WO2022059510A1 - 薬物分布情報処理装置、薬物分布情報処理方法及び薬物分布情報処理プログラム - Google Patents
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Abstract
本発明の課題は、生体試料画像に基づく薬物分布情報に関する解析の途中結果や要約前の数値等の複数のデータを関連付けて可視化することを可能にする薬物分布情報処理装置等を提供することである。 本発明の薬物分布情報処理装置は、生体試料に含まれる薬物の存在又は量を示す生体試料画像に基づく薬物分布情報処理装置であって、少なくとも、選択情報入力部、関連付け情報生成部及び情報出力部を備え、選択情報入力部が、生体試料画像における解析対象と関連付けられたオブジェクトの分布情報及び生体試料画像における薬物の存在又は量の分布情報を選択情報として入力する工程部であり、関連付け情報生成部が、選択情報入力部で入力した選択情報に基づいて、オブジェクトの分布情報と薬物の存在又は量とが関連付けられた関連付け情報を生成する工程部であり、かつ、情報出力部が、関連付け情報を表示する工程部であることを特徴とする。
Description
本発明は、薬物分布情報処理装置、薬物分布情報処理方法及び薬物分布情報処理プログラムに関する。
より詳しくは、生体試料画像に基づく薬物分布情報に関する解析の途中結果や要約前の数値等の複数のデータを関連付けて可視化することを可能にする薬物分布情報処理装置等に関する。
より詳しくは、生体試料画像に基づく薬物分布情報に関する解析の途中結果や要約前の数値等の複数のデータを関連付けて可視化することを可能にする薬物分布情報処理装置等に関する。
生体内での薬物分布の定量解析は、創薬研究開発(薬物動態解析・薬効薬理解析・毒性検査・ドラッグデザイン)において重要である。血中の薬物濃度変化等の解析値と対象組織又は細胞内の薬物濃度分布とでは乖離があるためである。
生体内での薬物分布を定量解析する方法は既に知られているが(特許文献1参照)、単に定量解析するたけでは、薬物分布を薬物投与ターゲット組織構造・細胞分布等と関連付けた詳細な解析を行うことはできない。
複雑な生体内の組織環境を加味した詳細な薬物分布解析においては、最適な解析パターンの決定や新たな知見の取得が必要であるが、そのためには最終的な要約スコアや判定結果ではなく、解析の途中結果や要約前の数値等を確認しながらのユーザーによるトライ&エラーが必要となる。
しかし、薬物分布は生体内のモデルが複雑であるため、薬物分布に関わる因子の種類や配置関係を想定した詳細な解析を行う場合の最適な解析パターンの決定や新たな知見の取得のためには、最終的な要約スコアや判定結果ではなく、解析の途中結果や要約前の数値等を確認しながらのユーザーによるトライ&エラーが必要となる。
このようなトライ&エラーを支援する装置として、解析の途中結果や要約前の数値等の複数のデータを関連付けて可視化することを可能にする装置の開発が要望されている。
本発明は、上記問題・状況に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、生体試料画像に基づく薬物分布情報に関する解析の途中結果や要約前の数値等の複数のデータを関連付けて可視化することを可能にする薬物分布情報処理装置、薬物分布情報処理方法及び情報処理プログラムを提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく、上記課題の原因等について検討した結果、薬物分布情報処理装置に選択情報入力部、関連付け情報生成部及び情報出力部を備えさせることで、生体試料画像に基づく薬物分布情報に関する解析の途中結果や要約前の数値等の複数のデータを関連付けて可視化することを可能にする薬物分布情報処理装置を提供できることを見出し本発明に至った。
すなわち、本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。
すなわち、本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。
1.生体試料に含まれる薬物の存在又は量を示す生体試料画像に基づく薬物分布情報処理装置であって、
少なくとも、選択情報入力部、関連付け情報生成部及び情報出力部を備え、
前記選択情報入力部が、前記生体試料画像における解析対象と関連付けられたオブジェクトの分布情報及び前記生体試料画像における前記薬物の存在又は量の分布情報を選択情報として入力する工程部であり、
前記関連付け情報生成部が、前記選択情報入力部で入力した前記選択情報に基づいて、前記オブジェクトの分布情報と前記薬物の存在又は量とが関連付けられた関連付け情報を生成する工程部であり、かつ、
前記情報出力部が、前記関連付け情報を表示する工程部であることを特徴とする薬物分布情報処理装置。
少なくとも、選択情報入力部、関連付け情報生成部及び情報出力部を備え、
前記選択情報入力部が、前記生体試料画像における解析対象と関連付けられたオブジェクトの分布情報及び前記生体試料画像における前記薬物の存在又は量の分布情報を選択情報として入力する工程部であり、
前記関連付け情報生成部が、前記選択情報入力部で入力した前記選択情報に基づいて、前記オブジェクトの分布情報と前記薬物の存在又は量とが関連付けられた関連付け情報を生成する工程部であり、かつ、
前記情報出力部が、前記関連付け情報を表示する工程部であることを特徴とする薬物分布情報処理装置。
2.前記生体試料画像における前記解析対象を含む領域をオブジェクトとして抽出し、前記生体試料画像における前記オブジェクトの分布情報を生成する工程部である分布解析部を更に備えることを特徴とする第1項に記載の薬物分布情報処理装置。
3.前記オブジェクトの分布情報、又は前記薬物の存在又は量の分布情報を予め記憶する工程部である情報記憶媒体を更に備えることを特徴とする第1項又は第2項に記載の薬物分布情報処理装置。
4.前記関連付け情報生成部におけるオブジェクト分布情報と薬物分布情報を関連付ける方法が、ユーザー操作によって設定された領域区画パラメータに従って、指定オブジェクトに基づいた空間範囲を区画し、その区画した各区画と薬物分布情報を関連付けるという方法であることを特徴とする第1項から第3項までのいずれか一項に記載の薬物分布情報処理装置。
5.前記領域区画パラメータが、指定オブジェクトに基づいた空間範囲を指定オブジェクトの輪郭からの距離又は指定オブジェクト内の任意の点からの方位の少なくともいずれか一方を指標として区画するように設定されていることを特徴とする第4項に記載の薬物分布情報処理装置。
6.前記領域区画パラメータが、指定オブジェクトに基づいた空間範囲を、指定オブジェクトの輪郭からの距離を指標として区画するように設定されており、かつ、前記距離の間隔を、前記指定オブジェクトのサイズに応じて決定するように設定されていることを特徴とする第5項に記載の薬物分布情報処理装置。
7.前記領域区画パラメータが、指定オブジェクトに基づいた空間範囲を、指定オブジェクトの輪郭からの距離を指標として区画するように設定されており、かつ、前記距離の間隔を、前記指定オブジェクトの中心からの距離に応じて決定するように設定されていることを特徴とする第5項に記載の薬物分布情報処理装置。
8.前記領域区画パラメータが、指定オブジェクトに基づいた空間範囲を、指定オブジェクトの輪郭からの距離を指標として区画するように設定されており、かつ、前記距離の間隔を、前記指定オブジェクト内の薬物濃度に応じて決定するように設定されていることを特徴とする第5項に記載の薬物分布情報処理装置。
9.前記領域区画パラメータが、指定オブジェクトに基づいた空間範囲を、指定オブジェクトの輪郭からの距離を指標として区画するように設定されており、かつ、前記距離の間隔を、指定オブジェクトに基づいた空間範囲内の薬物濃度に応じて決定するように設定されていることを特徴とする第5項に記載の薬物分布情報処理装置。
10.前記領域区画パラメータが、指定オブジェクトに基づいた空間範囲を、指定オブジェクト内の任意の点からの方位を指標として区画するように設定されており、かつ、前記方位の分割数を、前記指定オブジェクトのサイズに応じて決定するように設定されていることを特徴とする第5項に記載の薬物分布情報処理装置。
11.前記領域区画パラメータが、指定オブジェクトに基づいた空間範囲を、指定オブジェクト内の任意の点からの方位を指標として区画するように設定されており、かつ、前記方位の分割数を、前記指定オブジェクトの中心からの距離に応じて決定するように設定されていることを特徴とする第5項に記載の薬物分布情報処理装置。
12.前記領域区画パラメータが、指定オブジェクトに基づいた空間範囲を、指定オブジェクト内の任意の点からの方位を指標として区画するように設定されており、かつ、前記方位の分割数を、前記指定オブジェクト内の薬物濃度に応じて決定するように設定されていることを特徴とする第5項に記載の薬物分布情報処理装置。
13.前記領域区画パラメータが、指定オブジェクトに基づいた空間範囲を、指定オブジェクト内の任意の点からの方位を指標として区画するように設定されており、かつ、前記方位の分割数を、指定オブジェクトに基づいた空間範囲内の薬物濃度に応じて決定するように設定されていることを特徴とする第5項に記載の薬物分布情報処理装置。
14.前記選択情報入力部が、ユーザー操作による領域指定によって抽出されたオブジェクト分布情報を選択情報として入力することができる機能を有することを特徴とする第1項から第13項までのいずれか一項に記載の薬物分布情報処理装置。
15.前記分布解析部が、ルールベースに従って又は機械学習によって生成された学習モデルに従ってオブジェクト領域情報抽出及びオブジェクト分布情報生成を自動的に行う機能を有することを特徴とする第1項から第14項までのいずれか一項に記載の薬物分布情報処理装置。
16.生体試料に含まれる薬物の存在又は量を示す生体試料画像に基づく薬物分布情報処理方法であって、
第1項から第15項までのいずれか一項に記載の薬物分布情報処理装置が備えている各部において実施する工程を含んで構成されることを特徴とする薬物分布情報処理方法。
第1項から第15項までのいずれか一項に記載の薬物分布情報処理装置が備えている各部において実施する工程を含んで構成されることを特徴とする薬物分布情報処理方法。
17.生体試料に含まれる薬物の存在又は量を示す生体試料画像に基づく薬物分布情報処理プログラムであって、
第1項から第15項までのいずれか一項に記載の薬物分布情報処理装置が備えている各部において実施する工程をコンピュータに実行させることを特徴とする薬物分布情報処理プログラム。
第1項から第15項までのいずれか一項に記載の薬物分布情報処理装置が備えている各部において実施する工程をコンピュータに実行させることを特徴とする薬物分布情報処理プログラム。
本発明の上記手段により、生体試料画像に基づく薬物分布情報に関する解析の途中結果や要約前の数値等の複数のデータを関連付けて可視化することを可能にする薬物分布情報処理装置、薬物分布情報処理方法及び情報処理プログラムを提供することができる。
本発明の薬物分布情報処理装置は、少なくとも、前記各種情報をそれぞれ処理する各種機能を有する、選択情報入力部、関連付け情報生成部及び情報出力部を備えていることから、薬物分布を薬物投与ターゲット組織構造・細胞分布等と関連付けた詳細な解析の途中結果や要約前の数値等の複数のデータを関連付けて可視化することができることにより、創薬研究開発(薬物動態解析・薬効薬理解析・毒性検査・ドラッグデザイン)において有効である。
本発明の薬物分布情報処理装置は、生体試料に含まれる薬物の存在又は量を示す生体試料画像に基づく薬物分布情報処理装置であって、少なくとも、選択情報入力部、関連付け情報生成部及び情報出力部を備え、前記選択情報入力部が、前記生体試料画像における解析対象と関連付けられたオブジェクトの分布情報及び前記生体試料画像における前記薬物の存在又は量の分布情報を選択情報として入力する工程部であり、前記関連付け情報生成部が、前記選択情報入力部で入力した前記選択情報に基づいて、前記オブジェクトの分布情報と前記薬物の存在又は量とが関連付けられた関連付け情報を生成する工程部であり、かつ、前記情報出力部が、前記関連付け情報を表示する工程部であることを特徴とする。
この特徴は、下記実施態様に共通する又は対応する技術的特徴である。
この特徴は、下記実施態様に共通する又は対応する技術的特徴である。
本発明の薬物分布情報処理装置は、前記生体試料画像における前記解析対象を含む領域をオブジェクトとして抽出し、前記生体試料画像における前記オブジェクトの分布情報を生成する工程部である分布解析部を更に備えることが、解析効率の点で好ましい。
本発明の薬物分布情報処理装置は、前記オブジェクトの分布情報、又は前記薬物の存在又は量の分布情報を予め記憶する工程部である情報記憶媒体を更に備えることが、解析効率の点で好ましい。
本発明の薬物分布情報処理装置は、前記関連付け情報生成部におけるオブジェクト分布情報と薬物分布情報を関連付ける方法が、ユーザー操作によって設定された領域区画パラメータに従って、指定オブジェクトに基づいた空間範囲を区画し、その区画した各区画と薬物分布情報を関連付けるという方法であることが、詳細な関連付けができる点で好ましい。
本発明の薬物分布情報処理装置は、前記領域区画パラメータが、指定オブジェクトに基づいた空間範囲を指定オブジェクトの輪郭からの距離又は指定オブジェクト内の任意の点からの方位の少なくともいずれか一方を指標として区画するように設定されていることが、指定オブジェクトの状態との関連性を解析できる点で好ましい。
本発明の薬物分布情報処理装置は、前記領域区画パラメータが、指定オブジェクトに基づいた空間範囲を、指定オブジェクトの輪郭からの距離を指標として区画するように設定されており、かつ、前記距離の間隔を、前記指定オブジェクトのサイズに応じて決定するように設定されていることが、指定オブジェクトのサイズを考慮して関連付けができる点で好ましい。
本発明の薬物分布情報処理装置は、前記領域区画パラメータが、指定オブジェクトに基づいた空間範囲を、指定オブジェクトの輪郭からの距離を指標として区画するように設定されており、かつ、前記距離の間隔を、前記指定オブジェクトの中心からの距離に応じて決定するように設定されていることが、指定オブジェクトの中心からの距離を考慮して関連付けができる点で好ましい。
本発明の薬物分布情報処理装置は、前記領域区画パラメータが、指定オブジェクトに基づいた空間範囲を、指定オブジェクトの輪郭からの距離を指標として区画するように設定されており、かつ、前記距離の間隔を、前記指定オブジェクト内の薬物濃度に応じて決定するように設定されていることが、指定オブジェクト内の薬物濃度を考慮して関連付けができる点で好ましい。
本発明の薬物分布情報処理装置は、前記領域区画パラメータが、指定オブジェクトに基づいた空間範囲を、指定オブジェクトの輪郭からの距離を指標として区画するように設定されており、かつ、前記距離の間隔を、指定オブジェクトに基づいた空間範囲内の薬物濃度に応じて決定するように設定されていることが、関連付け領域内の薬物濃度を考慮して関連付けができる点で好ましい。
本発明の薬物分布情報処理装置は、前記領域区画パラメータが、指定オブジェクトに基づいた空間範囲を、指定オブジェクト内の任意の点からの方位を指標として区画するように設定されており、かつ、前記方位の分割数を、前記指定オブジェクトのサイズに応じて決定するように設定されていることが、指定オブジェクトのサイズを考慮して関連付けができる点で好ましい。
本発明の薬物分布情報処理装置は、前記領域区画パラメータが、指定オブジェクトに基づいた空間範囲を、指定オブジェクト内の任意の点からの方位を指標として区画するように設定されており、かつ、前記方位の分割数を、前記指定オブジェクトの中心からの距離に応じて決定するように設定されていることが、指定オブジェクトの中心からの距離を考慮して関連付けができる点で好ましい。
本発明の薬物分布情報処理装置は、前記領域区画パラメータが、指定オブジェクトに基づいた空間範囲を、指定オブジェクト内の任意の点からの方位を指標として区画するように設定されており、かつ、前記方位の分割数を、前記指定オブジェクト内の薬物濃度に応じて決定するように設定されていることが、指定オブジェクト内の薬物濃度を考慮して関連付けができる点で好ましい。
本発明の薬物分布情報処理装置は、前記領域区画パラメータが、指定オブジェクトに基づいた空間範囲を、指定オブジェクト内の任意の点からの方位を指標として区画するように設定されており、かつ、前記方位の分割数を、指定オブジェクトに基づいた空間範囲内の薬物濃度に応じて決定するように設定されていることが、関連付け領域内の薬物濃度を考慮して関連付けができる点で好ましい。
本発明の薬物分布情報処理装置は、前記選択情報入力部が、ユーザー操作による領域指定によって抽出されたオブジェクト分布情報を選択情報として入力することができる機能を有することが、色分解や閾値処理によって自動的にはオブジェクトとして抽出されない領域でも、ユーザーの意図によってオブジェクトとして抽出することができる点で好ましい。
本発明の薬物分布情報処理装置は、前記分布解析部が、ルールベースに従って又は機械学習によって生成された学習モデルに従ってオブジェクト領域情報抽出及びオブジェクト分布情報生成を自動的に行う機能を有することが、解析の自動化の点で好ましい。
本発明の薬物分布情報処理方法は、生体試料に含まれる薬物の存在又は量を示す生体試料画像に基づく薬物分布情報処理方法であって、上記薬物分布情報処理装置が備えている各部において実施する工程を含んで構成されることを特徴とする。
本発明の薬物分布情報処理プログラムは、生体試料に含まれる薬物の存在又は量を示す生体試料画像に基づく薬物分布情報処理プログラムであって、上記薬物分布情報処理装置が備えている各部において実施する工程をコンピュータに実行させることを特徴とする。
以下、本発明とその構成要素、及び本発明を実施するための形態・態様について詳細な説明をする。なお、本願において、「~」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用する。
≪主要用語の定義≫
予め、以下において、本発明に係る主要な技術用語の意義について説明する。
予め、以下において、本発明に係る主要な技術用語の意義について説明する。
「薬物」とは、自然界の物質及び化学物質に由来する物質であって、生体外から、人為的に投与又は特定の外部環境依存的に摂取・吸引・吸収され、生体に対し何らかの薬効および毒性を発揮する生物活性物質及び生理活性を持つ生体内化学物質由来の物質のことをいう。例えば低分子医薬品、バイオ医薬品(抗体医薬品、抗体薬物複合体、RNA、ウイルス等)等が挙げられる。
「生体試料」とは、生体組織を画像取得ができる状態にした試料のことをいう。例えばマウス等を透過処理により観察可能にしたもの、生体から採取した組織検体、培養細胞、生体組織を固定化した標本(組織切片)等が挙げられる。また、コンピュータ断層撮影(computed tomography、略称:CT)や核磁気共鳴画像法(magnetic resonance imaging
、略称:MRI)等の画像取得手段使用時は生体そのものを生体試料とすることもできる。
、略称:MRI)等の画像取得手段使用時は生体そのものを生体試料とすることもできる。
「オブジェクト」とは、生体分子(例えば、薬物が結合するターゲットである物質)・細胞・構造等の薬物以外の解析対象又はそれを含む領域のことをいう。薬物のターゲットとなる解析対象だけでなく、ターゲットと関連性のある解析対象及びそれを含む領域等も含まれる。
具体的には、特定細胞種(幹細胞、グリア細胞、T細胞等の分化による分類の他、壊死細胞や炎症等の病態、細胞周期等の特定条件下での分類含む)、又は組織内構造(血管、壊死領域、浸潤や突起等の空間配置・形状特徴分類)、又は細胞内構造(核、小胞体等のオルガネラ)が挙げられる。
具体的には、特定細胞種(幹細胞、グリア細胞、T細胞等の分化による分類の他、壊死細胞や炎症等の病態、細胞周期等の特定条件下での分類含む)、又は組織内構造(血管、壊死領域、浸潤や突起等の空間配置・形状特徴分類)、又は細胞内構造(核、小胞体等のオルガネラ)が挙げられる。
「ペイロード」とは、標的細胞又は組織に送達される分子又は材料をいう。ペイロードは特に限定されず、対象の病気の診断、治療、又は予防に用いることを意図される任意の医薬品化合物であってもよい。
例えば、目的・態様によって、当該ペイロードは、小分子化合物、ヌクレオチド(例えば、DNA、プラスミドDNA、RNA、siRNA、アンチセンスオリゴヌクレオチド、アプタマー等)、ペプチド、タンパク質(例えば、酵素)、蛍光性色素、量子ドット又はナノ粒子である。
例えば、目的・態様によって、当該ペイロードは、小分子化合物、ヌクレオチド(例えば、DNA、プラスミドDNA、RNA、siRNA、アンチセンスオリゴヌクレオチド、アプタマー等)、ペプチド、タンパク質(例えば、酵素)、蛍光性色素、量子ドット又はナノ粒子である。
「空間分布」とは、二次元又は三次元の画像における、解析又は観察対象である薬物、オブジェクト及び関連オブジェクト等の状態を座標系で表現したときの、それぞれの分布状態(座標位置、分布領域*面積、濃度をも、密度、増減、集積/拡散方位速度等の経時変化も含む。)をいう。なお、特に解析・観察対象に着目して、単に、「薬物分布」又は「オブジェクト分布」とも称する。
「統計分布」とは、上記の空間分布のうち、例えば薬物等の濃度、密度等について統計学的観点から集約した分布情報(頻度分布、平均値等の集約値等)をいう。
「選択情報」とは、関連付け情報生成部において関連付けるために選択情報入力部で入力されたデータのことである。選択情報となりうるデータは、生体試料画像、オブジェクト分布情報、薬物分布情報、及び関連付け情報である。
「生体試料画像」とは、生体試料の画像であり、生体試料内の薬物やその他の解析対象の位置が特定可能となっている必要がある。本発明においては、例えば蛍光画像を用いることができるが、実施形態によっては蛍光画像と併せて明視野画像を用いることもできる。
「オブジェクト分布情報」とは、生体試料画像に基づくオブジェクトの分布情報であり、上述した空間分布や統計分布に加えて、オブジェクトの輪郭やオブジェクト間境界も含む。取得方法は特に限定されないが、本発明の実施態様によっては、分布解析部にて取得することができる。
「薬物分布情報」とは、生体試料画像に基づく薬物の分布情報であり、分布情報とは、上述した空間分布や統計分布のことである。取得方法は特に限定されないが、本発明の実施態様によっては、分布解析部にて取得することができる。
「関連付け情報」とは、上記選択情報を関連付けた情報であり、関連付け情報生成部において生成される。特に、オブジェクト分布情報と薬物分布情報を関連付ける場合は、ユーザー操作によって設定された領域区画パラメータに従って、所定のオブジェクト(指定オブジェクト)に基づいた関連付け領域を設定し、その設定した各関連付け領域内の薬物に関する情報(例えば薬物の濃度情報)を関連付け情報として生成することができる。詳しくは「(2)関連付け情報生成部」で説明する。
≪本発明の薬物分布情報処理装置の概要≫
本発明の薬物分布情報処理装置は、少なくとも、選択情報入力部、関連付け情報生成部及び情報出力部を備え、前記選択情報入力部が、生体試料画像、オブジェクト分布情報、薬物分布情報又は関連付け情報のうちからユーザー操作により又は自動的に選択した複数のデータを選択情報として入力する工程部であり、前記関連付け情報生成部が、前記選択情報入力部で入力した複数の選択情報を、自動的に関連付けて、関連付け情報を生成する工程部であり、かつ、前記情報出力部が、前記関連付け情報を表示する工程部であることを特徴とする。
本発明の薬物分布情報処理装置は、少なくとも、選択情報入力部、関連付け情報生成部及び情報出力部を備え、前記選択情報入力部が、生体試料画像、オブジェクト分布情報、薬物分布情報又は関連付け情報のうちからユーザー操作により又は自動的に選択した複数のデータを選択情報として入力する工程部であり、前記関連付け情報生成部が、前記選択情報入力部で入力した複数の選択情報を、自動的に関連付けて、関連付け情報を生成する工程部であり、かつ、前記情報出力部が、前記関連付け情報を表示する工程部であることを特徴とする。
本発明の薬物分布情報処理装置は、選択情報入力部、関連付け情報生成部及び情報出力部は最低限必要であり、その他目的に応じてさらに情報記憶媒体又は分布解析部を備えていることが好ましい(図1参照)。
図1に示した工程部の意義は下記のとおりである。
図1に示した工程部の意義は下記のとおりである。
選択情報入力部:関連付ける複数のデータを選択情報として入力する工程部
関連付け情報生成部:複数の選択情報を関連付けて関連付け情報を生成する工程部
情報出力部:関連付け情報を表示する工程部
情報記憶媒体:関連付け情報を生成するために必要な情報や、分布解析部にて生成された情報を記憶する工程部
分布解析部:オブジェクト分布情報を生成する工程部
以下、各工程部の詳細を説明する。
関連付け情報生成部:複数の選択情報を関連付けて関連付け情報を生成する工程部
情報出力部:関連付け情報を表示する工程部
情報記憶媒体:関連付け情報を生成するために必要な情報や、分布解析部にて生成された情報を記憶する工程部
分布解析部:オブジェクト分布情報を生成する工程部
以下、各工程部の詳細を説明する。
(1)選択情報入力部
選択情報入力部とは、関連付け情報を生成するために必要な情報(以下、選択情報とも言う。)、具体的には生体試料中における解析対象に関する情報(例えば後述するオブジェクト分布情報)と、生体試料中における解析対象と特異的に結合する物質に関する情報(例えば後述する薬物分布情報)を、ユーザーの操作により選択して入力する工程部である。
選択情報入力部とは、関連付け情報を生成するために必要な情報(以下、選択情報とも言う。)、具体的には生体試料中における解析対象に関する情報(例えば後述するオブジェクト分布情報)と、生体試料中における解析対象と特異的に結合する物質に関する情報(例えば後述する薬物分布情報)を、ユーザーの操作により選択して入力する工程部である。
選択情報入力部は、例えば情報記憶媒体に予め記憶されたものより選択情報を選択して入力する。但し、選択情報入力部は、例えば分布解析部にて生成された情報を、選択情報として直接選択して入力してもよい。
関連付け情報を生成するために必要な情報(選択情報)は、生体試料中における解析対象に関する情報、及び、生体試料中における解析対象と特異的に結合する物質に関する情報であり、例えばオブジェクト分布情報及び薬物分布情報である。同一の種類のデータから複数選択することもできる。例えば、複数のオブジェクト分布情報と、一つの薬物分布情報を選択情報とすることができる。
(2)関連付け情報生成部
(2.1)関連付け情報生成部の概要
関連付け情報生成部とは、選択情報入力部で入力した複数の選択情報を、自動的に関連付けて、関連付け情報を生成する工程部である。
(2.1)関連付け情報生成部の概要
関連付け情報生成部とは、選択情報入力部で入力した複数の選択情報を、自動的に関連付けて、関連付け情報を生成する工程部である。
オブジェクト分布情報と薬物分布情報を関連付ける方法は、ユーザー操作によって設定された領域区画パラメータに従って、所定のオブジェクト(指定オブジェクト)に基づいた空間範囲(関連付け領域)を設定し、その設定した各関連付け領域内の薬物に関する情報(例えば薬物の濃度情報)を関連付け情報として生成するという方法である。
設定された関連付け領域を、領域区画パラメータに従って、更に区画し、その区画した各区画と薬物分布情報を関連付けて関連付け情報を生成することもできる。
「指定オブジェクト」とは、選択情報入力部で入力したオブジェクト分布情報に係るオブジェクトのうち、ユーザーの操作により又は所定の基準に基づいて抽出されたオブジェクトのことである。
「関連付け領域」とは、指定オブジェクトに基づいた空間範囲のことであり、後述する方法によって、領域区画パラメータによって設定される。「関連付け領域」は、「指定オブジェクト輪郭内の領域」であってもよく、「指定オブジェクト輪郭内の領域」と「指定オブジェクト輪郭外の領域」とを含めた領域であってもよい。
「オブジェクト輪郭内の領域」とは、後述の「(5.2)オブジェクト分布情報の生成」で説明する「オブジェクト領域」と同義であり、「指定オブジェクト輪郭内の領域」とは「指定オブジェクトのオブジェクト領域の内側」のことである。
「指定オブジェクト輪郭外の領域」とは「指定オブジェクトのオブジェクト領域の外側」のことである。
(2.2)領域区画パラメータ
「領域区画パラメータ」とは、指定オブジェクトに基づいた空間範囲(関連付け領域)を設定し区画するためのパラメータであり、ユーザー操作によって設定される。
「領域区画パラメータ」とは、指定オブジェクトに基づいた空間範囲(関連付け領域)を設定し区画するためのパラメータであり、ユーザー操作によって設定される。
(2.3)領域区画パラメータによる関連付け領域の設定
関連付け領域は、領域区画パラメータによって設定される。例えば、指定オブジェクトに対応する細胞などの解析対象から薬物が拡散していると思われる区間領域の外縁を「関連付け領域」として設定することができる。具体的に、「関連付け領域」は、指定オブジェクトの輪郭、指定オブジェクトとその近傍のオブジェクトとの位置関係などに基づいて、モルフォロジー変換やボロノイ境界設定、その他幾何学的な方法によって定めることができる。生体試料画像全体において関連付け領域を設定してもよい。
関連付け領域は、領域区画パラメータによって設定される。例えば、指定オブジェクトに対応する細胞などの解析対象から薬物が拡散していると思われる区間領域の外縁を「関連付け領域」として設定することができる。具体的に、「関連付け領域」は、指定オブジェクトの輪郭、指定オブジェクトとその近傍のオブジェクトとの位置関係などに基づいて、モルフォロジー変換やボロノイ境界設定、その他幾何学的な方法によって定めることができる。生体試料画像全体において関連付け領域を設定してもよい。
(2.4)領域区画パラメータによる関連付け領域の区画
設定された関連付け領域は、更に区画されてもよい。領域区画パラメータは、上記設定された関連付け領域を、指定オブジェクトの輪郭からの距離又は指定オブジェクト内の任意の点からの方位の少なくともいずれか一方を指標として区画する。
設定された関連付け領域は、更に区画されてもよい。領域区画パラメータは、上記設定された関連付け領域を、指定オブジェクトの輪郭からの距離又は指定オブジェクト内の任意の点からの方位の少なくともいずれか一方を指標として区画する。
指定オブジェクトの輪郭からの距離を指標として関連付け領域を区画する場合、各区画の距離の間隔を、例えば下記のいずれかに応じて決定するように領域区画パラメータを設定することができる(図2参照)。
・指定オブジェクトのサイズ(図2A)
例えば、指定オブジェクトのサイズが大きい場合は、オブジェクトから拡散している薬物の濃度が高い可能性が高いため、各区画の距離の間隔が広くなるよう区画する。逆に、指定オブジェクトのサイズが小さい場合は、各区画の距離の間隔が狭くなるように区画する。
例えば、指定オブジェクトのサイズが大きい場合は、オブジェクトから拡散している薬物の濃度が高い可能性が高いため、各区画の距離の間隔が広くなるよう区画する。逆に、指定オブジェクトのサイズが小さい場合は、各区画の距離の間隔が狭くなるように区画する。
・指定オブジェクトの中心からの距離(図2B)
例えば、薬物の分布速度が最初は早く、広がるに連れて遅くなる場合は、指定オブジェクトの中心からの距離が遠いほど各区画の距離の間隔を狭くするように区画することによって、各関連付け領域の面積が等価となるようにすることができる(図2B左)。
また、薬物が拡散することによって、解析対象から遠いほど単位面積当たりの薬物濃度が小さくなっていく場合は、指定オブジェクトの中心からの距離が近いほど各区画の距離の間隔が狭くなるように区画することによって、区画当たりの薬物濃度が高くなりすぎないようにすることができる(図2B右)。
例えば、薬物の分布速度が最初は早く、広がるに連れて遅くなる場合は、指定オブジェクトの中心からの距離が遠いほど各区画の距離の間隔を狭くするように区画することによって、各関連付け領域の面積が等価となるようにすることができる(図2B左)。
また、薬物が拡散することによって、解析対象から遠いほど単位面積当たりの薬物濃度が小さくなっていく場合は、指定オブジェクトの中心からの距離が近いほど各区画の距離の間隔が狭くなるように区画することによって、区画当たりの薬物濃度が高くなりすぎないようにすることができる(図2B右)。
・指定オブジェクト内の薬物濃度(図2C)
例えば、指定オブジェクト内の薬物濃度が高い場合に、遠くまで拡散する可能性があるため、各区画の距離の間隔が広くなるように区画し(図2C左)、逆に、指定オブジェクト内の薬物濃度が低い場合に、各区画の距離の間隔が狭くなるように区画する(図2C右)ことで、薬物がどの指定オブジェクトから拡散したものかの解析を容易にすることができる。
例えば、指定オブジェクト内の薬物濃度が高い場合に、遠くまで拡散する可能性があるため、各区画の距離の間隔が広くなるように区画し(図2C左)、逆に、指定オブジェクト内の薬物濃度が低い場合に、各区画の距離の間隔が狭くなるように区画する(図2C右)ことで、薬物がどの指定オブジェクトから拡散したものかの解析を容易にすることができる。
・関連付け領域内の薬物濃度:(図2D)
例えば、関連付け領域内の薬物濃度が高い場合に各区画の距離の間隔が狭くなるように区画し(図2D左)、関連付け領域内の薬物濃度が低い場合に各区画の距離の間隔が広くなるように区画する(図2D右)。
例えば、関連付け領域内の薬物濃度が高い場合に各区画の距離の間隔が狭くなるように区画し(図2D左)、関連付け領域内の薬物濃度が低い場合に各区画の距離の間隔が広くなるように区画する(図2D右)。
指定オブジェクト内の任意の点からの方位を指標として関連付け領域を区画する場合、方位の分割数を、例えば下記のいずれかに応じて決定するように領域区画パラメータを設定することで、関連付け領域を区画することができる(図3参照)。
・指定オブジェクトのサイズ(図3A)
例えば、指定オブジェクトのサイズが小さい場合に各区画のサイズが大きく(分割数が少なく)なるように区画し(図3A左)、指定オブジェクトのサイズが大きい場合に各区画のサイズが小さく(分割数が多く)なるように区画する(図3A右)。
例えば、指定オブジェクトのサイズが小さい場合に各区画のサイズが大きく(分割数が少なく)なるように区画し(図3A左)、指定オブジェクトのサイズが大きい場合に各区画のサイズが小さく(分割数が多く)なるように区画する(図3A右)。
・指定オブジェクトの中心からの距離(図3B)
例えば、指定オブジェクトの中心からの距離が近い場合に各区画のサイズが大きく(分割数が少なく)なるように区画し、指定オブジェクトの中心からの距離が遠い場合に各区画のサイズが小さく(分割数を多く)なるように区画する。
例えば、指定オブジェクトの中心からの距離が近い場合に各区画のサイズが大きく(分割数が少なく)なるように区画し、指定オブジェクトの中心からの距離が遠い場合に各区画のサイズが小さく(分割数を多く)なるように区画する。
・指定オブジェクト内の薬物濃度図3C)
例えば、指定オブジェクト内の薬物濃度が低い場合に各区画のサイズが小さく(分割数が多く)なるように区画し(図3C左)、指定オブジェクト内の薬物濃度が高い場合に各区画のサイズが大きく(分割数が少なく)なるように区画する(図3C右)。
例えば、指定オブジェクト内の薬物濃度が低い場合に各区画のサイズが小さく(分割数が多く)なるように区画し(図3C左)、指定オブジェクト内の薬物濃度が高い場合に各区画のサイズが大きく(分割数が少なく)なるように区画する(図3C右)。
・関連付け領域内の薬物濃度(図3D)
例えば、関連付け領域内の薬物濃度が低い場合に各区画のサイズが大きく(分割数が少なく)なるように区画し(図3D左)、関連付け領域内の薬物濃度が高い場合に各区画のサイズが小さく(分割数が多く)なるように区画する(図3D右)。
例えば、関連付け領域内の薬物濃度が低い場合に各区画のサイズが大きく(分割数が少なく)なるように区画し(図3D左)、関連付け領域内の薬物濃度が高い場合に各区画のサイズが小さく(分割数が多く)なるように区画する(図3D右)。
なお、「指定オブジェクト内の任意の点」は、オブジェクト領域の形状から算出される重心(幾何学重心等)や、薬物集積輝点と判断できる点(オブジェクト領域内の薬物最高濃度地点等)とすることができる。
(2.5)関連付け情報生成の例
関連付け情報生成の例として、マーカー陽性領域からの等距離間隔での平均薬物濃度ヒートマップ作成及び蛍光輝度変化グラフ作成について図4に示す。図4Aに示す選択情報から、図4Bに示す関連付け情報を作成することができる。
関連付け情報生成の例として、マーカー陽性領域からの等距離間隔での平均薬物濃度ヒートマップ作成及び蛍光輝度変化グラフ作成について図4に示す。図4Aに示す選択情報から、図4Bに示す関連付け情報を作成することができる。
(2.6)関連付け情報生成の例
関連付け情報生成の例として、指定オブジェクトに基づいた空間範囲を区画した各区画と薬物分布情報を関連付けた関連付け情報の生成について図5~8に示す。
関連付け情報生成の例として、指定オブジェクトに基づいた空間範囲を区画した各区画と薬物分布情報を関連付けた関連付け情報の生成について図5~8に示す。
図5は、指定オブジェクト輪郭外の領域を、オブジェクト輪郭からの距離で区画した各区画と薬物濃度を関連付けている。さらに各区画単位の薬物濃度を算出することで、図6のようにオブジェクト輪郭からの距離と薬物濃度の関係を解析することができる。
図7は、指定オブジェクトに基づいた空間範囲(関連付け領域)を、指定オブジェクト内の任意の点からの方位で区画した各区画と薬物濃度を関連付けている。さらに各区画単位の薬物濃度を算出することで、図8のようにオブジェクトからの任意の方位におけるオブジェクト輪郭からの距離と薬物濃度の関係を解析することができる。
このように指定オブジェクトに基づいた空間範囲を区画し、その区画した各区画と薬物濃度を関連付ける場合、複数あるオブジェクトのそれぞれでこのような関連付けを行い、全オブジェクトの濃度変化を統合して統計値を算出することもできる。
このとき、各オブジェクト領域内の薬物濃度が異なる場合には、各オブジェクト領域内の薬物濃度を基準に正規化した薬物濃度を用いて統計値を算出することが好ましい。
このとき、各オブジェクト領域内の薬物濃度が異なる場合には、各オブジェクト領域内の薬物濃度を基準に正規化した薬物濃度を用いて統計値を算出することが好ましい。
(2.7)関連付け情報生成の例
関連付け情報生成の例として、薬物拡散速度を推定するための関連付け情報生成について説明する。オブジェクト輪郭からの距離に対する薬物濃度の値を、画像内の全オブジェクトの統計値と、各オブジェクトの個々の値から、オブジェクト別にオブジェクト輪郭からの距離に対する薬物濃度の薬物濃度比を算出する(図9参照)。この算出結果から、各オブジェクトにおける薬物の拡散が相対的に速いか遅いかを推定することができる。
関連付け情報生成の例として、薬物拡散速度を推定するための関連付け情報生成について説明する。オブジェクト輪郭からの距離に対する薬物濃度の値を、画像内の全オブジェクトの統計値と、各オブジェクトの個々の値から、オブジェクト別にオブジェクト輪郭からの距離に対する薬物濃度の薬物濃度比を算出する(図9参照)。この算出結果から、各オブジェクトにおける薬物の拡散が相対的に速いか遅いかを推定することができる。
(2.8)関連付け情報生成の例
関連付け情報生成の例として、薬物拡散方位を推定するための関連付け情報生成について説明する。指定オブジェクトの輪郭からの距離及び指定オブジェクト内の任意の点からの方位で区画した各区画の薬物濃度の値から、最も濃度の高い方位を指定オブジェクトからの薬物拡散方位と推定することができる(図10参照)。また、最も遠距離までの濃度変化が低い方位を指定オブジェクトからの薬物拡散方位として推定することもできる。
関連付け情報生成の例として、薬物拡散方位を推定するための関連付け情報生成について説明する。指定オブジェクトの輪郭からの距離及び指定オブジェクト内の任意の点からの方位で区画した各区画の薬物濃度の値から、最も濃度の高い方位を指定オブジェクトからの薬物拡散方位と推定することができる(図10参照)。また、最も遠距離までの濃度変化が低い方位を指定オブジェクトからの薬物拡散方位として推定することもできる。
(2.9)関連付け情報生成の例
関連付け情報生成の例として、薬物拡散方位を推定するための関連付け情報生成について説明する。まず薬物濃度マップを一定のサイズによって区画する。区画した各区画内で、中心領域の薬物濃度と周辺領域の薬物濃度を比較することで、ラスタ上に薬物拡散方位をマッピングすることができる。このように、指定オブジェクトに基づいた空間範囲を区画する方法以外でも、薬物拡散方位を推定するための関連付け情報を生成することができる(図11参照)。
関連付け情報生成の例として、薬物拡散方位を推定するための関連付け情報生成について説明する。まず薬物濃度マップを一定のサイズによって区画する。区画した各区画内で、中心領域の薬物濃度と周辺領域の薬物濃度を比較することで、ラスタ上に薬物拡散方位をマッピングすることができる。このように、指定オブジェクトに基づいた空間範囲を区画する方法以外でも、薬物拡散方位を推定するための関連付け情報を生成することができる(図11参照)。
(3)情報出力部
(3.1)情報出力部の概要
情報出力部とは、関連付け情報を表示する工程部である。
(3.1)情報出力部の概要
情報出力部とは、関連付け情報を表示する工程部である。
情報出力部は、関連付け情報を画面に可視化する機能を有するものであれば特に限定されず、例えばディスプレイ等である。
(3.2)表示例
関連付け情報の表示の例として、図12のようにすることができる。図12は明視野生体試料画像とオブジェクト領域情報を関連付け、さらに指定オブジェクトに基づいた空間範囲を距離や方位で区画した区画と薬物分布情報を関連付けた関連付け情報を表示する場合の例である。このように、生体試料画像上にオブジェクト分布情報や薬物分布情報を重畳させて表示したり、数値を表にして表示したりすることができる。
関連付け情報の表示の例として、図12のようにすることができる。図12は明視野生体試料画像とオブジェクト領域情報を関連付け、さらに指定オブジェクトに基づいた空間範囲を距離や方位で区画した区画と薬物分布情報を関連付けた関連付け情報を表示する場合の例である。このように、生体試料画像上にオブジェクト分布情報や薬物分布情報を重畳させて表示したり、数値を表にして表示したりすることができる。
(3.3)表示例
関連付け情報の表示の例として、図13A~Dのようにすることができる。図13A~Dはオブジェクト空間配置に応じた薬物濃度ヒートマップを表示する場合の例である。図13Aは薬物濃度変化ヒートマップ及び明視野像の重畳イメージ、図13Bは薬物濃度拡散方向・拡散速度及び明視野重畳イメージ、図13Cは薬物濃度変化ヒートマップ、濃度拡散方向・拡散速度、明視野像の重畳イメージ、図13Dは薬物濃度変化ヒートマップ、濃度拡散方向(オブジェクト単位)及び明視野像の重畳イメージの例である。矢印の色や長さで速度情報を表現することができる。
関連付け情報の表示の例として、図13A~Dのようにすることができる。図13A~Dはオブジェクト空間配置に応じた薬物濃度ヒートマップを表示する場合の例である。図13Aは薬物濃度変化ヒートマップ及び明視野像の重畳イメージ、図13Bは薬物濃度拡散方向・拡散速度及び明視野重畳イメージ、図13Cは薬物濃度変化ヒートマップ、濃度拡散方向・拡散速度、明視野像の重畳イメージ、図13Dは薬物濃度変化ヒートマップ、濃度拡散方向(オブジェクト単位)及び明視野像の重畳イメージの例である。矢印の色や長さで速度情報を表現することができる。
(3.4)表示例
関連付け情報の表示の例として、図14のようにすることができる。関連付け情報をチャートやグラフごとにウィンドウを分けて表示したり画像リストを表示したりすることができる。
関連付け情報の表示の例として、図14のようにすることができる。関連付け情報をチャートやグラフごとにウィンドウを分けて表示したり画像リストを表示したりすることができる。
(4)情報記憶媒体
情報記憶媒体は、情報を記憶する機能を有するものであれば特に限定されず、例えばハードディスクドライブ(Hard Disk Drive:HDD)、ソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)、コンパクトディスク(Conpact Disk:CD)、デジタルバーサタイルディスク(Digital Versatile Disc:DVD)、ブルーレイディスク(Blue-ray Disc:BD)、フレキシブルディスク(Flexible Disk:FD)、フラッシュメモリー、クラウドストレージ等である。
情報記憶媒体は、情報を記憶する機能を有するものであれば特に限定されず、例えばハードディスクドライブ(Hard Disk Drive:HDD)、ソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)、コンパクトディスク(Conpact Disk:CD)、デジタルバーサタイルディスク(Digital Versatile Disc:DVD)、ブルーレイディスク(Blue-ray Disc:BD)、フレキシブルディスク(Flexible Disk:FD)、フラッシュメモリー、クラウドストレージ等である。
情報記憶媒体は、例えば、関連付け情報を生成するために必要な情報や、分布解析部にて生成された情報を記憶する。
(5)分布解析部
(5.1)分布解析部の概要
分布解析部とは、生体試料画像における解析対象を含む領域をオブジェクトとして抽出し、生体試料画像におけるオブジェクトの分布情報を生成する工程部である。
オブジェクトの分布情報は、ユーザー操作によって設定された解析パラメータに従って、生成される。
(5.1)分布解析部の概要
分布解析部とは、生体試料画像における解析対象を含む領域をオブジェクトとして抽出し、生体試料画像におけるオブジェクトの分布情報を生成する工程部である。
オブジェクトの分布情報は、ユーザー操作によって設定された解析パラメータに従って、生成される。
また、分布解析部は、オブジェクトの分布情報と同様に薬物分布情報を解析する機能を有していてもよい。
分布解析部にて生成された情報は、情報記憶媒体に一旦記憶させてもよく、選択情報入力部に入力してもよい。なお、関連付け情報を生成するために必要な情報が全て情報記憶媒体に予め記憶されている場合は、分布解析部を省略してもよい。
解析パラメータとは、薬物分布情報及びオブジェクト分布情報の生成が自動的にされるようにユーザー操作によって設定されたパラメータである。
(5.2)オブジェクト分布情報の生成
オブジェクト分布情報は、オブジェクト領域の情報を基に、区画単位特徴量を算出することにより生成することができる。例えば、生体試料画像におけるオブジェクト領域の空間分布をオブジェクト分布情報として生成することができる。
オブジェクト分布情報は、オブジェクト領域の情報を基に、区画単位特徴量を算出することにより生成することができる。例えば、生体試料画像におけるオブジェクト領域の空間分布をオブジェクト分布情報として生成することができる。
オブジェクト領域とは、生体試料画像からオブジェクトの輪郭を明確にして抽出された領域のことである。
オブジェクト領域の抽出方法としては、例えば生体試料中の特定の物質、細胞核などの細胞内構造、特定の細胞、特定の細胞群などの組織内構造などの解析対象を色素により標識した染色画像に対し、色素の色ベクトルを用いた色分解又は閾値処理により、染色画像における解析対象を含む解析対象領域をオブジェクト領域として抽出することができる。色素としては、前述した解析対象を標識できるものであれば、特に限定されるものではない。例えば、ヘマトキシリン、DAPIなど細胞形態染色に一般的に使われるものや、DABなど免疫染色に一般的に使われるものを使うことができる。
また、前述した染色画像に対し、色素の色ベクトルを用いた色分解又は閾値処理により抽出された解析対象のうち、所定の基準(例えば解析対象の形状、大きさなど)を満たしたもの、又はユーザーの操作により指定されたものを更に抽出してオブジェクト領域としても良い。
また、抽出された解析対象領域に特異的に発現するバイオマーカーの発現量に基づき、当該発現量が所定の閾値以上のものを更に選別してオブジェクト領域としてを抽出することもできる。
また、ユーザーが目視により生体試料画像から解析対象を含む解析対象領域の輪郭をオブジェクト領域の輪郭として指定するように、ユーザーの操作によりオブジェクト領域を抽出することもできる。
(5.3)オブジェクト領域情報抽出及びオブジェクト分布情報生成を自動的に行う機能
また、ルールベースに従って又は機械学習によって生成された学習モデルに従ってオブジェクト領域を自動的に抽出し、さらにオブジェクト分布情報を自動的に生成することもできる。
また、ルールベースに従って又は機械学習によって生成された学習モデルに従ってオブジェクト領域を自動的に抽出し、さらにオブジェクト分布情報を自動的に生成することもできる。
ルールベースとは、ユーザーが予め設定したプログラムであり、例えばオブジェクトの輪郭を画素値(輝度の高低、色の濃淡など)やその変化度(周波数)、テクスチャ情報に基づいてオブジェクト領域情報を抽出するように設定されたプログラムである。
自動的にオブジェクト領域情報を入力する学習済みモデルを生成する機械学習は、例えば、人手または別法(例えば解析対象が染色された画像から抽出されたオブジェクトの輪郭)によりオブジェクト領域情報が既に抽出された画像を正解画像として用い、SVMやベイズ分類器、CNNなどの手法により学習させた学習済みモデルを使用してオブジェクト領域情報を抽出して入力してもよい。
(5.4)薬物分布情報の生成
「薬物分布情報」は、薬物の空間分布解析、統計分布解析、及び比較解析などによって生成することができる。
「薬物分布情報」は、薬物の空間分布解析、統計分布解析、及び比較解析などによって生成することができる。
「空間分布解析」とは、薬物種・薬物濃度のマップ化や、閾値処理による薬物分布領域の規定などのことである。解析した空間分布を用いて、薬物分布を前述の方法で抽出したオブジェクトと関連付けることができる。また、規定した薬物分布領域はオブジェクトのように扱うこともできる。
「統計分布解析」とは、薬物濃度の頻度分布(ヒストグラム)や、オブジェクトに関連付けた薬物の薬物量総和、濃度平均値、濃度代表値、濃度最頻値、薬物分布領域面積、オブジェクト領域に対する薬物分布領域密度、薬効空間面積率、及び毒性空間面積率などの統計分布を解析することである。これらの統計分布解析結果から均一性評価などを行うことができる。
「比較解析」とは、空間分布や統計分布の解析結果を比較することである。比較する対象は、例えば種類の異なる薬物などである。ここで、「異なる薬物」とは、例えば抗体医薬複合体とペイロードである。
比較する項目は、上述した空間分布解析の結果(薬物種・薬物濃度のマップ、薬物分布領域など)又は統計分布解析の結果(オブジェクトに関連付けた薬物の薬物量総和、濃度平均値、濃度代表値、濃度最頻値、薬物分布領域面積、オブジェクト領域に対する薬物分布領域密度、薬効空間面積率及び毒性空間面積率など)などである。
また、比較解析として、異なる生体試料画像について解析した空間分布や統計分布を比較することもできる。
また、比較解析として、異なる生体試料画像について解析した空間分布や統計分布を比較することもできる。
<統計分布解析例(1)>
統計分布解析の例として、濃度閾値処理による薬効空間又は毒性空間面積率の解析について記載する。まず、薬理判定の基準となる濃度で閾値処理を行う。この際、一定面積以下の領域をノイズとして除外し、空間スムーシングを行ってもよい。閾値処理後、薬効空間面積率及び毒性空間面積率を解析し、薬効又は毒性を評価することができる。また、薬効空間のバラつきから、薬効を評価することもできる。
統計分布解析の例として、濃度閾値処理による薬効空間又は毒性空間面積率の解析について記載する。まず、薬理判定の基準となる濃度で閾値処理を行う。この際、一定面積以下の領域をノイズとして除外し、空間スムーシングを行ってもよい。閾値処理後、薬効空間面積率及び毒性空間面積率を解析し、薬効又は毒性を評価することができる。また、薬効空間のバラつきから、薬効を評価することもできる。
<統計分布解析例(2)>
統計分布解析の例として、ヒストグラムによる薬物濃度の均一性評価について記載する。まず、濃度最頻値を基準として既定の頻度割合(95[%]など)を満たす薬物濃度幅を薬物濃度分布バラつき性能とし、基礎評価(至適濃度範囲内であるかなど)を行う。この評価により、最頻値が複数となるような薬物は不均一な分布特性を持ち、薬効安定性が低いと判断することができる。
統計分布解析の例として、ヒストグラムによる薬物濃度の均一性評価について記載する。まず、濃度最頻値を基準として既定の頻度割合(95[%]など)を満たす薬物濃度幅を薬物濃度分布バラつき性能とし、基礎評価(至適濃度範囲内であるかなど)を行う。この評価により、最頻値が複数となるような薬物は不均一な分布特性を持ち、薬効安定性が低いと判断することができる。
≪本発明の薬物分布情報処理方法の概要≫
本発明の薬物分布情報処理方法は、生体試料に含まれる薬物の存在又は量を示す生体試料画像に基づく薬物分布に関する情報を表示する薬物分布情報処理方法であって、本発明の薬物分布情報処理装置が備えている各部において実施する工程を含んで構成されることを特徴とする。
本発明の薬物分布情報処理方法は、生体試料に含まれる薬物の存在又は量を示す生体試料画像に基づく薬物分布に関する情報を表示する薬物分布情報処理方法であって、本発明の薬物分布情報処理装置が備えている各部において実施する工程を含んで構成されることを特徴とする。
≪本発明の情報処理プログラムの概要≫
本発明の情報処理プログラムは、生体試料に含まれる薬物の存在又は量を示す生体試料画像に基づく薬物分布情報に関する情報処理プログラムであって、本発明の薬物分布情報処理装置が備えている各部において実施する工程をコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明の情報処理プログラムは、生体試料に含まれる薬物の存在又は量を示す生体試料画像に基づく薬物分布情報に関する情報処理プログラムであって、本発明の薬物分布情報処理装置が備えている各部において実施する工程をコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明は、生体試料画像に基づく薬物分布情報に関する解析の途中結果や要約前の数値等の複数のデータを関連付けて可視化することを可能にする薬物分布情報処理装置、薬物分布情報処理方法及び情報処理プログラムに利用することができる。
Claims (17)
- 生体試料に含まれる薬物の存在又は量を示す生体試料画像に基づく薬物分布情報処理装置であって、
少なくとも、選択情報入力部、関連付け情報生成部及び情報出力部を備え、
前記選択情報入力部が、前記生体試料画像における解析対象と関連付けられたオブジェクトの分布情報及び前記生体試料画像における前記薬物の存在又は量の分布情報を選択情報として入力する工程部であり、
前記関連付け情報生成部が、前記選択情報入力部で入力した前記選択情報に基づいて、前記オブジェクトの分布情報と前記薬物の存在又は量とが関連付けられた関連付け情報を生成する工程部であり、かつ、
前記情報出力部が、前記関連付け情報を表示する工程部であることを特徴とする薬物分布情報処理装置。 - 前記生体試料画像における前記解析対象を含む領域をオブジェクトとして抽出し、前記生体試料画像における前記オブジェクトの分布情報を生成する工程部である分布解析部を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の薬物分布情報処理装置。
- 前記オブジェクトの分布情報、又は前記薬物の存在又は量の分布情報を予め記憶する工程部である情報記憶媒体を更に備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の薬物分布情報処理装置。
- 前記関連付け情報生成部におけるオブジェクト分布情報と薬物分布情報を関連付ける方法が、ユーザー操作によって設定された領域区画パラメータに従って、指定オブジェクトに基づいた空間範囲を区画し、その区画した各区画と薬物分布情報を関連付けるという方法であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の薬物分布情報処理装置。
- 前記領域区画パラメータが、指定オブジェクトに基づいた空間範囲を指定オブジェクトの輪郭からの距離又は指定オブジェクト内の任意の点からの方位の少なくともいずれか一方を指標として区画するように設定されていることを特徴とする請求項4に記載の薬物分布情報処理装置。
- 前記領域区画パラメータが、指定オブジェクトに基づいた空間範囲を、指定オブジェクトの輪郭からの距離を指標として区画するように設定されており、かつ、前記距離の間隔を、前記指定オブジェクトのサイズに応じて決定するように設定されていることを特徴とする請求項5に記載の薬物分布情報処理装置。
- 前記領域区画パラメータが、指定オブジェクトに基づいた空間範囲を、指定オブジェクトの輪郭からの距離を指標として区画するように設定されており、かつ、前記距離の間隔を、前記指定オブジェクトの中心からの距離に応じて決定するように設定されていることを特徴とする請求項5に記載の薬物分布情報処理装置。
- 前記領域区画パラメータが、指定オブジェクトに基づいた空間範囲を、指定オブジェクトの輪郭からの距離を指標として区画するように設定されており、かつ、前記距離の間隔を、前記指定オブジェクト内の薬物濃度に応じて決定するように設定されていることを特徴とする請求項5に記載の薬物分布情報処理装置。
- 前記領域区画パラメータが、指定オブジェクトに基づいた空間範囲を、指定オブジェクトの輪郭からの距離を指標として区画するように設定されており、かつ、前記距離の間隔を、指定オブジェクトに基づいた空間範囲内の薬物濃度に応じて決定するように設定されていることを特徴とする請求項5に記載の薬物分布情報処理装置。
- 前記領域区画パラメータが、指定オブジェクトに基づいた空間範囲を、指定オブジェクト内の任意の点からの方位を指標として区画するように設定されており、かつ、前記方位の分割数を、前記指定オブジェクトのサイズに応じて決定するように設定されていることを特徴とする請求項5に記載の薬物分布情報処理装置。
- 前記領域区画パラメータが、指定オブジェクトに基づいた空間範囲を、指定オブジェクト内の任意の点からの方位を指標として区画するように設定されており、かつ、前記方位の分割数を、前記指定オブジェクトの中心からの距離に応じて決定するように設定されていることを特徴とする請求項5に記載の薬物分布情報処理装置。
- 前記領域区画パラメータが、指定オブジェクトに基づいた空間範囲を、指定オブジェクト内の任意の点からの方位を指標として区画するように設定されており、かつ、前記方位の分割数を、前記指定オブジェクト内の薬物濃度に応じて決定するように設定されていることを特徴とする請求項5に記載の薬物分布情報処理装置。
- 前記領域区画パラメータが、指定オブジェクトに基づいた空間範囲を、指定オブジェクト内の任意の点からの方位を指標として区画するように設定されており、かつ、前記方位の分割数を、指定オブジェクトに基づいた空間範囲内の薬物濃度に応じて決定するように設定されていることを特徴とする請求項5に記載の薬物分布情報処理装置。
- 前記選択情報入力部が、ユーザー操作による領域指定によって抽出されたオブジェクト分布情報を選択情報として入力することができる機能を有することを特徴とする請求項1から請求項13までのいずれか一項に記載の薬物分布情報処理装置。
- 前記分布解析部が、ルールベースに従って又は機械学習によって生成された学習モデルに従ってオブジェクト領域情報抽出及びオブジェクト分布情報生成を自動的に行う機能を有することを特徴とする請求項1から請求項14までのいずれか一項に記載の薬物分布情報処理装置。
- 生体試料に含まれる薬物の存在又は量を示す生体試料画像に基づく薬物分布情報処理方法であって、
請求項1から請求項15までのいずれか一項に記載の薬物分布情報処理装置が備えている各部において実施する工程を含んで構成されることを特徴とする薬物分布情報処理方法。 - 生体試料に含まれる薬物の存在又は量を示す生体試料画像に基づく薬物分布情報処理プログラムであって、
請求項1から請求項15までのいずれか一項に記載の薬物分布情報処理装置が備えている各部において実施する工程をコンピュータに実行させることを特徴とする薬物分布情報処理プログラム。
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