WO2022092292A1

WO2022092292A1 - 電子部品、スイッチ及び電子機器

Info

Publication number: WO2022092292A1
Application number: PCT/JP2021/040127
Authority: WO
Inventors: 寛人磯田; 敏也西室; 真輔渡邊; 俊太郎佐藤
Original assignee: シチズン電子株式会社; シチズン時計株式会社
Priority date: 2020-10-30
Filing date: 2021-10-29
Publication date: 2022-05-05
Also published as: CN116406475A

Abstract

電子部品は、基板上に形成され、且つ、押圧部が押下されることに応じて導通する第１接点及び第２接点、並びに上面に露出した第３接点を有するスイッチと、スイッチの上方に配置される導電性の押下面を有し、下端が第３接点に接すると共に、押下面が押下されることに応じて、押圧部を押下する導電性押下部材とを有する。

Description

電子部品、スイッチ及び電子機器

　本開示は、電子部品、スイッチ及び電子機器に関する。

　スイッチに種々の機能を付加した電子部品が知られている。例えば、特開２００７－２２６９９５号公報（以下、特許文献１と称する）には、上面を覆う防水シートに導電性樹脂を印刷することにより形成された導電層を、基板に形成されたアース用パターンに導通させた電子部品が記載される。特許文献１に記載される電子部品は、防水シートに形成された導電層をアース用パターンに通させることにより、帯電防止用のアース電極を防水シートの上部に容易に形成することができる。

　また、携帯機器に搭載され、スイッチング機能を有する電子部品は、スイッチング機能以外の種々の機能を搭載すると共に、小型化が望まれている。例えば、特開２０１０－１２３３６７号公報（以下、特許文献２と称する）に記載される入力装置では、指の接触に応じた静電容量の変化、及び指による押下動作の双方を検出可能な検出回路にスイッチが接続されることで、押下動作の検出に加えて、指がスイッチに接触したことを検出することができる。特許文献２に記載される入力装置は、スイッチの固定接点及び可動接点を静電容量検出用コンデンサの電極として用いることで、スイッチの大きさを変更することなく、押下動作に加えて指がスイッチに接触したことを検出することができる。

　一方、スイッチを介して人体から電流を取得して、心電図（electrocardiogram、ＥＣＧ）等の生体情報を取得する機能を実現するウエアラブルデバイス等の携帯端末が検討されている。特許文献１に記載される電子部品を携帯端末に搭載することで、特許文献１に記載される電子部品の防水シートに形成された導電層を介して人体から電流を取得することができる。

　しかしながら、特許文献１に記載される電子部品では、導電層は、防水シートに形成されるために、長年に亘って押下動作が繰り返されることで、防水シートから剥離して脱落するおそれがある。導電層が防水シートから脱落すると、人体から供給される電流が流れる経路が遮断され、携帯端末は、生体情報を取得できなくなる。また、導電層に導電性樹脂を使うとき、印刷された導電性樹脂は、電気的な抵抗値が金属より高くなることから、生体情報の検出精度が落ちるおそれがあった。

　本開示は、このような課題を解決するものであり、スイッチングのための押下動作にかかわらず経年劣化するおそれが低く、検出精度の高い電流経路が形成可能な、また小型でクリック感が良い電子部品を提供することを目的とする。

　本開示に係る電子部品は、基板上に形成され、且つ、押圧部が押下されることに応じて導通する第１接点及び第２接点、並びに基板の上面に露出した第３接点を有するスイッチと、スイッチの上方に配置される導電性の押下面を有し、下端が第３接点に接すると共に、押下面が押下されることに応じて、押圧部を押下する導電性押下部材とを有する。

　さらに、本開示に係る電子部品では、導電性押下部材は、押下面を有し、スイッチの上方に配置される押下部材と、スイッチと押下部材との間に配置され、下端が第３接点に接すると共に押下部材を支持し、押下面が押下されることに応じて押下部材をスイッチの上面に向けて移動する弾性部材とを有することが好ましい。

　さらに、本開示に係る電子部品では、導電性押下部材は、押下面が押下されることに応じて押下面を押圧部に向けて移動する一対の脚部材を有することが好ましい。

　さらに、本開示に係る電子部品では、一対の脚部材のそれぞれは、押圧部側から基板の端部側に向かって延伸する第１延伸部と、基板の端部側から押圧部側に向かって延伸延伸し且つ第１延伸部に接続される第２延伸部と、を有し、第２延伸部が第３接点に接することが好ましい。

　さらに、本開示に係る電子部品では、一対の脚部材のそれぞれは、押下面の一端から押下面の他端に向かって押下面の側面に沿って延伸する第１延伸部と、第１延伸部に接続され、押下面の他端の側面に沿って延伸する第２延伸部と、第２延伸部に接続され、第１延伸部が沿う押下面の側面と対向する側面に沿って延伸する第３延伸部と、を有し、第３延伸部が第３接点に接することが好ましい。

　さらに、本開示に係る電子部品では、導電性押下部材は、第３接点と接続され、且つ、押圧部の上方又は周辺に配置される導電性の支持部材と、押下面と支持部とを接続し、押下面が押下されることに応じて押下面を押圧部に向けて移動する１又は複数の脚部とを更に有することが好ましい。

　さらに、本開示に係る電子部品では、支持部材は、押下面及び脚部と別個に成形され、押下面の及び脚部の厚さは、支持部材の厚さよりも薄いことが好ましい。

　さらに、本開示に係る電子部品では、導電性押下部材の下面並びスイッチの上面の何れかに配置され、導電性押下部材のスイッチの方向への移動を規制する突起部を更に有することが好ましい。

　さらに、本開示に係る電子部品では、導電性押下部材は、絞り加工により凹部が形成されることが好ましい。

　さらに、本開示に係る電子部品では、電子部品は脚部材を複数有し、複数の脚部材は、押下面を基準として点対称の形状をそれぞれが有することが好ましい。

　さらに、本開示に係る電子部品では、電子部品は脚部材を複数有し、複数の脚部材は、押下面を基準として線対称の形状をそれぞれが有することが好ましい。

　さらに、本開示に係る電子部品では、スイッチは、少なくとも一方が導電性押下部材に固定される一対の第３接点を有することが好ましい。

　また、本開示に係るスイッチは、上面が押下されることに応じて導通する第１接点及び第２接点、並びに上面に露出した第３接点が表面に形成され、第１接点に接続された第１裏面電極、第２接点に接続された第２裏面電極、及び第３接点に接続された第３裏面電極が裏面に形成されたスイッチ基板と、凸型のドーム形状を有し、端部が第２接点に接するようにスイッチ基板の上面に配置され、押下されたときに中央部が第１接点と接触する可動接点と、スイッチ基板に配置され、第１接点、第２接点及び可動接点を囲む貫通孔、並びに第３接点を囲む貫通孔又は切欠きが形成されたケース部材と、第１接点、第２接点及び可動接点を囲む貫通孔を封止し、且つ第３接点を囲む貫通孔又は切欠きを封止しない封止シートとを有する。

　さらに、本開示に係るスイッチは、円柱状の形状を有し、可動接点の頂部に配置される下部、及び下部の径よりも径が長い円柱状の形状を有し且つ下部の上方に配置される上部を有する押し子を更に有することが好ましい。

　さらに、本開示に係るスイッチは、ケース部材を挟んで配置され、係合部が外側に配置された一対のフックを更に有することが好ましい。

　また、本開示に係る電子機器は、筐体と、筐体から一端が突出した導電性の操作部材と、操作部材の他端に押下面が接するように筐体の内部に配置された電子部品と、筐体の内部に配置され、操作部材の操作に応じた信号が電子部品を介して入力される制御装置と、を有し、電子部品は、基板上に形成され、且つ、押圧部が押下されることに応じて導通する第１接点及び第２接点、並びに基板の上面に露出した第３接点を有するスイッチと、スイッチの上方に配置される導電性の押下面を有し、下端が第３接点に接すると共に押下面を支持し、押下面が押下されることに応じて、押下面によって押圧部を押下する導電性押下部材とを有する。

　本開示に係る電子部品は、スイッチングのための押下動作にかかわらず経年劣化するおそれが低く、検出精度の高い電流経路を形成することができ、また小型でクリック感を良くすることができる。

（ａ）は実施形態に係る電子機器の正面図であり、（ｂ）は（ａ）に示す電子機器の背面図である。（ａ）は図１（ａ）において一点鎖線Ａで示す部分の分解斜視図であり、（ｂ）は図１（ａ）に示す操作部材、電子部品、及び電子部品が実装される基板の斜視図である。（ａ）は図１（ａ）に示す電子部品の斜視図であり、（ｂ）は（ａ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図である。図１（ａ）に示すスイッチの斜視図である。図１（ａ）に示すスイッチの分解斜視図である。（ａ）は図５に示すスイッチ基板の斜視図（その１）であり、（ｂ）は図５に示すスイッチ基板の斜視図（その２）である。図５に示すスイッチの回路図である。図２（ａ）に示す弾性部材及び押下部材の斜視図である。図２（ａ）に示す弾性部材及び押下部材の分解斜視図である。操作者の左手首に装着された電子機器を示す図である。操作者の左手首に装着された電子機器の操作部材に操作者の右手の人差し指が接触することにより形成される電流回路の回路図を示す図である。（ａ）は第２実施形態に係る電子部品の斜視図であり、（ｂ）は（ａ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図である。図１２（ａ）に示す電子機器の分解斜視図である。（ａ）は図１３に示すスイッチ基板の平面図であり、（ｂ）は図１３に示すスイッチ基板の底面図である。（ａ）は図１２（ａ）に示す押下部材及び一対の脚部材の平面図であり、（ｂ）は図１２（ａ）に示す押下部材及び一対の脚部材の側面図であり、（ｃ）は図１２（ａ）に示す押下部材及び一対の脚部材の正面図である。（ａ）は第３実施形態に係る電子部品の斜視図であり、（ｂ）は（ａ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図である。図１６（ａ）に示すに示す電子機器の分解斜視図である。（ａ）は図１７に示すスイッチ基板の平面図であり、（ｂ）は図１７に示すスイッチ基板の底面図である。（ａ）は図１６（ａ）に示す押下部材及び一対の脚部材の平面図であり、（ｂ）は図１６（ａ）に示す押下部材及び一対の脚部材の側面図であり、（ｃ）は図１６（ａ）に示す押下部材及び一対の脚部材の正面図である。（ａ）は第４実施形態に係る電子部品の斜視図であり、（ｂ）は（ａ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図である。図２０（ａ）に示す電子機器の分解斜視図である。（ａ）は図２１に示すスイッチ基板の平面図であり、（ｂ）は図２１に示すスイッチ基板の底面図である。（ａ）は図２０（ａ）に示す支持部材及び弾性部材の平面図であり、（ｂ）は図２０（ａ）に示す支持部材及び弾性部材の側面図であり、（ｃ）は図２０（ａ）に示す支持部材及び弾性部材の正面図である。（ａ）は第５実施形態に係る電子部品の斜視図であり、（ｂ）は（ａ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図である。図２４（ａ）に示す電子機器の分解斜視図である。（ａ）は図２５に示すスイッチ基板の平面図であり、（ｂ）は図２５に示すスイッチ基板の底面図である。（ａ）は図２４（ａ）に示す支持部材及び弾性部材の平面図であり、（ｂ）は図２４（ａ）に示す支持部材及び弾性部材の側面図であり、（ｃ）は図２４（ａ）に示す支持部材及び弾性部材の正面図である。（ａ）は第６実施形態に係る電子部品の斜視図であり、（ｂ）は（ａ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図である。図２８（ａ）に示すに示す電子機器の分解斜視図である。（ａ）は図２８（ａ）に示す支持部材及び弾性部材の平面図であり、（ｂ）は図２８（ａ）に示す支持部材及び弾性部材の側面図であり、（ｃ）は図２８（ａ）に示す支持部材及び弾性部材の正面図である。（ａ）は第７実施形態に係る電子部品の斜視図であり、（ｂ）は（ａ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図である。図３１に示すに示す電子機器の分解斜視図である。（ａ）は図３１（ａ）に示す支持部材及び弾性部材の平面図であり、（ｂ）は図３１（ａ）に示す支持部材及び弾性部材の側面図であり、（ｃ）は図３１（ａ）に示す支持部材及び弾性部材の正面図である。第１変形例に係る電子部品の斜視図である。（ａ）は第２変形例に係る電子部品の斜視図であり、（ｂ）は（ａ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図である。（ａ）は第３変形例に係る電子部品の斜視図であり、（ｂ）は（ａ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図である。（ａ）は第４変形例に係る電子部品の斜視図であり、（ｂ）は（ａ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図である。（ａ）は第５変形例に係る電子部品の斜視図であり、（ｂ）は（ａ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図である。（ａ）は第６変形例に係る電子部品の斜視図であり、（ｂ）は（ａ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図である。（ａ）は第７変形例に係る電子部品の斜視図であり、（ｂ）は（ａ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図である。（ａ）は第８変形例に係る電子部品の斜視図であり、（ｂ）は（ａ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図である。（ａ）は第９変形例に係る電子部品の斜視図であり、（ｂ）は（ａ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図である。（ａ）は第１０変形例に係る電子部品の斜視図であり、（ｂ）は（ａ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図である。（ａ）は第１１変形例に係る電子部品の斜視図であり、（ｂ）は（ａ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図である。（ａ）は第１変形例に係るスイッチの斜視図であり、（ｂ）は（ａ）のＣ－Ｃ線に沿う断面図である。（ａ）は第２変形例に係るスイッチの斜視図であり、（ｂ）は（ａ）のＣ－Ｃ線に沿う断面図である。（ａ）は第１２変形例に係る電子部品の斜視図であり、（ｂ）は（ａ）に示す電子部品の分解断面図であり、（ｃ）は（ａ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図である。（ａ）は第１３変形例に係る電子部品の斜視図であり、（ｂ）は（ａ）に示す電子部品の分解断面図であり、（ｃ）は（ａ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図である。（ａ）は第１４変形例に係る電子部品の斜視図であり、（ｂ）は（ａ）のＤ－Ｄ線に沿う断面図であり、（ｃ）は（ａ）に示す電子部品が押下部材によって押下された状態を示す斜視図であり、（ｄ）は（ｃ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図である。（ａ）は図３に示す電子部品が押下されたときに発生する応力の分布を示す図であり、（ｂ）は図１２に示す電子部品が押下されたときに発生する応力の分布を示す図であり、（ｃ）は図２０に示す電子部品が押下されたときに発生する応力の分布を示す図である。（ａ）は図３、１２及び２０に示す電子部品並びに図３に示すスイッチの荷重特性を示す図であり、（ｂ）は図３に示すスイッチのクリック率を１００％としたときの図３、１２及び２０に示す電子部品のそれぞれのクリック率の比率を示す図である。

　以下、図面を参照して、本開示に係る電子部品、スイッチ及び電子機器について説明する。ただし、本発明の技術的範囲はそれらの実施の形態には限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。

　（実施形態に係る電子部品の構成及び機能）
　図１（ａ）は実施形態に係る電子機器の正面図であり、図１（ｂ）は図１（ａ）に示す電子機器の背面図である。

　電子機器１００は、筐体１０１と、操作部材１０２と、タッチパネル１０３と、裏面電極１０４と、制御装置１１０と、電子部品１とを有するスマートウォッチであり、電子機器１００を操作する操作者の手首にベルト１２０によって装着される。

　筐体１０１は、ポリカーボネート等の合成樹脂及びセラミックス等の高硬度且つ腐食性が低い素材で形成され、操作部材１０２、制御装置１１０及び電子部品１等の電子機器１００の部品を収容する。操作部材１０２は、高硬度の鋼材で形成され、一端が筐体１０１の外側に突出し、他端が電子部品１に接するように配置され、操作者によって接触及び押下される。

　タッチパネル１０３は、筐体１０１の表面に形成された略矩形状の開口部に配置される。タッチパネル１０３は、サファイヤガラス及びミネラルガラス等の高硬度且つ透明な材料で形成された風防によって保護される。タッチパネル１０３は、操作者の操作に応じた入力情報を制御装置１１０に出力すると共に、制御装置１１０から出力された出力情報に対応する画像を表示する。

　裏面電極１０４は、金属等の導電性部材で形成され、筐体１０１の表面に形成された円形状の開口部に配置される。裏面電極１０４は、制御装置１１０に電気的に接続され、操作者が電子機器１００を手首に装着したときに制御装置１１０と操作者の手首との間の電流経路を形成する。

　制御装置１１０は、例えば中央演算装置（Central Processing Unit、ＣＰＵ）等の半導体回路であり、筐体１０１の内部に配置される。制御装置１１０は、操作部材１０２及びタッチパネル１０３から入力される入力情報を演算処理して、タッチパネル１０３に表示される画像に対応する出力情報を生成し、生成した出力情報をタッチパネル１０３に出力する。操作部材１０２から入力される入力情報は、電子部品１を介して制御装置１１０に入力される。

　電子部品１は、筐体１０１の内部に配置され、制御装置１１０に電気的に接続され、操作者の操作に応じた信号を制御装置１１０に出力する。電子部品１は、操作者が指で操作部材１０２に接触したときに、制御装置１１０と操作者の指との間の電流経路を形成し、ＥＣＧ等の生体情報を示す生体信号が入力され、入力された生体信号を制御装置１１０に出力する。また、電子部品１は、操作者が指で操作部材１０２を押下したときに、操作部材１０２が押下されたことを示すオン信号を制御装置１１０に出力する。

　図２（ａ）は図１（ａ）において一点鎖線Ａで示す部分の分解斜視図であり、図２（ｂ）は図１（ａ）に示す操作部材１０２、電子部品１、及び電子部品１が実装される基板の斜視図である。

　電子機器１００は、バネ部材１０５と、収容部材１０６と、座金１０７と、基板１０８とを更に有する。バネ部材１０５及び収容部材１０６は、操作部材１０２と共に開口部１０９の近傍に移動可能に配置される。操作部材１０２は、リューズ１２１と、巻真１２２とを有する。リューズ１２１は、略円柱状の形状を有し、操作者に操作可能なように上面が筐体１０１の外部に突出して配置される。巻真１２２は、径がリューズ１２１の径より短く且つ高さがリューズ１２１の高さよりも長い略円形状の形状を有し、リューズ１２１の下面から下方に延伸する。

　バネ部材１０５は、つる巻きバネ及びコイルバネとも称される弾性部材であり、一端がリューズ１２１の下面に接し且つ他端が収容部材１０６に接するように収容部材１０６に収容される。また、バネ部材１０５は、巻真１２２が貫通する。バネ部材１０５は、操作者によってリューズ１２１の上面が押下されることに応じて圧縮され、操作者がリューズ１２１の上面の押下を終了すると復元される。

　収容部材１０６は、エポキシ樹脂等の合成樹脂により形成され、操作部材１０２及びバネ部材１０５を収容する。収容部材１０６は、巻真１２２が貫通する貫通孔が形成されると共に、リューズ１２１を保持する底面及びリューズ１２１を保持する底面と貫通孔との間に配置され、バネ部材１０５を保持する底面を有する。

　座金１０７は、バネ座金であり、収容部材１０６と電子部品１との間に配置されると共に、巻真１２２が貫通する。座金１０７は、操作者がよってリューズ１２１の上面が押下されることに応じて変形され、操作者がリューズ１２１の上面の押下を終了すると復元される。

　基板１０８は、フレキシブルプリント回路基板（Flexible printed circuits、ＦＰＣ）であり、第１基板電極１８１と、第２基板電極１８２と、第３基板電極１８３と、第４基板電極１８４とを有し、電子部品１と制御装置１１０との間を電気的に接続する。第１基板電極１８１、第２基板電極１８２、第３基板電極１８３及び第４基板電極１８４は、電子部品１の外縁に形成される接続電極に半田付けによって接続される。

　図３（ａ）は電子部品１の斜視図であり、図３（ｂ）は図３（ａ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図である。

　電子部品１は、スイッチ１０と、弾性部材１６と、押下部材１７とを有し、操作者による操作部材１０２の押下に応じてオンする。また、電子部品１は、操作者が操作部材１０２に接触することに応じて、操作者から電流を取得して、心電図（electrocardiogram、ＥＣＧ）等の生体情報を取得する。

　図４はスイッチ１０の斜視図であり、図５はスイッチ１０の分解斜視図である。

　スイッチ１０は、スイッチ基板１１と、枠材１２と、可動接点１３と、押し子１４と、封止シート１５とを有し、上面が押下されることに応じて可動接点１３が反転動作してオンし、上面が押下されなくなるとオフする。

　図６（ａ）はスイッチ基板１１の斜視図（その１）であり、図６（ｂ）はスイッチ基板１１の斜視図（その２）である。図６（ａ）はスイッチ基板１１の表面側を示し、図６（ａ）はスイッチ基板１１の裏面側を示す。

　スイッチ基板１１は、基材２０と、第１接点２１と、第２接点２２と、第３接点２３ａ及び２３ｂと、第１裏面電極２４と、第２裏面電極２５と、第３裏面電極２６とを有する。基材２０は、エポキシ樹脂等の合成樹脂で形成され、略矩形の平面形状を有し、一対の長辺の端部の近傍に半円状の平面形状を有する凹部２７ａ、２７ｂ、２７ｃ及び２７ｄが形成される。基材２０の表面２０ａには、第１接点２１、第２接点２２並びに第３接点２３ａ及び２３ｂが配置され、基材２０の裏面２０ｂには、第１裏面電極２４、第２裏面電極２５及び第３裏面電極２６が配置される。

　第１接点２１は、銅等の金属箔で形成され、基材２０の表面の中央部に配置される略円形の平面形状を有する導体である。第２接点２２は、銅等の金属箔で形成され、基材２０の表面に第１接点２１を囲むように配置される枠状の平面形状を有する導体である。第２接点２２は可動接点１３の外縁が接するように配置され、第１接点２１は可動接点１３が反転動作したときに可動接点１３の頂部が接する。

　第３接点２３ａ及び２３ｂは、銅等の金属箔で形成され、基材２０の表面の長手方向の端部の近傍に配置される基材２０の短手方向に延伸する矩形状の一対の導体である。第３接点２３ａ及び２３ｂは、弾性部材１６の下端が接するように配置される。

　第１裏面電極２４は、貫通孔２８ａに充填された導体を介して第１接点２１と電気的に接続される。第１裏面電極２４は、凹部２７ａの内壁に形成され、基板１０８に電子部品１が実装されるときに半田付けされる接続電極に電気的に接続される。

　第２裏面電極２５は、貫通孔２８ｂに充填された導体を介して第２接点２２と電気的に接続される。第２裏面電極２５は、凹部２７ｂの内壁に形成され、基板１０８に電子部品１が実装されるときに半田付けされる接続電極に電気的に接続される。

　第３裏面電極２６は、貫通孔２８ｃ及び２８ｄに充填された導体を介して第３接点２３ａ及び２３ｂと電気的に接続される。第３裏面電極２６は、凹部２７ｃ及び２７ｄの内壁に形成され、基板１０８に電子部品１が実装されるときに半田付けされる接続電極に電気的に接続される。

　枠材１２は、ポリイミド等の樹脂材料で形成され、スイッチ基板１１の外形と同一の外形を有するケース部材である。枠材１２は、第１貫通孔１２ａ、第２貫通孔１２ｂ及び１２ｃが形成される。第１貫通孔１２ａは、枠材１２の中央領域に形成され、第１接点２１、第２接点２２、可動接点１３及び押し子１４が配置される収容部をスイッチ基板１１の表面２０ａと共に形成する。第２貫通孔１２ｂは、枠材１２の長手方向の一端の近傍に形成され、第３接点２３ａを囲むように配置される。第２貫通孔１２ｃは、枠材１２の長手方向の他端の近傍に形成され、第３接点２３ｂを囲むように配置される。

　可動接点１３は、第１可動接点１３ａと、第２可動接点１３ｂと、第３可動接点１３ｃとを有する。第１可動接点１３ａ、第２可動接点１３ｂ及び第３可動接点１３ｃのそれぞれは、薄くドーム状に形成されたステンレス鋼及び銅等の弾性を有する導電性部材により形成され、第１接点２１と絶縁し、第２接点２２と導通するように重畳して配置される。第１可動接点１３ａ、第２可動接点１３ｂ及び第３可動接点１３ｃは、対向する辺を有する俵型形状となるように、凸型のドーム状の板バネ部材を切断して形成される。

　押し子１４は、円柱形状のポリイミド等の樹脂材料で形成され、第３可動接点１３ｃの中央部の上方に配置される押下部材である。押し子１４を配置することで、スイッチ１０の押下操作の操作性が向上する。

　封止シート１５は、ポリイミド等の可とう性を有する合成樹脂で形成されたシート材であり、スイッチ基板１１の表面２０ａ及び第１貫通孔１２ａによって形成される収容部に収容される第１接点２１、第２接点２２、可動接点１３及び押し子１４を保護する。封止シート１５は、スイッチ基板１１及び枠材１２によって形成された収容部を覆うように枠材１２の表面に接着されることによって枠材１２に固定される。

　封止シート１５は、傾斜部１５ａと、押圧部１５ｂとを有し、第１開口部１５ｃ及び第２開口部１５ｄが形成される。傾斜部１５ａは第１貫通孔１２ａから突出する第１可動接点１３ａ、第２可動接点１３ｂ及び第３可動接点１３ｃの外縁を覆うように傾斜し、押圧部１５ｂは押し子１４を覆うように平面を形成する。第１開口部１５ｃは、枠材１２の長手方向の一端の近傍に形成され、第３接点２３ａを囲むように配置される。第２開口部１５ｄは、枠材１２の長手方向の他端の近傍に形成され、第３接点２３ｂを囲むように配置される。封止シート１５は、第１貫通孔１２ａを封止し、且つ第２貫通孔１２ｂ及び１２ｃを封止しない。

　図７は、スイッチ１０の回路図である。

　スイッチ１０は、第１入力端子ＩＮ１と、第２入力端子ＩＮ２と、第１出力端子ＯＵＴ１と、第２出力端子ＯＵＴ２と、第３出力端子ＯＵＴ３と、第４出力端子ＯＵＴ４とを有する。第１入力端子ＩＮ１及び第２入力端子ＩＮ２は、第３接点２３ａ及び２３ｂに対応する。第１出力端子ＯＵＴ１及び第２出力端子ＯＵＴ２は凹部２７ａ及び２７ｂに配置される接続電極に対応し、第３出力端子ＯＵＴ３及び第４出力端子ＯＵＴ４は凹部２７ｃ及び２７ｄに配置される接続電極に対応する。

　スイッチ１０は、押圧部１５ｂが押下されることに応じて第１接点２１に可動接点１３が接することに応じてオンして、第１出力端子ＯＵＴ１と第２出力端子ＯＵＴ２との間が導通される。第１入力端子ＩＮ１及び第２入力端子ＩＮ２は、弾性部材１６の下端が接触するように配置されることで、押下部材１７を介して操作部材１０２に接触する操作者の指と制御装置１１０との間の電流回路を形成する。

　図８は弾性部材１６及び押下部材１７の斜視図であり、図９は弾性部材１６及び押下部材１７の分解斜視図である。弾性部材１６は、スイッチ１０と押下部材１７との間で、下端が第３接点２３ａ及び２３ｂに接するように配置され、押下面４１を移動可能に支持する弾性部として機能する。また、押下部材１７は、押下面４１を有し、スイッチ１０の上方に配置される。弾性部材１６及び押下部材１７は、スイッチ１０の上方に配置される導電性の押下面４１を有し、下端がスイッチ１０の第３接点に接すると共に押下面を支持し、押下面が押下されることに応じて、押下面によってスイッチ１０の押圧部を押下する導電性押下部材である。

　弾性部材１６は、りん青銅などのバネ性の高い材料に、導電性の高い金、銀、パラジウムなどのメッキをかけた部材からなり、一対の脚部３１ａ及び３１ｂと、一対の接触部３２ａ及び３２ｂと、頂部３３と、一対の接続部３４ａ及び３４ｂと、一対の支持部３５ａ及び３５ｂと、嵌合部３６ａ、３６ｂ、３６ｃ及び３６ｄとを有する。弾性部材１６は、押下部材１７の押下面が押下されることに応じて、押下部材１７をスイッチ１０の上面に向けて移動する。

　脚部３１ａは、頂部３３から上側に湾曲しながら接触部３２ａに延伸する。脚部３１ｂは、頂部３３から脚部３１ａの延伸方向と反対の方向に上側に湾曲しながら接触部３２ｂに延伸する。脚部３１ａ及び３１ｂは、頂部３３を中心にして押下部材１７に向けて凸状の形状を有し、一対の支持部３５ａ及び３５ｂの間に配置されると共に一対の支持部３５ａ及び３５ｂの双方に接続された弾性部を形成する。一対の接触部３２ａ及び３２ｂは、矩形状の平面形状を有し、枠材１２の第２貫通孔１２ｂ及び１２ｃの内側壁に沿って、弾性部材１６の下端に配置される。一対の接触部３２ａ及び３２ｂは、枠材１２の第２貫通孔１２ｂ及び１２ｃの内側壁があるから、挿入しやすくなる。一対の接触部３２ａ及び３２ｂのそれぞれは、第３接点２３ａ及び２３ｂに半田付けや導電性樹脂での接着などによって接触部３２ａ及び３２ｂがスライドしないように固定接続される。一対の接触部３２ａ及び３２ｂは、枠材１２より薄く、外力から保護される。更に、半田や接着剤が一対の接触部３２ａ及び３２ｂの上面に付着しても、他部材などに接触しないので、電気的にショートしない。

　頂部３３は、矩形の平面形状を有し、一対の脚部３１ａ及び３１ｂの間に配置される。一対の接続部３４ａ及び３４ｂは、一対の脚部３１ａ及び３１ｂが接続されていない頂部３３の一対の辺に接続される。一対の支持部３５ａ及び３５ｂは、一対の脚部３１ａ及び３１ｂを挟んで平行に延伸する平板状の部材であり、押下部材１７の対向する長辺に沿って押下部材１７を支持する。

　嵌合部３６ａ及び３６ｂは、支持部３５ａの両端に配置され、Ｕ字型に曲折されることで押下部材１７を挟持する。嵌合部３６ｃ及び３６ｄは、支持部３５ｂの両端に配置され、Ｕ字型に曲折されることで押下部材１７を挟持する。なお、嵌合部３６ａ、３６ｂ、３６ｃ及び３６ｄは、嵌合部３６と総称されることがある。嵌合部３６は、溶接などの方法で固定されてもよい。

　押下部材１７は、押下面４１を有し、４つの角に切欠き４２ａ、４２ｂ、４２ｃ及び４２ｄが形成された略矩形の平面形状を有するチタンが含有された銅や焼入した鋼などの強度の高い材料に高導電性のメッキをかけた金属等の導体である。切欠き４２ａ、４２ｂ、４２ｃ及び４２ｄは、弾性部材１６の嵌合部３６ａ、３６ｂ、３６ｃ及び３６ｄが嵌合することで、押下部材１７は、弾性部材１６に固定される。なお、切欠き４２ａ、４２ｂ、４２ｃ及び４２ｄは、切欠き４２と総称されることがある。

　弾性部材１６が押下部材１７の対向する長辺に沿って押下部材１７を支持することで、押下部材１７は、押下面４１の何れの部分を押下された場合でも、押下面４１の延伸方向を押下方向に直交する方向に維持しながらスイッチ１０に向けて下降する。押下部材１７は弾性部材１６より厚いから、操作者が指で操作部材１０２を押下しても変形しにくい。弾性部材１６は押下部材１７より薄いから、スイッチ性能を調整しやすく、特にクリック感を向上できる。

　電子部品１は、押下部材１７の切欠き４２に嵌合部３６が嵌合されて押下部材１７と一体化された弾性部材１６の接触部３２ａ及び３２ｂをスイッチ１０の第３接点２３ａ及び２３ｂに半田付けによって固定される。

　図１０は、操作者の左手首に装着された電子機器１００を示す図である。

　電子機器１００は、操作者の左手首２００ａにベルト１２０によって装着される。操作者の右手の人差し指２００ｂが操作部材１０２に接触することによって、操作部材１０２と電子部品１とが接触し、操作者の人体に流れる電流が流れる電流回路が形成される。

　図１１は、操作者の左手首２００ａに装着された電子機器１００の操作部材１０２に操作者の右手の人差し指２００ｂが接触することにより形成される電流回路の回路図を示す図である。

　電子機器１００は、プルアップ抵抗１１１と、バッファ１１２と、ＡＤ変換回路１１３とを更に有する。プルアップ抵抗１１１は、一端に電源電圧Ｖｄｄが供給され、他端に裏面電極１０４とバッファ１１２との間に接続される。プルアップ抵抗１１１は、形成される電流回路に流れる電流を、操作者２００の電位を示す電圧に変換する。バッファ１１２は、操作者２００の電位を示す電圧を増幅してＡＤ変換回路１１３に出力する。ＡＤ変換回路１１３は、バッファ１１２から入力される電圧をデジタル信号に変換して制御装置１１０に出力する。

　電子機器１００が操作者２００の左手首２００ａに装着されることで、操作者２００の左手首２００ａと裏面電極１０４とが接触して、操作者２００の左手首２００ａは、プルアップ抵抗１１１及びバッファ１１２に電気的に接続される。また、操作者の右手の人差し指２００ｂが接触することで、操作者の右手の人差し指２００ｂは、操作部材１０２のリューズ１２１に電気的に接続される。また、操作者の右手の人差し指２００ｂが接触することで、操作部材１０２の巻真１２２は、電子部品１の押下部材１７に電気的に接続される。

　第３接点２３ａ及び２３ｂ、弾性部材１６並びに押下部材１７は、押下面４１の上方に配置される導電性の押下部材である操作部材１０２が、人体である操作者２００によって押下されて押下面４１に接触することによって、操作者２００を介する電気回路を形成する。また、第１接点２１及び第２接点２２は、操作部材１０２が操作者２００によって更に押下されることによって、押下面４１がスイッチ１０の基板１１の上面に配置される可動接点１３を押下して、可動接点１３が反転動作することで導通する。

　（第１実施形態に係る電子部品の作用効果）
　電子部品１は、スイッチ１０の上方に配置される導電性の押下部材１７及びスイッチ１０と押下部材１７との間に配置され、下端が第３接点２３ａ及び２３ｂに接する導電性の弾性部材１６によって電流経路が形成する。電子部品１は、スイッチ１０の上方に配置される導電性の弾性部材１６及び押下部材１７を介して電流回路を形成するので、スイッチングのための押下動作にかかわらず経年劣化するおそれが低い電流経路を形成することができる。

　なお、操作部材１０２とスイッチ１０との間の電流経路を、例えば１枚の板バネにより形成するとき、押し子１４と接触したときの変形を防止するために、電流経路に配置される板バネは、厚さが厚くなる。電流経路に配置される板バネの厚さが厚くなると、電子部品を操作者が押下するときのクリック感が低下するため、好ましくない。

　電流経路を形成する１枚の板バネの大きさを大きくすることで、操作者が押下するときのクリック感が低下することを防止することができるが、板バネの大きさが大きくなることで電子部品の大きさが大きくなるため、好ましくない。電子部品１では、操作部材１０２とスイッチ１０との間の電流経路を弾性部材１６及び押下部材１７の２つの部材によって形成することで、大きさを大きくすることなく、良好なクリック感を実現することができる。なお、一対の接触部３２ａ及び３２ｂと、第３接点２３ａ及び２３ｂの少なくとも一つのみ固定接続してもよい。固定接続していない脚部３１ａ、もしくは３１ｂの応力を緩和することができるから、弾性部材１６の操作荷重が低くなり、更に、クリック感が向上する。固定されていない接触部３２ａ、もしくは３２ｂは、スライドしても、第２貫通孔１２ｂ及び１２ｃで囲まれ、絶縁性が確保されているから、他部材と接触せず、ショートしない。

　また、電子部品１では、押下部材１７は、脚部３１ａ及び３１ｂを挟むように配置され、押下部材１７の延伸方向に延伸する一対の支持部３５ａ及び３５ｂによって支持されるので、押下面４１が押下されたときに押下面４１を傾斜させることなく押下される。電子部品１は、押下部材１７が押下面４１を傾斜させることなく押下されるので、押下面４１を押下する巻真１２２と押下面４１とが接触する接触面の面積を大きくできる。電子部品１は、巻真１２２と押下面４１とが接触する接触面の面積を大きくできるので、巻真１２２と押下面４１との間の電流経路の抵抗値の変動等に起因するノイズの発生を低減することができる。

　また、電子部品１では、一対の支持部３５ａ及び３５ｂは、押下部材１７の長手方向に平行に延伸するので、押下部材１７をより安定して支持することで、巻真１２２と押下面４１とが接触する接触面の面積を大きくしたまま維持できる。

　また、電子部品１では、脚部３１ａ及び３１ｂは、一対の支持部３５ａ及び３５ｂに頂部３３で接続されるので、移動距離が大きくなり、所望のクリック感を実現するように移動距離を調整することができる。

　また、電子部品１では、弾性部材１６は、押下部材１７の切欠き４２ａ、４２ｂ、４２ｃ及び４２ｄに嵌合することで、押下部材を固定するので、押下部材１７が水平方向にずれるおそれを低くすることができる。押下部材１７は、嵌合部３６ａ、３６ｂ、３６ｃ及び３６ｄが押下面４１によって長手方向が固定されると共に、切欠き４２ａ、４２ｂ、４２ｃ及び４２ｄによって短手方向が固定されることで、組立時及び操作時に位置ずれが発生するおそれが低くなる。

　（第２実施形態に係る電子部品の構成及び機能）
　図１２（ａ）は第２実施形態に係る電子部品の斜視図であり、図１２（ｂ）は図１２（ａ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図であり、図１３は図１２（ａ）に示す電子部品の分解斜視図である。

　電子部品２は、スイッチ２１０と、一体成形される押下部材２１６並びに一対の脚部材２１７ａ及び２１７ｂとを有し、電子部品１と同様に電子機器１００に搭載可能である。電子部品２は、操作者による操作部材１０２の押下に応じてオンすると共に、操作者が操作部材１０２に接触することに応じて、操作者から電流を取得して、ＥＣＧ等の生体情報を取得する。

　スイッチ２１０は、スイッチ基板２１１と、枠材２１２と、可動接点２１３と、押し子２１４と、封止シート２１５とを有し、上面が押下されることに応じて可動接点２１３が反転動作してオンし、上面が押下されなくなるとオフする。

　図１４（ａ）はスイッチ基板２１１の平面図であり、図１４（ｂ）はスイッチ基板２１１の底面図である。

　スイッチ基板２１１は、基材２２０と、第１接点２２１と、第２接点２２２と、第３接点２２３ａ及び２２３ｂと、第１裏面電極２２４と、第２裏面電極２２５と、第３裏面電極２２６ａ及び２２６ｂとを有する。基材２２０は、エポキシ樹脂等の合成樹脂で形成され、略矩形の平面形状を有し、一対の短辺の端部の近傍に半円状の平面形状を有する凹部２２７ａ、２２７ｂ、２２７ｃ及び２２７ｄが形成される。基材２２０の表面２２０ａには、第１接点２２１、第２接点２２２並びに第３接点２２３ａ及び２２３ｂが配置され、基材２２０の裏面２２０ｂには、第１裏面電極２２４、第２裏面電極２２５及び第３裏面電極２２６ａ及び２２６ｂが配置される。

　第１接点２２１は、銅等の金属箔で形成され、基材２２０の表面の中央部に配置される導体である。第２接点２２２は、銅等の金属箔で形成され、基材２２０の表面に第１接点２２１を囲むように配置される略Ｕ字状の平面形状を有する導体である。第２接点２２２は可動接点２１３の外縁が接するように配置され、第１接点２２１は可動接点２１３が反転動作したときに可動接点２１３の頂部が接する。

　第３接点２２３ａ及び２２３ｂは、銅等の金属箔で形成され、基材２２０の表面の長手方向の端部の近傍に配置される基材２２０の短手方向に延伸する矩形状の一対の導体である。第３接点２２３ａ及び２２３ｂは、一対の脚部材２１７ａ及び２１７ｂのそれぞれの下端に半田、溶接、及び熱圧着等により接続可能なように配置される。

　第１裏面電極２２４は、貫通孔２２８ａに充填された導体を介して第１接点２２１と電気的に接続される。第１裏面電極２２４は、凹部２２７ａの内壁に形成され、基板１０８に電子部品２が実装されるときに半田付けされる接続電極に電気的に接続される。

　第２裏面電極２２５は、貫通孔２２８ｂに充填された導体を介して第２接点２２２と電気的に接続される。第２裏面電極２２５は、凹部２２７ｂの内壁に形成され、基板１０８に電子部品２が実装されるときに半田付けされる接続電極に電気的に接続される。

　第３裏面電極２２６ａ及び２２６ｂは、貫通孔２２８ｃ及び２２８ｄに充填された導体を介して第３接点２２３ａ及び２２３ｂと電気的に接続される。第３裏面電極２２６ａ及び２２６ｂは、凹部２２７ｃ及び２２７ｄの内壁に形成され、基板１０８に電子部品２が実装されるときに半田付けされる接続電極に電気的に接続される。

　枠材２１２は、ポリイミド等の樹脂材料で形成され、スイッチ基板２１１の外形と同一の外形を有するケース部材である。枠材２１２は、貫通孔２１２ａ、第１切欠き２１２ｂ及び第２切欠き２１２ｃが形成される。貫通孔２１２ａは、枠材２１２の中央領域に形成され、第１接点２２１、第２接点２２２、可動接点２１３及び押し子２１４が配置される収容部をスイッチ基板２１１の表面２２０ａと共に形成する。第１切欠き２１２ｂは、略Ｕ字型の平面形状を有し、枠材２１２の長手方向の一端の近傍に形成され、第３接点２２３ａを囲むように配置される。第２切欠き２１２ｃは、第１切欠き２１２ｂと反対方向に開口する略Ｕ字型の平面形状を有し、枠材２１２の長手方向の他端の近傍に形成され、第３接点２２３ｂを囲むように配置される。

　可動接点２１３は、第１可動接点２１３ａと、第２可動接点２１３ｂと、第３可動接点２１３ｃと、第４可動接点２１３ｄとを有する。第１可動接点２１３ａ、第２可動接点２１３ｂ、第３可動接点２１３ｃ及び第４可動接点２１３ｄのそれぞれは、薄くドーム状に形成されたステンレス鋼及び銅等の弾性を有する導電性部材により形成される。第１可動接点２１３ａ、第２可動接点２１３ｂ、第３可動接点２１３ｃ及び第４可動接点２１３ｄのそれぞれは、第１接点２２１と絶縁し、第２接点２２２と導通するように重畳して配置される。第１可動接点２１３ａ、第２可動接点２１３ｂ、第３可動接点２１３ｃ及び第４可動接点２１３ｄは、対向する辺を有する俵型形状となるように、凸型のドーム状の板バネ部材を切断して形成される。

　押し子２１４は、押し子１４と同様に、円柱形状のポリイミド等の樹脂材料で形成され、第４可動接点２１３ｄの中央部の上方に配置される。押し子２１４を配置することで、スイッチ２１０の押下操作の操作性が向上する。

　封止シート２１５は、ポリイミド等の可とう性を有する合成樹脂で形成されたシート材であり、スイッチ基板２１１の表面２２０ａ及び貫通孔２１２ａによって形成される収容部に収容される第１接点２２１、第２接点２２２、可動接点２１３及び押し子２１４を保護する。封止シート２１５は、スイッチ基板２１１及び枠材２１２によって形成された収容部を覆うように枠材２１２の表面に接着されることによって枠材２１２に固定される。

　封止シート２１５は、傾斜部２１５ａと、押圧部２１５ｂと、第１長手部２１５ｃと、第２長手部２１５ｄとを有する。傾斜部２１５ａは貫通孔２１２ａから突出する第１可動接点２１３ａ、第２可動接点２１３ｂ、第３可動接点２１３ｃ及び第４可動接点２１３ｄの外縁を覆うように傾斜する。押圧部２１５ｂは、傾斜部２１５ａに囲まれた頂部であり、押し子２１４を覆うように平面を形成する。第１長手部２１５ｃは、枠材２１２の長手方向に沿って延伸する。第２長手部２１５ｄは、枠材２１２の長手方向に沿って延伸する。封止シート２１５は、貫通孔２１２ａを封止し、且つ第１切欠き２１２ｂ及び第２切欠き２１２ｃを封止しない。

　スイッチ２１０の回路構成は、スイッチ１０の回路構成と同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。

　図１５（ａ）は押下部材２１６並びに一対の脚部材２１７ａ及び２１７ｂの平面図であり、図１５（ｂ）は押下部材２１６並びに一対の脚部材２１７ａ及び２１７ｂの側面図であり、図１５（ｃ）は押下部材２１６並びに一対の脚部材２１７ａ及び２１７ｂの正面図である。押下部材２１６並びに一対の脚部材２１７ａ及び２１７ｂは、スイッチ２１０の上方に配置される導電性の押下面を有し、下端がスイッチ２１０の第３接点に接すると共に押下面を支持し、押下面が押下されることに応じて、押下面によってスイッチ２１０の押圧部２１５ｂを押下する導電性押下部材である。

　押下部材２１６並びに一対の脚部材２１７ａ及び２１７ｂは、りん青銅などのバネ性の高い材料に、導電性の高い金、銀、パラジウムなどのメッキをかけた部材からなり、一体成形される。押下部材２１６は、押下面２１６ａを有し、スイッチ２１０の押圧部２１５ｂの上方に配置される。押下部材２１６は、矩形状の平面形状を有し、一対の対角のそれぞれに一対の脚部材２１７ａ及び２１７ｂが長手方向に延伸する一対の凹部２１６ｂ及び２１６ｃを介して接続される。押下部材２１６と一対の脚部材２１７ａ及び２１７ｂとの間に一対の凹部２１６ｂ及び２１６ｃが形成されることで、押下部材２１６並びに一対の脚部材２１７ａ及び２１７ｂの剛性が向上し、押下面２１６ａが押下されるときに、押下部材２１６並びに脚部材２１７ａ及び２１７ｂが湾曲してスイッチ１０に印加される押下力が低下するおそれを低くすることができる。

　脚部材２１７ａは、第１延伸部２３１と、第２延伸部２３２と、第３延伸部２３３とを有し、押下面２１６ａが押下されることに応じて、脚部材２１７ｂと共に押下部材２１６を押圧部２１５ｂに向けて移動可能に支持する。第１延伸部２３１は、一端が押下部材２１６に接続され、押圧部２１５ｂ側からスイッチ基板２１１の長手方向の端部側に向かって、スイッチ基板２１１の表面の延伸方向に平行に延伸する。第１延伸部２３１が延伸する長手方向の端部は、スイッチ基板２１１の端部と重畳するように配置される。第１延伸部２３１の内側の面は、スイッチ基板２１１の表面の延伸方向と平行に延伸する。一方、第１延伸部２３１の外側の面は、端部がスイッチ基板２１１の表面に近づくようにスイッチ基板２１１の表面の延伸方向から傾斜して延伸する。

　第２延伸部２３２は、スイッチ基板２１１の端部側から押圧部２１５ｂ側に向かって湾曲しながら延伸する。第２延伸部２３２の一端は第３延伸部２３３の他端に接続され、第２延伸部２３２の他端は第３接点２２３ａに接するように配置される。第２延伸部２３２の先端の底面は、矩形の平面であり、第３接点２２３ａに半田付けにより固定される。第２延伸部２３２の先端の底面は、第１切欠き２１２ｂにより囲まれることにより、移動が制限される。

　第３延伸部２３３は、スイッチ基板２１１の短辺の一方に沿ってスイッチ基板２１１の表面の延伸方向に沿って延伸する。第３延伸部２３３は、一端が第１延伸部２３１に接続され、他端が第２延伸部２３２に接続されることで、第１延伸部２３１と第２延伸部２３２とを端部を円弧状に湾曲させながら接続する。第３延伸部２３３は、第２延伸部２３２と共に逆Ｓ字型の平面形状を形成する。

　脚部材２１７ｂは、第１延伸部２３６と、第２延伸部２３７と、第３延伸部２３８とを有し、押下面２１６ａが押下されることに応じて、脚部材２１７ａと共に押下部材２１６を押圧部２１５ｂに向けて移動する。第１延伸部２３６は、一端が押下部材２１６に接続され、押圧部２１５ｂ側からスイッチ基板２１１の端部側に向かって、スイッチ基板２１１の表面の延伸方向に平行に延伸する。第１延伸部２３６が延伸する長手方向の端部は、スイッチ基板２１１の端部と重畳するように配置される。第１延伸部２３６の内側の面は、スイッチ基板２１１の表面の延伸方向と平行に延伸する。一方、第１延伸部２３６の外側の面は、端部がスイッチ基板２１１の表面に近づくようにスイッチ基板２１１の表面の延伸方向から傾斜して延伸する。

　第２延伸部２３７は、スイッチ基板２１１の端部側から押圧部２１５ｂ側に向かって湾曲しながら延伸する。第２延伸部２３７の一端は第３延伸部２３８の他端に接続され、第２延伸部２３７の他端は第３接点２２３ｂに接するように配置される。第２延伸部２３２の先端の底面は、矩形の平面であり、第３接点２２３ａに半田付けにより固定される。第２延伸部２３７の先端の底面は、第１切欠き２１２ｂにより囲まれることにより、移動が制限される。

　第３延伸部２３８は、スイッチ基板２１１の短辺の一方に沿ってスイッチ基板２１１の表面の延伸方向に沿って延伸する。第３延伸部２３８は、一端が第１延伸部２３６に接続され、他端が第２延伸部２３７に接続されることで、第１延伸部２３６と第２延伸部２３７とを端部を円弧状に湾曲させながら接続する。第３延伸部２３８は、第２延伸部２３７と共に逆Ｓ字型の平面形状を形成する。

　一対の脚部材２１７ａ及び２１７ｂは、押下面２１６ａの中心点を基準として点対称の形状をそれぞれが有する。

　弾性部材である一対の脚部材２１７ａ及び２１７ｂが押下部材２１６を対角で押下部材２１６を支持することで、押下部材２１６は、押下面２１６ａが押下されることに応じて、スイッチ２１０に向けて下降する。

　電子部品２は、一対の脚部材２１７ａ及び２１７ｂの第２延伸部２３２及び２３７の先端をスイッチ２１０の第３接点２２３ａ及び２２３ｂに半田付けすることによって固定される。

　（第２実施形態に係る電子部品の作用効果）
　電子部品２は、スイッチ２１０の上方に配置される導電性の押下部材２１６及び一対の脚部材２１７ａ及び２１７ｂによって電流経路が形成される。電子部品２は、スイッチ２１０の上方に配置される導電性の押下部材２１６並びに一対の脚部材２１７ａ及び２１７ｂを介して電流回路を形成するので、スイッチングのための押下動作にかかわらず経年劣化するおそれが低い電流経路を形成することができる。

　また、電子部品２では、一対の脚部材２１７ａ及び２１７ｂのそれぞれは、押圧部２１５ｂ側からスイッチ基板２１１の端部側に向かって延伸する第１延伸部２３１及び２３６と、スイッチ基板２１１の端部側から押圧部２１５ｂ側に向かって延伸する第２延伸部２３２及び２３７を有する。電子部品２は、一対の脚部材２１７ａ及び２１７ｂのそれぞれが基板の中心から端部に向かって往復する延伸部を有することで、基板の面積を大きくすることなく押下面２１６ａの押下距離を長くすることができる。

　また、電子部品２では、一対の脚部材２１７ａ及び２１７ｂのそれぞれの延伸部は、スイッチ基板２１１の端部と重畳する位置まで延伸するので、押下面２１６ａの押下距離を更に長くすることができる。

　また、電子部品２では、一対の脚部材２１７ａ及び２１７ｂは、スイッチ基板２１１の短辺に沿って延伸する第３延伸部を更に有するので、押下面２１６ａの押下距離を更に長くすることができる。

　また、電子部品２では、一対の脚部材２１７ａ及び２１７ｂは、スイッチ基板２１１の長辺に沿う部分が開放された第１切欠き２１２ｂ及び第２切欠き２１２ｃに配置されるので、第３接点２２３ａ及び２２３ｂとの半田付け作業が容易である。

　（第３実施形態に係る電子部品の構成及び機能）
　図１６（ａ）は第３実施形態に係る電子部品の斜視図であり、図１６（ｂ）は図１６（ａ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図であり、図１７は図１６（ａ）に示す電子部品の分解斜視図である。

　電子部品３は、スイッチ３１０と、一体成形される押下部材３１６並びに一対の脚部材３１７ａ及び３１７ｂとを有し、電子部品１及び２と同様に電子機器１００に搭載可能である。電子部品３は、電子機器１００の操作者による操作部材１０２の押下に応じてオンすると共に、操作者が操作部材１０２に接触することに応じて、操作者から電流を取得して、ＥＣＧ等の生体情報を取得する。

　スイッチ３１０は、スイッチ基板３１１と、枠材３１２と、可動接点３１３と、押し子３１４と、封止シート３１５とを有し、上面が押下されることに応じて可動接点３１３が反転動作してオンし、上面が押下されなくなるとオフする。

　図１８（ａ）はスイッチ基板３１１の平面図であり、図１８（ｂ）はスイッチ基板３１１の底面図である。

　スイッチ基板３１１は、基材３２０と、第１接点３２１と、第２接点３２２と、接合部とも称される第３接点３２３ａ及び３２３ｂと、一対の第１裏面電極３２４と、一対の第２裏面電極３２５とを有する。基材３２０は、エポキシ樹脂等の合成樹脂で形成され、略矩形の平面形状を有し、一対の短辺の端部の近傍に半円状の平面形状を有する凹部３２７ａ、３２７ｂ、３２７ｃ及び３２７ｄが形成される。基材３２０の表面３２０ａには、第１接点３２１、第２接点３２２並びに第３接点３２３ａ及び３２３ｂが配置され、基材３２０の裏面３２０ｂには、第１裏面電極３２４及び第２裏面電極３２５が配置される。

　第１接点３２１は、銅等の金属箔で形成され、基材３２０の表面の中央部に配置される導体である。第２接点３２２は、銅等の金属箔で形成され、基材３２０の表面に第１接点３２１を囲むように配置される略枠状の平面形状を有する導体である。第２接点３２２は可動接点３１３の外縁が接するように配置され、第１接点３２１は可動接点３１３が反転動作したときに可動接点３１３の頂部が接する。

　第３接点３２３ａ及び３２３ｂは、基材３２０の表面の長手方向の端部の近傍に配置される基材３２０の短手方向に延伸する矩形状の平面形状を有し、一対の脚部材３１７ａ及び３１７ｂのそれぞれに半田、溶接、及び熱圧着等により接続可能なように配置される。第３接点３２３ａ及び３２３ｂは、一対の脚部材３１７ａ及び３１７ｂと電気的に接続されず、一対の脚部材３１７ａ及び３１７ｂをスイッチ３１１に接合する接合部である。

　一対の第１裏面電極３２４は、基材３２０の表面から裏面に貫通する貫通孔に充填された導体を介して第１接点３２１と電気的に接続される。第１裏面電極３２４は、凹部３２７ａ及び３２７ｂの内壁に形成され、基板１０８に電子部品３が実装されるときに半田付けされる接続電極に電気的に接続される。

　第２裏面電極３２５は、基材３２０の表面から裏面に貫通する貫通孔に充填された導体を介して第２接点３２２と電気的に接続される。第２裏面電極３２５は、凹部３２７ｃ及び３２７ｄの内壁に形成され、基板１０８に電子部品３が実装されるときに半田付けされる接続電極に電気的に接続される。

　枠材３１２は、ポリイミド等の樹脂材料で形成され、スイッチ基板３１１の外形と同一の外形を有するケース部材である。枠材３１２は、第１貫通孔３１２ａ、第２貫通孔３１２ｂ及び第３貫通孔３１２ｃが形成される。第１貫通孔３１２ａは、枠材３１２の中央領域に形成され、第１接点３２１、第２接点３２２、可動接点３１３及び押し子３１４が配置される収容部をスイッチ基板３１１の表面３２０ａと共に形成する。第２貫通孔３１２ｂは、略矩形型の平面形状を有し、枠材３１２の長手方向の一端の近傍に形成され、第３接点３２３ａを囲むように配置される。第３貫通孔３１２ｃは、第２貫通孔３１２ｂと同様に略矩型の平面形状を有し、枠材３１２の長手方向の他端の近傍に形成され、第３接点３２３ｂを囲むように配置される。

　可動接点３１３は、第１可動接点３１３ａと、第２可動接点３１３ｂと、第３可動接点３１３ｃとを有する。第１可動接点３１３ａ、第２可動接点３１３ｂ、及び第３可動接点３１３ｃのそれぞれは、薄くドーム状に形成されたステンレス鋼及び銅等の弾性を有する導電性部材により形成され、第１接点３２１と絶縁し、第２接点３２２と導通するように重畳して配置される。第１可動接点３１３ａ、第２可動接点３１３ｂ及び第３可動接点３１３ｃは、対向する辺を有する俵型形状となるように、凸型のドーム状の板バネ部材を切断して形成される。

　押し子３１４は、押し子１４と同様に、円柱形状のポリイミド等の樹脂材料で形成され、第３可動接点３１３ｃの中央部の上方に配置される押下部材である。押し子３１４を配置することで、スイッチ３１０の押下操作の操作性が向上する。

　封止シート３１５は、ポリイミド等の可とう性を有する合成樹脂で形成されたシート材であり、スイッチ基板３１１の表面３２０ａ及び枠材３１２の第１貫通孔３１２ａによって形成される収容部に収容される第１接点３２１、第２接点３２２、可動接点３１３及び押し子３１４を保護する。封止シート３１５は、スイッチ基板３１１及び枠材３１２によって形成された収容部を覆うように枠材３１２の表面に接着されることによって枠材３１２に固定される。

　封止シート３１５は、傾斜部３１５ａと、押圧部３１５ｂと、第１開口部３１５ｃと、第２開口部３１５ｄとを有する。傾斜部３１５ａは第１貫通孔３１２ａから突出する第１可動接点３１３ａ、第２可動接点３１３ｂ及び第３可動接点３１３ｃの外縁を覆うように傾斜する。押圧部３１５ｂは、傾斜部３１５ａに囲まれた頂部であり、押し子３１４を覆うように平面を形成する。第１開口部３１５ｃは第２貫通孔３１２ｂに対応する形状を有し、第２開口部３１５ｄは第３貫通孔３１２ｃに対応する形状を有する。封止シート３１５は、第１貫通孔３１２ａを封止し、且つ第２貫通孔３１２ｂ及び第３貫通孔３１２ｃを封止しない。

　図１９（ａ）は押下部材３１６並びに一対の脚部材３１７ａ及び３１７ｂの平面図であり、図１９（ｂ）は押下部材３１６並びに一対の脚部材３１７ａ及び３１７ｂの側面図であり、図１９（ｃ）は押下部材３１６並びに一対の脚部材３１７ａ及び３１７ｂの正面図である。押下部材３１６並びに一対の脚部材３１７ａ及び３１７ｂは、スイッチ３１０の上方に配置される導電性の押下面を有し、下端がスイッチ３１０の第３接点に接すると共に押下面を支持し、押下面が押下されることに応じて、押下面によってスイッチ３１０の押圧部を押下する導電性押下部材である。

　押下部材３１６並びに一対の脚部材３１７ａ及び３１７ｂは、押下部材２１６並びに一対の脚部材２１７ａ及び２１７ｂと同様に、りん青銅などのバネ性の高い材料に、導電性の高い金、銀、パラジウムなどのメッキをかけた部材からなり、一体成形される。押下部材３１６は、押下面３１６ａを有し、スイッチ３１０の押圧部３１５ｂの上方に配置される。押下部材３１６は、矩形状の平面形状を有し、一対の対角のそれぞれに一対の脚部材３１７ａ及び３１７ｂが接続される。

　脚部材３１７ａは、第１延伸部３３１と、第２延伸部３３２と、第３延伸部３３３とを有し、押下面３１６ａが押下されることに応じて、脚部材３１７ｂと共に押下部材３１６を押圧部３１５ｂに向けて移動する。第１延伸部３３１は、一端が押下部材３１６に接続され、押圧部３１５ｂ側からスイッチ基板３１１の長手方向の端部側に向かって、スイッチ基板３１１の表面の延伸方向に平行に延伸する。第１延伸部３３１が延伸する長手方向の端部は、スイッチ基板３１１の端部と重畳するように配置される。

　第２延伸部３３２は、スイッチ基板３１１の端部側から押圧部３１５ｂ側に向かって湾曲しながら延伸する。第２延伸部３３２の一端は第３延伸部３３３の他端に接続され、第２延伸部３３２の他端はスイッチ基板３１１の外側に配置される。第２延伸部３３２は、第３接点３２３ａに接するように配置される略Ｕ字型の凹部３３２ａを有し、凹部３３２ａの底面が接着剤などによって第３接点３２３ａに接合される。第２延伸部３３２の先端は、基板１０８に半田によって電気的に接続される。

　スイッチ基板３１１に向かって延伸する凹部３３２ａの脚部の幅は、凹部３３２ａの底面及び第２延伸部３３２の他の部分の幅よりも狭い。スイッチ基板３１１に向かって延伸する凹部３３２ａの脚部の幅が狭いので、第３接点３２３ａに凹部３３２ａの底面を接合するときに、より多くの接着剤を第２貫通孔３１２ｂに充填することができる。凹部３３２ａを接着剤などで固定することで、押下部材３１６がスイッチ３１０と一体化され、押下部材３１５と、スイッチ３１０との位置ズレの発生を防止するとともに、押下部材３１５に応力が加えられた時、凹部３３２ａは支点となる。また、第２延伸部３３２の先端３３２ｂを半田付け時に、凹部３３２ａが接着剤などで固定されているので、半田付けしやすくなり、さらに押下部材３１６並びに一対の脚部材３１７ａ及び３１７ｂに流れる電気信号に発生するノイズが低減される。

　第２延伸部３３２は、凹部３３２ａから外側に更に延伸して、スイッチ基板３１１の外側において、スイッチ基板３１１の方向に向かって延伸する。第２延伸部３３２は、先端３３２ｂに電極を有し、外側において、電子部品３を搭載する電子機器の基板に実装される。

　第３延伸部３３３は、スイッチ基板３１１の短辺の一方に沿ってスイッチ基板３１１の表面の延伸方向に沿って延伸する。第３延伸部３３３は、一端が第１延伸部３３１に接続され、他端が第２延伸部３３２に接続されることで、第１延伸部３３１と第２延伸部３３２とを接続する。第３延伸部３３３は、第２延伸部３３２と共に逆Ｓ字型の平面形状を形成する。

　脚部材３１７ｂは、第１延伸部３３６と、第２延伸部３３７、第３延伸部３３８とを有し、押下面３１６ａが押下されることに応じて、脚部材３１７ａと共に押下部材３１６を押圧部３１５ｂに向けて移動する。第１延伸部３３６は、一端が押下部材３１６に接続され、押圧部３１５ｂ側からスイッチ基板３１１の端部側に向かって、スイッチ基板３１１の表面の延伸方向に平行に延伸する。第１延伸部３３６が延伸する長手方向の端部は、スイッチ基板３１１の端部と重畳するように配置される。

　第２延伸部３３７は、スイッチ基板３１１の端部側から押圧部３１５ｂ側に向かって湾曲しながら延伸する。第２延伸部３３７の一端は第３延伸部３３８の他端に接続され、第２延伸部３３７の他端はスイッチ基板３１１の外側に配置される。第２延伸部３３７は、第３接点３２３ｂに接するように配置される略Ｕ字型の凹部３３７ａを有し、凹部３３７ａの底面が接着剤によって第３接点３２３ａに接合される。第２延伸部３３７の先端３３７ｂは、基板１０８に半田によって電気的に接続される。

　スイッチ基板３１１に向かって延伸する凹部３３７ａの脚部の幅は、凹部３３７ａの底面及び第２延伸部３３７の他の部分の幅よりも狭い。スイッチ基板３１１に向かって延伸する凹部３３２ａの脚部の幅が狭いので、第３接点３２３ｂに接合に凹部３３７ａの底面を接合するときに、より多くの接着剤を第３貫通孔３１２ｃに充填することができる。

　第２延伸部３３７は、凹部３３７ａから外側に更に延伸して、スイッチ基板３１１の外側において、スイッチ基板３１１の方向に向かって延伸する。第２延伸部３３７は、先端３３７ｂに電極を有し、外側において、電子部品３を搭載する電子機器の基板に実装される。

　第３延伸部３３８は、スイッチ基板３１１の短辺の一方に沿ってスイッチ基板３１１の表面の延伸方向に沿って延伸する。第３延伸部３３８は、一端が第１延伸部３３６に接続され、他端が第２延伸部３３７に接続されることで、第１延伸部３３６と第２延伸部３３７とを接続する。第３延伸部３３８は、第２延伸部３３７と共に逆Ｓ字型の平面形状を形成する。

　一対の脚部材３１７ａ及び３１７ｂは、押下面３１６ａの中心点を基準として点対称の形状をそれぞれが有する。

　弾性部材である一対の脚部材３１７ａ及び３１７ｂが押下部材３１６を対角で押下部材３１６を支持することで、押下部材３１６は、押下面３１６ａが押下されることに応じて、スイッチ３１０に向けて下降する。

　電子部品３は、一対の脚部材３１７ａ及び３１７ｂの第２延伸部３３２及び３３７の凹部３３２ａ及び３３７ａの底面をスイッチ３１０の第３接点３２３ａ及び３２３ｂに接合することによって固定される。

　（第３実施形態に係る電子部品の作用効果）
　電子部品３では、一対の脚部材３１７ａ及び３１７ｂのそれぞれは、凹部３３２ａ及び３３７ａを接着剤によって第３接点３２３ａ及び３２３ｂに固定されるので、基板１０８に半田によって電気的に接続される第２延伸部３３２及び３３７の先端３３２ｂ及び３３７ｂに印加される応力を低減できる。

　また、電子部品３では、一対の脚部材３１７ａ及び３１７ｂのそれぞれは、スイッチ基板３１１の端部まで延伸すると共に、逆Ｓ字型を有することで、長さを可能な限り長くし、押下面３１６ａが押下されることにより発生する応力を分散させることができる。

　電子部品３では、一対の脚部材３１７ａ及び３１７ｂは、凹部３３２ａ及び３３７ａで第３接点３２３ａ及び３２３ｂに固定されるので、半田付けによって基板に固定される第２延伸部３３２及び３３７の先端３３２ｂ及び３３７ｂに印加される応力を低減することができる。

　（第４実施形態に係る電子部品の構成及び機能）
　図２０（ａ）は第４実施形態に係る電子部品の斜視図であり、図２０（ｂ）は図２０（ａ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図であり、図２１は図２０（ａ）に示す電子部品の分解斜視図である。

　電子部品４は、スイッチ４１０と、一体成形される押下部材４１６並びに一対の脚部材４１７ａ及び４１７ｂとを有し、電子部品１～３と同様に電子機器１００に搭載可能である。電子部品４は、電子機器１００の操作者による操作部材１０２の押下に応じてオンすると共に、操作者が操作部材１０２に接触することに応じて、操作者から電流を取得して、ＥＣＧ等の生体情報を取得する。

　スイッチ４１０は、スイッチ基板４１１と、枠材４１２と、可動接点４１３と、押し子４１４と、封止シート４１５とを有し、上面が押下されることに応じて可動接点４１３が反転動作してオンし、上面が押下されなくなるとオフする。

　図２２（ａ）はスイッチ基板４１１の平面図であり、図２２（ｂ）はスイッチ基板４１１の底面図である。

　スイッチ基板４１１は、基材４２０と、第１接点４２１と、第２接点４２２と、第３接点４２３ａ及び４２３ｂと、第１裏面電極４２４と、第２裏面電極４２５と、一対の第３裏面電極４２６ａ及び４２６ｂとを有する。基材４２０は、エポキシ樹脂等の合成樹脂で形成され、略矩形の平面形状を有し、一対の長辺の端部の近傍に半円状の平面形状を有する凹部４２７ａ、４２７ｂ、４２７ｃ及び４２７ｄが形成される。基材４２０の表面４２０ａには、第１接点４２１、第２接点４２２並びに第３接点４２３ａ及び４２３ｂが配置され、基材４２０の裏面４２０ｂには、第１裏面電極４２４と、第２裏面電極４２５と、第３裏面電極４２６ａ及び４２６ｂが配置される。

　第１接点４２１は、銅等の金属箔で形成され、基材４２０の表面の中央部に配置される導体である。第２接点４２２は、銅等の金属箔で形成され、基材４２０の表面に第１接点４２１を囲むように配置される略枠状の平面形状を有する導体である。第２接点４２２は可動接点４１３の外縁が接するように配置され、第１接点４２１は可動接点４１３が反転動作したときに可動接点４１３の頂部が接するように配置される。

　第３接点４２３ａ及び４２３ｂは、基材４２０の表面の長手方向の端部の近傍に配置される基材４２０の短手方向に延伸する矩形状の平面形状を有し、一対の脚部材４１７ａ及び４１７ｂのそれぞれ半田、溶接、及び熱圧着等により接続可能なように配置される。

　第１裏面電極４２４は、基材４２０の表面から裏面に貫通する貫通孔４２８ａに充填された導体を介して第１接点４２１と電気的に接続される。第１裏面電極４２４は、凹部４２７ａの内壁に形成され、基板１０８に電子部品４が実装されるときに半田付けされる接続電極に電気的に接続される。

　第２裏面電極４２５は、基材４２０の表面から裏面に貫通する貫通孔４２８ｂに充填された導体を介して第２接点４２２と電気的に接続される。第２裏面電極４２５は、凹部４２７ｂの内壁に形成され、基板１０８に電子部品４が実装されるときに半田付けされる接続電極に電気的に接続される。

　第３裏面電極４２６ａ及び４２６ｂは、第３接点４２３ａ及び４２３ｂと一体成形される。第３裏面電極４２６ａ及び４２６ｂは、凹部４２７ｃ及び４２７ｄの内壁に形成され、基板１０８に電子部品２が実装されるときに半田付けされる接続電極に電気的に接続される。

　枠材４１２は、ポリイミド等の樹脂材料で形成され、スイッチ基板４１１の外形と同一の外形を有するケース部材である。枠材４１２は、貫通孔４１２ａ、第１切欠き４１２ｂ及び第２切欠き４１２ｃが形成される。貫通孔４１２ａは、枠材４１２の中央領域に形成され、第１接点４２１、第２接点４２２、可動接点４１３及び押し子４１４が配置される収容部をスイッチ基板４１１の表面４１０ａと共に形成する。第１切欠き４１２ｂは、略矩形型の平面形状を有し、枠材４１２の長手方向の一端の近傍に形成され、第３接点４２３ａを囲むように配置される。第２切欠き４１２ｃは、第１切欠き４１２ｂと同様に略矩型の平面形状を有し、枠材４１２の長手方向の他端の近傍に形成され、第３接点４２３ｂを囲むように配置される。

　可動接点４１３は、第１可動接点４１３ａと、第２可動接点４１３ｂと、第３可動接点４１３ｃとを有する。第１可動接点４１３ａ、第２可動接点４１３ｂ、及び第３可動接点４１３ｃのそれぞれは、薄くドーム状に形成されたステンレス鋼及び銅等の弾性を有する導電性部材により形成され、第１接点４２１と絶縁し、第２接点４２２と導通するように重畳して配置される。第１可動接点４１３ａ、第２可動接点４１３ｂ及び第３可動接点４１３ｃは、対向する辺を有する俵型形状となるように、凸型のドーム状の板バネ部材を切断して形成される。

　押し子４１４は、押し子１４と同様に、円柱形状のポリイミド等の樹脂材料で形成され、第３可動接点４１３ｃの中央部の上方に配置される押下部材である。押し子４１４を配置することで、スイッチ４１０の押下操作の操作性が向上する。

　封止シート４１５は、ポリイミド等の可とう性を有する合成樹脂で形成されたシート材であり、スイッチ基板４１１の表面４２０ａ及び枠材４１２の貫通孔４１２ａによって形成される収容部に収容される第１接点４２１、第２接点４２２、可動接点４１３及び押し子４１４を保護する。封止シート４１５は、スイッチ基板４１１及び枠材４１２によって形成された収容部を覆うように枠材４１２の表面に接着されることによって枠材４１２に固定される。

　封止シート４１５は、傾斜部４１５ａと、押圧部４１５ｂとを有すると共に、第１切欠き部４１５ｃ及び第２切欠き部４１５ｄが形成される。傾斜部４１５ａは貫通孔４１２ａから突出する第１可動接点４１３ａ、第２可動接点４１３ｂ及び第３可動接点４１３ｃの外縁を覆うように傾斜する。押圧部４１５ｂは、傾斜部４１５ａに囲まれた頂部であり、押し子４１４を覆うように平面を形成する。第１切欠き部４１５ｃは第１切欠き４１２ｂに対応する形状を有し、第２切欠き部４１５ｄは第２切欠き４１２ｃに対応する形状を有する。封止シート４１５は、貫通孔４１２ａを封止し、且つ第１切欠き４１２ｂ及び第２切欠き４１２ｃを封止しない。

　図２３（ａ）は押下部材４１６並びに一対の脚部材４１７ａ及び４１７ｂの平面図であり、図２３（ｂ）は押下部材４１６並びに一対の脚部材４１７ａ及び４１７ｂの側面図であり、図２３（ｃ）は押下部材４１６並びに一対の脚部材４１７ａ及び４１７ｂの正面図である。押下部材４１６並びに一対の脚部材４１７ａ及び４１７ｂは、スイッチ４１０の上方に配置される導電性の押下面を有し、下端がスイッチ４１０の第３接点に接すると共に押下面を支持し、押下面が押下されることに応じて、押下面によってスイッチ４１０の押圧部を押下する導電性押下部材である。

　押下部材４１６並びに一対の脚部材４１７ａ及び４１７ｂは、押下部材２１６並びに一対の脚部材２１７ａ及び２１７ｂと同様に、りん青銅などのバネ性の高い材料に、導電性の高い金、銀、パラジウムなどのメッキをかけた部材からなり、一体成形される。押下部材４１６は、押下面４１６ａを有し、スイッチ４１０の押圧部４１５ｂの上方に配置される。押下部材４１６は、矩形状の平面形状を有し、一対の対角４１６ｂ及び４１６ｃのそれぞれに一対の脚部材４１７ａ及び４１７ｂが接続される。一対の脚部材４１７ａ及び４１７ｂが接続される一対の対角４１６ｂ及び４１６ｃのそれぞれは、凹部４１６ｄ及び４１６ｅが形成される。

　脚部材４１７ａは、押下面４１６ａを囲むように配置される第１延伸部４３１、第２延伸部４３２及び第３延伸部４３３とを有し、押下面４１６ａが押下されることに応じて、脚部材４１７ｂと共に押下部材４１６を押圧部４１５ｂに向けて移動する。第１延伸部４３１は、一端が押下部材４１６の１つの角に接続される。第１延伸部４３１は、押圧部４１５ｂ側からスイッチ基板４１１の長手方向の端部側に向かって、スイッチ基板４１１の短辺に平行に押下面４１６ａの一端から押下面４１６ａの他端に向かって押下面４１６ａの側面に沿って延伸する。第１延伸部４３１の端部は、スイッチ基板４１１の端部と重畳する。

　第２延伸部４３２は、一端が第１延伸部４３１に接続され、他端が第３延伸部４３３に接続され、押下面４１６ａの他端の側面に沿って延伸する。第２延伸部４３２は、スイッチ基板４１１の長手方向に延伸する辺を覆うように配置される。第３延伸部４３３は、一端が第２延伸部４３２に接続され、他端が第３接点４２３ａに接続される。第３延伸部４３３は、第１延伸部４３１が沿う押下面の側面と対向する側面に沿って傾斜しながら延伸する。第３延伸部４３３と押下面４１６ａの間には、脚部材４１７ａが配置される。

　脚部材４１７ｂは、押下面４１６ａを囲むように配置される第１延伸部４３６、第２延伸部４３７及び第３延伸部４３８とを有し、押下面４１６ａが押下されることに応じて、脚部材４１７ａと共に押下部材４１６を押圧部４１５ｂに向けて移動する。第１延伸部４３６は、一端が押下部材４１６の第１延伸部４３１が接続される角の対角に接続される。第１延伸部４３６は、押圧部４１５ｂ側からスイッチ基板４１１の長手方向の端部側に向かって、スイッチ基板４１１の短辺に平行に押下面４１６ａの一端から押下面４１６ａの他端に向かって押下面４１６ａの側面に沿って延伸する。第１延伸部４３６の端部は、スイッチ基板４１１の端部と重畳する。

　第２延伸部４３７は、一端が第１延伸部４３６に接続され、他端が第３延伸部４３８に接続され、押下面４１６ａの他端の側面に沿って延伸する。第２延伸部４３７は、スイッチ基板４１１の長手方向に延伸する辺を覆うように配置される。第３延伸部４３８は、一端が第２延伸部４３７に接続され、他端が第３接点４２３ｂに接続される。第３延伸部４３８は、第１延伸部４３６が沿う押下面の側面と対向する側面に沿って傾斜しながら延伸する。第３延伸部４３８と押下面４１６ａの間には、脚部材４１７ａの第１延伸部４３１が配置される。

　一対の脚部材４１７ａ及び４１７ｂは、押下面４１６ａの中心点を基準として点対称の形状をそれぞれが有する。

　弾性部材である一対の脚部材４１７ａ及び４１７ｂが押下部材４１６を対角で押下部材４１６を支持することで、押下部材４１６は、押下面４１６ａが押下されることに応じて、スイッチ４１０に向けて下降する。

　電子部品４は、一対の脚部材４１７ａ及び４１７ｂの第３延伸部４３３及び４３８の先端をスイッチ４１０の第３接点４２３ａ及び４２３ｂに半田付けすることによって固定される。

　（第４実施形態に係る電子部品の作用効果）
　電子部品４では、一対の脚部材４１７ａ及び４１７ｂのそれぞれは、押下面４１６ａを囲むように配置されることで、基板の面積を大きくすることなく押下面４１６ａの押下距離を長くすることができる。

　また、電子部品４では、一対の脚部材４１７ａ及び４１７ｂのそれぞれは、スイッチ基板４１１の端部と重畳する位置まで延伸するので、押下面４１６ａの押下距離を更に長くすることができる。

　また、電子部品４では、一対の脚部材４１７ａ及び４１７ｂは、スイッチ基板４１１の短辺に沿う部分が開放された第１切欠き４１２ｂ及び第２切欠き４１２ｃに配置されるので、第３接点４２３ａ及び４２３ｂとの半田付け作業が容易である。

　（第５実施形態に係る電子部品の構成及び機能）
　図２４（ａ）は第５実施形態に係る電子部品の斜視図であり、図２４（ｂ）は図２４（ａ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図であり、図２５は図２４（ａ）に示す電子部品の分解斜視図である。

　電子部品５は、スイッチ５１０と、一体成形される支持部材５１６及び弾性部材５１７とを有し、電子部品１～４と同様に電子機器１００に搭載可能である。電子部品５は、操作者による操作部材１０２の押下に応じてオンすると共に、操作者が操作部材１０２に接触することに応じて、操作者から電流を取得して、ＥＣＧ等の生体情報を取得する。

　スイッチ５１０は、スイッチ基板５１１と、枠材５１２と、可動接点５１３と、押し子５１４と、封止シート５１５とを有し、上面が押下されることに応じて可動接点５１３が反転動作してオンし、上面が押下されなくなるとオフする。

　図２６（ａ）はスイッチ基板５１１の平面図であり、図２６（ｂ）はスイッチ基板５１１の底面図である。

　スイッチ基板５１１は、基材５２０と、第１接点５２１と、第２接点５２２と、第３接点５２３ａ及び５２３ｂと、第１裏面電極５２４と、第２裏面電極５２５と、第３裏面電極５２６ａ及び５２６ｂとを有する。基材５２０は、エポキシ樹脂等の合成樹脂で形成され、略矩形の平面形状を有し、一対の長辺の端部の近傍に半円状の平面形状を有する凹部５２７ａ、５２７ｂ、５２７ｃ及び５２７ｄが形成される。基材５２０の表面５２０ａには、第１接点５２１、第２接点５２２並びに第３接点５２３ａ及び５２３ｂが配置され、基材５２０の裏面５２０ｂには、第１裏面電極５２４、第２裏面電極５２５及び第３裏面電極５２６ａ及び５２６ｂが配置される。

　第１接点５２１は、銅等の金属箔で形成され、基材５２０の表面の中央部に配置される導体である。第２接点５２２は、銅等の金属箔で形成され、基材５２０の表面に第１接点５２１を囲むように配置される略Ｕ字状の平面形状を有する導体である。第２接点５２２は可動接点５１３の外縁が接するように配置され、第１接点５２１は可動接点５１３が反転動作したときに可動接点５１３の頂部が接する。

　第３接点５２３ａ及び５２３ｂは、銅等の金属箔で形成され、基材５２０の表面の長手方向の端部の近傍に配置される基材５２０の矩形状の一対の導体である。第３接点５２３ａ及び５２３ｂは、弾性部材５１７の下端に半田により接続可能なように配置される。

　第１裏面電極５２４は、貫通孔５２８ａに充填された導体を介して第１接点５２１と電気的に接続される。第１裏面電極５２４は、凹部５２７ａの内壁に形成され、基板１０８に電子部品５が実装されるときに半田付けされる接続電極に電気的に接続される。

　第２裏面電極５２５は、貫通孔５２８ｂに充填された導体を介して第２接点５２２と電気的に接続される。第２裏面電極５２５は、凹部５２７ｂの内壁に形成され、基板１０８に電子部品５が実装されるときに半田付けされる接続電極に電気的に接続される。

　第３裏面電極５２６ａ及び５２６ｂは、貫通孔５２８ｃ及び５２８ｄに充填された導体を介して第３接点５２３ａ及び５２３ｂと電気的に接続される。第３裏面電極５２６ａ及び５２６ｂは、凹部５２７ｃ及び５２７ｄの内壁に形成され、基板１０８に電子部品５が実装されるときに半田付けされる接続電極に電気的に接続される。

　枠材５１２は、ポリイミド等の樹脂材料で形成され、第２接点５２２の周囲を囲う枠状の外形を有するケース部材である。枠材５１２は、貫通孔５１２ａが形成される。貫通孔５１２ａは、第１接点５２１、第２接点５２２、可動接点５１３及び押し子５１４が配置される収容部をスイッチ基板５１１の表面５２０ａと共に形成する。

　可動接点５１３は、第１可動接点５１３ａと、第２可動接点５１３ｂと、第３可動接点５１３ｃと、第４可動接点５１３ｄとを有する。第１可動接点５１３ａ、第２可動接点５１３ｂ、第３可動接点５１３ｃ及び第４可動接点５１３ｄのそれぞれは、薄くドーム状に形成されたステンレス鋼及び銅等の弾性を有する導電性部材により形成される。第１可動接点５１３ａ、第２可動接点５１３ｂ、第３可動接点５１３ｃ及び第４可動接点５１３ｄのそれぞれは、第１接点５２１と絶縁し、第２接点５２２と導通するように重畳して配置される。第１可動接点５１３ａ、第２可動接点５１３ｂ、第３可動接点５１３ｃ及び第４可動接点５１３ｄは、対向する辺を有する俵型形状となるように、凸型のドーム状の板バネ部材を切断して形成される。

　押し子５１４は、押し子１４と同様に、円柱形状のポリイミド等の樹脂材料で形成され、第４可動接点５１３ｄの中央部の上方に配置される押下部材である。押し子５１４を配置することで、スイッチ５１０の押下操作の操作性が向上する。

　封止シート５１５は、ポリイミド等の可とう性を有する合成樹脂で形成されたシート材であり、スイッチ基板５１１の表面５２０ａ及び枠材５１２の貫通孔５１２ａによって形成される収容部に収容される第１接点５２１、第２接点５２２、可動接点５１３及び押し子５１４を保護する。封止シート５１５は、スイッチ基板５１１及び枠材５１２によって形成された収容部を覆うように枠材５１２の表面に接着されることによって枠材５１２に固定される。

　封止シート５１５は、傾斜部５１５ａと、押圧部５１５ｂと、外縁部５１５ｃとを有する。傾斜部５１５ａは貫通孔５１２ａから突出する第１可動接点５１３ａ、第２可動接点５１３ｂ、第３可動接点５１３ｃ及び第４可動接点５１３ｄの外縁を覆うように傾斜する。押圧部５１５ｂは、傾斜部５１５ａに囲まれた頂部であり、押し子５１４を覆うように平面を形成する。外縁部５１５ｃは、枠材５１２の表面に接着される。

　スイッチ５１０の回路構成は、スイッチ１０の回路構成と同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。

　図２７（ａ）は支持部材５１６及び弾性部材５１７の平面図であり、図２７（ｂ）は支持部材５１６及び弾性部材５１７の側面図であり、図２７（ｃ）は支持部材５１６及び弾性部材５１７の正面図である。支持部材５１６及び弾性部材５１７は、スイッチ５１０の上方に配置される導電性の押下面を有し、下端がスイッチ５１０の第３接点に接すると共に押下面を支持し、押下面が押下されることに応じて、押下面によってスイッチ５１０の押圧部を押下する導電性押下部材である。

　支持部材５１６及び弾性部材５１７は、押下部材２１６並びに一対の脚部材２１７ａ及び２１７ｂと同様に、りん青銅などのバネ性の高い材料に、導電性の高い金、銀、パラジウムなどのメッキをかけた部材からなり、一体成形される。一体成形された支持部材５１６及び弾性部材５１７は、押圧部５１５ｂの上方を覆うように配置されると共に、第３接点５２３ａ及び５２３ｂに電気的に接続される。また、支持部材５１６及び弾性部材５１７は、押下部５１７ａの中心点を通る支持部材の長手方向に平行な直線を軸とする線対称の形状を有する。

　支持部材５１６は、基部５１６ａと、第１支持部５１６ｂと、第２支持部５１６ｃとを有する。基部５１６ａは、弾性部材５１７の押圧部５１５ｂの周囲を囲む枠状、すなわち矩形状の形状を有し、短辺の一方の内壁に弾性部材５１７が接続される。第１支持部５１６ｂ及び第２支持部５１６ｃは、基部５１６ａの一対の短辺、すなわち基部５１６ａの両端に接続され、基部５１６ａを支持すると共に第３接点５２３ａ及び５２３ｂのそれぞれに接続される。第１支持部５１６ｂ及び第２支持部５１６ｃの底面は、中央に凹部が形成される。第１支持部５１６ｂ及び第２支持部５１６ｃの底面の中央に凹部が形成されることで、第１支持部５１６ｂ及び第２支持部５１６ｃを第３接点５２３ａ及び５２３ｂに半田付けするときに、接合面積が増加して接合強度が高くなる。

　弾性部材５１７は、押下部５１７ａと、脚部５１７ｂとを有する。押下部５１７ａは、矩形状の平面形状を有し、基部５１６ａに囲まれる開口部の略中央部に配置される。脚部５１７ｂは、押下部５１７ａの一辺に一端が接続されると共に、基部５１６ａの短辺の一方に他端が接続される。弾性部材５１７は、押下部５１７ａが操作部材１０２によって押下されることに応じて押下部５１７ａを押圧部５１５ｂに向けて移動する。なお、脚部５１７ｂの幅は、押下部５１７ａの幅よりも狭いが、実施形態に係る電子部品では、脚部の幅は、押下部の幅と同一であってもよい。

　電子部品５は、支持部材５１６の第１支持部５１６ｂ及び第２支持部５１６ｃの先端をスイッチ５１０の第３接点５２３ａ及び５２３ｂに半田付けすることによって製造される。

　（第５実施形態に係る電子部品の作用効果）
　電子部品５は、スイッチ５１０の上方に配置される導電性の支持部材５１６及び弾性部材５１７によって電流経路が形成される。電子部品５は、スイッチ５１０の上方に配置される導電性の支持部材５１６及び弾性部材５１７を介して電流回路を形成するので、スイッチングのための押下動作にかかわらず経年劣化するおそれが低い電流経路を形成することができる。

　また、電子部品５では、弾性部材５１７は、支持部材５１６及び弾性部材５１７は一体成形されるので、部品点数を減らすことで、製造コストを低減することができる。

　また、電子部品５では、第３接点５２３ａ及び５２３ｂが枠材５１２が配置されない領域に配置されるので、支持部材５１６の第１支持部５１６ｂ及び第２支持部５１６ｃは、スイッチ基板５１１の第３接点５２３ａ及び５２３ｂとの半田付け作業が容易である。

　（第６実施形態に係る電子部品の構成及び機能）
　図２８（ａ）は第６実施形態に係る電子部品の斜視図であり、図２８（ｂ）は図２８（ａ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図であり、図２９は図２８（ａ）に示す電子部品の分解斜視図である。

　電子部品６は、スイッチ５１０と、一体成形される支持部材６１６及び弾性部材６１７とを有し、電子部品１～５と同様に電子機器１００に搭載可能である。電子部品６は、電子機器１００の操作者による操作部材１０２の押下に応じてオンすると共に、操作者が操作部材１０２に接触することに応じて、操作者から電流を取得して、ＥＣＧ等の生体情報を取得する。

　図３０（ａ）は支持部材６１６及び弾性部材６１７の平面図であり、図３０（ｂ）は支持部材６１６及び弾性部材６１７の側面図であり、図３０（ｃ）は支持部材６１６及び弾性部材６１７の正面図である。支持部材６１６及び弾性部材６１７は、スイッチ５１０の上方に配置される導電性の押下面を有し、下端がスイッチ５１０の第３接点に接すると共に押下面を支持し、押下面が押下されることに応じて、押下面によってスイッチ５１０の押圧部を押下する導電性押下部材である。

　支持部材６１６及び弾性部材６１７は、支持部材５１６及び弾性部材５１７と同様に、りん青銅などのバネ性の高い材料に、導電性の高い金、銀、パラジウムなどのメッキをかけた部材からなり、一体成形される。支持部材６１６及び弾性部材６１７は、支持部材５１６及び弾性部材５１７と同様に、押圧部５１５ｂの上方を覆うように配置されると共に、第３接点５２３ａ及び５２３ｂに電気的に接続される。また、支持部材６１６及び弾性部材６１７は、押下部６１７ａの中心点を通る支持部材の短手方向に平行な直線を軸とする線対称の形状を有する。

　支持部材６１６は、基部６１６ａと、第１支持部６１６ｂと、第２支持部６１６ｃとを有する。基部６１６ａは、基部５１６ａと同様に、弾性部材６１７の押圧部５１５ｂの周囲を囲む枠状、すなわち矩形状の形状を有し、長辺の一方の内壁に弾性部材６１７が接続される。第１支持部６１６ｂ及び第２支持部６１６ｃは、第１支持部５１６ｂ及び第２支持部５１６ｃと同様に、基部６１６ａの両端に接続され、基部６１６ａを支持すると共に第３接点５２３ａ及び５２３ｂのそれぞれに接続される。

　弾性部材６１７は、押下部６１７ａと、第１脚部６１７ｂと、第２脚部６１７ｃとを有し、略Ｕ字型の平面形状を有する。押下部６１７ａは、長辺の両端に第１脚部６１７ｂ及び第２脚部６１７ｃのそれぞれが接続され、基部６１６ａに囲まれる開口部の略中央部に配置される。押下部６１７ａは、第１脚部６１７ｂ及び第２脚部６１７ｃの延伸方向に突出する突出部を有する。第１脚部６１７ｂ及び第２脚部６１７ｃのそれぞれは、基部６１６ａの長辺の一方に他端が接続される。弾性部材６１７は、押下部６１７ａが操作部材１０２によって押下されることに応じて押下部６１７ａを押圧部５１５ｂに向けて移動する。

　電子部品６は、支持部材６１６の第１支持部６１６ｂ及び第２支持部６１６ｃの先端をスイッチ６１０の第３接点５２３ａ及び５２３ｂに半田付けすることによって固定される。

　（第７実施形態に係る電子部品の構成及び機能）
　図３１は第７実施形態に係る電子部品の斜視図であり、図３２は図３１に示す電子部品の分解斜視図である。

　電子部品７は、支持部材７１６及び弾性部材７１７を支持部材５１６及び弾性部材５１７の代わりに有することが電子部品５と相違する。支持部材７１６及び弾性部材７１７以外の電子部品７の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された電子部品５の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。

　電子部品７は、電子部品１～６と同様に電子機器１００に搭載可能である。電子部品７は、電子機器１００の操作者による操作部材１０２の押下に応じてオンすると共に、操作者が操作部材１０２に接触することに応じて、操作者から電流を取得して、ＥＣＧ等の生体情報を取得する。

　図３３（ａ）は支持部材７１６及び弾性部材７１７の平面図であり、図３３（ｂ）は支持部材７１６及び弾性部材７１７の側面図であり、図３３（ｃ）は支持部材７１６及び弾性部材７１７の正面図である。支持部材７１６及び弾性部材７１７は、スイッチ５１０の上方に配置される導電性の押下面を有し、下端がスイッチ５１０の第３接点に接すると共に押下面を支持し、押下面が押下されることに応じて、押下面によってスイッチ５１０の押圧部を押下する導電性押下部材である。

　支持部材７１６及び弾性部材７１７は、押下部材２１６並びに一対の脚部材２１７ａ及び２１７ｂと同様に、りん青銅などのバネ性の高い材料に、導電性の高い金、銀、パラジウムなどのメッキをかけた部材からなり、別体の部材として成形される。支持部材７１６及び弾性部材７１７は、押圧部１５ｂの上方を覆うように配置されると共に、第３接点２３ａ及び２３ｂに電気的に接続される。また、支持部材７１６及び弾性部材７１７は、押下面７１７ａの中心点を通る支持部材の長手方向に平行な直線を軸とする線対称の形状を有する。支持部材７１６は、支持部材５１６と同様の構成及び機能を有するので、ここでは詳細な説明は省略する。

　弾性部材７１７は、押下面７１７ａと、一対の脚部７１７ｂ及び７１７ｂを有する。押下面７１７ａは、矩形状の平面形状を有し、押圧部５１５ｂの上方に配置される。一対の脚部７１７ｂ及び７１７ｂのそれぞれは、略Ｓ字型の平面形状を有し、一端が押下面７１７ａに接続され、他端が支持部材７１６の短辺に溶接等によって接合される。弾性部材７１７の厚さは、支持部材７１６の厚さよりも薄い。

　（第７実施形態に係る電子部品の作用効果）
　電子部品７では、支持部材７１６及び弾性部材７１７は、別体として形成されるので、弾性部材７１７の厚さを支持部材７１６の厚さよりも薄くすることで、弾性部材７１７の荷重を小さくし、クリック感を向上させることができる。

　また、電子部品７では、支持部材７１６及び弾性部材７１７は、別体として形成されるので、支持部材７１６及び弾性部材７１７のそれぞれの機能に応じた材料により形成することができる。

　（実施形態に係る電子部品の変形例）
　電子部品１～７は、プッシュスイッチであるスイッチを有するが、実施形態に係る電子部品は、操作者との間で電流経路が形成可能な第３接点を有していればよく、マイクロスイッチ及びディップスイッチ等のプッシュスイッチ以外のスイッチを有してもよい。

　また、電子部品１は、一対の支持部３５ａ及び３５ｂ及び一対の支持部３５ａ及び３５ｂに挟まれた脚部３１ａ及び３１ｂを有する弾性部材１６を有するが、実施形態に係る電子部品は、弾性部材１６と異なる形状を有する導電性の弾性部材を有してもよい。例えば、実施形態に係る電子部品は、導電性材料で形成されたコイルバネをスイッチ１０と押下部材１７との間に配置される弾性部材として有してもよい。

　また、電子部品１では、弾性部材１６の一対の支持部３５ａ及び３５ｂは、押下部材１７の長手方向に平行に延伸するように配置されるが、実施形態に係る電子部品では、弾性部材の一対の支持部は、押下部材の延伸方向に延伸していればよい。

　また、電子部品１では、一対の支持部３５ａ及び３５ｂは、頂部３３で接続されるが、実施形態に係る電子部品では、押下部材に向けて凸状の形状を有する弾性部の何れの部分で接続されていればよい。

　電子部品１では、押下部材１７は、四角に切欠きが形成された矩形状の平面形状を有するが、実施形態に係る電子部品では、押下部材は、円形及び三角形等の矩形とは異なる平面形状を有してもよい。また、実施形態に係る電子部品では、押下部材は、角に切欠きが形成されていなくてもよい。

　また、電子部品１～７が搭載される電子機器１００は、スマートウォッチであるが、実施形態に係る電子機器は、リストバンド型、指輪型及びスピーカ型等の腕時計型であるスマートウォッチ以外のウエアラブルデバイスであってもよい。また、実施形態に係る電子機器は、スマートフォン等のウエアラブルデバイス以外の携帯端末であってもよく、体重計及び血圧計等の据置き型の電子機器であってもよい。

　電子部品２～４では、一対の脚部材は、押下面の中心点を基準として点対称の形状を有するが、実施形態に係る電子部品では、一対の脚部材は、押下面の基準とする、すなわち押下面の中心点を通る直線を軸とする線対称の形状を有してもよい。

　図３４は、第１変形例に係る電子部品８の斜視図である。

　電子部品８は、押下部材８１６並びに一対の脚部材８１７ａ及び８１７ｂを押下部材３１６並びに一対の脚部材３１７ａ及び３１７ｂの代わりに有することが電子部品３と相違する。押下部材８１６並びに一対の脚部材８１７ａ及び８１７ｂ以外の電子部品８の構成要素の構成は、同一符号が付された電子部品３の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。

　押下部材８１６は、押下面８１６ａを有し、スイッチ３１０の長手方向に沿って延伸する辺の両端のそれぞれに一対の脚部材８１７ａ及び８１７ｂが接続される。

　一対の脚部材８１７ａ及び８１７ｂのそれぞれは、押下面８１６ａの中心点を通る直線を軸とする線対称の形状を有する。一対の脚部材８１７ａ及び８１７ｂのそれぞれは、押下面の基準とする点対称ではなく線対称であること以外の構成は、一対の脚部材３１７ａ及び３１７ｂの構成と同様なので、ここでは詳細な説明は省略する。

　また、電子部品１～７では、スイッチの上面及び枠材を覆うように配置される押下部材等の部材の裏面には突起部が形成されないが、実施形態に係る電子部品では、スイッチの上面及び枠材を覆うように配置される部材の裏面に突起部が形成されてもよい。実施形態に係る電子部品では、枠材の上面及び枠材を覆うように配置される部材の裏面の何れかに突起部が形成されることで、枠材の上面及び枠材を覆うように配置される部材のスイッチの方向への移動が規制される。実施形態に係る電子部品は、枠材の上面及び枠材を覆うように配置される部材のスイッチの方向への移動を規制することで、電子機器の落下等により、枠材の貫通孔から突出する可動接点に過度の押下力が印加されて可動接点が破損することを防止することができる。

　図３５（ａ）は第２変形例に係る電子部品の斜視図であり、図３５（ｂ）は図３５（ａ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図である。

　電子部品１ａは、弾性部材４６を弾性部材１６の代わりに有することが電子部品１と相違する。弾性部材４６以外の電子部品１ａの構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された電子部品１の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。

　弾性部材４６は、一対の支持部３５ａ及び３５ｂの中央部に一対の突起部４６ａ及び４６ｂが形成されることが弾性部材１６と相違する。一対の突起部４６ａ及び４６ｂ以外の弾性部材４６の構成及び機能は、弾性部材１６の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。

　一対の突起部４６ａ及び４６ｂは、Ｕ字型の断面形状を有し、一対の支持部３５ａ及び３５ｂからスイッチ基板１１に向かって突起する。一対の突起部４６ａ及び４６ｂは、曲げ加工により弾性部材４６の他の構成と一体成形される。

　電子部品１ａは、一対の支持部３５ａ及び３５ｂからスイッチ基板１１に向かって突起する一対の突起部４６ａ及び４６ｂが形成されることで、可動接点１３に過度の押下力が印加されて可動接点１３が破損することを防止することができる。

　図３６（ａ）は第３変形例に係る電子部品の斜視図であり、図３６（ｂ）は図３６（ａ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図である。

　電子部品１ｂは、一対の突起部５６ａ及び５６ｂを有することが電子部品１と相違する。一対の突起部５６ａ及び５６ｂ以外の電子部品１ｂの構成要素の構成及び機能は、電子部品１の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。

　一対の突起部５６ａ及び５６ｂは、ポリイミド等の樹脂材料で形成され、直方体状の形状を有し、封止シート１５の表面に配置される。一対の突起部５６ａ及び５６ｂは、スイッチ基板１１から一対の支持部３５ａ及び３５ｂに向かって突起する。

　電子部品１ｂは、スイッチ基板１１から一対の支持部３５ａ及び３５ｂに向かって突起する一対の突起部５６ａ及び５６ｂが配置されることで、可動接点１３に過度の押下力が印加されて可動接点１３が破損することを防止することができる。

　図３７（ａ）は第４変形例に係る電子部品の斜視図であり、図３７（ｂ）は図３７（ａ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図である。

　電子部品２ａは、押下部材２４６を押下部材２１６の代わりに有することが電子部品２と相違する。押下部材２４６以外の電子部品２ａの構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された電子部品２の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。

　押下部材２４６は、スイッチ２１０の短手方向に延伸する一対の辺に一対の突起部２４６ａ及び２４６ｂが形成されることが弾性部材２１６と相違する。一対の突起部２４６ａ及び２４６ｂ以外の押下部材２４６の構成及び機能は、押下部材２１６の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。

　一対の突起部２４６ａ及び２４６ｂは、Ｕ字型の断面形状を有し、押下部材２４６からスイッチ基板２１１に向かって突起する。一対の突起部２４６ａ及び２４６ｂは、曲げ加工により押下部材２４６の他の構成並びに一対の脚部材２１７ａ及び２１７ｂと一体成形される。

　電子部品２ａは、押下部材２４６からスイッチ基板２１１に向かって突起する一対の突起部２４６ａ及び２４６ｂが形成されることで、可動接点２１３に過度の押下力が印加されて可動接点２１３が破損することを防止することができる。

　図３８（ａ）は第５変形例に係る電子部品の斜視図であり、図３８（ｂ）は図３８（ａ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図である。

　電子部品２ｂは、一対の突起部２５６ａ及び２５６ｂを有することが電子部品２と相違する。一対の突起部２５６ａ及び２５６ｂ以外の電子部品２ｂの構成要素の構成及び機能は、電子部品２の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。

　一対の突起部２５６ａ及び２５６ｂは、ポリイミド等の樹脂材料で形成され、直方体状の形状を有し、封止シート２１５の表面に配置される。一対の突起部２５６ａ及び２５６ｂは、スイッチ基板２１１から押下部材２１６に向かって突起する。

　電子部品２ｂは、スイッチ基板２１１から押下部材２４６に向かって突起する一対の突起部２５６ａ及び２５６ｂが配置されることで、可動接点２１３に過度の押下力が印加されて可動接点２１３が破損することを防止することができる。

　図３９（ａ）は第６変形例に係る電子部品の斜視図であり、図３９（ｂ）は図３９（ａ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図である。

　電子部品５ａは、支持部材５４６を支持部材５１６の代わりに有することが電子部品５と相違する。支持部材５４６以外の電子部品５ａの構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された電子部品５の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。

　支持部材５４６は、長手方向に延伸する一対の辺に一対の突起部５４６ａ及び５４６ｂが形成されることが支持部材５４６と相違する。一対の突起部５４６ａ及び５４６ｂ以外の支持部材５４６の構成及び機能は、支持部材５１６の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。

　一対の突起部５４６ａ及び５４６ｂは、支持部材５４６からスイッチ基板５１１に向かって突起し、先端が封止シート５１５に接する。一対の突起部５４６ａ及び５４６ｂは、曲げ加工により支持部材５４６の他の構成及び弾性部材５１７と一体成形される。

　電子部品５ａは、支持部材５４６からスイッチ基板５１１に向かって突起する一対の突起部５４６ａ及び５４６ｂが形成されることで、可動接点５１３に過度の押下力が印加されて可動接点５１３が破損することを防止することができる。

　図４０（ａ）は第７変形例に係る電子部品の斜視図であり、図４０（ｂ）は図４０（ａ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図である。

　電子部品５ｂは、一対の突起部５５６ａ及び５５６ｂを有することが電子部品５と相違する。一対の突起部５５６ａ及び５５６ｂ以外の電子部品５ｂの構成要素の構成及び機能は、電子部品５の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。

　一対の突起部５５６ａ及び５５６ｂは、ポリイミド等の樹脂材料で形成され、直方体状の形状を有し、封止シート５１５の表面に配置される。一対の突起部５５６ａ及び５５６ｂは、スイッチ基板５１１から支持部材５１６に向かって突起し、上面が支持部材５１６の裏面に接する。

　電子部品５ｂは、スイッチ基板５１１から支持部材５１６に向かって突起する一対の突起部５５６ａ及び５５６ｂが配置されることで、可動接点５１３に過度の押下力が印加されて可動接点５１３が破損することを防止することができる。

　図４１（ａ）は第８変形例に係る電子部品の斜視図であり、図４１（ｂ）は図４１（ａ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図である。

　電子部品７ａは、弾性部材７４７を弾性部材７１７の代わりに有することが電子部品７と相違する。弾性部材７１７以外の電子部品７ａの構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された電子部品７の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。

　弾性部材７４７は、一対の脚部７１７ｂ及び７１７ｂに一対の突起部７４７ａ及び７４７ｂが形成されることが弾性部材７１７と相違する。一対の突起部７４７ａ及び７４７ｂ以外の弾性部材７４７の構成及び機能は、弾性部材７１７の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。

　一対の突起部７４７ａ及び７４７ｂは、一対の脚部７１７ｂ及び７１７ｂからスイッチ基板５１１に向かって突起する。一対の脚部７１７ｂ及び７１７ｂは、曲げ加工により弾性部材７４７の他の構成と一体成形される。

　電子部品７ａは、弾性部材７４７からスイッチ基板５１１に向かって突起する一対の突起部７４７ａ及び７４７ｂが形成されることで、可動接点５１３に過度の押下力が印加されて可動接点５１３が破損することを防止することができる。

　図４２（ａ）は第９変形例に係る電子部品の斜視図であり、図４２（ｂ）は図４２（ａ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図である。

　電子部品７ｂは、一対の突起部７５７ａ及び７５７ｂを有することが電子部品７と相違する。一対の突起部７５７ａ及び７５７ｂ以外の電子部品７ｂの構成要素の構成及び機能は、電子部品７の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。

　一対の突起部７５７ａ及び７５７ｂは、ポリイミド等の樹脂材料で形成され、直方体状の形状を有し、封止シート５１５の表面に配置される。一対の突起部７５７ａ及び７５７ｂは、スイッチ基板５１１から支持部材７１６に向かって突起する。

　電子部品７ｂは、スイッチ基板５１１から支持部材７１６に向かって突起する一対の突起部７５７ａ及び７５７ｂが配置されることで、可動接点５１３に過度の押下力が印加されて可動接点５１３が破損することを防止することができる。

　また、電子部品１～７では、押下面は、平坦であるが、実施形態に係る電子部品では、押下面を含む導電性押下部材の上面は、絞り加工により凹部が形成されてもよい。

　図４３（ａ）は第１０変形例に係る電子部品の斜視図であり、図４３（ｂ）は図４３（ａ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図である。

　電子部品１ｃは、弾性部材６６を弾性部材１６の代わりに有することが電子部品１と相違する。また、電子部品１ｃは、押下部材１７を有さないことが電子部品１と相違する。弾性部材６６以外の電子部品１ａの構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された電子部品１の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。

　弾性部材６６は、一対の接続部３４ａ及び３４ｂ並びに一対の支持部３５ａ及び３５ｂに一対の凹部６６ａ及び６６ｂが形成されることが弾性部材１６と相違する。一対の凹部６６ａ及び６６ｂの弾性部材６６の構成及び機能は、弾性部材１６の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。

　一対の凹部６６ａ及び６６ｂのそれぞれは、Ｔ字型の平面形状を有し、絞り加工により形成される。

　電子部品１ｃは、絞り加工により一対の凹部６６ａ及び６６ｂが弾性部材６６に形成されることで、弾性部材６６の剛性が向上し、弾性部材６６が押下されるときに湾曲してスイッチ１０に印加される押下力が低下するおそれを低くすることができる。電子部品１ｃでは、弾性部材６６の剛性が向上するので、押下部材１７が省略され、電子部品１よりも製造コストを低減することができる。

　図４４（ａ）は第１１変形例に係る電子部品の斜視図であり、図４４（ｂ）は図４４（ａ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図である。

　電子部品２ｃは、押下部材２６６を押下部材２１６の代わりに有することが電子部品２と相違する。押下部材２６６以外の電子部品２ｃの構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された電子部品２の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。

　押下部材２６６は、凹部２６６ａが形成されることが押下部材２１６と相違する。凹部２６６ａ以外の押下部材２４６の構成及び機能は、押下部材２１６の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。

　凹部２６６ａは、略楕円形状の平面形状を有し、絞り加工により押下部材２６６の他の構成並びに一対の脚部材２１７ａ及び２１７ｂと一体成形される。

　電子部品２ｃは、絞り加工により凹部２６６ａが押下部材２６６に形成されることで、押下部材２６６の剛性が向上し、押下部材２６６が押下されるときに湾曲してスイッチ２１０に印加される押下力が低下するおそれを低くすることができる。

　また、電子部品１～７では、スイッチは、円柱状の単一の押し子を有するが、実施形態に係る電子部品では、スイッチは、円柱状以外の形状を有する押し子を有してもよく、複数の押し子を有してもよい。

　図４５（ａ）は第１変形例に係るスイッチの斜視図であり、図４５（ｂ）は図４５（ａ）のＣ－Ｃ線に沿う断面図である。

　スイッチ１０ａは、押し子１４ａを押し子１４の代わりに有することがスイッチ１０と相違する。押し子１４ａ以外のスイッチ１０ａの構成要素の構成及び機能は、同一符号が付されたスイッチ１０の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。

　押し子１４ａは、押し子１４と同様にポリイミド等の樹脂材料で形成され、下部１４ｂと上部１４ｃとを有する。下部１４ｂは、押し子１４と同一径の円柱状の形状を有し、第３可動接点１３ｃの中央部の上方に配置される。上部１４ｃは、下部１４ｂの径よりも長い径を有する円柱状の形状を有し下部１４ｂの上面に裏面が接し且つ下部１４ｂの中心と中心が一致するように配置される。上部１４ｃの径が下部１４ｂの径よりも長いので、押し子１４ａは、Ｔ字型の断面形状を有する。

　上部１４ｃの径は、スイッチ１０ａの上方に配置される押下部材１７の押下面を押下する押下部材である操作部材１０２の巻真１２２の底面の径よりも長い。

　スイッチ１０ａでは、上部１４ｃの径が押下部材１７の押下面を押下する押下部材の径よりも長いので、押下部材１７が傾斜した状態でスイッチ１０ａが押下された場合でも、上部１４ｃの幅が下部１４ｂより大きいので、押下部材１７の傾斜を上部１４ｃと下部１４ｂの隙間で緩和し、適切な押下力をスイッチ１０ａに伝えることができる。スイッチ１０ａでは、押下部材１７が変形してスイッチ１０ａが押下された場合でも、上部１４ｃ以外の部分が押下され、可動接点１３を破損するおそれは低い。

　図４６（ａ）は第２変形例に係るスイッチの斜視図であり、図４６（ｂ）は図４６（ａ）のＣ－Ｃ線に沿う断面図である。

　スイッチ１０ｂは、押し子１４に加えて押し子１４ｄ有することがスイッチ１０と相違する。押し子１４ｄ以外のスイッチ１０ｂの構成要素の構成及び機能は、同一符号が付されたスイッチ１０の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。

　押し子１４ｄは、押し子１４と同様にポリイミド等の樹脂材料で形成され、上部１４ｃと同様に押し子１４の径よりも長い径を有する円柱状の形状を有する。押し子１４ｄは、押し子１４の中心と中心が一致するように、封止シート１５を介して押し子１４の上に配置される。押し子１４ｄの径は、上部１４ｃの径と同様に、図２に示すように、スイッチ１０ｂの上方に配置される押下部材１７の押下面を押下する押下部材である操作部材１０２の巻真１２２の底面の径よりも長い。スイッチ１０ｂでは、押し子１４は、円柱状の形状を有し、可動接点の頂部に配置される下部であり、押し子１４ｄは、下部の径よりも径が長い円柱状の形状を有し且つ下部の上方に配置される上部である。

　スイッチ１０ｂでは、押し子１４ｄの径が、スイッチ１０ａの上方に配置される押下部材１７の押下面を押下する押下部材である操作部材１０２の巻真１２２の底面の径よりも長いので、押下部材１７が傾斜した状態でスイッチ１０ｂが押下された場合でも、適切な押下力をスイッチ１０ａに伝えることができる。スイッチ１０ｂでは、押下部材１７が変形してスイッチ１０ｂが押下された場合でも、押し子１４ｄ以外の部分が押下され、可動接点１３を破損するおそれは低い。

　また、電子部品１～７は、ＦＰＣである基板１０８上に実装されるが、実施形態に係る電子部品は、リジッド基板又はフィジットフレキ基板に実装されてもよく、電子部品と基板との間を電気的に接続する基台に実装されてもよい。

　図４７（ａ）は第１２変形例に係る電子部品の斜視図であり、図４７（ｂ）は図４７（ａ）に示す電子部品の分解断面図であり、図４７（ｃ）は図４７（ａ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図である。

　電子部品１ｄは、基台１３０を有することが電子部品１と相違する。基台１３０以外の電子部品１ｄの構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された電子部品１の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。

　基台１３０は、ポリイミド等の樹脂材料により形成され、基部１３１と、第１フック１３２と、第２フック１３３とを有する。基部１３１は、略矩形状の平面形状を有し、スイッチ１０、弾性部材１６及び押下部材１７を収容する凹部１３４が形成される。

　第１フック１３２及び第２フック１３３は、基部１３１の一対の短辺のそれぞれの中央部から起立して配置される。第１フック１３２及び第２フック１３３は、頂部に形成される係合部が外側に向くように配置される。

　電子部品１ｄは、基板１３５に実装される。基板１３５は、フィジットフレキ基板であり、電子部品１ｄと共に、回路素子１３６を実装する。

　電子部品１ｄは、第１フック１３２及び第２フック１３３を有する基台１３０を有することで、電子部品１ｄを電子機器に組み込む組立工程における作業性が向上する。

　図４８（ａ）は第１３変形例に係る電子部品の斜視図であり、図４８（ｂ）は図４８（ａ）に示す電子部品の分解断面図であり、図４８（ｃ）は図４８（ａ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図である。

　電子部品１ｅは、基台１４０を有することが電子部品１と相違する。また、電子部品１ｅは、スイッチ基板１１を有さないことが電子部品１と相違する。基台１４０以外の電子部品１ｅの構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された電子部品１の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。電子部品１ｅは、電子部品１ｄと同様に基板１３５に実装される。

　基台１４０は、基部１４１を基部１３１の代わりに有することが基台１３０と相違する。基部１４１以外の基台１４０の構成及び機能は、同一符号が付された基台１３０の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。

　基部１４１は、略矩形状の平面形状を有し、スイッチ、弾性部材１６及び押下部材１７を収容する凹部１４４が形成される。凹部１４４の底面には、第１接点２１、第２接点２２並びに第３接点２３ａ及び２３ｂに対応する接点が配置される。

　電子部品１ｅは、スイッチ基板１１を有さないので、電子部品１ｄよりも製造コストが低減される。

　図４９（ａ）は第１４変形例に係る電子部品の斜視図であり、図４９（ｂ）は図４９（ａ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図である。図４９（ｃ）は図４９（ａ）に示す電子部品が押下部材によって押下された状態を示す斜視図であり、図４９（ｄ）は図４９（ｃ）のＢ－Ｂ線に沿う断面図である。

　電子部品１ｆは、基台１５０を基台１３０の代わりに有することが電子部品１ｄと相違する。基台１５０以外の電子部品１ｆの構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された電子部品１ｄの構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。電子部品１ｆは、電子部品１ｄと同様に基板１３５に実装される。

　基台１５０は、基部１３１の一対の長辺に一対の突起部１５１が配置されることが基台１３０と相違する。一対の突起部１５１以外の基台１５０の構成及び機能は、同一符号が付された基台１３０の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。

　一対の突起部１５１の高さは、可動接点１３の高さよりも高く且つ押下部材１７の表面の高さよりも低く、押下部材１７の押下面を押下する押下部材１５２の底面に接触可能なように配置される。

　電子部品１ｆは、押下部材１５２の底面に接触可能なように配置される一対の突起部１５１を有するので、電子機器の落下等により、可動接点１３に過度の押下力が印加されて可動接点１３が破損することを防止することができる。

　また、電子部品２～４では、押下部材及び一対の脚部材は、一体成形されるが、実施形態に係る電子部品では、押下部材及び一対の脚部材は、別個に形成され、接続部材によって接続されて一体化されてよい。

　また、電子部品２及び４では、脚部材の凹部の底面は、接着剤によってスイッチ基板の接合部に接合されるが、実施形態に係る電子部品では、脚部材の凹部の底面は、溶接によって接合部に接合されてもよい。

　また、電子部品１～７は、可動接点の頂部に配置される押し子を有するが、実施形態に係る電子部品は、押し子を有さなくてもよい。実施形態に係る電子部品は、押し子を有さないとき、押下部材の押下面の裏面の中央部に凸部が形成される。

　また、電子部品１～７では、スイッチは、複数の可動接点を有するが、実施形態に係る電子部品では、スイッチは、単一の可動接点を有してもよい。

　また、電子部品１～７では、スイッチの表面に配置される一対の第３接点の双方が導電性押下部材に固定されるが、実施形態に係る電子部品では、一対の第３接点の少なくとも一方が導電性押下部材に固定されていればよい。

　また、電子部品４及び５では、支持部材及び弾性部材は、一体成形されるが、実施形態に係る電子部品では、支持部材及び弾性部材は、別個に形成され、接続部材によって接続されて一体化されてよい。

　（最大応力の比較）
　図５０（ａ）は電子部品１が押下されたときに発生する応力の分布を示す図であり、図５０（ｂ）は電子部品２が押下されたときに発生する応力の分布を示す図であり、図５０（ｃ）は電子部品４が押下されたときに発生する応力の分布を示す図である。

　図５０（ａ）～５０（ｃ）に示す応力分布は、ＪＳＯＬ社製のＪｖｉｓｉｏｎというソフトウェアを使用したシミュレーションにより、電子部品１、２及び４の押下面を１５Ｎの押下力で押下することで取得された。

　電子部品１において、弾性部材１６に発生する応力の最大値は１８３ＭＰａであり、電子部品２において、脚部材２１７ａ及び２１７ｂに発生する応力の最大値は１４７ＭＰａである。電子部品２では、脚部材２１７ａ及び２１７ｂの第２延伸部２３３及び２３８が基板２１１の端部側から押圧部２１５側に向かって延伸するので、電子部品１の弾性部材１６よりも押下により湾曲する部分の長さが長い。電子部品２は、押下により湾曲する部分の長さが電子部品１よりも長いので、押下されたときに発生する応力を分散することで最大応力を電子部品１よりも低減できる。

　また、電子部品４において、脚部材４１７ａ及び４１７ｂに発生する応力の最大値は１７５ＭＰａであるが、電子部品４の脚部材の長さを電子部品２の脚部材２１７ａ及び２１７ｂの長さと同一となるように変更したときに脚部材に発生する応力の最大値は１１０ＭＰａである。電子部品４では、脚部材４１７ａ及び４１７ｂが押下面４１６ａを囲むように配置されることで、電子部品２の脚部材２１７ａ及び２１７ｂよりも押下により湾曲する部分の長さが長い。電子部品４は、押下により湾曲する部分の長さが電子部品２よりも長いので、押下されたときに発生する応力を分散することで最大応力を電子部品２よりも更に低減できる。

　（クリック率の比較）
　図５１（ａ）は電子部品１、２及び４並びにスイッチ１０の荷重特性を示す図であり、図５１（ｂ）はスイッチ１０のクリック率を１００％としたときの電子部品１、２及び４のそれぞれのクリック率の比率を示す図である。図５１（ａ）において、横軸は押下に伴う下方への変位量を示し、縦軸は印加される荷重、すなわち押下力を示す。また、波形Ｗ１０１は発光装置１の荷重特性を示し、波形Ｗ１０２は発光装置２の荷重特性を示し、波形Ｗ１０３は発光装置４の荷重特性を示し、波形Ｗ１０４はスイッチ１０の荷重特性を示す。

　発光装置１の荷重特性は、スイッチ１０の荷重特性と大きく異なる。一方、発光装置２及び発光装置４の荷重特性は、スイッチ１０の荷重特性と類似する。

　また、電子部品１のクリック率はスイッチ１０のクリック率の７４％であり、電子部品２のクリック率はスイッチ１０のクリック率の９３％であり、電子部品４のクリック率はスイッチ１０のクリック率の８８％である。電子部品２のクリック率が最も良好であり、電子部品４のクリック率は電子部品２のクリック率には及ばないが、スイッチ１０のクリック率の９０％近い値となっている。

　電子部品２は、脚部が押下面の両端に配置されるため、長辺の長さが短辺の長さの２倍以上となる矩形状の平面形状を有する。一方、電子部品４は、脚部が押下面の周囲を巻き回すため、短辺の長さと長辺の長さとが略同一となる矩形状の平面形状を有する。電子部品２は、長辺が非常に長いため、電子機器１００の操作部材１０２の下方に押下面２１６ａが位置するように配置するとき、周囲に配置する他の電子部品と干渉するおそれがあり、配置作業が煩雑になるおそれがある。一方、電子部品４は、電子部品２は、長辺が非常に長いため、電子機器１００の操作部材１０２の下方に押下面２１６ａが位置するように配置するとき、周囲に配置する他の電子部品と干渉するおそれがあり、レイアウトが複雑になるため、電子機器１００の操作部材１０２の下方に押下面２１６ａが位置するように配置するとき、周囲に配置する他の電子部品と干渉するおそれが低く、電子部品２よりも配置作業が容易になる。

　本開示に係る電子部品、スイッチ及び電子機器は、以下に示す態様であってもよい。
（１）上面が押下されることに応じて導通する第１接点及び第２接点、並びに上面に露出した第３接点を有するスイッチと、
　平板形状の押下面を有し、スイッチの上方に配置される導電性の押下部材と、
　スイッチと押下部材との間に配置され、下端が第３接点に接すると共に押下部材を支持し、押下面が押下されることに応じて押下部材をスイッチの上面に向けて移動する導電性の弾性部材と、
　を有する、ことを特徴とする電子部品。
（２）弾性部材は、
　押下部材の延伸方向に延伸する一対の支持部と、
　押下部材に向けて凸状の形状を有し、一対の支持部の間に配置されると共に一対の支持部の双方に接続された弾性部と、
　弾性部の両端に配置され、第３接点に接触する一対の接触部と、
　を有する、（１）に記載の電子部品。
（３）一対の支持部は、押下部材の長手方向に平行に延伸する、（２）に記載の電子部品。
（４）弾性部は、一対の支持部の双方に頂部で接続される、（２）又は（３）に記載の電子部品。
（５）押下面は、四角に切欠きが形成された矩形状の平面形状を有し、
　弾性部材は、一対の支持部のそれぞれの両端に配置され、切欠きに嵌合する嵌合部を更に有する、（２）～（４）の何れか一つに記載の電子部品。
（６）スイッチは、
　第１接点、第２接点及び第３接点が形成されたスイッチ基板と、
　凸型のドーム形状を有し、端部が第２接点に接するようにスイッチ基板の上面に配置され、押下されたときに中央部が第１接点と接触する可動接点と、
　スイッチ基板に配置され、第１接点、第２接点及び可動接点を囲む第１貫通孔、並びに第３接点を囲む第２貫通孔が形成されたケース部材と、
　第１貫通孔を封止し、且つ第２貫通孔を封止しない封止シートと、
　を更に有する、（１）～（５）の何れか一つに記載の電子部品。
（７）上面が押下されることに応じて導通する第１接点及び第２接点、並びに上面に露出した第３接点が表面に形成され、第１接点に接続された第１裏面電極、第２接点に接続された第２裏面電極、及び第３接点に接続された第３裏面電極が裏面に形成されたスイッチ基板と、
　凸型のドーム形状を有し、端部が第２接点に接するようにスイッチ基板の上面に配置され、押下されたときに中央部が第１接点と接触する可動接点と、
　スイッチ基板に配置され、第１接点、第２接点及び可動接点を囲む第１貫通孔、並びに第３接点を囲む第２貫通孔が形成されたケース部材と、
　第１貫通孔を封止し、且つ第２貫通孔を封止しない封止シートと、
　を有する、ことを特徴とするスイッチ。
（８）筐体と、
　筐体から一端が突出した導電性の操作部材と、
　操作部材の他端に押下面が接するように筐体の内部に配置された電子部品と、
　筐体の内部に配置され、操作部材の操作に応じた信号が電子部品を介して入力される制御装置と、を有し、
　電子部品は、
　　上面が押下されることに応じて導通する第１接点及び第２接点、並びに上面に露出した第３接点を有するスイッチと、
　　平板形状の押下面を有し、スイッチの上方に配置される導電性の押下部材と、
　　スイッチと押下部材との間に配置され、下端が第３接点に接すると共に押下部材を支持し、押下面が押下されることに応じて押下部材をスイッチの上面に向けて移動する導電性の弾性部材と、
　を有する、ことを特徴とする電子機器。

　また、本開示に係る電子部品、スイッチ及び電子機器は、以下に示す態様であってもよい。
（１）基板上に形成され、且つ、押圧部が押下されることに応じて導通する第１接点及び第２接点を有するスイッチと、
　基板上に形成された接触部と、
　押下面を有し、且つ、押圧部の上方に配置される導電性の押下部材と、
　押下部材と接続され、弾性及び導電性を有し、且つ、押下面が押下されることに応じて押下部材を押圧部に向けて移動する脚部材と、を有し、
　脚部材は、押圧部側から基板の端部側に向かって延伸する第１延伸部、及び、基板の端部側から押圧部側に向かって延伸する第２延伸部を含み、且つ、第２延伸部が接触部に接触する、
　ことを特徴とする電子部品。
（２）基板は矩形形状を有し、基板の端部は、押圧部から最も離れた１つの辺である、（１）に記載の電子部品。
（３）脚部材は、１つの辺に沿って延伸し、第１延伸部と第２延伸部とを接続する第３延伸部を更に有する、（２）に記載の電子部品。
（４）第３延伸部は、基板の端部に重畳するように配置される、（３）に記載の電子部品。
（５）第３延伸部は、第２延伸部と共に逆Ｓ字型の平面形状を形成する、（３）又は（４）に記載の電子部品。
（６）接触部は、第２延伸部に電気的に接続される第３接点である、（１）～（５）の何れか一つに記載の電子部品。
（７）第２延伸部は、接合部に接触するように配置される凹部を有し、
　接触部は、凹部の底面に接合される、（１）～（４）の何れか一つに記載の電子部品。
（８）第２延伸部は、先端に電極を更に有する、（７）に記載の電子部品。
（９）電子部品は脚部材を複数有し、複数の脚部材は、押下面を基準として点対称の形状をそれぞれが有する、（１）～（８）の何れか一つに記載の電子部品。
（１０）電子部品は脚部材を複数有し、複数の脚部材は、押下面を基準として線対称の形状をそれぞれが有する、（１）～（８）の何れか一つに記載の電子部品。
（１１）押下部材と脚部材は、一体的に形成されている、（１）～（１０）の何れか一つに記載の電子部品。
（１２）上面が押下されることに応じて導通する第１接点及び第２接点、並びに上面に露出した接触部が表面に形成され、第１接点に接続された第１裏面電極、及び第２接点に接続された第２裏面電極が裏面に形成されたスイッチ基板と、
　凸型のドーム形状を有し、端部が第２接点に接するようにスイッチ基板の上面に配置され、押下されたときに中央部が第１接点と接触する可動接点と、
　スイッチ基板に配置され、第１接点、第２接点及び可動接点を囲む第１貫通孔、並びに接触部を囲む切欠き及び第２貫通孔に何れか一方が形成されたケース部材と、
　第１貫通孔を封止し、且つ切欠き及び第２貫通孔に何れか一方を封止しない封止シートと、
　を有する、ことを特徴とするスイッチ。
（１３）筐体と、
　筐体から一端が突出した導電性の操作部材と、
　操作部材の他端に押下面が接するように筐体の内部に配置された電子部品と、
　筐体の内部に配置され、操作部材の操作に応じた信号が電子部品を介して入力される制御装置と、を有し、
　電子部品は、
　　基板上に形成され、且つ、押圧部が押下されることに応じて導通する第１接点及び第２接点を有するスイッチと、
　　基板上に形成された接触部と、
　　押下面を有し、且つ、押圧部の上方に配置される導電性の押下部材と、
　　押下部材と接続され、弾性及び導電性を有し、且つ、押下面が押下されることに応じて押下部材を押圧部に向けて移動する脚部材と、を有し、
　　脚部材は、押圧部側から基板の端部側に向かって延伸する第１延伸部、及び、基板の端部側から押圧部側に向かって延伸する第２延伸部を含み、且つ、第２延伸部が接触部に接触する、
　ことを特徴とする電子機器。

　さらに、本開示に係る電子部品、スイッチ及び電子機器は、以下に示す態様であってもよい。
（１）基板上に形成され、且つ、押圧部が押下されることに応じて導通する第１接点及び第２接点を有するスイッチと、
　基板上に形成された第３接点と、
　第３接点と接続され、且つ、押圧部の上方又は周辺に配置される導電性の支持部材と、
　押下部、及び、押下部と支持部材とを接続する１又は複数の脚部を含み、且つ、押下部が押下されることに応じて押下部を押圧部に向けて移動する導電性の弾性部材と、
　を有することを特徴とする電子部品。
（２）複数の脚部は、第１の脚部と第２の脚部を含み、第１の脚部と第２の脚部は、押下部を基準として点対称の形状をそれぞれが有する、（１）に記載の電子部品。
（３）複数の脚部は、第１の脚部と第２の脚部を含み、第１の脚部と第２の脚部は、押下部を基準として線対称の形状をそれぞれが有する、（１）に記載の電子部品。
（４）支持部材は、押圧部の周囲を囲むロ字状の形状を有する基部、基部の両端に接続され、基部を支持すると共に第３接点に接続される第１支持部及び第２支持部を有する、（１）～（３）の何れか一つに記載の電子部品。
（５）支持部材と弾性部材は、一体成形される、（１）～（４）の何れか一つに記載の電子部品。
（６）上面が押下されることに応じて導通する第１接点及び第２接点、並びに上面に露出した第３接点が表面に形成され、第１接点に接続された第１裏面電極、第２接点に接続された第２裏面電極、及び第３接点に接続された第３裏面電極が裏面に形成されたスイッチ基板と、
　凸型のドーム形状を有し、端部が第２接点に接するようにスイッチ基板の上面に配置され、押下されたときに中央部が第１接点と接触する可動接点と、
　スイッチ基板に配置され、第１接点、第２接点及び可動接点を囲む貫通孔が形成されたケース部材と、
　貫通孔を封止し、且つ第３接点を封止しない封止シートと、
　を有する、ことを特徴とするスイッチ。
（７）筐体と、
　筐体から一端が突出した導電性の操作部材と、
　操作部材の他端に押下面が接するように筐体の内部に配置された電子部品と、
　筐体の内部に配置され、操作部材の操作に応じた信号が電子部品を介して入力される制御装置と、を有し、
　電子部品は、
　　基板上に形成され、且つ、押圧部が押下されることに応じて導通する第１接点及び第２接点を有するスイッチと、
　　基板上に形成された第３接点と、
　　第３接点と接続され、且つ、押圧部の上方又は周辺に配置される導電性の支持部材と、
　　押下部、及び、押下部と支持部材とを接続する１又は複数の脚部を含み、且つ、押下部が押下されることに応じて押下部を押圧部に向けて移動する導電性の弾性部材と、
　　を有する、ことを特徴とする電子機器。

Claims

　基板上に形成され、且つ、押圧部が押下されることに応じて導通する第１接点及び第２接点、並びに前記基板の上面に露出した第３接点を有するスイッチと、
　前記スイッチの上方に配置される導電性の押下面を有し、下端が前記第３接点に接すると共に、前記押下面が押下されることに応じて、前記押圧部を押下する導電性押下部材と、を有し、
　前記第３接点及び前記導電性押下部材は、前記押下面の上方に配置される導電性の押下部材が人体によって押下されて前記押下面に接触することによって、人体を介する電気回路を形成し、
　第１接点及び第２接点は、押下部材が人体によって更に押下されることによって、前記押下面が前記基板の上面を押下することで導通する、ことを特徴とする電子部品。
　前記導電性押下部材は、
　前記押下面を有し、前記スイッチの上方に配置される押下部と、
　前記スイッチと前記押下部との間で、下端が前記第３接点に接するように配置され、前記押下面を移動可能に支持する弾性部と、
　を有する、請求項１に記載の電子部品。
　前記導電性押下部材は、前記押下面が押下されることに応じて前記押下面を前記押圧部に向けて移動可能に支持する一対の脚部を有する、請求項１に記載の電子部品。
　前記一対の脚部のそれぞれは、
　前記押圧部側から前記基板の端部側に向かって延伸する第１延伸部と、
　前記基板の端部側から前記押圧部側に向かって延伸し且つ前記第１延伸部に接続される第２延伸部と、を有し、
　前記第２延伸部が前記第３接点に接する、請求項３に記載の電子部品。
　前記一対の脚部のそれぞれは、
　前記押下面の一端から前記押下面の他端に向かって前記押下面の側面に沿って延伸する第１延伸部と、
　前記第１延伸部に接続され、前記押下面の他端の側面に沿って延伸する第２延伸部と、
　前記第２延伸部に接続され、前記第１延伸部が沿う前記押下面の側面と対向する側面に沿って延伸する第３延伸部と、を有し、
　前記第３延伸部が前記第３接点に接する、請求項３に記載の電子部品。
　前記導電性押下部材は、
　前記第３接点と接続され、且つ、前記押圧部の上方又は周辺に配置される導電性の支持部と、
　前記押下面と前記支持部とを接続し、前記押下面が押下されることに応じて前記押下面を前記押圧部に向けて移動する１又は複数の脚部と、
　を更に有する、請求項１に記載の電子部品。
　前記支持部は、前記押下面及び前記脚部と別個に成形され、
　前記押下面の及び前記脚部の厚さは、前記支持部の厚さよりも薄い、請求項６に記載の電子部品。
　前記導電性押下部材の下面並び前記スイッチの上面の何れかに配置され、前記導電性押下部材の前記スイッチの方向への移動を規制する突起部を更に有する、請求項１～７の何れか一項に記載の電子部品。
　前記導電性押下部材は、絞り加工により凹部が形成される、請求項１～８の何れか一項に記載の電子部品。
　前記電子部品は前記脚部材を複数有し、前記複数の脚部材は、前記押下面を基準として点対称の形状をそれぞれが有する、請求項１～９の何れか一項に記載の電子部品。
　前記電子部品は前記脚部材を複数有し、前記複数の脚部材は、前記押下面を基準として線対称の形状をそれぞれが有する、請求項１～９の何れか一項に記載の電子部品。
　前記スイッチは、少なくとも一方が前記導電性押下部材に固定される一対の前記第３接点を有する、請求項１～１１の何れか一項に記載の電子部品。
　上面が押下されることに応じて導通する第１接点及び第２接点、並びに前記上面に露出した第３接点が表面に形成され、前記第１接点に接続された第１裏面電極、前記第２接点に接続された第２裏面電極、及び前記第３接点に接続された第３裏面電極が裏面に形成されたスイッチ基板と、
　凸型のドーム形状を有し、端部が前記第２接点に接するように前記スイッチ基板の上面に配置され、押下されたときに中央部が前記第１接点と接触する可動接点と、
　前記スイッチ基板に配置され、前記第１接点、前記第２接点及び前記可動接点を囲む貫通孔、並びに前記第３接点を囲む貫通孔又は切欠きが形成されたケース部材と、
　前記第１接点、前記第２接点及び前記可動接点を囲む貫通孔を封止し、且つ前記第３接点を囲む貫通孔又は切欠きを封止しない封止シートと、
　を有する、ことを特徴とするスイッチ。
　円柱状の形状を有し、前記可動接点の頂部に配置される下部、及び前記下部の径よりも径が長い円柱状の形状を有し且つ前記下部の上方に配置される上部を有する押し子を更に有する、請求項１３に記載のスイッチ。
　前記ケース部材を挟んで配置され、係合部が外側に配置された一対のフックを更に有する、請求項１３又は１４に記載のスイッチ。
　筐体と、
　前記筐体から一端が突出した導電性の操作部材と、
　前記操作部材の他端に押下面が接するように前記筐体の内部に配置された電子部品と、
　前記筐体の内部に配置され、前記操作部材の操作に応じた信号が前記電子部品を介して入力される制御装置と、を有し、
　前記電子部品は、
　　基板上に形成され、且つ、押圧部が押下されることに応じて導通する第１接点及び第２接点、並びに前記基板の上面に露出した第３接点を有するスイッチと、
　　前記スイッチの上方に配置される導電性の押下面を有し、下端が前記第３接点に接すると共に前記押下面を支持し、前記押下面が押下されることに応じて、前記押下面によって前記押圧部を押下する導電性押下部材と、
　を有する、ことを特徴とする電子機器。