WO2021117670A1 - 長尺光学積層体の検査方法及び検査システム - Google Patents

長尺光学積層体の検査方法及び検査システム Download PDF

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Abstract

【課題】第1長尺光学フィルムに印字された第1識別情報と、長尺光学積層体に印字された第2識別情報との双方を、長尺光学積層体の状態で読み取り可能にする。 【解決手段】第1長尺光学フィルムF1を検査して第1欠陥情報を取得する第1工程と、第1長尺光学フィルムに第1識別情報Mを印字する第2工程と、第1欠陥情報と第1識別情報とを紐付けて記憶する第3工程と、第1長尺光学フィルムが積層された長尺光学積層体F2を検査して第2欠陥情報を取得する第4工程と、長尺光学積層体に第2識別情報を印字する第5工程と、第2欠陥情報と第2識別情報とを紐付けて記憶する第6工程と、を含み、第1識別情報及び第2識別情報のうち、何れか一方をインクジェット方式で印字して、何れか他方をレーザ刻印で印字するか、又は、何れか一方を透明インクを用いたインクジェット方式で印字して、何れか他方を有色インクを用いたインクジェット方式で印字する。

Description

長尺光学積層体の検査方法及び検査システム
 本発明は、第1長尺光学フィルム(例えば、保護フィルム)と第2長尺光学フィルム(例えば、偏光子)とが積層された長尺光学積層体(例えば、偏光フィルム)の検査方法及び検査システムに関する。特に、本発明は、第1長尺光学フィルムに印字された第1識別情報と、第2長尺光学フィルム又は長尺光学積層体に印字された第2識別情報との双方を、長尺光学積層体の状態で読み取り可能にすることで、欠陥情報と識別情報とを適切に紐付けることができる長尺光学積層体の検査方法及び検査システムに関する。
 長尺光学積層体として、例えば、液晶表示装置に用いられる偏光フィルムが知られている。長尺の偏光フィルムから用途に応じたサイズの偏光フィルムを打ち抜くまでの工程は、例えば、以下の如くである。
 まず、ロールツーロール方式で搬送される長尺の偏光フィルムを検査して、偏光フィルムに存在する欠陥を検出する。欠陥が検出された場合には、欠陥の位置にマーキングを施して、偏光フィルムを巻き取る。
 最終製品としての偏光フィルム(打ち抜き後の偏光フィルム)には、ユーザーの仕様に応じて種々のサイズが存在するが、長尺の偏光フィルム(偏光フィルム原反)としては共通して使用できる場合が多いので、偏光フィルム原反を大量に製造しておき、後日必要に応じて、偏光フィルム原反から必要なサイズの偏光フィルム製品を打ち抜いている。偏光フィルム製品を打ち抜く際には、欠陥が存在する位置を避けるか、或いは、打ち抜き後に欠陥が存在する位置にマーキングが施された偏光フィルム製品を不良品として取り除かなければならない。
 したがい、長尺の偏光フィルムを検査する際には、欠陥を検出して、その欠陥の位置等を欠陥情報として記憶しておく必要がある。
 欠陥情報を適切に管理して、偏光フィルム製品の歩留まりを高めるため、特許文献1には、偏光フィルムの幅方向端部に識別情報(少なくとも偏光フィルムの長手方向の位置を特定する情報)を印字して、欠陥情報と識別情報とを紐付ける偏光フィルムの検査方法が提案されている。
 特許文献1に記載の検査方法によれば、偏光フィルムの状態で発生した欠陥の欠陥情報を適切に管理することが可能である。
 しかしながら、偏光フィルムには、保護フィルムと偏光子とが積層された偏光フィルムの状態で発生した欠陥のみならず、保護フィルム単体(偏光子と積層する前の保護フィルム)の状態で発生する欠陥も存在する。そして、保護フィルム単体の状態で発生した欠陥は、偏光フィルムの状態で検査しても検出し難い場合がある。
 このため、保護フィルム単体でも検査を行う場合があるが、従来、この検査によって検出した欠陥の欠陥情報は適切に管理されていない。具体的には、保護フィルム単体に識別情報を印字して、欠陥情報と紐付けることは行われていない。
 なお、保護フィルムを巻き取る際、巻きズレ、巻き緩み、ブロッキング、ゲージバンドなどの発生を防止するため、保護フィルムの幅方向端部にレーザ刻印によって微小な凹凸を形成するナーリング加工を施す場合がある(例えば、特許文献2参照)。
特許第5925609号公報 特許第5578759号公報
 本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、第1長尺光学フィルム(例えば、保護フィルム)に印字された第1識別情報と、第2長尺光学フィルム(例えば、偏光子)又は長尺光学積層体(例えば、偏光フィルム)に印字された第2識別情報との双方を、長尺光学積層体の状態で読み取り可能にすることで、欠陥情報と識別情報とを適切に紐付けることができる長尺光学積層体の検査方法及び検査システムを提供することを課題とする。
 前記課題を解決するため、本発明者らは鋭意検討した結果、第1長尺光学フィルムに印字する第1識別情報と第2長尺光学フィルム又は長尺光学積層体に印字する第2識別情報とのうち、何れか一方をインクジェット方式で印字して、何れか他方をレーザ刻印で印字するか、又は、何れか一方を透明インクを用いたインクジェット方式で印字して、何れか他方を有色インクを用いたインクジェット方式で印字することにより、仮に第1識別情報と第2識別情報とが重なったとしても、両者を区別して読み取ることができることを見出し、本発明を完成した。
 すなわち、前記課題を解決するため、本発明は、第1長尺光学フィルムを検査して、前記第1長尺光学フィルムの欠陥情報である第1欠陥情報を取得する第1工程と、前記第1長尺光学フィルムの幅方向端部に、前記第1長尺光学フィルムの長手方向の所定間隔毎に第1識別情報を印字する第2工程と、前記第1長尺光学フィルムの前記第1欠陥情報と前記第1識別情報とを紐付けて記憶する第3工程と、第2長尺光学フィルムを検査して、又は、前記第1長尺光学フィルムと前記第2長尺光学フィルムとが積層された長尺光学積層体を検査して、前記第2長尺光学フィルム又は前記長尺光学積層体の欠陥情報である第2欠陥情報を取得する第4工程と、前記第2長尺光学フィルム又は前記長尺光学積層体の幅方向端部に、前記第2長尺光学フィルム又は前記長尺光学積層体の長手方向の所定間隔毎に第2識別情報を印字する第5工程と、前記第2長尺光学フィルム又は前記長尺光学積層体の前記第2欠陥情報と前記第2識別情報とを紐付けて記憶する第6工程と、を含み、前記第2工程において印字する前記第1識別情報及び前記第5工程において印字する前記第2識別情報のうち、何れか一方をインクジェット方式で印字して、何れか他方をレーザ刻印で印字するか、又は、何れか一方を透明インクを用いたインクジェット方式で印字して、何れか他方を有色インクを用いたインクジェット方式で印字する、ことを特徴とする長尺光学積層体の検査方法を提供する。
 本発明において、「欠陥情報」とは、少なくとも欠陥の位置を含む情報を意味する。また、「第1識別情報」とは、少なくとも第1長尺光学フィルムの長手方向の位置を特定する情報を含む情報を意味する。さらに、「第2識別情報」とは、少なくとも第2長尺光学フィルム又は長尺光学積層体の長手方向の位置を特定する情報を含む情報を意味する。
 本発明によれば、第1工程で第1長尺光学フィルムの第1欠陥情報を取得し、第2工程で第1長尺光学フィルムの第1識別情報を印字し、第3工程で第1欠陥情報と第1識別情報とを紐付けて記憶する。また、第4工程で第2長尺光学フィルム又は長尺光学積層体の第2欠陥情報を取得し、第5工程で第2長尺光学フィルム又は長尺光学積層体の第2識別情報を印字し、第6工程で第2欠陥情報と第2識別情報とを紐付けて記憶する。
 第1識別情報及び第2識別情報のうち、何れか一方がインクジェット方式で印字され、何れか他方がレーザ刻印で印字されるか、又は、何れか一方が透明インクを用いたインクジェット方式で印字され、何れか他方が有色インクを用いたインクジェット方式で印字される。透明インクは、光を照射することで蛍光発光するインクであり、紫外線を照射することで蛍光発光するUVインクを例示できる。
 すなわち、本発明によれば、以下の印字パターン1~6の何れかのパターンで第1識別情報及び第2識別情報が印字されることになる。
 (1)印字パターン1
 第1識別情報:透明インクを用いたインクジェット方式、第2識別情報:レーザ刻印
 (2)印字パターン2
 第1識別情報:有色インクを用いたインクジェット方式、第2識別情報:レーザ刻印
 (3)印字パターン3
 第1識別情報:レーザ刻印、第2識別情報:透明インクを用いたインクジェット方式
 (4)印字パターン4
 第1識別情報:レーザ刻印、第2識別情報:有色インクを用いたインクジェット方式
 (5)印字パターン5
 第1識別情報:透明インクを用いたインクジェット方式、第2識別情報:有色インクを用いたインクジェット方式
 (6)印字パターン6
 第1識別情報:有色インクを用いたインクジェット方式、第2識別情報:透明インクを用いたインクジェット方式
 このため、本発明者らが知見したように、第1識別情報と第2識別情報とが重なったとしても、両者を区別して読み取ることができる。すなわち、欠陥情報と識別情報とを適切に紐付ける(第1欠陥情報と第1識別情報とを紐付け、第2欠陥情報と第2識別情報とを紐付ける)ことができる。
 したがい、例えば、第1識別情報を読み取って、第3工程で記憶した第1欠陥情報と第1識別情報との紐付けを用いることで、第1長尺光学フィルムの状態で発生した欠陥の位置を避けて、製品を打ち抜くことが可能である。また、例えば、第2識別情報を読み取って、第6工程で記憶した第2欠陥情報と第2識別情報との紐付けを用いることで、第2長尺光学フィルム又は長尺光学積層体の状態で発生した欠陥の位置を避けて、製品を打ち抜くことが可能である。
 なお、本発明において、第1工程~第6工程は、必ずしもこの順に実行する必要はなく、例えば、第2工程を実行した後、第1工程を実行することも可能である。また、第5工程を実行した後、第4工程を実行することも可能である。
 本発明において、好ましくは、前記第2工程において、前記第1識別情報を透明インクを用いたインクジェット方式で印字し、前記第5工程において、前記第2識別情報をレーザ刻印で印字する。
 前述のように、第1識別情報及び第2識別情報の印字方法としては、印字パターン1~6の何れかのパターンを用いることが可能である。しかしながら、本発明者らが検討した結果によれば、印字パターン1、すなわち、第1識別情報を透明インクを用いたインクジェット方式で印字し、第2識別情報をレーザ刻印で印字するのが、最も第1識別情報と第2識別情報とを区別して読み取り易い。
 したがい、上記の好ましい方法によれば、欠陥情報と識別情報とをより一層適切に紐付ける(第1欠陥情報と第1識別情報とを紐付け、第2欠陥情報と第2識別情報とを紐付ける)ことができる。
 本発明において、好ましくは、前記第1長尺光学フィルムの前記第1欠陥情報と前記第2長尺光学フィルム又は前記長尺光学積層体の前記第2識別情報とを紐付けて記憶する第7工程を更に含む。
 上記の好ましい方法によれば、第2長尺光学フィルム又は長尺光学積層体の第2識別情報に、第2長尺光学フィルム又は長尺光学積層体の第2欠陥情報が紐付けられるのみならず、第1長尺光学フィルムの第1欠陥情報も紐付けられて記憶されることになる。換言すれば、第2長尺光学フィルム又は長尺光学積層体の第2識別情報に基づき、第1欠陥情報及び第2欠陥情報を一元管理することができる。
 したがい、第7工程を実行した後には、長尺光学積層体を構成する第1長尺光学フィルムの幅方向端部を切断(例えば、保護フィルムのナーリング加工部を切断)することで、第1識別情報が除去されたとしても、欠陥情報と識別情報とを適切に紐付ける(第1欠陥情報及び第2欠陥情報と第2識別情報とを紐付ける)ことができる。
 また、例えば、第2識別情報を読み取って、第6工程で記憶した第2欠陥情報と第2識別情報との紐付けを用いると共に、第7工程で記憶した第1欠陥情報と第2識別情報との紐付けを用いることで、第1長尺光学フィルムの状態で発生した欠陥の位置及び第2長尺光学フィルム又は長尺光学積層体の状態で発生した欠陥の位置を避けて、製品を打ち抜くことが可能である。すなわち、製品を打ち抜く際に、第1識別情報を読み取る手間を省くことが可能である。
 本発明において、好ましくは、前記第1長尺光学フィルムの前記第1識別情報及び前記第1欠陥情報と、前記第2長尺光学フィルム又は前記長尺光学積層体の前記第2識別情報及び前記第2欠陥情報とに基づき、前記長尺光学積層体の欠陥の位置にマーキングを施す第8工程を更に含む。
 上記の好ましい方法によれば、欠陥の位置にマーキングが施されるため、目視でも欠陥の位置を特定可能である。
 本発明は、前記第1長尺光学フィルムが保護フィルムであり、前記第2長尺光学フィルムが偏光子であり、前記長尺光学積層体が偏光フィルムである場合に、好適に用いることができる。
 また、本発明は、前記第1長尺光学フィルムが位相差フィルム又は液晶材料が塗工される基材であり、前記第2長尺光学フィルムが偏光フィルムである場合にも用いることができる。基材に塗工される液晶材料によって形成される液晶層としては、例えば、1/4波長板や、1/2波長板等の位相差板として機能するものが挙げられる。
 さらに、本発明は、前記第1長尺光学フィルムが反射型偏光子であり、前記第2長尺光学フィルムが偏光フィルムである場合にも用いることができる。
 本発明者らの知見によれば、第1長尺光学フィルムの幅方向端部にナーリング加工部が形成される場合、ナーリング加工部に相当する部位(ナーリング加工部が形成された部位、又は、ナーリング加工部が形成される予定の部位)にインクジェット方式で第1識別情報を印字しても、第1識別情報をナーリング加工部の凹凸と区別して読み取ることができる。一方、ナーリング加工部に相当する部位にレーザ刻印で第1識別情報を印字すると、第1識別情報をナーリング加工部の凹凸と区別して読み難い場合がある。
 したがい、本発明において、前記第1長尺光学フィルムの幅方向端部にナーリング加工部が形成される場合、前記第2工程において、前記第1長尺光学フィルムの前記ナーリング加工部に相当する部位に前記第1識別情報をインクジェット方式で印字することが好ましい。これにより、第1長尺光学フィルムの有効幅が第1識別情報を印字することによって狭まることなく、歩留まりを高めることができる。
 また、本発明において、前記第1長尺光学フィルムの幅方向端部にナーリング加工部が形成されており、前記第5工程において、前記第1長尺光学フィルムのナーリング加工部よりも幅方向内側に位置する前記第2長尺光学フィルム又は前記長尺光学積層体の部位に、前記第2識別情報を印字することが好ましい。これにより、第2識別情報をナーリング加工部の凹凸と確実に区別して読み取ることができる。
 また、前記課題を解決するため、本発明は、第1長尺光学フィルムを検査して、前記第1長尺光学フィルムの欠陥情報である第1欠陥情報を取得する第1検査装置と、前記第1長尺光学フィルムの幅方向端部に、前記第1長尺光学フィルムの長手方向の所定間隔毎に第1識別情報を印字する第1印字装置と、前記第1長尺光学フィルムの前記第1欠陥情報と前記第1識別情報とを紐付けて記憶する第1演算記憶装置と、第2長尺光学フィルムを検査して、又は、前記第1長尺光学フィルムと前記第2長尺光学フィルムとが積層された長尺光学積層体を検査して、前記第2長尺光学フィルム又は前記長尺光学積層体の欠陥情報である第2欠陥情報を取得する第2検査装置と、前記第2長尺光学フィルム又は前記長尺光学積層体の幅方向端部に、前記第2長尺光学フィルム又は前記長尺光学積層体の長手方向の所定間隔毎に第2識別情報を印字する第2印字装置と、前記第2長尺光学フィルム又は前記長尺光学積層体の前記第2欠陥情報と前記第2識別情報とを紐付けて記憶する第2演算記憶装置と、を備え、前記第1印字装置が印字する前記第1識別情報及び前記第2印字装置が印字する前記第2識別情報のうち、何れか一方がインクジェット方式で印字され、何れか他方がレーザ刻印で印字されるか、又は、何れか一方が透明インクを用いたインクジェット方式で印字され、何れか他方が有色インクを用いたインクジェット方式で印字される、ことを特徴とする長尺光学積層体の検査システムとしても提供される。
 本発明によれば、第1長尺光学フィルムに印字された第1識別情報と、第2長尺光学フィルム又は長尺光学積層体に印字された第2識別情報との双方を、長尺光学積層体の状態で読み取り可能にすることで、欠陥情報と識別情報とを適切に紐付けることができる。
本発明の第1実施形態に係る長尺光学積層体の検査方法の概略工程を示すフロー図である。 図1に示す第1工程S2~第3工程S4を実行するための検査システムの概略構成を模式的に示す斜視図である。 図1に示す第4工程S6~第6工程S8を実行するための検査システムの概略構成を模式的に示す斜視図である。 図1に示す第7工程S9を実行するための検査システムの概略構成を模式的に示す斜視図である。 図4に示す第1読取装置9及び第2読取装置10の概略構成例を模式的に示す側面図(長尺光学積層体F2の幅方向から見た側面図)である。 図1に示す読み取り工程S10、2回目の第4工程S11及び第6工程S12(第7工程S9実行後の第4工程及び第6工程)を実行するための検査システムの概略構成を模式的に示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る長尺光学積層体の検査方法による第1識別情報M及び第2識別情報Nの印字例を示す図である。 図7に示す長尺光学積層体F2の第1識別情報Mを第1読取装置9で読み取った結果の一例を示す。 図7に示す長尺光学積層体F2の第2識別情報Nを第2読取装置10で読み取った結果の一例を示す。 本発明の第2実施形態に係る検査方法の概略工程を部分的に示すフロー図である。 本発明の第3実施形態に係る検査方法の概略工程(第1長尺光学フィルムF1の製造工程で実行される概略工程)を示すフロー図である。 本発明の第3実施形態に係る検査方法の概略工程(第2長尺光学フィルムF2の製造工程で実行される概略工程)を示すフロー図である。 本発明の第3実施形態に係る検査方法の概略工程(長尺光学積層体の製造工程で実行される概略工程)を示すフロー図である。 図11に示す第1長尺光学フィルムF1の製造工程における各フィルムの状態を模式的に示す断面図である。 図12に示す第2長尺光学フィルムF2の製造工程における各フィルムの状態を模式的に示す断面図である。 図13に示す長尺光学積層体の製造工程における各フィルムの状態を模式的に示す断面図である。 本発明の第4実施形態に係る長尺光学積層体の検査方法における印字パターンを説明する説明図である。
 <第1実施形態>
 以下、添付図面を適宜参照しつつ、本発明の第1実施形態に係る長尺光学積層体の検査方法(以下、適宜、単に「検査方法」という)及び長尺光学積層体の検査システム(以下、適宜、単に「検査システム」という)について説明する。
 第1実施形態に係る検査方法の検査対象である長尺光学積層体は、第1長尺光学フィルムと第2長尺光学フィルムとが積層されたフィルムである。第1実施形態では、第1長尺光学フィルムが保護フィルムであり、第2長尺光学フィルムが偏光子であり、長尺光学積層体が偏光フィルムであり、長尺光学積層体を検査して第2欠陥情報を取得し、長尺光学積層体に第2識別情報を印字する場合を例に挙げて説明する。最初に、長尺光学積層体(偏光フィルム)の具体例について説明する。
 [長尺光学積層体]
 長尺光学積層体としての偏光フィルムは、(A)染色処理、架橋処理及び延伸処理を施したポリビニルアルコール系フィルムを乾燥させて、第2長尺光学フィルムとしての偏光子を製造する工程と、(B)第2長尺光学フィルム(偏光子)の片側又は両側に第1長尺光学フィルムとしての保護フィルムを貼り合わせる工程と、(C)貼り合わせた後に加熱処理する工程と、を含む製造方法により製造される。
 ポリビニルアルコール系フィルムの染色処理、架橋処理、延伸処理の各処理は、必ずしも別々に施す必要はなく、同時に施してもよく、また、各処理の順番も任意でよい。なお、ポリビニルアルコール系フィルムとして、膨潤処理を施したポリビニルアルコール系フィルムを用いてもよい。一般には、ポリビニルアルコール系フィルムを、ヨウ素や二色性色素を含む溶液に浸漬し、ヨウ素や二色性色素を吸着させて染色した後に洗浄し、ホウ酸やホウ砂等を含む溶液中で延伸倍率3倍~7倍で一軸延伸した後、乾燥させる。ヨウ素や二色性色素を含む溶液中で延伸した後、ホウ酸やホウ砂等を含む溶液中で更に延伸(二段延伸)した後、乾燥させることにより、ヨウ素の配向が高くなり、偏光度特性が良くなるため、特に好ましい。
 上記のポリビニルアルコール系フィルムを構成するポリビニルアルコール系ポリマーとしては、例えば、酢酸ビニルを重合した後にケン化したものや、酢酸ビニルに少量の不飽和カルボン酸、不飽和スルホン酸、カチオン性モノマー等の共重合可能なモノマーを共重合したもの等が挙げられる。ポリビニルアルコール系ポリマーの平均重合度は、特に制限されず任意のものを使用することができるが、1000以上が好ましく、より好ましくは2000~5000である。また、ポリビニルアルコール系ポリマーのケン化度は85モル%以上が好ましく、より好ましくは98~100モル%である。
 製造される第2長尺光学フィルム(偏光子)の厚みは、5~80μmが一般的であるが、これに限定されるものではなく、また、第2長尺光学フィルム(偏光子)の厚みを調整する方法に関しても、特に限定されるものではなく、テンター、ロール延伸や圧延等の通常の方法を用いることができる。
 第2長尺光学フィルム(偏光子)と第1長尺光学フィルム(保護フィルム)との貼り合わせは、特に限定されるものではないが、例えば、ビニルアルコール系ポリマーからなる接着剤、或いは、ホウ酸やホウ砂、グルタルアルデヒドやメラミン、シュウ酸などのビニルアルコール系ポリマーの水溶性架橋剤から少なくともなる接着剤等を介して行うことができる。第2長尺光学フィルム(偏光子)と第1長尺光学フィルム(保護フィルム)とを貼り合わせる接着層は、水溶液の塗布乾燥層等として形成されるが、その水溶液の調製に際しては、必要に応じて、他の添加剤や、酸等の触媒も配合することができる。
 第2長尺光学フィルム(偏光子)の片側又は両側に貼り合わせる第1長尺光学フィルム(保護フィルム)には、適宜の透明フィルムを用いることができる。中でも、透明性や機械的強度、熱安定性や水分遮蔽性等に優れるポリマーからなるフィルムが好ましく用いられる。そのポリマーとしては、トリアセチルセルロース等のアセテート系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアリレート、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリノルボルネン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリメチルメタクリレート系樹脂、液晶ポリマー等が挙げられる。フィルムは、キャスティング法、カレンダー法、押出し法のいずれで製造したものでもよい。
 また、特開2001-343529号公報(WO01/37007)に記載のポリマーフィルム、例えば、(A)側鎖に置換及び/又は非置換イミド基を有する熱可塑性樹脂と、(B)側鎖に置換及び/又は非置換フェニル並びにニトリル基を有する熱可塑性樹脂を含有する樹脂組成物が挙げられる。具体例としては、イソブチレンとN-メチルマレイミドからなる交互共重合体とアクリロニトリル・スチレン共重合体とを含有する樹脂組成物のフィルムが挙げられる。フィルムとしては、樹脂組成物の混合押出品などからなるフィルムを用いることができる。これらのフィルムは、位相差が小さく、光弾性係数が小さいため、長尺光学積層体(偏光フィルム)の歪みによるムラなどの不具合を解消することができ、また透湿度が小さいため、加湿耐久性に優れる。
 また、第1長尺光学フィルム(保護フィルム)は、できるだけ色付きがないことが好ましい。したがい、Rth=[(nx+ny)/2-nz]・d(ただし、nx、nyはフィルム平面内の主屈折率、nzはフィルム厚み方向の屈折率、dはフィルム厚みである)で表されるフィルム厚み方向の位相差値が-90nm~+75nmである第1長尺光学フィルム(保護フィルム)が好ましく用いられる。厚み方向の位相差値(Rth)が-90nm~+75nmのものを使用することにより、第1長尺光学フィルム(保護フィルム)に起因する長尺光学積層体(偏光フィルム)の着色(光学的な着色)をほぼ解消することができる。厚み方向の位相差値(Rth)は、さらに好ましくは-80nm~+60nmであり、特に-70nm~+45nmが好ましい。
 第1長尺光学フィルム(保護フィルム)としては、偏光特性や耐久性などの点から、(メタ)アクリル系樹脂が好ましい。また、トリアセチルセルロース等のアセテート系樹脂が好ましく、特に表面をアルカリなどでケン化処理したトリアセチルセルロースフィルムが好ましい。なお、第2長尺光学フィルム(偏光子)の両側に第1長尺光学フィルム(保護フィルム)を貼り合わせる場合、その表裏で異なるポリマーからなる第1長尺光学フィルム(保護フィルム)を用いてもよい。
 第1長尺光学フィルム(保護フィルム)の厚みは、任意であるが、一般には、長尺光学積層体(偏光フィルム)の薄型化等を目的にして、500μm以下、好ましくは1~300μm、特に好ましくは5~200μmとされる。
 第1長尺光学フィルム(保護フィルム)は、本発明の目的を損なわない限り、ハードコート処理や反射防止処理、スティッキングの防止や拡散乃至アンチグレア等を目的とした処理等の表面処理を施したものであってもよい。ハードコート処理は、長尺光学積層体(偏光フィルム)の表面の傷付き防止などを目的に施されるものであり、例えばシリコーン系などの適宜な紫外線硬化型樹脂による硬度や滑り性等に優れる硬化皮膜を第1長尺光学フィルム(保護フィルム)の表面に付加する方式などにて形成することができる。
 一方、反射防止処理は、長尺光学積層体(偏光フィルム)の表面での外光の反射防止を目的に施されるものであり、従来に準じた反射防止膜などの形成により達成することができる。また、スティッキング防止処理は隣接層との密着防止を目的に、アンチグレア処理は長尺光学積層体(偏光フィルム)の表面で外光が反射して長尺光学積層体(偏光フィルム)透過光の視認を阻害することの防止などを目的に施されるものであり、例えばサンドブラスト方式やエンボス加工方式等による粗面化方式や透明微粒子の配合方式などの適宜な方式にて第1長尺光学フィルム(保護フィルム)の表面に微細凹凸構造を付与することにより形成することができる。
 上記の透明微粒子には、例えば平均粒径が0.5~20μmのシリカやアルミナ、チタニアやジルコニア、酸化錫や酸化インジウム、酸化カドミウムや酸化アンチモン等が挙げられ、導電性を有する無機系微粒子を用いてもよく、また、架橋又は未架橋のポリマー粒状物等からなる有機系微粒子などを用いることができる。透明微粒子の使用量は、透明樹脂100質量部あたり2~70質量部、特に5~50質量部が一般的である。
 さらに、透明微粒子配合のアンチグレア層は、透明保護層そのものとして、或いは透明保護層表面への塗工層などとして設けることができる。アンチグレア層は、長尺光学積層体(偏光フィルム)の透過光を拡散して視角を拡大するための拡散層(視角補償機能など)を兼ねるものであってもよい。なお、上記した反射防止層やスティッキング防止層、拡散層やアンチグレア層等は、それらの層を設けたシートなどからなる光学層として透明保護層とは別体のものとして設けることもできる。
 [第1実施形態に係る検査方法]
 以下、第1実施形態に係る検査方法について説明する。
 図1は、第1実施形態に係る検査方法の概略工程を示すフロー図である。図1に示すように、第1実施形態に係る検査方法は、第1長尺光学フィルム(保護フィルム)の製造工程で実行される工程S1~S4と、長尺光学積層体(偏光フィルム)の製造工程で実行される工程S5~S12と、を含んでいる。以下、各工程について、順に説明する。
 [第1長尺光学フィルムの製造工程で実行される工程]
 第1長尺光学フィルムの製造工程では、第1工程S2~第3工程S4が実行される。また、第1実施形態では、ナーリング加工工程S1が実行される。
 (ナーリング加工工程S1)
 ナーリング加工工程S1では、第1長尺光学フィルムの幅方向端部にナーリング加工を施してナーリング加工部を形成する。ナーリング加工の具体的な内容については、例えば特許文献2に記載のように公知であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
 (第1工程S2)
 図2は、第1工程S2~第3工程S4を実行するための検査システムの概略構成を模式的に示す斜視図である。
 図2に示すように、第1工程S2では、検査システム100が備える第1検査装置1が、搬送ロールRによってロールツーロール方式で搬送(図2に太線矢符で示す方向に搬送)される第1長尺光学フィルムF1を検査して、第1長尺光学フィルムF1の欠陥情報である第1欠陥情報を取得する。
 第1検査装置1は、第1長尺光学フィルムF1の表面に対向配置された撮像手段1aと、撮像手段1aに電気的に接続され、撮像手段1aで取得した第1長尺光学フィルムF1の表面の撮像画像に適宜の画像処理を施す画像処理手段1bと、を具備する。撮像手段1aとしては、第1長尺光学フィルムF1の幅方向に沿って撮像素子が直線状に配置されたラインセンサや、撮像素子がマトリックス状に配置されたエリアセンサを用いることができる。撮像手段1aの視野は、第1長尺光学フィルムF1の有効幅(製品に使用される幅)以上とされている。画像処理手段1bは、撮像画像に2値化等の公知の画像処理を施すことで、第1長尺光学フィルムF1に存在する欠陥に相当する画素領域を抽出する。そして、画像処理手段1bは、撮像画像における欠陥の位置(欠陥に相当する画素領域の座標)を特定し、少なくとも特定した欠陥の位置を含む情報を第1欠陥情報として取得する。取得した第1欠陥情報は、検査システム100が備える第1演算記憶装置4に入力される。
 (第2工程S3)
 第2工程S3では、検査システム100が備える第1印字装置2が、第1長尺光学フィルムF1の幅方向端部(好ましくは、ナーリング加工部)に、第1長尺光学フィルムF1の長手方向の所定間隔(例えば、1mの等間隔)毎に第1識別情報Mを印字する。図2では、第1長尺光学フィルムF1の先端側(搬送方向下流側)から順に第1識別情報M1~M3が印字されている例を図示している。
 第1識別情報Mは、少なくとも第1長尺光学フィルムF1の長手方向の位置を特定する情報を含む情報である。第1識別情報Mは、例えば、第1長尺光学フィルムF1の先端側から順に増加又は減少する数値(この数値によって、第1長尺光学フィルムF1の長手方向の位置が特定される)が、2次元コードやバーコードによって表されている。第1識別情報Mには、第1長尺光学フィルムF1の長手方向の位置を特定する情報の他、印字した日時、第1長尺光学フィルムF1の製造番号、印字した工程の種別など、各種の付帯情報を含ませることが可能である。
 第1実施形態では、第1印字装置2による第1識別情報Mの印字が、第1演算記憶装置4によって制御される。具体的には、ロータリーエンコーダ等を用いた測長器3によって、第1長尺光学フィルムF1の搬送方向への移動量が測定され、第1演算記憶装置4に入力される。第1演算記憶装置4は、測長器3から入力された移動量に基づき、所定間隔毎に第1印字装置2に対して制御信号を送信し、第1印字装置2に所定間隔毎に第1識別情報Mを印字させる。
 なお、第1実施形態では、第1演算記憶装置4が第1印字装置2を制御する機能も有する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限るものではなく、第1演算記憶装置4とは別の制御装置が第1印字装置2を制御する構成を採用することも可能である。
 第1実施形態の第1印字装置2は、第1識別情報Mをインクジェット方式で印字する。第1実施形態の第1印字装置2は、好ましい態様として、第1識別情報Mを透明インクを用いたインクジェット方式で印字する。具体的には、第1実施形態では、透明インクとして紫外線を照射することで蛍光発光するUVインクを用いたインクジェット方式で、第1識別情報Mを印字する。
 第1印字装置2としては、例えば、Videojet社製インクジェットプリンタ「VJ1000シリーズ」や、日立産機社製インクジェットプリンタ「Gravis UXシリーズ」を用いることができる。
 (第3工程S4)
 第3工程S4では、第1演算記憶装置4が、第1長尺光学フィルムF1の第1欠陥情報と第1識別情報Mとを紐付けて記憶する。具体的には、以下の通りである。
 例えば、第1検査装置1が図2に示す欠陥D1を検出して、撮像画像における欠陥D1の位置(欠陥D1に相当する画素領域の座標)を特定し、これが第1欠陥情報として第1演算記憶装置4に入力されたとする。第1演算記憶装置4には、測長器3から第1長尺光学フィルムF1の搬送方向への移動量が入力されているため、第1演算記憶装置4は、欠陥D1を検出した時点(撮像画像における欠陥D1に相当する画素領域の座標を特定した時点)と、第1印字装置2によって第1識別情報Mを印字した時点との間に、第1長尺光学フィルムF1がどれだけ搬送方向に移動しているかを把握することができる。この両時点間の第1長尺光学フィルムF1の移動量と、撮像画像における欠陥D1に相当する画素領域の座標とに基づき、第1演算記憶装置4は、所定の第1識別情報M(図2に示す例では第1識別情報M3)から欠陥D1までの距離(第1長尺光学フィルムF1の長手方向に沿った距離)X1を算出することができる。また、第1演算記憶装置4は、撮像画像における欠陥D1に相当する画素領域の座標に基づき、第1長尺光学フィルムF1の幅方向のエッジから欠陥D1までの距離(第1長尺光学フィルムF1の幅方向に沿った距離)Y1を算出することができる。第1演算記憶装置4は、少なくとも、この第1識別情報M(M3)と、第1識別情報M(M3)を基準とした欠陥D1の座標(X1、Y1)とを紐付けて記憶することになる。
 [長尺光学積層体の製造工程で実行される工程]
 前述の製造工程で製造された第1長尺光学フィルムF1(ナーリング加工部に第1識別情報Mがインクジェット方式で印字された第1長尺光学フィルム)は、ロール状に巻回されて、原反ロールとされる。原反ロールとされた第1長尺光学フィルムF1は、長尺光学積層体の製造工程に運ばれる。長尺光学積層体の製造工程では、運ばれた第1長尺光学フィルムF1の原反ロールが用いられる。
 図1に示すように、第1実施形態の長尺光学積層体の製造工程は、No.1工程と、No.2工程と、を含んでいる。第1実施形態の長尺光学積層体の製造工程では、No.1工程で第4工程S6~第7工程S9が実行された後、再び、No.2工程で第4工程S11及び第6工程S12が実行される。また、第1実施形態の長尺光学積層体の製造工程では、No.1工程で貼り合わせ工程S5が実行され、No.2工程で読み取り工程S10が実行される。
 (貼り合わせ工程S5)
 No.1工程では、第1長尺光学フィルムF1(保護フィルム)の原反ロールが繰り出され、第2長尺光学フィルム(偏光子)の原反ロールが繰り出される。そして、貼り合わせ工程S5では、第2長尺光学フィルムの片側又は両側に、前述のように接着剤等を介して、第1長尺光学フィルムF1を貼り合わせ、第1長尺光学フィルムF1と第2長尺光学フィルムとが積層された長尺光学積層体F2(偏光フィルム)を得る。
 (第4工程S6)
 図3は、第4工程S6~第6工程S8を実行するための検査システムの概略構成を模式的に示す斜視図である。
 図3に示すように、第4工程S6では、検査システム100が備える第2検査装置5が、搬送ロールRによってロールツーロール方式で搬送(図3に太線矢符で示す方向に搬送)される長尺光学積層体F2を検査して、長尺光学積層体F2の欠陥情報である第2欠陥情報を取得する。
 第2検査装置5は、図2に示す第1検査装置1と同様に、撮像手段5a及び画像処理手段5bを具備し、第1検査装置1と同様の機能を有するため、ここでは詳細な説明を省略する。第2検査装置5は、撮像画像における欠陥の位置(欠陥に相当する画素領域の座標)を特定し、少なくとも特定した欠陥の位置を含む情報を第2欠陥情報として取得する。取得した第2欠陥情報は、検査システム100が備える第2演算記憶装置8に入力される。
 (第5工程S7)
 第5工程S7では、検査システム100が備える第2印字装置6が、長尺光学積層体F2の幅方向端部(好ましくは、第1長尺光学フィルムF1のナーリング加工部よりも幅方向内側に位置する長尺光学積層体F2の部位)に、長尺光学積層体F2の長手方向の所定間隔(例えば、1mの等間隔)毎に第2識別情報Nを印字する。図3では、長尺光学積層体F2の先端側(搬送方向下流側)から順に第2識別情報N1~N3が印字されている例を図示している。なお、実際には、長尺光学積層体F2を構成する第1長尺光学フィルムF1に第1識別情報Mが印字されているが、図3では便宜上、第1識別情報Mの図示を省略している。
 第2識別情報Nは、少なくとも長尺光学積層体F2の長手方向の位置を特定する情報を含む点が、少なくとも第1長尺光学フィルムF1の長手方向の位置を特定する情報を含む第1識別情報Mと異なり、その他の点は第1識別情報Mと同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
 なお、第1実施形態では、長尺光学積層体F2に印字される第2識別情報Nは、第1識別情報Mが印字されたのと同じ第1長尺光学フィルムF1に印字されるが、本発明はこれに限るものではない。
 例えば、第2長尺光学フィルム(偏光子)の両側に第1長尺光学フィルムF1(保護フィルム)を貼り合わせて長尺光学積層体F2(偏光フィルム)を形成する場合には、一方の第1長尺光学フィルムF1(保護フィルム)に第1識別情報Mを印字し、第1識別情報Mが印字されていない他方の第1長尺光学フィルムF1(保護フィルム。位相差フィルムを兼ねても良い)に第2識別情報Nを印字することも可能である。
 また、例えば、第2長尺光学フィルム(偏光子)の両側に第1長尺光学フィルムF1(保護フィルム)を貼り合わせ、更に一方の第1長尺光学フィルムに位相差フィルムを貼り合わせて長尺光学積層体F2(位相差機能付き偏光フィルム)を形成する場合には、他方の第1長尺光学フィルムF1(保護フィルム)に第1識別情報Mを印字し、位相差フィルムに第2識別情報Nを印字することも可能である。
 第1印字装置2による第1識別情報Mの印字が、第1演算記憶装置4によって制御されるのと同様に、第2印字装置6による第2識別情報Nの印字は、第2演算記憶装置8によって制御される。具体的な制御内容については、第1印字装置2による第1識別情報Mの印字の制御と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
 第1実施形態の第2印字装置6は、第1印字装置2と異なり、第2識別情報Nをレーザ刻印で印字する。第2印字装置6としては、例えばCOレーザを用いてレーザ刻印で印字する機能を有する公知の種々の印字装置を適用可能であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
 (第6工程S8)
 第6工程S8では、第2演算記憶装置8が、長尺光学積層体F2の第2欠陥情報と第2識別情報Nとを紐付けて記憶する。具体的には、第1演算記憶装置4が、第1長尺光学フィルムF1の第1欠陥情報と第1識別情報Mとを紐付けて記憶する場合と同様の手順であるため、詳細な説明は省略するが、第2演算記憶装置8は、測長器3と同様の構成を有する測長器7から入力された長尺光学積層体F2の搬送方向への移動量を用いて、少なくとも、第2識別情報N(図3に示す例では第2識別情報N3)と、第2識別情報N(N3)を基準とした欠陥D2の座標(X2、Y2)とを紐付けて記憶することになる。
 (第7工程S9)
 図4は、第7工程S9を実行するための検査システムの概略構成を模式的に示す斜視図である。
 第7工程S9では、第2演算記憶装置8が、第1長尺光学フィルムF1の第1欠陥情報と長尺光学積層体F2の第2識別情報とを紐付けて記憶する。具体的には、第1識別情報M(図4には、第1識別情報M1~M3を図示)を読み取るための第1読取装置9と、第2識別情報N(図4には、第2識別情報N1~N3を図示)を読み取るための第2読取装置10とが配置され、第1読取装置9で読み取った第1識別情報Mと、第2読取装置10で読み取った第2識別情報Nとが、第2演算記憶装置8に入力される。ここで、第2演算記憶装置8には、予め、第1演算記憶装置4に記憶された第1長尺光学フィルムF1の第1欠陥情報と第1識別情報Mとの紐付け(第1識別情報Mと、第1識別情報Mを基準とした欠陥の座標との関係)が入力され、記憶されている。第1欠陥情報と第1識別情報Mとの紐付けの入力は、第1演算記憶装置4と第2演算記憶装置8とを電気的に接続して、第1演算記憶装置4から第2演算記憶装置8に送信してもよいし、第1演算記憶装置4からダウンロードして、手動で第2演算記憶装置8に入力してもよい。また、第2演算記憶装置8には、測長器3と同様の構成を有する測長器11から長尺光学積層体F2の搬送方向への移動量が入力される。
 第2演算記憶装置8は、測長器11から入力された長尺光学積層体F2の搬送方向への移動量に基づき、第1読取装置9で第1識別情報Mを読み取った時点(第1識別情報Mが第2演算記憶装置8に入力された時点)と、第2読取装置10で第2識別情報Nを読み取った時点(第2識別情報Nが第2演算記憶装置8に入力された時点)との間に、長尺光学積層体F2がどれだけ搬送方向に移動しているかを把握することができる。この両時点間の長尺光学積層体F2の移動量に基づき、第2演算記憶装置8は、第1識別情報Mと第2識別情報Nとの長尺光学積層体F2の長手方向に沿った位置ズレ(図4に示す例では第1識別情報M3と第2識別情報N3との位置ズレdX)を算出することができる。
 したがい、第2演算記憶装置8は、予め記憶された第1長尺光学フィルムF1の第1欠陥情報と第1識別情報Mとの紐付けと、算出した第1識別情報Mと第2識別情報Nとの位置ズレとに基づき、第1長尺光学フィルムF1の第1欠陥情報と長尺光学積層体F2の第2識別情報Nとを紐付けて記憶することができる。換言すれば、第2識別情報Nと、第2識別情報Nを基準とした欠陥の座標とを紐付けて記憶することができる。このように、第7工程S9を実行することで、長尺光学積層体F2の第2識別情報Nに基づき、第1欠陥情報及び第2欠陥情報を一元管理することができる。
 第7工程S9を実行した後の長尺光学積層体F2は、ロール状に巻回されて、No.2工程に運ばれる。
 図5は、第1読取装置9及び第2読取装置10の概略構成例を模式的に示す側面図(長尺光学積層体F2の幅方向から見た側面図)である。図5(a)は第1読取装置9の概略構成例を、図5(b)は第2読取装置10の概略構成例を示す。
 図5(a)に示すように、第1読取装置9は、紫外線を出射するUV照明91と、撮像手段(エリアセンサ)92と、を具備する。UV照明91から出射した紫外線を長尺光学積層体F2の表面に照射することで、透明インク(UVインク)で印字された第1識別情報Mが蛍光発光する。これにより、長尺光学積層体F2の表面に対してUV照明91と同じ側(図5(a)に示す例では上側)に配置した撮像手段92で取得した撮像画像中、第1識別情報Mに相当する画素領域が明るくなり(第2識別情報Nに相当する画素領域は背景と同様に暗くなり)、第1識別情報Mを第2識別情報Nと区別して読み取ることができる。
 なお、UV照明91としては、例えば、波長200~400nm程度の紫外線、好ましくは波長365nm程度の紫外線を出射するものを用いることができる。また、撮像手段92としては、例えば、シャッタースピード(露光時間)が30~150μsec程度の高速シャッター付きのエリアセンサを用いることができる。
 図5(b)に示すように、第2読取装置10は、長尺光学積層体F2の表面に対して一方の側(図5(b)に示す例では下側)に配置され、平行光束を出射する照明101と、長尺光学積層体F2の表面に対して他方の側(図5(b)に示す例では上側)に配置され、長尺光学積層体F2を透過した光を受光する撮像手段(エリアセンサ)102と、を具備する。照明101から出射し長尺光学積層体F2の表面に照射された平行光束は、レーザ刻印で印字された第2識別情報Nによって散乱する。これにより、撮像手段102で取得した撮像画像中、第2識別情報Nに相当する画素領域が暗くなり(第1識別情報Mに相当する画素領域は背景と同様に明るくなり)、第2識別情報Nを第1識別情報Mと区別して読み取ることができる。
 なお、詳細な説明は省略するが、第1識別情報Mが通常の有色インクを用いて印字されている場合には、図5(b)に示す照明101を拡散光を照射する照明に代えた読取装置を第1識別情報Mを読み取るための読取装置として用いることで、撮像手段102で取得した撮像画像中、第1識別情報Mに相当する画素領域が暗くなり(第2識別情報Nに相当する画素領域は背景と同様に明るくなり)、第1識別情報Mを第2識別情報Nと区別して読み取ることができる。
 (読み取り工程S10)
 No.2工程では、ロール状に巻回された長尺光学積層体F2が繰り出される。そして、最初に読み取り工程S10が実行される。
 図6は、読み取り工程S10、2回目の第4工程S11及び第6工程S12(第7工程S9実行後の第4工程及び第6工程)を実行するための検査システムの概略構成を模式的に示す斜視図である。なお、実際には、長尺光学積層体F2を構成する第1長尺光学フィルムF1に第1識別情報Mが印字されているが、図6では便宜上、第1識別情報Mの図示を省略している。
 図6に示すように、読み取り工程S10では、検査システム100が備える第2読取装置10(図4、図5(b)参照)と同様の構成を有する第2読取装置12で第2識別情報Nを読み取る。読み取った第2識別情報Nは、第2演算記憶装置8に入力される。
 (第4工程(2回目)S11)
 2回目の第4工程S11では、検査システム100が備える第2検査装置5と同様の構成を有する第2検査装置13(撮像手段13a及び画像処理手段13b)が、搬送ロールRによってロールツーロール方式で搬送(図6に太線矢符で示す方向に搬送)される長尺光学積層体F2を検査して、長尺光学積層体F2の欠陥情報である第2欠陥情報を取得する。取得した第2欠陥情報は、第2演算記憶装置8に入力される。
 (第6工程(2回目)S12)
 2回目の第6工程S12では、第2演算記憶装置8が、第2検査装置13で取得した長尺光学積層体F2の第2欠陥情報と、第2読取装置12で読み取った第2識別情報Nとを紐付けて記憶する。具体的には、第2演算記憶装置8は、測長器3と同様の構成を有する測長器14から入力された長尺光学積層体F2の搬送方向への移動量を用いて、第2読取装置12で第2識別情報Nを読み取った時点と、第2検査装置13で欠陥を検出した時点(撮像画像における欠陥に相当する画素領域の座標を特定した時点)との間に、長尺光学積層体F2がどれだけ搬送方向に移動しているかを把握し、少なくとも、第2識別情報Nと、第2識別情報Nを基準とした欠陥の座標とを紐付けて記憶する。
 第1実施形態では、長尺光学積層体F2の製造工程で、2回の検査(第2検査装置5による検査、第2検査装置13による検査)を実行する場合を例に挙げて説明したが、3回以上検査する場合には、2回目以降の検査において、読み取り工程S10、第4工程S11及び第6工程S12を繰り返し実行すればよい。
 以上に説明した第1実施形態に係る検査方法によれば、第1識別情報Mがインクジェット方式で印字され、第2識別情報Nがレーザ刻印で印字されるため、本発明者らが知見したように、第1識別情報Mと第2識別情報Nとが重なったとしても、両者を区別して読み取ることができる。すなわち、欠陥情報と識別情報とを適切に紐付ける(第1欠陥情報と第1識別情報M(ひいては第2識別情報N)とを紐付け、第2欠陥情報と第2識別情報Nとを紐付ける)ことができる。
 また、例えば、第2識別情報Nを読み取って、第6工程S8、S12で記憶した第2欠陥情報と第2識別情報Nとの紐付けを用いると共に、第7工程S9で記憶した第1欠陥情報と第2識別情報Nとの紐付けを用いることで、第1長尺光学フィルムF1の状態で発生した欠陥の位置及び長尺光学積層体F2の状態で発生した欠陥の位置を避けて、製品を打ち抜くことが可能である。
 ただし、本発明に係る検査方法は、第1識別情報Mがインクジェット方式で印字され、第2識別情報Nがレーザ刻印で印字される態様に限るものではない。第1識別情報M及び第2識別情報Nのうち、何れか一方をインクジェット方式で印字して、何れか他方をレーザ刻印で印字するか、又は、何れか一方を透明インクを用いたインクジェット方式で印字して、何れか他方を有色インクを用いたインクジェット方式で印字しても、第1識別情報Mと第2識別情報Nと区別して読み取ることができる。
 なお、好ましい態様として、第1実施形態に係る検査方法は、第1長尺光学フィルムF1の第1識別情報M(ひいては長尺光学積層体F2の第2識別情報N)及び第1欠陥情報の紐付けと、長尺光学積層体F2の第2識別情報N及び第2欠陥情報の紐付けとに基づき、長尺光学積層体F2の欠陥の位置にマーキングを施す第8工程(図1では図示省略)を含むことも可能である。具体的には、第2識別情報Nを読み取って、第1欠陥情報及び第2欠陥情報に含まれる欠陥の位置に、インクジェット方式のマーキングや、特許文献1に記載と同様のマジックを用いたマーキングを施すことも可能である。マーキングを施す第8工程が含まれることで、欠陥の位置にマーキングが施されるため、目視でも欠陥の位置を特定可能である。
 図7は、第1実施形態に係る検査方法による第1識別情報M及び第2識別情報Nの印字例を示す図である。図7に示す例は、第1長尺光学フィルムF1として、トリアセチルセルロール(TAC)製の保護フィルムと、アクリル製の保護フィルムとを用い、第2長尺光学フィルムとしての偏光子の両側にこれらの第1長尺光学フィルムF1を貼り合わせて形成した長尺光学積層体F2(偏光フィルム)である。図7に示す例では、アクリル製保護フィルムに透明インク(UVインク)を用いたインクジェット方式で第1識別情報Mを印字した後、このアクリル製保護フィルムとTAC製の保護フィルムを偏光子の両側にそれぞれ貼り合わせ、この後、TAC製の保護フィルム側にレーザ刻印で第2識別情報Nを印字している。図7に示す円形の凹凸がアクリル製保護フィルムの幅方向端部に形成したナーリング加工部であり、菱形の凹凸がTAC製保護フィルムの幅方向端部に形成したナーリング加工部である。
 なお、図7に示す撮像画像は、第1読取装置9が具備するUV照明91と、第2読取装置10が具備する照明101との双方を同時に用いて、長尺光学積層体F2を照明した場合に得られた撮像画像である。
 図8は、図7に示す長尺光学積層体F2の第1識別情報Mを第1読取装置9で読み取った結果の一例を示す。図8に示すように、第1読取装置9で取得した撮像画像中、第1識別情報Mに相当する画素領域が明るくなり(第2識別情報Nに相当する画素領域は背景と同様に暗くなり)、第1識別情報Mを第2識別情報Nと区別して読み取り可能であることが分かる。
 図9は、図7に示す長尺光学積層体F2の第2識別情報Nを第2読取装置10で読み取った結果の一例を示す。図9に示すように、第2読取装置10で取得した撮像画像中、第2識別情報Nに相当する画素領域が暗くなり(第1識別情報Mに相当する画素領域は背景と同様に明るくなり)、第2識別情報Nを第1識別情報Mと区別して読み取り可能であることが分かる。
 なお、第1実施形態では、ナーリング加工工程S1を実行した後(第1長尺光学フィルムF1にナーリング加工部を形成した後)に、第2工程S3において第1長尺光学フィルムF1に第1識別情報Mを印字する例について説明したが、本発明はこれに限るものではない。ナーリング加工部を形成する前にナーリング加工部が形成される予定の部位に第1識別情報Mを印字する(すなわち、第1識別情報Mを印字した後にナーリング加工部を形成する)ことも可能である。
 また、第1実施形態では、長尺光学積層体F2の検査を複数回実行する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限るものではなく、長尺光学積層体F2の検査を1回だけ実行することも可能である。この場合には、図1に示す読み取り工程S10、第4工程(2回目)S11及び第6工程(2回目)S12は不要である。ただし、第1長尺光学フィルムF1の状態で発生した欠陥の位置及び長尺光学積層体F2の状態で発生した欠陥の位置を避けて製品を打ち抜くときや、長尺光学積層体F2の欠陥の位置にマーキングを施す第8工程を実行する場合には、読み取り工程S10は必要である。
 また、第1実施形態では、第1長尺光学フィルムF1の検査を1回だけ実行する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限るものではなく、長尺光学積層体F2の検査と同様に、複数回実行することも可能である。この場合には、2回目以降の検査において、図1に示す第3工程S4の後に、第1識別情報Mを読み取る読み取り工程、第1工程S2と同様に第1欠陥情報を取得する工程、及び、第3工程S4と同様に第1欠陥情報と第1識別情報Mとを紐付けて記憶する工程を繰り返し実行する必要がある。
 また、第1実施形態では、第7工程S9を実行することで、長尺光学積層体F2の第2識別情報Nに基づき、第1欠陥情報及び第2欠陥情報を一元管理する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限るものではない。第7工程S9を実行することなく、第1識別情報Mに基づき第1欠陥情報を管理し、第2識別情報Nに基づき第2欠陥情報を管理することも可能である。具体的には、例えば、第1識別情報Mを読み取って、第3工程S4で記憶した第1欠陥情報と第1識別情報Mとの紐付けを用いることで、第1長尺光学フィルムF1の状態で発生した欠陥の位置を避けて製品を打ち抜き、第2識別情報Nを読み取って、第6工程S8で記憶した第2欠陥情報と第2識別情報Nとの紐付けを用いることで、長尺光学積層体F2の状態で発生した欠陥の位置を避けて製品を打ち抜くことも可能である。
 また、第1実施形態では、第1長尺光学フィルムF1が保護フィルムであり、第2長尺光学フィルムが偏光子であり、長尺光学積層体F2が偏光フィルムである場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、第1長尺光学フィルムF1が位相差フィルムであり、第2長尺光学フィルムが偏光子であってもよい。また、第1長尺光学フィルムF1が位相差フィルム、反射型偏光子、反射防止フィルム、ITOフィルム等の導電性フィルム、例えばポリイミド等で製造されるウィンドウフィルム等であり、第2長尺光学フィルムが偏光フィルム(偏光子と保護フィルムとの積層体)であってもよい。
 <第2実施形態>
 本発明の第2実施形態に係る長尺光学積層体の検査方法は、第1長尺光学フィルムF1である保護フィルムにアンチグレア処理等の表面処理が施され、表面処理の前後でそれぞれ検査を実行する点が第1実施形態と異なる。以下、第2実施形態に係る検査方法について、主として第1実施形態と異なる点を説明し、第1実施形態と同様の点については適宜説明を省略する。
 図10は、第2実施形態に係る検査方法の概略工程を部分的に示すフロー図である。具体的には、図10は、図1に示す第1実施形態に係る検査方法に対して、第2実施形態に係る検査方法で付加される工程を示す。
 第2実施形態に係る検査方法は、第1実施形態に係る検査方法に含まれる工程S1~S12に加えて、図10に示すように、第1長尺光学フィルムF1の製造工程で実行される第3工程S4と貼り合わせ工程S5との間に、破線で囲んだ工程S20を含んでいる。具体的には、第2実施形態に係る検査方法は、工程S21~S24を含んでいる。以下、各工程について、順に説明する。
 (表面処理工程S21)
 表面処理工程S21では、第3工程S4実行後にロール状に巻回された第1長尺光学フィルムF1(保護フィルム)の原反ロールが繰り出され、表面処理が施される。表面処理工程S21で実施される表面処理としては、アンチグレア処理の他、ハードコート処理、反射防止処理、スティッキング防止処理等を例示できる。
 (読み取り工程S22)
 読み取り工程S22では、第1実施形態の第1読取装置9と同様の構成を有する読取装置で、搬送ロールによってロールツーロール方式で搬送される表面処理後の第1長尺光学フィルムF1の第1識別情報Mを読み取る。読み取った第1識別情報Mは、第1演算記憶装置4に入力される。
 (第1工程(2回目)S23)
 2回目の第1工程S23では、第1実施形態の第1検査装置1(撮像手段1a及び画像処理手段1b)と同様の構成を有する検査装置が、搬送ロールによってロールツーロール方式で搬送される表面処理後の第1長尺光学フィルムF1を検査して、表面処理後の第1長尺光学フィルムF1の欠陥情報である第1’欠陥情報を取得する。取得した第1’欠陥情報は、第1演算記憶装置4に入力される。
 (第3工程(2回目)S24)
 2回目の第3工程S24では、第1演算記憶装置4が、2回目の第1工程S23で取得した表面処理後の第1長尺光学フィルムF1の第1’欠陥情報と、読み取り工程S22で読み取った第1識別情報Mとを紐付けて記憶する。第1演算記憶装置4には、第3工程S4によって、表面処理前の第1長尺光学フィルムF1の第1欠陥情報と第1識別情報Mとが紐付けて記憶されているため、第1演算記憶装置4は、表面処理後の第1長尺光学フィルムF1の第1’欠陥情報を第1欠陥情報に上書きして、第1識別情報Mと紐付けて記憶する。
 具体的には、第1演算記憶装置4は、測長器3と同様の構成を有する測長器から入力された表面処理後の第1長尺光学フィルムF1の搬送方向への移動量を用いて、読取装置で第1識別情報Mを読み取った時点と、検査装置で欠陥を検出した時点(撮像画像における欠陥に相当する画素領域の座標を特定した時点)との間に、表面処理後の第1長尺光学フィルムF1がどれだけ搬送方向に移動しているかを把握し、少なくとも、第1識別情報Mと、第1識別情報Mを基準とした欠陥の座標とを紐付けて記憶する。
 以上に説明した第2実施形態に係る検査方法でも、前述の印字パターン1~6の何れかのパターンで第1識別情報M及び第2識別情報Nが印字される。したがい、第2実施形態に係る検査方法によれば、第1実施形態と同様に、第1識別情報Mと第2識別情報Nとが重なったとしても、両者を区別して読み取ることができる。すなわち、欠陥情報と識別情報とを適切に紐付ける(第1欠陥情報と第1識別情報M(ひいては第2識別情報N)とを紐付け、第2欠陥情報と第2識別情報Nとを紐付ける)ことができる。
 また、例えば、第2識別情報Nを読み取って、第6工程S8、S12で記憶した第2欠陥情報と第2識別情報Nとの紐付けを用いると共に、第7工程S9で記憶した第1欠陥情報と第2識別情報Nとの紐付けを用いることで、第1長尺光学フィルムF1(表面処理前後の双方の第1長尺光学フィルム)の状態で発生した欠陥の位置及び長尺光学積層体F2の状態で発生した欠陥の位置を避けて、製品を打ち抜くことが可能である。
 <第3実施形態>
 本発明の第3実施形態に係る長尺光学積層体の検査方法は、第1長尺光学フィルムF1が液晶材料が塗工される基材であり、第1長尺光学フィルムF1への液晶材料の塗工の前後で検査を実行する点と、第2長尺光学フィルムが偏光フィルムであり、第2長尺光学フィルムを検査して第2欠陥情報を取得し、第2長尺光学フィルムに第2識別情報Nを印字する点とが第1実施形態と異なる。以下、第3実施形態に係る検査方法について、主として第1実施形態と異なる点を説明し、第1実施形態と同様の点については適宜説明を省略する。なお、第1実施形態では、長尺光学積層体の参照符号としてF2を用いたが、第3実施形態では、第2長尺光学フィルムの参照符号としてF2を用いることとする。
 図11~図13は、第3実施形態に係る検査方法の概略工程を示すフロー図である。図11は、第1長尺光学フィルムF1の製造工程で実行される概略工程を示すフロー図である。図12は、第2長尺光学フィルムF2の製造工程で実行される概略工程を示すフロー図である。図13は、長尺光学積層体の製造工程で実行される概略工程を示すフロー図である。
 また、図14は、図11に示す第1長尺光学フィルムF1の製造工程における各フィルムの状態を模式的に示す断面図である。図15は、図12に示す第2長尺光学フィルムF2の製造工程における各フィルムの状態を模式的に示す断面図である。図16は、図13に示す長尺光学積層体の製造工程における各フィルムの状態を模式的に示す断面図である。なお、図14~図16に表された構成要素の寸法、縮尺及び形状は、実際のものとは異なっている場合があることに留意されたい。
 第3実施形態に係る検査方法は、図11に示すように、第1長尺光学フィルムF1の製造工程で実行される工程S31~S38と、図12に示すように、第2長尺光学フィルムF2の製造工程で実行される工程S41~S45と、図13に示すように、長尺光学積層体の製造工程で実行される工程S51~S57と、を含んでいる。以下、各工程について、順に説明する。
 [第1長尺光学フィルムF1の製造工程で実行される工程]
 (基材製造工程S31)
 図11に示す基材製造工程S31では、図14(a)に示す第1長尺光学フィルムF1(基材)が製造される。第1長尺光学フィルムF1は、例えば、樹脂材料を溶融押出しして樹脂フィルムを製膜し、これを延伸することによって製造される。
 第1長尺光学フィルムF1を形成する樹脂材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;ノルボルネン系ポリマー等の環状ポリオレフィン;ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース等のセルロース系ポリマー;アクリル系ポリマー;スチレン系ポリマー;ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド等が挙げられる。好ましくは、樹脂材料として、ノルボルネン系ポリマー等の環状ポリオレフィンが用いられる。
 (第1工程S32)
 第1工程S32では、第1実施形態と同じ第1検査装置1(撮像手段1a及び画像処理手段1b)が、搬送ロールによってロールツーロール方式で搬送される第1長尺光学フィルムF1を検査して、第1長尺光学フィルムF1の欠陥情報である第1欠陥情報を取得する。取得した第1欠陥情報は、第1実施形態と同じ第1演算記憶装置4に入力される。
 なお、後述のように、基材である第3実施形態の第1長尺光学フィルムF1は、第2長尺光学フィルムF2と貼り合わせた後に、剥離除去されるものである。しかしながら、第1長尺光学フィルムに欠陥が存在すると、第1長尺光学フィルムに液晶材料が塗工されて形成される液晶層に第1長尺光学フィルムの欠陥が転写されたり、搬送中に第1長尺光学フィルムが破断して製造工程に支障が生じる可能性がある。このため、第3実施形態でも、第1長尺光学フィルムF1を検査する意義がある。
 (第2工程S33)
 第2工程S33では、第1実施形態と同じ第1印字装置2が、第1長尺光学フィルムF1の幅方向端部に、第1長尺光学フィルムF1の長手方向の所定間隔毎に、図14(b)に示す第1識別情報Mをインクジェット方式(好ましくは、透明インクを用いたインクジェット方式)で印字する。
 (第3工程S34)
 第3工程S34では、第1演算記憶装置4が、第1長尺光学フィルムF1の第1欠陥情報と第1識別情報Mとを紐付けて記憶する。具体的には、第1演算記憶装置4は、測長器3から入力された第1長尺光学フィルムF1の搬送方向への移動量を用いて、第1検査装置1によって欠陥を検出した時点と、第1印字装置2によって第1識別情報Mを印字した時点との間に、第1長尺光学フィルムF1がどれだけ搬送方向に移動しているかを把握し、少なくとも、第1識別情報Mと、第1識別情報Mを基準とした欠陥の座標とを紐付けて記憶する。
 (塗工工程S35)
 塗工工程S35では、第1長尺光学フィルムF1に液晶材料(液晶性組成物)が塗工され、第1長尺光学フィルムF1上に、図14(c)に示す液晶層F11(配向液晶層)が形成される。図14(c)に示すように、液晶材料は、第1長尺光学フィルムF1の第1識別情報Mが印字された面と反対側の面に塗工され、この反対側の面に配向液晶層F11が形成される。
 第1長尺光学フィルムF1に塗工される液晶性組成物は、液晶化合物を含む。液晶性組成物を第1長尺光学フィルムF1に塗工した後、液晶化合物を所定方向に配向させ、この配向状態を固定することで、第1長尺光学フィルムF1上に配向液晶層F11が形成される。
 液晶化合物としては、例えば、棒状液晶化合物や、円盤状液晶化合物が挙げられる。第1長尺光学フィルムF1(基材)の配向規制力によってホモジニアス配向し易いことから、液晶化合物として棒状液晶化合物を用いることが好ましい。棒状液晶化合物は、主鎖型液晶でも側鎖型液晶でもよい。棒状液晶化合物は、液晶ポリマーでも、重合性液晶化合物の重合物でよい。重合前の液晶化合物(モノマー)が液晶性を示すものであれば、重合後は液晶性を示さないものであってもよい。
 液晶化合物は、加熱によって液晶性を発現するサーモトロピック液晶であることが好ましい。サーモトロピック液晶は、温度変化に伴って、結晶相、液晶相、等方相の相転移を生じる。液晶性組成物に含まれる液晶化合物は、ネマチック液晶、スメクチック液晶、コレステリック液晶のいずれでもよい。ネマチック液晶にカイラル剤を添加してコレステリック配向性を持たせてもよい。
 液晶性組成物に含まれる液晶化合物がサーモトロピック液晶である場合には、第1長尺光学フィルムF1上に液晶性組成物を塗工し、加熱して液晶化合物を液晶状態として配向させ、液晶性組成物層を形成する。そして、液晶性組成物層を加熱して液晶相とすることで、液晶化合物が配向した配向液晶層F11が形成される。配向液晶層F11の光学特性は特に限定されないが、例えば、1/4波長板や、1/2波長板として機能する。好ましくは、配向液晶層F11は、ポジティブAプレートである1/4波長板として機能するホモジニアス配向液晶層とされる。
 (読み取り工程S36)
 読み取り工程S36では、第1実施形態の第1読取装置9と同様の構成を有する読取装置で、搬送ロールによってロールツーロール方式で搬送される液晶材料塗工後(配向液晶層F11形成後)の第1長尺光学フィルムF1の第1識別情報Mを読み取る。読み取った第1識別情報Mは、第1演算記憶装置4に入力される。
 (第1工程(2回目)S37)
 2回目の第1工程S37では、第1実施形態の第1検査装置1(撮像手段1a及び画像処理手段1b)と同様の構成を有する検査装置が、搬送ロールによってロールツーロール方式で搬送される液晶材料塗工後(配向液晶層F11形成後)の第1長尺光学フィルムF1を検査して、液晶材料塗工後の第1長尺光学フィルムF1の欠陥情報である第1’欠陥情報を取得する。取得した第1’欠陥情報は、第1演算記憶装置4に入力される。
 (第3工程(2回目)S38)
 2回目の第3工程S38では、第1演算記憶装置4が、2回目の第1工程S37で取得した液晶材料塗工後の第1長尺光学フィルムF1の第1’欠陥情報と、読み取り工程S36で読み取った第1識別情報Mとを紐付けて記憶する。第1演算記憶装置4には、第3工程S34によって、液晶材料塗工前の第1長尺光学フィルムF1の第1欠陥情報と第1識別情報Mとが紐付けて記憶されているため、第1演算記憶装置4は、液晶材料塗工後の第1長尺光学フィルムF1の第1’欠陥情報を第1欠陥情報に上書きして、第1識別情報Mと紐付けて記憶する。
 具体的には、第1演算記憶装置4は、測長器3と同様の構成を有する測長器から入力された液晶材料塗工後の第1長尺光学フィルムF1の搬送方向への移動量を用いて、読取装置で第1識別情報Mを読み取った時点と、検査装置で欠陥を検出した時点(撮像画像における欠陥に相当する画素領域の座標を特定した時点)との間に、液晶材料塗工後の第1長尺光学フィルムF1がどれだけ搬送方向に移動しているかを把握し、少なくとも、第1識別情報Mと、第1識別情報Mを基準とした欠陥の座標とを紐付けて記憶する。
 [第2長尺光学フィルムF2の製造工程で実行される工程]
 (保護フィルム製造工程S41)
 図12に示す保護フィルム製造工程S41では、図15(a)に示す保護フィルムF21が製造される。保護フィルムF21としては、第1実施形態の第1長尺光学フィルムF1と同様のものを用いることができる。すなわち、保護フィルムF21としては、例えば、トリアセチルセルロース等のアセテート系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアリレート、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリノルボルネン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリメチルメタクリレート系樹脂、液晶ポリマー等のポリマーからなるフィルムが好ましく用いられる。
 保護フィルムF21は、キャスティング法、カレンダー法、押出し法のいずれで製造したものでもよい。製造された保護フィルムF21は、ロール状に巻回されて、原反ロールとされる。
 なお、第3実施形態では、第1実施形態の第1長尺光学フィルムF1と異なり、保護フィルムF21に識別情報が印字されない。
 (貼り合わせ工程S42)
 第2長尺光学フィルムF2の製造工程では、保護フィルムF21の原反ロールが繰り出されると共に、別途製造された偏光子F22の原反ロールが繰り出される。そして、貼り合わせ工程S42では、偏光子F22の片側又は両側に、接着剤等を介して、保護フィルムF21を貼り合わせ、図15(b)に示すように、保護フィルムF21と偏光子F22とが積層された第2長尺光学フィルムF2(偏光フィルム)を得る。
 偏光子F22としては、第1実施形態の第2長尺光学フィルムと同様のものを用いることができる。すなわち、偏光子F22としては、染色処理、架橋処理及び延伸処理を施したポリビニルアルコール系フィルムを乾燥させて製造されたものを用いることができる。
 (第4工程S43)
 第4工程S43では、第1実施形態と同じ第2検査装置5(撮像手段5a及び画像処理手段5b)が、搬送ロールによってロールツーロール方式で搬送される第2長尺光学フィルムF2を検査して、第2長尺光学フィルムF2の欠陥情報である第2欠陥情報を取得する。取得した第2欠陥情報は、第1実施形態と同じ第2演算記憶装置8に入力される。
 (第5工程S44)
 第5工程S44では、第1実施形態と同じ第2印字装置6が、第2長尺光学フィルムF2の幅方向端部に、第2長尺光学フィルムF2の長手方向の所定間隔毎に、図15(c)に示す第2識別情報Nをレーザ刻印で印字する。具体的には、第2長尺光学フィルムF2を構成する保護フィルムF21に第2識別情報Nを印字する。
 (第6工程S45)
 第6工程S45では、第2演算記憶装置8が、第2長尺光学フィルムF2の第1欠陥情報と第2識別情報Nとを紐付けて記憶する。具体的には、第2演算記憶装置8は、測長器7から入力された第2長尺光学フィルムF2の搬送方向への移動量を用いて、第2検査装置5によって欠陥を検出した時点と、第2印字装置6によって第2識別情報Nを印字した時点との間に、第2長尺光学フィルムF2がどれだけ搬送方向に移動しているかを把握し、少なくとも、第2識別情報Nと、第2識別情報Nを基準とした欠陥の座標とを紐付けて記憶する。
 [長尺光学積層体の製造工程で実行される工程]
 前述の第1長尺光学フィルムF1の製造工程で製造された第1長尺光学フィルムF1(基材である第1長尺光学フィルムF1の一方の面に配向液晶層F11が形成され、他方の面に第1識別情報Mがインクジェット方式で印字された積層体)は、ロール状に巻回されて、原反ロールとされる。また、前述の第2長尺光学フィルムF2の製造工程で製造された第2長尺光学フィルムF2(保護フィルムF21と偏光子F22とが積層され、保護フィルムF21に第2識別情報Nがレーザ刻印で印字された偏光フィルム)は、ロール状に巻回されて、原反ロールとされる。原反ロールとされた第1長尺光学フィルムF1及び第2長尺光学フィルムF2は、長尺光学積層体の製造工程に運ばれる。長尺光学積層体の製造工程では、運ばれた第1長尺光学フィルムF1及び第2長尺光学フィルムF2の原反ロールが用いられる。
 図13に示すように、第3実施形態の長尺光学積層体の製造工程は、No.1工程と、No.2工程と、を含んでいる。なお、図13に示す「A」は、図11及び図12に示す「Aへ」に後続する工程であることを意味している。
 (貼り合わせ工程S51)
 No.1工程では、第1長尺光学フィルムF1(第1長尺光学フィルムF1と配向液晶層F11との積層体)の原反ロールが繰り出され、第2長尺光学フィルムF2(偏光フィルム)の原反ロールが繰り出される。そして、貼り合わせ工程S51では、第1長尺光学フィルムF1の配向液晶層F11側と、第2長尺光学フィルムF2の偏光子F22側とが対向するように、粘着剤20(例えば、アクリル系の粘着剤)を介して、第1長尺光学フィルムF1と第2長尺光学フィルムF2とを貼り合わせ、図16(a)に示すように、第1長尺光学フィルムF1と第2長尺光学フィルムF2とが積層された長尺光学積層体を得る。この長尺光学積層体を構成する第1長尺光学フィルムF1に第1識別情報Mが印字され、第2長尺光学フィルムF2の保護フィルムF21に第2識別情報Nが印字されている。
 (第7工程S52)
 第7工程S52では、第2演算記憶装置8が、第1長尺光学フィルムF1の第1欠陥情報と第2長尺光学フィルムF2の第2識別情報Nとを紐付けて記憶する。具体的には、搬送ロールによってロールツーロール方式で搬送される長尺光学積層体について、第1実施形態と同じ第1読取装置9で読み取った第1識別情報Mと、第2読取装置10で読み取った第2識別情報Nとが、第2演算記憶装置8に入力される(ただし、図4に示す形態と異なり、第1読取装置9は、長尺光学積層体の最下面に印字された第1識別情報Mを読み取ることができ、第2読取装置10は、長尺光学積層体の最上面に印字された第2識別情報Nを読み取ることができるように配置される)。ここで、第2演算記憶装置8には、第1実施形態と同様に、予め、第1演算記憶装置4に記憶された第1長尺光学フィルムF1の第1欠陥情報と第1識別情報Mとの紐付け(第1識別情報Mと、第1識別情報Mを基準とした欠陥の座標との関係)が入力され、記憶されている。また、第2演算記憶装置8には、第1実施形態と同じ測長器11から長尺光学積層体の搬送方向への移動量が入力される。
 第2演算記憶装置8は、測長器11から入力された長尺光学積層体の搬送方向への移動量に基づき、第1読取装置9で第1識別情報Mを読み取った時点(第1識別情報Mが第2演算記憶装置8に入力された時点)と、第2読取装置10で第2識別情報Nを読み取った時点(第2識別情報Nが第2演算記憶装置8に入力された時点)との間に、長尺光学積層体がどれだけ搬送方向に移動しているかを把握することができる。この両時点間の長尺光学積層体の移動量に基づき、第2演算記憶装置8は、第1識別情報Mと第2識別情報Nとの長尺光学積層体の長手方向に沿った位置ズレを算出することができる。
 したがい、第2演算記憶装置8は、予め記憶された第1長尺光学フィルムF1の第1欠陥情報と第1識別情報Mとの紐付けと、算出した第1識別情報Mと第2識別情報Nとの位置ズレとに基づき、第1長尺光学フィルムF1の第1欠陥情報と第2長尺光学フィルムF2の第2識別情報Nとを紐付けて記憶することができる。換言すれば、第2識別情報Nと、第2識別情報Nを基準とした欠陥の座標とを紐付けて記憶することができる。このように、第7工程S52を実行することで、第2長尺光学フィルムF2の第2識別情報Nに基づき、第1欠陥情報及び第2欠陥情報を一元管理することができる。
 (第3欠陥情報取得工程S53)
 第3欠陥情報取得工程S53では、第1実施形態の第2検査装置5(撮像手段5a及び画像処理手段5b)と同様の構成を有する検査装置が、搬送ロールによってロールツーロール方式で搬送される図16(a)に示す長尺光学積層体を検査して、長尺光学積層体の欠陥情報である第3欠陥情報を取得する。取得した第3欠陥情報は、第2演算記憶装置8に入力される。
 (記憶工程S54)
 記憶工程S54では、第2演算記憶装置8が、第3欠陥情報取得工程S53で取得した長尺光学積層体の第3欠陥情報と、第7工程S52で読み取った第2識別情報Nとを紐付けて記憶する。具体的には、第2演算記憶装置8は、測長器11と同様の構成を有する測長器から入力された長尺光学積層体の搬送方向への移動量を用いて、第2読取装置10で第2識別情報Nを読み取った時点と、検査装置で欠陥を検出した時点(撮像画像における欠陥に相当する画素領域の座標を特定した時点)との間に、長尺光学積層体がどれだけ搬送方向に移動しているかを把握し、少なくとも、第2識別情報Nと、第2識別情報Nを基準とした欠陥の座標とを紐付けて記憶する。この記憶工程S54を実行することで、第2長尺光学フィルムF2の第2識別情報Nに基づき、第1欠陥情報、第2欠陥情報及び第3欠陥情報を一元管理することができる。
 記憶工程S54を実行した後の長尺光学積層体は、ロール状に巻回されて、No.2工程に運ばれる。
 (読み取り工程S55)
 No.2工程では、ロール状に巻回された長尺光学積層体が繰り出され、最初に、図16(a)に示す長尺光学積層体を構成する第1長尺光学フィルムF1(基材)が剥離除去される。そして、例えば、紫外線硬化型接着剤30を介して、長尺光学積層体を構成する配向液晶層F11に、液晶分子が基材面(剥離除去前の第1長尺光学フィルムF1の面)に対して垂直配向(ホメオトロピック配向)し、ポジティブCプレートとして機能する配向液晶層40を形成する。さらに、この配向液晶層40に粘着剤20と同様の粘着剤50を塗工する。以上の工程により、図16(b)に示す長尺光学積層体を形成する。
 図16(b)に示す長尺光学積層体は、偏光フィルムである第2長尺光学フィルムF2上に、配向液晶層F11(好ましくは、ポジティブAプレートである1/4波長板として機能するホモジニアス配向液晶層)と、ポジティブCプレートとして機能する配向液晶層40とが順に積層されているため、斜め方向からの外光に対しても反射光を遮蔽可能な円偏光板として機能することができる。なお、第3実施形態では、偏光フィルムである第2長尺光学フィルムF2上に、配向液晶層F11、配向液晶層40の順に積層された長尺光学積層体を製造しているが、順番を入れ替えて、第2長尺光学フィルムF2上に、配向液晶層40、配向液晶層F11の順に積層された長尺光学積層体を製造してもよい。この場合には、第1長尺光学フィルムF1(基材)上に配向液晶層40が形成されることになる。
 図16(b)に示す長尺光学積層体は、第1識別情報Mが印字された第1長尺光学フィルムF1が剥離除去されているため、第2長尺光学フィルムF2の保護フィルムF21に印字された第2識別情報Nしか存在しない。そして、No.2工程では、この長尺光学積層体に対して、読み取り工程S55が実行される。
 読み取り工程S55では、第1実施形態と同じ第2読取装置12で第2識別情報Nを読み取る。読み取った第2識別情報Nは、第2演算記憶装置8に入力される。
 (第3欠陥情報取得工程(2回目)S56)
 2回目の第3欠陥情報取得工程S56では、第1実施形態と同じ第2検査装置13(撮像手段13a及び画像処理手段13b)が、搬送ロールによってロールツーロール方式で搬送される長尺光学積層体(図16(b))を検査して、長尺光学積層体の欠陥情報である第3欠陥情報を取得する。取得した第3欠陥情報は、第2演算記憶装置8に入力される。
 (記憶工程(2回目)S57)
 2回目の記憶工程S57では、第2演算記憶装置8が、第2検査装置13で取得した長尺光学積層体の第2欠陥情報と、第2読取装置12で読み取った第2識別情報Nとを紐付けて記憶する。具体的には、第2演算記憶装置8は、第1実施形態と同じ測長器14から入力された長尺光学積層体の搬送方向への移動量を用いて、第2読取装置12で第2識別情報Nを読み取った時点と、第2検査装置13で欠陥を検出した時点(撮像画像における欠陥に相当する画素領域の座標を特定した時点)との間に、長尺光学積層体がどれだけ搬送方向に移動しているかを把握し、少なくとも、第2識別情報Nと、第2識別情報Nを基準とした欠陥の座標とを紐付けて記憶する。
 以上に説明した第3実施形態に係る検査方法では、第1識別情報Mをインクジェット方式で印字し、第2識別情報Nをレーザ刻印で印字している(ただし、これに限らず、前述の印字パターン1~6の何れかのパターンで第1識別情報M及び第2識別情報Nを印字すればよい)。したがい、第3実施形態に係る検査方法によれば、第1実施形態と同様に、第1識別情報Mと第2識別情報Nとが上下方向に見て重なったとしても、両者を区別して読み取ることができる。すなわち、欠陥情報と識別情報とを適切に紐付ける(第1欠陥情報と第1識別情報M(ひいては第2識別情報N)とを紐付け、第2欠陥情報と第2識別情報Nとを紐付け、第3欠陥情報と第2識別情報Nとを紐付ける)ことができる。
 また、例えば、第2識別情報Nを読み取って、第6工程S45で記憶した第2欠陥情報と第2識別情報Nとの紐付けを用い、第7工程S52で記憶した第1欠陥情報と第2識別情報Nとの紐付けを用い、記憶工程S54、S57で記憶した第3欠陥情報と第2識別情報Nとの紐付けを用いることで、第1長尺光学フィルムF1の状態で発生した欠陥の位置、第2長尺光学フィルムF2の状態で発生した欠陥の位置及び長尺光学積層体の状態で発生した欠陥の位置を避けて、製品を打ち抜くことが可能である。
 なお、第3実施形態では、第1識別情報Mが印字される第1長尺光学フィルムF1が、液晶材料が塗工される基材(配向液晶層F11が形成される基材)であり、配向液晶層F11が1/4波長板として機能する場合を例に挙げて説明したが、これに限るものではない。第1長尺光学フィルムF1として、1/4波長板として機能する樹脂フィルムの延伸フィルム(位相差フィルム)を用い、この延伸フィルムに第1識別情報Mを印字する態様を採用することも可能である(この場合の第1長尺光学フィルムF1は、第2長尺光学フィルムF2と貼り合わせた後にも剥離除去されない)。このような樹脂フィルムの材料としては、例えば、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステルカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリアリレート系樹脂、環状オレフィン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂が挙げられる。これらの樹脂は、単独で用いてもよいし、組み合わせて(例えば、ブレンド、共重合させて)用いてもよい。
 <第4実施形態>
 本発明の第4実施形態に係る長尺光学積層体の検査方法は、第1実施形態に係る検査方法と第3実施形態に係る検査方法との組み合わせ、又は、第2実施形態に係る検査方法と第3実施形態に係る検査方法との組み合わせである。
 具体的には、第4実施形態に係る検査方法では、第1及び第2実施形態に係る検査方法と同様に、保護フィルムに識別情報を印字し、第1~第3実施形態に係る検査方法と同様に、偏光フィルム(保護フィルムと偏光子との積層体)に識別情報を印字し、第3実施形態に係る検査方法と同様に、基材又は位相差フィルムに識別情報を印字する。
 図17は、第4実施形態に係る長尺光学積層体の検査方法における印字パターンを説明する説明図である。図17(a)は、第3実施形態の貼り合わせ工程S51で得られる長尺光学積層体(図16(a)に示す基材F1を剥離除去する前の長尺光学積層体)に対応する長尺光学積層体の状態を模式的に示す断面図である。図17(a)は、第4実施形態での好ましい印字パターンを示す。
 図17(a)に示すように、基材F1(又は位相差フィルム)に印字する識別情報を第1識別情報M、偏光フィルムF2(具体的には、保護フィルムF21)に印字する識別情報を第2識別情報N、保護フィルムF21に印字する識別情報を第3識別情報Pとする。このとき、本発明者らの知見によれば、図17(b)に示す印字パターン1~6の何れかのパターンで第1識別情報M、第2識別情報N及び第3識別情報Pを印字することが好ましい。すなわち、第1識別情報M、第2識別情報N及び第3識別情報Pのうち、レーザ刻印で印字するのは1つの識別情報のみであり、有色インクを用いたインクジェット方式で印字するのも1つの識別情報のみであることが好ましい。図17(b)に示す印字パターン1~6の何れかのパターンで第1識別情報M、第2識別情報N及び第3識別情報Pを印字することで、第1識別情報M、第2識別情報N及び第3識別情報Pが上下方向に見て重なったとしても、これらを区別して読み取ることができる。すなわち、欠陥情報と識別情報とを適切に紐付けることができる。
 1・・・第1検査装置
 2・・・第1印字装置
 3、7、11、14・・・測長器
 4・・・第1演算記憶装置
 5、13・・・第2検査装置
 6・・・第2印字装置
 8・・・第2演算記憶装置
 9・・・第1読取装置
 10、12・・・第2読取装置
 100・・・検査システム
 F1・・・第1長尺光学フィルム
 F2・・・長尺光学積層体、第2長尺光学フィルム
 M・・・第1識別情報
 N・・・第2識別情報

Claims (10)

  1.  第1長尺光学フィルムを検査して、前記第1長尺光学フィルムの欠陥情報である第1欠陥情報を取得する第1工程と、
     前記第1長尺光学フィルムの幅方向端部に、前記第1長尺光学フィルムの長手方向の所定間隔毎に第1識別情報を印字する第2工程と、
     前記第1長尺光学フィルムの前記第1欠陥情報と前記第1識別情報とを紐付けて記憶する第3工程と、
     第2長尺光学フィルムを検査して、又は、前記第1長尺光学フィルムと前記第2長尺光学フィルムとが積層された長尺光学積層体を検査して、前記第2長尺光学フィルム又は前記長尺光学積層体の欠陥情報である第2欠陥情報を取得する第4工程と、
     前記第2長尺光学フィルム又は前記長尺光学積層体の幅方向端部に、前記第2長尺光学フィルム又は前記長尺光学積層体の長手方向の所定間隔毎に第2識別情報を印字する第5工程と、
     前記第2長尺光学フィルム又は前記長尺光学積層体の前記第2欠陥情報と前記第2識別情報とを紐付けて記憶する第6工程と、を含み、
     前記第2工程において印字する前記第1識別情報及び前記第5工程において印字する前記第2識別情報のうち、何れか一方をインクジェット方式で印字して、何れか他方をレーザ刻印で印字するか、又は、何れか一方を透明インクを用いたインクジェット方式で印字して、何れか他方を有色インクを用いたインクジェット方式で印字する、
    ことを特徴とする長尺光学積層体の検査方法。
  2.  前記第2工程において、前記第1識別情報を透明インクを用いたインクジェット方式で印字し、
     前記第5工程において、前記第2識別情報をレーザ刻印で印字する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の長尺光学積層体の検査方法。
  3.  前記第1長尺光学フィルムの前記第1欠陥情報と前記第2長尺光学フィルム又は前記長尺光学積層体の前記第2識別情報とを紐付けて記憶する第7工程を更に含む、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の長尺光学積層体の検査方法。
  4.  前記第1長尺光学フィルムの前記第1識別情報及び前記第1欠陥情報と、前記第2長尺光学フィルム又は前記長尺光学積層体の前記第2識別情報及び前記第2欠陥情報とに基づき、前記長尺光学積層体の欠陥の位置にマーキングを施す第8工程を更に含む、
    ことを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の長尺光学積層体の検査方法。
  5.  前記第1長尺光学フィルムが保護フィルムであり、
     前記第2長尺光学フィルムが偏光子であり、
     前記長尺光学積層体が偏光フィルムである、
    ことを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の長尺光学積層体の検査方法。
  6.  前記第1長尺光学フィルムが位相差フィルム又は液晶材料が塗工される基材であり、
     前記第2長尺光学フィルムが偏光フィルムである、
    ことを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の長尺光学積層体の検査方法。
  7.  前記第1長尺光学フィルムが反射型偏光子であり、
     前記第2長尺光学フィルムが偏光フィルムである、
    ことを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の長尺光学積層体の検査方法。
  8.  前記第1長尺光学フィルムの幅方向端部にナーリング加工部が形成され、
     前記第2工程において、前記第1長尺光学フィルムの前記ナーリング加工部に相当する部位に前記第1識別情報をインクジェット方式で印字する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の長尺光学積層体の検査方法。
  9.  前記第1長尺光学フィルムの幅方向端部にナーリング加工部が形成されており、
     前記第5工程において、前記第1長尺光学フィルムのナーリング加工部よりも幅方向内側に位置する前記第2長尺光学フィルム又は前記長尺光学積層体の部位に、前記第2識別情報を印字する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の長尺光学積層体の検査方法。
  10.  第1長尺光学フィルムを検査して、前記第1長尺光学フィルムの欠陥情報である第1欠陥情報を取得する第1検査装置と、
     前記第1長尺光学フィルムの幅方向端部に、前記第1長尺光学フィルムの長手方向の所定間隔毎に第1識別情報を印字する第1印字装置と、
     前記第1長尺光学フィルムの前記第1欠陥情報と前記第1識別情報とを紐付けて記憶する第1演算記憶装置と、
     第2長尺光学フィルムを検査して、又は、前記第1長尺光学フィルムと前記第2長尺光学フィルムとが積層された長尺光学積層体を検査して、前記第2長尺光学フィルム又は前記長尺光学積層体の欠陥情報である第2欠陥情報を取得する第2検査装置と、
     前記第2長尺光学フィルム又は前記長尺光学積層体の幅方向端部に、前記第2長尺光学フィルム又は前記長尺光学積層体の長手方向の所定間隔毎に第2識別情報を印字する第2印字装置と、
     前記第2長尺光学フィルム又は前記長尺光学積層体の前記第2欠陥情報と前記第2識別情報とを紐付けて記憶する第2演算記憶装置と、を備え、
     前記第1印字装置が印字する前記第1識別情報及び前記第2印字装置が印字する前記第2識別情報のうち、何れか一方がインクジェット方式で印字され、何れか他方がレーザ刻印で印字されるか、又は、何れか一方が透明インクを用いたインクジェット方式で印字され、何れか他方が有色インクを用いたインクジェット方式で印字される、
    ことを特徴とする長尺光学積層体の検査システム。
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