WO2022201306A1 - ドレンパン用点検窓及び空気調和機 - Google Patents

Abstract

窓部を通してドレンパンの内側の汚れを確認する点検窓であり、点検窓は、窓部と、窓部に設けられた第１の支持部と、第１の支持部により窓部に対して所定の隙間を介して窓部の上方に支持される反射部とを有し、反射部は、第１の支持部と接続する第１の面に対向する第２の面を有し、反射部は、第２の面に、窓部を透過した光を反射する第１の反射構造を有する。窓部と、第１の支持部と、反射部とは、光透過性材料により一体成形されている。これにより、窓部の面積が制限された場合でも、窓部と反射板の位置ズレを抑えながら、ドレンパンの内側の汚れの視認性を確保できる。

Description

ドレンパン用点検窓及び空気調和機

この発明は、空気調和機の室内機が備えるドレンパンに取付けられる、ドレンパンの汚れを確認するための点検窓に関するものである。また、この発明は、ドレンパンの汚れを確認するための点検窓を備えた空気調和機に関するものである。

天井埋込型空気調和機（たとえば四方向カセット形空気調和機）は、空気温度を調節し送風する機能を備えたユニット本体を備えている。

ユニット本体は、天井裏内の梁等に設けられている吊ボルトにより、該天井から吊下げ設置される。ユニット本体は、室内熱交換器および送風機を備えている。また、ユニット本体の室内熱交換器の下方には、室内熱交換器によって凝縮生成されたドレン水を受け止めて捕集するドレンパンを設けている。ドレンパンに溜まったドレン水は、ドレンポンプおよびドレン配管が設置された排出口を通してユニット本体の外部へ排出される。

ドレン水は、空気中の塵や雑菌などが入り込み、経時とともにドレンパンの底部に蓄積され汚れとなる。『建築物における衛生的環境の確保に関する法律』（通称： ビル衛生管理法）では、このような室内機のドレンパンの汚れの付着状態を、１月以内に１回点検するよう定めている。

この点検のために、ドレンパンを室内機のケース本体から取り外してドレンパンの汚染状態を確認する方法では、点検作業が煩雑で、点検作業に長時間を要してしまうといった問題点があった。また、ドレンパンをケース本体から取り外す際に、ドレンパンに溜まっていたドレン水が滴下して、室内機の下方（鉛直下方）に存する床面や机上等を汚染してしまうといった問題点もあった。

この問題を解消する方法として、ドレンパンに板厚方向に貫通する貫通穴を設け、この貫通穴に、透明部材が嵌め込まれている空調用室内ユニットが提案されている。この空調用室内ユニットにおいて、透明部材の内表面に付着した汚れを見ることで、ドレンパンの内側の汚れの状態を把握する方法が提案されている。（例えば、特許文献１参照。）

上記の従来の方法では、窓部である透明部材の直上に反射板を設け、ドレンパンの外側から透明部材を介して内側に入った光が、反射板によって反射されるようにすることで、ドレンパンの外側から反射板を視認することで、ドレンパンの内側の汚れの状態を把握する。

特開２００９－１２７９８３号公報

上記の従来の方法では、一例として、ドレンポンプの吸込部の側面を反射板として使用している。しかしながら、このような従来の方法では、例えば、ドレンポンプの吸込部の側面を反射板として使用する場合、透明部材とドレンポンプとは別々の部品としてユニット本体に組付けられるため、透明部材に対する反射板の位置にずれが生じやすい。また、透明部材と反射板とを別部材として製造する際に生じる寸法バラツキによっても、透明部材に対する反射板の位置にずれが生じる。

また、上記の従来の方法では、ユニット本体に取付けられた化粧パネルのコーナーパネルを外して、化粧パネルの、コーナーパネルで覆われた領域に設けられた開口から、透明部材に付着した汚れを見ることでドレンパンの内側の汚れの付着を確認する。ところが、化粧パネルの、コーナーパネルで覆われた領域には、ベーンモーターやセンサが設けられており、開口が形成可能な位置や、開口の面積に制限がある。このため、ドレンパンの貫通穴や、貫通穴に取付けられる透明部材の面積は小さくなる傾向にある。
このような面積に制限がある透明部材では、透明部材に対して反射板の位置にずれが生じると、作業者が、ドレンパンの貫通穴を通して透明部材の内表面に付着した汚れを見ようとすると、反射板の位置ずれにより反射板の一部又は反射板の全てが見えなくなり、汚れの視認性が下がる問題があった。

本開示は、上記のような課題を解決するものであり、ドレンパンの貫通穴の面積が制限された場合でも、窓部と反射板の位置ズレを抑えながら、ドレンパンの内側の汚れの視認性を確保できる点検窓及び空気調和機を提供することを目的とする。

上述の目的を達成するために、本開示に係る点検窓は、光透過性材料で形成された窓部と、窓部に設けられた第１の支持部と、第１の支持部により窓部に対して所定の隙間を介して窓部の上方に支持される反射部と、を有し、反射部は、第１の支持部と接続する第１の面と、第１の面と対向する第２の面とを有し、反射部は、第２の面に、窓部を透過した光を反射する第１の反射構造を有し、窓部と、第１の支持部と、反射部とは、光透過性材料により一体成形されている。

本開示に係る点検窓は、窓部と、反射板と、柱とが連続して一体形成されており、反射板は、柱と接する第１の面の反対側の第２の面に、窓部を透過した光を反射させるための反射構造を備えているので、ドレンパンの点検窓の面積が制限された場合でも、窓部と反射板の位置ズレを抑えながら、貫通穴に取付けられた窓部の汚れの視認性を確保できる。

実施の形態１における天井埋込型空気調和機の全体構造を示す概略斜視図である。 実施の形態１における天井埋込型空気調和機の化粧パネルを示す概略平面図である。 実施の形態１における天井埋込型空気調和機の直線Ａ－Ａ´における垂直方向の概略断面図である。 実施の形態１における点検窓の周辺の一部を拡大して示した概略断面図である。 実施の形態１におけるドレンパンの概略斜視図である。 実施の形態１におけるドレンパンの点検窓周辺の概略斜視図である。 実施の形態１におけるドレンパンの点検窓周辺の直線Ｂ－Ｂ´における垂直方向の概略断面図である。 実施の形態１における点検窓を示す概略斜視図である。 実施の形態１における点検窓を示す概略上面図である。 実施の形態１における点検窓の、直線Ｃ－Ｃ´における垂直方向の概略断面図である。 実施の形態１に用いられる点検窓と、点検窓の成形に使われる金型の概略断面図である。 実施の形態１にかかる点検窓の効果を説明するための概略光路図である。 実施の形態１に用いられる点検窓の概略斜視図である。 実施の形態１に用いられる点検窓の概略斜視図である。 実施の形態１に用いられる点検窓の概略斜視図である。 実施の形態１に用いられる点検窓の概略斜視図である。 実施の形態１に用いられる点検窓の概略斜視図である。 実施の形態１に用いられる点検窓の概略斜視図である。 実施の形態１に用いられるドレンパンの点検窓周辺の直線Ｂ－Ｂ´における垂直方向の概略断面図である。 実施の形態２に用いられる点検窓の概略斜視図である。 実施の形態２に用いられる点検窓の概略上面図である。 実施の形態２に用いられる点検窓の、直線Ｄ－Ｄ´における垂直方向の概略断面図である。 実施の形態２に用いられる点検窓の、直線Ｄ－Ｄ´における垂直方向の概略断面図である。 実施の形態２に用いられる点検窓の、直線Ｄ－Ｄ´における垂直方向の概略断面図である。 実施の形態２に用いられる点検窓の、直線Ｄ－Ｄ´における垂直方向の概略断面図である。 実施の形態２に用いられる点検窓の概略斜視図である。 実施の形態３に用いられる点検窓の概略斜視図である。 実施の形態３に用いられる点検窓の概略上面図である。 実施の形態３に用いられる点検窓の、直線Ｅ－Ｅ´における垂直方向の概略断面図である。 実施の形態４に用いられる点検窓の概略斜視図である。 実施の形態１に用いられる点検窓の概略斜視図である。

　以下、本開示に係る点検窓及び空気調和機について、図面を参照して説明する。ここで、参照符号について、同一の符号を付したものは、同一またはこれに相当するものであり、このことは、明細書の全文において共通することである。そして、明細書全文に表されている構成要素の形態は、あくまでも例示であって、明細書に記載された形態に限定されるものではない。特に構成要素の形状は、実施の形態における形状のみに限定されるものではない。そして、図面は実際の構造を簡略化して表す場合がある。さらに、図面では各構成物の大きさ又は、及び、構成物同士の位置関係が実際のものとは異なる場合がある。なお、特に断りがない場合、上方、下方、上側、下側、上面及び下面は、後述する天井埋込型空気調和機を天井に取り付けた際に、空気調和機が備える各部品における、相対的な位置関係を示したものである。また、以下の説明における構成要素どうしの位置関係の表現について、「平行」とは、必ずしも平面同士を無限に拡大しても交わらないという数学的な平行だけを意味するものではなく、０±５°の範囲の角度を意味する略平行の意味も含むものとする。また、本明細書において、「一致」とは、構成物同士が０±１ｍｍの範囲で揃う場合も含む。また、本明細書において「直角」とは、９０±５°の範囲の角度を意味する。そして、図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。

実施の形態１．
図１は実施の形態１における空気調和機である天井埋込型空気調和機１の全体構造を示す斜視図である。本実施の形態に係る天井埋込型空気調和機１は、その一部を天井に埋め込まれた状態で設置されるものである。

天井埋込型空気調和機１（以降、室内機１と呼ぶ）は、空気循環などを行う機器を内蔵するユニット本体２と、ユニット本体２と着脱可能に取り付けられる化粧パネル３とを備えている。ユニット本体２の外周の各角部には、吊金具４が設けられている。ユニット本体２は、吊金具４に天井裏内の梁等に設けられた吊ボルト５を通した後、吊ボルト５にナット６を取り付けることによって天井裏に固定される。

図２は、化粧パネル３を室内側から見たときの平面図である。
ユニット本体２の下方には室内側に面し、室内機１の外装パネルとなる化粧パネル３が装着されている。
化粧パネル３は、天井穴を覆うための化粧パネル本体７と、化粧パネル本体７の四隅に着脱自在に設けられたコーナーパネル８と、化粧パネル本体７の中央部分に設けられ室内の空気をユニット本体２内に吸い込む吸込口を構成する吸込グリル９と、吸込グリル９の外側に、化粧パネル本体７の各辺に沿って設けられ風向調整ベーン１０を備えた吹出口１１で構成されている。

図３は、図２の断面線Ａ－Ａ´における室内機１の概略断面図である。
ユニット本体２は、筐体１２の内部にファンモータ１３とファン１４を備える。ユニット本体２を天井裏内の空間に設置したとき、ユニット本体２は、室内側の面１５に空気の吸込口となるベルマウス１６を有する。
ファンモータ１３は筐体１２の天板に取り付けられている。ファン１４はファンモータ１３の出力軸に取付けられており、ファン１４はファンモータ１３により駆動する。ファン１４の周囲には、室内熱交換器１７がファン１４を囲むように配置され、室内熱交換器１７の下には室内熱交換器１７により凝縮生成されたドレン水１８を受けるドレンパン１９が設けられている。
ドレンパン１９は、筐体１２内に納められ、化粧パネル３上に設置される。ドレンパン１９には、貯水底部１９ａに厚さ方向（上下の向き）に貫通した貫通穴１９ｂが形成されている。この貫通穴１９ｂを覆うように、光を透過する材料で形成された点検窓１００がドレンパン１９の貯水底部１９ａに取付けられて貫通穴１９ｂを閉じている。

化粧パネル３は、ユニット本体２の室内側の面１５を覆い隠すようにユニット本体２に着脱可能に取り付けられ、空調対象となる室内に設置されている。化粧パネル３は、ユニット本体２のベルマウス１６に対応する位置に吸込グリル９の吸込口を有する。また吸込グリル９には空気中の塵などを除去するフィルター２０を備えている。

このような構成の室内機１の空気の流れについて、図３を用いて説明する。
　ファン１４が駆動すると、空調対象空間の空気が吸込グリル９の吸込口およびフィルター２０、ベルマウス１６の吸込口を通してユニット本体２に吸い込まれる。ユニット本体２に吸い込まれた空調対象空間の空気は、室内熱交換器１７を流れる冷媒と熱交換を行った後、風路２１を通じ、風向調整ベーン１０（図示せず）で風向を調整され、吹出口１１（図示せず）から空調対象空間に戻る。

図４は、図３の点検窓１００の周辺の一部を拡大して示した概略断面図である。化粧パネル３の、コーナーパネル８で覆われるコーナー部領域７ａには、化粧パネル本体７を上下の向き、すなわち化粧パネル本体７の厚さ方向に貫通する視認用開口穴７ｂが形成されている。この視認用開口穴７ｂは、化粧パネル３を筐体１２に取付けたとき、ドレンパン１９の貫通穴１９ｂと鉛直方向に重なる位置に形成される。言い換えると、化粧パネル３を筐体１２に取付けたとき、ドレンパン１９の貫通穴１９ｂの真下に視認用開口穴７ｂが位置する。このため、視認用開口穴７ｂ及び貫通穴１９ｂを通じて、点検者が点検窓１００を室内側から確認することができる。

化粧パネル本体７の視認用開口穴７ｂには、断熱材２２を備えたフタ２３が室内側から着脱可能に取付けられている。室内機１の通常使用時には、コーナーパネル８がフタ２３を覆うように化粧パネル本体７に着脱可能に取付けられている。フタ２３はコーナーパネル８に覆われているので、室内機１の通常の使用時には室内側から視認されず、室内機１の意匠性を高めている。室内機１の点検時に、点検者がコーナーパネル８およびフタ２３を取り外すことで視認用開口穴７ｂから点検窓１００を確認できる。

ドレンパン１９の貯水底部１９ａには、室内熱交換器１７からのドレン水１８に混じって埃などの汚れが堆積していく。貯水底部１９ａに設置された点検窓１００の表面にも、同様にドレン水１８に混じった埃などの汚れが堆積する。点検者は、室内機１の外部から、視認用開口穴７ｂ及び貫通穴１９ｂを通じて、点検窓１００を視認することでこの汚れを確認することができる。

なお、図２において断面線Ａ－Ａ´は化粧パネル３の対角線から数ｃｍ離れた位置に設けているが、断面線Ａ－Ａ´を設ける位置はこれに限定されない。

図５はドレンパン１９を上から見た概略斜視図である。ドレンパン１９は、室内機１の筐体１２の内部に取付けられる。ドレンパン１９は、中央にベルマウス２０を配置するための開口部１９ｃを有し、開口部１９ｃを囲むように貯水壁１９ｄを有し、貯水壁１９ｄの外側に、貯水壁１９ｄを囲むように貯水壁１９ｅを有する。ドレンパン１９は、貯水壁１９ｄおよび貯水壁１９ｅの間に貯水底部１９ａを有する。貯水壁１９ｄ、貯水壁１９ｅ及び貯水底部１９ａにより貯水部１９ｆが形成される。貯水底部１９ａの上面１９ｈが貯水部１９ｆの底面に相当する。貯水底部１９ａ上に、室内熱交換器１７が載置される熱交換器載置台１９ｇが形成される。

図６は、図５の貯水部１９ｆの一部を拡大して示した概略斜視図、図７は、図６における点検窓１００の反射板１０４の中心と、柱１０３の中心と、排水口２４とを通る断面線Ｂ－Ｂ´において、貯水底部１９ａ、点検窓１００及び排水口２４の断面を示した概略断面図である。

ドレンパン１９の貯水底部１９ａには、厚さ方向（上下の向き）に貫通した排水口２４が設けられている。排水口２４には、室内側から止水栓２５が着脱自在に取り付けられている。また排水口２５の周囲はシール材２６で満たされ、止水加工されている。排水口２４に止水栓２５が取り付けられた状態で、室内熱交換器１７からのドレン水１８がドレンパン１９の貯水部１９ｆに貯留される。止水栓２５が排水口２４から取り外されると、ドレンパン１９に貯留されたドレン水１８（図示せず）が排水口２４を通じて室内機１外部に排水される。

ドレンパン１９は、貯水部１９ｆの底面１９ｈに、底面１９ｈより一段低く底面１９ｈと平行な取付面５０を有する。取付面５０に、上下の向き、すなわちドレンパン２２の厚さ方向に、ドレンパン２２を貫通した円筒形状の貫通穴１９ｂが形成されている。取付面５０と貫通穴１９ｂの形成される向きは直交する。貫通穴１９ｂは排水口２４の近傍に、排水口２４と離間して形成される。この貫通穴１９ｂを覆うように、光を透過する材料で形成された点検窓１００が取付面５０に取付けられ、貫通穴１９ｂを閉じる。
また点検窓１００の周囲も排水口２４と同様にシール材２６で満たされ、止水加工されている。

次に、ドレンパン１９に設置される点検窓１００について説明する。
図８は、本実施の形態における点検窓１００を示す概略斜視図である。
図９は、本実施の形態における点検窓１００を示す概略上面図である。
図１０は、本実施の形態における点検窓１００の、図９の断面線Ｃ－Ｃ´における概略断面図である。図９に示すように、断面線Ｃ－Ｃ´は、反射板上面１０４ａの中心Ｏを通る直線である。

本実施の形態における点検窓１００について説明する。図８に示すように、点検窓１００は、ドレンパン１９（図示せず）の貫通穴１９ｂ（図示せず）を覆うようにドレンパン１９に取付けられ、ドレンパン１９に固定される取付部１０１と、取付部１０１によりドレンパン１９に固定される窓部１０２と、一端が窓部１０２の上面（窓部上面１０２ａ）と接続し、窓部上面１０２ａに対して垂直に延伸する、第１の支持部である円柱状の柱１０３と、柱１０３の他端と接続し、柱１０３により窓部上面１０２ａ上に支持される反射部である反射板１０４と、を備える。

反射板１０４は円形板状の形状を有する。反射板１０４は、柱１０３の上端が接続する第１の面である反射板下面１０４ｂと、反射板下面１０４ｂより上にある、第２の面である反射板上面１０４ａと、反射板上面１０４ａと反射板下面１０４ｂの間の反射板側面１０４ｃとで構成される。図１０に示すように、反射板下面１０４ｂは平面であり、破線で示される。反射板上面１０４ａと反射板下面１０４ｂは平行である。反射板下面１０４ｂが、窓部上面１０２ａに対して平行になるよう、反射板１０４は柱１０３により窓部上面１０２ａに支持される。図８に示すように、柱１０３の水平方向の面積は窓部上面１０２ａの面積よりも小さい。

反射板１０４は、第２の面である反射板上面１０４ａに、反射構造１０５を有する。反射板上面１０４ａの反射構造１０５で覆われていない面と反射構造１０５により、貫通穴１９ｂを通過した光の少なくとも一部を反射させる反射面１０８が形成される。なお、反射板上面１０４ａの全てが反射構造１０５により覆われている場合は、反射構造１０５により反射面１０８が形成される。

取付部１０１は、第１の取付部１０７及び第２の取付部１０６により構成される。
窓部１０２は一定の厚みをもった円形板状の形状を有し、上面である窓部上面１０２ａと、下面である窓部下面１０２ｂと、側面である窓部側面１０２ｃとにより構成され、ドレンパン１９の貫通穴１９ｂの全面を覆う。窓部１０２は、貫通穴１９ｂを通過した光の一部を反射板１０４側に透過させる。窓部上面１０２ａは、貫通穴１９ｂの形成方向に対し直交する。
図８に示すように、第２の取付部１０６は、窓部１０２の外縁に沿って、破線１０２Ｌで窓部１０２と接続し、第１の取付部１０７に接続して設けられる。第２の取付部１０６は、内側に円柱状の空間を有する円筒状の形状を有する。
第１の取付部１０７は第２の取付部１０６の下端から放射状に外側に延伸する一定の厚みをもった形状を有する。

なお、図１０では、第２の取付部１０６と、第１の取付部１０７と、窓部１０２と、柱１０３と、反射板１０４とは、各構造の説明のために実線で区画しているが、第２の取付部１０６と、第１の取付部１０７と、窓部１０２と、柱１０３と、反射板１０４とは透明樹脂により一体成形されている。

　点検窓１００の製造方法について述べる。
図１１は、点検窓１００の成形に使われる金型の断面図である。反射板下面１０４ｂと、窓部上面１０２ａと、第１の取付部１０７の上面１０７ａと、を互いに平行とすることで、キャビティ５００、第１のスライド５０２、第２のスライド５０３及びコア５０１で金型を形成し、点検窓１００を一体で成形することができる。また図１１において、点検窓１００の上側をキャビティ５００、点検窓１００の下側をコア５０１としているが、逆でもよい。

取付部１０１と、窓部１０２と、柱１０３と、反射板１０４とは樹脂成形により連続して一体成形される。本実施の形態では、点検窓１００は、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、エポキシ、ポリアリレートなどの透明樹脂を材料とし、射出成形することにより成形される。

図１２は、実施の形態１にかかる点検窓１００の効果を説明するための光路図である。図１２に示す光路を参照しながら、点検窓１００の機能について説明を行う。図１２はドレンパン１９に取付けられた点検窓１００の概略断面図である。図１２は、図１０と同様、点検窓１００の柱１０３の内部を通る断面線Ｃ－Ｃ´における、点検窓１００の断面を部分的に示した図である。図１２に図示していないが、ドレンパン１９に蓄積されるドレン水が最大水位となったとき、点検窓１００の上端、すなわち反射構造１０５はドレン水の水面よりも下にある。点検窓１００は、反射構造１０５がドレン水の最大水位よりも下にあるので、上下方向の幅が抑えられている。よって、点検窓１００の反射板１０４が周辺の装置と接触することが抑制される。

図１２では、ドレンパン１９（図示せず）の下方から垂直上向きに貫通穴１９ｂ（図示せず）を通過した光の進行方向を矢印で示している。
ドレンパン１９の貫通穴１９ｂを通過した室内からの光の一部は、窓部１０２の第１の面である窓部下面１０２ｂに入射する。貫通穴１９ｂからの入射光の一部（光Ｌ１）は、窓部１０２および反射板１０４が光を透過する材料で製作されていることにより、窓部１０２および反射板１０４内を透過し反射板上面１０４ａ上に設けられた反射構造１０５の表面（反射面１０８）に到達する。反射構造１０５は、上方に凸となる四角錐体１０５ａを少なくとも一つ含む。反射板１０４にこの四角錐体１０５ａのような反射構造１０５を設けることで、ドレンパン１９の貫通穴１９ｂを通過し、反射板１０４の反射構造１０５に到達した光の一部が、四角錐体１０５ａを構成する面により反射される。四角錐体１０５ａの複数の面で反射した反射光Ｌ２は、最終的な進行方向を、元の入射光の方向の逆方向として貫通穴１９ｂを通過し、室内に戻っていく。

ここで窓部上面１０２ａは、点検窓１００をドレンパン１９に取付けたとき、貯水底部１９ａ（図示せず）の上面１９ｈ（図示せず）と高さが略等しく、水平である。このような構造のため、貯水底部１９ａにドレン水による汚れが堆積している状態では、窓部上面１０２ａにもドレン水による汚れが堆積している。このとき、入射光Ｌ１は窓部上面１０２ａの汚れで遮られ、窓部上面１０２ａに汚れが付着していない状態と比べて、貫通穴１９ｂを通過して室内に返ってくる反射光Ｌ２の強度が弱まる。このような仕組みにより、反射光Ｌ２の強度を点検者が見ることで、室内機１の外部より窓部上面１０２ａの汚れの状態が視認できる。すなわち、反射光Ｌ２の強度を点検者が見ることで、点検者がドレンパン１９の汚れの付着状態を把握することができる。以上の仕組みにより、点検者がドレンパン１９を筐体１２から取り外して内部を確認せずとも、ドレンパン１９の清掃時期を判断することができる。

なお、本実施の形態では、反射構造１０５が四角錐体１０５ａを少なくとも一つ有するとしたが、反射構造１０５はこれに限定されない。
　図１３に示されるように、点検窓１００は、反射構造１０５として、四角錐体１０５ａの代わりに、上方に凸となる球面１０５ｂを、反射板上面１０４ａに少なくとも一つ形成してもよい。言い換えると、点検窓１００は、反射構造１０５として、少なくとも一つの上方に凸となる球面１０５ｂを反射板上面１０４ａに有してもよい。

または、図１４に示されるように、点検窓１００は、反射構造１０５として、四角錐体１０５ａの代わりに、２面により形成される直線状の頂点を有し、該直線に交わる垂直な断面において上方に凸となる断面山形（逆Ｖ字形）の山形部１０５ｃを、反射板上面１０４ａに少なくとも一つ形成してもよい。言い換えると、点検窓１００は、反射構造１０５として、少なくとも一つの上方に凸となる山形部１０５ｃを反射板上面１０４ａに有してもよい。

または、図１５に示されるように、点検窓１００は、反射構造１０５として、四角錐体１０５ａの代わりに、上方に凸となる円錐体１０５ｄを、反射板上面１０４ａに少なくとも一つ形成してもよい。言い換えると、点検窓１００は、反射構造１０５として、少なくとも一つの上方に凸となる円錐体１０５ｄを反射板上面１０４ａに有してもよい。

または、図１６に示されるように、点検窓１００は、反射構造１０５として、四角錐体１０５ａの代わりに、反射板上面１０４ａの中央を中心として同心円状に互いに隣接して設けられた上方に凸となる断面山形（逆Ｖ字形）の山形部１０５ｅを、反射板上面１０４ａに少なくとも一つ形成してもよい。言い換えると、点検窓１００は、反射構造１０５として、少なくとも一つの、上方に凸となる山形部１０５ｅを反射板上面１０４ａに有してもよい。

このような反射構造１０５においても、反射板上面１０４ａに反射構造１０５が形成されない場合と比べて、反射面１０８の表面積が増大するので、反射板１０４が貫通穴から入射した光をより反射しやすくなる。

なお、本実施の形態では、柱１０３が、窓部上面１０２ａの中心と貫通穴１９ｂ（図示せず）の開口中心を結ぶ直線上に配置されるような構造について述べたが、これに限定されない。柱１０３が窓部上面１０２ａの中心になく、反射板１０４の反射板下面１０４ｂの中心になくてもよい。一例として、図１７のように、柱１０３を反射板１０４の縁に沿って、反射板下面１０４ｂと窓部上面１０２ａとに接するように設けることも可能である。また、図１７のように、柱１０３が円柱形状でなく、四角柱形状であってもよい。このような構造では、窓部上面１０２ａ中央にドレン水による汚れが付着するので、使用者が窓部上面１０２ａの汚れを視認しやすくなる。
また、図８、図１３、図１４、図１５及び図１６では、柱１０３の形状は円柱状としたが、これに限定されない。一例として、図１７のように柱１０３は直方体であってもよい。

また、本実施の形態では、点検窓１００は取付部１０１と、窓部１０２と、柱１０３と、反射板１０４とを有するとしたが、点検窓の構成はこれに限定されない。図１８に示すように、点検窓１００が窓部１０２と、柱１０３と、反射板１０４とを有し、取付部１０１を有さない構成であってもよい。
このような点検窓１００をドレンパン１９の貯水部１９ｆに取付けた構造を図１９に示す。図１９は、シール材２６を介してドレンパン１９に固定された図１８に示す点検窓１００を示すものであり、図６の断面線Ｂ－Ｂ´と同じ向きに、ドレンパン１９と点検窓１００の断面を示した図である。なお、図１９において、排水口２４周りの構成は省略されている。図１８に示す点検窓１００をドレンパン１９の貯水部１９ｆに取付けるときは、貯水部１９ｆの底面１９ａに、底面１９ａより一段低く形成された取付面５１を形成し、取付面５１に円筒形の貫通穴１９ｊを形成する。そして、取付面５１上にシール材２６を設け、取付面５１の上方から、窓部１０２を取付面５１に圧着して、点検窓１００を、シール材２６を介して取付面５１に固定する。窓部上面１０２ａは、貯水底部１９ａの上面（貯水部１９ｆの底面１９ａ）と高さが略等しく、水平である。
このような構成においても、貫通穴１９ｊを通して反射面１０８の反射光の強度を点検者が見ることで、点検者が窓部上面１０２ａの汚れの付着状態、すなわちドレンパン１９の貯水底部１９ａの汚れの付着状態を把握することができる。そのため、点検者がドレンパン１９を筐体１２から取り外して内部を確認せずとも、ドレンパン１９の清掃時期を判断することができる。

なお、図１９は、貯水部１９ｆの取付面５１に形成された貫通穴１９ｊの中心軸Ｌを通り中心軸Ｌに平行な断面を示したものである。図１９において、貫通穴１９ｊの第１の側面１９ｋの延長線が窓部下面１０２ｂと交わる点である点ｘから、貫通穴１９ｊの第２の側面１９ｌの、ドレンパン１９の底面１９ｉに形成された貫通穴１９ｊの開口１９ｍにおける点ｙまでの対角線Ｍと、垂線Ｎとがなす角が角度θである。反射板上面１０４ａの半径Ｒは、ドレンパン１９の底面１９ｉから窓部下面１０２ｂまでの高さをｈ１、窓部下面１０２ｂから反射板上面１０４ａまでの上下幅をｈ２、貫通穴１９ｊの半径をｒとしてＲ≦（ｈ１＋ｈ２）ｔａｎθ－ｒである。図１９のＲｍａｘは、このように決められたＲの最大幅を示したものである。このように反射板上面１０４ａの半径Ｒを設定することで、材料費を抑えつつ貫通穴１９ｊから取り込んだ室内光を効率よく反射させることができる。

実施の形態１に示された点検窓１００は、取付部１０１と、窓部１０２と、柱１０３と、反射板１０４とを樹脂成形により連続して一体成形する。また、反射板１０４は、柱１０３と接する第１の面の反対側の第２の面に、窓部を透過した光を反射させるための反射構造１０５を備えている。よって、点検窓１００は、ドレンパンの点検窓の面積が制限された場合でも、部品数を抑えながら、貫通穴に取付けられた窓部の汚れの視認性を確保できる。
本実施の形態では、点検窓１００は、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、エポキシ、ポリアリレートなどの透明樹脂を材料とし、射出成形することにより成形される。

窓部と反射板とを別部材としてドレンパンに組み付ける場合、例えばドレンポンプの吸込部の側面を反射板として使用する場合、窓部の真上または周辺にドレンポンプを配置する必要が生じる。実施の形態１の点検窓１００は、取付部１０１と、窓部１０２と、柱１０３と、反射板１０４とを樹脂成形により連続して一体成形しているので、反射板としてドレンポンプを窓部の真上または周辺に設置する必要がない。

実施の形態２．
本開示の実施の形態２の点検窓２００について、図２０、図２１、図２２、図２３、図２４及び図２５を用いて説明する。実施の形態２の点検窓２００は、実施の形態１の柱１０３に替えて、２つの柱、すなわち第１の柱２０１及び第２の柱２０２を備える。その他の構成要素については実施の形態１と同じのため、それらの構成要素についての説明は省略する。なお、図２０、図２１、図２２、図２３、図２４及び図２５中、実施の形態１内で使用された符号と同一符号は同一部分を指す。

図２０は点検窓２００の概略斜視図であり、図２１は点検窓２００の概略上面図である。図２２は点検窓２００の概略断面図であり、図２１に示された、反射板上面１０４ａの中心Ｐを通り、第１の柱２０１及び第２の柱２０２を通る断面線Ｄ－Ｄ´における点検窓２００の断面を示したものである。

第１の支持部である第１の柱２０１は、窓部１０２と反射板１０４の間にあり、第１の柱２０１の一端が窓部上面１０２ａと接続し、第１の柱２０１の他端が反射板下面１０４ｂ及び反射板側面１０４ｃと接続する。同様に、第２の支持部である第２の柱２０２は、窓部１０２と反射板１０４の間にあり、第２の柱２０２の一端が窓部上面１０２ａと接続し、第２の柱２０２の他端が反射板下面１０４ｂ及び反射板側面１０４ｃと接続する。第１の柱２０１及び第２の柱２０２は窓部１０２の縁部に沿って設けられる。第２の柱２０２は窓部上面１０２ａの中心及び反射板上面１０４ａの中心Ｐを通る直線Ｒに対して第１の柱２０１と対称な位置にある。

点検窓２００を上面視したとき、反射板１０４の面積は窓部１０２の面積より小さく、反射板１０４は窓部１０２の内側にある。そのため、第１の柱２０１及び第２の柱２０２を通る断面線Ｄ－Ｄ´における点検窓２００の断面図において、第１の柱２０１及び第２の柱２０２は、窓部上面１０２ａ及び反射板下面１０４ｂに対して傾斜している。言い換えると、第１の柱２０１及び第２の柱２０２は、窓部１０２の、第１の柱２０１及び第２の柱２０２が設けられる面（窓部上面１０２ａ）に対し鋭角となるよう傾斜している。第１の柱２０１は４つの面で形成され、点検窓２００を上面視したとき視認できる面（上面２０１ａ）に、第２の反射構造２０３が形成される。同様に、第２の柱２０２は４つの面で形成され、点検窓２００を上面視したとき視認できる面（上面２０２ａ）に、第３の反射構造２０４が形成される。すなわち、点検窓２００では、反射板上面１０４ａに第１の反射構造１０５、第１の柱２０１の上面２０１ａに第２の反射構造２０３、第２の柱２０２の上面２０２ａに第３の反射構造２０４が設けられる。

第２の反射構造２０３及び第３の反射構造２０４は、点検窓２００を樹脂で一体成形できるような形状を適宜選択する。一例として、図２６に示すように、２面により形成され、直線状の頂点を有し、該直線に交わる垂直な断面において、上面２０１ａに対し上方に凸となる山形の構造が、第２の反射構造２０３として、第１の柱２０１の上面２０１ａに、少なくとも一つ形成される。同様に、２面により形成され、直線状の頂点を有し、該直線に交わる垂直な断面において、上面２０２ａに対し上方に凸となる山形の構造が、第３の反射構造２０４として第２の柱２０２の上面２０２ａに、少なくとも一つ形成される。

実施の形態２に示された点検窓２００は、反射板上面１０４ａに形成した第１の反射構造１０５に加えて、第１の柱２０１の上面２０１ａ及び第２の柱２０２の上面２０２ａに、それぞれ第２の反射構造２０３及び第３の反射構造２０４を設ける。このような構造により、点検窓２００は、ドレンパン１９（図示せず）の貫通穴１９ｂ（図示せず）を通過した室内からの光の一部を、第１の反射構造１０５に加え、第２の反射構造２０３及び第３の反射構造２０４により反射させ、窓部１０２及び貫通穴１９ｂを通過させて室内機１の外部に送ることができる。このため、点検窓２００は、実施の形態１の点検窓１００に比べて、光の反射能力を高めることができる。

なお、実施の形態２の点検窓２００は、図２２に示すように、第１の柱２０１の一端が窓部上面１０２ａと接続し、第１の柱２０１の他端が反射板下面１０４ｂ及び反射板側面１０４ｃと接続するとしたが、点検窓２００の構成はこれに限定されない。図２３に示すように、第１の柱２０１の他端が反射板下面１０４ｂに接続せず、反射板側面１０４ｃに接続する構成としてもよい。または、図２４に示すように、第１の柱２０１の一端が窓部上面１０２ａに接続せず、第２の取付部１０６と接続する構成としてもよい。または、図２５に示すように、第１の柱２０１の一端が窓部上面１０２ａに接続せず、第２の取付部１０６と接続し、第１の柱２０１の他端が反射板下面１０４ｂに接続せず、反射板側面１０４ｃに接続する構成としてもよい。このような構造としても、点検窓２００は、実施の形態１の点検窓１００に比べて、光の反射能力を高めることができる。

なお、実施の形態２では、点検窓２００の、第１の柱２０１の上面２０１ａ及び第２の柱２０２の上面２０２ａの両方に反射構造を設ける場合について説明したが、これに限定されない。第１の柱２０１の上面２０１ａ又は第２の柱２０２の上面２０２ａの一方のみに反射構造（第２の反射構造２０３又は第３の反射構造２０４）を設けてもよい。このような構成においても、実施の形態１の点検窓１００に比べて、光の反射能力を高めることができる。

実施の形態３．
実施の形態３の点検窓３００について、図２７、図２８及び図２９を用いて説明する。この実施の形態３の点検窓３００は、実施の形態１の反射板１０４に替えて、上方に凸である反射板上面３０１ａを有する反射板３０１を備える。その他の構成要素については実施の形態１と同じであるので、それらの構成要素についての説明は省略する。なお、図２７、図２８及び図２９中、実施の形態１内で使用された符号と同一符号は同一部分を指す。

図２７は点検窓３００の概略斜視図であり、図２８は点検窓３００の概略上面図である。点検窓３００の反射板３０１は上面視して円形である。図２９は、点検窓３００の概略断面図であり、図２８の直線Ｅ－Ｅ´の向きに点検窓３００の垂直方向の断面を示したものである。直線Ｅ－Ｅ´は、図２８に示された、反射板上面３０１ａの中心Ｑを通る直線である。
反射板３０１は、図２９の破線に示される、上方に凸となる曲面を有する反射板上面３０１ａと、反射板上面３０１ａに設けられる反射構造３０２とを備える。

反射板上面３０１ａの反射構造３０２で覆われていない面と反射構造３０２により、貫通穴１９ｂを通過した光の少なくとも一部を反射させる反射面１０９が形成される。なお、反射板上面３０１ａの全てが反射構造３０２により覆われている構成の場合は、反射構造３０２により反射面１０９が形成される。

点検窓３００は、反射構造３０２として、反射板上面３０１ａの中央を中心として同心円状に互いに隣接して設けられた上方に凸となる断面山形（逆Ｖ字形）の山形部３０２ａを、反射板上面３０１ａに少なくとも一つ形成する。言い換えると、点検窓３００は、反射構造３０２として、少なくとも一つの上方に凸となる山形部３０２ａを反射板上面３０１ａ上に有する。

実施の形態３の点検窓３００では、反射板上面３０１ａが上方に凸となるように湾曲して曲面を形成しているので、反射板上面３０１ａが平坦な場合と比べて、反射板上面３０１ａの表面積が大きく、反射構造を設けられる領域が大きい。よって、反射板上面３０１ａに反射構造３０２を設けることで、平坦な反射板上面３０１ａに反射構造を設ける場合と比べて、より反射能力を増大させることができる。このような理由から、点検窓３００は、実施の形態１の点検窓１００に比べて、光の反射能力を高めることができる。

なお、実施の形態３の反射構造３０２はこれに限定されない。反射板上面３０１ａに、頂点で直角に交叉する平面で形成された、上方に凸となる四角錐体を反射構造３０２として、少なくとも一つ形成してもよい。または、反射板上面３０１ａに、上方に凸となるような球体の一部を反射構造３０２として、少なくとも一つ形成してもよい。または、反射板上面３０１ａに、上方に凸となる円錐体を反射構造３０２として、少なくとも一つ形成してもよい。または、反射板上面３０１ａに、曲線状の頂点を有し、該直線に交わる垂直な断面において上方に凸となる断面山形（逆Ｖ字形）の山形部を有する構造を反射構造３０２として、少なくとも一つ形成してもよい。このような構造においても、点検窓３００は、実施の形態１の同様の形状の反射構造１０５を備える点検窓１００に比べて、光の反射能力を高めることができる。

実施の形態４．
　実施の形態４の点検窓４００について図３０を用いて説明する。実施の形態４の点検窓４００は、実施の形態１の反射板１０４に替えて、反射板側面４０１ｃに反射構造４０２を備えた反射板４０１を備えるという点で実施の形態１と異なる。その他の構成要素については実施の形態１と同じのため、それらの構成要素についての説明は省略する。

　図３０は実施の形態４の点検窓４００の斜視図である。図３０において、反射板４０１の反射板側面４０１ｃは反射板下面４０１ｂとなす角が９０度以下となるように傾斜しており、反射板４０１は反射板上面４０１ａよりも反射板下面４０１ｂの面積が大きい。言い換えると、反射板４０１は円錐台の形状を有し、反射板上面４０１ａは円錐台の上面を構成し、反射板下面４０１ｂは円錐台の下面を構成し、反射板側面４０１ｃは、円錐台の側面を構成する。図２５に示されるように、点検窓４００の反射板側面４０１ｃには反射構造４０２が形成される。

図３０に示されるように、反射板４０１の反射板側面４０１ｃには、反射構造４０２として、第１の面１０９、第２の面１１０、三角形の上面１１１、及び三角形の下面１１２（図示せず）により形成され、直線状の頂点を有する構造４０２ａが、側面４０１ｃに沿って少なくとも一つ形成される。構造４０２ａは、反射板４０１の水平な向きの断面において、反射板側面４０１ｃの外方に凸となる山形の形状を有する。

実施の形態４の点検窓４００では、反射板４０１の反射板側面４０１ｃに、反射構造４０２として、構造４０２ａが、少なくとも一つ形成される。よって、実施の形態１と同じ反射構造を反射板上面４０１ａに形成した場合、実施の形態１の反射板１０４よりも、反射板４０１のほうが反射板側面４０１ｃに反射構造を設けているので、点検窓４００は、実施の形態１の点検窓１００に比べて、光の反射能力を高めることができる。

上記各実施の形態では、点検窓を金型で射出成形する際に、反射構造を形成する金型を鏡面仕上げとし、反射構造の表面を平面（表面が円錐面の場合は滑らかな円錐面、表面が球面の場合は滑らかな球面）としたが、これに限定されない。上記各実施の形態において、点検窓を金型で射出成形する際に、反射構造を形成する金型にシボ加工を施し、金型の表面に鏡面仕上げではなく数十～数百ミクロンの細かい凹凸をつける。この金型により、反射構造の平面、球面、円錐面の表面に、多数の凹凸を形成する。図３１は、一例として、実施の形態１の窓部材１００の反射構造１０５にシボ加工が施された反射構造１０５ａを示した図である。このように、点検窓１００の反射構造１０５の表面にシボ加工を施すことで、反射構造１０５ａの表面で光を拡散し、反射構造１０５ａを光らせることができる。これにより反射構造の視認性が向上する。

　また、上記各実施の形態では、室内機１は天井埋込型空気調和機としたが、これに限定されない。室内機が筐体内部にドレンパンを備え、ドレンパンの貯水部に形成した貫通穴に点検窓が取付けられる構成を持つ室内機ならば、天井埋込型以外の室内機にも上記各実施の形態は適用可能である。

　また、上記各実施の形態では、窓部１０２及び反射板１０４は円形板状であるとしたが、これに限定されない。窓部１０２が貫通穴１９ｂ又は貫通穴１９ｊの開口を覆い、反射板１０４が窓部１０２を透過した光を貫通穴１９ｂ又は貫通穴１９ｊを通してドレンパン１９の外部に反射する機能を有する場合において、窓部１０２や反射板１０４を、円形板状以外の形状、例えば四角形板状などのその他の形状に変更が可能である。同様に、第１の柱２０１、第２の柱２０２、反射板３０１及び反射板４０１も他の形状に変更が可能である。また、第１の取付部１０７及び第２の取付部１０６は、上記各実施の形態で説明した形状に限定されず、他部材と組み合わせて、貫通穴１９ｂをふさぐ構造としてもよい。

　１…室内機、２…ユニット本体、３…化粧パネル、４…吊金具、５…吊ボルト、６…ナット、７…化粧パネル本体、７ａ…コーナー部領域、７ｂ…視認用開口穴、８…コーナーパネル、９…吸込グリル、１０…風向調整ベーン、１１…吹出口、１２…筐体、１３…ファンモータ、１４…ファン、１５…室内側の面、１６…ベルマウス、１７…室内熱交換器、１８…ドレン水、１９…ドレンパン、１９ａ…貯水底部、１９ｂ…貫通穴、１９ｃ…開口部、１９ｄ…貯水壁、１９ｅ…貯水壁、１９ｆ…熱交換器載置台、２０…フィルター、２１…風路、２２…断熱材、２３…フタ、２４…排水口、２５…止水栓、２６…シール材、１００…点検窓、１０１…取付部、１０２…窓部、１０２ａ…窓部上面、１０２ｂ…窓部下面、１０３…柱、１０４…反射板、１０４ａ…反射板上面、１０４ｂ…反射板下面、１０４ｃ…反射板側面、１０５…反射構造、１０５ａ…四角錐体、１０５ｂ…球面、１０５ｃ…山形部、１０５ｄ…円錐体、１０５ｅ…山形部、１０６…第２の取付部、１０７…第１の取付部、１０７ａ…上面、２００…点検窓、２０１…第１の柱、２０１ａ…上面、２０２…第２の柱、２０２ａ…上面、２０３…反射構造、２０４…反射構造、３００…点検窓、３０１…反射板、３０１ａ…反射板上面、３０２…反射構造、３０２ａ…山形部、４００…点検窓、４０１…反射板、４０１ａ…反射板上面、４０１ｂ…反射板下面、４０１ｃ…反射板側面、４０２…反射構造、４０２ａ…構造

Claims (21)

1. 光透過性材料で形成された窓部と、
   前記窓部に設けられた第１の支持部と、
   前記第１の支持部により前記窓部に対して所定の隙間を介して窓部の上方に支持される反射部と、
   を有し、
   前記反射部は、前記第１の支持部と接続する第１の面と、前記第１の面と対向する第２の面とを有し、
   前記反射部は、前記第２の面に、前記窓部を透過した光を反射する第１の反射構造を有し、
   前記窓部と、前記第１の支持部と、前記反射部とは、光透過性材料により一体成形されている、
   点検窓。
2. 空気調和機の筐体内に設けられたドレンパンの、室内熱交換器より発生するドレン水を受ける貯水部に取り付けられ、前記貯水部を貫通するように形成された貫通穴を囲むように前記ドレンパンに取付けられた第１の取付部と、
   前記第１の取付部上に設けられ、前記窓部の上面の高さと、前記貯水部の底面の高さとが一致するように前記窓部を前記ドレンパンに支持する第２の取付部と、を備え、
   前記窓部と、前記第１の取付部と、前記第２の取付部とは、光透過性材料により一体成形されている、請求項１に記載の点検窓。
3. 前記反射板の前記第２の面は、平面である、請求項１又は２に記載の点検窓。
4. 前記反射板の前記第２の面は、凸となる曲面で形成されている、請求項１又は２に記載の点検窓。
5. 前記第１の反射構造は、四角錐体を備える、請求項１～４のいずれか１項に記載の点検窓。
6. 前記第１の反射構造は、球面により形成され凸となる構造を備える、請求項１～４のいずれか１項に記載の点検窓。
7. 前記第１の反射構造は、２つの面により頂点が形成され、前記頂点は直線である構造を備える、請求項１～４のいずれか１項に記載の点検窓。
8. 前記第１の反射構造は、円錐体を備える、請求項１～４のいずれか１項に記載の点検窓。
9. 前記第１の反射構造は、前記第２の面の中心より同心円状に凸となるように設けられる構造体を備える、請求項１～４のいずれか１項に記載の点検窓。
10. 前記窓部の、前記第１の支持部が設けられる面に設けられ、前記反射部を支持する第２の支持部を備え、
    前記第１の支持部及び前記第２の支持部は、前記窓部の、前記第１の支持部及び前記第２の支持部が設けられる面に対し傾斜している、
    請求項１～９のいずれか１項に記載の点検窓。
11. 前記第１の支持部の一面に、前記窓部を透過した光を前記窓部の向きに反射する第２の反射構造が形成され、
    前記第２の支持部の一面に、前記窓部を透過した光を前記窓部の向きに反射する第３の反射構造が形成された、
    請求項１０に記載の点検窓。
12. 前記第２の反射構造及び前記第３の反射構造の少なくとも一つが、２つの面により頂点が形成され、前記頂点は直線である構造を備える、請求項１１に記載の点検窓。
13. 前記反射板は、前記第１の面と前記第２の面の間に側面を有し、
    前記第２の面は前記第１の面より小さく、　
    前記側面は前記第１の面となす角が鋭角であり、
    前記側面には第４の反射構造が形成されている、
    請求項１～１２のいずれか１項に記載の点検窓。
14. 前記第４の反射構造は、２つの面により頂点が形成され、前記頂点は直線である凸部を備える、請求項１３に記載の点検窓。
15. 空気調和機の筐体内に設けられたドレンパンの、室内熱交換器より発生するドレン水を受ける貯水部に前記窓部が取り付けられ、
    前記窓部は、前記ドレンパンを貫通するように形成された貫通穴の開口より大きく、
    前記窓部は前記貫通穴を閉じるように前記ドレンパンに取り付けられている、
    請求項１に記載の点検窓。
16. 前記窓部の、前記第１の支持部が設けられる面が、前記貯水部の底面と一致する、請求項１５に記載の点検窓。
17. 前記所定の隙間は、前記反射部が前記ドレン水の最高水位よりも下方となるように決定される、請求項１～１６のいずれか１項に記載の点検窓。
18. 筐体と、
    前記筐体内に設けられた室内熱交換器と、
    前記筐体内の、前記室内熱交換器の下方に設けられ、前記室内熱交換器より生じるドレン水を受けるドレンパンと、
    前記ドレンパンの、前記ドレン水を受ける貯水部に取り付けられた点検窓と、
    前記ドレンパンを覆うように、筐体の下方に取付けられた化粧パネルと、を備え、
    前記点検窓は、
    光透過性材料で形成された窓部と、
    前記窓部の上面に設けられた第１の支持部と、
    前記第１の支持部により前記窓部に対して所定の隙間を介して支持される反射部と、
    を備え、
    前記反射部は、上面に前記窓部を透過した光を反射する反射構造を有し、
    前記第１の支持部の水平断面積は前記窓部の上面の面積よりも小さく、
    前記窓部と、前記第１の支持部と、前記反射部とは、光透過性材料により一体成形されており、
    前記ドレンパンは、前記貯水部に前記ドレンパンを貫通する貫通穴を有し、
    前記窓部は前記貫通穴と重なり、
    前記点検窓の下方において、前記化粧パネルの、前記窓部と対向する位置に開口が形成され、
    前記筐体に設けられた前記開口から、前記貫通穴を介して前記ドレン水より生じる前記窓部の上面の汚れを確認可能な、
    空気調和機。
19. 　前記ドレンパンは、前記貯水部に、前記貯水部の底面より低い取付面を有し、
    前記点検窓は、
    前記取付面に取付けられる第１の取付部と、
    前記第１の取付部に設けられ、前記第１の取付部に対して前記窓部を支持する第２の取付部と、
    を備え、
    前記窓部と、前記第１の取付部と、前記第２の取付部とは、光透過性材料により一体成形されている、
    請求項１８に記載の空気調和機。
20. 前記窓部の上面が前記底面と一致する高さにある、請求項１９に記載の空気調和機。
21. 前記所定の隙間は、前記反射部の上面が前記ドレン水の最高水位以下となるように決定される、
    請求項１８～２０のいずれか１項に記載の空気調和機。

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