なお、この例では、各回の印刷におけるカラーインクと反応液との画像割り振りは互いに同一であるものとする。また、この例では、4回(4パス)の主走査動作(印刷)が行われて「B」の文字画像が記録されるようになっている。ノズル解像度は360dpi、印刷解像度は720dpiである。
 図16に示すように、まず、1回目(1パス目)の印刷が行われると、印刷進捗率が25%となるような所定の画像割り振りで反応液が印刷される。続けて、反応液に関する上記の画像割り振りと同一の画像割り振りでカラーインクが印刷される。次いで、記録媒体Pが所定の位置まで搬送された後、2回目(2パス目)の印刷が行われる。この2回目の印刷では、まず、印刷進捗率が50%となるような所定の画像割り振りで反応液が印刷される。続けて、反応液に関する上記の画像割り振りと同一の画像割り振りでカラーインクが印刷される。次いで、記録媒体Pが所定の位置まで搬送された後、3回目(3パス目)の印刷が行われる。この3回目の印刷では、まず、印刷進捗率が75%となるような所定の画像割り振りで反応液が印刷される。続けて、反応液に関する上記の画像割り振りと同一の画像割り振りでカラーインクが印刷される。次いで、記録媒体Pが所定の位置まで搬送された後、4回目(4パス目)の印刷が行われる。この4回目の印刷では、まず、印刷進捗率が100%となるような所定の画像割り振りで反応液が印刷される。続けて、反応液に関する上記の画像割り振りと同一の画像割り振りでカラーインクが印刷される。これにより、「B」の文字画像の印刷が完了する。なお、図16に示す印刷態様にあっては、図8で説明したように、反応液とインクとで着弾ずれがある場合、画質が悪化するおそれがある。
 図17は、カラーインクだけではなく反応液についても同じ画素ラインを複数回で印刷した場合の印刷態様の一例を示す図である。なお、この例では、各回の印刷におけるカラーインクと反応液との画像割り振りを異ならせている。また、この例では、4回(4パス)の印刷(主走査動作)が行われて「B」の文字画像が記録されるようになっている。ノズル解像度は360dpi、印刷解像度は720dである。
 図17に示すように、まず、1回目(1パス目)の印刷が行われると、印刷進捗率が25%となるような所定の画像割り振りで反応液が印刷される。続けて、印刷進捗率が25%となるような所定の画像割り振りであって、反応液に関する上記の画像割り振りとは異なる画像割り振りでカラーインクが印刷される。次いで、記録媒体Pが所定の位置まで搬送された後、2回目(2パス目)の印刷が行われる。この2回目の印刷では、まず、印刷進捗率が50%となるような所定の画像割り振りで反応液が印刷される。続けて、印刷進捗率が50%となるような所定の画像割り振りであって、反応液に関する上記の画像割り振りとは異なる画像割り振りでカラーインクが印刷される。次いで、記録媒体Pが所定の位置まで搬送された後、3回目(3パス目)の印刷が行われる。この3回目の印刷では、まず、印刷進捗率が75%となるような所定の画像割り振りで反応液が印刷される。続けて、印刷進捗率が75%となるような所定の画像割り振りであって、反応液に関する上記の画像割り振りとは異なる画像割り振りでカラーインクが印刷される。次いで、記録媒体Pが所定の位置まで搬送された後、4回目(4パス目)の印刷が行われる。この4回目の印刷では、まず、印刷進捗率が100%となるような所定の画像割り振りで反応液が印刷される。続けて、印刷進捗率が100%となるような所定の画像割り振りであって、反応液に関する上記の画像割り振りとは異なる画像割り振りでカラーインクが印刷される。これにより、「B」の文字画像の印刷が完了する。なお、図17に示す印刷態様にあっては、図7で説明したように、反応液とインクとで画像割り振りを異ならせた場合、各回の印刷において、反応液とインクとが重ならない部分(画素)が発生するため、インクだけが印刷された当該部分においてドットの広がり、液寄り、色滲み等が発生し画質が悪化する。
 図18は、本実施形態の印刷態様であって、つなぎ目以外の領域の「B」の文字画像を印刷する際の印刷態様の一例を示す図である。なお、この例では、4回(4パス)の主走査動作(印刷)が行われて「B」の文字画像が記録されるようになっている。ノズル解像度は360dpi、印刷解像度は主走査方向720dpi、副走査方向720dpiである。反応液に関しては、1回目と2回目の主走査動作で印刷が完了するようになっている。
 図18に示すように、まず、1回目(1パス目)の印刷が行われると、印刷進捗率が50%となるように、すなわち印刷対象領域の全画素ラインのうちの半分の画素ラインに対して反応液が印刷されるようになっている。続けて、印刷進捗率が25%となるような所定の画像割り振りでカラーインクが印刷される。ここで、カラーインクについては、1回目の印刷において反応液が印刷された画素ラインを対象として印刷が行われるようになっている。
 次いで、2回目(2パス目)の印刷が行われると、印刷進捗率が100%となるように、すなわち印刷対象領域の全画素ラインのうちの残り半分の画素ラインに対して反応液が印刷されるようになっている。続けて、印刷進捗率が50%となるような所定の画像割り振りでカラーインク(色材インク)が印刷される。
 次いで、3回目(3パス目)の印刷が行われると、印刷進捗率が75%となるような所定の画像割り振りでカラーインク(色材インク)が印刷される。なお、反応液については、2回目の印刷において印刷進捗率が100%に達しているため、3回目及び4回目の主走査動作では、当該反応液の印刷は行われないようになっている。
 次いで、4回目(4パス目)の印刷が行われると、印刷進捗率が100%となるような所定の画像割り振りでカラーインク(色材インク)が印刷される。これにより、「B」の文字画像の印刷が完了する。なお、図示は省略するが、つなぎ目において画像の記録が行われるとき(図4、図5参照)と同様に、つなぎ目以外において画像の記録が行われる際も、カラーインクに係る記録ヘッド21(21Y,21M,21C,21K)の各記録素子22のノズル使用率を、当該各記録素子22の位置に応じて変更可能である。
 以上のように、本実施形態のインクジェット記録装置1は、インクを記録媒体Pに吐出するインク吐出部を有する記録ヘッド21Y,21M,21C,21K及び記録媒体Pに吐出されたインクを定着させる反応液を吐出する反応液吐出部を有する記録ヘッド21Prと記録媒体Pとを主走査方向に相対移動させながら記録媒体Pにインク及び/又は反応液を吐出させた後、記録ヘッド21Pr,21Y,21M,21C,21Kと記録媒体Pとを主走査方向に直交する副走査方向に相対移動させる一連の動作を繰り返し行うことで記録媒体P上にインクが定着された画像を形成するインクジェット記録装置1であって、記録ヘッド21Y,21M,21C,21Kによるインクの吐出と記録ヘッド21Prによる反応液の吐出とを制御する制御部40を備え、制御部40は、上記の一連の動作を複数回行うことで少なくとも記録ヘッド21Y,21M,21C,21Kによるインクの吐出が複数回行われた印刷領域において、上記の一連の動作ごとの記録ヘッド21Prによる反応液の印刷進捗率が記録ヘッド21Y,21M,21C,21Kによるインクの印刷進捗率よりも高くなるように、記録ヘッド21Y,21M,21C,21Kによるインクの吐出と記録ヘッド21Prによる反応液の吐出とを制御する。
 このような構成によれば、インクの吐出が複数回行われる印刷領域において、当該インクの吐出が反応液の吐出よりも先に行われることに起因して発生するドットの広がり、液寄り、色滲み等を抑制することができる。これにより、インクの吐出が複数回行われる印刷領域での画像品質の劣化を抑制することができる。
 また、制御部40は、記録ヘッド21Y,21M,21C,21Kによるインクの吐出が複数回行われる印刷領域において、記録ヘッド21Prによる反応液の吐出が記録ヘッド21Y,21M,21C,21Kによるインクの吐出よりも先に行われるように、記録ヘッド21Y,21M,21C,21Kによるインクの吐出と記録ヘッド21Prによる反応液の吐出とを制御する。
 このような構成によれば、インクの吐出が複数回行われる印刷領域において、当該インクの吐出が反応液の吐出よりも先に行われることに起因して発生するドットの広がり、液寄り、色滲み等をより効果的に抑制することができる。
 また、上記の印刷領域は、上記の一連の動作を複数回行うことにより記録ヘッド21Prによる反応液の吐出が複数回行われる領域であるので、吐出されたインクを記録媒体Pに確実に定着させることができる。
 また、記録ヘッド21Pr,21Y,21M,21C,21Kのそれぞれは、主走査方向に対して記録素子群(複数の記録素子22)が並列となるように配置され、制御部40は、少なくとも一回の上記一連の動作によって、反応液とインクとを同じ印刷領域に吐出可能に記録ヘッド21Y,21M,21C,21Kによるインクの吐出と記録ヘッド21Prによる反応液の吐出とを制御する。これにより、キャリッジ200のコンパクト化を図ることができるので、装置が大型化してしまうことを抑制することができる。また、反応液の吐出とインクの吐出を効率良く行うことができる。
 また、上記の印刷領域は、一回の上記一連の動作によって画像が形成される画像形成領域の副走査方向における端部のつなぎ目となる領域であり、当該つなぎ目となる領域では、他の領域に比べて、上記一連の動作の回数が多く設定される。これにより、つなぎ目となる領域において発生しやすい色ムラや筋等の補正処理を好適に行うことができる。
 また、制御部40は、記録ヘッド21Y,21M,21C,21Kによるインクの吐出が複数回行われる領域において当該インクの吐出が複数回行われる際に、当該領域の副走査方向における位置に応じてインク吐出部(複数の記録素子22)のノズル使用率を変更するので、上記の色ムラや筋等の補正処理をより好適に行うことができる。
 なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
 例えば、上記実施形態では、主走査動作においてヘッドユニット20を走査させ、副走査動作において記録媒体Pを搬送する例を用いて説明したが、これに限定する趣旨ではない。例えば、主走査動作では、ヘッドユニット20を固定して記録媒体Pを主走査方向に搬送してもよい。また、副走査動作では、記録媒体Pを固定してヘッドユニット20を副走査方向に移動させてもよい。
 また、上記実施形態では、各主走査動作において図1に示される+X方向にヘッドユニット20を移動させる例を用いて説明したが、これに限定する趣旨ではない。これに代えて、ヘッドユニット20の移動方向を主走査動作ごとに+X方向及び-X方向に切り替えてもよい。また、1回の主走査動作においてヘッドユニット20が+X方向及び-X方向に往復移動する態様であってもよい。なお、これらの態様の場合、キャリッジ200の両サイド、すなわち図1に示すイエロー(Y)のインクに対応するヘッドユニット20Yの右側と、ブラック(K)のインクに対応するヘッドユニット20Kの左側と、のそれぞれに反応液に対応するヘッドユニット20Prを配設するようにする。
 また、上記実施形態では、反応液と4色のインクのそれぞれの記録ヘッド21の複数の記録素子22が副走査方向に一例に配置され長尺のヘッドユニット20を構成しているが、各記録ヘッド21におけるノズル列は、1列に限られず、複数の列であってもよい。また、各記録ヘッド21内に複数のヘッドチップ(記録素子22が副走査方向に一例に配置され長尺のヘッドチップ)を具備するようにしてもよい。
 また、上記実施形態では、各記録ヘッド21を主走査方向に対して並列となるように配置しているが、例えば、図19に示すように、反応液に係る記録ヘッド21を、それ以外の記録ヘッド21、すなわち4色のインクに係る各記録ヘッド21に対して副走査方向にずらすことによって、当該反応液に係る記録ヘッド21の一部の記録素子22が4色のインクに係る各記録ヘッド21の記録素子22と主走査方向において並列となるように、各記録ヘッド21を構成するようにしてもよい。かかる場合、主走査方向において反応液に係る記録ヘッド21の記録素子22と4色のインクに係る各記録ヘッド21の記録素子22とが並列となる部分では、キャリッジ200の主走査方向への一回の走査によって、反応液、並びに、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のインク(色材インク)を同じ印刷領域に印刷可能となっている。
 本発明の実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
 本発明は、インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法に利用することができる。
1 インクジェット記録装置
2 外部装置
10 搬送部
11a 駆動ローラー
11b 従動ローラー
12 駆動モーター
13 搬送ベルト
200 キャリッジ
201 支持部
20,20Pr,20Y,20M,20C,20K ヘッドユニット
21,21Pr,21Y,21M,21C,21K 記録ヘッド
22 記録素子
25 駆動部
30 主走査部
31 キャリッジレール
40 制御部
41 CPU
42 RAM
43 ROM
44 記憶部
50 画像処理部
60 インク受容部
101 インターフェース
102 バス
P 記録媒体

Claims (9)

  1.  インクを記録媒体に吐出するインク吐出部を有する第1の記録ヘッド及び記録媒体に吐出されたインクを定着させる反応液を吐出する反応液吐出部を有する第2の記録ヘッドと記録媒体とを第1の方向に相対移動させながら記録媒体にインク及び/又は反応液を吐出させた後、前記第1及び第2の記録ヘッドと記録媒体とを前記第1の方向に直交する第2の方向に相対移動させる一連の動作を繰り返し行うことで記録媒体上にインクが定着された画像を形成するインクジェット記録装置であって、
     前記第1の記録ヘッドによるインクの吐出と前記第2の記録ヘッドによる反応液の吐出とを制御する制御部を備え、
     前記制御部は、前記一連の動作を複数回行うことで少なくとも前記第1の記録ヘッドによるインクの吐出が複数回行われた印刷領域において、前記一連の動作ごとの前記第2の記録ヘッドによる反応液の印刷進捗率が前記第1の記録ヘッドによるインクの印刷進捗率よりも高くなるように、前記第1の記録ヘッドによるインクの吐出と前記第2の記録ヘッドによる反応液の吐出とを制御する、
     ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2.  前記制御部は、前記第1の記録ヘッドによるインクの吐出が複数回行われる印刷領域において、前記第2の記録ヘッドによる反応液の吐出が前記第1の記録ヘッドによるインクの吐出よりも先に行われるように、前記第1の記録ヘッドによるインクの吐出と前記第2の記録ヘッドによる反応液の吐出とを制御する、
     ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3.  前記印刷領域は、前記一連の動作を複数回行うことにより前記第2の記録ヘッドによる反応液の吐出が複数回行われる領域である、
     ことを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置。
  4.  前記第1の記録ヘッドと前記第2の記録ヘッドとのそれぞれは、前記第1の方向に対して前記インク吐出部と前記反応液吐出部とが並列となるように配置され、
     前記制御部は、少なくとも一回の前記一連の動作によって、前記反応液と前記インクとを少なくとも一部が同じ印刷領域に吐出可能に前記第1の記録ヘッドによるインクの吐出と前記第2の記録ヘッドによる反応液の吐出とを制御する、
     ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  5.  前記印刷領域は、一回の前記一連の動作によって画像が形成される画像形成領域の前記第2の方向における端部のつなぎ目となる領域であり、
     前記つなぎ目となる領域では、他の領域に比べて、前記一連の動作の回数が多く設定される、
     ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  6.  前記制御部は、前記第1の記録ヘッドによるインクの吐出が複数回行われる領域において前記インクの吐出が複数回行われる際に、当該領域の前記第2の方向における位置に応じて前記インク吐出部のノズル使用率を変更する、
     ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  7.  前記反応液吐出部から吐出される前記反応液の表面張力が前記インク吐出から吐出される前記インクの表面張力よりも低くなるように前記反応液及び前記インクのそれぞれが調整されている、
     ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  8.  前記制御部は、前記記録媒体が吸収基材である場合、前記記録媒体が非吸収基材である場合に比べて、前記反応液吐出部から吐出される前記反応液の単位面積あたりの最大吐出量が増加するように前記第2の記録ヘッドによる反応液の吐出を制御する、
     ことを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  9.  インクを記録媒体に吐出するインク吐出部を有する第1の記録ヘッド及び記録媒体に吐出されたインクを定着させる反応液を吐出する反応液吐出部を有する第2の記録ヘッドと記録媒体とを第1の方向に相対移動させながら記録媒体にインク及び/又は反応液を吐出させた後、前記第1及び第2の記録ヘッドと記録媒体とを前記第1の方向に直交する第2の方向に相対移動させる一連の動作を繰り返し行うことで記録媒体上にインクが定着された画像を形成するインクジェット記録装置によるインクジェット記録方法であって、
     前記第1の記録ヘッドによるインクの吐出と前記第2の記録ヘッドによる反応液の吐出とを制御する制御工程を含み、
     前記制御工程では、前記一連の動作を複数回行うことで少なくとも前記第1の記録ヘッドによるインクの吐出が複数回行われた印刷領域において、前記一連の動作ごとの前記第2の記録ヘッドによる反応液の印刷進捗率が前記第1の記録ヘッドによるインクの印刷進捗率よりも高くなるように、前記第1の記録ヘッドによるインクの吐出と前記第2の記録ヘッドによる反応液の吐出とを制御する、
     ことを特徴とするインクジェット記録方法。
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