WO2023032145A1

WO2023032145A1 - 処置装置、処置具操作デバイス、処置システムおよび処置具操作方法

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Publication number: WO2023032145A1
Application number: PCT/JP2021/032407
Authority: WO
Inventors: 英幸佐藤
Original assignee: オリンパス株式会社
Priority date: 2021-09-03
Filing date: 2021-09-03
Publication date: 2023-03-09
Also published as: US20240206710A1

Abstract

処置装置（１）は、処置具（２）と、長尺のガイドデバイス（２０）に接続され処置具（２）が挿入されるアウタチューブ（３）と、を備え、アウタチューブ（３）および処置具（２）が、アウタチューブ（３）の長手方向に相対移動可能であり、アウタチューブ（３）が、アウタチューブ（３）の長手方向の一部分から構成され、弛んだ状態に配置される弛み部（３ｂ）と、弛み部（３ｂ）の基端側に配置されアウタチューブ（３）内の処置具（２）に対してアウタチューブ（３）の長手方向に進退可能である可動部（３ａ）と、を有し、処置具（２）に対する可動部（３ａ）の進退によって弛み部（３ｂ）の弛み量が変化し、それにより、弛み部（３ｂ）よりも先端側に配置された処置具（２）の先端がアウタチューブ（３）の長手方向に移動する。

Description

処置装置、処置具操作デバイス、処置システムおよび処置具操作方法

　本発明は、処置装置、処置具操作デバイス、処置システムおよび処置具操作方法に関するものである。

　従来、内視鏡のチャネルを経由して体内に挿入され湾曲機能を有する処置具が知られている（例えば、特許文献１および２参照。）。処置具の基端部に設けられた操作部の操作によって処置具の先端部が湾曲し、処置具の基端部の進退によって処置具の先端が進退する。このような湾曲動作と進退動作との組み合わせによって、処置具の先端を所望の位置へ容易に移動させることができる。

特開２００９－１８９７０３号公報特開２０１３－５２２５８号公報

　特許文献１，２において、処置具の操作部の進退によって処置具の先端が進退するので、以下の問題が懸念される。すなわち、一人の操作者が処置具と他のデバイスの両方を操作する場合等、処置具の使用中に操作者が操作部から一時的に手を離すことがある。このような場合、操作部の位置が一定ではないので、操作部に再び手を配置するときに操作部の位置を確認する必要があり、煩わしい。

　本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、処置具の基端部に設けられた操作部を移動させることなく処置具の先端を進退させることができる処置装置、処置具操作デバイス、処置システムおよび処置具操作方法を提供することを目的とする。

　本発明の一態様は、長尺のガイドデバイスの長手方向に沿って処置具を体内に挿入する処置装置であって、処置具と、前記ガイドデバイスに接続され前記処置具が挿入されるアウタチューブと、を備え、前記アウタチューブおよび前記処置具が、前記アウタチューブの長手方向に相対移動可能であり、前記アウタチューブが、該アウタチューブの長手方向の一部分から構成され、弛んだ状態に配置される弛み部と、該弛み部の基端側に配置され前記アウタチューブ内の前記処置具に対して前記アウタチューブの長手方向に進退可能である可動部と、を有し、前記処置具に対する前記可動部の進退によって前記弛み部の弛み量が変化し、それにより、前記弛み部よりも先端側に配置された前記処置具の先端が前記アウタチューブの長手方向に移動する、処置装置である。

　本発明の他の態様は、長尺のガイドデバイスの長手方向に沿って体内に挿入される処置具を操作する処置具操作デバイスであって、前記ガイドデバイスに接続され前記処置具が挿入されるアウタチューブであって、該アウタチューブの長手方向の一部分から構成され、弛んだ状態に配置される弛み部と、該弛み部の基端側に配置され前記アウタチューブ内の前記処置具に対して前記アウタチューブの長手方向に進退可能である可動部と、を有するアウタチューブと、前記アウタチューブの前記可動部に接続され該可動部を前記アウタチューブの長手方向に操作する進退操作部と、前記処置具に分離可能に結合される結合部と、を備える処置具操作デバイスである。

　本発明の他の態様は、上記の処置装置と、該処置装置の前記アウタチューブが接続される長尺のガイドデバイスと、を備える、処置システムである。
　本発明の他の態様は、処置具の先端を進退させる処置具操作方法であって、前記処置具が挿入されるアウタチューブを長尺のガイドデバイスに接続する工程と、前記アウタチューブに弛み部を形成し、該弛み部が、前記アウタチューブの長手方向の一部分から構成され弛んだ状態に配置される、工程と、前記弛み部の基端側に配置される前記アウタチューブの可動部を、該アウタチューブ内の前記処置具に対して前記アウタチューブの長手方向に移動させる工程と、を含む方法である。

　本発明によれば、処置具の基端部に設けられた操作部を移動させることなく処置具の先端を進退させることができるという効果を奏する。

本発明の第１実施形態に係る処置装置および処置システムの全体構成図であり、処置具の先端が後退した状態を示す図である。本発明の第１実施形態に係る処置装置および処置システムの全体構成図であり、処置具の先端が前進した状態を示す図である。図１Ａおよび図１Ｂの処置装置の湾曲操作部および進退操作部の外観を示す斜視図である。図２の湾曲操作部および進退操作部の縦断面図であり、湾曲操作部が中立な状態を示す図である。図２の湾曲操作部および進退操作部の縦断面図であり、湾曲操作部が傾いた状態を示す図である。アウタチューブの基端部の進退による処置具の先端の進退を説明する図である。アウタチューブの基端部の進退による処置具の先端の進退を説明する図であり、アウタチューブの基端部が図４Ａの位置から後退した状態を示す図である。本発明の第１実施形態における処置具操作方法を示すフローチャートである。図１Ａおよび図１Ｂの処置装置および処置システムの変形例の全体構成図である。本発明の第２実施形態に係る処置装置の進退操作部の一構成例の部分断面図である。本発明の第２実施形態に係る処置装置の進退操作部の他の構成例の部分断面図である。本発明の第３実施形態に係る処置装置および処置システムの全体構成図である。図８の処置装置および処置システムの変形例の全体構成図である。本発明の第４実施形態に係る処置装置の全体構成図である。第１デバイスと第２デバイスとを結合する結合部の他の構成例の斜視図である。ロック状態の図１１Ａの結合部の斜視図である。図１０の処置装置の変形例の全体構成図である。進退操作部に効果器操作部を結合する結合部の一構成例の図である。本発明の第１実施形態に係る処置システムの他の変形例の部分構成図である。

（第１実施形態）
　本発明の第１実施形態に係る処置装置および処置システムについて図面を参照して説明する。
　図１Ａおよび図１Ｂに示されるように、本実施形態に係る処置システム１００は、内視鏡２０の長手方向に沿って処置具２を体内に挿入する内視鏡システムである。処置システム１００は、内視鏡（ガイドデバイス）２０と、内視鏡２０に外付けされる処置装置１とを備える。

　内視鏡２０は、肛門または口等の自然開口部から患者の体内に挿入される軟性内視鏡、腹腔鏡（硬性内視鏡）、あるいは医療用マニピュレータである。以降、内視鏡２０が軟性内視鏡の場合を例に説明する。内視鏡２０は、可撓性を有する長尺の挿入部２１と、挿入部２１の基端に接続され操作者によって把持される操作部２２（図８参照。）とを有する。挿入部２１は、挿入部２１の長手方向に交差する方向に湾曲可能な湾曲部２１ａを有し、操作部２２の操作によって湾曲部２１ａの湾曲が制御される。

　処置装置１は、長尺の処置具２と、処置具２が挿入されるアウタチューブ３と、アウタチューブ３を内視鏡２０に並列に接続する固定部４と、操作者によって操作され処置具２を進退させるための進退操作部５とを備える。
　処置具２は、可撓性を有する長尺のシャフト６と、シャフト６の先端側に配置された効果器７と、シャフト６の先端と効果器７との間に設けられた湾曲部８と、シャフト６の基端部に接続された湾曲操作部９と、シャフト６の内部を経由して湾曲操作部９と湾曲部８とを接続する１本以上の湾曲ワイヤ１０（図３Ａおよび図３Ｂ参照。）とを備える。

　シャフト６は、可撓性を有する管状かつ長尺のインナチューブから構成されている。１本以上の湾曲ワイヤ１０は、シャフト６の内部にシャフト６の長手方向に沿って配置され、各湾曲ワイヤ１０の先端は湾曲部８に固定され、各湾曲ワイヤ１０の基端は湾曲操作部９に固定されている。
　効果器７は、生体組織に作用する部分であり、例えば、針状電極等である。

　湾曲部８は、シャフト６の先端と効果器７の基端とを接続し、シャフト６の長手方向に交差する方向に湾曲可能である。本実施形態において、湾曲部８は、上、下、左および右の４方向に湾曲可能であり、湾曲部８を上、下、左および右にそれぞれ湾曲させるための４本の湾曲ワイヤ１０が設けられている。

　湾曲操作部９は、図２から図３Ｂに示されるように、ボール９ａと、ボール９ａを回転可能に支持するソケット９ｂと、固定部９ｃとを備える。図３Ａおよび図３Ｂは、アウタチューブ３およびシャフト６の長手軸に沿って切断した操作部５，９の縦断面図である。
　ボール９ａは、基端側部分が切り欠かれた部分球状であり、ソケット９ｂは、先端側部分が切り欠かれた部分球殻状である。ソケット９ｂは、ボール９ａを部分的に受け入れ、ボール９ａを任意の方向に回転可能に支持する。ソケット９ｂ内でのボール９ａの回転によって、ボール９ａおよび進退操作部５が一体的にソケット９ｂに対して傾く。

　シャフト６は、進退操作部５およびボール９ａを貫通し、ソケット９ｂに対して固定されている。４本の湾曲ワイヤ１０の基端部は、ボール９ａの内部においてシャフト６の外側へ引き出され、４本の湾曲ワイヤ１０の基端は、ソケット９ｂの所定の中心軸の回りに均等に間隔を空けた４つの位置においてソケット９ｂに固定されている。

　図３Ａに示されるように、ソケット９ｂ、ボール９ａおよび進退操作部５が一直線に配置されているとき、４本の湾曲ワイヤ１０に均等に張力が作用し、湾曲部８は、シャフト６の長手軸に沿って真っすぐ延びる。図３Ｂに示されるように、ソケット９ｂに対してボール９ａおよび進退操作部５が傾いているとき、４本の湾曲ワイヤ１０の一部が牽引されることによって、湾曲部８は傾き方向に対応する方向に湾曲する。例えば、ボール９ａが上に傾いたとき、下の湾曲ワイヤ１０が牽引されることによって湾曲部８は下に湾曲する。

　固定部９ｃは、湾曲操作部９の位置を床Ｆに対して固定するための部分である。固定部９ｃは、ソケット９ｂの基端側の外面から突出する部材であり、ソケット９ｂに固定されている。床Ｆに設置されたアームまたは台のような任意の固定部材１１によって固定部９ｃを保持することにより、湾曲操作部９が一定の位置に保持される。固定部材１１は、処置システム１００の一部として提供されてもよい。

　アウタチューブ３は、全長にわたって可撓性を有する長尺かつ管状の部材であり、柔軟に湾曲変形可能である。アウタチューブ３は、シャフト６、効果器７および湾曲部８の外径よりも大きな内径を有し、アウタチューブ３および該アウタチューブ３内の処置具２は、アウタチューブ３の長手方向に相対移動可能である。アウタチューブ３はシャフト６よりも短く、シャフト６の基端部および湾曲部８がアウタチューブ３の基端および先端から同時にそれぞれ突出することができる。また、後述するように、体外に配置されるアウタチューブ３の長手方向の一部分は、弛んだ状態に配置される弛み部３ｂを構成する。

　固定部４は、アウタチューブ３の先端部を、湾曲部２１ａよりも先端側に位置する挿入部２１の先端部に固定することによって、アウタチューブ３を挿入部２１に並列に接続し固定する部材である。固定部４によって固定された状態において、アウタチューブ３は、挿入部２１の先端から挿入部２１の長手方向に沿って基端側へ延びる。

　一構成例において、固定部４は、相互に並列に配置され固定部４をそれぞれ貫通する２つの穴４ａ，４ｂを有する。アウタチューブ３の先端部は、第１穴４ａ内に挿入され第１穴４ａの内面に固定されている。第２穴４ｂ内に挿入部２１の先端部を挿入することによって、固定部４を挿入部２１の先端部の外面に取り外し可能に固定することができる。固定部４は、第２穴４ｂの内面と挿入部２１の外面との間の摩擦によって挿入部２１の先端部に固定される。

　進退操作部５は、アウタチューブ３の基端部（可動部）３ａに接続され、湾曲操作部９の先端側に配置されている。進退操作部５は、アウタチューブ３の長手方向に配置された筒状の固定部材５ａと、基端部３ａに固定され固定部材５ａに対してアウタチューブ３の長手方向に移動可能である操作部材５ｂとを有する。

　固定部材５ａの基端はボール９ａに固定され、処置具２のシャフト６は、固定部材５ａ内を貫通し湾曲操作部９まで延びている。基端部３ａは、固定部材５ａの先端側から固定部材５ａ内に挿入され、固定部材５ａ内において長手方向に移動可能である。固定部材５ａには、長手方向に延びるスロット５ｃが形成されている。
　操作部材５ｂは、スロット５ｃを経由して固定部材５ａの外側へ突出し、スロット５ｃ内を前進位置と後退位置との間で長手方向に移動可能である。操作者は、操作部材５ｂを長手方向に進退させることによって、基端部３ａをシャフト６および湾曲操作部９に対して進退させることができる。

　処置装置１の使用時、アウタチューブ３は、自然開口部から患者の体内に挿入され、自然開口部においてアウタチューブ３は固定される。図１Ａおよび図４Ａに示されるように、固定部材１１を自然開口部に対して適切な位置に設置することによって、自然開口部と進退操作部５の先端（具体的には固定部材５ａの先端）との間に配置されるアウタチューブ３の体外部分は、弛んだ状態に配置され弛み部３ｂを形成する。図１Ｂおよび図４Ｂに示されるように、操作部材５ｂの操作による基端部３ａの進退によって、自然開口部と進退操作部５の先端との間の弛み部３ｂの長さＬ（Ｌ１，Ｌ２）を示す弛み量が変化し、それにより処置具２の先端が進退する。

　具体的には、図１Ａおよび図４Ａに示されるように、操作部材５ｂが前進位置に配置されているとき、処置具２の先端は初期位置に配置される。初期位置は、例えば、長手方向においてアウタチューブ３の先端と同一位置、または、アウタチューブ３の先端よりもわずかに引っ込んだ位置である。
　図１Ｂおよび図４Ｂに示されるように、操作部材５ｂが前進位置から後退位置へ向かって後退することによって、弛み部３ｂの弛み量が減少し、それにより、処置具２の先端が初期位置から前進しアウタチューブ３の先端から突出する。

　より具体的には、区間Ｉにおいて、シャフト６の長さは弛み量に関わらず一定であり、区間ＩＩＩにおいて、シャフト６の長さは、アウタチューブ３の長さと等しく、弛み量に関わらず一定である。一方、区間ＩＩにおいて、シャフト６の長さは、アウタチューブ３の長さと等しく、弛み量の変化によってアウタチューブ３の長さと共に変化する。ここで、シャフト６の基端の位置は固定されているので、区間ＩＩにおけるシャフト６の長さの変化量だけシャフト６の先端がアウタチューブ３に対して移動する。
　区間Ｉは、シャフト６の基端と進退操作部５の先端との間の区間であり、区間ＩＩは、進退操作部５と自然開口部との間の区間であり、区間ＩＩＩは、自然開口部とアウタチューブ３の先端との間の区間である。

　操作部材５ｂの操作による処置具２の先端の移動量Δｄは、弛み部３ｂの弛み量の変化量、すなわち操作部材５ｂの移動量Δｄと等しく、下式で表される。
　Δｄ＝｜Ｌ１－Ｌ２｜
　Ｌ１は、操作部材５ｂが移動する前の弛み部３ｂの長さであり、Ｌ２は、操作部材５ｂが移動した後の弛み部３ｂの長さである。したがって、弛み部３ｂの弛み量は、処置具２の先端の所望の移動量（所定の移動量）以上に調整される。

　操作部材５ｂの操作による処置具２の先端の最大移動量は、操作部材５ｂのストローク（前進位置と後退位置との間の距離）Ｓによって決まり、処置具２の種類等に応じて適宜設定される。例えば、ストロークＳは、３０ｍｍ～４０ｍｍである。操作部材５ｂが前進位置に配置されているときに弛み部３ｂの弛み量が処置具２の先端の最大移動量以上となるように、弛み部３ｂの弛みが調整される。

　次に、処置装置１および処置システム１００を使用した処置具２の操作方法について説明する。
　図５に示されるように、本実施形態に係る処置具操作方法は、ステップＳ１～Ｓ４を含む。
　まず、術者または介助者等の操作者は、アウタチューブ３の先端部を固定部４によって内視鏡２０の挿入部２１の先端部に固定することによって、処置具２が挿入されたアウタチューブ３を挿入部２１に並列に接続する（ステップＳ１）。

　次に、操作者は、挿入部２１をアウタチューブ３と一緒に肛門等の自然開口部から患者の体内に挿入する（ステップＳ２）。これにより、処置具２は、挿入部２１の長手方向に沿って体内に挿入される。
　次に、操作者は、アウタチューブ３の体外部分に弛み部３ｂを形成する（ステップＳ３）。具体的には、湾曲操作部９を保持する固定部材１１を、自然開口部と進退操作部５の先端との間に配置されるアウタチューブ３の部分３ｂが弛んだ状態となる位置に設置する。

　次に、操作者は、弛み部３ｂの基端側に配置される操作部５，９を操作することによって、体内に配置された処置具２の先端を操作する。
　具体的には、処置具２の先端を前進させたいとき、操作者は、操作部材５ｂを後退位置へ向かって移動させることによってアウタチューブ３の基端部３ａを後退させる（ステップＳ４）。基端部３ａの後退によって弛み部３ｂの弛み量が減少し、それにより、処置具２の先端は前進してアウタチューブ３の先端から突出する。突出した処置具２の先端は、内視鏡２０の視野内に配置され、内視鏡画像によって観察することができる。

　挿入部２１の先端から湾曲部８が突出した状態において、操作者は、ボール９ａを進退操作部５と一緒にいずれかの方向に傾けることによって、湾曲部８を湾曲させて処置具２の先端を処置具２の径方向に移動させることができる。
　処置具２の先端を後退させたいとき、操作者は、操作部材５ｂを前進位置へ向かって移動させることによってアウタチューブ３の基端部３ａを前進させる（ステップＳ４）。基端部３ａの前進によって弛み部３ｂの弛み量が増加し、それにより、処置具２の先端は後退してアウタチューブ３内へ引っ込む。

　ここで、一人の操作者が処置具２と内視鏡２０の両方を片手のみで操作する場合等、操作者が処置中に操作部５，９から手を一時的に離し、その後に操作部５，９を再び操作することがある。本実施形態によれば、処置具２に対するアウタチューブ３の基端部３ａの移動によって、弛み部３ｂよりも先端側に配置された処置具２の先端が進退し、操作部５，９の全体の位置は一定に維持される。すなわち、操作部５，９を移動させることなく処置具２の先端を進退させることができ、操作部５，９が常に同じ位置に配置されるので、操作者は、操作部５，９の位置を確認することなく操作部５，９に手を容易に再び配置することができる。

　さらに、処置具２の基端側の操作部全体の進退によって処置具２の先端が進退する構造の場合、以下の不都合も生じ得る。
　すなわち、操作部および該操作部に接続されているコード類が移動するので、操作部およびコード類が周囲の機器等と干渉する可能性がある。
　また、操作者が不注意により操作部にぶつかる等して処置具の基端部が意図せずに長手方向に移動したときに、処置具の先端も意図せずに移動し、例えば処置具の先端が内視鏡の先端から意図せずに突出してしまう可能性がある。

　本実施形態によれば、処置具２の操作中、操作部５，９及びコード類は静止した状態に保たれるので、操作部５，９およびコード類が周囲の物体に干渉することを防止することができる。
　また、操作部５，９の全体の進退によって弛み部３ｂの弛み量は変化しない。したがって、操作者が誤って操作部５，９に接触する等して操作部５，９が移動したとしても、操作部材５ｂが動作しないため、処置具２の先端は進退することなく同一位置に維持される。これにより、処置具２の先端の意図しない進退を防止することができる。

　また、硬質な進退操作部５の長さは、操作部材５ｂのストロークＳよりも幾分長い長さで足りる。したがって、コンパクトな進退操作部５を実現することができる。
　また、ボール９ａを支持するソケット９ｂの位置および姿勢が固定部材１１によって固定されているので、ボール９ａの傾き方向と湾曲部８の湾曲方向との対応関係が一定に維持される。したがって、操作者は、湾曲操作部９によって湾曲部８を直感的に操作することができる。

　本実施形態において、固定部４が、アウタチューブ３の先端部を内視鏡２０の挿入部２１の先端部に固定することとしたが、これに代えて、挿入部２１の他の部分にアウタチューブ３を固定してもよい。
　例えば、固定部４は、湾曲部２１ａの基端側においてアウタチューブ３を固定してもよい。この構成によれば、処置具２の先端の位置を維持しながら内視鏡２０の湾曲部２１ａを湾曲させることができる。

　本実施形態において、処置具２が、先端に効果器７を有することとしたが、処置具２は必ずしも効果器７を有していなくてもよい。例えば、処置具２は、シャフト６を構成するインナチューブの内部を経由して水、薬剤またはガス等の流体を供給または排出する器具であってもよい。

　本実施形態において、効果器７が、機械的に動く可動部７ａを有する場合、図６に示されるように、処置具２が、可動部７ａを操作するための効果器操作部１２をさらに備えていてもよい。例えば、可動部７ａは、相互に開閉可能である複数の把持部材である。
　この場合、処置具２は、効果器操作部１２からシャフト６内を通って効果器７まで延び効果器操作部１２と可動部７ａとを接続する駆動ワイヤ１３をさらに備える。操作者によって効果器操作部１２に操作が加えられることによって（例えば、効果器操作部１２のハンドルが揺動させられることによって）、駆動ワイヤ１３が牽引または送出され、それにより可動部７ａが動く。

　効果器操作部１２は、進退操作部５に取り付けられていることが好ましい。この構成によれば、操作者は、処置具２の先端の進退操作、湾曲部８の湾曲操作および可動部７ａの操作を、片手のみを使用して行うことができる。

　本実施形態において、操作部５，９の位置が、固定部材１１によって床Ｆに対して固定されることとしたが、これに代えて、操作部５，９は、他の物体に対して固定されてもよい。
　一変形例において、操作部５，９は、湾曲操作部９を把持する術者または介助者等の操作者の片手によって固定されてもよい。この場合、進退操作部５は、湾曲操作部９を把持する片手（例えば左手）とは反対の手（例えば右手）によって操作される。

　他の変形例において、操作部５，９は、内視鏡２０の挿入部２１または操作部２２に固定されてもよい。
　挿入部２１に固定される操作部５，９は、処置具２と挿入部２１の両方を操作するのに好適である。操作部５，９が挿入部２１に配置されることによって、挿入部２１の進退およびねじりの操作と、処置具２の操作の両方を片手で容易に行うことができる。
　操作部２２に固定される操作部５，９は、処置具２と、内視鏡２０のチャネル２３（図８参照。）内に挿入された他の処置具との両方を操作するのに好適である。他の処置具は、操作部２２に開口する入口２３ａからチャネル２３内に挿入される。湾曲操作部９が操作部２２に配置されることによって、処置具２と他の処置具の両方を片手で容易に操作することができる。

（第２実施形態）
　次に、本発明の第２実施形態に係る処置装置および処置システムについて図面を参照して説明する。
　本実施形態に係る処置システムは、進退操作部５が逆転機構１４をさらに備える点において、第１実施形態と相違する。本実施形態において、第１実施形態と相違する点について説明し、第１実施形態と共通の構成については同一の符号を付して説明を省略する。

　本実施形態に係る処置システムは、内視鏡２０と処置装置１とを備える内視鏡システムである。
　処置装置１は、処置具２と、アウタチューブ３と、固定部４と、アウタチューブ３の基端部３ａに接続された進退操作部５１とを備える。
　図７Ａおよび図７Ｂに示されるように、進退操作部５１は、固定部材５ａと、操作部材５ｂと、操作部材５ｂの移動方向とは逆方向に基端部３ａを移動させる逆転機構１４とを備える。

　本実施形態において、操作部材５ｂは、逆転機構１４によって基端部３ａと接続されている。
　逆転機構１４は、操作部材５ｂの移動を逆方向の移動に変換し、逆方向の移動を基端部３ａに伝達する。これにより、逆転機構１４は、操作部材５ｂが前進したときに基端部３ａを後退させ、操作部材５ｂが後退したときに基端部３ａを前進させる。

　図７Ａおよび図７Ｂは、逆転機構１４の構成例を示している。
　図７Ａの逆転機構１４はリンク機構からなる。具体的には、この逆転機構１４は、回転軸１４２回りに回転可能に固定部材５ａに支持されたリンク１４１を有する。リンク１４１の一端は、支持軸１４３回りに回転可能に操作部材５ｂに連結され、リンク１４１の他端は、基端部３ａに固定された可動部材１４５に、支持軸１４４回りに回転可能に連結される。回転軸１４２はリンク１４１の長手方向の中心に配置され、軸１４２，１４３，１４４は、操作部材５ｂとアウタチューブ３との配列方向（図７Ａの上下縦方向）および操作部材５ｂの移動方向（図７Ａの横方向）の両方に直交する方向に延びる。前記配列方向における操作部材５ｂとアウタチューブ３との間の距離を一定に保つために、支持軸１４３，１４４は、リンク１４１の両端部に形成された長穴１４１ａ，１４１ｂ内を移動可能である。

　図７Ｂの逆転機構１４はラックアンドピニオンからなる。具体的には、この逆転機構１４は、操作部材５ｂに固定された第１ラック１４６と、アウタチューブ３の基端部３ａに固定された第２ラック１４７と、回転軸１４９回りに回転可能に固定部材５ａに支持され両方のラック１４６，１４７に噛み合うピニオン１４８とを備える。回転軸１４９は、操作部材５ｂとアウタチューブ３との配列方向（図７Ｂの上下縦方向）および操作部材５ｂの移動方向（図７Ｂの横方向）の両方に直交する方向に延びる。

　本実施形態によれば、進退操作部５に逆転機構１４が設けられていることによって、操作部材５ｂの移動方向と処置具２の先端の移動方向とが一致する。すなわち、操作部材５ｂの前進によって処置具２の先端が前進し、操作部材５ｂの後退によって処置具２の先端が後退する。したがって、操作者は、処置具２の先端をより直感的に操作することができる。
　本実施形態のその他の作用および効果は、第１実施形態と同じであるので、説明を省略する。

　本実施形態において、第１実施形態において説明した変形例を適用することができる。
　すなわち、固定部４は、内視鏡２０の、挿入部２１の先端部以外の部分にアウタチューブ３を固定してもよい。
　処置具２は、効果器７を有していなくてもよい。
　効果器７が可動部７ａを有する場合、処置具２は効果器操作部１２をさらに備えてもよく、効果器操作部１２は進退操作部５に取り付けられていてもよい。
　湾曲操作部９は、操作者の手、挿入部２１または操作部２２等、床Ｆ以外の物体に対して固定されてもよい。

（第３実施形態）
　次に、本発明の第３実施形態に係る処置装置および処置システムについて図面を参照して説明する。
　図８に示されるように、本実施形態に係る処置システム２００は、アウタチューブ３が内視鏡２０のチャネル２３に直列に接続される点において、第１実施形態と相違する。本実施形態において、第１実施形態と相違する点について説明し、第１実施形態と共通の構成については同一の符号を付して説明を省略する。

　処置システム２００は、内視鏡２０と処置装置１０１とを備える内視鏡システムである。
　内視鏡２０は、挿入部２１を該挿入部２１の長手方向に貫通し処置具２が挿入されるチャネル２３を有する。チャネル２３は、操作部２２に設けられた入口２３ａから挿入部２１の先端面に設けられた出口まで延びる。

　処置装置１０１は、処置具２と、アウタチューブ３と、アウタチューブ３を内視鏡２０のチャネル２３に直列に接続する固定部４１と、進退操作部５とを備える。
　固定部４１は、例えば、アウタチューブ３の先端に固定され入口２３ａ内に圧入可能な筒状の部材である。シャフト６は、進退操作部５およびアウタチューブ３の内部を通り、固定部４１の先端から延びる。

　処置具２を効果器７側からチャネル２３内に挿入し固定部４１を入口２３ａ内に圧入することによって、アウタチューブ３の先端をチャネル２３の基端の入口２３ａに接続および固定し、処置装置１０１を内視鏡２０に装着することができる。アウタチューブ３はシャフト６よりも十分に短く、処置具２の湾曲部８が挿入部２１の先端から突出し、かつ、シャフト６の基端部がアウタチューブ３の基端から突出する長さを有する。
　本実施形態において、アウタチューブ３の全体が体外に配置され、弛み部３ｂは、固定部４１の基端と進退操作部５の先端との間の部分から形成される。

　次に、処置装置１０１および処置システム２００を使用した処置具２の操作方法について説明する。
　まず、操作者は、挿入部２１を自然開口部から患者の体内に挿入する。
　次に、操作者は、処置具２を先端側からチャネル２３内に挿入し、アウタチューブ３の先端部を固定部４によってチャネル２３の入口２３ａに固定することによって、アウタチューブ３を挿入部２１に直列に接続する。これにより、処置具２は、挿入部２１の長手方向に沿って体内に挿入される。

　次に、操作者は、アウタチューブ３に弛み部３ｂを形成する。具体的には、湾曲操作部９を保持する固定部材１１（図示略）を、固定部４１の基端と進退操作部５の先端との間に配置されるアウタチューブ３の部分３ｂが弛んだ状態となる位置に設置する。
　次に、操作者は、弛み部３ｂの基端側に配置される操作部５，９を操作することによって、体内に配置された処置具２の先端を操作することができる。
　本実施形態のその他の作用および効果は、第１実施形態と同じであるので、説明を省略する。

　本実施形態において、処置システム２００が、ガイドデバイスとして内視鏡２０を備えることとしたが、これに代えて、処置システム２００が、処置具２を体内に導入するための他のガイドデバイスを備え、アウタチューブ３が、他のガイドデバイスに直列に接続されてもよい。

　図９は、処置装置１０１を腹腔鏡手術に使用されるトロカール（ガイドデバイス）３０に適用した例を示している。トロカール３０は、長尺の筒状の部材であり、トロカール３０を長手方向に貫通し処置具２が挿入されるチャネル３０ａを有し、体壁Ａを貫通して腹腔Ｂ内に挿入される。固定部４１は、アウタチューブ３の先端をトロカール３０の基端に接続し固定する。この変形例において、アウタチューブ３の長手方向の途中位置がもう１つの固定部材１７によって床Ｆに対して固定され、進退操作部５の先端と固定部材１７との間の任意の位置に弛み部３ｂが設けられる。

　本実施形態において、第１実施形態において説明した変形例を適用することができる。
　すなわち、処置具２は、効果器７を有していなくてもよい。
　効果器７が可動部７ａを有する場合、処置具２は効果器操作部１２をさらに備えてもよく、効果器操作部１２は進退操作部５に取り付けられていてもよい。
　湾曲操作部９は、操作者の手等、床Ｆ以外の物体に対して固定されてもよい。

（第４実施形態）
　次に、本発明の第４実施形態に係る処置装置および処置システムについて図面を参照して説明する。
　図１０に示されるように、本実施形態に係る内視鏡システムは、処置装置１０２が相互に分離した２つのデバイス１０２Ａ，１０２Ｂを備える点において、第１実施形態と相違する。本実施形態において、第１実施形態と相違する点について説明し、第１実施形態と共通の構成については同一の符号を付して説明を省略する。

　本実施形態に係る処置システムは、内視鏡２０（図示略）と、内視鏡２０に外付けされる処置装置１０２とを備える内視鏡システムである。
　処置装置１０２は、第１デバイス１０２Ａと、第２デバイス１０２Ｂと、第１デバイス１０２Ａと第２デバイス１０２Ｂとを分離可能に結合する結合部１５１，１５２とを備える。第１デバイス１０２Ａは、アウタチューブ３、固定部４および進退操作部５を有する。第２デバイス１０２Ｂは、処置具２を有する。

　第１結合部１５１は進退操作部５に設けられ、第２結合部１５２は湾曲操作部９に設けられ、結合部１５１，１５２は、相互に結合および分離が可能である。処置具２を、第１デバイス１０２Ａの基端側から進退操作部５およびアウタチューブ３内に挿入し、第２結合部１５２を第１結合部１５１に結合することによって、進退操作部５および湾曲操作部９が長手方向に相対移動しないようにロックされ２つのデバイス１０２Ａ，１０２Ｂが一体に組み立てられる。一体に組み立てられた状態において、進退操作部５の操作部材５ｂの進退によって、処置具２の先端を進退させることができる。

　一構成例において、第１結合部１５１は、内面に雌ねじを有する円環状の部材であり、固定部材５ａの基端面に開口し軸部９ｄが挿入される穴の内面に設けられる。第２結合部１５２は、第１結合部１５１の雌ねじと締結される雄ねじを外面に有する円環状の部材であり、ボール９ａの先端面から突出し固定部材５ａの穴内に挿入される軸部９ｄの外面に設けられる。

　図１１Ａおよび図１１Ｂは、結合部１５１，１５２の他の構成例を示している。この構成例において、第１結合部１５１は、内面にキー溝１５ａを有する円環状の部材であり、固定部材５ａの基端面の穴の内面に設けられる。第２結合部１５２は、キー溝１５ａ内を通過可能なキー１５ｂを有する柱状の部材であり、ボール９ａの先端面または軸部９ｄに固定される。キー１５ｂがキー溝１５ａを通り越すまで第１結合部１５１内に第２結合部１５２を挿入し、その後、第２結合部１５２を第１結合部１５１に対して略９０°回転させることによって、第１結合部１５１および第２結合部１５２は、長手方向に相対移動しないようにロックされる。

　本実施形態によれば、処置具２を有する第２デバイス１０２Ｂが、アウタチューブ３、固定部４および進退操作部５を有する第１デバイス１０２Ａとは別体である。したがって、第２デバイス１０２Ｂを異なる形態の処置具２を有する他の第２デバイス１０２Ｂに交換することができる。例えば、効果器７の有無、効果器７の種類および湾曲部８の湾曲特性等において異なる複数の第２デバイス１０２Ｂが用意され、操作者は、複数の第２デバイス１０２Ｂの中から、使用する第２デバイス１０２Ｂを選択することができる。
　本実施形態のその他の作用および効果は、第１実施形態と同じであるので、説明を省略する。

　本実施形態において、第１デバイス１０２Ａが、処置具操作デバイスとして単体で提供され、任意の処置具２と組み合わせて使用されてもよい。この場合、第１デバイス１０２Ａは、結合部１５１に代えて、任意の処置具２を第１デバイス１０２Ａに結合および分離可能である他の結合部を備えていてもよい。

　図１２に示されるように、処置具２が効果器操作部１２を備える場合、処置装置１０２は、第１デバイス１０２Ａの進退操作部５に第２デバイス１０２Ｂの効果器操作部１２を分離可能に結合する結合部１６１，１６２をさらに備えていてもよい。第１結合部１６１は進退操作部５に設けられ、第２結合部１６２は効果器操作部１２に設けられ、結合部１６１，１６２は、相互に結合および分離が可能である。
　第１デバイス１０２Ａと第２デバイス１０２Ｂとを一体に組み立て、効果器操作部１２を結合部１６１，１６２によって進退操作部５に取り付けることによって、操作者は、処置具２の先端の進退操作、湾曲部８の湾曲操作および可動部７ａの操作を、片手のみを使用して行うことができる。

　図１３は、結合部１６１，１６２一構成例を示している。第２結合部１６２は直線状のレール１６２ａを有し、第１結合部１６１は、レール１６２ａ内を移動可能なスライダ１６１ａを有する。また、スライダ１６１ａには、ばねのような弾性部材によってスライダ１６１ａの外面から突出する方向に付勢された凸部１６１ｂが設けられ、レール１６２ａには、凸部１６１ｂを受け入れる凹部（図示略）が設けられている。

　レール１６２ａ内にスライダ１６１ａを挿入し、進退操作部５に対して効果器操作部１２を所定の位置までスライドさせたとき、凸部１６１ｂが凹部に嵌ることによって進退操作部５と効果器操作部１２とが相互に動かないようにロックされる。これにより、進退操作部５に効果器操作部１２を取り付けることができる。
　第１結合部１６１には取り外しボタン１６１ｃが設けられ、ボタン１６１ｃの押下によって、凸部１６１ｂが弾性部材の付勢力に抗して引っ込む。したがって、ボタン１６１ｃを押下しながら進退操作部５に対して効果器操作部１２をスライドさせることによって、進退操作部５から効果器操作部１２を取り外すことができる。

　上記第１から第４の実施形態において、図１４に示されるように、処置システム１００，２００は、体外においてアウタチューブ３の長手方向の途中位置を床Ｆに対して固定するもう１つの固定部材１７をさらに備えていてもよい。
　図１４には、第１実施形態の処置システム１００に固定部材１７を適用した例を示している。本変形例において、アウタチューブ３の、進退操作部５の先端と固定部材１７との間の部分が弛んだ状態に配置され弛み部３ｂを形成する。

　上記第１から第４実施形態において、湾曲操作部９が、先端側にボール９ａを有し、ボール９ａと一体的に進退操作部５も傾くように構成されていることとしたが、湾曲操作部９の構成はこれに限定されるものではなく、適宜変更可能である。
　例えば、湾曲操作部９が基端側にボール９ａを有し、先端側のソケット９ｂに対して進退操作部５の固定部材５ａが固定されていてもよい。この場合、ボール９ａの傾きに関わらず進退操作部５の姿勢は一定に維持される。

　上記第１から第４実施形態において、アウタチューブ３の可動部が、アウタチューブ３の基端部３ａであることとしたが、可動部は、基端部３ａに限られるものではなく、弛み部３ｂの基端側に配置されるアウタチューブ３の任意の部分であってもよい。
　弛み部３ｂの基端側に配置される任意の部分の進退によって、弛み部３ｂの弛み量は変化する。したがって、基端部３ａ以外の任意の部分も可動部として機能させることができる。

　上記第１から第４実施形態において、アウタチューブ３が全長にわたって可撓性を有することとしたが、これに代えて、アウタチューブ３が長手方向の一部分においてのみ可撓性を有し、アウタチューブ３の他の部分は硬性であってもよい。弛み部３ｂは、可撓性を有する部分に形成される。この場合、アウタチューブ３の体外に配置される部分が可撓性を有し、弛み部３ｂは体外に形成されることが好ましい。

　上記第１から第４実施形態は、適宜組み合わせて実施することができる。
　例えば、第３および第４実施形態において、第２実施形態の逆転機構１４を有する進退操作部を採用してもよい。また、第３実施形態において、操作部５，９に結合部１５１，１５２を追加し、処置装置１０１を、結合部１５１，１５２によって結合および分離可能な２つのデバイスからなる構成としてもよい。

１，１０１，１０２　処置装置
２　処置具
３　アウタチューブ
３ａ　基端部（可動部）
３ｂ　弛み部
４　固定部
５，５１　進退操作部
５ａ　固定部材
５ｂ　操作部材
７　効果器
１１，１７　固定部材
１２　効果器操作部
１４　逆転機構
１５１，１５２，１６１，１６２　結合部
２０　内視鏡（ガイドデバイス）
２１ａ　湾曲部
３０　トロカール（ガイドデバイス）
２３，３０ａ　チャネル
１００，２００　処置システム

Claims

　長尺のガイドデバイスの長手方向に沿って処置具を体内に挿入する処置装置であって、
　処置具と、
　前記ガイドデバイスに接続され前記処置具が挿入されるアウタチューブと、を備え、
　前記アウタチューブおよび前記処置具が、前記アウタチューブの長手方向に相対移動可能であり、
　前記アウタチューブが、
　該アウタチューブの長手方向の一部分から構成され、弛んだ状態に配置される弛み部と、
　該弛み部の基端側に配置され前記アウタチューブ内の前記処置具に対して前記アウタチューブの長手方向に進退可能である可動部と、を有し、
　前記処置具に対する前記可動部の進退によって前記弛み部の弛み量が変化し、それにより、前記弛み部よりも先端側に配置された前記処置具の先端が前記アウタチューブの長手方向に移動する、処置装置。
　前記弛み部の前記弛み量が、前記処置具の先端の所定の移動量以上である、請求項１に記載の処置装置。
　前記ガイドデバイスが、内視鏡であり、
　前記アウタチューブを前記内視鏡に取り外し可能に固定する固定部をさらに備え、
　前記固定部が、前記内視鏡の湾曲部の先端側または基端側において、前記アウタチューブを前記内視鏡に並列に固定する、請求項１または請求項２に記載の処置装置。
　前記ガイドデバイスが、前記処置具が挿入されるチャネルを有する内視鏡またはトロカールであり、
　前記アウタチューブの先端を、前記内視鏡または前記トロカールの前記チャネルの入口に取り外し可能に固定する固定部をさらに備える、請求項１または請求項２に記載の処置装置。
　前記アウタチューブの前記可動部に接続され該可動部を前記アウタチューブの長手方向に操作する進退操作部をさらに備える、請求項１から請求項４のいずれかに記載の処置装置。
　前記進退操作部が、
　操作者によって前記アウタチューブの長手方向に操作される操作部材と、
　該操作部材と前記可動部とを接続し、前記操作部材の移動方向とは逆方向に前記可動部を移動させる逆転機構と、を有する請求項５に記載の処置装置。
　前記進退操作部に取り付けられ、前記処置具の効果器を操作する効果器操作部をさらに備える、請求項５または請求項６に記載の処置装置。
　前記アウタチューブおよび前記進退操作部を有する第１デバイスと、
　前記処置具を有する第２デバイスと、
　前記第１デバイスと前記第２デバイスとを分離可能に相互に結合する結合部と、を備える、請求項５または請求項６に記載の処置装置。
　前記処置具の効果器を操作する効果器操作部をさらに備え、
　該効果器操作部が、前記進退操作部に着脱可能である、請求項８に記載の処置装置。
　前記アウタチューブの体外部分の長手方向の途中位置を保持し床に対して固定する固定部材をさらに備え、
　前記弛み部が、前記可動部と前記固定部材との間に設けられている、請求項１から請求項９のいずれかに記載の処置装置。
　長尺のガイドデバイスの長手方向に沿って体内に挿入される処置具を操作する処置具操作デバイスであって、
　前記ガイドデバイスに接続され前記処置具が挿入されるアウタチューブであって、該アウタチューブの長手方向の一部分から構成され、弛んだ状態に配置される弛み部と、該弛み部の基端側に配置され前記アウタチューブ内の前記処置具に対して前記アウタチューブの長手方向に進退可能である可動部と、を有するアウタチューブと、
　前記アウタチューブの前記可動部に接続され該可動部を前記アウタチューブの長手方向に操作する進退操作部と、
　前記処置具に分離可能に結合される結合部と、を備える処置具操作デバイス。
　請求項１から請求項１０のいずれかに記載の処置装置と、
　該処置装置の前記アウタチューブが接続される長尺のガイドデバイスと、を備える、処置システム。
　処置具の先端を進退させる処置具操作方法であって、
　前記処置具が挿入されるアウタチューブを長尺のガイドデバイスに接続する工程と、
　前記アウタチューブに弛み部を形成し、該弛み部が、前記アウタチューブの長手方向の一部分から構成され弛んだ状態に配置される、工程と、
　前記弛み部の基端側に配置される前記アウタチューブの可動部を、該アウタチューブ内の前記処置具に対して前記アウタチューブの長手方向に移動させる工程と、を含む方法。