WO2022097437A1 - 圧力センサ - Google Patents

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達也 田中
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Abstract

変換基板において生じた熱を外部環境へと効果的に放熱させるともに、圧力検出対象の流体から変換基板への熱移動を抑制することができる圧力センサを提供する。圧力センサ100であって、変換基板133の放熱手段は、基板収容部131aの他端に位置する基板対向面131a1に、変換基板133が直接的又は間接的に熱接触されるコネクタハウジング131と、一端側が、変換基板133に接続され、他端側が、隔壁部131cを介して、コネクタ接続部131bに延在される接続端子134と、を備え、変換基板133への熱移動抑制手段は、変換基板133と圧力検出部120との間に介在している内部空間Sを備えるものである。

Description

圧力センサ
 本発明は、変換基板を内部に設ける圧力センサに関する。
 近年、流体装置(例えば、エアコン等の空調システム)に使用される制御用ICなどに対して、低消費電力化や高い汎用性が要望されており、様々な駆動電圧や信号方式が広く採用されてきた。また、この流体装置に使用される圧力センサも、例外ではなく、様々な駆動電圧(例えば、3.3V、5V、12V~24V等)や、様々な圧力検出信号の信号方式(例えば、2線式/3線式等の電流出力方式、1V~5V等の異なる電圧出力方式、デジタル出力方式、あるいは、無線出力方式等)に適合させる必要があった。
 そこで、例えば、特許文献1には、圧力センサであって、様々な駆動電圧や圧力検出信号の信号方式に適合させるために、駆動電圧、及び、圧力検出信号の両方を変換する変換回路を備える変換基板を、制御回路と圧力センサとの間に外部接続させるものが記載されている。
特開2018-040758号公報
 しかしながら、特許文献1では、圧力センサと変換基板との間を、ケーブルを介して、外部接続する必要があったため、長尺となり小型化することが困難であることや、外部の衝撃や振動などにより、接続不良が生じる可能性があるなどの問題があった。
 この問題を解決するために、ケーブルを省略し、変換基板を圧力センサの内部に配置することが考えられる。ここで、変換基板は、駆動電圧の変圧などにより自己発熱する。よって、変換基板を圧力センサの内部に配置した場合、変換基板において生じた熱を、外部環境へと効率的に放熱させることができず、変換基板の電子部品が耐熱温度以上となり破損するおそれがあった。さらに、圧力検出対象の流体温度が、圧力センサの内部の変換基板へと熱移動することによっても、変換基板の電子部品が耐熱温度以上となり破損するおそれがあった。
 これに対し、変換基板の電子部品における耐熱温度を向上させて、破損を防ぐことがさらに考えられるが、コストの上昇を招くため、別の解決手段が求められていた。
 本発明の目的は、変換基板において生じた熱を外部環境へと効果的に放熱させるともに、圧力検出対象の流体から変換基板への熱移動を抑制することができる圧力センサを提供することである。
 上記課題を解決するために、圧力センサは、圧力検出される流体を圧力室に導入する流体導入部と、前記圧力室に導入される流体の圧力を検出する半導体センサチップと、前記半導体センサチップに接続され、前記半導体センサチップの外部入出力端子を構成する複数のリードピンと、を有する圧力検出部と、一端側に内部空間を画定する基板収容部、他端側にコネクタ接続部、及び、前記基板収容部と前記コネクタ接続部との間に隔壁部を有するコネクタハウジングと、変換基板と、接続端子と、を有する信号送出部と、を備え、前記変換基板の放熱手段は、前記基板収容部の他端に位置する基板対向面に、前記変換基板が直接的又は間接的に熱接触される前記コネクタハウジングと、一端側が、前記変換基板に接続され、他端側が、前記隔壁部を介して前記コネクタ接続部に延在される前記接続端子と、を備え、前記変換基板への熱移動抑制手段は、前記変換基板と前記圧力検出部との間に介在している前記内部空間を備えるものである。
 また、上記圧力センサであって、前記変換基板の放熱手段は、前記変換基板を前記基板対向面に固定するものとしてもよい。
 また、上記圧力センサであって、前記変換基板の放熱手段は、前記変換基板の少なくとも前記基板対向面側に形成される放熱用のパターン回路を、さらに備えるものとしてもよい。
 また、上記圧力センサであって、前記隔壁部は、前記基板収容部と前記コネクタ接続部とを連通する貫通孔を有し、前記変換基板の発熱部品は、前記基板対向面側に設けられており、前記変換基板の放熱手段は、前記発熱部品が内部に配置される前記貫通孔を、さらに備えるものとしてもよい。
 また、上記圧力センサであって、前記貫通孔を防水用絶縁剤で塞ぐとともに、前記防水用絶縁剤で前記発熱部品を覆うものとしてもよい。
 また、上記圧力センサであって、前記流体導入部、前記圧力検出部、及び、前記信号送出部を接続する接続部材をさらに備え、前記変換基板の放熱手段は、中心軸線に対し垂直方向からみた際に、前記変換基板と重複するように配置される前記接続部材を、さらに備えるものとしてもよい。
 また、上記圧力センサであって、前記変換基板の発熱部品は、前記基板対向面側に設けられており、前記変換基板の放熱手段は、少なくとも前記発熱部品と前記コネクタハウジングとの間隙に充填される熱伝導性を有する接着剤を備えるものとしてもよい。
 また、上記圧力センサであって、前記変換基板の放熱手段は、電気的に複数並列接続される前記発熱部品を、さらに備えるものとしてもよい。
 また、上記圧力センサであって、前記変換基板の放熱手段は、一端側が、前記発熱部品に接触又は隣接配置され、他端側が、前記隔壁部を介して前記コネクタ接続部に延在される放熱板を、さらに備えるものとしてもよい。
 また、上記圧力センサであって、前記変換基板の放熱手段は、リードタイプの前記発熱部品と、前記リードタイプの発熱部品を収容する前記コネクタハウジングの窪み部とを、さらに備えるものとしてもよい。
 また、上記圧力センサであって、前記信号送出部は、可撓性結線材をさらに有し、前記変換基板への熱移動抑制手段は、前記複数のリードピンと前記変換基板との間に、湾曲又は屈曲して接続される前記可撓性結線材を備えるものとしてもよい。
 また、上記圧力センサであって、前記変換基板への熱移動抑制手段は、前記圧力検出部と前記信号送出部との間に配置される熱放射性を有する非金属の樹脂シート及び/又は接着剤を、さらに備えるものとしてもよい。
 本発明によれば、変換基板において生じた熱を外部環境へと効果的に放熱させるともに、圧力検出対象の流体から変換基板への熱移動を抑制することができる圧力センサを提供することができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る圧力センサを示す断面図である。 図2は、本発明の第2の実施形態に係る圧力センサを示す一部拡大断面図である。 図3は、本発明の第3の実施形態に係る圧力センサを示す一部拡大断面図である。 図4は、本発明の第4の実施形態に係る圧力センサを示す一部拡大断面図である。 図5は、本発明の第5の実施形態に係る圧力センサを示す断面図である。 図6は、本発明の第6の実施形態に係る圧力センサを示す一部拡大断面図である。 図7は、本発明の第7の実施形態に係る圧力センサを示す一部拡大断面図である。 図8Aは、図7の変換基板における発熱部品を含む部分回路図である。 図8Bは、図8Aに対応する、本発明の第8の実施形態に係る変換基板における発熱部品を含む部分回路図である。 図9は、本発明の第9の実施形態に係る圧力センサを示す一部拡大断面図である。 図10は、本発明の第10の実施形態に係る圧力センサを示す一部拡大断面図である。
 本発明の実施形態について、図1から図10を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明は本実施形態の態様に限定されるものではない。
 本発明の実施形態に係る圧力センサ100~1000は、変換基板133の放熱手段と、変換基板133への熱移動抑制手段と、をそれぞれ備えることにより、変換基板133において生じた熱を外部環境へと効果的に放熱させるともに、圧力検出対象の流体から変換基板133への熱移動を抑制するという課題を解決し得るものである。ここで、変換基板の放熱手段は、変換基板133の上面をコネクタハウジング131に直接的に熱接触させるタイプ(第1~第6の実施形態)と、変換基板133(発熱部品を含む)をコネクタハウジング131に間接的に熱接触させるタイプ(第7~第10の実施形態)とに、大別される。よって、まず、変換基板133の放熱手段として、変換基板133をコネクタハウジング131に、直接的に熱接触させるタイプを採用する場合について、説明する。
 <用語について>
 本明細書および特許請求の範囲の記載において、「一端」及び「他端」とは、図面における「下端」及び「上端」を示す。
(第1の実施形態)
<圧力センサの構成について>
 図1を用いて、本発明の第1の実施形態に係る圧力センサ100について説明する。
 圧力センサ100は、流体導入部110と、圧力検出部120と、信号送出部130と、接続部材140と、から構成される。以下、圧力センサ100のそれぞれの構成について順に説明する。なお、圧力センサ100は、流体導入部110及び圧力検出部120を接合固定し、圧力検出部120及び信号送出部130を電気的に接続した後、接続部材140により、流体導入部110、圧力検出部120、及び、信号送出部130を一体的に組み付けられる。
<流体導入部について>
 流体導入部110は、圧力検出される流体を、後述する圧力室112Aに導入するものであり、金属製の継手部材111と、継手部材111の他端に溶接等により接続される金属製のベースプレート112と、を備える。
 継手部材111は、圧力検出される流体を導入する配管(不図示)と接続される雌ねじ部111aと、配管から導入された流体を圧力室112Aに導くポート111bと、を備える。ポート111bの開口端は、ベースプレート112の中央に設けられた開口部に溶接等により接続される。本実施形態において、継手部材111は、雌ねじ部111aを備えるものとしたが、これに限らず、例えば、雄ねじ部を備えるものや、継手部材111の代わりに、銅製の接続パイプが接続されるものとしてもよい。
 ベースプレート112は、一端から他端に向けて、圧力センサ100の中心軸線Cに対して半径方向に拡径するお椀形状を有し、後述するダイヤフラム122との間に圧力室112Aを形成する。
<圧力検出部について>
 圧力検出部120は、圧力室112Aの流体の圧力を検出するものであり、貫通孔を有するハウジング121と、上述の圧力室112Aと後述する液封室124Aとを区画するダイヤフラム122と、ダイヤフラム122の圧力室112A側に配置される保護カバー123と、を備える。また、圧力検出部120は、ハウジング121の貫通孔内部に封着されるハーメチックガラス124と、ハーメチックガラス124の圧力室112A側の凹部とダイヤフラム122との間に封入オイルが充填される液封室124Aと、ハーメチックガラス124の中央に配置される支柱125と、を備える。さらに、圧力検出部120は、支柱125に支持され液封室124A内部に配置される半導体センサチップ126と、液封室124Aの周囲に配置される電位調整部材127と、ハーメチックガラス124に固定される複数のリードピン128と、ハーメチックガラス124に固定されるオイル充填用パイプ129と、を備える。
 ハウジング121は、ハーメチックガラス124の周囲の強度を保つために、例えばFe・Ni系合金やステンレス等の金属材料により形成される。ダイヤフラム122と、保護カバー123は、共に金属材料で形成され、共にハウジング121の圧力室112A側の貫通孔の外周縁部において溶接される。保護カバー123は、ダイヤフラム122を保護するために圧力室112A内部に設けられ、流体導入部110から導入された流体が通過するための複数の連通孔123aが設けられる。ハウジング121は、圧力検出部120が組み立てられた後、流体導入部110のベースプレート112の外周縁部において、TIG溶接、プラズマ溶接、レーザ溶接等により外側から溶接される。
 ハーメチックガラス124は、半導体センサチップ126が液封された液封室124Aを空気中の湿気や埃、熱などの周囲の環境条件から保護し、複数のリードピン128を保持し、複数のリードピン128とハウジング121とを絶縁するために設けられる。ハーメチックガラス124の中央に配置された支柱125の液封室124A側には、半導体センサチップ126が接着剤などにより支持される。なお、本実施形態において、支柱125は、Fe・Ni系合金で形成されるものとしたが、これに限らない。例えば、ステンレス等その他の金属材料で形成されるものとしてもよいし、支柱125を設けずに、ハーメチックガラス124の凹部を形成する平坦面に直接的に支持されるように構成されてもよい。
 半導体センサチップ126の内部には、ピエゾ抵抗効果を有する材料(例えば、単結晶シリコン等)からなるダイヤフラムと、ダイヤフラム上に複数の半導体歪みゲージを形成し、これらの半導体歪みゲージをブリッジ接続したブリッジ回路及びブリッジ回路からの出力を処理する増幅回路と、演算処理回路等の集積回路と、が含まれる。また、半導体センサチップ126は、例えば、金またはアルミニウム製のボンディングワイヤ126aにより複数のリードピン128に接続され、複数のリードピン128は、半導体センサチップ126の外部入出力端子を構成している。
 電位調整部材127は、半導体センサチップ126を無電界(ゼロ電位)内に置き、フレームアースと2次電源との間に生じる電位の影響でチップ内の回路などが悪影響を受けないようにするために設けられる。電位調整部材127は、液封室124A内の半導体センサチップ126とダイヤフラム122との間に配置され、金属等の導電性の材料で形成され、半導体センサチップ126のゼロ電位に接続される端子に接続される。
 ハーメチックガラス124には、複数のリードピン128及びオイル充填用パイプ129が、貫通状態でハーメチック処理により固定される。本実施形態では、リードピン128として、全部で8本のリードピン128が設けられている。すなわち、外部出力用(Vout)、駆動電圧供給用(Vcc)、接地用(GND)の3本のリードピン128と、半導体センサチップ126の調整用の端子として5本のリードピン128が設けられている。なお、図1においては、8本のリードピン128のうち4本が示される。
 オイル充填用パイプ129は、液封室124Aの内部に封入オイル(例えば、シリコーンオイル、または、フッ素系不活性液体等)を充填するために設けられる。なお、オイル充填用パイプ129の他端は、オイル充填後、図1に示されるように、押し潰されて閉塞される。
<圧力検出部の動作について>
 圧力検出部120の動作について説明する。まず、ダイヤフラム122が、継手部材111から圧力室112Aに導入される流体により押圧される。このダイヤフラム122に加えられる圧力室112Aの圧力は、液封室124A内の封入オイルを介して半導体センサチップ126に伝達される。この伝達された圧力により、半導体センサチップ126のシリコンダイヤフラムが変形し、ピエゾ抵抗素子によるブリッジ回路で圧力を電気信号に変換して、半導体センサチップ126の集積回路からボンディングワイヤ126a及び複数のリードピン128を介して、信号送出部130に出力される。
<信号送出部について>
 信号送出部130は、圧力検出部120で検出された圧力信号を外部に送出するものであり、圧力検出部120の他端側に配置される外部接続用のコネクタハウジング131と、一端が複数のリードピン128に接続される可撓性結線材132と、を備える。また、信号送出部130は、コネクタハウジング131に固定される変換基板133と、一端部134aが可撓性結線材132の他端に接続されるとともに、変換基板133に貫通接続される接続端子134と、を備える。
 コネクタハウジング131は、熱伝導率が比較的高い絶縁性の樹脂等により形成されており、一端側に凹形状を有する基板収容部131aと、他端側に凹形状を有し、外部のコネクタ(不図示)に接続されるコネクタ接続部131bと、基板収容部131aとコネクタ接続部131bとの間に配置される隔壁部131cと、を備える。基板収容部131aにより画定される内部空間Sには、ハーメチックガラス124から延出した複数のリードピン128及びオイル充填用パイプ129、可撓性結線材132、及び、変換基板133等が配置される。
 変換基板133は、駆動電圧や圧力検出信号の信号方式に対応するために、駆動電圧、及び、圧力検出信号の両方を変換する変換回路(不図示)を備える。この変換回路は、接続端子134を介して、圧力センサ100の外部に接続される制御回路(不図示)の駆動電圧(例えば、8V~36V)を、半導体センサチップ126の駆動電圧(例えば、5.0V)に降圧する降圧回路部(不図示)と、圧力センサ100の圧力検出信号(例えば、0.5V~4.5V)を、制御回路の圧力検出信号(例えば、1V~5V)に昇圧する電圧シフト回路部(不図示)と、を備える。このように、駆動電圧や圧力検出信号の信号方式に対応して、圧力センサ100内に設ける変換基板133を適宜選択することにより、圧力センサ100の設計変更を行うことなく、駆動電圧及び圧力検出信号の差を吸収することができる。
 接続端子134は、外部出力用(Vout)、駆動電圧供給用(Vcc)、接地用(GND)の少なくとも3本を設けている。この接続端子134は、組立性を向上させるために、接続端子134の一端部134aを変換基板133に設けられる貫通孔に挿通させ、この貫通部を半田付けすることにより、接続端子134を変換基板133に接続させている。これにより、接続端子134の一端部134aは、可撓性結線材132に直接接続される。一方、接続端子134の他端側は、隔壁部131cを貫通して、コネクタ接続部131bへと延在している。この接続端子134が貫通する隔壁部131cの貫通部には、液封処理が施されている。なお、本実施形態においては、接続端子134及び変換基板133の接続部材と、変換基板133及び可撓性結線材132の接続部材とを、一部材とするものであるが、これに限らず、例えば、接続端子134及び変換基板133の接続部材と、変換基板133及び可撓性結線材132の接続部材とを、それぞれ別部材としてもよい。さらに、本実施形態においては、可撓性結線材132を介して、複数のリードピン128と接続端子134の一端部134aとの間を接続するものであるが、これは必須の構成ではなく、例えば、可撓性結線材132を省略し、複数のリードピン128を、接続端子134の一端部134a、又は、変換基板133に直接接続するものであってもよい。
<接続部材について>
 接続部材140は、流体導入部110、圧力検出部120、及び、信号送出部130をカシメ加工により接続固定するカシメ板141と、圧力検出部120と信号送出部130との間に配置されるOリング142と、を備える。
 カシメ板141は、銅等の金属で円筒形状に形成される。カシメ板141は、流体導入部110、圧力検出部120及び信号送出部130の周囲に配置されるとともに、カシメ加工により、流体導入部110及び信号送出部130へと固定される。このカシメ加工により、Oリング142は、防水・防塵機能を果たすために、圧力検出部120及び信号送出部130の間に挟持される。
<変換基板の放熱手段について>
 変換基板133は、各種の電子部品が実装される一端面133aと、基板対向面131a1に接着固定される他端面133bと、を備える。本実施形態(第1の実施形態)における発熱部品133h(例えば、トランジスタ、レギュレータなど)は、面実装タイプであり、一端面133aに実装される。この変換基板133は、駆動電圧の変圧などにより自己発熱するため、これに対して何ら対策を講じない場合には、変換基板の電子部品が耐熱温度以上となり破損するおそれがあった。そこで、本実施形態では、変換基板133の電子部品が耐熱温度以上とならないように、様々な変換基板133の放熱手段を採用するものである。これにより、変換基板133において生じた熱を、外部環境に効率的に放熱させ得るため、変換基板133の耐熱温度に対する余裕度を向上させることができる。以下に、本実施形態における変換基板133の放熱手段について具体的に説明する。
<変換基板の第1の放熱手段(コネクタハウジング)について>
 変換基板133の第1の放熱手段として、図1中の破線付き(1)の放熱経路を構成するように、コネクタハウジング131が用いられる。具体的には、基板収容部131aの他端には、略平坦な基板対向面131a1が形成されており、変換基板133の他端面133bが、基板対向面131a1に対して接着面積を比較的大きくした状態で、熱伝導性を有する接着剤133gにより接着固定される。ここで、本実施形態における熱伝導性を有する接着剤133gは、コネクタハウジング131への熱移動をスムーズに行わせるために、空気の熱伝導率0.0241(W/m・K)より大きい熱伝導率であり、熱伝導率0.5(W/m・K)以上とするものであれば更によい。例えば、モメンティブ製 シリコーン接着剤 TSE3331、熱伝導率0.63(W/m・K)、信越化学製 シリコーン接着剤 KE-4918-WF、熱伝導率0.85(W/m・K)、3M製 エポキシ接着剤 EW2070、熱伝導率1.6(W/m・K)、信越化学製 シリコーン接着テープ SR-BOND-1-200、熱伝導率1.2(W/m・K)を用いる。これにより、本実施形態において、変換基板133において生じた熱を、比較的高い熱伝導性を有する接着剤133g及び接着面積が比較的大きいコネクタハウジング131を介して、外部環境へと効率的に放熱させることができる。なお、本実施形態において、変換基板133が基板対向面131a1に対して、熱伝導性を有する接着剤133gにより固定されるものであるが、これに限らず、例えば、変換基板133が基板対向面131a1に対して、カシメや圧入などにより固定されるものであってもよい。
<変換基板の第2の放熱手段(接続端子)について>
 変換基板133の第2の放熱手段として、図1中の破線付き(2)の放熱経路を構成するように、外部出力用(Vout)、駆動電圧供給用(Vcc)、接地用(GND)の少なくとも3本の接続端子134が用いられる。この接続端子134は、変換基板133の発熱部品133hと、電気的に直接接続されるとともに、樹脂製のコネクタハウジング131と比べ、熱伝導率が極めて高いため、良好な放熱経路を構成する。これにより、本実施形態において、変換基板133において生じた熱を、熱伝導率が極めて高い接続端子134を介して、外部環境へとより効率的に放熱させることができる。
<熱移動抑制手段について>
 圧力室112Aには、圧力検出対象の流体が導入されるが、流体の使用条件によっては、非常に高温(例えば、130(℃)程度)の流体が導入され、熱源となることがあった。この際に、半導体センサチップ126側の熱(圧力室112Aに導入される高温の流体の熱など)が、変換基板133へと熱移動(図1の一端側から他端側への熱伝達、熱伝導、及び、熱放射(輻射))することにより、第1の放熱手段(コネクタハウジング)及び第2の放熱手段(接続端子)を用いた放熱効果が、相殺されてしまうおそれがあった。そこで、本実施形態では、半導体センサチップ126側の熱(圧力室112Aに導入される高温の流体の熱など)が、変換基板133へと熱移動しないように、様々な熱移動抑制手段を採用するものである。これにより、本実施形態において、半導体センサチップ126側の熱が、変換基板133へと熱移動することを抑制できるため、第1の放熱手段(コネクタハウジング)及び第2の放熱手段(接続端子)を用いた放熱効果が奏されることになる。以下に、本実施形態における変換基板133への熱移動抑制手段について具体的に説明する。
<変換基板への第1の熱移動抑制手段(内部空間)について>
 変換基板133への第1の熱移動抑制手段として、内部空間Sが用いられる。具体的には、変換基板133を、基板収容部131aの他端に設けることにより、内部空間Sにおける、変換基板133と半導体センサチップ126側のハウジング121との中心軸線C方向の距離Lを、可能な限り大きく設定することができる。これにより、本実施形態において、半導体センサチップ126側の熱が、伝熱経路が長く、かつ熱伝導率の低い空気の内部空間Sを介するため、変換基板133へと熱伝達されることを抑制することができる。
<変換基板への第2の熱移動抑制手段(可撓性結線材)について>
 変換基板133への第2の熱移動抑制手段として、可撓性結線材132が用いられる。具体的には、可撓性結線材132は、例えば、可撓性を有するフレキシブルプリント基板(FPC)、薄板状の導電部材、リード線単体、リード線の集合体等から形成されており、内部空間Sにおいて、湾曲又は屈曲した状態で、複数のリードピン128と接続端子134の一端部134a(変換基板133)との間を接続している。よって、複数のリードピン128と接続端子134の一端部134a(変換基板133)との間の接続距離を、比較的大きく設定することができる。これにより、本実施形態において、半導体センサチップ126側の熱が、伝熱経路の長い可撓性結線材132を介するため、変換基板133へと熱伝導されることを抑制することができる。ここで、仮に、半導体センサチップ126側の熱が、可撓性結線材132を介して、変換基板133側へと熱伝導されたとしても、可撓性結線材132の他端側が、接続端子134の一端部134aに直接接続されるため、第2の放熱手段(接続端子)により、外部環境へとより効率的に放熱させることができる。
<圧力センサの組み立て工程について>
 圧力センサ100の組み立て工程について説明する。まず、圧力検出部120及び信号送出部130をそれぞれ組み立てる。そして、圧力検出部120において、オイル充填用パイプ129を介して、封入オイルを液封室124Aに充填させるとともに、オイル充填用パイプ129を閉塞させる。さらに、この圧力検出部120に、流体導入部110を溶接等により固定させる。その後、圧力検出部120の複数のリードピン128と、信号送出部130の変換基板133とを、それぞれ上方を向くように並列配置させ、可撓性結線材132の一方及び他方を、複数のリードピン128及び接続端子134の一端部134aのそれぞれに、レーザ等により溶接固定させる。さらに、圧力検出部120と信号送出部130とを、湾曲又は屈曲した可撓性結線材132を介して、同一軸線上に対向配置させ、圧力検出部120と信号送出部130との間に、Oリング142を挟持させる。最後に、カシメ板141の一端側及び他端側を、流体導入部110のベースプレート112及び信号送出部130のコネクタハウジング131のそれぞれに係合させ、流体導入部110、圧力検出部120、及び、信号送出部130を、一体的に固定させる。
 ここで、圧力センサ100において、湾曲又は屈曲した可撓性結線材132を採用しない場合には、圧力センサ100の組み立て工程は、例えば、中心軸線C方向の一端側から他端側へと積み上げるように、組み立てることが必要であった。よって、組み立て工程の自由度が極めて低いため、組み立て時間の短縮を図ることは困難となっていた。しかしながら、本実施形態においては、圧力検出部120と信号送出部130との間を、湾曲又は屈曲した可撓性結線材132を介して接続させることにより、圧力センサ100の組み立て工程の自由度を高くできるため、組み立て時間の短縮を図ることができる。なお、本実施形態において、封入オイルを液封室124Aに充填させるタイミングは、圧力検出部120に流体導入部110を固定した前としているが、これに限らず、例えば、カシメ板141による固定前のタイミングであればよい。
(第2の実施形態)
 図2を用いて、本発明の第2の実施形態に係る圧力センサ200について説明する。第2の実施形態に係る圧力センサ200は、変換基板133に放熱用のパターン回路233pを設ける点で、第1の実施形態の圧力センサ100と主に相違するが、その他の基本構成は第1の実施形態と同一である。ここで、同一部材には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
<変換基板の第1の放熱手段(コネクタハウジング)について>
 変換基板133の第1の放熱手段として、図2中の破線付き(1)の放熱経路を構成するように、新たに、放熱用のパターン回路233pが用いられる。具体的には、変換基板133において、一端面133a、側面133c、及び、他端面133bに、熱伝導率が比較的高い銅箔等の金属からなる放熱用のパターン回路233pが形成される。これにより、第2の実施形態では、第1の実施形態と比べて、変換基板133において生じた熱を、熱伝導率が比較的高い放熱用のパターン回路233pへと積極的に熱移動させているため、熱伝導性を有する接着剤133g及びコネクタハウジング131を介して、外部環境へとより効率的に放熱させることができる。
 本実施形態において、放熱用のパターン回路233pが、発熱部品133hの周囲の少なくとも一部を取り囲むように形成されているため、発熱部品133hにおいて生じた熱を、放熱用のパターン回路233pへとさらに積極的に熱移動させることができる。また、本実施形態において、放熱用のパターン回路233pが、発熱部品133hにおいて生じた熱を、変換基板133の側面133cを介して、一端面133aから他端面133bへと熱移動させている。しかしながら、これに限らず、例えば、変換基板133の側面133cに代えて、変換基板133を挿通及び立設するとともに、一端面133a及び他端面133bを接続させるピンを採用してもよい。さらに、本実施形態において、放熱用のパターン回路233pが、一端面133a、側面133c、及び、他端面133bに形成されるものであるが、これに限らず、例えば、放熱用のパターン回路233pが、少なくとも他端面133bに形成されてもよい。
<変換基板の第2の放熱手段(接続端子)について>
 変換基板133の第2の放熱手段として、図2中の破線付き(2)の放熱経路を構成するように、新たに、放熱用のパターン回路233pが用いられる。具体的には、変換基板133に設けられる放熱用のパターン回路233pを、接地用(GND)の接続端子134に接続する。これにより、第2の実施形態では、第1の実施形態と比べて、変換基板133において生じた熱を、熱伝導率が比較的高い放熱用のパターン回路233pへと積極的に熱移動させているため、接地用(GND)の接続端子134を介して、外部環境へとより効率的に放熱させることができる。
 なお、本実施形態における、第1の放熱手段(コネクタハウジング)及び第2の放熱手段(接続端子)は、変換基板133に、放熱用のパターン回路233pを設けるものであるが、これに限らず、例えば、放熱用のパターン回路233pに代えて、銅板、アルミ板などからなる放熱板を採用してもよい。また、本実施形態における、放熱用のパターン回路233pは、接地用(GND)の接続端子134に接続するものであるが、これに限らず、放熱用のパターン回路233pから接地用(GND)の接続端子134への熱移動が生じる様態であればよく、例えば、放熱用のパターン回路233pは、接地用(GND)の接続端子134とは非接続状態で、かつ近接位置に配置されてもよい。さらに、本実施形態において、接地用(GND)の接続端子134を介して、外部環境へ放熱するものであるが、これに限らず、例えば、外部出力用(Vout)及び駆動電圧供給用(Vcc)の接続端子134を介して、外部環境へと放熱させてもよい。
(第3の実施形態)
 図3を用いて、本発明の第3の実施形態に係る圧力センサ300について説明する。第3の実施形態に係る圧力センサ300は、コネクタハウジング131の隔壁部131cに貫通孔331c1を形成し、この貫通孔331c1内に、変換基板133の発熱部品333hを配置する点で、第1の実施形態の圧力センサ100と主に相違するが、その他の基本構成は第1の実施形態と同一である。ここで、同一部材には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
<変換基板の第3の放熱手段(貫通孔)について>
 変換基板133の第3の放熱手段として、図3中の破線付き(3)の放熱経路を構成するように、新たに、貫通孔331c1が用いられる。具体的には、コネクタハウジング131の隔壁部131cには、基板収容部131aとコネクタ接続部131bとを連通し、中心軸方向Cに延在する貫通孔331c1が設けられる。また、変換基板133の発熱部品333hは、面実装タイプであり、他端面133b側、かつ、貫通孔331c1の内部に配置される。これにより、第3の実施形態では、第1の実施形態と同様の効果(第1の放熱手段(コネクタハウジング)及び第2の放熱手段(接続端子)による効果)に加え、発熱部品333hにおいて生じた熱を、貫通孔331c1を介して、外部環境へとより効率的に放熱させることができる。
 なお、本実施形態における圧力センサ300は、内部空間Sが貫通孔331c1を介して、外部環境と常時連通しているため、液体や埃などの影響を受けない環境下での使用が想定されている。
(第4の実施形態)
 図4を用いて、本発明の第4の実施形態に係る圧力センサ400について説明する。第4の実施形態に係る圧力センサ400は、貫通孔331c1が防水用絶縁剤433wで塞がれている点で、第3の実施形態の圧力センサ300と主に相違するが、その他の基本構成は第3の実施形態と同一である。ここで、同一部材には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
<変換基板の第3の放熱手段(貫通孔)について>
 変換基板133の第3の放熱手段として、図4中の破線付き(3)の放熱経路を構成するように、新たに、防水用絶縁剤433wが用いられる。具体的には、第3の実施形態において、圧力センサ300は、液体や埃等の影響を受けない環境下での使用が想定されているため、使用用途は限定的となっている。そこで、貫通孔331c1を防水用絶縁剤433wで塞ぐとともに、防水用絶縁剤433wで発熱部品333hを覆うことにより、防水及び防塵効果を向上させ、使用用途を広げることができる。これにより、第4の実施形態では、第3の実施形態と同様の効果(第1の放熱手段(コネクタハウジング)、第2の放熱手段(接続端子)、及び、第3の放熱手段(貫通孔)による効果)に加え、圧力センサ400における防水及び防塵効果を向上させることができる。
 なお、本実施形態における防水用絶縁剤433wは、熱伝導率の比較的高いものを用いているが、コストの上昇を抑えるために、例えば、熱伝導性を有する接着剤133gとして用いるものを、防水用絶縁剤433wとして併用してもよい。
(第5の実施形態)
 図5を用いて、本発明の第5の実施形態に係る圧力センサ500について説明する。第5の実施形態に係る圧力センサ500は、中心軸線Cに対し垂直方向からみた際に、カシメ板541の他端部541aを、変換基板133と重複するように配置させている点で、第1の実施形態の圧力センサ100と主に相違するが、その他の基本構成は第1の実施形態と同一である。ここで、同一部材には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
<変換基板の第4の放熱手段(カシメ板)について>
 変換基板133の第4の放熱手段として、図5中の破線付き(4)の放熱経路を構成するように、新たに、カシメ板541が用いられる。具体的には、銅等の金属からなるカシメ板541の他端部541aを、中心軸線Cに対し垂直方向からみた際に、変換基板133と重複するように配置させる。ここで、新たに放熱経路を構成するカシメ板541、ベースプレート112及び継手部材111は、いずれも金属製であることから、熱伝導率が比較的高い。これにより、第5の実施形態では、第1の実施形態と同様の効果(第1の放熱手段(コネクタハウジング)及び第2の放熱手段(接続端子)による効果)に加え、変換基板133において生じた熱を、熱伝導性を有する接着剤133g及びコネクタハウジング131を介するとともに、熱伝導率が比較的高いカシメ板541から外部環境へ放熱させ、さらにベースプレート112及び継手部材111を介して、外部環境へとより効率的に放熱させることができる。
(第6の実施形態)
 図6を用いて、本発明の第6の実施形態に係る圧力センサ600について説明する。第6の実施形態に係る圧力センサ600は、圧力検出部120と信号送出部130との間に、熱放射性を有する非金属の樹脂シート651及び/又は接着剤652を介在させる点で、第1の実施形態の圧力センサ100と主に相違するが、その他の基本構成は第1の実施形態と同一である。ここで、同一部材には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
<変換基板への第3の熱移動抑制手段(樹脂シート)について>
 変換基板133への第3の熱移動抑制手段として、熱放射性を有する非金属の樹脂シート651及び接着剤652が用いられる。具体的には、圧力検出部120と信号送出部130との間に、熱放射性を有する非金属の樹脂シート651及び接着剤652を介在させている。ここで、樹脂シート651は、ドーナツ形状を有し、複数のリードピン128の周囲に配置され、ハウジング121の上面を覆っている。また、接着剤652は、ハーメチックガラス124の上面に塗布される。これにより、第6の実施形態では、第1の実施形態と同様の効果(第1の熱移動抑制手段(内部空間)及び第2の熱移動抑制手段(可撓性結線材)による効果)に加え、半導体センサチップ126側の熱により生じる赤外線や可視光線を含む電磁波が、熱放射性を有する非金属の樹脂シート651及び接着剤652を介するため、変換基板133へと熱放射(輻射)されることを抑制することができる。また、熱放射率の高い非金属の樹脂シート651及び接着剤652で、熱放射率の低いハウジング121の他端を覆うことにより、ハウジング121の熱が、熱放射性を有する非金属の樹脂シート651及び接着剤652を介して、熱放射(輻射)により放熱されるため、ハウジング121の温度上昇を抑制することができる。ここで、本実施形態における熱放射性を有する非金属の樹脂シート651は、熱放射率0.85以上のものを適宜使用することができる。また、本実施形態における熱放射性を有する接着剤652は、上述した熱伝導性を有する接着剤133gと同じ材料を使用することができる。
 なお、本実施形態における樹脂シート651は、ドーナツ形状を有しているが、これに限らず、例えば、圧力検出部120と信号送出部130との間に介在し得る形状であれば、如何なる形状でもよい。また、本実施形態においては、樹脂シート651及び接着剤652の両方を用いるものとしたが、これに限らず、例えば、樹脂シート651又は接着剤652のみを用いるものであってもよい。
 次に、変換基板133の放熱手段として、変換基板133(発熱部品を含む)をコネクタハウジング131に、間接的に熱接触させるタイプを採用する場合について、説明する。
(第7の実施形態)
 図7を用いて、本発明の第7の実施形態に係る圧力センサ700について説明する。第7の実施形態に係る圧力センサ700は、変換基板133の発熱部品733hが、基板対向面131a1側に設けられるとともに、変換基板133と基板対向面131a1との間隙に、熱伝導性を有する接着剤133gが充填されている点で、第1の実施形態の圧力センサ100と主に相違するが、その他の基本構成は第1の実施形態と同一である。ここで、同一部材には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
<変換基板の第1の放熱手段(コネクタハウジング)について>
 変換基板133の第1の放熱手段として、図7中の破線付き(1)の放熱経路を構成するように、新たに、比較的厚い熱伝導性を有する接着剤133gが用いられる。具体的には、面実装タイプである発熱部品733hが、基板対向面131a1側に設けられており、信号送出部130を上下反転させた状態で、変換基板133が、コネクタハウジング131の段差部131dに嵌合され、この変換基板133と基板対向面131a1との間隙に、熱伝導性を有する接着剤133gが充填される。この変換基板133には、オイル充填用パイプ129との干渉を避けるために、開口部133dが形成されており、この開口部133dを介して、熱伝導性を有する接着剤133gの充填及び接着剤133gに混入した気泡の排出を行うことができる。なお、図7に示すように、基板対向面131a1は、型抜き用の凹凸形状を有するなど、必ずしも略平坦な形状でなくてもよい。
 第7の実施形態では、熱伝導性を有する接着剤133gが、発熱部品733hに加え、接続端子134の一端側の周囲を取り囲んでいる。これにより、発熱部品733hにおいて生じた熱を、発熱部品133hの周囲を取り囲む熱伝導性を有する接着剤133gへと積極的に熱移動させているため、第1の実施形態と比べて、第1の放熱手段(コネクタハウジング)及び第2の放熱手段(接続端子)を介して、外部環境へとより効率的に放熱させることができる。
(第8の実施形態)
 図8Bを用いて、本発明の第8の実施形態に係る変換基板133における発熱部品833hを含む部分回路図について説明する。なお、図8Aは、図8Bと比較するために、第7の実施形態における発熱部品733hを含む部分回路図を示す。第8の実施形態に係る発熱部品833hは、電気的に複数並列接続されている点で、第7の実施形態の発熱部品733hと主に相違するが、その他の基本構成は第7の実施形態と同一である。ここで、同一部材には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
<変換基板の第5の放熱手段(複数並列接続される発熱部品)について>
 変換基板133の第5の放熱手段として、電気的に複数並列接続される発熱部品833hが用いられる。具体的には、発熱部品833h(例えば、トランジスタ)を電気的に複数並列接続し、発熱部品833hの個数分だけ消費電力を分散させることにより、変換基板133の電子部品が耐熱温度以上となることを抑制することができる。
 第8の実施形態では、発熱部品833hを電気的に複数並列接続している。これにより、発熱部品833hの個数分だけ表面積を積極的に増加させて、発熱部品833hにおいて生じた熱を、熱伝導性を有する接着剤133gへと積極的に熱移動させているため、第7の実施形態と比べて、第1の放熱手段(コネクタハウジング)及び第2の放熱手段(接続端子)を介して、外部環境へとより効率的に放熱させることができる。
(第9の実施形態)
 図9を用いて、本発明の第9の実施形態に係る圧力センサ900について説明する。第9の実施形態に係る圧力センサ900は、発熱部品733hに隣接配置された放熱板133eを備えている点で、第7の実施形態の圧力センサ700と主に相違するが、その他の基本構成は第7の実施形態と同一である。ここで、同一部材には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
<変換基板の第6の放熱手段(放熱板)について>
 変換基板133の第6の放熱手段として、図9中の破線付き(6)の放熱経路を構成するように、新たに、放熱板133eが用いられる。具体的には、熱伝導率の高い銅等の金属からなる放熱板133eの一端側を、発熱部品733hに隣接配置させ、放熱板133eの他端側を、隔壁部131cを介してコネクタ接続部131bに延在させる。これにより、第9の実施形態では、第7の実施形態と同様の効果(第1の放熱手段(コネクタハウジング)及び第2の放熱手段(接続端子)による効果)に加え、変換基板133において生じた熱を、熱伝導率が比較的高い放熱板133eから外部環境へ放熱させることができる。
 なお、本実施形態における放熱板133eは、発熱部品733hに隣接配置されているが、これに限らず、例えば、発熱部品733hに接触配置されてもよい。
(第10の実施形態)
 図10を用いて、本発明の第10の実施形態に係る圧力センサ1000について説明する。第10の実施形態に係る圧力センサ1000は、リードタイプの発熱部品1033hが、コネクタハウジング131の窪み部131eに収容されるとともに、リードタイプの発熱部品1033hの周囲のみに、熱伝導性を有する接着剤133gが充填されている点で、第7の実施形態の圧力センサ700と主に相違するが、その他の基本構成は第7の実施形態と同一である。ここで、同一部材には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
<変換基板の第7の放熱手段(リードタイプの発熱部品)について>
 変換基板133の第7の放熱手段として、図10中の破線付き(7)の放熱経路を構成するように、新たに、リードタイプの発熱部品1033hが用いられる。具体的には、リードタイプの発熱部品1033hが、基板対向面131a1側に設けられる。また、コネクタハウジング131には、リードタイプの発熱部品1033hに対応した形状を有する窪み部131eが形成される。この窪み部131eにリードタイプの発熱部品1033hが収容されるとともに、窪み部131eとリードタイプの発熱部品1033hとの隙間のみに、熱伝導性を有する接着剤133gが充填されている。これにより、第10の実施形態では、第7の実施形態における面実装タイプの発熱部品733hと比べ、発熱部品1033hの表面積を積極的に増加させて、熱伝導性を有する接着剤133gを介して、外部環境へとより効率的に放熱させることができる。また、リードタイプの発熱部品1033hは、リード線を介して、変換基板133に実装されているため、物理的に、発熱部品1033hの発熱部が、変換基板133から離間し、結果、変換基板133の電子部品が耐熱温度以上となることを抑制することができる。
 なお、本実施形態における熱伝導性を有する接着剤133gは、リードタイプの発熱部品1033hの周囲のみに充填されているが、これに限らず、例えば、変換基板133と基板対向面131a1との間隙に充填されてもよい。また、本実施形態において、リードタイプの発熱部品1033hと窪み部131eとの間に、熱伝導性を有する接着剤133gが充填される間隙を有するものであるが、これに限らず、例えば、リードタイプの発熱部品1033hと窪み部131eとが互いに接触するものであってもよい。
 <その他>
 本発明は、上述した各形態や、各実施形態、随所に述べた変形例に限られることなく、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲で、適宜の変更や変形が可能である。具体的には、本発明における第1から第10の実施形態同士を組み合わせることは、可能な限り許容されるものである。
100,200,300,400,500,600,700,900,1000 圧力センサ
110 流体導入部
111 継手部材
112 ベースプレート
120 圧力検出部
121 ハウジング
122 ダイヤフラム
123 保護カバー
124 ハーメチックガラス
124A 液封室
125 支柱
126 半導体センサチップ
127 電位調整部材
128 リードピン
129 オイル充填用パイプ
130 信号送出部
131 コネクタハウジング
131a 基板収容部
131a1 基板対向面
131b コネクタ接続部
131c 隔壁部
131d 段差部
131e 窪み部
132 可撓性結線材
133 変換基板
133a 一端面
133b 他端面
133c 側面
133d 開口部
133e 放熱板
133g 熱伝導性を有する接着剤
133h,333h,733h,833h,1033h 発熱部品
134 接続端子
140 接続部材
141,541 カシメ板
142 Oリング
233p 放熱用のパターン回路
331c1 貫通孔
433w 防水用絶縁剤
651 熱放射性を有する樹脂シート
652 熱放射性を有する接着剤

C 中心軸線
L 変換基板とハウジングとの中心軸線方向の距離
S 内部空間

Claims (12)

  1.  圧力検出される流体を圧力室に導入する流体導入部と、
     前記圧力室に導入される流体の圧力を検出する半導体センサチップと、前記半導体センサチップに接続され、前記半導体センサチップの外部入出力端子を構成する複数のリードピンと、を有する圧力検出部と、
     一端側に内部空間を画定する基板収容部、他端側にコネクタ接続部、及び、前記基板収容部と前記コネクタ接続部との間に隔壁部を有するコネクタハウジングと、変換基板と、接続端子と、を有する信号送出部と、
    を備え、
     前記変換基板の放熱手段は、前記基板収容部の他端に位置する基板対向面に、前記変換基板が直接的又は間接的に熱接触される前記コネクタハウジングと、一端側が、前記変換基板に接続され、他端側が、前記隔壁部を介して前記コネクタ接続部に延在される前記接続端子と、を備え、
     前記変換基板への熱移動抑制手段は、前記変換基板と前記圧力検出部との間に介在している前記内部空間を備えることを特徴とする圧力センサ。
  2. 前記変換基板の放熱手段は、前記変換基板を前記基板対向面に固定することを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ。
  3.  前記変換基板の放熱手段は、前記変換基板の少なくとも前記基板対向面側に形成される放熱用のパターン回路を、さらに備えることを特徴とする請求項2に記載の圧力センサ。
  4.  前記隔壁部は、前記基板収容部と前記コネクタ接続部とを連通する貫通孔を有し、
     前記変換基板の発熱部品は、前記基板対向面側に設けられており、
     前記変換基板の放熱手段は、前記発熱部品が内部に配置される前記貫通孔を、さらに備えることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の圧力センサ。
  5.  前記貫通孔を防水用絶縁剤で塞ぐとともに、前記防水用絶縁剤で前記発熱部品を覆うことを特徴とする請求項4に記載の圧力センサ。
  6.  前記流体導入部、前記圧力検出部、及び、前記信号送出部を接続する接続部材をさらに備え、
     前記変換基板の放熱手段は、中心軸線に対し垂直方向からみた際に、前記変換基板と重複するように配置される前記接続部材を、さらに備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の圧力センサ。
  7.  前記変換基板の発熱部品は、前記基板対向面側に設けられており、
     前記変換基板の放熱手段は、少なくとも前記発熱部品と前記コネクタハウジングとの間隙に充填される熱伝導性を有する接着剤を備えることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ。
  8.  前記変換基板の放熱手段は、電気的に複数並列接続される前記発熱部品を、さらに備えることを特徴とする請求項7に記載の圧力センサ。
  9.  前記変換基板の放熱手段は、一端側が、前記発熱部品に接触又は隣接配置され、他端側が、前記隔壁部を介して前記コネクタ接続部に延在される放熱板を、さらに備えることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の圧力センサ。
  10.  前記変換基板の放熱手段は、リードタイプの前記発熱部品と、前記リードタイプの発熱部品を収容する前記コネクタハウジングの窪み部とを、さらに備えることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の圧力センサ。
  11.  前記信号送出部は、可撓性結線材をさらに有し、
     前記変換基板への熱移動抑制手段は、前記複数のリードピンと前記変換基板との間に、湾曲又は屈曲して接続される前記可撓性結線材を備えることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の圧力センサ。
  12.  前記変換基板への熱移動抑制手段は、前記圧力検出部と前記信号送出部との間に配置される熱放射性を有する非金属の樹脂シート及び/又は接着剤を、さらに備えることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の圧力センサ。
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