WO2020203290A1

WO2020203290A1 - 画像形成装置

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Publication number: WO2020203290A1
Application number: PCT/JP2020/011953
Authority: WO
Inventors: 喬楠川
Original assignee: 京セラドキュメントソリューションズ株式会社
Priority date: 2019-03-29
Filing date: 2020-03-18
Publication date: 2020-10-08
Also published as: JP7111251B2; US11656569B2; JPWO2020203290A1; US20220179351A1

Abstract

画像形成装置はフレーム側板１０１を備える。フレーム側板１０１における第一電装基板６１の取付面にはフレーム突出板１０３が設けられている。電装ボックス７０は、フレーム側板１０３への組付け完了状態においてフレーム突出板１０３の側面に重なるボックス突出板７３と、ボックス突出板７３から厚さ方向に突出する組付用係合部７３ａ，７３ｂとを有していて、フレーム側板１０１への組付けに際しては、組付用係合部７３ａ，７３ｂをフレーム突出板１０３の突出側端部に形成された第一被係合部１０３ａ，１０３ｂに係合させた状態で、該電装ボックス７０全体を、被係合部１０３ａ，１０３ｂを支点に、フレーム突出板１０３の延設方向と平行な軸線回りに回動させることで、組付け過程における通過軌跡が規制される。

Description

画像形成装置

　本発明は、画像形成装置に関する。

　一般に、電子写真方式のカラー画像形成装置においては、画像形成装置本体内に異なる四色（シアン、マゼンタ、イエロー及び黒色）の画像に対応して、四つの画像形成部が設けられている（例えば、特許文献１参照）。

　これら四つの画像形成部は、それぞれ、用紙に対して画像形成処理を行うための処理ユニット（例えば、感光体ドラムユニット又は現像処理ユニット等）を含んでいる。これら四つの画像形成部は、画像形成装置本体の前面フレームと背面フレームとの間に設けられている。そして、背面フレームにおける画像形成部側とは反対側には、各画像形成部の処理ユニットに高電圧を供給する高圧基板や、搬送系の駆動用モーター等を駆動するエンジン基板等が取付られている。

　背面フレームには通常、これら高圧基板及びエンジン基板の他に、画像処理制御や表示制御を行う制御基板が取付けられる。制御基板の取付け構造として、制御基板を電装ボックス内に収容して該電装ボックスを高圧基板及びエンジン基板に外側から重なるように配置する構造が知られている。

特開２０１６－０１２０６６号公報

　ところで、上述のように電装ボックスを高圧基板及びエンジン基板（第一電装基板）に対して重なるように配置した場合、背面フレーム（フレーム側板）の面積を小さく抑えつつ制御基板（第二電装基板）をスペース効率良く配置することができる。　
　しかしこの場合、作業者が電装ボックスをフレーム側板に組付ける際に、電装ボックスに視界が遮られて、組付け済みの第一電装基板の位置を目視することができない。このため、電装ボックスの組付作業時に、電装ボックスの一部が第一電装基板に意図せず接触して、第一基板が破損する虞がある。

　本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、第一電装基板に対して、第二電装基板を収容した電装ボックスを重なるように配置した画像形成装置において、電装ボックスを第一電装基板と接触することなく所定位置に組付けできるようにすることにある。

　本発明に係る画像形成装置は、画像形成部を収容する画像形成装置本体と、該画像形成装置本体に設けられたフレーム側板の上記画像形成部側とは反対側に設けられる第一電装基板及び第二電装基板と、該第二電装基板を収容するとともに上記第一電装基板に対して上記画像形成装置本体の外方側から重なるように配置される電装ボックスと、を備えている。

　そして、上記フレーム側板における上記第一電装基板の取付面には、該取付面に対して垂直に形成されて上記画像形成装置本体の外側に突出するフレーム突出板が設けられ、上記電装ボックスは、上記フレーム側板への組付け完了状態において上記フレーム突出板の側面に重なるボックス突出板と、該ボックス突出板から厚さ方向に突出する組付用係合部とを有していて、上記フレーム側板への組付けに際しては、上記組付用係合部を上記フレーム突出板の突出側端部に形成された第一被係合部に係合させた状態で、該電装ボックス全体を、上記第一被係合部を支点に上記フレーム突出板の延設方向と平行な軸線回りに回動させることで、該組付け過程における通過軌跡が規制されるように構成されている。

　本発明によれば、第一電装基板に対して、第二電装基板を収容した電装ボックスを重なるように配置した画像形成装置において、電装ボックスを第一電装基板と接触することなく所定位置に組付けることができる。

図１は、実施形態における画像形成装置を示す全体概略図である。図２は、背面フレームから電装ボックスを取外した状態で画像形成装置を後方斜め左側から見た斜視図である。図３は、背面フレームから電装ボックスを取外した状態で画像形成装置を後側から見た平面図である。図４は、背面フレームに電装ボックスを装着した状態で画像形成装置の上側半部を後側から見た平面図である。図５は、背面フレームに電装ボックスを装着した状態で画像形成装置の上側半部を後側の左斜め上側から見た斜視図である。図６は、背面フレームに電装ボックスを装着した状態で画像形成装置の上側半部を後側の左斜め下側から見た斜視図である。図７は、図４のVII－VII線断面図である。図８は、図５のVIII部の拡大図である。図９は、電装ボックスから蓋部材を取外した状態を示す斜視図である。図１０は、電装ボックスの上側の側板に形成された開口部付近を拡大して示す拡大斜視図である。図１１は、電装ボックスを示す蓋部材側から見た斜視図である。図１２は、図１１のXII－XII線で切断したカットモデルである。図１３は、図４のXIII－XIII線で切断したカットモデルである。図１４は、電装ボックスを示すボックス突出板に対向する側から見た斜視図である。図１５は、背面フレームに電装ボックスを組付けた状態を示す側方から見た斜視図である。図１６は、背面フレームに対する電装ボックスの組付け手順の前半部を説明するための説明図である。図１７は、背面フレームに対する電装ボックスの組付け手順の後半部を説明するための説明図である。図１８は、図１７のXVIII部の拡大図である。

　以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。

　《実施形態》
　図１は、本実施形態における画像形成装置１を示している。画像形成装置１は、例えばカラーレーザープリンター（以下、単にプリンターという）１により構成されている。

　画像形成装置１は画像形成装置本体１００を有し、画像形成装置本体１００の内部には、給紙部１０、画像形成部２０、及び定着部３０が設けられており、画像形成装置本体１００の上面には排紙部４０が設けられている。給紙部１０から排紙部４０に至る用紙搬送路Ｌには、記録紙Ｐを挟持して搬送する複数の搬送ローラー対１１～１３が配置されている。また、用紙搬送路Ｌには反転搬送路Ｌ´が接続されている。反転搬送路Ｌ´は、用紙搬送路Ｌの下流側から分岐して上流側に合流している。反転搬送路Ｌ´には搬送ローラー対１４～１６が配置されている。

　上記給紙部１０は、画像形成部２０の下部に配置されている。給紙部１０は、シート状の記録紙Ｐが収容される給紙カセット１０ａと、該給紙カセット１０ａ内の記録紙Ｐを取出して該カセット外に送り出すピックアップローラー１０ｂとを有している。給紙カセット１０ａよりカセット外に送り出された記録紙Ｐは、搬送ローラー対１１を介して画像形成部２０に供給される。

　画像形成部２０では、ブラック、マゼンタ、シアンおよびイエローに対応するトナー画像を形成する作像ユニット２０Ｂｋ,２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｙが一列に配置されている。各作像ユニット２０Ｂｋ,２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｙは、感光体ドラム２１、帯電装置２２、現像装置２３及びクリーニング装置２４を備えている。これら符号２１～２１はイエローの作像ユニット２０Ｙについてのみ図示し、他のユニット２０Ｂｋ～２０Ｃでは図示を省略している。作像ユニット２０Ｂｋ,２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｙの下方には、各感光体ドラム２１の表面にレーザー光を照射する露光装置２５が配置されている。また、各作像ユニット２０Ｂｋ,２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｙの上方には、中間転写ユニット２６が配置されている。

　中間転写ユニット２６は、中間転写ベルト２７と、四つの一次転写ローラー２８と、二次転写ローラー２９とを有している。中間転写ベルト２７は、各感光体ドラム２１に接した状態で回転する。四つの一次転写ローラー２８は、中間転写ベルト２７の内側において、各感光体ドラム２１との間で中間転写ベルト２７を挟み込むように設けられている。また、二次転写ローラー２９は、作像ユニット２０Ｂｋの下流側において、中間転写ベルト２７の表面に接触するように設けられている。中間転写ユニット２６の上方には、作像ユニット２０Ｂｋ,２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｙの各現像装置２３に補給する各色のトナーを収納したトナーコンテナ５０Ｂｋ，５０Ｍ，５０Ｃ，５０Ｙが配置されている。

　画像形成部２０では、露光装置２５によって各感光体ドラム２１の表面に所定の画像データに基づくレーザー光を照射することで静電潜像を形成し、形成した静電潜像を現像装置２３によって現像することで各色のトナー像を形成する。各感光体ドラム２１の表面に形成された各色のトナー像は、一次転写ローラー２８によって中間転写ベルト２７の表面に転写されて重ね合わせられる。そして、中間転写ベルト２７上に転写されたトナー像は二次転写ローラー２９によって、給紙部１０より供給された記録紙Ｐに対して転写される。該転写後の記録紙Ｐは定着部３０に供給される。定着部３０では、画像形成部２０より供給される記録紙Ｐを定着ローラー３０ａ及び加圧ローラー３０ｂ間で加圧することにより、当該記録紙Ｐにトナー像を定着させる。そして、定着部３０にてトナー像が定着された記録紙Ｐは、両ローラー３０ａ，３０ｂにより下流側へと送り出される。定着部３０より送り出された記録紙Ｐは、複数の搬送ローラー対１２，１３を介して上記排紙部４０に排出される。また、記録紙Ｐの両面にトナー像を形成する場合には、搬送ローラー対１３によって記録紙Ｐはスイッチバックされて、反転搬送路Ｌ´に搬送される。　

　画像形成装置本体１００は、前後方向にて対向する板金製の前面フレーム（図示省略）及び背面フレーム１０１（フレーム側板の一例。図２参照）を有している。上記作像ユニット２０Ｂｋ,２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｙは、この前面フレームと背面フレーム１０１との間に配置されている。

［基板類の配置構成］
　図２及び図３に示すように、背面フレーム１０１の背面における作像ユニット２０Ｂｋ,２０Ｍ，２０Ｃ，２０Ｙに対応する部分には高圧基板６０が取付けられ、用紙搬送路Ｌ及び反転搬送路Ｌ´の上端部に対応する部分にはエンジン基板６１が取付けられている。高圧基板６０は、現像装置２３及び感光体ドラム２１等に高電圧を供給する。エンジン基板６１は、搬送系の駆動モーターや冷却ファンの駆動モーター等の作動制御を行う。また、上記高圧基板６０及びエンジン基板６１のさらに後側（背面側）には、制御基板６２と該制御基板６２を収容する電装ボックス７０（図２及び図３では図示省略）とが設けられている。制御基板６２は、画像処理制御や表示類の制御を行うための基板である。上記高圧基板６０及びエンジン基板６１が第一電装基板に相当し、制御基板６２は第二電装基板に相当する。

　［電装ボックスの構成］
　図４～図７はそれぞれ、背面フレーム１０１に電装ボックス７０が取付けられた状態を示している。電装ボックス７０はボックス本体７１と蓋部材７２（天板の一例）と有していて全体視で左右方向に長い矩形箱状をなして。電装ボックス７０は、例えば板金部材により構成されている。図７に示すように、電装ボックス７０は、高圧基板６０及びエンジン基板６１の境界位置を跨いで、両基板６０，６１の後側（画像形成装置本体の外側の一例）から重なるように配置されている。

　上記ボックス本体７１、底板であるベース板７１ｅが背面フレーム１０１に対向するように形成された偏平状の有底箱状部材からなる。蓋部材７２はボックス本体７１の開放側（後側）を着脱可能に閉塞している。図５に示すように、ボックス本体７１の上側の側板７１ａには二つの固定用ブラケット部７１ｂ（仮保持用係合部の一例）が突出形成され、図６に示すように、ボックス本体７１の下側の側板７１ｃには一つの固定用ブラケット部７１ｄが突出形成されている。ボックス本体７１は、各固定用ブラケット部７１ｂ，７１ｄを貫通するボルト７５（図８参照）により三箇所で背面フレーム１０１に固定されている。

　図８に示すように、上側の側板７１aに形成された二つの固定用ブラケット部７１ｂのうちの一方には係合フック１０２が係合している。係合フック１０２は、背面フレーム１０１における基板取付面に対して垂直に接続された可撓性板部１０２ａと、可撓性板部１０２ａの先端部に形成された三角柱状の爪部１０２ｂとを有している。そして、電装ボックス７０を背面フレーム１０１に組付ける際には、爪部１０２ｂの斜面が固定用ブラケット部７１ｂにより押されて可撓性板部１０２ａが撓む。そして、固定用ブラケット部７１ｂが爪部１０２ｂの斜面を通過し終えると可撓性板部１０２ａが復元力により元の状態に戻って爪部１０２ｂが固定用ブラケット部７１ｂに係合する。そうして、この固定用ブラケット部７１ｂは仮保持用係合部として機能する。

　図９は、電装ボックス７０のボックス本体７１から蓋部材７２を取外した状態を示している。ボックス本体７１の開口側の端縁部には、蓋部材７２を螺子で固定するための折曲げフランジ部７１ｇが形成されている。

　ボックス本体７１内のベース板７１ｅには制御基板６２が固定されている。制御基板６２は、左右に隣接して並ぶ第一基板部６２ａ及び第二基板部６２ｂと、両基板部６２ａ，６２ｂを接続する接続部６３とで構成されている。第一基板部６２ａの上端部には所定の通信規格を有する二つのコネクター６４，６５が設けられている。

　図１０に示すように、ボックス本体７１の上側の側板７１ａには、二つのコネクター６４，６５を外部に露出させる開口部７１ｈが形成されている。開口部７１ｈは左右方向に延びる長孔状に形成されている。そして、二つのコネクター６４，６５に嵌合する相手コネクター（図示省略）はそれぞれ、開口部７１ｈを通じて各コネクター６４，６５に対して上下方向（つまり上側の側板７１ａに垂直な方向）に抜差し可能に接続される。

　［ボックス突出板の構成］
　図１１及び図１２に示すように、ボックス本体７１の左右方向の一側端にはボックス突出板７３が接続されている。ボックス突出板７３は、電装ボックス７０を背面フレーム１０１に組付けた状態で、ボックス本体７１のベース板７１ｅよりも背面フレーム１０１側に突出している。そして、ボックス突出板７３は、背面フレーム１０１に対して垂直に上下方向に延びるように形成されている。ボックス突出板７３におけるボックス本体７１側の端縁部は９０度に折り曲げられて接続代７６を構成している。ボックス突出板７３は、電装ボックス７０を背面フレーム１０１に組付けた状態で、電装ボックス７０の下端よりも下側に余分に延びている。すなわち、ボックス突出板７３の上下寸法は、電装ボックス７０の上下寸法よりも長い。

　図１２に示すように、ボックス突出板７３の長手方向の両端部には、一対の係合板部７３ａ，７３ｂ（組付用係合部の一例）が形成されている。係合板部７３ａ，７３ｂはそれぞれ、ボックス突出板７３の所定箇所をコ字状に切欠いて厚さ方向の一側に折り曲げることで形成されている。すなわち、係合板部７３ａ，７３ｂは、ボックス突出板７３の厚さ方向の一側に突出する切欠片により構成されている。

　［フレーム突出板の構成］
　図１３に示すように、画像形成装置本体１００の背面フレーム１０１には、フレーム突出板１０３が形成されている。フレーム突出板１０３は、背面フレーム１０１の左側端部に位置していて、該背面フレーム１０１に対して垂直に突出するとともに上下方向に延びるように形成されている。

　フレーム突出板１０３の突出側端部には、上記ボックス突出板７３に形成された係合板部７３ａ，７３ｂに係合する一対の被係合部１０３ａ，１０３ｂ（第一被係合部の一例）が設けられている。

　一対の被係合部１０３ａ，１０３ｂは、上下方向に十分に間隔を空けて形成されている。この間隔は、電装ボックス７０の上下寸法よりも広く設定されている。

　上側の被係合部１０３ａは、フレーム突出板１０３の上端部に形成されたコ字状突部１０３ｃの上端面に隣接する部分であり、下側の被係合部１０３ｂは、フレーム突出板１０３の下端部に形成されたコ字状突部１０３ｄの上端面に隣接する部分である。上記係合板部７３ａ，７３ｂは、被係合部１０３ａ，１０３ｂに隣接するコ字状突部１０３ｃ，１０３ｄによって下側への移動が規制される。

　［位置決め板の構成］
　図１４に示すように、ボックス本体７１には、上記ボックス突出板７３の他にボックス位置決め板７４が設けられている。

　ボックス位置決め板７４は、ボックス本体７１のベース板７１ｅの左右方向の中間部に突設されて上記ボックス突出板と平行に延びている。

　ボックス位置決め板７４の突出側の端部には複数（本実施形態では例えば三つ）の係合突部７４ａ（位置決め係合部の一例）が形成されている。この係合突部７４ａは、ボックス位置決め板７４の突出側の端部に複数のスリット溝を設けることで形成されている。

　図１５に示すように、上記ボックス位置決め板７４に形成された三つの係合突部７４ａは、電装ボックス７０の組付け完了時には、背面フレーム１０１の背面に立設された被係合板１０４の切欠部１０４ａ（第二被係合部の一例）に係合する。切欠部１０４ａは、係合突部７４ａと嵌合する嵌合形状を有している。切欠部１０４ａは、係合突部７４ａと嵌合（係合）して該係合突部７４ａの上下方向の移動を規制する。

　［背面フレームに対する電装ボックスの組付け手順］
　次に、図１６～図１８を参照して、背面フレーム１０１に対する電装ボックス７０の組付け手順を説明する。図１６及び図１７は、いずれも組付け作業時の電装ボックス７０と背面フレーム１０１との位置関係を下側から見た図であり、図１８は、図１７のXVIII部を拡大して示す拡大図である。

　作業者は先ず、電装ボックス７０を鉛直に立てた状態で、図１６に示すようにボックス突出板７３の左右方向の位置を、背面フレーム１０１のフレーム突出板１０３の左右方向位置に略一致させる。

　その後、作業者は、図１７及び図１８に示すようにボックス本体７１のボックス突出板７３側をフレーム突出板１０３側に近付けて、電装ボックス７０全体を背面フレーム１０１の取付面に対して傾ける。

　そして、作業者は、ボックス突出板７３に形成された一対の係合板部７３ａ，７３ｂ（図１７では一方のみを示す）をそれぞれ、一対の被係合部１０３ａ，１０３ｂに当接（係合の一例）させる。この状態の斜視図は図示していないが、図１３の説明（組付け完了状態の説明）を参照すれば容易に理解できる。そして、作業者は、電装ボックス７０全体を、一対の被係合部１０３ａ，１０３ｂを支点として、上下方向に延びる軸線回り（図１７の紙面垂直方向に延びる軸線回り）に回動させる。そして、電装ボックス７０を、ボックス本体７１のベース板７１ｅが背面フレーム１０１と平行になるまで回転させると、図１５で説明したボックス位置決め板７４の係合突部７４ａが、背面フレーム１０１に立設された被係合板１０４の切欠部１０４ａに係合するとともに、図８で説明した係合フック１０２が、ボックス本体７１の固定用ブラケット部７１ｂに係合する。これにより、電装ボックス７０が背面フレーム１０１に仮保持され、作業者が電装ボックス７０から手を離しても電装ボックス７０の姿勢は維持される。そうして、電装ボックス７０の背面フレーム１０１への組付けが完了した後は、ボックス本体７１の固定用ブラケット部７１ｂ，７１ｄ（図１４等参照）をボルトで背面フレーム１０１に固定することで電装ボックス７０の背面フレーム１０１への固定が完了する。

　［作用効果］
　以上説明したように、本実施形態では、背面フレーム１０１における高圧基板６０及びエンジン基板６１の取付面には、該取付面に対して垂直に形成されて画像形成装置本体１００の外側に突出するフレーム突出板１０３が設けられている。電装ボックス７０は、背面フレーム１０１への組付け完了状態においてフレーム突出板１０３の側面に重なるボックス突出板７３と、該ボックス突出板７３から厚さ方向に突出する係合板部７３ａ，７３ｂとを有している。電装ボックス７０を背面フレーム１０１に組付ける際には、ボックス突出板７３の係合板部７３ａ，７３ｂを、フレーム突出板１０３の突出側端部に形成された被係合部１０３ａ，１０３ｂに係合させた状態で、電装ボックス７０全体を、被係合部１０３ａ，１０３ｂを支点に、フレーム突出板１０３の延設方向と平行な軸線回り（本実施形態では上下方向に延びる軸線回り）に回動させることで、該組付け過程における電装ボックス７０の通過軌跡が規制されるようになっている。

　したがって、背面フレーム１０１にエンジン基板６１及び制御基板６２を取付けた後に、電装ボックス７０を両基板６１，６２に重ねて配置する際に、電装ボックス７０によって作業者の視界が遮られたとしても、電装ボックス７０を両基板６１，６２に干渉することなく所定位置に組付けることができる。よって、電装ボックス７０の組付け作業時に、各基板６１，６２が電装ボックス７０と干渉して破損するのを防止することができる。また、作業者の組付けスキルのレベルに依存することなく、電装ボックス７０を背面フレーム１０１に安全に組付けることができる。

　また本実施形態では、フレーム突出板１０３は上下方向に延びているので、電装ボックス７０の回転支点となる軸線も上下方向に延びることとなる。したがって、電装ボックス７０を水平軸線回りに回転させる場合に比べて、組付け作業時に電装ボックス７０が自重により回転又は落下する虞が少なくなる。よって、電装ボックス７０の組付け作業性を向上させることができる。

　フレーム突出板１０３の被係合部１０３ａ，１０３ｂはそれぞれ、コ字状突部１０３ｃ，１０３ｄの上側に隣接する位置に形成されている。これによれば、ボックス突出板７３の係合板部７３ａ，７３ｂは、被係合部１０３ａ，１０３ｂに係合した状態で下側への移動が規制される。
　したがって、電装ボックス７０を被係合部１０３ａ，１０３ｂを支点に回転させる際に、電装ボックス７０が自重により下側に落下するのを確実に防止することができる。　よって、電装ボックス７０の組付け作業性をより一層向上させることが可能となる。

　また、本実施形態では、電装ボックス７０のボックス本体７１には、係合突部７４ａを有するボックス位置決め板７４が設けられている。そして、背面フレーム１０１には、電装ボックス７０全体が所定の組付位置まで回転移動（到達）させる際に、上記電装ボックス７０の係合突部７４ａに係合して該係合突部７４ａの下側への移動を規制する切欠部１０４ａが設けられている。

　この構成によれば、電装ボックス７０が自重により背面フレーム１０１に平行な面内で回転して脱落するのを防止することができる。

　また、本実施形態では、背面フレーム１０１には係合フック１０２が突設されている。係合フック１０２は、電装ボックス７０全体を所定の組付位置まで回転移動（到達）させる際に、ボックス本体７１の固定用ブラケット部７１ｂに係合することで、電装ボックス７０を背面フレーム１０１ら離間する方向に倒れないように仮保持する。

　この構成によれば、作業者が電装ボックス７０を背面フレーム１０１に組付けた後、電装ボックス７０から手を離したとしても、電装ボックス７０が作業者側（後側）に倒れずに背面フレーム１０１に仮保持される。したがって、作業者は、ボルトによる電装ボックス７０の固定作業にスムーズに移行することができる。

　また、本実施形態では、電装ボックス７０内に収容された制御基板６２は、コネクター６４，６５を有している。そして、電装ボックス７０は、背面フレーム１０１の背面に垂直な方向にて対向するベース板７０ｅ及び蓋部材７２と、該ベース板７０ｅから起立して蓋部材７２に至る側板とを有している。上側の側板７１ａにはコネクター６４，６５を外部に露出させる開口部７０ｈが形成されている。そして、コネクター６４，６５に嵌合する相手コネクター（図示省略）は、制御基板６２のコネクター６４，６５に対して、開口部７１ｈを通じて側板７１ａの垂直方向に抜差し可能に構成されている。

　この構成によれば、制御基板６２への電線接続及び取外し作業を電装ボックス７０の側方から行うことができる。したがって、作業者は、例えば電装ボックス７０を背面フレーム１０１から取外す際に、蓋部材７２をわざわざ取外してボックス本体７１内のコネクター６４，６５にアクセスする必要がなく、単に、電装ボックス７０を背面フレーム１０１に固定しているボルト７５（図８参照）を取外すだけで作業を完了させることができる。よって、故障時やメンテナンス時における電装ボックス７０の取外し作業を容易に行うことができる。

　《他の実施形態》
　本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。

　すなわち、本実施形態では、電装ボックス７０を、フレーム突出板１０３の被係合部１０３ａ，１０３ｂを支点として上下方向に延びる軸線回りに回動させることで電装ボックス７０の通過軌跡を規制するようにしているが、これに限ったものではなく、例えばフレーム突出板１０３を左右方向に延設することで、電装ボックス７０を水平軸線回りに回動させるようにしてもよい。

　上記実施形態では、画像形成装置１は、タンデム方式のカラー画像形成装置とされているが、これに限ったものではなく、モノクロ方式の画像形成装置であってもよい。

　また、上記実施形態では、画像形成装置１がプリンターである例を説明したら、これに限ったものではない。画像形成装置１は、例えば複写機、ファクシミリ又は複合機（ＭＦＰ）等であってもよい。

　以上説明したように、本発明は、画像形成装置について有用であり、特に、プリンター、ファクシミリ、複写機又は複合機（ＭＦＰ）に適用する場合に有用である。

Claims

　画像形成部を収容する画像形成装置本体と、該画像形成装置本体に設けられたフレーム側板の上記画像形成部側とは反対側に設けられる第一電装基板及び第二電装基板と、該第二電装基板を収容するとともに上記第一電装基板に対して上記画像形成装置本体の外方側から重なるように配置される電装ボックスと、を備えた画像形成装置であって、
　上記フレーム側板における上記第一電装基板の取付面には、該取付面に対して垂直に形成されて上記画像形成装置本体の外側に突出するフレーム突出板が設けられ、
　上記電装ボックスは、上記フレーム側板への組付け完了状態において上記フレーム突出板の側面に重なるボックス突出板と、該ボックス突出板から厚さ方向に突出する組付用係合部とを有していて、上記フレーム側板への組付けに際しては、上記組付用係合部を上記フレーム突出板の突出側端部に形成された第一被係合部に係合させた状態で、該電装ボックス全体を、上記第一被係合部を支点に上記フレーム突出板の延設方向と平行な軸線回りに回動させることで、該組付けの過程における通過軌跡が規制されるように構成されている、画像形成装置。
　請求項１記載の画像形成装置において、
　上記フレーム側板に設けられた上記フレーム突出板は上下方向に延びている、画像形成装置。
　請求項２記載の画像形成装置において、
　上記第一被係合部は、上記組付用係合部との係合状態において該組付用係合部の下側への移動を規制するように形成されている、画像形成装置。
　請求項２記載の画像形成装置において、
　上記電装ボックスは位置決め係合部を有し、
　上記フレーム側板には、上記電装ボックス全体を上記フレーム突出板に形成された上記被係合部を支点に回動させて所定の組付位置に位置させる際に、上記位置決め係合部に係合して該位置決め係合部の下側への移動を規制する第二被係合部が設けられている、画像形成装置。
　請求項２記載の画像形成装置において、
　上記電装ボックスは仮保持用係合部を有し、
　上記フレーム側板には、上記電装ボックス全体を上記フレーム突出板に形成された上記被係合部を支点に回動させて所定の組付位置に位置させる際に、上記仮保持用係合部に係合して、該電装ボックスを上記フレーム側板から離間する方向に倒れないように仮保持する係合フックが設けられている、画像形成装置。
　請求項１記載の画像形成装置において、
　上記電装ボックス内に収容された上記第二電装基板はコネクターを有し、
　上記電装ボックスは、上記フレーム側板の上記取付面に垂直な方向にて対向するベース板及び天板と、該ベース板及び天板間の空間を囲む側板とを有し、
　上記側板には上記コネクターを露出させる開口部が形成され、
　上記コネクターに嵌合する相手コネクターは、上記側板に垂直な方向から上記開口部を通じて上記第二電装基板のコネクターに抜差し可能に構成されている、画像形成装置。