WO2022038983A1 - 燃料盗難検出方法及び燃料盗難検出装置 - Google Patents

燃料盗難検出方法及び燃料盗難検出装置 Download PDF

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  • a fuel theft detection device that detects vehicle fuel theft.
  • the remaining amount sensor that detects the remaining amount of the fuel at the first predetermined time, and the remaining amount sensor.
  • An average value calculation unit that sequentially calculates the average value of the remaining amount detected this time and the remaining amount detected up to a predetermined number of times. When the difference between the average value calculated this time and the average value calculated last time is larger than the predetermined value, the average value calculated last time is sequentially modified so that the difference becomes the predetermined value. And the correction part to do
  • a difference calculation unit that sequentially calculates the difference obtained by subtracting the corrected average value calculated last time from the corrected average value calculated this time.
  • An integration unit that sequentially calculates the integrated value of the difference calculated this time and the difference calculated up to a certain period of time ago.
  • a theft detection unit that detects the theft of the fuel based on the integrated value is provided. Must be a fuel theft detector.

Abstract

燃料計(10)が、100ms毎に残量センサ(11)を用いて燃料の残量を検出し、今回検出された残量と、所定回数前までに検出された残量と、の平均値を順次、算出する。また、燃料計(10)が、今回算出された平均値と、前回算出された平均値と、の差分が所定値より大きい場合、差分が所定値となるように、前回算出された平均値を順次、修正する。サーバ装置(40)が、修正後の今回算出された平均値から修正後の前回算出された修正後の平均値を差し引いた差分を順次、算出し、今回算出された差分と、一定期間(t-s)前までに算出された差分と、の積算値を順次、算出する。サーバ装置(40)が、積算値に基づいて燃料の盗難を検出する。

Description

燃料盗難検出方法及び燃料盗難検出装置
 本発明は、燃料盗難検出方法及び燃料盗難検出装置、に関する。
 近年、車両から燃料を抜き取る燃料盗難が起きている。そこで、残量センサにより検出される燃料の残量の量的変化が異常である場合に、盗難発生を検出する盗難防止装置が提案されている(特許文献1、2)。
日本国特開2004-175318号公報 日本国特開2018-28860号公報
 ところで、盗難者のほとんどがドライバであり、主に下記の手口Tr1、手口Tr2により盗難が行われている。手口Tr1は、燃料タンクの給油口にポンプを差し込み、直接燃料を盗難する方法である。手口Tr2は、エンジンで未燃焼だった燃料はリターンパイプを経由して燃料タンクに戻るが、そのリターンパイプをバイパスして燃料を盗難する方法である。
 上述した残量センサは、タンク内の液面の揺れなどにより検出値が大きく変動してしまうため、正確な残量を検出することができない。このため、従来の盗難防止装置では、手口Tr1のように燃料が一気に抜き取られる盗難については検出することができる。しかしながら、従来の盗難防止装置では、手口Tr2のように燃料がゆっくりと抜き取られる盗難については、燃料の減少が走行による燃料消費なのか、盗難によるものなのか、判別するのが困難であった。
 本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、精度よく盗難を検出することができる燃料盗難検出方法及び燃料盗難検出装置を提供することにある。
 前述した目的を達成するために、本発明に係る燃料盗難検出方法及び燃料盗難検出装置は、下記[1]~[4]を特徴としている。
[1]
 車両の燃料盗難を検出する燃料盗難検出方法であって、
 所定時間毎に残量センサを用いて前記燃料の残量を検出する工程と、
 今回検出された前記残量と、所定回数前までに検出された前記残量と、の平均値を順次、算出する工程と、
 今回算出された前記平均値と、前回算出された前記平均値と、の差分が所定値より大きい場合、前記差分が前記所定値となるように、前記前回算出された前記平均値を順次、修正する工程と、
 修正後の前記今回算出された前記平均値から修正後の前記前回算出された修正後の前記平均値を差し引いた差分を順次、算出する工程と、
 今回算出された前記差分と、一定期間前までに算出された前記差分と、の積算値を順次、算出する工程と、
 前記積算値に基づいて前記燃料の盗難を検出する工程と、を含む
 燃料盗難検出方法であること。
[2]
 [1]に記載の燃料盗難検出方法であって、
 前記燃料の盗難を検出する工程において、前記積算値がマイナスの場合、前記燃料の盗難を検出する、
 燃料盗難検出方法であること。
[3]
 [1]又は[2]に記載の燃料盗難検出方法であって、
 前記一定期間は、前記車両の状況に応じて変更される、
 燃料盗難検出方法であること。
[4]
 車両の燃料盗難を検出する燃料盗難検出装置であって、
 第1所定時間毎に前記燃料の残量を検出する残量センサと、
 今回検出された前記残量と、所定回数前までに検出された前記残量と、の平均値を順次、算出する平均値算出部と、
 今回算出された前記平均値と、前回算出された前記平均値と、の差分が所定値より大きい場合、前記差分が前記所定値となるように、前記前回算出された前記平均値を順次、修正する修正部と、
 修正後の前記今回算出された前記平均値から修正後の前記前回算出された修正後の前記平均値を差し引いた差分を順次、算出する差分算出部と、
 今回算出された前記差分と、一定期間前までに算出された前記差分と、の積算値を順次、算出する積算部と、
 前記積算値に基づいて前記燃料の盗難を検出する盗難検出部と、を備えた、
 燃料盗難検出装置であること。
 上記[1]、[2]及び[4]の構成の燃料盗難検出方法及び燃料盗難検出装置によれば、燃料を一気に抜き取る盗難も、燃料をゆっくり抜き取る盗難も精度よく検出することができる。
 上記[3]の構成燃料盗難検出方法によれば、より一層精度よく、盗難を検出することができる。
 本発明によれば、精度よく盗難を検出することができる燃料盗難検出方法及び燃料盗難検出装置を提供することができる。
 以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、本発明の燃料盗難検出方法を実施した燃料盗難検出装置としての運行管理システムの一例を示す図である。 図2は、図1に示す燃料計及びデジタルタコグラフの構成を示すブロック図である。 図3は、図1に示す事務所用端末の構成を示すブロック図である。 図4は、図1に示すサーバ装置の構成を示すブロック図である。 図5は、図1に示す運行管理システムの動作を説明するためのフローチャートである。 図6は、図5に示す初期残量表示処理について説明するための表である。 図7は、図5に示す平均値算出処理について説明するための表である。 図8は、図5に示す平均値修正処理、差引き値算出処理について説明するための表である。 図9は、図5に示す平均値修正処理前の残量(%)の平均値と、平均値修正処理後の残量(%)の平均値と、を示すタイムチャートである。 図10は、図5に示す積算処理について説明するための差引き値のタイムチャートである。 図11は、本実施形態の効果を確認するための表である。
 本発明に関する具体的な実施形態について、各図を参照しながら以下に説明する。本発明の燃料盗難検出方法を実施した燃料盗難検出装置は、燃料盗難の疑いがある場合に車両Vの管理者にその旨を通報する運行管理システム1に適用される。
 運行管理システム1は、図1に示すように、トラックやバスなどの車両Vに搭載される燃料計10及び運行記録装置20(以下、デジタルタコグラフ20)と、事務所用端末30と、これらデジタルタコグラフ20及び事務所用端末30とインターネット通信網2を介して通信可能なサーバ装置40と、を備えている。
 事務所用端末30は、プログラムに従って動作するコンピュータを内蔵したPC、タブレット、スマートフォンなどから構成され、車両Vの運行状況を管理する。
 デジタルタコグラフ20は、車両Vに搭載され、出入庫時刻、走行距離、走行時間、走行速度、速度オーバー、エンジン回転数オーバー、急発進、急加速、急減速、燃料残量等の運行データを記録する。デジタルタコグラフ20は、図2に示すように、制御部21と、記録部22と、カードI/F23と、操作部24と、入力I/F25と、通信部26と、を有している。
 制御部21は、例えばRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などのメモリを備えたCPU(Central Processing Unit)で構成され、デジタルタコグラフ20全体の制御を司る。
 記録部22は、運行データや映像等のデータを記録する。カードI/F23には、ドライバが所有するメモリカード3が挿抜自在に接続される。メモリカード3にはドライバIDが記録されている。制御部21は、カードI/F23に接続されたメモリカード3に記録されたドライバIDを読み取る。
 操作部24は、ドライバによって操作される出庫ボタン、入庫ボタン等から構成されている。入力I/F25は、速度センサ(図示せず)、エンジン回転数センサ(図示せず)などの各種センサや、燃料計10に接続される。燃料計10は、燃料タンクtk内に貯留する燃料の残量を検出して表示するものであり、残量センサ11と、燃料メータ12と、から構成される。
 残量センサ11には、フェーエルセンダユニットが用いられる。フェーエルセンダユニットでは、液面の高さに応じて上下するフロートによって印刷抵抗の抵抗値が変化する。残量センサ11は、この印刷抵抗に応じて変化する電圧を検出電圧として出力する。フェーエルセンダユニットとしては、上記フロート式や、リニア式のものなど、公知のユニットにより構成されている。燃料メータ12は、RAM、ROMなどのメモリを備えたCPUから構成される制御部12Aを有し、残量センサ11から出力される検出電圧を読み取り、目盛りに対して指針を変化させることで燃料の残量を表示する。通信部26は、インターネット通信網2に接続するための回路やアンテナ等から構成されている。
 事務所用端末30は、図3に示すように、制御部31と、通信部32と、表示部33と、カードI/F34と、操作部35と、外部I/F36と、を有する。
 制御部31は、例えばRAMやROMなどのメモリを備えたCPUで構成され、事務所用端末30全体の制御を司る。通信部32は、インターネット通信網2に接続するための回路やアンテナ等から構成されている。表示部33は、運行管理画面等を表示する。カードI/F34には、メモリカード3が挿抜自在に装着される。カードI/F34は、メモリカード3にドライバIDを書き込む。
 操作部35は、キーボードやマウス等を有し、管理者の操作を受け付ける。外部I/F36には、外部記憶装置(ストレージメモリ)が接続される。外部記憶装置には、ドライバIDや運行データ等を記録する。
 サーバ装置40は、図4に示すように、制御部41と、通信部42と、データベース43(以下、DB43)と、を有している。制御部41は、例えばRAM、ROMなどのメモリを備えたCPUで構成され、サーバ装置40全体の制御を司る。通信部42は、インターネット通信網2に接続するための回路などで構成されている。DB43は、デジタルタコグラフ20から送信される運行データなどが格納される。
 次に、上記構成を有する運行管理システム1の動作ついて図5を参照して説明する。燃料メータ12の制御部12A(以下、単に「燃料メータ12」と略記)は、車両Vのイグニッション(IG)がオンすると、100ms(所定時間)毎に残量センサ11の出力電圧を取得する(S1)。これにより、燃料メータ12は、残量センサ11を用いて100ms毎に燃料の残量を検出する。
 次に、燃料メータ12は、初期残量表示処理を行う(S2)。初期残量表示処理において、燃料メータ12は、車両VのIGオン直後から4回分の出力電圧の平均値を算出して、算出した出力電圧の平均値を残量(%)(=満タン量(L)に対する残量(L)の割合)に変換して表示する。具体的には、燃料メータ12は、図6に示すように、例えば9時49分17.00秒にIGオンされたとすると、9時49分17.000秒、9時49分17.100秒、9時49分17.200秒、9時49分17.300秒に取り込んだ4個の出力電圧の平均値を残量(%)に変換して、初期残量として表示する。
 次に、燃料メータ12は、平均値算出部として機能し、今回検出された出力電圧と31回前までに検出された出力電圧と(=計32回分の出力電圧)、の平均値を順次、算出し、残量(%)の平均値に変換する平均値算出処理を行う(S3)。具体的には、燃料メータ12は、図7に示すように、9時49分17.200秒~9時49分20.400秒間(=3.2秒)に取り込んだ32個の出力電圧の平均値を、9時49分20.400秒現在の出力電圧の平均値として算出する。さらに、燃料メータ12は、算出した9時49分20.400秒現在の出力電圧の平均値を残量(%)の平均値に変換する。次に、燃料メータ12は、9時49分17.300秒~9時49分20.500秒間に取り込んだ32個の出力電圧の平均値を9時49分20.500秒現在の出力電圧とし算出する。さらに、燃料メータ12は、算出した9時49分20.500秒現在の出力電圧の平均値を残量(%)の平均値に変換し、これを順次繰り返す。
 次に、燃料メータ12は、修正部として機能し、S3で100ms毎に算出される残量(%)の平均値の変動がさらに抑制されるように修正する平均値修正処理を行う(S4)。S4において、燃料メータ12は、今回算出された残量(%)の平均値と、前回算出された残量(%)の平均値と、の差分が例えば0.3(%)(=所定値)より大きい場合、平均値の差分が0.3(%)となるように前回算出された平均値を修正する。例えば、図8に示すように、9時50分00.100秒~9時50分00.500秒の残量(%)の平均値A1~A4が、88.5%、88.4%、88.6%、88.2%、88.8%である場合について説明する。
 差分|A1´-A2|は0.1%となり0.3%より小さい。この場合、燃料メータ12は、前回の平均値A2については修正せず、修正後の平均値A2´と修正前の平均値A2とは同じになる。差分|A2´-A3|は0.2%となり0.3%より小さい。この場合も、燃料メータ12は、前回の平均値A3については修正せず、修正後の平均値A3´と修正前の平均値A3とは同じになる。差分|A3´-A4|は0.4%となり0.3%より大きい。この場合、燃料メータ12は、前回の平均値A4=88.2%を平均値A4´=A3´-0.3%=88.3%に修正する。差分|A4´-A5|は0.5%となり0.3%より大きい。この場合、燃料メータ12は、前回の平均値A5=88.8%を平均値A5´=A4´+0.3%=88.6%に修正する。
 これにより、図9に示すように、100ms毎に算出される残量(%)の平均値の変化量を±0.3%以下に抑えることができる。図9の一点鎖線は、修正前の残量(%)の平均値を示している。一点鎖線に示されるように、修正前の残量(%)は液面の揺れにより大きく増減している。図9中の実線は修正後の残量(%)の平均値を示す。実線に示されるように、修正後の残量(%)は、液面の揺れによる影響を極力抑えることができる。燃料メータ12は、これをメータ指示値として表示する。
 燃料計10は、この100ms毎に算出される修正後の残量(%)の平均値をデジタルタコグラフ20に出力する(S5)。修正後の残量(%)は、後述するようにデジタルタコグラフ20を経由してサーバ装置40に送信される。デジタルタコグラフ20は、出庫ボタンが押されると、定期的にセンサからの検出値を取り込み、運行データを収集する。また、デジタルタコグラフ20は、定期的に収集した運行データと共に、燃料メータ12から入力された修正後の残量(%)の平均値(メータ指示値)をサーバ装置40に送信する。デジタルタコグラフ20は、これら運行データ及び修正後の残量(%)の平均値に、車両IDと、メモリカード3に記録されたドライバIDと、を付与してサーバ装置40に送信する。修正後の残量(%)の平均値は100ms毎に入力されるが、入力される毎に送信する必要はなく、デジタルタコグラフ20は、所定期間に入力されたメータ指示値をまとめて送信する。
 サーバ装置40は、差分算出部として機能し、修正後の残量(%)の平均値を受信すると(S6)、修正後の今回の残量(%)の平均値から修正後の前回の残量(%)の平均値を差し引いた差分を算出する差分算出処理を行う(S7)。例えば、図8に示すように、9時50分0.100秒~9時50分00.500秒間の修正後の残量(%)の平均値が、88.5%、88.4%、88.6%、88.3%、88.6%である場合、差分としては-0.1%、+0.2%、-0.3%、+0.3%が算出される。
 その後、サーバ装置40は、積算部として機能し、図10に示すように、今回の差分と一定期間(t-s)前までに算出された差分との積算値を算出する積算処理を行う(S8)。その後、サーバ装置40は、盗難検出部として機能し、算出される差分の積算値に基づいて燃料盗難の検出を行う(S9)。S9においては、サーバ装置40は、差分の積算値がマイナスであれば燃料盗難を検出する。
 サーバ装置40は、燃料盗難を検出すると(S10でY)、修正後の残量(%)の平均値に付与された、車両ID、ドライバIDを燃料盗難があった車両、そのとき乗車していたドライバとしてDB42に記録して登録する(S11)。サーバ装置40は、燃料盗難を検出しなければ(S10でN)、燃料盗難を登録することなく処理を終了する。
 管理者の操作により、事務所用端末30は、サーバ装置40にアクセスしてログインする(S12)。その後、管理者の操作により、事務所用端末30は、サーバ装置40に対して燃料盗難結果の要求を送信する(S13)。サーバ装置40は、燃料盗難結果を受信すると事務所用端末30に紐づけられた車両ID、ドライバIDの燃料盗難登録をDB43から読み出し、読み出した結果を燃料盗難結果として事務所用端末30に送信する。事務所用端末30は、盗難登録結果を受信すると(S14)、盗難登録結果を表示して(S15)、処理を終了する。これにより、管理者にどの車両Vで燃料盗難が発生し、そのときどのドライバが乗っていたかを報知することができる。
 上述した実施形態によれば、一定期間(t-s)内における差分の積算値に基づいて燃料盗難を検出している。これにより、燃料を一気に抜き取る盗難も、燃料をゆっくり抜き取る盗難も精度よく検出することができる。
 次に、本発明者らは、図11に示すように状況Su1~状況Su8それぞれにおいて、車両Vに実際に搭載された燃料計10の出力電圧に基づいて、上述した手順で一定期間(t-s)内における差分の積算値を算出して、本実施形態の効果を確認した。一定期間(t-s)については、1分~8分の間で変動させている。また、状況Su1~Su7は、IGがオンで停車中である。状況Su8は、IGがオンで走行中である。
 また、状況Su1~状況Su3は、燃料の盗難が行われておらず、エンジン回転数がそれぞれ600(RPM)、1000(RPM)、2000(RPM)と異なる。状況Su4~S6、S8は、リターンパイプをバイパスした盗難(燃料をゆっくり抜き取る盗難)が行われる。なお、リターンパイプをバイパスした盗難は、30分かけて20(L)の燃料が抜き取られる。また、状況Su4~Su6は、エンジン回転数がそれぞれ600(RPM)、1000(RPM)、2000(RPM)と異なる。状況Su7は、給油ポンプを用いた盗難(燃料を一気に抜き取る盗難)が行われ、エンジン回転数は600(RPM)である。燃料ポンプを用いた盗難は、6分かけて20(L)が抜き取られている。
 同図から明らかなように、盗難が発生していない状況Su1~Su3では、一定期間(t-s)の値に関係なく、上記積算値が常にプラスとなり、マイナスになることはない。このことから、積算値がマイナスになった場合、燃料盗難を検出する本実施形態によれば、盗難が発生しない状況Su1~Su3で、燃料盗難を誤検出する可能性が極めて低いことが明らかである。
 次に、リターンパイプをバイパスした盗難が発生した状況Su4~Su6について検討する。エンジン回転数が小さい(振動が大きい、液面変動が大きい)状況Su4は、一定期間(t-s)を1分~4分に設定すると、積算値は常にマイナスにならず、プラスになる場合もある。一方、状況Su4は、一定期間(t-s)を5分以上に設定すると、積算値を常にマイナスにすることができる。状況Su4よりエンジン回転数が大きい状況Su5は、一定期間(t-s)を1分~2分に設定すると、積算値は常にマイナスにならず、プラスになる場合もある。一方、状況Su5は、一定期間(t-s)を3分以上に設定すると、積算値を常にマイナスにすることができる。エンジン回転数が大きい(振動が小さい、液面変動が小さい)状況Su5は、一定期間(t-s)を1分に設定すると、積算値は常にマイナスにならず、プラスになる場合もある。一方、状況Su5は、一定期間(t-s)を2分以上に設定すると、積算値を常にマイナスにすることができる。
 このことから、積算値がマイナスになった場合、燃料盗難を検出する本実施形態によれば、リターンパイプをバイパスした盗難が発生した状況Su4~Su6で、精度よく盗難を検出できることが明らかである。特に、一定期間(t-s)を5分以上に設定すれば、迅速にかつ精度よくリターンパイプをバイパスした盗難を検出できることが分かった。
 次に、燃料ポンプを用いた盗難が発生した状況Su7について検討する。状況Su7は、一定期間(t-s)を1分以上に設定すると、積算値を常にマイナスにすることができる。このことから、本実施形態によれば、燃料ポンプを用いた盗難が発生した状況Su7で、精度よく盗難を検出できることが明らかとなった。
 次に、走行中にリターンパイプをバイパスした盗難が発生した状況Su8について検討する。状況Su8は、一定期間(t-s)を1分~5分に設定すると、積算値は常にマイナスにならず、プラスになる場合もある。一方、状況Su8は、一定期間(t-s)を6分以上に設定すると、積算値を常にマイナスにすることができる。このことから、本実施形態によれば、走行中であってもリターンパイプをバイパスによる盗難が発生した状況Su8で、精度よく盗難を検出することができることが明らかである。特に、一定期間(t-s)を6分以上に設定すれば、迅速にかつ精度よくリターンパイプをバイパスした盗難を検出できることが分かった。
 なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
 上述した実施形態では、一定期間(t-s)を固定していたが、これに限ったものではない。一定期間(t-s)は、車両Vの状況によって変更するようにしてもよい。例えば、図11に示すように、停車中では一定期間(t-s)を5分に設定すれば精度よく燃料盗難を検出することができる。一方、走行中では一定期間(t-s)を6分に設定する必要がある。そこで、サーバ装置40は、送信された運行データから車両Vが停車か、走行中かを判定し、停車中の場合、一定期間(t-s)を5分に設定し、走行中の場合、一定期間(t-s)を6分に設定する。また、停車中においても、エンジン回転数によって一定期間(t-s)を変更することも考えられる。
 また、上述した実施形態では、平均値算出処理(S2)、平均値修正処理(S3)を燃料メータ12が行って、差分算出処理(S7)、積算処理(S8)、燃料盗難検出処理(S9)をサーバ装置40が行っていたいが、これに限ったものではない。差分算出処理(S7)、積算処理(S8)、燃料盗難検出処理(S9)を燃料メータ12又はデジタルタコグラフ20が行ってもよい。また、平均値算出処理(S2)、平均値修正処理(S3)をサーバ装置40が行ってもよい。
 ここで、上述した本発明に係る燃料盗難検出方法及び燃料盗難検出装置の実施形態の特徴をそれぞれ以下[1]~[4]に簡潔に纏めて列記する。
[1]
 車両(V)の燃料盗難を検出する燃料盗難検出方法であって、
 所定時間毎に残量センサ(11)を用いて前記燃料の残量を検出する工程と、
 今回検出された前記残量と、所定回数前までに検出された前記残量と、の平均値を順次、算出する工程と、
 今回算出された前記平均値と、前回算出された前記平均値と、の差分が所定値より大きい場合、前記差分が前記所定値となるように、前記前回算出された前記平均値を順次、修正する工程と、
 修正後の前記今回算出された前記平均値から修正後の前記前回算出された修正後の前記平均値を差し引いた差分を順次、算出する工程と、
 今回算出された前記差分と、一定期間(t-s)前までに算出された前記差分と、の積算値を順次、算出する工程と、
 前記積算値に基づいて前記燃料の盗難を検出する工程と、を含む
 燃料盗難検出方法であること。
[2]
 [1]に記載の燃料盗難検出方法であって、
 前記燃料の盗難を検出する工程において、前記積算値がマイナスの場合、前記燃料の盗難を検出する、
 燃料盗難検出方法。
[3]
 [1]又は[2]に記載の燃料盗難検出方法であって、
 前記一定期間(t-s)は、前記車両(V)の状況に応じて変更される、
 燃料盗難検出方法。
[4]
 車両(V)の燃料盗難を検出する燃料盗難検出装置(1)であって、
 第1所定時間毎に前記燃料の残量を検出する残量センサ(11)と、
 今回検出された前記残量と、所定回数前までに検出された前記残量と、の平均値を順次、算出する平均値算出部(12A)と、
 今回算出された前記平均値と、前回算出された前記平均値と、の差分が所定値より大きい場合、前記差分が前記所定値となるように、前記前回算出された前記平均値を順次、修正する修正部(12A)と、
 修正後の前記今回算出された前記平均値から修正後の前記前回算出された修正後の前記平均値を差し引いた差分を順次、算出する差分算出部(41)と、
 今回算出された前記差分と、一定期間(t-s)前までに算出された前記差分と、の積算値を順次、算出する積算部(41)と、
 前記積算値に基づいて前記燃料の盗難を検出する盗難検出部(41)と、を備えた、
 燃料盗難検出装置(1)。
 本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
 本出願は、2020年8月19日出願の日本特許出願(特願2020-138739)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
 本発明によれば、精度よく盗難を検出することができる燃料盗難検出方法及び燃料盗難検出装置を提供することができる。この効果を奏する本発明は、燃料盗難検出方法及び燃料盗難検出装置に関して有用である。
 1 運行管理システム(燃料盗難検出装置)
 11 残量センサ
 12A 制御部(平均値算出部、修正部)
 41 制御部(差分算出部、積算部、盗難検出部)
 V 車両

Claims (4)

  1.  車両の燃料盗難を検出する燃料盗難検出方法であって、
     所定時間毎に残量センサを用いて前記燃料の残量を検出する工程と、
     今回検出された前記残量と、所定回数前までに検出された前記残量と、の平均値を順次、算出する工程と、
     今回算出された前記平均値と、前回算出された前記平均値と、の差分が所定値より大きい場合、前記差分が前記所定値となるように、前記前回算出された前記平均値を順次、修正する工程と、
     修正後の前記今回算出された前記平均値から修正後の前記前回算出された修正後の前記平均値を差し引いた差分を順次、算出する工程と、
     今回算出された前記差分と、一定期間前までに算出された前記差分と、の積算値を順次、算出する工程と、
     前記積算値に基づいて前記燃料の盗難を検出する工程と、を含む
     燃料盗難検出方法。
  2.  請求項1に記載の燃料盗難検出方法であって、
     前記燃料の盗難を検出する工程において、前記積算値がマイナスの場合、前記燃料の盗難を検出する、
     燃料盗難検出方法。
  3.  請求項1又は2に記載の燃料盗難検出方法であって、
     前記一定期間は、前記車両の状況に応じて変更される、
     燃料盗難検出方法。
  4.  車両の燃料盗難を検出する燃料盗難検出装置であって、
     第1所定時間毎に前記燃料の残量を検出する残量センサと、
     今回検出された前記残量と、所定回数前までに検出された前記残量と、の平均値を順次、算出する平均値算出部と、
     今回算出された前記平均値と、前回算出された前記平均値と、の差分が所定値より大きい場合、前記差分が前記所定値となるように、前記前回算出された前記平均値を順次、修正する修正部と、
     修正後の前記今回算出された前記平均値から修正後の前記前回算出された修正後の前記平均値を差し引いた差分を順次、算出する差分算出部と、
     今回算出された前記差分と、一定期間前までに算出された前記差分と、の積算値を順次、算出する積算部と、
     前記積算値に基づいて前記燃料の盗難を検出する盗難検出部と、を備えた、
     燃料盗難検出装置。
     
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