WO2020262563A1 - 健康監視装置、コンピュータプログラム、記録媒体及び生体信号測定装置 - Google Patents

健康監視装置、コンピュータプログラム、記録媒体及び生体信号測定装置 Download PDF

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Abstract

体幹音響振動信号から、特に心尖拍動成分を抽出することで、医療分野での活用も可能な健康監視装置を提供する。 本発明の健康監視装置(1000)は、体幹音響振動信号を分析し、心臓の挙動を示す左室内圧波形に関する指標と、心尖拍動由来の周波数成分の振動周波数、心周期における拡張期の時間又は血圧との相関を用いて人の健康状態を推定する。前者は血液が循環する心臓におけるインプット情報となり、後者はアウトプット情報となることから、これら2つの情報を対比することで、心臓の機能に関連した健康状態を従来よりも高い精度で知ることが可能となる。

Description

健康監視装置、コンピュータプログラム、記録媒体及び生体信号測定装置
 本発明は、人の体幹を介して伝播する体幹音響信号を処理して人の健康状態を推定する健康監視装置、コンピュータプログラム及び記録媒体、並びに、上記体幹音響振動信号の捕捉に適する生体信号測定装置に関する。
 本発明者らは、特許文献1~4等において、人の体幹の背部の体表面を介して伝播する生体信号による振動(体幹音響振動信号)を非拘束で捉え、その振動を解析して人の状態を推定する技術を提案している。
 特許文献1では、体表面を介して伝播する生体信号による振動(体幹音響振動信号)から抽出した1Hz近傍の背部体表脈波の時系列波形に所定の時間幅を適用してスライド計算を行って周波数傾きの時系列波形を求め、その変化の傾向から、例えば、振幅が増幅傾向にあるか、減衰傾向にあるかなどによって生体状態の推定を行っている。また、体幹音響振動信号を周波数解析し、予め定めたULF帯域(極低周波帯域)からVLF帯域(超低周波帯域)に属する機能調整信号、疲労受容信号及び活動調整信号に相当する各周波数のパワースペクトルを求め、各パワースペクトルの時系列変化から人の状態を判定することも開示している。
 特許文献2~3では、恒常性維持機能レベルを判定する手段を開示している。恒常性維持機能レベルを判定する手段は、周波数傾き時系列波形の微分波形の正負、周波数傾き時系列波形を積分した積分波形の正負、ゼロクロス法を利用した周波数傾き時系列波形とピーク検出法を利用した周波数傾き時系列波形をそれぞれ絶対値処理して得られた各周波数傾き時系列波形の絶対値等のうち、少なくとも1つ以上を用いて判定する。これらの組み合わせにより、恒常性維持機能のレベルがいずれに該当するかを求める。また、特許文献4では、体幹音響振動信号に対応した固有振動数を含む固有振動子を備えた共鳴層を具備するセンシングシステム(音・振動情報収集機構)を開示している。
特開2011-167362号公報 特開2014-117425号公報 特開2014-223271号公報 特開2016-26516号公報
 特許文献1~4の生体状態を推定する技術は、入眠予兆信号の特定、疲労の推定等を行い、主に、自動車運転手の状態を推定し、居眠り運転の抑制や覚醒状態への移行を促したりする用途として提案されている。
 ところで、上記の固有振動子を用いたセンシングシステムは、心循環系の健康度合いを知るための計測指標となる体幹音響振動信号(the trunk acoustic pulse wave以後APWと呼ぶ)をストレスなく手軽に計測できる。心循環系構造体と血液の連成体であるAPWは、心周期の圧力変動と心拍数により周波数特性が与えられる。血液の充満から駆出過程で生じる流速と圧力のフィードバック力は、心尖拍動や心音となる。APWの血液・血管連成体の周波数特性や心尖拍動や心音から求められた物理特性から、心循環系と血液の情報を合わせた統合的な心循環系の機能に関する情報が推定できる可能性がある。特に、心尖拍動は心尖部の胸壁への衝突により生じる触知可能な振動であり、固有振動子を用いたセンシングシステムでの捕捉に心音よりも適する。そのため、かかるセンシングシステムから得られる体幹音響振動信号から心尖拍動成分を抽出して状態判定することは、人の状態をより高い精度に分析でき、自動車運転手の状態を推定だけでなく、健康状態の判定(例えば、 日本人間ドック学会(2018年4月1日改定・2018年12月14日一部変更更新の判定区分)に基づく、健常者、軽度異常・要経過観察、生活習慣病患者、心疾患・循環器疾患患者の判定)など、医療分野での活用も期待できる。
 本発明は上記に鑑みなされたものであり、体幹音響振動信号から、特に心尖拍動成分を抽出することで、医療分野での活用も可能な健康監視装置、コンピュータプログラム及び記録媒体を提供することを課題とする。また、従来のセンシングシステムよりも心尖拍動成分の捕捉に適し、上記健康監視装置で用いる体幹音響振動信号の収集に適する生体信号測定装置を提供することを課題とする。
 上記課題を解決するため、本発明の健康監視装置は、
 人の体幹から測定される体幹音響信号を処理し、人の健康状態を推定する健康監視装置であって、
 前記体幹音響信号から、心臓の挙動を示す左室内圧波形に関する指標を求める左室内圧波形特定手段と、
 前記体幹音響信号から、心尖拍動由来の周波数成分を抽出する心尖拍動成分抽出手段と、
 前記左室内圧波形に関する指標と、前記心尖拍動由来の周波数成分の振動周波数との相関から、人の健康状態を推定する推定手段と
を有することを特徴とする。
 前記推定手段は、前記左室内圧波形に関する指標と、前記心尖拍動成分の振動周波数の大小を示す心周期における拡張期の時間との相関から健康状態を推定することができる。
 また、本発明の健康監視装置は、人の体幹から測定される体幹音響信号を処理し、人の健康状態を推定する健康監視装置であって、
 前記体幹音響信号から、心臓の挙動を示す左室内圧波形に関する指標を求める左室内圧波形特定手段と、
 前記体幹音響信号から、心尖拍動由来の周波数成分を抽出する心尖拍動成分抽出手段と、
 前記左室内圧波形に関する指標と、血圧との相関から、人の健康状態を推定する推定手段と
を有することを特徴とする。
 前記心尖拍動成分抽出手段は、前記体幹音響信号から、心音成分との対比で前記心尖拍動由来の周波数成分を抽出する構成であることが好ましい。
 前記心尖拍動成分抽出手段は、さらに、心拍数との関係を考慮して前記心尖拍動由来の周波数成分を抽出することができる。
 前記体幹音響信号が、人の胸部後部に配置される生体信号測定装置により捉えられる信号であることが好ましい。
 本発明のコンピュータプログラムは、
 人の体幹から測定される体幹音響信号を処理し、コンピュータを、人の健康状態を推定する健康監視装置として機能させるコンピュータプログラムであって、
 前記体幹音響信号から、心臓の挙動を示す左室内圧波形に関する指標を求める手順と、
 前記体幹音響信号から、心尖拍動由来の周波数成分を抽出する手順と、
 前記左室内圧波形に関する指標と、前記心尖拍動由来の周波数成分の振動周波数との相関から、人の健康状態を推定する手順と
を前記コンピュータに実行させることを特徴とする。
 前記人の健康状態を推定する手順は、前記左室内圧波形に関する指標と、前記心尖拍動成分の振動周波数の大小を示す心周期における拡張期の時間との相関から健康状態を推定する手順とすることができる。
 また、本発明のコンピュータプログラムは、
 人の体幹から測定される体幹音響信号を処理し、コンピュータを、人の健康状態を推定する健康監視装置として機能させるコンピュータプログラムであって、
 前記体幹音響信号から、心臓の挙動を示す左室内圧波形に関する指標を求める手順と、
 前記体幹音響信号から、心尖拍動由来の周波数成分を抽出する手順と、
 前記左室内圧波形に関する指標と、血圧との相関から、人の健康状態を推定する手順と
を前記コンピュータに実行させることを特徴とする。
 前記心尖拍動由来の周波数成分を抽出する手順は、前記体幹音響信号から、心音成分との対比で前記心尖拍動由来の周波数成分を抽出する手順を前記コンピュータに実行させることが好ましい。
 前記心尖拍動由来の周波数成分を抽出する手順は、さらに、心拍数との関係を考慮して前記心尖拍動由来の周波数成分を抽出することができる。
 また、本発明は、上記コンピュータプログラムが記録された記録媒体を提供する。
 また、本発明の生体信号測定装置は、
 板状に成形されたビーズ発泡体と、
 前記ビーズ発泡体に形成された配置孔に装填される三次元立体編物と、
 前記三次元立体編物の両面を被覆するように、前記ビーズ発泡体の両面に貼着されるフィルムと、
 前記三次元立体編物の配置されている箇所に対応して前記フィルムの外側に配設されるマイクロフォンセンサと、
 前記マイクロフォンセンサをカバーするカバーフィルムと、
 前記カバーフィルム内で前記マイクロフォンセンサの外方を取り囲み、外乱の混入抑制機能を果たす外乱混入抑制部材と
を有することを特徴とする。
 前記外乱混入抑制部材としてはゲルが好ましい。
 本発明は、体幹音響振動信号を分析し、心臓の挙動を示す左室内圧波形に関する指標と、心尖拍動由来の周波数成分の振動周波数、心周期における拡張期の時間又は血圧との相関を用いて人の健康状態を推定する。前者は血液が循環する心臓におけるインプット情報となり、後者はアウトプット情報となることから、これら2つの情報を対比することで、心臓の機能に関連した健康状態を従来よりも高い精度で知ることが可能となる。また、左室内圧波形も、心尖拍動由来の周波数成分から構成できるため、本発明によれば、心尖拍動由来の周波数成分を求めることで、簡易に健康状態の推定を行うことができる。よって、健康診断などの医療分野への用途に適している。
 また、本発明の生体信号測定装置は、マイクロフォンセンサが固有振動子となる三次元立体編物の外部に配置され、かつ、外乱混入抑制部材によって取り囲まれている。三次元立体編物からなる固有振動子の配設孔に一緒にマイクロフォンセンサを配設する従来のセンシングシステムは、三次元立体編物(固有振動子)により増幅された信号を捉える構成であるが、本発明の生体信号測定装置では、三次元立体編物(固有振動子)を固体伝播した信号を捉える。そのため、微弱な入力振動信号が、固体伝播の過程で確率共鳴により特定の周波数成分が増幅されて捉えられることになる。その結果、心音だけでなく、心尖拍動成分をより確実に捉えることができ、心尖拍動成分の情報を用いる本発明の健康状態推定装置における体幹音響振動信号の収集装置として適している。
図1(a)は、本発明の一の実施形態にかかる生体信号測定装置(4SR)を示した平面図であり、図1(b)は、図1(a)のA-A線断面図である。図1(c)は、従来の生体信号測定装置(3SR)を示した断面図である。 図2(a)は、拍動に伴う血流のイメージを矢印で示した図である。図2(b),(c)は、左上部生体信号検出部(sensor L)、右上部生体信号検出部(sennsor R)及び下部生体信号検出部(sensor M)の配設位置を、動脈拍動の様子と共に示した図である。 図3(a)は、上記実施形態に係る生体信号測定装置(4SR)及び比較例に係る従来の生体信号測定装置(3SR)の性能試験の方法を説明するための図であり、図3(b)は、性能試験で用いたスピーカーの入力信号の特性を示した図である。 図4(a)は、比較例に係る生体信号測定装置(3SR)におけるインナーマイクロフォンのパワースペクトルを示し、図4(b)は、上記実施形態に係る生体信号測定装置(4SR)におけるアウターマイクロフォンのパワースペクトルを示した図である。 図5(a)は、上記実施形態に係る生体信号測定装置(4SR)のSNRを示した図であり、図5(b)は、心尖拍動、心音の周波数成分を対数表示で示した図である。 図6(a)は上記実施形態に係る生体信号測定装置(4SR)が捉えた生体信号を線形表示した図であり、図6(b)は、心音図及び上記実施形態に係る生体信号測定装置(4SR)により得られた各生体信号を両対数拡大表示したものである。 図7は、心拍数・血圧値の異なる三人の20歳代の被験者について、上記実施形態に係る生体信号測定装置(4SR)のセンサ波形から心尖拍動成分を抽出するまでの各処理段階の波形を示した図である。 図8は、医学指標と上記実施形態に係る生体信号測定装置(4SR)で計測される信号波形の各処理段階の周波数解析結果を示した図である。 図9は、心電図・心音図・指尖容積脈波と心尖拍動成分の時系列データを示した図である。 図10は、被験者A,B,Cの心音および心尖拍動の周波数帯域を求める過程を示した図である。 図11は、心周期中の心臓構造系の容積変化と圧変化のモデル図である。 図12は、人の左室の圧-容積ループに対して、心周期中の左室内で生じる圧変動を併記した図である。 図13(a)は安静座位状態で、心拍数に対する収縮期の持続時間の関係を示した図であり、図13(b)は心拍数に対する拡張期の持続時間の関係を示した図である。 図14は、双曲線関数の特殊解を示した図である。 図15は、特殊解のC値の線形性と非線形性の境界値を図式解法により手法を説明するための図である。 図16は、C値毎の傾きを棒グラフで示した図である。 図17は、心尖拍動成分波形と傾きを求めた微分波形を示した図である。 図18(a)は、C値と計測時の心拍数との相関を示した図であり、図18(b)は、心尖拍動振動成分の周波数をと計測時の心拍数を横軸との相関を示した図である。 図19は、健常者、軽度異常・要経過観察、生活習慣病、心疾患・循環器疾患患者別のC値と心尖拍動成分の周波数との相関を示した図である。 図20は、図19のデータをまとめて示した図である。 図21は、20~40歳代健常者(被験者No.1-6)について、上記実施形態に係る生体信号測定装置(4SR)のセンサ波形から心尖拍動成分を抽出した事例を示した図である。 図22は、20~40歳代健常者(被験者No.7-12)について、上記実施形態に係る生体信号測定装置(4SR)のセンサ波形から心尖拍動成分を抽出した事例を示した図である。 図23は、20~40歳代健常者(被験者No.13-18)について、上記実施形態に係る生体信号測定装置(4SR)のセンサ波形から心尖拍動成分を抽出した事例を示した図である。 図24は、20~40歳代健常者(被験者No.19-24)について、上記実施形態に係る生体信号測定装置(4SR)のセンサ波形から心尖拍動成分を抽出した事例を示した図である。 図25は、20~40歳代健常者(被験者No.25-29)について、上記実施形態に係る生体信号測定装置(4SR)のセンサ波形から心尖拍動成分を抽出した事例を示した図である。 図26(a)は、横軸に収縮期の持続時間を縦軸に圧力波形のC値を示した図であり、図26(b)は、横軸に拡張期の持続時間を縦軸に圧力波形のC値を示した図である。 図27(a)は、心尖拍動成分周波数と収縮期の時間との相関性を示した図であり、図27(b)は、心尖拍動成分周波数と拡張期の時間との相関性を示した図である。 図28(a)は収縮期血圧とC値の相関を示した図であり、図28(b)は脈圧とC値の相関を示した図であり、図28(c)は拡張期血圧とC値の相関を示した図であり、図28(d)は拡張期血圧と心尖拍動周波数の相関を示した図であり、図28(e)は脈圧と心尖拍動周波数の相関を示した図であり、図28(f)は収縮期血圧と心尖拍動周波数の相関を示した図である。 図29(a)は脈圧と収縮期血圧の相関を示した図であり、図29(b)は拡張期血圧と収縮期血圧の相関を示した図である。 図30は、上記実施形態に係る健康監視装置の構成を示したブロック図である。
 以下、図面に示した本発明の実施形態に基づき、本発明をさらに詳細に説明する。図1(a),(b)は、本実施形態で使用した生体信号測定装置1を説明するための図である。この生体信号測定装置1は、図1(a)に示したように、ベース部材10に3つの生体信号検出部、すなわち、左上部生体信号検出部11、右上部生体信号検出部12及び下部生体信号検出部13を設けている。
 ベース部材10は、3つの生体信号検出部11~13を設けることができ、人の胸部から腹部を含む範囲をカバーできる面積を備えた板状体から構成される。材料としては、人の背が当接した際に違和感の小さい可撓性を有する合成樹脂等からなることが好ましいが、ビーズ発泡体から形成されることがより好ましい。ビーズ発泡体を構成するビーズの薄膜が生体信号に基づく体表面の微振動によって敏感に振動し、生体信号を生体信号検出部11~13に伝播させやすい。
 具体的には、ベース部材10は、人の背に沿って配置したときに、上方2つの配置孔10a,10bは、上下方向に長い略長方形に形成され、成人男性の胸部(背部)正中線から左右6cmのところの第5肋間の位置に対応して設けられている(それぞれ、図2(b),(c)のsensor L及びsensor Rで示された位置)。下方の配置孔10cは、成人男性の第3~4腰椎部の位置に対応して形成され、左右方向に長い略長方形に設けられている(図2(b),(c)のsensor Mで示された位置)。
 上記の3つの配置孔10a,10b,10cに三次元立体編物100がそれぞれ配設され、三次元立体編物100の表面及び裏面を被覆するように、ベース部材10の両面にフィルム14,15が積層される。人体と反対側に位置するフィルム15の外側であって、各配置孔10a,10b,10cに対応する位置に、マイクロフォンセンサ110が配設される。このマイクロフォンセンサ110の外方を取り囲むように外乱混入抑制部材としてのゲル(シリコンゲル)111が配設され、さらに、このゲル111の外側を被覆し、周縁がフィルム15に固定されるカバーフィルム112が設けられている(図1(b)参照)。この結果、正中線左側の配置孔10aに配置される三次元立体編物100、それに対応してフィルム15の外側に設けられるマイクロフォンセンサ110、ゲル111及びカバーフィルム112により、正中線左側の生体信号検出部11が形成され、正中線右側の配置孔10bに配置される三次元立体編物100、それに対応してフィルム15の外側に設けられるマイクロフォンセンサ110、ゲル111及びカバーフィルム112により、正中線右側の生体信号検出部12が形成され、下方の配置孔10cに配置される三次元立体編物100、それに対応してフィルム15の外側に設けられるマイクロフォンセンサ110、ゲル111及びカバーフィルム112により、下方中央配置の生体信号検出部13が形成される。なお、左側の生体信号検出部11(以下、場合により「マイクロフォンセンサL」と表記)により、心音、心尖拍動、胸部大動脈由来のAPWを主として捉え、下方中央の生体信号検出部13(以下、場合により「マイクロフォンセンサM」と表記)により、心音、心尖拍動、腹部大動脈由来のAPWを主として捉えることができる。右側の生体信号検出部12(以下、場合により「マイクロフォンセンサR」と表記)は補償センサである。
 三次元立体編物100は、上記の特許文献1に開示されているように、互いに離間して配置された一対のグランド編地同士を連結糸で結合することにより形成されている。各グランド編地は、例えば、繊維を撚った糸から、ウェール方向及びコース方向のいずれの方向にも連続したフラットな編地組織(細目)に形成したり、ハニカム状(六角形)のメッシュを有する編地組織に形成したりすることができる。連結糸は、一方のグランド編地と他方のグランド編地とが所定の間隔を保持するように、三次元立体編物に所定の剛性を付与している。従って、面方向に張力が付与されることにより、三次元立体編物を構成する対向するグランド編地の糸、あるいは、対向するグランド編地間を連結する連結糸を弦振動させることが可能となる。それにより、生体信号である心臓・血管系の音・振動によって弦振動が生じ、三次元立体編物の面方向に伝播される。固体振動子として機能する本実施形態の三次元立体編物100は、厚さ13mmのものを用いている。
 生体信号検出部11~13は、マイクロフォンセンサ110が固有振動子となる三次元立体編物100の外部に配置され、かつ、ゲル111からなる外乱混入抑制部材によって取り囲まれている。よって、本実施形態の生体信号測定装置1は、体表面から伝わる微弱な体幹音響振動信号を固体伝播させ、その過程での確率共鳴により特定の周波数成分を増幅させて捉えることができる。
 ここで、本実施形態の生体信号測定装置1の性能の確認のために行った性能試験について説明する。また、図1(c)に示した、ビーズ発泡体20の配置孔内に、三次元立体編物200とマイクロフォンセンサ210を共に配置し、それらの外方をフィルム24,25により被覆した従来技術の項で説明した生体信号測定装置2と比較して説明する。なお、以下においては、本実施形態の生体信号測定装置1を4SRと称すると共に、そのマイクロフォンセンサ110を配置形態からアウターマイクロフォンと称し、従来の生体信号測定装置2を3SRと称すると共に、そのマイクロフォンセンサ210を配置形態からインナーマイクロフォンと称する。また、いずれも、正中線左側の生体信号検出部11(マイクロフォンセンサL)の出力データのみを用いる。
 図3(a)は出力信号対雑音比(以後、SNRと呼ぶ)算出のための実験方法を示す。外部音源はスピーカーで、スピーカーの質量は0.4kgである。各マイクロフォンセンサ110,210にかかる荷重は、φ98加圧板による背部体幹の荷重-たわみ特性で、たわみ13mmのときの荷重値19Nを最大荷重値として、スピーカーの重量4Nがかかる場合とスピーカー重量とおもりの合計値19Nの二つの負荷条件で実験を行った。
 スピーカーが発生する入力信号は図3(b)に示す4~1000Hzのログスイープ波形である。スピーカー信号を入力源として3Dネットにより増幅された信号(ノイズ)は、3SRのインナーマイクロフォン(マイクロフォンセンサ210)で捉える。4SRのアウターマイクロフォン(マイクロフォンセンサ110)は、体幹音響振動信号が確率共鳴により増幅された固体伝播音を捉える。
 図4(a)は、3SRを用いて計測されたインナーマイクロフォン(マイクロフォンセンサ210)のパワースペクトルを示す。3SRは、15~100Hzまでの入力信号を増幅させる。15Hz以下と100Hz以上の信号は3SRのもつ機械的フィルタにより減衰される。
 一方、4SRは図4(b)に示すように50Hzを極大値として、5~200Hzまでの入力信号を増幅させる。4SRの周波数帯域の入力雑音強度に対する応答性SNRを、図5(a) に示す。確率共鳴現象は10~20Hz,20~30Hz,35~100Hzに表れた。
 心音計測用マイクロフォン(以後、PCGと呼ぶ)が捉えた体幹胸部・前部に発生する生体信号群を符号1PCG、2PCG、3PCGで図5(a)に示す。10~20Hz間に3つのピークがあり、20~40Hz間に高次成分が現れた。
 PCGが捉えた胸部前部の生体信号と4SRが捉えた胸部前後からの生体信号を図5(b)に示す。胸部前部のPCGから、1~300Hzの生体信号が取れた。胸部の前後で4SRを用いて計測した生体信号は出力に差が生じた。胸部前部に置かれた4SRが捉えた符号34SR:Fは、PCGが捉えた符号3PCGの各周波数群と同一周波数で、出力も大きいことから心音と推測された。
 PCGと4SRが捉えた符号1PCG、14SR:L、14SR:F、24SR:L、24SR:Fの生体信号は、心音以外の生体信号で、心尖拍動成分と考えられる。心尖拍動は心尖部の胸壁への衝突により生じ、触知できるため低周波成分と考えた。乱流で水撃波動である心音成分は、聴診できる高周波成分である。また心音成分にはN次、1/N次成分があり、N次、1/N次成分はフラクタル性から判別される。ただし、スポーツ心臓のように心拍数が低い場合は、拡張期の時間が長い心尖拍動は、心音の周波数に混在する可能性がある。なお本図は前者の事例に当たり、符号24SR:L、24SR:Fが心尖拍動成分で、符号1PCG、14SR:L、14SR:Fは心音の1/N次成分であると考えた。
 図6(a)は4SRが捉えた生体信号を線形表示したものである。符号14SR:L、14SR:Fは、センサ配置の差にも関わらず同じ出力となっており、確率共鳴により増幅されたものと考えられる。8~14Hz未満の符号14SR:L、14SR:Fは18~30Hz未満の符号34SR:L、34SR:Fの心音の1/N次成分で、符号24SR:L、24SR:Fが心尖拍動の基本となる周波数成分とした。
 図6(b)はPCG,4SRの各生体信号を両対数拡大表示したものである。8~14Hz未満の符号1PCG、14SR:L、14SR:Fは、各周波数群の数と波形の形からフラクタル性が認められ、18~30Hz未満の符号3PCG、34SR:L、34SR:Fの1/N次成分と考えた。符号24SR:L、24SR:Fの14~17Hz未満のパワースペクトルは、胸部前部より胸部後部から捉えられる方が大きく、固体伝播による心尖拍動成分と考えられる。左第5肋間、胸部正中線から10cmほどの胸壁で最大となる前部心尖拍動成分は、前部から捉えられる心音の固体伝播音とほぼ同一のパワースペクトル値となった。したがって、符号3PCG、34SR:L、34SR:Fで示される18~30Hz未満のパワースペクトルは心音由来のもので、8~14Hz未満の符号1PCG、14SR:L、14SR:Fは、心音の1/N次成分であり、14~17Hz未満にある符号2PCG、24SR:L、24SR:Fのスペクトルが心尖拍動成分と結論付けた。
 胸部後部から計測する4SRを使ってのセンシングシステムは、着座や臥位の各姿勢で体重が4SRにかかり、計測時の姿勢とセンサ配置からなるトノメトリー法である。人に対するストレスは少ない計測システムである。一方、4SRを胸部前部に配置すると、センサ本体に圧力をかける必要がある。また、センサにかけた圧力は人にもかかる。したがって非侵襲だが拘束感が人に生じる。またPCGを使用する場合は肌に直接装着する必要があり、ウエアラブルが基本となる。したがって、被験者の日常をストレスなくモニタリングするためのものとしては、胸部後部からの4SRを使った生体計測が最適となると考えられる。
(4SRによる心尖拍動成分抽出法)
 図7は、心拍数・血圧値の異なる三人の20歳代の被験者の4SRのセンサ波形から心尖拍動成分を抽出するまでの各処理段階の波形を示したものである。被験者Aは心拍数が75/min、血圧値は105/65mmHgで、身長175cm、体重65kgである。被験者Bは心拍数が81/min、血圧値は109/70mmHgで、身長160cm、体重53kgである。被験者Cは心拍数が57/min、血圧値は114/70mmHgで、身長171cm、体重63kgである。なお被験者Cはスポーツを日常的にたしなみ、耐久力・持久力に優れるスポーツマンである。三名の被験者は身長差以外、外観からは大きな差は認められない。
 図8は、医学指標と4SRで計測される信号波形の各処理段階の周波数解析結果を示す。心電図の周波数解析結果から、RRIが特徴的に抽出されていることが示された。心音の周波数解析結果は、心音が10~100Hzの信号の集合体であることを示した。指尖容積脈波の周波数解析結果は、低周波数帯域の情報量は心電図以上の情報を持ち、心尖拍動成分の情報量は指尖容積脈波と同等であることが示された。4SRの各処理段階での周波数解析結果は、情報が絞り込まれていることが示された。
 図9に心電図・心音図・指尖容積脈波と心尖拍動成分の時系列データを示す。被験者Bの心電図はP波が高くとがって見える。被験者Bは運動して息切れや呼吸困難などの症状がないので、右房負荷ではなく自律神経の働きの良い正常な被験者と思われる。被験者A,B,並びにCの指尖容積脈波の波形状の差は、心拍数と脈波伝播速度の差によるもので、三人とも血圧も動脈壁の硬さも正常な若年者と考えられる。
 図10は、図5及び図6に示した手順に従って絞り込んだ経過を示し、図中に被験者ごとの心音および心尖拍動の周波数帯域を示した。心音は様々な周波数成分で構成され、心尖拍動は1~2のピークで構成された。被験者Aは心尖拍動成分と心音成分は周波数帯域が分離しており、被験者B,Cは心音成分と心尖拍動成分が混在している。ここに、判定ばらつきを少なくするための心尖拍動成分の周波数を機械的に知る方法が必要であることがわかる。次に、その点について説明する。
(4SRによる抽出波形の物理特性)
 心尖拍動と心音は、水撃波動と心臓構造系が連成した事象のフィードバック力である。心尖拍動は触知できる振動で、心音は聴診器を用いて聴収できる100Hzまでの音である。図11は、心周期中の心臓構造系の容積変化と圧変化のモデル図を示す。図12は、人の左室の圧-容積ループに対して、心周期中の左室内で生じる圧変動を併記したものである。
 図11及び図12の圧変動波形は、双曲線関数により定義され、その波動方程式の一般解は、次式(1):
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000001
[式中、C値は流速と圧力で与えられる定数で、心臓の挙動を示す左室内圧波形の指標である]
となる。
 一般的に心拍数が増加しても拡張期の心室充満の時間は確保され、収縮持続時間が短縮しても交感神経による収縮性の調節により縮速度が増し十分な量の血液が拍出されることは知られている。また、心拍出量が低下すると、拡張期の充満時間が短縮する。拡張期心室充満時間の短縮は、交感神経による心房の収縮性の上昇により、心室充満が増加することによって代償される。
 図13(a)は安静座位状態で、心拍数に対する収縮期の持続時間の関係を示す。図13(b)は心拍数に対する拡張期の持続時間の関係を示す。図13(a),(b)に示すように、心拍数が100/minを超えても収縮期及び拡張期の持続時間は、安静座位では、0.3秒間が保持された。そこで、図14はC=10のとき、一次微分の接線がt=±0.175秒以下、±0.15秒以上になるように、X=0、t=±0.35秒のときの特殊解を示す。なおCは流速と圧力で与えられる定数で、本図はC=3~8までを示す。
 図15は特殊解のC値の線形性と非線形性の境界値を図式解法により求めるために、双曲線関数により定義された圧波形群を正規化したものである。上段より、圧波形群、正規化圧波形群、一次微分波形群、二次微分波形群、三次微分波形群、四次微分波形群を示す。正規化圧波形群の中に各微分波形群から抽出した変曲点から傾きを求め、各傾きの変化率から圧波形の特性が極端に変化するC値を特定する。図16はC値毎の傾きを棒グラフで示した図である。これらの図より、本事例ではC=5が境界値となった。これは、非線形が強いことが健常であるという検証結果に基づくものであり、本実施形態では健常成人のC値は、5以上の値となった。
 図17は、心尖拍動成分波形と傾きを求めた微分波形を示し、図14に示される特殊解と実測値、一次微分波形と微分波形の各傾きを相互相関関数より導出したC値を示す。微分波形によるC値判定が、判定精度が高く、機械判定しやすいものとなった。
  図18(a)は、図7~図10の手順で求めた実験値となる心尖拍動成分の傾きを、図14の特殊解の傾きから求め、傾きの確認は図17の解析手順に従って求める。縦軸に解析値を参考に、実測値のC値の平均値をプロットし、横軸には計測時の心拍数をプロットした図である。図18(a)は、血液充満に要する時間と心拍数には相関性があることから、C値を縦軸にとり、横軸を心拍数にした図である。二次の多項近似により決定係数Rは、生活習慣病患者は0.8536、心疾患・循環器疾患患者の場合は、0.5948となり、健常者は0.3751となった。全体でR=0.2801となり、体調別にC値を捉える方がよいことが分かる。心拍数の特異点は80~90/minとなった。
 図18(b)は、図3~図10の検討要領に従ってAPWから求めた心室収縮期の時相に合致した心尖拍動振動成分の周波数を縦軸にして、計測時の心拍数を横軸に表示した図である。本図は二次の多項近似により決定係数Rは0.7636となった。ここでも心拍数の特異点は80~90/minとなった。図18(b)は、心音成分と心尖拍動成分が混在している被験者のデータを解析する際に、心拍数から心尖拍動の周波数帯域を同定するためのものである。なお、図18(a),(b)の健常者、生活習慣病、心疾患・循環器疾患患者の区分けは、自己申告による。
 図18(a),(b)を組み合わせて考え、図19及び図20のように心拍数を消去して、C値と周波数成分の図を作製すると生活習慣病とそれ以外の区分けが可能となる可能性がある。図19は、健常者、軽度異常・要経過観察、生活習慣病、心疾患・循環器疾患患者別のデータを示し、図20はそれらを一つにまとめたものである。但し、図20では、健常者、軽度異常・要経過観察を要する者のデータを20~70歳代健常者としてまとめて示している。また、図20では、ある被験者の死亡3ヶ月前、死亡1ヶ月前のデータもあわせて掲載している。死亡3ヶ月前は、C値が約7.5で健常者に分類される値をとっているのに対し、死亡1ヶ月前ではC値が約4.5と非常に低い値となっており体調が急変したことが判別できる。
 図19及び図20では、左室内圧波形(C値)のような心臓の挙動を縦軸に、横軸に胸壁に伝わる振動の周波数成分をとっている。これらのC値と振動数の周波数成分は心尖拍動起因のものである。横軸の衝突振動の周波数は、心室拍出期における心筋の伸展力の物理指標として考えている。心拍数67/minの安静時の被験者の場合、等容性収縮期0.05秒間でAPWが半波ないし1波が生じると仮定すると、等容性収縮期由来のAPWは10~20Hzとなる。この波が心室拍出期の0.3秒間で同様に継続するとすれば、3波ないし6波が心室拍出期由来のAPWとして生じることになる。次に個人差を考慮して、等容性収縮期が0.035秒間でAPWが半波ないし1波が生じるとすると心室収縮由来のAPWは14.5~29Hzとなる。心室拍出期を0.175秒間で考えると、17.25~34.5Hzとなる。したがって、心室収縮由来の心尖拍動成分は、10~34.5HzのAPWに存在する。
 縦軸の心臓挙動の元となる圧力波形は、APWから実験的に求められる一回拍出量を規定する因子の一つと考えている。心房の収縮に続いて心室の収縮が始まる。図11及び図12では、心室の収縮により心室内圧が上昇し、心房内圧より高くなった瞬間に房室弁が閉鎖し、密閉空間になった心室内で、心筋の収縮による張力が心室内の血液を圧迫し、内圧が急上昇する様子を示す。左室内圧が動脈圧より高くなった瞬間に大動脈弁が押し広げられて血液の拍出が始まる。左室から血液が拍出される速度は、血液が末梢の血管に流れ去る速度より大きいため、拍出された血液の多くが弾性血管を拡張させる。弾性血管を拡張させるためには血液は一時的に左冠動脈入口部に留まることになる。これにより動脈圧が上昇し、収縮期血圧となる。図11は、心周期中の圧力波が生じる仮説過程を示したものである。圧力変動の基線は、左室内の残る血液量すなわち収縮末期容積量がもつ圧力値と仮定する。収縮期末期容積量は1/3であるが、この1/3容積量がもつ内部圧力のラインを基線として、陽・陰・陽ないし陰の3~4相の圧力波が心室の収縮時、大動脈弁開放直前に基線上に急峻な双曲線状の陽性圧力波を生じさせると仮定する。
 APWが作る1~6ないし8相性波の包絡線は、僧房弁閉鎖から僧房弁開放までの容積変動に近似するものと考え、そして圧-容積ループに相当する情報が含まれると仮定する。したがって心室拍出期0.3秒間で半波となるとすると1.7Hzとなり、心室拍出期0.175秒間で半波とすると2.9Hzとなり、心室拍出期0.1秒間で半波とすると5Hzとなる。これが図7に示す包絡線を作るためのローパスフィルタ5Hzの根拠となる。心室収縮由来の生体信号抽出のための解析手順について検討する。前述に示すように心室収縮由来のAPWの解析対象周波数は10~34.5Hzとし、ローパスフィルタは5Hzとする。波形はマイクロフォンセンサLで捉えられ、等容性収縮期から等容性弛緩期の間にあると考える。20-40歳代健常者には個人差があり、10~34.5Hzの間のいずれかに該当する波があるとする。解析対象範囲にある基本周波数をすべて解析し、波形を抽出し、心音図のI音と心電図のQRS波を起点にし、心音図のII音を終点とする時相に存在する波形を探し出した。図21~図25は、20-40歳代健常者(被験者No.1-29)の図7及び図8の要領に従った図9に相当するものである。図中のシミュレーション値は図14及び図17の解析手順に従ったものである。また、図21~図25に示した被験者No.1-29の各グラフは、上から順に、ECG(心電図)の時系列データ、PCG(心音図)の時系列データ、PPG(指尖容積脈波)の時系列データ、心音図から求めた左室内圧の時系列データ、生体信号検出部11(マイクロフォンセンサL)から求めた左室内圧の時系列データである。
 4SRから計測されるAPWは、胸部前部の心音から捉えられる波形とは、時相と心雑音、および立ち上がりの傾きが異なり、前述の圧力波立ち上がりの時相やI音消失のタイミングが圧力波の2/3の時相に当てはまっているのが分かる。ここに胸部後部から計測されるAPWは、心音とは異なる情報であることが示された。
 この圧力波は式(1)の一般解に従うとした。したがって大動脈に生じる圧力波の立ち上がりも式(1)の一般解に従うとする。収縮期の前半の0.05+0.15=0.2秒間で拍出量の3/4は拍出され、残りの1/4が収縮期の後半に拍出される。すると式(1)の解に従う圧力波のピークは心音のI音を起点にして、心室収縮期のおおよそ半分強の時相に存在することになる。また、大動脈弁は左室内圧が大動脈圧よりも高くなった瞬間に解放されるため、式(1)の解から誘導される波形のhalf-power pointの点が起点となるとした。また、half-power pointの点は、大動脈弁開放となるため、心音のI音が消えるタイミングとなる。これらから、造波の振幅の0.707倍の圧力値から、大動脈圧波が上昇していく。ゆえに収縮血圧を120mmHgとすると、拡張期血圧は、120×0.707=84.8mmHgとなる。収縮期の後半になると血液の拍出速度が低下し、血液が末梢の血管に流れ去る速度の方が大きくなり血圧は低下し始める。そして瞬間的な逆流により大動脈弁が閉鎖する。大動脈弁閉鎖の伴い、陽性圧力波が心尖拍動波に混入する。このとき拡張末期の左室内血液の2/3が拍出されている。拍出量の観点から考えると、大動脈の圧力波の基線は左室内圧の変動が作り出す圧振幅の約2/3の圧力を基線とするともいえる。すなわち、収縮期血圧を120mmHgとした場合、拡張期血圧は120×2/3=80mmHgとなり、大動脈圧力波の基線、拡張期血圧は約80~85mmHgの間に存在し、心音のI音消失のタイミングが圧力波の2/3のポイントになるという仮説である。これらの仮説を、実験値をもとに検討する。
 20-40歳代健常者の正常心は、拡張期の心室容積が大きいほど、たくさんの心筋線維が伸展刺激を受け、その後の収縮力も大きくなる。したがって心室の前負荷が増すと心室からの拍出量が増加する。図26(a),(b)は、横軸に拡張期の持続時間を示し、縦軸に圧力波形のC値を示す。拡張期の持続時間とC値とは、体調別回帰直線では正の相関を示し、本記述を示したものになった。
 拡張期の時間が長いと心尖拍動成分の振動周波数は高くなり、逆に拡張期の時間が短いと心尖拍動成分振動数は低くなる。したがって正常心は心尖拍動成分周波数と前負荷の相関性が高い。図27は心尖拍動成分周波数と収縮期、拡張期の時間の相関性をみた図表である。収縮期に比べて拡張期の決定係数が高くなっているのが分かる。これは、心筋細胞が収縮する際に収縮期心室内圧(動脈圧)により規定される後負荷と呼ばれる一定の抵抗を受け、収縮前の心筋線維に対する前負荷には依存しない。収縮能は前負荷や後負荷から独立しており、収縮の際の化学的刺激やホルモンの影響を受けることが決定係数の差の根拠となる。
 図28は、血圧とC値、血圧と心尖拍動周波数の相関性を調べたものである。後負荷の影響を受ける被験者は、C値が低下する。動脈圧ないし脈圧は後負荷となり、脈圧が高いとC値は低下する。図29(a)は脈圧と収縮期血圧の相関、図29(b)は拡張期血圧と収縮期血圧の相関をそれぞれ調べたものである。いずれも正の相関を示した。後負荷が高い生活習慣病被験者は正常心に比較して切片値が上昇し、傾きは大きくなる。そして心拍出量を規定する因子の影響を強く受けるため決定係数Rが高くなる。薬物投与により収縮能のコントロールが行われている心疾患・循環器疾患の患者は更に決定係数Rが高くなる。また後負荷もコントロールされているため生活習慣病患者とは逆にC値は上昇する。回帰直線の傾きは生活習慣病患者と同一の傾向になる。
 したがって、動脈圧に依存する心尖拍動成分の振動周波数が高いと、収縮力が大きく、C値が増大していく可能性が推察される。
 ここで図19及び図20は、心周期で考えると縦軸がインプット、横軸がアウトプットということになる。図中の標記は日本人間ドック学会2018年4月1日改定・2018年12月14日一部変更更新の判定区分をもとに区分けを行った。判定区分のA異常なしが20-40歳代健常者、B軽度異常・C要経過観察が軽度異常・要経過観察で、D要治療・E治療中が治療中(生活習慣病)となる。心疾患・循環器疾患患者は日常生活の基本が臥位安静状態で医師による治療・要介護認定3となる患者である。心疾患があっても日常生活がおくれている人は治療中(生活習慣病)区分に編入されている。20-40歳代の健常者のC値が中央値となり、生活習慣病の被験者のC値は低く、軽度異常・要経過観察、心疾患・循環器疾患患者の順でC値が上昇していった。
 本実施形態によれば、胸部後部が捉えるAPWを用いて心尖拍動成分を抽出できた。心尖拍動成分から心室拍出期の圧波形が作られ、心室拍出期の圧波形は双曲線関数で同定され、計測された圧波形の圧力・流速に関係するC値、すなわち左室内圧波形に関する指標が求められた。また、心尖拍動成分のC値と拡張期持続時間は、体調に応じた相関性を持ち、心尖拍動成分の周波数と拡張期持続時間は、体調に関係なく相関性が高いことがわかった。また、C値と心尖拍動成分の周波数および血圧は、生活習慣病被験者との相関性が高くなる傾向にあることがわかった。これらのことから、C値と心尖拍動成分の周波数をパラメータにすることで、日本人間ドック学会2018年4月1日改定・2018年12月14日一部変更更新の判定区分をもとに区分けができ、健常者、軽度異常・要経過観察、生活習慣病患者、心疾患・循環器疾患患者の判定ができる可能性が示唆された。
 以上の説明を根拠として本実施形態では、図30に示した健康監視装置が構成される。すなわち、人の体幹から測定される体幹音響信号を処理し、前記人の健康状態を推定する健康監視装置1000であって、上記の生体信号測定装置1(4SR)から得られる体幹音響信号から、心臓の挙動を示す左室内圧波形に関する指標を求める左室内圧波形特定手段1100と、前記体幹音響信号から、心尖拍動由来の周波数成分を抽出する心尖拍動成分抽出手段1200と、前記左室内圧波形に関する指標と、前記心尖拍動由来の周波数成分の振動周波数との相関から、人の健康状態を推定する推定手段1300とを有する。
 左室内圧波形特定手段1100は、上記のように左室内圧波形を示すC値を特定する手段である。C値は、上記のように体幹音響振動信号を、所定の周波数帯でフィルタリングし、そこから心音成分に関連する成分を除外し、残った周波数成分を心尖拍動成分として求め、この心尖拍動成分から圧波形を形成し、その圧波形の傾きに関する指標を双曲線関数を用いて求めたものである。上記のようにして求めたC値により、健常者か否か、その他、健康状態に応じて異なる値が出力される。なお、心音成分と心尖拍動成分とが混在する場合には、図18(b)に示した心拍数との相関図を用いて、心尖拍動成分の周波数を決定する。
 心尖拍動成分抽出手段1200により特定される心尖拍動由来の周波数成分は、心臓から血液を送り出す際のフィードバック力である心尖拍動の周波数であり、上記の圧波形の状態を示すC値をインプット情報とすれば、周波数成分はアウトプット情報となる。よって、上記のように、これらを縦軸、横軸にとることにより、健常者、軽度異常・要経過観察、生活習慣病患者、心疾患・循環器疾患患者に応じた相関図を作成できる。
 コンピュータから構成される健康監視装置1000は、これをデータベースとして記憶しておけば、推定手段1300は、健康監視対象の被験者について、上記生体信号測定装置1から得られる体幹音響振動信号を左室内圧波形特定手段1100及び心尖拍動成分抽出手段1200により解析し、これを上記のデータベースに照合することで、健康監視対象の被験者の健康状態を推定することができる。
 推定手段1300は、図26(b)に示したように、C値を拡張期持続時間との間に高い相関性があることから、それを用いて、健常者、生活習慣病患者の別を推定することもできる。
 また、図28(a)~(c)に示したように、C値は血圧との相関もあることから、推定手段1300は、C値を用いて、血圧の推定をすることも可能である。
 健康監視装置1000は、上記の左室内圧波形特定手段1100、心尖拍動成分抽出手段1200、推定手段1300として機能する手順を実行させるコンピュータプログラムが記憶部(当該コンピュータ(健康監視装置1000)としての内蔵のハードディスク等の記録媒体のほか、リムーバブルの各種記録媒体、通信手段で接続された他のコンピュータの記録媒体等も含む)に記憶されている。また、コンピュータプログラムは、各手順をコンピュータに実行させることで、左室内圧波形特定手段1100、心尖拍動成分抽出手段1200、推定手段1300として機能する。また、左室内圧波形特定手段1100、心尖拍動成分抽出手段1200、推定手段1300を実現するコンピュータプログラムが組み込まれた1以上の記憶回路を有する電子回路で実現することもできる。
 また、コンピュータプログラムは、記録媒体に記憶させて提供することができる。コンピュータプログラムを記憶した記録媒体は、非一過性の記録媒体であっても良い。非一過性の記録媒体は特に限定されないが、例えば フレキシブルディスク、ハードディスク、CD-ROM、MO(光磁気ディスク)、DVD-ROM、メモリカードなどの記録媒体が挙げられる。また、通信回線を通じてコンピュータプログラムをコンピュータに伝送してインストールすることも可能である。
 1 生体信号測定装置(4SR)
 10 ベース部材
 11 左上部生体信号検出部(sensor L)
 12 右上部生体信号検出部(sensor R)
 13 下部生体信号検出部(sensor M)
 14,15 フィルム
 100 三次元立体編物
 110 マイクロフォンセンサ
 1000 健康監視装置
 1100 左室内圧波形特定手段
 1200 心尖拍動成分抽出手段
 1300 推定手段

Claims (14)

  1.  人の体幹から測定される体幹音響信号を処理し、人の健康状態を推定する健康監視装置であって、
     前記体幹音響信号から、心臓の挙動を示す左室内圧波形に関する指標を求める左室内圧波形特定手段と、
     前記体幹音響信号から、心尖拍動由来の周波数成分を抽出する心尖拍動成分抽出手段と、
     前記左室内圧波形に関する指標と、前記心尖拍動由来の周波数成分の振動周波数との相関から、人の健康状態を推定する推定手段と
    を有することを特徴とする健康監視装置。
  2.  前記推定手段は、
     前記左室内圧波形に関する指標と、前記心尖拍動成分の振動周波数の大小を示す心周期における拡張期の時間との相関から健康状態を推定する請求項1記載の健康監視装置。
  3.  人の体幹から測定される体幹音響信号を処理し、人の健康状態を推定する健康監視装置であって、
     前記体幹音響信号から、心臓の挙動を示す左室内圧波形に関する指標を求める左室内圧波形特定手段と、
     前記体幹音響信号から、心尖拍動由来の周波数成分を抽出する心尖拍動成分抽出手段と、
     前記左室内圧波形に関する指標と、血圧との相関から、人の健康状態を推定する推定手段と
    を有することを特徴とする健康監視装置。
  4.  前記心尖拍動成分抽出手段は、前記体幹音響信号から、心音成分との対比で前記心尖拍動由来の周波数成分を抽出する請求項1~3のいずれか1に記載の健康監視装置。
  5.  前記心尖拍動成分抽出手段は、さらに、心拍数との関係を考慮して前記心尖拍動由来の周波数成分を抽出する請求項4記載の健康監視装置。
  6.  前記体幹音響信号が、人の胸部後部に配置される生体信号測定装置により捉えられる信号である請求項1~5のいずれか1に記載の健康監視装置。
  7.  人の体幹から測定される体幹音響信号を処理し、コンピュータを、人の健康状態を推定する健康監視装置として機能させるコンピュータプログラムであって、
     前記体幹音響信号から、心臓の挙動を示す左室内圧波形に関する指標を求める手順と、
     前記体幹音響信号から、心尖拍動由来の周波数成分を抽出する手順と、
     前記左室内圧波形に関する指標と、前記心尖拍動由来の周波数成分の振動周波数との相関から、人の健康状態を推定する手順と
    を前記コンピュータに実行させるコンピュータプログラム。
  8.  前記人の健康状態を推定する手順は、前記左室内圧波形に関する指標と、前記心尖拍動成分の振動周波数の大小を示す心周期における拡張期の時間との相関から健康状態を推定する手順を前記コンピュータに実行させる請求項7記載のコンピュータプログラム。
  9.  人の体幹から測定される体幹音響信号を処理し、コンピュータを、人の健康状態を推定する健康監視装置として機能させるコンピュータプログラムであって、
     前記体幹音響信号から、心臓の挙動を示す左室内圧波形に関する指標を求める手順と、
     前記体幹音響信号から、心尖拍動由来の周波数成分を抽出する手順と、
     前記左室内圧波形に関する指標と、血圧との相関から、人の健康状態を推定する手順と
    を前記コンピュータに実行させるコンピュータプログラム。
  10.  前記心尖拍動由来の周波数成分を抽出する手順は、前記体幹音響信号から、心音成分との対比で前記心尖拍動由来の周波数成分を抽出する手順を前記コンピュータに実行させる請求項7~9のいずれか1に記載のコンピュータプログラム。
  11.  前記心尖拍動由来の周波数成分を抽出する手順は、さらに、心拍数との関係を考慮して前記心尖拍動由来の周波数成分を抽出する請求項10記載のコンピュータプログラム。
  12.  前記請求項7~11のいずれか1に記載のコンピュータプログラムが記録された記録媒体。
  13.  板状に成形されたビーズ発泡体と、
     前記ビーズ発泡体に形成された配置孔に装填される三次元立体編物と、
     前記三次元立体編物の両面を被覆するように、前記ビーズ発泡体の両面に貼着されるフィルムと、
     前記三次元立体編物の配置されている箇所に対応して前記フィルムの外側に配設されるマイクロフォンセンサと、
     前記マイクロフォンセンサをカバーするカバーフィルムと、
     前記カバーフィルム内で前記マイクロフォンセンサの外方を取り囲み、外乱の混入抑制機能を果たす外乱混入抑制部材と
    を有することを特徴とする生体信号測定装置。
  14.  前記外乱混入抑制部材がゲルである請求項13記載の生体信号測定装置。
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