WO2023095793A1 - 半導体装置及び表示装置 - Google Patents

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Abstract

実施形態に係る半導体装置は、2次元マトリクス状に配列された複数の画素と、前記画素間に配置されて前記画素それぞれを区画する隔壁部と、を備え、前記画素それぞれは、基板上に設けられた第1電極と、前記第1電極の周辺部上の少なくとも一部に設けられた反射防止膜と、前記第1電極上に設けられた発光層と、前記発光層上に設けられた第2電極と、を備える。

Description

半導体装置及び表示装置
 本開示は、半導体装置及び表示装置に関する。
 近年、モニタ、スマートフォンなどの直視型ディスプレイのみならず、数ミクロンの画素ピッチが要求される超小型ディスプレイ(マイクロディスプレイ)にまで有機EL(Electroluminescence)(以下、OLED(Organic Light-Emitting Diode)ともいう)デバイスが適用されつつあり、AR(Augmented Reality)/VR(Virtual Reality)といった用途への適用が検討されている。また、VR等の用途では、映像を楽しむために高精細、高色域化が要望されている。
特開2013-45766号公報
 OLEDデバイスでは、発光した光を取り出すために電極に反射板機能を持たせ、画素間分離の絶縁性隔壁が存在し、電極の上部まで覆って発光領域を規定する構造が一般的である。隔壁の材料としては、ポリイミド(PI)などの有機物や、窒化シリコン(SiN)や酸化シリコン(SiOx)などの無機物が一般的に用いられる。これらは、基本的には透過性の材料である。
 有機材料を塗分ける技術(マスク塗分け等)もあるが、その位置精度はフォトリソグラフィで隔壁を加工する精度よりも悪いため、前述のように、発光領域は画素間分離の隔壁で規定する構造が一般的である。そのため、有機材料は隔壁の上も含めて成膜されることになる。
 有機材料が隔壁も含めて成膜される場合、有機材料が電荷輸送性を持つため、隔壁部分(横方向)にまで電荷が輸送されて発光してしまい(エッジ発光)、隔壁下の電極が反射板として機能し、設計にない干渉色が発生してしまう。また、隔壁内を横伝搬した光が隣接画素の電極で反射して迷光として取出されることもある。このような設計外の光が外部に取出されると、色純度の低下に繋がり、広色域を達成するための課題となる。
 そこで本開示では、色純度の低下による色域の狭窄を抑制することが可能な半導体装置及び表示装置を提案する。
 本開示の一実施の形態における半導体装置は、2次元マトリクス状に配列された複数の画素と、前記画素間に配置されて前記画素それぞれを区画する隔壁部と、を備え、前記画素それぞれは、基板上に設けられた第1電極と、前記第1電極の周辺部上の少なくとも一部に設けられた反射防止膜と、前記第1電極上に設けられた発光層と、前記発光層上に設けられた第2電極と、を備える。
本開示の実施形態に係る表示装置の全体構成を示す概略図である。 図1に示す画素部、走査部及び選択部の構成をより詳細に示す概略図である。 図2に示す画素回路210の構成を示す概略図である。 本開示の実施形態に係る画素回路210の動作について説明するための図である。 本開示の実施形態に係る表示装置1における画素の断面構造例を示す垂直断面図である。 第1の実施形態に係る表示装置1における画素の一部断面構造例を示す垂直断面図である。 第2の実施形態に係る表示装置1における画素の一部断面構造例を示す垂直断面図である。 第3の実施形態に係る表示装置1における画素の一部断面構造例を示す垂直断面図である。 第3の実施形態の変形例に係る表示装置1における画素の一部断面構造例を示す垂直断面図である。 第4の実施形態に係る表示装置1における画素の一部断面構造例を示す垂直断面図である。 第5の実施形態に係る表示装置1における画素の一部断面構造例を示す垂直断面図である。 第6の実施形態に係る表示装置1における画素の一部断面構造例を示す垂直断面図である。 第7の実施形態に係る表示装置1における画素の一部断面構造例を示す垂直断面図である。 第8の実施形態に係る表示装置1における画素の一部断面構造例を示す垂直断面図である。 第9の実施形態の第1例に係る画素の一部平面構造例を示す平面図である。 第9の実施形態の第2例に係る画素の一部平面構造例を示す平面図である。 第9の実施形態の第3例に係る画素の一部平面構造例を示す平面図である。 第9の実施形態の第4例に係る画素の一部平面構造例を示す平面図である。 第9の実施形態の第5例に係る画素の一部平面構造例を示す平面図である。 第10の実施形態に係る表示装置が適用されたレンズ交換式ミラーレスタイプのデジタルスチルカメラの正面図である。 第10の実施形態に係る表示装置が適用されたレンズ交換式ミラーレスタイプのデジタルスチルカメラの背面図である。 第10の実施形態に係る表示装置が適用されたヘッドマウントディスプレイの外観図である。
 以下に、本開示の実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態において、同一の部位には同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
 また、以下に示す項目順序に従って本開示を説明する。
  1.表示装置の説明
   1.1 表示装置の全体構成例
   1.2 画素回路の構成例
   1.3 画素回路の動作例
   1.4 画素の断面構造例
  2.第1の実施形態
  3.第2の実施形態
  4.第3の実施形態
   4.1 変形例
  5.第4の実施形態
  6.第5の実施形態
  7.第6の実施形態
  8.第7の実施形態
  9.第8の実施形態
  10.第9の実施形態
   10.1 第1例
   10.2 第2例
   10.3 第3例
   10.4 第4例
   10.5 第5例
  11.第10の実施形態
 1.表示装置の説明
 本開示に係る実施形態を説明するにあたり、以下の実施形態に係る表示装置について、図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下の実施形態に係る半導体装置は、表示装置に限定されず、照明装置など、光を発する種々の機器に適用されてよい。
 1.1 表示装置の全体構成例
 まず、図1及び図2を参照して、以下の実施形態に係る表示装置の全体構成について説明する。図1は、実施形態に係る表示装置の全体構成を示す概略図である。図2は、図1に示す画素部、走査部及び選択部の構成をより詳細に示す概略図である。
 図1を参照すると、表示装置1は、表示パネル10上に、画素アレイ20と、走査部30と、選択部40と、が配置されて構成される。図2に示すように、画素アレイ20は、複数の画素回路210が行列状に並べられて構成される。なお、便宜的に画素回路210と記載しているが、図2に示す「画素回路210」は、画素回路210の配線層を除いた部分を示しており、実際には、図2に示す「画素回路210」に対して各配線(後述する走査部30や選択部40から延伸する配線や、電源線332等)が接続されることにより、画素回路210が構成され得る。つまり、これらの配線は、複数の画素回路210に対して共通して設けられ得るものであるが、画素回路210の一部を構成し得るものでもあるため、図2では画素回路210の配線層を除いた部分を、便宜的に画素回路210として図示している。本明細書において、画素回路210と記載した場合には、このように、便宜的に、その配線層を除いた部分のみを指すことがある。
 1つの画素回路210が1つの副画素に対応する。ここで、表示装置1は、カラー表示が可能な表示装置であり、カラー画像を形成する単位となる1つの画素は、複数の副画素から構成される。具体的には、1つの画素は、赤色光を発光する副画素、緑色光を発光する副画素、及び青色光を発光する副画素の3つの副画素から構成される。図2では、模擬的に、各画素回路210に、各副画素に対応する色(R、G、B)を記載している。各画素回路210(すなわち、各副画素)における発光が適宜制御されることにより、画素アレイ20において所望の画像が表示される。このように、画素アレイ20は、表示装置1における表示面に対応する。
 ただし、以下の実施形態では、1つの画素を構成する副画素の組み合わせは、RGBの3原色の副画素の組み合わせに限定されない。例えば、3原色の副画素に更に1色あるいは複数色の副画素を加えて1つの画素を構成することも可能である。具体的には、例えば、輝度向上のために3原色の副画素に対して白色光を発光する副画素を加えて1つの画素を構成したり、色再現範囲を拡大するために3原色の副画素に対して補色光を発光する少なくとも1つの副画素を加えて1つの画素を構成したりすることも可能である。あるいは、表示装置1は、副画素が存在せず、1つの画素回路210が1つの画素に対応するように構成されてもよい。更にあるいは、表示装置1はカラー表示可能なものでなくてもよく、モノクロ表示を行うものであってもよい。
 走査部30は、画素アレイ20の水平方向における一側に配置される。走査部30からは、垂直方向に並べられて設けられる複数の配線が、画素アレイ20に向かって水平方向に延伸する。具体的には、図2に示すように、走査部30は、書込み走査部301と、第1駆動走査部311と、第2駆動走査部321と、から構成される。書込み走査部301からは複数の走査線302がそれぞれ画素回路210の各行に向かって延伸し、第1駆動走査部311からは複数の第1駆動線312がそれぞれ画素回路210の各行に向かって延伸し、第2駆動走査部321からは複数の第2駆動線322がそれぞれ画素回路210の各行に向かって延伸する。これら複数の配線(走査線302、第1駆動線312及び第2駆動線322)は、各画素回路210にそれぞれ接続されている。書込み走査部301、第1駆動走査部311及び第2駆動走査部321は、これら複数の配線の電位を適宜変更することにより、表示面全体として所望の画像が表示され得るように各画素回路210の動作を制御する。走査線302、第1駆動線312及び第2駆動線322と、画素回路210との接続状態の詳細、並びに書込み走査部301、第1駆動走査部311及び第2駆動走査部321の機能については、図3を参照して後述する。
 選択部40は、画素アレイ20の垂直方向における一側に配置される。選択部40からは、水平方向に並べられて設けられる複数の配線が、画素アレイ20に向かって垂直方向に延伸する。具体的には、図2に示すように、選択部40は、信号出力部401から構成される。信号出力部401からは複数の信号線402がそれぞれ画素回路210の各列に向かって延伸する。これら複数の信号線402は、画素アレイ20における各画素回路210にそれぞれ接続されている。信号出力部401は、これら複数の信号線402の電位を適宜変更することにより、表示面全体として所望の画像が表示され得るように各画素回路210の動作を制御する。信号線402と画素回路210との接続状態の詳細、及び信号出力部401の機能については、図3を参照して後述する。
 このように、走査部30から水平方向に延伸する配線が、行列状に並べられた画素回路210の各行に対応して設けられ、各画素回路210に接続される。また、選択部40から垂直方向に延伸する配線が、行列状に並べられた画素回路210の各列に対応して設けられ、各画素回路210に接続される。そして、走査部30及び選択部40によって、これら複数の配線の電位が適宜変更されることにより、画素アレイ20の各画素回路の動作が制御される。
 1.2 画素回路の構成例
 次に、図3を参照して、図2に示す画素回路210の構成例について説明する。図3は、図2に示す画素回路210の構成を示す概略図である。図3では、図2に示す複数の画素回路210のうちの1つの画素回路210の回路構成を示すとともに、当該画素回路210に対する、走査線302、第1駆動線312、第2駆動線322及び信号線402の接続状態を示している。
 図3に示すように、画素回路210は、発光素子である有機発光ダイオード211と、当該有機発光ダイオード211に電流を流すことによって当該有機発光ダイオード211を駆動する駆動回路と、から構成される。当該駆動回路は、アクティブ素子である4つのトランジスタ(駆動トランジスタ212、サンプリングトランジスタ213、発光制御トランジスタ214及びスイッチングトランジスタ217)と、容量素子(保持容量215、及び補助容量216)と、から構成される。これらの素子に対して各配線(上記の走査線302、第1駆動線312、第2駆動線322及び信号線402、並びに後述する電源線332等)が接続されて、画素回路210が構成される。
 なお、有機発光ダイオード211としては、一般的な構造を有する有機発光ダイオードを用いることができる。また、駆動トランジスタ212、サンプリングトランジスタ213、発光制御トランジスタ214及びスイッチングトランジスタ217は、シリコン等の半導体上に形成されるPチャネル型の4端子(ソース/ゲート/ドレイン/バックゲート)のトランジスタであり、その構造は、一般的なPチャネル型の4端子のトランジスタと同様であってよい。従って、ここでは、有機発光ダイオード211、駆動トランジスタ212、サンプリングトランジスタ213、発光制御トランジスタ214及びスイッチングトランジスタ217の構造については、その詳細な説明を省略する。
 有機発光ダイオード211のカソード電極は、画素アレイ20の全ての画素回路210に対して共通に設けられる共通電源線331(電位:VCATH)に接続される。有機発光ダイオード211のアノード電極には、駆動トランジスタ212のドレイン電極が接続される。
 駆動トランジスタ212のソース電極には発光制御トランジスタ214のドレイン電極が接続され、発光制御トランジスタ214のソース電極は電源線332(電位:Vcc、Vccは電源電位)に接続される。また、駆動トランジスタ212のゲート電極はサンプリングトランジスタ213のドレイン電極に接続され、サンプリングトランジスタ213のソース電極は信号線402に接続される。
 従って、サンプリングトランジスタ213が導通状態にされることにより、駆動トランジスタ212のゲート電極に信号線402の電位に対応する電位が印加され(信号線402の電位が書き込まれ)、駆動トランジスタ212が導通状態にされる。また、このとき、発光制御トランジスタ214が導通状態にされることにより、駆動トランジスタ212のソース電極に信号電位Vccに対応する電位が印加され、駆動トランジスタ212にドレイン-ソース間電流Idsが発生し、有機発光ダイオード211が駆動されることとなる。このとき、ドレイン-ソース間電流Idsの大きさは、駆動トランジスタ212のゲート電位Vに応じて変化するため、駆動トランジスタ212のゲート電位V、すなわちサンプリングトランジスタ213によって書き込まれた信号線402の電位に応じて、有機発光ダイオード211の発光輝度が制御されることとなる。
 このように、駆動トランジスタ212は、そのドレイン-ソース間電流Idsによって有機発光ダイオード211を駆動させる機能を有する。また、サンプリングトランジスタ213は、信号線402の電位に応じて駆動トランジスタ212のゲート電圧を制御する、すなわち駆動トランジスタ212のオン/オフを制御することにより、信号線402の電位を画素回路210に書き込む機能を有する(すなわち、信号線402の電位を書き込む画素回路210をサンプリングする機能を有する)。また、発光制御トランジスタ214は、駆動トランジスタ212のソース電極の電位を制御することにより、駆動トランジスタ212のドレイン-ソース間電流Idsを制御し、有機発光ダイオード211の発光/非発光を制御する機能を有する。
 保持容量215は、駆動トランジスタ212のゲート電極(すなわち、サンプリングトランジスタ213のドレイン電極)と、駆動トランジスタ212のソース電極との間に接続される。つまり、保持容量215は、駆動トランジスタ212のゲート-ソース間電圧Vgsを保持する。補助容量216は、駆動トランジスタ212のソース電極と、電源線332との聞に接続される。補助容量216は、信号線402の電位を書き込んだときに駆動トランジスタ212のソース電位が変動するのを抑制する作用をなす。
 信号出力部401は、信号線402の電位(信号線電圧Date)を適宜制御することにより、当該信号線402の電位を画素回路210に書き込む(具体的には、上述したように、サンプリングトランジスタ213によって選択された画素回路210に対して信号線402の電位が書き込まれる)。以下の実施形態では、信号出力部401は、信号線402を介して、映像信号に対応する信号電圧Vsigと、第1基準電圧Vrefと第2基準電圧Vofsとを選択的に出力する。ここで、第1基準電圧Vrefは、有機発光ダイオード211を確実に消光させるための基準電圧である。また、第2基準電圧Vofsは、映像信号に対応する信号電圧Vsigの基準となる電圧(例えば、映像信号の黒レベルに相当する電圧)であり、後述するしきい値補正動作を行う際に用いられる。
 サンプリングトランジスタ213のゲート電極には走査線302が接続される。書込み走査部301は、走査線302の電位(走査線電圧WS)を変更することによりサンプリングトランジスタ213のオン/オフを制御し、上述した信号線402の電位(例えば、映像信号に対応する信号電圧Vsig)を画素回路210に書き込む処理を実行する。実際には、図2を参照して説明したように、行列状に並べられた複数の画素回路210の各行に対して、複数の走査線302がそれぞれ延伸されている。書込み走査部301は、各画素回路210への信号線402の電位の書き込みに際して、複数の走査線302に対して所定の値の走査線電圧WSを順次供給することにより、各画素回路210を行単位で順番に走査する。
 なお、信号線402についても、実際には、図2を参照して説明したように、行列状に並べられた複数の画素回路210の各列に対して、複数の信号線402がそれぞれ延伸されている。信号出力部401から択一的に出力される映像信号に対応する信号電圧Vsig、第1基準電圧Vref、及び第2基準電圧Vofsは、複数の信号線402を介して各画素回路210に対して、書込み走査部301による走査によって選択された画素行の単位で書き込まれる。つまり、信号出力部401は、信号線402の電位を行単位で書き込む。
 発光制御トランジスタ214のゲート電極には第1駆動線312が接続される。第1駆動走査部311は、第1駆動線312の電位(第1駆動線電圧DS)を変更することにより発光制御トランジスタ214のオン/オフを制御し、上述した有機発光ダイオード211の発光/非発光を制御する処理を実行する。実際には、図2を参照して説明したように、行列状に並べられた複数の画素回路210の各行に対して、複数の第1駆動線312がそれぞれ延伸されている。第1駆動走査部311は、書込み走査部301による走査に同期して、複数の第1駆動線312に対して所定の値の第1駆動線電圧DSを順次供給することにより、各画素回路210の発光/非発光を適宜制御する。
 ここで、更に、画素回路210には、有機発光ダイオード211のアノード電極にスイッチングトランジスタ217のソース電極が接続される。スイッチングトランジスタ217のドレイン電極はグランド線333(電位:Vss、Vssはグランド電位)に接続される。当該スイッチングトランジスタ217によって形成される電流経路によって、有機発光ダイオード211の非発光期間に駆動トランジスタ212に流れる電流が、グランド線333に流れることとなる。
 ここで、以下の実施形態に係る画素回路210を駆動する際には、駆動トランジスタ212のしきい値電圧Vthを補正するしきい値補正動作が行われ、更に、当該しきい値補正動作を行う前段階として、しきい値補正準備動作が行われる。かかるしきい値補正準備動作では、駆動トランジスタ212のゲート電位V及びソース電位Vを初期化する動作が行われるが、その結果、駆動トランジスタ212のゲート-ソース間電圧Vgsが、駆動トランジスタ212のしきい値電圧Vthよりも大きくなる。これは、駆動トランジスタ212のゲート-ソース間電圧Vgsを、当該駆動トランジスタ212のしきい値電圧Vthよりも大きくしておかなければ、しきい値補正動作を正常に行うことができないからである。
 従って、上記の駆動トランジスタ212のゲート電位V及びソース電位Vを初期化する動作が行われると、有機発光ダイオード211の非発光期間であるにもかかわらず、有機発光ダイオード211のアノード電位Vanoが当該有機発光ダイオード211のしきい値電圧Vthelを超えてしまう事態が生じ得る。すると、駆動トランジスタ212から有機発光ダイオード211に電流が流れ込み、非発光期間であるにもかかわらず有機発光ダイオード211が発光する現象が生じることになる。
 そこで、以下の実施形態では、かかる現象を防止するために、上述したスイッチングトランジスタ217による電流回路を設ける。これにより、上記の駆動トランジスタ212からの電流が、有機発光ダイオード211に流れ込むことなく、かかる電流回路の方に流れ込むこととなり、意図せぬ有機発光ダイオード211の発光を防止することが可能となる。
 スイッチングトランジスタ217のゲート電極には、第2駆動線322が接続される。第2駆動走査部321は、第2駆動線322の電位(第2駆動線電圧AZ)を変更することによりスイッチングトランジスタ217のオン/オフを制御する。具体的には、第2駆動走査部321は、第2駆動線電圧AZを適宜変更することにより、被発光期間の間、より詳細には少なくともしきい値補正準備動作を行い、駆動トランジスタ212のゲート-ソース間電圧Vgsが駆動トランジスタ212のしきい値電圧Vthよりも大きくなっている期間の間、スイッチングトランジスタ217を導通状態にし、上述した電流回路を開放する。実際には、図2を参照して説明したように、行列状に並べられた複数の画素回路210の各行に対して、複数の第2駆動線322がそれぞれ延伸されている。第2駆動走査部321は、書込み走査部301による走査に同期して、複数の第2駆動線322に対して所定の値の第2駆動線電圧AZを順次供給することにより、上記の期間、スイッチングトランジスタ217が導通状態となるように、当該スイッチングトランジスタ217の駆動を適宜制御する。
 なお、書込み走査部301、第1駆動走査部311、第2駆動走査部321及び信号出力部401は、例えばシフトレジスタ回路等、上述した機能を実現し得る各種の回路によって、公知の手法を用いて構成され得るため、ここではその詳細な回路構成についての説明は省略する。
 1.3 画素回路の動作例
 以上で説明した画素回路210の動作例について説明する。図4は、以下の実施形態に係る画素回路210の動作について説明するための図である。図4では、画素回路210の動作に係る各信号のタイミング波形図を示している。具体的には、図4では、1水平期間(1H期間)における、信号線402の電位(信号線電圧Date)、走査線302の電位(走査線電圧WS)、第1駆動線312の電位(第1駆動線電圧DS)、第2駆動線322の電位(第2駆動線電圧AZ)、駆動トランジスタ212のソース電位V、及び駆動トランジスタ212のゲート電位Vの変化の様子をそれぞれ示している。
 なお、サンプリングトランジスタ213、発光制御トランジスタ214、及びスイッチングトランジスタ217はPチャネル型であるため、走査線電圧WS、第1駆動線電圧DS及び第2駆動線電圧AZが低電位の状態で、これらのトランジスタがオン状態、すなわち導通状態となり、走査線電圧WS、第1駆動線電圧DS及び第2駆動線電圧AZが高電位の状態で、これらのトランジスタがオフ状態、すなわち非導通状態となることに留意されたい。駆動トランジスタ212についても同様に、ゲート電位Vが低電位の場合に当該駆動トランジスタ212が導通状態となり、ゲート電位Vが高電位の場合に当該駆動トランジスタ212が非導通状態となる。また、上述したように、信号線電圧Dateについては、映像信号に対応する信号電圧Vsig、第1基準電圧Vref、及び第2基準電圧Vofsのいずれかが択一的に選択される。図4に示す波形図では、一例として、Vref=Vcc(電源電位)としている。
 有機発光ダイオード211の発光期間の終了時には、走査線電圧WSが高電位から低電位に遷移し、サンプリングトランジスタ213が導通状態にされる(時刻t)。一方、時刻tにおいて、信号線電圧Dateは第1基準電圧Vrefに制御されている。従って、走査線電圧WSが高電位から低電位に遷移することで、駆動トランジスタ212のゲート-ソース間電圧Vgsが、当該駆動トランジスタ212のしきい値電圧Vth以下になるため、駆動トランジスタ212がカットオフする。駆動トランジスタ212がカットオフすると、有機発光ダイオード211への電流供給の経路が遮断されるため、有機発光ダイオード211のアノード電位Vanoが徐々に低下する。やがて、当該アノード電位Vanoが、有機発光ダイオード211のしきい値電圧Vthel以下になると、有機発光ダイオード211が完全に消光状態となる(時刻t~tの期間:消光期間)。
 消光期間に次いで、後述するしきい値補正動作を行う前の準備動作(しきい値補正準備動作)を行う期間が設けられる(時刻t~tの期間:しきい値補正準備期間)。具体的には、しきい値補正準備期間が開始されるタイミングである時刻tで、走査線電圧WSが高電位から低電位に遷移することで、サンプリングトランジスタ213が導通状態になる。一方、時刻tにおいて、信号線電圧Dateは第2基準電圧Vofsに制御されている。信号線電圧Dateが第2基準電圧Vofsである状態において、サンプリングトランジスタ213が導通状態になることで、駆動トランジスタ212のゲート電位Vが当該第2基準電圧Vofsになる。
 また、時刻tでは、第1駆動線電圧DSが低電位の状態にあり、発光制御トランジスタ214が導通状態にされている。従って、駆動トランジスタ212のソース電位Vは電源電圧Vccになる。このとき、駆動トランジスタ212のゲート-ソース間電圧Vgsは、Vgs=Vofs-Vccとなる。
 ここで、しきい値補正動作を行うためには、駆動トランジスタ212のゲート-ソース間電圧Vgsを、当該駆動トランジスタ212のしきい値電圧Vthよりも大きくしておく必要がある。そのため、|V|=|Vofs-Vcc|>|Vth|となるように各電圧値が設定される。
 このように、駆動トランジスタ212のゲート電位Vを第2基準電圧Vofsに設定し、かつ、駆動トランジスタ212のソース電位Vを電源電圧Vccに設定する初期化動作が、しきい値補正準備動作である。つまり、第2基準電圧Vofs及び電源電圧Vccが、それぞれ、駆動トランジスタ212のゲート電位V及びソース電位Vの初期化電圧である。
 しきい値補正準備期間が終了すると、次に、駆動トランジスタ212のしきい値電圧Vthを補正するしきい値補正動作が行われる(時刻t~tの期間:しきい値補正期間)。しきい値補正動作を行う期間では、まず、当該しきい値補正期間が開始されるタイミングである時刻tで、第1駆動線電圧DSが低電位から高電位に遷移し、発光制御トランジスタ214が非導通状態になる。これにより、駆動トランジスタ212のソース電位Vがフローティング状態になる。一方、時刻tにおいて、走査線電圧WSは高電位に制御されており、サンプリングトランジスタ213は非導通状態になっている。従って、時刻tにおいて、駆動トランジスタ212のゲート電位Vもフローティング状態となり、駆動トランジスタ212のソース電極とゲート電極は、互いにフローティングの状態で、保持容量215を介して接続された状態になる。これにより、図示するように、駆動トランジスタ212のソース電位V及びゲート電位Vが、当該駆動トランジスタ212のしきい値電圧Vthに応じた所定の値に徐々に変化していく。
 このように、駆動トランジスタ212のゲート電位Vの初期化電圧Vofs及び駆動トランジスタ212のソース電位Vの初期化電圧Vccを基準として、フローティング状態において駆動トランジスタ212のしきい値電圧Vthに応じた所定の値に駆動トランジスタ212のソース電位V及びゲート電位Vを変化させる動作が、しきい値補正動作である。このしきい値補正動作が進むと、やがて、駆動トランジスタ212のゲート-ソース間電圧Vgsは、駆動トランジスタ212のしきい値電圧Vthに収束する。このしきい値電圧Vthに相当する電圧は保持容量215に保持される。
 ここで、駆動トランジスタ212のしきい値電圧Vthには当然設計値が存在するが、製造ばらつき等により、実際のしきい値電圧Vthは、必ずしも当該設計値とは一致しない。これに対して、上記のようなしきい値補正動作を行うことにより、有機発光ダイオード211を発光させる前に、実際のしきい値電圧Vthに相当する電圧を保持容量215に保持させることができる。これにより、後述するように、その後に有機発光ダイオード211を発光させるために駆動トランジスタ212を駆動させる際に、当該駆動トランジスタ212のしきい値電圧Vthのばらつきを打ち消すことができる。従って、駆動トランジスタ212の駆動をより精度良く制御することが可能となり、所望の輝度をより好適に得ることが可能となる。
 しきい値補正期間が終了すると、次に、映像信号に対応する信号電圧Vsigを書き込む信号書き込み動作が行われる(時刻t~tの期間:信号書き込み期間)。信号書き込み期間では、当該信号書き込み期間が開始されるタイミングである時刻tにおいて、走査線電圧WSが高電位から低電位に遷移し、サンプリングトランジスタ213が導通状態にされる。一方、時刻tにおいて、信号線電圧Dateは映像信号に応じた信号電圧Vsigに制御されているため、保持容量215に当該映像信号に応じた信号電圧Vsigが書き込まれることとなる。この映像信号に対応する信号電圧Vsigの書き込みの際に、駆動トランジスタ212のソース電極と電源線332との聞に接続されている補助容量216は、駆動トランジスタ212のソース電位Vが変動するのを抑える役割を果たす。そして、映像信号に応じた信号電圧Vsigが書き込まれる際、すなわち映像信号に応じた信号電圧Vsigが駆動トランジスタ212のゲート電極に印加され当該駆動トランジスタ212が駆動される際に、駆動トランジスタ212のしきい値電圧Vthが、しきい値補正動作において保持容量215に保持されたしきい値電圧Vthに相当する電圧と相殺される。つまり、上記のしきい値補正動作を行ったことにより、画素回路210ごとの駆動トランジスタ212のしきい値電圧Vthのばらつきが打ち消される。
 時刻tにおいて走査線電圧WSが低電位から高電位に遷移し、サンプリングトランジスタ213が非導通状態にされることで、信号書き込み期間が終了する。信号書き込み期間が終了すると、次に、時刻tから発光期間が開始される。発光期間が開始されるタイミングである時刻tでは、第1駆動線電圧DSが高電位から低電位に遷移することで、発光制御トランジスタ214が導通状態にされる。これにより、電源電圧Vccを有する電源線332から発光制御トランジスタ214を介して駆動トランジスタ212のソース電極に電流が供給される。
 このとき、サンプリングトランジスタ213が非導通状態にあることで、駆動トランジスタ212のゲート電極は信号線402から電気的に切り離されてフローティング状態にある。駆動トランジスタ212のゲート電極がフローティング状態にあるときは、駆動トランジスタ212のゲート-ソース間に保持容量215が接続されていることにより、駆動トランジスタ212のソース電位Vの変動に連動してゲート電位Vも変動する。すなわち、駆動トランジスタ212のソース電位V及びゲート電位Vは、保持容量215に保持されているゲート-ソース間電圧Vgsを保持したまま上昇する。そして、駆動トランジスタ212のソース電位Vは、トランジスタの飽和電流に応じた有機発光ダイオード211の発光電圧Voledまで上昇する。
 このように、駆動トランジスタ212のゲート電位Vがソース電位Vの変動に連動して変動する動作のことをブートストラップ動作という。換言すれば、ブートストラップ動作は、保持容量215に保持されたゲート-ソース間電圧Vgs、すなわち保持容量215の両端間電圧を保持したまま、駆動トランジスタ212のゲート電位V及びソース電位Vが変動する動作である。
 そして、駆動トランジスタ212のドレイン-ソース間電流Idsが有機発光ダイオード211に流れ始めることにより、当該ドレイン-ソース間電流Idsに応じて有機発光ダイオード211のアノード電位Vanoが上昇する。やがて、有機発光ダイオード211のアノード電位Vanoが有機発光ダイオード211のしきい値電圧Vthelを超えると、有機発光ダイオード211に駆動電流が流れ始め、有機発光ダイオード211が発光を開始する。
 以上説明した動作が、1H期間内に、各画素回路210において実行される。なお、上述したように、スイッチングトランジスタ217は、非発光期間に駆動トランジスタ212から有機発光ダイオード211に向かって流れ込む電流に起因して発生する当該有機発光ダイオード211の意図せぬ発光を防止するためのものであるから、第2駆動線電圧AZは、非発光期間においてスイッチングトランジスタ217が導通状態になるように適宜制御される。図示する例であれば、発光期間が終了する時刻tにおいて第2駆動線電圧AZが高電位から低電位に遷移し、次の発光期間が終開始される時刻tの直前で、第2駆動線電圧AZが低電位から高電位に遷移する。
 なお、以上で説明した表示装置1の全体構成や、画素回路210の構成、画素回路210の動作はあくまで一例であって、本開示はかかる例に限定されるものではない。例えば、以下の実施形態に係る表示装置1には、一般的な表示装置において用いられている各種の公知の構成が必要に応じて適宜適用されてよい。
 1.4 画素の断面構造例
 つづいて、上述した表示装置1における画素の断面構造例について説明する。図5は、以下の実施形態に係る表示装置1における画素の断面構造例を示す垂直断面図である。なお、なお、本説明及び以下の説明において、垂直とは、画素アレイ20(図1参照)における画素(例えば、画素回路210)の配列面に対して垂直であることを意味してよい。また、図5には、表示装置1における有機発光ダイオード211を含む画素の一部断面構造例が示されている。
 図5を参照すると、以下の実施形態に係る表示装置1における画素は、第1基板11上に、白色光を発する発光素子である複数の有機発光ダイオード211と、当該有機発光ダイオード211の上層に設けられ、当該有機発光ダイオード211の各々に対応して各色のカラーフィルタ(CF)が形成されるCF層33と、を備える。また、CF層33の上層には、有機発光ダイオード211からの光に対して透明な材料で形成される第2基板34が配置される。また、第1基板11には、有機発光ダイオード211の各々に対応して、当該有機発光ダイオード211を駆動するための薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)15が設けられる。TFT15は、上述した画素回路を構成する各トランジスタ(駆動トランジスタ212、サンプリングトランジスタ213、発光制御トランジスタ214及びスイッチングトランジスタ217)に対応するものである。TFT15によって任意の有機発光ダイオード211が選択的に駆動され、駆動された当該有機発光ダイオード211からの光が対応するCFを通過してその色が適宜変換され、第2基板34を介して上方から出射されることにより、所望の画像、文字等が表示される。
 なお、以下の説明では、表示装置1における各層の積層方向を上下方向とも呼称する。その際、第1基板11が配置される方向を下方向とし、第2基板34が配置される方向を上方向とする。また、上下方向に垂直な面のことを水平面とも呼称する。
 このように、図5に示す表示装置1は、カラー表示可能な、アクティブマトリックス方式で駆動される上面発光型の表示装置である。ただし、以下の実施形態はかかる例に限定されず、以下の実施形態に係る表示装置1は、第1基板11を介して光が出射される下面発光型の表示装置であってもよい。
 (第1基板及び第2基板)
 図示する構成例では、第1基板11は、例えば、シリコン基板から構成される。また、第2基板34は石英ガラスから構成される。ただし、以下の実施形態はかかる例に限定されず、第1基板11及び第2基板34としては、各種の公知の材料が用いられてもよい。例えば、第1基板11及び第2基板34は、高歪点ガラス基板、ソーダガラス(NaO、CaO及びSiOの混合物)基板、硼珪酸ガラス(NaO、B及びSiOの混合物)基板、フォルステライト(MgSiO)基板、鉛ガラス(NaO、PbO及びSiOの混合物)基板、表面に絶縁膜が形成された各種ガラス基板、石英基板、表面に絶縁膜が形成された石英基板、表面に絶縁膜が形成されたシリコン基板、又は有機ポリマー基板(例えば、ポリメチルメタクリレート(ポリメタクリル酸メチル:PMMA)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルフェノール(PVP)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリイミド、ポリカーボネート、若しくはポリエチレンテレフタレート(PET)等)によって形成され得る。第1基板11と第2基板34を構成する材料は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。ただし、上述したように表示装置1は上面発光型であるから、第2基板34は、有機発光ダイオード211からの光を好適に透過し得る、透過率の高い材料によって形成されることが好ましい。
 (発光素子及び隔壁部)
 有機発光ダイオード211は、第1電極21と、第1電極21の上に設けられる有機層23と、有機層23上に形成される第2電極22と、を有する。より具体的には、第1電極21の上に、当該第1電極21の少なくとも一部を露出するように開口部25が設けられる隔壁部52が積層されており、有機層23は、当該開口部25の底部において露出した第1電極21の上に設けられる。つまり、有機発光ダイオード211は、隔壁部52の開口部25において、第1電極21、有機層23及び第2電極22がこの順に積層された構成を有する。この積層構造が各画素の発光部24として機能する。つまり、有機発光ダイオード211の、隔壁部52の開口部25に当たる部分が発光面となる。また、隔壁部52は、画素間に設けられて画素それぞれを区画することで画素の面積を画定する画素定義膜として機能する。
 有機層23は、有機発光材料からなる発光層を備え、白色光を発光可能に構成される。有機層23の具体的な構成は限定されず、各種の公知な構成であってもよい。例えば、有機層23は、正孔輸送層と発光層と電子輸送層との積層構造、正孔輸送層と電子輸送層を兼ねた発光層との積層構造、又は正孔注入層と正孔輸送層と発光層と電子輸送層と電子注入層との積層構造等から構成することができる。また、これらの積層構造等を「タンデムユニット」とする場合、有機層23は、第1のタンデムユニット、接続層、及び第2のタンデムユニットが積層された2段のタンデム構造を有してもよい。あるいは、有機層23は、3つ以上のタンデムユニットが積層された3段以上のタンデム構造を有してもよい。有機層23が複数のタンデムユニットからなる場合には、発光層の発光色を赤色、緑色、青色と各タンデムユニットで変えることで、全体として白色を発光する有機層23を得ることができる。
 図示する構成例では、有機層23は、有機材料を真空蒸着することによって形成される。ただし、以下の実施形態はかかる例に限定されず、有機層23は各種の公知の方法によって形成されてもよい。例えば、有機層23の形成方法としては、真空蒸着法等の物理的気相成長法(PVD法)、スクリーン印刷法やインクジェット印刷法といった印刷法、転写用基板上に形成されたレーザ吸収層と有機層の積層構造に対してレーザを照射することでレーザ吸収層上の有機層を分離して当該有機層を転写するレーザ転写法、又は各種の塗布法等を用いることができる。
 第1電極21は、アノードとして機能する。上述したように表示装置1は上面発光型であるから、第1電極21は、有機層23からの光を反射し得る材料によって形成される。図示する構成例では、第1電極21はアルミニウムとネオジムとの合金(Al-Nd合金)によって形成される。また、第1電極21の膜厚は、例えば0.1μm~1μm程度である。ただし、以下の実施形態はかかる例に限定されず、第1電極21は、一般的な有機EL表示装置においてアノードとして機能する光反射側の電極の材料として用いられている各種の公知の材料によって形成されてもよい。また、第1電極21の膜厚も上記の例に限定されず、第1電極21は、一般的に有機EL表示装置において採用されている膜厚の範囲で適宜形成され得る。
 例えば、第1電極21は、白金(Pt)、金(Au)、銀(Ag)、クロム(Cr)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、若しくはタンタル(Ta)といった仕事関数の高い金属、又は合金(例えば、銀を主成分とし、0.3質量%~1質量%のパラジウム(Pd)と、0.3質量%~1質量%の銅とを含むAg-Pd-Cu合金、又はAl-Nd合金等)によって形成され得る。あるいは、第1電極21としては、アルミニウム又はアルミニウムを含む合金等の仕事関数の値が小さく、かつ光反射率の高い導電材料を用いることができる。この場合には、第1電極21上に適切な正孔注入層を設けるなどして正孔注入性を向上させることが好ましい。あるいは、第1電極21は、誘電体多層膜やアルミニウムといった光反射性の高い反射膜上に、インジウムとスズの酸化物(ITO)やインジウムと亜鉛の酸化物(IZO)等の正孔注入特性に優れた透明導電材料を積層した構造とすることもできる。
 第2電極22は、カソードとして機能する。上述したように表示装置1は上面発光型であるから、第2電極22は、有機層23からの光を透過し得る材料によって形成される。図示する構成例では、第2電極22はマグネシウムと銀との合金(Mg-Ag合金)によって形成される。また、第2電極22の膜厚は、例えば10nm(ナノメートル)程度である。ただし、以下の実施形態はかかる例に限定されず、第2電極22は、一般的な有機EL表示装置においてカソードとして機能する光透過側の電極の材料として用いられている各種の公知の材料によって形成されてもよい。また、第2電極22の膜厚も上記の例に限定されず、第2電極22は、一般的に有機EL表示装置において採用されている膜厚の範囲で適宜形成され得る。
 例えば、第2電極22は、アルミニウム、銀、マグネシウム、カルシウム(Ca)、ナトリウム(Na)、ストロンチウム(Sr)、アルカリ金属と銀との合金、アルカリ土類金属と銀との合金(例えば、マグネシウムと銀との合金(Mg-Ag合金))、マグネシウムとカルシウムとの合金(Mg-Ca合金)、アルミニウムとリチウムとの合金(Al-Li合金)等によって形成され得る。これらの材料を単層で用いる場合には、第2電極22の膜厚は、例えば4nm~50nm程度である。あるいは、第2電極22は、有機層23側から、上述した材料層と、例えばITOやIZOからなる透明電極(例えば、厚さ30nm~1μm程度)とが積層された構造とすることもできる。このような積層構造とした場合には、上述した材料層の厚さを例えば1nm~4nm程度と薄くすることもできる。あるいは、第2電極22は、透明電極のみで構成されてもよい。あるいは、第2電極22に対して、アルミニウム、アルミニウム合金、銀、銀合金、銅、銅合金、金、金合金等の低抵抗材料から成るバス電極(補助電極)を設け、第2電極22全体として低抵抗化を図ってもよい。
 図示する構成例では、第1電極21及び第2電極22は、真空蒸着法によって所定の厚さだけ材料を成膜した後に、当該膜をエッチング法によってパターニングすることにより形成される。ただし、以下の実施形態はかかる例に限定されず、第1電極21及び第2電極22は、各種の公知の方法によって形成されてもよい。第1電極21及び第2電極22の形成方法としては、例えば、電子ビーム蒸着法、熱フィラメント蒸着法、真空蒸着法を含む蒸着法、スパッタリング法、化学的気相成長法(CVD法)、有機金属化学気相蒸着法(MOCVD法)、イオンプレーティング法とエッチング法との組合せ、各種の印刷法(例えば、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法、若しくはメタルマスク印刷法等)、メッキ法(電気メッキ法、若しくは無電解メッキ法等)、リフトオフ法、レーザアブレーション法、又はゾルゲル法等を挙げることができる。
 隔壁部52は、SiOをCVD法によって所定の膜厚だけ成膜し、その後当該SiO膜をフォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いてパターニングすることにより形成される。ただし、隔壁部52の材料はかかる例に限定されず、隔壁部52の材料としては、絶縁性を有する各種の材料を用いることができる。例えば、隔壁部52を構成する材料としては、SiO、MgF、LiF、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、フッ素系ポリマー、又はシリコーン系ポリマー等を挙げることができる。
 (発光素子よりも下層の構成)
 第1基板11において、有機発光ダイオード211を構成する第1電極21は、SiONからなる層間絶縁層16上に設けられている。そして、この層間絶縁層16は、第1基板11上に形成された発光素子駆動部を覆っている。
 発光素子駆動部は、複数のTFT15から構成される。つまり、発光素子駆動部は、画素回路210の駆動回路に対応するものである。TFT15は、第1基板11上に形成されるゲート電極12、第1基板11及びゲート電極12上に形成されるゲート絶縁膜13、並びにゲート絶縁膜13上に形成される半導体層14から構成される。半導体層14のうち、ゲート電極12の直上に位置する領域がチャネル領域14Aとして機能し、当該チャネル領域14Aを挟むように位置する領域がソース/ドレイン領域14Bとして機能する。なお、図示する例では、TFT15はボトムゲート型であるが、以下の実施形態はかかる例に限定されず、TFT15はトップゲート型であってもよい。
 半導体層14の上層に、CVD法によって2層からなる層間絶縁層16(下層層間絶縁層16A及び上層層間絶縁層16B)が積層される。その際、下層層間絶縁層16Aが積層された後、当該下層層間絶縁層16Aのソース/ドレイン領域14Bに当たる部分に、例えばフォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて当該ソース/ドレイン領域14Bを露出させるようにコンタクトホール17が設けられ、当該コンタクトホール17を埋め込むようにアルミニウムからなる配線18が形成される。配線18は、例えば真空蒸着法とエッチング法とを組み合わせて形成される。その後、上層層間絶縁層16Bが積層される。
 上層層間絶縁層16Bの配線18が設けられる部分には、例えばフォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて当該配線18を露出させるようにコンタクトホール19が設けられる。そして、有機発光ダイオード211の第1電極21を形成する際には、当該第1電極21がコンタクトホール19を介して配線18と接触するように形成される。このように、有機発光ダイオード211は、その第1電極21が、配線18を介してTFT15のソース/ドレイン領域14B(図3に示す画素回路例であれば、駆動トランジスタ212のドレイン領域に対応する)と電気的に接続される。
 なお、上記の例では層間絶縁層16をSiONによって構成していたが、以下の実施形態はかかる例に限定されない。層間絶縁層16は、一般的な有機EL表示装置において層間絶縁層として用いられ得る各種の公知の材料によって形成されてもよい。例えば、層間絶縁層16の構成材料としては、SiO系材料(例えば、SiO、BPSG、PSG、BSG、AsSG、PbSG、SiON、SOG(スピンオングラス)、低融点ガラス、又はガラスペースト等)、SiN系材料、絶縁性樹脂(例えば、ポリイミド樹脂、ノボラック系樹脂、アクリル系樹脂、ポリベンゾオキサゾール等)を、単独で、あるいは適宜組み合わせて使用することができる。また、層間絶縁層16の形成方法も上記の例に限定されず、層間絶縁層16の形成には、CVD法、塗布法、スパッタリング法、又は各種印刷法等の公知の方法が用いられてもよい。更に、上記の例では、配線18を、アルミニウムを真空蒸着法及びエッチング法によって成膜及びパターニングすることによって形成していたが、以下の実施形態はかかる例に限定されない。配線18は、一般的な有機EL表示装置において配線として用いられる各種の材料を各種の方法によって成膜及びパターニングすることによって形成されてよい。
 (発光素子よりも上層の構成)
 有機発光ダイオード211の隔壁部52に設けられる開口部25は、その側壁が、下方に向かうにつれて開口面積が増加するように傾斜したテーパ形状を有するように形成される。そして、当該開口部25に保護膜31が埋め込まれる。つまり、保護膜31は、有機発光ダイオード211の発光面の直上に設けられる、発光素子からの出射光を上方に向かって伝播する層である。また、隔壁部52の開口部25を上記のように形成することにより、開口部25内の保護膜31は、その積層方向における断面形状(すなわち、図示する断面形状)が略台形を有し、上方に底面を向けた切頭錐体形状を有する。
 保護膜31は、Si1-xを真空蒸着法によって開口部25を埋め込むように成膜し、その後当該Si1-x膜の上面を化学機械研磨法(CMP法)等によって平坦化することにより形成される。ただし、保護膜31の材料はかかる例に限定されず、保護膜31の材料としては、絶縁性を有する各種の材料を用いることができる。例えば、保護膜31を構成する材料としては、Si1-x、ITO、IZO、TiO、Nb、臭素含有ポリマー、硫黄含有ポリマー、チタン含有ポリマー、又はジルコニウム含有ポリマー等を挙げることができる。保護膜31の形成方法もかかる例に限定されず、保護膜31の形成方法としては、各種の公知の方法が用いられてもよい。
 隔壁部52の上方に位置する保護膜31の膜厚は、例えば、3.0μm程度であってもよい。ただし、これに限定されず、種々変形されてよい。平坦化された保護膜31の上層には、平坦化膜32が積層される。平坦化膜32は、例えば、SiOをCVD法によって所定の膜厚(2.0μm程度)だけ積層し、その表面をCMP法等によって平坦化することによって形成される。
 ただし、保護膜31及び平坦化膜32の材料及び膜厚はかかる例に限定されず、保護膜31及び平坦化膜32は、一般的な有機EL表示装置の保護膜及び平坦化膜として用いられている各種の公知の材料によって、一般的に有機EL表示装置において採用されている膜厚を有するように適宜形成されてもよい。
 平坦化膜32の上層には、CF層33が形成される。このように、表示装置1は、有機発光ダイオード211が形成される第1基板11上にCF層33が形成される、いわゆるオンチップカラーフィルタ(OCCF)方式の表示装置である。CF層33の上層に、例えばエポキシ樹脂等の封止樹脂膜35を介して第2基板34が貼り合わされることにより、表示装置1が作製される。なお、封止樹脂膜35の材料はかかる例に限定されず、封止樹脂膜35の材料は、有機発光ダイオード211からの出射光に対する透過性が高いこと、下層に位置するCF層33及び上層に位置する第2基板34との接着性に優れていること、及び下層に位置するCF層33との界面及び上層に位置する第2基板34との界面における光の反射性が低いこと等を考慮して、適宜選択されてよい。ただし、以下の実施形態はかかる例に限定されず、表示装置1は、第2基板34上にCF層33が形成され、当該CF層33が有機発光ダイオード211と対向するように、第1基板11と第2基板34とが貼り合わされて作製される、いわゆる対向CF方式の表示装置であってもよい。
 CF層33は、有機発光ダイオード211の各々に対して所定の面積を有する各色のCFが設けられるように、形成される。CF層33は、例えばレジスト材をフォトリソグラフィ技術で所定の形状に露光、現像することにより、形成され得る。また、CF層33の膜厚は、例えば2μm程度である。ただし、CF層33の材料、形成方法及び膜厚はかかる例に限定されず、CF層33は、一般的な有機EL表示装置のCF層として用いられている各種の公知の材料、及び各種の公知の方法によって、一般的に有機EL表示装置において採用されている膜厚を有するように適宜形成されてもよい。
 図示する例では、CF層33は、それぞれが所定の面積を有する赤色のCF33R、緑色のCF33G、及び青色のCF33Bが連続的に水平面内に分布するように構成されている。なお、以下の説明では、CF33R、CF33G及びCF33Bを特に区別する必要がない場合には、これらのうちの1つ又は複数を指して、単にCF33aとも記載することとする。1つの有機発光ダイオード211と1つのCF33aとの組み合わせにより、1つの副画素が形成される。
 つづいて、本開示の実施形態について、以下に説明する。なお、以下の実施形態では、上述した共通の構成から変更された構成に着目して説明する。また、以下の実施形態では、説明の簡略化のため、図5に例示した一部断面構造が簡略化されて示されている。例えば、保護膜31より上の層が省略されるとともに、層間絶縁層16より下の層構造、すなわち、層間絶縁層16、半導体層14、第1基板11、TFT15、配線18、コンタクトホール17及び19を含む構造が、上面が平坦な支持基板101に簡略化されて示されている。さらに、以下の説明では、見やすさのため、図示される各層のハッチングが図5における各層のハッチングから変更されている。
 2.第1の実施形態
 図6は、第1の実施形態に係る表示装置1における画素の一部断面構造例を示す垂直断面図である。図6に示すように、本実施形態では、第1電極21の周辺部における少なくとも一部が、第1電極21の側面から上面にかけて設けられた反射防止膜110で覆われている。そして、この反射防止膜110は、画素間に設けられた隔壁部52によって埋没するように覆われている。言い換えれば、反射防止膜110の側面と上面とは、隔壁部52によって覆われている。
 反射防止膜110の材料には、例えば、モリブデン(Mo)や窒化チタン(TiN)やARC(Anti-Reflective Coat)などの低反射材料が使用されてよい。ただし、これに限定されず、反射防止膜110で反射、散乱又は透過する光の強度を低減させることが可能な材料であれば、絶縁体又は導電体の種々の材料が使用されてよい。
 また、少なくとも第1電極21の周辺部上に設けられた反射防止膜110の膜厚は、光透過性を低減させるために、例えば、20nm以上、より好ましくは50nm以上であってよい。ただし、第1電極21の周辺部上が隆起することによって有機層23より上層の成膜精度が低下することを抑制するために、反射防止膜110の膜厚は、1μm(マイクロメートル)以下であってもよい。
 このように、第1電極21の周辺部における少なくとも一部を反射防止膜110で覆うことで、有機層23を隔壁部52の上部にまで延在させた場合でも、隔壁部52下に位置する第1電極21の周辺部が反射板として機能してしまうことによる意図しない発光や、隔壁部52内を伝搬した光が隣接画素の電極で反射して迷光として取出されてしまうことを抑制することが可能となるため、各画素から取り出される光の色純度の低下を抑制することが可能となる。それにより、各画素の色純度の低下による色域の狭窄を抑制することが可能となる。
 3.第2の実施形態
 図7は、第2の実施形態に係る表示装置1における画素の一部断面構造例を示す垂直断面図である。図7に示すように、本実施形態では、第1の実施形態において図6を用いて説明した断面構造と同様の構造において、第1電極21が第1電極221に置き換えられている。
 第1電極221は、例えば、支持基板101(具体的には層間絶縁層16)上に設けられた下層電極21aと、下層電極21aの側面及び上面の少なくとも一部を覆う上層電極21bとから構成されている。
 下層電極21aには、例えば、上述した第1電極21と同様の材料が用いられてよい。一方、下層電極21aを覆う上層電極21bには、例えば、各画素がターゲットとする波長を透過することが可能な透明電極材料が用いられてよい。この透明電極材料の例としては、例えば、酸化インジウムスズ、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化チタン、グラフェンなどを挙げることができる。
 このように、第1電極221を2層以上の積層構造とし、少なくともその最上層を透明電極で構成した場合でも、第1電極221の周辺部における少なくとも一部を反射防止膜110で覆うことで、第1電極221の周辺部での意図しない発光や隣接画素への迷光を抑制することが可能となるため、各画素から取り出される光の色純度の低下を抑制して、色域の狭窄を抑制することが可能となる。
 なお、図7では、第1電極221が2層である場合を例示したが、これに限定されず、3層以上であってもよい。
 4.第3の実施形態
 図8は、第3の実施形態に係る表示装置1における画素の一部断面構造例を示す垂直断面図である。図8に示すように、本実施形態では、第1の実施形態において図6を用いて説明した断面構造と同様の構造において、反射防止膜110が反射防止膜310に置き換えられている。
 反射防止膜310は、反射防止膜110と同様に、第1電極21の側面から上面にかけて設けられている。ただし、本実施形態では、反射防止膜310における第1電極21の上面上の部分が、隔壁部52の側面部分から第1電極21の中心側に突出している。言い換えれば、反射防止膜310における第1電極21の周辺部上の側面は、第1電極21の周辺部上に位置する隔壁部52の側面よりも第1電極21の中心側に突出している。
 このように、第1電極21の上面において反射防止膜310が隔壁部52から突出している場合、各画素の領域は、反射防止膜310によって画定される。すなわち、本実施形態では、反射防止膜310が、第1電極21の周辺部での意図しない発光や隣接画素への迷光を抑制する膜として機能するとともに、画素定義膜の一部としても機能する。すなわち、本実施形態では、隔壁部52及び反射防止膜310が画素定義膜として機能する。
 なお、本実施形態では、反射防止膜310が絶縁体である隔壁部52から突出しているため、反射防止膜310の材料には絶縁体が用いられてよい。
 また、図8では、第1電極21が単層である場合を例示したが、これに限定されず、第2の実施形態のように、3層以上であってもよい。
 4.1 変形例
 図9は、図8に示した第3の実施形態に係る表示装置1における画素の一部断面構造の変形例を示す垂直断面図である。図9に示す例では、図8に示す例において、第1電極21の周辺部に設けられた反射防止膜310上から隣接画素間の領域を介して隣接画素の第1電極21の周辺部に設けられた反射防止膜310上まで設けられていた隔壁部52が、隣接画素の反射防止膜310で挟まれた隣接画素間の領域にのみ設けられた隔壁部352に置き換えられている。
 このような構造においても、第1電極21の側面から上面にかけて設けられた反射防止膜310が画素定義膜の一部として機能するため、第1電極21の周辺部での意図しない発光や隣接画素への迷光を抑制することが可能となる。それにより、各画素から取り出される光の色純度の低下を抑制して、色域の狭窄を抑制することが可能となる。
 なお、本変形例では、反射防止膜310を隔壁部としても機能させるために、反射防止膜310の材料には絶縁体が用いられてよい。
 また、図9では、第1電極21が単層である場合を例示したが、これに限定されず、第2の実施形態のように、3層以上であってもよい。
 5.第4の実施形態
 図10は、第4の実施形態に係る表示装置1における画素の一部断面構造例を示す垂直断面図である。図10に示すように、本実施形態では、第3の実施形態の変形例において図9を用いて説明した断面構造と同様の構造において、反射防止膜310及び隔壁部352が反射防止膜410に置き換えられている。すなわち、本実施形態では、隔壁部352が省略され、その代わりに反射防止膜410が隣接画素間の領域を覆うように延在している。言い換えれば、本実施形態では、隔壁部352と反射防止膜310とが同一の膜(反射防止膜410)で形成されている。
 このような構造では、反射防止膜410が、第1電極21の周辺部での意図しない発光や隣接画素への迷光を抑制する膜として機能するとともに、画素定義膜としても機能する。すなわち、本実施形態では、隔壁部52及び反射防止膜310が画素定義膜として機能する。
 なお、本実施形態では、反射防止膜310を隔壁部としても機能させるために、反射防止膜310の材料には絶縁体が用いられてよい。
 また、図10では、第1電極21が単層である場合を例示したが、これに限定されず、第2の実施形態のように、3層以上であってもよい。
 6.第5の実施形態
 図11は、第5の実施形態に係る表示装置1における画素の一部断面構造例を示す垂直断面図である。図11に示すように、本実施形態では、第1の実施形態において図6を用いて説明した断面構造と同様の構造において、隔壁部52及び反射防止膜110が隔壁部552及び反射防止膜510に置き換えられている。
 隔壁部552は、第1電極21の周辺部での隆起がなく、上面が略平坦な形状を有する。反射防止膜510は、隔壁部552の上面上であって、第1電極21の周辺部上の少なくとも一部を覆う領域に設けられる。
 このように、第1電極21の周辺部を隔壁部552で覆い、その上に反射防止膜510を設けた場合でも、第1電極221の周辺部での意図しない発光や隣接画素への迷光を抑制することが可能となるため、各画素から取り出される光の色純度の低下を抑制して、色域の狭窄を抑制することが可能となる。
 なお、本実施形態では、反射防止膜510が第1電極21と接しない構造であるため、反射防止膜510の材料には絶縁体と導電体とのいずれが用いられてもよい。
 また、図11では、第1電極21が単層である場合を例示したが、これに限定されず、第2の実施形態のように、3層以上であってもよい。
 7.第6の実施形態
 図12は、第6の実施形態に係る表示装置1における画素の一部断面構造例を示す垂直断面図である。図12に示すように、本実施形態では、第5の実施形態において図11を用いて説明した断面構造と同様の構造において、反射防止膜510が第1電極21上の隔壁部552の端から画素の中心側にせり出すことで、反射防止膜510と第1電極21との間にエアギャップ601が形成された構造を備える。
 このように、反射防止膜510が隔壁部552の端からせり出してその下にエアギャップ601が形成された構造でも、第1電極221の周辺部での意図しない発光や隣接画素への迷光を抑制することが可能となるため、各画素から取り出される光の色純度の低下を抑制して、色域の狭窄を抑制することが可能となる。
 なお、本実施形態では、第5の実施形態と同様に、反射防止膜510が第1電極21と接しない構造であるため、反射防止膜510の材料には絶縁体と導電体とのいずれが用いられてもよい。
 また、図12では、第1電極21が単層である場合を例示したが、これに限定されず、第2の実施形態のように、3層以上であってもよい。
 8.第7の実施形態
 図13は、第7の実施形態に係る表示装置1における画素の一部断面構造例を示す垂直断面図である。図13に示すように、本実施形態では、第1の実施形態において図6を用いて説明した断面構造と同様の構造において、反射防止膜110が2層以上で構成された反射防止膜710に置き換えられている。
 図13に示す例では、反射防止膜710は、第1電極21の側面から上面にかけて設けられた下層反射防止膜711と、下層反射防止膜711の側面及び上面を覆うように設けられた上層反射防止膜712との2層構造を有する。
 下層反射防止膜711と上層反射防止膜712とは、同一の材料で構成されていてもよいし、異なる材料で構成されていてもよい。ただし、これに限定されず、反射防止膜710は、3層以上の積層構造を有してもよく、それぞれの材料が同一であっても異なっていてもよい。
 このように、反射防止膜710を積層構造とすることで、反射防止膜710を光の干渉を利用して反射光や透過光の強度を低減させる光学干渉膜として機能させることが可能となるため、反射防止膜710の反射率や透過率をより低減することが可能となるため、第1電極221の周辺部での意図しない発光や隣接画素への迷光をより抑制することが可能となる。それにより、各画素から取り出される光の色純度の低下をより抑制して、色域の狭窄をより抑制することが可能となる。
 また、図12では、第1電極21が単層である場合を例示したが、これに限定されず、第2の実施形態のように、3層以上であってもよい。
 9.第8の実施形態
 図14は、第8の実施形態に係る表示装置1における画素の一部断面構造例を示す垂直断面図である。図14に示すように、本実施形態では、第2の実施形態において図7を用いて説明した断面構造と、第3の実施形態において図8を用いて説明した断面構造とが組み合わされた構造を有する。
 第2の実施形態を他の実施形態と組み合わせる場合であって、第1電極221の上層電極21bにITOなどの透明電極を用いる場合、反射防止膜310には、上層電極21bよりも電荷注入性が低い材料が用いられてよい。例えば、第1電極221が有機発光ダイオード211のアノードとして機能する場合では、反射防止膜310の材料には、仕事関数が高い材料が用いられてよい。一方、第1電極221が有機発光ダイオード211のカソードとして機能する場合では、反射防止膜310の材料には、仕事関数が低い材料が用いられてよい。
 このように、反射防止膜310に上層電極21bよりも電荷注入性が低い材料を用いることで、反射防止膜310で画素の発光領域を規定することが可能となるため、隔壁部52の側端を反射防止膜310の側端よりも画素の外側に後退させることが可能となる。
 なお、上述した実施形態は、適宜組み合わせることが可能である。例えば、図14では、第2の実施形態と第3の実施形態とを組み合わせた場合を例示したが、これに限定されず、第2の実施形態と第5の実施形態と第7の実施形態とを組み合わせるなど、種々変形されてよい。
 10.第9の実施形態
 第9の実施形態では、上述した実施形態に係る隔壁部、反射防止膜及び第1電極の平面構造について、いくつか例を挙げて説明する。なお、以下の第1例から第4例では第1の実施形態に係る表示装置1における画素の一部平面構造例を示し、第5例では第5の実施形態に係る表示装置1における画素の一部平面構造例を示すが、これに限定されず、他の実施形態に対しても適宜適用することが可能である。
 10.1 第1例
 図15は、第1例に係る画素の一部平面構造例を示す平面図である。図15に示すように、隔壁部52Aの開口部25Aの形状、第1電極21Aの平面形状、反射防止膜110Aの外周形状、及び、反射防止膜110Aの開口部115Aの形状は、例えば、正方形や長方形などの矩形であってもよい。
 また、開口部25Aの形状、第1電極21Aの平面形状、反射防止膜110Aの外周形状、及び、反射防止膜110Aの開口部115Aの形状は、それぞれの中心軸が一致するように、均一に配置されていてもよい。ただし、これに限定されず、それぞれの中心軸が行方向及び/又は列方向にズレるように、不均一に配置されていてもよい。
 10.2 第2例
 図16は、第2例に係る画素の一部平面構造例を示す平面図である。図16に示すように、隔壁部52Bの開口部25Bの形状、第1電極21Bの平面形状、反射防止膜110Bの外周形状、及び、反射防止膜110Bの開口部115Bの形状は、例えば、行方向又は列方向に細長いストライプ形状であってもよい。
 また、開口部25Bの形状、第1電極21Bの平面形状、反射防止膜110Bの外周形状、及び、反射防止膜110Bの開口部115Bの形状は、それぞれの中心軸が行方向及び/又は列方向にズレるように、不均一に配置されていてもよい。ただし、これに限定されず、それぞれの中心軸が一致するように、均一に配置されていてもよい。
 10.3 第3例
 図17は、第3例に係る画素の一部平面構造例を示す平面図である。図17に示すように、隔壁部52Cの開口部25Cの形状、第1電極21Cの平面形状、反射防止膜110Cの外周形状、及び、反射防止膜110Cの開口部115Cの形状は、例えば、正方形や長方形以外の多角形であってもよい。
 また、開口部25Cの形状、第1電極21Cの平面形状、反射防止膜110Cの外周形状、及び、反射防止膜110Cの開口部115Cの形状は、それぞれの中心軸が一致するように、均一に配置されていてもよい。ただし、これに限定されず、それぞれの中心軸が行方向及び/又は列方向にズレるように、不均一に配置されていてもよい。
 10.4 第4例
 図18は、第4例に係る画素の一部平面構造例を示す平面図である。図18に示すように、隔壁部52Dの開口部25Dの形状、第1電極21Dの平面形状、反射防止膜110Dの外周形状、及び、反射防止膜110Dの開口部115Dの形状は、例えば、矩形やストライプ形状や多角形や円形や楕円形など、それぞれ異なる形状であってもよい。ただし、その場合でも、第1電極21Dの平面形状と反射防止膜110Dの外周形状とは相似の関係であってもよい。
 また、開口部25Dの形状、第1電極21Dの平面形状、反射防止膜110Dの外周形状、及び、反射防止膜110Dの開口部115Dの形状は、それぞれの中心軸が行方向及び/又は列方向にズレるように、不均一に配置されていてもよい。ただし、これに限定されず、それぞれの中心軸が一致するように、均一に配置されていてもよい。
 10.5 第5例
 図19は、第5例に係る画素の一部平面構造例を示す平面図である。図19に示すように、隔壁部52が省略された構造では、反射防止膜110Eの開口部115Eが画素の開口部25として機能する。その場合、第1電極21Eの平面形状、反射防止膜110Eの外周形状、及び、反射防止膜110Eの開口部115Eの形状は、上述した第1例~第4例のいずれであってもよい。なお、図19では、第1電極21Eの平面形状、反射防止膜110Eの外周形状、及び、反射防止膜110Eの開口部115Eの形状が第1例と同様である場合が示されている。
 11.第10の実施形態
 第10の実施形態では、上述した実施形態に係る表示装置の応用例について説明する。
 上述した第3の実施形態に係る表示装置は、例えば、レンズ交換式ミラーレスタイプのデジタルスチルカメラに適用することができる。デジタルスチルカメラの正面図を図20に示し、背面図を図21に示す。このレンズ交換式ミラーレスタイプのデジタルスチルカメラは、例えば、カメラ本体部(カメラボディ)4011の正面右側に交換式の撮影レンズユニット(交換レンズ)4012を有し、正面左側に撮影者が把持するためのグリップ部4013を有している。そして、カメラ本体部4011の背面略中央にはモニタ装置4014が設けられている。モニタ装置4014の上部には、電子ビューファインダ(接眼窓)4015が設けられている。撮影者は、電子ビューファインダ4015を覗くことによって、撮影レンズユニット4012から導かれた被写体の光像を視認して構図決定を行うことが可能である。このような構成のレンズ交換式ミラーレスタイプのデジタルスチルカメラにおいて、電子ビューファインダ4015として、上述した第3の実施形態に係る表示装置を用いることができる。
 あるいは又、上述した第3の実施形態に係る表示装置は、例えば、ヘッドマウントディスプレイに適用することができる。図22に外観図を示すように、ヘッドマウントディスプレイ4100は、本体部4101、アーム部4102及び鏡筒4103を有する透過式ヘッドマウントディスプレイから構成されている。本体部4101は、アーム部4102及び眼鏡4110と接続されている。具体的には、本体部4101の長辺方向の端部はアーム部4102に取り付けられている。また、本体部4101の側面の一方の側は、接続部材(図示せず)を介して眼鏡4110に連結されている。尚、本体部4101は、直接的に人体の頭部に装着されてもよい。本体部4101は、ヘッドマウントディスプレイ4100の動作を制御するための制御基板や表示部を内蔵している。アーム部4102は、本体部4101と鏡筒4103とを連結させることで、本体部4101に対して鏡筒4103を支える。具体的には、アーム部4102は、本体部4101の端部及び鏡筒4103の端部と結合されることで、本体部4101に対して鏡筒4103を固定する。また、アーム部4102は、本体部4101から鏡筒4103に提供される画像に係るデータを通信するための信号線を内蔵している。鏡筒4103は、本体部4101からアーム部4102を経由して提供される画像光を、眼鏡4110のレンズ4111を透して、ヘッドマウントディスプレイ4100を装着するユーザの目に向かって投射する。上記の構成のヘッドマウントディスプレイ4100において、本体部4101に内蔵される表示部として、上述した第3の実施形態に係る表示装置を用いることができる。
 以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示の技術的範囲は、上述の実施形態そのままに限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。また、異なる実施形態及び変形例にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
 また、本明細書に記載された各実施形態における効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、他の効果があってもよい。
 なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1)
 2次元マトリクス状に配列された複数の画素と、
 前記画素間に配置されて前記画素それぞれを区画する隔壁部と、
 を備え、
 前記画素それぞれは、
  基板上に設けられた第1電極と、
  前記第1電極の周辺部上の少なくとも一部に設けられた反射防止膜と、
  前記第1電極上に設けられた発光層と、
  前記発光層上に設けられた第2電極と、
 を備える半導体装置。
(2)
 前記反射防止膜は、モリブデン及び窒化チタンのうちの少なくとも1つを含む
 前記(1)に記載の半導体装置。
(3)
 前記第1電極の周辺部上に位置する前記反射防止膜の膜厚は、20nm(ナノメートル)以上1μm(マイクロメートル)以下である
 前記(1)又は(2)に記載の半導体装置。
(4)
 前記反射防止膜は、前記第1電極の側面から前記周辺部上の少なくとも一部に設けられている
 前記(1)~(3)の何れか1つに記載の半導体装置。
(5)
 前記隔壁部は、前記第1電極の前記周辺部上まで延在し、
 前記反射防止膜の上面及び側面は、前記第1電極の前記周辺部上まで延在する前記隔壁部によって覆われている
 前記(1)~(4)の何れか1つに記載の半導体装置。
(6)
 前記隔壁部は、前記第1電極の前記周辺部上まで延在し、
 前記反射防止膜の上面の一部は、前記第1電極の前記周辺部上まで延在する前記隔壁部によって覆われ、
 前記反射防止膜における前記第1電極の前記周辺部上の側面は、前記第1電極の前記周辺部上に位置する前記隔壁部の側面よりも前記第1電極の中心側に突出している
 前記(1)~(4)の何れか1つに記載の半導体装置。
(7)
 前記隔壁部は、前記第1電極の前記周辺部上まで延在し、
 前記反射防止膜は、前記第1電極の前記周辺部上に設けられた前記隔壁部上の少なくとも一部に設けられている
 前記(1)~(4)の何れか1つに記載の半導体装置。
(8)
 前記反射防止膜における前記第1電極の前記周辺部上の部分は、前記第1電極の前記周辺部上に設けられた前記隔壁部よりも前記第1電極の中心側にせり出し、
 前記第1電極の前記周辺部上に設けられた前記隔壁部よりもせり出した前記反射防止膜の下には、エアギャップが設けられている
 前記(7)に記載の半導体装置。
(9)
 前記反射防止膜は、前記第1電極の側面から前記周辺部上の少なくとも一部に設けられ、
 前記隔壁部は、隣接画素における前記反射防止膜間に設けられている
 前記(1)~(3)の何れか1つに記載の半導体装置。
(10)
 前記隔壁部は、前記反射防止膜と同一の膜である
 前記(1)~(4)の何れか1つに記載の半導体装置。
(11)
 前記反射防止膜は、積層構造を有する
 前記(1)~(10)の何れか1つに記載の半導体装置。
(12)
 前記反射防止膜は、光学干渉膜である
 前記(11)に記載の半導体装置。
(13)
 前記第1電極は、積層構造を有する
 前記(1)~(12)の何れか1つに記載の半導体装置。
(14)
 前記第1電極は、積層構造を有し、
 前記第1電極の最上層は、透明電極であり、
 前記反射防止膜は、前記透明電極よりも電荷注入性が低い材料で構成されている
 前記(13)に記載の半導体装置。
(15)
 前記反射防止膜の開口形状は、前記隔壁部の開口形状と相似の関係にある
 前記(1)~(14)の何れか1つに記載の半導体装置。
(16)
 前記隔壁部の開口形状と前記反射防止膜の開口形状とは、互いに異なる形状である
 前記(1)~(14)の何れか1つに記載の半導体装置。
(17)
 前記反射防止膜の開口部の中心軸は、前記隔壁部の開口部の中心軸と一致している
 前記(1)~(16)の何れか1つに記載の半導体装置。
(18)
 前記反射防止膜の開口部の中心軸は、前記隔壁部の開口部の中心軸とズレている
 前記(1)~(16)の何れか1つに記載の半導体装置。
(19)
 前記反射防止膜の開口形状は、矩形、ストライプ形状、多角形、円形又は楕円形である
 前記(1)~(18)の何れか1つに記載の半導体装置。
(20)
 前記(1)~(19)の何れか1つに記載の半導体装置と、
 前記半導体装置を駆動する駆動部と、
 を備える表示装置。
 1 表示装置
 10 表示パネル
 11 第1基板
 12 ゲート電極
 13 ゲート絶縁膜
 14 半導体層
 14A チャネル領域
 14B ソース/ドレイン領域
 15 TFT
 16 層間絶縁層
 16A 下層層間絶縁層
 16B 上層層間絶縁層
 17、19 コンタクトホール
 18 配線
 20 画素アレイ
 21、21A、21B、21C、21D、21E、221 第1電極
 21a 下層電極
 21b 上層電極
 22 第2電極
 23 有機層
 24 発光部
 25、25A、25B、25C、25D 開口部
 30 走査部
 31 保護膜
 32 平坦化膜
 33 CF層
 33R、33G、33B CF
 34 第2基板
 35 封止樹脂膜
 40 選択部
 52、52A、52B、52C、52D、352、552 隔壁部
 101 支持基板
 110、110A、110B、110C、110D、110E、310、410、510、710 反射防止膜
 115A、115B、115C、115D、115E 開口部
 210 画素回路
 211 有機発光ダイオード
 212 駆動トランジスタ
 213 サンプリングトランジスタ
 214 発光制御トランジスタ
 215 保持容量
 216 補助容量
 217 スイッチングトランジスタ
 301 書込み走査部
 302 走査線
 312 第1駆動線
 311 第1駆動走査部
 322 第2駆動線
 321 第2駆動走査部
 401 信号出力部
 402 信号線
 601 エアギャップ
 711 下層反射防止膜
 712 上層反射防止膜

Claims (20)

  1.  2次元マトリクス状に配列された複数の画素と、
     前記画素間に配置されて前記画素それぞれを区画する隔壁部と、
     を備え、
     前記画素それぞれは、
      基板上に設けられた第1電極と、
      前記第1電極の周辺部上の少なくとも一部に設けられた反射防止膜と、
      前記第1電極上に設けられた発光層と、
      前記発光層上に設けられた第2電極と、
     を備える半導体装置。
  2.  前記反射防止膜は、モリブデン及び窒化チタンのうちの少なくとも1つを含む
     請求項1に記載の半導体装置。
  3.  前記第1電極の周辺部上に位置する前記反射防止膜の膜厚は、20nm(ナノメートル)以上1μm(マイクロメートル)以下である
     請求項1に記載の半導体装置。
  4.  前記反射防止膜は、前記第1電極の側面から前記周辺部上の少なくとも一部に設けられている
     請求項1に記載の半導体装置。
  5.  前記隔壁部は、前記第1電極の前記周辺部上まで延在し、
     前記反射防止膜の上面及び側面は、前記第1電極の前記周辺部上まで延在する前記隔壁部によって覆われている
     請求項1に記載の半導体装置。
  6.  前記隔壁部は、前記第1電極の前記周辺部上まで延在し、
     前記反射防止膜の上面の一部は、前記第1電極の前記周辺部上まで延在する前記隔壁部によって覆われ、
     前記反射防止膜における前記第1電極の前記周辺部上の側面は、前記第1電極の前記周辺部上に位置する前記隔壁部の側面よりも前記第1電極の中心側に突出している
     請求項1に記載の半導体装置。
  7.  前記隔壁部は、前記第1電極の前記周辺部上まで延在し、
     前記反射防止膜は、前記第1電極の前記周辺部上に設けられた前記隔壁部上の少なくとも一部に設けられている
     請求項1に記載の半導体装置。
  8.  前記反射防止膜における前記第1電極の前記周辺部上の部分は、前記第1電極の前記周辺部上に設けられた前記隔壁部よりも前記第1電極の中心側にせり出し、
     前記第1電極の前記周辺部上に設けられた前記隔壁部よりもせり出した前記反射防止膜の下には、エアギャップが設けられている
     請求項7に記載の半導体装置。
  9.  前記反射防止膜は、前記第1電極の側面から前記周辺部上の少なくとも一部に設けられ、
     前記隔壁部は、隣接画素における前記反射防止膜間に設けられている
     請求項1に記載の半導体装置。
  10.  前記隔壁部は、前記反射防止膜と同一の膜である
     請求項1に記載の半導体装置。
  11.  前記反射防止膜は、積層構造を有する
     請求項1に記載の半導体装置。
  12.  前記反射防止膜は、光学干渉膜である
     請求項11に記載の半導体装置。
  13.  前記第1電極は、積層構造を有する
     請求項1に記載の半導体装置。
  14.  前記第1電極は、積層構造を有し、
     前記第1電極の最上層は、透明電極であり、
     前記反射防止膜は、前記透明電極よりも電荷注入性が低い材料で構成されている
     請求項13に記載の半導体装置。
  15.  前記反射防止膜の開口形状は、前記隔壁部の開口形状と相似の関係にある
     請求項1に記載の半導体装置。
  16.  前記隔壁部の開口形状と前記反射防止膜の開口形状とは、互いに異なる形状である
     請求項1に記載の半導体装置。
  17.  前記反射防止膜の開口部の中心軸は、前記隔壁部の開口部の中心軸と一致している
     請求項1に記載の半導体装置。
  18.  前記反射防止膜の開口部の中心軸は、前記隔壁部の開口部の中心軸とズレている
     請求項1に記載の半導体装置。
  19.  前記反射防止膜の開口形状は、矩形、ストライプ形状、多角形、円形又は楕円形である
     請求項1に記載の半導体装置。
  20.  請求項1に記載の半導体装置と、
     前記半導体装置を駆動する駆動部と、
     を備える表示装置。
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