WO2023058454A1 - 反射防止積層体 - Google Patents

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卓也 伊藤
耀一 清水
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Abstract

基材(B)、ハードコート層および反射防止膜(AR)をこの順序に含む反射防止積層体であって、前記反射防止膜(AR)は、 屈折率が1.325~1.395で、層厚が92~101nmの低屈折率層と、 屈折率が1.750~1.790で、層厚が61~76nmの高屈折率層と、 屈折率が1.665~1.700で、層厚が70~78nm中屈折率層と、 屈折率が1.385~1.450で、層厚が160~217nmの中低屈折率層と を含み、前記各層がハードコート層側から、中低屈折率層、中屈折率層、高屈折率層、低屈折率層の順に配置され、且つ、低屈折率層の屈折率は中低屈折率層の屈折率より低く、波長380~780nmにおける両面の視感平均反射率が1.0%以下で、波長380~780nmにおける視感平均透過率が98%以上であり、且つ、低屈折率層表面におけるCIE L*a*b*表色系(JIS Z 8781-4:2013)で示される反射色相が、-4≦a*≦5で、且つ、-12≦b*≦0である、反射防止性能に優れると共に、反射光が着色しない優れた反射防止積層体を目的とする。

Description

反射防止積層体
 本発明は、外光が反射することを防止するために、窓やディスプレイなどの表面に設けられる反射防止積層体に関する。詳しくは、LEDディスプレイ(LED、OLED)、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)などの光表示装置の前面パネルに設けられる反射防止積層体に関する。
 特許文献1には、透光性を有する基材上にコーティングにより形成された3層からなる反射防止膜であって、各層を所定の層厚にした反射防止膜が提案されている。しかし、この反射防止膜の、反射率の最小値は波長600nmで0.5%程度であり、380~780nmの可視光の反射率最大値は数%になるものと推定される。従って、近年の光表示装置に要求される反射率特性を満足するためには更なる改良の余地がある。
 本発明者らは、先に、四つの異なる屈折率層からなる多層反射防止膜を用いて、波長380~780nmの可視光に対する両面の視感平均反射率が0.6%以下である反射防止積層体を提案した(特許文献2)。
特開2002-182007号公報 WO2021-210371
 特許文献2において提案した発明は、波長380~780nmの可視光に対する両面の視感平均反射率が低く優れた反射防止性能を示すものであるが、反射した光に青色や赤色の色が付く問題(着色)が生じ、製品価値が低下する場合があることが判明した。
 本発明者らは、着色の原因について鋭意検討した結果、着色は各屈折率層の屈折率、各屈折率のバランス、および屈折率層の層厚が関与することを見い出した。更に、中低屈折率層の屈折率が特に重要な要因となることを発見し、各屈折率層の屈折率及び層厚を精密に制御することによって着色を防止できることを見い出し、本発明に想到した。
 本発明の目的は、反射防止性能に優れると共に、反射光が着色しない優れた反射防止積層体を提供することにある。
 すなわち本発明は、基材、ハードコート層および反射防止膜をこの順序に含む反射防止積層体であって、前記反射防止膜は、
 屈折率が1.325~1.395で、層厚が92~101nmの低屈折率層と、
 屈折率が1.750~1.790で、層厚が61~76nmの高屈折率層と、
 屈折率が1.665~1.700で、層厚が70~78nm中屈折率層と、
 屈折率が1.385~1.450で、層厚が160~217nmの中低屈折率層と
を含み、当該各層がハードコート層側から、中低屈折率層、中屈折率層、高屈折率層、低屈折率層の順に配置され、且つ、低屈折率層の屈折率は中低屈折率層の屈折率より低く、
 波長380~780nmにおける両面の視感平均反射率が1.0%以下で、波長380~780nmにおける視感平均透過率が98%以上であり、且つ、低屈折率層表面におけるCIE L*a*b*表色系(JIS Z 8781-4:2013)で示される反射色相が、-4≦a*≦5で、且つ、-12≦b*≦0である前記反射防止積層体である。
 上記反射防止積層体の発明において、
1.前記中低屈折率層は、(i)下記式(1)で表されるアルコキシシラン化合物またはその加水分解物および(ii)下記式(2)で表されるアルコキシシラン化合物またはその加水分解物からなる群より選ばれる少なくとも一種と(iii)有機・無機複合化合物との混合物からなるバインダー成分100質量部に対して、
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000009
(式中、Rはアルキレン基であり、Rはアルキル基である。)
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000010
(式中、Rはアルキル基であり、Rはアルキル基またはアルケニル基であり、nは0、1または2の整数である。)
 シリカ粒子を80~350質量部、および金属キレート化合物を5~15質量部含む組成物の硬化物からなること、
2.前記(iii)有機・無機複合化合物が、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ノボラックフェノール化合物、或いはポリアミック酸化合物にアルコキシシリル基が結合した構造の複合化合物であること、
3.前記中屈折率層は、前記(i)式(1)で表されるアルコキシシラン化合物またはその加水分解物および前記(ii)式(2)で表されるアルコキシシラン化合物またはその加水分解物からなる群より選ばれる少なくとも一種のバインダー成分100質量部に対して、金属酸化物粒子を105~140質量部、および金属キレート化合物を1~10質量部含む組成物の硬化物からなること、
4.前記高屈折率層は、前記(i)式(1)で表されるアルコキシシラン化合物またはその加水分解物および前記(ii)式(2)で表されるアルコキシシラン化合物またはその加水分解物からなる群より選ばれる少なくとも一種のバインダー成分100質量部に対して、金属酸化物粒子を270~430質量部、および金属キレート化合物を1~10質量部含む組成物の硬化物からなること、
5.前記低屈折率層は、前記(i)式(1)で表されるアルコキシシラン化合物またはその加水分解物および前記(ii)式(2)で表されるアルコキシシラン化合物またはその加水分解物からなる群より選ばれる少なくとも一種のバインダー成分100質量部に対して、シリカ粒子を45~140質量部、および金属キレート化合物を1~10質量部含む組成物の硬化物からなること、
6.前記ハードコート層は、3官能以下のウレタン(メタ)アクリレート、4官能以上のウレタン(メタ)アクリレートおよび(メタ)アクリレートを硬化させてなる樹脂成分100質量部に対して、シランカップリング成分を1~30質量部、中実シリカ粒子を10~80質量部、および金属キレート化合物を0.1~30質量部を含有すること
が好適である。
 本発明の反射防止積層体は、可視光に対して反射防止性および光透過性に優れる。詳しくは、波長380~780nmの広い波長の範囲において、本発明の反射防止積層体の両面の視感平均反射率は1.0%以下であり、波長380~780nmにおける視感平均透過率が98%以上である。しかも特徴的なことは、反射光の着色が防止されることである。その結果、低屈折率層表面におけるCIE L*a*b*表色系(JIS Z 8781-4:2013)で示される反射色相が、-4≦a*≦5で、且つ、-12≦b*≦0である。
 上記性質を生かして、本発明の反射防止積層体は、安全センサーの前面パネルやカバー材、或いは自動車のインストルメントパネルやタッチパネルとしても有用である。着色が防止されて自然な色味で反射するので、特に意匠性やデザイン性を重視したタッチパネルやメーターパネルに有用である。
実施例2の反射防止積層体の反射率分布図である。 比較例1の反射防止積層体の反射率分布図である。
<反射防止積層体の層構成>
 本発明の反射防止積層体は、基材、ハードコート層および反射防止膜から基本構成され、この順に積層されてなる。そして、当該反射防止膜は、前記ハードコート層側から、
 屈折率が1.385~1.450で、層厚が160~217nmの中低屈折率層と、
 屈折率が1.665~1.700で、層厚が70~78nm中屈折率層と、
 屈折率が1.750~1.790で、層厚が61~76nmの高屈折率層と、
 屈折率が1.325~1.395で、層厚が92~101nmの低屈折率層と
の順で構成され、低屈折率層の屈折率は中低屈折率層の屈折率より低く設定される。
 本発明の特徴は、反射防止膜を構成する四つの屈折率層の屈折率と層厚であり、特に中低屈折率層の屈折率を従来品より低く設定して、互いの屈折率と層厚のバランスをとることにより、優れた反射防止性能と反射光の着色の防止とを両立させている。
 本発明の反射防止積層体は前記基本構成を有する限り、後記光学特性を損なわない範囲において、反射防止膜の上(視野側)に積層される保護層等の他の層を設けてもよい。
<基材>
 基材は、耐衝撃強度に優れ視野性の障害にならない透明樹脂で形成されていることが好ましい。基材の波長380~780nmでの全光線透過率は、好ましくは88%以上、より好ましくは89%以上、さらに好ましくは92%以上である。透明性および耐衝撃強度の観点から、基材は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂およびトリアセチルセルロース樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種の樹脂により形成されていることが好ましい。これらの樹脂を積層した積層基材でもよい。例えば、ポリカーボネート樹脂とポリメチルメタクリレート樹脂との積層基材でもよい。
 基材の厚みは、要求される透明度や耐衝撃強度から適宜選択して設計されるが、通常、0.2~2.0mmの範囲である。
<ハードコート層>
 ハードコート層は、3官能以下のウレタン(メタ)アクリレートと4官能以上のウレタン(メタ)アクリレートを主成分として硬化させてなる樹脂成分を含有する層であることが好ましい。
 ハードコート層の厚みは、1~3μmであることが好ましい。この厚みが薄すぎると、ハードコート層の基本的な物性(例えば、硬度や強度)等を確保することが困難となり、また、過度に厚いと、基材との物性差(例えば柔軟性や伸び)が大きくなり、この結果、割れ等の成形不良を生じ易くなってしまう。このような観点から、好ましくは1.2~2.5μm、より好ましくは1.5~2.0μmである。
 ハードコート層は、3官能以下のウレタン(メタ)アクリレートと4官能以上のウレタン(メタ)アクリレートを主成分として硬化させてなる樹脂成分、シランカップリング成分、中実シリカ粒子および金属キレート化合物を含有することが好ましい。
(樹脂成分)
 樹脂成分は、ハードコート層を形成するバインダーとしての機能を有する。かかるバインダーとして、3官能以下のウレタン(メタ)アクリレートと4官能以上のウレタン(メタ)アクリレートとが併用することが好ましい。ウレタン(メタ)アクリレートとは、代表的にはジイソシアネート化合物と水酸基を複数有している(メタ)アクリレート化合物との重付加反応によって得られる重合性化合物であり、重合性の基である(メタ)アクリロイル基の数が官能基の数となる。
 3官能以下のウレタン(メタ)アクリレートは硬化により比較的柔軟性に富んだ部分を形成し、4官能以上のウレタン(メタ)アクリレートは硬化により硬質の部分を形成するものであり、両者を併用することにより、適度に緻密で硬度の高い膜を形成することができる。更に、バインダーの粘度を下げ塗布性を向上させるために、上記ウレタン(メタ)アクリレートに加えて、分子内にウレタン結合を有しない通常の(メタ)アクリレートを併用することが好ましい。
 本発明において、上記の3官能以下のウレタン(メタ)アクリレートと4官能以上のウレタン(メタ)アクリレートとは、2/98~70/30、特に10/90~60/40の質量比で使用されていることが好ましい。3官能以下のウレタン(メタ)アクリレートの使用量が多すぎると、得られるハードコート層の硬度が損なわれ、ハードコート層としての基本的な性能が低下するおそれがある。
(シランカップリング成分)
 ハードコート層は、シランカップリング成分を含有することが好ましい。シランカップリング成分は、このハードコート層に後出のシリカ粒子を脱落することなく安定に分散して保持すると同時に、反射防止膜との密着性を確保するために使用される成分である。
 シランカップリング成分としては、従来公知のシランカップリング剤またはその加水分解物が用いられる。
 シランカップリング剤の具体例としては、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリス(β-メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン塩酸塩、γ-クロロプロピルトリメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン等を挙げることができる。
 本発明において、ハードコート層中の上記シランカップリング成分の含有割合は、前述したウレタン(メタ)アクリレートから形成される樹脂成分100質量部当り、好ましくは1~30質量部、より好ましくは5~20質量部の範囲に設定される。
(中実シリカ粒子)
 ハードコート層は、内部に空洞を有しない中実シリカ粒子を含有することが好ましい。ハードコート層中の中実シリカ粒子としては、平均粒径が5~500nmで屈折率が1.44~1.50の範囲にあるものが好ましい。当該粒子を使用することにより、ハードコート層の全体にわたって硬度等の基本的な特性を均一に付与することができる。以下、粒子の平均粒径とはメディアン径(d50)である。
 中実シリカ粒子の含有量は、前述したウレタン(メタ)アクリレート等から形成される樹脂成分100質量部当り、好ましくは10~80質量部、さらに好ましくは20~60質量部である。かかるシリカ粒子が、このような範囲でハードコート層中に含まれていることにより、ハードコート層の基本特性を維持しつつ、反射防止膜との密着性を高め、割れ等を有効に防止することができる。
(金属キレート化合物)
 ハードコート層は、金属キレート化合物を含有することが好ましい。金属キレート化合物は、ハードコート層中に架橋構造を導入し、ハードコート層をより緻密なものとするために使用される。
 前述したウレタン(メタ)アクリレート等の樹脂成分によっても架橋構造は形成されるが、柔軟性を付与するために低官能性のウレタン(メタ)アクリレートの使用により、その緻密性は低下している。金属キレート化合物は、ハードコート層の柔軟性を損なわずに、その緻密性の低下を補うために、換言すると、膜の緻密性に影響される硬度等の機械的特性を調整するために使用される。
 また、このような金属キレート化合物は、反射防止膜にも含まれているため、金属キレート化合物の使用により、ハードコート層と反射防止膜との密着性がより高められ、成形時の割れ等を有効に防止することができる。
 このような金属キレート化合物としては、配位子を含むチタニウム、ジルコニウム、アルミニウムなどの化合物が挙げられる。
 具体的な金属キレート化合物としては、ジエトキシ・モノ(アセチルアセトネート)アルミニウム、モノエトキシ・ビス(アセチルアセトネート)アルミニウム、ジ-i-プロポキシ・モノ(アセチルアセトネート)アルミニウム、モノエトキシ・ビス(エチルアセトアセテート)アルミニウム、ジエトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)アルミニウム、トリス(アセチルアセトネート)アルミニウム等のアルミニウムキレート化合物などが挙げられる。
 上述した金属キレート化合物は、前記ウレタン(メタ)アクリレート等から形成される樹脂成分100質量部当り、好ましくは0.1~30質量部、より好ましくは0.5~15質量部の量で使用される。この範囲内で使用されることにより、ハードコート層をより緻密にして硬度等の機械的特性を向上させ、しかも、ハードコート層上に形成される反射防止膜との間の密着性を向上させることができる。
(ハードコート層の形成)
 ハードコート層は、樹脂成分形成用のモノマーまたはオリゴマーを含むハードコート層形成用溶液を基材上に塗布して塗膜を形成し、次いで、必要に応じて乾燥をおこない、その後、重合硬化反応を行って形成される。
 上記ハードコート層形成用溶液は、前記成分を、更には触媒量の重合開始剤などの任意成分と、粘度調整や易塗布性の目的で下記有機溶剤に溶解して調製される。
 重合開始剤は、化学硬化型の化学重合開始剤と光硬化型の光重合開始剤があり、硬化工程の重合方法によって使い分けられる。
 化学重合開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド等の過酸化物が挙げられる。
 光重合開始剤としては、ベンジル、カンファーキノン等のジケトン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル等のベンゾイン又はベンゾインアルキルエーテル類;ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等の芳香族ケトン類;ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタール等のベンジルケタール類;アセトフェノン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-プロパン-1-オン、1-(4-ドデシルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン等のアセトフェノン類;2-メチルアントラキノン、2-エチルアントラキノン等のアントラキノン類が挙げられる。
 ハードコート層形成用溶液に使用される有機溶剤は、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロパノールなどのアルコール化合物;トルエン、キシレン等の芳香族化合物;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸sec-ブチルなどのエステル化合物;アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、ジアセトンアルコール等のケトン化合物等が適している。
 有機溶剤の使用量は、ハードコート層形成用溶液が垂れ等を生ぜずコーティングに適した粘度となるような量であればよい。なお、当該有機溶剤量は、中実シリカ粒子等の粒子分散媒の量を含めた値である。
 ハードコート層形成用溶液を構成する上記各成分は、通常、室温付近で任意に混合攪拌されて溶液とされる。なお、市販の粒子分散体を使用した時は、分散媒である溶媒が溶液中に必然的に混入することになる。ハードコート層形成用溶液中の溶媒並びに別途配合される有機溶剤は、前記乾燥並びに硬化工程において除去される。
 ハードコート層形成用溶液の基材上への塗工方法は特に制限されず、ディップコート法、ロールコート法、ダイコート法、フローコート法、スプレー法等の方法が採用されるが、外観品位や層厚制御の観点からディップコート法が好適である。
 その後乾燥し、次いで加熱することにより或いは紫外線、電子線といった電離放射線を照射することにより硬化反応を行い、ハードコート層を形成する。
<反射防止膜>
 前記ハードコート層上に反射防止膜が積層される。当該反射防止膜は、下記特性を有する四つの屈折率層から構成される多層反射防止膜である。
 低屈折率層:屈折率=1.325~1.395、層厚=92~101nm
 高屈折率層:屈折率=1.750~1.790、層厚=61~76nm
 中屈折率層:屈折率=1.665~1.700、層厚=70~78nm
 中低屈折率層:屈折率=1.385~1.450、層厚=160~217nm
 低屈折率層の屈折率は中低屈折率層の屈折率より低く、四つの屈折率層は、ハードコート層側から、中低屈折率層、中屈折率層、高屈折率層、および低屈折率層の順に配置されている。
 上記四層の反射防止膜とすることにより、得られる反射防止積層体は、波長380~780nmにおける両面の視感平均反射率が1.0%以下で、波長380~780nmにおける視感平均透過率が98%以上であり、且つ、低屈折率層表面におけるCIE L*a*b*表色系(JIS Z 8781-4:2013)で示される反射色相が、-4≦a*≦5で、且つ、-12≦b*≦0となって、高光学性能で且つ無着色の反射防止品が得られる。
〔中低屈折率層〕
 中低屈折率層の屈折率は1.385~1.450である。1.385未満では視感平均反射率およびb*値が十分でなく、1.450を超える設計にすると、バインダー成分の比率が高くなることで濡れ性が悪くなり、形成層に外観不良が生じる。これらの観点から、好ましくは1.400~1.450であり、より好ましくは1.420~1.450である。
 中低屈折率層の層厚は160~217nmである。160nm未満ではb*値が十分でなく、217nmを超えるとa*値が十分でなくなる。これらの観点から、好ましくは160~200nmであり、より好ましくは165~185nmである。なお、中低屈折率層の屈折率は、上記範囲内で低屈折率層の屈折率より高く設定される。
 当該中低屈折率層は、(i)下記式(1)で表されるアルコキシシラン化合物またはその加水分解物および(ii)下記式(2)で表されるアルコキシシラン化合物またはその加水分解物からなる群より選ばれる少なくとも一種と、(iii)有機・無機複合化合物との混合物からなるバインダー成分100質量部に対して、
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000011
(式中、Rはアルキレン基であり、Rはアルキル基である。)
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000012
(式中、Rはアルキル基であり、Rはアルキル基またはアルケニル基であり、nは0、1または2の整数である。)
 シリカ粒子を80~350質量部および金属キレート化合物を5~15質量部含む組成物の硬化物からなることが好ましい。
(バインダー成分)
 バインダー成分は、(i)下記式(1)で表されるアルコキシシラン化合物またはその加水分解物(以下、アルコキシシラン化合物等ともいう)、および(ii)下記式(2)で表されるアルコキシシラン化合物またはその加水分解物(以下、アルコキシシラン化合物等ともいう)からなる群より選ばれる少なくとも一種のアルコキシシラン化合物等と、(iii)有機・無機複合化合物との混合成分からなることが重要である。
(式(1)アルコキシシラン化合物等)
 バインダー成分の一つであり、(i)下記式(1)で表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000013
 式中、Rはアルキレン基である。アルキレン基の炭素原子数は、好ましくは1~9、より好ましくは1~5である。アルキレン基として、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、ブチレン基、テトラメチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基などが挙げられる。
 Rはアルキル基であり、アルキル基の炭素原子数は、好ましくは1~9、より好ましくは1~5である。アルキル基として、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが挙げられる。
 具体的には、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等の公知の化合物が挙げられる。
 当該式(1)のアルコキシシラン化合物は、その種類によっては、水や溶剤に対する溶解性を向上させる目的で、希薄な酸等で予め部分加水分解された加水分解物として用いることが好適である。予め加水分解する方法は特に制限なく、酢酸などの酸触媒を用いてその一部を加水分解する方法、或いは、後出の中低屈折率層形成用溶液中に他の成分と併せて、当該アルコキシシラン化合物と酸を共存させて一部加水分解する方法が採用される。
(式(2)アルコキシシラン化合物等)
 バインダー成分の一つであり、(ii)下記式(2)で表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000014
 式(2)中、Rは式(1)と同じである。nは0、1または2の整数である。
 Rはアルキル基またはアルケニル基である。
 アルキル基の炭素原子数は、好ましくは1~9、より好ましくは1~5である。アルキル基として、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが挙げられる。
 アルケニル基の炭素原子数は、好ましくは1~9、より好ましくは1~5である。アルケニル基として、エテニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンチル基、ヘキセニル基などが挙げられる。
 具体的に、n=0の化合物として、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン等のテトラアルコキシシラン;n=1の化合物として、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシ(エトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン等のトリアルコキシシラン;n=2の化合物として、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン等のジアルコキシシランなど公知の化合物を挙げることができる。
 当該式(2)のアルコキシシラン化合物も、式(1)のそれと同様に、予め部分加水分解された加水分解物として使用しても良い。
(有機・無機複合化合物)
 バインダー成分を構成する必須成分である。前記アルコキシシラン化合物等と併用することにより、中低屈折率層に柔軟性が付与され、クラックの発生が抑制されると共に耐薬品性や耐湿性の向上に寄与する。
 有機・無機複合化合物は、例えば、ビスフェノールA型エポキシ化合物にアルコキシシリル基が結合した複合化合物であり、化合物間でエポキシ基の架橋と、アルコキシシリル基のゾルゲル硬化によるシリカ粒子の生成とが起こって、ガラスのようにTgが無い、有機材料と無機材料の長所を併せ持つ硬化体となるものである。
 有機・無機複合化合物は様々なタイプの化合物、例えば、ビスフェノールAエポキシ化合物、ノボラックフェノール化合物、或いはポリアミック酸化合物などにアルコキシシリル基が結合した構造の複合化合物がある。本発明においては、ビスフェノールA型エポキシ化合物にアルコキシシリル基が結合した複合化合物が、中低屈折率層の伸縮性が高く且つ耐アルカリ性が高くなり、しかも入手が容易であるという観点から最も好適である。
 当該有機・無機複合化合物は、全バインダー成分を基準にして25~50質量%の範囲で使用される。好ましくは25~35質量%である。25質量%未満では、前記効果が発現しなく、50質量%を超えると耐摩耗性が劣化傾向にあり好ましくない。
(シリカ粒子)
 本発明の中低屈折率層においては、屈折率を1.385~1.450に制御するためにシリカ粒子が使用される。当該シリカ粒子としては、ハードコート層で使用された前記中実シリカ粒子と、以下に記す中空シリカ粒子との二種類のシリカ粒子が用いられる。
 中空シリカ粒子は、内部に空洞を有する二酸化珪素からなる粒子であり、通常その平均粒径が5~150nmで、外殻層の厚みが1~15nm程度の範囲にある微細な中空粒子である。このため、中空シリカ粒子の屈折率が、1.20~1.38の範囲のものを選択することが好適である。
 当該中空シリカ粒子は、例えば特開2001-233611号公報等により公知のものであるが、メタノール、エタノール、プロパノール等の低級アルコールに分散させた分散液の状態で一般に市販されているので、市販品を入手して利用することが好ましい。
 前記シリカ粒子は、バインダー成分100質量部に対して、80~350質量部、好ましくは前記中実シリカ粒子55~175質量部および中空シリカ粒子25~175質量部の範囲から、前記所定の屈折率を満たすように適宜選択して用いられる。特に、中実シリカ粒子を含有させることは、中低屈折率層の耐擦傷性向上の点で好適である。
(金属キレート化合物)
 金属キレート化合物は架橋剤としての機能を有する成分であり、形成される屈折率層をより緻密なものとする。当該化合物としては、ハードコート層の形成に用いられたものが制限なく使用される。
 上記金属キレート化合物は、バインダー成分100質量部に対して、5~15質量部、好ましくは5~10質量部使用される。15質量部を超えると、金属キレート化合物が中低屈折率層中に析出し反射防止性能の低下や外観不良を引き起こす傾向にある。5質量部に満たない場合は、中低屈折率層の強度や硬度が向上しない。
(中低屈折率層の形成)
 中低屈折率層は、上記各成分を特定量、更には任意成分を、粘度調整や易塗布性の目的で、下記有機溶剤に溶解して中低屈折率層形成用溶液とし、この溶液をハードコート層上に塗布した後、乾燥し、次いで加熱、硬化させて形成される。
 当該中低屈折率層形成用には、任意成分として、アルコキシシラン化合物等の加水分解、縮合を促進させるために、塩酸水溶液等の酸水溶液を適宜の量で配合することができる。
 中低屈折率層形成用溶液に使用される有機溶剤としては、前記ハードコート層形成用溶液に使用される有機溶剤と同じものを使用することができる。
 中低屈折率層形成用溶液を構成する上記各成分は、通常、室温付近で任意に混合攪拌されて溶液とされる。なお、市販のシリカ粒子分散体を使用した時は、分散媒である溶媒が当該溶液中に必然的に混入することになる。中低屈折率層形成用溶液中の溶媒並びに別途配合される有機溶剤は、前記乾燥並びに硬化工程において除去される。
 中低屈折率層形成用溶液のハードコート層上への塗工方法は特に制限されず、ハードコート層の形成と同じく、ディップコート法、ロールコート法、ダイコート法、フローコート法、スプレー法等の方法が採用されるが、外観品位や層厚制御の観点からディップコート法が好適である。その後、乾燥し、次いで加熱し、熱硬化させて中低屈折率層を形成する。乾燥は、通常大気中20~30℃で0.05~1時間、加熱硬化は、通常大気中60~90℃で0.2~1時間行う。乾燥と加熱硬化は同時に行っても良い。
 なお、加熱硬化は、後出の中屈折率層、高屈折率層および低屈折率層を同様に塗布、乾燥工程まで実施した後に、一括して行うことが生産性並びに反射防止膜各層の密着性の観点から好ましい。
〔中屈折率層〕
 中屈折率層の屈折率は1.665~1.700である。1.665未満ではa*値が十分でなく、1.700を超えた場合もa*値が十分でなくなる。これらの観点から、好ましくは1.670~1.695であり、より好ましくは1.675~1.695である。
 中屈折率層の層厚は70~78nmである。70nm未満ではb*値が十分でなく、78nmを超えた場合もb*値が十分でなくなる。これらの観点から、好ましくは71~77nmであり、より好ましくは72~76nmである。
 当該中屈折率層は、バインダー成分100質量部に対して、金属酸化物粒子を105~140質量部、金属キレート化合物を1~10質量部含む組成物の硬化物からなることが好適である。
(バインダー成分)
 バインダー成分としては、中低屈折率層の形成に用いられた式(1)または式(2)で表されるアルコキシシラン化合物あるいはその加水分解物が、同様の目的で制限なく使用される。式(1)および式(2)は、中低屈折率層の項で説明した通りである。
(金属酸化物粒子)
 中屈折率層には、前記所定の屈折率に制御するために金属酸化物粒子が配合される。
 金属酸化物粒子としては、屈折率が1.50以上のものを用いることができる。例えば、酸化ジルコニウム(屈折率=2.40)、五酸化ニオブ、アンチモンドープ酸化錫(ATO)、酸化インジウム-酸化錫(ITO)、リンドープ酸化錫(PTO)、フッ素ドープ酸化錫(FTO)および五酸化アンチモンからなる群より選ばれる少なくとも一種の酸化物粒子であることが好ましい。これらの金属酸化物粒子を適宜組み合わせて、所望の屈折率に調整する。このような粒子はそれ自体公知であり、市販されている。
 金属酸化物粒子の平均粒径は、好ましくは1~100nm、より好ましくは1~70nmである。
 上記金属酸化物粒子は、バインダー成分100質量部に対して、金属酸化物粒子を105~140質量部の範囲から、熱履歴による屈折率変化などを考慮して前記所定の屈折率を満たすように適宜選択される。特に、酸化ジルコニウム粒子が、耐光性の点で好適に使用される。
(金属キレート化合物)
 金属キレート化合物としては、中低屈折率層の形成に用いられた金属キレート化合物が、同様の目的で制限なく使用される。
 中屈折率層中の金属キレート化合物の含有量は、バインダー成分100質量部に対して、1~10質量部、好適には1~7質量部である。10質量部を超えると、金属キレート化合物が中屈折率層中に析出し反射防止性能の低下や外観不良を引き起こす傾向にある。1質量部に満たない場合は、中屈折率層の強度や硬度が向上しない。
(中屈折率層の形成)
 中屈折率層は、上記の各成分を特定量、更には任意成分を、有機溶剤に溶解して中屈折率層形成用溶液とし、この溶液を中低屈折率層上に塗布した後乾燥し、次いで加熱し熱硬化させて形成される。
 使用する有機溶剤、各成分の混合順序や混合条件、更には、塗工方法、乾燥及び加熱方法等は、中低屈折率層の形成方法に準じる。
〔高屈折率層〕
 反射防止膜は、極めて高い反射防止性能を発現させるために、中屈折率層と低屈折率層との間に高屈折率層を有する。
 高屈折率層の屈折率は1.750~1.790である。1.750未満では視感平均反射率が十分でない。本発明では形成される膜の屈折率が1.790で頭打ちとなるため、これを超える屈折率設計はできない。これらの観点から、好ましくは1.760~1.790であり、より好ましくは1.770~1.785である。
 高屈折率層の層厚は61~76nmである。61nm未満ではb*値が十分でなく、76nmを超えた場合もb*値が十分でなくなる。これらの観点から、好ましくは63~75nmであり、より好ましくは66~73nmである。
 当該高屈折率層は、バインダー成分100質量部に対して、金属酸化物粒子を270~430質量部、および金属キレート化合物を1~10質量部含む組成物の硬化物からなることが好適である。
(バインダー成分)
 バインダー成分としては、中低屈折率層の形成に用いられた式(1)または式(2)で表されるアルコキシシラン化合物あるいはその加水分解物が、同様の目的で制限なく使用される。式(1)および式(2)は、中低屈折率層の項で説明した通りである。
(金属酸化物粒子)
 高屈折率層には、前記所定の屈折率に制御するために金属酸化物粒子が配合される。当該金属酸化物粒子としては、中屈折率層の形成に用いられた金属酸化物粒子が、制限なく使用される。
 上記金属酸化物粒子は、バインダー成分100質量部に対して、金属酸化物粒子を270~430質量部の範囲から、前記所定の屈折率を満たすように適宜選択される。特に、酸化ジルコニウム粒子を含有させることが好ましい。
(金属キレート化合物)
 バインダー成分としては、中低屈折率層の形成に用いられた金属キレート化合物が、同様の目的で制限なく使用される。
 高屈折率層中の金属キレート化合物の含有量は、バインダー成分100質量部に対して、1~10質量部、好適には2~7質量部である。10質量部を超えると、金属キレート化合物が高屈折率層中に析出し反射防止性能の低下や外観不良を引き起こす傾向にある。
(高屈折率層の形成)
 高屈折率層は、上記の各成分を特定量、更には任意成分を、有機溶剤に溶解して高屈折率層形成用溶液とし、この溶液を中屈折率層上に塗布した後乾燥し、次いで加熱し熱硬化させて形成される。
 使用する有機溶剤、各成分の混合順序や混合条件、更には、塗工方法、乾燥及び加熱方法等は、中低屈折率層の形成方法に準じる。
〔低屈折率層〕
 反射防止膜の最外層(視野側)に位置する屈折率層であり、本発明の反射防止積層板が、反射防止性能を発現するために必須の層である。
 低屈折率層の屈折率は1.325~1.395である。1.325未満ではb*値が十分でなく、1.395を超えると視感平均反射率が十分でなくなる。これらの観点から、好ましくは1.335~1.390であり、より好ましくは1.345~1.385である。
 低屈折率層の層厚は92~101nmである。92nm未満ではb*値が十分でなく、101nmを超えた場合もb*値が十分でなくなる。これらの観点から、好ましくは92~99nmであり、より好ましくは93~98nmである。
 当該低屈折率層は、バインダー成分100質量部に対して、シリカ粒子を45~140質量部、金属キレート化合物を1~10質量部含む組成物の硬化物からなることが好適である。
(バインダー成分)
 バインダー成分としては、中低屈折率層の形成に用いられた式(1)または式(2)で表されるアルコキシシラン化合物あるいはその加水分解物が、同様の目的で制限なく使用される。式(1)および式(2)は、中低屈折率層の項で説明した通りである。
(シリカ粒子)
 低屈折率層においては、屈折率を1.325~1.395に制御するためにシリカ粒子が使用される。当該シリカ粒子としては、中低屈折率層の形成に用いられた中実シリカ粒子および中空シリカ粒子が制限なく使用される。
 当該シリカ粒子は、バインダー成分100質量部に対して、45~140質量部、前記所定の屈折率を満たすように適宜選択して用いられる。特に、中空シリカ粒子を含有させることは、低い屈折率を実現するために好ましい。一方、耐摩耗性を目的とする反射防止膜の場合には、内部に空洞を有していない中実シリカ粒子を併用することが好ましい。
(金属キレート化合物)
 バインダー成分としては、中低屈折率層の形成に用いられた金属キレート化合物が、同様の目的で制限なく使用される。
 低屈折率層中の金属キレート化合物の含有量は、バインダー成分100質量部に対して、1~10質量部、好適には3~10質量部である。10質量部を超えると、金属キレート化合物が低屈折率層中に析出し反射防止性能の低下や外観不良を引き起こす傾向にある。
(低屈折率層の形成)
 低屈折率層は、上記の各成分を特定量、更には任意成分を、有機溶剤に溶解して低屈折率層形成用溶液とし、この溶液を高屈折率層上に塗布した後乾燥し、次いで加熱し熱硬化させて形成される。
 使用する有機溶剤、各成分の混合順序や混合条件、更には、塗工方法、乾燥及び加熱方法等は、中低屈折率層の形成方法に準じる。
<反射防止積層体の特性>
〔両面の視感平均反射率〕
 本発明の反射防止積層体の、波長380~780nmにおける両面の視感平均反射率(以下、視感平均反射率ともいう)が1.0%以下である。好ましくは0.8%以下、より好ましくは0.6%以下である。
 図1に示す実施例2の反射防止積層体の反射率の分布と、図2に示す比較例1の反射防止積層体の反射率の分布とを対比すれば明らかなように、本発明の反射防止積層体は、広い波長の範囲で低い反射率を示す。
〔視感平均透過率〕
 本発明の反射防止積層体の波長380~780nmにおける視感平均透過率は、98%以上、好ましくは99%以上である。
[反射色相]
 本発明の反射防止積層体の低屈折率層表面におけるCIE L*a*b*表色系(JIS Z 8781-4:2013)で示される反射色相は、-4≦a*≦5で、且つ、-12≦b*≦0である。
 上記CIE L*a*b*表色系で示される反射色相とは、本発明の反射防止積層体の低屈折率層の反射光の色相を示す物性であり、a*が赤方向であり、-a*方向が緑方向であり、b*が黄色方向であり、-b*が青方向を示し、この値が-4≦a*≦5で、且つ、-12≦b*≦0の範囲内である場合は、反射光が無色透明であることを示す。
 以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら制限されるものではない。また、実施例の中で説明されている特徴の組み合わせすべてが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
 以下の実施例及び比較例で用いた各種成分と略号、並びに試験方法は、次の通りである。
((メタ)アクリレート類)
 2官能アクリレート:トリエチレングリコールジアクリレート
 3官能アクリレート:末端にアクリレート基を3個有するウレタンアクリレート
 6官能アクリレート:ペンタエリスリトールトリアクリレートを有するウレタンアクリレート
(シランカップリング剤)
 γ-GPS:3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
(バインダー成分)
 γ-GPS:3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
 有機・無機複合化合物:
  ASE:トリアルコキメチルシリル基で修飾されたビスフェノールA型エポキシ化合物(アルコキシ基含有シラン変性エポキシ化合物)
   分散溶媒:ジエチレングリコールジメチルエーテル(DGDE)
(金属キレート化合物)
 AlTA:トリス(アセチルアセトネート)アルミニウム
(シリカ粒子)
 中空シリカ粒子
  平均粒径:60nm、屈折率:1.30、固形分20重量%、
  分散溶媒:IPA
 中実シリカ粒子
  平均粒径:7nm、屈折率:1.45、固形分20重量%、
  分散溶媒:IPA
(金属酸化物粒子)
 酸化ジルコニウム粒子
  平均粒径:24nm、屈折率:2.40、固形分:15重量%、
  分散溶媒:ノルマルブチルアルコール(NBA)・エチルアルコール(EA)の混合液
(光重合開始剤)
 HCHP:1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン
 MMMP:2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル)]-2-モルフォリノプロパン-1-オン
(紫外線吸収剤)
 BTA:ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤
(加水分解触媒)
 HCl:0.05N塩酸
(有機溶剤)
 IPA:イソプロピルアルコール
 エタコール:エチルアルコール・イソプロピルアルコール混合液
 NPA:ノルマルプロピルアルコール
 SBAC:酢酸s-ブチルエステル
 MIBK:メチルイソブチルケトン
〔各層の屈折率〕
 各層の形成用溶液をアクリル基板上に塗布、硬化させ各屈折率層を形成した。次いで日本分光社製「紫外可視分光光度計V-570」を用いて反射スペクトルのピークを550nmに合わせた各層の反射率から屈折率を算出した。
〔各層の層厚〕
 分光データの実測から得られる反射スペクトルを参考に、解析ソフトを用いたシミュレーションから層厚を決定した。
〔両面の視感平均反射率〕
 両面の視感平均反射率は次の方法で測定した。日本分光社製「紫外可視分光光度計V-570」を使用し、380nm~780nmで分光反射率を測定し、JIS Z 8722に基づき重価係数を掛けることで算出した。
〔視感平均透過率〕
 視感平均透過率は以下の方法で測定した。日本分光社製「紫外可視分光光度計V-570」を使用し、380nm~780nmで分光透過率を測定し、JIS Z 8722に基づき重価係数を掛けることで算出した。
〔反射色相〕
 日本分光社製「紫外可視分光光度計V-570」を使用し、波長380nm~780nmの範囲で測定した。CIE L*a*b*表色系で示される反射色相を、JIS Z 8781-4:2013に基づき算出した。
<ハードコート層形成用溶液>
 下記表1に示す各成分を表1に示す配合量で混合してハードコート層形成用溶液(HC-1)を調製した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000015
<反射防止膜形成用溶液>
(中低屈折率層形成用溶液)
 下記表2に示す成分を表2に示す配合量で混合して中低屈折率層形成用溶液(ml-1~ml-4)を調製した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000016
(中屈折率層形成用溶液)
 下記表3に示す各成分を表3に示す配合量で混合して中屈折率層形成用溶液(m-1~m-5)を調製した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000017
(高屈折率層形成用溶液)
 下記表4に示す各成分を表4に示す配合量で混合して高屈折率層形成用溶液(h-1~h-4)を調製した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000018
(低屈折率層形成用溶液)
 下記表5に示す各成分を表5に示す配合量で混合して低屈折率層形成用溶液(l-1~l-5)を調製した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000019
実施例1
 厚み1mmのポリメチルメタクリレート(PMMA)基材に、ハードコート層および反射防止膜を、この順序に、以下の方法で形成した。層厚はディップした各層の形成用溶液からの引き上げ速度により調整した。
〔ハードコート層の形成〕
 ハードコート層形成用溶液(HC-1)に基材をディップした後、60℃で8分間乾燥し、次いで条件500mJで紫外線硬化して、基材上に、厚み1.7μmのハードコート層が形成された積層体を得た。
〔反射防止膜の形成〕
 上記積層体上に、以下の手順で、中低屈折率層、中屈折率層、高屈折率層、低屈折率層を形成した。
 前記積層体を、中低屈折率層形成用溶液(ml-2)にディップした後、90℃で15分間乾燥し、層厚が175nmの半硬化中低屈折率層を基材上に形成した。上記条件下の乾燥によって、中低屈折率層は不十分な硬化状態(半硬化)になっているものと考えられ、以下の各層も同様である。
 次いで、上記積層体を、中屈折率層形成用溶液(m-2)にディップした後、90℃で15分間乾燥し、層厚が75nmの半硬化中屈折率層を半硬化中低屈折率層上に形成した。
 次いで、上記積層体を、高屈折率層形成用溶液(h-2)にディップした後、90℃で15分間乾燥し、層厚が70nmの半硬化高屈折率層を半硬化中屈折率層上に形成した。
 次いで、上記積層体を、低屈折率層形成用溶液(l-1)にディップした後、90℃で15分間乾燥し、層厚が95nmの半硬化低屈折率層を半硬化高屈折率層上に形成した。
 次いで90℃で6時間加熱して硬化を十分に進行させ、本発明の反射防止積層体を作製した。
 得られた反射防止積層体の両面の視感平均反射率、視感平均透過率および反射色相を、前述の方法に従って測定し表8に示した。各層の使用溶液、屈折率および層厚は表6に示した。
実施例2~17
 表6、7に示す組み合わせで、各屈折率層形成用溶液とハードコート層形成用溶液を用いた以外は実施例1と同様にして、反射防止積層体を作製した。得られた反射防止積層体の両面の視感平均反射率、視感平均透過率および反射色相を、前述の方法に従って測定し表8に示した。各層の使用溶液、屈折率および層厚は表6,7に示した。図1に、実施例2で得られた反射防止積層体の反射率の分布を示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000020
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000021
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000022
比較例1~14
 表9,10に示す組み合わせで、各屈折率層形成用溶液とハードコート層形成用溶液を用いた以外は実施例1と同様にして、反射防止積層体を作製した。得られた反射防止積層体の両面の視感平均反射率、視感平均透過率および反射色相を、前述の方法に従って測定し表11に示した。各層の使用溶液、屈折率および層厚は表9,10に示した。図2に、比較例1で得られた反射防止積層体の反射率の分布を示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000023
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000024
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000025
 比較例1は、低屈折率層の屈折率が高い場合であり、図2に示す通り短波長側の反射率が大きく視感平均反射率が1.0%を超えて劣る。比較例2は、低屈折率層の屈折率が低い場合であり、b*値が0より大きく黄色に着色した。
 比較例3は、高屈折率層の屈折率が低い場合であり、視感平均反射率に劣る。
 比較例4は、中屈折率層の屈折率が高い場合であり、a*値が-4より小さく青緑色に着色した。比較例5は、中屈折率層の屈折率が低い場合であり、a*値が5より大きく赤紫色に着色した。
 比較例6は、中低屈折率層の屈折率が低い場合であり、視感平均反射率に劣るだけでなく、b*値も0より大きく黄色に着色した。
 比較例7は、低屈折率層の層厚が大きい場合であり、b*値が-12より小さく青色に着色した。比較例8は、低屈折率層の層厚が小さい場合であり、b*値が0より大きく黄色に着色した。
 比較例9は、高屈折率層の層厚が大きい場合であり、b*値が0より大きく黄色に着色した。比較例10は、高屈折率層の層厚が小さい場合であり、b*値が-12より小さく青色に着色した。
 比較例11は、中屈折率層の層厚が大きい場合であり、b*値が0より大きく黄色に着色した。比較例12は、中屈折率層の層厚が小さい場合であり、b*値が-12より小さく青色に着色した。
 比較例13は、中低屈折率層の層厚が大きい場合であり、a*値が-4より小さく青緑色に着色した。比較例14は、中低屈折率層の層厚が小さい場合であり、b*値が0より大きく黄色に着色した。

Claims (6)

  1.  基材、ハードコート層および反射防止膜をこの順序に含む反射防止積層体であって、前記反射防止膜は、
     屈折率が1.325~1.395で、層厚が92~101nmの低屈折率層と、
     屈折率が1.750~1.790で、層厚が61~76nmの高屈折率層と、
     屈折率が1.665~1.700で、層厚が70~78nm中屈折率層と、
     屈折率が1.385~1.450で、層厚が160~217nmの中低屈折率層と
    を含み、当該各層がハードコート層側から、中低屈折率層、中屈折率層、高屈折率層、低屈折率層の順に配置され、且つ、低屈折率層の屈折率は中低屈折率層の屈折率より低く、
     波長380~780nmにおける両面の視感平均反射率が1.0%以下で、波長380~780nmにおける視感平均透過率が98%以上であり、且つ、低屈折率層表面におけるCIE L*a*b*表色系(JIS Z 8781-4:2013)で示される反射色相が、-4≦a*≦5で、且つ、-12≦b*≦0である前記反射防止積層体。
  2.  前記中低屈折率層は、(i)下記式(1)で表されるアルコキシシラン化合物またはその加水分解物および(ii)下記式(2)で表されるアルコキシシラン化合物またはその加水分解物からなる群より選ばれる少なくとも一種と(iii)有機・無機複合化合物との混合物からなるバインダー成分100質量部に対して、
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000001
    (式中、Rはアルキレン基であり、Rはアルキル基である。)
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000002
    (式中、Rはアルキル基であり、Rはアルキル基またはアルケニル基であり、nは0、1または2の整数である。)
     シリカ粒子を80~350質量部、および金属キレート化合物を5~15質量部含む組成物の硬化物からなる請求項1に記載の反射防止積層体。
  3.  前記(iii)有機・無機複合化合物が、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ノボラックフェノール化合物、或いはポリアミック酸化合物にアルコキシシリル基が結合した構造の複合化合物である請求項2に記載の反射防止積層板。
  4.  前記中屈折率層は、(i)下記式(1)で表されるアルコキシシラン化合物またはその加水分解物および(ii)下記式(2)で表されるアルコキシシラン化合物またはその加水分解物からなる群より選ばれる少なくとも一種のバインダー成分100質量部に対して、
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000003
    (式中、Rはアルキレン基であり、Rはアルキル基である。)
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000004
    (式中、Rはアルキル基であり、Rはアルキル基またはアルケニル基であり、nは0、1または2の整数である。)
     金属酸化物粒子を105~140質量部、および金属キレート化合物を1~10質量部含む組成物の硬化物からなる請求項1に記載の反射防止積層体。
  5.  前記高屈折率層は、(i)下記式(1)で表されるアルコキシシラン化合物またはその加水分解物および(ii)下記式(2)で表されるアルコキシシラン化合物またはその加水分解物からなる群より選ばれる少なくとも一種のバインダー成分100質量部に対して、
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000005
    (式中、Rはアルキレン基であり、Rはアルキル基である。)
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000006
    (式中、Rはアルキル基であり、Rはアルキル基またはアルケニル基であり、nは0、1または2の整数である。)
     金属酸化物粒子を270~430質量部、および金属キレート化合物を1~10質量部含む組成物の硬化物からなる請求項1に記載の反射防止積層体。
  6.  前記低屈折率層は、(i)下記式(1)で表されるアルコキシシラン化合物またはその加水分解物および(ii)下記式(2)で表されるアルコキシシラン化合物またはその加水分解物からなる群より選ばれる少なくとも一種のバインダー成分100質量部に対して、
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000007
    (式中、Rはアルキレン基であり、Rはアルキル基である。)
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000008
    (式中、Rはアルキル基であり、Rはアルキル基またはアルケニル基であり、nは0、1または2の整数である。)
     シリカ粒子を45~140質量部、および金属キレート化合物を1~10質量部含む組成物の硬化物からなる請求項1に記載の反射防止積層体。
     
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