WO2021044572A1 - 画像表示装置、表示制御装置及び画像処理装置、並びにプログラム及び記録媒体 - Google Patents

画像表示装置、表示制御装置及び画像処理装置、並びにプログラム及び記録媒体 Download PDF

Info

Publication number
WO2021044572A1
WO2021044572A1 PCT/JP2019/034941 JP2019034941W WO2021044572A1 WO 2021044572 A1 WO2021044572 A1 WO 2021044572A1 JP 2019034941 W JP2019034941 W JP 2019034941W WO 2021044572 A1 WO2021044572 A1 WO 2021044572A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
temperature
light emitting
emitting element
image display
image
Prior art date
Application number
PCT/JP2019/034941
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
俊明 久保
Original Assignee
三菱電機株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 三菱電機株式会社 filed Critical 三菱電機株式会社
Priority to US17/633,586 priority Critical patent/US20220309999A1/en
Priority to PCT/JP2019/034941 priority patent/WO2021044572A1/ja
Priority to DE112019007694.9T priority patent/DE112019007694T5/de
Priority to CN201980099521.8A priority patent/CN114365212A/zh
Priority to JP2021543884A priority patent/JP7233551B2/ja
Publication of WO2021044572A1 publication Critical patent/WO2021044572A1/ja

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G09EDUCATION; CRYPTOGRAPHY; DISPLAY; ADVERTISING; SEALS
    • G09GARRANGEMENTS OR CIRCUITS FOR CONTROL OF INDICATING DEVICES USING STATIC MEANS TO PRESENT VARIABLE INFORMATION
    • G09G3/00Control arrangements or circuits, of interest only in connection with visual indicators other than cathode-ray tubes
    • G09G3/20Control arrangements or circuits, of interest only in connection with visual indicators other than cathode-ray tubes for presentation of an assembly of a number of characters, e.g. a page, by composing the assembly by combination of individual elements arranged in a matrix no fixed position being assigned to or needed to be assigned to the individual characters or partial characters
    • G09G3/22Control arrangements or circuits, of interest only in connection with visual indicators other than cathode-ray tubes for presentation of an assembly of a number of characters, e.g. a page, by composing the assembly by combination of individual elements arranged in a matrix no fixed position being assigned to or needed to be assigned to the individual characters or partial characters using controlled light sources
    • G09G3/30Control arrangements or circuits, of interest only in connection with visual indicators other than cathode-ray tubes for presentation of an assembly of a number of characters, e.g. a page, by composing the assembly by combination of individual elements arranged in a matrix no fixed position being assigned to or needed to be assigned to the individual characters or partial characters using controlled light sources using electroluminescent panels
    • G09G3/32Control arrangements or circuits, of interest only in connection with visual indicators other than cathode-ray tubes for presentation of an assembly of a number of characters, e.g. a page, by composing the assembly by combination of individual elements arranged in a matrix no fixed position being assigned to or needed to be assigned to the individual characters or partial characters using controlled light sources using electroluminescent panels semiconductive, e.g. using light-emitting diodes [LED]
    • GPHYSICS
    • G09EDUCATION; CRYPTOGRAPHY; DISPLAY; ADVERTISING; SEALS
    • G09GARRANGEMENTS OR CIRCUITS FOR CONTROL OF INDICATING DEVICES USING STATIC MEANS TO PRESENT VARIABLE INFORMATION
    • G09G2320/00Control of display operating conditions
    • G09G2320/02Improving the quality of display appearance
    • G09G2320/0242Compensation of deficiencies in the appearance of colours
    • GPHYSICS
    • G09EDUCATION; CRYPTOGRAPHY; DISPLAY; ADVERTISING; SEALS
    • G09GARRANGEMENTS OR CIRCUITS FOR CONTROL OF INDICATING DEVICES USING STATIC MEANS TO PRESENT VARIABLE INFORMATION
    • G09G2320/00Control of display operating conditions
    • G09G2320/04Maintaining the quality of display appearance
    • G09G2320/041Temperature compensation
    • GPHYSICS
    • G09EDUCATION; CRYPTOGRAPHY; DISPLAY; ADVERTISING; SEALS
    • G09GARRANGEMENTS OR CIRCUITS FOR CONTROL OF INDICATING DEVICES USING STATIC MEANS TO PRESENT VARIABLE INFORMATION
    • G09G2320/00Control of display operating conditions
    • G09G2320/06Adjustment of display parameters
    • G09G2320/0666Adjustment of display parameters for control of colour parameters, e.g. colour temperature
    • GPHYSICS
    • G09EDUCATION; CRYPTOGRAPHY; DISPLAY; ADVERTISING; SEALS
    • G09GARRANGEMENTS OR CIRCUITS FOR CONTROL OF INDICATING DEVICES USING STATIC MEANS TO PRESENT VARIABLE INFORMATION
    • G09G2330/00Aspects of power supply; Aspects of display protection and defect management
    • G09G2330/04Display protection
    • G09G2330/045Protection against panel overheating
    • GPHYSICS
    • G09EDUCATION; CRYPTOGRAPHY; DISPLAY; ADVERTISING; SEALS
    • G09GARRANGEMENTS OR CIRCUITS FOR CONTROL OF INDICATING DEVICES USING STATIC MEANS TO PRESENT VARIABLE INFORMATION
    • G09G2360/00Aspects of the architecture of display systems
    • G09G2360/16Calculation or use of calculated indices related to luminance levels in display data

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Control Of El Displays (AREA)
  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)

Abstract

入力画像データ(Da)に応じた画像を画像表示器(2)に表示させる画像処理装置(4)と、画像表示器の発光素子と同じ特性を持つ発光器(5)の温度を測定する温度測定器(6)とを備える。発光器(5)の点灯率(La0、Lb1)及び測定温度と、入力画像データとに基づいて各発光素子の温度(Te0(x,y)を推定し、推定温度に基づいて、入力画像データ(Da)を補正する。温度の推定は、入力画像データ(Da)並びに発光器(5)の点灯率(La0)及び温度測定値(Ta0)と、画像表示器の予め指定された発光素子の温度測定値(Tf(x,y))との関係を学習した結果に基づいて行われる。発光素子毎に温度センサーを備えていなくても、温度変化による発光素子の輝度及び色の少なくとも一方の変化を補償することができる。

Description

画像表示装置、表示制御装置及び画像処理装置、並びにプログラム及び記録媒体
 本発明は、画像表示装置、表示制御装置及び画像処理装置に関する。本発明はまた、プログラム及び記録媒体に関する。本発明は特に、表示パネルの輝度又は色のムラを補正する技術に関する。
 赤、緑及び青のLEDの組合せから成る発光素子が画素としてマトリックス状に配置された表示パネルが知られている。
 一般的にLEDで構成される発光素子には、発生する光の輝度又は色にばらつきがある。また、温度によって発生する光の輝度又は色が変化する。そのため、表示画像に輝度又は色のムラが発生することがある。
 特許文献1には温度センサーを用いて液晶表示パネルのバックライトのLEDの温度を測定し、温度毎の補正データを用いて画像データを補正する方法が提案されている。
国際公開第2011―125374号(段落0045、0050~0053、図1)
 複数の発光素子がマトリックス状に配置された表示パネルでは、表示コンテンツによって個々の発光素子に流される電流が変わるため、個々の発光素子の温度が異なるものとなる。温度が異なるものとなると、輝度ムラ又は色ムラが発生する可能性がある。LEDで構成される発光素子は温度によって輝度又は色が変化するためである。
 上記のように特許文献1の技術では液晶表示パネルのバックライトに温度センサーを設けているが、この考えを、複数の発光素子を有する表示パネルに適用すると、温度センサーを各発光素子に設ける必要があり、そのため、温度センサーの数及び配線、さらには設置のためのスペースが増加する。
 本発明は、発光素子毎に温度センサーを備えていなくても、温度変化による発光素子の輝度及び色の少なくとも一方の変化を補償することができる表示制御装置を提供することを目的とする。
 本発明の画像表示装置は、
 各々複数のLEDを含む複数の発光素子が配列された画像表示器と、
 入力画像データに応じた画像を前記画像表示器に表示させる画像処理装置と、
 前記画像表示器の複数の発光素子と同じ特性を持つ発光器又は前記画像表示器の複数の発光素子のうち、予め選定された発光素子の温度を測定する制御用温度測定器とを備え、
 前記画像処理装置は、
 前記発光器又は前記選定された発光素子の点灯率と、
 前記制御用温度測定器で測定された温度と、
 前記入力画像データとに基づいて前記画像表示器の複数の発光素子の各々の温度を推定し、
 前記画像表示器の複数の発光素子の各々について、温度変化による輝度及び色の少なくとも一方の変化が補償されるように、前記推定された温度に基づいて、前記入力画像データを補正し、
 前記温度の推定は、入力画像データ、前記発光器又は前記選定された発光素子の点灯率、及び前記発光器又は前記選定された発光素子の温度測定値と、前記画像表示器の少なくとも1つの予め指定された発光素子の温度測定値との関係を学習した結果に基づいて行われる。
 本発明の表示制御装置は、
 各々複数のLEDを含む複数の発光素子が配列された画像表示器に、入力画像データに応じた画像を表示させる画像処理装置と、
 前記画像表示器の複数の発光素子と同じ特性を持つ発光器又は前記画像表示器の複数の発光素子のうち、予め選定された発光素子の温度を測定する制御用温度測定器とを備え、
 前記画像処理装置は、
 前記発光器又は前記選定された発光素子の点灯率と、
 前記制御用温度測定器で測定された温度と、
 前記入力画像データとに基づいて前記画像表示器の複数の発光素子の各々の温度を推定し、
 前記画像表示器の複数の発光素子の各々について、温度変化による輝度及び色の少なくとも一方の変化が補償されるように、前記推定された温度に基づいて、前記入力画像データを補正し、
 前記温度の推定は、入力画像データ、前記発光器又は前記選定された発光素子の点灯率、及び前記発光器又は前記選定された発光素子の温度測定値と、前記画像表示器の少なくとも1つの予め指定された発光素子の温度測定値との関係を学習した結果に基づいて行われる。
 本発明の画像処理装置は、
 各々複数のLEDを含む複数の発光素子が配列された画像表示器に、入力画像データに応じた画像を表示させる画像処理装置であって、
 前記画像表示器の複数の発光素子と同じ特性を持つ発光器又は前記画像表示器の複数の発光素子のうち、予め選定された発光素子の点灯率と、前記発光器の温度又は前記選定された発光素子の温度測定値と、前記入力画像データとに基づいて前記画像表示器の複数の発光素子の各々の温度を推定する温度推定部と、
 前記画像表示器の複数の発光素子の各々について、温度変化による輝度及び色の少なくとも一方の変化が補償されるように、前記推定された温度に基づいて、前記入力画像データを補正する温度補償部とを備え、
 前記温度推定部は、入力画像データ、前記発光器又は前記選定された発光素子の点灯率、及び前記発光器又は前記選定された発光素子の温度測定値と、前記画像表示器の少なくとも1つの予め指定された発光素子の温度測定値との関係を学習した結果とに基づいて、前記温度の推定を行う。
 本発明によれば、入力画像データに基づいて各発光素子の温度を推定することができ、発光素子毎に温度センサーを備えていなくても、温度変化による発光素子の輝度及び色の少なくとも一方の変化を補償することができる。
本発明の実施の形態1の画像表示装置を示す図である。 (a)及び(b)は、発光素子の温度による輝度及び色の変化の例を示す図である。 図1の画像処理装置の機能を実現するコンピュータを、画像表示器、発光器、及び制御用温度測定器とともに示す図である。 図1の温度推定部の構成例を示すブロック図である。 図4の推定演算部を構成するニューラルネットワークの一例を示す図である。 図1の温度補償部の構成例を示すブロック図である。 (a)及び(b)は、図5の補償テーブル格納部に格納されている補償テーブルで定義される入力と出力との関係の一例を示す図である。 図1の画像処理装置の機能をコンピュータで実現する場合にプロセッサにより行われる処理の手順を示すフローチャートである。 図1の画像表示装置と、学習装置と、学習用温度測定器とを示すブロック図である。 図9の学習装置を用いて行われる学習における処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2の画像表示装置を示す図である。 図11の温度推定部の構成例を示すブロック図である。 図12の推定演算部を構成するニューラルネットワークの一例を示す図である。 図11の画像処理装置の機能をコンピュータで実現する場合のプロセッサにより行われる処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3の画像表示装置を示す図である。 図15の温度推定部の構成例を示すブロック図である。 図15の画像処理装置の機能をコンピュータで実現する場合のプロセッサにより行われる処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態4の画像表示装置を示す図である。 図18のばらつき補正部の構成例を示すブロック図である。 図18の画像処理装置の機能をコンピュータで実現する場合のプロセッサにより行われる処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態5の画像表示装置を示す図である。 図21の温度推定部を構成するニューラルネットワークの一例を示す図である。 図21の画像処理装置の機能をコンピュータで実現する場合のプロセッサにより行われる処理の手順を示すフローチャートである。 図21の画像表示装置と、学習装置と、学習用温度測定器とを示すブロック図である。 図24の学習装置を用いて行われる学習における処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態6の画像表示装置を示す図である。 図26の温度推定部の構成例を示すブロック図である。 図26の画像表示装置と、学習装置と、学習用温度測定器とを示すブロック図である。 図28の学習装置を用いて行われる学習における処理の手順を示すフローチャートである。
実施の形態1.
 図1は、本発明の実施の形態1の画像表示装置を示す。実施の形態1の画像表示装置は、画像表示器2と、表示制御装置3とを有する。表示制御装置3は、画像処理装置4と、発光器5と、制御用温度測定器6とを有する。
 画像表示器2は、赤、緑及び青のLED(Light Emitting Diodes)が配列された表示パネルを有するディスプレイで構成されている。例えば、赤、緑及び青のLEDの組合せによって1つの発光素子が構成され、複数のそのような発光素子が画素としてマトリックス状に規則正しく配置されて、表示パネルが構成されている。例えば各発光素子は、1つのパッケージ内に、赤のLEDチップ、緑のLEDチップ及び青のLEDチップが設けられている、3in1LED発光素子と呼ばれるものである。
 LEDで構成される発光素子は、発生する光の輝度及び色の双方又は一方が温度によって変化する。色は例えば色度で表される。図2(a)は、温度による輝度Vpの変化の例を示す。図2(b)は、温度による色度の変化の例を示す。色度は、例えばCIE-XYZ表色系のX刺激値及びY刺激値で表されている。図2(b)は、X刺激値Xp及びY刺激値Ypの変化を示す。
 図2(a)及び(b)は、基準温度Tmrにおける値に対する比、即ち正規化値を示す。
 発光器5は画像表示器2を構成する発光素子と同じ構成の発光素子で構成されており、発光器5は、画像表示器2を構成する発光素子と特性が同じである。ここで「特性が同じである」とは、点灯したときの温度の変化、特に点灯率と温度上昇との関係が、画像表示器2を構成する発光素子と同じであることを意味する。
 発光器5は、画像表示器2の周辺に、例えば画像表示器2の裏面側、即ち表示面とは反対の側、又は側部に設けられている。
 制御用温度測定器6は発光器5の温度を測定して温度測定値Ta0を出力する。制御用温度測定器6は、例えば、発光器5の表面の温度を測定する。
 制御用温度測定器6は、温度センサーを有する。温度センサーは、接触式のものであっても良く、非接触式のものであっても良い。接触式の温度センサーは、例えば、サーミスタ又は熱電対により構成されたものであっても良い。非接触式の温度センサーは、赤外線を受けて表面温度を検知するものであっても良い。
 発光器5が赤のLED、緑のLED、及び青のLEDが1つのパッケージ内に設けられた発光素子で構成されていれば1つの温度を測定し、赤のLED、緑のLED、及び青のLEDが別個のパッケージ内に設けられた発光素子で構成されていれば3つの温度を測定する。3つの温度が測定される場合には、3つの測定温度の平均値が発光器5の温度測定値Ta0として出力される。平均値を求める処理は、制御用温度測定器6で、例えば温度センサー内で行われる。
 制御用温度測定器6は発光器5の表面の温度を測定する代わりに発光器5の内部温度を測定してもよい。
 画像処理装置4は、入力画像データに応じた画像を画像表示器2に表示させる。画像処理装置4は、入力画像データに基づいて、画像表示器2の各発光素子の温度を推定し、推定された温度に基づいて、温度変化による発光素子の輝度及び色の変化を補償するための補正を行い、補正された画像データを画像表示器2に供給する。
 画像表示器2、画像処理装置4、発光器5及び制御用温度測定器6は、それぞれ別々の筐体を備えていても良く、これらのうちの2つ以上が、全体的又は部分的に共通の筐体を備えていても良い。
 例えば、制御用温度測定器6は、その全体又は一部、例えば温度センサーが、発光器5と一体に、即ち同じ筐体内に構成されていても良い。
 画像処理装置4は、その一部又は全部を処理回路で構成し得る。
 例えば、画像処理装置の各部分の機能をそれぞれ別個の処理回路で実現してもよいし、複数の部分の機能を纏めて1つの処理回路で実現しても良い。
 処理回路はハードウェアで構成されていても良く、ソフトウェアで、即ちプログラムされたコンピュータで構成されていても良い。
 画像処理装置の各部分の機能のうち、一部をハードウェアで実現し、他の一部をソフトウェアで実現するようにしても良い。
 図3は、画像処理装置4の全ての機能を実現するコンピュータ9を、画像表示器2、発光器5、及び制御用温度測定器6とともに示す。
 図示の例ではコンピュータ9は、プロセッサ91及びメモリ92を有する。
 メモリ92には、画像処理装置4の各部の機能を実現するためのプログラムが記憶されている。
 プロセッサ91は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ又はDSP(Digital Signal Processor)等を用いたものである。
 メモリ92は、例えばRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)若しくはEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等の半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスク、又は光磁気ディスク等を用いたものである。
 プロセッサ91は、メモリ92に記憶されているプログラムを実行することにより、画像処理装置の機能を実現する。
 画像処理装置の機能には、画像表示器2における表示の制御が含まれる。
 図3のコンピュータは単一のプロセッサを含むが、2以上のプロセッサを含んでいても良い。
 図1には、画像処理装置4を構成する機能ブロックが示されている。
 画像処理装置4は、画像入力部11、点灯制御部12、測定温度格納部13、温度推定部14、推定温度格納部15、温度補償部16、及び画像出力部17を備える。
 以下では、画像入力部11はデジタル画像データDiを受信して、入力画像データDaとして出力するデジタルインターフェースであるものとして説明する。しかしながら、画像入力部11は、アナログ画像信号からデジタル画像データに変換するA/D変換器で構成されていても良い。
 画像データは画素毎に赤(R)、緑(G)、青(B)の画素値、即ち成分値を持つ。
 点灯制御部12は入力画像データに基づいて点灯率を決定し、決定した点灯率で、発光器5を発光させる。例えば、入力画像データの1フレーム期間に亘る平均値を算出し、算出した平均値の予め定められた基準値に対する比を点灯率と決定する。より具体的には、各画像(各フレームの画像)中の全ての画素について、R、G、Bの成分値の平均値を求め、求めた平均値の、予め定められた基準値に対する比を、発光器5を構成する赤、緑、及び青のLEDの点灯率La0r、La0g、及びLa0bと決定する。
 即ち、R成分値の画像全体にわたる平均値の、予め定められた基準値に対する比を、赤のLEDの点灯率La0rと決定し、G成分値の画像全体にわたる平均値の、予め定められた基準値に対する比を、緑のLEDの点灯率La0gと決定し、B成分値の画像全体にわたる平均値の、予め定められた基準値に対する比を、青のLEDの点灯率La0bと決定する。
 上記の「予め定められた基準値」は、例えば、R、G、Bの成分値が取り得る値の範囲内の上限値であっても良く、該上限値と、予め定められた1より小さい係数との積で与えられる値であっても良い。
 上記のように、点灯制御部12は入力画像データの各画像でのR、G、B毎の平均値の、予め定められた基準値に対する比を点灯率と決定する代わりに、各画像でのR、G、B毎の最大値の、予め定められた基準値に対する比を点灯率と決定してもよい。
 点灯制御部12は、上記のように発光器5の点灯を制御するとともに、算出した点灯率La0r、La0g、La0g又はこれらの平均値を出力する。
 以下では、平均値が発光器5の点灯率La0として出力されるものとする。
 測定温度格納部13は、制御用温度測定器6から出力された発光器5の温度測定値Ta0を格納し、1フレーム期間遅らせて、1フレーム前の温度測定値Ta1として出力する。
 測定温度格納部13から出力される温度測定値Ta1に対して、制御用温度測定器6から出力される温度測定値Ta0は1フレーム期間の遅れのないものであるので、現フレームの温度測定値と呼ばれる。
 測定温度格納部13は1フレーム期間遅らせた温度測定値Ta1を出力するとしたが、代わりに、測定温度格納部13は1フレーム期間からEフレーム期間(Eは2以上の自然数)遅らせることでE個の温度測定値Ta1~TaEを生成して出力してもよい。
 温度測定値Ta0~TaEは、互いに異なるフレーム期間、即ち互いに異なる時刻に取得されたものであるので、これらを纏めたものを、複数フレームの温度測定値或いは複数時刻の温度測定値と言う。
 また、現フレームの温度測定値Ta0を現在の温度測定値と言い、1フレーム以上前の温度測定値Ta1~TaEを過去の温度測定値と言うこともある。
 温度推定部14は、画像表示器2の複数の発光素子を順に選択し、選択した発光素子の温度を推定し、温度推定値Te0を出力する。各発光素子の位置は座標(x,y)で表される。位置(x,y)にある発光素子の温度推定値はTe0(x,y)で表される。
 ここでxは画面内における水平方向位置を表し、yは画面内における垂直方向位置を表す。xは画面の左端の発光素子において1であり、画面の右端の発光素子においてxmaxである。yは画面の上端の発光素子において1であり、画面の下端の発光素子においてymaxである。従って、画面の左上隅の発光素子の位置は(1,1)で表され、画面の右下隅の発光素子の位置は(xmax,ymax)で表される。x及びyは、画素ピッチ(発光素子のピッチ)毎に1ずつ変化する。
 推定温度格納部15は温度推定部14から出力された温度推定値Te0(x,y)を格納し、1フレーム期間遅らせて、1フレーム前の温度推定値Te1(x,y)として出力する。
 推定温度格納部15から出力される温度推定値Te1(x,y)に対して、温度推定部14から出力される温度推定値Te0(x,y)は1フレーム期間の遅れのないものであるので、現フレームの温度推定値と呼ばれる。
 推定温度格納部15は1フレーム期間遅らせた温度推定値Te1(x,y)を出力するとしたが、代わりに、1フレーム期間からFフレーム期間(Fは2以上の自然数)遅らせることでF個の温度推定値Te1(x,y)~TeF(x,y)を生成して出力してもよい。
 温度推定値Te0(x,y)~TeF(x,y)は、互いに異なるフレーム期間、即ち互いに異なる時刻における推定で得られたものであるので、これらを纏めたものを複数フレームの温度推定値、或いは複数時刻の温度推定値と言う。
 また、現フレームの温度推定値Te0を現在の温度推定値と言い、1フレーム以上前の温度推定値Te1~TeFを過去の温度推定値と言うこともある。
 温度推定部14は、画像表示器2を構成する複数の発光素子の各々の温度を推定する。
 推定には、画像入力部11から出力された現フレームの入力画像データDaと、点灯制御部12で決定された点灯率La0と、制御用温度測定器6から出力された現フレームの温度測定値Ta0と、測定温度格納部13から出力された1フレーム前の温度測定値Ta1と、推定温度格納部15から出力された1フレーム前の温度推定値Te1とを用いる。
 温度推定部14は、画像表示器2を構成する複数の発光素子を順に選択し、選択されている発光素子についての温度を推定する。
 選択されている発光素子の温度の推定に当たっては、入力画像データDaのうち、当該発光素子の周辺領域内の発光素子についての画像データが用いられ、1フレーム前の温度推定値Te1のうち、当該発光素子の周辺領域内の発光素子についての温度推定値が用いられる。
 例えば、選択されている発光素子の座標が(x,y)で表される場合、座標が(x+α,y+β)で表される範囲(但し、αは-αmaxから+αmaxまでのいずれか、βは-βmaxから+βmaxまでのいずれか)が、選択されている発光素子の周辺領域とされる。ここで、αmax及びβmaxの各々は、予め定められる値であり、例えば2~10程度である。
 以下では、上記の周辺領域内の座標を便宜上(x±α,y±β)で表す。
 αmaxとβmaxとは互いに同じ値のものであっても良く、異なる値のものであっても良い。
 なお、入力画像データDaについての周辺領域と、1フレーム前の温度推定値Te1についての周辺領域とでその範囲が異なっていても良い。即ち、入力画像データDaについての周辺領域と、1フレーム前の温度推定値Te1についての周辺領域とで、αmaxが互いに異なっていても良く、βmaxが互いに異なっていても良い。
 温度推定部14は、例えば、図4に示されるように、素子選択部21と、画像データ抽出部22と、温度データ抽出部23と、推定演算部24とを含む。
 素子選択部21は、画像表示器2を構成する発光素子を順に選択する。例えば、画面の左上隅から右下隅へと言う順に選択を行う。ここでは、選択されている発光素子の位置を(x,y)で表す。
 画像データ抽出部22は、画像入力部11から出力された画像データDaのうち、選択された発光素子の周辺領域の画像データDa(x±α,y±β)を抽出する。
 例えば、画像表示器2を構成する全ての発光素子についての画像データ(画素値)が画像入力部11から順に供給される場合、選択されている発光素子の周辺領域内の発光素子についての画像データを蓄積して出力する。
 画像表示器2を構成する全ての発光素子についての画像データ(画素値)が画像入力部11から出力された後、一旦図示しないフレームバッファに保存されるのであれば、該フレームバッファから、選択されている発光素子の周辺領域内の発光素子についての画像データを読み出す。
 温度データ抽出部23は、推定温度格納部15に格納されている1フレーム前の温度推定値Te1のうち、選択された発光素子の周辺領域内の発光素子についての温度推定値Te1(x±α,y±β)を抽出する。例えば、推定温度格納部15に格納されている、全ての発光素子についての温度推定値のうち、選択されている発光素子の周辺領域内の発光素子についての温度推定値を選択して出力する。
 推定演算部24は、画像データ抽出部22で抽出された画像データDa(x±α,y±β)と、温度データ抽出部23で抽出された温度推定値Te1(x±α,y±β)と、点灯制御部12で決定された点灯率La0と、制御用温度測定器6から出力された現フレームの温度測定値Ta0と、測定温度格納部13から出力された1フレーム前の温度測定値Ta1とに基づいて、選択されている発光素子の温度推定値Te0(x,y)を求める。
 推定演算部24は、多層ニューラルネットワークで構成されている。図5には、そのような多層ニューラルネットワーク25の一例が示されている。
 図5に示されるニューラルネットワーク25は、入力層251と、中間層(隠れ層)252と、出力層253とを有する。図示の例では、中間層の数が2であるが、中間層の数は1であっても良く3以上であっても良い。
 入力層251のニューロンPの各々には、点灯率La0、複数時刻の温度測定値Ta0,Ta1、過去の温度推定値Te1(x±α,y±β)、即ち複数の発光素子についてのそれぞれの温度推定値、及び入力画像データDa(x±α,y±β)、即ち複数の発光素子についてのそれぞれの画像データ(画素値)のいずれかが割り当てられ、各ニューロンには、割り当てられた値(点灯率、温度測定値、温度推定値及び入力画像データ)が入力される。入力層251のニューロンは入力をそのまま出力する。
 出力層253のニューロンPは複数のビット、例えば10ビットから成り、選択されている発光素子の温度推定値Te0(x,y)を示すデータを出力する。
 中間層252及び出力層253のニューロンPは、各々複数の入力に対して下記のモデル式で表される演算を行う。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001
 式(1)で、
 Nは、ニューロンPへの入力の数であり、ニューロン相互間で同じとは限らない。
 x~xはニューロンPの入力データ、
 w~wは入力x~xに対する重み、
 bはバイアスである。
 重み及びバイアスは、学習により定められている。
 以下では、重み及びバイアスを纏めてパラメータと言う。
 関数s(a)は、活性化関数である。
 活性化関数は、例えば、aが0以下であれば0を出力し、それ以外であれば1を出力するステップ関数であっても良い。
 活性化関数s(a)は、aが0以下であれば0を出力し、それ以外なら入力値aを出力するReLU関数であっても良く、入力値aをそのまま出力値とする恒等関数でもよく、ジグモイド関数であっても良い。
 上記のように、入力層251のニューロンは入力をそのまま出力するものであるので、入力層251のニューロンで用いられる活性化関数は恒等関数であると言える。
 例えば、中間層252では、ステップ関数又はジグモイド関数を用い、出力層ではReLU関数を用いても良い。また、同じ層内のニューロン相互間で異なる活性化関数が用いられていても良い。
 ニューロンPの数、層の数(段階数)は、図5に示される例に限定されない。
 温度補償部16は、温度推定部14で推定された温度Te0(x,y)に応じて、画像入力部11から供給される画像データを補正する。
 この補正は、画素毎に行われる。
 この補正は、発光素子の温度の変化による輝度及び色度の変化を打ち消すための補正であり、輝度及び色度の変化に対する補償のために行われる。
 温度補償部16は、例えば図6に示されるように、補償テーブル格納部31と、係数読出し部32と、係数乗算部33とを有する。
 補償テーブル格納部31は、温度による輝度及び色度の変化を補償するための補償テーブルを格納している。
 図7(a)及び(b)は、補償テーブル格納部31に格納されている補償テーブルで定義される入力と出力との関係の一例を示す。ここで言う入力と出力との関係は、入力に対する出力の比、即ち係数で表される。この係数を補償係数と言う。
 例えば、温度による輝度の変化が、図2(a)に示す如くである場合、輝度についての補償テーブルとしては、図7(a)に例示される入力-出力関係を有するもの、即ち、温度の上昇に対する変化が、図2(a)とは逆向きであるものが記憶されている。
 例えば輝度Vpの正規化値の逆数に等しい補償係数Vqにより補償テーブルが構成されている。
 同様に、温度による色度を表すX刺激値及びY刺激値の変化が、図2(b)に示す如くである場合、補償テーブルとしては、図7(b)に例示される入力-出力関係を有するもの、即ち、温度の上昇に対する変化が、図2(b)とは逆向きであるものが記憶されている。
 例えば、X刺激値Xpの正規化値の逆数に等しい補償係数XqによりX刺激値の補償テーブルが構成されている。同様にY刺激値Ypの正規化値の逆数に等しい補償係数YqによりY刺激値の補償テーブルが構成されている。
 係数読出し部32は、各発光素子の温度推定値Te0(x,y)を用いて、補償テーブル格納部31に格納されている補償テーブルを参照することで、各発光素子の温度推定値Te0(x,y)に対応する補償係数Vq(x,y)、Xq(x,y)、Yq(x,y)を読出し、読み出した補償係数を係数乗算部33に供給する。
 係数乗算部33は、読み出された補償係数Vq(x,y)、Xq(x,y)、Yq(x,y)を、入力画像データDa(x,y)に乗算することで補正を行い、補正後の画像データDb(x,y)、即ち、入力画像データDa(x,y)に対応する補償された画像データDb(x,y)を生成して、出力する。
 例えば、入力画像データDaがR、G、Bの成分値で構成される場合、各画素についてR、G、Bの成分値を輝度成分及び色度成分に変換し、輝度成分を輝度補償テーブルを用いて輝度成分を補正し、色度成分を色度補償テーブルを用いて補正し、補正後の輝度成分及び色度成分を、R、G、Bの成分値に逆変換することで補正後の画像データDbを生成する。
 なお、補償テーブル格納部31が上記のように、輝度及び色度を補正するための補償係数から成る補償テーブルを格納する代わりに、R、G、Bの成分値をそれぞれ補正するための補償係数から成る補償テーブルを保持していてもよい。
 発光素子相互間では、温度による輝度及び色度の変化の仕方が異なる可能性がある。その場合には、図2(a)及び(b)の輝度及び色度を示す曲線として、平均的な変化を表すものが用いられる。例えば、多数の発光素子についての変化を平均した値が用いられ、図7(a)及び(b)の補償係数を表す補償テーブルとして、そのような平均的な変化を補償するためのものが作成される。
 上記のように、多数の発光素子についての平均的な変化を補償するための補償テーブルを用いる代わりに、発光素子毎に異なる補償テーブルを用いても良い。また、R、G、BのLED毎に異なる補償テーブルを用いても良い。
 補償テーブルは発光素子の温度推定値Te0が取り得る値の各々に対して、補償係数の値を持つものとしているが、これに限定されない。即ち、発光素子の温度推定値Te0に対し、離散的に補償係数の値を持ち、補償係数の値を持たない発光素子の温度推定値Te0については、補間によって対応する補償係数の値を求めても良い。この補間は、例えば、補償係数の値を持つ温度推定値Te0(テーブル点)に対応する補償係数の値を用いて行うことができる。
 画像出力部17は、温度補償部16から出力された画像データDbを、画像表示器2の表示方式に合致したフォーマットの信号に変換し、変換後の画像信号Doを出力する。
 画像表示器2の発光素子がPWM(Pulse Width Modulation)駆動で発光するのであれば、画像データの階調値をPWM信号に変換する。
 画像表示器2は画像信号Doに基づいて画像を表示する。表示される画像は、温度による輝度及び色の変化が画素毎に補償されたものとなる。従って輝度ムラ及び色ムラのない画像が表示される。
 上記した画像処理装置4が図3のコンピュータで構成されている場合の、プロセッサ91による処理の手順を図8を参照して説明する。
 図8の処理はフレーム期間毎に行われる。
 ステップST1では、画像の入力が行われる。この処理は図1の画像入力部11による処理と同様である。
 ステップST2では、点灯率の算出及び発光器5の点灯の制御が行われる。この処理は、図1の点灯制御部12による処理と同様である。
 ステップST3では、発光器5の温度測定値の取り込みが行われる。この処理は、図1の制御用温度測定器6による処理と同様である。
 ステップST4では、温度測定値の格納が行われる。この処理は、図1の測定温度格納部13による処理と同様である。
 ステップST5では、画像表示器2を構成する複数の発光素子の1つが選択され、選択された発光素子の温度の推定が行われる。この処理は、図1の温度推定部14による処理と同様である。
 ステップST6では、温度推定値の格納が行われる。この処理は、図1の推定温度格納部15による処理と同様である。
 ステップST7では、選択されている発光素子について、温度補償が行われる。この処理は、図1の温度補償部16による処理と同様である。
 ステップST8では、画像表示器2を構成する発光素子の全てが選択されたか否かが判定される。
 全てが選択されていなければ、ステップST5に戻る。全てが選択されたら、ステップST9に進む。
 ステップST9では、画像出力が行われる。この処理は、図1の画像出力部17による処理と同様である。
 ステップST4で格納された温度測定値及びステップST6で格納された温度推定値は、次のフレーム期間におけるステップST5の処理で利用される。
 図5に示されるニューラルネットワーク25は、機械学習により生成される。
 機械学習のための学習装置は、図1の画像表示装置に接続されて使用される。
 図9は、図1の画像表示装置に接続された学習装置101を示す。図9は、学習装置101とともに用いられる学習用温度測定器102をも示す。
 学習用温度測定器102は、1以上の温度センサーを有する。1以上の温度センサーはそれぞれ、画像表示器2を構成する発光素子のうちの1以上の発光素子に対応して設けられたものであり、各温度センサーは対応する発光素子の温度を測定して、測定温度Tf(1)、Tf(2)、…を取得する。
 温度センサーの各々は、制御用温度測定器6を構成する温度センサーと同様の構成のものであっても良い。
 学習用温度測定器102は、その全体又は一部、例えば温度センサーが、画像表示器2と一体に、即ち同じ筐体内に構成されていても良い。
 温度測定の対象となる1以上の発光素子は、予め指定される。1つの発光素子を指定する場合、例えば画面の中央に位置する発光素子を指定しても良く、画面の中央と周辺部との中間に位置する発光素子を指定しても良い。2以上の発光素子を指定する場合、例えば画面の互いに離隔した位置にある2以上の発光素子を指定しても良い。例えば、画面の中央に位置する発光素子と、画面の周辺部に位置する1以上の発光素子を指定しても良い。
 指定されている発光素子を指定発光素子と言う。
 2以上の指定発光素子の温度を測定する場合、測定温度Tf(1)、Tf(2)、…の平均値を温度測定値Tfとして出力しても良い。
 以下では、指定発光素子の数が1であるものとし、指定発光素子の位置を(x,y)で表し、指定発光素子の温度測定値をTf(x,y)で表す。
 学習装置101は、コンピュータで構成されていても良い。画像処理装置4がコンピュータで構成される場合、同じコンピュータで学習装置101が構成されていても良い。学習装置101を構成するコンピュータは、例えば図3に示されるものであっても良い。その場合、学習装置101の機能はプロセッサ91がメモリ92に記憶されているプログラムを実行することで実現されるものであっても良い。
 学習装置101は、画像処理装置4の一部を動作させ、温度推定部14に、上記指定発光素子の温度を推定させ、温度推定値Te0(x,y)が、学習用温度測定器102での測定で得られた指定発光素子の温度測定値Tf(x,y)に近くなるように学習を行う。
 学習には、学習入力データの組LDSが複数個用いられる。
 学習入力データの組LDSの各々は、学習のために用意された、入力画像データDaと、点灯率La0と、現フレームの温度測定値Ta0と、1フレーム前の温度測定値Ta1と、1フレーム前の温度推定値Te1とを含む。
 入力画像データDaとしては、指定発光素子の周辺領域(x±α,y±β)内の発光素子についての画像データDa(x±α,y±β)が用いられる。
 また、1フレーム前の温度推定値Te1としては、指定発光素子の周辺領域(x±α,y±β)内の発光素子についての温度推定値Te1(x±α,y±β)が用いられる。
 複数個の学習入力データの組LDS相互間では、入力画像データDa(x±α,y±β)、点灯率La0、現フレームの温度測定値Ta0、1フレーム前の温度測定値Ta1、及び1フレーム前の温度推定値Te1(x±α,y±β)の少なくとも一つが異なる。
 学習装置101は、予め用意された複数個の学習入力データの組LDSを順に選択し、選択されている学習入力データの組LDSを画像処理装置4に入力し、温度推定部14で算出された温度推定値Te0(x,y)と学習用温度測定器102での測定で得られた温度測定値Tf(x,y)とを取得し、温度推定値Te0(x,y)が温度測定値Tf(x,y)に近くなるように学習を行う。
 「選択されている学習入力データの組LDSを画像処理装置4に入力する」とは、選択されている学習入力データの組LDSに含まれる画像データDa(x±α,y±β)を、点灯制御部12、温度推定部14及び温度補償部16に入力し、選択されている学習入力データの組LDSに含まれる点灯率La0、現フレームの温度測定値Ta0、1フレーム前の温度測定値Ta1、及び1フレーム前の温度推定値Te1(x±α,y±β)を、温度推定部14に入力することを意味する。
 図9では、学習入力データの組LDSのうち、画像データDa(x±α,y±β)以外のデータが符号LDSで表されている。以下の他の図でも同様である。
 学習装置101によるニューラルネットワークの生成においては、まず元となるニューラルネットワークを用意する。即ち、温度推定部14内の推定演算部24を、元となるニューラルネットワークで仮に構築する。このニューラルネットワークは、図5に示されるニューラルネットワークと同様のものであるが、中間層及び出力層のニューロンの各々は、その前段の層の全てのニューロンに結合されている。
 ニューラルネットワークの生成においては、複数のニューロンの各々についてパラメータ(重み及びバイアス)の値を定める必要がある。複数のニューロンについてのパラメータの集合をパラメータの組と言い、符号PSで表す。
 ニューラルネットワークの生成においては、上記の元となるニューラルネットワークを用いて、温度推定値Te0(x,y)の、温度測定値Tf(x,y)に対する差が予め定められた閾値以下となるように、パラメータの組PSの最適化を行う。最適化は例えば誤差逆伝搬法により行い得る。
 具体的には、学習装置101は、学習入力データの組LDSを複数個用意し、パラメータの組PSの初期値を設定し、上記の複数個の学習入力データの組LDSを順に選択する。
 学習装置101は、選択されている学習入力データの組LDSを画像処理装置4に入力し、指定発光素子の温度測定値Tf(x,y)と温度推定値Te0(x,y)との差(Te0(x,y)-Tf(x,y))を誤差ERとして求める。
 学習装置101は、上記の複数個の学習データの組LDSについての上記の誤差ERの総和ESをコスト関数として求め、上記のコスト関数が閾値よりも大きければ、上記のコスト関数がより小さくなるように、パラメータの組PSを変更する。
 学習装置101は、以上の処理を、コスト関数が閾値以下となるまで繰り返す。パラメータの組PSの変更は、勾配降下法で行い得る。
 誤差ERの総和ESとしては誤差ERの絶対値の和又は誤差ERの2乗の和を用いることができる。
 学習の際は、発光器5を発光させる必要がなく、従って、点灯制御部12、制御用温度測定器6、及び測定温度格納部13は動作する必要がない。また、推定温度格納部15も動作する必要がない。図9では、これらのことを示すため、これらへの入力、これらからの出力を伝える信号線が点線で示されている。また、図1における、制御用温度測定器6による発光器5の温度の測定を示す点線は削除されている。
 温度補償部16に入力された画像データDa(x±α,y±β)は、画像出力部17を介して画像表示器2に供給され、画像表示器2の発光素子の駆動に用いられる。
 指定発光素子の周辺領域外の発光素子は駆動しても良く、駆動しなくても良い。駆動する場合には、任意の信号で駆動しても良い。
 温度推定部14での推定で得られた温度推定値Te0(x,y)は、学習装置101に入力され、学習装置101では、温度推定値Te0(x,y)が温度測定値Tf(x,y)に近くなるように学習が行われる。
 パラメータの組PSの最適化の後、学習装置101は、重みがゼロとなったシナプス結合(ニューロン間の結合)を切断する。
 学習が終了したら、学習用温度測定器102の温度センサーは、取り外され、画像表示装置は、該温度センサーが取り外された状態で使用される。
 即ち、画像表示のために利用される際は、画像表示装置は、発光素子の温度を検知する温度センサーを必要としない。発光素子の温度を検知する温度センサーがなくても、温度推定部14で発光素子の温度を推定し得るためである。
 学習装置101は、学習の終了後には取り外されても良く、装着されたままであっても良い。
 特に、学習装置101の機能がプロセッサ91によるプログラムの実行によって実現される場合には、該プログラムは、メモリ92に記憶されたままであっても良い。
 上記した学習装置101が図3のコンピュータで構成されている場合の、プロセッサ91による処理の手順を図10を参照して説明する。
 図10のステップST101では、学習装置101は、元となるニューラルネットワークを用意する。即ち、温度推定部14内の推定演算部24を、元となるニューラルネットワークで仮に構築する。
 このニューラルネットワークは、図5に示されるニューラルネットワークと同様のものであるが、中間層及び出力層のニューロンの各々は、その前段の層の全てのニューロンに結合されている。
 ステップST102では、学習装置101は、ステップST101で用意されたニューラルネットワークの中間層及び出力層のニューロンの各々における演算で用いられるパラメータ(重み及びバイアス)の組PSの初期値を設定する。
 初期値はランダムに選択された値であっても良く、適切と予想される値であっても良い。
 ステップST103では、学習装置101は、予め用意された複数個の学習入力データの組LDSから、一つの組を選択し、選択した学習入力データの組を画像処理装置4に入力する。
 「選択した学習入力データの組を画像処理装置4に入力する」とは、選択した学習入力データの組LDSに含まれる画像データDa(x±α,y±β)を、点灯制御部12、温度推定部14、及び温度補償部16に入力し、選択した学習入力データの組LDSに含まれる点灯率La0、現フレームの温度測定値Ta0、1フレーム前の温度測定値Ta1、及び1フレーム前の温度推定値Te1(x±α,y±β)を、温度推定部14に入力することを意味する。
 温度補償部16に入力された画像データDa(x±α,y±β)は、画像出力部17を介して画像表示器2に供給され、画像表示器2の発光素子の駆動に用いられる。
 ステップST104では、学習装置101は、指定発光素子の温度測定値Tf(x,y)を取得する。
 ここで取得される温度測定値Tf(x,y)は、画像表示器2が選択されている学習入力データの組LDSに含まれる画像データDa(x±α,y±β)に応じて画像を表示したときの温度測定値である。
 ステップST105では、学習装置101は、指定発光素子の温度推定値Te0(x,y)を取得する。
 ここで取得される温度推定値Te0(x,y)は、温度推定部14が、選択されている学習入力データの組LDSに含まれる画像データDa(x±α,y±β)、点灯率La0、現フレームの温度測定値Ta0、1フレーム前の温度測定値Ta1、及び1フレーム前の温度推定値Te1(x±α,y±β)に基づいて、かつ設定されているパラメータの組PSを用いて算出した温度推定値である。
 設定されているパラメータの組PSは温度推定部14内の推定演算部24を構成するニューラルネットワークに仮に設定されているパラメータの組である。
 ステップST106では、学習装置101は、ステップST104で取得した温度測定値Tf(x,y)とステップST105で取得した温度推定値Te0(x,y)との差を誤差ERとして求める。
 ステップST107では、学習装置101は、上記の複数個の学習入力データの組の全てについて、ステップST103~ST106の処理が終わったか否かを判定する。
 複数個の学習入力データの組の全てについて上記の処理が終わっていなければ、ステップST103に戻る。
 その結果、ステップST103では、次の学習入力データの組LDSが選択され、ステップST104~ST106では、選択された学習入力データの組LDSについて、上記と同様の処理が繰り返され、誤差ERが求められる。
 ステップST107で複数個の学習入力データの組の全てについて上記の処理が終わっていれば、ステップST108に進む。
 ステップST108では、学習装置101は、上記の誤差ERの総和(複数個の学習入力データの組LDSについての総和)ESをコスト関数として求める。
 誤差ERの総和ESとしては誤差ERの絶対値の和又は誤差ERの2乗の和を用いることができる。
 次にステップST109では、学習装置101は、コスト関数が予め定められた閾値以下であるか否かの判定を行なう。
 ステップST109でコスト関数が閾値よりも大きければ、ステップST110に進む。
 ステップST110では、学習装置101は、パラメータの組PSを変更する。変更は、コスト関数がより小さくなるように行う。変更に当たっては勾配降下法を用い得る。
 変更後、ステップST103に戻る。
 ステップST109で、コスト関数が閾値以下であれば、ステップST111に進む。
 ステップST111では、学習装置101は、設定されているパラメータの組PS、即ち直前のステップST105における温度推定値の算出で用いられたパラメータの組PSを、最適なパラメータの組として採用する。
 ステップST112では、採用されたパラメータの組PSに含まれる重みがゼロとなったシナプス結合を切断する。
 以上で、ニューラルネットワークの生成の処理が終わる。
 即ち、温度推定部14の推定演算部24は、以上の処理で生成されたニューラルネットワークによって構成されたものとなる。
 上記のステップST112における結合の切断を行うことで、ニューラルネットワークの構成がより簡単なものとなり、画像表示の際の温度推定の演算がより簡単となる。
 以上のように、実施の形態1によれば、入力画像データに基づいて各発光素子の温度を推定することができるので、画像表示装置が各発光素子の温度を測定する温度センサーを備えたものでなくても、温度変化による発光素子の輝度及び色の変化を補償することができる。
 なお、上記の例では、学習が終了したら学習用温度測定器102の温度センサーが取り外されるが、学習の終了後学習用温度測定器102の温度センサーが装着されたままであっても良い。その場合でも、画像表示装置は、指定発光素子以外の発光素子の温度を測定する温度センサーを備えたものでなくても良く、さらに画像表示の際は、指定発光素子の温度の測定を行わなくても、温度変化による発光素子の輝度及び色の変化を補償することができると言う効果が得られる。
実施の形態2.
 図11は、本発明の実施の形態2の画像表示装置の構成を示す。図11に示される画像表示装置は表示制御装置3bを備える。表示制御装置3bは、図1の表示制御装置3と概して同じである。但し、画像処理装置4の代わりに画像処理装置4bが設けられている。画像処理装置4bは、図1の画像処理装置4と概して同じである。但し、図1の測定温度格納部13及び推定温度格納部15が設けられておらず、図1の温度推定部14の代わりに、温度推定部14bが設けられている。
 上記のように、実施の形態1の温度推定部14は、入力画像データDa、点灯率La0、発光器5の複数時刻の温度測定値Ta0、Ta1、及び過去の温度推定値Te1に基づいて画像表示器2の各発光素子の温度を推定する。これに対して、実施の形態2の温度推定部14bは、過去の温度測定値Ta1及び過去の温度推定値Te1を用いず、入力画像データDa、点灯率La0、及び発光器5の現在の温度測定値Ta0を用いて画像表示器2の各発光素子の温度を推定する。
 温度推定部14bは、例えば図12に示されるように構成されている。図12に示される温度推定部14bは、図4に示される温度推定部14と概して同じである。但し、図4の温度データ抽出部23が設けられておらず、推定演算部24の代わりに、推定演算部24bが設けられている。
 推定演算部24bは、画像データ抽出部22で抽出された画像データDa(x±α,y±β)と、点灯制御部12で決定された点灯率La0と、制御用温度測定器6から出力された現フレームの温度測定値Ta0とに基づいて、選択されている発光素子の温度推定値Te0(x,y)を求める。
 推定演算部24bは、多層ニューラルネットワークで構成されている。図13には、そのような多層ニューラルネットワーク25bの一例が示されている。
 図13のニューラルネットワーク25bは、図5のニューラルネットワーク25と概して同じであり、入力層251bと、中間層(隠れ層)252bと、出力層253bとを有する。図示の例では、中間層の数が2であるが、中間層の数は1であっても良く3以上であっても良い。
 入力層251bは、図5のニューラルネットワーク25の入力層251と概して同じである。但し、図13のニューラルネットワーク25bの入力層251bには、温度推定値Te1(x±α,y±β)、及び温度測定値Ta1が入力されず、入力画像データDa(x±α,y±β)、点灯率La0、及び温度測定値Ta0が入力される。
 出力層253bのニューロンは、図5の出力層253のニューロンと同様に、複数のビット、例えば10ビットから成り、発光素子の温度推定値Te0(x,y)を示すデータを出力する。
 中間層252bのニューロンのうちの少なくとも一部のニューロンとしては、帰還用のシナプス結合を有するニューロンが用いられている。
 帰還用のシナプス結合を有するニューロンPは、各々複数の入力に対して下記のモデル式で表される演算を行う。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000002
 式(2)でwは同じニューロンの1時間ステップ前の出力y(t-1)に対する重みである。
 w×y(t-1)の項が加えられていることを除けば、式(2)は式(1)と同じである。
 上記した画像処理装置4bが図3のコンピュータで構成されている場合の、プロセッサ91による処理の手順を図14を参照して説明する。
 図14の処理の手順は、図8の処理の手順と概して同じである。但し、図8のステップST4及びST6が含まれていない。また図8のステップST5がステップST5bで置き換えられている。
 ステップST5bでは、各発光素子の温度の推定が行われる。この処理は、図11の温度推定部14bによる処理と同様である。
 温度推定部14bを構成するニューラルネットワーク、即ち、図13に示されるネットワークも、機械学習により生成される。機械学習の方法は、実施の形態1で説明したのと同様である。但し、中間層252bのニューロンは、最初は全てその出力と入力とがシナプス結合されており、学習の結果重みがゼロとなった場合には、シナプス結合が断ち切られる。
 実施の形態2でも実施の形態1と同様の効果が得られる。それに加え、実施の形態1で用いられる測定温度格納部13及び推定温度格納部15が不要であるので、構成が簡単であるという利点がある。
実施の形態3.
 図15は、本発明の実施の形態3の画像表示装置の構成を示す。図15に示される画像表示装置は表示制御装置3cを備える。表示制御装置3cは、図1の表示制御装置3と概して同じである。但し、発光器5が設けられておらず、画像処理装置4及び制御用温度測定器6の代わりに画像処理装置4c及び制御用温度測定器6cが設けられている。
 画像処理装置4cは、図1の画像処理装置4と概して同じである。但し、温度推定部14及び温度補償部16の代わりに温度推定部14c及び温度補償部16cを備え、さらに点灯率格納部18が付加されている。
 制御用温度測定器6cは、1つの温度センサーを有する。該1つの温度センサーは、画像表示器2を構成する発光素子のうちの予め選定された1つの発光素子(選定発光素子)の温度を測定して、温度測定値Tb0を出力する。
 制御用温度測定器6cを構成する温度センサーは、制御用温度測定器6を構成する温度センサーと同様の構成のものであっても良い。即ち、温度センサーは、接触式のものであっても良く、非接触式のものであっても良い。接触式の温度センサーは、例えば、サーミスタ又は熱電対により構成されたものであっても良い。非接触式の温度センサーは、赤外線を受けて表面温度を検知するものであっても良い。
 選定発光素子が赤のLED、緑のLED、及び青のLEDの3つが1つのパッケージ内に設けられた発光素子であれば1つの温度を測定し、赤のLED、緑のLED、及び青のLEDが別個のパッケージ内に設けられた発光素子で構成されていれば3つの温度を測定する。3つの温度が測定される場合には、その平均値が選定発光素子の温度測定値Tb0として出力される。平均値を求める処理は、制御用温度測定器6cで、例えば温度センサー内で行われる。
 制御用温度測定器6cは発光素子の表面の温度を測定する代わりに発光素子の内部温度を測定してもよい。
 制御用温度測定器6cは、その全体又は一部、例えば温度センサーが、画像表示器2と一体に、即ち同じ筐体内に構成されていても良い。
 測定温度格納部13は制御用温度測定器6cから出力された、画像表示器2の選定発光素子の温度測定値Tb0を格納し、1フレーム期間遅らせて、1フレーム前の温度測定値Tb1として出力する。
 測定温度格納部13は1フレーム期間遅らせた温度測定値Tb1を出力するとしたが、代わりに、測定温度格納部13は1フレーム期間からGフレーム期間(Gは2以上の自然数)遅らせることでG個の温度測定値Tb1~TbGを生成して出力してもよい。
 温度測定値Tb0~TbGは、互いに異なるフレーム期間、即ち互いに異なる時刻に取得されたものであるので、これらを纏めたものを、複数フレームの温度測定値或いは複数時刻の温度測定値と言う。
 また、現フレームの温度測定値Tb0を現在の温度測定値と言い、1フレーム以上前の温度測定値Tb1~TbGを過去の温度測定値と言うこともある。
 温度推定部14cは、画像表示器2の複数の発光素子を順に選択し、選択した発光素子の温度を推定し、温度推定値Te0(x,y)を出力する。
 推定温度格納部15は温度推定部14cから出力された温度推定値Te0(x,y)を格納し、1フレーム期間遅らせて、1フレーム前の温度推定値Te1(x,y)として出力する。
 温度補償部16cは、実施の形態1の温度補償部16と同様に、温度推定部14cで推定された温度Te0(x,y)に応じて、入力画像データDaを補正し、補正された画像データDbを生成して、出力する。
 温度補償部16cはさらに補正された画像データDbのうちの、選定発光素子の点灯率Lb0を算出して、出力する。
 例えば、選定発光素子について、R、G、Bの成分値の、予め定められた基準値に対する比を点灯率Lb0r、Lb0g、Lb0bとして出力する。
 上記のように、R、G、Bの各々についての点灯率Lb0r、Lb0g、Lb0bを出力する代わりに、R、G、Bの点灯率Lb0r、Lb0g、Lb0bの平均値を求め、求めた平均値を出力することとしても良い。
 以下では、平均値が選定発光素子の点灯率Lb0として出力されるものとする。
 点灯率格納部18は、温度補償部16cで算出された点灯率Lb0を1フレーム期間遅らせて1フレーム前の点灯率Lb1として出力する。
 温度推定部14cは、画像入力部11から出力された入力画像データDaと、点灯率格納部18から出力された点灯率Lb1と、選定発光素子の複数時刻の温度測定値Tb0、Tb1と、過去の温度推定値Te1とに基づいて、画像表示器2の各発光素子の温度を推定する。
 温度推定部14cは、例えば図16に示されるように構成されている。
 図16に示される温度推定部14cは、図4に示される温度推定部14と概して同じである。推定演算部24の代わりに、推定演算部24cが設けられている。
 推定演算部24cは、画像データ抽出部22で抽出された画像データDa(x±α,y±β)と、温度データ抽出部23で抽出された、1フレーム前の温度推定値Te1(x±α,y±β)と、点灯率格納部18から出力された点灯率Lb1と、制御用温度測定器6cから出力された、選定発光素子の現フレームの温度測定値Tb0と、測定温度格納部13から出力された、選定発光素子の1フレーム前の温度測定値Tb1とに基づいて、選択されている発光素子の温度推定値Te0(x,y)を求める。
 推定演算部24cは、多層ニューラルネットワークで構成されている。該ニューラルネットワークの図5に示されるのと同様のものである。但し、図5では、1フレーム前の発光器5の温度測定値Ta1及び現フレームの発光器5の温度測定値Ta0が用いられるのに対し、温度推定部14cの推定演算部24cを構成するニューラルネットワークでは、1フレーム前の選定発光素子の温度測定値Tb1及び現フレームの選定発光素子の温度測定値Tb0が用いられる。
 また、図5では、点灯制御部12で決定された点灯率La0が用いられるのに対し、温度推定部14cを構成するニューラルネットワークでは、点灯率格納部18から出力された点灯率Lb1が用いられる。
 上記した画像処理装置4cが図3のコンピュータで構成されている場合の、プロセッサ91による処理の手順を図17を参照して説明する。
 図17の処理の手順は、図8の処理の手順と概して同じである。但し、図8のステップST2が含まれていない。また、図8のステップST3がステップST3cに置き換えられており、さらにステップST11及びST12が付加されている。
 ステップST3cでは、画像表示器2の選定発光素子の温度を測定する。この処理は、図15の温度推定部14cによる処理と同様である。
 ステップST11では、点灯率を算出する。この処理は、温度補償部16cにおける点灯率算出の処理と同様である。
 ステップST12では、算出された点灯率を格納する。この処理は、点灯率格納部18における処理と同様である。
 実施の形態3でも実施の形態1と同様の効果が得られる。即ち、実施の形態3でも、画像表示装置が選定発光素子以外の発光素子の温度を測定する温度センサーを備えたものでなくても、温度変化による発光素子の輝度及び色の変化を補償することができる。さらに、実施の形態3では、実施の形態1及び2で用いられている発光器5を設ける必要がないので、構成が簡単であるという利点がある。
実施の形態4.
 図18は、本発明の実施の形態4の画像表示装置を示す。図18に示される画像表示装置は表示制御装置3dを備える。表示制御装置3dは、図1の表示制御装置3と概して同じである。但し、画像処理装置4の代わりに画像処理装置4dが設けられている。画像処理装置4dは、図1の画像処理装置4と概して同じであるが、ばらつき補正部19が付加されている。
 ばらつき補正部19は、画像表示器2の複数の発光素子の各々のばらつきを補正する。ここで言うばらつきは、発光素子が発生する光の輝度或いは色の、個体差によるばらつきである。
 温度補償部16が温度による輝度及び色の、温度による変化を補償するのに対して、ばらつき補正部19は、発光素子相互間の個体差による輝度及び色のばらつきを補償する。
 また、以下では、画像入力部11からばらつき補正部19に、画像表示器2の複数の発光素子についての画像データDaが順に、例えば、画面の左上隅から右下隅へと言う順に、入力されるものとする。この場合、ばらつき補正部19は、各時点で入力されている画像データDaを、処理対象となっている発光素子(注目発光素子)についての画像データDaとして扱い、該画像データDaに対してばらつき補正を行い、補正された画像データDbを出力する。
 ばらつき補正部19は例えば、図19に示されるように、補正係数格納部41と、補正演算部42とを有する。
 補正係数格納部41は、発光素子毎のばらつき補正係数、即ち、発光素子毎の輝度及び色のばらつきを補正するための係数を格納している。例えば、各発光素子につき9個の補正係数δ1~δを持つ。位置(x,y)の発光素子についての補正係数をδ(x,y)~δ(x,y)で表す。
 補正演算部42は、処理対象となっている発光素子についての画像データDb(x,y)に対し、補正係数格納部41から出力された、当該発光素子についての補正係数δ(x,y)~δ(x,y)を用いて、下記の式(3a)、(3b)及び(3c)に示される演算を行なって、当該発光素子のばらつきが補正された画像データDcを生成して出力する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000003
 式(3a)~(3c)で、
 Rb(x,y)、Gb(x,y)及びBb(x,y)は、処理対象となっている発光素子の画像データDbの赤、緑及び青の成分値を示す。
 Rc(x,y)、Gc(x,y)及びBc(x,y)は、補正演算部42から出力される、補正された画像データDcの赤、緑及び青の成分値を示す。
 δ(x,y)~δ(x,y)は、処理対象となっている発光素子についてのばらつき補正係数を示す。
 補正演算部42で補正された画像データDcは、ばらつき補正部19の出力として、画像出力部17に供給される。
 画像出力部17は、ばらつき補正部19から出力された画像データDcを、画像表示器2の表示方式に合致したフォーマットの信号に変換し、変換後の画像信号Doを出力する。
 画像表示器2の発光素子がPWM(Pulse Width Modulation)駆動で発光するのであれば、画像データの階調値をPWM信号に変換する。
 画像表示器2は画像信号Doに基づいて画像を表示する。表示される画像は、温度による輝度及び色の変化が画素毎に補償され、かつ発光素子のばらつきが補正されたものとなる。従って、輝度ムラ及び色ムラのない画像が表示される。
 上記した画像処理装置4dが図3のコンピュータで構成されている場合の、プロセッサ91による処理の手順を図20を参照して説明する。
 図20は、図8と概して同じであるが、ステップST13が付加されている。
 ステップST13では、ばらつき補正が行われる。この処理は、図18のばらつき補正部19による処理と同様である。
 実施の形態4の画像処理装置4dの温度推定部14で用いられるニューラルネットワークは、実施の形態1で説明したのと同様の機械学習により生成される。
 実施の形態4でも実施の形態1と同様の効果が得られる。さらに、発光素子毎のばらつきを補正することができる。
実施の形態5.
 図21は、本発明の実施の形態5の画像表示装置を示す。図21に示される画像表示装置は表示制御装置3eを備える。表示制御装置3eは、図1の表示制御装置3と概して同じである。但し、画像処理装置4の代わりに画像処理装置4eが設けられている。画像処理装置4eは、図1の画像処理装置4と概して同じである。但し、温度推定部14の代わりに、温度推定部14eが設けられている。
 図1の温度推定部14は、画像表示器2の複数の発光素子を順に選択し、選択した発光素子の温度を推定する。これに対し、図21の温度推定部14eは、画像表示器2の複数の発光素子の温度を並行して、即ち一斉に推定する。例えば、温度推定部14eは、画像表示器2の全ての発光素子のそれぞれの温度を推定し、温度推定値Te0(1,1)~Te0(xmax,ymax)を出力する。
 推定温度格納部15は温度推定部14eから出力された温度推定値Te0(1,1)~Te0(xmax,ymax)を格納し、1フレーム期間遅らせて、1フレーム前の温度推定値Te1(1,1)~Te1(xmax,ymax)として出力する。
 推定温度格納部15は1フレーム期間遅らせた温度推定値Te1を出力するとしたが、代わりに、推定温度格納部15は1フレーム期間からHフレーム期間(Hは2以上の自然数)遅らせることでH個の温度推定値Te1~TeHを生成して出力してもよい。
 温度推定値Te0~TeHは、互いに異なるフレーム期間、即ち時刻における温度の推定値であるので、これらを纏めたものを複数フレーム、或いは複数時刻の温度推定値と言う。
 また、現フレームの温度推定値Te0を現在の温度推定値と言い、1フレーム以上前の温度推定値Te1~TeHを過去の温度推定値と言うこともある。
 温度推定部14eは、画像入力部11から出力された入力画像データDa(1,1)~Da(xmax,ymax)と、点灯制御部12で決定された点灯率La0と、制御用温度測定器6から出力された現フレームの温度測定値Ta0と、測定温度格納部13から出力された1フレーム前の温度測定値Ta1と、推定温度格納部15から出力された1フレーム前の温度推定値Te1(1,1)~Te1(xmax,ymax)とに基づいて、画像表示器2を構成する全ての発光素子のそれぞれの温度推定値Te0(1,1)~Te0(xmax,ymax)を求める。
 温度推定部14eは、多層ニューラルネットワークを含む。図22にはそのような多層ニューラルネットワーク25eの一例が示されている。
 図22に示されるニューラルネットワーク25eは、入力層251eと、中間層(隠れ層)252eと、出力層253eとを有する。図示の例では、中間層の数が2であるが、中間層の数は1であっても良く3以上であっても良い。
 入力層251eのニューロンPの各々には、点灯率La0、複数時刻の温度測定値Ta0,Ta1、過去の温度推定値Te0(1,1)~Te0(xmax,ymax)、即ち全ての発光素子についてのそれぞれの温度推定値、及び入力画像データDa(1,1)~Da(xmax,ymax)、即ち全ての発光素子についてのそれぞれの画像データ(画素値)のいずれかが割り当てられており、各ニューロンには、割り当てられた値(点灯率、温度測定値、温度推定値及び入力画像データ)が入力される。入力層251eのニューロンは入力をそのまま出力する。
 出力層253eのニューロンPは、それぞれ画像表示器2の全ての発光素子に対応して設けられている。出力層253eのニューロンPは各々複数のビット、例えば10ビットから成り、対応する発光素子の温度推定値を示すデータを出力する。
 図22には、位置(1,1)から位置(xmax,ymax)までの発光素子の温度推定値が符号Te0(1,1)~Te0(xmax,ymax)で示されている。
 中間層252e及び出力層253eのニューロンPは、各々複数の入力に対して上記の式(1)で表される演算を行う。
 上記した画像処理装置4eが図3のコンピュータで構成されている場合の、プロセッサ91による処理の手順を図23を参照して説明する。
 図23は、図8と概して同じであるが、ステップST8が含まれておらず、ステップST5及びST6がステップST5e及びST6eで置き換えられている。
 ステップST5eでは、画像表示器2の全ての発光素子の温度を推定する。この処理は、図21の温度推定部14eにおける処理と同様である。
 ステップST6eでは、画像表示器2の全ての発光素子の温度推定値を格納する。この処理は、図21の推定温度格納部15における処理と同様である。
 温度推定部14eを構成するニューラルネットワーク、即ち、図22に示されるニューラルネットワークは、機械学習により生成される。
 機械学習のための学習装置は、図21の画像表示装置に接続されて使用される。
 図24は、図21の画像表示装置に接続された学習装置101eを示す。図24は、学習装置101eとともに用いられる学習用温度測定器102eをも示す。
 学習用温度測定器102eは、画像表示器2の全ての発光素子の温度を測定し、温度測定値Tf(1,1)~Tf(xmax,ymax)を出力する。
 学習用温度測定器102eは、複数の温度センサーを有する。複数の温度センサーはそれぞれ、画像表示器2を構成する全ての発光素子に対応して設けられたものであり、各温度センサーは対応する発光素子の温度Tfを測定して出力する。
 学習用温度測定器102eを構成する温度センサーの各々は、実施の形態1で用いられる学習用温度測定器102を構成する温度センサーと同様の構成のものであっても良い。
 代わりに、学習用温度測定器102eが単一の熱画像センサーを備え、画像表示器2の表示画面の温度分布を測定し、熱画像内の位置を画像表示器2の表示画面上の位置に対応付けることで、各発光素子の温度を求めるものであっても良い。
 学習装置101eは、コンピュータで構成されていても良い。画像処理装置4eがコンピュータで構成される場合、同じコンピュータで学習装置101eが構成されていても良い。学習装置101eを構成するコンピュータは、例えば図3に示されるものであっても良い。その場合、学習装置101eの機能はプロセッサ91がメモリ92に記憶されているプログラムを実行することで実現されるものであっても良い。
 学習装置101eは、画像処理装置4eの一部を動作させ、温度推定部14eに、全ての発光素子の温度を推定させ、温度推定値Te0(1,1)~Te0(xmax,ymax)が、学習用温度測定器102eでの測定で得られた、全ての発光素子の温度測定値Tf(1,1)~Tf(xmax,ymax)に近くなるように学習を行う。
 学習には、学習入力データの組LDSが複数個用いられる。
 学習入力データの組の各々は、学習のために用意された、入力画像データDa(1,1)~Da(xmax,ymax)と、点灯率La0と、現フレームの温度測定値Ta0と、1フレーム前の温度測定値Ta1と、1フレーム前の温度推定値Te1(1,1)~Te1(xmax,ymax)とを含む。
 複数個の学習入力データの組LDS相互間では、入力画像データDa(1,1)~Da(xmax,ymax)、点灯率La0、現フレームの温度測定値Ta0、1フレーム前の温度測定値Ta1、及び1フレーム前の温度推定値Te1(1,1)~Te1(xmax,ymax)の少なくとも一つが異なる。
 学習装置101eは、予め用意された複数個の学習入力データの組LDSを順に選択し、選択されている学習入力データの組LDSを画像処理装置4eに入力し、温度推定部14eで算出された温度推定値Te0(1,1)~Te0(xmax,ymax)と学習用温度測定器102eでの測定で得られた温度測定値Tf(1,1)~Tf(xmax,ymax)とを取得し、温度推定値Te0(1,1)~Te0(xmax,ymax)が温度測定値Tf(1,1)~Tf(xmax,ymax)に近くなるように学習を行う。
 「選択されている学習入力データの組LDSを画像処理装置4eに入力する」とは、選択されている学習入力データの組LDSに含まれる画像データDa(1,1)~Da(xmax,ymax)を、点灯制御部12、温度推定部14e、及び温度補償部16に入力し、選択されている学習入力データの組LDSに含まれる点灯率La0、現フレームの温度測定値Ta0、1フレーム前の温度測定値Ta1、及び1フレーム前の温度推定値Te1(1,1)~Te1(xmax,ymax)を、温度推定部14eに入力することを意味する。
 学習装置101eによるニューラルネットワークの生成においては、まず元となるニューラルネットワークを用意する。即ち、温度推定部14eを、元となるニューラルネットワークで仮に構築する。このニューラルネットワークは、図22に示されるニューラルネットワークと同様のものであるが、中間層及び出力層のニューロンの各々は、その前段の層の全てのニューロンに結合されている。
 ニューラルネットワークの生成においては、複数のニューロンの各々についてパラメータ(重み及びバイアス)の値を定める必要がある。複数のニューロンについてのパラメータの集合をパラメータの組と言い、符号PSで表す。
 ニューラルネットワークの生成においては、上記の元となるニューラルネットワークを用いて、全ての発光素子の温度推定値Te0(1,1)~Te0(xmax,ymax)の、温度測定値Tf(1,1)~Tf(xmax,ymax)に対する差の合計が予め定められた閾値以下となるように、パラメータの組PSの最適化を行う。最適化は例えば誤差逆伝搬法により行い得る。
 具体的には、学習装置101eは、学習入力データの組LDSを複数個用意し、パラメータの組PSの初期値を設定し、上記の学習入力データの組LDSを順に選択する。
 学習装置101eは、選択されている学習入力データの組LDSを画像処理装置4eに入力し、全ての発光素子の温度測定値Tf(1,1)~Tf(xmax,ymax)と温度推定値Te0(1,1)~Te0(xmax,ymax)との差(Te0(x,y)-Tf(x,y))の合計を誤差ERとして求める。
 学習装置101eは、上記の複数個の学習データの組LDSについての上記の誤差ERの総和ESをコスト関数として求め、上記のコスト関数が閾値よりも大きければ、上記のコスト関数がより小さくなるように、パラメータの組PSを変更する。
 学習装置101eは、以上の処理を、コスト関数が閾値以下となるまで繰り返す。パラメータの組PSの変更は、勾配降下法で行い得る。
 誤差ERの総和ESとしては誤差ERの絶対値の和又は誤差ERの2乗の和を用いることができる。
 同様に、上記の差の合計としても、差(Te0(x,y)-Tf(x,y))の絶対値の和又は2乗の和を用いることができる。
 パラメータの組PSの最適化の後、学習装置101eは、重みがゼロとなったシナプス結合(ニューロン間の結合)を切断する。
 学習が終了したら、学習用温度測定器102eの温度センサーは、取り外され、画像表示装置は、該温度センサーが取り外された状態で使用される。
 即ち、画像表示のために利用される際は、画像表示装置は、発光素子の温度を検知する温度センサーを必要としない。発光素子の温度を検知する温度センサーがなくても、温度推定部14eで発光素子の温度を推定し得るためである。
 学習装置101eは、学習の終了後には取り外されても良く、装着されたままであっても良い。
 特に、学習装置101eの機能がプロセッサ91によるプログラムの実行によって実現される場合には、該プログラムは、メモリ92に記憶されたままであっても良い。
 上記した学習装置101eが図3のコンピュータで構成されている場合の、プロセッサ91による処理の手順を図25を参照して説明する。
 図25の処理の手順は、図10の処理の手順と概して同じである。但し、図10のステップST101及びST103~ST106がステップST101e及びST103e~ST106eで置き換えられている。
 図25のステップST101eでは、学習装置101eは、元となるニューラルネットワークを用意する。即ち、温度推定部14eを、元となるニューラルネットワークで仮に構築する。
 このニューラルネットワークは、図22に示されるニューラルネットワークと同様のものであるが、中間層及び出力層のニューロンの各々は、その前段の層の全てのニューロンに結合されている。
 ステップST102では、学習装置101eは、ステップST101eで用意されたニューラルネットワークの中間層及び出力層のニューロンの各々における演算で用いられるパラメータ(重み及びバイアス)の組PSの初期値を設定する。
 初期値はランダムに選択された値であっても良く、適切と予想される値であっても良い。
 ステップST103eでは、学習装置101eは、予め用意された複数個の学習入力データの組LDSから、一つの組を選択し、選択した学習入力データの組LDSを画像処理装置4eに入力する。
 「選択した学習入力データの組を画像処理装置4eに入力する」とは、選択した学習入力データの組に含まれる画像データDa(1,1)~Da(xmax,ymax)を、点灯制御部12、温度推定部14e、及び温度補償部16に入力し、選択した学習入力データの組に含まれる点灯率La0、現フレームの温度測定値Ta0、1フレーム前の温度測定値Ta1、及び1フレーム前の温度推定値Te1(1,1)~Te1(xmax,ymax)を、温度推定部14eに入力することを意味する。
 温度補償部16に入力された画像データDa(1,1)~Da(xmax,ymax)は、画像出力部17を介して画像表示器2に供給され、画像表示器2の発光素子の駆動に用いられる。
 ステップST104eでは、学習装置101eは、画像表示器2を構成する全ての発光素子の温度測定値Tf(1,1)~Tf(xmax,ymax)を取得する。
 ここで取得される温度測定値Tf(1,1)~Tf(xmax,ymax)は、画像表示器2が選択されている学習入力データの組LDSに含まれる画像データDa(1,1)~Da(xmax,ymax)に応じて画像を表示したときの温度測定値である。
 ステップST105eでは、学習装置101eは、画像表示器2を構成する全ての発光素子の温度推定値Te0(1,1)~Te0(xmax,ymax)を取得する。
 ここで取得される温度推定値Te0(1,1)~Te0(xmax,ymax)は、温度推定部14eが、選択されている学習入力データの組LDSに含まれる画像データDa(1,1)~Da(xmax,ymax)、点灯率La0、現フレームの温度測定値Ta0、1フレーム前の温度測定値Ta1、及び1フレーム前の温度推定値Te1(1,1)~Te1(xmax,ymax)に基づいて、かつ設定されているパラメータの組PSを用いて算出した温度推定値である。
 設定されているパラメータの組PSは温度推定部14eを構成するニューラルネットワークに仮に設定されているパラメータの組である。
 ステップST106eでは、学習装置101eは、ステップST104eで取得した温度測定値Tf(1,1)~Tf(xmax,ymax)とステップST105eで取得した温度推定値Te0(1,1)~Te0(xmax,ymax)との差の合計を誤差ERとして求める。
 図25のステップST107~ST112では、図10の同じ符号のステップと同じ処理が行われる。
 以上で、ニューラルネットワークの生成の処理が終わる。
 即ち、温度推定部14eは、以上の処理で生成されたニューラルネットワークによって構成されたものとなる。
 実施の形態5でも、実施の形態1と同様の効果が得られる。さらに、画像表示器を構成する全ての発光素子の温度を一斉に推定することができるので、動作が高速であると言う利点がある。
 以上実施の形態5を実施の形態1に対する変形として説明したが、実施の形態2~4に対しても同様の変更を加えることができる。
実施の形態6.
 上記のように、実施の形態1~5では、温度推定部が、ニューラルネットワークで構成されている。
 温度推定部は、ニューラルネットワークで構成されていなくても良く、何等かの形で、機械学習の結果を利用して発光素子の温度の推定を行うものであれば良い。例えば、機械学習の結果得られた係数の組を記憶し、記憶された係数の組を用いて積和演算をすることで、発光素子の温度を推定するものであっても良い。
 以下、実施の形態6として、そのような構成の例を説明する。
 図26は、本発明の実施の形態6の画像表示装置を示す。図26に示される画像表示装置は表示制御装置3fを備える。表示制御装置3fは、図1の表示制御装置3と概して同じである。但し、画像処理装置4の代わりに画像処理装置4fが設けられている。図26に示される画像処理装置4fは、図1の画像処理装置4と概して同じである。但し、図1の温度推定部14の代わりに、温度推定部14fが設けられている。
 温度推定部14fは、図1の温度推定部14と同様の機能を持つ。
 温度推定部14fは、例えば図27に示すように構成されている。図27に示される温度推定部14fは、図4に示される温度推定部14と概して同じである。但し、推定演算部24の代わりに、推定演算部24fが設けられ、重み格納部26が付加されている。
 重み格納部26は重みの組WSを格納している。
 重みの組WSは、重みkaα,β、kbα,β、kc、kd、keを含む。
 重みkaα,βは、画像データDa(x+α,y+β)のための重みである。αが-αmaxからαmaxまで変化し、βが-βmaxからβmaxまで変化するので、異なる値のα、βに対し、重みkaα,βは、下記の式(4)で表される行列の要素を構成する(2αmax+1)×(2βmax+1)個の重みを含む。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000004
 重みkbα,βは、温度推定値Te1(x+α,y+β)のための重みである。αが-αmaxからαmaxまで変化し、βが-βmaxからβmaxまで変化するので、異なる値のα、βに対し、重みkbα,βは、下記の式(5)で表される行列の要素を構成する(2αmax+1)×(2βmax+1)個の重みを含む。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000005
 推定演算部24fは、例えば下記の式(6)により、選択されている発光素子の温度推定値を求める。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000006
 式(6)で、
 xは選択されている発光素子の水平方向位置を示し、
 yは選択されている発光素子の垂直方向位置を示す。
 式(6)で用いられる重みkaα,β、kbα,β、kc、kd、keを含む重みの組WSは、重み格納部26に記憶されている。
 上記した画像処理装置4fが図3のコンピュータで構成されている場合の、プロセッサ91による処理の手順は、実施の形態1に関し、図8を参照して説明したのと同様である。但し、ステップST5における温度推定が温度推定部14fで行われる処理と同様である点で異なる。
 重み格納部26に格納されている重みの組WSは、機械学習により決定され或いは作成される。
 機械学習のための学習装置は、図26の画像表示装置に接続されて使用される。
 図28は、図26の画像表示装置に接続された学習装置101fを示す。図28は、該学習装置101fとともに用いられる学習用温度測定器102をも示す。
 学習用温度測定器102は、図9を参照して説明したのと同様のものである。
 学習装置101fは、コンピュータで構成されていても良い。画像処理装置4fがコンピュータで構成される場合、同じコンピュータで学習装置101fが構成されていても良い。学習装置101fを構成するコンピュータは、例えば図3に示されるものであっても良い。その場合、学習装置101fの機能はプロセッサ91がメモリ92に記憶されているプログラムを実行することで実現されるものであっても良い。
 学習装置101fは、画像処理装置4fの一部を動作させ、温度推定部14fに、上記指定発光素子の温度を推定させ、温度推定値Te0(x,y)が、学習用温度測定器102での測定で得られた発光素子の温度測定値Tf(x,y)に近くなるように学習を行う。
 学習には、学習入力データの組LDSが複数個用いられる。用いられる学習入力データの組LDSは、実施の形態1で説明したのと同様のものである。
 学習装置101fは、予め用意された複数個の学習入力データの組LDSを順に選択し、選択されている学習入力データの組LDSを画像処理装置4fに入力し、温度推定部14fで算出された温度推定値Te0(x,y)と学習用温度測定器102での測定で得られた温度測定値Tf(x,y)とを取得し、温度推定値Te0(x,y)が温度測定値Tf(x,y)に近くなるように学習を行う。
 「選択されている学習入力データの組LDSを画像処理装置4fに入力する」とは、選択されている学習入力データの組LDSに含まれる画像データDa(x±α,y±β)を、点灯制御部12、温度推定部14f、及び温度補償部16に入力し、選択されている学習入力データの組LDSに含まれる点灯率La0、現フレームの温度測定値Ta0、1フレーム前の温度測定値Ta1、及び1フレーム前の温度推定値Te1(x±α,y±β)を、温度推定部14fに入力することを意味する。
 学習において、例えば、重みの組WSは、温度推定値Te0(x,y)の温度測定値Tf(x,y)に対する差が最小となるように定められる。
 具体的には、学習装置101fは、温度推定値Te0(x,y)と温度測定値Tf(x,y)との差を誤差ERとして求め、上記の複数個の学習入力データの組LDSについての上記の誤差ERの総和ESをコスト関数として求め、該コスト関数が最小となるように学習することで重みの組WSを定める。
 誤差ERの総和ESとしては誤差ERの絶対値の和又は誤差ERの2乗の和を用いることができる。
 学習が終了したら、学習用温度測定器102の温度センサーは、取り外され、画像表示装置は、該温度センサーが取り外された状態で画像表示のために使用される。
 学習装置101fは、学習の終了後には取り外されても良く、装着されたままであっても良い。
 上記した学習装置101fが図3のコンピュータで構成されている場合の、プロセッサ91による処理の手順を図29を参照して説明する。
 図29の処理の手順は、図10の処理の手順と概して同じである。但し、図10のステップST101~ST103、及びST109~ST112が含まれておらず、代わりに、ステップST121~ST123が含まれている。
 ステップST121では、学習装置101fは、予め用意された複数個の重みの組WSから、一つの組を選択する。学習装置10は、選択した重みの組WSを、温度推定部14fの重み格納部26に仮に設定する。
 ステップST103~ST108では、図10の同じ符号のステップと同じ処理が行われる。
 即ち、ステップST103では、学習装置101fは、予め用意された複数個の学習入力データの組LDSから、一つの組を選択し、選択した学習入力データの組を画像処理装置4fに入力する。
 「選択した学習入力データの組を画像処理装置4fに入力する」とは、選択した学習入力データの組に含まれる画像データDa(x±α,y±β)を、点灯制御部12、温度推定部14f、及び温度補償部16に入力し、選択した学習入力データの組に含まれる点灯率La0、現フレームの温度測定値Ta0、1フレーム前の温度測定値Ta1、及び1フレーム前の温度推定値Te1(x±α,y±β)を、温度推定部14fに入力することを意味する。
 温度補償部16に入力された画像データDa(x±α,y±β)は、画像出力部17を介して画像表示器2に供給され、画像表示器2の発光素子の駆動に用いられる。
 ステップST104では、学習装置101fは、指定発光素子の温度測定値Tf(x,y)を取得する。
 ここで取得される温度測定値Tf(x,y)は、画像表示器2が選択されている学習入力データの組LDSに含まれる画像データDa(x±α,y±β)に応じて画像を表示したときの温度測定値である。
 ステップST105では、学習装置101fは、指定発光素子の温度推定値Te0(x,y)を取得する。
 ここで取得される温度推定値Te0(x,y)は、温度推定部14fが、選択されている学習入力データの組LDSに含まれる画像データDa(x±α,y±β)、点灯率La0、現フレームの温度測定値Ta0、1フレーム前の温度測定値Ta1、及び1フレーム前の温度推定値Te1(x±α,y±β)に基づいて、かつ選択されている重みの組WSを用いて算出した温度推定値である。
 選択されている重みの組WSは、温度推定部14f内の重み格納部26に仮に設定されている重みの組WSである。
 ステップST106では、学習装置101fは、ステップST104で取得した温度測定値Tf(x,y)とステップST105で取得した温度推定値Te0(x,y)との差を誤差ERとして求める。
 ステップST107では、学習装置101fは、上記の複数個の学習入力データの組の全てについて、ステップST103~ST106の処理が終わったか否かを判定する。
 複数個の学習入力データの組の全てについて上記の処理が終わっていなければ、ステップST103に戻る。
 その結果、ステップST103では、次の学習入力データの組LDSが選択され、ステップST104~ST106では、選択された学習入力データの組LDSについて、上記と同様の処理が繰り返され、誤差ERが求められる。
 ステップST107で複数個の学習入力データの組の全てについて上記の処理が終わっていれば、ステップST108に進む。
 ステップST108では、学習装置101fは、上記の誤差ERの総和(複数個の学習入力データの組LDSについての総和)ESをコスト関数として求める。
 誤差ERの総和ESとしては誤差ERの絶対値の和又は誤差ERの2乗の和を用いることができる。
 次にステップST122では、学習装置101fは、複数個の重みの組WSの全てが選択されたか否かの判定を行なう。
 全てが選択されていなければ、ステップST121に戻る。
 この場合、ステップST121では、重みの組WSのうち、いまだ選択されていない組が選択される。
 ステップST122で、全てが選択されていれば、ステップST123に進む。
 ステップST123では、学習装置101fは、上記のステップST108で求められたコスト関数が最小となる重みの組WSを最適な組として採用する。
 学習装置101fは、採用した組合せの重みの組WSを重み格納部26に書き込む。
 以上で、重みの組の最適化の処理が終わる。
 実施の形態6でも、実施の形態1と同様の効果が得られる。さらに、ニューラルネットワークを用いないので、温度推定部をより簡単な構成のものとし得る。
 以上実施の形態6を実施の形態1に対する変形として説明したが、実施の形態2~5に対しても同様の変更を加えることができる。
 本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限るものではなく、種々の変形が可能である。
 例えば、実施の形態1の説明中に記載した変形は、実施の形態2~6にも適用することができる。
 実施の形態1~6では、発光素子が赤、緑及び青の3つのLEDで構成されているが、発光素子を構成するLEDの数は3に限定されない。要するに複数個のLEDで発光素子が構成されていれば良い。
 また、表示制御装置が、輝度及び色の双方の補償を行うものであるとして説明したが、表示制御装置は、輝度及び色の少なくとも一方の補償を行うものであれば良い。
 即ち、温度補償部16又は16cは、温度変化による輝度及び色の少なくとも一方の補償を行うものであれば良く、ばらつき補正部19は、発光素子相互間の個体差による輝度及び色の少なくとも一方の補償を行うものであれば良い。
 上記の実施の形態1~6では、学習の際、学習装置が、画像データDaを点灯制御部12、温度推定部14、14b、14c、14e又は14f、及び温度補償部16又は16cに入力しているが、代わりに画像データDaに対応する画像データDiを画像入力部11に入力しても良い。
 以上本発明の画像表示装置、表示制御装置及び画像処理装置について説明したが、上記の表示制御装置で実施される表示制御方法及び上記の画像処理装置で実施される画像処理方法もまた本発明の一部を成す。また、上記の表示制御装置、画像処理装置、表示制御方法又は画像処理方法における処理をコンピュータに実行させるプログラム及び該プログラムを記録した、コンピュータで読取可能な記録媒体、例えば非一時的な記録媒体もまた本発明の一部を成す。
 2 画像表示器、 3,3b,3c,3d,3e,3f 表示制御装置、 4,4b,4c,4d,4e,4f 画像処理装置、 5 発光器、 6,6c 制御用温度測定器、 9 コンピュータ、 11 画像入力部、 12 点灯制御部、 13 測定温度格納部、 14,14b,14c,14e,14f 温度推定部、 15 推定温度格納部、 16,16c 温度補償部、 17 画像出力部、 18 点灯率格納部、 19 ばらつき補正部、 21 素子選択部、 22 画像データ抽出部、 23 温度データ抽出部、 24,24b,24c,24f 推定演算部、 25,25b,25e ニューラルネットワーク、 26 重み格納部、 31 補償テーブル格納部、 32 係数読出し部、 33 係数乗算部、 41 補正係数格納部、 42 補正演算部、 91 プロセッサ、 92 メモリ、 101,101e,101f 学習装置、 102,102e 学習用温度測定器、 251,251b,251e 入力層、 252,252b,252e 中間層、 253,253b,253e 出力層。

Claims (13)

  1.  各々複数のLEDを含む複数の発光素子が配列された画像表示器と、
     入力画像データに応じた画像を前記画像表示器に表示させる画像処理装置と、
     前記画像表示器の複数の発光素子と同じ特性を持つ発光器又は前記画像表示器の複数の発光素子のうち、予め選定された発光素子の温度を測定する制御用温度測定器とを備え、
     前記画像処理装置は、
     前記発光器又は前記選定された発光素子の点灯率と、
     前記制御用温度測定器で測定された温度と、
     前記入力画像データとに基づいて前記画像表示器の複数の発光素子の各々の温度を推定し、
     前記画像表示器の複数の発光素子の各々について、温度変化による輝度及び色の少なくとも一方の変化が補償されるように、前記推定された温度に基づいて、前記入力画像データを補正し、
     前記温度の推定は、入力画像データ、前記発光器又は前記選定された発光素子の点灯率、及び前記発光器又は前記選定された発光素子の温度測定値と、前記画像表示器の少なくとも1つの予め指定された発光素子の温度測定値との関係を学習した結果に基づいて行われる
     画像表示装置。
  2.  各々複数のLEDを含む複数の発光素子が配列された画像表示器に、入力画像データに応じた画像を表示させる画像処理装置と、
     前記画像表示器の複数の発光素子と同じ特性を持つ発光器又は前記画像表示器の複数の発光素子のうち、予め選定された発光素子の温度を測定する制御用温度測定器とを備え、
     前記画像処理装置は、
     前記発光器又は前記選定された発光素子の点灯率と、
     前記制御用温度測定器で測定された温度と、
     前記入力画像データとに基づいて前記画像表示器の複数の発光素子の各々の温度を推定し、
     前記画像表示器の複数の発光素子の各々について、温度変化による輝度及び色の少なくとも一方の変化が補償されるように、前記推定された温度に基づいて、前記入力画像データを補正し、
     前記温度の推定は、入力画像データ、前記発光器又は前記選定された発光素子の点灯率、及び前記発光器又は前記選定された発光素子の温度測定値と、前記画像表示器の少なくとも1つの予め指定された発光素子の温度測定値との関係を学習した結果に基づいて行われる
     表示制御装置。
  3.  前記画像処理装置は、前記入力画像データに基づいて前記発光器の点灯率を決定し、決定した点灯率で前記発光器を点灯させる
     請求項2に記載の表示制御装置。
  4.  前記画像処理装置は、前記入力画像データの1フレーム期間に亘る平均値を算出し、算出した平均値の予め定められた基準値に対する比を前記点灯率と決定する
     請求項3に記載の表示制御装置。
  5.  前記発光器は、前記画像表示器の周辺に配置されている
     請求項2から4のいずれか1項に記載の表示制御装置。
  6.  前記画像処理装置は、前記補正された画像データに基づいて前記選定された発光素子の点灯率を算出する
     請求項2に記載の表示制御装置。
  7.  前記画像処理装置は、過去に推定した温度にも基づいて、前記温度の推定を行う
     請求項2から6のいずれか1項に記載の表示制御装置。
  8.  前記画像処理装置は、前記制御用温度測定器で過去に測定された温度にも基づいて、前記温度の推定を行う
     請求項2から7のいずれか1項に記載の表示制御装置。
  9.  前記画像処理装置は、前記温度の推定のためのニューラルネットワークを含み、
     前記ニューラルネットワークは、入力画像データ、前記発光器又は前記選定された発光素子の点灯率、及び前記発光器又は前記選定された発光素子の温度測定値を含む学習入力データの組を複数個用いた学習により生成されたものである
     請求項2から8のいずれか1項に記載の表示制御装置。
  10.  前記画像処理装置は、
     各発光素子の輝度及び色の少なくとも一方の個体差によるばらつきをも補正する
     請求項2から9のいずれか1項に記載の表示制御装置。
  11.  各々複数のLEDを含む複数の発光素子が配列された画像表示器に、入力画像データに応じた画像を表示させる画像処理装置であって、
     前記画像表示器の複数の発光素子と同じ特性を持つ発光器又は前記画像表示器の複数の発光素子のうち、予め選定された発光素子の点灯率と、前記発光器の温度又は前記選定された発光素子の温度測定値と、前記入力画像データとに基づいて前記画像表示器の複数の発光素子の各々の温度を推定する温度推定部と、
     前記画像表示器の複数の発光素子の各々について、温度変化による輝度及び色の少なくとも一方の変化が補償されるように、前記推定された温度に基づいて、前記入力画像データを補正する温度補償部とを備え、
     前記温度推定部は、入力画像データ、前記発光器又は前記選定された発光素子の点灯率、及び前記発光器又は前記選定された発光素子の温度測定値と、前記画像表示器の少なくとも1つの予め指定された発光素子の温度測定値との関係を学習した結果とに基づいて、前記温度の推定を行う
     画像処理装置。
  12.  請求項11に記載の画像処理装置における処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  13.  請求項12に記載のプログラムを記録した、コンピュータで読取り可能な記録媒体。
PCT/JP2019/034941 2019-09-05 2019-09-05 画像表示装置、表示制御装置及び画像処理装置、並びにプログラム及び記録媒体 WO2021044572A1 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US17/633,586 US20220309999A1 (en) 2019-09-05 2019-09-05 Image display device, display control device, image processing device, and recording medium
PCT/JP2019/034941 WO2021044572A1 (ja) 2019-09-05 2019-09-05 画像表示装置、表示制御装置及び画像処理装置、並びにプログラム及び記録媒体
DE112019007694.9T DE112019007694T5 (de) 2019-09-05 2019-09-05 Bildanzeigevorrichtung, anzeigesteuervorrichtung, bildverarbeitungsvorrichtung, programm und aufzeichnungsmedium
CN201980099521.8A CN114365212A (zh) 2019-09-05 2019-09-05 图像显示装置、显示控制装置、图像处理装置以及程序和记录介质
JP2021543884A JP7233551B2 (ja) 2019-09-05 2019-09-05 画像表示装置、表示制御装置及び画像処理装置、並びにプログラム及び記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2019/034941 WO2021044572A1 (ja) 2019-09-05 2019-09-05 画像表示装置、表示制御装置及び画像処理装置、並びにプログラム及び記録媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO2021044572A1 true WO2021044572A1 (ja) 2021-03-11

Family

ID=74852719

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
PCT/JP2019/034941 WO2021044572A1 (ja) 2019-09-05 2019-09-05 画像表示装置、表示制御装置及び画像処理装置、並びにプログラム及び記録媒体

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20220309999A1 (ja)
JP (1) JP7233551B2 (ja)
CN (1) CN114365212A (ja)
DE (1) DE112019007694T5 (ja)
WO (1) WO2021044572A1 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012237972A (ja) * 2011-04-26 2012-12-06 Canon Inc 温度推定装置、その制御方法、及び画像表示装置
JP2013250475A (ja) * 2012-06-01 2013-12-12 Sony Corp 表示制御装置、表示制御方法、プログラム、及び記録媒体
WO2017061195A1 (ja) * 2015-10-05 2017-04-13 三菱電機株式会社 発光ダイオード表示装置
WO2019080205A1 (zh) * 2017-10-26 2019-05-02 惠科股份有限公司 发光二极管光源的亮度控制装置与方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5944093B2 (ja) * 2009-06-26 2016-07-05 京セラ株式会社 携帯電子機器
US20110080442A1 (en) * 2009-10-05 2011-04-07 Emagin Corporation system for color shift compensation in an oled display using a look-up table, a method and a computer-readable medium
US20130016138A1 (en) 2010-04-09 2013-01-17 Sharp Kabushiki Kaisha Display panel driving method, display device driving circuit, and display device
KR102354392B1 (ko) * 2014-12-01 2022-01-24 삼성디스플레이 주식회사 유기발광 디스플레이 장치, 디스플레이 시스템 및 유기발광 디스플레이 장치의 구동 방법
KR102557420B1 (ko) * 2016-02-17 2023-07-20 삼성디스플레이 주식회사 표시 장치의 휘도 보상 장치
US11282449B2 (en) * 2016-09-22 2022-03-22 Apple Inc. Display panel adjustment from temperature prediction

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012237972A (ja) * 2011-04-26 2012-12-06 Canon Inc 温度推定装置、その制御方法、及び画像表示装置
JP2013250475A (ja) * 2012-06-01 2013-12-12 Sony Corp 表示制御装置、表示制御方法、プログラム、及び記録媒体
WO2017061195A1 (ja) * 2015-10-05 2017-04-13 三菱電機株式会社 発光ダイオード表示装置
WO2019080205A1 (zh) * 2017-10-26 2019-05-02 惠科股份有限公司 发光二极管光源的亮度控制装置与方法

Also Published As

Publication number Publication date
DE112019007694T5 (de) 2022-05-19
JP7233551B2 (ja) 2023-03-06
CN114365212A (zh) 2022-04-15
JPWO2021044572A1 (ja) 2021-03-11
US20220309999A1 (en) 2022-09-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2017215321A1 (zh) 建立亮度补偿模型的方法、补偿显示屏幕的亮度的方法、装置及显示设备
JP6437123B2 (ja) Led表示装置およびその輝度補正方法
CN103946917B (zh) 显示设备控制方法
JP6827594B2 (ja) Led表示システムおよびled表示制御装置
JP6120552B2 (ja) 表示装置及びその制御方法
WO2017061195A1 (ja) 発光ダイオード表示装置
JP2016157098A5 (ja)
JP2014013335A (ja) 表示装置及び表示パネルの駆動方法
JP6804659B2 (ja) Led表示システムおよびled表示装置
US20220208065A1 (en) Image processing device, method, image display device, and recording medium
JP2016133640A5 (ja)
US20160343349A1 (en) Led display apparatus and video display apparatus
CN105390119A (zh) 亮度校正装置、具备亮度校正装置的系统及亮度校正方法
JP2014170218A (ja) 画像表示装置及びその制御方法
WO2021044572A1 (ja) 画像表示装置、表示制御装置及び画像処理装置、並びにプログラム及び記録媒体
US10885840B2 (en) Image display apparatus
WO2019138543A1 (ja) 表示装置
JP2018010060A (ja) 表示装置
WO2022009345A1 (ja) 画像処理装置、表示制御装置、画像表示装置、画像処理方法、プログラム、及び記録媒体
JP2018180423A (ja) Led表示システムおよびled表示装置
JP6739151B2 (ja) Led表示装置
CN110853578A (zh) 电压补偿方法和装置
JP2012093590A (ja) 画像表示装置およびその制御方法
JP6742703B2 (ja) Led表示装置
JP2003280591A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
121 Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application

Ref document number: 19943870

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1

ENP Entry into the national phase

Ref document number: 2021543884

Country of ref document: JP

Kind code of ref document: A

122 Ep: pct application non-entry in european phase

Ref document number: 19943870

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1