WO2021171420A1 - 回転子、電動機、送風機、空気調和装置、及び回転子の製造方法 - Google Patents

回転子、電動機、送風機、空気調和装置、及び回転子の製造方法 Download PDF

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Abstract

回転子(1)は、回転軸(25)と、周方向に互いに隣接して配置された第1の鉄心部(21)及び第2の鉄心部(22)を有する回転子鉄心(10)と、第1の鉄心部(21)に備えられた永久磁石(20)とを有する。第2の鉄心部(22)には、仮想磁極(P2)が形成されている。第1の鉄心部(21)は、永久磁石(20)よりも回転子鉄心(10)の径方向の内側に形成された空隙部(15)を有する。空隙部(15)は、回転軸(25)に向かって周方向の幅が広がる第1の部分(15a)を有する。空隙部(15)における径方向の最も内側に位置して空隙部(15)を規定する径方向外向きの面(15c)は、第2の鉄心部(22)における径方向の最も内側の部分(22a)よりも径方向の内側に位置し、又は、空隙部(15)と回転軸(25)を囲む回転子鉄心(10)の中空部(10c)との間には境界部が存在しない。

Description

回転子、電動機、送風機、空気調和装置、及び回転子の製造方法
 本開示は、回転子、電動機、送風機、空気調和装置、及び回転子の製造方法に関する。
 電動機の回転子として、回転子鉄心の一部を仮想磁極として機能させるコンシクエントポール型の回転子が提案されている。例えば、特許文献1を参照。
 特許文献1では、回転子鉄心に形成された突極が仮想磁極として機能する。また、特許文献1では、回転子は、永久磁石から出た磁束を突極に流すスリットを有する。
特開2011-103759号公報
 しかしながら、特許文献1に記載のスリットの周方向の幅は径方向の各位置において同じである。そのため、永久磁石から出た磁束のうち、回転子鉄心における永久磁石の径方向内側に位置する部分を通って突極へ流れ込む磁束の量が少ないという課題がある。また、特許文献1の回転子鉄心は、回転軸と円筒面同士で嵌合しているため、回転子鉄心から回転軸へのトルクの伝達が不十分になる場合があるという課題もある。
 本開示は、永久磁石から出た磁束のうち仮想磁極に流れ込む磁束の量を増加させつつ、回転軸にトルクを伝達させ易くすることを目的とする。
 本開示の一態様に係る回転子は、回転軸と、前記回転軸に支持され、周方向に互いに隣接して配置された第1の鉄心部及び第2の鉄心部を有する回転子鉄心と、前記第1の鉄心部に備えられた永久磁石とを有し、前記第2の鉄心部には、仮想磁極が形成されていて、前記第1の鉄心部は、前記永久磁石よりも前記回転子鉄心の径方向の内側に形成された空隙部を有し、前記空隙部は、前記回転軸に向かって前記周方向の幅が広がる第1の部分を有し、前記径方向の最も内側に位置して前記空隙部を規定する前記径方向外向きの面は、前記第2の鉄心部における前記径方向の最も内側の部分よりも前記径方向の内側に位置し、又は、前記空隙部と前記回転軸を囲む前記回転子鉄心の中空部との間には境界部が存在しない。
 本開示によれば、永久磁石から出た磁束のうち仮想磁極に流れ込む磁束の量を増加させつつ、回転軸にトルクを伝達させ易くすることができる。
実施の形態1に係る電動機の部分断面を示す構成図である。 図1に示される回転子及びモールド固定子をA2-A2線で切断した断面図である。 実施の形態1に係る回転子の一部を示す側面図である。 図3に示される回転子をA4-A4線で切断した断面図である。 実施の形態1に係る回転子の回転子鉄心及び永久磁石を示す平面図である。 比較例1に係る回転子における磁束の流れを示す模式図である。 実施の形態1に係る回転子における磁束の流れを示す模式図である。 実施の形態1に係る回転子の電磁鋼板の板厚に対する磁石挿入孔と空隙部との間の部分の厚みの比(t/t)と、電動機の騒音レベルとの関係を示すグラフである。 比較例2に係る回転子の第2の鉄心部における磁束の流れを示す模式図である。 実施の形態1に係る回転子の構成を示す断面図である。 図10に示される回転子を+z軸側から見た図である。 図10に示される回転子を-z軸側から見た図である。 比較例3に係る電動機の内部における軸電流の流れを両方向矢印で示す図である。 実施の形態1に係る回転子の製造工程を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る回転子の製造工程において用いられる成形金型の構成を示す断面図である。 実施の形態2に係る回転子を示す平面図である。 実施の形態3に係る回転子を示す平面図である。 実施の形態4に係る回転子を示す平面図である。 実施の形態1~4のいずれかの回転子を有する電動機が適用された空気調和装置の構成を示す図である。 図19に示される室外機の構成を示す断面図である。
 以下に、本開示の実施の形態に係る回転子、電動機、送風機、空気調和装置、及び回転子の製造方法を、図面を参照しながら説明する。以下の実施の形態は、例にすぎず、実施の形態を適宜組み合わせること及び各実施の形態を適宜変更することが可能である。
 図面には、説明の理解を容易にするために、xyz直交座標系が示されている。z軸は、回転子の軸線に平行な座標軸である。x軸は、z軸に直交する座標軸である。y軸は、x軸及びz軸の両方に直交する座標軸である。
 《実施の形態1》
 〈電動機〉
 図1は、実施の形態1に係る電動機100の部分断面を示す構成図である。電動機100は、回転子1と、回転子1を囲むモールド固定子9とを有している。モールド固定子9は、固定子5と、固定子5を覆うモールド樹脂部56とを有している。回転子1は、固定子5の内側に配置されている。つまり、電動機100は、インナーロータ型の電動機である。
 回転子1は、回転子鉄心10と、回転軸としてのシャフト25と、シャフト25を回転可能に支持する第1の軸受7及び第2の軸受8とを有している。回転子1は、シャフト25の軸線C1を中心に回転可能である。シャフト25は、モールド固定子9から+z軸側に突出している。シャフト25の先端部25aには、例えば、送風機のファン(つまり、後述する室外送風機150の羽根車504)が取り付けられる。
 以下の説明では、z軸方向を「軸方向」、軸方向に直交する方向を「径方向」、シャフト25の軸線C1を中心とする円の円周に沿った方向を「周方向」(例えば、図2に示される矢印R1)と呼ぶ。また、シャフト25の突出側(つまり、+z軸側)を「負荷側」、シャフト25の突出側に対する反対側を「反負荷側」とも呼ぶ。
 第1の軸受7及び第2の軸受8は、転がり軸受であり、例えば、玉軸受である。第1の軸受7は、負荷側の軸受である。第1の軸受7は、シャフト25におけるモールド固定子9から突出している部分を回転可能に支持している。第2の軸受8は、反負荷側の軸受である。第2の軸受8は、後述する絶縁スリーブ60を介して、シャフト25の-z軸側の端部25bを回転可能に支持している。
 回転子1は、位置検出用マグネットとしてのセンサマグネット45を更に有していてもよい。センサマグネット45は、例えば、回転子鉄心10よりも-z軸側に取り付けられていて、回路基板40と対向している。センサマグネット45の磁界が回路基板40に備えられた磁気センサ(図示しない)によって検出されることによって、回転子1の周方向R1における位置が検出される。
 図2は、図1に示される回転子1及びモールド固定子9をA2-A2線で切断した断面図である。なお、図2では、モールド固定子9のモールド樹脂部56の図示が省略されている。図1及び2に示されるように、固定子5は、固定子鉄心50と、固定子鉄心50に巻き付けられたコイル55とを有している。
 固定子鉄心50は、軸線C1を中心とする環状のヨーク51と、ヨーク51から径方向内側に延びる複数のティース52とを有している。ティース52の先端部は、エアギャップを介して回転子1と径方向に対向している。複数のティース52は、周方向R1に一定間隔で配置されている。実施の形態1では、ティース52の数は、例えば、12個である。なお、ティース52の数は12個に限定されず、2個以上であればよい。コイル55は、インシュレータ53を介して固定子鉄心50に巻き付けられている。インシュレータ53は、例えば、PBT(Poly Butylene Telephthalate)等の樹脂材料によって形成されている。
 図1に示されるように、モールド樹脂部56は、開口部56aと、軸受保持部56bとを有している。開口部56aは、モールド樹脂部56の+z軸側に形成されている。開口部56aには、第1の軸受7を保持するブラケット6が取り付けられている。ブラケット6は、例えば、金属製の部材である。軸受保持部56bは、モールド樹脂部56の-z軸側に形成されている。軸受保持部56bには、第2の軸受8が保持されている。モールド樹脂部56は、例えば、BMC(Bulk Molding Compound)樹脂等の熱硬化性樹脂によって形成されている。
 モールド樹脂部56の内部には、回路基板40が埋め込まれている。図1では、回路基板40は、モールド樹脂部56の内部において、回転子1よりも-z軸側に配置されている。回路基板40には、コイル55に電力を供給するための電源リード線などが配線されている。
 電動機100は、キャップ41を更に有していてもよい。キャップ41は、ブラケット6の一部を覆うように、シャフト25に固定されている。キャップ41は、電動機100の内部に異物(例えば、水など)が侵入することを防止する部材である。
 〈回転子〉
 次に、図2~4を用いて、回転子1の詳細な構成について説明する。図3は、回転子1の一部を示す側面図である。図4は、図3に示される回転子1をA4-A4線で切断した断面図である。図2~4に示されるように、回転子1の回転子鉄心10は、軸線C1を中心とする環状の部材である。回転子鉄心10の中空部10cは、シャフト25が挿入される挿入孔である。つまり、中空部10cは、シャフト25の周囲を囲んでいる。
 回転子鉄心10は、軸方向に積層された複数の電磁鋼板18を有している。複数の電磁鋼板18のうち1枚の電磁鋼板18の板厚t(図3参照)は、例えば、0.1mm~0.5mmである。複数の電磁鋼板18のそれぞれは、プレス金型を用いた打ち抜き加工によって、予め決められた形状に加工されている。複数の電磁鋼板18は、溶接、カシメ又は接着等によって互いに固定されている。実施の形態1では、複数の電磁鋼板18は、カシメによって互いに固定されている。
 回転子鉄心10には、永久磁石20が備えられている。実施の形態1では、永久磁石20は、回転子鉄心10に埋め込まれている。つまり、回転子1は、IPM(Interior Permanent Magnet)構造である。なお、回転子1は、回転子鉄心10の外周に永久磁石20が取り付けられたSPM(Surface Permanent Magnet)構造であってもよい。
 回転子1は、回転子鉄心10とシャフト25とを連結する連結部30を更に有していてもよい。つまり、実施の形態1では、回転子鉄心10は、連結部30を介してシャフト25に支持されている。連結部30は、電気絶縁性を有する樹脂材料によって形成されている。連結部30は、例えば、PBT等の熱可塑性樹脂によって形成されている。回転子鉄心10、シャフト25、及び後述する絶縁スリーブ60は、樹脂製の連結部30を介して一体化されている。なお、以下の説明では、永久磁石20が取り付けられた回転子鉄心10、シャフト25及び絶縁スリーブ60を樹脂で一体化することを「一体成形」と呼ぶ。
 図4に示されるように、連結部30は、内筒部31と、複数のリブ32と、外筒部33と、を有している。内筒部31は環状であり、シャフト25の外周面に接している。外筒部33は、回転子鉄心10の内周面に接している。複数のリブ32は、内筒部31と外筒部33とを接続している。複数のリブ32は、内筒部31から径方向外側に放射状に延びている。複数のリブ32は、軸線C1を中心として周方向R1に等間隔に配置されている。周方向R1に隣り合う複数のリブ32の間には、軸方向に貫通する空洞部35が形成されている。
 図5は、回転子1の回転子鉄心10及び永久磁石20を示す平面図である。図5に示されるように、回転子鉄心10は、永久磁石20が取り付けられている第1の鉄心部21と、永久磁石20が取り付けられていない第2の鉄心部22とを有している。実施の形態1では、回転子鉄心10は、複数(例えば、5つ)の第1の鉄心部21と、複数(例えば、5つ)の第2の鉄心部22とを有している。複数の第1の鉄心部21と複数の第2の鉄心部22とは、周方向R1に交互に配置されている。つまり、第1の鉄心部21と第2の鉄心部22とは、周方向R1に互いに隣接して配置されている。
 第1の鉄心部21は、磁石挿入部としての磁石挿入孔11を有している。磁石挿入孔11は、第1の鉄心部21の外周21bよりも径方向内側に形成されている。磁石挿入孔11の形状は、例えば、平面視で、直線状である。実施の形態1では、1つの磁石挿入孔11に1つの永久磁石20が挿入されている。磁石挿入孔11と永久磁石20との間には、図示しない樹脂材料(例えば、PBT)が充填されている。なお、磁石挿入孔11の形状は、平面視で、径方向内側に凸を向けた又は径方向外側に凸を向けたV字形状であってもよい。また、1つの磁石挿入孔11には、2つ以上の永久磁石20が挿入されていてもよい。
 永久磁石20は、例えば、希土類磁石である。実施の形態1では、永久磁石20は、例えば、Nd(ネオジウム)-Fe(鉄)-B(ホウ素)を含むネオジウム希土類磁石である。永久磁石20は、例えば、板状である。実施の形態1では、永久磁石20は、平板状である。実施の形態1では、永久磁石20は、平面視で、長方形状である。
 複数の永久磁石20は、径方向外側に互いに同一の極性を持つ磁極(例えば、N極)を有している。これにより、回転子1には、永久磁石20によって構成された磁石磁極P1が形成されている。
 複数の永久磁石20は、径方向内側に互いに同一の極性を持つ磁極(例えば、S極)を有している。第2の鉄心部22には、永久磁石20の径方向内側から出た磁束が流れ込むことにより、第2の鉄心部22の径方向外側に仮想磁極P2(例えば、S極)が形成される。したがって、複数の第2の鉄心部22は、径方向外側に互いに同一の極性を持つ仮想磁極P2を構成している。
 回転子1は、磁石磁極P1及び仮想磁極P2が周方向R1に交互に配列されているコンシクエントポール型の回転子である。コンシクエントポール型の回転子1では、同じ極数の非コンシクエントポール型の回転子と比較して、永久磁石20の数を半分にすることができる。これにより、回転子1の製造コストが低減される。なお、実施の形態1では、回転子1の極数は10であるが、10に限らず、4以上の偶数であればよい。また、回転子1では、磁石磁極P1がS極、仮想磁極P2がN極であってもよい。
 以下の説明では、磁石磁極P1の周方向R1の中心(つまり、極中心)を通って径方向に延びる直線を「磁石磁極中心線M1」と呼ぶ。言い換えれば、磁石磁極中心線M1は、永久磁石20の周方向R1の中心を通って径方向に延びる直線である。また、仮想磁極P2の周方向R1の中心(つまり、極中心)を通って径方向に延びる直線を「仮想磁極中心線M2」と呼ぶ。
 第1の鉄心部21は、漏れ磁束抑制穴としての複数のフラックスバリア12を更に有している。フラックスバリア12は、磁石挿入孔11の周方向R1の両側にそれぞれ形成されている。フラックスバリア12と第1の鉄心部21の外周21bとの間の部分21cは薄肉となっているため、隣り合う磁石磁極P1と仮想磁極P2との間における漏れ磁束が抑制される。
 第2の鉄心部22は、カシメ部14を有している。カシメ部14は、軸方向に積層された複数の電磁鋼板18(図3参照)をカシメによって固定したときに形成されたカシメ痕である。カシメ部14は、第2の鉄心部22の径方向内側に形成されている。軸方向に見たときのカシメ部14の形状は、例えば、円形状である。なお、カシメ部14の形状は円形状に限らず、矩形状などの他の形状であってもよい。
 〈空隙部〉
 第1の鉄心部21には、永久磁石20(つまり、磁石挿入孔11)よりも径方向内側に空隙部15が形成されている。空隙部15は、積層された複数の電磁鋼板18(図3参照)を軸方向に貫通している開口部である。空隙部15は、第1の部分15aと、第1の部分15aに繋がっている第2の部分15bとを有している。
 第1の部分15aにおける周方向R1の幅は、径方向内側に向かうほど広くなっている。言い換えれば、第1の部分15aは、図4に示されるシャフト25に向かって周方向R1の幅が広がる。軸方向に見たときの第1の部分15aの形状は、例えば、半円形である。第2の部分15bは、径方向内側に向かうほど周方向R1の幅が狭くなっている。軸方向に見たときの第2の部分15bの形状は、例えば、半円形である。つまり、実施の形態1では、軸方向に見たときの空隙部15の形状は、円形である。なお、空隙部15の形状は、円形に限らず、楕円形などの他の形状であってもよい。
 空隙部15における径方向の最も内側に位置する径方向外向きの面15dは、第2の鉄心部22の径方向内側端部22aよりも径方向内側に位置している。径方向外向きの面15dは、空隙部15を規定する複数の面のうちの1つである。なお、第2の鉄心部22の径方向内側端部22aは、第2の鉄心部22における径方向の最も内側の部分である。具体的には、第2の鉄心部22の径方向内側端部22aは、第2の鉄心部22の内周面である。
 空隙部15は、磁石磁極中心線M1に重なる位置に配置されている。空隙部15は、磁石磁極中心線M1を基準にして対称な形状を有している。実施の形態1では、回転子鉄心10には、複数の空隙部15が形成されている。複数の空隙部15は、周方向に等間隔で配置されている。
 次に、空隙部15が形成されていることによる効果について、比較例1と対比しながら説明する。図6は、比較例1に係る電動機100Aの回転子1Aにおける磁束Fの流れを示す模式図である。図7は、実施の形態1に係る回転子1における磁束Fの流れを示す模式図である。図6及び7に示されるように、比較例1に係る回転子1Aは、空隙部15を有していない点で、実施の形態1に係る回転子1と相違する。なお、図6及び後述する図7において、固定子鉄心50のヨーク51から径方向内側に延びる複数のティースには符号52a,52b,52c,52d,52eを付し、複数の仮想磁極には符号P2a,P2bを付している。
 図6に示されるように、永久磁石20の径方向内側から出た磁束Fは、第1の鉄心部21及び第2の鉄心部22内を通って仮想磁極P2a,P2bに流れる。比較例1に係る回転子1Aでは、第1の鉄心部21に空隙部(図7に示される空隙部15に対応する部分)が形成されていないため、永久磁石20の径方向内側から出た磁束Fが第1の鉄心部21内を径方向に進む距離は長い。そのため、比較例1では、永久磁石20の径方向内側から出た磁束Fは、緩やかな円弧を描いて第2の鉄心部22に流れ込み易い。よって、比較例1では、永久磁石20の径方向内側から出た磁束Fのうち、第2の鉄心部22に流れ込む磁束Fの磁束量が低減され、第2の鉄心部22における磁束Fの磁束密度が低下する。
 これに対し、図7に示される実施の形態1では、永久磁石20の径方向内側から出た磁束Fが第1の鉄心部21を径方向に進む距離は、比較例1に比べて短い。これは、実施の形態1では、永久磁石20の径方向内側から出た磁束Fが、第1の鉄心部21内を空隙部15に沿って流れるためである。具体的には、空隙部15がシャフト25に向かって周方向R1の幅が広がる第1の部分15aを有しているため、永久磁石20の径方向内側から出た磁束Fは、第1の鉄心部21内を第1の部分15aに沿って流れる。これにより、永久磁石20の径方向内側から出た磁束Fは、第2の鉄心部22に強制的に案内される。つまり、磁束Fの流れが、空隙部15によって整流される。よって、実施の形態1では、永久磁石20の径方向内側から出た磁束Fのうち、第2の鉄心部22に流れ込む磁束Fの磁束量が増加し、第2の鉄心部22における磁束Fの磁束密度が上昇する。
 空隙部15の径方向外向きの面15dは、第2の鉄心部22の径方向内側端部22aよりも径方向内側に位置している。したがって、空隙部15の径方向内向きの面15cから径方向外向きの面15dまでの長さLr、すなわち、磁束Fを案内する空隙部15の径方向の長さを、長くすることができる。
 また、空隙部15の径方向外向きの面15dは、第2の鉄心部22の径方向内側端部22aよりも径方向内側に位置していることにより、回転子鉄心10の内周面17(図5参照)は、凹凸形状を有している。よって、後述するように、回転子鉄心10と樹脂製の連結部30とが凹凸嵌合するため、トルクが回転子鉄心10から連結部30を介してシャフト25に伝達され易くなる。
 また、図6に示される比較例1では、仮想磁極P2aの極中心とティース52aとの対向面積が、仮想磁極P2bの極中心とティース52dとの対向面積よりも大きくなった場合が例示されている。このとき、磁束Fは、仮想磁極P2bを形成する第2の鉄心部22よりも仮想磁極P2aを形成する第2の鉄心部22に流れ易い。つまり、比較例1に係る回転子1Aでは、仮想磁極P2a,P2b間で磁束量のばらつきが生じる。このような磁束量のばらつきが生じた場合、周方向において、隣接する磁石磁極P1及び仮想磁極P2間で表面磁束密度の差が大きい箇所が生じるため、振動及び騒音が発生し易くなる。
 これに対し、図7に示される実施の形態1では、磁石磁極中心線M1(図5参照)に重なる位置に配置され、磁石磁極中心線M1を基準にして対称な形状である空隙部15を有しているため、永久磁石20の径方向内側から出た磁束Fは、永久磁石20を基準にして周方向R1の両側に位置する第2の鉄心部22に均等に流れ込み易くなる。よって、実施の形態1では、仮想磁極P2a,P2b間で磁束量のばらつきが生じ難くなる。
 次に、図5及び8を用いて、空隙部15と磁石挿入孔11との間の部分(以下、「ブリッジ部」ともいう)16の厚みと、回転中の電動機100で発生する騒音との関係について説明する。電動機100の騒音を低減するために、つまり、図7に示される仮想磁極P2a,P2b間で磁束量のばらつきが生じ難くするためには、ブリッジ部16の厚みは薄いことが望ましい。以下の説明では、ブリッジ部16の厚みに符号tを付し、1枚の電磁鋼板18の板厚tに対するブリッジ部16の厚みtの比t/tを用いる。
 図8は、比t/tと、電動機100の騒音レベルとの関係S1を示すグラフである。図8において、横軸は比t/tを示し、縦軸は電動機100の騒音レベル[dBA]の検出値を示す。
 図8に示されるように、比t/tが3以下の範囲では、電動機100の騒音レベル緩やかに上昇しているが、電動機100の騒音レベルは2dBA以下である。しかし、比t/tが3以上の範囲では、電動機100の騒音レベルが急激に増加する。つまり、比t/tの上限値が3以下であれば、電動機100の騒音レベルを許容範囲内に含めることができる。
 ここで、回転子1は、上述の通り、軸方向に積層された複数の電磁鋼板18(図3参照)を有しているが、1枚の電磁鋼板18毎に、磁石挿入孔11及び空隙部15が打ち抜き加工によって予め形成されている。通常では、電磁鋼板18の打ち抜き加工時に、磁石挿入孔11と空隙部15との間にブリッジ部16を形成するためには、ブリッジ部16の厚みtは、例えば、1枚の電磁鋼板18の板厚tの0.5倍以上である必要がある。つまり、一般に、比t/tの下限値が0.5以上であれば、打ち抜き加工によってブリッジ部16を形成することができる。
 したがって、1枚の電磁鋼板18の板厚tに対するブリッジ部16の厚みtの比t/tが、以下の式(1)を満たしていることが好ましい。
 0.5≦t/t≦3     (1)
 比t/tが以下の式(2)を満たす場合、打ち抜き加工によるブリッジ部16の形成を可能にしつつ、電動機100の騒音レベルを許容範囲内に含めることができるため、より好ましい。
 0.5≦t/t≦2     (2)
 〈突出部〉
 図4及び5に示されるように、第1の鉄心部21は、径方向内側に突出部21aを更に有している。軸方向に見たときの突出部21aの形状は、円弧形状である。突出部21aは、第2の鉄心部22の径方向内側端部22aよりも径方向内側に突出している。言い換えれば、第2の鉄心部22の径方向内側端部22aは、突出部21aによりも径方向外側に位置している凹部である。つまり、回転子鉄心10の内周面17は、突出部21aと径方向内側端部22aとによって、凹凸形状に形成されている。第2の鉄心部22の径方向内側端部22aが凹部であることにより、第2の鉄心部22のうち磁束Fの流れに不要な部分が削除されるため、回転子1を軽量化しつつ、回転子1の製造コストを低減することができる。
 図5に示されるように、回転子鉄心10の内周面17に接触している連結部30の外筒部33は、突出部21aに嵌合する凹部33aと、径方向内側端部22aに嵌合する凸部33bとを有している。これにより、トルクが、回転子鉄心10から連結部30を介してシャフト25に伝達され易くなる。
 〈スリット〉
 次に、第2の鉄心部22に備えられているスリットについて、説明する。実施の形態1では、第2の鉄心部22は、例えば、2つの第1のスリット13aと、2つの第2のスリット13bとを有している。第1のスリット13a及び第2のスリット13bは、積層された複数の電磁鋼板18(図3参照)を軸方向に貫通している。
 複数の第1のスリット13aは、仮想磁極中心線M2の周方向R1の両側に配置されている。複数の第1のスリット13aは、仮想磁極中心線M2を基準にして対称に配置されている。複数の第2のスリット13bはそれぞれ、複数の第1のスリット13aの周方向R1の両側に配置されている。複数の第2のスリット13bは、仮想磁極中心線M2を基準にして対称に配置されている。なお、以下の説明では、第1のスリット13aと第2のスリット13bとを区別する必要が無い場合には、第1のスリット13a及び第2のスリット13bをまとめて、「スリット13」と呼ぶ。
 スリット13は、カシメ部14よりも径方向外側に位置している。スリット13は、径方向に長い形状である。つまり、スリット13では、径方向の長さが周方向R1の幅よりも長い。なお、スリット13は、径方向に長い形状に限らず、円形などの他の形状であってもよい。
 実施の形態1では、スリット13にはそれぞれ、図示しない樹脂材料(例えば、PBT)が充填されている。なお、スリット13には樹脂材料が充填されていなくてもよい。また、第2の鉄心部22は、1つ以上のスリット13を有していればよい。
 次に、第2の鉄心部22にスリット13が備えられている効果について、比較例2と対比しながら説明する。図9は、比較例2に係る回転子1Bの第2の鉄心部22Bにおける磁束Fの流れを示す模式図である。比較例2に係る回転子1Bは、第2の鉄心部22Bにスリット13が形成されていない点で、実施の形態1に係る回転子1と相違する。
 図9に示されるように、比較例2の第2の鉄心部22Bでは、磁束Fは、径方向内側から外側に進むにつれて、仮想磁極P2と対向するティース52側に傾く。この場合、第2の鉄心部22内を流れる磁束Fのうち、仮想磁極P2の極中心に流れる磁束Fの磁束量が減少する。
 これに対し、図7に示されるように、実施の形態1では、第2の鉄心部22にスリット13が形成されていることにより、第2の鉄心部22を径方向内側から外側に流れる磁束Fは、スリット13に沿って径方向に平行な方向に流れている。つまり、第2の鉄心部22にスリット13が形成されていることにより、第2の鉄心部22における磁束の流れを径方向に平行な方向に整流することができる。これにより、第2の鉄心部22内を流れる磁束Fを仮想磁極P2の極中心に集中させることができる。よって、磁石磁極P1の表面磁束密度と仮想磁極P2の表面磁束密度との差を低減することができ、電動機100における振動および騒音を低減することができる。
 〈回転子における他の構成〉
 次に、図10~12を用いて、回転子1における他の構成について説明する。図10は、回転子1の構成を示す断面図である。図11は、図10に示される回転子1を+z軸側から見た平面図である。図12は、図10に示される回転子1を-z軸側から見た平面図である。図10~12に示されるように、回転子1の連結部30は、回転子鉄心10の+z軸側の端面を覆う第1の端面部38と、回転子鉄心10の-z軸側の端面を覆う第2の端面部39を更に有している。第1の端面部38及び第2の端面部39は、図4に示される内筒部31、リブ32及び外筒部33と繋がっている。なお、第1の端面部38及び第2の端面部39は、回転子鉄心10の端面の全体を覆っている必要はなく、回転子鉄心10の端面の少なくとも一部を覆っていてもよい。
 図11に示されるように、第1の端面部38は、空隙部15を露出させる開口36と、永久磁石20の一部を露出させる磁石露出孔37とを有している。図10及び12に示されるように、第2の端面部39は、回転子鉄心10の-z軸側の端面10bを露出させる開口39aを有している。
 図10に示されるように、回転子1は、絶縁部材としての絶縁スリーブ60を更に有していてもよい。絶縁スリーブ60は、シャフト25の-z軸側の端部25bと第2の軸受8との間に配置されている。絶縁スリーブ60は、例えば、略円筒状である。絶縁スリーブ60は、例えば、熱硬化性樹脂によって形成されている。実施の形態1では、絶縁スリーブ60は、BMC樹脂によって形成されている。
 次に、回転子1に連結部30及び絶縁スリーブ60が備えらえていることによる効果について、比較例3と対比しながら説明する。具体的には、第1の軸受7及び第2の軸受8への軸電流の流れを防止することについて、比較例3と対比しながら説明する。
 図13は、比較例3に係る電動機100Cの内部における軸電流の流れを両方向矢印で示す図である。なお、比較例3に係る電動機100Cの回転子1Cは、シャフト25に直接固定された回転子鉄心10Cを有している点及び絶縁スリーブ60を有していない点で、実施の形態1に係る回転子1と相違する。
 比較例3に係る電動機100Cにおいて、電動機100Cの出力及び効率の低下などを補うためにインバータのキャリア周波数を増加させた場合、回転子1Cのシャフト25に流れる軸電流の電流値が増加する。このとき、軸電流は、シャフト25と回転子鉄心10Cとの間を流れた後に、固定子5、モールド樹脂部56、第1の軸受7(又は第2の軸受8)、及びシャフト25の順に循環する。第1の軸受7及び第2の軸受8に軸電流が流れると、外輪7a、8a及び内輪7b、8bのそれぞれの軌道面、並びに転動体7c、8cの転動面に電食と呼ばれる腐食が発生する場合がある。
 これに対し、実施の形態1では、上述した図10に示されるように、シャフト25と回転子鉄心10との間に、電気絶縁性を有する樹脂材料によって形成された連結部30が配置されている。これにより、実施の形態1に係る電動機100において、インバータのキャリア周波数を増加させた場合であっても、軸電流がシャフト25と回転子鉄心10との間を流れることが防止されるため、軸電流が第1の軸受7及び第2の軸受8に流れることが防止される。よって、実施の形態1では、第1の軸受7及び第2の軸受8において、電食が発生することが防止される。
 図13に示される比較例3では、インバータのキャリア周波数を増加させた場合に、軸電流が、シャフト25、第2の軸受8、モールド樹脂部56、固定子5、ブラケット6、及び第1の軸受7によって構成される経路を流れる場合もある。このときにも、第1の軸受7及び第2の軸受8において、電食が発生する場合がある。
 これに対し、実施の形態1では、図10に示されるように、シャフト25の端部25bと第2の軸受8との間に絶縁部材としての絶縁スリーブ60が配置されている。これにより、実施の形態1に係る電動機100において、シャフト25と第2の軸受8との間に軸電流が流れることが防止されるため、軸電流が第2の軸受8に流れることが防止される。また、軸電流が第2の軸受8に流れることが防止されることにより、軸電流が第1の軸受7に流れることが防止される。よって、第1の軸受7及び第2の軸受8において、電食が発生することが防止される。
 なお、絶縁スリーブ60は、シャフト25と第1の軸受7との間に配置されていてもよいし、シャフト25と第1の軸受7との間及びシャフト25と第2の軸受8との間の両方に配置されていてもよい。
 〈回転子の製造方法〉
 次に、回転子1の製造方法について説明する。回転子1は、永久磁石20が取り付けられた回転子鉄心10と、シャフト25と、絶縁スリーブ60とを一体成形することによって製造される。
 図14は、回転子1の製造方法を示すフローチャートである。まず、ステップST1において、回転子鉄心10を形成する。回転子鉄心10上述した空隙部15を含む第1の鉄心部21と第2の鉄心部22とを有する回転子鉄心10が形成される。具体的には、空隙部15を含む第1の鉄心部21と第2の鉄心部22とを有する複数の電磁鋼板18(図3参照)を軸方向に積層し、カシメ等によって固定することで、回転子鉄心10が形成される。
 ステップST2において、第1の鉄心部21の磁石挿入孔11に永久磁石20が挿入されることで、回転子鉄心10に永久磁石20が取り付けられる。
 ステップST3において、永久磁石20が取り付けられた回転子鉄心10と、シャフト25と、絶縁スリーブ60とを成形金型70(後述する図15参照)に装着し、成形金型70に樹脂が注入されることによって、永久磁石20が取り付けられた回転子鉄心10、シャフト25、及び絶縁スリーブ60が一体成形される。なお、シャフト25及び絶縁スリーブ60は、ステップST1の前に予め用意されている。
 図15は、図14に示される回転子1の製造工程のステップST3で用いられる成形金型70の構成を示す断面図である。図15に示されるように、成形金型70は、固定金型(つまり、上型)80と、可動金型(つまり、下型)90とを有している。
 固定金型80は、挿入孔81と、対面部82と、円筒部83と、複数の空洞形成部85a,85bと、鉄心押さえ部86とを有している。挿入孔81には、絶縁スリーブ60が取り付けられたシャフト25の-z軸側の端部25bが挿入される。対面部82は、回転子鉄心10の-z軸側の端面10bに当接する。円筒部83は、絶縁スリーブ60の外周に対向する。複数の空洞形成部85a,85bは、回転子鉄心10の中空部10cに挿入される。鉄心押さえ部86は、対面部82から可動金型90側に突出し、回転子鉄心10の-z軸側の端面10bに当接する。鉄心押さえ部86が回転子鉄心10の端面10bに当接することにより、回転子鉄心10の端面10bと対面部82との間に隙間が形成されている。
 可動金型90は、シャフト挿入孔91と、対面部92と、円筒部93と、鉄心挿入部94と、複数の空洞形成部95a,95bとを有している。シャフト挿入孔91には、シャフト25が挿入される。対面部92は、回転子鉄心10の+z軸側の端面10aに当接する。円筒部93は、シャフト25の外周に対向する。鉄心挿入部94には、回転子鉄心10の外周が当接する。複数の空洞形成部95a,95bは、回転子鉄心10の中空部10cに挿入される。
 固定金型80は、鉄心位置決め部96と、磁石受け部97とを更に有している。鉄心位置決め部96及び磁石受け部97は、対面部92から固定金型80側に突出している。鉄心位置決め部96は、回転子鉄心10の空隙部15に挿入されることで、一体成形時における回転子鉄心10の位置決め部として機能する。磁石受け部97は、永久磁石20の+z軸側の端面に当接することで、一体成形時における永久磁石20の位置決め部として機能する。
 固定金型80が図15に示される矢印の向きに上昇すると、固定金型80の空洞形成部85a,85bと可動金型90の空洞形成部95a,95bとがそれぞれ当接する。このとき、回転子鉄心10の端面10aと固定金型80の対面部82との間に隙間が形成されている。溶融した樹脂が成形金型70のゲート(図示せず)から注入されたとき、樹脂は、回転子鉄心10とシャフト25との間、絶縁スリーブ60と円筒部83との間、シャフト25と円筒部93との間に充填される。また、樹脂は、回転子鉄心10の端面10bと対面部82との間、及び回転子鉄心10の端面10aと対面部92と間の隙間にも充填される。また、樹脂は、磁石挿入孔11(図5参照)と永久磁石20との間、及び第2の鉄心部22のスリット13(図5参照)にも充填される。
 成形金型70に樹脂が注入された後、成形金型70は冷却される。これにより、樹脂が硬化して、連結部30が形成される。具体的には、絶縁スリーブ60と円筒部83との間及びシャフト25と円筒部93との間で硬化した樹脂は、内筒部31(図10参照)となる。回転子鉄心10の径方向内側の中空部10c(但し、空洞形成部85a,85b,95a,95bが挿入されていない部分)で硬化した樹脂は、内筒部31、複数のリブ32及び外筒部33(図4参照)となる。成形金型70の空洞形成部85a,85b,95a,95bに相当する部分は、空洞部35(図4参照)となる。また、回転子鉄心10の端面10aと対面部92との間で硬化した樹脂は、第1の端面部38(図10又は11参照)となり、回転子鉄心10の端面10bと対面部82との間で硬化した樹脂は、第2の端面部39(図10又は12参照)となる。
 その後、可動金型90を下降させ、固定金型80から回転子1を取り出す。これにより、回転子1の製造が完了する。
 〈実施の形態1の効果〉
 以上に説明した実施の形態1に係る回転子1によれば、以下に示す効果が得られる。
 回転子1では、第1の鉄心部21の空隙部15が径方向内側に向かって周方向R1の幅が広がる第1の部分15aを有している。これにより、永久磁石20の径方向内側から出た磁束Fは、第1の鉄心部21内を第1の部分15aに沿って流れ、第2の鉄心部22に強制的に案内される。また、空隙部15における径方向外向きの面15dが、第2の鉄心部22の径方向内側端部22aよりも径方向内側に位置しているため、磁束Fを案内する空隙部15の径方向の長さを、長くすることができる。これにより、永久磁石20の径方向内側から出た磁束Fが第2の鉄心部22に更に案内され易くなる。よって、実施の形態1によれば、永久磁石20から出た磁束Fのうち、第2の鉄心部22に流れ込む磁束Fの磁束量が増加する。第2の鉄心部22に流れ込む磁束Fの磁束量が増加することにより、磁石磁極P1と仮想磁極P2間で、表面磁束密度のばらつきが低減されるため、電動機100の振動及び騒音を低減させることができる。
 また、実施の形態1によれば、空隙部15における最も径方向内側に位置する径方向外向きの面15dが、第2の鉄心部22の径方向内側端部22aよりも径方向内側に位置しているため、回転子鉄心10の内周面17を凹凸形状とすることができる。これにより、回転子鉄心10と連結部30とが凹凸嵌合するため、トルクが回転子鉄心10から連結部30を介してシャフト25に伝達され易くなる。特に、永久磁石20に磁力の強いネオジウム希土類磁石が用いられた場合であっても、シャフト25にトルクが伝達され易くなる。
 また、実施の形態1によれば、第1の鉄心部21が、連結部30の凹部33aと嵌合する突出部21aを有している。これにより、突出部21aを、連結部30を介してシャフト25にトルクを伝達させるトルク伝達部として機能させることができ、回転子1のトルクが連結部30を介してシャフト25に伝達され易くなる。
 また、実施の形態1によれば、空隙部15は、径方向内側に向かって周方向R1の幅が狭くなる第2の部分15bを有している。これにより、第1の鉄心部21の径方向内側における形状を小さくすることができる。よって、回転子鉄心10の重量が減少するため、回転子1を軽量化しつつ、回転子1のコストを低減することができる。
 また、実施の形態1によれば、軸方向に見たときの空隙部15の形状が、円形であることにより、プレス金型を用いた打ち抜き加工によって、電磁鋼板18に空隙部15を容易に形成することができる。
 また、実施の形態1によれば、1枚の電磁鋼板18の板厚tに対するブリッジ部16の厚みtの比t/tが、0.5≦t/t≦3を満たす。これにより、打ち抜き加工によるブリッジ部16の形成を可能にしつつ、電動機100の騒音レベルを許容範囲内に含めることができる。
 また、実施の形態1によれば、比t/tが、0.5≦t/t≦2を満たす。これにより、打ち抜き加工によるブリッジ部16の形成を可能にしつつ、電動機100の騒音レベルを許容範囲内に含めることができる。
 また、実施の形態1によれば、第2の鉄心部22がスリット13を有している。これにより、第2の鉄心部22内を流れる磁束Fの向きを径方向に平行な方向に整流させることができる。
 また、実施の形態1によれば、スリット13には樹脂材料が充填されていることにより、回転子1の強度が高められ、回転中における回転子1の変形を防止することができる。
 また、実施の形態1によれば、一体成形時に、可動金型90の鉄心位置決め部96が、空隙部15に挿入される。つまり、一体成形時における回転子鉄心10の位置ずれを防止するために空隙部15が用いられるため、鉄心位置決め部96が挿入される他の孔を回転子鉄心10に形成する必要がない。これにより、回転子1の強度を良好に確保しつつ、回転子1の製造コストを低減することができる。
 また、実施の形態1によれば、一体成形時に、可動金型90の磁石受け部97が永久磁石20に当接している。これにより、一体成形時における永久磁石20の位置ずれを防止することができる。
 また、実施の形態1によれば、磁石挿入孔11と永久磁石20との間には樹脂材料が充填されている。これにより、回転中における磁石挿入孔11内での永久磁石20の位置ずれを防止することができる。
 また、実施の形態1によれば、連結部30が電気絶縁性を有する樹脂材料によって形成されている。これにより、回転子鉄心10とシャフト25との間を電気的に絶縁することができ、軸電流が第1の軸受7及び第2の軸受8に流れることが防止される。よって、第1の軸受7及び第2の軸受8において、電食が発生することを防止できる。
 また、実施の形態1によれば、シャフト25の-z軸側の端部25bと第2の軸受8との間に絶縁スリーブ60が配置されている。これにより、シャフト25と第2の軸受8との間を電気的に絶縁することができ、軸電流が第1の軸受7及び第2の軸受8に流れることが防止される。よって、第1の軸受7及び第2の軸受8において、電食が発生することを防止できる。
 また、実施の形態1によれば、絶縁スリーブ60は、BMC樹脂によって形成されている。これにより、絶縁スリーブ60の寸法精度を良好に確保することができ、かつ絶縁スリーブ60の製造コストが低減される。
 《実施の形態2》
 図16は、実施の形態2に係る回転子2の回転子鉄心210及び永久磁石20を示す平面図である。図16において、図5に示される構成要素と同一又は対応する構成要素には、図5に示される符号と同じ符号が付されている。回転子2は、空隙部215の形状及びスリット213の構成の点で、実施の形態1に係る回転子1と相違する。
 図16に示されるように、実施の形態2に係る回転子2の回転子鉄心210は、周方向R1に隣接して配置された第1の鉄心部221と第2の鉄心部222とを有している。第1の鉄心部221は、永久磁石20よりも径方向内側に形成された空隙部215を有している。空隙部215は、径方向外側から内側に向かって周方向R1の幅が広がる第1の部分215aと、第1の部分215aに繋がる第2の部分215bとを有している。軸方向に見たときの第1の部分215aの形状は、略台形状である。第1の部分215aの径方向最も内側の位置215eは、第2の鉄心部222のカシメ部14よりも径方向内側に位置している。
 第2の鉄心部222は、カシメ部14よりも径方向外側に形成された1つのスリット213を有している。軸方向に見たときのスリット213の形状は、例えば、正方形状である。なお、スリット213の形状は、正方形状に限らず、長方形状などの他の形状であってもよい。また、スリット213の個数は、1つに限らず、複数であってもよい。
 〈実施の形態2の効果〉
 以上に説明した実施の形態2によれば、空隙部215は、径方向内側に向かって周方向R1の幅が広がる略台形状の第1の部分215aを有している。これにより、永久磁石20の径方向内側から出た磁束は、第1の鉄心部221内を第1の部分215aに沿って流れ、第2の鉄心部222に強制的に案内される。よって、永久磁石20の径方向内側から出た磁束のうち、第2の鉄心部222に流れ込む磁束の磁束量が増加する。
 また、実施の形態2によれば、空隙部215の第1の部分215aの径方向の最も内側の位置215cが、第2の鉄心部222のカシメ部14の径方向の最も内側の位置よりも径方向内側に位置しており、第1の部分215aの径方向長さが長い。これにより、磁束が第1の部分215aに沿って進む距離が長くなるため、永久磁石20の径方向内側から出た磁束は、第2の鉄心部222に一層案内され易くなる。これにより、第2の鉄心部222に流れ込む磁束の磁束量を一層増加させることができる。
 また、実施の形態2によれば、第2の鉄心部222がスリット213を有している。これにより、第2の鉄心部222内を流れる磁束Fの向きを径方向に平行な方向に整流させることができる。
 また、実施の形態2によれば、第2の鉄心部222には、1つのスリット213が形成されているため、回転子鉄心210の加工作業が容易となる。
 上記以外の点について、実施の形態2は、実施の形態1と同じである。
 《実施の形態3》
 図17は、実施の形態3に係る回転子3の回転子鉄心310及び永久磁石20を示す平面図である。図17において、図5又は図16に示される構成要素と同一又は対応する構成要素には、図5又は図16に示される符号と同じ符号が付されている。回転子3は、空隙部315の形状の点で、実施の形態1又は2のいずれかの回転子1,2と相違する。
 図17に示されるように、実施の形態3に係る回転子3の回転子鉄心310は、周方向R1に隣接して配置された第1の鉄心部321と第2の鉄心部222とを有している。第1の鉄心部321は、永久磁石20よりも径方向内側に形成された空隙部315を有している。空隙部315は、磁石挿入孔11と繋がっている。空隙部315のうち径方向外側の部分が、磁石挿入孔11の径方向内側の部分と繋がっている。つまり、実施の形態3の回転子鉄心310では、磁石挿入孔11と空隙部315との間に、実施の形態1のブリッジ部16(図5参照)に対応する部分が形成されていない。
 また、空隙部315は、径方向外側から内側に向かって周方向R1の幅が広がる第1の部分315aを有している。しかし、空隙部315は、実施の形態1又は2のいずれかの回転子1,2における空隙部15,215の第2の部分15b,215bに対応する部分を有していない。
 〈実施の形態3の効果〉
 以上に説明した実施の形態3によれば、空隙部315は、径方向内側に向かって周方向R1の幅が広がる第1の部分315aを有している。これにより、永久磁石20の径方向内側から出た磁束は、第1の鉄心部321内を第1の部分315aに沿って流れ、第2の鉄心部222に強制的に案内される。よって、永久磁石20の径方向内側から出た磁束のうち、第2の鉄心部222に流れ込む磁束の磁束量が増加する。
 空隙部315は磁石挿入孔11と繋がっているので、永久磁石20の径方向内側から出た磁束は、第1の鉄心部321内を空隙部315に沿って一層進み易くなる。これにより、永久磁石20の径方向内側から出た磁束は、空隙部315に沿って第2の鉄心部222に一層流れ込み易くなるため、第2の鉄心部222に流れ込む磁束の磁束量を一層増加させることができる。
 また、実施の形態3によれば、空隙部315が磁石挿入孔11と繋がっているので、回転子鉄心10の形成工程において、空隙部315と磁石挿入孔11とを同時に形成することができるため、回転子3の加工プロセスが簡素化となる。
 上記以外の点について、実施の形態3は、実施の形態1又は2のいずれかと同じである。
 《実施の形態4》
 図18は、実施の形態4に係る回転子4の回転子鉄心410及び永久磁石20を示す平面図である。図18において、図5に示される構成要素と同一又は対応する構成要素には、図5に示される符号と同じ符号が付されている。回転子4は、空隙部415の形状の点で、実施の形態1に係る回転子1と相違する。
 図18に示されるように、実施の形態4に係る回転子4の回転子鉄心410は、周方向R1に隣接して配置された第1の鉄心部421と第2の鉄心部22とを有している。第1の鉄心部421は、永久磁石20よりも径方向内側に形成された空隙部415を有している。空隙部415は、回転子鉄心410の中空部410cと繋がっている。つまり、実施の形態4の空隙部415と中空部410cとの間には境界部が存在しない。空隙部415には、連結部30(図4参照)の外筒部が嵌合する。これにより、回転子鉄心410とシャフト25(図4参照)とが連結される。実施の形態4では、空隙部415は、例えば、連結部30の外筒部に備えられた凸部と嵌合する。
 空隙部415は、径方向内側に向かって周方向R1の幅が広がる第1の部分415aと、第1の部分415aに繋がる第2の部分415bとを有している。第2の部分415bは、第1の部分415aよりも径方向内側に形成されている。第2の部分415bの周方向R1の幅は、径方向において同じである。ただし、第2の部分415bの周方向R1の幅は、径方向内側に向かうほど広がっていてもよく、狭まっていてもよい。
 〈実施の形態4の効果〉
 以上に説明した実施の形態4によれば、空隙部415は、径方向内側に向かって周方向R1の幅が広がる第1の部分415aを有している。これにより、永久磁石20の径方向内側から出た磁束は、第1の鉄心部421内を第1の部分415aに沿って流れ、第2の鉄心部22に強制的に案内される。よって、永久磁石20の径方向内側から出た磁束のうち、第2の鉄心部22に流れ込む磁束の磁束量が増加する。
 また、実施の形態4によれば、空隙部415は、径方向の最も内側に位置する径方向外向きの面が存在せず、回転子鉄心410の中空部410cと繋がっている。これにより、回転子鉄心410の重量が減少する。よって、回転子4を軽量化しつつ、回転子4のコストを低減することができる。
 また、実施の形態4によれば、空隙部415に連結部30が嵌合するため、空隙部415を、回転子鉄心410からシャフト25にトルクを伝達させるトルク伝達部として機能させることができる。
 上記以外の点について、実施の形態4は、実施の形態1~3のいずれかと同じである。
 〈空気調和装置〉
 次に、上述した実施の形態1~4のいずれかの回転子1~4を有する電動機100が適用された空気調和装置600について説明する。図19は、空気調和装置600の構成を示す図である。図19に示されるように、空気調和装置600は、室外機501と、室内機502と、室外機501と室内機502とを接続する冷媒配管503とを有している。空気調和装置600では、例えば、室内機502から冷たい空気を送風する冷房運転、又は温かい空気を送風する暖房運転等の運転を行うことができる。
 室外機501は、送風機としての室外送風機150と、室外送風機150を支持するフレーム507と、室外送風機150及びフレーム507を覆うハウジング508とを有している。
 図20は、図19に示される室外機501の構成を示す断面図である。図20に示されるように、室外機501の室外送風機150は、フレーム507に取り付けられた電動機100と、電動機100のシャフト25に取り付けられた羽根車504とを有している。羽根車504は、シャフト25に固定されたボス部505と、ボス部505の外周に備えられた羽根506とを有している。羽根車504は、例えば、プロペラファンである。
 電動機100が羽根車504を駆動させると、羽根車504が回転し、気流が生成される。これにより、室外送風機150は送風することができる。例えば、空気調和装置600の冷房運転時には、圧縮機(図示せず)で圧縮された冷媒が凝縮器(図示せず)で凝縮する際に放出された熱を、室外送風機150の送風によって室外に放出する。
 上述した実施の形態1~4のいずれかの回転子1~4を有する電動機100では、振動及び騒音が低減されているため、室外送風機150の静音性が向上されている。これにより、室外送風機150を有する室外機501の静音性も向上される。
 なお、実施の形態1~4のいずれかの回転子1~4を有する電動機100は、室外機501の室外送風機150以外の他の送風機(例えば、室内機502の室内送風機)に備えられていてもよい。また、電動機100は、空気調和装置以外の他の家電機器に備えられていてもよい。
 1、2、3、4 回転子、 5 固定子、 7 第1の軸受、 8 第2の軸受、 10 回転子鉄心、 10a 端面、 10c、410c 中空部、 11 磁石挿入孔(磁石挿入部)、 13、213 スリット、 15、215、315、415 空隙部、 15a、215a、315a、415a 第1の部分、 15b、215b、415b 第2の部分、 15d、215d、315d 径方向外向きの面、 16 ブリッジ部、 18 電磁鋼板、 20 永久磁石、 21、221、321、421 第1の鉄心部、 21a 突出部、 22、222 第2の鉄心部、 22a 径方向内側端部、 25 シャフト(回転軸)、 30 連結部、 33a 凹部、 36 開口、 38 第1の端面部(端面部)、 60 絶縁スリーブ(絶縁部材)、 100 電動機、 150 室外送風機(送風機)、 501 室外機、 502 室内機、 503 冷媒配管、 504 羽根車、 600 空気調和装置、 M1 磁石磁極中心線(直線)、 P2 仮想磁極。

Claims (21)

  1.  回転軸と、
     前記回転軸に支持され、周方向に互いに隣接して配置された第1の鉄心部及び第2の鉄心部を有する回転子鉄心と、
     前記第1の鉄心部に備えられた永久磁石と
     を有し、
     前記第2の鉄心部には、仮想磁極が形成されていて、
     前記第1の鉄心部は、前記永久磁石よりも前記回転子鉄心の径方向の内側に形成された空隙部を有し、
     前記空隙部は、前記回転軸に向かって前記周方向の幅が広がる第1の部分を有し、
     前記径方向の最も内側に位置して前記空隙部を規定する前記径方向外向きの面は、前記第2の鉄心部における前記径方向の最も内側の部分よりも前記径方向の内側に位置し、又は、前記空隙部と前記回転軸を囲む前記回転子鉄心の中空部との間には境界部が存在しない
     回転子。
  2.  前記空隙部は、前記第1の部分に繋がり、前記第1の部分よりも前記径方向の内側に形成された第2の部分を有する
     請求項1に記載の回転子。
  3.  前記第2の部分における前記周方向の幅は、前記径方向の内側に向かって狭くなる
     請求項2に記載の回転子。
  4.  前記回転子鉄心の軸方向に見たときの前記空隙部の形状は、円形である
     請求項1から3のいずれか1項に記載の回転子。
  5.  前記空隙部は、前記永久磁石の前記周方向の中心を通って前記径方向に延びる直線を基準にして対称な形状を有する
     請求項1から4のいずれか1項に記載の回転子。
  6.  前記第1の鉄心部は、前記永久磁石が挿入されている磁石挿入部を更に有する
     請求項1から5のいずれか1項に記載の回転子。
  7.  前記回転子鉄心は、積層された複数の電磁鋼板を有し、
     前記複数の電磁鋼板のうち1枚の電磁鋼板の板厚をtとし、
     前記磁石挿入部と前記空隙部との間の部分の厚みをtとしたときに、
     0.5≦t/t≦3
     を満たす請求項6に記載の回転子。
  8.  0.5≦t/t≦2
     を満たす請求項7に記載の回転子。
  9.  前記空隙部は、前記磁石挿入部と繋がっている
     請求項8に記載の回転子。
  10.  前記空隙部は、前記回転子鉄心の前記中空部と繋がっている
     請求項1から8のいずれか1項に記載の回転子。
  11.  前記第2の鉄心部は、スリットを有する
     請求項1から10のいずれか1項に記載の回転子。
  12.  前記回転軸と前記回転子鉄心とを連結する連結部と
     を更に有する
     請求項1から11のいずれか1項に記載の回転子。
  13.  前記第1の鉄心部は、前記第2の鉄心部の前記径方向の最も内側の部分よりも前記径方向の内側に突出する突出部を更に有し、
     前記連結部は、前記突出部に嵌合する凹部を有する
     請求項12に記載の回転子。
  14.  前記連結部は、前記回転子鉄心における少なくとも軸方向一方側の端面を覆う端面部を有し、
     前記端面部は、前記空隙部を露出させる開口を有する
     請求項12又は13に記載の回転子。
  15.  前記連結部は、電気絶縁性を有する樹脂材料によって形成されている
     請求項12から14のいずれか1項に記載の回転子。
  16.  前記回転軸を支持する軸受と、
     前記回転軸と前記軸受との間に配置された絶縁部材と
     を更に有する
     請求項1から15のいずれか1項に記載の回転子。
  17.  前記絶縁部材は、BMC樹脂によって形成されている
     請求項16に記載の回転子。
  18.  請求項1から17のいずれか1項に記載の回転子と、
     固定子と
     を有する電動機。
  19.  請求項18に記載の電動機と、
     前記電動機によって回転する羽根車と
     を有する送風機。
  20.  室外機と、
     前記室外機に冷媒配管によって接続された室内機と
     を有し、
     前記室外機及び前記室内機の少なくとも一方は、請求項19に記載の送風機を有する
     空気調和装置。
  21.  回転軸を用意する工程と、
     周方向に互いに隣接して配置された、空隙部を含む第1の鉄心部と仮想磁極が形成される第2の鉄心部とを有し、前記回転軸に支持される回転子鉄心を形成する工程と、
     前記第1の鉄心部に永久磁石を備える工程と
     を有し、
     前記第2の鉄心部には、仮想磁極が形成されていて、
     前記第1の鉄心部は、前記永久磁石より前記回転子鉄心の径方向の内側に形成された空隙部を有し、
     前記空隙部は、前記回転軸に向かって前記周方向の幅が広がる第1の部分を有し、
     前記径方向の最も内側に位置して前記空隙部を規定する前記径方向外向きの面は、前記第2の鉄心部における前記径方向の最も内側の部分よりも前記径方向の内側に位置し、又は、前記空隙部と前記回転軸を囲む前記回転子鉄心の中空部との間には境界部が存在しない
     回転子の製造方法。
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