WO2022102392A1 - 鍵盤装置 - Google Patents

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Abstract

一実施形態に係る鍵盤装置は、鍵盤と相互容量方式の近接センサ70とを含む。鍵盤は、第1鍵および第1鍵に対して配列方向に配置された第2鍵を含む。近接センサは、少なくとも第1鍵より下方の第1領域800aから第2鍵より下方の第2領域800bまで延在する部分を有する第1電極77、第1領域800aに配置された第2電極75-3、および第2領域800bに配置された第3電極75-6を含む。近接センサ70は、第1電極77と第2電極75-3との間の静電容量の変化および第1電極77と第3電極75-6との間の静電容量の変化を用いる。

Description

鍵盤装置
 本開示は、鍵盤装置に関する。
 ユーザの指が鍵に近づいていることを検出する近接センサが配置された鍵盤装置が開発されている(例えば、特許文献1)。鍵に指が近づいてくることを検出することによって、鍵が操作される前に鍵に抵抗力を与える処理を準備することができる。
特開2008-152115号公報
 特許文献1に開示された技術によれば、鍵が押下される前に押下対象の鍵を認識するために、各鍵に対して1つ以上の近接センサを用いている。そのため、鍵の数に応じてそれぞれ独立した近接センサの配置が必要であり、実現のためには複雑な構造を採用する必要がある。
 本開示の目的の一つは、鍵盤装置に配置される近接センサの構造を簡易化することにある。
 一実施形態に係る鍵盤装置は、鍵盤と相互容量方式の近接センサとを含む。鍵盤は、第1鍵および前記第1鍵に対して配列方向に配置された第2鍵を含む。近接センサは、少なくとも前記第1鍵より下方の第1領域から前記第2鍵より下方の第2領域まで延在する部分を有する第1電極、前記第1領域に配置された第2電極、および前記第2領域に配置された第3電極を含む。近接センサは、前記第1電極と前記第2電極との間の静電容量の変化および前記第1電極と前記第3電極との間の静電容量の変化を用いる。
 前記鍵盤は、前記第1鍵に隣接する第3鍵を含んでもよく、前記第2電極は、前記第3鍵より下方の第3領域から前記第1領域まで延在する部分を有してもよい。
 前記第1鍵の長手方向および前記配列方向のいずれにも垂直な方向に沿って前記第1電極、前記第2電極および前記第3電極を見た場合において、前記第2電極および前記第3電極が前記第1電極と交差しなくてもよい。
 前記第1鍵の長手方向および前記配列方向のいずれにも垂直な方向に沿って前記第1電極、前記第2電極および前記第3電極を見た場合において、前記第1電極は、前記第2電極と前記第3電極との間の領域に配置されなくてもよい。
 前記第1鍵の長手方向および前記配列方向のいずれにも垂直な方向に沿って前記第1電極、前記第2電極および前記第3電極を見た場合において、前記第2電極および前記第3電極が前記第1電極と交差してもよい。
 前記第2電極および前記第3電極に対して駆動信号を供給する駆動部と、前記第1電極に発生した検出信号を取得する検出部と、をさらに備えてもよい。
 前記駆動部は、第1期間において前記駆動信号を前記第2電極に提供し、前記第1期間とは異なる第2期間において前記駆動信号を前記第3電極に提供してもよい。
 前記第1電極に駆動信号を供給する駆動部と、前記第2電極および前記第3電極で発生した検出信号を取得する検出部と、をさらに備えてもよい。
 前記検出部は、第1期間において前記第2電極で発生した前記検出信号を取得し、前記第1期間とは異なる第2期間において前記第3電極で発生した前記検出信号を取得してもよい。
 前記第2電極および前記第3電極は、抵抗を介して固定電位に接続されてもよく、前記近接センサは、前記第2電極と前記固定電位とを接続または非接続に切り替える切替部をさらに含んでもよい。
 前記近接センサは、第4電極をさらに含んでもよく、前記第4電極は、前記第1鍵の長手方向および前記配列方向のいずれにも垂直な方向に沿って前記第1電極を見た場合において、前記第1電極に対して前記長手方向に移動した位置に配置されてもよい。
 設定されたパラメータに基づく音信号を生成する音源部と、前記近接センサによる検出結果に基づいて前記パラメータを制御する制御部と、をさらに備えてもよい。
 前記音源部は、前記パラメータに基づく音色の音信号を、前記鍵盤に対する操作に応じて生成してもよい。
 前記パラメータは、前記鍵盤のうち第1鍵域と第2鍵域とを特定するための鍵域情報を含んでもよい。
 前記パラメータは、前記音信号の信号レベルを変化させるための情報を含み、前記音源部は、前記検出結果に基づくタイミングで前記音信号を生成してもよい。
 前記第1鍵への押下に対して負荷を印加する負荷部と、前記負荷部における負荷の大きさを、前記近接センサによる検出結果に基づいて制御する制御部と、をさらに備えてもよい。
 本開示によれば、鍵盤装置に配置される近接センサの構造を容易化することができる。
第1実施形態における電子鍵盤装置の外観を示す図である。 第1実施形態における近接センサの送信電極と受信電極との位置関係(近接センサを鍵盤装置の側面方向から見た場合)を示す図である。 第1実施形態における送信電極と受信電極との位置関係(近接センサを鍵盤装置の上方向から見た場合)を示す図である。 第1実施形態における送信電極と受信電極との位置関係(近接センサを鍵盤装置の正面方向から見た場合)を示す図である。 第1実施形態における電子鍵盤装置の構成を示す図である。 第1実施形態における近接センサの構成を示す図である。 第1実施形態における検出部の構成を示す図である。 第1実施形態における音源制御方法を説明するフローチャートである。 第2実施形態における送信電極と受信電極との位置関係(近接センサを鍵盤装置の上方向から見た場合)を示す図である。 第2実施形態における近接センサの構成を示す図である。 第3実施形態における近接センサの構成を示す図である。 第3実施形態における近接センサの使用例を示す図である。 第4実施形態における送信電極と受信電極との位置関係(近接センサを鍵盤装置の上方向から見た場合)を示す図である。 第4実施形態における近接センサの構成を示す図である。 第4実施形態における検出部の構成を示す図である。 第5実施形態における検出部の構成を示す図である。 第6実施形態における送信電極と受信電極との位置関係(近接センサを鍵盤装置の上方向から見た場合)を示す図である。 第7実施形態における送信電極と受信電極との位置関係(近接センサを鍵盤装置の上方向から見た場合)を示す図である。 第7実施形態における近接センサの構成を示す図である。
 以下、本開示の一実施形態における電子鍵盤装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。以下に示す実施形態は一例であって、本開示はこれらの実施形態に限定して解釈されるものではない。なお、本実施形態で参照する図面において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号または類似の符号(数字の後にA、Bなど付しただけの符号)を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、図面の寸法比率は説明の都合上実際の比率とは異なったり、構成の一部が図面から省略されたりする場合がある。
<第1実施形態>
[1.電子鍵盤装置の構成]
 図1は、第1実施形態における電子鍵盤装置の外観を説明する図である。電子鍵盤装置1は、鍵盤8を備えるシンセサイザである。鍵盤8は、筐体95に回転可能に支持された複数の鍵80を備える。鍵80は、絶縁材料で形成されている。絶縁材料は、例えば、プラスチックまたは木である。電子鍵盤装置1は、ユーザによる鍵の操作またはシーケンサによる制御に応じて、音信号を生成する。電子鍵盤装置1は、後述する近接センサ70の検出結果に応じて、音信号を変化させることもできる。音信号は、筐体95に配置された信号出力部65またはスピーカ60から出力される。その他にも、電子鍵盤装置1は、筐体95に配置された操作部20、表示部50およびインターフェース90を備える。
 ここで、鍵盤装置1に対する複数の方向として、図1に示すように第1方向D1、第2方向D2および第3方向D3を定義する。第1方向D1は、鍵80の配列方向(低音側から高音側への方向)に対応する。第2方向D2は、鍵80の長手方向(鍵80の回転中心から鍵80の先端への方向)に対応する。第2方向D2は、鍵盤装置1の背面側から正面側への方向ということもできる。第3方向D3は、鍵盤装置1を演奏状態で設置した場合における下方に対応する。第1方向D1、第2方向D2および第3方向D3は、互いに垂直の関係を有する。これらの方向は、他の図においても図1と同じ関係を有する。
 図2は、第1実施形態における近接センサの送信電極と受信電極との位置関係(近接センサを鍵盤装置の側面方向から見た場合)を示す図である。この位置関係を説明する前に、まず、近接センサ70以外の構成について説明する。軸85は、鍵80を筐体95に対して回転可能に支持する。ガイド部84は、鍵80の回転範囲および回転方向を規制する。鍵80は、図示しない錘またはバネ等によって上向きの力を受ける。押鍵検出部88は、鍵80に対する押下操作に応じて鍵80がレスト位置からエンド位置に向けて移動していく過程を検出するセンサであって、この例では鍵80の下面80d側に配置されている。
 近接センサ70は、鍵80より下方において、筐体95に保持されている。近接センサ70は、相互容量方式の静電容量センサであり、プリント基板等の支持基板79上に配置された送信電極75および受信電極77を備える。この例では、送信電極75は、受信電極77に対して第2方向D2に離れて配置されているが、送信電極75と受信電極77との位置関係は、逆の関係であってもよい。ここで、鍵80と近接センサ70との位置関係について、さらに図3および図4も用いて説明する。
[2.近接センサの電極配置例]
 図3は、第1実施形態における送信電極と受信電極との位置関係(近接センサを鍵盤装置の上方向から見た場合)を示す図である。図4は、第1実施形態における送信電極と受信電極との位置関係(近接センサを鍵盤装置の正面方向から見た場合)を示す図である。図3および図4において、領域800a(第1領域)、領域800b(第2領域)、領域800c(第3領域)は、以下の説明のために特定した鍵80a(第1鍵)、鍵80b(第2鍵)、鍵80c(第3鍵)の下方にそれぞれ対応する領域である。
 領域800a、800b、800cは、図3に示すように、鍵80a、80b、80cの直下の領域として定義されてもよいし、第2方向D2(鍵80の長手方向)に沿って拡張された領域として定義されてもよい。領域800a、800b、800cは、第2方向D2に沿って拡張された定義によれば、第1方向D1以外に関して鍵80の直下の領域外まで含む。いずれの定義であっても、図4に示す向きに近接センサ70を見た場合であれば、領域800a、800b、800cの位置は変わらない。
 鍵80aと鍵80cとは隣接している。鍵80aと鍵80cとの位置関係は逆でもよい。すなわち、鍵80aと鍵80cのいずれが、鍵80bに近い位置に配置されてもよい。鍵80bは、鍵80aまたは鍵80cに隣接していてもよいし、この例のように鍵80aおよび鍵80cのいずれにも隣接していなくてもよい。鍵80a、80b、80cはいずれも白鍵であったが、黒鍵が含まれていてもよい。
 図3に示すように、駆動部71、検出部73、複数の送信電極75および1つの受信電極77が支持基板79に配置されている。近接センサ70の全体構成については後述する。ここでは、送信電極75と受信電極77との位置関係について説明する。この例では、送信電極75-1、75-2、・・・、75-10が第1方向D1に並んで支持基板79に配置されている。以下の説明において、送信電極75-1、75-2、・・・、75-10のそれぞれを特に区別しない場合には、送信電極75という。送信電極75は、この例では第1方向D1に沿った長辺と第2方向D2に沿った短辺とを有する長方形状の電極である。送信電極75および以下に説明する受信電極77は、送信電極75と受信電極77との位置関係が以下の状況を満たす範囲で様々な形状に適用することができる。
 複数の送信電極75は、少なくとも、領域800aに配置された送信電極75-3(第2電極)および領域800bに配置された送信電極75-6(第3電極)を含む。この例では、送信電極75-3は、領域800cに配置された部分も含む。したがって、送信電極75-3は、領域800cから領域800aに延在する部分を含む。
 受信電極77(第1電極)は、この例では、第1方向D1に沿って延在した線形状の1つの電極であり、少なくとも、領域800aから領域800bまで延在する部分を有している。受信電極77は、第1方向D1に沿った長辺と第2方向D2に沿った短辺とを有する長方形状ということもできる。この例では、受信電極77が延在する方向と、複数の送信電極75が並ぶ方向とは平行であるが、平行でなくてもよい。
 図3に示す向きで近接センサ70を見た場合(第3方向D3に沿って近接センサ70を見た場合)に、受信電極77と送信電極75とは交差しない。この例ではさらに受信電極77は、複数の送信電極75をつないだ領域と交差しない。言い換えると、受信電極77は、隣接する送信電極75間の間の領域SAに配置されない。図3においては、送信電極75-7と送信電極75-8との間の領域を領域SAの例として示している。この例に示すように、領域SAは、送信電極75-7と送信電極75-8との間を埋める領域に対応する。他の隣接する送信電極75の間の領域についても、同様に領域SAに相当する。
 近接センサ70は、送信電極75および受信電極77における静電容量の変化を検出する相互容量方式の静電容量センサとして機能する。近接センサ70が物体を検出する範囲は、少なくとも鍵80の上面80uより上方の空間を含み、その空間に対して第2方向D2に存在する空間(演奏者と鍵80との間)を含んでいてもよい。
 近接センサ70は、受信電極77と送信電極75とは交差しない構成を有している。そのため、送信電極75と受信電極77との距離を調整することにより、物体の検出特性を調整することができる。例えば、送信電極75と受信電極77との距離を大きくすることにより、近接センサ70が物体を検出する範囲をより上方に拡げることができる。一方、この距離を大きくすることにより、鍵80に近い領域においては近接センサ70が物体を検出する感度が低下する。
 近接センサ70は、受信電極77と送信電極75とは交差しない構成を有している。このような構成によれば、例えば、送信電極75-1に駆動信号DSが供給される場合には、受信電極77と送信電極75-1との間に形成される面に対して垂直な方向に拡がる領域(検出領域)において物体を検出する感度が強い領域が形成される。その結果、検出時のクロストーク(検出領域外の物体による電圧変化)が生じにくいため、駆動信号DSが供給されていない送信電極75に対応する位置で物体が検出されてしまうことを抑制することができる。
[3.電子鍵盤装置の構成]
 続いて、電子鍵盤装置1の全体的な構成について説明する。
 図5は、第1実施形態における電子鍵盤装置の構成を示す図である。電子鍵盤装置1は、制御部10、記憶部18、操作部20、音源部30、表示部50、スピーカ60、信号出力部65、近接センサ70、鍵80、押鍵検出部88およびインターフェース90を備える。
 記憶部18は、不揮発性メモリなどの記憶装置であって、制御部10によって実行される制御プログラムを記憶する領域を備える。制御プログラムは、外部装置から提供されてもよい。制御プログラムが制御部10によって実行されると、電子鍵盤装置1において様々な機能を実現する。実現される機能の一つは、近接センサ70による検出結果に基づいて音源部30の発音内容を制御するための機能である。
 操作部20は、ノブ、スライダ、タッチセンサおよびボタンなどの操作デバイスを含み、ユーザから電子鍵盤装置1への指示を受け付ける。操作部20は、受け付けられたユーザの指示に応じた操作信号CSを制御部10に出力する。
 表示部50は、液晶ディスプレイなどの表示装置を含み、制御部10による制御によって様々な画面を表示する。表示部50にタッチセンサが組み合わされることによって、タッチパネルが構成されてもよい。
 スピーカ60は、音源部30から供給される音信号を増幅して出力することによって、音信号に応じた音を発生する。
 信号出力部65は、音源部30から供給される音信号を、外部装置へ出力するための端子を含む。
 近接センサ70は、鍵80に近接したユーザの手および指などの物体を検出し、検出した物体の位置に対応する検出信号PSを制御部10に出力する。近接センサ70は、駆動部71、検出部73、送信電極75および受信電極77を備える。近接センサ70に関する詳細の構成は後述する。
 押鍵検出部88は、押下された鍵80の位置およびその鍵80の押下量に応じた押鍵信号KVを制御部10に出力するセンサを備える。
 インターフェース90は、この例では、コントローラなどの外部装置を電子鍵盤装置1に接続するための端子を含む。インターフェース90には、MIDIデータの送受信をするための端子などが含まれていてもよい。
 制御部10は、CPUなどの演算処理回路、およびRAM、ROMなどの記憶装置を含むコンピュータの一例である。制御部10は、記憶部18に記憶された制御プログラムをCPUによって実行し、制御プログラムに記述された命令にしたがって様々な機能を電子鍵盤装置1において実現する。制御部10は、例えば、押鍵信号KVに基づいて音源制御信号Ctを生成し、検出信号PSおよび操作信号CSに基づいて設定信号Stを生成する。
 音源制御信号Ctは、ノートナンバ、ノートオン、ノートオフなど各音の発生を制御するための情報を含み、音源部30において音信号を生成するために用いられる。設定信号Stは、音源部30において音信号を生成するために必要な各種のパラメータの値を設定するために用いられる。各種のパラメータは、音色、音響効果などを設定するためのパラメータを含む。検出信号PSに基づいて設定信号Stによる音源部30を制御する方法(音源制御方法)の詳細については後述する。
 音源部30は、DSP(Digital Signal Processor)を備える。音源部30は、制御部10から供給される音源制御信号Ctおよび設定信号Stに基づいて音信号を生成する。音源部30は、生成した音信号を信号出力部65に供給し、さらにスピーカ60に供給してもよい。音源部30は、所定のプログラムに記述された命令にしたがって様々な機能を実現する。このプログラムは、外部装置から提供されてもよい。音源部30において実現される全部の機能または一部の機能は、制御部10においてプログラムが実行されることによって実現されてもよい。これとは逆に、制御部10において実現される全部の機能または一部の機能は、音源部30においてプログラムが実行されることによって実現されてもよい。
[4.近接センサの構成]
 続いて、近接センサ70の構成について説明する。
 図6は、第1実施形態における近接センサの構成を示す図である。駆動部71は、駆動信号生成部711、マルチプレクサ(MUX)715、配線74(74-1、74-2、・・・、74-10)、および接地抵抗76(76-1、76-2、・・・、76-10)を備える。駆動部71は、これらの構成によって、送信電極75に駆動信号DSを供給する。駆動信号DSは、この例ではパルス信号である。
 配線74-1、74-2、・・・、74-10は、送信電極75-1、75-2、・・・、75-10にそれぞれ接続される。配線74-1、74-2、・・・、74-10は、接地抵抗76-1、76-2、・・・、76-10にそれぞれ接続される。
 駆動信号生成部711は、駆動信号DSを生成し、マルチプレクサ715に出力する。マルチプレクサ715は、駆動信号生成部711を配線74-1、74-2、・・・、74-10に順次接続することを繰り返す。これによって、駆動信号DSは、送信電極75-1、75-2、・・・、75-10に順番に供給される。言い換えると、各送信電極75に駆動信号DSが供給される期間は、互いに異なる期間である。例えば、駆動信号DSは、第1期間において送信電極75-1に供給され、第1期間に続く第2期間において送信電極75-2に供給される。全ての送信電極75に駆動信号DSを供給するまでの1周期の時間は、例えば1msから100ms程度とすればよい。この例のように10個の送信電極75を有する場合には、各送信電極75に駆動信号DSが供給される期間は、それぞれ0.1msから10ms程度となる。
 各送信電極75に駆動信号DSが供給される期間を変えない場合には、送信電極75の数が少なくなると、以下の現象が生じる。1周期の時間が短くなって物体検出の時間精度が高くなる。一方、送信電極75の配置密度が低くなり物体検出の位置精度が低くなる。これとは逆に、送信電極75の数が多くなると、これとは反対の現象が生じる。すなわち、1周期の時間が長くなり物体検出の時間精度が低くなる、一方、送信電極75の配置密度が高くなり物体検出の位置精度が高くなる。
 駆動信号生成部711に接続されていない配線は接地抵抗76を介して接地されることで、駆動信号DSが供給されていない送信電極75は、接地電位(固定電位)に固定される。
 受信電極77は、送信電極75との容量結合により、送信電極75から送信された駆動信号DSを受信する。このとき、鍵80に近づいた物体(ユーザの手など)が受信電極77と送信電極75との間の容量を変化させることによって駆動信号DSが変調される。この変調によって、受信電極77において受信される受信信号RSの波形が変化する。変調による波形の変化が大きいほど、そのときに駆動信号DSが供給されていた送信電極75に近い位置に物体が存在する。検出部73は、受信信号RSを取得し、その信号波形に応じた信号を出力する。
 上述したように、鍵80が絶縁性材料で形成されているため、鍵80が送信電極75と受信電極77とにおける静電容量に対して変化を与えるものではないから、近接センサ70が物体を検出するときに鍵80の影響を受けにくい。鍵80に錘等の金属が設けられている場合には、その金属は絶縁材料で保持されることによって電気的に浮遊状態になっていることが好ましい。近接センサ70が物体を検出できる範囲には、近接センサ70以外に金属で形成された構造体が存在しないことが好ましい。金属で形成された構造体が存在する場合には、その構造体が絶縁材料で保持されて電気的に浮遊状態になっていることが好ましい。電気的に浮遊状態になっていない場合、または電気的に浮遊状態になっていたとしても受信信号RSに影響を与える場合には、影響を受けた受信信号RSの状態を物体検出におけるバックグラウンドの状態として規定すればよい。
 図7は、第1実施形態における検出部の構成を示す図である。図7に示すように、検出部73は、入力端子731、接地抵抗732、増幅器733、ハイパスフィルタ(HPF)734、同期検波回路735、ローパスフィルタ(LPF)737、増幅器738、および出力端子739を備える。ハイパスフィルタ734は、駆動信号DSの周波数以外の低周波数成分を除去する。
 同期検波回路735は、同期スイッチ7351および比較器7352を備える。同期スイッチ7351は、駆動信号DSに同期して、比較器7352の双方の入力端子にハイパスフィルタ734から信号を供給する状態、または、そのうちの一方の端子を接地する状態に切り替える。ローパスフィルタ737は、駆動信号DSの周波数に対応する成分を除去する。出力端子739から出力される信号は、駆動信号DSと受信信号RSとの差分、すなわち容量変化による変調量に応じた出力レベルの信号となる。
 近接センサ70が制御部10に出力する検出信号PSは、出力端子739からの出力信号のレベルと駆動信号DSが供給された送信電極75の位置との関係を対応付けた情報を含む。したがって、検出信号PSは、複数の送信電極75の位置のそれぞれにおける鍵80と物体とのの距離を示す情報を含む。以上が近接センサ70の構成についての説明である。
[5.音源制御方法]
 続いて、近接センサ70から出力された検出信号PSに基づいて実行される音源制御方法について説明する。検出信号PSを利用した処理を実行する指示が、例えば、操作部20から入力されると、以下に示す音源制御方法が実行される。
 図8は、第1実施形態における音源制御方法を説明するフローチャートである。まず、制御部10は、検出信号PSを参照して、近接センサ70において物体が検出されるまで待機する(ステップS100;No)。制御部10は、検出信号PSを参照して、いずれかの送信電極75に対応する出力信号のレベルが所定のレベルを超えると、物体が検出されたと判断する。近接センサ70において物体が検出されると(ステップS100;Yes)、検出信号PSに基づいて、検出結果に応じた処理を実行する(ステップS200)。制御部10は、近接センサ70において物体が検出されなくなるまで、この処理を続ける(ステップS300;No、S200)。近接センサ70において物体が検出されなくなると(ステップS300;Yes)、ステップS200において設定した内容を破棄して基本の設定に戻し(ステップS400)、再び近接センサ70において物体が検出されるまで待機する(ステップS100;No)。
 ステップS200において実行される処理は、この音源制御方法を実行するときに音源部30に設定されている内容に応じて変化してもよい。例えば、制御部10が設定信号Stにより予め音源部30において、スプリット機能を設定していた状況を想定する。スプリット機能とは、複数の鍵80を低音域(第1鍵域)と高音域(第2鍵域)とに区分して、低音域に設定された第1音色と高音域に設定された第2音色で発音させる機能である。
 制御部10は、検出信号PSに応じて設定信号Stを生成して音源部30に出力することによって、音源部30を制御する。この例では、制御部10は、検出信号PSに基づいて低音域と高音域とを区分する境界を決定する。制御部10は、決定した境界に基づいて低音域と高音域とを示す鍵域情報を含む設定信号Stを音源部30に出力する。境界の決定方法は、ブロブ解析、エッジ検出といった公知の手法を用いればよく、例えば以下の方法がある。
 制御部10は、検出信号PSを参照して、複数の送信電極75に対応する出力信号レベルを抽出し、第1方向D1に沿った位置を示す各座標に出力信号レベルを関連付ける。この座標は、鍵80の位置と対応するようにしてもよい。送信電極75に対応する座標には、その送信電極75に対応する出力信号レベルが関連付けられる。一方、送信電極75が存在しない位置に対応する座標には、隣接する送信電極75のそれぞれに対応する出力信号レベルを用いて補間したレベルが関連付けられる。
 制御部10は、所定の閾値レベルを基準として二値化することで、閾値レベルを超えている座標(以下、物体検出座標という)を特定する。制御部10は、所定数(第1検出数)以上の物体検出座標が連続して存在する場合には、その座標の範囲には手が存在すると判定する。制御部10は、複数の送信電極75の位置で物体が検出され、かつ、これらの位置の間に配置された送信電極75において物体が検出されていない場合(または検出のレベルが相対的に低い場合)には、上述の物体検出座標が連続して存在する範囲が2つに分離される。そのため、互いに離れた2つの物体を検出している状態であると認識する。2つの物体は実際にはユーザの右手および左手として想定される。このときに、制御部10は、2つの物体の間で物体が検出されていない位置の中心(または2つの物体のそれぞれの中心座標の中点の位置)に対応する鍵80を境界として低音域と高音域とを区分する。境界の鍵80とは、低音域の最高音に対応する鍵80であってもよいし、高音域の最低音に対応する鍵80であってもよい。
 両手が近くにある場合などは2つの物体が1つの物体として検出されている場合もある。すなわち、2つの物体が存在するにもかかわらず、物体検出座標が連続して存在する範囲が2つに分離されずに1つに認識される場合もある。このように両手が1つの範囲で検出される場合には、片手が検出される場合よりも広くなる。したがって、物体検出座標が連続して存在する範囲が1つである場合であっても、その範囲が所定の範囲よりも大きい場合には、2つの物体(両手)が存在するものとして判定されるようにしてもよい。所定の範囲より大きい場合とは、第1検出数よりも多い所定の第2検出数の物体検出座標が連続して存在する場合に対応する。この場合には、制御部10は、1つの範囲における中心に対応する鍵80を境界として低音域と高音域とを区分する。
 ステップS200の処理が継続する間は、制御部10は、検出信号PSに応じて低音域と高音域の区分を設定し続ける。その結果、2つの物体として認識されるユーザの右手および左手の動きに追従して、右手と左手との間に位置する鍵80を低音域と高音域とを区分する境界として設定することができる。
 上述した電子鍵盤装置1における近接センサ70は、鍵80の下方に配置された受信電極77と複数の送信電極75とを用いて相互容量方式の静電容量センサを構成する。鍵80の下方に配置されることで、このセンサの受信電極77を複数の鍵80に対応する領域にまたがって配置する簡易な構成にすることができる。
<第2実施形態>
 第3方向D3に沿って近接センサ70を見た場合、第1実施形態における送信電極75と受信電極77とは交差しない。第2実施形態では、互いに交差して配置される送信電極75Aおよび受信電極77Aを有する近接センサ70Aについて説明する。
 図9は、第2実施形態における送信電極と受信電極との位置関係(近接センサを鍵盤装置の上方向から見た場合)を示す図である。近接センサ70Aは、第2方向D2に沿って延在する複数の送信電極75A(75A-1、75A-2、・・・、75A-10)を備える。複数の送信電極75Aは、第1方向D1に並んで配置されている。この例においても、複数の送信電極75Aは、領域800aに配置された送信電極75A-3および領域800bに配置された送信電極75A-6を含む。
 受信電極77Aは、この例においても、第1実施形態の受信電極77と同様に第1方向D1に沿って延在した1つの電極である。一方、受信電極77Aは、支持基板79Aの両面のうち、送信電極75Aが配置された面(上面)とは反対側の面(下面)に配置されている。図9に示す向きで近接センサ70を見た場合(第3方向D3に沿って近接センサ70Aを見た場合)に、受信電極77Aは、隣接する送信電極75A間の領域SAを通過する。図9においては、第1実施形態と同様に送信電極75A-7と送信電極75A-8との間の領域を領域SAの例として示している。
 図10は、第2実施形態における近接センサの構成を示す図である。近接センサ70Aは、第1実施形態における近接センサ70とは電極の構成が異なるだけである。即ち、近接センサ70Aは、配線74-1、74-2、・・・、74-10が送信電極75A-1、75A-2、・・・、75A-10にそれぞれ接続されていること以外は、近接センサ70と同じであるため、詳細の説明は省略する。
 このように、近接センサを構成する送信電極と受信電極とは、容量を形成することができる位置関係であれば、様々な配置を適用することができる。特に、近接センサ70Aのように、送信電極75Aと受信電極77Aとが交差する関係であることから、送信電極75Aと受信電極77Aとの距離を小さくすることができる。その結果、物体を検出する範囲を鍵80の近傍に制限する一方、その範囲において物体を検出する感度を高めることができる。
<第3実施形態>
 近接センサに用いられる送信電極の一部は、用途によって駆動信号DSが供給されないように切り替えられてもよい。第3実施形態では、第2実施形態における近接センサ70Aにおいて、一部の送信電極75Aに駆動信号DSが供給されないようにした近接センサ70Bについて説明する。
 図11は、第3実施形態における近接センサの構成を示す図である。近接センサ70Bは、複数の送信電極75Aのそれぞれに接続される接地抵抗76を、接地電位から切り離すスイッチ(切替部)76s(76s-1、76s-2、・・・、76s-10)を有する。全てのスイッチ76sが導通状態である場合には、送信電極75Aが接地電位に接続された状態であり、第2実施形態の近接センサ70Aと同じ構成である。一方、第1方向D1に関する位置精度が求められない用途である場合には、一部の送信電極75Aを無効化するようにしてもよい。
 この場合には、マルチプレクサ715Bは、無効化された送信電極75Aには駆動信号DSを供給しないようにしつつ、駆動信号DSが供給されない送信電極75Aに接続されたスイッチ76sを導通状態から非導通状態に切り替える。このようにして送信電極75Aを接地電位と非接続状態としてフローティング状態にすることで、近接センサ70Bの物体検出において、無効化された送信電極が存在していない環境に近づけることができる。
 図12は、第3実施形態における近接センサの使用例を示す図である。図12に示す例のように、送信電極75A-2、75A-4、75A-6、75A-8、75A-10が無効化されることで半分の送信電極75Aが存在しない状態となるため、配置の密度が低くなり物体検出の位置精度が半分になる。各送信電極75Aへの駆動信号DSの供給時間が変わらなければ、半分の時間で次の駆動信号DSが供給されるようにできるから、物体検出の時間精度を2倍に高めることができる。
<第4実施形態>
 近接センサにおける受信電極の数は1つに限られない。第4実施形態では、2つの受信電極77C(77C-1、77C-2)を有する近接センサ70Cについて説明する。受信電極77Cは、2つに限らず、3つ以上であってもよい。
 図13は、第4実施形態における送信電極と受信電極との位置関係(近接セン
サを鍵盤装置の上方向から見た場合)を示す図である。近接センサ70Cは、第1方向に沿って延在し、第2方向D2に並んで支持基板79Cに配置された受信電極(第1電極)77C-1および受信電極(第4電極)77C-2を有する。受信電極77C-1、77C-2は、いずれも送信電極75C(75C-1、75C-2、・・・、75C-10)と交差している。受信電極77C-1、77C-2にそれぞれ対応する検出部73C-1、73C-2についても支持基板79Cに配置されている。このように受信電極77C-1、77C-2を配置することによって、鍵80の長手方向における物体の位置を検出することもできる。
 図14は、第4実施形態における近接センサの構成を示す図である。近接センサ70Cは、上述したように、2つの受信電極77C-1、77C-2、および受信電極77C-1、77C-2に接続された検出部73Cを備える。
 図15は、第4実施形態における検出部の構成を示す図である。検出部73Cは、検出ブロック730C-1、730C-2、マルチプレクサ736および出力端子739Cを備える。検出ブロック730C-1には受信電極77C-1から受信信号RS1が供給され、検出ブロック730C-2には受信電極77C-2から受信信号RS2が供給される。検出ブロック730C-1と検出ブロック730C-2とは、入力端子731に入力される受信信号が異なる点以外は、互いに同じ構成を有する。検出ブロック730C-1は、第1実施形態における検出部73に対して、接地抵抗732を接地電位から切り離すスイッチ732sをさらに有する。
 マルチプレクサ736は、検出ブロック730C-1または検出ブロック730C-2を順番に切り替えて出力端子739Cに接続することによって、検出ブロック730C-1の出力信号と検出ブロック730C-2の出力信号とを順番に出力端子739Cに供給する。それぞれの出力信号を出力端子739Cに供給する期間は、例えば、駆動信号DSが1つの送信電極75に送信される期間の前半と後半とに対応するようにしてもよい。マルチプレクサ736は、駆動信号DSが全ての送信電極75に供給されるたびに、出力端子739Cに供給する出力信号を切り替えてもよい。近接センサ70Cは、出力端子739Cから出力される信号に基づいて検出信号PSを生成する。
 第3実施形態と同様に、近接センサ70Cは受信電極77C-1または受信電極77C-2を無効化してもよい。いずれの受信電極77C-1、77C-2も無効化しない場合には、スイッチ732sを導通状態として接地抵抗732を接地する。一方、例えば、受信電極77C-1を無効化する場合には、検出ブロック730C-1のスイッチ732sを非導通状態に切り替え、マルチプレクサ736が検出ブロック730C-1を出力端子739Cに接続しないようにすればよい。受信電極77C-1をフローティングにするため、増幅器733のインピーダンスによっては、スイッチを入力端子731の直後に設けて、入力端子731を接地抵抗732および増幅器733から分離してもよい。受信電極77C-1または受信電極77C-2を無効化する必要が無い場合には、検出部73Cにおいてスイッチ732sが存在しなくてもよい。
<第5実施形態>
 第4実施形態のように検出部73Cにおいて、複数の受信電極77C-1、77C-2に対応して2つの検出ブロック730C-1、730C-2を設ける代わりに、検出ブロック730C-1、730C-2の構成の少なくとも一部を共有した検出部73Dについて説明する。
 図16は、第5実施形態における検出部の構成を示す図である。図16に示すように、検出部73Dにおいて供給されるハイパスフィルタ734から出力端子739までの構成は、第1実施形態における検出部73と同じである。一方、入力端子731から増幅器733までの構成については、複数の受信電極77C-1、77C-2のそれぞれに対応して設けられている。例えば、受信電極77C-1に対応して、接地抵抗732-1、スイッチ732s-1および増幅器733-1が設けられている。受信電極77C-2に対応して、接地抵抗732-2、スイッチ732s-2および増幅器733-2が設けられている。
 マルチプレクサ736は、増幅器733-1または増幅器733-2を順番に切り替えてハイパスフィルタ734に接続することによって、増幅器733-1の出力信号と増幅器733-2の出力信号とを順番に出力端子739Cに供給する。それぞれの出力信号をハイパスフィルタ734に供給する期間は、例えば、駆動信号DSが1つの送信電極75に送信される期間の前半と後半とに対応するようにしてもよい。マルチプレクサ736は、駆動信号DSが全ての送信電極75に供給されるたびに、ハイパスフィルタ734に供給する出力信号を切り替えてもよい。
 第3、4実施形態と同様に、近接センサ70Cは受信電極77C-1または受信電極77C-2を無効化してもよい。いずれの受信電極77C-1、77C-2も無効化しない場合には、スイッチ732s-1、732s-2を導通状態として接地抵抗732-1、732-2を接地する。一方、例えば、受信電極77C-1を無効化する場合には、スイッチ732s-1を非導通状態に切り替え、マルチプレクサ736が増幅器733-1をハイパスフィルタ734に接続しないようにすればよい。受信電極77C-1をフローティングにするため、増幅器733-1のインピーダンスによっては、スイッチを入力端子731-1の直後に設けて、入力端子731-1を接地抵抗732-1および増幅器733-1から分離してもよい。受信電極77C-1または受信電極77C-2を無効化する必要が無い場合には、検出部73Dにおいてスイッチ732s-1、732s-2が存在しなくてもよい。
<第6実施形態>
 第2実施形態のように互いに交差する送信電極75Aおよび受信電極77Aを有する近接センサ70Aにおいて、受信電極77Aを複数の電極で構成した例が第4、5実施形態である。第6実施形態では、第1実施形態のような送信電極75と受信電極77との関係において、受信電極77を複数の電極で構成する近接センサ70Eについて説明する。
 図17は、第6実施形態における送信電極と受信電極との位置関係(近接センサを鍵盤装置の上方向から見た場合)を示す図である。図17に示すように、送信電極75E(75E-1、75E-2、・・・、75E-10)は、第1方向D1に並んで配置されている。受信電極77E-1、77E-2は、第1方向D1に沿って延在した電極であり、第2方向D2に並んで配置されている。複数の送信電極75Eは、受信電極77E-1と受信電極77E-2との間に配置されている。第1実施形態における送信電極75を前提とした場合であっても、2つの受信電極77E-1、77E-2を設けた近接センサ70Eを実現することができる。
<第7実施形態>
 上述した実施形態においては、複数の送信電極を有する近接センサのみ説明したが、1つの送信電極および複数の受信電極を有する近接センサにおいても同様に適用可能である。第7実施形態では、第2実施形態における近接センサ70Aにおいて、送信電極と受信電極とを入れ替えることにより、複数の受信電極77Fおよび1つの送信電極75Fを有する近接センサ70Fについて説明する。
 図18は、第7実施形態における送信電極と受信電極との位置関係(近接センサを鍵盤装置の上方向から見た場合)を示す図である。複数の受信電極77F(77F-1、77F-2、・・・、77F-10)は、第2方向D2に沿って延在し、第1方向に並んで配置されている。送信電極75Fは、複数の受信電極77Fと交差し、第1方向D1に沿って延在した1つの電極である。
 図19は、第7実施形態における近接センサの構成を示す図である。駆動信号生成部711は、駆動信号DSを送信電極75Fに供給する。送信電極は1つであるため、マルチプレクサ715は不要である。受信電極77F-1、77F-2、・・・、77F-10において受信された受信信号RS1、RS2、・・・、RS10は、検出部73Fに入力される。検出部73Fは、第4実施形態における検出部73Cまたは第5実施形態における検出部73Dにおいて、受信信号RS1および受信信号RD2が並列に処理される構成をRS1、RS2、・・・、RS10に拡張した構成を有するようにすればよい。
<変形例>
 以上、本開示の一実施形態について説明したが、本開示の一実施形態は、以下のように様々な形態に変形することもできる。また、上述した実施形態および以下に説明する変形例は、それぞれ互いに組み合わせて適用することもできる。
(1)上述した実施形態における鍵盤装置1は、1つの近接センサを有する場合に限らず、複数の近接センサを有する構成であってもよい。複数の近接センサが、第1方向D1に並んで配置されてもよいし、第2方向D2に並んで配置されてもよい。
(2)上述した実施形態における音源制御方法は、一例であって、様々な音源の制御に用いることができる。例えば、検出信号PSに基づいて低音域から高音域に向かって移動する物体が検出された場合に、制御部10は、音源部30に対してグリッサンド処理を開始してもよい。
 グリッサンド処理とは、例えば、実際に鍵80が操作されなくても、物体の位置の変化に応じて低音域から高音域に向かって変化する音高で発音させる処理である。高音域から低音域に向かって移動する物体が検出された場合にも同様に、高音域から低音域に向かって変化する音高で発音させる処理を開始してもよい。このように、制御部10は、鍵80への操作とは別に、近接センサの検出結果により発音タイミングを指定して音信号を生成するように音源部30を制御してもよい。すなわち、制御部10は、検出信号PSに基づいて音源制御信号Ctを生成することもある。グリッサンド処理において、検出された物体と鍵80との距離が近いほど、音を大きくするように信号レベルを制御した音信号が生成されるようにしてもよい。
 別の音源制御方法として、制御部10は、検出信号PSに基づいて、鍵80を操作する直前の物体の動き(例えば鍵80に近づく速さ)を認識し、その動きに応じて、音信号を生成するためのパラメータを変更するようにしてもよい。このパラメータは、例えば、音色であってもよいし、アタック、ディケイ、サスティンおよびリリースなどエンベロープを決めるためのパラメータであってもよい。
(3)検出信号PSに応じて制御される対象は音源部30でなくてもよい。例えば、鍵盤装置1が、鍵80への操作に対して電気的に負荷を印加して反力を与える負荷部89(図5参照)を有する場合、この反力を制御するために検出信号PSを用いてもよい。負荷部89は、例えば、ソレノイドを用いて鍵80に反力を与える機構である。この場合、制御部10は、鍵80を操作する直前の物体の動き(例えば鍵80に近づく速さ)を認識し、その動きに応じて、その物体周辺の鍵80に対して与える反力を変化させるように負荷の大きさを制御するようにしてもよい。
(4)上述した実施形態においては、図3に示すように、受信電極77は、送信電極75とは交差せず、さらに、複数の送信電極75をつないだ領域(領域SA)にも配置されない。受信電極77は、送信電極75とは交差せずに、領域SAに配置される形状であってもよい。例えば、図3に示す受信電極77は、領域SAに延在する電極を有してもよい。
1…鍵盤装置、8…鍵盤、10…制御部、18…記憶部、20…操作部、30…音源部、50…表示部、60…スピーカ、65…信号出力部、70…近接センサ、71…駆動部、73…検出部、74…配線、75…送信電極、76…接地抵抗、76s…スイッチ、77…受信電極、79…支持基板、80…鍵、80d…下面、80u…上面、84…ガイド部、85…軸、89…負荷部、90…インターフェース、95…筐体、711…駆動信号生成部、715…マルチプレクサ、730C-1,730C-2…検出ブロック、731…入力端子、732…接地抵抗、732s…スイッチ、733…増幅器、734…ハイパスフィルタ、735…同期検波回路、736…マルチプレクサ、737…ローパスフィルタ、738…増幅器、739,739C…出力端子、7351…同期スイッチ、7352…比較器
 

Claims (16)

  1.  第1鍵および前記第1鍵に対して配列方向に配置された第2鍵を含む鍵盤と、
     少なくとも前記第1鍵より下方の第1領域から前記第2鍵より下方の第2領域まで延在する部分を有する第1電極、前記第1領域に配置された第2電極、および前記第2領域に配置された第3電極を含み、前記第1電極と前記第2電極との間の静電容量の変化および前記第1電極と前記第3電極との間の静電容量の変化を用いた相互容量方式の近接センサと、
     を備える鍵盤装置。
  2.  前記鍵盤は、前記第1鍵に隣接する第3鍵を含み、
     前記第2電極は、前記第3鍵より下方の第3領域から前記第1領域まで延在する部分を有する、請求項1に記載の鍵盤装置。
  3.  前記第1鍵の長手方向および前記配列方向のいずれにも垂直な方向に沿って前記第1電極、前記第2電極および前記第3電極を見た場合において、前記第2電極および前記第3電極が前記第1電極と交差しない、請求項1または請求項2に記載の鍵盤装置。
  4.  前記第1鍵の長手方向および前記配列方向のいずれにも垂直な方向に沿って前記第1電極、前記第2電極および前記第3電極を見た場合において、前記第1電極は、前記第2電極と前記第3電極との間の領域に配置されない、請求項3に記載の鍵盤装置。
  5.  前記第1鍵の長手方向および前記配列方向のいずれにも垂直な方向に沿って前記第1電極、前記第2電極および前記第3電極を見た場合において、前記第2電極および前記第3電極が前記第1電極と交差する、請求項1または請求項2に記載の鍵盤装置。
  6.  前記第2電極および前記第3電極に対して駆動信号を供給する駆動部と、
     前記第1電極に発生した検出信号を取得する検出部と、
     をさらに備える、請求項1から請求項5のいずれかに記載の鍵盤装置。
  7.  前記駆動部は、第1期間において前記駆動信号を前記第2電極に提供し、前記第1期間とは異なる第2期間において前記駆動信号を前記第3電極に提供する、請求項6に記載の鍵盤装置。
  8.  前記第1電極に駆動信号を供給する駆動部と、
     前記第2電極および前記第3電極で発生した検出信号を取得する検出部と、
     をさらに備える、請求項1から請求項5のいずれかに記載の鍵盤装置。
  9.  前記検出部は、第1期間において前記第2電極で発生した前記検出信号を取得し、前記第1期間とは異なる第2期間において前記第3電極で発生した前記検出信号を取得する、請求項8に記載の鍵盤装置。
  10.  前記第2電極および前記第3電極は、抵抗を介して固定電位に接続され、
     前記近接センサは、前記第2電極と前記固定電位とを接続または非接続に切り替える切替部をさらに含む、請求項1から請求項9のいずれかに記載の鍵盤装置。
  11.  前記近接センサは、第4電極をさらに含み、
     前記第4電極は、前記第1鍵の長手方向および前記配列方向のいずれにも垂直な方向に沿って前記第1電極を見た場合において、前記第1電極に対して前記長手方向に移動した位置に配置される、請求項1から請求項10のいずれかに記載の鍵盤装置。
  12.  設定されたパラメータに基づく音信号を生成する音源部と、
     前記近接センサによる検出結果に基づいて前記パラメータを制御する制御部と、
     をさらに備える、請求項1から請求項11のいずれかに記載の鍵盤装置。
  13.  前記音源部は、前記パラメータに基づく音色の音信号を、前記鍵盤に対する操作に応じて生成する、請求項12に記載の鍵盤装置。
  14.  前記パラメータは、前記鍵盤のうち第1鍵域と第2鍵域とを特定するための鍵域情報を含む、請求項13に記載の鍵盤装置。
  15.  前記パラメータは、前記音信号の信号レベルを変化させるための情報を含み、
     前記音源部は、前記検出結果に基づくタイミングで前記音信号を生成する、請求項12から請求項14のいずれかに記載の鍵盤装置。
  16.  前記第1鍵への押下に対して負荷を印加する負荷部と、
     前記負荷部における負荷の大きさを、前記近接センサによる検出結果に基づいて制御する制御部と、
     をさらに備える、請求項1から請求項15のいずれかに記載の鍵盤装置。
     
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