WO2023073472A1 - 表示装置、表示モジュール、電子機器、及び、表示装置の作製方法 - Google Patents

表示装置、表示モジュール、電子機器、及び、表示装置の作製方法 Download PDF

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Abstract

高精細な表示装置を提供する。 絶縁表面上に第1の発光デバイスと第2の発光デバイスを有する。第1の発光デバイスが有する第1の画素電極の側面には第1の側壁絶縁層が接し、第2の発光デバイスが有する第2の画素電極の側面には第2の側壁絶縁層が接する。第1の発光デバイスは、第1の色変換層を介して第1の着色層と重なる。第1の発光デバイスと第2の発光デバイスは共通電極を共有する。第1の発光デバイスが有する第1の層と、第2の発光デバイスが有する第2の層と、絶縁層の上面に位置し、かつ、第1の側壁絶縁層と第2の側壁絶縁層との間に位置する材料層と、は、いずれも同一の発光材料を有し、互いに離隔されている。

Description

表示装置、表示モジュール、電子機器、及び、表示装置の作製方法
本発明の一態様は、表示装置、表示モジュール、及び、電子機器に関する。本発明の一態様は、表示装置の作製方法に関する。
なお、本発明の一態様は、上記の技術分野に限定されない。本発明の一態様の技術分野としては、半導体装置、表示装置、発光装置、蓄電装置、記憶装置、電子機器、照明装置、入力装置(例えば、タッチセンサ)、入出力装置(例えば、タッチパネル)、それらの駆動方法、またはそれらの製造方法を一例として挙げることができる。
近年、表示装置は様々な用途への応用が期待されている。例えば、大型の表示装置の用途としては、家庭用のテレビジョン装置(テレビまたはテレビジョン受信機ともいう)、デジタルサイネージ(Digital Signage:電子看板)、及び、PID(Public Information Display)等が挙げられる。また、携帯情報端末として、タッチパネルを備えるスマートフォン及びタブレット端末などの開発が進められている。
また、表示装置の高精細化が求められている。高精細な表示装置が要求される機器として、例えば、仮想現実(VR:Virtual Reality)、拡張現実(AR:Augmented Reality)、代替現実(SR:Substitutional Reality)、及び、複合現実(MR:Mixed Reality)向けの機器が、盛んに開発されている。
表示装置としては、例えば、発光デバイス(発光素子ともいう)を有する発光装置が開発されている。エレクトロルミネッセンス(Electroluminescence、以下ELと記す)現象を利用した発光デバイス(ELデバイス、EL素子ともいう)は、薄型軽量化が容易である、入力信号に対し高速に応答可能である、直流定電圧電源を用いて駆動可能である等の特徴を有し、表示装置に応用されている。
特許文献1には、有機ELデバイス(有機EL素子ともいう)を用いた、VR向けの表示装置が開示されている。
国際公開第2018/087625号
本発明の一態様は、高精細な表示装置を提供することを課題の一つとする。本発明の一態様は、高解像度の表示装置を提供することを課題の一つとする。本発明の一態様は、信頼性の高い表示装置を提供することを課題の一つとする。
本発明の一態様は、高精細な表示装置の作製方法を提供することを課題の一つとする。本発明の一態様は、高解像度の表示装置の作製方法を提供することを課題の一つとする。本発明の一態様は、信頼性の高い表示装置の作製方法を提供することを課題の一つとする。本発明の一態様は、歩留まりの高い表示装置の作製方法を提供することを課題の一つとする。
なお、これらの課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではない。本発明の一態様は、必ずしも、これらの課題の全てを解決する必要はないものとする。明細書、図面、請求項の記載から、これら以外の課題を抽出することが可能である。
本発明の一態様は、第1の発光デバイス、第2の発光デバイス、絶縁層、第1の側壁絶縁層、第2の側壁絶縁層、第1の色変換層、及び、第1の着色層を有し、第1の発光デバイスは、絶縁層上の第1の画素電極と、第1の画素電極上の第1の層と、第1の層上の共通電極と、を有し、第2の発光デバイスは、絶縁層上の第2の画素電極と、第2の画素電極上の第1の層と、第1の層上の共通電極と、を有し、第1の側壁絶縁層は、第1の画素電極の側面に接し、第2の側壁絶縁層は、第2の画素電極の側面に接し、第1の色変換層は、第1の発光デバイスと重なり、第1の着色層は、第1の色変換層を介して、第1の発光デバイスと重なり、第1の着色層は、青色よりも長波長の光を透過し、第1の層は、青色の光を発する第1の発光材料を有し、第1の層は、第1の側壁絶縁層と第2の側壁絶縁層との間に、絶縁層の上面に接する部分を有する、表示装置である。
また、本発明の一態様は、第1の発光デバイス、第2の発光デバイス、材料層、絶縁層、第1の側壁絶縁層、第2の側壁絶縁層、第1の色変換層、及び、第1の着色層を有し、第1の発光デバイスは、絶縁層上の第1の画素電極と、第1の画素電極上の第1の層と、第1の層上の共通電極と、を有し、第2の発光デバイスは、絶縁層上の第2の画素電極と、第2の画素電極上の第2の層と、第2の層上の共通電極と、を有し、第1の側壁絶縁層は、第1の画素電極の側面に接し、第2の側壁絶縁層は、第2の画素電極の側面に接し、材料層は、絶縁層の上面に接し、かつ、第1の側壁絶縁層と第2の側壁絶縁層との間に位置し、第1の色変換層は、第1の発光デバイスと重なり、第1の着色層は、第1の色変換層を介して、第1の発光デバイスと重なり、第1の着色層は、青色よりも長波長の光を透過し、第1の層は、青色の光を発する第1の発光材料を有し、第1の層、第2の層、及び材料層は、いずれも同一の発光材料を有し、かつ、互いに離隔されている、表示装置である。
上記のいずれかの表示装置は、さらに、第2の着色層を有することが好ましい。第2の着色層は、第2の発光デバイスと重なり、第2の着色層は、第1の着色層とは異なる色の光を透過することが好ましい。
第1の層は、さらに、青色よりも長波長の光を発する第2の発光材料を有することが好ましい。
材料層は、第1の側壁絶縁層の側面、及び、第2の側壁絶縁層の側面のうち、少なくとも一方に接することが好ましい。
第1の側壁絶縁層は、さらに、絶縁層の側面及び上面に接し、第2の側壁絶縁層は、さらに、絶縁層の側面及び上面に接することが好ましい。
第1の側壁絶縁層と第2の側壁絶縁層との最短距離は、10μm未満であることが好ましく、1μm以下であることがより好ましい。
第1の側壁絶縁層は、無機絶縁材料を有することが好ましい。
また、本発明の一態様は、上記のいずれかの構成の表示装置を有し、フレキシブルプリント回路基板(Flexible Printed Circuit、以下、FPCと記す)もしくはTCP(Tape Carrier Package)等のコネクタが取り付けられた表示モジュール、またはCOG(Chip On Glass)方式もしくはCOF(Chip On Film)方式等により集積回路(IC)が実装された表示モジュール等の表示モジュールである。
また、本発明の一態様は、上記の表示モジュールと、筐体、バッテリ、カメラ、スピーカ、及びマイクのうち少なくとも一つと、を有する電子機器である。
本発明の一態様は、絶縁表面上に、導電膜を形成し、導電膜を加工することで、第1の画素電極と、第2の画素電極と、を形成し、第1の画素電極、及び、第2の画素電極を覆う、絶縁膜を形成し、絶縁膜を加工することで、第1の画素電極の側面に接する第1の側壁絶縁層と、第2の画素電極の側面に接する第2の側壁絶縁層と、を形成し、かつ、第1の画素電極の上面と、第2の画素電極の上面と、を露出させ、第1の画素電極の上面、第2の画素電極の上面、及び、絶縁表面に接する第1の層を形成し、第1の層に接する共通電極を形成し、共通電極上に、第1の画素電極と重なる第1の色変換層を配置し、第1の色変換層上に、第1の画素電極と重なる第1の着色層を配置し、第1の層は、青色の光を発する第1の発光材料を有する、表示装置の作製方法である。
また、本発明の一態様は、絶縁表面上に導電膜を形成し、導電膜を加工することで、第1の画素電極と、第2の画素電極と、を形成し、第1の画素電極、及び、第2の画素電極を覆う、絶縁膜を形成し、絶縁膜を加工することで、第1の画素電極の側面に接する第1の側壁絶縁層と、第2の画素電極の側面に接する第2の側壁絶縁層と、を形成し、かつ、第1の画素電極の上面と、第2の画素電極の上面と、を露出させ、第1の画素電極の上面に接する第1の層と、第2の画素電極の上面に接する第2の層と、絶縁表面に接する材料層と、を同一工程にて形成し、第1の層、及び、第2の層に接する共通電極を形成し、共通電極上に、第1の画素電極と重なる第1の色変換層を配置し、第1の色変換層上に、第1の画素電極と重なる第1の着色層を配置し、第1の層は、青色の光を発する第1の発光材料を有する、表示装置の作製方法である。共通電極は、材料層と接することが好ましい。
本発明の一態様により、高精細な表示装置を提供できる。本発明の一態様により、高解像度の表示装置を提供できる。本発明の一態様により、信頼性の高い表示装置を提供できる。
本発明の一態様により、高精細な表示装置の作製方法を提供できる。本発明の一態様により、高解像度の表示装置の作製方法を提供できる。本発明の一態様により、信頼性の高い表示装置の作製方法を提供できる。本発明の一態様により、歩留まりの高い表示装置の作製方法を提供できる。
なお、これらの効果の記載は、他の効果の存在を妨げるものではない。本発明の一態様は、必ずしも、これらの効果の全てを有する必要はない。明細書、図面、請求項の記載から、これら以外の効果を抽出することが可能である。
図1Aは、表示装置の一例を示す上面図である。図1B及び図1Cは、表示装置の一例を示す断面図である。
図2A乃至図2Dは、表示装置の一例を示す断面図である。
図3A乃至図3Cは、表示装置の一例を示す断面図である。
図4A乃至図4Cは、表示装置の一例を示す断面図である。
図5A乃至図5Cは、表示装置の一例を示す断面図である。
図6A及び図6Bは、表示装置の一例を示す断面図である。
図7A及び図7Bは、表示装置の一例を示す断面図である。
図8A乃至図8Eは、表示装置の作製方法の一例を示す断面図である。
図9A乃至図9Gは、画素の一例を示す図である。
図10A乃至図10Iは、画素の一例を示す図である。
図11A及び図11Bは、表示装置の一例を示す斜視図である。
図12は、表示装置の一例を示す断面図である。
図13は、表示装置の一例を示す断面図である。
図14は、表示装置の一例を示す断面図である。
図15は、表示装置の一例を示す断面図である。
図16は、表示装置の一例を示す断面図である。
図17は、表示装置の一例を示す断面図である。
図18は、表示装置の一例を示す斜視図である。
図19Aは、表示装置の一例を示す断面図である。図19B及び図19Cは、トランジスタの一例を示す断面図である。
図20A乃至図20Dは、表示装置の一例を示す断面図である。
図21A乃至図21Fは、発光デバイスの構成例を示す図である。
図22A乃至図22Cは、発光デバイスの構成例を示す図である。
図23A乃至図23Dは、電子機器の一例を示す図である。
図24A乃至図24Fは、電子機器の一例を示す図である。
図25A乃至図25Gは、電子機器の一例を示す図である。
実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
なお、以下に説明する発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。また、同様の機能を指す場合には、ハッチングパターンを同じくし、特に符号を付さない場合がある。
また、図面において示す各構成の、位置、大きさ、及び、範囲などは、理解の簡単のため、実際の位置、大きさ、及び、範囲などを表していない場合がある。このため、開示する発明は、必ずしも、図面に開示された位置、大きさ、及び、範囲などに限定されない。
なお、「膜」という言葉と、「層」という言葉とは、場合によっては、または、状況に応じて、互いに入れ替えることが可能である。例えば、「導電層」という用語を、「導電膜」という用語に変更することが可能である。または、例えば、「絶縁膜」という用語を、「絶縁層」という用語に変更することが可能である。
本明細書等において、メタルマスク、またはFMM(ファインメタルマスク、高精細なメタルマスク)を用いて作製されるデバイスをMM(メタルマスク)構造のデバイスと呼称する場合がある。また、本明細書等において、メタルマスク、またはFMMを用いることなく作製されるデバイスをMML(メタルマスクレス)構造のデバイスと呼称する場合がある。
本明細書等において、正孔または電子を、「キャリア」といって示す場合がある。具体的には、正孔注入層または電子注入層を「キャリア注入層」といい、正孔輸送層または電子輸送層を「キャリア輸送層」といい、正孔ブロック層または電子ブロック層を「キャリアブロック層」という場合がある。なお、上述のキャリア注入層、キャリア輸送層、及びキャリアブロック層は、それぞれ、断面形状、または特性などによって明確に区別できない場合がある。また、1つの層が、キャリア注入層、キャリア輸送層、及びキャリアブロック層のうち2つまたは3つの機能を兼ねる場合がある。
本明細書等において、発光デバイス(発光素子ともいう)は、一対の電極間にEL層を有する。EL層は、少なくとも発光層を有する。ここで、EL層が有する層(機能層ともいう)としては、発光層、キャリア注入層(正孔注入層及び電子注入層)、キャリア輸送層(正孔輸送層及び電子輸送層)、及び、キャリアブロック層(正孔ブロック層及び電子ブロック層)などが挙げられる。本明細書等では、一対の電極の一方を画素電極と記し、他方を共通電極と記すことがある。
なお、本明細書等において、島状とは、同一工程で形成された同一材料を用いた2以上の層が、物理的に分離されている状態であることを示す。例えば、島状の発光層とは、当該発光層と、隣接する発光層とが、物理的に分離されている状態であることを示す。
なお、本明細書等において、段切れとは、層、膜、または電極が、被形成面の形状(例えば段差など)に起因して分断される現象を示す。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示装置について図1乃至図7を用いて説明する。
本発明の一態様の表示装置は、同一の発光材料を有する複数の発光デバイスと、少なくとも一部の発光デバイスと重なる色変換層と、を有する。副画素によって、色変換層の有無、及び、用いる色変換層の種類を変えることで、表示装置ではフルカラー表示を行うことができる。
同一の発光材料を有する発光デバイスを用いる場合、発光デバイスに含まれる画素電極以外の層(例えば発光層)を、複数の副画素で共通にすることができる。そのため、複数の副画素が一続きの膜を共有することができる。しかしながら、発光デバイスに含まれる層には、導電性が比較的高い層もある。複数の副画素が、導電性が高い層を一続きの膜として共有することで、副画素間にリーク電流が発生する場合がある。特に、表示装置が高精細化または高開口率化され、副画素間の距離が小さくなると、当該リーク電流は無視できない大きさになり、表示装置の表示品位の低下などを引き起こす恐れがある。
そこで、本発明の一態様の表示装置では、複数の発光デバイスが共有するEL層が局所的に薄い部分を有する、または、複数の発光デバイスがそれぞれ島状のEL層を有する。EL層が膜厚の小さい部分(厚さが薄い部分ともいえる)を有する構成、または、EL層が発光デバイスごとに分離された構成とすることで、互いに隣接する副画素間のクロストークの発生を抑制することができる。これにより、表示装置において高い色再現性及び高いコントラストを実現でき、表示装置の高精細化と高い表示品位の両立を図ることができる。なお、本発明の一態様の表示装置では、一部の副画素において、EL層が島状に形成されていてもよく、このとき、他の複数の副画素では、EL層が一続きの層となっていてもよい。このとき、当該一続きの層は、局所的に薄い部分を有することが好ましい。
例えば、メタルマスクを用いた真空蒸着法により、島状のEL層を成膜することができる。しかし、この方法では、メタルマスクの精度、メタルマスクと基板との位置ずれ、メタルマスクのたわみ、及び、蒸気の散乱などによる成膜される膜の輪郭の広がりなど、様々な影響により、島状のEL層の形状及び位置に設計からのずれが生じるため、表示装置の高精細化、及び高開口率化が困難である。また、蒸着の際に、層の輪郭がぼやけて、端部の厚さが薄くなることがある。つまり、メタルマスクを用いて形成した島状のEL層は場所によって厚さにばらつきが生じることがある。また、大型、高解像度、または高精細な表示装置を作製する場合、メタルマスクの寸法精度の低さ、及び、熱等による変形により、製造歩留まりが低くなる懸念がある。
そこで、本発明の一態様の表示装置を作製する際には、シャドーマスク(例えばメタルマスク)を用いることなく、島状のEL層を形成する。
例えば、隣り合う画素電極の間で露出する絶縁層の上面の高さと、画素電極の上面の高さと、の差(隣り合う画素電極間の段差ともいえる)が大きいほど、EL層に局所的に薄い部分を形成すること、さらには、EL層を分断して、発光デバイスごとに島状のEL層を形成することが容易となる。隣り合う画素電極間の段差を利用して、EL層を成膜する際に、自己整合的(セルフアラインともいう)に、EL層を部分的に薄膜化すること、または、EL層を分断することができる。つまり、工程を増やすことなく、クロストークの発生を抑制でき、色再現性及びコントラストの高い表示装置を実現できる。
なお、EL層が膜厚の小さい部分を有する構成、または、EL層が発光デバイスごとに分離された構成とすると、画素電極の露出した部分に共通電極が接するなどにより、発光デバイスがショートする恐れがある。
そのため、本発明の一態様の表示装置の作製方法では、画素電極の側面に接して、側壁絶縁層(サイドウォール、側壁保護層、絶縁層などともいう)を設ける。これにより、画素電極と共通電極とが接することを抑制し、発光デバイスのショートを防止し、発光デバイスの信頼性を高めることができる。
このように、本発明の一態様の表示装置の作製方法で作製される島状のEL層は、ファインメタルマスクを用いて形成されるのではなく、画素電極間の段差を利用して形成される。したがって、これまで実現が困難であった高精細な表示装置または高開口率の表示装置を実現することができる。
隣り合う発光デバイスの間隔(最短距離ともいえる)について、例えばファインメタルマスクを用いた形成方法では10μm未満にすることは困難であるが、本発明の一態様の表示装置の作製方法によれば、ガラス基板上のプロセスにおいて、例えば、隣り合う発光デバイスの間隔、隣り合うEL層の間隔、隣り合う側壁絶縁層の間隔、または隣り合う画素電極の間隔を、10μm未満、8μm以下、5μm以下、3μm以下、2μm以下、1.5μm以下、1μm以下、または、0.5μm以下にまで狭めることができる。また、例えばLSI向けの露光装置を用いることで、Si Wafer上のプロセスにおいて、隣り合う発光デバイスの間隔、隣り合うEL層の間隔、隣り合う側壁絶縁層の間隔、または隣り合う画素電極の間隔を、例えば、500nm以下、200nm以下、100nm以下、さらには50nm以下にまで狭めることもできる。これにより、2つの発光デバイス間に存在しうる非発光領域の面積を大幅に縮小することができ、開口率を100%に近づけることが可能となる。例えば、本発明の一態様の表示装置においては、開口率を、40%以上、50%以上、60%以上、70%以上、80%以上、さらには90%以上であって、100%未満とすることもできる。
なお、表示装置の開口率を高くすることで、表示装置の信頼性を向上させることができる。具体的には、開口率の向上に伴い、同じ表示を得るために必要な発光デバイスに流れる電流密度を低くすることができるため、表示装置の寿命を向上させることができる。
また、本発明の一態様の表示装置の精細度としては、例えば、1000ppi以上、好ましくは2000ppi以上、より好ましくは3000ppi以上、より好ましくは5000ppi以上、さらに好ましくは6000ppi以上であって、20000ppi以下、または30000ppi以下とすることができる。
本実施の形態では、本発明の一態様の表示装置の断面構造について主に説明し、本発明の一態様の表示装置の作製方法については、実施の形態2で詳述する。
図1Aに、表示装置100の上面図を示す。表示装置100は、複数の画素110が配置された表示部と、表示部の外側の接続部140と、を有する。表示部には、複数の副画素がマトリクス状に配置されている。図1Aでは、2行6列分の副画素を示しており、これらによって2行2列の画素110が構成される。接続部140は、カソードコンタクト部と呼ぶこともできる。
図1Aに示す副画素の上面形状は、発光領域の上面形状に相当する。本明細書等において、上面形状とは、平面視における形状、つまり、上から見た形状のことをいう。
なお、副画素の上面形状としては、例えば、三角形、四角形(長方形、菱形、正方形を含む)、五角形などの多角形、これら多角形の角が丸い形状、楕円形、または円形などが挙げられる。
また、副画素を構成する回路レイアウトは、図1Aに示す副画素の範囲に限定されず、回路の構成要素は、その外側に配置されていてもよい。つまり、図1Aに示す副画素11Rが有するトランジスタの一部または全てが副画素11Rの範囲外に位置してもよい。副画素11Rが有するトランジスタは、図1Aに示す副画素11Rの範囲内に位置してもよく、副画素11Gの範囲内に位置してもよく、副画素11Bの範囲内に位置してもよく、これらの範囲の複数にまたがって配置されていてもよい。
図1Aでは、副画素11R、11G、11Bの開口率(サイズ、発光領域のサイズともいえる)を等しくまたは概略等しく示すが、本発明の一態様はこれに限定されない。副画素11R、11G、11Bの開口率は、それぞれ適宜決定することができる。副画素11R、11G、11Bの開口率は、それぞれ、異なっていてもよく、2つ以上が等しいまたは概略等しくてもよい。
図1Aに示す画素110には、ストライプ配列が適用されている。図1Aに示す画素110は、副画素11R、副画素11G、副画素11Bの、3つの副画素から構成される。副画素11R、11G、11Bは、それぞれ異なる色の光を呈する。副画素11R、11G、11Bとしては、赤色(R)、緑色(G)、及び青色(B)の3色の副画素、黄色(Y)、シアン(C)、及びマゼンタ(M)の3色の副画素などが挙げられる。また、副画素の種類は3つに限られず、4つ以上としてもよい。4つの副画素としては、R、G、B、白色(W)の4色の副画素、R、G、B、Yの4色の副画素、及び、R、G、B、赤外光(IR)の4つの副画素、などが挙げられる。
本明細書等において、行方向をX方向、列方向をY方向という場合がある。X方向とY方向は交差し、例えば垂直に交差する(図1A参照)。図1Aでは、異なる色の副画素がX方向に並べて配置されており、同じ色の副画素が、Y方向に並べて配置されている例を示す。
図1Aでは、上面視で、接続部140が表示部の下側に位置する例を示すが、接続部140の位置は特に限定されない。接続部140は、上面視で、表示部の上側、右側、左側、下側の少なくとも一箇所に設けられていればよく、表示部の四辺を囲むように設けられていてもよい。接続部140の上面形状としては、帯状、L字状、U字状、または枠状等とすることができる。また、接続部140は、単数であっても複数であってもよい。
図1Bに、図1Aにおける一点鎖線X1−X2間の断面図を示す。図1Cに、図1Aにおける一点鎖線Y1−Y2間の断面図を示す。図2Aに、図1Bに示す領域150Aの拡大図を示す。図2B乃至図2Dに、領域150Aの変形例である、領域150B乃至領域150Dを示す。
副画素11Rは、発光デバイス130Rと、少なくとも青色の光を赤色の光に変換する色変換層135Rと、を有する。これにより、発光デバイス130Rの発光は、色変換層135Rを介して、表示装置の外部に赤色の光として取り出される。
副画素11Rは、さらに、赤色の光を透過する着色層132Rを有することが好ましい。発光デバイス130Rが発する青色の光(及び緑色の光)の一部は、色変換層135Rで変換されずにそのまま透過してしまうことがある。色変換層135Rを透過した光を、着色層132Rを介して取り出すことで、赤色の光以外を着色層132Rで吸収し、副画素11Rが呈する光の色純度を高めることができる。
副画素11Gは、発光デバイス130Gと、青色の光を緑色の光に変換する色変換層135Gと、を有する。これにより、発光デバイス130Gの発光は、色変換層135Gを介して、表示装置の外部に緑色の光として取り出される。
副画素11Gは、さらに、緑色の光を透過する着色層132Gを有することが好ましい。これにより、副画素11Gが呈する光の色純度を高めることができる。
副画素11Bは、青色の光を発する発光デバイス130Bを有する。発光デバイス130Bの発光は、表示装置の外部に青色の光として取り出される。
副画素11Bは、さらに、青色の光を透過する着色層132Bを有することが好ましい。これにより、副画素11Bが呈する光の色純度を高めることができる。
なお、副画素11R、11G、11Bは、それぞれ独立に、着色層を有する構成、または着色層を有さない構成とすることができる。
ここで、青色の光としては、例えば、発光スペクトルのピーク波長が400nm以上480nm未満である光が挙げられる。また、緑色の光としては、例えば、発光スペクトルのピーク波長が480nm以上580nm未満である光が挙げられる。また、赤色の光としては、例えば、発光スペクトルのピーク波長が580nm以上700nm以下である光が挙げられる。
色変換層としては、蛍光体及び量子ドット(QD:Quantum dot)の一方または双方を用いることが好ましい。特に、量子ドットは、発光スペクトルのピーク幅が狭く、色純度のよい発光を得ることができる。これにより、表示装置の表示品位を高めることができる。
色変換層は、液滴吐出法(例えば、インクジェット法)、塗布法、インプリント法、各種印刷法(スクリーン印刷、オフセット印刷)等を用いて形成することができる。また、量子ドットフィルムなどの色変換フィルムを用いてもよい。
色変換層となる膜を加工する際には、フォトリソグラフィ法を用いることが好ましい。フォトリソグラフィ法としては、加工したい薄膜上にレジストマスクを形成して、エッチング等により当該薄膜を加工し、レジストマスクを除去する方法と、感光性を有する薄膜を成膜した後に、露光、現像を行って、当該薄膜を所望の形状に加工する方法と、がある。例えば、フォトレジストに量子ドットを混合した材料を用いて薄膜を成膜し、フォトリソグラフィ法を用いて当該薄膜を加工することで、島状の色変換層を形成することができる。
量子ドットを構成する材料としては、特に限定は無く、例えば、第14族元素、第15族元素、第16族元素、複数の第14族元素からなる化合物、第4族から第14族に属する元素と第16族元素との化合物、第2族元素と第16族元素との化合物、第13族元素と第15族元素との化合物、第13族元素と第17族元素との化合物、第14族元素と第15族元素との化合物、第11族元素と第17族元素との化合物、酸化鉄類、酸化チタン類、カルコゲナイドスピネル類、各種半導体クラスターなどが挙げられる。
具体的には、セレン化カドミウム、硫化カドミウム、テルル化カドミウム、セレン化亜鉛、酸化亜鉛、硫化亜鉛、テルル化亜鉛、硫化水銀、セレン化水銀、テルル化水銀、砒化インジウム、リン化インジウム、砒化ガリウム、リン化ガリウム、窒化インジウム、窒化ガリウム、アンチモン化インジウム、アンチモン化ガリウム、リン化アルミニウム、砒化アルミニウム、アンチモン化アルミニウム、セレン化鉛、テルル化鉛、硫化鉛、セレン化インジウム、テルル化インジウム、硫化インジウム、セレン化ガリウム、硫化砒素、セレン化砒素、テルル化砒素、硫化アンチモン、セレン化アンチモン、テルル化アンチモン、硫化ビスマス、セレン化ビスマス、テルル化ビスマス、ケイ素、炭化ケイ素、ゲルマニウム、錫、セレン、テルル、ホウ素、炭素、リン、窒化ホウ素、リン化ホウ素、砒化ホウ素、窒化アルミニウム、硫化アルミニウム、硫化バリウム、セレン化バリウム、テルル化バリウム、硫化カルシウム、セレン化カルシウム、テルル化カルシウム、硫化ベリリウム、セレン化ベリリウム、テルル化ベリリウム、硫化マグネシウム、セレン化マグネシウム、硫化ゲルマニウム、セレン化ゲルマニウム、テルル化ゲルマニウム、硫化錫、セレン化錫、テルル化錫、酸化鉛、フッ化銅、塩化銅、臭化銅、ヨウ化銅、酸化銅、セレン化銅、酸化ニッケル、酸化コバルト、硫化コバルト、酸化鉄、硫化鉄、酸化マンガン、硫化モリブデン、酸化バナジウム、酸化タングステン、酸化タンタル、酸化チタン、酸化ジルコニウム、窒化ケイ素、窒化ゲルマニウム、酸化アルミニウム、チタン酸バリウム、セレンと亜鉛とカドミウムの化合物、インジウムと砒素とリンの化合物、カドミウムとセレンと硫黄の化合物、カドミウムとセレンとテルルの化合物、インジウムとガリウムと砒素の化合物、インジウムとガリウムとセレンの化合物、インジウムとセレンと硫黄の化合物、銅とインジウムと硫黄の化合物、及びこれらの組み合わせなどが挙げられる。また、組成が任意の比率で表される、いわゆる合金型量子ドットを用いてもよい。
量子ドットの構造としては、コア型、コア−シェル型、コア−マルチシェル型などが挙げられる。また、量子ドットは、表面原子の割合が高いことから、反応性が高く、凝集が起こりやすい。そのため、量子ドットの表面には保護剤が付着しているまたは保護基が設けられていることが好ましい。当該保護剤が付着しているまたは保護基が設けられていることによって、凝集を防ぎ、溶媒への溶解性を高めることができる。また、反応性を低減させ、電気的安定性を向上させることも可能である。
量子ドットは、サイズが小さくなるに従いバンドギャップが大きくなるため、所望の波長の光が得られるように、そのサイズを適宜調整する。結晶のサイズが小さくなるにつれて、量子ドットの発光は青色側へ、つまり、高エネルギー側へシフトするため、量子ドットのサイズを変更させることにより、紫外領域、可視領域、赤外領域のスペクトルの波長領域にわたって、その発光波長を調整することができる。量子ドットのサイズ(直径)は、例えば、0.5nm以上20nm以下、好ましくは1nm以上10nm以下である。量子ドットはそのサイズ分布が狭いほど、発光スペクトルがより狭線化し、色純度の良好な発光を得ることができる。また、量子ドットの形状は特に限定されず、球状、棒状、円盤状、その他の形状であってもよい。棒状の量子ドットである量子ロッドは、指向性を有する光を呈する機能を有する。
着色層は特定の波長域の光を選択的に透過し、他の波長域の光を吸収する有色層である。着色層132Rには、例えば、赤色の波長域の光を透過するカラーフィルタを用いることができる。着色層132Gとしては、例えば、緑色の波長域の光を透過するカラーフィルタを用いることができる。着色層132Bとしては、例えば、青色の波長域の光を透過するカラーフィルタを用いることができる。着色層に用いることのできる材料としては、金属材料、樹脂材料、または、顔料もしくは染料が含まれた樹脂材料などが挙げられる。
図1Bに示すように、表示装置100には、トランジスタを含む層101上に、絶縁層が設けられ、絶縁層上に発光デバイス130R、130G、130Bが設けられ、これらの発光デバイスを覆うように保護層131が設けられている。保護層131上には、発光デバイス130Rと重なる色変換層135Rと、色変換層135R上の着色層132Rと、発光デバイス130Gと重なる色変換層135Gと、色変換層135G上の着色層132Gと、発光デバイス130Bと重なる着色層132Bと、が設けられている。着色層132R、132G、132B上には、樹脂層122によって基板120が貼り合わされている。
本発明の一態様の表示装置は、発光デバイスが形成されている基板とは反対方向に光を射出する上面射出型(トップエミッション型)、発光デバイスが形成されている基板側に光を射出する下面射出型(ボトムエミッション型)、両面に光を射出する両面射出型(デュアルエミッション型)のいずれであってもよい。本実施の形態では、トップエミッション型の表示装置を例に挙げて説明する。
トランジスタを含む層101には、例えば、基板に複数のトランジスタが設けられ、これらのトランジスタを覆うように絶縁層が設けられた積層構造を適用することができる。トランジスタ上の絶縁層は、単層構造であってもよく、積層構造であってもよい。図1Bでは、トランジスタ上の絶縁層のうち、絶縁層255a、絶縁層255a上の絶縁層255b、及び、絶縁層255b上の絶縁層255cを示している。なお、トランジスタ上の絶縁層(絶縁層255a乃至絶縁層255c)も、トランジスタを含む層101の一部とみなしてもよい。
後述するが、絶縁層255cは、隣接する2つの発光デバイスの間に凹部を有することが好ましい。これにより、EL層を成膜する際、隣接する画素電極間に大きな段差が設けられている状態となり、EL層を発光デバイスごとに分離して形成することが容易となる。図1Bでは、絶縁層255cに凹部が設けられている例を示す。また、絶縁層255cは、隣接する2つの発光デバイスの間に開口を有していてもよく、このとき、絶縁層255bに凹部が設けられていてもよい。
絶縁層255a、絶縁層255b、及び絶縁層255cとしては、それぞれ、酸化絶縁膜、窒化絶縁膜、酸化窒化絶縁膜、及び窒化酸化絶縁膜などの各種無機絶縁膜を好適に用いることができる。絶縁層255a及び絶縁層255cとしては、それぞれ、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、酸化アルミニウム膜などの酸化絶縁膜または酸化窒化絶縁膜を用いることが好ましい。絶縁層255bとしては、窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜などの窒化絶縁膜または窒化酸化絶縁膜を用いることが好ましい。より具体的には、絶縁層255a及び絶縁層255cとして酸化シリコン膜を用い、絶縁層255bとして窒化シリコン膜を用いることが好ましい。絶縁層255bは、エッチング保護膜としての機能を有することが好ましい。
なお、本明細書等において、酸化窒化物とは、その組成として、窒素よりも酸素の含有量が多い材料を指し、窒化酸化物とは、その組成として、酸素よりも窒素の含有量が多い材料を指す。例えば、酸化窒化シリコンと記載した場合は、その組成として窒素よりも酸素の含有量が多い材料を指し、窒化酸化シリコンと記載した場合は、その組成として、酸素よりも窒素の含有量が多い材料を示す。
トランジスタを含む層101の構成例は、実施の形態4で後述する。
発光デバイスとしては、例えば、OLED(Organic Light Emitting Diode)、またはQLED(Quantum−dot Light Emitting Diode)を用いることが好ましい。発光デバイスが有する発光物質としては、例えば、蛍光を発する物質(蛍光材料)、燐光を発する物質(燐光材料)、熱活性化遅延蛍光を示す物質(熱活性化遅延蛍光(Thermally activated delayed fluorescence:TADF)材料)、及び、無機化合物(量子ドット材料等)が挙げられる。また、発光デバイスとして、マイクロLED(Light Emitting Diode)などのLEDを用いることもできる。
発光デバイスの発光色は、赤外、赤、緑、青、シアン、マゼンタ、黄、または白などとすることができる。また、発光デバイスにマイクロキャビティ構造を付与することにより色純度を高めることができる。
発光デバイスが有する一対の電極のうち、光を取り出す側の電極には可視光を透過する導電膜を用い、光を取り出さない側の電極には可視光を反射する導電膜を用いることが好ましい。
発光デバイスが有する一対の電極のうち、一方の電極は陽極として機能し、他方の電極は陰極として機能する。以下では、画素電極が陽極として機能し、共通電極が陰極として機能する場合を例に挙げて説明する場合がある。
発光デバイス130Rは、絶縁層255c上の画素電極111Rと、画素電極111R上の島状のEL層113と、EL層113上の共通電極115と、を有する。
発光デバイス130Gは、絶縁層255c上の画素電極111Gと、画素電極111G上の島状のEL層113と、EL層113上の共通電極115と、を有する。
発光デバイス130Bは、絶縁層255c上の画素電極111Bと、画素電極111B上の島状のEL層113と、EL層113上の共通電極115と、を有する。
発光デバイス130R、130G、130Bは、それぞれ独立に、島状のEL層113を有する。これらEL層113は、同一工程で形成されており、同一の構成である。そのため、これらEL層113は、同一の発光材料を有するということができる。
EL層113は、例えば、白色の光を発する構成とすることができる。例えば、EL層113は、青色の光を発する第1の発光材料と、青色よりも長波長の光を発する第2の発光材料と、を有する。
発光デバイス130Rが白色の光を発する構成の場合、色変換層135Rは、青色の光及び緑色の光を赤色の光に変換し、かつ、赤色の光を透過することが好ましい。このような色変換層135Rを、発光デバイス130Rと重ねて設けることで、白色の光のうち、青色の光の成分、及び緑色の光の成分を、赤色の光の成分に変換して、表示装置の外部に取り出すことができる。したがって、色変換層135Rを設けない構成と比べて、赤色の光の取り出し効率を高めることができる。また、色変換層135Rは、赤色よりも短波長の光(例えば、青色から橙色までの光)を赤色の光に変換し、かつ、赤色の光を透過することが好ましい。
上述の通り、色変換層135Rを透過した光を、赤色の光を透過する着色層132Rを介して、表示装置の外部に取り出すことが好ましい。特に、図1Bに示すように、色変換層135Rの端部を覆うように着色層132Rが設けられていることが好ましい。これにより、例えば、色変換層135Rで色変換されず、色変換層135Rを透過した青色の光及び緑色の光を、着色層132Rで吸収することができる。これにより、副画素11Rが呈する光の色純度を高めることができる。
同様に、発光デバイス130Gが白色の光を発する構成の場合、色変換層135Gは、青色の光を緑色の光に変換し、かつ、緑色の光を透過することが好ましい。このような色変換層135Gを、発光デバイス130Gと重ねて設けることで、白色の光のうち、青色の光の成分を、緑色の光の成分に変換し、表示装置の外部に取り出すことができる。したがって、色変換層135Gを設けない構成と比べて、緑色の光の取り出し効率を高めることができる。
また、色変換層135Gを透過した光を、緑色の光を透過する着色層132Gを介して、表示装置の外部に取り出すことが好ましい。これにより、副画素11Gが呈する光の色純度を高めることができる。
また、発光デバイス130Bが白色の光を発する構成の場合、青色の光を透過する着色層132Bを、発光デバイス130Bと重ねて設けることが好ましい。これにより、白色の光のうち、青色の光の成分を表示装置の外部に取り出すことができる。
なお、マイクロキャビティ構造を適用することで、白色の光を発する構成のEL層を有する発光デバイスでは、赤色、緑色、または青色などの特定の波長の光が強められて発光する場合もある。
例えば、EL層113に白色の光を発する構成を適用し、かつ、マイクロキャビティ構造を適用することで、発光デバイス130Rから赤色の発光を、発光デバイス130Gから緑色の発光を、発光デバイス130Bから青色の発光を、それぞれ得ることができる。
ここで、マイクロキャビティ構造を適用することで、正面方向では、所望の波長の光を強めて取り出すことができるが、斜め方向から取り出される光には、白色の光の成分が含まれてしまう。
そのため、マイクロキャビティ構造が適用された表示装置においても、色変換層135R、及び、色変換層135Gを設けると、所望の色の光取り出し効率を高めることができ、好ましい。また、着色層132R、132G、132Bを設けることで、各副画素が呈する光の色純度を高めることができ、好ましい。
また、EL層113は、例えば、青色の光を発する構成とすることができる。例えば、EL層113は、青色の光を発する発光材料を有する。
発光デバイス130Rが青色の光を発する構成の場合、色変換層135Rは、青色の光を赤色の光に変換し、かつ、赤色の光を透過することが好ましい。このような色変換層135Rを、発光デバイス130Rと重ねて設けることで、EL層113が発する青色の光を、赤色の光に変換して、表示装置の外部に取り出すことができる。
同様に、発光デバイス130Gが青色の光を発する構成の場合、色変換層135Gは、青色の光を緑色の光に変換し、かつ、緑色の光を透過することが好ましい。このような色変換層135Gを、発光デバイス130Gと重ねて設けることで、EL層113が発する青色の光を、緑色の光に変換し、表示装置の外部に取り出すことができる。
つまり、EL層113として、青色の光を発する構成を適用しても、フルカラーの表示装置を実現することができる。
なお、EL層113が青色の光を発する構成の場合においても、着色層132R、132G、132Bをそれぞれ用いることで、各副画素が呈する光の色純度を高めることができ、好ましい。
また、EL層113が青色の光を発する構成の場合においても、マイクロキャビティ構造を適用し、発光デバイスが発する青色の光を強めてもよい。または、マイクロキャビティ構造を適用しなくてもよい。
また、EL層113は、青色よりも短波長の光を発する構成としてもよく、例えば、紫色の光、または紫外光を発する構成としてもよい。例えば、EL層113は、紫色の光、または紫外光を発する発光材料を有する。
ここで、青色よりも短波長の光としては、例えば、発光スペクトルのピーク波長が100nm以上400nm未満である光が挙げられる。
発光デバイス130Bが青色よりも短波長の光を発する構成の場合、発光デバイス130Bが発する光を青色の光に変換し、かつ、青色の光を透過する色変換層を、発光デバイス130Bと重ねて設けることが好ましい。また、着色層132Bは、当該色変換層を介して発光デバイス130Bと重なる位置に設けることが好ましい。
このように、青色の光を呈する副画素11Bについても、色変換層を用いる構成、または、色変換層と着色層とを組み合わせて用いる構成を適用することができる。
なお、発光デバイス130R、130Gが青色よりも短波長の光を発する構成の場合、色変換層135R、135Gについても、青色よりも短波長の光を赤色または緑色の光に変換できることが好ましい。
本実施の形態の発光デバイスには、シングル構造(発光ユニットを1つだけ有する構造)を適用してもよく、タンデム構造(発光ユニットを複数有する構造)を適用してもよい。発光ユニットは、少なくとも1層の発光層を有する。
EL層113は、少なくとも発光層を有する。
白色の光を発するEL層113には、例えば、青色の光を発する発光層と、青色よりも長波長の光を発する発光層と、を有する構成を適用できる。
青色の光を発するEL層113には、例えば、青色の光を発する発光層を有する構成を適用できる。
また、タンデム構造の発光デバイスを用いる場合、白色の光を発するEL層113には、例えば、青色の光を発する発光ユニットと、青色よりも長波長の光を発する発光ユニットと、を有する構成を適用できる。各発光ユニットの間には、電荷発生層を設けることが好ましい。タンデム構造を適用することで、高輝度発光が可能な発光デバイスを実現できる。
また、タンデム構造の発光デバイスを用いる場合、青色の光を発するEL層113には、例えば、青色の光を発する発光ユニットを2つ以上有する構成を適用できる。当該EL層113は、さらに、青色よりも長波長の光を発する発光ユニット(例えば青緑色または緑色の光を発する発光ユニット)を有していてもよい。
また、EL層113は、正孔注入層、正孔輸送層、正孔ブロック層、電荷発生層、電子ブロック層、電子輸送層、及び電子注入層のうち1つ以上を有してもよい。
例えば、EL層113は、陽極側から、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、及び、電子注入層をこの順で有していてもよい。また、正孔輸送層と発光層との間に電子ブロック層を有していてもよい。また、電子輸送層と発光層との間に正孔ブロック層を有していてもよい。
また、例えば、EL層113は、第1の発光ユニットと、第1の発光ユニット上の電荷発生層と、電荷発生層上の第2の発光ユニットと、を有していてもよい。
発光デバイスの構成及び材料のより詳細な内容については、実施の形態5を参照することができる。
図1Bにおいて、各発光デバイスが有するEL層113は、互いに離隔されている。EL層を発光デバイスごとに島状に設けることで、隣接する発光デバイス間のリーク電流を抑制することができる。これにより、クロストークに起因した意図しない発光を防ぐことができ、コントラストの極めて高い表示装置を実現できる。特に、低輝度における電流効率の高い表示装置を実現できる。
また、EL層113と同一の工程で形成され、同一の構成を有する材料層113sが絶縁層255c上に位置する。材料層113sは、EL層113を構成する層を成膜する際に、EL層113とは分断され、絶縁層255c上に独立して設けられた層である。
なお、画素電極111R、111G、111Bのいずれかと、EL層113と、共通電極115と、が重なる領域は、発光領域ということができ、EL発光が得られる領域である。当該発光領域と、材料層113sが設けられた領域と、は、それぞれ、PL(Photoluminescence)発光が得られる領域である。これらのことから、EL発光及びPL発光を確認することで、発光領域と材料層113sが設けられた領域とを区別できるといえる。
画素電極111Rの側面、画素電極111Gの側面、及び、画素電極111Bの側面に接するように、それぞれ、側壁絶縁層114が設けられている。側壁絶縁層114が設けられていることで、画素電極111R、111G、111Bのいずれかと共通電極115とが接することを抑制できる。したがって、発光デバイスのショートを抑制し、発光デバイスの信頼性を高めることができる。
側壁絶縁層114には、例えば、酸化絶縁膜、窒化絶縁膜、酸化窒化絶縁膜、及び窒化酸化絶縁膜などの無機絶縁膜を用いることができる。酸化絶縁膜としては、例えば、酸化シリコン膜、酸化アルミニウム膜、酸化ガリウム膜、酸化ゲルマニウム膜、酸化イットリウム膜、酸化ジルコニウム膜、酸化ランタン膜、酸化ネオジム膜、酸化ハフニウム膜、及び酸化タンタル膜が挙げられる。窒化絶縁膜としては、例えば、窒化シリコン膜及び窒化アルミニウム膜が挙げられる。酸化窒化絶縁膜としては、例えば、酸化窒化シリコン膜、酸化窒化アルミニウム膜が挙げられる。窒化酸化絶縁膜としては、例えば、窒化酸化シリコン膜、窒化酸化アルミニウム膜が挙げられる。
側壁絶縁層114は、単層構造であってもよく、積層構造であってもよい。
側壁絶縁層114の成膜方法は特に限定されない。側壁絶縁層114は、例えば、スパッタリング法、CVD法、PECVD法、またはALD法を用いて形成することができる。特に、それぞれALD法よりも成膜速度が速い、スパッタリング法、CVD法、またはPECVD法を用いることで、絶縁性の確保に十分な厚さの側壁絶縁層114を生産性高く作製できるため、好ましい。
例えば、側壁絶縁層114として、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、または、窒化酸化シリコン膜を用いることが好ましい。これにより、信頼性の高い表示装置を生産性高く作製することができる。
また、側壁絶縁層114として、ALD法を用いて酸化アルミニウム膜を形成してもよい。ALD法を用いることで、高い被覆性で側壁絶縁層114を形成することができる。
図1Bにおいて、画素電極111RとEL層113との間には、画素電極111Rの上面端部を覆う絶縁層(隔壁、バンク、スペーサなどともいう)が設けられていない。また、画素電極111GとEL層113との間には、画素電極111Gの上面端部を覆う絶縁層が設けられていない。そのため、隣り合う発光デバイスの間隔を極めて狭くすることができる。したがって、高精細、または、高解像度の表示装置とすることができる。また、当該絶縁層を形成するためのマスクも不要となり、表示装置の製造コストを削減することができる。
また、画素電極とEL層との間に、画素電極の上面の一部(上面の端部ともいえる)を覆う絶縁層を設けない構成、別言すると、画素電極とEL層との間に絶縁層が設けられない構成とすることで、EL層からの発光を効率よく取り出すことができる。したがって、本発明の一態様の表示装置は、視野角依存性を極めて小さくすることができる。視野角依存性を小さくすることで、表示装置における画像の視認性を高めることができる。例えば、本発明の一態様の表示装置においては、視野角(斜め方向から画面を見たときの、一定のコントラスト比が維持される最大の角度)を100°以上180°未満、好ましくは150°以上170°以下の範囲とすることができる。なお、上記の視野角については、上下、及び左右のそれぞれに適用することができる。
図1Bにおいて、EL層113は、画素電極111R、111G、111Bそれぞれの上面全体を覆うように形成されている。このような構成とすることで、画素電極の上面全体を発光領域とすることも可能となる。また、画素電極の上面の一部を覆う絶縁層が設けられた構成に比べて、開口率を高めることが容易となる。
また、共通電極115は、発光デバイス130R、130G、130Bで共有されている。複数の発光デバイスが共通して有する共通電極115は、接続部140に設けられた導電層123と電気的に接続される(図1C参照)。導電層123には、画素電極111R、111G、111Bと同じ材料及び同じ工程で形成された導電層を用いることが好ましい。
なお、図1Cでは、導電層123と共通電極115とが直接、接続されている。例えば、成膜エリアを規定するためのマスク(ファインメタルマスクと区別して、エリアマスク、またはラフメタルマスクなどともいう)を用いることで、EL層113と、共通電極115とで成膜される領域を変えることができ、導電層123と共通電極115とを直接、接続することができる。
図1B及び図2Aに示す領域150Aでは、画素電極111G上に島状のEL層113が設けられ、画素電極111B上に島状のEL層113が設けられ、絶縁層255c上に材料層113sが設けられている。画素電極111G上のEL層113と、画素電極111B上のEL層113と、材料層113sと、は、それぞれ離隔されている。
このように、EL層が発光デバイスごとに分離された構成とすることで、互いに隣接する副画素間のクロストークの発生を抑制することができる。
ここで、EL層113を成膜する際に、自己整合的に、EL層113を部分的に薄膜化する、または、EL層113を分断するために好ましい側壁絶縁層114の構成について説明する。
図2Aに示す側壁絶縁層114の高さT1は、EL層113の厚さの0.5倍以上が好ましく、0.8倍以上がより好ましく、1倍以上がさらに好ましく、1.5倍以上とすることがさらに好ましい。
側壁絶縁層114の高さT1としては、側壁絶縁層114における基板面に対する垂直方向の厚さを用いることが好ましい。なお、図2Aにおいて、側壁絶縁層114の高さT1は、画素電極の厚さと、絶縁層255cに設けられた凹部の深さと、の和ということもできる。
EL層113の厚さとしては、図2Aに示すように、画素電極の上面と重なる領域におけるEL層113の厚さT2を用いることが好ましい。
また、側壁絶縁層114の高さT1が高すぎると、共通電極115も部分的に薄膜化する、または分断される恐れがある。したがって、側壁絶縁層114の高さT1は、EL層113の厚さの3倍以下が好ましく、2倍以下がより好ましい。
また、実施の形態2でも後述するが、共通電極115の形成時は、成膜源と基板との距離を小さくすることが好ましい。これにより、被形成面に対する共通電極115の被覆性を高めることができる。
以上により、共通電極115に、分断された箇所、及び局所的に膜厚が小さい箇所が形成されることを防ぐことができる。よって、各発光デバイス間の共通電極115において、分断された箇所に起因する接続不良、及び局所的に膜厚が小さい箇所に起因する電気抵抗の上昇が発生することを抑制できる。これにより、本発明の一態様に係る表示装置は、表示品位を向上させることができる。
また、側壁絶縁層114のEL層113と接する面の少なくとも一部(例えば、側面)と、基板面と、のなす角は、垂直または概略垂直であることが好ましい。当該角は、側壁絶縁層114における、EL層113と接する面の一部(例えば、側面)と底面とのなす角ということもできる。当該角は、60°以上が好ましく、80°以上がより好ましく、85°以上がさらに好ましく、また、140°以下が好ましく、110°以下がより好ましく、100°以下がより好ましく、95°以下がさらに好ましい。
また、当該角を上記数値範囲にするため、画素電極の側面と基板面とのなす角も、垂直または概略垂直とすることが好ましい。画素電極の側面と基板面とのなす角は、60°以上が好ましく、80°以上がより好ましく、85°以上がさらに好ましく、また、140°以下が好ましく、110°以下がより好ましく、100°以下がより好ましく、95°以下がさらに好ましい。
図2Bに示す領域150B及び図2Cに示す領域150Cは、画素電極111G、側壁絶縁層114、絶縁層255c、及び画素電極111Bを覆うように、EL層113が設けられている例である。
図2Bに示す領域113tは、EL層113における、他の部分よりも厚さが薄い部分である。
なお、領域113tの厚さは、基板面などのある基準面に対する垂直方向の厚さではなく、被形成面に対する法線方向の厚さをいう。そのため、被形成面に凹凸がある場合には、厚さを規定する向きは場所によって異なる。例えば、領域113tにおけるEL層113の厚さは、側壁絶縁層114の側面に対する法線方向の厚さということができる。
このように、EL層113が部分的に薄膜化された構成であっても、互いに隣接する副画素間のクロストークの発生を抑制することができる。
図2Cに示す領域150Cは、絶縁層255cが、隣接する2つの発光デバイスの間に凹部を有していない点で、領域150Bの構成と異なる。
また、図2Dに示す領域150Dは、絶縁層255cが、隣接する2つの発光デバイスの間に浅い凹部と深い凹部の2つを有する例である。
絶縁層255cには、画素電極となる導電膜の加工の際に、凹部が形成されることがある。さらに、絶縁層255cには、側壁絶縁層114となる絶縁膜の加工の際にも、凹部が形成されることがある。これにより、浅い凹部と深い凹部が設けられる。図2Dにおいて、浅い凹部上には側壁絶縁層114が接しており、深い凹部上には材料層113sが接している。
なお、図2Dに示す、絶縁層255cの深い凹部の表面と、側壁絶縁層114の底面との間の距離T0も、EL層113を部分的に薄膜化する、または、EL層113を分断することに影響を与えるパラメータである。
上記と同様の理由から、例えば、当該距離T0と側壁絶縁層114の高さT1との和は、EL層113の厚さの0.5倍以上が好ましく、0.8倍以上がより好ましく、1倍以上がさらに好ましく、1.5倍以上とすることがさらに好ましい。また、当該距離T0と側壁絶縁層114の高さT1との和は、EL層113の厚さの3倍以下が好ましく、2倍以下がより好ましい。
なお、図2Dにおいて、当該距離T0と側壁絶縁層114の高さT1の和は、画素電極の厚さと、絶縁層255cに設けられた凹部の深さと、の和ということもできる。
以上のように、本発明の一態様の表示装置では、画素電極の側面に接して側壁絶縁層114を設けることで、画素電極と共通電極115とが接することを抑制し、発光デバイスのショートを防止できる。また、側壁絶縁層114の高さ及び形状を、EL層113を部分的に薄膜化する、または、EL層113を分断するために好ましい構成とすることで、互いに隣接する副画素間のクロストークの発生を抑制できる。さらに、側壁絶縁層114の高さを、共通電極115の分断及び薄膜化を抑制するために好ましい構成とすることで、発光デバイスにおける接続不良、及び電気抵抗の上昇を抑制できる。
本発明の一態様の表示装置は、EL層113を意図的に段切れさせ、かつ、共通電極115は段切れしないように構成されている、ということもできる。
発光デバイス130R、130G、130B上に保護層131を有することが好ましい。保護層131を設けることで、発光デバイスの信頼性を高めることができる。保護層131は単層構造でもよく、2層以上の積層構造であってもよい。
保護層131の導電性は問わない。保護層131としては、絶縁膜、半導体膜、及び、導電膜の少なくとも一種を用いることができる。
保護層131が無機膜を有することで、共通電極115の酸化を防止する、発光デバイスに不純物(水分及び酸素等)が入り込むことを抑制する、等、発光デバイスの劣化を抑制し、表示装置の信頼性を高めることができる。
保護層131には、例えば、酸化絶縁膜、窒化絶縁膜、酸化窒化絶縁膜、及び窒化酸化絶縁膜等の無機絶縁膜を用いることができる。これらの無機絶縁膜の具体例は、側壁絶縁層114の説明で挙げた通りである。特に、保護層131は、窒化絶縁膜または窒化酸化絶縁膜を有することが好ましく、窒化絶縁膜を有することがより好ましい。
また、保護層131には、In−Sn酸化物(ITOともいう)、In−Zn酸化物、Ga−Zn酸化物、Al−Zn酸化物、またはインジウムガリウム亜鉛酸化物(In−Ga−Zn酸化物、IGZOともいう)等を含む無機膜を用いることもできる。当該無機膜は、高抵抗であることが好ましく、具体的には、共通電極115よりも高抵抗であることが好ましい。当該無機膜は、さらに窒素を含んでいてもよい。
発光デバイスの発光を、保護層131を介して取り出す場合、保護層131は、可視光に対する透過性が高いことが好ましい。例えば、ITO、IGZO、及び、酸化アルミニウムは、それぞれ、可視光に対する透過性が高い無機材料であるため、好ましい。
保護層131としては、例えば、酸化アルミニウム膜と、酸化アルミニウム膜上の窒化シリコン膜と、の積層構造、または、酸化アルミニウム膜と、酸化アルミニウム膜上のIGZO膜と、の積層構造等を用いることができる。当該積層構造を用いることで、不純物(水及び酸素等)がEL層側に入り込むことを抑制できる。
保護層131は、異なる成膜方法を用いて形成された2層構造であってもよい。具体的には、ALD法を用いて保護層131の第1層目を形成し、スパッタリング法を用いて保護層131の第2層目を形成してもよい。
保護層131は、有機膜を有していてもよい。例えば、保護層131は、有機膜と無機膜の双方を有していてもよい。
保護層131に用いることができる有機材料としては、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、イミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミドアミド樹脂、シリコーン樹脂、シロキサン樹脂、ベンゾシクロブテン系樹脂、フェノール樹脂、及びこれら樹脂の前駆体等が挙げられる。また、保護層131として、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルブチラル、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリグリセリン、プルラン、水溶性のセルロース、またはアルコール可溶性のポリアミド樹脂等の有機材料を用いてもよい。
図1B等に示すように、保護層131上に、色変換層135R、135G、着色層132R、132G、132Bなどを直接形成する場合には、保護層131に、平坦化機能を有する層を用いることが好ましい。保護層131に、有機膜を用いることで、保護層131の表面の平坦性を高めることができ、好ましい。
基板120の樹脂層122側の面には、遮光層を設けてもよい。また、基板120の外側(樹脂層122側とは反対の面)には各種光学部材を配置することができる。光学部材としては、偏光板、位相差板、光拡散層(拡散フィルムなど)、反射防止層、及び集光フィルム等が挙げられる。また、基板120の外側には、ゴミの付着を抑制する帯電防止膜、汚れを付着しにくくする撥水性の膜、使用に伴う傷の発生を抑制するハードコート膜、衝撃吸収層等の表面保護層を配置してもよい。例えば、表面保護層として、ガラス層またはシリカ層(SiO層)を設けることで、表面汚染及び傷の発生を抑制することができ、好ましい。また、表面保護層としては、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)、酸化アルミニウム(AlO)、ポリエステル系材料、またはポリカーボネート系材料などを用いてもよい。なお、表面保護層には、可視光に対する透過率が高い材料を用いることが好ましい。また、表面保護層には、硬度が高い材料を用いることが好ましい。
基板120には、ガラス、石英、セラミックス、サファイア、樹脂、金属、合金、半導体などを用いることができる。発光デバイスからの光を取り出す側の基板には、該光を透過する材料を用いる。基板120に可撓性を有する材料を用いると、表示装置の可撓性を高めることができる。また、基板120として偏光板を用いてもよい。
基板120としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリエーテルスルホン(PES)樹脂、ポリアミド樹脂(ナイロン、アラミド等)、ポリシロキサン樹脂、シクロオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、ABS樹脂、セルロースナノファイバー等を用いることができる。基板120に、可撓性を有する程度の厚さのガラスを用いてもよい。
なお、表示装置に円偏光板を重ねる場合、表示装置が有する基板には、光学等方性の高い基板を用いることが好ましい。光学等方性が高い基板は、複屈折が小さい(複屈折量が小さい、ともいえる)。
光学等方性が高い基板のリタデーション(位相差)値の絶対値は、30nm以下が好ましく、20nm以下がより好ましく、10nm以下がさらに好ましい。
光学等方性が高いフィルムとしては、トリアセチルセルロース(TAC、セルローストリアセテートともいう)フィルム、シクロオレフィンポリマー(COP)フィルム、シクロオレフィンコポリマー(COC)フィルム、及びアクリルフィルム等が挙げられる。
また、基板としてフィルムを用いる場合、フィルムが吸水することで、表示装置にしわが発生するなどの形状変化が生じる恐れがある。そのため、基板には、吸水率の低いフィルムを用いることが好ましい。例えば、吸水率が1%以下のフィルムを用いることが好ましく、0.1%以下のフィルムを用いることがより好ましく、0.01%以下のフィルムを用いることがさらに好ましい。
樹脂層122としては、紫外線硬化型等の光硬化型接着剤、反応硬化型接着剤、熱硬化型接着剤、嫌気型接着剤などの各種硬化型接着剤を用いることができる。これら接着剤としてはエポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、イミド樹脂、PVC(ポリビニルクロライド)樹脂、PVB(ポリビニルブチラル)樹脂、EVA(エチレンビニルアセテート)樹脂等が挙げられる。特に、エポキシ樹脂等の透湿性が低い材料が好ましい。また、二液混合型の樹脂を用いてもよい。また、接着シート等を用いてもよい。
トランジスタのゲート、ソース及びドレインのほか、表示装置を構成する各種配線及び電極などの導電層に用いることのできる材料としては、例えば、アルミニウム、チタン、クロム、ニッケル、銅、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、銀、タンタル、及びタングステンなどの金属、並びに、当該金属を主成分とする合金が挙げられる。これらの材料を含む膜を単層で、または積層構造として用いることができる。
また、透光性を有する導電材料としては、酸化インジウム、インジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物、酸化亜鉛、ガリウムを含む酸化亜鉛などの導電性酸化物またはグラフェンを用いることができる。または、金、銀、白金、マグネシウム、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、パラジウム、及びチタンなどの金属材料、または、該金属材料を含む合金材料を用いることができる。または、該金属材料の窒化物(例えば、窒化チタン)などを用いてもよい。なお、金属材料、または、合金材料(またはそれらの窒化物)を用いる場合には、透光性を有する程度に薄くすることが好ましい。また、上記材料の積層膜を導電層として用いることができる。例えば、銀とマグネシウムの合金とインジウムスズ酸化物の積層膜などを用いると、導電性を高めることができるため好ましい。これらは、表示装置を構成する各種配線及び電極などの導電層、及び、発光デバイスが有する導電層(画素電極または対向電極として機能する導電層)にも用いることができる。
各絶縁層に用いることのできる絶縁材料としては、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂などの樹脂、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化アルミニウムなどの無機絶縁材料が挙げられる。
なお、画素電極111R、111G、111Bの厚さはそれぞれ異なっていてもよい。または、画素電極111R、111G、111B上に、それぞれ厚さの異なる光学調整層を設けてもよい。
図3Aに図1Bの変形例を示す。図3B及び図3Cは、図3Aに示す領域150E及び領域150Fの拡大図である。
図3Aでは、画素電極111R上に光学調整層116Rが設けられ、画素電極111G上に光学調整層116Gが設けられ、画素電極111B上に光学調整層116Bが設けられている。
図3Aでは、光学調整層116Rの厚さが、光学調整層116Gの厚さよりも厚く、光学調整層116Gの厚さが、光学調整層116Bの厚さよりも厚い例を示す。
例えば、EL層113が白色の光を発する構成の場合、各光学調整層の膜厚は、赤色の光を強めるように光学調整層116Rの膜厚を設定し、緑色の光を強めるように光学調整層116Gの膜厚を設定し、青色の光を強めるように光学調整層116Bの膜厚を設定することが好ましい。これにより、マイクロキャビティ構造を実現し、各発光デバイスが発する光の色純度を高めることができる。
光学調整層は、発光デバイスの電極として用いることができる導電材料のうち、可視光に対する透過性を有する導電材料を用いて形成することが好ましい。
図3A及び図3Bに示す領域150Eでは、画素電極111R上に島状のEL層113が設けられ、画素電極111G上に島状のEL層113が設けられ、絶縁層255c上に材料層113sが設けられている。画素電極111R上のEL層113と、画素電極111G上のEL層113と、材料層113sと、は、それぞれ離隔されている。
図3A及び図3Cに示す領域150Fでは、画素電極111G上に島状のEL層113が設けられ、絶縁層255c、側壁絶縁層114、及び、画素電極111Bを覆うように、島状のEL層113が設けられている。画素電極111G上のEL層113と、絶縁層255c、側壁絶縁層114、及び、画素電極111Bを覆うEL層113と、は、互いに離隔されている。
光学調整層の厚さが副画素によって異なることで、側壁絶縁層114の高さも副画素によって異なる場合がある。図3B及び図3Cでは、画素電極111Rの側面を覆う側壁絶縁層114の高さT3は、画素電極111Gの側面を覆う側壁絶縁層114の高さT4、画素電極111Bの側面を覆う側壁絶縁層114の高さT5よりも大きく、画素電極111Gの側面を覆う側壁絶縁層114の高さT4は、画素電極111Bの側面を覆う側壁絶縁層114の高さT5よりも大きい。
図3Cに示すように、高さT5の値によっては、EL層113が、画素電極111Bの側面を覆う側壁絶縁層114によって分断されず、1つの島状のEL層113が、絶縁層255c上に位置する部分と、側壁絶縁層114を覆う部分と、画素電極111Bの上面を覆う部分と、を有することがある。しかし、図3Cでは、EL層113が、画素電極111Gの側面を覆う側壁絶縁層114によって分断されている。つまり、隣接する発光デバイスとの間では、島状のEL層がそれぞれ独立に設けられているため、隣接する副画素間のクロストークの発生を抑制することができる。
なお、高さT4の値によっては、画素電極111Gの側面を覆う側壁絶縁層114によってEL層113が分断されないことがある。つまり、1つの島状のEL層113が、絶縁層255c、側壁絶縁層114、画素電極111Gの上面、及び、画素電極111Bの上面を覆うこともある。この場合においても、側壁絶縁層114を覆う部分は、他の部分よりも薄膜化されているため、隣接する副画素間のクロストークの発生を抑制することができる。
このように、一部の発光デバイスにおいて、EL層113が島状に形成され、かつ、他の複数の発光デバイスにおいて、EL層113が一続きの層となっている構成も、本発明の一態様である。例えば、本発明の一態様の表示装置は、図2Aに示す領域150Aと、図2Bに示す領域150Bと、の双方を有する構成であってもよい。
図1B及び図3Aでは、発光デバイス上に、保護層131を介して、直接、色変換層135R、135G、及び、着色層132R、132G、132Bを設ける例を示す。このような構成とすることで、発光デバイスと、色変換層または着色層との位置合わせの精度を高めることができる。また、発光デバイスと色変換層の位置を近づけることで、色変換されずに漏れ出る光を抑制でき、好ましい。また、発光デバイスと着色層の位置を近づけることで、混色の抑制及び視野角特性の向上を図ることができ、好ましい。
図4乃至図7に、図1Aにおける一点鎖線X1−X2間の断面図を示す。
図4Aに示す構成は、着色層132Bを有していない点で、図1Bに示す構成と異なる。例えば、EL層113に、青色の光を発する構成を適用する場合、図4Aに示すように、着色層132Bを設けない構成としてもよい。発光デバイス130Bが発した青色の光は、保護層131、樹脂層122、及び基板120を介して、表示装置の外部に取り出される。
図4Bに示すように、色変換層135R、135G、及び、着色層132R、132G、132Bを設けた基板120を、樹脂層122により、保護層131に貼り合わせてもよい。基板120に、色変換層135R、135G、及び、着色層132R、132G、132Bを設けることで、色変換層135R、135G、及び、着色層132R、132G、132Bの形成工程における加熱処理の温度を高めることができる。
基板120には、着色層132R、132G、132Bが設けられ、着色層132Rと重なる位置に、色変換層135Rが設けられ、着色層132Gと重なる位置に、色変換層135Gが設けられている。
また、図4Cに示すように、発光デバイス上に、保護層131を介して、直接、色変換層135R、135Gを設け、着色層132R、132G、132Bを設けた基板120を、樹脂層122により、色変換層135R、135G、及び、保護層131に貼り合わせてもよい。
このように、発光デバイス、色変換層、及び着色層の配置は、発光デバイスと着色層との間に色変換層が位置する様々な構成から適宜選択することができる。
また、図5A及び図5Bに示すように、色変換層と着色層との間に空隙137が存在してもよい。色変換層と着色層との間に空隙137を有する構造を、エアギャップ構造ということもできる。
図5Aに示す構成では、色変換層135R、135Gの端部を覆う絶縁層136が設けられており、絶縁層136には、色変換層135R、135Gの上面に達する開口が設けられている。また、基板120には、着色層132R、132G、132Bを介して絶縁層138が設けられている。絶縁層136と絶縁層138が接するように基板120を貼り合わせることで、絶縁層136の開口に相当する部分が、空隙137となる。
上述の通り、発光デバイスが発する光の一部は、色変換層で変換されずにそのまま透過してしまうことがある。色変換層の屈折率は、空隙137の屈折率よりも大きいため、色変換層から射出される光の一部は、空隙137で反射され、色変換層に戻ることができる。この反射光を色変換層で変換し、再び取り出すことで、光取り出し効率を高めることができる。
また、空隙137の代わりに、図5Cに示すように、色変換層と着色層との間に低屈折率材料層139を設けてもよい。
低屈折率材料層139は、色変換層135R、135Gよりも低屈折率である材料を用いて形成することが好ましい。また、低屈折率材料層139は、樹脂層122よりも低屈折率である材料を用いて形成することが好ましい。
低屈折率材料層139には、無機絶縁材料及び有機絶縁材料の一方または双方を用いることができる。低屈折率材料層139は、例えば、保護層131に用いることができる材料、及び、樹脂層122に用いることができる材料を用いて形成することができる。
絶縁層136及び絶縁層138は、それぞれ、オーバーコート層と呼ぶこともできる。絶縁層136、138には、例えば、保護層131に用いることができる有機材料を用いることができる。これにより、絶縁層136及び絶縁層138の表面の平坦性を高めることができ、好ましい。
図6A、図6B、及び図7A、図7Bに示すように、表示装置にはレンズアレイ133を設けてもよい。レンズアレイ133は、発光デバイスに重ねて設けることができる。
図6Aに示す構成は、図1Bに示す構成と同様に、保護層131上には、発光デバイス130Rと重なる色変換層135Rと、色変換層135R上の着色層132Rと、発光デバイス130Gと重なる色変換層135Gと、色変換層135G上の着色層132Gと、発光デバイス130Bと重なる着色層132Bと、が設けられている。図6Aでは、さらに、着色層132R、132G、132Bを覆う絶縁層134を設け、絶縁層134上にレンズアレイ133を設ける例を示す。発光デバイスを形成した基板に、直接、色変換層135R、135G、着色層132R、132G、132B、及び、レンズアレイ133を形成することで、発光デバイスと、色変換層、着色層、またはレンズアレイと、の位置合わせの精度を高めることができる。
絶縁層134には無機絶縁膜及び有機絶縁膜の一方または双方を用いることができる。絶縁層134は、単層構造であっても積層構造であってもよい。絶縁層134としては、例えば、保護層131に用いることができる材料を適用できる。絶縁層134は、平坦化機能を有することが好ましい。発光デバイスの発光は、絶縁層134を介して取り出されるため、絶縁層134は、可視光に対する透過性が高いことが好ましい。
図6Aでは、発光デバイスの発光は、(色変換層及び)着色層を透過した後、レンズアレイ133を透過して、表示装置の外部に取り出される。発光デバイスと着色層の位置を近づけることで、混色の抑制及び視野角特性の向上を図ることができ、好ましい。なお、発光デバイス上にレンズアレイ133を設け、レンズアレイ133上に着色層を設けてもよい。
図6Bは、着色層132R、132G、132B、色変換層135R、135G、及び、レンズアレイ133が設けられた基板120が、樹脂層122によって保護層131上に貼り合わされている例である。基板120に、着色層132R、132G、132B、色変換層135R、135G、及び、レンズアレイ133を設けることで、これらの形成工程における加熱処理の温度を高めることができる。
図6Bでは、基板120に接して着色層132R、132G、132Bを設け、着色層132Rに接して色変換層135Rを設け、着色層132Gに接して色変換層135Gを設け、色変換層135R、135G、及び着色層132Bに接して絶縁層134を設け、絶縁層134に接してレンズアレイ133を設ける例を示す。
図6Bでは、発光デバイスの発光は、レンズアレイ133を透過した後、(色変換層及び)着色層を透過して、表示装置の外部に取り出される。
なお、基板120に接してレンズアレイ133を設け、レンズアレイ133に接して絶縁層134を設け、絶縁層134に接して着色層、さらには色変換層を設けてもよい。この場合、発光デバイスの発光は、(色変換層及び)着色層を透過した後、レンズアレイ133を透過して、表示装置の外部に取り出される。
また、図6Bにおいて、色変換層135R、135Gを、基板120に形成せず、保護層131上に接して形成してもよい。
図7A及び図7Bに示すように、レンズアレイ及び着色層の一方を保護層131上に設け、他方を基板120に設けてもよい。
図7Aは、発光デバイス上に、保護層131を介して、レンズアレイ133が設けられており、かつ、着色層132R、132G、132B、及び、色変換層135R、135Gが設けられた基板120が、樹脂層122によってレンズアレイ133上及び保護層131上に貼り合わされている例である。
なお、図7Aにおいて、色変換層135R、135Gを、基板120に形成せず、保護層131上に接して形成してもよい。
図7Bは、発光デバイス上に、保護層131を介して、色変換層135R、135G、及び、着色層132R、132G、132Bが設けられており、かつ、レンズアレイ133が設けられた基板120が、樹脂層122によって着色層132R、132G、132B上に貼り合わされている例である。
このように、発光デバイス、色変換層、及び着色層の配置が、発光デバイスと着色層との間に色変換層が位置する構成において、レンズアレイ133は、様々な配置方法が挙げられる。レンズアレイ133は、発光デバイスと色変換層の間、色変換層と着色層の間、または、着色層よりも基板120側のいずれかに配置することができる。
レンズアレイ133は、凸面が基板120側を向いていてもよく、発光デバイス側を向いていてもよい。
レンズアレイ133は、無機材料及び有機材料の少なくとも一方を用いて形成することができる。例えば、樹脂を含む材料をレンズに用いることができる。また、酸化物及び硫化物の少なくとも一方を含む材料をレンズに用いることができる。レンズアレイ133としては、例えば、マイクロレンズアレイを用いることができる。レンズアレイ133は、基板上または発光デバイス上に直接形成してもよく、別途形成されたレンズアレイを貼り合わせてもよい。
また、異なる色の着色層が互いに重なる部分を有することが好ましい。異なる色の着色層が互いに重なる領域は、遮光層として機能させることができる。これにより、さらに外光反射を低減することができる。
本発明の一態様の表示装置は、EL層が部分的に薄膜化されている、または、EL層が発光デバイスごとに島状に設けられていることで、副画素間にリーク電流が発生することを抑制することができる。これにより、クロストークに起因した意図しない発光を防ぐことができ、コントラストの極めて高い表示装置を実現できる。
また、本発明の一態様の表示装置では、画素電極の側面に側壁絶縁層を設ける。これにより、発光デバイスのショートを抑制し、信頼性の高い表示装置を実現できる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。また、本明細書において、1つの実施の形態の中に、複数の構成例が示される場合は、構成例を適宜組み合わせることが可能である。
(実施の形態2)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示装置の作製方法について図8を用いて説明する。なお、各要素の材料及び形成方法について、先に実施の形態1で説明した部分と同様の部分については説明を省略することがある。また、発光デバイスの構成の詳細については実施の形態5で説明する。
図8には、図1Aに示す一点鎖線X1−X2間の断面図と、一点鎖線Y1−Y2間の断面図と、を並べて示す。
表示装置を構成する薄膜(絶縁膜、半導体膜、及び、導電膜等)は、スパッタリング法、化学気相堆積(CVD:Chemical Vapor Deposition)法、真空蒸着法、パルスレーザー堆積(PLD:Pulsed Laser Deposition)法、原子層堆積(ALD:Atomic Layer Deposition)法等を用いて形成することができる。CVD法としては、プラズマ化学気相堆積(PECVD:Plasma Enhanced CVD)法、及び、熱CVD法などがある。また、熱CVD法のひとつに、有機金属化学気相堆積(MOCVD:Metal Organic CVD)法がある。
また、表示装置を構成する薄膜(絶縁膜、半導体膜、及び、導電膜等)は、スピンコート、ディップ、スプレー塗布、インクジェット、ディスペンス、スクリーン印刷、オフセット印刷、ドクターナイフ法、スリットコート、ロールコート、カーテンコート、またはナイフコート等の湿式の成膜方法により形成することができる。
特に、発光デバイスの作製には、蒸着法などの真空プロセス、及び、スピンコート法、インクジェット法などの溶液プロセスを用いることができる。蒸着法としては、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビーム蒸着法、分子線蒸着法、真空蒸着法などの物理蒸着法(PVD法)、及び、化学蒸着法(CVD法)等が挙げられる。特にEL層に含まれる機能層(正孔注入層、正孔輸送層、正孔ブロック層、発光層、電子ブロック層、電子輸送層、電子注入層、電荷発生層など)については、蒸着法(真空蒸着法等)、塗布法(ディップコート法、ダイコート法、バーコート法、スピンコート法、スプレーコート法等)、印刷法(インクジェット法、スクリーン(孔版印刷)法、オフセット(平版印刷)法、フレキソ(凸版印刷)法、グラビア法、または、マイクロコンタクト法等)などの方法により形成することができる。
また、表示装置を構成する薄膜を加工する際には、フォトリソグラフィ法等を用いることができる。または、ナノインプリント法、サンドブラスト法、リフトオフ法などにより薄膜を加工してもよい。また、メタルマスクなどの遮蔽マスクを用いた成膜方法により、島状の薄膜を直接形成してもよい。
フォトリソグラフィ法としては、代表的には以下の2つの方法がある。1つは、加工したい薄膜上にレジストマスクを形成して、エッチング等により当該薄膜を加工し、レジストマスクを除去する方法である。もう1つは、感光性を有する薄膜を成膜した後に、露光、現像を行って、当該薄膜を所望の形状に加工する方法である。
フォトリソグラフィ法において、露光に用いる光は、例えばi線(波長365nm)、g線(波長436nm)、h線(波長405nm)、またはこれらを混合させた光を用いることができる。そのほか、紫外線、KrFレーザ光、またはArFレーザ光等を用いることもできる。また、液浸露光技術により露光を行ってもよい。また、露光に用いる光として、極端紫外(EUV:Extreme Ultra−violet)光、またはX線を用いてもよい。また、露光に用いる光に換えて、電子ビームを用いることもできる。極端紫外光、X線または電子ビームを用いると、極めて微細な加工が可能となるため好ましい。なお、電子ビームなどのビームを走査することにより露光を行う場合には、フォトマスクは不要である。
薄膜のエッチングには、ドライエッチング法、ウェットエッチング法、サンドブラスト法などを用いることができる。
まず、トランジスタを含む層101上に、絶縁層255a、絶縁層255b、及び絶縁層255cをこの順で形成する。続いて、絶縁層255c上に、画素電極111R、111G、111B及び導電層123を形成する。(図8A)。
まず、画素電極となる導電膜を成膜し、フォトリソグラフィ法によりレジストマスクを形成し、導電膜の不要な部分をエッチングにより除去する。その後、レジストマスクを除去することで、画素電極111R、画素電極111G、及び画素電極111Bを形成することができる。画素電極となる導電膜の成膜には、例えば、スパッタリング法または真空蒸着法を用いることができる。また、当該導電膜の加工は、ウェットエッチング法またはドライエッチング法により行うことができる。当該導電膜の加工は、異方性エッチングにより行うことが好ましい。
当該導電膜の加工の際に、絶縁層255cを加工し、絶縁層255cに凹部を形成することが好ましい。これにより、後に形成する側壁絶縁層114の高さを高くすることができる。したがって、後に形成するEL層113を部分的に薄膜化すること、または、EL層113を発光デバイスごとに分断することが容易となる。なお、本発明の一態様における他の構成としては、絶縁層255cに開口が設けられ、絶縁層255bに凹部が設けられる構成、及び、絶縁層255b、255cに開口が設けられ、絶縁層255aに凹部が設けられる構成が挙げられる。また、画素電極が十分に厚い場合などにおいて、絶縁層255cに凹部及び開口が設けられていなくてもよいことがある。
言い換えると、画素電極111R、111G、111B、及び導電層123のいずれとも重ならない領域の絶縁層255cの膜厚は、画素電極111R、111G、111B、または導電層123と重なる領域の絶縁層255cの膜厚より小さいことが好ましい。
続いて、絶縁層255c、画素電極111R、111G、111B、及び導電層123上に、絶縁膜114Aを形成する(図8B)。
絶縁膜114Aは、後に加工されることで、側壁絶縁層114となる層である。そのため、実施の形態1で述べた、側壁絶縁層114に適用可能な構成を、絶縁膜114Aに適用することができる。
続いて、絶縁膜114Aを加工することにより、側壁絶縁層114を形成する(図8C)。絶縁膜114Aを加工することで、絶縁層255c、画素電極111R、111G、111B、及び導電層123のそれぞれの上面が露出する。側壁絶縁層114は、画素電極111R、111G、111B、及び導電層123のそれぞれの側面に接するように設けられる。
例えば、絶縁膜114Aの上面に対し、略均一にエッチングを施すことにより、側壁絶縁層114を形成できる。このように均一にエッチングして平坦化することをエッチバック処理ともいう。なお、側壁絶縁層114は、フォトリソグラフィ法を用いて形成することもできる。
絶縁膜114Aは、ウェットエッチング法またはドライエッチング法により加工することができ、ドライエッチング法により加工することが好ましい。絶縁膜114Aの加工は、異方性エッチングにより行うことが好ましい。
なお、絶縁膜114Aの加工の際に、絶縁層255cも加工し、絶縁層255cに凹部を形成してもよい。絶縁層255cに凹部を形成することで、後に形成するEL層113を部分的に薄膜化すること、または、EL層113を発光デバイスごとに分断することが容易となる。なお、本発明の一態様における他の構成としては、絶縁層255cに開口が設けられ、絶縁層255bに凹部が設けられる構成、及び、絶縁層255b、255cに開口が設けられ、絶縁層255aに凹部が設けられる構成が挙げられる。また、画素電極が十分に厚い場合などにおいて、絶縁層255cに凹部及び開口が設けられていなくてもよいことがある。
言い換えると、図8Cに示す絶縁層255cにおいて、露出している領域(側壁絶縁層114、画素電極111R、111G、111B、及び導電層123のいずれとも重ならない領域)の膜厚は、側壁絶縁層114と重なる領域の膜厚より小さくてもよい。
側壁絶縁層114の端部の形状は、ラウンド状とすることができる。例えば、側壁絶縁層114を形成する際に、ドライエッチング法を用い、異方性エッチングにて絶縁膜114Aの上部をエッチングする場合、側壁絶縁層114の端部は、図8C、図1B、図2A乃至図2D等に示すようにラウンド状となる。側壁絶縁層114の端部の形状をラウンド状とすることで、後に形成する膜の被覆性が高まり、好ましい。
続いて、EL層113を、画素電極111R、111G、111B上に形成する(図8D)。EL層113は、青色の光を発する発光材料を含む。EL層113は、さらに、青色よりも長波長の光を発する発光材料を含んでいてもよい。図8Dでは、発光デバイスごとに、島状のEL層113が設けられる例を示す。つまり、画素電極111R、111G、111B上に、それぞれ、島状のEL層113が設けられる。
画素電極111Rと画素電極111Gとの間の領域において、絶縁層255c上には、材料層113sが設けられる。同様に、画素電極111Gと画素電極111Bとの間の領域、及び、画素電極111Bと画素電極111Rとの間の領域においても、絶縁層255c上には、材料層113sが設けられる。材料層113sは、EL層113と同一の工程で形成され、同一の構成を有する。
図8Dに示すように、一点鎖線Y1−Y2間の断面図において、導電層123上には、EL層113を形成していない。例えば、エリアマスクを用いることで、EL層113を所望の領域にのみ成膜することができる。
EL層113は、例えば、蒸着法、具体的には真空蒸着法により形成することができる。また、EL層113は、転写法、印刷法、インクジェット法、または塗布法等の方法で形成してもよい。
続いて、EL層113上、及び導電層123上に、共通電極115を形成する(図8E)。
共通電極115の形成には、例えば、スパッタリング法または真空蒸着法を用いることができる。または、蒸着法で形成した膜と、スパッタリング法で形成した膜を積層させてもよい。
共通電極115の形成時は、成膜源と基板との距離を小さくすることが好ましい。例えば、EL層113の形成時と比較して、成膜源と基板との距離が小さいと好ましい。これにより、被形成面への共通電極115の被覆性を高めることができ、共通電極115に局所的に膜厚が小さい箇所が形成されることを防ぐことができる。したがって、共通電極115において、分断された箇所に起因する接続不良、及び局所的に膜厚が小さい箇所に起因する電気抵抗の上昇が発生することを抑制できる。
その後、共通電極115上に、保護層131を形成する。図1B等に示すような、保護層131上に色変換層及び着色層を有する構成を適用する場合には、その後、保護層131上に色変換層135R、135G、及び、着色層132R、132G、132Bを設ける。そして、樹脂層122を用いて、着色層132R、132G、132B上に、基板120を貼り合わせることで、表示装置を作製することができる(図1B)。また、図4B等に示すような、基板120側に色変換層及び着色層を有する構成を適用する場合は、基板120に事前に着色層132R、132G、132B、及び、色変換層135R、135Gを設け、当該基板120を貼り合わせることで表示装置を作製することができる。
保護層131の成膜方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法、及び、ALD法等が挙げられる。
以上のように、本実施の形態の表示装置の作製方法では、島状のEL層113は、ファインメタルマスクを用いることなく形成されるため、島状のEL層113を均一の厚さで形成することができる。そして、高精細な表示装置または高開口率の表示装置を実現することができる。また、精細度または開口率が高く、副画素間の距離が極めて短くても、隣接する副画素において、EL層113同士が互いに接することを抑制できる。したがって、副画素間にリーク電流が発生することを抑制できる。これにより、クロストークに起因した意図しない発光を防ぐことができ、コントラストの極めて高い表示装置を実現できる。
また、本実施の形態の表示装置の作製方法では、1種類のEL層を形成するのみで、3色の副画素を作り分けることができる。したがって、作製工程数が少なく、歩留まりよく表示装置を作製できる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示装置について図9及び図10を用いて説明する。
[画素のレイアウト]
本実施の形態では、主に、図1Aとは異なる画素レイアウトについて説明する。副画素の配列に特に限定はなく、様々な方法を適用することができる。副画素の配列としては、例えば、ストライプ配列、Sストライプ配列、マトリクス配列、デルタ配列、ベイヤー配列、ペンタイル配列などが挙げられる。
本実施の形態で図に示す副画素の上面形状は、発光領域の上面形状に相当する。
なお、副画素の上面形状としては、例えば、三角形、四角形(長方形、菱形、正方形を含む)、五角形などの多角形、これら多角形の角が丸い形状、楕円形、または円形などが挙げられる。
また、副画素を構成する回路レイアウトは、図に示す副画素の範囲に限定されず、回路の構成要素は、その外側に配置されていてもよい。回路の配列と発光デバイスの配列とは必ずしも同じ必要はなく、異なる配列方法とすることもできる。例えば、回路の配列をストライプ配列とし、発光デバイスの配列をSストライプ配列とすることもできる。
図9Aに示す画素110には、Sストライプ配列が適用されている。図9Aに示す画素110は、副画素110a、110b、110cの、3つの副画素から構成される。
図9Bに示す画素110は、角が丸い略三角形または略台形の上面形状を有する副画素110aと、角が丸い略三角形または略台形の上面形状を有する副画素110bと、角が丸い略四角形または略六角形の上面形状を有する副画素110cと、を有する。また、副画素110bは、副画素110aよりも発光面積が広い。このように、各副画素の形状及びサイズはそれぞれ独立に決定することができる。例えば、信頼性の高い発光デバイスを有する副画素ほど、サイズを小さくすることができる。
図9Cに示す画素124a、124bには、ペンタイル配列が適用されている。図9Cでは、副画素110a及び副画素110bを有する画素124aと、副画素110b及び副画素110cを有する画素124bと、が交互に配置されている例を示す。
図9D乃至図9Fに示す画素124a、124bは、デルタ配列が適用されている。画素124aは上の行(1行目)に、2つの副画素(副画素110a、110b)を有し、下の行(2行目)に、1つの副画素(副画素110c)を有する。画素124bは上の行(1行目)に、1つの副画素(副画素110c)を有し、下の行(2行目)に、2つの副画素(副画素110a、110b)を有する。
図9Dは、各副画素が、角が丸い略四角形の上面形状を有する例であり、図9Eは、各副画素が、円形の上面形状を有する例であり、図9Fは、各副画素が、角が丸い略六角形の上面形状を有する例である。
図9Fでは、各副画素が、最密に配列した六角形の領域の内側に配置されている。各副画素は、その1つの副画素に着目したとき、6つの副画素に囲まれるように、配置されている。また、同じ色の光を呈する副画素が隣り合わないように設けられている。例えば、副画素110aに着目したとき、これを囲むように3つの副画素110bと3つの副画素110cが、交互に配置されるように、それぞれの副画素が設けられている。
図9Gは、各色の副画素がジグザグに配置されている例である。具体的には、上面視において、列方向に並ぶ2つの副画素(例えば、副画素110aと副画素110b、または、副画素110bと副画素110c)の上辺の位置がずれている。
図9A乃至図9Gに示す各画素において、例えば、副画素110aを赤色の光を呈する副画素Rとし、副画素110bを緑色の光を呈する副画素Gとし、副画素110cを青色の光を呈する副画素Bとすることが好ましい。なお、副画素の構成はこれに限定されず、副画素が呈する色とその並び順は適宜決定することができる。例えば、副画素110bを赤色の光を呈する副画素Rとし、副画素110aを緑色の光を呈する副画素Gとしてもよい。
フォトリソグラフィ法では、加工するパターンが微細になるほど、光の回折の影響を無視できなくなるため、露光によりフォトマスクのパターンを転写する際に忠実性が損なわれ、レジストマスクを所望の形状に加工することが困難になる。そのため、フォトマスクのパターンが矩形であっても、角が丸まったパターンが形成されやすい。したがって、画素電極の上面形状が、多角形の角が丸い形状、楕円形、または円形などになることがある。本発明の一態様の表示装置では、EL層の上面形状、さらには、発光デバイスの上面形状が、画素電極の上面形状の影響を受けて、多角形の角が丸い形状、楕円形、または円形などになることがある。
なお、画素電極の上面形状を所望の形状とするために、設計パターンと、転写パターンとが、一致するように、あらかじめマスクパターンを補正する技術(OPC(Optical Proximity Correction:光近接効果補正)技術)を用いてもよい。具体的には、OPC技術では、マスクパターン上の図形コーナー部などに補正用のパターンを追加する。
図10A乃至図10Iに示すように、画素は副画素を4種類有する構成とすることができる。
図10A乃至図10Cに示す画素110は、ストライプ配列が適用されている。
図10Aは、各副画素が、長方形の上面形状を有する例であり、図10Bは、各副画素が、2つの半円と長方形をつなげた上面形状を有する例であり、図10Cは、各副画素が、楕円形の上面形状を有する例である。
図10D乃至図10Fに示す画素110は、マトリクス配列が適用されている。
図10Dは、各副画素が、正方形の上面形状を有する例であり、図10Eは、各副画素が、角が丸い略正方形の上面形状を有する例であり、図10Fは、各副画素が、円形の上面形状を有する例である。
図10G及び図10Hでは、1つの画素110が、2行3列で構成されている例を示す。
図10Gに示す画素110は、上の行(1行目)に、3つの副画素(副画素110a、110b、110c)を有し、下の行(2行目)に、1つの副画素(副画素110d)を有する。言い換えると、画素110は、左の列(1列目)に、副画素110aを有し、中央の列(2列目)に副画素110bを有し、右の列(3列目)に副画素110cを有し、さらに、この3列にわたって、副画素110dを有する。
図10Hに示す画素110は、上の行(1行目)に、3つの副画素(副画素110a、110b、110c)を有し、下の行(2行目)に、3つの副画素110dを有する。言い換えると、画素110は、左の列(1列目)に、副画素110a及び副画素110dを有し、中央の列(2列目)に副画素110b及び副画素110dを有し、右の列(3列目)に副画素110c及び副画素110dを有する。図10Hに示すように、上の行と下の行との副画素の配置を揃える構成とすることで、製造プロセスで生じうるゴミなどを効率よく除去することが可能となる。したがって、表示品位の高い表示装置を提供することができる。
図10Iでは、1つの画素110が、3行2列で構成されている例を示す。
図10Iに示す画素110は、上の行(1行目)に、副画素110aを有し、中央の行(2行目)に、副画素110bを有し、1行目から2行目にわたって副画素110cを有し、下の行(3行目)に、1つの副画素(副画素110d)を有する。言い換えると、画素110は、左の列(1列目)に、副画素110a、110bを有し、右の列(2列目)に副画素110cを有し、さらに、この2列にわたって、副画素110dを有する。
図10A乃至図10Iに示す画素110は、副画素110a、110b、110c、110dの、4つの副画素から構成される。
副画素110a、110b、110c、110dは、それぞれ異なる色の光を発する発光デバイスを有する構成とすることができる。副画素110a、110b、110c、110dとしては、R、G、B、白色(W)の4色の副画素、R、G、B、Yの4色の副画素、または、R、G、B、赤外光(IR)の副画素などが挙げられる。
図10A乃至図10Iに示す各画素110において、例えば、副画素110aを赤色の光を呈する副画素Rとし、副画素110bを緑色の光を呈する副画素Gとし、副画素110cを青色の光を呈する副画素Bとし、副画素110dを白色の光を呈する副画素W、黄色の光を呈する副画素Y、または近赤外光を呈する副画素IRのいずれかとすることが好ましい。このような構成とする場合、図10G及び図10Hに示す画素110では、R、G、Bのレイアウトがストライプ配列となるため、表示品位を高めることができる。また、図10Iに示す画素110では、R、G、BのレイアウトがいわゆるSストライプ配列となるため、表示品位を高めることができる。
以上のように、本発明の一態様の表示装置は、発光デバイスを有する副画素からなる構成の画素について、様々なレイアウトを適用することができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示装置について図11乃至図20を用いて説明する。
本実施の形態の表示装置は、高精細な表示装置とすることができる。したがって、本実施の形態の表示装置は、例えば、腕時計型、及び、ブレスレット型などの情報端末機(ウェアラブル機器)の表示部、並びに、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)などのVR向け機器、及び、メガネ型のAR向け機器などの頭部に装着可能なウェアラブル機器の表示部に用いることができる。
また、本実施の形態の表示装置は、高解像度な表示装置または大型な表示装置とすることができる。したがって、本実施の形態の表示装置は、例えば、テレビジョン装置、デスクトップ型もしくはノート型のパーソナルコンピュータ、コンピュータ用などのモニタ、デジタルサイネージ、及び、パチンコ機などの大型ゲーム機などの比較的大きな画面を備える電子機器の他、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、デジタルフォトフレーム、携帯電話機、携帯型ゲーム機、携帯情報端末、及び、音響再生装置の表示部に用いることができる。
[表示モジュール]
図11Aに、表示モジュール280の斜視図を示す。表示モジュール280は、表示装置100Aと、FPC290と、を有する。なお、表示モジュール280が有する表示装置は表示装置100Aに限られず、後述する表示装置100B乃至表示装置100Fのいずれかであってもよい。
表示モジュール280は、基板291及び基板292を有する。表示モジュール280は、表示部281を有する。表示部281は、表示モジュール280における画像を表示する領域であり、後述する画素部284に設けられる各画素からの光を視認できる領域である。
図11Bに、基板291側の構成を模式的に示した斜視図を示している。基板291上には、回路部282と、回路部282上の画素回路部283と、画素回路部283上の画素部284と、が積層されている。また、基板291上の画素部284と重ならない部分に、FPC290と接続するための端子部285が設けられている。端子部285と回路部282とは、複数の配線により構成される配線部286により電気的に接続されている。
画素部284は、周期的に配列した複数の画素284aを有する。図11Bの右側に、1つの画素284aの拡大図を示している。画素284aには、先の実施の形態で説明した各種構成を適用することができる。図11Bでは、図1Aに示す画素110と同様の構成を有する場合を例に示す。
画素回路部283は、周期的に配列した複数の画素回路283aを有する。
1つの画素回路283aは、1つの画素284aが有する複数の素子の駆動を制御する回路である。1つの画素回路283aは、1つの発光デバイスの発光を制御する回路が3つ設けられる構成とすることができる。例えば、画素回路283aは、1つの発光デバイスにつき、1つの選択トランジスタと、1つの電流制御用トランジスタ(駆動トランジスタ)と、容量と、を少なくとも有する構成とすることができる。このとき、選択トランジスタのゲートにはゲート信号が、ソースにはソース信号が、それぞれ入力される。これにより、アクティブマトリクス型の表示装置が実現されている。
回路部282は、画素回路部283の各画素回路283aを駆動する回路を有する。例えば、ゲート線駆動回路、及び、ソース線駆動回路の一方または双方を有することが好ましい。このほか、演算回路、メモリ回路、及び電源回路等の少なくとも一つを有していてもよい。
FPC290は、外部から回路部282にビデオ信号または電源電位等を供給するための配線として機能する。また、FPC290上にICが実装されていてもよい。
表示モジュール280は、画素部284の下側に画素回路部283及び回路部282の一方または双方が重ねて設けられた構成とすることができるため、表示部281の開口率(有効表示面積比)を極めて高くすることができる。例えば表示部281の開口率は、40%以上100%未満、好ましくは50%以上95%以下、より好ましくは60%以上95%以下とすることができる。また、画素284aを極めて高密度に配置することが可能で、表示部281の精細度を極めて高くすることができる。例えば、表示部281には、2000ppi以上、好ましくは3000ppi以上、より好ましくは5000ppi以上、さらに好ましくは6000ppi以上であって、20000ppi以下、または30000ppi以下の精細度で、画素284aが配置されることが好ましい。
このような表示モジュール280は、極めて高精細であることから、HMDなどのVR向け機器またはメガネ型のAR向け機器に好適に用いることができる。例えば、レンズを通して表示モジュール280の表示部を視認する構成の場合であっても、表示モジュール280は極めて高精細な表示部281を有するためにレンズで表示部を拡大しても画素が視認されず、没入感の高い表示を行うことができる。また、表示モジュール280はこれに限られず、比較的小型の表示部を有する電子機器に好適に用いることができる。例えば腕時計などの装着型の電子機器の表示部に好適に用いることができる。
[表示装置100A]
図12に示す表示装置100Aは、基板301、発光デバイス130R、発光デバイス130G、発光デバイス130B、色変換層135R、色変換層135G、着色層132R、着色層132G、着色層132B、容量240、及び、トランジスタ310を有する。
図11Bに示す副画素11Rは発光デバイス130R、色変換層135R、及び着色層132Rを有し、副画素11Gは発光デバイス130G、色変換層135G、及び着色層132Gを有し、副画素11Bは発光デバイス130B及び着色層132Bを有する。副画素11Rにおいて、発光デバイス130Rの発光は、色変換層135R、及び着色層132Rを介して表示装置100Aの外部に赤色の光(R)として取り出される。同様に、副画素11Gにおいて、発光デバイス130Gの発光は、色変換層135G、及び着色層132Gを介して表示装置100Aの外部に緑色の光(G)として取り出される。副画素11Bにおいて、発光デバイス130Bの発光は、着色層132Bを介して表示装置100Aの外部に青色の光(B)として取り出される。
基板301は、図11A及び図11Bにおける基板291に相当する。基板301から絶縁層255cまでの積層構造が、実施の形態1におけるトランジスタを含む層101に相当する。
トランジスタ310は、基板301にチャネル形成領域を有するトランジスタである。基板301としては、例えば単結晶シリコン基板などの半導体基板を用いることができる。トランジスタ310は、基板301の一部、導電層311、低抵抗領域312、絶縁層313、及び、絶縁層314を有する。導電層311は、ゲート電極として機能する。絶縁層313は、基板301と導電層311の間に位置し、ゲート絶縁層として機能する。低抵抗領域312は、基板301に不純物がドープされた領域であり、ソースまたはドレインの一方として機能する。絶縁層314は、導電層311の側面を覆って設けられる。
また、基板301に埋め込まれるように、隣接する2つのトランジスタ310の間に素子分離層315が設けられている。
また、トランジスタ310を覆って絶縁層261が設けられ、絶縁層261上に容量240が設けられている。
容量240は、導電層241と、導電層245と、これらの間に位置する絶縁層243を有する。導電層241は、容量240の一方の電極として機能し、導電層245は、容量240の他方の電極として機能し、絶縁層243は、容量240の誘電体として機能する。
導電層241は絶縁層261上に設けられ、絶縁層254に埋め込まれている。導電層241は、絶縁層261に埋め込まれたプラグ271によってトランジスタ310のソースまたはドレインの一方と電気的に接続されている。絶縁層243は導電層241を覆って設けられる。導電層245は、絶縁層243を介して導電層241と重なる領域に設けられている。
なお、トランジスタを含む層101が有する導電層の階層の少なくとも一つにおいて、表示部281(または画素部284)の外側を囲う導電層を設けることが好ましい。当該導電層は、ガードリングと呼ぶこともできる。当該導電層を設けることで、ESD(静電気放電)またはプラズマを用いた工程による帯電により、トランジスタ及び発光デバイスなどの素子に高電圧がかかり、これらの素子が破壊してしまうことを抑制できる。
容量240を覆って、絶縁層255aが設けられ、絶縁層255a上に絶縁層255bが設けられ、絶縁層255b上に絶縁層255cが設けられている。絶縁層255c上に発光デバイス130R、発光デバイス130G、及び、発光デバイス130Bが設けられている。図12では、発光デバイス130R、発光デバイス130G、及び、発光デバイス130Bが図1Bに示す積層構造と同じ構造を有する例を示す。
画素電極111R、画素電極111G、及び画素電極111Bは、絶縁層243、絶縁層255a、絶縁層255b、及び絶縁層255cに埋め込まれたプラグ256、絶縁層254に埋め込まれた導電層241、及び、絶縁層261に埋め込まれたプラグ271によってトランジスタ310のソースまたはドレインの一方と電気的に接続されている。絶縁層255cの画素電極と接する面の高さと、プラグ256の画素電極と接する面の高さは、一致または概略一致している。プラグには各種導電材料を用いることができる。
また、発光デバイス130R、発光デバイス130G、及び、発光デバイス130B上には保護層131が設けられている。保護層131上には、発光デバイス130Rと重なる位置に色変換層135Rが設けられ、色変換層135R上に着色層132Rが設けられている。また、保護層131上には、発光デバイス130Gと重なる位置に色変換層135Gが設けられ、色変換層135G上に着色層132Gが設けられている。また、保護層131上には、発光デバイス130Bと重なる位置に着色層132Bが設けられている。着色層132R、132G、132B上には、樹脂層122によって基板120が貼り合わされている。発光デバイスから基板120までの構成要素についての詳細は、実施の形態1を参照することができる。基板120は、図11Aにおける基板292に相当する。
[表示装置100B]
図13に示す表示装置100Bは、それぞれ半導体基板にチャネルが形成されるトランジスタ310Aと、トランジスタ310Bとが積層された構成を有する。なお、以降の表示装置の説明では、先に説明した表示装置と同様の部分については説明を省略することがある。
表示装置100Bは、トランジスタ310B、容量240、発光デバイスが設けられた基板301Bと、トランジスタ310Aが設けられた基板301Aとが、貼り合された構成を有する。
ここで、基板301Bの下面に絶縁層345を設けることが好ましい。また、基板301A上に設けられた絶縁層261の上に絶縁層346を設けることが好ましい。絶縁層345、346は、保護層として機能する絶縁層であり、基板301B及び基板301Aに不純物が拡散することを抑制できる。絶縁層345、346としては、保護層131または絶縁層332に用いることができる無機絶縁膜を用いることができる。
基板301Bには、基板301B及び絶縁層345を貫通するプラグ343が設けられる。ここで、プラグ343の側面を覆って絶縁層344を設けることが好ましい。絶縁層344は、保護層として機能する絶縁層であり、基板301Bに不純物が拡散することを抑制できる。絶縁層344としては、保護層131に用いることができる無機絶縁膜を用いることができる。
また、基板301Bの裏面(基板120側とは反対側の表面)側、絶縁層345の下に、導電層342が設けられる。導電層342は、絶縁層335に埋め込まれるように設けられることが好ましい。また、導電層342と絶縁層335の下面は平坦化されていることが好ましい。ここで、導電層342はプラグ343と電気的に接続されている。
一方、基板301Aには、絶縁層346上に導電層341が設けられている。導電層341は、絶縁層336に埋め込まれるように設けられることが好ましい。また、導電層341と絶縁層336の上面は平坦化されていることが好ましい。
導電層341と、導電層342とが接合されることで、基板301Aと基板301Bとが電気的に接続される。ここで、導電層342と絶縁層335で形成される面と、導電層341と絶縁層336で形成される面の平坦性を向上させておくことで、導電層341と導電層342の貼り合わせを良好にすることができる。
導電層341及び導電層342としては、同じ導電材料を用いることが好ましい。例えば、Al、Cr、Cu、Ta、Ti、Mo、Wから選ばれた元素を含む金属膜、又は上述した元素を成分とする金属窒化物膜(窒化チタン膜、窒化モリブデン膜、窒化タングステン膜)等を用いることができる。特に、導電層341及び導電層342に、銅を用いることが好ましい。これにより、Cu−Cu(カッパー・カッパー)直接接合技術(Cu(銅)のパッド同士を接続することで電気的導通を図る技術)を適用することができる。
[表示装置100C]
図14に示す表示装置100Cは、導電層341と導電層342を、バンプ347を介して接合する構成を有する。
図14に示すように、導電層341と導電層342の間にバンプ347を設けることで、導電層341と導電層342を電気的に接続することができる。バンプ347は、例えば、金(Au)、ニッケル(Ni)、インジウム(In)、錫(Sn)などを含む導電材料を用いて形成することができる。また例えば、バンプ347として半田を用いる場合がある。また、絶縁層345と絶縁層346の間に、接着層348を設けてもよい。また、バンプ347を設ける場合、絶縁層335及び絶縁層336を設けない構成にしてもよい。
[表示装置100D]
図15に示す表示装置100Dは、トランジスタの構成が異なる点で、表示装置100Aと主に相違する。
トランジスタ320は、チャネルが形成される半導体層に、金属酸化物(酸化物半導体ともいう)が適用されたトランジスタ(OSトランジスタ)である。
トランジスタ320は、半導体層321、絶縁層323、導電層324、一対の導電層325、絶縁層326、及び、導電層327を有する。
基板331は、図11A及び図11Bにおける基板291に相当する。基板331から絶縁層255cまでの積層構造が、実施の形態1におけるトランジスタを含む層101に相当する。基板331としては、絶縁性基板または半導体基板を用いることができる。
基板331上に、絶縁層332が設けられている。絶縁層332は、基板331から水または水素などの不純物がトランジスタ320に拡散すること、及び半導体層321から絶縁層332側に酸素が脱離することを防ぐバリア層として機能する。絶縁層332としては、例えば酸化アルミニウム膜、酸化ハフニウム膜、窒化シリコン膜などの、酸化シリコン膜よりも水素または酸素が拡散しにくい膜を用いることができる。
絶縁層332上に導電層327が設けられ、導電層327を覆って絶縁層326が設けられている。導電層327は、トランジスタ320の第1のゲート電極として機能し、絶縁層326の一部は、第1のゲート絶縁層として機能する。絶縁層326の少なくとも半導体層321と接する部分には、酸化シリコン膜等の酸化物絶縁膜を用いることが好ましい。絶縁層326の上面は、平坦化されていることが好ましい。
半導体層321は、絶縁層326上に設けられる。半導体層321は、半導体特性を有する金属酸化物(酸化物半導体ともいう)膜を有することが好ましい。一対の導電層325は、半導体層321上に接して設けられ、ソース電極及びドレイン電極として機能する。
一対の導電層325の上面及び側面、並びに半導体層321の側面等を覆って絶縁層328が設けられ、絶縁層328上に絶縁層264が設けられている。絶縁層328は、半導体層321に絶縁層264等から水または水素などの不純物が拡散すること、及び半導体層321から酸素が脱離することを防ぐバリア層として機能する。絶縁層328としては、上記絶縁層332と同様の絶縁膜を用いることができる。
絶縁層328及び絶縁層264に、半導体層321に達する開口が設けられている。当該開口の内部において、絶縁層264、絶縁層328、及び導電層325の側面、並びに半導体層321の上面に接する絶縁層323と、導電層324とが埋め込まれている。導電層324は、第2のゲート電極として機能し、絶縁層323は第2のゲート絶縁層として機能する。
導電層324の上面、絶縁層323の上面、及び絶縁層264の上面は、それぞれ高さが一致または概略一致するように平坦化処理され、これらを覆って絶縁層329及び絶縁層265が設けられている。
絶縁層264及び絶縁層265は、層間絶縁層として機能する。絶縁層329は、トランジスタ320に絶縁層265等から水または水素などの不純物が拡散することを防ぐバリア層として機能する。絶縁層329としては、上記絶縁層328及び絶縁層332と同様の絶縁膜を用いることができる。
一対の導電層325の一方と電気的に接続するプラグ274は、絶縁層265、絶縁層329、及び絶縁層264に埋め込まれるように設けられている。ここで、プラグ274は、絶縁層265、絶縁層329、絶縁層264、及び絶縁層328のそれぞれの開口の側面、及び導電層325の上面の一部を覆う導電層274aと、導電層274aの上面に接する導電層274bとを有することが好ましい。このとき、導電層274aとして、水素及び酸素が拡散しにくい導電材料を用いることが好ましい。
[表示装置100E]
図16に示す表示装置100Eは、それぞれチャネルが形成される半導体に酸化物半導体を有するトランジスタ320Aと、トランジスタ320Bとが積層された構成を有する。
トランジスタ320A、トランジスタ320B、及びその周辺の構成については、上記表示装置100Dを参照することができる。
なお、ここでは、酸化物半導体を有するトランジスタを2つ積層する構成としたが、これに限られない。例えば3つ以上のトランジスタを積層する構成としてもよい。
[表示装置100F]
図17に示す表示装置100Fは、基板301にチャネルが形成されるトランジスタ310と、チャネルが形成される半導体層に金属酸化物を含むトランジスタ320とが積層された構成を有する。
トランジスタ310を覆って絶縁層261が設けられ、絶縁層261上に導電層251が設けられている。また導電層251を覆って絶縁層262が設けられ、絶縁層262上に導電層252が設けられている。導電層251及び導電層252は、それぞれ配線として機能する。また、導電層252を覆って絶縁層263及び絶縁層332が設けられ、絶縁層332上にトランジスタ320が設けられている。また、トランジスタ320を覆って絶縁層265が設けられ、絶縁層265上に容量240が設けられている。容量240とトランジスタ320とは、プラグ274により電気的に接続されている。
トランジスタ320は、画素回路を構成するトランジスタとして用いることができる。また、トランジスタ310は、画素回路を構成するトランジスタ、または当該画素回路を駆動するための駆動回路(ゲート線駆動回路、ソース線駆動回路)を構成するトランジスタとして用いることができる。また、トランジスタ310及びトランジスタ320は、演算回路または記憶回路などの各種回路を構成するトランジスタとして用いることができる。
このような構成とすることで、発光デバイスの直下に画素回路だけでなく駆動回路等を形成することができるため、表示領域の周辺に駆動回路を設ける場合に比べて、表示装置を小型化することが可能となる。
[表示装置100G]
図18に、表示装置100Gの斜視図を示し、図19Aに、表示装置100Gの断面図を示す。
表示装置100Gは、基板152と基板151とが貼り合わされた構成を有する。図18では、基板152を破線で示している。
表示装置100Gは、表示部162、接続部140、回路164、配線165等を有する。図18では表示装置100GにIC173及びFPC172が実装されている例を示している。そのため、図18に示す構成は、表示装置100Gと、IC(集積回路)と、FPCと、を有する表示モジュールということもできる。
接続部140は、表示部162の外側に設けられる。接続部140は、表示部162の一辺または複数の辺に沿って設けることができる。接続部140は、単数であっても複数であってもよい。図18では、表示部の四辺を囲むように接続部140が設けられている例を示す。接続部140では、発光デバイスの共通電極と、導電層とが電気的に接続されており、共通電極に電位を供給することができる。
回路164としては、例えば走査線駆動回路を用いることができる。
配線165は、表示部162及び回路164に信号及び電力を供給する機能を有する。当該信号及び電力は、FPC172を介して外部から配線165に入力される、またはIC173から配線165に入力される。
図18では、COG(Chip On Glass)方式またはCOF(Chip On Film)方式等により、基板151にIC173が設けられている例を示す。IC173は、例えば走査線駆動回路または信号線駆動回路などを有するICを適用できる。なお、表示装置100G及び表示モジュールは、ICを設けない構成としてもよい。また、ICを、COF方式等により、FPCに実装してもよい。
図19Aに、表示装置100Gの、FPC172を含む領域の一部、回路164の一部、表示部162の一部、接続部140の一部、及び、端部を含む領域の一部をそれぞれ切断したときの断面の一例を示す。
図19Aに示す表示装置100Gは、基板151と基板152の間に、トランジスタ201、トランジスタ205、発光デバイス130R、発光デバイス130G、発光デバイス130B、色変換層135R、色変換層135G、赤色の光を透過する着色層132R、緑色の光を透過する着色層132G、及び、青色の光を透過する着色層132B等を有する。
発光デバイス130R、130G、130Bは、画素電極の構成が異なる点以外は、それぞれ、図1Bに示す積層構造と同様の構造を有する。発光デバイスの詳細は実施の形態1を参照できる。
発光デバイス130Rは、導電層112Rと、導電層112R上の導電層126Rと、導電層126R上の導電層129Rと、を有する。導電層112R、126R、129Rの全てを画素電極と呼ぶこともでき、一部を画素電極と呼ぶこともできる。
発光デバイス130Gは、導電層112Gと、導電層112G上の導電層126Gと、導電層126G上の導電層129Gと、を有する。
発光デバイス130Bは、導電層112Bと、導電層112B上の導電層126Bと、導電層126B上の導電層129Bと、を有する。
導電層112Rは、絶縁層214に設けられた開口を介して、トランジスタ205が有する導電層222bと接続されている。導電層112Rの端部、導電層126Rの端部、及び、導電層129Rの端部は、揃っている、または概略揃っていることが好ましい。これにより、側壁絶縁層114の高さを、3層の導電層の厚さの和と同じかそれ以上にすることができるため、側壁絶縁層114によって、EL層の一部を薄膜化する、または、EL層を分断することが容易となる。例えば、導電層112R及び導電層126Rに反射電極として機能する導電層を用い、導電層129Rに、透明電極として機能する導電層を用いることができる。
導電層112G、126G、129G、及び、導電層112B、126B、129Bについては、導電層112R、126R、129Rと同様であるため詳細な説明は省略する。
導電層112R、112G、112Bは、絶縁層214に設けられた開口を覆うように形成される。導電層112R、112G、112Bの凹部には、層128が埋め込まれている。
層128は、導電層112R、112G、112Bの凹部を平坦化する機能を有する。導電層112R、112G、112B及び層128上には、導電層112R、112G、112Bと電気的に接続される導電層126R、126G、126Bが設けられている。したがって、導電層112R、112G、112Bの凹部と重なる領域も発光領域として使用でき、画素の開口率を高めることができる。
層128は、絶縁層であってもよく、導電層であってもよい。層128には、各種無機絶縁材料、有機絶縁材料、及び導電材料を適宜用いることができる。特に、層128は、絶縁材料を用いて形成されることが好ましく、有機絶縁材料を用いて形成されることが特に好ましい。
層128としては、有機材料を有する絶縁層を好適に用いることができる。層128に用いることができる有機材料としては、例えば、保護層131に用いることができる有機材料が挙げられる。
各発光デバイスが有するEL層113上に、共通電極115が設けられている。共通電極115は、複数の発光デバイスに共通して設けられるひと続きの膜である。
また、発光デバイス130R、130G、130B上には保護層131が設けられている。保護層131と基板152は接着層142を介して接着されている。基板152には、遮光層117、色変換層135R、135G、着色層132R、132G、132Bが設けられている。発光デバイスの封止には、固体封止構造または中空封止構造などが適用できる。図19Aでは、基板152と基板151との間の空間が、接着層142で充填されており、固体封止構造が適用されている。または、当該空間を不活性ガス(窒素またはアルゴンなど)で充填し、中空封止構造を適用してもよい。このとき、接着層142は、発光デバイスと重ならないように設けられていてもよい。また、当該空間を、枠状に設けられた接着層142とは異なる樹脂で充填してもよい。
保護層131は、少なくとも表示部162に設けられており、表示部162全体を覆うように設けられていることが好ましい。保護層131は、表示部162だけでなく、接続部140及び回路164を覆うように設けられていることが好ましい。また、保護層131は、表示装置100Gの端部にまで設けられていることが好ましい。一方で、接続部204には、FPC172と導電層166とを電気的に接続させるため、保護層131が設けられていない部分が生じる。
基板151の、基板152が重ならない領域には、接続部204が設けられている。接続部204では、配線165が導電層166及び接続層242を介してFPC172と電気的に接続されている。導電層166は、導電層112R、112G、112Bと同一の導電膜を加工して得られた導電膜と、導電層126R、126G、126Bと同一の導電膜を加工して得られた導電膜と、導電層129R、129G、129Bと同一の導電膜を加工して得られた導電膜と、の積層構造である例を示す。接続部204の上面では、導電層166が露出している。これにより、接続部204とFPC172とを接続層242を介して電気的に接続することができる。
例えば、保護層131を表示装置100Gの一面全体に成膜した後、マスクを用いて保護層131の導電層166と重なる領域を除去することで、導電層166を露出させることができる。
また、導電層166上に、少なくとも1層の有機層と導電層との積層構造を設け、当該積層構造上に、保護層131を設けてもよい。そして、当該積層構造に対して、レーザ、または、鋭利な刃物(例えば針またはカッター)を用いて、剥離の起点(剥離のきっかけとなる部分)を形成し、当該積層構造及びその上の保護層131を選択的に除去し、導電層166を露出させてもよい。例えば、粘着性のローラーを基板151に押し付け、ローラーを回転させながら相対的に移動させることで、保護層131を選択的に除去することができる。または、粘着性のテープを基板151に貼り付け、剥してもよい。有機層と導電層の密着性、または、有機層同士の密着性が低いため、有機層と導電層の界面、または、有機層中で分離が生じる。これにより、保護層131の導電層166と重なる領域を選択的に除去することができる。なお、導電層166上に有機層等が残存した場合は、有機溶剤等により除去することができる。
有機層としては、例えば、EL層113に用いる少なくとも1層の有機層(発光層、キャリアブロック層、キャリア輸送層、またはキャリア注入層として機能する層)を用いることができる。有機層は、EL層113の成膜時に同時に形成してもよく、別途設けてもよい。導電層は、共通電極115と同一工程及び同一材料で形成することができる。例えば、共通電極115及び導電層として、ITO膜を形成することが好ましい。なお、共通電極115に積層構造を用いる場合、導電層としては、共通電極115を構成する層のうち、少なくとも1層を設ける。
また、導電層166上に保護層131が成膜されないように、導電層166の上面をマスクで覆ってもよい。マスクとしては、例えば、メタルマスク(エリアメタルマスク)を用いてもよく、粘着性または吸着性を有するテープまたはフィルムを用いてもよい。当該マスクを配置した状態で保護層131を形成し、その後、マスクを取り除くことで、保護層131を形成した後でも、導電層166が露出した状態を保つことができる。
このような方法を用いて、接続部204に保護層131が設けられていない領域を形成し、当該領域において、導電層166とFPC172とを接続層242を介して電気的に接続することができる。
接続部140においては、絶縁層214上に導電層123が設けられている。導電層123は、導電層112R、112G、112Bと同一の導電膜を加工して得られた導電膜と、導電層126R、126G、126Bと同一の導電膜を加工して得られた導電膜と、導電層129R、129G、129Bと同一の導電膜を加工して得られた導電膜と、の積層構造である例を示す。導電層123の側面は、側壁絶縁層114によって覆われている。側壁絶縁層114は、導電層123のサイドウォールとしての機能を有する。また、導電層123上には共通電極115が接して設けられている。つまり、接続部140では、導電層123と共通電極115とが電気的に接続されている。
表示装置100Gは、トップエミッション型である。発光デバイスが発する光は、基板152側に射出される。基板152には、可視光に対する透過性が高い材料を用いることが好ましい。画素電極は可視光を反射する材料を含み、対向電極(共通電極115)は可視光を透過する材料を含む。
基板151から絶縁層214までの積層構造が、実施の形態1におけるトランジスタを含む層101に相当する。
トランジスタ201及びトランジスタ205は、いずれも基板151上に形成されている。これらのトランジスタは、同一の材料及び同一の工程により作製することができる。
基板151上には、絶縁層211、絶縁層213、絶縁層215、及び絶縁層214がこの順で設けられている。絶縁層211は、その一部が各トランジスタのゲート絶縁層として機能する。絶縁層213は、その一部が各トランジスタのゲート絶縁層として機能する。絶縁層215は、トランジスタを覆って設けられる。絶縁層214は、トランジスタを覆って設けられ、平坦化層としての機能を有する。なお、ゲート絶縁層の数及びトランジスタを覆う絶縁層の数は限定されず、それぞれ単層であっても2層以上であってもよい。
トランジスタを覆う絶縁層の少なくとも一層に、水及び水素などの不純物が拡散しにくい材料を用いることが好ましい。これにより、絶縁層をバリア層として機能させることができる。このような構成とすることで、トランジスタに外部から不純物が拡散することを効果的に抑制でき、表示装置の信頼性を高めることができる。
絶縁層211、絶縁層213、及び絶縁層215としては、それぞれ、無機絶縁膜を用いることが好ましい。無機絶縁膜としては、例えば、窒化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、酸化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜、酸化アルミニウム膜、窒化アルミニウム膜などを用いることができる。また、酸化ハフニウム膜、酸化イットリウム膜、酸化ジルコニウム膜、酸化ガリウム膜、酸化タンタル膜、酸化マグネシウム膜、酸化ランタン膜、酸化セリウム膜、及び酸化ネオジム膜等を用いてもよい。また、上述の絶縁膜を2以上積層して用いてもよい。
平坦化層として機能する絶縁層214には、有機絶縁層が好適である。有機絶縁層に用いることができる材料としては、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミドアミド樹脂、シロキサン樹脂、ベンゾシクロブテン系樹脂、フェノール樹脂、及びこれら樹脂の前駆体等が挙げられる。また、絶縁層214を、有機絶縁層と、無機絶縁層との積層構造にしてもよい。絶縁層214の最表層は、エッチング保護層としての機能を有することが好ましい。これにより、導電層112R、導電層126R、または導電層129Rなどの加工時に、絶縁層214に凹部が形成されることを抑制することができる。または、絶縁層214には、導電層112R、導電層126R、または導電層129Rなどの加工時に、凹部が設けられてもよい。
トランジスタ201及びトランジスタ205は、ゲートとして機能する導電層221、ゲート絶縁層として機能する絶縁層211、ソース及びドレインとして機能する導電層222a及び導電層222b、半導体層231、ゲート絶縁層として機能する絶縁層213、並びに、ゲートとして機能する導電層223を有する。ここでは、同一の導電膜を加工して得られる複数の層に、同じハッチングパターンを付している。絶縁層211は、導電層221と半導体層231との間に位置する。絶縁層213は、導電層223と半導体層231との間に位置する。
本実施の形態の表示装置が有するトランジスタの構造は特に限定されない。例えば、プレーナ型のトランジスタ、スタガ型のトランジスタ、逆スタガ型のトランジスタ等を用いることができる。また、トップゲート型またはボトムゲート型のいずれのトランジスタ構造としてもよい。または、チャネルが形成される半導体層の上下にゲートが設けられていてもよい。
トランジスタ201及びトランジスタ205には、チャネルが形成される半導体層を2つのゲートで挟持する構成が適用されている。2つのゲートを接続し、これらに同一の信号を供給することによりトランジスタを駆動してもよい。または、2つのゲートのうち、一方に閾値電圧を制御するための電位を与え、他方に駆動のための電位を与えることで、トランジスタの閾値電圧を制御してもよい。
トランジスタに用いる半導体材料の結晶性についても特に限定されず、非晶質半導体、単結晶性半導体、または単結晶以外の結晶性を有する半導体(微結晶半導体、多結晶半導体、または一部に結晶領域を有する半導体)のいずれを用いてもよい。単結晶半導体または結晶性を有する半導体を用いると、トランジスタ特性の劣化を抑制できるため好ましい。
トランジスタの半導体層は、金属酸化物(酸化物半導体ともいう)を有することが好ましい。つまり、本実施の形態の表示装置は、金属酸化物をチャネル形成領域に用いたトランジスタ(以下、OSトランジスタ)を用いることが好ましい。
結晶性を有する酸化物半導体としては、CAAC(c−axis−aligned crystalline)−OS、nc(nanocrystalline)−OS等が挙げられる。
または、シリコンをチャネル形成領域に用いたトランジスタ(Siトランジスタ)を用いてもよい。シリコンとしては、単結晶シリコン、多結晶シリコン、非晶質シリコン等が挙げられる。特に、半導体層に低温ポリシリコン(LTPS(Low Temperature Poly Silicon))を有するトランジスタ(以下、LTPSトランジスタともいう)を用いることができる。LTPSトランジスタは、電界効果移動度が高く、周波数特性が良好である。
LTPSトランジスタ等のSiトランジスタを適用することで、高周波数で駆動する必要のある回路(例えばソースドライバ回路)を表示部と同一基板上に作り込むことができる。これにより、表示装置に実装される外部回路を簡略化でき、部品コスト及び実装コストを削減することができる。
OSトランジスタは、非晶質シリコンを用いたトランジスタと比較して電界効果移動度が極めて高い。また、OSトランジスタは、オフ状態におけるソース−ドレイン間のリーク電流(オフ電流ともいう)が著しく小さく、当該トランジスタと直列に接続された容量に蓄積した電荷を長期間に亘って保持することが可能である。また、OSトランジスタを適用することで、表示装置の消費電力を低減することができる。
また、画素回路に含まれる発光デバイスの発光輝度を高くする場合、発光デバイスに流す電流量を大きくする必要がある。そのためには、画素回路に含まれている駆動トランジスタのソース−ドレイン間電圧を高くする必要がある。OSトランジスタは、Siトランジスタと比較して、ソース−ドレイン間において耐圧が高いため、OSトランジスタのソース−ドレイン間には高い電圧を印加することができる。したがって、画素回路に含まれる駆動トランジスタをOSトランジスタとすることで、発光デバイスに流れる電流量を大きくし、発光デバイスの発光輝度を高くすることができる。
また、トランジスタが飽和領域で動作する場合において、OSトランジスタは、Siトランジスタよりも、ゲート−ソース間電圧の変化に対して、ソース−ドレイン間電流の変化を小さくすることができる。このため、画素回路に含まれる駆動トランジスタとしてOSトランジスタを適用することによって、ゲート−ソース間電圧の変化によって、ソース−ドレイン間に流れる電流を細かく定めることができるため、発光デバイスに流れる電流量を制御することができる。このため、画素回路における階調数を高くすることができる。
また、トランジスタが飽和領域で動作するときに流れる電流の飽和特性において、OSトランジスタは、ソース−ドレイン間電圧が徐々に高くなった場合においても、Siトランジスタよりも安定した電流(飽和電流)を流すことができる。そのため、OSトランジスタを駆動トランジスタとして用いることで、例えば、ELデバイスの電流−電圧特性にばらつきが生じた場合においても、発光デバイスに安定した電流を流すことができる。つまり、OSトランジスタは、飽和領域で動作する場合において、ソース−ドレイン間電圧を高くしても、ソース−ドレイン間電流がほぼ変化しないため、発光デバイスの発光輝度を安定させることができる。
上記のとおり、画素回路に含まれる駆動トランジスタにOSトランジスタを用いることで、「黒浮きの抑制」、「発光輝度の上昇」、「多階調化」、「発光デバイスのばらつきの抑制」などを図ることができる。
半導体層は、例えば、インジウムと、M(Mは、ガリウム、アルミニウム、シリコン、ホウ素、イットリウム、スズ、銅、バナジウム、ベリリウム、チタン、鉄、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタン、セリウム、ネオジム、ハフニウム、タンタル、タングステン、及びマグネシウムから選ばれた一種または複数種)と、亜鉛と、を有することが好ましい。特に、Mは、アルミニウム、ガリウム、イットリウム、及びスズから選ばれた一種または複数種であることが好ましい。
特に、半導体層として、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、及び亜鉛(Zn)を含む酸化物(IGZOとも記す)を用いることが好ましい。または、インジウム、スズ、及び亜鉛を含む酸化物を用いることが好ましい。または、インジウム、ガリウム、スズ、及び亜鉛を含む酸化物を用いることが好ましい。または、インジウム(In)、アルミニウム(Al)、及び亜鉛(Zn)を含む酸化物(IAZOとも記す)を用いることが好ましい。または、インジウム(In)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、及び亜鉛(Zn)を含む酸化物(IAGZOとも記す)を用いることが好ましい。
半導体層がIn−M−Zn酸化物の場合、当該In−M−Zn酸化物におけるInの原子数比はMの原子数比以上であることが好ましい。このようなIn−M−Zn酸化物の金属元素の原子数比として、In:M:Zn=1:1:1またはその近傍の組成、In:M:Zn=1:1:1.2またはその近傍の組成、In:M:Zn=1:3:2またはその近傍の組成、In:M:Zn=1:3:4またはその近傍の組成、In:M:Zn=2:1:3またはその近傍の組成、In:M:Zn=3:1:2またはその近傍の組成、In:M:Zn=4:2:3またはその近傍の組成、In:M:Zn=4:2:4.1またはその近傍の組成、In:M:Zn=5:1:3またはその近傍の組成、In:M:Zn=5:1:6またはその近傍の組成、In:M:Zn=5:1:7またはその近傍の組成、In:M:Zn=5:1:8またはその近傍の組成、In:M:Zn=6:1:6またはその近傍の組成、In:M:Zn=5:2:5またはその近傍の組成、等が挙げられる。なお、近傍の組成とは、所望の原子数比の±30%の範囲を含む。
例えば、原子数比がIn:Ga:Zn=4:2:3またはその近傍の組成と記載する場合、Inを4としたとき、Gaが1以上3以下であり、Znが2以上4以下である場合を含む。また、原子数比がIn:Ga:Zn=5:1:6またはその近傍の組成と記載する場合、Inを5としたときに、Gaが0.1より大きく2以下であり、Znが5以上7以下である場合を含む。また、原子数比がIn:Ga:Zn=1:1:1またはその近傍の組成と記載する場合、Inを1としたときに、Gaが0.1より大きく2以下であり、Znが0.1より大きく2以下である場合を含む。
回路164が有するトランジスタと、表示部162が有するトランジスタは、同じ構造であってもよく、異なる構造であってもよい。回路164が有する複数のトランジスタの構造は、全て同じであってもよく、2種類以上あってもよい。同様に、表示部162が有する複数のトランジスタの構造は、全て同じであってもよく、2種類以上あってもよい。
表示部162が有するトランジスタの全てをOSトランジスタとしてもよく、表示部162が有するトランジスタの全てをSiトランジスタとしてもよく、表示部162が有するトランジスタの一部をOSトランジスタとし、残りをSiトランジスタとしてもよい。
例えば、表示部162にLTPSトランジスタとOSトランジスタとの双方を用いることで、消費電力が低く、駆動能力の高い表示装置を実現することができる。また、LTPSトランジスタと、OSトランジスタとを、組み合わせる構成をLTPOと呼称する場合がある。なお、より好適な例としては、配線間の導通、非導通を制御するためのスイッチとして機能するトランジスタ等にOSトランジスタを適用し、電流を制御するトランジスタ等にLTPSトランジスタを適用する構成が挙げられる。
例えば、表示部162が有するトランジスタの一は、発光デバイスに流れる電流を制御するためのトランジスタとして機能し、駆動トランジスタとも呼ぶことができる。駆動トランジスタのソース及びドレインの一方は、発光デバイスの画素電極と電気的に接続される。当該駆動トランジスタには、LTPSトランジスタを用いることが好ましい。これにより、画素回路において発光デバイスに流れる電流を大きくできる。
一方、表示部162が有するトランジスタの他の一は、画素の選択、非選択を制御するためのスイッチとして機能し、選択トランジスタとも呼ぶことができる。選択トランジスタのゲートはゲート線と電気的に接続され、ソース及びドレインの一方は、ソース線(信号線)と電気的に接続される。選択トランジスタには、OSトランジスタを適用することが好ましい。これにより、フレーム周波数を著しく小さく(例えば1fps以下)しても、画素の階調を維持することができるため、静止画を表示する際にドライバを停止することで、消費電力を低減することができる。
このように本発明の一態様の表示装置は、高い開口率と、高い精細度と、高い表示品位と、低い消費電力と、を兼ね備えることができる。
なお、本発明の一態様の表示装置は、OSトランジスタを有し、且つMML(メタルマスクレス)構造の発光デバイスを有する構成である。当該構成とすることで、トランジスタに流れうるリーク電流、及び隣接する発光デバイス間に流れうるリーク電流(横リーク電流、サイドリーク電流などともいう)を、極めて低くすることができる。また、上記構成とすることで、表示装置に画像を表示した場合に、観察者が画像のきれ、画像のするどさ、高い彩度、及び高いコントラスト比のいずれか一または複数を観測できる。なお、トランジスタに流れうるリーク電流、及び発光デバイス間の横リーク電流が極めて低い構成とすることで、黒表示時に生じうる光漏れ(いわゆる黒浮き)などが限りなく少ない表示とすることができる。
図19B及び図19Cに、トランジスタの他の構成例を示す。
トランジスタ209及びトランジスタ210は、ゲートとして機能する導電層221、ゲート絶縁層として機能する絶縁層211、チャネル形成領域231i及び一対の低抵抗領域231nを有する半導体層231、一対の低抵抗領域231nの一方と接続する導電層222a、一対の低抵抗領域231nの他方と接続する導電層222b、ゲート絶縁層として機能する絶縁層225、ゲートとして機能する導電層223、並びに、導電層223を覆う絶縁層215を有する。絶縁層211は、導電層221とチャネル形成領域231iとの間に位置する。絶縁層225は、少なくとも導電層223とチャネル形成領域231iとの間に位置する。さらに、トランジスタを覆う絶縁層218を設けてもよい。
図19Bに示すトランジスタ209では、絶縁層225が半導体層231の上面及び側面を覆う例を示す。導電層222a及び導電層222bは、それぞれ、絶縁層225及び絶縁層215に設けられた開口を介して低抵抗領域231nと接続される。導電層222a及び導電層222bのうち、一方はソースとして機能し、他方はドレインとして機能する。
一方、図19Cに示すトランジスタ210では、絶縁層225は、半導体層231のチャネル形成領域231iと重なり、低抵抗領域231nとは重ならない。例えば、導電層223をマスクとして絶縁層225を加工することで、図19Cに示す構造を作製できる。図19Cでは、絶縁層225及び導電層223を覆って絶縁層215が設けられ、絶縁層215の開口を介して、導電層222a及び導電層222bがそれぞれ低抵抗領域231nと接続されている。
基板152の基板151側の面には、遮光層117を設けることが好ましい。遮光層117は、隣り合う発光デバイスの間、接続部140、及び、回路164などに設けることができる。また、基板152の外側には各種光学部材を配置することができる。
基板151及び基板152としては、それぞれ、基板120に用いることができる材料を適用することができる。
接着層142としては、樹脂層122に用いることができる材料を適用することができる。
接続層242としては、異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)、異方性導電ペースト(ACP:Anisotropic Conductive Paste)などを用いることができる。
[表示装置100H]
図20Aに示す表示装置100Hは、ボトムエミッション型の表示装置である点で、表示装置100Gと主に相違する。
発光デバイスが発する光は、基板151側に射出される。基板151には、可視光に対する透過性が高い材料を用いることが好ましい。一方、基板152に用いる材料の透光性は問わない。
基板151とトランジスタ201との間、基板151とトランジスタ205との間には、遮光層117を形成することが好ましい。図20Aでは、基板151上に遮光層117が設けられ、遮光層117上に絶縁層153が設けられ、絶縁層153上にトランジスタ201、205などが設けられている例を示す。また、絶縁層215上に、着色層132R、及び着色層132Gが設けられている。着色層132R上には、色変換層135Rが設けられ、着色層132G上には、色変換層135Gが設けられている。
発光デバイス130Rは、導電層112Rと、導電層112R上の導電層126Rと、を有する。
発光デバイス130Gは、導電層112Gと、導電層112G上の導電層126Gと、を有する。
導電層112R、112G、126R、126Gには、それぞれ、可視光に対する透過性が高い材料を用いることが好ましい。共通電極115には可視光を反射する材料を用いることが好ましい。
また、図19A及び図20Aなどでは、層128の上面が平坦部を有する例を示すが、層128の形状は、特に限定されない。図20B乃至図20Dに、層128の変形例を示す。
図20B及び図20Dに示すように、層128の上面は、断面視において、中央及びその近傍が窪んだ形状、つまり、凹曲面を有する形状を有する構成とすることができる。
また、図20Cに示すように、層128の上面は、断面視において、中央及びその近傍が膨らんだ形状、つまり、凸曲面を有する形状を有する構成とすることができる。
また、層128の上面は、凸曲面及び凹曲面の一方または双方を有していてもよい。また、層128の上面が有する凸曲面及び凹曲面の数はそれぞれ限定されず、一つまたは複数とすることができる。
また、層128の上面の高さと、導電層112Rの上面の高さと、は、一致または概略一致していてもよく、互いに異なっていてもよい。例えば、層128の上面の高さは、導電層112Rの上面の高さより低くてもよく、高くてもよい。
また、図20Bは、導電層112Rの凹部の内部に層128が収まっている例ともいえる。一方、図20Dのように、導電層112Rの凹部の外側に層128が存在する、つまり、当該凹部よりも層128の上面の幅が広がって形成されていてもよい。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示装置に用いることができる発光デバイスについて説明する。
図21Aに示すように、発光デバイスは、一対の電極(下部電極761及び上部電極762)の間に、EL層763を有する。EL層763は、層780、発光層771、及び、層790などの複数の層で構成することができる。
発光層771は、少なくとも発光物質(発光材料ともいう)を有する。
下部電極761が陽極であり、上部電極762が陰極である場合、層780は、正孔注入性の高い物質を含む層(正孔注入層)、正孔輸送性の高い物質を含む層(正孔輸送層)、及び、電子ブロック性の高い物質を含む層(電子ブロック層)のうち一つまたは複数を有する。また、層790は、電子注入性の高い物質を含む層(電子注入層)、電子輸送性の高い物質を含む層(電子輸送層)、及び、正孔ブロック性の高い物質を含む層(正孔ブロック層)のうち一つまたは複数を有する。下部電極761が陰極であり、上部電極762が陽極である場合、層780と層790は互いに上記と逆の構成になる。
一対の電極間に設けられた層780、発光層771、及び層790を有する構成は単一の発光ユニットとして機能することができ、本明細書では図21Aの構成をシングル構造と呼ぶ。
また、図21Bは、図21Aに示す発光デバイスが有するEL層763の変形例である。具体的には、図21Bに示す発光デバイスは、下部電極761上の層781と、層781上の層782と、層782上の発光層771と、発光層771上の層791と、層791上の層792と、層792上の上部電極762と、を有する。
下部電極761が陽極であり、上部電極762が陰極である場合、例えば、層781を正孔注入層、層782を正孔輸送層、層791を電子輸送層、層792を電子注入層とすることができる。また、下部電極761が陰極であり、上部電極762が陽極である場合、層781を電子注入層、層782を電子輸送層、層791を正孔輸送層、層792を正孔注入層とすることができる。このような層構造とすることで、発光層771に効率よくキャリアを注入し、発光層771内におけるキャリアの再結合の効率を高めることができる。
なお、図21C及び図21Dに示すように、層780と層790との間に複数の発光層(発光層771、772、773)が設けられる構成もシングル構造のバリエーションである。なお、図21C及び図21Dでは、発光層を3層有する例を示すが、シングル構造の発光デバイスにおける発光層は、2層であってもよく、4層以上であってもよい。また、シングル構造の発光デバイスは、2つの発光層の間に、バッファ層を有していてもよい。バッファ層は、例えば、正孔輸送層または電子輸送層に用いることができる材料を用いて形成することができる。
また、図21E及び図21Fに示すように、複数の発光ユニット(発光ユニット763a及び発光ユニット763b)が電荷発生層785(中間層ともいう)を介して直列に接続された構成を本明細書ではタンデム構造と呼ぶ。なお、タンデム構造をスタック構造と呼んでもよい。タンデム構造とすることで、高輝度発光が可能な発光デバイスとすることができる。また、タンデム構造は、シングル構造と比べて、同じ輝度を得るために必要な電流を低減できるため、信頼性を高めることができる。
なお、図21D及び図21Fは、表示装置が、発光デバイスと重なる層764を有する例である。図21Dは、層764が、図21Cに示す発光デバイスと重なる例であり、図21Fは、層764が、図21Eに示す発光デバイスと重なる例である。図21D及び図21Fでは、上部電極762側に光を取り出すため、上部電極762には、可視光を透過する導電膜を用いる。
層764としては、色変換層及びカラーフィルタ(着色層)の一方または双方を用いることができる。
図21C及び図21Dにおいて、発光層771、発光層772、及び発光層773に、同じ色の光を発する発光物質、さらには、同じ発光物質を用いてもよい。例えば、発光層771、発光層772、及び発光層773に、青色の光を発する発光物質を用いてもよい。青色の光を呈する副画素においては、発光デバイスが発する青色の光を取り出すことができる。また、赤色の光を呈する副画素及び緑色の光を呈する副画素においては、図21Dに示す層764として、色変換層を設けることで、発光デバイスが発する青色の光をより長波長の光に変換し、赤色または緑色の光を取り出すことができる。また、層764としては、色変換層と着色層との双方を用いることが好ましい。発光デバイスが発する光の一部は、色変換層で変換されずにそのまま透過してしまうことがある。色変換層を透過した光を、着色層を介して取り出すことで、所望の色の光以外を着色層で吸収し、副画素が呈する光の色純度を高めることができる。
また、図21C及び図21Dにおいて、発光層771、発光層772、及び発光層773に、それぞれ異なる色の光を発する発光物質を用いてもよい。発光層771、発光層772、及び発光層773がそれぞれ発する光が補色の関係である場合、白色発光が得られる。例えば、シングル構造の発光デバイスは、青色の光を発する発光物質を有する発光層、及び、青色よりも長波長の可視光を発する発光物質を有する発光層を有することが好ましい。
図21Dに示す層764として、カラーフィルタを設けてもよい。白色光がカラーフィルタを透過することで、所望の色の光を得ることができる。
例えば、シングル構造の発光デバイスが3層の発光層を有する場合、赤色(R)の光を発する発光物質を有する発光層、緑色(G)の光を発する発光物質を有する発光層、及び、青色(B)の光を発する発光物質を有する発光層を有することが好ましい。発光層の積層順としては、陽極側から、R、G、B、または、陽極側からR、B、Gなどとすることができる。このとき、RとGまたはBとの間にバッファ層が設けられていてもよい。
また、例えば、シングル構造の発光デバイスが2層の発光層を有する場合、青色(B)の光を発する発光物質を有する発光層、及び、黄色(Y)の光を発する発光物質を有する発光層を有する構成が好ましい。当該構成をBYシングル構造と呼称する場合がある。
白色の光を発する発光デバイスは、2種類以上の発光物質を含むことが好ましい。白色発光を得るには、2つの発光物質の発光が補色の関係となるような発光物質を選択する、または、2つ以上の発光物質の発光が合わさることで白色となるような発光物質を選択すればよい。例えば、2つの発光層を用いて白色発光を得る場合、2つの発光層の発光色が補色の関係となるような発光物質を選択すればよい。例えば、第1の発光層の発光色と第2の発光層の発光色を補色の関係になるようにすることで、発光デバイス全体として白色発光する発光デバイスを得ることができる。また、3つ以上の発光層を用いて白色発光を得る場合、3つ以上の発光層の発光色が合わさることで、発光デバイス全体として白色発光する構成とすればよい。
なお、図21C、図21Dにおいても、図21Bに示すように、層780と、層790とを、それぞれ独立に、2層以上の層からなる積層構造としてもよい。
また、図21E及び図21Fにおいて、発光層771と、発光層772とに、同じ色の光を発する発光物質、さらには、同じ発光物質を用いてもよい。例えば、各色の光を呈する副画素が有する発光デバイスにおいて、発光層771と、発光層772に、それぞれ青色の光を発する発光物質を用いてもよい。青色の光を呈する副画素においては、発光デバイスが発する青色の光を取り出すことができる。また、赤色の光を呈する副画素及び緑色の光を呈する副画素においては、図21Fに示す層764として色変換層を設けることで、発光デバイスが発する青色の光をより長波長の光に変換し、赤色または緑色の光を取り出すことができる。また、層764としては、色変換層と着色層との双方を用いることが好ましい。
また、図21E及び図21Fにおいて、発光層771と、発光層772とに、それぞれ異なる色の光を発する発光物質を用いてもよい。発光層771が発する光と、発光層772が発する光が補色の関係である場合、白色発光が得られる。図21Fに示す層764として、カラーフィルタを設けてもよい。白色光がカラーフィルタを透過することで、所望の色の光を得ることができる。
なお、図21E及び図21Fにおいて、発光ユニット763aが1層の発光層771を有し、発光ユニット763bが1層の発光層772を有する例を示すが、これに限られない。発光ユニット763a及び発光ユニット763bは、それぞれ、2層以上の発光層を有していてもよい。
また、図21E及び図21Fでは、発光ユニットを2つ有する発光デバイスを例示したが、これに限られない。発光デバイスは、発光ユニットを3つ以上有していてもよい。なお、発光ユニットを2つ有する構成を2段タンデム構造と、発光ユニットを3つ有する構成を3段タンデム構造と、それぞれ呼称してもよい。
また、図21E及び図21Fにおいて、発光ユニット763aは、層780a、発光層771、及び、層790aを有し、発光ユニット763bは、層780b、発光層772、及び、層790bを有する。
下部電極761が陽極であり、上部電極762が陰極である場合、層780a及び層780bは、それぞれ、正孔注入層、正孔輸送層、及び、電子ブロック層のうち一つまたは複数を有する。また、層790a及び層790bは、それぞれ、電子注入層、電子輸送層、及び、正孔ブロック層のうち一つまたは複数を有する。下部電極761が陰極であり、上部電極762が陽極である場合、層780aと層790aは互いに上記と逆の構成になり、層780bと層790bも互いに上記と逆の構成になる。
下部電極761が陽極であり、上部電極762が陰極である場合、例えば、層780aは、正孔注入層と、正孔注入層上の正孔輸送層と、を有し、さらに、正孔輸送層上の電子ブロック層を有していてもよい。また、層790aは、電子輸送層を有し、さらに、発光層771と電子輸送層との間の正孔ブロック層を有していてもよい。また、層780bは、正孔輸送層を有し、さらに、正孔輸送層上の電子ブロック層を有していてもよい。また、層790bは、電子輸送層と、電子輸送層上の電子注入層と、を有し、さらに、発光層772と電子輸送層との間の正孔ブロック層を有していてもよい。下部電極761が陰極であり、上部電極762が陽極である場合、例えば、層780aは、電子注入層と、電子注入層上の電子輸送層と、を有し、さらに、電子輸送層上の正孔ブロック層を有していてもよい。また、層790aは、正孔輸送層を有し、さらに、発光層771と正孔輸送層との間の電子ブロック層を有していてもよい。また、層780bは、電子輸送層を有し、さらに、電子輸送層上の正孔ブロック層を有していてもよい。また、層790bは、正孔輸送層と、正孔輸送層上の正孔注入層と、を有し、さらに、発光層772と正孔輸送層との間の電子ブロック層を有していてもよい。
また、タンデム構造の発光デバイスを作製する場合、2つの発光ユニットは、電荷発生層785を介して積層される。電荷発生層785は、少なくとも電荷発生領域を有する。電荷発生層785は、一対の電極間に電圧を印加したときに、2つの発光ユニットの一方に電子を注入し、他方に正孔を注入する機能を有する。
また、タンデム構造の発光デバイスの一例として、図22A乃至図22Cに示す構成が挙げられる。
図22Aは、発光ユニットを3つ有する構成である。図22Aでは、複数の発光ユニット(発光ユニット763a、発光ユニット763b、及び発光ユニット763c)がそれぞれ電荷発生層785を介して直列に接続されている。また、発光ユニット763aは、層780aと、発光層771と、層790aと、を有し、発光ユニット763bは、層780bと、発光層772と、層790bと、を有し、発光ユニット763cは、層780cと、発光層773と、層790cと、を有する。なお、層780cは、層780a及び層780bに適用可能な構成を用いることができ、層790cは、層790a及び層790bに適用可能な構成を用いることができる。
図22Aにおいて、発光層771、発光層772、及び発光層773は、同じ色の光を発する発光物質を有することができる。具体的には、発光層771、発光層772、及び発光層773が、いずれも青色(B)の発光物質を有する構成(いわゆるB\B\Bの3段タンデム構造)とすることができる。なお、「a\b」は、aの光を発する発光物質を有する発光ユニット上に、電荷発生層を介して、bの光を発する発光物質を有する発光ユニットが設けられていることを意味し、a、bは、色を意味する。
図22Aにおいて、発光層771、発光層772、及び発光層773のうち、一部または全てに異なる色の光を発する発光物質を用いることができる。発光層771、発光層772、及び発光層773の発光色の組み合わせは、例えば、いずれか2つが青色(B)、残りの一つが黄色(Y)の構成、並びに、いずれか一つが赤色(R)、他の一つが緑色(G)、残りの一つが青色(B)の構成が挙げられる。
図22Bは、複数の発光層を有する発光ユニットを積層したタンデム型の発光デバイスである。図22Bは、2つの発光ユニット(発光ユニット763a及び発光ユニット763b)が電荷発生層785を介して直列に接続された構成である。また、発光ユニット763aは、層780aと、発光層771a、発光層771b、及び発光層771cと、層790aと、を有し、発光ユニット763bは、層780bと、発光層772a、発光層772b、及び発光層772cと、層790bと、を有する。
図22Bにおいては、発光層771a、発光層771b、及び発光層771cについて、補色の関係となる発光物質を選択し、発光ユニット763aを白色発光(W)が可能な構成とする。また、発光層772a、発光層772b、及び発光層772cについても、補色の関係となる発光物質を選択し、発光ユニット763bを白色発光(W)が可能な構成とする。すなわち、図22Bに示す構成は、W\Wの2段タンデム構造であるといえる。なお、補色の関係となる発光物質の積層順については、特に限定はない。実施者が適宜最適な積層順を選択することができる。また、図示しないが、W\W\Wの3段タンデム構造、または4段以上のタンデム構造としてもよい。
また、タンデム構造の発光デバイスを用いる場合、黄色(Y)の光を発する発光ユニットと、青色(B)の光を発する発光ユニットとを有するB\YまたはY\Bの2段タンデム構造、赤色(R)と緑色(G)の光を発する発光ユニットと、青色(B)の光を発する発光ユニットとを有するR・G\BまたはB\R・Gの2段タンデム構造、青色(B)の光を発する発光ユニットと、黄色(Y)の光を発する発光ユニットと、青色(B)の光を発する発光ユニットとをこの順で有するB\Y\Bの3段タンデム構造、青色(B)の光を発する発光ユニットと、黄緑色(YG)の光を発する発光ユニットと、青色(B)の光を発する発光ユニットとをこの順で有するB\YG\Bの3段タンデム構造、青色(B)の光を発する発光ユニットと、緑色(G)の光を発する発光ユニットと、青色(B)の光を発する発光ユニットとをこの順で有するB\G\Bの3段タンデム構造などが挙げられる。なお、「a・b」は、1つの発光ユニットにaの光を発する発光物質とbの光を発する発光物質とを有することを意味する。
また、図22Cに示すように、1つの発光層を有する発光ユニットと、複数の発光層を有する発光ユニットと、を組み合わせてもよい。
具体的には、図22Cに示す構成においては、複数の発光ユニット(発光ユニット763a、発光ユニット763b、及び発光ユニット763c)がそれぞれ電荷発生層785を介して直列に接続された構成である。また、発光ユニット763aは、層780aと、発光層771と、層790aと、を有し、発光ユニット763bは、層780bと、発光層772a、発光層772b、及び発光層772cと、層790bと、を有し、発光ユニット763cは、層780cと、発光層773と、層790cと、を有する。
例えば、図22Cに示す構成において、発光ユニット763aが青色(B)の光を発する発光ユニットであり、発光ユニット763bが赤色(R)、緑色(G)、及び黄緑色(YG)の光を発する発光ユニットであり、発光ユニット763cが青色(B)の光を発する発光ユニットである、B\R・G・YG\Bの3段タンデム構造などを適用することができる。
例えば、発光ユニットの積層数と色の順番としては、陽極側から、B、Yの2段構造、Bと発光ユニットXとの2段構造、B、Y、Bの3段構造、B、X、Bの3段構造が挙げられ、発光ユニットXにおける発光層の積層数と色の順番としては、陽極側から、R、Yの2層構造、R、Gの2層構造、G、Rの2層構造、G、R、Gの3層構造、または、R、G、Rの3層構造などとすることができる。また、2つの発光層の間に他の層が設けられていてもよい。
次に、発光デバイスに用いることができる材料について説明する。
下部電極761と上部電極762のうち、光を取り出す側の電極には、可視光を透過する導電膜を用いる。また、光を取り出さない側の電極には、可視光を反射する導電膜を用いることが好ましい。また、表示装置が赤外光を発する発光デバイスを有する場合には、光を取り出す側の電極には、可視光及び赤外光を透過する導電膜を用い、光を取り出さない側の電極には、可視光及び赤外光を反射する導電膜を用いることが好ましい。
また、光を取り出さない側の電極にも可視光を透過する導電膜を用いてもよい。この場合、反射層と、EL層763との間に当該電極を配置することが好ましい。つまり、EL層763の発光は、当該反射層によって反射されて、表示装置から取り出されてもよい。
発光デバイスの一対の電極を形成する材料としては、金属、合金、電気伝導性化合物、及びこれらの混合物などを適宜用いることができる。当該材料としては、具体的には、アルミニウム、チタン、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、ガリウム、亜鉛、インジウム、スズ、モリブデン、タンタル、タングステン、パラジウム、金、白金、銀、イットリウム、ネオジムなどの金属、及びこれらを適宜組み合わせて含む合金が挙げられる。また、当該材料としては、インジウムスズ酸化物(In−Sn酸化物、ITOともいう)、In−Si−Sn酸化物(ITSOともいう)、インジウム亜鉛酸化物(In−Zn酸化物)、及びIn−W−Zn酸化物などを挙げることができる。また、当該材料としては、アルミニウム、ニッケル、及びランタンの合金(Al−Ni−La)等のアルミニウムを含む合金(アルミニウム合金)、並びに、銀とマグネシウムの合金、及び、銀とパラジウムと銅の合金(Ag−Pd−Cu、APCとも記す)等の銀を含む合金が挙げられる。その他、当該材料としては、上記例示のない元素周期表の第1族または第2族に属する元素(例えば、リチウム、セシウム、カルシウム、ストロンチウム)、ユウロピウム、イッテルビウムなどの希土類金属及びこれらを適宜組み合わせて含む合金、グラフェン等が挙げられる。
発光デバイスには、微小光共振器(マイクロキャビティ)構造が適用されていることが好ましい。したがって、発光デバイスが有する一対の電極の一方は、可視光に対する透過性及び反射性を有する電極(半透過・半反射電極)を有することが好ましく、他方は、可視光に対する反射性を有する電極(反射電極)を有することが好ましい。発光デバイスがマイクロキャビティ構造を有することで、発光層から得られる発光を両電極間で共振させ、発光デバイスから射出される光を強めることができる。
なお、半透過・半反射電極は、反射電極として用いることができる導電層と、可視光に対する透過性を有する電極(透明電極ともいう)として用いることができる導電層と、の積層構造とすることができる。
透明電極の光の透過率は、40%以上とする。例えば、発光デバイスの透明電極には、可視光(波長400nm以上750nm未満の光)の透過率が40%以上である電極を用いることが好ましい。半透過・半反射電極の可視光の反射率は、10%以上95%以下、好ましくは30%以上80%以下とする。反射電極の可視光の反射率は、40%以上100%以下、好ましくは70%以上100%以下とする。また、これらの電極の抵抗率は、1×10−2Ωcm以下が好ましい。
発光デバイスは少なくとも発光層を有する。また、発光デバイスは、発光層以外の層として、正孔注入性の高い物質、正孔輸送性の高い物質、正孔ブロック材料、電子輸送性の高い物質、電子ブロック材料、電子注入性の高い物質、またはバイポーラ性の物質(電子輸送性及び正孔輸送性が高い物質、バイポーラ性材料ともいう)等を含む層をさらに有していてもよい。例えば、発光デバイスは、発光層の他に、正孔注入層、正孔輸送層、正孔ブロック層、電荷発生層、電子ブロック層、電子輸送層、及び電子注入層のうち1層以上を有する構成とすることができる。
発光デバイスには低分子化合物及び高分子化合物のいずれを用いることもでき、無機化合物を含んでいてもよい。発光デバイスを構成する層は、それぞれ、蒸着法(真空蒸着法を含む)、転写法、印刷法、インクジェット法、塗布法等の方法で形成することができる。
発光層は、1種または複数種の発光物質を有する。発光物質としては、青色、紫色、青紫色、緑色、黄緑色、黄色、橙色、または赤色などの発光色を呈する物質を適宜用いる。また、発光物質として、近赤外光を発する物質を用いることもできる。
発光物質としては、蛍光材料、燐光材料、TADF材料、及び量子ドット材料などが挙げられる。
蛍光材料としては、例えば、ピレン誘導体、アントラセン誘導体、トリフェニレン誘導体、フルオレン誘導体、カルバゾール誘導体、ジベンゾチオフェン誘導体、ジベンゾフラン誘導体、ジベンゾキノキサリン誘導体、キノキサリン誘導体、ピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、フェナントレン誘導体、及びナフタレン誘導体などが挙げられる。
燐光材料としては、例えば、4H−トリアゾール骨格、1H−トリアゾール骨格、イミダゾール骨格、ピリミジン骨格、ピラジン骨格、またはピリジン骨格を有する有機金属錯体(特にイリジウム錯体)、電子吸引基を有するフェニルピリジン誘導体を配位子とする有機金属錯体(特にイリジウム錯体)、白金錯体、及び希土類金属錯体等が挙げられる。
発光層は、発光物質(ゲスト材料)に加えて、1種または複数種の有機化合物(ホスト材料、アシスト材料等)を有していてもよい。1種または複数種の有機化合物としては、正孔輸送性の高い物質(正孔輸送性材料)及び電子輸送性の高い物質(電子輸送性材料)の一方または双方を用いることができる。正孔輸送性材料としては、後述の、正孔輸送層に用いることができる正孔輸送性の高い物質を用いることができる。電子輸送性材料としては、後述の、電子輸送層に用いることができる電子輸送性の高い物質を用いることができる。また、1種または複数種の有機化合物として、バイポーラ性材料、またはTADF材料を用いてもよい。
発光層は、例えば、燐光材料と、励起錯体を形成しやすい組み合わせである正孔輸送性材料及び電子輸送性材料と、を有することが好ましい。このような構成とすることにより、励起錯体から発光物質(燐光材料)へのエネルギー移動であるExTET(Exciplex−Triplet Energy Transfer)を用いた発光を効率よく得ることができる。発光物質の最も低エネルギー側の吸収帯の波長と重なるような発光を呈する励起錯体を形成するような組み合わせを選択することで、エネルギー移動がスムーズとなり、効率よく発光を得ることができる。この構成により、発光デバイスの高効率、低電圧駆動、長寿命を同時に実現できる。
正孔注入層は、陽極から正孔輸送層に正孔を注入する層であり、正孔注入性の高い物質を含む層である。正孔注入性の高い物質としては、芳香族アミン化合物、及び、正孔輸送性材料とアクセプター性材料(電子受容性材料)とを含む複合材料などが挙げられる。
正孔輸送性材料としては、後述の、正孔輸送層に用いることができる正孔輸送性の高い物質を用いることができる。
アクセプター性材料としては、例えば、元素周期表における第4族乃至第8族に属する金属の酸化物を用いることができる。具体的には、酸化モリブデン、酸化バナジウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化クロム、酸化タングステン、酸化マンガン、及び、酸化レニウムが挙げられる。中でも特に、酸化モリブデンは大気中でも安定であり、吸湿性が低く、扱いやすいため好ましい。また、フッ素を含む有機アクセプター性材料を用いることもできる。また、キノジメタン誘導体、クロラニル誘導体、及び、ヘキサアザトリフェニレン誘導体などの有機アクセプター性材料を用いることもできる。
例えば、正孔注入性の高い物質として、正孔輸送性材料と、上述の元素周期表における第4族乃至第8族に属する金属の酸化物(代表的には酸化モリブデン)とを含む材料を用いてもよい。
正孔輸送層は、正孔注入層によって陽極から注入された正孔を、発光層に輸送する層である。正孔輸送層は、正孔輸送性材料を含む層である。正孔輸送性材料としては、1×10−6cm/Vs以上の正孔移動度を有する物質が好ましい。なお、電子よりも正孔の輸送性の高い物質であれば、これら以外のものも用いることができる。正孔輸送性材料としては、π電子過剰型複素芳香族化合物(例えばカルバゾール誘導体、チオフェン誘導体、フラン誘導体など)、芳香族アミン(芳香族アミン骨格を有する化合物)等の正孔輸送性の高い物質が好ましい。
電子ブロック層は、発光層に接して設けられる。電子ブロック層は、正孔輸送性を有し、かつ、電子をブロックすることが可能な材料を含む層である。電子ブロック層には、上記正孔輸送性材料のうち、電子ブロック性を有する材料を用いることができる。
電子ブロック層は、正孔輸送性を有するため、正孔輸送層と呼ぶこともできる。また、正孔輸送層のうち、電子ブロック性を有する層を、電子ブロック層と呼ぶこともできる。
電子輸送層は、電子注入層によって陰極から注入された電子を、発光層に輸送する層である。電子輸送層は、電子輸送性材料を含む層である。電子輸送性材料としては、1×10−6cm/Vs以上の電子移動度を有する物質が好ましい。なお、正孔よりも電子の輸送性の高い物質であれば、これら以外のものも用いることができる。電子輸送性材料としては、キノリン骨格を有する金属錯体、ベンゾキノリン骨格を有する金属錯体、オキサゾール骨格を有する金属錯体、チアゾール骨格を有する金属錯体等の他、オキサジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、オキサゾール誘導体、チアゾール誘導体、フェナントロリン誘導体、キノリン配位子を有するキノリン誘導体、ベンゾキノリン誘導体、キノキサリン誘導体、ジベンゾキノキサリン誘導体、ピリジン誘導体、ビピリジン誘導体、ピリミジン誘導体、その他、含窒素複素芳香族化合物を含むπ電子不足型複素芳香族化合物等の電子輸送性の高い物質を用いることができる。
正孔ブロック層は、発光層に接して設けられる。正孔ブロック層は、電子輸送性を有し、かつ、正孔をブロックすることが可能な材料を含む層である。正孔ブロック層には、上記電子輸送性材料のうち、正孔ブロック性を有する材料を用いることができる。
正孔ブロック層は、電子輸送性を有するため、電子輸送層と呼ぶこともできる。また、電子輸送層のうち、正孔ブロック性を有する層を、正孔ブロック層と呼ぶこともできる。
電子注入層は、陰極から電子輸送層に電子を注入する層であり、電子注入性の高い物質を含む層である。電子注入性の高い物質としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、またはそれらの化合物を用いることができる。電子注入性の高い物質としては、電子輸送性材料とドナー性材料(電子供与性材料)とを含む複合材料を用いることもできる。
また、電子注入性の高い物質のLUMO準位は、陰極に用いる材料の仕事関数の値との差が小さい(具体的には0.5eV以下である)ことが好ましい。
電子注入層には、例えば、リチウム、セシウム、イッテルビウム、フッ化リチウム(LiF)、フッ化セシウム(CsF)、フッ化カルシウム(CaF、xは任意数)、8−(キノリノラト)リチウム(略称:Liq)、2−(2−ピリジル)フェノラトリチウム(略称:LiPP)、2−(2−ピリジル)−3−ピリジノラトリチウム(略称:LiPPy)、4−フェニル−2−(2−ピリジル)フェノラトリチウム(略称:LiPPP)、リチウム酸化物(LiO)、炭酸セシウム等のようなアルカリ金属、アルカリ土類金属、またはこれらの化合物を用いることができる。また、電子注入層は、2以上の積層構造としてもよい。当該積層構造としては、例えば、1層目にフッ化リチウムを用い、2層目にイッテルビウムを設ける構成が挙げられる。
電子注入層は、電子輸送性材料を有していてもよい。例えば、非共有電子対を備え、電子不足型複素芳香環を有する化合物を、電子輸送性材料に用いることができる。具体的には、ピリジン環、ジアジン環(ピリミジン環、ピラジン環、ピリダジン環)、トリアジン環の少なくとも1つを有する化合物を用いることができる。
なお、非共有電子対を備える有機化合物の最低空軌道(LUMO:Lowest Unoccupied Molecular Orbital)準位は、−3.6eV以上−2.3eV以下であると好ましい。また、一般にCV(サイクリックボルタンメトリ)、光電子分光法、光吸収分光法、逆光電子分光法等により、有機化合物の最高被占有軌道(HOMO:Highest Occupied Molecular Orbital)準位及びLUMO準位を見積もることができる。
例えば、4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(略称:BPhen)、2,9−ジ(ナフタレン−2−イル)−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(略称:NBPhen)、ジキノキサリノ[2,3−a:2’,3’−c]フェナジン(略称:HATNA)、2,4,6−トリス[3’−(ピリジン−3−イル)ビフェニル−3−イル]−1,3,5−トリアジン(略称:TmPPPyTz)等を、非共有電子対を備える有機化合物に用いることができる。なお、NBPhenはBPhenと比較して、高いガラス転移点(Tg)を備え、耐熱性に優れる。
電荷発生層は、上述の通り、少なくとも電荷発生領域を有する。電荷発生領域は、アクセプター性材料を含むことが好ましく、例えば、上述の正孔注入層に適用可能な、正孔輸送性材料とアクセプター性材料とを含むことが好ましい。
また、電荷発生層は、電子注入性の高い物質を含む層を有することが好ましい。当該層は、電子注入バッファ層と呼ぶこともできる。電子注入バッファ層は、電荷発生領域と電子輸送層との間に設けられることが好ましい。電子注入バッファ層を設けることで、電荷発生領域と電子輸送層との間の注入障壁を緩和することができるため、電荷発生領域で生じた電子を電子輸送層に容易に注入することができる。
電子注入バッファ層は、アルカリ金属またはアルカリ土類金属を含むことが好ましく、例えば、アルカリ金属の化合物またはアルカリ土類金属の化合物を含む構成とすることができる。具体的には、電子注入バッファ層は、アルカリ金属と酸素とを含む無機化合物、または、アルカリ土類金属と酸素とを含む無機化合物を有することが好ましく、リチウムと酸素とを含む無機化合物(酸化リチウム(LiO)など)を有することがより好ましい。その他、電子注入バッファ層には、上述の電子注入層に適用可能な材料を好適に用いることができる。
電荷発生層は、電子輸送性の高い物質を含む層を有することが好ましい。当該層は、電子リレー層と呼ぶこともできる。電子リレー層は、電荷発生領域と電子注入バッファ層との間に設けられることが好ましい。電荷発生層が電子注入バッファ層を有さない場合、電子リレー層は、電荷発生領域と電子輸送層との間に設けられることが好ましい。電子リレー層は、電荷発生領域と電子注入バッファ層(または電子輸送層)との相互作用を防いで、電子をスムーズに受け渡す機能を有する。
電子リレー層としては、銅(II)フタロシアニン(略称:CuPc)などのフタロシアニン系の材料、または、金属−酸素結合と芳香族配位子を有する金属錯体を用いることが好ましい。
なお、上述の電荷発生領域、電子注入バッファ層、及び電子リレー層は、断面形状、または特性などによって明確に区別できない場合がある。
なお、電荷発生層は、アクセプター性材料の代わりに、ドナー性材料を有していてもよい。例えば、電荷発生層としては、上述の電子注入層に適用可能な、電子輸送性材料とドナー性材料とを含む層を有していてもよい。
発光ユニットを積層する際、2つの発光ユニットの間に電荷発生層を設けることで、駆動電圧の上昇を抑制することができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、本発明の一態様の電子機器について、図23乃至図25を用いて説明する。
本実施の形態の電子機器は、表示部に本発明の一態様の表示装置を有する。本発明の一態様の表示装置は、高精細化及び高解像度化が容易である。したがって、様々な電子機器の表示部に用いることができる。
電子機器としては、例えば、テレビジョン装置、デスクトップ型もしくはノート型のパーソナルコンピュータ、コンピュータ用などのモニタ、デジタルサイネージ、パチンコ機などの大型ゲーム機などの比較的大きな画面を備える電子機器の他、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、デジタルフォトフレーム、携帯電話機、携帯型ゲーム機、携帯情報端末、音響再生装置、などが挙げられる。
特に、本発明の一態様の表示装置は、精細度を高めることが可能なため、比較的小さな表示部を有する電子機器に好適に用いることができる。このような電子機器としては、例えば、腕時計型及びブレスレット型の情報端末機(ウェアラブル機器)、並びに、ヘッドマウントディスプレイなどのVR向け機器、メガネ型のAR向け機器、及び、MR向け機器など、頭部に装着可能なウェアラブル機器等が挙げられる。
本発明の一態様の表示装置は、HD(画素数1280×720)、FHD(画素数1920×1080)、WQHD(画素数2560×1440)、WQXGA(画素数2560×1600)、4K(画素数3840×2160)、8K(画素数7680×4320)といった極めて高い解像度を有していることが好ましい。特に4K、8K、またはそれ以上の解像度とすることが好ましい。また、本発明の一態様の表示装置における画素密度(精細度)は、100ppi以上が好ましく、300ppi以上が好ましく、500ppi以上がより好ましく、1000ppi以上がより好ましく、2000ppi以上がより好ましく、3000ppi以上がより好ましく、5000ppi以上がより好ましく、7000ppi以上がさらに好ましい。このように高い解像度及び高い精細度の一方または双方を有する表示装置を用いることで、携帯型または家庭用途などのパーソナルユースの電子機器において、臨場感及び奥行き感などをより高めることが可能となる。また、本発明の一態様の表示装置の画面比率(アスペクト比)については、特に限定はない。例えば、表示装置は、1:1(正方形)、4:3、16:9、16:10など様々な画面比率に対応することができる。
本実施の形態の電子機器は、センサ(力、変位、位置、速度、加速度、角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度、化学物質、音声、時間、硬度、電場、電流、電圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振動、においまたは赤外線を検知、検出、または測定する機能を含むもの)を有していてもよい。
本実施の形態の電子機器は、様々な機能を有することができる。例えば、様々な情報(静止画、動画、テキスト画像など)を表示部に表示する機能、タッチパネル機能、カレンダー、日付または時刻などを表示する機能、様々なソフトウェア(プログラム)を実行する機能、無線通信機能、記録媒体に記録されているプログラムまたはデータを読み出す機能等を有することができる。
図23A乃至図23Dを用いて、頭部に装着可能なウェアラブル機器の一例を説明する。これらウェアラブル機器は、ARのコンテンツを表示する機能、VRのコンテンツを表示する機能、SRのコンテンツを表示する機能、MRのコンテンツを表示する機能のうち少なくとも一つを有する。電子機器が、AR、VR、SR、及びMRなどの少なくとも一つのコンテンツを表示する機能を有することで、使用者の没入感を高めることが可能となる。
図23Aに示す電子機器700A、及び、図23Bに示す電子機器700Bは、それぞれ、一対の表示パネル751と、一対の筐体721と、通信部(図示しない)と、一対の装着部723と、制御部(図示しない)と、撮像部(図示しない)と、一対の光学部材753と、フレーム757と、一対の鼻パッド758と、を有する。
表示パネル751には、本発明の一態様の表示装置を適用することができる。したがって極めて精細度の高い表示が可能な電子機器とすることができる。
電子機器700A、及び、電子機器700Bは、それぞれ、光学部材753の表示領域756に、表示パネル751で表示した画像を投影することができる。光学部材753は透光性を有するため、使用者は光学部材753を通して視認される透過像に重ねて、表示領域に表示された画像を見ることができる。したがって、電子機器700A、及び、電子機器700Bは、それぞれ、AR表示が可能な電子機器である。
電子機器700A、及び、電子機器700Bには、撮像部として、前方を撮像することのできるカメラが設けられていてもよい。また、電子機器700A、及び、電子機器700Bは、それぞれ、ジャイロセンサなどの加速度センサを備えることで、使用者の頭部の向きを検知して、その向きに応じた画像を表示領域756に表示することもできる。
通信部は無線通信機を有し、当該無線通信機により映像信号等を供給することができる。なお、無線通信機に代えて、または無線通信機に加えて、映像信号及び電源電位が供給されるケーブルを接続可能なコネクタを備えていてもよい。
また、電子機器700A、及び、電子機器700Bには、バッテリが設けられており、無線及び有線の一方または双方によって充電することができる。
筐体721には、タッチセンサモジュールが設けられていてもよい。タッチセンサモジュールは、筐体721の外側の面がタッチされることを検出する機能を有する。タッチセンサモジュールにより、使用者のタップ操作またはスライド操作などを検出し、様々な処理を実行することができる。例えば、タップ操作によって動画の一時停止または再開などの処理を実行することが可能となり、スライド操作により、早送りまたは早戻しの処理を実行することなどが可能となる。また、2つの筐体721のそれぞれにタッチセンサモジュールを設けることで、操作の幅を広げることができる。
タッチセンサモジュールとしては、様々なタッチセンサを適用することができる。例えば、静電容量方式、抵抗膜方式、赤外線方式、電磁誘導方式、表面弾性波方式、光学方式等、種々の方式を採用することができる。特に、静電容量方式または光学方式のセンサを、タッチセンサモジュールに適用することが好ましい。
光学方式のタッチセンサを用いる場合には、受光デバイスとして、光電変換デバイス(光電変換素子ともいう)を用いることができる。光電変換デバイスの活性層には、無機半導体及び有機半導体の一方または双方を用いることができる。
図23Cに示す電子機器800A、及び、図23Dに示す電子機器800Bは、それぞれ、一対の表示部820と、筐体821と、通信部822と、一対の装着部823と、制御部824と、一対の撮像部825と、一対のレンズ832と、を有する。
表示部820には、本発明の一態様の表示装置を適用することができる。したがって極めて精細度の高い表示が可能な電子機器とすることができる。これにより、使用者に高い没入感を感じさせることができる。
表示部820は、筐体821の内部の、レンズ832を通して視認できる位置に設けられる。また、一対の表示部820に異なる画像を表示させることで、視差を用いた3次元表示を行うこともできる。
電子機器800A、及び、電子機器800Bは、それぞれ、VR向けの電子機器ということができる。電子機器800Aまたは電子機器800Bを装着した使用者は、レンズ832を通して、表示部820に表示される画像を視認することができる。
電子機器800A、及び、電子機器800Bは、それぞれ、レンズ832及び表示部820が、使用者の目の位置に応じて最適な位置となるように、これらの左右の位置を調整可能な機構を有していることが好ましい。また、レンズ832と表示部820との距離を変えることで、ピントを調整する機構を有していることが好ましい。
装着部823により、使用者は電子機器800Aまたは電子機器800Bを頭部に装着することができる。なお、図23Cなどにおいては、メガネのつる(テンプルなどともいう)のような形状として例示しているがこれに限定されない。装着部823は、使用者が装着できればよく、例えば、ヘルメット型またはバンド型の形状としてもよい。
撮像部825は、外部の情報を取得する機能を有する。撮像部825が取得したデータは、表示部820に出力することができる。撮像部825には、イメージセンサを用いることができる。また、望遠、広角などの複数の画角に対応可能なように複数のカメラを設けてもよい。
なお、ここでは撮像部825を有する例を示したが、対象物の距離を測定することのできる測距センサ(以下、検知部ともよぶ)を設ければよい。すなわち、撮像部825は、検知部の一態様である。検知部としては、例えばイメージセンサ、または、ライダー(LIDAR:Light Detection and Ranging)などの距離画像センサを用いることができる。カメラによって得られた画像と、距離画像センサによって得られた画像とを用いることにより、より多くの情報を取得し、より高精度なジェスチャー操作を可能とすることができる。
電子機器800Aは、骨伝導イヤフォンとして機能する振動機構を有していてもよい。例えば、表示部820、筐体821、及び装着部823のいずれか一または複数に、当該振動機構を有する構成を適用することができる。これにより、別途、ヘッドフォン、イヤフォン、またはスピーカなどの音響機器を必要とせず、電子機器800Aを装着しただけで映像と音声を楽しむことができる。
電子機器800A、及び、電子機器800Bは、それぞれ、入力端子を有していてもよい。入力端子には映像出力機器等からの映像信号、及び、電子機器内に設けられるバッテリを充電するための電力等を供給するケーブルを接続することができる。
本発明の一態様の電子機器は、イヤフォン750と無線通信を行う機能を有していてもよい。イヤフォン750は、通信部(図示しない)を有し、無線通信機能を有する。イヤフォン750は、無線通信機能により、電子機器から情報(例えば音声データ)を受信することができる。例えば、図23Aに示す電子機器700Aは、無線通信機能によって、イヤフォン750に情報を送信する機能を有する。また、例えば、図23Cに示す電子機器800Aは、無線通信機能によって、イヤフォン750に情報を送信する機能を有する。
また、電子機器がイヤフォン部を有していてもよい。図23Bに示す電子機器700Bは、イヤフォン部727を有する。例えば、イヤフォン部727と制御部とは、互いに有線接続されている構成とすることができる。イヤフォン部727と制御部とをつなぐ配線の一部は、筐体721または装着部723の内部に配置されていてもよい。
同様に、図23Dに示す電子機器800Bは、イヤフォン部827を有する。例えば、イヤフォン部827と制御部824とは、互いに有線接続されている構成とすることができる。イヤフォン部827と制御部824とをつなぐ配線の一部は、筐体821または装着部823の内部に配置されていてもよい。また、イヤフォン部827と装着部823とがマグネットを有していてもよい。これにより、イヤフォン部827を装着部823に磁力によって固定することができ、収納が容易となり好ましい。
なお、電子機器は、イヤフォンまたはヘッドフォンなどを接続することができる音声出力端子を有していてもよい。また、電子機器は、音声入力端子及び音声入力機構の一方または双方を有していてもよい。音声入力機構としては、例えば、マイクなどの集音装置を用いることができる。電子機器が音声入力機構を有することで、電子機器に、いわゆるヘッドセットとしての機能を付与してもよい。
このように、本発明の一態様の電子機器としては、メガネ型(電子機器700A、及び、電子機器700Bなど)と、ゴーグル型(電子機器800A、及び、電子機器800Bなど)と、のどちらも好適である。
また、本発明の一態様の電子機器は、有線または無線によって、イヤフォンに情報を送信することができる。
図24Aに示す電子機器6500は、スマートフォンとして用いることのできる携帯情報端末機である。
電子機器6500は、筐体6501、表示部6502、電源ボタン6503、ボタン6504、スピーカ6505、マイク6506、カメラ6507、及び光源6508等を有する。表示部6502はタッチパネル機能を備える。
表示部6502に、本発明の一態様の表示装置を適用することができる。
図24Bは、筐体6501のマイク6506側の端部を含む断面概略図である。
筐体6501の表示面側には透光性を有する保護部材6510が設けられ、筐体6501と保護部材6510に囲まれた空間内に、表示パネル6511、光学部材6512、タッチセンサパネル6513、プリント基板6517、バッテリ6518等が配置されている。
保護部材6510には、表示パネル6511、光学部材6512、及びタッチセンサパネル6513が接着層(図示しない)により固定されている。
表示部6502よりも外側の領域において、表示パネル6511の一部が折り返されており、当該折り返された部分にFPC6515が接続されている。FPC6515には、IC6516が実装されている。FPC6515は、プリント基板6517に設けられた端子に接続されている。
表示パネル6511には本発明の一態様のフレキシブルディスプレイを適用することができる。そのため、極めて軽量な電子機器を実現できる。また、表示パネル6511が極めて薄いため、電子機器の厚さを抑えつつ、大容量のバッテリ6518を搭載することもできる。また、表示パネル6511の一部を折り返して、画素部の裏側にFPC6515との接続部を配置することにより、狭額縁の電子機器を実現できる。
図24Cにテレビジョン装置の一例を示す。テレビジョン装置7100は、筐体7101に表示部7000が組み込まれている。ここでは、スタンド7103により筐体7101を支持した構成を示している。
表示部7000に、本発明の一態様の表示装置を適用することができる。
図24Cに示すテレビジョン装置7100の操作は、筐体7101が備える操作スイッチ、及び、別体のリモコン操作機7111により行うことができる。または、表示部7000にタッチセンサを備えていてもよく、指等で表示部7000に触れることでテレビジョン装置7100を操作してもよい。リモコン操作機7111は、当該リモコン操作機7111から出力する情報を表示する表示部を有していてもよい。リモコン操作機7111が備える操作キーまたはタッチパネルにより、チャンネル及び音量の操作を行うことができ、表示部7000に表示される映像を操作することができる。
なお、テレビジョン装置7100は、受信機及びモデムなどを備えた構成とする。受信機により一般のテレビ放送の受信を行うことができる。また、モデムを介して有線または無線による通信ネットワークに接続することにより、一方向(送信者から受信者)または双方向(送信者と受信者間、あるいは受信者同士など)の情報通信を行うことも可能である。
図24Dに、ノート型パーソナルコンピュータの一例を示す。ノート型パーソナルコンピュータ7200は、筐体7211、キーボード7212、ポインティングデバイス7213、外部接続ポート7214等を有する。筐体7211に、表示部7000が組み込まれている。
表示部7000に、本発明の一態様の表示装置を適用することができる。
図24E及び図24Fに、デジタルサイネージの一例を示す。
図24Eに示すデジタルサイネージ7300は、筐体7301、表示部7000、及びスピーカ7303等を有する。さらに、LEDランプ、操作キー(電源スイッチ、または操作スイッチを含む)、接続端子、各種センサ、マイクロフォン等を有することができる。
図24Fは円柱状の柱7401に取り付けられたデジタルサイネージ7400である。デジタルサイネージ7400は、柱7401の曲面に沿って設けられた表示部7000を有する。
図24E及び図24Fにおいて、表示部7000に、本発明の一態様の表示装置を適用することができる。
表示部7000が広いほど、一度に提供できる情報量を増やすことができる。また、表示部7000が広いほど、人の目につきやすく、例えば、広告の宣伝効果を高めることができる。
表示部7000にタッチパネルを適用することで、表示部7000に画像または動画を表示するだけでなく、使用者が直感的に操作することができ、好ましい。また、路線情報もしくは交通情報などの情報を提供するための用途に用いる場合には、直感的な操作によりユーザビリティを高めることができる。
また、図24E及び図24Fに示すように、デジタルサイネージ7300またはデジタルサイネージ7400は、使用者が所持するスマートフォン等の情報端末機7311または情報端末機7411と無線通信により連携可能であることが好ましい。例えば、表示部7000に表示される広告の情報を、情報端末機7311または情報端末機7411の画面に表示させることができる。また、情報端末機7311または情報端末機7411を操作することで、表示部7000の表示を切り替えることができる。
また、デジタルサイネージ7300またはデジタルサイネージ7400に、情報端末機7311または情報端末機7411の画面を操作手段(コントローラ)としたゲームを実行させることもできる。これにより、不特定多数の使用者が同時にゲームに参加し、楽しむことができる。
図25A乃至図25Gに示す電子機器は、筐体9000、表示部9001、スピーカ9003、操作キー9005(電源スイッチ、または操作スイッチを含む)、接続端子9006、センサ9007(力、変位、位置、速度、加速度、角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度、化学物質、音声、時間、硬度、電場、電流、電圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振動、においまたは赤外線を検知、検出、または測定する機能を含むもの)、マイクロフォン9008、等を有する。
図25A乃至図25Gにおいて、表示部9001に、本発明の一態様の表示装置を適用することができる。
図25A乃至図25Gに示す電子機器は、様々な機能を有する。例えば、様々な情報(静止画、動画、テキスト画像など)を表示部に表示する機能、タッチパネル機能、カレンダー、日付または時刻などを表示する機能、様々なソフトウェア(プログラム)によって処理を制御する機能、無線通信機能、記録媒体に記録されているプログラムまたはデータを読み出して処理する機能、等を有することができる。なお、電子機器の機能はこれらに限られず、様々な機能を有することができる。電子機器は、複数の表示部を有していてもよい。また、電子機器にカメラ等を設け、静止画または動画を撮影し、記録媒体(外部またはカメラに内蔵)に保存する機能、撮影した画像を表示部に表示する機能、等を有していてもよい。
図25A乃至図25Gに示す電子機器の詳細について、以下説明を行う。
図25Aは、携帯情報端末9101を示す斜視図である。携帯情報端末9101は、例えばスマートフォンとして用いることができる。なお、携帯情報端末9101は、スピーカ9003、接続端子9006、センサ9007等を設けてもよい。また、携帯情報端末9101は、文字及び画像情報をその複数の面に表示することができる。図25Aでは3つのアイコン9050を表示した例を示している。また、破線の矩形で示す情報9051を表示部9001の他の面に表示することもできる。情報9051の一例としては、電子メール、SNS、電話などの着信の通知、電子メールまたはSNSなどの題名、送信者名、日時、時刻、バッテリの残量、電波強度などがある。または、情報9051が表示されている位置にはアイコン9050などを表示してもよい。
図25Bは、携帯情報端末9102を示す斜視図である。携帯情報端末9102は、表示部9001の3面以上に情報を表示する機能を有する。ここでは、情報9052、情報9053、情報9054がそれぞれ異なる面に表示されている例を示す。例えば使用者は、洋服の胸ポケットに携帯情報端末9102を収納した状態で、携帯情報端末9102の上方から観察できる位置に表示された情報9053を確認することもできる。使用者は、携帯情報端末9102をポケットから取り出すことなく表示を確認し、例えば電話を受けるか否かを判断できる。
図25Cは、タブレット端末9103を示す斜視図である。タブレット端末9103は、一例として、移動電話、電子メール、文章閲覧及び作成、音楽再生、インターネット通信、コンピュータゲーム等の種々のアプリケーションの実行が可能である。タブレット端末9103は、筐体9000の正面に表示部9001、カメラ9002、マイクロフォン9008、スピーカ9003を有し、筐体9000の左側面には操作用のボタンとしての操作キー9005、底面には接続端子9006を有する。
図25Dは、腕時計型の携帯情報端末9200を示す斜視図である。携帯情報端末9200は、例えばスマートウォッチ(登録商標)として用いることができる。また、表示部9001はその表示面が湾曲して設けられ、湾曲した表示面に沿って表示を行うことができる。また、携帯情報端末9200は、例えば無線通信可能なヘッドセットと相互通信することによって、ハンズフリーで通話することもできる。また、携帯情報端末9200は、接続端子9006により、他の情報端末と相互にデータ伝送を行うこと、及び、充電を行うこともできる。なお、充電動作は無線給電により行ってもよい。
図25E乃至図25Gは、折り畳み可能な携帯情報端末9201を示す斜視図である。また、図25Eは携帯情報端末9201を展開した状態、図25Gは折り畳んだ状態、図25Fは図25Eと図25Gの一方から他方に変化する途中の状態の斜視図である。携帯情報端末9201は、折り畳んだ状態では可搬性に優れ、展開した状態では継ぎ目のない広い表示領域により表示の一覧性に優れる。携帯情報端末9201が有する表示部9001は、ヒンジ9055によって連結された3つの筐体9000に支持されている。例えば、表示部9001は、曲率半径0.1mm以上150mm以下で曲げることができる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
11B:副画素、11G:副画素、11R:副画素、100A:表示装置、100B:表示装置、100C:表示装置、100D:表示装置、100E:表示装置、100F:表示装置、100G:表示装置、100H:表示装置、100:表示装置、101:層、110a:副画素、110b:副画素、110c:副画素、110d:副画素、110:画素、111B:画素電極、111G:画素電極、111R:画素電極、112B:導電層、112G:導電層、112R:導電層、113s:材料層、113t:領域、113:EL層、114A:絶縁膜、114:側壁絶縁層、115:共通電極、116B:光学調整層、116G:光学調整層、116R:光学調整層、117:遮光層、120:基板、122:樹脂層、123:導電層、124a:画素、124b:画素、126B:導電層、126G:導電層、126R:導電層、128:層、129B:導電層、129G:導電層、129R:導電層、130B:発光デバイス、130G:発光デバイス、130R:発光デバイス、131:保護層、132B:着色層、132G:着色層、132R:着色層、133:レンズアレイ、134:絶縁層、135G:色変換層、135R:色変換層、136:絶縁層、137:空隙、138:絶縁層、139:低屈折率材料層、140:接続部、142:接着層、150A:領域、150B:領域、150C:領域、150D:領域、150E:領域、150F:領域、151:基板、152:基板、153:絶縁層、162:表示部、164:回路、165:配線、166:導電層、172:FPC、173:IC、201:トランジスタ、204:接続部、205:トランジスタ、209:トランジスタ、210:トランジスタ、211:絶縁層、213:絶縁層、214:絶縁層、215:絶縁層、218:絶縁層、221:導電層、222a:導電層、222b:導電層、223:導電層、225:絶縁層、231i:チャネル形成領域、231n:低抵抗領域、231:半導体層、240:容量、241:導電層、242:接続層、243:絶縁層、245:導電層、251:導電層、252:導電層、254:絶縁層、255a:絶縁層、255b:絶縁層、255c:絶縁層、256:プラグ、261:絶縁層、262:絶縁層、263:絶縁層、264:絶縁層、265:絶縁層、271:プラグ、274a:導電層、274b:導電層、274:プラグ、280:表示モジュール、281:表示部、282:回路部、283a:画素回路、283:画素回路部、284a:画素、284:画素部、285:端子部、286:配線部、290:FPC、291:基板、292:基板、301A:基板、301B:基板、301:基板、310A:トランジスタ、310B:トランジスタ、310:トランジスタ、311:導電層、312:低抵抗領域、313:絶縁層、314:絶縁層、315:素子分離層、320A:トランジスタ、320B:トランジスタ、320:トランジスタ、321:半導体層、323:絶縁層、324:導電層、325:導電層、326:絶縁層、327:導電層、328:絶縁層、329:絶縁層、331:基板、332:絶縁層、335:絶縁層、336:絶縁層、341:導電層、342:導電層、343:プラグ、344:絶縁層、345:絶縁層、346:絶縁層、347:バンプ、348:接着層、700A:電子機器、700B:電子機器、721:筐体、723:装着部、727:イヤフォン部、750:イヤフォン、751:表示パネル、753:光学部材、756:表示領域、757:フレーム、758:鼻パッド、761:下部電極、762:上部電極、763a:発光ユニット、763b:発光ユニット、763c:発光ユニット、763:EL層、764:層、771a:発光層、771b:発光層、771c:発光層、771:発光層、772a:発光層、772b:発光層、772c:発光層、772:発光層、773:発光層、780a:層、780b:層、780c:層、780:層、781:層、782:層、785:電荷発生層、790a:層、790b:層、790c:層、790:層、791:層、792:層、800A:電子機器、800B:電子機器、820:表示部、821:筐体、822:通信部、823:装着部、824:制御部、825:撮像部、827:イヤフォン部、832:レンズ、6500:電子機器、6501:筐体、6502:表示部、6503:電源ボタン、6504:ボタン、6505:スピーカ、6506:マイク、6507:カメラ、6508:光源、6510:保護部材、6511:表示パネル、6512:光学部材、6513:タッチセンサパネル、6515:FPC、6516:IC、6517:プリント基板、6518:バッテリ、7000:表示部、7100:テレビジョン装置、7101:筐体、7103:スタンド、7111:リモコン操作機、7200:ノート型パーソナルコンピュータ、7211:筐体、7212:キーボード、7213:ポインティングデバイス、7214:外部接続ポート、7300:デジタルサイネージ、7301:筐体、7303:スピーカ、7311:情報端末機、7400:デジタルサイネージ、7401:柱、7411:情報端末機、9000:筐体、9001:表示部、9002:カメラ、9003:スピーカ、9005:操作キー、9006:接続端子、9007:センサ、9008:マイクロフォン、9050:アイコン、9051:情報、9052:情報、9053:情報、9054:情報、9055:ヒンジ、9101:携帯情報端末、9102:携帯情報端末、9103:タブレット端末、9200:携帯情報端末、9201:携帯情報端末

Claims (16)

  1.  第1の発光デバイス、第2の発光デバイス、絶縁層、第1の側壁絶縁層、第2の側壁絶縁層、第1の色変換層、及び、第1の着色層を有し、
     前記第1の発光デバイスは、前記絶縁層上の第1の画素電極と、前記第1の画素電極上の第1の層と、前記第1の層上の共通電極と、を有し、
     前記第2の発光デバイスは、前記絶縁層上の第2の画素電極と、前記第2の画素電極上の前記第1の層と、前記第1の層上の前記共通電極と、を有し、
     前記第1の側壁絶縁層は、前記第1の画素電極の側面に接し、
     前記第2の側壁絶縁層は、前記第2の画素電極の側面に接し、
     前記第1の色変換層は、前記第1の発光デバイスと重なり、
     前記第1の着色層は、前記第1の色変換層を介して、前記第1の発光デバイスと重なり、
     前記第1の着色層は、青色よりも長波長の光を透過し、
     前記第1の層は、青色の光を発する第1の発光材料を有し、
     前記第1の層は、前記第1の側壁絶縁層と前記第2の側壁絶縁層との間に、前記絶縁層の上面に接する部分を有する、表示装置。
  2.  請求項1において、
     第2の着色層を有し、
     前記第2の着色層は、前記第2の発光デバイスと重なり、
     前記第2の着色層は、前記第1の着色層とは異なる色の光を透過する、表示装置。
  3.  請求項1または2において、
     前記第1の層は、さらに、青色よりも長波長の光を発する第2の発光材料を有する、表示装置。
  4.  第1の発光デバイス、第2の発光デバイス、材料層、絶縁層、第1の側壁絶縁層、第2の側壁絶縁層、第1の色変換層、及び、第1の着色層を有し、
     前記第1の発光デバイスは、前記絶縁層上の第1の画素電極と、前記第1の画素電極上の第1の層と、前記第1の層上の共通電極と、を有し、
     前記第2の発光デバイスは、前記絶縁層上の第2の画素電極と、前記第2の画素電極上の第2の層と、前記第2の層上の前記共通電極と、を有し、
     前記第1の側壁絶縁層は、前記第1の画素電極の側面に接し、
     前記第2の側壁絶縁層は、前記第2の画素電極の側面に接し、
     前記材料層は、前記絶縁層の上面に接し、かつ、前記第1の側壁絶縁層と前記第2の側壁絶縁層との間に位置し、
     前記第1の色変換層は、前記第1の発光デバイスと重なり、
     前記第1の着色層は、前記第1の色変換層を介して、前記第1の発光デバイスと重なり、
     前記第1の着色層は、青色よりも長波長の光を透過し、
     前記第1の層は、青色の光を発する第1の発光材料を有し、
     前記第1の層、前記第2の層、及び前記材料層は、いずれも同一の発光材料を有し、かつ、互いに離隔されている、表示装置。
  5.  請求項4において、
     第2の着色層を有し、
     前記第2の着色層は、前記第2の発光デバイスと重なり、
     前記第2の着色層は、前記第1の着色層とは異なる色の光を透過する、表示装置。
  6.  請求項4または5において、
     前記第1の層は、さらに、青色よりも長波長の光を発する第2の発光材料を有する、表示装置。
  7.  請求項4乃至6のいずれか一において、
     前記材料層は、前記第1の側壁絶縁層の側面、及び、前記第2の側壁絶縁層の側面のうち、少なくとも一方に接する、表示装置。
  8.  請求項1乃至7のいずれか一において、
     前記第1の側壁絶縁層は、さらに、前記絶縁層の側面及び上面に接し、
     前記第2の側壁絶縁層は、さらに、前記絶縁層の側面及び上面に接する、表示装置。
  9.  請求項1乃至8のいずれか一において、
     前記第1の側壁絶縁層と前記第2の側壁絶縁層との最短距離は、10μm未満である、表示装置。
  10.  請求項1乃至9のいずれか一において、
     前記第1の側壁絶縁層と前記第2の側壁絶縁層との最短距離は、1μm以下である、表示装置。
  11.  請求項1乃至10のいずれか一において、
     前記第1の側壁絶縁層は、無機絶縁材料を有する、表示装置。
  12.  請求項1乃至11のいずれか一に記載の表示装置と、
     コネクタ及び集積回路のうち少なくとも一方と、を有する、表示モジュール。
  13.  請求項12に記載の表示モジュールと、
     筐体、バッテリ、カメラ、スピーカ、及びマイクのうち少なくとも一つと、を有する、電子機器。
  14.  絶縁表面上に、導電膜を形成し、
     前記導電膜を加工することで、第1の画素電極と、第2の画素電極と、を形成し、
     前記第1の画素電極、及び、前記第2の画素電極を覆う、絶縁膜を形成し、
     前記絶縁膜を加工することで、前記第1の画素電極の側面に接する第1の側壁絶縁層と、前記第2の画素電極の側面に接する第2の側壁絶縁層と、を形成し、かつ、前記第1の画素電極の上面と、前記第2の画素電極の上面と、を露出させ、
     前記第1の画素電極の上面、前記第2の画素電極の上面、及び、前記絶縁表面に接する第1の層を形成し、
     前記第1の層に接する共通電極を形成し、
     前記共通電極上に、前記第1の画素電極と重なる第1の色変換層を配置し、
     前記第1の色変換層上に、前記第1の画素電極と重なる第1の着色層を配置し、
     前記第1の層は、青色の光を発する第1の発光材料を有する、表示装置の作製方法。
  15.  絶縁表面上に導電膜を形成し、
     前記導電膜を加工することで、第1の画素電極と、第2の画素電極と、を形成し、
     前記第1の画素電極、及び、前記第2の画素電極を覆う、絶縁膜を形成し、
     前記絶縁膜を加工することで、前記第1の画素電極の側面に接する第1の側壁絶縁層と、前記第2の画素電極の側面に接する第2の側壁絶縁層と、を形成し、かつ、前記第1の画素電極の上面と、前記第2の画素電極の上面と、を露出させ、
     前記第1の画素電極の上面に接する第1の層と、前記第2の画素電極の上面に接する第2の層と、前記絶縁表面に接する材料層と、を同一工程にて形成し、
     前記第1の層、及び、前記第2の層に接する共通電極を形成し、
     前記共通電極上に、前記第1の画素電極と重なる第1の色変換層を配置し、
     前記第1の色変換層上に、前記第1の画素電極と重なる第1の着色層を配置し、
     前記第1の層は、青色の光を発する第1の発光材料を有する、表示装置の作製方法。
  16.  請求項15において、
     前記共通電極は、前記材料層と接する、表示装置の作製方法。
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