WO2023100536A1 - 測定装置 - Google Patents

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勝弘 小山
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Abstract

本発明によれば、測定装置は、第1の光を発する第1の発光部と、第1の面と、前記第1の面に対向し前記第1の面よりも面積が大きい第2の面と、前記第1の面と前記第2の面とを接続し前記第1の光を前記第2の面に向けて通す第1の壁面と、を有する集光部と、前記第1の面に配置され、前記第2の面から前記生体に照射され前記生体から戻ってきた前記第1の光を受光する受光部と、前記受光部からの出力を受けて前記生体にかかる数値情報を演算する演算部と、を備える。

Description

測定装置
 本発明は、測定装置に関する。
 血液中のグルコース濃度などの生体の数値情報には、採血という手段を用いて測定されるものがある。しかしながら、近年は、採血による患者の肉体的負担や感染症など対する懸念を回避すべく、採血が不要な光学式の測定技術が開発されている(例えば特許文献1参照)。
特開2011-62335号公報
 例えば、真皮層の間質液に含まれるグルコースの濃度は、血液中のグルコースの濃度と相関があり、真皮層の間質液に含まれるグルコースの濃度を検出できれば、血液中のグルコースの濃度を推定することができる。光学式の測定技術によれば、グルコースに吸収されやすい特定の波長の光が生体表面に照射される。そして、真皮層を介して皮膚から戻ってきた光の強度に基づいて、真皮層の間質液に含まれるグルコースの濃度が検出される。
 上記の方法によって血液中のグルコースの濃度を求める場合、発光部が発した光の量に対する受光部に入射する生体からの戻り光の量、即ち光の利用効率は、できるだけ大きいことが望まれる。光の利用効率が小さい場合、検出される戻り光の量を所定量以上とするために、発光部および受光部の一方または両方の数を増やすなどコストがかかる措置が必要となるからである。
 本発明は、光の利用効率を向上させた測定装置を提供することを目的とする。
 本発明によれば、測定装置は、第1の光を発する第1の発光部と、第1の面と、前記第1の面に対向し前記第1の面よりも面積が大きい第2の面と、前記第1の面と前記第2の面とを接続し前記第1の光を前記第2の面に向けて通す第1の壁面と、を有する集光部と、前記第1の面に配置され、前記第2の面から前記生体に照射され前記生体から戻ってきた前記第1の光を受光する受光部と、前記受光部からの出力を受けて前記生体にかかる数値情報を演算する演算部と、を備える。
 本発明によれば、光の利用効率を向上させた測定装置を提供することができる。
図1は、グルコースと、皮膚の主要な構成成分であるアルブミンと、による赤外光の吸収特性を説明するための図である。 図2は、生体に照射された光の進路のバリエーションを説明するための模式的な図である。 図3は、真皮層内で反射して戻ってくる光の強度の皮膚表面での分布を説明するための図である。 図4は、実施形態にかかるグルコース測定装置の構成の一例を示す模式的な図である。 図5は、実施形態にかかる台形プリズムを天面側から見た外観図である。 図6は、実施形態にかかる台形プリズムを図5に示された切断線VI-VIで切断した断面図である。 図7は、実施形態にかかる台形プリズムを図5に示された切断線VII-VIIで切断した断面図である。 図8は、実施形態にかかる受光モジュールの構成の一例を示す模式的な図である。 図9は、実施形態にかかる台形プリズムと、その周辺の構成要素と、の配置の関係の一例を説明するための模式的な図である。 図10は、実施形態にかかる台形プリズムの高さHと光の利用効率との関係の一例を示す図である。 図11は、実施形態にかかる台形プリズムと、その周辺の構成要素と、を支持する構造の一例を示す斜視図である。 図12は、図11に示された構造を切断線XII-XIIで切断した断面図である。 図13は、実施形態にかかるグルコース測定装置の動作の一例を示すフローチャートである。 図14は、実施形態にかかる集光部の別の例としてのフードの上面図である。 図15は、実施形態にかかる集光部の別の例としてのフードの下面図である。 図16は、実施形態にかかる集光部の別の例としてのフードの側面図である。 図17は、実施形態にかかる集光部の別の例としてのフードを図15に示された切断線XVII-XVIIで切断した断面図である。 図18は、実施形態にかかる集光部の別の例としてのフードと、その周辺の構成要素と、の配置の関係の一例を説明するための模式的な図である。
 本発明にかかる測定装置は、生体に関する数値情報を測定する光学式の測定装置である。生体に関する数値情報は、例えば、血液中のグルコースの濃度、または脈波などである。生体は、人であってもよいし、家畜など人以外の生体であってもよい。一例として、人の血液中のグルコースの濃度を測定するグルコース測定装置を説明する。なお、本発明にかかる光学式の測定装置は、グルコース測定装置だけに限定されない。例えば、本発明にかかる光学式の測定装置は、生体の脈波を測定する脈波測定装置にも適用可能である。本発明にかかる光学式の測定装置は、腕時計に実装することが可能であるし、腕時計型のデバイスとして構成することも可能である。本発明にかかる光学式の測定装置は、血液に含まれる特定の成分の濃度を測定する測定装置にも適用可能である。
 以下に図面を参照して、実施形態にかかるグルコース測定装置を説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではない。
(実施形態にかかるグルコース測定装置1で使用される光の波長)
 実施形態にかかるグルコース測定装置1は、人体の表皮に対して赤外光を照射して、生体の表皮から戻ってくる光の強度に基づいて血液中のグルコースの濃度を測定する。
 前述したように、真皮層の間質液に含まれるグルコースの濃度と、血液中のグルコースの濃度とは、相関関係がある。そこで、実施形態では、真皮層の間質液に含まれるグルコースの濃度を直接の検出の対象とする。
 真皮層の間質液に含まれるグルコースの濃度を精度よく検出するためには、検出に使用される光は、グルコースに吸収され易い特性を有するだけでなく、表皮を透過して真皮層に伝播できるように、皮膚の構成成分などによって吸収され難い特性を有していることが望ましい。
 図1は、グルコースと、皮膚の主要な構成成分であるアルブミンと、による赤外光の吸収特性を説明するための図である。本図の横軸は、赤外光の波長を示しており、縦軸は、吸光度(Absorbance : Abs)を示している。本図から、1500nm~1700nmの帯域(図中の範囲100)の光が、アルブミンによって吸収され難く、グルコースによって吸収され易いことが読み取れる。
 そこで、1500nm~1700nmの範囲から選択された波長の光が、グルコースの検出に使用される。1500nm~1700nmの範囲から選択された波長の、グルコースの検出に用いられる光を、第1の光と表記する。
 なお、真皮層は、表皮の直下に存在する。表皮の厚さは、生体の部位毎に異なる場合がある。また、同一の部位であっても、表皮の厚さには個体差が存在する。表皮の厚さの違いが検出値に与える影響を小さくするために、第1の光に加えて、1500nm~1700nmの範囲と異なる範囲から選択された波長の光が使用される。この光を、第2の光と表記する。なお、第2の光は、一例では、アルブミンにある程度吸収され、かつアルブミンおよびグルコースの両方に対して平坦な吸収特性を有する、1000nm~1400nmの範囲(図中の範囲101)から選択された波長の光である。
(真皮層への入射光の反射について)
 図2は、生体に照射された光の進路のバリエーションを説明するための模式的な図である。ここで照射される光は、例えば1500nm~1700nmの帯域の光である。人体の皮膚は、最も外側を表皮層によって覆われている。真皮層は、表皮層の下に存在する。真皮層のさらに下には、皮下組織が存在する。人体の前腕の場合、表皮層、真皮層、および皮下組織の厚さは、それぞれ、0.2mm、2mm、0.9m程度である。
 生体に光200が照射されると、光200の一部は、光201のように、表皮層の表面において反射される。生体に照射された光200のうちの残りの光は、表皮層に侵入して、表皮層に侵入した光202のうちの一部は、光203のように、表皮層内で反射して生体外に戻る。
 表皮層に侵入した光202のうちの残りの部分は、表皮層の下の真皮層に侵入する。真皮層に侵入した光204のうちの一部は、光205や光206のように、真皮層内で反射して生体外に戻る。
 真皮層に侵入した光204うちの残りの部分は、真皮層の下の皮下組織に侵入する。皮下組織に侵入した光207のうちの一部は、光208のように、皮下組織内で反射して生体外に戻る。
 反射光、つまり光201、光203、光205、光206、および光208、のうちの、真皮層内で反射して戻ってくる光である光205、光206をできるだけ多く集めることができれば、真皮層中のグルコースの濃度を精度よく検出することができる。
 図3は、真皮層内で反射して戻ってくる光の強度の皮膚表面からの距離に対する分布を説明するための図である。
 本図の横軸は、皮膚表面における光が照射された位置を原点Oとした、皮膚表面における原点Oからの離間距離を示している。縦軸は、原点Oに照射した光の量を100%とした場合の、例えば光205、光206のような真皮層内で反射して戻ってきた光子の量の割合を示している。なお、本図は、モンテカルロ法による光伝播のシミュレーションによって得られたものである。光学値としては、一般的な人体の組成の光学値が採用されている。
 図3に示されるように、真皮層内で反射して戻ってくる光の強度は、原点Oにおいて最も強く、原点Oから遠ざかるに従って低下する。原点Oから3mmだけ離間した位置では、真皮層内で反射して戻ってくる光の強度がごくわずかとなり、原点Oから4mmだけ離間した位置では、真皮層内で反射して戻ってくる光の強度がほとんどゼロとなる。
 つまり、真皮層内で反射して戻ってくる光の強度は原点Oにおいて最も強くなることと、真皮層内で反射して戻ってくる光は原点Oから離間した距離が4mmまでの範囲に分布することがわかる。
 実施形態では、上記の知見を踏まえて、真皮層内で反射して戻ってくる光を効率的に集めることができるように、グルコース測定装置1には、皮膚表面に押し当てられて人体からの戻り光を集める集光部として、台形プリズム(台形プリズム2)が設けられる。台形プリズム2の詳細については後述する。
(実施形態にかかるグルコース測定装置の構成)
 図4は、実施形態にかかるグルコース測定装置1の構成の一例を示す模式的な図である。グルコース測定装置1は、台形プリズム2、第1の発光素子3-1、第2の発光素子3-2、第1の三角プリズム4-1、第2の三角プリズム4-2、受光モジュール5、制御回路6、および表示装置7を備える。
 第1の発光素子3-1は、第1の光を発する。第1の発光素子3-1としては、例えば、赤外光通信の分野で広く使われている、1550nmの波長の光を発するレーザダイオードが、第1の発光素子3-1として採用され得る。
 なお、第1の発光素子3-1は、第1の発光部の一例である。1500nm~1700nmの範囲100から選択された波長を発するものであれば、任意の光源が第1の発光部として採用され得る。
 第1の発光素子3-1は、コリメートされた光を発することができるよう、内部にコリメートレンズを備える。なお、コリメートレンズは、第1の発光素子3-1の外部に設けられてもよい。
 第2の発光素子3-2は、第2の光を発する。第2の発光素子3-2としては、例えば、赤外光通信の分野で広く使われている、1310nmの波長の光を発するレーザダイオードが、第2の発光素子3-2として採用され得る。
 なお、第2の発光素子3-2は、第2の発光部の一例である。1500nm~1700nmの範囲100と異なる範囲から選択された波長の光を発するものであれば、任意の光源が第2の発光部として採用され得る。
 第2の発光素子3-2は、コリメートされた光を発することができるよう、内部にコリメートレンズを備える。なお、コリメートレンズは、第2の発光素子3-2の外部に設けられてもよい。
 台形プリズム2は、平行な2つの面と、当該平行な2つの面を接続する当該平行な2つの面に対して傾斜した4つの側壁と、を有する、所定の光を透過する媒質で充たされた光学素子である。ここでは、所定の光は、測定に使用される光、即ち第1の光および第2の光である。所定の光を透過する媒質は、例えばガラスまたは透明プラスチックなどの光透過性物質である。台形プリズム2は、集光部の一例であり、第1の光学素子の一例である。
 便宜的に、台形プリズム2が有する平行な2つの面のうちの面積が広いほうの面を、底面と表記する。台形プリズム2が有する平行な2つの面のうちの面積が狭いほうの面を、天面と表記する。なお、台形プリズム2の4つの側壁のうちの測定に使用される光が入射される側壁(後述される側壁2cおよび側壁2d)が、平行な2つの面に対して傾斜している限り、他の側壁(後述される側壁2eまたは側壁2f)は、平行な2つの面に対して必ずしも傾斜していなくてもよい。当該他の側壁は、平行な2つの面に対して垂直であってもよい。
 グルコース濃度の測定時には、台形プリズム2の底面に人体150が押し当てられる。なお、本図の例では、人体150は手指であることとしている。台形プリズム2の底面に押し当てられる人体150の部位は手指に限定されない。
 第1の三角プリズム4-1および第2の三角プリズム4-2は、三角柱の形状を有する、測定に使用される光を透過する媒質で充たされた光学素子である。第1の三角プリズム4-1および第2の三角プリズム4-2の屈折率は、台形プリズム2の屈折率と等しい。所定の光を透過する媒質は、例えばガラスまたは透明プラスチックなどの光透過性物質である。なお、第1の三角プリズム4-1は、第2の光学素子の一例である。
 第1の発光素子3-1によって発せられた第1の光は、第1の三角プリズム4-1を介して台形プリズム2の側壁の壁面から台形プリズム2に入射し、台形プリズム2の底面に至る。台形プリズム2の底面に人体150が押し当てられている場合、台形プリズム2の底面から第1の光が人体150に照射され、人体150から戻ってきた第1の光が台形プリズム2の底面に入射する。台形プリズム2の入射した人体150から戻ってきた第1の光は、台形プリズム2内を多重反射して、または多重反射しないで直接に、台形プリズム2の天面に集光される。
 第2の発光素子3-2によって発せられた第2の光は、第2の三角プリズム4-2を介して台形プリズム2の側壁の壁面から台形プリズム2に入射し、台形プリズム2の底面に至る。台形プリズム2の底面に人体150が押し当てられている場合、台形プリズム2の底面から第2の光が人体150に照射され、人体150から戻ってきた第2の光が台形プリズム2の底面に入射する。台形プリズム2の入射した人体150から戻ってきた第2の光は、台形プリズム2内を多重反射して、または多重反射しないで直接に、台形プリズム2の天面に集光される。
 台形プリズム2の天面には、受光モジュール5が配置される。受光モジュール5は受光部の一例である。受光部としては、第1の光および第2の光を共に検出できるものであれば、任意のモジュールが採用され得る。第1の光が1550nmの波長の光であり、第2の光が1310nmの波長の光である場合、例えば、GaAsを用いた受光素子を有する受光モジュールが、受光部として採用され得る。
 第1の光または第2の光が台形プリズム2の天面を介して受光モジュール5の受光素子(後述される受光素子51)に入射すると、受光モジュール5は、入射した光の強度に応じた電気信号を出力する。受光モジュール5から出力された電気信号は、制御回路6に入力される。
 制御回路6は、第1の発光素子3-1、第2の発光素子3-2、および受光モジュール5を駆動して、受光モジュール5によって検出された第1および第2の光の強度に基づいて、生体の血液中のグルコースの濃度を演算する。そのための構成として、制御回路6は、プロセッサ11と、メモリ12と、を備える。
 メモリ12には、第1の光の強度と、第2の光の強度と、血液中のグルコースの濃度と、の間の対応関係が記録された対応関係情報13が予め格納されている。
 例えば、血液中のグルコースの濃度が高いほど、グルコースによる第1の光の吸収量が増加する。対応関係情報13には、第1の光の吸収量が大きいほど、つまり第1の光の強度が弱いほど、血液中のグルコースの濃度が高くなるように、第1の光の強度と、血液中のグルコースの濃度と、の間の関係が定められている。
 また、皮膚(特に表皮層)が厚いほど、アルブミンによる第1の光および第2の光の吸収量が増加する。対応関係情報13には、皮膚(特に表皮層)による第1の光のロスを補正する意味で、第2の光の吸収量が多いほど、つまり第2の光の強度が弱いほど、血液中のグルコースの濃度が低くなるように、第2の光の強度と、血液中のグルコースの濃度と、の間の関係が定められている。
 なお、第1の光の強度と、第2の光の強度と、血液中のグルコースの濃度と、の間の関係は、例えば、実験によって求められる。一例では、多数の被験者に対し、採血による血液中のグルコースの濃度の測定と、第1の光の強度の検出と、第2の光の強度の検出と、を実施し、検出された血液中のグルコースの濃度と、検出された第1の光の強度と、検出された第2の光の強度と、の関係を調査・解析することによって、対応関係情報13が生成され、メモリ12に格納されてもよい。
 なお、対応関係情報13は、計算によって求められてもよい。
 プロセッサ11は、第1の発光素子3-1と、第2の発光素子3-2と、をそれぞれ異なるタイミングで発光させ、受光モジュール5から出力される、第1の光の強度を示す信号と、第2の光の強度を示す信号と、を取得する。そして、プロセッサ11は、取得した各信号と、対応関係情報13と、に基づいて血液中のグルコースの濃度を演算する。
 なお、プロセッサ11は、例えばCPU(Central Processing Unit)によって構成されてもよいし、FPGA(Field-Programmable Gate Array)またはASIC(Application Specific Integrated Circuit)などを利用したハードウェア(回路)によって実現されてもよい。
 また、制御回路6は、受光モジュール5からの信号を増幅するアンプ回路や信号をデジタル値に変換するアナログ-デジタル変換回路などを適宜備えることができる。
 制御回路6は、演算によって得られた血液中のグルコースの濃度を、測定結果として表示装置7に送る。
 表示装置7は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)またはOELD(Organic Electroluminescent Display)等である。表示装置7は、制御回路6から送られてきた血液中のグルコースの濃度を、使用者が視認可能な態様で表示する。表示装置7は、当該濃度を、数値情報として表示してもよいし、グラフやバーなどによって表示してもよい。
 なお、グルコース測定装置1は、必ずしも表示装置7を備えていなくてもよい。グルコース測定装置1は、表示装置7に替えて、スピーカを備え、血液中のグルコースの濃度をスピーカによって音声情報として出力してもよい。
 また、グルコース測定装置1は、パーソナルコンピュータなどの外部機器に接続可能な有線または無線のインタフェースを備え、制御回路6は、演算によって得た血液中のグルコースの濃度を当該インタフェースを介して外部機器に出力してもよい。
(実施形態にかかる台形プリズム2の構成と台形プリズム2の周囲の構成要素の配置)
 図5は、実施形態にかかる台形プリズム2を天面側から見た外観図である。図6は、実施形態にかかる台形プリズム2を図5に示された切断線VI-VIで切断した断面図である。図7は、実施形態にかかる台形プリズム2を図5に示された切断線VII-VIIで切断した断面図である。これらの図を参照して、台形プリズム2の形状を説明する。なお、これらの図および以降のいくつか図において、台形プリズム2の底面から天面に向かう方向をZ方向として扱う。Z方向に直交し、台形プリズム2の底面(および天面)の或る辺に平行な向きをX方向として扱う。Z方向およびX方向に直交し、台形プリズム2の底面(および天面)の別の辺に平行な向きをY方向として扱う。
 面2aは受光モジュール5が配置される天面であり、面2bは人体150に押し当てられる底面である。以降、面2aを天面2a、面2bを底面2bと表記する。面2c、2d、2e、2fは側壁である。面2c、2d、2e、2fを、側壁2c、2d、2e、2fと表記する。側壁2cには、第1の光が入射する。側壁2dには、第2の光が入射する。
 なお、天面2aは、集光部の第1の面の一例であり、第1の光学素子の第1の面の一例である。底面2bは、集光部の第2の面の一例であり、第1の光学素子の第2の面の一例である。側壁2c、2dは、集光部の壁面の一例である。側壁2cは、第1の光学素子の第3の面の一例である。
 発明者が行ったシミュレーションによると、底面の面積が、光の照射位置を中心とした直径8mmの範囲を超えると、真皮層内からの反射光はゼロになり、直径8mm以上の反射光を集光しても、光の有効利用ができないことがわかった。このため、例えば、底面2bの寸法、つまり底面2bのX方向の長さLbxおよび底面2bのY方向の長さLbyを共に8mmとすることで、底面2bは、真皮層内で反射して戻ってくる光を余すことなく受けることができる。
 底面2bのX方向の長さLbxは、天面2aのX方向の長さLtxよりも長く、底面2bのY方向の長さLbyは、天面2のY方向の長さLtyの長さよりも長い。つまり、台形プリズム2は、受光モジュール5が配置される天面2aから人体150に押し当てられる底面2bに向かって断面が拡大される形状を有する。よって、台形プリズム2は、底面2bから入射した人体150から戻ってきた光を多重反射などによって天面2aに集光できる。
 前述されたように、天面2aには、受光モジュール5が配置される。
 図8は、実施形態にかかる受光モジュール5の構成の一例を示す模式的な図である。
 図8に示される例によれば、受光モジュール5は、受光素子51と回路52とを樹脂53で封止した構成を有する。例えば、受光素子51はフォトダイオードであり、回路52は、受光素子51を駆動・演算回路が1チップで構成されたICであって、受光素子51の受光面側にガラス板などの透明板が設けられ、ガラス板の表面が露出されて樹脂53で一体モールドしたものである。
 受光素子51は受光モジュール5の或る面に露出し、回路52は受光素子51が露出する側とは反対側に配置されている。受光素子51またはガラス板が露出した部分が天面2aに対向するように、受光モジュール5が配置される。つまり、図8は、受光モジュールの当接面を見た図である。つまり、配置された状態の受光モジュール5をZ方向負側から見た図である。
 受光素子51は、第1の光および第2の光を光電変換によって電気エネルギーに変換する。受光素子51は、例えばGaAsによって構成される。回路52は、受光素子51から電気エネルギーを取得し、取得した電気エネルギーを電気信号として出力する。これによって、受光モジュール5は、受光した光の強度に応じた電気信号を出力できる。なお、Si半導体の光ICで代用しても良い。
 台形プリズム2の天面2aに集められ天面2aから出射される光を余すことなく検出するために、受光モジュール5は、受光面つまり受光素子51が台形プリズム2の天面2aを覆うように配置される。例えば、或る辺の長さLr1が天面2aのX方向の長さLtx以上であり、別の辺の長さLr2が天面2aのY方向の長さLty以上である受光素子51を有する受光モジュール5がグルコース測定装置1の受光部として選択される。そして、Lr1の長さを有する辺がX方向に平行となり、Lr2の長さを有する辺がY方向に平行となるように、台形プリズム2の天面2a側に受光モジュール5が配置されることで、台形プリズム2の天面2aが受光素子51で覆われる。
 一般に、受光モジュールは、受光面の面積が小さいほうが、入射した光に対する反応速度に優れ、かつ安価である。実施形態では、天面2aは、面積の点で底面2bよりも小さい。よって、設計者は、面積が小さい受光素子を有する、コストおよび反応速度の点で優れた受光モジュールをグルコース測定装置1の受光部として選択することができる。
 なお、設計者は、受光面の面積ができるだけ小さい受光モジュールをグルコース測定装置1の受光部として選択し、底面2bの寸法と、選択した受光モジュールの受光素子の寸法と、に応じて天面2aの寸法を決定してもよい。
 図9は、実施形態にかかる台形プリズム2と、その周辺の構成要素と、の配置の関係の一例を説明するための模式的な図である。図9において、1000-1は、第1の発光素子3-1から発せられた第1の光の光路を示し、1000-2は第2の発光素子3-2から発せられた第2の光の光路を示す。
 前述されたように、真皮層内で反射して戻ってくる光の強度は、光の照射位置において最も強く、光の照射位置から遠ざかるに従って低下する。よって、第1の光および第2の光が、底面2bにおける天面2aの正面の領域300の中心の位置400から人体150に出射されるよう、第1の発光素子3-1および第2の発光素子3-2の姿勢が決められている。底面2bが人体150に押し付けられたとき、位置400から人体150に出射された光は、位置400から強く戻ってくる。受光モジュール5は、光が強く戻ってくる位置400の真正面に位置するので、人体150からの戻り光を多く受光することができる。
 光が物体に入射するとき、当該物体の表面において当該光が反射することによってロスが生じる。入射時にロスする光の量は、光と物体の表面とが成す角度が垂直から乖離するほど大きくなる。
 第1の光が入射する側壁2cには、第1の光の反射によるロスを抑制するために第1の三角プリズム4-1が配置される。具体的には、第1の三角プリズム4-1の3つの側壁のうちの或る壁面4-1aに第1の光が垂直に入射し、第1の三角プリズム4-1の3つの側壁のうちの別の壁面4-1bが側壁2cに密着するよう、第1の三角プリズム4-1の形状および配置位置が定められている。第1の三角プリズム4-1の屈折率は、台形プリズム2の屈折率と等しい。壁面4-1bと側壁2cとは、例えば接着剤によって互いに接続される。そのような場合、接着剤の屈折率は、台形プリズム2および第1の三角プリズム4-1の屈折率と等しい。
 よって、第1の光は、第1の三角プリズム4-1の壁面4-1aに垂直に入射し、その後、壁面4-1bと側壁2cとの境界を直進して、位置400から人体150に出射される。
 なお、第1の三角プリズム4-1は、第2の光学素子の一例である。壁面4-1aは、第4の面の一例である。壁面4-1bは、第5の面の一例である。
 第2の光が入射する側壁2dには、第2の光の反射によるロスを抑制するために第2の三角プリズム4-2が配置される。具体的には、第2の三角プリズム4-2の3つの側壁のうちの或る壁面4-2aに第1の光が垂直に入射し、第2の三角プリズム4-2の3つの側壁のうちの別の壁面4-2bが側壁2dに密着するよう、第2の三角プリズム4-2の形状および配置位置が定められている。第2の三角プリズム4-2の屈折率は、台形プリズム2の屈折率と等しい。壁面4-2bと側壁2dとは、例えば接着剤によって互いに接続される。そのような場合、接着剤の屈折率は、台形プリズム2および第2の三角プリズム4-2の屈折率と等しい。
 よって、第2の光は、第2の三角プリズム4-2の壁面4-2aに垂直に入射し、その後、壁面4-2bと側壁2dとの境界を直進して、位置400から人体150に出射される。
 台形プリズム2の高さH、つまり底面2bと天面2aとの間隔は、台形プリズム2の加工性と光の利用効率とに基づいて決定される。光の利用効率は、発光素子(第1の発光素子3-1または第2の発光素子3-2)が発する光の強度に対する受光素子51に入射する光の強度の割合である。
 図10は、実施形態にかかる台形プリズム2の高さHと光の利用効率との関係の一例を示す図である。本図からは、高さHができるだけ低いほうが光の利用効率が良いことが読み取れる。このため、高さHは4mm以下が好ましい。ただし、高さHが低すぎると、位置決めが難しくなるので、例えば、高さHを2mm以上とすることが好ましい。
 なお、高さHが低いほど、底面2bに対する各発光素子3-1、3-2の光軸が成す角度が鋭角になり、その結果として、側壁2c、2dへの各光の入射角度が垂直から乖離する。しかしながら、実施形態では、第1の三角プリズム4-1および第2の三角プリズム4-2によって、光学素子の媒質(即ち台形プリズム2および各三角プリズム4-1、4-2の媒質)への各光の入射角度が垂直にされる。よって、高さHが低くされることによって側壁2c、2dへの各光の入射角度が垂直から乖離しても、各光が光学素子の媒質に入射する際の反射によるロスが抑制される。このため、台形プリズム2の高さHを低くできる。前述したように、光の利用効率の点では高さHが低いほどよいため、三角プリズムを採用することで、より光の利用効率を高めることができる。
 図11は、実施形態にかかる台形プリズム2と、その周辺の構成要素と、を支持する構造の一例を示す斜視図である。図12は、図11に示された構造を切断線XII-XIIで切断した断面図である。
 図11および図12に示されるように、台形プリズム2、第1の三角プリズム4-1、第2の三角プリズム4-2、第1の発光素子3-1、第2の発光素子3-2、および受光素子51は、グルコース測定装置1が備える台座8に固定される。台座8には、X方向に延びる溝82が設けられ、溝82のX方向中央の底部には台形プリズム2が嵌め込まれる。
 台形プリズム2には、第1の三角プリズム4-1、第2の三角プリズム4-2、および受光モジュール5が取り付けられている。
 台座8の、溝82の端よりもX方向負側には、第1の斜面81-1が設けられる。第1の発光素子3-1の胴部は、第1の金具9-1によって摺動不可能に支持され、第1の金具9-1は、ねじ10によって第1の斜面81-1に固定される。よって、第1の発光素子3-1から発せられる第1の光が第1の三角プリズム4-1を介して台形プリズム2に入射するよう、第1の発光素子3-1の姿勢が固定される。
 第1の発光素子3-1の先端の一部が、溝82の底部の位置83に当接する。よって、第1の発光素子3-1は、第1の金具9-1と、溝82の底部と、によって強固に位置決めされる。
 同様に、台座8の、溝82の端よりもX方向正側には、第2の斜面81-2が設けられる。第2の発光素子3-2の胴部は、第2の金具9-2によって摺動不可能に支持され、第2の金具9-2は、ねじ10によって第2の斜面81-2に固定される。よって、第2の発光素子3-2から発せられる第2の光が第2の三角プリズム4-2を介して台形プリズム2に入射するよう、第2の発光素子3-2の姿勢が固定される。
 なお、第2の発光素子3-2に関しても、先端の一部が溝82の底部に当接する。よって、第2の発光素子3-2は、第2の金具9-2と、溝82の底部と、によって強固に位置決めされる。
(実施形態にかかるグルコース測定装置1の動作)
 図13は、実施形態にかかるグルコース測定装置1の動作の一例を示すフローチャートである。まず、制御回路6(より詳しくはプロセッサ11)は、第1の発光素子3-1を発光させる(S1)。第1の発光素子3-1を発光させている期間に、制御回路6は、受光モジュール5から出力された電気信号を取得する(S2)。これによって、制御回路6は、生体の表面に照射されて戻ってきた第1の光の強度を取得することができる。
 続いて、制御回路6は、第1の発光素子3-1の発光を停止して、第2の発光素子3-2を発光させる(S3)。第2の発光素子3-2を発光させている期間に、制御回路6は、受光モジュール5から出力された電気信号を取得する(S4)。これによって、制御回路6は、生体の表面に照射されて戻ってきた第2の光の強度を取得することができる。
 続いて、制御回路6は、S2の処理によって得られた第1の光の強度を示す信号と、S4の処理によって得られた第2の光の強度を示す信号と、メモリ12に格納されている対応関係情報13と、に基づいて血液中のグルコースの濃度を演算する(S5)。
 そして、制御回路6は、演算によって得られた血液中のグルコースの濃度を表示装置7に出力し(S6)、グルコース測定装置1の動作が終了する。
(集光部のバリエーション)
 グルコース測定装置1に適用可能な集光部は、台形プリズム2だけに限定されない。以下に集光部のバリエーションについて述べる。
 例えば、集光部として測定に使用される光を透過する媒質で充たされた光学素子が適用される場合、集光部の底面の形状は、矩形に限定されない。集光部の底面の形状は、位置400を中心とする円形であってもよい。光が入射せしめられる側壁2c、側壁2dは、平面でなくてもよい。光が入射せしめられる側壁2c、側壁2dは、曲面であってもよい。側壁2c、側壁2dが曲面で構成される場合、測定に使用される光が入射される部分に平面が設けられてもよい。
 集光部の底面の形状が矩形である場合、集光部の底面の寸法は、必ずしも8mm角の正方形でなくてもよい。集光部の底面の各辺の長さは、8mmと等しくなくてもよい。少なくとも底面の面積が天面の面積よりも大きければ、底面に入射した戻り光を天面に集光することが可能である。
 さらに、集光部は、光を透過する媒質で充たされた光学素子に限定されない。例えば、集光部は、貫通孔を有するフードであってもよい。
 図14は、実施形態にかかる集光部の別の例としてのフード20の上面図である。図15は、実施形態にかかる集光部の別の例としてのフード20の下面図である。図16は、実施形態にかかる集光部の別の例としてのフード20の側面図である。図17は、実施形態にかかる集光部の別の例としてのフード20を図15に示された切断線XVII-XVIIで切断した断面図である。
 フード20は、第1の開口部20aと、第2の開口部20bと、第1の開口部20aと第2の開口部20bとを接続する貫通孔22と、を備える。第1の開口部20aおよび第2の開口部20bは、ともに矩形である。
 第1の開口部20aの開口面積は、第2の開口部20bの開口面積よりも小さい。第1の開口部20aは、台形プリズム2の天面2aと同様、受光素子51によって覆われる。第2の開口部20bの寸法は、人体150に照射され戻ってくる光をできるだけ多く受けることができるよう、台形プリズム2の底面2bと同様の基準で決定される。
 貫通孔22は、内壁20c、20d、20e、20fを有する。内壁20cには、第1の発光素子3-1から発せられた第1の光を通す貫通孔21-1が設けられる。内壁20dには、第2の発光素子3-2から発せられた第2の光を通す貫通孔21-2が設けられる。
 フード20は、金属、ガラス、または樹脂などの、固体材料で構成される。フード20の内壁20c、20d、20e、20fは、測定で使用される光を反射する構造を有する。例えばフード20が金属で構成される場合、フード20の内壁20c、20d、20e、20fは、鏡面に加工される。フード20が金属以外の材料で構成される場合、フード20の内壁20c、20d、20e、20fは、アルミニウムまたは金など反射する材料で鏡面構造にされる。なお、フード20の内壁20c、20d、20e、20fに施された光を反射する構造の例はこれらに限定されない。
 図18は、実施形態にかかる集光部の別の例としてのフード20と、その周辺の構成要素と、の配置の関係の一例を説明するための模式的な図である。図18において、1000-1は、第1の発光素子3-1から発せられた第1の光の光路を示し、1000-2は第2の発光素子3-2から発せられた第2の光の光路を示す。
 図18に示されるように、第1の光および第2の光が、第2の開口部20bにおける第1の開口部20aの正面の領域301の中心の位置401から人体150に出射されるよう、第1の発光素子3-1および第2の発光素子3-2の姿勢と、貫通孔21-1、21-2の位置および方向と、が決められている。
 第2の開口部20bに人体150が押し当てられた場合、位置401において人体150に照射され、真皮層内で反射して戻ってくる光の強度は、位置401において最も強くなる。第2の開口部20bにおける第1の開口部20aの正面の領域301の中心の位置401で戻り光の強度が最大となるので、位置401の真正面に設けられた受光モジュール5は、戻り光を多く受光することが可能である。
 このように、内壁に光を反射する構造を有する貫通孔が設けられたフードを集光部として適用することが可能である。
 なお、集光部としてのフードが有する各開口部は矩形に限定されない。集光部としてのフードの2つの開口部のうちの少なくとも一つは、円形であってもよい。
 上記したフード20に関し、第1の開口部20aは、集光部の第1の面の一例である。第2の開口部20bは、集光部の第2の面の一例である。内壁20c、20d、20e、20fは、集光部の壁面の一例である。貫通孔22は、集光部の第1の貫通孔の一例である。貫通孔21-1は、集光部の第2の貫通孔の一例である。
 このように、実施形態にかかる集光部は、種々に変形され得る。
(使用される光のバリエーション)
 以上に述べた説明では、グルコース測定装置1は、第1の光および第2の光を人体150に照射し、第1の光の戻り光の強度および第2の光の戻り光の強度に基づいて血液中のグルコースの濃度を測定した。
 グルコース測定装置1は、第1の光のみに基づいて血液中のグルコースの濃度を測定するよう、構成されてもよい。つまり、グルコース測定装置1から第2の発光素子3-2および第2の三角プリズム4-2を省略することが可能である。フード20が集光部として適用される場合、貫通孔21-2を省略することが可能である。
 また、グルコース測定装置1は、第1の光および第2の光を含む3以上の光を照射可能に構成されてもよい。例えば、側壁2eまたは側壁2fから別の発光素子によって発せられた光が入射されるよう、グルコース測定装置1が構成されてもよい。フード20が集光部として適用される場合、内壁20eまたは内壁20fに別の発光素子によって発せられた光を通す貫通孔が設けられてもよい。
 また、グルコース測定装置1では、第1の光の波長は、グルコースに吸収され易い特性を有している限り、1500nm~1700nmの範囲から選択される波長に限定されない。また、第2の光の波長は、グルコース以外の人体150の主要な構成成分にある程度吸収され、かつ当該構成成分およびグルコースの両方に対して平坦な吸収特性を有する波長である限り、1000nm~1400nmの範囲から選択される波長に限定されない。
 また、グルコース測定装置1において複数の光が使用される場合、同波長の2以上の光を異なる壁面または内壁から人体150に照射するよう、グルコース測定装置1が構成されてもよい。
 以上述べたように、実施形態にかかる測定装置としてのグルコース測定装置1は、第1の光を発する第1の発光部としての第1の発光素子3-1と、第1の面としての天面2aと、第1の面に対向し第1の面よりも面積が大きい第2の面としての底面2bと、第1の面と第2の面とを接続し第1の光を第2の面に向けて通す第1の壁面としての側壁2cと、を有する集光部としての台形プリズム2と、第1の面に配置され、第2の面から生体に照射され生体から戻ってきた第1の光を受光する受光部としての受光モジュール5と、受光部からの出力を受けて生体にかかる数値情報を演算する演算部としての制御回路6と、を備える。
 例えば特許文献1に記載される技術によれば、照射位置と、人体からの戻り光を受ける位置と、が離間している。よって、照射位置に強く戻ってくる光を受けることができず、光の利用効率が低い。
 これに対し、実施形態によれば、第2の面としての底面2bは、照射位置において強く戻ってくる光を受けることができるので、高い光の利用効率を得ることができる。
 また、実施形態によれば、第1の面としての天面2aではなく壁面としての側壁2cから集光部としての台形プリズム2に第1の光が入射するよう構成されている。よって、天面2aを覆うように受光モジュール5を配置することができる。天面2aを覆うように受光モジュール5を配置することで、天面2aに集光され天面2aから出射された光を余すことなく検出することができる。よって、光の利用効率をさらに向上させることが可能である。
 さらに、実施形態によれば、第2の面としての底面2bにおける第1の面としての天面2aの正面の領域300の中心の位置400から第1の光が出射される。
 光が強く戻ってくる位置400の真正面に受光モジュール5が配置されるので、光の利用効率をさらに向上させることが可能である。
 なお、測定に用いられる光が射出される位置が領域300の中心からずれていてもよい。たとえ光が射出される位置が領域300の中心からずれていても、光が射出される位置が領域300内にあれば、人体150から強く戻ってくる光を受光モジュール5で受光することが可能である。
 また、光が射出される位置が領域300からずれていてもよい。たとえ光が射出される位置が領域300からずれていたとしても、人体150から強く戻ってくる光は多重反射によって第1の面としての天面2aに集められ、受光モジュール5は天面2aから受光することが可能である。
 なお、台形プリズム2は、集光部の一例であり、第1の面としての天面2aと、第2の面としての底面2bと、第1の壁面としての側壁2cと、を備えた、測定に用いられる光を通す媒質で充たされた第1の光学素子の一例でもある。第1の光学素子が集光部として適用される場合、実施形態にかかる測定装置としてのグルコース測定装置1は、第1の光学素子と同じ屈折率を有する媒質で充たされた第2の光学素子としての第1の三角プリズム4-1をさらに備える。第2の光学素子としての第1の三角プリズム4-1は、第1の光を垂直に受ける第4の面としての壁面4-1aと、第3の面としての側壁2cに接触し、第4の面としての壁面4-1aに受けた第1の光を第3の面としての側壁2cに通す第5の面としての壁面4-2bと、を備える。
 よって、第1および第2の光学素子の媒質に測定に用いられる光が入射する際の反射による光のロスの量を抑制することが可能である。反射による光のロスが抑制されるので、光の利用効率をさらに向上させることが可能である。
 なお、集光部は、第1の面としての第1の開口部20aと、第2の面としての第2の開口部20bと、第1の壁面としての内壁20c、20d、20e、20fと、を備えたフード20であってもよい。集光部としてのフード20の内壁20c、20d、20e、20fは、測定に用いられる光を反射する構造を有し、第1の光を通す第2の貫通孔としての貫通孔21-1を内壁20cに有する。
 さらに、実施形態にかかる測定装置としてのグルコース測定装置1は、第2の光を発する第2の発光部としての第2の発光素子3-2を備える。集光部の壁面は、台形プリズム2の場合は透過によって、フード20の場合は貫通孔21-2によって、第2の光を第2の面に向けて通す。受光部としての受光モジュール5は、第2の面から人体150に照射され人体150から戻ってきた第2の光を受光するよう、構成されている。
 よって、例えば、1500nm~1700nmの範囲から選択された波長の光が第1の光として使用され、1000nm~1400nmの範囲から選択された波長の光が第2の光として使用された場合、皮膚の構成成分であるアルブミンによる光の吸収の影響を低減した、精度の高いグルコースの濃度の測定が可能となる。なお、前述されたように、第1の光および第2の光はこれらに限定されない。
 また、本発明にかかる光学式の測定装置は、脈波を測定する脈波測定装置に適用され得る。そのような場合、例えば第1の光としてヘモグロビンに吸収されやすい緑色光が使用され得る。なお、脈波測定装置で使用される第1の光はこれに限定されない。脈波測定装置は、波長が異なる、または波長が同じ2以上の光を人体150に照射するよう構成されてもよい。
 本発明にかかる光学式の測定装置は、腕時計に実装することが可能であるし、腕時計型のデバイスとして構成することも可能である。本発明にかかる光学式の測定装置は、血液に含まれる特定の成分の濃度を測定する測定装置にも適用可能である。
 本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
 1 グルコース測定装置、2 台形プリズム、2a 天面、2b 底面、2c,2d,2e,2f 側壁、3-1 第1の発光素子、3-2 第2の発光素子、4-1 第1の三角プリズム、4-1a,4-1b 壁面、4-2 第2の三角プリズム、4-2a,4-2b 壁面、5 受光モジュール、6 制御回路、7 表示装置、8 台座、9-1 第1の金具、9-2 第2の金具、11 プロセッサ、12 メモリ、13 対応関係情報、20 フード、20a 第1の開口部、20b 第2の開口部、20c,20d,20e,20f 内壁、21-1,21-2,22 貫通孔、51 受光素子、52 回路、53 樹脂、81-1 第1の斜面、81-2 第2の斜面、82 溝、83 位置、100,101 範囲、150 人体、200-208 光、300,301 領域、400,401 位置。

Claims (14)

  1.  第1の光を発する第1の発光部と、
     第1の面と、前記第1の面に対向し前記第1の面よりも面積が大きい第2の面と、前記第1の面と前記第2の面とを接続し前記第1の光を通す壁面と、を有する集光部と、
     前記第1の面に配置され、前記第2の面から生体に照射され前記生体から戻ってきた前記第1の光を受光する受光部と、
     前記受光部からの出力を受けて前記生体にかかる数値情報を演算する演算部と、
    を備える測定装置。
  2.  前記第2の面における前記第1の面の正面の領域から前記第1の光が出射される、
     請求項1に記載の測定装置。
  3.  前記第2の面における前記領域の中心から前記第1の光が出射される、
     請求項2に記載の測定装置。
  4.  前記集光部は、前記第1の面と、前記第2の面と、前記壁面である第3の面と、を備えた、前記第1の光を通す第1の媒質で充たされた第1の光学素子である、
     請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の測定装置。
  5.  前記第1の光を垂直に受ける第4の面と、前記第3の面に接触し、前記第4の面に受けた前記第1の光を前記第3の面に通す第5の面と、を備え、前記第1の媒質と同じ屈折率を有する第2の媒質で充たされた第2の光学素子をさらに備える、
     請求項4に記載の測定装置。
  6.  前記集光部は、前記第1の面である第1の開口部と、前記第2の面である第2の開口部と、前記第1の開口部から前記第2の開口部まで貫通する第1の貫通孔と、前記壁面である前記第1の貫通孔の内壁と、を備え、
     前記内壁は、前記第1の光を反射する構造を有し、前記第1の光を通す第2の貫通孔を前記内壁に有する、
     請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の測定装置。
  7.  第2の光を発する第2の発光部をさらに備え、
     前記壁面は、前記第2の光を前記第2の面に向けて通し、
     前記受光部は、前記第2の面から前記生体に照射され前記生体から戻ってきた前記第2の光をさらに受光する、
     請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の測定装置。
  8.  前記第2の光の波長は前記第1の光の波長と異なる、
     請求項7に記載の測定装置。
  9.  前記数値情報は、血液中のグルコースの濃度である、
     請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の測定装置。
  10.  前記数値情報は、脈波である、
     請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の測定装置。
  11.  底面と、前記底面よりも面積の少ない上面と、前記上面と前記底面との間に延在し、前記底面と鋭角を成す平坦な傾斜面を有する第1の傾斜面を有する外部側面を有する第1のプリズムと、
     第1の側面が前記第1のプリズムの第1の傾斜面と面接合し、前記第1の側面と角を成す第2の側面が、前記鋭角の角度を超えて設定される第1の三角プリズムと、
     前記第1の三角プリズムの前記第2の側面との光路が垂直あるいは垂直近傍に配置され、光が第1の三角プリズムを通過して、前記第1のプリズムに入射させる第1の光学素子と、
     前記第1のプリズムの上面を、受光面が覆われた受光素子を有する受光モジュールと、
     を有する測定装置。
  12.  前記第1のプリズムの上面と底面は矩形をなし、第1の傾斜面と向き合って第2の傾斜面を有し、前記第2の傾斜面に設置された第2の三角プリズムと、
     前記第2の三角プリズムの第2の側面に、前記鋭角の角度を超えて入射される光路を持つ第2の発光素子と、
     を有する請求項11に記載の測定装置。
  13.  前記光路と前記三角プリズムの第2の側面が垂直と成る様に設定された請求項12に記載の測定装置が埋め込まれた腕時計または腕時計型の測定装置。
  14.  平面視で長方形の溝が形成された台座と、
     前記第1のプリズムと前記第1の三角プリズムが一体となり、前記第1の三角プリズムの第2の側面が前記長方形の短辺側に配置されて前記溝に嵌合されたプリズムモジュールと、
     前記溝の短辺の外側に対応する前記台座に、前記第1の発光素子の胴部が傾いて設けられ、前記第1の発光素子の先端部が前記台座に当接されて固定される請求項11に記載の測定装置。
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