WO2022239840A1 - 植物保護能を有する微生物の保存 - Google Patents

植物保護能を有する微生物の保存 Download PDF

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良典 水井
彰彦 伊藤
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    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
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    • A01N63/27Pseudomonas
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    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N1/00Microorganisms, e.g. protozoa; Compositions thereof; Processes of propagating, maintaining or preserving microorganisms or compositions thereof; Processes of preparing or isolating a composition containing a microorganism; Culture media therefor
    • C12N1/04Preserving or maintaining viable microorganisms

Definitions

  • the dried cells of the present invention contain microorganisms.
  • the microorganism is not particularly limited as long as it has plant protection ability.
  • the term "having a plant-protecting ability” means having actions such as control of plant diseases, extermination of pests, weed control, and regulation of plant growth.
  • Plant diseases include canker, perforating bacterial disease, soft rot, bacterial spot, bacterial black spot, bacterial wilt, bacterial brown spot, bacterial stem, rice wilt, bacterial seedling blight, Examples include leaf blight, rot, black rot, fire blight, powdery mildew, downy mildew, late blight and the like.

Abstract

本発明は、植物保護能を有する微生物の生存率が高い乾燥菌体およびそれの製造方法、ならびに前記乾燥菌体を含有する農薬製剤組成物およびそれを施用することを含む植物病害防除方法を提供することである。 本発明の乾燥菌体は、植物保護能を有する微生物を主に含有し、粉砕菌体全質量に対し、粒径100μm以上の粒子を80質量%以上含有する。 上記乾燥菌体は、植物保護能を有する微生物を液体状培地において培養する工程、それを凍結乾燥させる工程、得られた物を粉砕する工程、及び粉砕物を篩分けして篩下を除去する工程を含む方法により製造される。 本発明の乾燥菌体は、保存安定性及び分散性にも優れ、植物保護能を有する微生物の生存率が高い。

Description

植物保護能を有する微生物の保存
 本発明は、植物保護能を有する微生物の保存に関する。より詳細に、本発明は、植物保護能を有する微生物の生存率が高い乾燥菌体およびそれの製造方法、ならびに前記乾燥菌体を含有する農薬製剤組成物およびそれを施用することを含む植物病害防除方法に関する。本願は、2021年5月14日に出願された日本国特許出願第2021-082353号に対し優先権を主張し、その内容をここに援用する。
 微生物製剤は、生きた状態のウイルス、細菌、糸状菌、線虫などの微生物を有効成分として含有するものである。微生物の生存数が十分になければ、製剤としての効果が小さい。そのために微生物を長期生存保存する技術が要望されている。
 微生物製剤の原料である菌体を高い生菌生残率にて製造する方法が種々提案されている。
 例えば、特許文献1は、トレハロースとトレハロース以外の糖と微生物とを含有する懸濁液またはスクロースとスクロース以外の糖と微生物とを含有する懸濁液を調製し、次いで該懸濁液を凍結乾燥させることを含む、凍結乾燥菌体の製造方法を開示している。特許文献1は、凍結乾燥菌体を粉砕し、次いで篩別し、粒径が好ましくは150μm以下にすることができると教示している。
 特許文献2は、(SS)-S-アデノシル-L-メチオニンを産生する微生物を培養した後に、菌体を乾燥し、さらに熟成を行うことを特徴とする(SS)-S-アデノシル-L-メチオニンを含有する微生物乾燥菌体の製造方法を開示している。
 特許文献3は、微生物菌体を、保護剤、抗酸化剤およびキレート剤を含む分散媒中に懸濁した後、乾燥することを特徴とする微生物乾燥菌体の製造方法を開示している。
 また、菌体を用いて得られる微生物製剤を高い生菌生残率にて製造する方法が種々提案されている。
 例えば、特許文献4は、トリコデルマ属菌を、穀物の種子及び/又はその精白物を固体培地として用いて固体培養し、培養したトリコデルマ属菌が固体培地に付着するトリコデルマ属菌固体培養物を得た後、該培養物を粉砕機で1秒以上粉砕することを特徴とする農薬製剤組成物の製造方法を開示している。特許文献2は、この粉砕によって、粒径100μm以上2mm未満の粒子を40質量%以上含有するようにすることを教示している。
 特許文献5は、バシルス・サチリス及び/又はバシルス・アミロリケファシエンスの生芽胞を含有する微粒体あるいは粒状物からなる内核と、当該内核の表面に被覆された金属酸化物、金属水酸化物、金属酸化物ケイ酸塩、金属水酸化物ケイ酸塩から選択される少なくとも一種以上とを含む微生物農薬組成物を開示している。特許文献5は、バシルス・サチリス及び/又はバシルス・アミロリケファシエンスの生芽胞を含有する微粒体の平均粒径が0.05~5mmであることが好ましい旨を教示している。
 特許文献6は、無芽胞菌、トレハロース、乳タンパク質、アミノ酸、金属塩、および水を含む噴霧液を、多孔質担体に噴霧することを含み、前記噴霧液は、乾燥菌体として1重量部の前記無芽胞菌に対して、0.8重量部以上1.5重量部未満の前記トレハロースを含む、生菌製剤の製造方法を開示している。特許文献6は、製剤化工程後の微生物の生存率の観点から、担体は、体積基準平均粒子直径が、1~300μmであることが好ましい旨を教示している。
特開2011-223990号公報 WO 2009/081833 A1 WO 2017/073752 A1 WO 2017/188051 A1 WO 2012/063824 A1 特開2017-176067号公報
 本発明の課題は、植物保護能を有する微生物の生存率が高い乾燥菌体およびそれの製造方法、ならびに前記乾燥菌体を含有する農園芸用の農薬製剤組成物およびそれを施用することを含む植物病害防除方法を提供することである。
 上記の課題を解決するための手段として以下の形態を包含する本発明を完成するに至った。
(1)植物保護能を有する微生物を主に含有し、粉砕菌体全質量に対し、粒径100μm以上の粒子を80質量%以上含有する、乾燥菌体。
(2)粉砕菌体全質量に対し、粒径2000μm未満の粒子を90質量%以上含有する、(1)に記載の乾燥菌体。
(3)トレハロースをさらに含有する、(1)または(2)に記載の乾燥菌体。
(4)微生物がシュードモナス属細菌である、(1)~(3)のいずれかひとつに記載の乾燥菌体。
(5)(1)~(4)のいずれかひとつに記載の乾燥菌体を含有する農薬製剤組成物。
(6)農薬製剤組成物1g中にシュードモナス属細菌を1×10CFU(Colony  Forming  Unit)以上含有する、(5)に記載の農薬製剤組成物。
(7)(5)に記載の農薬製剤組成物を施用することを含む、植物病害防除方法。
(8)植物保護能を有する微生物を液体状培地において培養する工程、
 それを凍結乾燥させる工程、
 得られた物を粉砕する工程、及び
 粉砕物を篩分けして篩下を除去する工程を含む、
 (1)~(4)のいずれかひとつに記載の乾燥菌体の製造方法。
(9)粉砕物を篩分けして篩下を除去する工程が、目開き80~110μmの篩下を除去することである、(8)に記載の、乾燥菌体の製造方法。
(10)凍結乾燥の工程の前に、トレハロースを添加することをさらに含む、(8)または(9)に記載の、乾燥菌体の製造方法。
(11)粒径2000μm以上の粒子を除去する工程をさらに含む、(8)~(11)のいずれかひとつに記載の、乾燥菌体製造方法。
(12)粒径2000μm以上の粒子を除去する工程が、目開き1000μm以上の篩上を除去することである、(11)に記載の、乾燥菌体製造方法。
(13)微生物がシュードモナス属細菌である、(8)~(12)のいずれかひとつに記載の、乾燥菌体製造方法。
 本発明の乾燥菌体は、保存安定性、分散性に優れている。その結果、それに含まれる植物保護能を有する微生物の生存率が高く、植物保護の使用に適している。本発明の製造方法によれば、植物保護能を有する微生物の生存率が高い乾燥菌体を得ることができる。本発明の農薬製剤組成物は、高い生存率で植物保護能を有する微生物を含むので、活性が高く、質量当たりの植物病害の防除の効果が高い。
〔乾燥菌体〕
 本発明の乾燥菌体は、微生物を含有するものである。該微生物は、植物保護能を有するものであれば、特に限定されない。なお、「植物保護能を有する」とは、植物病害の抑制、害虫の駆除、除草、植物の成長調節等の作用を有しているということである。植物病害としては、かいよう病、穿孔細菌病、軟腐病、斑点細菌病、黒斑細菌病、青枯病、褐斑細菌病、茎えそ細菌病、もみ枯細菌病、苗立枯細菌病、白葉枯病、腐敗病、黒腐病、火傷病、うどんこ病、べと病、疫病等を例示することができる。害虫としては、モモアカアブラムシ、ワタアブラムシ、エンドウヒゲナガアブラムシ、ニジュウヤホシテントウ、コナガ、ヨトウガ等を例示することができる。除草対象としては、エノコログサ、クズ、スズメノチャヒキ等を例示することができる。植物の成長調節としては、成長の促進、徒長の抑制、着果促進、着色の促進、乾燥に対する耐性付与、塩害に対する耐性付与等を例示することができる。
 本発明においては、植物保護能を有する微生物として、シュードモナス属細菌を好ましく用いることができる。シュードモナス属細菌のうち、シュードモナス ロデシアが好ましい。シュードモナス ロデシアの中でも、シュードモナス ロデシア050572I9株(受託番号FERM BP-10912)、シュードモナス ロデシアJCM11940株、シュードモナス ロデシアCB2-4株(受託番号FERM P-21748)及びこれらの株の変異株が好ましく、シュードモナス ロデシア050572I9株受託番号FERM  BP-10912)およびそれの変異株がより好ましい。これらのシュードモナス ロデシア株は、かいよう病、穿孔細菌病 、軟腐病、斑点細菌病、黒斑細菌病、青枯病、褐斑細菌病、茎えそ細菌病、もみ枯細菌病、苗立枯細菌病、白葉枯病、腐敗病、および黒腐病等の植物の病害に対して効果を有する微生物である。
 本発明の乾燥菌体に含まれる微生物(死菌および生菌の合計)の量は、好ましくは50質量%超過、より好ましくは70質量%以上である。
 本発明の乾燥菌体は、塩類および/または糖類を含有することができる。塩類としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、クエン酸カリウム、クエン酸ナトリウム等を挙げることができる。糖類としては、グルコース、フルクトース、ガラクトース、マルトース、デキストリン、ラクトース、ショ糖(スクロース)、ラフィノース、ソルビトール、キシリトール、イノシトール、トレハロース、パラチノース、パラチニット等を挙げることができる。これら塩類および糖類は、それぞれ、1種単独で若しくは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのうち、トレハロースが好ましい。
 本発明の乾燥菌体に含まれる塩類および/または糖類の量は、乾燥菌体に対して、好ましくは40質量%以下、より好ましくは20質量%以下である。
 本発明の乾燥菌体は、微生物の生存率の観点から、粉砕菌体全質量に対し、乾燥菌体の80質量%以上が、粒径80μm以上であることが好ましく、粒径90μm以上であることがさらに好ましく、粒径100μm以上であることが最も好ましい。このほか、任意で、粒径120μm以上とすること、粒径150μm以上とすることなども可能である。
 また、水への分散性の観点から、粒径2000μm未満の粒子が、粉砕菌体全質量に対し、70質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることが最も好ましい。
 粒径は、レーザ回折・散乱法を測定原理とする粒度分布測定装置で測定することができる。
 本発明における粒径は、体積(質量)基準によるものである。
 本発明の乾燥菌体の製造方法は、植物保護能を有する微生物を液体状培地において培養し、それを凍結乾燥させて、得られた物を粉砕し、次いで粉砕物を篩分けして篩下を除去することを含む。
 液体状培地は、前記微生物に生育環境を提供するものである。炭素源、ビタミン、無機塩類などの栄養素や、その他の増殖に必要な物質などを含むものであれば、特に制限されない。液体状培地のpHは微生物の生残に適した値であればいずれでもよいが、通常はpH4~10、好ましくはpH7~9である。例えば、微生物がシュードモナス ロデシア 050572I9株(受託番号FERM BP-10912)である場合は、液体標準培地(酵母エキス0.25%,ペプトン0.5%,グルコース0.1%,pH7.0)で当該微生物を培養することができる。
 培養によって得られる懸濁液における微生物の濃度は、好ましくは0.1質量%以上90質量%未満である。
 懸濁液には、凍結乾燥の前に、前述の塩類および/または糖類を、必要に応じて、添加することができる。塩類の添加量は、懸濁液において、好ましくは0.1質量%以上2.0質量%未満の濃度となる量である。糖類の添加量は、懸濁液において、好ましくは10質量%以上50質量%未満の濃度となる量である。
 懸濁液には、その他に、界面活性剤若しくは分散剤、酸化防止剤、着色剤、滑剤、紫外線防止剤、帯電防止剤、防腐剤などが添加されていてもよい。
 懸濁液を凍結乾燥させるために、凍結乾燥機を用いる方法などの従来公知の手法を採用することができる。例えば、懸濁液をトレイに載せ、-60℃の超低温槽で予備凍結させ、次いで、低温且つ高真空条件に予めしておいた凍結乾燥機にトレイをセットし、48時間~96時間凍結乾燥を行う。
 凍結乾燥で得られたものを、粉砕する。粉砕の方法は、微生物の生存に影響を与えないものであれば、特に限定されない。粉砕後、粉砕物を目開きサイズの異なる篩を用いて篩分けし、目開き80~110μmの篩下を除去する。水への分散性の観点から、粒径が2000μm以上の粒子を除去する工程を有することが好ましいため、必要に応じて、さらに目開き2000μmの篩上を除去することが好ましく、目開き1500μmの篩上を除去することがより好ましく、目開き1000μm以上の篩上を除去することが最も好ましい。状況に応じて、目開き500μmの篩上、目開き250μmの篩上といったより小さい篩目を除去することも可能である。
 本発明の乾燥菌体は、目開き80~110μmの篩上、好ましくは、目開き250μmの篩下で且つ目開き80~110μmの篩上を使用する。目開きは、粒子が通過できる最小の正方形孔である。目開き80μmの篩上を粒径80μm以上と規定した場合は、本発明の乾燥菌体は、粒径80μm以上のものの含有量が、50質量%以上、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、よりさらに好ましくは90質量%以上であると規定することができる。言い換えれば、本発明の乾燥菌体は、粒径80μm未満のものの含有量が、50質量%以下、好ましくは40質量%以下、より好ましくは30質量%以下、さらに好ましくは20質量%以下、よりさらに好ましくは10質量%以下であると規定することができる。
 以上のようにして得られた本発明の乾燥菌体は、容器や包材等に封入することが好ましい。封入の際に乾燥菌体の吸湿性を低減させる物質、例えば、乾燥剤、吸湿剤、調湿剤等を同封してもよい。また、封入は、真空下でまたは常圧下で行うことができる。
 乾燥菌体は、遮光された場所に静置して保存することが好ましい。保存する温度は生物の生存に影響を与えない範囲内であれば特に制限されないが、好ましくは50℃以下、より好ましくは10℃以下、さらに好ましくは4℃以下である。
〔農薬製剤組成物〕
 本発明の農薬製剤組成物は、本発明の乾燥菌体を含有するものである。本発明の農薬製剤組成物は、その形態によって特に制限されない。本発明の農薬製剤組成物は、通常の農園芸用薬のとり得る形態であることができる。剤型としては、例えば、粉剤(DP、Dustable Powder)、水和剤(WP、Wattable Powder)、フロアブル剤(FL、flowable)、懸濁剤(SC、Suspension Concentrate)、水溶剤(SP、Water Soluble Powder)、顆粒水和剤(WG、Water Dispersible Granule)、錠剤(Tablet)、粒剤(GR、Granule)、SE剤(Suspo Emulsion)、OD剤(Oil Dispersion)等を挙げることができる。製剤化は、特にその手法や手順によって制限されず、公知の手法や手順によって行うことができる。
 本発明の農薬製剤組成物の剤型が、粉末、顆粒などの固体である場合、その体積平均粒径は、好ましくは2000μm以下、より好ましくは1000μm以下、さらに好ましくは750μm以下、よりさらに好ましくは500μm以下、最も好ましくは250μm以下である。このような粒径にあるとき、例えば、希釈のために水に添加したときに、溶解、懸濁若しくは分散を容易に且つ均一に行うことができ、他の固形剤との混用において、均一に且つ容易に混ぜ合わせることができる。
 製剤化において、担体、乾燥剤、補助剤、界面活性剤若しくは分散剤、酸化防止剤、着色剤、滑剤、紫外線防止剤、帯電防止剤、防腐剤などの農薬製剤組成物において一般的に使用される任意成分を用いることができる。
 担体としては、炭酸カルシウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、硫酸アンモニウム等の無機塩類;クエン酸、リンゴ酸、ステアリン酸等の有機酸及びそれらの塩;グルコース、ラクトース、スクロース等の糖類;アルミナ粉、シリカゲル、ゼオライト、ヒドロキシアパタイト、リン酸ジルコニウム、リン酸チタン、酸化チタン、酸化亜鉛、ハイドロタルサイト、カオリナイト、モンモリロナイト、タルク、クレー、珪藻土、ベントナイト、ホワイトカーボン、カオリン、バーミキュライト等の固体担体を挙げることができる。担体の含有量は、特に限定されないが、本発明の乾燥菌体1質量部に対して、好ましくは0.01~30質量部、より好ましくは0.1~20質量部、さらに好ましくは0.3~10質量部である。
 乾燥剤としては、生石灰、III型無水石膏、塩化カルシウム、五酸化二リン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、硫酸ナトリウム無水塩、硫酸銅無水塩、過塩素酸マグネシウムなどの化学的乾燥剤;シリカゲル、酸化アルミニウム、モレキュラーシーブ、アロフェン、ゼオライトなどの物理的乾燥剤などが挙げられる。
 補助剤としては、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、アラビアゴム、澱粉等を挙げることができる。
 界面活性剤若しくは分散剤としては、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤などが挙げられる。
 ノニオン性界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル(C12~18)、POEソルビタン脂肪酸エステル(C12~18)、スクロース脂肪酸エステルなどの糖エステル型界面活性剤;POE脂肪酸エステル(C12~18)、POE樹脂酸エステル、POE脂肪酸ジエステル(C12~18)などの脂肪酸エステル型界面活性剤;POEアルキルエーテル(C12~18)等のアルコール型界面活性剤;POEアルキル(C8~12)フェニルエーテル、POEジアルキル(C8~12)フェニルエーテル、POEアルキル(C8~12)フェニルエーテルホルマリン縮合物などのアルキルフェノール型界面活性剤;ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー;アルキル(C12~18)ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマーエーテルなどのポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー型界面活性剤;POEアルキルアミン(C12~18)、POE脂肪酸アミド(C12~18)などのアルキルアミン型界面活性剤;POE脂肪酸ビスフェニルエーテルなどのビスフェノール型界面活性剤;POAベンジルフェニル(又はフェニルフェニル)エーテル、POAスチリルフェニル(又はフェニルフェニル)エーテルなどの多芳香環型界面活性剤;POEエーテル及びエステル型シリコン及びフッ素系界面活性剤などのシリコン系、フッ素系界面活性剤;POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油などの植物油型界面活性剤;等を挙げることができる。
 アニオン性界面活性剤としては、アルキルサルフェート(C12~18、Na、NH4、アルカノールアミン)、POEアルキルエーテルサルフェート(C12~18、Na、NH4、アルカノールアミン)、POEアルキルフェニルエーテルサルフェート(C12~18、NH4、アルカノールアミン)、POEベンジル(又はスチリル)フェニル(又はフェニルフェニル)エーテルサルフェート(Na、NH4、アルカノールアミン)、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレンブロックポリマーサルフェート(Na、NH4、アルカノールアミン)などのサルフェート型界面活性剤;パラフィン(アルカン)スルホネート(C12~22、Na、Ca、アルカノールアミン)、AOS(C14~16、Na、アルカノールアミン)、ジアルキルスルホサクシネート(C8~12、Na、Ca、Mg)、アルキルベンゼンスルホネート(C12、Na、Ca、Mg、NH4、アルキルアミン、アルカノール、アミン、シクロヘキシルアミン)、モノ又はジアルキル(C3~6)ナフタレンスルホネート(Na、NH4、アルカノールアミン、Ca、Mg)、ナフタレンスルホネート・ホルマリン縮合物(Na、NH4)、アルキル(C8~12)ジフェニルエーテルジスルホネート(Na、NH4)、リグニンスルホネート(Na、Ca)、POEアルキル(C8~12)フェニルエーテルスルホネート(Na)、POEアル キル(C12~18)エーテルスルホコハク酸ハーフエステル(Na)などのスルホネート型界面活性剤;カルボン酸型脂肪酸塩(C12~18、Na、K、NH4、アルカノールアミン)、N-メチル-脂肪酸サルコシネート(C12~18、Na)、樹脂酸塩(Na、K)などのPOEアルキル(C12~18)エーテルホスフェート(Na、アルカノールアミン)、POEモノ又はジアルキル(C8~12)フェニルエーテルホスフェート(Na、アルカノールアミン)、POEベンジル(又はスチリル)化フェニル(又はフェニルフェニル)エーテルホスフェート(Na、アルカノールアミン)、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー(Na、アルカノールアミン)、ホスファチジルコリン・ホスファチジルエタノールイミン(レシチン)、アルキル(C8~12)ホスフェートなどのホスフェート型界面活性剤;等を挙げることができる。
 カチオン性界面活性剤としては、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド(C12~18)、メチル・ポリオキシエチレン・アルキルアンモニウムクロライド(C12~18)、アルキル・N-メチルピリジウムブロマイド(C12~18)、モノ又はジアルキル(C12~18)メチル化アンモニウムクロライド、アルキル(C12~18)ペンタメチルプロピレンジアミンジクロライドなどのアンモニウム型界面活性剤;アルキルジメチルベンザルコニウムクロライド(C12~18)、ベンゼトニウムクロライド(オクチルフェノキシエトキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド)などのベンザルコニウム型界面活性剤;等を挙げることができる。
 両性界面活性剤としては、ジアルキル(C8~12)ジアミノエチルベタイン、アルキル(C12~18)ジメチルベンジルベタイン等のベタイン型界面活性剤;ジアルキル(C8~12)ジアミノエチルグリシン、アルキル(C12~18)ジメチルベンジルグリシンなどのグリシン型界面活性剤;等を挙げることができる。
 これらの界面活性剤は、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。界面活性剤及び/又は分散剤の含有量は、特に限定されないが、本発明の乾燥菌体1質量部に対して、好ましくは0.01~30質量部、より好ましくは0.1~20質量部、さらに好ましくは0.3~10質量部である。
 補助剤として、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、アラビアゴム、ポリビニルピロリドン、澱粉等の増粘剤を挙げることができる。
 本発明の農薬製剤組成物は、上記の成分以外に、他の成分をさらに含有していてもよい。他の成分としては、殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺土壌害虫剤、駆虫剤、除草剤、植物成長調整剤、肥料などの成分を挙げることができる。
 本発明の農薬製剤組成物は、効力の面から、農薬製剤組成物1g中にシュードモナス属細菌を1×10CFU(Colony  Forming  Unit)以上含有することが好ましく、1×10CFU以上含有することがより好ましく、1×10CFU以上含有することがさらに好ましく、1×10CFU以上含有することが最も好ましい。製造の面から、農薬製剤組成物1g中にシュードモナス属細菌を1×1012CFU以下とすることが好ましい。
〔植物病害防除方法〕
 本発明の植物病害防除方法は、本発明の農薬製剤組成物を施用することを含む。本発明の農薬製剤組成物の施用前、施用後、または同時に、他の農園芸用製剤もしくはその成分を施用することができる。農園芸用製剤組成物としては、殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺土壌害虫剤、駆虫剤、除草剤、植物成長調整剤、肥料などを挙げることができる。
 また、本発明の農薬製剤組成物に、他の農園芸用製剤組成物もしくはその成分を混ぜ合わせて、施用してもよい。例えば、本発明の農薬製剤組成物と、他の農園芸用製剤組成物もしくはその成分との質量比は、好ましくは1/100~100/1、より好ましくは、1/10~10/1である。
 本発明の農薬製剤組成物の施用の仕方は、特に制限されない。例えば、本発明の農薬製剤組成物を植物体(根、茎、葉、種子、花の少なくともいずれか)に直接塗布又は散布等することができる。また、本発明の農薬製剤組成物を、植物を植え付ける前の土壌若しくは水耕地にまたは植物を植え付けた後の土壌若しくは水耕地に、混和、散布又は潅注等することができる。さらに、送風装置の送風口付近に本発明の農薬製剤組成物を設置し、送風された空気に同伴させて、農園芸作物の栽培施設内に散布することができる。本発明の農薬製剤組成物は、剤形に応じて、水等で希釈して用いることができる。
 本発明の農薬製剤組成物の施用量は、植物病害の種類、適用植物の種類等によって異なるため一概には規定できないが、土壌に散布処理する場合は、シュードモナス ロデシアの菌体濃度に換算して、好ましくは1×102~1×1011CFU(Colony  Forming  Unit)/ml、より好ましくは1×104~1×109CFU/mlである。また、施用回数や施用時期は、植物の病害の種類や適用植物の種類、病害の程度等によって適宜選択することができる。
 本発明の農薬製剤組成物の施用の対象となる植物は、特に限定されない。例えば、アブラナ科、ナス科、ウリ科、ユリ科、マメ科、キク科、アカザ科、イネ科、バラ科、ナデシコ科、サクラソウ科、ミカン科、ブドウ科、マタタビ科、カキ科、セリ科、ヒルガオ科、又はサトイモ科に属する植物を挙げることができ、中でも、ハクサイ等のアブラナ科に属する植物、レタス等のキク科に属する植物、ジャガイモ等のナス科に属する植物、レモン、ネーブル等のミカン科に属する植物、モモ等のバラ科に属する植物などを好ましく挙げることができる。本発明の農薬製剤組成物はこれら植物類の各部位、例えば、葉、茎、柄、花、蕾、果実、種子、スプラウト、根、塊茎、塊根、苗条、挿し木などに施用することができる。また、これら植物類の改良品種・変種、栽培品種、さらには突然変異体、ハイブリッド体、遺伝子組み換え体(GMO)を対象として処理することもできる。
 本発明は、以下の態様の組合せも包含する。
(1)植物保護能を有する微生物を液体状培地において培養し、それを凍結乾燥させ、得られた物を粉砕し、次いで、粉砕物を篩分けして目開き80~110μmの篩下を除去することを含む、乾燥菌体の製造方法。
(2)培養後、凍結乾燥前に、トレハロースを添加することをさらに含む、(1)に記載の製造方法。
(3)微生物がシュードモナス属細菌である、(1)または(2)に記載の製造方法。
(4)目開き250μmの篩上を除去することをさらに含む、(1)~(3)のいずれかひとつに記載の製造方法。
(5)植物保護能を有する微生物を主に含有し、且つ目開き80~110μmの篩上である、乾燥菌体。
(6)目開き250μmの篩下である、(5)に記載の乾燥菌体。
(7)植物保護能を有する微生物を主に含有し、且つ粒径80μm未満の粒子の割合が全粒子に対して体積基準で50%以下である、乾燥菌体。
(8)トレハロースをさらに含有する、(5)~(7)のいずれかひとつに記載の乾燥菌体。
(9)微生物がシュードモナス属細菌である、(5)~(8)のいずれかひとつに記載の乾燥菌体。
(10)(5)~(9)のいずれかひとつに記載の乾燥菌体を含有する農薬製剤。
(11)(10)に記載の農薬製剤を施用することを含む、植物病害防除方法。
 次に、本発明の実施例を示すが、本発明の技術的範囲はこれら実施例によって限定されるものではない。
実施例1
 シュードモナス ロデシア 050572I9株(受託番号FERM BP-10912)を、液体培地(15g/Lのグルコース、80g/Lの大豆ペプトンおよび15g/Lの塩化ナトリウムを含む)で46時間培養した。得られた液2.1Lを遠心分離して菌ペレットを得た。得られた菌ペレットに10g/Lの塩化ナトリウム水溶液を加えて160mLの液を得た。この液にトレハロース二水和物40gを添加して溶解させた。次いで、これを4日間凍結乾燥させて、凍結乾燥物61gを得た。
 凍結乾燥物を乳鉢で粉砕した。得られた粉砕物を、目開き250μmの篩と目開き106μmの篩とを取り付けたロータップ型篩振とう機で、20分間篩分けを行った。
 目開き250μmの篩上(1)、目開き106μmの篩上(2)、および目開き106μmの篩下(3)の生菌数をそれぞれ測定した。
 目開き250μmの篩上(1)1.0g、目開き106μmの篩上(2)1.0g、および目開き106μmの篩下(3)1.0gを内面7cm×4cmの乾燥剤含有包材(モイストキャッチ(登録商標)、共同印刷株式会社製)製の袋にそれぞれ封入した。それらを、37℃の環境下に7日間放置した。放置後の生菌数をそれぞれ測定した。
 測定結果を表1に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
実施例2
 トレハロース二水和物40gを、トレハロース二水和物40gおよびグルコース3.2gに代えた以外は実施例1と同じ方法で、目開き250μmの篩上(4)、目開き106μmの篩上(5)、および目開き106μmの篩下(6)を得、それらの放置前および放置後の生菌数を測定した。結果を表2に示す。なお、得られた凍結乾燥物は64gであった。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
実施例3
 液体培地(15g/Lのグルコース、80g/Lの大豆ペプトンおよび15g/Lの塩化ナトリウムを含む)を液体培地(18g/Lのグルコース、24g/Lの酵母エキス、36g/Lの大豆ペプトンおよび12g/Lの魚肉エキスを含む)に代えた以外は、実施例1と同じ方法で、凍結乾燥物を得た。
 凍結乾燥物をブレード型粉砕機で粉砕した。得られた粉砕物を、目開き500μmの篩、目開き250μmの篩、目開き106μmの篩、目開き88μmの篩、目開き63μmの篩、および目開き45μmの篩を取り付けたロータップ型篩振とう機で、20分間篩分けを行った。篩分け後の粉砕物を粒度分布測定装置 SALD-2200(株式会社島津製作所社製)の乾式噴射式測定ユニット SALD-DS21を用いて、屈折率:1.70-0.20iの条件にて、粒径D20値を測定した(表3)。
 また、目開き500μmの篩上(7)、目開き250μmの篩上(8)、目開き106μmの篩上(9)、目開き88μmの篩上(10)、目開き63μmの篩上(11)、目開き45μmの篩上(12)、および目開き45μmの篩下(13)の生菌数をそれぞれ測定した。
 目開き500μmの篩上(7)、目開き250μmの篩上(8)、目開き106μmの篩上(9)、目開き88μmの篩上(10)、目開き63μmの篩上(11)、目開き45μmの篩上(12)、および目開き45μmの篩下(13)の各1.0gを内面7cm×4cmの乾燥剤含有包材(モイストキャッチ(登録商標)、共同印刷株式会社製)製の袋にそれぞれ封入した。それらを、37℃の環境下に7日間放置した。放置後の生菌数をそれぞれ測定した。
 測定結果を表3に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
実施例4
 ホワイトカーボン7.5質量部とPOEアリルフェニルエーテル硫酸アンモニウム7.5質量部とからなる混合物、ホワイトカーボン2.5質量部とPOEアリルフェニルエーテル2.5質量部とからなる混合物、および硫酸カルシウム2水和物70質量部を、目開き500μmの篩上(7)、目開き250μmの篩上(8)、目開き106μmの篩上(9)、および目開き88μmの篩上(10)の各10質量部と混ぜ合わせて、農薬製剤組成物(a)~(d)をそれぞれ得た。
 ネスラー型比色管に蒸留水100mLを入れ、それに農薬製剤組成物(a)~(d)の各0.1gを添加し、栓をした。農薬製剤組成物が均一に分散するまでネスラー型比色管を2秒毎に1回転倒させ、その回数を測定した。その結果を表4に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000004
 表4に示すとおり、目開き250μmの篩下で且つ目開き88μmの篩上である乾燥菌体を用いたもの(製剤(c)、製剤(d))は、生菌率が高く、且つ水への分散性が高い。
実施例5
 実施例1と同じ方法で、目開き4000μmの篩上(14)、目開き2830μmの篩上(15)、目開き2000μmの篩上(16)、目開き1190μmの篩上(17)、目開き500μmの篩上(18)、目開き250μmの篩上(19)、目開き250μmの篩下(20) を取り付けたロータップ型篩振とう機で、20分間篩分けを行った。
 1000mlのビーカーの中に蒸留水を900ml入れ、タービン型の6枚羽のビーカーの中央に備え付け、攪拌翼がビーカーの底部より15mm上部の位置にセットし、攪拌機の回転速度を200rpmとして攪拌した。目開き4000μmの篩上(14)、目開き2830μmの篩上(15)、目開き2000μmの篩上(16)、目開き1190μmの篩上(17)、目開き500μmの篩上(18)、目開き250μmの篩上(19)、目開き250μmの篩下(20)の各3.0gを攪拌している水に添加し、30秒間撹拌後、攪拌機のスイッチを止め、30秒間静置した。アスピレーターで懸濁液の810mlを上部から取り除き、ビーカーに残った懸濁液90mlを60℃の恒温槽で一昼夜乾燥させ、固形分残存量を測定した。
 得られた固形分残存量(m)、投入した原体の重量(M)を以下の式を用いて、分散性を計算した。
分散性[%] = (10/9)× (M-m) / M × 100
 測定結果を表5に示した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000005
 

Claims (13)

  1.  植物保護能を有する微生物を主に含有し、粉砕菌体全質量に対し、粒径100μm以上の粒子を80質量%以上含有する、乾燥菌体。
  2.  粉砕菌体全質量に対し、粒径2000μm未満の粒子を90質量%以上含有する、請求項1に記載の乾燥菌体。
  3.  トレハロースをさらに含有する、請求項1または2に記載の乾燥菌体。
  4.  微生物がシュードモナス属細菌である、請求項1~3のいずれかひとつに記載の乾燥菌体。
  5.  請求項1~4のいずれかひとつに記載の乾燥菌体を含有する農薬製剤組成物。
  6.  農薬製剤組成物1g中にシュードモナス属細菌を1×10CFU(Colony  Forming  Unit)以上含有する、請求項5に記載の農薬製剤組成物。
  7.  請求項5に記載の農薬製剤組成物を施用することを含む、植物病害防除方法。
  8.  植物保護能を有する微生物を液体状培地において培養する工程、
     それを凍結乾燥させる工程、
     得られた物を粉砕する工程、及び
     粉砕物を篩分けして篩下を除去する工程を含む、
     請求項1~4のいずれかひとつに記載の乾燥菌体の製造方法。
  9.  粉砕物を篩分けして篩下を除去する工程が、目開き80~110μmの篩下を除去することである、請求項8に記載の、乾燥菌体の製造方法。
  10.  凍結乾燥の工程の前に、トレハロースを添加することをさらに含む、請求項8または9に記載の、乾燥菌体の製造方法。
  11.  粒径2000μm以上の粒子を除去する工程をさらに含む、請求項8~11のいずれかひとつに記載の、乾燥菌体製造方法。
  12.  粒径2000μm以上の粒子を除去する工程が、目開き1000μm以上の篩上を除去することである、請求項11に記載の、乾燥菌体製造方法。
  13.  微生物がシュードモナス属細菌である、請求項8~12のいずれかひとつに記載の、乾燥菌体製造方法。
     
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