WO2023042853A1

WO2023042853A1 - ブランクおよびそれを用いた液体用紙容器

Info

Publication number: WO2023042853A1
Application number: PCT/JP2022/034405
Authority: WO
Inventors: 彩咲大倉
Original assignee: 日本製紙株式会社
Priority date: 2021-09-14
Filing date: 2022-09-14
Publication date: 2023-03-23

Abstract

ゲーブルトップ型の液体用紙容器を製造するためのブランクであって、充填機による製造が容易であり、液体の充填後に胴部パネルに凹んだ面部が形成できるブランクを得るために、４つの胴部パネルのうち、頂部１０２に設けられる注出口１０４側に位置する胴部パネルを正面パネル３２としたとき、右側面パネル３３および左側面パネル３４に、それぞれ背面パネル３５側の胴部縦折罫線上またはその近傍で胴部縦折罫線に沿って上下方向に設定した２つの基点３６，３７に繋がり、胴部縦折罫線から右側面パネル３３および左側面パネル３４の横幅方向中央に向かって膨む形状を有し、山折れして右側面パネル３３および左側面パネル３４に突出面部１０５を形成させる突出面部形成用折罫線３８を設けた。

Description

ブランクおよびそれを用いた液体用紙容器

　本発明は、ゲーブルトップ型の液体用紙容器を形成するためのブランクおよび該ブランクを用いて製造された液体用紙容器に関する。

　牛乳、ジュース、酒などの液状内容物を収容する紙容器として、四角形の筒状胴部を形成する胴部縦折罫線を介して連設された４つの胴部パネルと、ゲーブルトップ型の頂部を形成する前記胴部パネルの上端に頂部横折罫線を介して連設された互いに対向する一対の頂面パネルおよび前記一対の頂面パネルの間に位置して前記頂部横折罫線を介して連設された互いに対向する一対の側面パネルと、底部を形成する前記胴部パネルの下端に底部横折罫線を介して連設された互いに対向する一対の底面パネルおよび前記一対の底面パネルの間に位置して前記底部横折罫線を介して連設された互いに対向する一対の内面パネルと、を備えたブランクで製造されたゲーブルトップ型の液体用紙容器が広く使用されている。この種の液体用紙容器は、一般に容量の大きい液体用紙容器に使用されることが多い。

　かかる液体用紙容器に設けられる液体注出口にあっては、頂部に形成されるトップシールの一側の端部を剥がして開口させる形式のものや、頂部を形成する一方の頂面パネルに口栓を取り付けたものがある。
　そして、液体の注出に際しては、一般に、４つの胴部パネルのうち、前記頂部に形成される注出口側に位置する胴部パネルを正面パネルとしたとき、胴部を背面パネル側から右側面パネルと左側面パネルを指で掴むように把持して行われているが、右側面パネルと左側面パネルは平滑面となっているため、滑りやすく、特に、冷蔵庫から出した直後で表面が結露しているような場合、滑って手から落としてしまうおそれがあった。そして、滑り落ちを気にして右側面パネルと左側面パネルを強く掴んだとき、右側面パネルと左側面パネルが撓んで内側に大きく凹み、注出口から液体が吹き出してしまうといったことを経験する。

　このような事態を防止する液体用紙容器として、従来、胴部の四隅の１あるいは複数の角部を形成する胴部縦折線が、上端から左右に分岐し、２本の縦折線部となって下側へ進み、下端に繋がるように形成されたブランクで製造され、胴部の角部に、２本の縦折線部の間をもって凹んだ面部が形成された形状となっている液体用紙容器が開示されている（例えば、特許文献１、２参照。）。

　特許文献１、２に開示されている液体用紙容器によれば、胴部の角部に、２本の縦折線部の間をもって凹んだ面部が形成された形状となっているので把持し易く、凹んだ面部に指が掛かるので指から滑り落ちるといったことが効果的に防止できる。

特表２０１０－５２７８６６号公報特開２０１３－１１２３７４号公報

　この種の液体用紙容器の製造にあっては、一般に、筒状に形成されたブランクが、平坦に折り畳まれた状態で充填機のカートンバスケット内に供給される。ここでブランクは、その両側の下面を支持片により、離脱可能に支持される。ブランクの下方には、ブランクをカートンバスケットの底部から下方へ引き出すバキュームヘッドを備えたピッカーと、引き出されたブランクの下側に位置する胴部パネルに当接して筒状に開く方向に立ち上げる立ち上げガイド部と、筒状に開いたブランクの角部を受けて保形するとともに、筒状に開いたブランクをマンドレルにガイドするコーナー支持ガイド部が配置されている。そして、前記ピッカーを上昇させ、バキュームヘッドを折り畳まれているブランクの下側に位置する胴部パネルに吸着させ、ピッカーを下降させる。ピッカーの下降によりバキュームヘッドに吸着されたブランクは、その両側が支持片から外れてバスケットの底部から引き出され、ブランクの下側に位置する胴部パネルが立ち上げガイド部により立ち上げられ、ここで折り畳まれた状態であったブランクが筒状に開く。更に続くピッカーの下降により、筒状に開いたブランクの角部がコーナー支持ガイド部に受けられて、ここで筒状に保形されてマンドレルにガイドされる。その後、ブランクの底部の封止が行われ、以後の充填機上の工程で液体充填、頂部封止が行われて液体用紙容器が製造される。

　しかし、特許文献１、２で開示されている液体用紙容器は、胴部の四隅の１あるいは複数の角部を形成する胴部縦折線が、上端から左右に分岐し、２本の縦折線部となって下側へ進み下端に繋がり、胴部の角部に、２本の縦折線部の間をもって凹んだ面部を形成しているので、凹んだ面部を形成した状態のまま、筒状に形成されたブランクを平坦に折り畳むことができない。また、無理に平坦に折り畳もうとすると、対角線上にある角部に形成されている凹んだ面部は、面部の両端で捻れる、面部内で折れる、もしくは、紙容器の外側に突出して膨らんだ面部となるなど、ブランクとしては不適切な状態になってしまう。　このように、従来の充填機では特許文献１、２で開示されている液体用紙容器を製造することが困難であるといった問題があった。

　本発明者等は、胴部に持ち易くするための凹んだ面部を有し、且つ従来の充填機で製造できる液体用紙容器を得るために試験研究を重ねた結果、充填した液体の圧力が胴部を膨出方向に作用することに着目し本発明を成すに至った。

本発明の目的は、充填機による製造が容易であり、液体の充填後に胴部パネルに凹んだ面部が形成できるブランクおよびこのブランクで製造した液体用紙容器を提供することにある。

　上記の目的を達成するために、請求項１に記載の発明は、四角形の筒状の胴部を形成ものである胴部縦折罫線を介して連設された４つの胴部パネルと、ゲーブルトップ型の頂部を形成するものである前記胴部パネルの上端に頂部横折罫線を介して連設された互いに対向する一対の頂面パネルおよび前記一対の頂面パネルの間に位置して頂部横折罫線を介して連設された互いに対向する一対の側面パネルと、底部を形成するものである前記胴部パネルの下端に底部横折罫線を介して連設された互いに対向する一対の底面パネルおよび前記一対の底面パネルの間に位置して底部横折罫線を介して連設された互いに対向する一対の内面パネルと、を備えたゲーブルトップ型の液体用紙容器を製造するためのブランクであって、前記４つの胴部パネルのうち、前記頂部に設けられる注出口側に位置する胴部パネルを正面パネルとしたとき、右側面パネルおよび左側面パネルに、それぞれ背面パネル側の前記胴部縦折罫線上またはその近傍で前記胴部縦折罫線に沿って上下方向に設定した２つの基点に繋がり、前記胴部縦折罫線から前記右側面パネルおよび前記左側面パネルの横幅方向中央に向かって膨む形状を有し、山折れして前記右側面パネルおよび前記左側面パネルに突出面部を形成させる突出面部形成用折罫線が設けられていることを特徴とする。

　請求項１に記載の発明によれば、４つの前記胴部パネルにより四角形の筒状に形成された前記ブランクを前記胴部縦折罫線に沿って平坦に折り畳むことができるので、従来の充填機により液体が充填された液体用紙容器を容易に製造することができる。
　そして、製造された液体用紙容器は、充填された液体の圧力を受けるが、前記４つの胴部パネルのうち、前記頂部に設けられる注出口側に位置する胴部パネルを正面パネルとしたとき、右側面パネルおよび左側面パネルに、それぞれ背面パネル側の前記胴部縦折罫線上またはその近傍で前記胴部縦折罫線に沿って上下方向に設定した２つの基点に繋がり、前記胴部縦折罫線から前記右側面パネルおよび前記左側面パネルの横幅方向中央に向かって膨む形状を有し、山折れして前記右側面パネルおよび前記左側面パネルに突出面部を形成させる突出面部形成用折罫線が設けられているので、充填された液体の圧力を受けた前記右側面パネルおよび前記左側面パネルは液体の圧力により押されて膨出方向に撓み、前記突出面部形成用折罫線から山折れして突出して突出面部が形成されるとともに、前記右側面パネルおよび前記左側面パネルにおける前記背面パネル側の前記胴部縦折罫線と前記突出面部形成用折罫線で囲まれた部分に凹面部が形成される。
　これにより、液体の注出に際し、胴部を背面パネル側から右側面パネルと左側面パネルを指で掴むように把持したとき把持し易く、そして凹面部に指が掛かるので指から滑り落ちるといったことが効果的に防止でき、液体用紙容器からの液体の注出を容易に行うことができる。

　請求項２に記載の発明は、請求項１に記載の、前記突出面部形成用折罫線は、最大膨出位置を頂点とする略楕円弧状に形成されていることを特徴とする。

　請求項２に記載の発明によれば、前記突出面部形成用折罫線は、最大膨出位置を頂点とする略楕円弧状に形成したので、充填された液体の圧力を受けた前記右側面パネルおよび前記左側面パネルが前記突出面部形成用折罫線から易に山折れする。

　請求項３に記載の発明は、請求項１に記載の、前記突出面部形成用折罫線は、最大膨出位置を頂点とする２本の直線部からなる略山形状に形成したことを特徴とする。

　請求項３に記載の発明によれば、前記突出面部形成用折罫線は、最大膨出位置を頂点とする２本の直線からなる略山形状に形成したので、前記右側面パネルおよび前記左側面パネルにおける前記背面パネル側の前記胴部縦折罫線と前記突出面部形成用折罫線で囲まれた部分に形成された前記凹面部の面が、前記突出面部形成用折罫線の最大膨出位置を境にして上下に傾斜した平面状に形成され、把持したとき指が掛かり易い。

　請求項４に記載の発明は、請求項２または３に記載の、前記突出面部形成用折罫線の頂点は、前記胴部縦折罫線の上下方向に設定した２つの基点の中央に位置していることを特徴とする。

　請求項４に記載の発明によれば、前記折罫線の頂点は、胴部縦折罫線の上下方向に設定した２つの基点の中央に位置しているので、充填された液体の圧力が前記突出面部形成用折罫線の中央に集中し、前記右側面パネルおよび前記左側面パネルは前記突出面部形成用折罫線から容易に山折れする。

　請求項５に記載の発明は、請求項１から４のいずれか１項に記載の、前記胴部縦折罫線の上下方向に設定した前記突出面部形成用折罫線の両端となる２つの基点は、前記胴部縦折罫線の上端と下端であることを特徴とする。

　請求項５に記載の発明によれば、前記胴部縦折罫線の上下方向に設定した前記突出面部形成用折罫線の両端となる２つの基点は、前記胴部縦折罫線の上端と下端であるので、前記突出面部形成用折罫線は前記右側面パネルおよび前記左側面パネルの上下端に渡って形成されることから、充填された液体の圧力を受けた前記右側面パネルおよび前記左側面パネルは前記突出面部形成用折罫線から容易に山折れする。
　そして、前記右側面パネルおよび前記左側面パネルにおける前記胴部縦折罫線と前記突出面部形成用折罫線で囲まれた部分に形成された前記凹面部は、前記液体用紙容器の前記胴部の上下端に渡って形成されることになり、したがって把持する範囲が広く、使用者の手の大きさや、前記液体用紙容器の重さによって把持し易い箇所を選択することができる。

　請求項６に記載の発明は液体用紙容器であり、請求項１～５のいずれか１項に記載のブランクを用いて製造されたことを特徴とする。

　請求項６に記載の発明によれば、前記右側面パネルおよび前記左側面パネルは、前記右側面パネルおよび前記左側面パネルの横幅方向に膨む前記突出面部形成用折罫線から山折れして突出し、前記右側面パネルおよび前記左側面パネルに、前記背面パネル側の前記胴部縦折罫線と前記折罫線で囲まれた部分に凹んだ面部が形成されるので、液体の注出に際し、胴部を背面パネル側から右側面パネルと左側面パネルを指で掴むように把持したとき把持し易く、そして凹んだ面部に指が掛かるので指から滑り落ちるといったことが効果的に防止でき、液体用紙容器からの液体の注出を容易に行うことができる。

　以上のように、本発明に係るブランクおよびそれを用いた液体用紙容器によれば、液体の注出に際し、胴部を背面パネル側から右側面パネルと左側面パネルを指で掴むように把持したとき把持し易く、そして凹んだ面部に指が掛かるので指から滑り落ちるといったことが効果的に防止でき、液体の注出を容易に行える液体用紙容器を得ることができる。

本発明に係るブランクの実施の形態の第１例を示す平面図である。第１例で設定した基点の他例を示す平面図である。図１に示すブランクで製造された液体用紙容器を示す右側面図である。図３に示す液体用紙容器の背面図である。図３に示す液体用紙容器を把持した状態の一例を示す説明図である。図５に示す液体用紙容器を把持した状態の斜視説明図である。本発明に係るブランクの実施の形態の第２例を示す平面図である。本発明に係るブランクの実施の形態の第３例を示す平面図である。本発明に係るブランクの実施の形態の第４例を示す平面図である。図９に示すブランクで製造された液体用紙容器を示す右側面図である。図１０に示す液体用紙容器の背面図である。本発明に係るブランクの実施の形態の第５例を示す平面図である。本発明に係るブランクの実施の形態の第６例を示す平面図である。図１３に示すブランクで製造された液体用紙容器を示す右側面図である。図１４に示す液体用紙容器の背面図である。本発明に係るブランクの実施の形態の第７例を示す平面図である。図１６に示すブランクで製造された液体用紙容器を示す右側面図である。図１７に示す液体用紙容器の背面図である。

　以下、本発明に係るブランクおよびそれを用いた液体用紙容器を実施するための形態を、図面を参照して詳細に説明する。
　図１～図６は本発明に係るブランクの実施の形態の第１例を示すものであり、図１は第１例のブランクを示す平面図、図２は第１例で設定した基点の他例を示す平面図、図３は図１に示すブランクで製造された液体用紙容器を示す右側面図、図４は図３に示す液体用紙容器の背面図、図５は図３に示す液体用紙容器を把持した状態の一例を示す説明図、図６は図５に示す液体用紙容器を把持した状態の斜視説明図である。

　第１例のブランク１は、表裏面に熱可塑性樹脂を積層した板紙素材からなり、ブランク１は、胴部縦折線２，３，４を介して連設されている４つの胴部パネル５，６，７，８を備えており、胴部パネル８には胴部縦折線９を介して縦方向シールパネル１０が連設されており、縦方向シールパネル１０と胴部パネル５の縁部１１が接合されて、液体用紙容器１００の四角の筒状の胴部１０１を形成する。

　胴部パネル６，８の上端には、ゲーブルトップ型の頂部１０２を形成する、上部に外側トップシールパネル１２，１３を有し互いに対向する一対の頂面パネル１４，１５が頂部横折線１６，１７を介して連設され、また、胴部パネル５，７の上端には、頂面パネル１４，１５とともにゲーブルトップ型の頂部１０２を形成する、上部に内側トップシールパネル１８，１９を有し互いに対向する一対の側面パネル２０，２１が頂部横折線２２，２３を介して連設されている。

　第１例では、頂部１０２を形成する側面パネル２０，２１の何れか一方が開封され、頂部１０２に形成される注出口１０４となっており、第１例では側面パネル２１が開封され注出口１０４を形成するようになっている。

　また、第１例では、胴部パネル５，７の下端には、底部１０３を形成する、底部横折線２４，２５を介して底面パネル２６，２７が連設され、また、胴部パネル６，８の下端には、底面パネル２６，２７とともに底部１０３を形成する内側パネル２８，２９が底部横折線３０，３１を介して連設されている。

　前記した４つの胴部パネル５，６，７，８のうち、頂部１０２に設けられる注出口１０４側に位置する胴部パネル７、すなわち、開封されて注出口１０４を形成する側面パネル２１が連設される胴部パネル７を正面パネル３２としたとき、右側面パネル３３および左側面パネル３４に、それぞれ背面パネル側の胴部縦折罫線２，９上またはその近傍で胴部縦折罫線２，９に沿って上下方向に設定した２つの基点３６，３７に繋がり、胴部縦折罫線２，６から右側面パネル３３および左側面パネル３４の横幅方向中央に向かって膨む形状を有し、山折れして右側面パネル３３および左側面パネル３４に突出面部１０５を形成させる突出面部形成用折罫線３８が設けられている。
　なお、注出口１０４が側面パネル２０を開封して形成される場合は、側面パネル２０が連設される胴部パネル６が正面パネル３２となる。

　第１例では、基点３６，３７は胴部縦折罫線２，９上に設定されているが、胴部縦折罫線２，９上でなくてもよく、図２に示すように胴部縦折罫線２，９の近傍であってもよい。
　第１例で、基点３６，３７を胴部縦折罫線２，９の近傍に設定する場合は、胴部縦折罫線２，９との離間距離が短いほど好ましい。

　第１例では、突出面部形成用折罫線３８は、最大膨出位置を頂点Ｐとする略楕円弧状に形成されている。左側面パネル３４・右側面パネル３３における胴部縦折罫線２，９から突出面形成用折罫線３８の頂点Ｐまでの横幅寸法Ｌ１は、左側面パネル３４・右側面パネル３３のそれぞれの横幅寸法Ｌ２の２０％～５０％であることが好ましく、２５％～３５％であるとより好ましい。

　横幅寸法Ｌ１が横幅寸法Ｌ２の２０％以下であると、後述するように、液体用紙容器１００に充填された液体による膨出方向への圧力を受けることにより右側面パネル３３および左側面パネル３４の膨出に伴い右側面パネル３３および左側面パネル３４における胴部縦折罫線２，９と突出面部形成用折罫線３８で囲まれた部分に形成される凹面部１０６の幅は狭く、胴部１０１を背面パネル３５側から右側面パネル３３と左側面パネル３４を指で掴むように把持したとき、凹面部１０６への指の掛かりが弱い。

　また、横幅寸法Ｌ１が横幅寸法Ｌ２の５０％を超えると、右側面パネル３３および左側面パネル３４の胴部縦折罫線２，９と突出面形成用折罫線３８で囲まれた部分に形成された凹面部１０６の幅が広く、胴部１０１を背面パネル３５側から右側面パネル３３と左側面パネル３４を指で掴むように把持したとき、特に手が小さい場合、指が右側面パネル３３および左側面パネル３４の凹面部１０６を超えない、即ち右側面パネル３３と左側面パネル３４の膨らんだ突出面部１０５に届かない場合がある。

　また、第１例では、最大膨出位置を頂点Ｐとする略楕円弧状に形成されている突出面部形成用折罫線３８にあっては、頂点Ｐは、胴部縦折罫線２，９の上下方向に設定した２つの基点３６，３７の中央に位置しており、また、基点３６，３７は胴部縦折罫線２，９の上端と下端に設定されている。

　また、第１例では、右側面パネル３３および左側面パネル３４における胴部縦折罫線２，９と突出面部形成用折罫線３８で囲まれた部分に、突出面部形成用折罫線３８の頂点Ｐと胴部縦折罫線２，９とを胴部縦折罫線２，９に対し垂直方向に結ぶ横折罫線３９が形成されている

　このように構成されたブランク１を用いた液体用紙容器１００は、以下のようにして製造される。

　先ず、胴部パネル５，６，７，８を胴部縦折線２，３，４から折り、縦方向シールパネル１０を胴部縦折線９から折って胴部パネル５の縁部１１に接合して四角の筒状の胴部１０１を形成する筒状のブランク（図示せず。）に形成する。

　次に、筒状に形成されたブランクを、胴部縦折線２，３，４，９の内の対向する一方の胴部縦折線に沿って折り畳み、充填機のカートンバスケット内に供給する。
　このとき、胴部パネル８，６で構成される右側面パネル３３および左側面パネル３４に形成されている突出面部形成用折罫線３８は折らないので、筒状に形成されたブランクは平坦に折り畳むことができる。

　充填機に供給された平坦に折り畳まれた筒状のブランクは、充填機に配置されているバキュームヘッドを備えたピッカーと、引き出されたブランクの下側に位置する胴部パネルに当接して筒状に開く方向に立ち上げる立ち上げガイド部とにより筒状に開く。その後、底面パネル２６，２７と内側パネル２８，２９により筒状のブランクの下部が封止され胴部１０１の底部１０３が形成される。

　その後、筒状のブランクに液体が充填され、そして、一対の頂面パネル１４，１５と一対の側面パネル２０，２１により筒状のブランクの上端が封止されゲーブルトップ型の頂部１０２が形成される。

　このようして、頂部１０２を形成する側面パネル２１を開封して注出口１０４とする液体用紙容器１００が製造される。
　製造された液体用紙容器１００は、充填された液体の圧力を受け、この圧力により右側面パネル３３および左側面パネル３４は押されて膨出方向に撓み、突出面形成用折罫線３８から山折れし突出して突出面部１０５が形成されるとともに、右側面パネル３３および左側面パネル３４における背面パネル３５側の胴部縦折罫線２，９と突出面部形成用折罫線３８で囲まれた部分に凹面部１０６が形成される（図４参照。）。

　このように第１例のブランク１によれば、筒状に形成されたブランクを、胴部縦折線２，３，４，９の内の対向する一方の胴部縦折線に沿って平坦に折り畳むことができるので、従来の充填機により液体が充填された液体用紙容器１００を容易に製造することができる。

　そして、製造された液体用紙容器１００は、充填された液体の圧力を受け、この圧力により右側面パネル３３および左側面パネル３４は押されて膨出方向に撓み、突出面部形成用折罫線３８から山折れし突出して突出面部１０５が形成されるとともに、右側面パネル３３および左側面パネル３４における胴部縦折罫線２，９と突出面部形成用折罫線３８で囲まれた部分に凹面部１０６が形成されるので、液体用紙容器１００からの液体の注出に際し、液体用紙容器１００の胴部１０１を背面パネル３５側から右側面パネル３３と左側面パネル３４を指で掴むように把持したとき（図５，図６参照。）把持し易く、そして凹面部１０６に指が掛かるので指から滑り落ちるといったことが効果的に防止でき、液体用紙容器１００からの液体の注出を容易に行うことができる。

　第１例では、右側面パネル３３および左側面パネル３４に設けられた突出面部形成用折罫線３８は、それぞれ背面パネル３５側の胴部縦折罫線２，９上またはその近傍で胴部縦折罫線２，９に沿って上下方向に設定した基点３６，３７に繋がっているので、充填された液体の圧力を受けた右側面パネル３３および左側面パネル３４は、液体の圧力により押されて基点３６，３７に繋がる突出面部形成用折罫線３８から容易に山折れし、右側面パネル３３および左側面パネル３４に突出面部１０５と凹面部１０６を確実に形成することができる。

　また、第１例では、右側面パネル３３および左側面パネル３４に形成された突出面部形成用折罫線３８は、最大膨出位置を頂点Ｐとする略楕円弧状に形成されているので、充填された液体の圧力を受けた右側面パネル３３および左側面パネル３４は突出面部形成用折罫線３８から容易に山折れする。

　また、第１例では、突出面部形成用折罫線３８の頂点Ｐは、胴部縦折罫線２，９の上下方向に設定した２つの基点３６，３７の中央に位置しているので、充填された液体の圧力が突出面部形成用折罫線３８の中央に集中し、右側面パネル３３および左側面パネル３４は突出面部形成用折罫線３８から容易に山折れする。

　また、第１例では、胴部縦折罫線２，９の上下方向に設定した突出面部形成用折罫線３８の両端となる２つの基点３６，３７は、胴部縦折罫線２，９の上端と下端であるので、突出面部形成用折罫線３８は右側面パネル３３および左側面パネル３４の上下端に渡って形成されることから、充填された液体の圧力を受けた右側面パネル３３および左側面パネル３４は突出面部形成用折罫線３８から容易に山折れする。

　そして、右側面パネル３３および左側面パネル３４に形成された胴部縦折罫線２，９と突出面部形成用折罫線３８で囲まれた部分に凹面部１０６は、液体用紙容器１００の胴部１０１の上下端に渡って形成されることになり、したがって把持する範囲が広く、使用者の手の大きさや、液体用紙容器１００の重さによって把持し易い箇所を選択することができる。

　また、第１例では、右側面パネル３３および左側面パネル３４における胴部縦折罫線２，９と突出面部形成用折罫線３８で囲まれた部分に、突出面部形成用折罫線３８の頂点Ｐと胴部縦折罫線２，９とを胴部縦折罫線２，９に対し垂直方向に結ぶ横折罫線３９が形成されているので、充填された液体の圧力を受けたとき、横折罫線３９が谷折れして右側面パネル３３および左側面パネル３４の突出面部形成用折罫線３８からの山折れを容易にするとともに、谷折れした横折罫線３９の部分が凹面部１０６の底となり、凹面部１０６に横折罫線３９を挟んで凹角が形成されることから、胴部１０１を背面パネル３５側から右側面パネル３３と左側面パネル３４を指で掴むように把持したとき、凹面部１０６への指の掛かりをよくし、把持した液体用紙容器１００が指から滑り落ちるといったことが効果的に防止できる。

　また、第１例では、側面パネル２１が開封され注出口１０４を形成するようになっていおり、側面パネル２１は正面パネル３２を構成する胴部パネル７に連設されているので、胴部パネル８，６で構成される右側面パネル３３および左側面パネル３４に形成されている凹面部１０６を目視することにより、注出口１０４を形成する側面パネル２１を容易に認識することができる。

　図７は本発明に係るブランクの実施の形態の第２例を示すものであり、図７は第２例のブランクを示す平面図である。
　第２例に係るブランク１にあって、第１例と同一の構成については同一の符号を付して説明する。
　第２例と第１例との違いは、胴部パネル５，６，７，８に連設された頂面パネル１４，１５と側面パネル２０，２１の連設位置にある。

　第２例では、胴部パネル５，７の上端には、ゲーブルトップ型の頂部１０２を形成する、上部に外側トップシールパネル１２，１３を有し互いに対向する一対の頂面パネル１４，１５が頂部横折線１６，１７を介して連設され、また、胴部パネル６，８の上端には、頂面パネル１４，１５とともにゲーブルトップ型の頂部１０２を形成する、上部に内側トップシールパネル１８，１９を有し互いに対向する一対の側面パネル２０，２１が頂部横折線２２，２３を介して連設されている。

　第２例では、第１例と同様、頂部１０２を形成する側面パネル２０，２１の何れか一方が開封され、頂部１０２に形成される注出口１０４となっており、第２例では第１例と同様に側面パネル２０が開封され注出口１０４を形成するようになっている。
　したがって、胴部パネル６が正面パネル３２、胴部パネル７が右側面パネル３３、胴部パネル５が左側面パネル３４、胴部パネル８が背面パネル３５となる。

　また、右側面パネル３３および左側面パネル３４に設定された基点３６，３７は、左側面パネル３４となる胴部パネル５の縁部１１と胴部縦折罫線４上またはその近傍に設定される。第２例では、基点３６，３７は胴部パネル５の縁部１１と胴部縦折罫線４上に設定されている。
　なお、注出口１０４が側面パネル２１を開封して形成される場合は、側面パネル２１が連設される胴部パネル８が正面パネル３２となる。

　以上のように構成された第２例のブランク１の効果は第１例と同様なので、第１例の説明を援用し、その説明を省略する。

　図８は本発明に係るブランクの実施の形態の第３例を示すものであり、図８は第３例のブランクを示す平面図である。
　第３例に係るブランク１は第２例のブランク１と基本構成において変わるところはなく第２例と同一の構成については同一の符号を付して説明する。
　第３例と第２例との違いは、左側面パネル３４に設定された基点３６，３７の位置にある。

　第３例では、基点３６，３７は左側面パネル３４となる胴部パネル５の縁部１１の近傍に設定されている。ここで言う近傍とは、基点３６，３７は胴部パネル５の縁部１１から背面パネル３５となる胴部パネル８に胴部縦折線９を介して連設されている縦方向シールパネル１０の横幅の長さＬ４と概ね同じ長さ離れている位置をいう。

　第３例では背面パネル３５となる胴部パネル８に、胴部パネル５の縁部１１から縦方向シールパネル１０の横幅の長さＬ４同じ長さＬ３離れた位置に縁部１１と平行な仮想線４１を設定し、この仮想線４１上に基点３６，３７を設定している。

　また、右側面パネル３３に設定された基点３６，３７の位置は、左側面パネル３４に設定された基点３６，３７と同様に、胴部縦折罫線４の近傍に設定されおり、胴部縦折罫線４から縦方向シールパネル１０の横幅の長さＬ４と概ね同じ長さ離れている位置に設定されているが、この長さに限定されない。

　このように構成された第３例のブランク１によれば、背面パネル３５となる胴部パネル８に、胴部パネル５の縁部１１から縦方向シールパネル１０の横幅の長さＬ４同じ長さＬ３離れた位置に縁部１１と平行な仮想線４１を設定し、この仮想線４１上に基点３６，３７を設定しているので、胴部パネル５，６，７，８を胴部縦折線２，３，４から折り、縦方向シールパネル１０を胴部縦折線９から折って胴部パネル５の縁部１１に接合したとき、縦方向シールパネル１０と胴部パネル５の重なる部分に突出面部形成用折罫線３８が入らないことから、シールの一層の完全性が図れ、液漏れを生じる可能性をより確実に防止すことができる。
　その他の構成は第２例と同様である。

　図９～図１１は本発明に係るブランクの実施の形態の第４例を示すものであり、図９は第４例のブランクを示す平面図、図１０は図９に示すブランクで製造された液体用紙容器を示す右側面図、図１１は図１１０に示す液体用紙容器の背面図である。

　第４例に係るブランク１は第１例のブランク１と基本構成において変わるところはなく、第１例と同一の構成については同一の符号を付して説明する。

　第４例と第１例との違いは、注出口１０４の位置にあり、第３例では、ゲーブルトップ型の頂部１０２を形成する一対の頂面パネル１４，１５の何れか一方に注出口１０４となる後述する口栓１０７を取り付ける口栓取付穴４０が形成されており、第３例では頂面パネル１５に口栓取付穴４０が形成されている。したがって、第３例では、胴部パネル８が正面パネル３２を構成し、胴部パネル５が右側面パネル３３を構成し、胴部パネル７が左側面パネル３４を構成し、胴部パネル６が背面パネル３５を構成する。

　その他の構成は第１例と同一であり、第１例の説明を援用し、その説明を省略する。
　なお第４例では、基点３６，３７は第１例と同様に、胴部縦折罫線２，９上に設定されているが、これに限定されるものではなく、図２に示すように胴部縦折罫線２，９の近傍であってもよい。

　このように構成されたブランク１を用いた液体用紙容器１００は、以下のようにして製造される。
　先ず、縦方向シールパネル１０を胴部縦折線９から折って胴部パネル５の縁部１１に接合し、胴部パネル５，６，７，８を胴部縦折線２，３，４から折り、縦方向シールパネル１０を胴部縦折線９から折り、四角の筒状の胴部１０１を形成する筒状のブランク（図示せず。）に形成した後、頂面パネル１５に形成されている口栓取付穴４０に口栓１０７を取り付ける。
　以後は第１例と同一であり、第１例の説明を援用し、その説明を省略する。

　以上のように構成された第４例のブランク１の効果は第１例と同様なので、第１例の説明を援用し、その説明を省略する。

　図１２は本発明に係るブランクの実施の形態の第５例を示すものであり、図１２は第５例のブランクを示す平面図である。
　第５例に係るブランク１にあって、第４例と同一の構成については同一の符号を付して説明する。
　第５例と第４例との違いは、胴部パネル５，６，７，８に連設された頂面パネル１４，１５と側面パネル２０，２１の連設位置にある。

　第５例では、胴部パネル５，７の上端には、ゲーブルトップ型の頂部１０２を形成する、上部に外側トップシールパネル１２，１３を有し互いに対向する一対の頂面パネル１４，１５が頂部横折線１６，１７を介して連設され、また、胴部パネル６，８の上端には、頂面パネル１４，１５とともにゲーブルトップ型の頂部１０２を形成する、上部に内側トップシールパネル１８，１９を有し互いに対向する一対の側面パネル２０，２１が頂部横折線２２，２３を介して連設されている。

　第５例では、第４例と同様、ゲーブルトップ型の頂部１０２を形成する一対の頂面パネル１４，１５の何れか一方に注出口１０４となる後述する口栓１０６を取り付ける口栓取付穴４０が形成されており、第５例では第４例と同様に頂面パネル１５に口栓取付穴４０が形成されている。したがって、第５例では、胴部パネル７が正面パネル３２を構成し、胴部パネル８が右側面パネル３３を構成し、胴部パネル６が左側面パネル３４を構成し、胴部パネル５が背面パネル３５を構成する。
　なお、注出口１０４が側面パネル２０を開封して形成される場合は、側面パネル２０が連設される胴部パネル６が正面パネル３２となる。

　以上のように構成された第５例のブランク１の効果は第４例と同様なので、第４例の説明を援用し、その説明を省略する。

　図１３～図１５は本発明に係るブランクの実施の形態の第６例を示すものであり、図１３は第６例のブランクを示す平面図、図１４は図１３に示すブランクで製造された液体用紙容器を示す右側面図、図１５は図１４に示す液体用紙容器の背面図である。

　第６例に係るブランク１は第１例のブランク１と基本構成において変わるところはなく、第１例と同一の構成については同一の符号を付して説明する。
　第６例と第１例との違いは、右側面パネル３３および左側面パネル３４に形成された突出面部形成用折罫線３８の形状にある。

　その他の構成は第１例と同一であり、第１例の説明を援用し、その説明を省略する。
　第６例の突出面部形成用折罫線３８は、最大膨出位置を頂点Ｐとする２本の直線からなる略山形状に形成されている。
　なお第６例では、基点３６，３７は第１例と同様に、胴部縦折罫線２，９上に設定されているが、これに限定されるものではなく、図２に示すように胴部縦折罫線２，９の近傍であってもよい。

　このように構成された第６例のブランク１によれば、突出面部形成用折罫線３８は、２本の直線からなる略山形状に形成されているので、製造された液体用紙容器１００の右側面パネル３３および左側面パネル３４に形成された凹面部１０６の面が、突出面部形成用折罫線３８の最大膨出位置を境にして上下に傾斜した平面状に形成され、把持したとき指が掛かりがよく、把持した液体用紙容器１００が指から滑り落ちるといったことが効果的に防止できる。

　その他の効果は第１例と同様なので、第１例の説明を援用し、その説明を省略する。
　なお、第６例の突出面部形成用折罫線３８は、第２例乃至第５例の突出面部形成用折罫線３８に適用させることができる。

　図１６～図１８は本発明に係るブランクの実施の形態の第７例を示すものであり、図１６は第７例のブランクを示す平面図、図１７は図１６に示すブランクで製造された液体用紙容器を示す右側面図、図１８は図１７に示す液体用紙容器の背面図である。

　第７例に係るブランク１は第１例のブランク１と基本構成において変わるところはなく、第１例と同一の構成については同一の符号を付して説明する。
　第７例と第１例との違いは、胴部縦折罫線２，９の上下方向に設定した突出面部形成用折罫線３８の両端となる２つの基点３６，３７の位置にある。

　第７例では基点３６，３７は胴部縦折罫線２，９の上端と下端から離れた位置に設定されている。基点３６，３７はそれぞれ胴部縦折罫線２，９の上端と下端から、胴部縦折罫線２，９の上端から下端までの長さの３分の１～４分の１の長さで離れた位置に設定することが好ましい。基点３６，３７が胴部縦折罫線２，９の上端から下端までの長さの３分の１を超えると、充填された液体の圧力を受けによる右側面パネル３３および左側面パネル３４が突出面部形成用折罫線３８から山折れし難くなる。

　その他の構成は第１例と同一であり、第１例の説明を援用し、その説明を省略する。
　なお第７例では、基点３６，３７は第１例と同様に、胴部縦折罫線２，９上に設定されているが、これに限定されるものではなく、図２に示すように胴部縦折罫線２，９の近傍であってもよい。

　このように構成された第７例のブランク１によれば基点３６，３７は胴部縦折罫線２，９の上端と下端から離れた位置に設定されているので、製造された液体用紙容器１００の右側面パネル３３および左側面パネル３３に形成された凹面部１０６の面は、突出面部形成用折罫線３８の最大膨出位置を境にして上下に傾斜する面勾配が大きくなり、把持したとき指が掛かりがよく、把持した液体用紙容器１００が指から滑り落ちるといったことが効果的に防止できる。

　その他の効果は第１例と同様なので第１例を援用し、その説明を省略する。
　なお、第７例の突出面部形成用折罫線３８は、第２例乃至第５例の突出面部形成用折罫線３８に適用させることができる。

１　ブランク
２，３，４　胴部縦折線
５，６，７，８　胴部パネル
９　胴部縦折線
１０　縦方向シールパネル
１１　縁部
１２，１３　外側トップシールパネル
１４，１５　頂面パネル
１６，１７　頂部横折線
１８，１９　内側トップシールパネル
２０，２１　側面パネル
２２，２３　頂部横折線
２４，２５　底部横折線
２６，２７　底面パネル
２８，２９　内側パネル
３０，３１　底部横折線
３２　正面パネル
３３　右側面パネル
３４　左側面パネル
３５　背面パネル
３６，３７　基点
３８　出面部形成用折罫線
３９　横折罫線
４０　口栓取付穴
４１　仮想線
１００　液体用紙容器
１０１　胴部
１０２　頂部
１０３　底部
１０４　注出口
１０５　凸出面部
１０６　凹面部
１０７　口栓
Ｐ　頂点

Claims

　四角形の筒状の胴部を形成ものである胴部縦折罫線を介して連設された４つの胴部パネルと、ゲーブルトップ型の頂部を形成するものである前記胴部パネルの上端に頂部横折罫線を介して連設された互いに対向する一対の頂面パネルおよび前記一対の頂面パネルの間に位置して頂部横折罫線を介して連設された互いに対向する一対の側面パネルと、底部を形成するものである前記胴部パネルの下端に底部横折罫線を介して連設された互いに対向する一対の底面パネルおよび前記一対の底面パネルの間に位置して底部横折罫線を介して連設された互いに対向する一対の内面パネルと、を備えたゲーブルトップ型の液体用紙容器を製造するためのブランクであって、
　前記４つの胴部パネルのうち、前記頂部に設けられる注出口側に位置する胴部パネルを正面パネルとしたとき、右側面パネルおよび左側面パネルに、それぞれ背面パネル側の前記胴部縦折罫線上またはその近傍で前記胴部縦折罫線に沿って上下方向に設定した２つの基点に繋がり、前記胴部縦折罫線から前記右側面パネルおよび前記左側面パネルの横幅方向中央に向かって膨む形状を有し、山折れして前記右側面パネルおよび前記左側面パネルに突出面部を形成させる突出面部形成用折罫線が設けられていることを特徴とするブランク。
　前記突出面部形成用折罫線は、最大膨出位置を頂点とする略楕円弧状に形成されていることを特徴とする請求項１に記載のブランク。
　前記突出面部形成用折罫線は、最大膨出位置を頂点とする２本の直線部からなる略山形状に形成したことを特徴とする請求項１に記載のブランク。
　前記突出面部形成用折罫線の頂点は、前記胴部縦折罫線の上下方向に設定した２つの基点の中央に位置していることを特徴とする請求項２または３に記載のブランク。
　前記胴部縦折罫線の上下方向に設定した前記突出面部形成用折罫線の両端となる２つの基点は、前記胴部縦折罫線の上端と下端であることを特徴とする請求項１から４のいずれか１項に記載のブランク。
　請求項１～５のいずれか１項に記載のブランクを用いて製造されたことを特徴とする液体用紙容器。