WO2021186529A1

WO2021186529A1 - 駐車支援方法及び駐車支援システム

Info

Publication number: WO2021186529A1
Application number: PCT/JP2020/011644
Authority: WO
Inventors: 康啓鈴木
Original assignee: 日産自動車株式会社
Priority date: 2020-03-17
Filing date: 2020-03-17
Publication date: 2021-09-23

Abstract

車両を施錠及び解錠するための操作部を含む複数の操作部を有するキーと、キーを用いて車両を進行させる駐車制御を実行する駐車制御装置とを備える駐車支援システムを用いた駐車支援方法である。この駐車支援方法では、駐車制御装置は、キーを用いて実行される駐車制御に関する駐車制御情報を、キーとは異なる携帯端末に表示させるための処理を行う。

Description

駐車支援方法及び駐車支援システム

　本発明は、車両の駐車を支援する駐車支援方法及び駐車支援システムに関する。

　ＪＰ２００８－７４２９６Ａには、スマートキーのキースイッチを操作することにより、車両を所定の駐車スペースまで移動させる駐車支援機能付き車両が開示されている。

　このような従来手法による駐車制御においては、車両の所定距離以内に障害物等があると車両を停止させる。キースイッチの操作を行っているユーザ（車両のドライバ等）がこのような障害物の存在に気付いていない場合、車両がなぜ停止したのかを調べるために車両の周辺の状況を目視で確認したり、操作方法が間違っていないかを確認したりする必要がある。したがって、上記した駐車支援機能付き車両においては、駐車制御中の車両の状況をユーザが即座に把握することができないという問題がある。そのため、遠隔操作による駐車制御を開始してから駐車が完了するまでにかかる時間が長くなってしまう。

　したがって、本発明の目的は、車両の駐車制御に関する情報を即座に確認することが可能な駐車支援技術を提供することである。

　本発明の一態様による駐車支援方法は、車両を施錠及び解錠するための操作部を含む複数の操作部を有するキーと、キーを用いて車両を進行させる駐車制御を実行する駐車制御装置とを備える駐車支援システムを用いた駐車支援方法である。この駐車支援方法では、駐車制御装置は、キーを用いて実行される駐車制御に関する駐車制御情報を、キーとは異なる携帯端末に表示させるための処理を行う。

図１は、本発明の一実施形態における駐車支援システムの構成例を示すブロック図である。図２は、駐車支援システムの機能構成例を示すブロック図である。図３は、駐車支援システムにより車両を駐車目標スペースに移動させる場合の車両の遷移を簡略化して示す図である。図４は、駐車支援システムにおいて車両を操作するためのキーの外観構成例を示す図である。図５は、制御装置が実行する駐車支援処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。図６は、駐車支援モードの設定時において、車両が前進することが可能な場合の携帯端末のディスプレイの表示遷移例を示す図である。図７は、駐車支援モードの設定時において、車両が後進することが可能な場合の携帯端末のディスプレイの表示遷移例を示す図である。図８は、駐車支援モードの設定時において、車両の前方に障害物が検出された場合の携帯端末のディスプレイの表示遷移例を示す図である。図９は、駐車支援モードの設定時において、車両の後方に障害物が検出された場合の携帯端末のディスプレイの表示遷移例を示す図である。図１０は、駐車支援モードの設定時において、車両が目標位置に到達した場合の携帯端末のディスプレイの表示遷移例を示す図である。図１１は、駐車支援モードの設定時において、車両とキーとの距離が所定値以上離れている場合の携帯端末のディスプレイの表示遷移例を示す図である。図１２は、制御装置が実行する駐車支援処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。

　以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。

　［駐車支援システムの構成例］
　図１は、本発明の一実施形態における駐車支援システム１の構成例を示すブロック図である。駐車支援システム１は、車両を駐車目標スペースに駐車させる際に、その駐車目標スペースまで車両を移動させるための車両制御を実行するものである。また、駐車支援システム１では、ユーザ操作により駐車支援モードが起動され、駐車支援モードが設定された場合に、駐車支援制御が実行されるものとする。なお、駐車支援は、リモート駐車、リモートパーク、駐車制御等と称することができる。また、駐車支援モードは、操作支援モードと称することもできる。また、駐車支援システムは、駐車制御システムとも称することができる。

　駐車支援システム１は、キー３０と、駐車制御装置６００と、撮像装置６４０と、測距装置６５０と、位置検出装置６６０と、車両制御装置７００と、操舵角センサ７３０と、車速センサ７４０と、ヘッドランプユニット７５０と、バックランプユニット７６０と、ブレーキランプユニット７７０と、サーバ８００と、携帯端末８５０とを備える。なお、駐車制御装置６００、撮像装置６４０、測距装置６５０、位置検出装置６６０、車両制御装置７００、操舵角センサ７３０、車速センサ７４０、ヘッドランプユニット７５０、バックランプユニット７６０及びブレーキランプユニット７７０は、車両Ｖ１（図３参照）に設置される。なお、図１では、車両Ｖ１に設置される各機器を点線５００内に示す。

　駐車支援システム１は、キー３０（または、携帯端末８５０）において受け付けられた操作内容に基づいて、目標となる駐車スペース（駐車目標スペース）に車両Ｖ１を移動させる（駐車させる）制御を実行するリモートコントロールタイプの制御システムである。なお、駐車支援モードの設定時には、ユーザＵ（車両Ｖ１の乗員（図３参照））は車両Ｖ１の外部（車室外）にいて操作してもよく、車両Ｖ１の内部（車室内）にいて操作してもよい。

　駐車制御装置６００は、入力装置６１０と制御装置６２０と出力装置６３０とを備える。駐車制御装置６００を構成するこれらの各装置は、相互に情報をやりとりすることが可能な態様で接続される。例えば、ＣＡＮ（Controller Area Network）その他の車載ＬＡＮ（Local Area Network）によって接続される。

　入力装置６１０は、アンテナ６１１と通信装置６１２と操作装置６１３とを備える。通信装置６１２は、アンテナ６１１を介して、キー３０、サーバ８００、携帯端末８５０のそれぞれから各種情報（例えば、操作指令情報、地図情報）を受信し、この受信した各種情報を制御装置６２０に出力する。また、通信装置６１２は、制御装置６２０の制御に基づいて、キー３０、サーバ８００、携帯端末８５０のそれぞれに、アンテナ６１１を介して各種情報を送信する。このように、駐車制御装置６００は、無線通信を利用して、キー３０、サーバ８００、携帯端末８５０のそれぞれとの間で各種情報のやりとりを行うことが可能である。また、操作装置６１３は、ユーザＵによる操作入力を受け付けるものであり、受け付けられた操作入力に対応する操作情報を制御装置６２０に出力する。

　制御装置６２０は、撮像装置６４０、測距装置６５０、位置検出装置６６０、操舵角センサ７３０及び車速センサ７４０のそれぞれから出力される情報と、キー３０、サーバ８００及び携帯端末８５０のそれぞれから受信した情報とに基づいて、車両Ｖ１の駐車支援制御を実行するものとする。なお、制御装置６２０は、操舵角センサ７３０及び車速センサ７４０から出力される情報については、車両コントローラ７１０を介して取得する。また、制御装置６２０は、ＣＰＵ（Central Processing Unit）６２１と、ＲＯＭ（Read Only Memory）６２２と、ＲＡＭ（Random Access Memory）６２３と、記憶装置６２４とを備える。

　ＲＯＭ６２２は、本実施形態における駐車支援方法を実現するための駐車支援プログラム（駐車制御プログラム）を格納する記憶装置である。また、ＲＡＭ６２３は、ＣＰＵ６２１が各処理を実行する際にアクセス可能な作業用メモリとして機能する記憶装置である。また、ＣＰＵ６２１は、ＲＯＭ６２２に格納されている駐車支援プログラムを実行することで、駐車制御装置６００における各部を制御する動作回路である。また、記憶装置６２４は、各種情報を格納する記憶部である。

　出力装置６３０は、制御装置６２０の制御に基づいて、各種の駐車支援情報（駐車制御情報）をユーザＵに提供するためのものであり、表示装置６３１と音声出力装置６３２とを備える。なお、表示装置６３１として、入力機能及び出力機能を備えるタッチパネル式のディスプレイを用いることができる。このように、タッチパネル式のディスプレイを用いる場合には、このディスプレイが操作装置６１３及び表示装置６３１として機能する。

　撮像装置６４０は、車両Ｖ１の外部の被写体を撮像して画像データを生成するものであり、１または複数のカメラ（イメージセンサを含む）により構成される。なお、これらのカメラは、車両Ｖ１の周囲、例えば、車両Ｖ１の前後左右の被写体を撮像することが可能な車両Ｖ１の外側の位置に設置される。また、撮像装置６４０は、複数の画像データを合成し、仮想視点から撮像したと仮定する仮想視点画像のデータを生成することもできる。また、撮像装置６４０は、生成した画像データを駐車制御装置６００及び車両コントローラ７１０に出力する。なお、画像を合成することや、画像を加工することは、必ずしも撮像装置６４０で行う必要はなく、駐車制御装置６００で行うようにしてもよい。

　測距装置６５０は、光や電波を用いて車両Ｖ１から対象物までの距離を測定するものであり、その計測結果（計測値）を駐車制御装置６００及び車両コントローラ７１０に出力する。なお、測距装置６５０として、例えば、１または複数の測距センサを備えることができる。例えば、測距センサとして、ミリ波レーダ、レーザーレーダ、超音波レーダなどのレーダ装置またはソナーを用いることができる。なお、撮像装置６４０を構成する複数のカメラと、測距装置６５０を構成する複数の距測センサとについては、車両Ｖ１における同じ位置に一組のカメラ及び距測センサを設けてもよく、異なる位置にカメラ及び距測センサを設けてもよい。

　位置検出装置６６０は、車両Ｖ１の位置（現在位置）を検出するものであり、その検出結果（現在位置）を駐車制御装置６００及び車両コントローラ７１０に出力する。なお、位置検出装置６６０は、位置検出センサにより構成される。また、位置検出センサとして、例えば、車両Ｖ１の絶対位置を計測する機器（例えば、ＧＰＳ（Global Positioning System）やオドメトリ）を用いることができる。

　車両制御装置７００は、撮像装置６４０、測距装置６５０、位置検出装置６６０、操舵角センサ７３０及び車速センサ７４０のそれぞれから出力される情報に基づいて、車両Ｖ１の各部を制御するものである。具体的には、車両制御装置７００は、車両コントローラ７１０と、駆動システム７２０と、ブレーキアクチュエータ７８０とを備える。

　車両コントローラ７１０は、ＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭ、入出力インターフェース等で構成され、駆動システム７２０等の動作を制御する電子制御装置である。すなわち、車両コントローラ７１０は、ＲＯＭに格納されている車両制御プログラムを実行することで、車両Ｖ１の駆動、停止、操舵等を制御する動作回路である。具体的には、車両コントローラ７１０は、撮像装置６４０、測距装置６５０、位置検出装置６６０、操舵角センサ７３０及び車速センサ７４０のそれぞれから出力される情報に基づいて、駆動システム７２０、ヘッドランプユニット７５０、バックランプユニット７６０、ブレーキランプユニット７７０、ブレーキアクチュエータ７８０の各部を制御する。

　駆動システム７２０は、車両コントローラ７１０の制御に基づいて、車両Ｖ１の駆動を制御するものである。具体的には、駆動システム７２０は、車両コントローラ７１０の制御に基づいて、車両Ｖ１の駆動輪（例えば、前輪及び後輪）を駆動させる駆動装置（例えば、モータ、エンジン）を制御する。また、駆動システム７２０は、車両コントローラ７１０の制御に基づいて、車両Ｖ１の操舵装置のステアリングが備えるパワーステアリング機構を駆動して操舵量を制御する。なお、駆動装置は、車両Ｖ１を前進または後進させるものである。また、操舵装置は、車両Ｖ１の左右方向への移動を行う駆動機構である。

　ブレーキアクチュエータ７８０は、車両コントローラ７１０の制御に基づいて、車両Ｖ１を停止させるための動作を実行するものである。なお、車両Ｖ１が手動運転の場合には、車両コントローラ７１０は、ブレーキセンサの検出値に基づいてブレーキアクチュエータ７８０を動作させる。また、駐車支援モードの設定時には、車両コントローラ７１０は、前方及び後方の障害物センサ（例えば、撮像装置６４０、測距装置６５０）の検出結果に基づいて、ブレーキアクチュエータ７８０を動作させる。

　操舵角センサ７３０は、車両Ｖ１の操舵装置に備えられるセンサであり、操舵装置の操舵角（回転角度（操舵操作量））を取得し、その取得した操舵角を車両コントローラ７１０に出力する。

　車速センサ７４０は、車両Ｖ１の車速を取得するものであり、取得した車速を車両コントローラ７１０に出力する。

　ヘッドランプユニット７５０は、車両Ｖ１の前部に設置されるヘッドランプにより構成されるユニットである。また、車両コントローラ７１０の制御に基づいてヘッドランプの発光状態（ハイビーム、ロービーム、点滅または消灯）を変化させることが可能である。

　バックランプユニット７６０は、車両Ｖ１の後部に設置されるバックランプにより構成されるユニットである。また、車両コントローラ７１０の制御に基づいてバックランプの発光状態（点灯、点滅または消灯）を変化させることが可能である。

　ブレーキランプユニット７７０は、車両Ｖ１の後部に設置されるブレーキランプにより構成されるユニットである。また、車両コントローラ７１０の制御に基づいてブレーキランプの発光状態（点灯、点滅または消灯）を変化させることが可能である。

　サーバ８００は、通信可能なネットワーク、例えば、インターネット上に設けられる情報処理装置であり、通信装置８０１と、制御装置８０２と、記憶装置８０３とを備える。

　通信装置８０１は、制御装置８０２の制御に基づいて、他の機器（携帯端末８５０、駐車制御装置６００）との間で各種情報のやりとりを行うものである。

　制御装置８０２は、記憶装置８０３に記憶されている制御プログラムに基づいて、サーバ８００の各部を制御するものである。

　記憶装置８０３は、サーバ８００における各処理を実行するための制御プログラムや他の各種情報を記憶するものである。記憶装置８０３には、例えば、地図情報、駐車場情報、障害物情報等が記憶される。また、駐車制御装置６００、携帯端末８５０は、ネットワークを介してサーバ８００の記憶装置８０３にアクセスし、記憶装置８０３に記憶されている各情報を取得できる。

　また、サーバ８００は、駐車制御装置６００から出力された情報に基づいて、携帯端末８５０に所定情報を提供することが可能である。なお、サーバ８００は、情報提供者が管理するものを用いるようにしてもよく、駐車場管理者が管理するものを用いるようにしてもよく、車両Ｖ１を製造販売する自動車会社が管理するものを用いるようにしてもよい。

　携帯端末８５０は、無線通信を利用して駐車制御装置６００と通信を行うことが可能な電子機器（例えば、スマートフォン、タブレット端末、ＰＤＡ（Personal Digital Assistant））である。また、携帯端末８５０は、車両Ｖ１の外部に持ち出し可能な携帯型の入力機能及び通信機能を備えるコンピュータである。なお、本実施形態では、駐車支援モードの設定時において、キー３０を用いてユーザＵによるリモート操作を行う例を示す。

　携帯端末８５０は、通信装置８５１と、制御装置８５２と、記憶装置８５３と、操作装置８５４と、表示装置８５５と、音声出力装置８５６とを備える。

　通信装置８５１は、制御装置８５２の制御に基づいて、無線通信を利用して他の機器（サーバ８００、駐車制御装置６００）との間で各種情報のやりとりを行うものである。

　制御装置８５２は、記憶装置８５３に記憶されている制御プログラムに基づいて、携帯端末８５０の各部を制御するものである。

　記憶装置８５３は、携帯端末８５０における各処理を実行するための制御プログラムや他の各種情報を記憶するものである。

　操作装置８５４は、ユーザＵによる操作入力を受け付ける入力インターフェースであり、受け付けられた操作入力に応じた操作情報を制御装置８５２に出力する。また、表示装置８５５は、制御装置８５２の制御に基づいて、各種情報をユーザＵに表示して提供するものである。例えば、操作装置８５４及び表示装置８５５として、入力機能及び出力機能を備えるタッチパネル式のディスプレイ８５７（図６乃至図１１参照）を用いることができる。また、音声出力装置８５６は、制御装置８５２の制御に基づいて、各種情報を音声出力してユーザＵに提供するものである。

　キー３０は、車両Ｖ１のドアを施錠及び解錠する際に用いられるキーであり、通信部３１と、制御部３２と、操作部群４０とを備える。操作部群４０は、車両Ｖ１のドアを施錠及び解錠する際に用いられる。また、操作部群４０は、駐車支援システム１において駐車支援モードが起動された場合には、車両Ｖ１の駐車制御を実行する際に用いられる。なお、キー３０については、図２、図４を参照して詳細に説明する。また、キー３０は、スマートキー、キーレスキー、キーフォブ等と称することもある。なお、キー３０は、車両Ｖ１のドアを施錠及び解錠する機能を有していれば、必ずしも機器は限定されず、スマートフォン、ディスプレイを有するタブレット端末、スマートウォッチなどの電子機器であってもよい。

　なお、図１では、駐車制御装置６００を車載装置として実現する例を示したが、駐車制御装置６００を車外に設置する機器とする場合についても本実施形態を適用可能である。例えば、駐車制御装置６００における一部または全部の機能を、車載装置と情報の授受が可能な可搬の携帯端末８５０において実現するようにしてもよい。

　〔駐車支援システムの機能構成例及び車両の動作例〕
　図２は、駐車支援システム１の機能構成例を示すブロック図である。図２では、図１に示す駐車支援システム１の各構成における駐車支援制御に関する機能構成の一例を示す。

　図３は、駐車支援システム１により車両Ｖ１を駐車目標スペースＴＰＳに移動させる場合の車両Ｖ１の遷移を簡略化して示す図である。また、図３では、点線の矢印Ｒ１に示すように、車両Ｖ１が位置Ｐ１から位置Ｐ３まで前進した後に、実線の矢印Ｒ２に示すように、車両Ｖ１が位置Ｐ３から位置Ｐ７まで後進して、駐車目標スペースＴＰＳに移動する場合の遷移例を示す。また、図３では、車両Ｖ１の周囲に障害物（壁Ｗ、家Ｈ１、Ｈ２、木ＷＤ）が存在し、それらの障害物を避けて車両Ｖ１が移動する場合の例を示す。

　図２に示すように、駐車支援システム１は、駐車目標スペース設定部１１と、車両位置検出部１２と、物体検出部１３と、駐車経路生成部１４と、物体減速演算部１５と、経路追従制御部１６と、目標車速生成部１７と、操舵角制御部１８と、車速制御部１９と、駐車支援制御部２０と、通信装置６１２と、キー３０と、サーバ８００と、携帯端末８５０とを備える。なお、駐車目標スペース設定部１１、車両位置検出部１２は、物体検出部１３、駐車経路生成部１４、物体減速演算部１５、経路追従制御部１６、目標車速生成部１７及び駐車支援制御部２０は、図１に示す制御装置６２０により実現される。また、操舵角制御部１８及び車速制御部１９は、図１に示す車両コントローラ７１０により実現される。また、通信装置６１２、キー３０は、図１に示す通信装置６１２、キー３０に対応する。

　駐車目標スペース設定部１１は、車両Ｖ１を駐車させる駐車目標スペースを設定するものであり、設定された駐車目標スペースに関する情報（目標駐車位置情報）を駐車経路生成部１４に出力する。

　例えば、駐車目標スペース設定部１１は、駐車場情報を用いて車両Ｖ１を駐車させる駐車目標スペースを設定することができる。なお、駐車場情報は、各駐車場（パーキングロット）の配置、識別番号、駐車施設における通路、柱、壁、収納スペースなどの位置情報を含む。また、駐車場情報は、制御装置６２０が備える記憶装置６２４（図１参照）に格納しておき、記憶装置６２４から駐車場情報を順次取得して用いることができる。また、駐車場情報は、所定のネットワーク（例えばインターネット）を介して外部機器（例えば駐車場情報を保持するサーバ８００の記憶装置８０３）から取得するようにしてもよい。

　また、例えば、駐車目標スペース設定部１１は、各種センサ（例えば、撮像装置６４０、測距装置６５０）の検出データ等に基づいて、車両Ｖ１が駐車可能な駐車スペースを検出するようにしてもよい。例えば、駐車目標スペース設定部１１は、複数のイメージセンサの撮像画像に基づいて、駐車スペースの枠(領域)を検出し、複数の測距センサの検出データと、それらの撮像画像から抽出された検出データとを用いて、空いている駐車スペースを検出することができる。この場合には、検出された駐車スペースのうち、空車（他車両が駐車していない）であり、駐車を完了させるための経路が算出可能である駐車スペースを、駐車可能スペースとして検出する。なお、本実施形態において駐車経路が算出可能であるとは、障害物（駐車車両を含む）と干渉することなく、車両Ｖ１の現在位置から駐車目標スペースに至る経路の軌跡を路面座標に描けることを意味するものとする。

　なお、駐車目標スペースは、所定の操作装置を用いてユーザＵが手動操作により設定してもよく、制御装置６２０または駐車設備側が自動（例えば空きスペースを自動検索）で設定してもよい。なお、所定の操作装置は、例えば、駐車制御装置６００が有する操作装置６１３、または、外部機器の操作装置（例えば携帯端末８５０の操作装置８５４）である。

　車両位置検出部１２は、設定された駐車目標スペースに移動させる車両Ｖ１の位置（現在位置）及び車両Ｖ１の進行方向（向き）を検出するものであり、検出された車両Ｖ１の位置及び進行方向に関する情報（車両位置情報）を駐車経路生成部１４及び経路追従制御部１６に出力する。なお、車両Ｖ１の現在位置及び進行方向の検出方法としては、公知の方法を用いることができる。

　例えば、車両位置検出部１２は、各種センサ（例えば、撮像装置６４０、位置検出装置６６０、車速センサ７４０、操舵角センサ７３０）の検出データ等に基づいて、車両Ｖ１の現在位置を推定することができる。一般に、前輪操舵車においては、後輪車軸中心の走行距離と前輪操舵角との関係に基づいて、車両の位置及び姿勢を推定するデッドレコニング手法を用いることが多い。デッドレコニング手法は、駐車動作等の限られた区間の走行を考える場合において有用である。また、例えば、車両位置検出部１２は、イメージセンサ（例えば複数のカメラ）により生成された画像データに基づいて、道路上の白線や周囲の物体を認識し、車両Ｖ１と白線や周囲物体の相対位置関係に基づいて、現在位置を推定することも可能である。また、車両位置検出部１２は、位置検出センサを用いて、車両Ｖ１の絶対位置（すなわち、所定の基準点に対する車両Ｖ１の位置）を推定してもよい。また、これらの各センサにより取得可能な複数の情報を用いて、車両Ｖ１の位置及び進行方向を特定してもよい。

　物体検出部１３は、車両Ｖ１の周囲の環境や、車両Ｖ１の周囲に存在する物体を検出するものであり、検出された周囲の環境や物体に関する情報（物体位置情報）を、駐車経路生成部１４及び物体減速演算部１５に出力する。なお、車両Ｖ１の周囲に存在する物体は、車両Ｖ１の進行の障害となる物体（障害物）となる。このような障害物として、例えば、駐車場の壁、柱などの構造物、車両Ｖ１の周囲の設置物、歩行者、他車両、駐車車両等が想定される。

　物体検出部１３は、例えば、車両Ｖ１に搭載されている物体検出センサ（例えば、撮像装置６４０、測距装置６５０）を用いて、車両Ｖ１の周囲の環境や、車両Ｖ１の周囲に存在する物体を検出する。なお、車両Ｖ１には、同一種類の物体検出センサを備えるようにしてもよく、複数の異なる種類の物体検出センサを備えるようにしてもよい。例えば、車両Ｖ１に複数のイメージセンサと複数の測距センサとを設け、複数の測距センサの検出結果と、複数のイメージセンサの撮像画像とに基づいて、車両Ｖ１の周囲の環境や、車両Ｖ１の周囲に存在する物体を検出することができる。例えば、複数の測距センサは、レーダ装置の受信信号に基づいて物体の存否、物体の位置、物体の大きさ、物体までの距離を検出することができる。また、複数のイメージセンサの撮像画像に基づいて物体の存否、物体の位置、物体の大きさ、物体までの距離を検出することができる。なお、車両Ｖ１の周囲に存在する物体の検出は、複数のイメージセンサによるモーションステレオの技術を用いて行うことができる。

　例えば、物体検出部１３は、移動物体（例えば、他の車両、バイク、自転車、歩行者）や、静止物体（例えば、停止車両）を検出し、その検出された移動物体や静止物体の車両Ｖ１に対する各種情報（位置、姿勢、大きさ、速度、加速度、減速度、ヨーレート）を検出する。また、物体検出部１３は、車両Ｖ１の周囲に存在する標識（例えば、道路標識や路面表示された標識）やガイドレール等を検出することも可能である。

　また、例えば、物体検出部１３は、サーバ８００の記憶装置８０３から取得した駐車場情報に基づいて、駐車場の壁、柱などの構造物を含む障害物を検出することもできる。

　駐車経路生成部１４は、駐車目標スペース設定部１１、車両位置検出部１２、物体検出部１３から出力された各情報（目標駐車位置情報、車両位置情報、物体位置情報）に基づいて、車両Ｖ１を駐車目標スペースまで移動させるための駐車経路を生成するものである。そして、駐車経路生成部１４は、生成された駐車経路に関する情報（駐車経路情報）を、経路追従制御部１６及び目標車速生成部１７に出力する。

　図３を参照すると、駐車経路生成部１４は、初期位置Ｐ１から切返し位置Ｐ３を経由して駐車目標スペースＴＰＳに車両Ｖ１を移動させる駐車経路（点線の矢印Ｒ１、実線の矢印Ｒ２）を生成する。具体的には、駐車経路生成部１４は、車両位置検出部１２により検出された車両Ｖ１の現在位置から、駐車目標スペース設定部１１により設定された駐車目標スペースＴＰＳまで車両Ｖ１を移動させるための経路を生成する。この場合に、駐車経路生成部１４は、車両Ｖ１の現在位置から駐車目標スペースＴＰＳまでの経路上に障害物が存在するか否かを、物体検出部１３により検出された周囲の環境や物体に関する情報（物体位置情報）に基づいて判定する。そして、駐車経路生成部１４は、その経路上に障害物が存在する場合には、その障害物に衝突しないように駐車経路を生成する。また、駐車経路生成部１４は、例えば、ユーザＵに違和感を与えないように、切り返し回数や操舵量がもっとも少なくなるような駐車経路（矢印Ｒ１、矢印Ｒ２）を生成する。

　このように、駐車経路（矢印Ｒ１、矢印Ｒ２）は、図３に示す駐車可能空間内において生成される経路であって、車両Ｖ１が障害物（壁Ｗ、家Ｈ１、Ｈ２、木ＷＤ）と干渉せずに駐車目標スペースＴＰＳまで移動可能な経路である。

　物体減速演算部１５は、物体検出部１３から出力された物体位置情報に基づいて、車両Ｖ１の加減速度を算出するものであり、その算出結果（車両Ｖ１の加減速度）を目標車速生成部１７に出力する。すなわち、物体減速演算部１５は、車両Ｖ１の周囲の環境や、車両Ｖ１の周囲に存在する物体に基づいて、車両Ｖ１の速度を制限する。例えば、車両Ｖ１と障害物との距離が近づくのに応じて、減速の程度を大きくすることができる。

　経路追従制御部１６は、駐車経路生成部１４により生成された駐車経路を車両Ｖ１が追従するように車両Ｖ１の目標操舵角を決定するものであり、その目標操舵角に関する情報（目標操舵角情報）を操舵角制御部１８に出力する。すなわち、経路追従制御部１６は、車両Ｖ１を移動させるために必要な目標操舵角やシフト位置に関する制御信号を生成し、その制御信号を操舵角制御部１８に出力する。

　具体的には、経路追従制御部１６は、駐車経路生成部１４により生成された駐車経路と、車両位置検出部１２により検出された車両Ｖ１の現在位置及び進行方向とに基づいて、駐車経路に沿って車両Ｖ１を駐車目標スペースＴＰＳまで移動させるための制御を行う。例えば、経路追従制御部１６は、駐車経路生成部１４により生成された駐車経路上を車両Ｖ１が進行しているか否かを、車両位置検出部１２により検出された車両Ｖ１の現在位置及び進行方向に基づいて判定する。そして、経路追従制御部１６は、駐車経路生成部１４により生成された駐車経路上を車両Ｖ１が進行していないと判定した場合には、その経路上を車両Ｖ１が進行するように車両Ｖ１の目標操舵角を補正する。また、経路追従制御部１６は、駐車経路生成部１４により生成された駐車経路上を車両Ｖ１が進行していると判定した場合には、その経路上を車両Ｖ１が継続して進行するように車両Ｖ１の目標操舵角を決定する。

　目標車速生成部１７は、物体減速演算部１５から出力された情報（車両Ｖ１の加減速度）に基づいて、駐車経路生成部１４により生成された駐車経路を車両Ｖ１が進行する速度（目標車速）を生成するものである。そして、目標車速生成部１７は、その生成された目標車速に関する情報（目標車速情報）を車速制御部１９に出力する。

　また、経路追従制御部１６及び目標車速生成部１７は、駐車支援制御部２０の指示（キー３０から送信された操作情報に基づく指示）に基づいて、駐車経路に沿って車両Ｖ１を移動（前進または後進）、停止させるための制御を行う。

　また、経路追従制御部１６及び目標車速生成部１７は、車両Ｖ１が駐車制御を実行している時に、駐車目標スペースＴＰＳの誤差を補正する。この補正をリアルタイム補正と称することができる。このリアルタイム補正を行うことにより、駐車制御の実行中に、駐車目標スペースＴＰＳの誤差を補正することができ、この補正に合わせて、目標操舵角及び目標速度も補正することができる。これにより、空き駐車スペースの正しい位置に車両Ｖ１を駐車することができる。なお、リアルタイム補正には、駆動制御、操舵制御、速度制御、位置制御等が含まれる。

　操舵角制御部１８は、経路追従制御部１６から出力された目標操舵角情報に基づいて、車両Ｖ１の操舵角を制御するものである。すなわち、操舵角制御部１８は、経路追従制御部１６により決定された目標操舵角に基づいて操舵装置を駆動し、目標操舵角に対応させてステアリング舵角を制御する。

　車速制御部１９は、目標車速生成部１７から出力された目標車速に基づいて、車両Ｖ１の車速を制御するものである。すなわち、車速制御部１９は、目標車速生成部１７から出力された目標車速となるように、車両Ｖ１の駆動輪を駆動させる駆動装置を制御する。

　駐車支援制御部２０は、通信装置６１２を介してキー３０との間でやりとりされる各種情報に基づいて、各部（例えば、経路追従制御部１６、目標車速生成部１７）を制御するものである。また、駐車支援制御部２０は、通信装置６１２を介してサーバ８００、携帯端末８５０に各種情報、例えば、駐車制御情報を送信する制御を行う。また、駐車支援制御部２０は、無線通信を利用してキー３０の位置を検出して通信装置６１２及びキー３０間の距離を計測する位置検出部２１を備える。なお、通信装置６１２及びキー３０間の距離の計測方法として、例えば、電波強度を用いた計測方法を採用することができる。

　通信装置６１２は、無線通信を利用してキー３０との間で相互に通信を行うものである。ここで、キー３０との間で行う無線通信として、例えば、所定の電波を使用する通信方式を採用することができる。なお、所定の電波は、例えば、３０～３００ｋＨｚの周波数の電波（長波（ＬＦ（Low Frequency）））や０．３～３ＧＨｚの周波数の電波（極超短波（ＵＨＦ（Ultra High Frequency）））である。また、複数の通信方式を採用するようにしてもよい。例えば、車両Ｖ１のドアを施錠及び解錠する際に用いられる無線通信と、駐車支援モードの設定時に車両Ｖ１をリモート操作する際に用いられる無線通信とを異なる通信方法で実行してもよい。

　また、通信装置６１２は、無線通信を利用してサーバ８００、携帯端末８５０との間で相互に通信を行う。また、通信装置６１２は、サーバ８００を介して携帯端末８５０との間で通信するようにしてもよく、携帯端末８５０との間で直接通信を行うようにしてもよい。サーバ８００を介して携帯端末８５０との間で通信する場合の無線通信としては、公衆網、例えば、３Ｇ、４Ｇ、５Ｇ、ＬＴＥ（Long Term Evolution）を採用することができる。また、携帯端末８５０との間で直接通信を行う場合の無線通信としては、例えば、無線ＬＡＮ、近距離無線通信（例えばＢｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標））等を採用することができる。なお、通信装置６１２は、これらの各種の無線通信規格の無線通信のうちの少なくとも１つを実行するようにしてもよく、複数の通信方式を採用するようにしてもよい。なお、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈを採用する場合には、通信装置６１２及びキー３０間の距離の計測方法として、例えば、電波の到達時間を用いた計測方法を採用することができる。

　キー３０は、上述したように、通信部３１と、制御部３２と、操作部群４０とを備える。

　通信部３１は、制御部３２の制御に基づいて、駐車制御装置６００が備える通信装置６１２との間で無線通信を利用して各種情報のやりとりを行うものである。

　制御部３２は、ＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭ、入出力インターフェース等で構成され、キー３０の各部を制御するものである。例えば、制御部３２は、操作部群４０においてユーザＵにより受け付けられた操作内容に応じた操作情報（制御信号）を、無線通信を利用して通信部３１から通信装置６１２に出力させる。

　〔キーの構成例〕
　図４は、駐車支援システム１において車両Ｖ１を操作するためのキー３０の外観構成例を示す図である。なお、本実施形態では、車両Ｖ１を施錠及び解錠する際に用いられる操作部（操作ボタン）と、車両Ｖ１の駐車制御を実行する際に用いられる操作部とを共有する例を示すが、本発明はこれに限定されない。例えば、車両Ｖ１を施錠及び解錠する際に用いられる操作部と、車両Ｖ１の駐車制御を実行する際に用いられる操作部とを異なる操作部で構成してもよい。

　キー３０は、操作部群４０として、前進ボタン４１と、後進ボタン４２と、制御停止ボタン４３と、デッドマンスイッチ４４とを備える。なお、駐車支援モードの設定時には、駐車目標スペースＴＰＳまでの駐車経路は制御装置６２０により自動で生成され、車両Ｖ１の操舵角も自動で制御されるため、車両Ｖ１を駐車経路に沿うように左右に移動させる操作をユーザＵが行うことはない。このため、キー３０には、車両Ｖ１の進行に関する操作部として、前進ボタン４１及び後進ボタン４２が設けられる。

　前進ボタン４１は、駐車支援モードの設定時に車両Ｖ１の前進を指示する際に押下される操作部である。なお、駐車支援モードが設定されていない状態（通常時）では、前進ボタン４１の押下操作は無効とされる。また、前進ボタン４１の表面には、操作部の種類をユーザＵが容易に把握できるような標識（例えば、車の図形と前向きの矢印）が付される。

　後進ボタン４２は、駐車支援モードの設定時に車両Ｖ１の後進を指示する際に押下される操作部である。なお、駐車支援モードが設定されていない状態（通常時）では、後進ボタン４２の押下操作は無効とされる。なお、後進ボタン４２の表面には、操作部の種類をユーザＵが容易に把握できるような標識（例えば、車の図形と後向きの矢印）が付される。

　制御停止ボタン４３は、駐車支援モードが設定されていない状態（通常時）では、車両Ｖ１のドアを施錠（ロック）する際に押下される操作部である。また、制御停止ボタン４３は、駐車支援モードの設定時には、直前まで行われていた車両Ｖ１の動作の停止を指示する際に押下される操作部である。すなわち、制御装置６２０により実行されている車両Ｖ１の動作をキャンセルする場合、例えば、進行中の車両Ｖ１を停止させる場合に、制御停止ボタン４３が押下される。このように、制御停止ボタン４３は、車両Ｖ１の施錠を指示する操作部と、駐車支援モードの設定時に車両Ｖ１の動作をキャンセルする操作部とを兼ねている。なお、制御停止ボタン４３の表面には、操作部の種類をユーザＵが容易に把握できるような標識（例えば、閉じた鍵の図形と停止を意味する図形）が付される。

　デッドマンスイッチ４４は、駐車支援モードが設定されていない状態（通常時）では、車両Ｖ１のドアを解錠する際に押下される操作部である。また、デッドマンスイッチ４４は、駐車支援モードの設定時には、他の操作部（前進ボタン４１または後進ボタン４２）と同時に押下されることにより、その同時に押下された操作部（前進ボタン４１または後進ボタン４２）の押下操作を有効とするための操作部である。すなわち、駐車支援モードの設定時において、前進ボタン４１及び後進ボタン４２の何れかの操作部のみが押下された場合には、その押下操作は無効とされる。ただし、駐車支援モードの設定時において、デッドマンスイッチ４４の押下操作とともに、前進ボタン４１及び後進ボタン４２の何れかの操作部が押下された場合には、デッドマンスイッチ４４の押下操作とともに押下された操作部の押下操作は有効とされる。

　なお、２つの操作部を同時に押下するとは、２つの操作部を同時（または略同時）に押下する場合と、２つの操作部のうちの一方の操作部を押下している状態で他の操作部を押下する場合との双方を含むものとする。例えば、デッドマンスイッチ４４が押下された状態で、前進ボタン４１が押下された場合には、前進ボタン４１の押下操作は有効とされる。また、前進ボタン４１が押下された状態で、デッドマンスイッチ４４が押下された場合には、前進ボタン４１の押下操作は有効とされる。なお、駐車支援モードの設定時において、３つの操作部（前進ボタン４１、後進ボタン４２、デッドマンスイッチ４４）が同時に押下された場合には、それらの操作部の押下操作は無効とされる。

　また、駐車支援モードが設定されていない状態（通常時）で、デッドマンスイッチ４４の長押し操作が行われた場合には、その長押し操作が駐車支援モードの起動開始操作と判定され、駐車支援モードの起動が開始される。また、デッドマンスイッチ４４の表面には、操作部の種類をユーザＵが容易に把握できるような標識（例えば、空いた鍵の図形と安全を意味する図形）が付される。

　上述したように、本実施形態では、駐車支援モードの設定時には、制御停止ボタン４３のみの押下操作、デッドマンスイッチ４４と前進ボタン４１との押下操作、デッドマンスイッチ４４と後進ボタン４２との押下操作のみが有効な押下操作とされる。

　なお、１つの操作部の押下操作に複数の機能を関連付けてもよい。例えば、駐車支援モードの設定時において、車両Ｖ１の停止中に制御停止ボタン４３の押下操作がされた場合に、駐車支援モードを終了させ、この終了後に車両Ｖ１を施錠する設定としてもよい。すなわち、制御停止ボタン４３の押下操作に、駐車支援モードの終了と車両Ｖ１の施錠との２つの機能を関連付けることができる。

　〔駐車支援システムの動作例〕
　図５は、制御装置６２０が実行する駐車支援処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、この処理手順は、制御装置６２０の記憶部（例えばＲＯＭ６２２）にプログラムされた処理である。また、この処理手順については、図３を参照して説明する。

　ステップＳ１０１において、制御装置６２０は、駐車支援モードの起動を開始させるための操作を受け付ける。例えば、駐車支援モードの起動を開始させる操作としては、車両Ｖ１に設置されている操作装置６１３（図１参照）を用いて駐車支援モードの起動開始操作を行う場合と、キー３０の所定の操作部を用いて駐車支援モードの起動開始操作（例えばデッドマンスイッチ４４の長押し）を行う場合とが考えられる。

　ステップＳ１０２において、駐車目標スペース設定部１１は、車両Ｖ１を駐車させる駐車スペースを探索する。例えば、駐車目標スペース設定部１１は、ユーザＵによる手動操作または自動検索により駐車スペースを探索する。

　ステップＳ１０３において、駐車目標スペース設定部１１は、ステップＳ１０２で探索した結果、車両Ｖ１を駐車させる駐車スペースが存在するか否かを判定する。車両Ｖ１を駐車させる駐車スペースが存在しない場合には、駐車支援モードを終了させ、ステップＳ１０１に戻る。この場合に、駐車支援モードの起動後に車両Ｖ１を駐車させる駐車スペースを探索したが、駐車スペースが存在しない旨をユーザＵに通知、例えば、その旨の音声出力、メッセージ表示、画像表示等をするようにしてもよい。

　車両Ｖ１を駐車させる駐車スペースが存在する場合には、ステップＳ１０４において、駐車目標スペース設定部１１は、その駐車スペースを駐車目標スペースとして設定する。例えば、図３に示す駐車目標スペースＴＰＳが設定される。

　ステップＳ１０５において、駐車経路生成部１４は、駐車目標スペース設定部１１により設定された駐車目標スペースＴＰＳに、車両Ｖ１を駐車させるための駐車経路を演算して生成する。この場合に、駐車経路生成部１４は、物体検出部１３により検出された周囲の環境や物体に関する情報（物体位置情報）に基づいて、車両Ｖ１が障害物に衝突しないように駐車経路を生成する。

　ステップＳ１０６において、制御装置６２０は、車両Ｖ１を駐車目標スペースＴＰＳに駐車させるための駐車支援制御を実行するアシストモード駐車を開始させる。

　ステップＳ１０７において、制御装置６２０は、ユーザＵに停車／降車を指示する。例えば、制御装置６２０は、停車／降車の指示をユーザＵに通知する。例えば、停車／降車を指示する旨の音声出力装置６３２からの音声出力、停車／降車を指示する旨のメッセージや画像の表示装置６３１への表示により通知することができる。

　ステップＳ１０８において、制御装置６２０は、携帯端末８５０を起動する旨の指示をユーザＵに通知する。例えば、携帯端末８５０を起動する旨の音声出力装置６３２からの音声出力、携帯端末８５０を起動する旨のメッセージや画像の表示装置６３１への表示により通知することができる。

　ステップＳ１０９において、制御装置６２０は、携帯端末８５０と車両Ｖ１のペアリングを行う。すなわち、ステップＳ１０８での通知により起動された携帯端末８５０をユーザＵの手動操作または自動でペアリングを行う。なお、携帯端末８５０がすでに起動され、携帯端末８５０と車両Ｖ１のペアリングがすでに行われている場合には、ステップＳ１０８、１０９の処理を省略することができる。また、駐車支援モードの設定時において、リモート操作に携帯端末８５０を用いない場合にも、ステップＳ１０８、１０９の処理を省略することができる。

　ステップＳ１２０において、制御装置６２０は、キー３０を用いて車両Ｖ１を遠隔操作するリモート操作を行う。すなわち、制御装置６２０の駐車支援制御部２０は、キー３０から受信した操作情報に基づいて、車両Ｖ１の移動または停止を行うための制御信号を経路追従制御部１６及び目標車速生成部１７に出力する。なお、ステップＳ１２０の処理は、駐車経路生成部１４により生成された駐車経路上の切返し位置付近に車両Ｖ１が移動したタイミングで一旦終了し、ステップＳ１１０に進む。

　ステップＳ１１０において、駐車支援制御部２０は、位置検出部２１による検出結果に基づいて、キー３０と車両Ｖ１との距離が遠隔操作距離（例えば６ｍ）の範囲内となっているか否かを判定する。そして、キー３０と車両Ｖ１との距離が遠隔操作距離を超えている場合には、キー３０と車両Ｖ１との距離が遠隔操作距離の範囲内となるまで、ステップＳ１１０の処理を継続して行う。なお、キー３０と車両Ｖ１との距離が遠隔操作距離を超えている場合には、ユーザＵに対して、キー３０と車両Ｖ１との距離が遠隔操作距離を超えているため、操作不能である旨の通知（その旨の音声出力、メッセージ表示、画像表示）を行うようにしてもよい。例えば、図１１に示すように、携帯端末８５０を用いてキー３０と車両Ｖ１との距離が遠隔操作距離を超えている旨を通知することができる。

　なお、図５では、ステップＳ１２０のリモート操作処理の後に、ステップＳ１１０の処理を行う例を示すが、これに限定されない。ステップＳ１２０のリモート操作処理の前に、ステップＳ１１０の処理を行うようにしてもよく、ステップＳ１２０のリモート操作処理の前後に、ステップＳ１１０の処理を行うようにしてもよい。また、ステップＳ１２０のリモート操作処理を実行している間に、定期的または不定期に、ステップＳ１１０の処理を行うようにしてもよい。

　ステップＳ１１１において、制御装置６２０は、自律駐車制御を実行する。具体的には、制御装置６２０は、車両Ｖ１を駐車目標スペースＴＰＳに自律的に移動させるための駐車支援制御を実行する。

　ステップＳ１１２において、経路追従制御部１６は、駐車目標スペース設定部１１により設定された駐車目標スペースＴＰＳに車両Ｖ１が到達したか否かを判定する。駐車目標スペースＴＰＳに車両Ｖ１が到達していない場合には、ステップＳ１２０に戻る。一方、駐車目標スペースＴＰＳに車両Ｖ１が到達して車両Ｖ１の駐車目標スペースＴＰＳへの駐車が完了した場合には、駐車支援処理の動作を終了する。

　［車両の駐車制御に関する駐車制御情報を携帯端末に表示する例］
　上述したように、本実施形態では、ユーザＵがキー３０を用いて車両Ｖ１の駐車制御を実行する例を示す。ここで、ユーザＵがキー３０を用いて車両Ｖ１を進行させるための操作をする場合には、ユーザＵはキー３０を手で持ちながら各操作部を操作する必要がある。しかし、キー３０は、駐車制御に関する情報をユーザに提供する手段を備えていない。このため、キー３０の操作に不慣れなユーザが、キー３０を用いて車両Ｖ１の駐車制御を実行する場合には、操作すべき操作ボタンやその操作手順等を容易に把握できないことも想定される。

　また、例えば、車両Ｖ１の周囲の状態によっては、移動中の車両Ｖ１が急に停止することも想定される。このような場合には、車両Ｖ１の車外にいるユーザＵがその停止の理由を知ることが困難であることも想定される。なお、携帯端末８５０を使用して車両Ｖ１の状態を確認することも考えられるが、ユーザＵはキー３０を手で持ちながら操作しているため、携帯端末８５０を頻繁に持って見ることは困難であると考えられる。

　そこで、本実施形態では、ユーザＵがキー３０を用いて操作すべき操作ボタンやその操作手順、車両の状態等を、必要に応じて携帯端末８５０を利用してユーザＵに通知する例を示す。

　［車両を前進させる操作内容を通知する場合の携帯端末の表示例］
　図６は、駐車支援モードの設定時において、車両Ｖ１が前進することが可能な場合の携帯端末８５０のディスプレイ８５７の表示遷移例を示す図である。なお、ディスプレイ８５７は、操作装置８５４及び表示装置８５５（図１参照）により構成されるタッチパネル式のディスプレイである。

　なお、図６には、携帯端末８５０の右側に、車両Ｖ１と駐車スペースＳＰ１乃至ＳＰ３との関係例を簡略化して示す。なお、図６に示す例では、車両Ｖ１を駐車目標スペースＳＰ２に駐車させる駐車制御を実行する場合において、車両Ｖ１が初期位置に存在する場合の例を示す。すなわち、図６には、ユーザＵにより駐車支援モードが起動され、駐車支援モードが設定された直後の車両Ｖ１の状態、言い換えると車両Ｖ１の発進時を示す。なお、図６に示す例は、車両Ｖ１の進行方向が後進から前進に切替わる時についても適用可能である。

　図６に示す状態から、車両Ｖ１を駐車目標スペースＳＰ２に移動させるためには、駐車経路生成部１４により生成された駐車経路上の切返し位置に車両Ｖ１を移動させる必要がある。すなわち、車両Ｖ１を右方向へ前進（右転舵前進）させる必要がある。この場合には、ユーザＵは、キー３０における前進ボタン４１、デッドマンスイッチ４４を同時に押下操作する必要がある。

　そこで、制御装置６２０は、ユーザＵによるキー３０の操作を支援するための駐車制御情報を携帯端末８５０のディスプレイ８５７に表示させるための制御を行う。ここで、駐車制御情報は、駐車支援モードの設定時における車両Ｖ１の駐車制御に関する情報であり、例えば、ユーザＵによるキー３０の操作を支援するための操作支援情報またはキー操作情報、車両Ｖ１の状態を示す車両状態情報、車両Ｖ１が停止したことを示す車両停止情報を含む。なお、図６に示すメッセージ領域９０１、９０６、操作支援画像領域９０７内における各情報は、操作支援情報、キー操作情報の一例である。

　図６の上側に示す表示画面９００は、ユーザＵにより駐車支援モードが起動され、駐車支援モードが設定された直後に、携帯端末８５０のディスプレイ８５７に表示される表示画面の一例である。表示画面９００には、車両Ｖ１を前進させるための操作方法をユーザＵに通知するための略矩形状のメッセージ領域９０１が表示される。すなわち、メッセージ領域９０１は、携帯端末８５０のトップ画面にポップアップ表示される。

　また、表示画面９００は、ディスプレイ８５７のロック画面においてメッセージ領域９０１が表示されている状態を示す。ロック画面は、タッチパネル式のディスプレイにおけるユーザによる操作入力が制限されている画面を意味する。すなわち、携帯端末８５０においてロック画面が設定されている場合には、ユーザＵはディスプレイ８５７を用いた操作入力を行うことが制限される。このため、携帯端末８５０においてロック画面を設定しておくことにより、ユーザＵの誤操作による携帯端末８５０の誤作動を防止することができる。このように、携帯端末８５０においてロック画面が設定されている状態をロック状態と称することができる。すなわち、ロック状態は、一般的に携帯端末を持ち運ぶときなどにおいて、携帯端末の操作部に接触して予期せぬ動作が起きぬように携帯端末の操作が制限されている状態を意味する。また、携帯端末８５０においてロック画面が解除されている状態をロック状態が解除された状態と称することができる。なお、ロック画面を解除する方法として、例えば、パスワード入力による解除、所定位置への接触操作や所定部分のスライド操作による解除がある。なお、接触操作は、タッチパネル式のディスプレイにおける所定位置に、ユーザの一部、例えば指を短い時間だけ接触させる操作を意味する。また、接触操作は、タッチ操作、タップ操作等と称することができる。また、スライド操作は、タッチパネル式のディスプレイにおける所定部分、例えば棒状の部分を、ユーザの一部、例えば指を所定方向に移動させる操作を意味する。

　また、メッセージ領域９０１は、ロック画面において、駐車支援システム１の駐車支援に関するメッセージが表示される領域である。また、メッセージ領域９０１は、携帯端末８５０にインストールされている所定のアプリケーションにより表示される。また、そのアプリケーションでは、携帯端末８５０においてロック画面が設定されている場合でも、メッセージ領域９０１を表示することが可能である。また、携帯端末８５０においてロック画面が設定されている場合でも、メッセージ領域９０１へのタッチ操作により、そのアプリケーションに基づく各種表示、例えば、メッセージ領域９０６及び操作支援画像領域９０７の表示を行うことができるものとする。

　なお、図６では、携帯端末８５０においてロック画面が設定されている場合に、そのロック画面においてメッセージ領域９０１を表示する例を示すが、携帯端末８５０においてロック画面が解除されている場合についても同様に、通常のトップ画面においてメッセージ領域９０１を表示することができる。

　表示画面９０５は、表示画面９００においてユーザＵによる所定操作、例えば、メッセージ領域９０１への接触操作が行われた後に、携帯端末８５０のディスプレイ８５７に表示される表示画面の一例である。表示画面９０５には、メッセージ領域９０１の内容と略同一のメッセージを表示する略矩形状のメッセージ領域９０６と、車両Ｖ１を前進させるための操作方法を図形的にユーザＵに通知するための略矩形状の操作支援画像領域９０７が表示される。例えば、上下方向において、上から下に向かって時系列に会話形式でメッセージ領域９０６及び操作支援画像領域９０７が表示される。

　操作支援画像領域９０７には、キー３０を表す簡易的な図形と、現在操作すべき操作部の位置を示す簡易的な手の図形と、前進を意味するメッセージとが表示される。操作支援画像領域９０７をユーザＵが見ることにより、操作すべきキー３０の操作部（前進ボタン４１、デッドマンスイッチ４４）及びその操作方法（同時押し）を視覚的に容易に把握することができる。

　なお、本実施形態では、携帯端末８５０のディスプレイ８５７にメッセージ領域９０１、９０６、操作支援画像領域９０７を表示する際に使用されるアプリケーションとして、各種メッセージ情報のやりとり、各種画像情報のやりとり等を行うことが可能な汎用のアプリケーションを用いる例を示す。例えば、携帯端末８５０と他の端末との間でテキスト情報や画像情報を含む電子情報を送受信するためのアプリケーションを用いることができる。このアプリケーションとして、例えば、登録された利用者同士が交流できるＷｅｂサイトのアプリケーションを用いることができる。例えば、世界的に登録された利用者数が多いＷｅｂサイトのアプリケーションを用いることができる。なお、本実施形態で使用可能なアプリケーションは、例えば、メッセンジャーアプリケーション、コミュニケーションツール、ＳＮＳ（social networking service）、電子メール、ＳＭＳ（short message service）等と称されることもある。なお、本実施形態では、汎用のアプリケーションを使用する例を示すが、専用のアプリケーションを使用してもよい。

　次に、携帯端末８５０にインストールされているメッセンジャーアプリケーションとしてのＡＢＣアプリケーションを用いて、携帯端末８５０のディスプレイ８５７にメッセージ領域９０１、９０６、操作支援画像領域９０７を表示させる場合の設定方法について説明する。この設定方法は、登録方法と称することもできる。

　例えば、サーバ８００が、車両Ｖ１を製造販売する製造販売会社が運営するサーバである場合を想定する。この場合には、サーバ８００は、各種車両に関する管理情報を記憶装置８０３（図１参照）に記憶して管理する。例えば、ユーザＵは、車両Ｖ１を購入したタイミングまたはその後の何らかのタイミングでＷＥＢサイトにアクセスし、サーバ８００に車両Ｖ１に関する管理情報を登録することが可能である。なお、車両Ｖ１に関する管理情報は、例えば、ユーザＵの名前、住所、車両Ｖの種類等である。

　また、その車両Ｖ１に関する管理情報の登録操作の際に、ユーザＵは、携帯端末８５０にインストールされているＡＢＣアプリケーションの識別情報を、車両Ｖ１に関する管理情報に関連付けて（紐づけて）サーバ８００に登録することが可能である。なお、ＡＢＣアプリケーションの識別情報は、携帯端末８５０またはユーザＵを識別することが可能な情報であり、携帯端末８５０宛に所定の情報を送信することが可能な情報である。また、ＡＢＣアプリケーションの識別情報は、携帯端末８５０でＡＢＣアプリケーションを利用するためのユーザ登録情報である。例えば、ＡＢＣアプリケーションの識別情報は、ＡＢＣアプリケーションのアカウント、ＡＢＣアプリケーションのＩＤ等である。なお、ユーザＵは、携帯端末８５０のディスプレイ８５７にメッセージ領域９０１等を表示させるためのアプリケーションを任意に選択してサーバ８００に登録することができる。

　サーバ８００にＡＢＣアプリケーションの識別情報が登録されてる場合には、サーバ８００は、ＡＢＣアプリケーションのサーバを経由して、ディスプレイ８５７にメッセージ領域９０１を表示させるための駐車制御情報、例えば、メッセージ情報を携帯端末８５０に送信する。例えば、サーバ８００は、ＡＢＣアプリケーションを利用して携帯端末８５０のディスプレイ８５７にメッセージ領域９０１を表示させるための駐車制御情報、例えば、メッセージ情報を駐車制御装置６００から受信した場合には、登録されている識別情報に基づいて、ＡＢＣアプリケーションのサーバに、その駐車制御情報を送信する。この駐車制御情報を受信したＡＢＣアプリケーションのサーバは、ＡＢＣアプリケーションを利用して携帯端末８５０のディスプレイ８５７にメッセージ領域９０１を表示させるための駐車制御情報を携帯端末８５０に送信する。

　次に、図６に示す各表示画面９００、９０５を携帯端末８５０に表示させるための流れについて説明する。ユーザＵにより駐車支援モードが起動され、駐車支援モードが設定された場合には、車両Ｖ１を駐車目標スペースＳＰ２に駐車させるための駐車経路が駐車経路生成部１４により生成される。この駐車経路の生成後に、制御装置６２０は、メッセージ領域９０１内のメッセージを携帯端末８５０に表示させるための駐車制御情報を通信装置６１２、アンテナ６１１を介してサーバ８００に送信する。サーバ８００の制御装置８０２は、その受信した駐車制御情報に対応するメッセージ領域９２１内のメッセージを携帯端末８５０に表示させるための駐車制御情報を、ＡＢＣアプリケーションのサーバを経由して携帯端末８５０に送信する。

　携帯端末８５０の制御装置８５２は、その駐車制御情報を受信すると、ＡＢＣアプリケーションを実行して、ディスプレイ８５７にメッセージ領域９０１を表示させる。この場合に、携帯端末８５０の制御装置８５２は、携帯端末８５０においてロック画面が設定されている場合であっても、ディスプレイ８５７にメッセージ領域９０１を表示させる。

　また、表示画面９００においてユーザＵによりメッセージ領域９０１への接触操作が行われた場合には、携帯端末８５０の制御装置８５２は、ＡＢＣアプリケーションを実行して、表示画面９０５をディスプレイ８５７に表示させる。ここで、表示画面９０５のディスプレイ８５７への表示処理については、携帯端末８５０の制御装置８５２からの要求に応じて、サーバ８００の制御装置８０２が表示制御を実行することにより実現される。または、サーバ８００の制御装置８０２は、メッセージ領域９０１、９０６、操作支援画像領域９０７を表示させるための駐車制御情報を携帯端末８５０に同時または略同時に送信してもよい。この場合には、携帯端末８５０の制御装置８５２は、受信した駐車制御情報を記憶装置８５３に記憶しておき、表示画面９００においてユーザＵによりメッセージ領域９０１への接触操作が行われた場合に、表示画面９０５のディスプレイ８５７への表示処理を行う。

　また、ディスプレイ８５７でのメッセージ領域９０１の表示や、ディスプレイ８５７での表示画面９０５の表示とともに、他の通知、例えば、駐車制御情報を受信して表示したことを知らせる音声出力、バイブレーション等を携帯端末８５０において行うようにしてもよい。

　また、制御装置６２０は、キー３０において前進ボタン４１及びデッドマンスイッチ４４が同時に押下操作されている間、車両Ｖ１を右転舵前進させる制御を実行する。

　このように、携帯端末８５０のディスプレイ８５７のロック画面にメッセージ領域９０１を表示させることにより、駐車支援モードの起動開始後に、ユーザＵが操作すべきキー３０の操作部及びその操作方法をユーザＵに通知することができる。また、メッセージ領域９０１を見たユーザＵが、その内容をさらに詳細に知りたい場合には、メッセージ領域９０１への接触操作により、表示画面９０５を表示させることができる。これにより、駐車支援モードの起動開始後に、操作すべきキー３０の操作部及びその操作方法を、ユーザＵは、視覚的に容易に、かつ、迅速に把握することができる。

　［車両を後進させる操作内容を通知する場合の携帯端末の表示例］
　図７は、駐車支援モードの設定時において、車両Ｖ１が後進することが可能な場合の携帯端末８５０のディスプレイ８５７の表示遷移例を示す図である。

　なお、図７には、携帯端末８５０の右側に、車両Ｖ１と駐車スペースＳＰ１乃至ＳＰ３との関係例を簡略化して示す。なお、図７に示す例では、車両Ｖ１を駐車目標スペースＳＰ２に駐車させる駐車制御を実行する場合において、車両Ｖ１が切返し位置に到達して止まった状態の例を示す。すなわち、車両Ｖ１の進行方向が前進から後進に切替わる時の例を示す。なお、車両Ｖ１が切返し位置に到達して止まった状態は、駐車経路生成部１４により生成された駐車経路を用いて判定可能である。

　図７に示す状態から、駐車目標スペースＳＰ２に車両Ｖ１を移動させるためには、駐車経路生成部１４により生成された駐車経路上の切返し位置から、駐車目標スペースＳＰ２まで車両Ｖ１を後進させる必要がある。すなわち、車両Ｖ１を左方向へ後進（左転舵後進）させる必要がある。この場合には、ユーザＵは、キー３０における後進ボタン４２、デッドマンスイッチ４４を同時に押下操作する必要がある。

　そこで、制御装置６２０は、ユーザＵによるキー３０の操作を支援するための駐車制御情報、例えば、メッセージ領域９１１、９１６、操作支援画像領域９１７を携帯端末８５０のディスプレイ８５７に表示させるための制御を行う。

　表示画面９１０は、駐車経路生成部１４により生成された駐車経路上の切返し位置に車両Ｖ１が到達した直後に、携帯端末８５０のディスプレイ８５７に表示される表示画面の一例である。表示画面９１０には、車両Ｖ１を後進させるための操作方法をユーザＵに通知するための略矩形状のメッセージ領域９１１が表示される。

　なお、携帯端末８５０にインストールされている所定のアプリケーションによりメッセージ領域９１１が表示される点、ディスプレイ８５７のロック画面においてメッセージ領域９１１が表示される点は、図６に示す例と同様である。また、図８乃至図１１に示す例においても、携帯端末８５０にインストールされている所定のアプリケーションによりメッセージ領域が表示される点、ディスプレイ８５７のロック画面においてメッセージ領域が表示される点は、図６に示す例と同様である。

　表示画面９１５は、表示画面９１０においてユーザＵによる所定操作、例えば、メッセージ領域９１１への接触操作が行われた後に、携帯端末８５０のディスプレイ８５７に表示される表示画面の一例である。表示画面９１５には、メッセージ領域９１１の内容と略同一のメッセージを表示する略矩形状のメッセージ領域９１６と、車両Ｖ１を後進させるための操作方法を図形的にユーザＵに通知するための略矩形状の操作支援画像領域９１７とが表示される。なお、上下方向において、上から下に向かって時系列に会話形式でメッセージ領域９１６及び操作支援画像領域９１７が表示される点は、図６に示す例と同様である。また、図８乃至図１１に示す例においても、上から下に向かって時系列に会話形式でメッセージ領域及び操作支援画像領域が表示される点は、図６に示す例と同様である。

　操作支援画像領域９１７には、キー３０を表す簡易的な図形と、現在操作すべき操作部の位置を示す簡易的な手の図形と、後進を意味するメッセージとが表示される。操作支援画像領域９１７をユーザＵが見ることにより、操作すべきキー３０の操作部（後進ボタン４２、デッドマンスイッチ４４）及びその操作方法（同時押し）を視覚的に容易に把握することができる。

　駐車経路生成部１４により生成された駐車経路上の切返し位置に車両Ｖ１が到達した場合には、制御装置６２０は、メッセージ領域９１１内のメッセージを携帯端末８５０に表示させるための駐車制御情報を通信装置６１２、アンテナ６１１を介してサーバ８００に送信する。なお、これ以降のメッセージ領域９１１、９１６、操作支援画像領域９１７に関する表示処理については、図６に示す例と同様であるため、ここでの説明を省略する。

　また、制御装置６２０は、キー３０において後進ボタン４２及びデッドマンスイッチ４４が同時に押下操作されている間、車両Ｖ１を左転舵後進させる制御を実行する。

　このように、携帯端末８５０のディスプレイ８５７のロック画面にメッセージ領域９１１を表示させることにより、駐車経路上の切返し位置に車両Ｖ１が到達した後に、ユーザＵが操作すべきキー３０の操作部及びその操作方法をユーザＵに通知することができる。メッセージ領域９１１を見たユーザＵが、その内容をさらに詳細に知りたい場合には、メッセージ領域９１１への接触操作により、表示画面９１５を表示させることができる。これにより、駐車経路上の切返し位置に車両Ｖ１が到達した後に、操作すべきキー３０の操作部及びその操作方法を、ユーザＵは、視覚的に容易に、かつ、迅速に把握することができる。

　［前方に障害物が存在する場合の携帯端末の表示例］
　図８は、駐車支援モードの設定時において、車両Ｖ１の前方に障害物（自転車Ｂ１）が検出された場合の携帯端末８５０のディスプレイ８５７の表示遷移例を示す図である。

　なお、図８には、携帯端末８５０の右側に、車両Ｖ１と自転車Ｂ１との関係例を簡略化して示す。なお、車両Ｖ１の前方の障害物については、前方の障害物センサにより検出される。この前方の障害物センサは、例えば、車両Ｖ１の前部に設置され、車両Ｖ１の前方の障害物を検出可能な撮像装置６４０、測距装置６５０により実現される。

　また、図８に示す例は、駐車経路生成部１４により生成された駐車経路に沿って車両Ｖ１が前進する場合に、車両Ｖ１の前方の駐車経路において自転車Ｂ１が存在する場合の一例である。また、図８に示す例では、車両Ｖ１の前方に自転車Ｂ１が検出され、車両Ｖ１が停止した場合の表示例を示す。

　制御装置６２０は、車両Ｖ１と前方の自転車Ｂ１との距離Ｌ１が比較的近い場合（距離Ｌ１が閾値ＴＨ１未満の場合）には、メッセージ領域９２１を携帯端末８５０のディスプレイ８５７に表示させるための制御を行う。また、制御装置６２０は、車両Ｖ１と前方の自転車Ｂ１との距離Ｌ１が閾値ＴＨ１未満の場合には、車両コントローラ７１０を制御してブレーキアクチュエータ７８０により車両Ｖ１を停止させる。

　表示画面９２０は、車両Ｖ１の前方に自転車Ｂ１が検出され、車両Ｖ１と自転車Ｂ１との距離Ｌ１が閾値ＴＨ１未満であると判定された直後に、携帯端末８５０のディスプレイ８５７に表示される表示画面の一例である。表示画面９２０には、車両Ｖ１の前方に障害物が検出されたため車両Ｖ１が停止した旨のメッセージと、車両Ｖ１の前方の確認を促すメッセージとをユーザに通知するための略矩形状のメッセージ領域９２１が表示される。

　表示画面９２５は、表示画面９２０においてユーザＵによる所定操作、例えば、メッセージ領域９２１への接触操作が行われた後に、携帯端末８５０のディスプレイ８５７に表示される表示画面の一例である。表示画面９２５には、メッセージ領域９２１の内容と略同一のメッセージを表示する略矩形状のメッセージ領域９２６と、車両Ｖ１の状態を図形的に通知するための略矩形状の車両状態通知領域９２７とが表示される。

　車両状態通知領域９２７には、車両の簡易的な図形と、その車両の前方に配置された障害物の簡易的な図形と、障害物を意味するメッセージとが表示される。車両状態通知領域９２７をユーザＵが見ることにより、車両Ｖ１の状態を容易に把握することができる。

　図８の右側に示すように、駐車経路生成部１４により生成された駐車経路において、車両Ｖ１の前方に自転車Ｂ１が検出された場合には、制御装置６２０は、メッセージ領域９２１内のメッセージを携帯端末８５０に表示させるための駐車制御情報を通信装置６１２、アンテナ６１１を介してサーバ８００に送信する。なお、これ以降のメッセージ領域９２１、９２６、車両状態通知領域９２７に関する表示処理については、図６に示す例と同様であるため、ここでの説明を省略する。

　なお、制御装置６２０は、車両Ｖ１と前方の自転車Ｂ１との距離Ｌ１が比較的離れている場合（距離Ｌ１が閾値ＴＨ１以上離れている場合）には、車両Ｖ１の前方に障害物が検出された旨のメッセージを表示するメッセージ領域を携帯端末８５０のディスプレイ８５７に表示させるための制御を行う。このメッセージ領域には、車両Ｖ１の前方に障害物が検出されたため、車両Ｖ１の前方の確認を促すメッセージが表示される。

　このように、携帯端末８５０のディスプレイ８５７のロック画面にメッセージ領域９２１を表示させることにより、車両Ｖ１の前方の駐車経路上に障害物が存在するため、車両Ｖ１が停止したことをユーザＵに通知することができる。また、メッセージ領域９２１を見たユーザＵが、その内容をさらに詳細に知りたい場合には、メッセージ領域９２１への接触操作により、表示画面９２５を表示させることができる。これにより、車両Ｖ１が停止した理由をユーザＵが迅速に容易に把握することができる。

　［後方に障害物が存在する場合の携帯端末の表示例］
　図９は、駐車支援モードの設定時において、車両Ｖ１の後方に障害物（自転車Ｂ１）が検出された場合の携帯端末８５０のディスプレイ８５７の表示遷移例を示す図である。

　なお、図９には、携帯端末８５０の右側に、車両Ｖ１と自転車Ｂ１との関係例を簡略化して示す。なお、車両Ｖ１の後方の障害物については、後方の障害物センサにより検出される。この後方の障害物センサは、例えば、車両Ｖ１の後部に設置され、車両Ｖ１の後方の障害物を検出可能な撮像装置６４０、測距装置６５０により実現される。

　また、図９に示す例は、駐車経路生成部１４により生成された駐車経路に沿って車両Ｖ１が前進して切返し位置に到達した後に、車両Ｖ１が後進する駐車経路において、車両Ｖ１の後方に自転車Ｂ１が存在する場合の一例である。また、図９に示す例では、車両Ｖ１の後方に自転車Ｂ１が検出され、車両Ｖ１が停止した場合の表示例を示す。

　制御装置６２０は、車両Ｖ１と後方の自転車Ｂ１との距離Ｌ２が比較的近い場合（距離Ｌ２が閾値ＴＨ２未満の場合）には、メッセージ領域９３１を携帯端末８５０のディスプレイ８５７に表示させるための制御を行う。また、制御装置６２０は、車両Ｖ１と後方の自転車Ｂ１との距離Ｌ２が閾値ＴＨ２未満の場合には、車両コントローラ７１０を制御してブレーキアクチュエータ７８０により車両Ｖ１を停止させる。

　表示画面９３０は、車両Ｖ１の後方に自転車Ｂ１が検出され、車両Ｖ１と自転車Ｂ１との距離Ｌ２が閾値ＴＨ２未満であると判定された直後に、携帯端末８５０のディスプレイ８５７に表示される表示画面の一例である。表示画面９３０には、車両Ｖ１の後方に障害物が検出されたため車両Ｖ１が停止した旨のメッセージと、車両Ｖ１の後方の確認を促すメッセージとをユーザに通知するための略矩形状のメッセージ領域９３１が表示される。

　表示画面９３５は、表示画面９３０においてユーザＵによる所定操作、例えば、メッセージ領域９３１への接触操作が行われた後に、携帯端末８５０のディスプレイ８５７に表示される表示画面の一例である。表示画面９３５には、メッセージ領域９３１の内容と略同一のメッセージを表示する略矩形状のメッセージ領域９３６と、車両Ｖ１の状態を図形的に通知するための略矩形状の車両状態通知領域９３７とが表示される。

　車両状態通知領域９３７には、車両の簡易的な図形と、その車両の後方に配置された障害物の簡易的な図形と、障害物を意味するメッセージとが表示される。車両状態通知領域９３７をユーザＵが見ることにより、車両Ｖ１の状態を容易に把握することができる。

　図９の右側に示すように、駐車経路生成部１４により生成された駐車経路において、車両Ｖ１の後方に自転車Ｂ１が検出された場合には、制御装置６２０は、メッセージ領域９３１内のメッセージを携帯端末８５０に表示させるための駐車制御情報を通信装置６１２、アンテナ６１１を介してサーバ８００に送信する。なお、これ以降のメッセージ領域９３１、９３６、車両状態通知領域９３７に関する表示処理については、図６に示す例と同様であるため、ここでの説明を省略する。

　なお、制御装置６２０は、車両Ｖ１と後方の自転車Ｂ１との距離Ｌ２が比較的離れている場合（距離Ｌ２が閾値ＴＨ２以上離れている場合）には、車両Ｖ１の後方に障害物が検出された旨のメッセージを表示するメッセージ領域を携帯端末８５０のディスプレイ８５７に表示させるための制御を行う。このメッセージ領域には、車両Ｖ１の後方に障害物が検出されたため、車両Ｖ１の後方の確認を促すメッセージが表示される。

　このように、携帯端末８５０のディスプレイ８５７のロック画面にメッセージ領域９３１を表示させることにより、車両Ｖ１の後方の駐車経路上に障害物が存在するため、車両Ｖ１が停止したことをユーザＵに通知することができる。また、メッセージ領域９３１を見たユーザＵが、その内容をさらに詳細に知りたい場合には、メッセージ領域９３１への接触操作により、表示画面９３５を表示させることができる。これにより、車両Ｖ１が停止した理由をユーザＵが迅速に容易に把握することができる。

　［目標位置に到達した場合の携帯端末の表示例］
　図１０は、駐車支援モードの設定時において、車両Ｖ１が目標位置（駐車目標スペースＳＰ２）に到達した場合の携帯端末８５０のディスプレイ８５７の表示遷移例を示す図である。

　なお、図１０には、携帯端末８５０の右側に、車両Ｖ１と駐車スペースＳＰ１乃至ＳＰ３との関係例を簡略化して示す。また、図１０に示す例では、車両Ｖ１が駐車目標スペースＳＰ２に到達して、車両Ｖ１の駐車目標スペースＳＰ２への駐車制御が完了した場合の例を示す。なお、車両Ｖ１の駐車目標スペースＳＰ２への到達は、例えば、車両Ｖ１の車輪の回転数を用いた演算結果に基づいて、２次元マップ上の所定座標内に車両Ｖ１が入ったか否かにより判定可能である。また、駐車目標スペースＳＰ２の周囲に白線がある場合には、カメラを使用してその判定結果を補正することも可能である。

　図１０に示すように、駐車目標スペースＳＰ２に車両Ｖ１を移動させた後には、駐車支援モードを終了させる操作を行う必要があるため、制御停止ボタン４３を操作する必要がある。なお、車両Ｖ１を移動させる必要はないため、前進ボタン４１、後進ボタン４２、デッドマンスイッチ４４については操作する必要はない。

　そこで、制御装置６２０は、ユーザＵによるキー３０の操作を支援するための駐車制御情報、例えば、メッセージ領域９４１、９４６、操作支援画像領域９４７を携帯端末８５０のディスプレイ８５７に表示させるための制御を行う。

　表示画面９４０は、駐車目標スペースＳＰ２に車両Ｖ１が到達した直後に、携帯端末８５０のディスプレイ８５７に表示される表示画面の一例である。表示画面９４０には、駐車支援モードを終了させるための操作方法をユーザＵに通知するための略矩形状のメッセージ領域９４１が表示される。

　表示画面９４５は、表示画面９４０においてユーザＵによる所定操作、例えば、メッセージ領域９４１への接触操作が行われた後に、携帯端末８５０のディスプレイ８５７に表示される表示画面の一例である。表示画面９４５には、メッセージ領域９４１の内容と略同一のメッセージを表示する略矩形状のメッセージ領域９４６と、駐車支援モードを終了させるための操作方法を図形的にユーザＵに通知するための略矩形状の操作支援画像領域９４７が表示される。

　操作支援画像領域９４７には、キー３０を表す簡易的な図形と、現在操作すべき操作部の位置を示す簡易的な手の図形と、終了を意味するメッセージとが表示される。操作支援画像領域９４７をユーザＵが見ることにより、操作すべきキー３０の操作部（制御停止ボタン４３）及びその操作方法（押下操作）を視覚的に容易に把握することができる。

　駐車目標スペースＳＰ２に車両Ｖ１が到達した場合には、制御装置６２０は、メッセージ領域９４１内のメッセージを携帯端末８５０に表示させるための駐車制御情報を通信装置６１２、アンテナ６１１を介してサーバ８００に送信する。なお、これ以降のメッセージ領域９４１、９４６、操作支援画像領域９４７に関する表示処理については、図６に示す例と同様であるため、ここでの説明を省略する。

　また、制御装置６２０は、キー３０において制御停止ボタン４３の押下操作がされた場合には、駐車支援モードの設定を解除する。

　このように、携帯端末８５０のディスプレイ８５７のロック画面にメッセージ領域９４１を表示させることにより、駐車目標スペースＳＰ２に車両Ｖ１が到達した後に、ユーザＵが操作すべきキー３０の操作部及びその操作方法をユーザＵに通知することができる。メッセージ領域９４１を見たユーザＵが、その内容をさらに詳細に知りたい場合には、メッセージ領域９４１への接触操作により、表示画面９４５を表示させることができる。これにより、駐車目標スペースＳＰ２に車両Ｖ１が到達した後に、操作すべきキー３０の操作部及びその操作方法を、ユーザＵは、視覚的に容易に、かつ、迅速に把握することができる。

　［車両とキーとの距離が所定値以上離れている場合の携帯端末の表示例］
　図１１は、駐車支援モードの設定時において、車両Ｖ１とキー３０との距離Ｌ３が所定値（例えば６ｍ）以上離れている場合の携帯端末８５０のディスプレイ８５７の表示遷移例を示す図である。

　なお、図１１には、携帯端末８５０の右側に、車両Ｖ１とキー３０との関係例を簡略化して示す。なお、本実施形態では、制御装置６２０の駐車支援制御部２０は、駐車制御装置６００の通信装置６１２と、キー３０の通信部３１との間で通信が可能であっても、車両Ｖ１とキー３０との距離Ｌ３が所定値（例えば６ｍ）以上離れている場合には、安全性を考慮して操作不能と判定する。このため、前進ボタン４１、後進ボタン４２、デッドマンスイッチ４４の何れも操作不能とされる。ただし、制御停止ボタン４３については、駐車支援モードの起動の終了操作や車両Ｖ１の施錠操作が行われる可能性があるため、操作部可能とされる。

　そこで、制御装置６２０は、キー３０が車両Ｖ１から離れ過ぎていることを通知するための駐車制御情報、例えば、メッセージ領域９５１、９５６、車両状態通知領域９５７を携帯端末８５０のディスプレイ８５７に表示させるための制御を行う。

　表示画面９５０は、車両Ｖ１とキー３０との距離Ｌ３が所定値（例えば６ｍ）以上離れていると判定された場合に、携帯端末８５０のディスプレイ８５７に表示される表示画面の一例である。表示画面９５０には、キー３０が車両Ｖ１から離れ過ぎていることをユーザＵに通知するための略矩形状のメッセージ領域９５１が表示される。

　表示画面９５５は、表示画面９５０においてユーザＵによる所定操作、例えば、メッセージ領域９５１への接触操作が行われた後に、携帯端末８５０のディスプレイ８５７に表示される表示画面の一例である。表示画面９５５には、メッセージ領域９５１の内容と略同一のメッセージを表示する略矩形状のメッセージ領域９５６と、キー３０が車両Ｖ１から離れ過ぎていることを図形的にユーザＵに通知するための略矩形状の車両状態通知領域９５７が表示される。

　車両状態通知領域９５７には、車両Ｖ１とキー３０とが離れ過ぎていることを表す簡易的な図形と、その旨のメッセージとが表示される。車両状態通知領域９５７をユーザＵが見ることにより、車両Ｖ１とキー３０とが離れ過ぎているため、キー３０を操作できないことを視覚的に容易に把握することができる。

　車両Ｖ１とキー３０との距離Ｌ３が所定値（例えば６ｍ）以上離れた場合には、制御装置６２０は、メッセージ領域９５１内のメッセージを携帯端末８５０に表示させるための駐車制御情報を通信装置６１２、アンテナ６１１を介してサーバ８００に送信する。なお、これ以降のメッセージ領域９５１、９５６、車両状態通知領域９５７に関する表示処理については、図６に示す例と同様であるため、ここでの説明を省略する。

　また、駐車制御装置６００の制御装置６２０は、キー３０を所持するユーザＵが移動することにより、車両Ｖ１とキー３０との距離Ｌ３が所定値（例えば６ｍ）以内となった場合には、車両Ｖ１の状態に応じて、各種の表示画面を表示させる。例えば、車両Ｖ１の状態に応じて、図６乃至図１０に示す表示画面を表示させる。

　このように、携帯端末８５０のディスプレイ８５７のロック画面にメッセージ領域９５１を表示させることにより、車両Ｖ１とキー３０との距離Ｌ３が所定値（例えば６ｍ）以上離れた場合に、その旨をユーザＵに通知することができる。メッセージ領域９５１を見たユーザＵが、その内容をさらに詳細に知りたい場合には、メッセージ領域９５１への接触操作により、表示画面９５５を表示させることができる。これにより、車両Ｖ１とキー３０と近づける必要があり、キー３０を所持するユーザＵが車両Ｖ１に近づく必要があることを、ユーザＵは、視覚的に容易に、かつ、迅速に把握することができる。

　図６乃至図１１に示すように、本実施形態では、駐車支援モードの設定時において、車両Ｖ１が停止した場合には、車両Ｖ１が停止したときにユーザＵがどのようなことをすればよいかを通知するため、携帯端末８５０に必ずメッセージ領域を表示させるようにする。また、携帯端末８５０においては、ロック画面が設定されていてもトップ画面に各種メッセージ領域が表示されるため、ユーザＵは、携帯端末８５０を手で保持していなくても各種メッセージを見ることができる。また、トップ画面のメッセージ領域を見たユーザＵが、その内容をさらに詳細に知りたい場合には、メッセージ領域への接触操作を行うのみで、他のメッセージ領域や画像情報を表示させることができる。このため、ユーザＵは、携帯端末８５０を手で保持していなくても、詳細情報を容易に見ることができる。

　なお、図６乃至図１１に示す例では、最初に、ロック画面においてメッセージ領域を表示した後に、他のメッセージ領域や画像領域を表示させる例を示した。ただし、最初に、ロック画面において各種情報を表す画像領域を表示した後に、メッセージ領域を表示させるようにしてもよく、各種情報を表す画像領域を連続して表示するようにしてもよい。また、ユーザ設定により、表示対象となるメッセージ領域や画像領域を選択可能としてもよい。

　〔駐車支援システムの動作例〕
　図１２は、制御装置６２０が実行する駐車支援処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、この処理手順は、制御装置６２０の記憶部（例えばＲＯＭ６２２）にプログラムされた処理である。

　ステップＳ２０１において、制御装置６２０は、駐車支援モードの設定時において、キー３０を用いたユーザＵによるリモート操作を実行中であるか否かを判定する。リモート操作を実行中でない場合には、駐車支援処理の動作を終了する。リモート操作を実行中である場合には、ステップＳ２０２に進む。

　ステップＳ２０２において、制御装置６２０は、駐車支援モードの終了操作が行われたか否かを判定する。例えば、キー３０において制御停止ボタン４３の押下操作が行われた場合には、駐車支援モードの終了操作が行われたと判定される。駐車支援モードの終了操作が行われた場合には、ステップＳ２１０に進む。一方、駐車支援モードの終了操作が行われていない場合には、ステップＳ２０３に進む。

　ステップＳ２１０において、制御装置６２０は、携帯端末８５０に終了メッセージを表示させるための駐車制御情報をサーバ８００に送信する。例えば、制御装置６２０は、駐車支援モードを終了する旨のメッセージ領域を携帯端末８５０のディスプレイ８５７に表示させるための駐車制御情報をサーバ８００に送信する。

　ステップＳ２０３において、制御装置６２０は、車両Ｖ１が駐車目標スペースに到達したか否かを判定する。車両Ｖ１が駐車目標スペースに到達した場合には、ステップＳ２２０に進む。一方、車両Ｖ１が駐車目標スペースに到達していない場合には、ステップＳ２０４に進む。

　ステップＳ２２０において、制御装置６２０は、携帯端末８５０に終了操作メッセージを表示させるための駐車制御情報をサーバ８００に送信する。例えば、図１０の右側に示すように、車両Ｖ１が駐車目標スペースＳＰ２に到達した場合には、制御装置６２０は、メッセージ領域９４１（図１０参照）を表示させるための駐車制御情報をサーバ８００に送信する。そして、サーバ８００からの駐車制御情報を携帯端末８５０が受信すると、携帯端末８５０のディスプレイ８５７には、メッセージ領域９４１が表示される。

　ステップＳ２０４において、制御装置６２０は、車両Ｖ１を発進させるタイミングであるか否かを判定する。車両Ｖ１を発進させるタイミングである場合には、ステップＳ２３０に進む。一方、車両Ｖ１を発進させるタイミングでない場合には、ステップＳ２０５に進む。例えば、車両Ｖ１の位置が、駐車経路生成部１４により生成された駐車経路における初期位置Ｐ１（図３参照）である場合には、車両Ｖ１を発進させるタイミングであると判定される。

　ステップＳ２０５において、制御装置６２０は、車両Ｖ１を切り返すタイミングであるか否かを判定する。車両Ｖ１を切り返すタイミングである場合には、ステップＳ２３０に進む。一方、車両Ｖ１を切り返すタイミングでない場合には、ステップＳ２０６に進む。例えば、車両Ｖ１の位置が、駐車経路生成部１４により生成された駐車経路における切返し位置Ｐ３（図３参照）である場合には、車両Ｖ１を切り返すタイミングであると判定される。

　ステップＳ２３０において、制御装置６２０は、車両Ｖ１の位置に応じた進行操作メッセージを携帯端末８５０に表示させるための駐車制御情報をサーバ８００に送信する。例えば、図６の右側に示すように、車両Ｖ１が、駐車経路生成部１４により生成された駐車経路における初期位置に存在する場合には、制御装置６２０は、メッセージ領域９０１（図６参照）を表示させるための駐車制御情報をサーバ８００に送信する。そして、サーバ８００からの駐車制御情報を携帯端末８５０が受信すると、携帯端末８５０のディスプレイ８５７には、メッセージ領域９０１が表示される。また、例えば、図７の右側に示すように、車両Ｖ１が、駐車経路生成部１４により生成された駐車経路における切り返し位置に移動した場合には、制御装置６２０は、メッセージ領域９１１（図７参照）を表示させるための駐車制御情報をサーバ８００に送信する。そして、サーバ８００からの駐車制御情報を携帯端末８５０が受信すると、携帯端末８５０のディスプレイ８５７には、メッセージ領域９１１が表示される。

　ステップＳ２０６において、制御装置６２０は、車両Ｖ１の周囲に障害物が検出されたか否かを判定する。車両Ｖ１の周囲に障害物が検出された場合には、ステップＳ２４０に進む。一方、車両Ｖ１の周囲に障害物が検出されていない場合には、ステップＳ２０７に進む。

　ステップＳ２０７において、制御装置６２０は、位置検出部２１による検出結果に基づいて、キー３０と車両Ｖ１との距離が遠隔操作距離（例えば６ｍ）の範囲内となっているか否かを判定する。キー３０と車両Ｖ１との距離が遠隔操作距離を超えている場合には、ステップＳ２４０に進む。一方、キー３０と車両Ｖ１との距離が遠隔操作距離の範囲内である場合には、駐車支援処理の動作を終了する。

　ステップＳ２４０において、制御装置６２０は、車両Ｖ１の状態に応じた状態メッセージを携帯端末８５０に表示させるための駐車制御情報をサーバ８００に送信する。例えば、図８の右側に示すように、車両Ｖ１の前方に自転車Ｂ１が検出された場合には、制御装置６２０は、メッセージ領域９２１（図８参照）を表示させるための駐車制御情報をサーバ８００に送信する。そして、サーバ８００からの駐車制御情報を携帯端末８５０が受信すると、携帯端末８５０のディスプレイ８５７には、メッセージ領域９２１が表示される。また、例えば、図９の右側に示すように、車両Ｖ１の後方に自転車Ｂ１が検出された場合には、制御装置６２０は、メッセージ領域９３１（図９参照）を表示させるための駐車制御情報をサーバ８００に送信する。そして、サーバ８００からの駐車制御情報を携帯端末８５０が受信すると、携帯端末８５０のディスプレイ８５７には、メッセージ領域９３１が表示される。また、例えば、図１１の右側に示すように、キー３０と車両Ｖ１との距離が遠隔操作距離を超えている場合には、制御装置６２０は、メッセージ領域９５１（図１１参照）を表示させるための駐車制御情報をサーバ８００に送信する。そして、サーバ８００からの駐車制御情報を携帯端末８５０が受信すると、携帯端末８５０のディスプレイ８５７には、メッセージ領域９５１が表示される。

　このように、本実施形態では、携帯端末８５０のトップ画面において、既存のメッセージアプリケーションを用いてキー３０の操作方法や車両Ｖ１の状態を自動で、必要に応じてユーザＵに通知することができる。また、携帯端末８５０がロック画面状態であっても同様に、キー３０の操作方法や車両Ｖ１の状態を自動で、必要に応じてユーザＵに通知することができる。このため、車両の駐車制御に関する情報を即座にユーザＵは確認することができる。また、トップ画面のメッセージ領域を見たユーザＵが、その内容をさらに詳細に知りたい場合には、メッセージ領域への接触操作を行うのみで、他のメッセージ領域や画像情報を表示させることができる。このため、車両の駐車制御に関する詳細情報についても即座にユーザＵは確認することができる。

　言い換えると、本実施形態によれば、携帯端末８５０においてメッセージ領域を表示させる際には、何らかのアプリケーションを起動する必要がないため、ユーザＵが車両Ｖ１の状態や操作手順を簡単に確認できる。また、メッセージ領域を表示させるための専用のアプリケーションを携帯端末８５０にインストールする必要がないため、専用のアプリケーションをインストールする時間を省略できる。

　このように、駐車制御装置６００の制御装置６２０は、ユーザＵに何らかの動作、操作、確認等をしてほしいと判定した場合に、その判定に応じたメッセージまたは画像を携帯端末８５０のディスプレイ８５７に表示させる。例えば、ユーザＵがキー３０を用いて操作をしているときに障害物が検出された場合には、その旨のメッセージが携帯端末８５０のディスプレイ８５７に表示される。

　なお、上述したように、汎用のアプリケーション以外に、専用のアプリケーションを用いることができる。例えば、携帯端末８５０にインストール可能な専用のアプリケーション（専用アプリ）を用いて、携帯端末８５０のディスプレイ８５７に各メッセージ領域や各画像領域を表示させることができる。なお、ユーザＵは、駐車支援モードの起動開始時にその専用アプリを予め起動させておくことにより、車両Ｖ１の状態等を確認する際に、各メッセージ領域や各画像領域を迅速に表示させることができる。

　また、図４に示すように、キー３０が４つの操作ボタンを備え、車両Ｖ１を進行させるための操作として、キー３０における２つの操作部を操作する必要がある場合を想定する。この場合には、ユーザＵはキー３０を片手で持ちながら他方の手で２つの操作部を操作することが考えられる。この場合でも、ユーザＵは、携帯端末８５０のトップ画面において、キー３０の操作方法や車両Ｖ１の状態を即座に確認することができる。

　なお、本実施形態では、サーバ８００は、駐車制御情報をＡＢＣアプリケーションのサーバを経由して携帯端末８５０に送信する例を示す。ただし、サーバ８００は、登録されている識別情報に基づいて、駐車制御情報を携帯端末８５０に直接送信するようにしてもよい。

　また、本実施形態では、サーバ８００を用いて、携帯端末８５０のディスプレイ８５７に各メッセージ領域を表示させる例を示すが、駐車制御装置６００と携帯端末８５０とが無線通信を利用して各メッセージ領域のやりとりを直接することも可能である。このような、駐車制御装置６００及び携帯端末８５０間での各種情報の直接のやりとりは、駐車制御装置６００の記憶部（例えば記憶装置６２４）に、携帯端末８５０にインストールされているＡＢＣアプリケーションの識別情報を記憶させて登録することにより実現される。すなわち、駐車制御装置６００は、携帯端末８５０でＡＢＣアプリケーションを利用するためのユーザ登録情報を記憶部（例えば記憶装置６２４）に記憶することができる。この場合には、駐車制御装置６００は、そのユーザ登録情報を用いて駐車制御情報を携帯端末８５０に直接送信することができる。

　また、本実施形態では、駐車支援制御を実行する駐車制御装置６００が、携帯端末８５０に各種情報を表示させるための処理を行う例を示したが、駐車制御装置６００以外の機器が携帯端末８５０に各種情報を表示させるための処理を行うようにしてもよい。例えば、駐車制御装置６００からの指示を受けた車両Ｖ１の内部機器または外部機器が携帯端末８５０に各種情報を表示させるための処理を行うようにしてもよい。

　［本実施形態の作用効果］
　本実施形態に係る駐車支援方法は、車両Ｖ１を施錠及び解錠するための操作部（制御停止ボタン４３、デッドマンスイッチ４４）を含む複数の操作部（前進ボタン４１、後進ボタン４２、制御停止ボタン４３、デッドマンスイッチ４４）を有するキー３０と、キー３０を用いて車両Ｖ１を進行させる駐車制御を実行する駐車制御装置６００とを備える駐車支援システム１を用いた駐車支援方法である。この駐車支援方法では、駐車制御装置６００は、キー３０を用いて実行される駐車制御に関する駐車制御情報（メッセージ領域９０１、９０６、９１１、９１６、９２１、９２６、９３１、９３６、９４１、９４６、９５１、９５６、画像領域９０７、９１７、９２７、９３７、９４７、９５７）を、キー３０とは異なる携帯端末８５０に表示させるための処理を行う。

　このような駐車支援方法によれば、駐車制御に関する駐車制御情報を表示できないキー３０を用いた駐車制御が実行されている場合でも、その駐車制御情報を携帯端末８５０に表示させることができるため、車両Ｖ１の駐車制御に関する情報をユーザＵは即座に確認することができる。

　また、本実施形態に係る駐車支援方法では、駐車制御装置６００は、駐車制御情報を携帯端末８５０に表示させるための情報を直接、または、他の機器（サーバ８００）を介して間接的に携帯端末８５０に送信する。また、携帯端末８５０は、携帯端末８５０にインストールされているアプリケーションを利用して携帯端末８５０の表示画面に駐車制御情報を表示する。

　このような駐車支援方法によれば、携帯端末８５０にインストールされているアプリケーションを利用して、駐車制御情報を携帯端末８５０に表示させることができるため、車両Ｖ１の駐車制御に関する情報を携帯端末８５０に即座に表示することができる。また、ユーザＵは、車両Ｖ１の駐車制御に関する情報を即座に確認することができる。

　また、本実施形態に係る駐車支援方法では、携帯端末８５０は、携帯端末８５０にインストールされているアプリケーションを利用して、ロック状態中の当該携帯端末の表示画面上に駐車制御情報を表示する。

　このような駐車支援方法によれば、携帯端末８５０のロック画面においても、駐車制御情報を携帯端末８５０に表示させることができるため、車両Ｖ１の駐車制御に関する情報を携帯端末８５０に即座に表示することができる。また、ユーザＵは、車両Ｖ１の駐車制御に関する情報を即座に確認することができる。

　また、本実施形態に係る駐車支援方法では、携帯端末８５０にインストールされているアプリケーションは、携帯端末８５０と他の端末との間でテキスト情報を含む電子情報を送受信するためのアプリケーションである。

　このような駐車支援方法によれば、携帯端末８５０にインストールされているアプリケーションを利用して、テキスト情報を含む電子情報を送受信することにより、駐車制御情報を携帯端末８５０に表示させることができる。このため、ユーザＵは、車両Ｖ１の駐車制御に関するテキスト情報を即座に確認することができる。

　また、本実施形態に係る駐車支援方法では、複数の操作部のうちの少なくとも２つの所定の操作部（デッドマンスイッチ４４と前進ボタン４１、デッドマンスイッチ４４と後進ボタン４２）が操作された場合に、車両Ｖ１を進行させる駐車制御を実行する。

　このような駐車支援方法によれば、ユーザＵがキー３０の操作部に誤って接触した場合でも、車両Ｖ１が意図せず動いてしまうことを防止することができる。すなわち、キー３０の誤操作を防止することができる。

　また、本実施形態に係る駐車支援方法では、携帯端末８５０に表示される駐車制御情報は、駐車制御中における複数の操作部（前進ボタン４１、後進ボタン４２、制御停止ボタン４３、デッドマンスイッチ４４）の操作方法を示すキー操作情報（メッセージ領域９０１、９０６、９１１、９１６、９４１、９４６、操作支援画像領域９０７、９１７、９４７）を含む。

　このような駐車支援方法によれば、駐車制御中における複数の操作部の操作方法を携帯端末８５０に表示させることができるため、車両Ｖ１の駐車制御に関する操作方法をユーザＵは即座に把握することができる。

　また、本実施形態に係る駐車支援方法では、携帯端末８５０に表示される駐車制御情報は、駐車制御中に車両Ｖ１が停止したことを示す車両停止情報（メッセージ領域９２１、９２６、９３１、９３６、９５１、９５６、車両状態通知領域９２７、９３７、９５７）を含む。

　このような駐車支援方法によれば、駐車制御中に車両Ｖ１が停止したことを示す車両停止情報を携帯端末８５０に表示させることができるため、ユーザＵは、車両Ｖ１が停止した理由を即座に把握することができる。

　また、本実施形態に係る駐車支援方法では、携帯端末８５０に表示される駐車制御情報は、テキストデータ及び画像データの少なくとも一方を含む。

　このような駐車支援方法によれば、駐車制御に関する駐車制御情報を、テキストデータ及び画像データの少なくとも一方により携帯端末８５０に表示させることができるため、ユーザＵは、テキストデータ及び画像データを見ることにより、駐車制御情報を即座に把握することができる。

　また、本実施形態に係る駐車支援方法では、駐車制御装置６００は、携帯端末８５０でアプリケーションを利用するためのユーザ登録情報を記憶しており、そのユーザ登録情報を用いて駐車制御情報を携帯端末８５０に送信する。

　このような駐車支援方法によれば、他の機器、例えば、サーバ８００を経由せずに、駐車制御装置６００から携帯端末８５０に駐車制御情報を送信して、その駐車制御情報を携帯端末８５０に表示させることができる。このため、車両Ｖ１の駐車制御に関する情報を携帯端末８５０に即座に表示することができる。また、ユーザＵは、車両Ｖ１の駐車制御に関する情報を即座に確認することができる。

　また、本実施形態に係る駐車支援システムは、車両Ｖ１を施錠及び解錠するための操作部（制御停止ボタン４３、デッドマンスイッチ４４）を含む複数の操作部（前進ボタン４１、後進ボタン４２、制御停止ボタン４３、デッドマンスイッチ４４）を有するキー３０と、キー３０を用いて車両Ｖ１を進行させる駐車制御を実行する駐車制御装置６００とを備える駐車支援システム１である。駐車支援システム１では、駐車制御装置６００は、キー３０を用いて実行される駐車制御に関する駐車制御情報を、キー３０とは異なる携帯端末８５０に表示させるための処理を行う。

　このような駐車支援システムによれば、駐車制御に関する駐車制御情報を表示できないキー３０を用いた駐車制御が実行されている場合でも、その駐車制御情報を携帯端末８５０に表示させることができるため、車両Ｖ１の駐車制御に関する情報をユーザＵは即座に確認することができる。

　以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。

Claims

　車両を施錠及び解錠するための操作部を含む複数の操作部を有するキーと、前記キーを用いて前記車両を進行させる駐車制御を実行する駐車制御装置とを備える駐車支援システムを用いた駐車支援方法であって、
　前記駐車制御装置は、前記キーを用いて実行される前記駐車制御に関する駐車制御情報を、前記キーとは異なる携帯端末に表示させるための処理を行う、
　駐車支援方法。
　請求項１に記載に駐車支援方法であって、
　前記駐車制御装置は、前記駐車制御情報を前記携帯端末に表示させるための情報を直接、または、他の機器を介して間接的に前記携帯端末に送信し、
　前記携帯端末は、当該携帯端末にインストールされているアプリケーションを利用して当該携帯端末の表示画面に前記駐車制御情報を表示する、
　駐車支援方法。
　請求項２に記載に駐車支援方法であって、
　前記携帯端末は、前記アプリケーションを利用して、ロック状態中の当該携帯端末の前記表示画面上に前記駐車制御情報を表示する、
　駐車支援方法。
　請求項２又は３に記載の駐車支援方法であって、
　前記アプリケーションは、前記携帯端末と他の端末との間でテキスト情報を含む電子情報を送受信するためのアプリケーションである、
　駐車支援方法。
　請求項１から４のいずれか一つに記載の駐車支援方法であって、
　前記複数の操作部のうちの少なくとも２つの所定の操作部が操作された場合に、前記車両を進行させる前記駐車制御を実行する、
　駐車支援方法。
　請求項１から５のいずれか一つに記載の駐車支援方法であって、
　前記駐車制御情報は、前記駐車制御中における前記複数の操作部の操作方法を示すキー操作情報を含む、
　駐車支援方法。
　請求項１から６のいずれか一つに記載の駐車支援方法であって、
　前記駐車制御情報は、前記駐車制御中に前記車両が停止したことを示す車両停止情報を含む、
　駐車支援方法。
　請求項６又は７に記載の駐車支援方法であって、
　前記駐車制御情報は、テキストデータ及び画像データの少なくとも一方を含む、
　駐車支援方法。
　請求項１から８のいずれか一つに記載の駐車支援方法であって、
　前記駐車制御装置は、前記携帯端末で前記アプリケーションを利用するためのユーザ登録情報を記憶しており、当該ユーザ登録情報を用いて前記駐車制御情報を前記携帯端末に送信する、
　駐車支援方法。
　車両を施錠及び解錠するための操作部を含む複数の操作部を有するキーと、
　前記キーを用いて前記車両を進行させる駐車制御を実行する駐車制御装置と、を備え、
　前記駐車制御装置は、前記キーを用いて実行される前記駐車制御に関する駐車制御情報を、前記キーとは異なる携帯端末に表示させるための処理を行う、
　駐車支援システム。