WO2021214812A1 - 測量システム、測量方法、および測量プログラム - Google Patents

測量システム、測量方法、および測量プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 圃場の測量を正確に行う。 【解決手段】 エリア403の測量を行う測量システム500であって、エリアの座標の特定に用いられる測量点又は基地局の3次元座標を、測量座標として取得する座標取得部11と、取得される測量座標から所定範囲以内の位置を示す比較座標の、少なくとも高さ方向の座標値を取得する比較座標取得部121と、測量座標の高さ方向の座標値と、比較座標の高さ方向の座標値と、の差分を算出し、当該差分が所定値よりも大きい場合、測量座標と比較座標の少なくともいずれかが誤りであるとの判定を行う判定部122と、を備える。

Description

測量システム、測量方法、および測量プログラム
 本願発明は、測量システム、測量方法、および測量プログラムに関する。
 一般にドローンと呼ばれる小型ヘリコプター(マルチコプター)の応用が進んでいる。その重要な応用分野の一つとして農地(圃場)への農薬や液肥などの薬剤散布が挙げられる(たとえば、特許文献1)。比較的狭い農地においては、有人の飛行機やヘリコプターではなくドローンの使用が適しているケースが多い。
 準天頂衛星システムやRTK-GPS(Real Time Kinematic - Global Positioning System)などの技術によりドローンが飛行中に自機の絶対位置をセンチメートル単位で正確に知ることができるようになったことで、日本において典型的な狭く複雑な地形の農地でも、人手による操縦を最小限として自律的に飛行し、効率的かつ正確に薬剤散布を行なえるようになっている。
 特許文献2には、移動体の位置および姿勢を推定する装置であって、1つの受信機の推定受信位置を基準位置として他の受信機の推定受信位置がそれぞれ適切か否かを判定する判定処理を各受信機について行う装置が開示されている。特許文献3には、移動無線端末および基準無線局は概ね同じ水平面上にあると仮定して移動無線局の位置を決定する測位システムが開示されている。アンテナの高さの差およびそのアンテナ基準線の傾斜が無視できないときは、基準無線局のアンテナの既知の高さおよびエリアの既知の地形に従って、方向および位置の3次元的な修正を行って移動無線端末の位置を求める。
 特許文献4には、アンテナを有する複数のGPS受信機が移動体に設定されている監視手段付きGPS装置が開示されている。監視手段付きGPS装置が有する監視装置は、各々の受信機の出力する相対する測位情報の一部又は全部を比較し、測位情報が各々のアンテナの設置位置関係から想定される相互関係の範囲内にあるか否か判定する。特許文献5には、所定距離だけ離間させて配置され、同一人工衛星からの信号を受信する第1および第2GPSアンテナと、それぞれのGPSアンテナで人工衛星との電波経路距離を算出し、マルチパスが発生しているかを判定する位置標定装置が開示されている。
再表2017/175804号公報 特開2020-008420号公報 特開2008-139292号公報 特開平11-137956号公報 特開平7-43780号公報
 圃場の測量を正確に行う。
 上記目的を達成するため、本発明の一の観点に係る測量システムは、エリアの測量を行う測量システムであって、前記エリアの座標の特定に用いられる測量点又は基地局の3次元座標を、測量座標として取得する座標取得部と、取得される前記測量座標から所定範囲以内の位置を示す比較座標の、少なくとも高さ方向の座標値を取得する比較座標取得部と、前記測量座標の高さ方向の座標値と、前記比較座標の高さ方向の座標値と、の差分を算出し、当該差分が所定値よりも大きい場合、前記測量座標と前記比較座標の少なくともいずれかが誤りであるとの判定を行う判定部と、を備える。
 前記比較座標取得部は、前記測量座標の平面座標を抽出し、前記平面座標が所定範囲内である前記比較座標を特定し、当該比較座標の少なくとも高さ方向の座標値を取得するものとしてもよい。
 前記比較座標取得部は、前記測量点の測位において参照される基地局の座標の取得時点が、当該測量点とは異なる第2測量点の座標を、前記比較座標とするものとしてもよい。
 前記比較座標取得部は、電子基準点又は外部のシステムから提供される座標情報を、前記比較座標とするものとしてもよい。
 前記比較座標取得部は、前記測量座標から所定範囲内に存在する複数の近傍測量点又は電子基準点の座標値の高さ方向の平均値を比較座標とするものとしてもよい。
 前記比較座標取得部は、前記測量座標から所定範囲内に存在し、前記測量座標を取り囲む位置に存在する複数の比較座標を取得し、前記判定部は、前記複数の比較座標のそれぞれの高さ方向の座標と、前記測量座標の高さ方向の座標値と、の差分をそれぞれ算出し、各差分に基づいて前記判定を行い、前記差分のいずれかが所定値よりも大きい場合、前記測量座標と前記比較座標の少なくともいずれかが誤りであると判定するものとしてもよい。
 前記判定部は、前記測量システムが、測量された複数の前記測量点に基づいて前記エリアを登録する命令を受け付けると、前記複数の測量点のそれぞれに対して前記判定を行い、少なくとも1個の前記測量点の測量座標について、当該測量座標と前記比較座標の少なくともいずれかが誤りであると判定した場合、前記エリアの登録を禁止、又はインターフェース装置を介して当該測量点の再測量を促す通知を行うものとしてもよい。
 前記判定部は、前記測量システムが、前記エリアに対して飛行ルートの登録を行う旨の命令を受け付けると、前記複数の測量点のそれぞれに対して前記判定を行い、少なくとも1個の前記測量点の測量座標について、当該測量座標と前記比較座標の少なくともいずれかが誤りであると判定した場合、前記飛行ルートの登録を禁止するものとしてもよい。
 前記判定部は、前記基地局の測量座標が誤りであると判定した場合、前記測量点の測量を禁止するものとしてもよい。
 上記目的を達成するため、本発明の別の観点に係る測量方法は、エリアの測量を行う測量方法であって、前記エリアの座標の特定に用いられる測量点又は基地局の3次元座標を、測量座標として取得する座標取得ステップと、取得される前記測量座標の所定範囲以内の位置を示す比較座標の、少なくとも高さ方向の座標値を取得する比較座標取得ステップと、前記測量座標の高さ方向の座標値と、前記比較座標の高さ方向の座標値と、の差分を算出し、当該差分が所定値よりも大きい場合、前記測量座標および前記比較座標の少なくともいずれかが誤りであるとの判定を行う判定ステップと、含む。
 上記目的を達成するため、本発明の別の観点に係る測量プログラムは、エリアの測量を行う測量プログラムであって、前記エリアの座標の特定に用いられる測量点又は基地局の3次元座標を、測量座標として取得する座標取得命令と、取得される前記測量座標の所定範囲以内の位置を示す比較座標の、少なくとも高さ方向の座標値を取得する比較座標取得命令と、前記測量座標の高さ方向の座標値と、前記比較座標の高さ方向の座標値と、の差分を算出し、当該差分が所定値よりも大きい場合、前記測量座標および前記比較座標の少なくともいずれかが誤りであるとの判定を行う判定命令と、をコンピュータに実行させる。
 なお、コンピュータプログラムは、インターネット等のネットワークを介したダウンロードによって提供したり、CD-ROMなどのコンピュータ読取可能な各種の記録媒体に記録して提供したりすることができる。
 圃場の測量を正確に行うことができる。
本願発明に係る測量システムが有するドローンの平面図である。 上記ドローンの正面図である。 上記ドローンの右側面図である。 上記ドローンの背面図である。 上記ドローンの斜視図である。 上記ドローンの飛行制御システムの全体概念図である。 上記ドローンが有する機能ブロック図である。 上記測量システムの機能ブロック図である。 測量座標が誤っている例を示す模式図であって、(a)地表上の基地局座標が鉛直方向に誤って測量されている様子を示す模式図、(b)地表上の測量点が鉛直方向に誤って測量されている様子を示す模式図である。 上記測量システムが有する操作器に表示されるエリア定義画面の1例を示す図である。 上記エリア定義画面において定義された圃場が表示される様子を示す図である。 基地局座標の適否を判定する流れを示すフローチャートである。 エリアの登録指示を受け付けて、測量点座標の適否を判定するフローチャートである。 圃場への飛行ルートの生成指示を受け付けて、測量点座標の適否を判定するフローチャートである。
 以下、図を参照しながら、本願発明を実施するための形態について説明する。図はすべて例示である。以下の詳細な説明では、説明のために、開示された実施形態の完全な理解を促すために、ある特定の詳細について述べられている。しかしながら、実施形態は、これらの特定の詳細に限られない。また、図面を単純化するために、周知の構造および装置については概略的に示されている。
 まず、本発明にかかるドローンの構成について説明する。本願明細書において、ドローンとは、動力手段(電力、原動機等)、操縦方式(無線であるか有線であるか、および、自律飛行型であるか手動操縦型であるか等)を問わず、複数の回転翼を有する飛行体全般を指すこととする。
 図1乃至図5に示すように、回転翼101-1a、101-1b、101-2a、101-2b、101-3a、101-3b、101-4a、101-4b(ローターとも呼ばれる)は、ドローン100を飛行させるための手段であり、飛行の安定性、機体サイズ、および、電力消費量のバランスを考慮し、8機(2段構成の回転翼が4セット)備えられている。各回転翼101は、ドローン100の筐体110からのび出たアームにより筐体110の四方に配置されている。すなわち、進行方向左後方に回転翼101-1a、101-1b、左前方に回転翼101-2a、101-2b、右後方に回転翼101-3a、101-3b、右前方に回転翼101-4a、101-4bがそれぞれ配置されている。なお、ドローン100は図1における紙面下向きを進行方向とする。
 回転翼101の各セットの外周には、略円筒形を形成する格子状のプロペラガード115-1,115-2,115-3,115-4が設けられ、回転翼101が異物と干渉しづらくなるようにしている。図2および図3に示されるように、プロペラガード115-1,115-2,115-3,115-4を支えるための放射状の部材は水平ではなくやぐら状の構造である。衝突時に当該部材が回転翼の外側に座屈することを促し、ローターと干渉することを防ぐためである。
 回転翼101の回転軸から下方には、それぞれ棒状の足107-1,107-2,107-3,107-4が伸び出ている。
 モーター102-1a、102-1b、102-2a、102-2b、102-3a、102-3b、102-4a、102-4bは、回転翼101-1a、101-1b、101-2a、101-2b、101-3a、101-3b、101-4a、101-4bを回転させる手段(典型的には電動機だが発動機等であってもよい)であり、一つの回転翼に対して1機設けられている。モーター102は、推進器の例である。1セット内の上下の回転翼(たとえば、101-1aと101-1b)、および、それらに対応するモーター(たとえば、102-1aと102-1b)は、ドローンの飛行の安定性等のために軸が同一直線上にあり、かつ、互いに反対方向に回転する。
 ノズル103-1、103-2は、散布物を下方に向けて散布するための手段であり4機備えられている。なお、本願明細書において、散布物とは、農薬、除草剤、液肥、殺虫剤、種、および、水などの圃場に散布される液体または粉体を一般的に指すこととする。
 タンク104は散布物を保管するためのタンクであり、重量バランスの観点からドローン100の重心に近い位置でかつ重心より低い位置に設けられている。ホース105は、タンク104と各ノズル103-1、103-2とを接続する手段であり、硬質の素材から成り、当該ノズルを支持する役割を兼ねていてもよい。ポンプ106は、散布物をノズルから吐出するための手段である。
●飛行制御システム
 図6に本願発明に係るドローン100の飛行制御システムの全体概念図を示す。本図は模式図であって、縮尺は正確ではない。同図において、ドローン100、操作器401、基地局404およびサーバ405が移動体通信網400を介して互いに接続されている。これらの接続は、移動体通信網400に代えてWi-Fiによる無線通信を行ってもよいし、一部又は全部が有線接続されていてもよい。また、構成要素間において、移動体通信網400に代えて、又は加えて、直接接続する構成を有していてもよい。
・ドローン
 ドローン100および基地局404は、GPS等のGNSSの測位衛星410と通信を行い、ドローン100および基地局404座標を取得する。ドローン100および基地局404が通信する測位衛星410は複数あってもよい。
・操作器
 操作器401は、使用者の操作によりドローン100に指令を送信し、また、ドローン100から受信した情報(たとえば、位置、散布物の貯留量、電池残量、カメラ映像等)を表示するための手段であり、コンピュータプログラムを稼働する一般的なタブレット端末等の携帯情報機器によって実現されてよい。操作器401は、ユーザインターフェース装置としての入力部および表示部を備える。本願発明に係るドローン100は自律飛行を行なうよう制御されるが、離陸や帰還などの基本操作時、および、緊急時にはマニュアル操作が行なえるようになっていてもよい。携帯情報機器に加えて、緊急停止専用の機能を有する非常用操作器(図示していない)を使用してもよい。非常用操作器は緊急時に迅速に対応が取れるよう大型の緊急停止ボタン等を備えた専用機器であってもよい。さらに、操作器401とは別に、操作器401に表示される情報の一部又は全部を表示可能な小型携帯端末、例えばスマートホンがシステムに含まれていてもよい。小型携帯端末は、例えば基地局404と接続されていて、基地局404を介してサーバ405からの情報等を受信可能である。
・圃場
 圃場403は、ドローン100による散布の対象となる田圃や畑等である。実際には、圃場403の地形は複雑であり、事前に地形図が入手できない場合、あるいは、地形図と現場の状況が食い違っている場合がある。通常、圃場403は家屋、病院、学校、他の作物圃場、道路、鉄道等と隣接している。また、圃場403内に、建築物や電線等の侵入者が存在する場合もある。圃場403は、エリアの例である。
・基地局
 基地局404は、RTK-GNSS基地局として機能し、ドローン100の正確な位置を提供できるようになっている。また、Wi-Fi通信の親機機能等を提供する装置であってもよい。Wi-Fi通信の親機機能とRTK-GNSS基地局が独立した装置であってもよい。また、基地局404は、3G、4G、およびLTE等の移動通信システムを用いて、サーバ405と互いに通信可能であってもよい。基地局404およびサーバ405は、営農クラウドを構成する。
 また、基地局404は、基準点との相対測位によって正確な座標を取得することができる。ここでの基準点は、いわゆる電子基準点である。基準点は、例えば約20km間隔で設置されている。なお、基準点は、例えば日本における国土地理院等の公的機関により設置および管理され、絶対位置座標の情報が提供される電子基準点の他、民間企業が設置および管理する私設基準点も含まれる。さらに、基準点は、複数の電子基準点の観測データから、測量現場のごく近傍にあたかも基準点があるかのような状態を作り出す技術により生成されるバーチャル基準点(仮想基準点)であってもよい。電子基準点は、GNSS連続観測点であり、約20km間隔で設置されている。複数の電子基準点の相対的な位置関係は、相対測位を行うことで、100万分の1の精度で得られる。この精度は、隣接する2つの電子基準点の相対的な位置関係を2cmの誤差で得られることを意味する。同様に、基地局404と電子基準点との相対的な位置関係も、100万分の1の精度で得られる。
 ここで、相対測位は、2点で、同時に4個以上の同じGNSS衛星を観測し、GNSS衛星からの電波信号が2点に到達する時間差を測定して、相対的な位置関係を求める方法である。この基地局404を用いて、RTK-GNSS測位を行うことで、ドローン100の位置を、例えば、数cmの誤差で提供できるようになっている。
 図6においては、基地局404の座標は、周辺に配置される基準点D1、D2およびD3の少なくとも1個の座標に基づいて算出される。
 基地局404は、例えば作業者により圃場近傍に設置される装置であり、基地局404を機能させるバッテリを搭載している。基地局404は、設置後、電源投入又はこれに加えて適宜の操作を行うと、基地局404の座標を取得する。
・サーバ
 サーバ405は、典型的にはクラウドサービス上で運営されているコンピュータ群と関連ソフトウェアであり、操作器401と携帯電話回線等で無線接続されていてもよい。サーバ405は、ハードウェア装置により構成されていてもよい。サーバ405は、ドローン100が撮影した圃場403の画像を分析し、作物の生育状況を把握して、飛行ルートを決定するための処理を行ってよい。また、保存していた圃場403の地形情報等をドローン100に提供してよい。加えて、ドローン100の飛行および撮影映像の履歴を蓄積し、様々な分析処理を行ってもよい。
 小型携帯端末は例えばスマートホン等である。小型携帯端末の表示部には、ドローン100の運転に関し予測される動作の情報、より具体的にはドローン100が発着地点406に帰還する予定時刻や、帰還時に使用者が行うべき作業の内容等の情報が適宜表示される。また、小型携帯端末からの入力に基づいて、ドローン100の動作を変更してもよい。
 通常、ドローン100は圃場403の外部にある発着地点から離陸し、圃場403に散布物を散布した後に、あるいは、散布物の補充や充電等が必要になった時に発着地点に帰還する。発着地点から目的の圃場403に至るまでの飛行経路(侵入経路)は、サーバ405等で事前に保存されていてもよいし、使用者が離陸開始前に入力してもよい。発着地点は、ドローン100に記憶されている座標により規定される仮想の地点であってもよいし、物理的な発着台があってもよい。
・フライトコントローラー
 図7に本願発明に係る散布用ドローンの実施例の制御機能を表したブロック図を示す。フライトコントローラー501は、ドローン全体の制御を司る構成要素であり、具体的にはCPU、メモリー、関連ソフトウェア等を含む組み込み型コンピュータであってよい。フライトコントローラー501は、操作器401から受信した入力情報、および、後述の各種センサーから得た入力情報に基づき、ESC(Electronic Speed Control)等の制御手段を介して、モーター102-1a、102-1b、102-2a、102-2b、102-3a、102-3b、104-a、104-bの回転数を制御することで、ドローン100の飛行を制御する。モーター102-1a、102-1b、102-2a、102-2b、102-3a、102-3b、104-a、104-bの実際の回転数はフライトコントローラー501にフィードバックされ、正常な回転が行なわれているかを監視できる構成になっている。あるいは、回転翼101に光学センサー等を設けて回転翼101の回転がフライトコントローラー501にフィードバックされる構成でもよい。
 フライトコントローラー501が使用するソフトウェアは、機能拡張・変更、問題修正等のために記憶媒体等を通じて、または、Wi-Fi通信やUSB等の通信手段を通じて書き換え可能になっている。この場合において、不正なソフトウェアによる書き換えが行なわれないように、暗号化、チェックサム、電子署名、ウィルスチェックソフト等による保護が行われている。また、フライトコントローラー501が制御に使用する計算処理の一部が、操作器401上、または、サーバ405上や他の場所に存在する別のコンピュータによって実行されてもよい。フライトコントローラー501は重要性が高いため、その構成要素の一部または全部が二重化されていてもよい。
 フライトコントローラー501は、通信機530を介して、さらに、移動体通信網400を介して操作器401とやり取りを行ない、必要な指令を操作器401から受信すると共に、必要な情報を操作器401に送信できる。この場合に、通信には暗号化を施し、傍受、成り済まし、機器の乗っ取り等の不正行為を防止できるようにしておいてもよい。基地局404は、移動体通信網400を介した通信機能に加えて、RTK-GPS基地局の機能も備えている。RTK基地局404の信号とGPS等の測位衛星410からの信号を組み合わせることで、フライトコントローラー501により、ドローン100の絶対位置を数センチメートル程度の精度で測定可能となる。フライトコントローラー501は重要性が高いため、二重化・多重化されていてもよく、また、特定のGPS衛星の障害に対応するため、冗長化されたそれぞれのフライトコントローラー501は別の衛星を使用するよう制御されていてもよい。
 6軸ジャイロセンサー505はドローン機体の互いに直交する3方向の加速度を測定する手段であり、さらに、加速度の積分により速度を計算する手段である。6軸ジャイロセンサー505は、上述の3方向におけるドローン機体の姿勢角の変化、すなわち角速度を測定する手段である。地磁気センサー506は、地磁気の測定によりドローン機体の方向を測定する手段である。気圧センサー507は、気圧を測定する手段であり、間接的にドローンの高度も測定することもできる。レーザーセンサー508は、レーザー光の反射を利用してドローン機体と地表との距離を測定する手段であり、IR(赤外線)レーザーであってもよい。ソナー509は、超音波等の音波の反射を利用してドローン機体と地表との距離を測定する手段である。これらのセンサー類は、ドローンのコスト目標や性能要件に応じて取捨選択してよい。また、機体の傾きを測定するためのジャイロセンサー(角速度センサー)、風力を測定するための風力センサーなどが追加されていてもよい。また、これらのセンサー類は、二重化または多重化されていてもよい。同一目的複数のセンサーが存在する場合には、フライトコントローラー501はそのうちの一つのみを使用し、それが障害を起こした際には、代替のセンサーに切り替えて使用するようにしてもよい。あるいは、複数のセンサーを同時に使用し、それぞれの測定結果が一致しない場合には障害が発生したと見なすようにしてもよい。
 流量センサー510は散布物の流量を測定するための手段であり、タンク104からノズル103に至る経路の複数の場所に設けられている。液切れセンサー511は散布物の量が所定の量以下になったことを検知するセンサーである。
 生育診断カメラ512aは、圃場403を撮影し、生育診断のためのデータを取得する手段である。生育診断カメラ512aは例えばマルチスペクトルカメラであり、互いに波長の異なる複数の光線を受信する。当該複数の光線は、例えば赤色光(波長約650nm)と近赤外光(波長約774nm)である。また、生育診断カメラ512aは、可視光線を受光するカメラであってもよい。
 病理診断カメラ512bは、圃場403に生育する作物を撮影し、病理診断のためのデータを取得する手段である。病理診断カメラ512bは、例えば赤色光カメラである。赤色光カメラは、植物に含有されるクロロフィルの吸収スペクトルに対応する周波数帯域の光量を検出するカメラであり、例えば波長650nm付近の帯域の光量を検出する。病理診断カメラ512bは、赤色光と近赤外光の周波数帯域の光量を検出してもよい。また、病理診断カメラ512bとして、赤色光カメラおよびRGBカメラ等の可視光帯域の少なくとも3波長の光量を検出する可視光カメラの両方を備えていてもよい。なお、病理診断カメラ512bはマルチスペクトルカメラであってもよく、波長650nm乃至680nm付近の帯域の光量を検出するものとしてもよい。
 なお、生育診断カメラ512aおよび病理診断カメラ512bは、1個のハードウェア構成により実現されていてもよい。
 障害物検知カメラ513はドローン侵入者を検知するためのカメラであり、画像特性とレンズの向きが生育診断カメラ512aおよび病理診断カメラ512bとは異なるため、生育診断カメラ512aおよび病理診断カメラ512bとは別の機器である。スイッチ514はドローン100の使用者402が様々な設定を行なうための手段である。障害物接触センサー515はドローン100、特に、そのローターやプロペラガード部分が電線、建築物、人体、立木、鳥、または、他のドローン等の侵入者に接触したことを検知するためのセンサーである。なお、障害物接触センサー515は、6軸ジャイロセンサー505で代用してもよい。カバーセンサー516は、ドローン100の操作パネルや内部保守用のカバーが開放状態であることを検知するセンサーである。注入口センサー517はタンク104の注入口が開放状態であることを検知するセンサーである。
 これらのセンサー類はドローンのコスト目標や性能要件に応じて取捨選択してよく、二重化・多重化してもよい。また、ドローン100外部の基地局404、操作器401、または、その他の場所にセンサーを設けて、読み取った情報をドローンに送信してもよい。たとえば、基地局404に風力センサーを設け、風力・風向に関する情報を移動体通信網400経由又はWi-Fi通信経由でドローン100に送信するようにしてもよい。
 フライトコントローラー501はポンプ106に対して制御信号を送信し、吐出量の調整や吐出の停止を行なう。ポンプ106の現時点の状況(たとえば、回転数等)は、フライトコントローラー501にフィードバックされる構成となっている。
 LED107は、ドローンの操作者に対して、ドローンの状態を知らせるための表示手段である。LEDに替えて、または、それに加えて液晶ディスプレイ等の表示手段を使用してもよい。ブザーは、音声信号によりドローンの状態(特にエラー状態)を知らせるための出力手段である。通信機530は、3G、4G、およびLTE等の移動体通信網400と接続されており、移動体通信網400を介して基地局、サーバで構成される営農クラウド、操作器と通信可能に接続される。通信機に替えて、または、それに加えて、Wi‐Fi、赤外線通信、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)、NFC等の他の無線通信手段、または、USB接続などの有線通信手段を使用してもよい。スピーカー520は、録音した人声や合成音声等により、ドローンの状態(特にエラー状態)を知らせる出力手段である。天候状態によっては飛行中のドローン100の視覚的表示が見にくいことがあるため、そのような場合には音声による状況伝達が有効である。警告灯521はドローンの状態(特にエラー状態)を知らせるストロボライト等の表示手段である。これらの入出力手段は、ドローンのコスト目標や性能要件に応じて取捨選択してよく、二重化・多重化してもよい。
●測量システム500
 図8に示す測量システム500は、基地局404の座標および測量機300により取得される座標に基づいて、ドローン100に作業させる圃場のエリアを定義するシステムである。また、測量システム500は、基地局404および測量機300の座標が正しく測量出来ているかを判定し、測量が誤っている場合は、当該測量結果の登録を禁止する。
 測量システム500は、例えば、圃場管理装置1、ドローン100、操作器401、基地局404、測量機300およびルート生成装置600が含まれる。定義されたエリアには、ルート生成装置600により、当該エリアごとに、ドローン100が自律的に飛行する飛行ルートの生成が行われる。また、圃場管理装置1は、ドローン100が進入できない障害物のエリアを定義する。飛行ルートは、障害物のエリアを避けて生成される。
 圃場管理装置1は、その機能がサーバ405上にあってもよいし、別途の装置であってもよい。また、圃場管理装置1は、ドローン100が有する構成であってもよい。また、ルート生成装置600は、その機能がルート生成部としてサーバ405上に有ってもよいし、別途の装置であってもよいし、ドローン100、操作器401又は圃場管理装置1が有していてもよい。圃場は、作業エリアの例である。
・測量機
 測量機300は、RTK-GNSSの移動局の機能を有する装置であり、圃場の地表面上の座標情報を測量することができる。測量機300は、使用者により保持して歩行することが可能な小型の装置であり、例えば棒状の装置である。測量機300は、下端を地面についた状態で、使用者が直立して上端部を保持できる程度の長さの、杖のような装置であってもよい。ある圃場の座標情報を読み取るために使用可能な測量機300の個数は、1個であっても複数であってもよい。複数の測量機300により1か所の圃場に関する座標情報を測量可能な構成によれば、複数の使用者がそれぞれ測量機300を保持して圃場を歩行することができるため、測量作業を短時間で完了することができる。
 また、測量機300は、圃場における障害物の情報を測量することができる。障害物は、ドローン100が衝突する危険のある壁や法面、電柱、電線などや、薬剤散布又は監視を要さない各種物体を含む。
 測量機300は、入力部301、座標検出部302および送信部303を備える。
 入力部301は、測量機300の上端部に設けられる構成であり、例えば使用者の押下を受け付けるボタンである。使用者は、測量機300の下端の座標を測量する際に、入力部301のボタンを押下する。また、入力部301は、一度押下され、座標を測量した測量点のデータを削除する入力を受け付ける構成を有していてもよい。
 入力部301は、入力される情報が圃場の外縁座標であるか、障害物の外縁座標であるかを区別して入力可能に構成されている。例えば、入力部301は少なくとも2個のボタンを有し、一方のボタンが圃場の外縁座標を取得するボタンで、他方のボタンが障害物の外縁座標を取得するボタンであってよい。さらに、入力部301は、障害物の外縁座標を、障害物の種類と関連付けて入力可能である。
 座標検出部302は、基地局404と適宜通信を行って測量機300の下端の3次元座標を検出可能な機能部である。
 送信部303は、入力部301への入力に基づいて、当該入力時の測量機300下端の3次元座標を、ネットワークNWを介して操作器401又は圃場管理装置1に送信する機能部である。送信部303は、当該3次元座標を、ポインティングされた順番とともに送信する。
 圃場の座標情報を読み取る工程において、使用者は、測量機300を持って圃場を移動し、当該圃場および障害物の端点又は端辺上において入力部301によるポインティングを行う。
 ポインティングされて送信される圃場の端点又は端辺上の3次元座標は、圃場外周の3次元座標および障害物の3次元座標を区別して、圃場管理装置1により受信される。また、ポインティングされる3次元座標は、操作器401の受信部4011により受信され、表示部4012により表示されてもよい。また、操作器401は、受信される3次元座標が圃場外周又は障害物の3次元座標として適しているかを判定し、再測量が必要と判定される場合は、表示部4012を通じて使用者に再測量を促してもよい。
・ルート生成装置
 ルート生成装置600は、圃場等の作業エリア内をドローン100が網羅的に飛行し、薬剤散布や撮影等を行うための、ドローン100の飛行ルートを生成する機能部である。ルート生成装置600は、測量機300による測量結果に基づいて得られた作業エリアおよび障害物の情報に基づいて、当該作業エリア内に飛行ルートを生成する。飛行ルートは、例えば作業エリア内を往復して走査するものであってもよいし、作業エリアの略中央から外側に向かって周回するルート、又は作業エリアの外側から略中央に向かって周回するルートであってもよい。また、飛行ルートは、周回と往復とを組み合わせて飛行するルートであってもよい。
 ルート生成装置600は、取得された作業エリアの地表面上の座標に基づいて、圃場地表面からの飛行高さが目標値となるよう回転翼の駆動態様を決定する。回転翼を等速駆動すると水平に移動するが、地表面が傾斜している場合には、地表面からの高さが移動に伴い変化してしまう。ルート生成装置600は、地表面の鉛直方向の座標に基づいてドローン100を上昇又は下降させながら移動することで、地表面からの飛行高さを一定にする。この構成により、ドローン100からの薬剤散布濃度を意図通りにしたり、所望の精度で圃場を撮影したりすることが可能である。
・圃場管理装置
 圃場管理装置1は、情報処理を実行するためのCPU(Central Processing Unit)などの演算装置、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などの記憶装置を備え、これによりソフトウェア資源として少なくとも、座標取得部11、測量結果判定部12、測量点選択部13、エリア定義部14およびエリア出力部15を有する。
 座標取得部11は、飛行対象エリアの座標の特定に用いられる測量点又は基地局の3次元座標を、測量座標として取得する機能部である。座標取得部11は、基地局404により測量される基地局404の位置座標、および測量機300により測量される測量点の座標を取得する。座標取得部11は、基地局404の座標と測量点の座標を区別して取得する。
 座標取得部11は、測量点の座標を、測量機300で取得された順番とともに取得してもよい。座標取得部11は、測量点の座標を、測量機300で取得された時刻とともに取得してもよい。また、座標取得部11は、当該測量点が圃場の外縁座標を示す点であるか障害物の外縁座標を示す点であるかの種別、すなわち測量点が属するエリア種別を、座標の情報と紐づけて取得してもよい。
 測量結果判定部12は、座標取得部11により取得される基地局404の測量座標、および測量点の測量座標の適否を判定する機能部である。
 衛星信号を用いた位置座標の演算を行う場合、誤った座標を演算の解として出力してしまう現象、いわゆる誤フィックスが稀に発生する。誤フィックスは、マルチパスの発生又はフレアによる電波遅延が原因で起こる事象であり、通常は解が収束せずエラーになるが、稀に、誤った解を出力することがある。このときの高さ方向の誤差は、例えば数mのオーダーである。測定結果の平面方向のずれは、地図と測量座標とを重畳的に表示することで、使用者が目視で発見することができる一方、鉛直方向のずれにおいては、地図の表示で発見することは困難である。そこで、測量結果判定部12は、真値からの誤差が、鉛直方向の誤差である場合の判定を行う。なお、測量結果判定部12は、誤フィックスに起因した誤差以外であっても、鉛直方向の誤差を検出することができる。
 測量結果判定部12の以降の説明においては、図9(a)に示す例を用いて説明する。図9(a)は、基地局404の鉛直方向の測量座標が誤っている様子を示している。同図に示すように、基地局404は、地表1000上に配置される装置であるため、基地局座標D404の高さ方向の座標値は、地表1000上にある。しかしながら、同図の例においては、座標取得部11により得られる測定座標D404-2は、誤フィックスにより、基地局座標D404よりも高さ方向の座標がdだけ大きく測量されている。また、基地局404の近傍であって、所定範囲A内には、近傍測量点P31、P32および電子基準点D1が存在している。
 なお、所定範囲Aは、取得される基地局の測量座標D404-2と同一平面上に規定される仮想面上の範囲であり、例えば測量座標D404-2から所定半径の円上およびその内部の範囲である。所定範囲Aは、例えば10mから20m程度である。圃場403および基地局404が設置される地点を含む地表1000は、略平坦であると仮定できる。したがって、基地局404から10mから20m程度離れた位置において、数mの高低差がある可能性は低い。したがって、所定範囲A内においては鉛直方向の座標、すなわち標高が近しい値になることを前提にして、所定範囲A内における比較座標と測量座標との高さ方向の差分が数mである場合、当該測量座標および比較座標のいずれかが誤フィックスによる誤った値であると判定することができる。
 測量結果判定部12は、比較座標取得部121および判定部122を備える。
 比較座標取得部121は、測量座標と比較する座標値を取得する機能部である。比較座標取得部121は、取得される測量座標の所定範囲A内の位置を示す比較座標の、少なくとも高さ方向の座標値を取得する。比較座標の決定態様については、後述する。
 判定部122は、測量座標と比較座標とを比較し、測量座標の適否を判定する機能部である。判定部122は、測量座標の高さ方向の座標値と、比較座標の高さ方向の座標値と、の差分を算出し、当該差分が所定値より小さい場合、測量座標は正確であると判定する。判定部122は、当該差分が所定値以上であるとき、測量座標と比較座標の少なくともいずれかが誤っていると判定する。
 ここで、比較座標取得部121の詳細構成、特に取得する比較座標の決定態様について説明する。比較座標取得部121は、測量座標の平面座標を抽出し、平面座標が所定範囲A内にある既知の地点の座標を比較座標として決定する。
 座標が既知の地点とは、例えば近傍測量点P31、P32である。近傍測量点P31、P32は、例えば測位において参照される基地局の座標の取得時点が、当該測量点とは異なる。例えば、比較座標取得部121は、近傍測量点P31、P32の測量座標と基地局座標の取得時点とを互いに対応付けて記憶しておき、当該測量座標で参照した基地局座標の取得座標と比較して、基地局座標の取得時点が異なる近傍測量点を特定してもよい。
 例えば、基地局404を再設置したとき、基地局404は座標の取得を行う。基地局404の再設置は、別の日の作業を開始する際に行われることがあるため、別の日に取得された基地局座標を参照してもよい。異なる時点で取得される基地局座標に基づいて測量された測量点の座標は、測定座標と同様の誤フィックスを生じている蓋然性が低いためである。この構成によれば、測量座標の誤フィックスを検出することができる。また、近傍測量点P31、P32は、別の基地局により測量された点であってもよい。
 なお、比較座標取得部121は、所定範囲A内であって測量座標と略同じ標高に位置する座標を比較座標として取得するものとしてもよい。具体的には、測定座標の平面座標を参照し、地図上において同じ等高線の中に含まれる測量点又は電子基準点の座標を比較座標として取得する。この構成によれば、高さ方向の座標値の差が一層小さいことが見込まれるため、測量座標の高さ方向の座標値が正しく測量できているか、より正確に判定できる。
 また、比較座標取得部121は、電子基準点D1又は外部のシステムから提供される座標情報を、比較座標として取得してもよい。電子基準点は、例えば日本における国土地理院等の公的機関により設置および管理され、絶対位置座標の情報が提供される電子基準点の他、民間企業が設置および管理する私設基準点も含まれる。さらに、基準点は、複数の電子基準点の観測データから、測量現場のごく近傍にあたかも基準点があるかのような状態を作り出す技術により生成されるバーチャル基準点(仮想基準点)であってもよい。
 外部のシステムから提供される座標情報とは、例えば、国や日本の都道府県に管轄される組織(農地バンク等)が管理する公共の農地データから求められる座標の情報であってもよいし、Google(登録商標)社等の民間企業が提供する地図情報から求められる情報であってもよい。ここで、当該地図情報において主に道路の座標が提供されている場合には、圃場近傍の道路の座標を参照して圃場内の座標を推定してもよい。さらに、外部のシステムは、トラクター等の陸上走行機械の自動運転に関する測量システムであってもよく、例えば他社のシステムから測量データを提供してもらう仕組みを有していてもよい。
 比較座標取得部121は、測量座標から所定範囲A内に存在する複数の既知座標点を抽出し、平均値を比較座標として取得してもよい。この構成によれば、所定範囲A内の地表1000を平面としたときの、当該平面の標高をより正確に推定することができる。したがって、当該平均値は、測量点における高さ方向の真の座標値に近い蓋然性が高い。すなわち、当該平均値と測量座標とを比較することで、測量座標の適否をより正確に判定できる。
 比較座標取得部121は、測量座標から所定範囲A内に存在する複数の既知座標点それぞれの高さ方向の座標値と、測量座標の高さ方向の座標値と、の差分をそれぞれ算出してもよい。また、このとき、比較座標取得部121は、所定範囲A内の複数の既知座標点のうち、測量座標を取り囲む位置に存在する点を複数選択し、比較座標としてもよい。判定部122は、複数の既知座標点のそれぞれと、測量座標の高さ方向の座標値との差分を計算してもよい。所定範囲Aが略平坦である蓋然性が高いため、この構成によれば、測量座標の適否をより正確に判定できる。
 このとき、判定部122は、測量座標を取り囲む位置に存在する複数の既知座標点それぞれの高さ方向の座標と、測量座標の高さ方向の座標値と、の差分をそれぞれ判定する。判定部122は、差分のいずれかが所定値よりも大きい場合、当該差分の算出に用いられた測量座標および比較座標の少なくともいずれかが誤りであるとの判定を行う。また、判定部122は、算出された複数の差分のうち、1個よりも多い所定個の差分が所定値よりも大きい場合に、測量座標又は比較座標が誤りであると判定してもよい。
 なお、高さ方向の差分の適否を判定する閾値は、一定であってもよい。平面座標上の距離に基づいて異なっていてもよい。例えば、比較座標が平面座標上において測量座標に近いほど、適否の閾値を小さくしてもよい。平面座標上近いほど、平坦である蓋然性が高いためである。
 判定部122は、例えば基地局404の測量座標が取得されるときに、判定を行う。判定部122は、基地局404の測量座標と比較座標の少なくともいずれかに誤りがあると判定した場合、その旨を操作器401の表示部4012を介して通知し、使用者に再測量を促す。
 また、測量結果判定部12は、図9(b)に示すように、測量点P44の高さ方向の測量座標、および比較座標の高さ方向の座標値の少なくともいずれかに誤りがある場合にも、同様の判定により検出することができる。同図の例においては、測量点P41乃至P44は、地表1000上の点であるが、座標取得部11により得られる測定座標D44-2は、誤フィックスにより、高さ方向の座標がd2だけ大きく測量されている。また、測量点P44の近傍であって、所定範囲A内には、測量点P50、P51および電子基準点D2が存在している。測量結果判定部12は、取得される測量点ごとに測量結果の適否を判定する。
 判定部122は、測量システム500が、操作器401を介して、複数の測量点に基づいて圃場を登録する命令を受け付けると、当該複数の測量点それぞれの適否を判定する。判定部122は、少なくとも1個の測量点の測量座標について、当該測量座標と比較座標の少なくともいずれかが誤りであると判定した場合、圃場の登録を禁止、又は操作器401を介して当該測量点の再測量を促す通知を行う。なお、圃場における障害物を登録する場合において、障害物を構成する測量点についても同様に判定を行う。この構成によれば、誤った測量点に基づいて圃場および障害物が登録されることがない。また、作業エリアおよび障害物エリアの登録に使用される測量点の適否のみを判定すれば足りるので、取得される全ての測量点について判定する構成に比べて、計算処理量が軽減される。圃場の登録については、後述する。
 また、判定部122は、測量システム500が、操作器401を介して、圃場に対して飛行ルートの登録を行う旨の命令を受け付けると、複数の測量点のそれぞれに対して適否判定を行ってもよい。判定部122は、少なくとも1個の測量点の測量座標について、当該測量座標と比較座標の少なくともいずれかが誤りであると判定した場合、ルート生成装置600による飛行ルートの登録を禁止する。この構成によれば、誤った測量点に基づいて飛行ルートが生成されることがないため、ドローン100を当該圃場で飛行させる際にも、圃場外での飛行、薬剤散布および撮影などを防止でき、安全性および作業効率を担保できる。
・圃場の登録
 図10および図11を用いて、測量点選択部13およびエリア定義部14が圃場403を登録する様子を説明する。
 図10に示すように、座標取得部11により取得される測量点P1乃至P6は、表示部4012に表示されるエリア定義画面G1上に、圃場の地図又は写真に重ね合わされて表示される。また、エリア定義画面G1の右部には測量地点一覧ウィンドウG11が表示される。測量地点一覧ウィンドウG11には、測量点の測量日時が、測量機300により取得された順に、一覧表示される。測量地点一覧ウィンドウG11は、右上部のアイコンG110をタップすることで、展開され、再度タップすると閉じられる。また、測量点のカラムG111ごとにゴミ箱のアイコンG112が表示されていて、アイコンG112をタップすると当該測量点のデータを削除することができる。削除された測量点のカラムG113には「削除済み」との記載が表示される。
 測量点選択部13は、操作器401の表示部4012上において、使用者による測定点の選択を受け付ける機能部である。使用者は、エリア定義画面G1に表示される圃場の地図又は写真上の測量点をタップする、または測量地点一覧ウィンドウG11に一覧表示された測量点をタップすることの少なくともいずれかの方法で、測量点を選択する。測量地点一覧ウィンドウG11において測量点を選択できる構成によれば、複数の測量点が互いに近接し、地図上において区別してタップすることが困難な場合であっても、測量点を1点ずつ選択することができる。
 図11に示すように、選択された測量点の情報は、エリア定義画面G1の左部に配置される選択地点一覧ウィンドウG12に表示される。選択地点一覧ウィンドウG12には、表示部4012上において選択された順番が合わせて表示されていてもよい。選択地点一覧ウィンドウG12には、選択された測量点が、図中上部から下方に向かって選択された順に表示される。なお、選択地点一覧ウィンドウG12において、所定の入力、例えば「×」部分のタップにより、選択の解除を受け付けてもよい。
 測量点選択部13は、同じエリア種別が付随している測量点の選択のみを受け付けるものとしてもよい。すなわち、測量点選択部13は、同じエリア種別情報が付随している測量点同士の接続を許可し、異なるエリア情報が付随している測量点同士の接続を禁止する。異なるエリア情報が付随している測量点が選択されると、警告が表示されてもよい。例えば、最初に選択した測量点が圃場に属する旨の情報と紐づけられている場合、2個目以降は圃場の外縁座標を示す測量点のみが選択可能となっていてもよい。すなわち、障害物の外縁座標を示す測量点は選択が無効化されていてもよい。また、測量点の選択操作の前に定義するエリア種別の入力を受け付け、入力されたエリア種別に基づいて選択可能な測量点の表示を行ってもよい。圃場又は障害物のエリアを定義するにあたり、同じエリア種別の測量点を確実に選択させることで、圃場および障害物のエリア定義を正確に行うことができる。
 測量点選択部13は、測量点ごとに、付随しているエリア種別を変更する機能を有していてもよい。当該測量点を、付随する種別とは異なるエリアの定義に使用する場合は、測量点のエリア種別を変更した上で、エリア種別ごとに選択を受け付けるように構成してもよい。この構成によれば、測量機300による測量時点で誤ったエリア種別を入力した場合であっても、再度測量することなく、エリア定義を行うことができる。
 なお、測量点選択部13は、測量機300による測量時点で紐づけられたエリア種別に関わらず測量点を選択可能であってもよい。この場合、使用者は、後述するエリア種別選択部142によりエリア種別を選択することができる。
 測量地点一覧ウィンドウG11上において、圃場の外縁座標を示す測量点が障害物の外縁座標を示す測量点とは異なる態様で表示されてもよいし、圃場の外縁座標を示す測量点のみが表示されてもよい。障害物の外縁座標を示す測量点の表示がグレーアウトしていてもよい。測量点の表示を属するエリア種別に応じて異ならせることで、使用者による選択ミスを軽減できる。
 エリア定義部14は、測量点選択部13により受け付けた複数の測量点を接続することでエリアを区画し、圃場又は障害物のエリアを定義する機能部である。エリア定義部14は、外縁規定部141と、エリア種別選択部142とを備える。
 図8に示す外縁規定部141は、測量点選択部13により受け付けた複数の測量点を接続してエリアを区画し、エリアを定義する。外縁規定部141は、測量点選択部13において選択を受け付けた順に測量点を接続し、この接続線を当該エリアの外縁を示す線としてもよい。この構成によれば、使用者は、エリア定義画面G1上で定義したいエリアを囲うように測量点をタップしていくことで、エリアを直感的に定義することができる。なお、上述の接続手順によっては1個のエリアが規定されない場合、操作器401等のユーザインターフェース装置を介して、エラー通知を行ってもよい。すなわち、エリア定義部14は、各接続線が交差する順に測量点が選択されたか否かを判別し、各接続線の少なくとも一部が交差する順に測量点が選択されたとき、エラーを通知する。1個のエリアが規定されない場合とは、例えば、接続線同士が交差する場合である。
 外縁規定部141は、測量点選択部13において選択を受け付けた複数の測量点を、当該複数の測量点が1個のエリアの外縁の端点又は端辺上となるように接続してエリアを定義してもよい。外縁規定部141は、例えば座標上互いに隣接する測量点同士を接続してもよい。この構成によれば、定義するエリアを自動で生成できる。なお、外縁規定部141は、選択された測量点に基づいて生成され得るエリアが複数ある場合は、当該エリアの面積が最大となるように生成されたエリアを採用してもよい。
 エリア種別選択部142は、外縁規定部141により規定されたエリアのエリア種別を選択する機能部である。エリア種別選択部142は、測量機300による測量の時点で紐づけられた種別の情報に基づいて、当該エリアの種別を決定してもよい。また、エリア種別選択部142は、外縁規定部141により規定されたエリアに対し、圃場であるか障害物であるかの選択を受け付けてもよい。また、エリア種別選択部142は、外縁規定部141により規定されたエリアが障害物エリアであると選択された場合、障害物の詳細種別や付随情報をさらに受け付けるように構成しても良い。例えば、障害物の詳細種別として、「ガードレール」、「電柱」、「電線」、「樹木」等を登録可能とし、付随情報として、障害物の上下方向の座標(位置)の情報を登録可能にしても良い。
 図11に示すように、エリア出力部15は、定義されるエリアA1を、エリア定義画面G1に表示される圃場に重畳的に表示する。また、エリア出力部15は、これに加えて又は替えて、ドローン100の飛行ルートを生成するルート生成装置600に当該エリアの情報を出力する。エリア出力部15は、エリア定義部14において生成され得るエリアが複数ある場合には、その旨を表示部4012に表示してもよい。また、複数のエリアを切替可能に、又は重畳的に表示させ、採用するエリアの選択を使用者に促してもよい。
 また、エリア出力部15は、測量点P11、P12、P13およびP14の選択により定義されるエリアA2をエリア定義画面G1上の圃場に重畳的に表示する。エリアA2はエリアA1とは異なるエリア種別であり、例えばエリアA1が作業エリア、エリアA2が障害物エリアである。障害物エリアは、作業エリアとは異なる態様で表示される。例えば、障害物エリアと作業エリアとでは、エリアの網掛けの色やパターンが異なっていてもよい。
 また、使用者は、エリア定義画面G1に表示される圃場の地図又は写真上の測量点、または測量地点一覧ウィンドウG11に一覧表示された測量点をタップすることの少なくともいずれかの方法で、測量点を選択し、選択された順番に接続してエリアを定義してもよい。また、エリア定義部14は、複数の測量点が1個のエリアの外縁の端点又は端辺上となるように自動的に接続して、エリアを定義する機能を有していてもよい。
●基地局座標の適否を判定する処理フロー
 図12に示すように、まず、衛星信号を用いて基地局404の座標を取得する(S1)。次いで、取得される基地局座標の平面座標に基づいて、比較する座標を決定し、少なくとも高さ方向の座標値を取得する(S2)。基地局座標の高さ方向の座標値と、比較座標の高さ方向の座標値との差分を算出し、当該差分が所定値より小さいか判定する(S3)。当該差分が所定値より小さいとき、ステップS1で取得される基地局座標を、基地局404の座標として確定し、登録する(S4)。ステップS3において当該差分が所定値以上であるとき、ステップS1で取得される基地局座標の登録を禁止し、操作器401の表示部4012等を介して再測量が必要である旨を報知する(S5)。なお、ステップS5における禁止および報知は、順不同であり、同時に行われてもよい。またこのとき、基地局404が再測量を行ってもよい。
●測量点座標の適否を判定する処理フロー(1)
 図13に示すように、まず、衛星信号を用いて、測量機300により測量される測量点の座標を取得する(S11)。次いで、対象エリアの登録指示を、操作器401等を通じて受け付けると(S12)、当該対象エリアの端点を規定する測量点それぞれについて、ステップS13乃至S15に示す取得座標の適否判定処理が行われる。
 ステップS13において、ステップS11で取得される測量点座標の平面座標に基づいて、比較する座標を決定し、少なくとも高さ方向の座標値を取得する。次いで、測量点座標の高さ方向の座標値と、比較座標の高さ方向の座標値との差分を算出し、当該差分が所定値より小さいか判定する(S14)。当該差分が所定値より小さいとき、ステップS11で取得される測量点座標を、測量点の座標として確定する(S15)。ステップS13乃至S15を繰り返し、対象エリアの端点を規定するすべての測量点の座標が確定すると、対象エリアが登録される(S16)
 ステップS14において当該差分が所定値以上であるとき、ステップS13乃至S15の繰り返し処理を中断し、当該測量点を端点に含む対象エリアの登録を禁止する。また、操作器401の表示部4012等を介して再測量が必要である旨を報知する(S17)。なお、ステップS17における禁止および報知は、順不同であり、同時に行われてもよい。このとき、再測量が必要な測量点を表示部4012に表示される地図上又は一覧ウィンドウ上に区別して表示してもよい。
●測量点座標の適否を判定する処理フロー(2)
 測量点座標の適否を判定する処理フローの第2実施形態について、図13に示す第1実施形態とは異なる部分を中心に説明する。同じ工程には図13と同じ符号を付した。
 図14に示すように、まず、測量機300により測量される測量点の座標を、衛星信号を用いて取得し(ステップS11)、飛行ルートの登録指示を、操作器401等を通じて受け付けると(S22)、当該飛行ルートを生成する作業エリアの端点を規定する測量点それぞれについて、ステップS13乃至S15に示す取得座標の適否判定処理が行われる。ステップS13乃至S15を繰り返し、対象エリアの端点を規定するすべての測量点の座標が確定すると、飛行ルートが登録される(S26)。
 ステップS14において高さ方向の座標の差分が所定値以上であるとき、ステップS13乃至S15の繰り返し処理を中断し、当該測量点を端点に含む対象エリアにおける飛行ルートの登録を禁止する(S27)。また、操作器401の表示部4012等を介して再測量が必要である旨を報知してもよい。
 なお、ドローンは、作業エリア内を自律的に飛行する形態に限られず、例えば作業エリア内又は発着地点と作業エリアとの移動経路上において一部又は全部を使用者の操縦に基づいて飛行するドローンであってもよい。また、本測量システムは、ドローンの作業エリアを測量するものに限らず、例えば自律的に陸上走行する機械の作業エリアの測量に用いてもよい。
(本願発明による技術的に顕著な効果)
 本願発明によれば、圃場の測量を正確に行うことができる。

 

Claims (11)

  1.  エリアの測量を行う測量システムであって、
     前記エリアの座標の特定に用いられる測量点又は基地局の3次元座標を、測量座標として取得する座標取得部と、
     取得される前記測量座標から所定範囲以内の位置を示す比較座標の、少なくとも高さ方向の座標値を取得する比較座標取得部と、
     前記測量座標の高さ方向の座標値と、前記比較座標の高さ方向の座標値と、の差分を算出し、当該差分が所定値よりも大きい場合、前記測量座標と前記比較座標の少なくともいずれかが誤りであるとの判定を行う判定部と、
    を備える、
    測量システム。
     
  2.  前記比較座標取得部は、前記測量座標の平面座標を抽出し、前記平面座標が所定範囲内である前記比較座標を特定し、当該比較座標の少なくとも高さ方向の座標値を取得する、
    請求項1記載の測量システム。
     
  3.  前記比較座標取得部は、前記測量点の測位において参照される基地局の座標の取得時点が、当該測量点とは異なる第2測量点の座標を、前記比較座標とする、
    請求項1又は2記載の測量システム。
     
  4.  前記比較座標取得部は、電子基準点又は外部のシステムから提供される座標情報を、前記比較座標とする、
    請求項1乃至3のいずれかに記載の測量システム。
     
  5.  前記比較座標取得部は、前記測量座標から所定範囲内に存在する複数の近傍測量点又は電子基準点の座標値の高さ方向の平均値を比較座標とする、
    請求項1乃至4のいずれかに記載の測量システム。
     
  6.  前記比較座標取得部は、前記測量座標から所定範囲内に存在し、前記測量座標を取り囲む位置に存在する複数の比較座標を取得し、
     前記判定部は、前記複数の比較座標のそれぞれの高さ方向の座標と、前記測量座標の高さ方向の座標値と、の差分をそれぞれ算出し、各差分に基づいて前記判定を行い、前記差分のいずれかが所定値よりも大きい場合、前記測量座標と前記比較座標の少なくともいずれかが誤りであると判定する、
    請求項1乃至5のいずれかに記載の測量システム。
     
  7.  前記判定部は、前記測量システムが、測量された複数の前記測量点に基づいて前記エリアを登録する命令を受け付けると、前記複数の測量点のそれぞれに対して前記判定を行い、
     少なくとも1個の前記測量点の測量座標について、当該測量座標と前記比較座標の少なくともいずれかが誤りであると判定した場合、前記エリアの登録を禁止、又はインターフェース装置を介して当該測量点の再測量を促す通知を行う、
    請求項1乃至6のいずれかに記載の測量システム。
     
  8.  前記判定部は、前記測量システムが、前記エリアに対して飛行ルートの登録を行う旨の命令を受け付けると、前記複数の測量点のそれぞれに対して前記判定を行い、
     少なくとも1個の前記測量点の測量座標について、当該測量座標と前記比較座標の少なくともいずれかが誤りであると判定した場合、前記飛行ルートの登録を禁止する、
    請求項1乃至7のいずれかに記載の測量システム。
     
  9.  前記判定部は、前記基地局の測量座標と前記比較座標の少なくともいずれかが誤りであると判定した場合、前記測量点の測量を禁止する、
    請求項1乃至8のいずれかに記載の測量システム。
     
  10.  エリアの測量を行う測量方法であって、
     前記エリアの座標の特定に用いられる測量点又は基地局の3次元座標を、測量座標として取得する座標取得ステップと、
     取得される前記測量座標の所定範囲以内の位置を示す比較座標の、少なくとも高さ方向の座標値を取得する比較座標取得ステップと、
     前記測量座標の高さ方向の座標値と、前記比較座標の高さ方向の座標値と、の差分を算出し、当該差分が所定値よりも大きい場合、前記測量座標と前記比較座標の少なくともいずれかが誤りであるとの判定を行う判定ステップと、
    含む、
    測量方法。
     
  11.  エリアの測量を行う測量プログラムであって、
     前記エリアの座標の特定に用いられる測量点又は基地局の3次元座標を、測量座標として取得する座標取得命令と、
     取得される前記測量座標の所定範囲以内の位置を示す比較座標の、少なくとも高さ方向の座標値を取得する比較座標取得命令と、
     前記測量座標の高さ方向の座標値と、前記比較座標の高さ方向の座標値と、の差分を算出し、当該差分が所定値よりも大きい場合、前記測量座標と前記比較座標の少なくともいずれかが誤りであるとの判定を行う判定命令と、
    をコンピュータに実行させる、
    測量プログラム。
     
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