WO2020202871A1 - 物理量計測装置 - Google Patents

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Abstract

センサ凹部(61)は、センサ裏面(22b)に設けられる。メンブレン部(62)は、センサ凹部の底面であるセンサ凹底面(501)を形成し、検出素子(71~74)が設けられる。センサ支持部(51)は、裏支持部(522)と、支持凹部(530)と、支持孔(540)と、支持凹内壁面(532)と、を有する。裏支持部は、センサ裏面に沿って延び、センサ凹部の開口であるセンサ凹開口(503)を覆う。支持凹部は、裏支持部において物理量センサとは反対側の面である支持裏面(55f)に設けられる。支持孔は、支持凹部の底面である支持凹底部(531)からセンサ凹部に向けて延びて裏支持部を貫通し、センサ凹開口に通じる。支持凹内壁面は、支持凹底部と共に支持凹部の内面に含まれ、支持凹底部から物理量センサとは反対側に向けて延び、物理量センサとは反対側を向くように支持孔の中心線(CL52)に対して傾斜している。

Description

物理量計測装置 関連出願の相互参照
 本出願は、2019年4月4日に出願された日本出願番号2019-072244号に基づくもので、ここにその記載内容を援用する。
 本開示は、物理量計測装置に関する。
 流体の物理量を計測する物理量計測装置として、例えば特許文献1には、空気の流量を検出する流量検出部と、この流量検出部が搭載されたリードフレームと、流量検出部の一部などを封止する封止体と、を有する流量センサが開示されている。この流量検出部においては、薄肉化され且つ検出素子を搭載したダイヤフラムの裏面側に空隙が形成されており、この空隙を覆うように流量検出部の裏面にリードフレームが重ねられている。そして、空隙に通じ且つ太さが均一な連通孔がリードフレーム及び封止体のそれぞれに設けられており、これら連通孔を通じて、ダイヤフラム裏側の空隙と流量センサの外部空間とが連通されている。封止体に設けられた連通孔の内面は、封止体の裏面に対して直交する方向に延びている。上記特許文献1では、リードフレーム及び封止体の各連通孔を通じてダイヤフラム裏側の空隙に空気が出入りすることで、ダイヤフラム裏側の空隙の内部圧力と外部圧力とが等しくなる、としている。
特開2013-217731号公報
 しかしながら、上記特許文献1では、封止体の裏面と連通孔の内面とが直交しているため、封止体の裏面に沿って流れてきた空気が連通孔に流れ込むことで、ダイヤフラム裏側の空隙において過剰に大きな気流が発生することが懸念される。これは、空気が連通孔に流れ込む際に気流の剥離に伴って渦などの乱れが生じることや、空気が勢いよく連通孔に流れ込むことなどにより、ダイヤフラム裏側の空隙に気流が発生しやすくなるためだと考えられる。ダイヤフラム裏側の隙間において過剰に大きな気流が発生すると、この気流によってダイヤフラムの温度等が意図せずに変化して流量検出部の検出精度が低下しやすくなってしまう。このように、空気等の流体について流量等の物理量を検出する精度が低下すると、物理量計測装置に計測精度が低下してしまう。
 以上のように、空気等の流体について流量等の物理量を計測する精度が低下すると、物理量計測装置の計測精度が低下してしまう。
 本開示は、物理量の計測精度を高めることができる物理量計測装置を提供することを目的とする。
 本開示の第1の態様による、流体の物理量を計測する物理量計測装置は、流体が流れる計測流路と、計測流路に設けられ、流体の物理量を検出する物理量センサと、物理量センサを支持するセンサ支持部と、を備える。物理量センサは、物理量センサの一面であるセンサ裏面に設けられた凹部であるセンサ凹部と、センサ凹部の底面であるセンサ凹底面を形成し、流体の物理量を検出するための検出素子が設けられたメンブレン部と、を有する。センサ支持部は、センサ裏面に沿って延び、センサ凹部の開口であるセンサ凹開口を覆うように設けられた裏支持部と、裏支持部において物理量センサとは反対側の面である支持裏面に設けられた凹部である支持凹部と、支持凹部の底面である支持凹底部からセンサ凹部に向けて延びて裏支持部を貫通し、センサ凹開口に通じる支持孔と、支持凹底部と共に支持凹部の内面に含まれ、支持凹底部から物理量センサとは反対側に向けて延び、物理量センサとは反対側を向くように支持孔の中心線に対して傾斜している支持凹内壁面と、を有する。
 第1の態様によれば、センサ支持部の裏支持部において、支持凹内壁面が物理量センサとは反対側を向くように支持裏面に対して傾斜している。この構成では、支持裏面に沿って流れてきた気流が支持凹部に到達した際に支持凹内壁面に沿って流れやすい。この場合、支持凹内壁面からの気流の剥離が生じにくく、支持凹部の内部に渦流などの気流の乱れが生じにくくなる。このため、支持凹部の内部にて発生した気流に乱れによってセンサ凹部の内部に過剰に大きな気流が発生し、この気流によってメンブレン部での検出素子の動作精度が低下する、ということを抑制できる。したがって、物理量計測装置の計測精度を高めることができる。
 本開示の第2の態様による流体の物理量を計測する物理量計測装置は、流体が流れる計測流路と、計測流路に設けられ、流体の物理量を検出する物理量センサと、物理量センサを支持するセンサ支持部と、を備える。物理量センサは、物理量センサの一面であるセンサ裏面に設けられた凹部であるセンサ凹部と、センサ凹部の底面であるセンサ凹底面を形成し、流体の物理量を検出するための検出素子が設けられたメンブレン部と、を有する。センサ支持部は、センサ裏面に沿って延び、センサ凹部の開口であるセンサ凹開口を覆う裏支持部と、裏支持部において物理量センサとは反対側の面である支持裏面に設けられた凸部である支持凸部と、支持凸部の先端部である支持凸先端部からセンサ凹部に向けて延びて裏支持部を貫通し、センサ凹開口に通じる支持孔と、支持凸先端部と共に支持凸部の外面に含まれ、支持凸先端部から物理量センサ側に向けて延び、物理量センサとは反対側を向くように支持孔の中心線に対して傾斜している支持凸外壁面と、を有する。
 第2の態様によれば、センサ支持部の裏支持部において、支持孔の周囲に設けられた支持凸外壁面が物理量センサとは反対側を向くように支持裏面に対して傾斜している。この構成では、支持裏面に沿って流れてきた気流が支持凸外壁面に沿って流れやすい。この場合、センサ支持部の支持凸外壁面に沿って流れる流体が、支持孔の長さ方向において支持孔の裏側端部から遠ざかる向きに支持凸外壁面によって案内されるため、支持孔に流体が流れ込みにくくなっている。このため、支持裏面に沿って流れてきた空気が支持孔に勢いよく流れ込んでセンサ凹部の内部に過剰に大きな気流が発生し、この気流によってメンブレン部にて検出素子の動作精度が低下する、ということを抑制できる。したがって、物理量計測装置の計測精度を高めることができる。
 本開示についての上記目的およびその他の目的、特徴や利点は、添付の図面を参照しながら下記の詳細な記述により、より明確になる。その図面は、
第1実施形態における燃焼システムの構成を示す図。 吸気管に取り付けられた状態のエアフロメータの正面図。 吸気管に取り付けられた状態のエアフロメータの平面図。 通過入口側から見たエアフロメータの斜視図。 通過出口側から見たエアフロメータの斜視図。 エアフロメータをコネクタ部側から見た側面図。 エアフロメータをコネクタ部とは反対側から見た側面図。 図2のVIII-VIII線断面図。 構成群AにおけるセンサSAの斜視図。 モールド表面側から見たセンサSAの平面図。 モールド裏面側から見たセンサSAの平面図。 流量センサの斜視図。 メンブレン部の配線パターンを示す図。 エアフロメータの縦断面図。 図14のXV-XV線断面図。 図14のXVI-XVI線断面図。 構成群Bにおけるエアフロメータのハウジング仕切部周辺の縦断面図。 センサSAをハウジングに組み付ける前の状態を示す図。 センサSAを組み付ける前のハウジングの平面図。 センサSAがハウジング仕切部を変形させる前の状態を示す図。 センサSAがハウジング仕切部を変形させた後の状態を示す図。 構成群Dにおけるエアフロメータの縦断面図。 図22のセンサ路周辺の拡大図。 図22のXXIV-XXIV線断面図。 図24のセンサ路周辺の拡大図。 構成群Eにおけるエアフロメータの縦断面図であって、センサ路周辺の拡大図。 エアフロメータの横断面図であって、センサ路周辺の拡大図。 構成群Fにおける図10のXXVIII-XXVIII線断面図。 図28のメンブレン部周辺の拡大図。 モールド裏側から見た流量センサのセンサ凹部周辺の拡大図。 図10のXXXI-XXXI線断面図。 計測流路にて生じる気流について説明するための図。 表型部と裏型部とを組み付ける前の状態を示す型装置の断面図。 型装置の断面図。 構成群Gにおけるエアフロメータの縦断面図であって、表リブ及び裏リブ周辺の拡大図。 図35のXXXVI-XXXVI線断面図。 センサSAの縦断面図。 流量センサ周辺の縦断面図。 センサSAを第1ハウジング部に取り付ける前の状態を示す図。 センサSAを第1ハウジング部に取り付けている途中の状態を示す図。 構成群Hにおけるエアフロメータの概略正面図。 接続ターミナルの斜視図。 接続ターミナルの平面図。 リード接続端子における端子凸部周辺の拡大図。 図41のXLV-XLV線断面図。 図41のXLVI-XLVI線断面図。 図6のXLVII-XLVII線断面図。 センサSA及び接続ターミナルが装着された状態の第1ハウジング部を通過入口側から見た図。 センサSA及び接続ターミナルが装着された状態の第1ハウジング部を通過出口側から見た図。 センサSA及び接続ターミナルが装着された状態の第1ハウジング部をハウジング裏側から見た図。 センサSA及び接続ターミナルが装着された状態の第1ハウジング部をハウジング表側から見た図。 センサSA及び接続ターミナルが装着された状態の第1ハウジング部をハウジング基端側から見た図。 センサSA及び接続ターミナルが装着された状態の第1ハウジング部をハウジング先端側から見た図。 図52のLIV-LIV線断面図。 図54においてセンサSA及び接続ターミナルが装着されていない状態の第1ハウジング部を示す図。 図55のLVI-LVI線断面図。 図55のLVII-LVII線断面図。 第2実施形態における吸気管に取り付けられた状態のエアフロメータの側面図。図52 エアフロメータの正面図。 図58のLX-LX線断面図。 構成群Bにおける図60のLXI-LXI線断面図。 図60のセンサSA周辺の拡大図。 図60におけるベース部材とカバー部材とセンサSAとの分解断面図。 図63のセンサSA周辺の拡大図。 第3実施形態、構成群Cにおけるエアフロメータの縦断面図。 図65の通過流路周辺の拡大図。 入口通路部の断面積について説明するための図。 通過流路に流れ込んだ主流について説明するための図。 通過流路に流れ込んだ下向き偏流について説明するための図。 通過流路に流れ込んだ上向き偏流について説明するための図。 主流線に対する入口天井面の傾斜角度とエアフロメータの出力変動との関係を示す図。 流量の変化態様を示す図。 脈動特性と振幅比との関係を示す図。 分岐角度が異なる構成について説明するための図。 分岐角度と脈動特性との関係を示す図。 第4実施形態、構成群Fにおける流量センサのメンブレン部周辺の断面図。 計測流路にて生じる気流について説明するための図。 変形例B1における第1実施形態についてのエアフロメータのハウジング仕切部周辺の縦断面図。 変形例B2における第2実施形態についてのエアフロメータのハウジング仕切部周辺の断面図。 ベース部材とカバー部材とセンサSAとの分解断面図。 変形例B4における第1実施形態についてのエアフロメータのハウジング仕切部周辺の縦断面図。 変形例B5における第2実施形態についてのエアフロメータのハウジング仕切部周辺の断面図。 ベース部材とカバー部材とセンサSAとの分解断面図。 変形例B6における第2実施形態についてのエアフロメータのハウジング仕切部周辺の断面図。 ベース部材とカバー部材とセンサSAとの分解断面図。 変形例B7における第1実施形態についてのエアフロメータのハウジング仕切部周辺の縦断面図。 変形例C1における第3実施形態についての通過流路周辺のエアフロメータの縦断面図。 変形例C2における第3実施形態についての通過流路周辺のエアフロメータの縦断面図。 変形例C3における第3実施形態についての通過流路周辺のエアフロメータの縦断面図。 変形例D1における第1実施形態についてのエアフロメータの縦断面図。 変形例D14における第1実施形態についてのエアフロメータの横断面図。 変形例F1における第1実施形態についての流量センサのメンブレン部周辺の断面図。 変形例F2における第1実施形態についての流量センサのメンブレン部周辺の断面図。 変形例F3における第1実施形態についての流量センサのメンブレン部周辺の断面図。 変形例F4における第1実施形態についての流量センサのメンブレン部周辺の断面図。 変形例F5における第1実施形態についての流量センサのメンブレン部周辺の断面図。 変形例F6における第1実施形態についての流量センサのメンブレン部周辺の断面図。 変形例F7における第1実施形態についてのモールド裏側から見た流量センサのセンサ凹部周辺の拡大図。 変形例F14における第4実施形態についての流量センサのメンブレン部周辺の断面図。 変形例F15における第4実施形態についての流量センサのメンブレン部周辺の断面図。 変形例F16における第4実施形態についての流量センサのメンブレン部周辺の断面図。 変形例F17における第4実施形態についての流量センサのメンブレン部周辺の断面図。 変形例F18における第4実施形態についての流量センサのメンブレン部周辺の断面図。 変形例G1における第1実施形態についてのセンサSAの縦断面図。 変形例G3における第1実施形態についてのセンサSAの側面図。 変形例G3における第1実施形態についてのセンサSAの流量センサ周辺の平面図。 変形例G4おける変形例G3についてのセンサSAの流量センサ周辺の平面図。 変形例G5における変形例G3についてのセンサSAの流量センサ周辺の平面図。
 以下、本開示の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施例の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合わせることができる。そして、複数の実施形態及び変形例に記述された構成同士の明示されていない組み合わせも、以下の説明によって開示されているものとする。
 (第1実施形態)
 図1に示す燃焼システム10は、ガソリンエンジン等の内燃機関11、吸気通路12、排気通路13、エアフロメータ20及びECU15を有しており、例えば車両に搭載されている。エアフロメータ20は、吸気通路12に設けられており、内燃機関11に供給される吸入空気の流量や温度、湿度、圧力といった物理量を計測する。エアフロメータ20は、空気の流量を計測する流量計測装置であって、吸入空気等の流体を計測対象とした物理量計測装置に相当する。吸入空気は、内燃機関11の燃焼室11aに供給される気体である。燃焼室11aにおいては、吸入空気と燃料との混合気が点火プラグ17により点火される。
 Engine Control Unit(ECU)15は、燃焼システム10の動作制御を行う制御装置である。ECU15は、プロセッサ、RAM、ROM及びフラッシュメモリ等の記憶媒体、並びに入出力部を含むマイクロコンピュータと、電源回路等と、によって構成された演算処理回路である。ECU15には、エアフロメータ20から出力されるセンサ信号や、多数の車載センサから出力されるセンサ信号などが入力される。ECU15は、エアフロメータ20による計測結果を用いて、インジェクタ16の燃料噴射量やEGR量などについてエンジン制御を行う。ECU15は、内燃機関11の運転制御を行う制御装置であり、燃焼システム10をエンジン制御システムと称することもできる。また、ECU15は、外部装置に相当する。
 ECU15は、電子制御装置(Electronic Control Unit)とも呼ばれる場合がある。制御装置、または制御システムは、(a)if-then-else形式と呼ばれる複数の論理としてのアルゴリズム、または(b)機械学習によってチューニングされた学習済みモデル、例えばニューラルネットワークとしてのアルゴリズムによって提供される。
 制御装置は、少なくとも1つのコンピュータを含む制御システムによって提供される。制御システムは、データ通信装置によってリンクされた複数のコンピュータを含む場合がある。コンピュータは、ハードウェアである少なくとも1つのプロセッサ(ハードウェアプロセッサ)を含む。ハードウェアプロセッサは、下記(i)、(ii)、または(iii)により提供することができる。
 (i)ハードウェアプロセッサは、少なくとも1つのメモリに格納されたプログラムを実行する少なくとも1つのプロセッサコアである場合がある。この場合、コンピュータは、少なくとも1つのメモリと、少なくとも1つのプロセッサコアとによって提供される。プロセッサコアは、CPU:Central Processing Unit、GPU:Graphics Processing Unit、RISC-CPUなどと呼ばれる。メモリは、記憶媒体とも呼ばれる。メモリは、プロセッサによって読み取り可能な「プログラムおよび/またはデータ」を非一時的に格納する非遷移的かつ実体的な記憶媒体である。記憶媒体は、半導体メモリ、磁気ディスク、または光学ディスクなどによって提供される。プログラムは、それ単体で、またはプログラムが格納された記憶媒体として流通する場合がある。
 (ii)ハードウェアプロセッサは、ハードウェア論理回路である場合がある。この場合、コンピュータは、プログラムされた多数の論理ユニット(ゲート回路)を含むデジタル回路によって提供される。デジタル回路は、ロジック回路アレイ、例えば、ASIC:Application-Specific Integrated Circuit、FPGA:Field Programmable Gate Array、PGA:Programmable Gate Array、CPLD:Complex Programmable Logic Deviceなどとも呼ばれる。デジタル回路は、プログラムおよび/またはデータを格納したメモリを備える場合がある。コンピュータは、アナログ回路によって提供される場合がある。コンピュータは、デジタル回路とアナログ回路との組み合わせによって提供される場合がある。
 (iii)ハードウェアプロセッサは、上記(i)と上記(ii)との組み合わせである場合がある。(i)と(ii)とは、異なるチップの上、または共通のチップの上に配置される。これらの場合、(ii)の部分は、アクセラレータとも呼ばれる。
 制御装置と信号源と制御対象物とは、多様な要素を提供する。それらの要素の少なくとも一部は、ブロック、モジュール、またはセクションと呼ぶことができる。さらに、制御システムに含まれる要素は、意図的な場合にのみ、機能的な手段と呼ばれる。
 この開示に記載の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。代替的に、この開示に記載の制御部及びその手法は、一つ以上の専用ハードウェア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。代替的に、この開示に記載の制御部及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと一つ以上のハードウェア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
 燃焼システム10は、車載センサとして複数の計測部を有している。計測部としては、エアフロメータ20の他に、スロットルセンサ18aや空燃比センサ18bなどがある。これら計測部は、いずれもECU15に電気的に接続されており、ECU15に対して検出信号を出力する。エアフロメータ20は、吸気通路12において、エアクリーナ19の下流側であって、スロットルセンサ18aが取り付けられたスロットルバルブの上流側に設けられている。エアクリーナ19は、吸気通路12の一部を形成するエアケースと、吸入空気からダスト等の異物を除去するエアフィルタとを有しており、エアフィルタがエアケースに取り付けられている。
 燃焼システム10においては、ECU15とエアフロメータ20等の計測部との通信を可能にする通信方式として、例えばSENT(Single Edge Nibble Transmission)通信が用いられている。SENT通信は、デジタル通信の一種であり、エアフロメータ20など計測部の計測信号をデジタル化する通信方式である。SENT通信においては、単一の電気配線で複数チャンネル分の計測信号を送ることが可能になっている。このため、例えば、ECU15とエアフロメータ20との通信を可能にする通信経路が単一の電気配線で形成されていても、ECU15とエアフロメータ20との間での通信に要する時間が増加しにくくなっている。
 図2、図3、図8に示すように、エアフロメータ20は、取り付け対象としての配管ユニット14に取り付けられている。配管ユニット14は、吸気管14a、管フランジ14c、管ボス14dを有しており、吸気通路12を形成する形成部材である。配管ユニット14は、例えばエアケースの少なくとも一部を形成している。配管ユニット14がエアケースを形成している構成では、エアフロメータ20に加えてエアフィルタが配管ユニット14に取り付けられている。配管ユニット14では、吸気管14a、管フランジ14c及び管ボス14dが樹脂材料等により形成されている。
 吸気管14aは、吸気通路12を形成するダクト等の配管である。吸気管14aには、その外周部を貫通する貫通孔としてエアフロ挿入孔14bが設けられている。管フランジ14cは、円環状に形成されており、エアフロ挿入孔14bの周縁部に沿って延びている。管フランジ14cは、吸気管14aの外面から吸気通路12とは反対側に向けて延びている。管ボス14dは、柱状の部材であり、エアフロメータ20を支持する支持部である。管ボス14dは、吸気管14aの外面から管フランジ14cに沿って延びており、吸気管14aに対して複数(例えば2つ)設けられている。本実施形態では、管フランジ14c及び管ボス14dがいずれも吸気管14aから高さ方向Yに延びている。
 エアフロメータ20は、管フランジ14c及びエアフロ挿入孔14bに挿入されることで吸気通路12に入り込んだ状態になっており、この状態でボルト等の固定具により管ボス14dに固定されている。エアフロメータ20は、管フランジ14cの先端面に接触していない一方で、管ボス14dの先端面に接触している。このため、配管ユニット14に対するエアフロメータ20の相対的な位置や角度は、管フランジ14cではなく管ボス14dによって設定されている。複数の管ボス14dの先端面は、互いに面一になっている。なお、図8では、管ボス14dの図示を省略している。
 本実施形態では、エアフロメータ20について、幅方向X、高さ方向Y及び奥行き方向Zを設定しており、これら方向X,Y,Zは互いに直交している。エアフロメータ20は高さ方向Yに延びており、吸気通路12は奥行き方向Zに延びている。エアフロメータ20は、吸気通路12に入り込んだ入り込み部分20aと、吸気通路12に入り込まずに管フランジ14cから外部にはみ出したはみ出し部分20bとを有しており、これら入り込み部分20aとはみ出し部分20bとは高さ方向Yに並んでいる。
 図2、図4、図7、図8に示すように、エアフロメータ20は、ハウジング21と、吸入空気の流量を検出する流量センサ22と、吸入空気の温度を検出する吸気温センサ23とを有している。ハウジング21は、例えば樹脂材料等により形成されている。流量センサ22はハウジング21の内部に収容されている。エアフロメータ20においては、ハウジング21が吸気管14aに取り付けられていることで、流量センサ22が、吸気通路12を流れる吸入空気と接触可能な状態になる。
 ハウジング21は、取り付け対象としての配管ユニット14に取り付けられている。ハウジング21の外面においては、高さ方向Yに並んだ一対の端面21a,21bのうち、入り込み部分20aに含まれた方をハウジング先端面21aと称し、はみ出し部分20bに含まれた方をハウジング基端面21bと称する。ハウジング先端面21a及びハウジング基端面21bは高さ方向Yに直交している。管フランジ14cの先端面も高さ方向Yに直交している。なお、エアフロメータ20やハウジング21が取り付けられる取り付け対象は、吸気通路12を形成する形成部材であれば配管ユニット14でなくてもよい。
 ハウジング21の外面においては、吸気通路12の上流側に配置される面をハウジング上流面21cと称し、ハウジング上流面21cとは反対側に配置される面をハウジング下流面21dと称する。また、ハウジング上流面21c及びハウジング基端面21bを介して対向する一対の面のうち一方をハウジング表面21eと称し、他方をハウジング裏面21fと称する。ハウジング表面21eは、後述するセンサSA50において流量センサ22が設けられた側の面である。
 なお、ハウジング21については、高さ方向Yにおいて、ハウジング先端面21a側をハウジング先端側と称し、ハウジング基端面21b側をハウジング基端側と称することもある。また、奥行き方向Zにおいて、ハウジング上流面21c側をハウジング上流側と称し、ハウジング下流面21d側をハウジング下流側と称することもある。さらに、幅方向Xにおいて、ハウジング表面21e側をハウジング表側と称し、ハウジング裏面21f側をハウジング裏側と称することもある。
 図2~図7に示すように、ハウジング21は、シール保持部25、フランジ部27及びコネクタ部28を有している。エアフロメータ20はシール部材26を有しており、シール部材26はシール保持部25に取り付けられている。
 シール保持部25は、管フランジ14cの内部に設けられており、シール部材26を高さ方向Yに位置ずれしないように保持している。シール保持部25は、エアフロメータ20の入り込み部分20aに含まれている。シール保持部25は、シール部材26を保持する保持溝部25aを有している。保持溝部25aは、高さ方向Yに直交する方向X,Zに延びており、ハウジング21の周りを環状に一周している。シール部材26は、管フランジ14cの内部において吸気通路12を密閉するOリング等の部材である。シール部材26は、保持溝部25aの内部に入り込んだ状態になっており、保持溝部25aの内面と管フランジ14cの内周面との両方に密着している。シール部材26と保持溝部25aの内面とが密着した部分と、シール部材26と管フランジ14cの内周面とが密着した部分とは、いずれもハウジング21の周りを環状に一周している。
 フランジ部27には、ハウジング21を吸気管14aに固定するネジ等の固定具を固定するネジ孔等の固定孔が形成されている。本実施形態では、固定孔が例えばフランジ孔611,612であり、固定具がネジである。なお、図3においては、フランジ孔611,612に挿通されたネジの図示を省略している。
 フランジ部27において、ハウジング先端側の面が管ボス14dの先端面に重ねられた状態で接触しており、この重ねられた部分を角度設定面27aと称する。角度設定面27aと管ボス14dの先端面とは、いずれも高さ方向Yに直交する方向に延びており、幅方向X及び奥行き方向Zに延びている。管ボス14dの先端面は、吸気管14aに対する角度設定面27aの相対的な位置や角度を設定している。角度設定面27aは、エアフロメータ20において、吸気管14aに対するハウジング21の相対的な位置や角度を設定している。
 配管ユニット14の吸気管14aにおいては、吸気通路12を流れる空気のうち主に流れる主流が奥行き方向Zに進む。主流の進む方向を主流方向と称すると、奥行き方向Zが主流方向になっている。ハウジング21においては、フランジ部27の角度設定面27aが主流方向及び奥行き方向Zに延びている。また、管ボス14dの先端面も主流方向及び奥行き方向Zに延びている。
 コネクタ部28は、流量センサ22に電気的に接続されたコネクタ端子28aを保護する保護部である。コネクタ端子28aは、ECU15から延びた電気配線がプラグ部を介してコネクタ部28に接続されることでECU15に電気的に接続される。フランジ部27及びコネクタ部28は、エアフロメータ20のはみ出し部分20bに含まれている。
 図2、図4、図7に示すように、吸気温センサ23はハウジング21の外側に設けられている。吸気温センサ23は、吸入空気の温度を感知する感温素子であり、ハウジング裏面21f側に設けられている。吸気温センサ23には、配線等により形成されたリード線23aが接続されている。ハウジング21はリード支持部618を有している。リード支持部618は、ハウジング裏面21fに設けられた凸部であり、幅方向Xにおいて吸気温センサ23よりもハウジング裏側に向けて突出している。リード支持部618は、リード線23aを支持していることで吸気温センサ23を支持している。リード支持部618は、高さ方向Yにおいて吸気温センサ23よりもハウジング基端側に設けられている。リード線23aは、リード支持部618からハウジング先端側に向けて延びている。
 リード線23aは、リード支持部618を高さ方向Yに貫通している。エアフロメータ20の製造時では、リード支持部618に、このリード支持部618を高さ方向Yに貫通する貫通孔を形成しておく。そして、この貫通孔にリード線23aを挿通した状態で、リード支持部618を幅方向Xに押し潰すことで貫通孔を押し潰し、貫通孔に挿通させておいたリード線23aをリード支持部618の内部に埋め込んだ状態にする。この場合、リード支持部618の先端面をヒータ等の加熱具で加熱しながら押し潰すことでリード支持部618を熱変形させ、リード支持部618のうち熱変形した部分でリード線23aを覆うように保持する。この作業を、熱かしめと称することもできる。
 図8に示すように、ハウジング21は、バイパス流路30を有している。バイパス流路30は、ハウジング21の内部に設けられており、ハウジング21の内部空間の少なくとも一部により形成されている。ハウジング21の内面は、バイパス流路30を形成しており、形成面になっている。
 バイパス流路30は、エアフロメータ20の入り込み部分20aに配置されている。バイパス流路30は、通過流路31及び計測流路32を有している。計測流路32には、後述するセンサSA50のうち流量センサ22とその周囲の部分とが入り込んだ状態になっている。通過流路31は、ハウジング21の内面により形成されている。計測流路32は、ハウジング21の内面に加えてセンサSA50の一部の外面により形成されている。なお、吸気通路12を主通路と称し、バイパス流路30を副通路と称することもできる。
 通過流路31は、奥行き方向Zにハウジング21を貫通している。通過流路31は、その上流端部である通過入口33と、下流端部である通過出口34とを有している。計測流路32は、通過流路31の中間部分から分岐した分岐流路であり、この計測流路32に流量センサ22が設けられている。計測流路32は、その上流端部である計測入口35と、下流端部である計測出口36とを有している。通過流路31から計測流路32が分岐した部分はこれら通過流路31と計測流路32との境界部になっており、この境界部に計測入口35が含まれている。また、通過流路31と計測流路32との境界部を流路境界部と称することもできる。計測入口35は、計測出口36側を向くように傾斜した状態でハウジング先端側を向いている。
 計測流路32は、通過流路31からハウジング基端側に向けて延びている。計測流路32は、通過流路31とハウジング基端面21bとの間に設けられている。計測流路32は、計測入口35と計測出口36との間の部分がハウジング基端側に向けて膨らむように曲がっている。計測流路32は、連続的に曲がるように湾曲した部分や、段階的に折れ曲がるように屈折した部分、高さ方向Yや奥行き方向Zに真っ直ぐに延びた部分などを有している。
 流量センサ22は、ヒータ部を有する熱式の流量検出部である。流量センサ22は、ヒータ部の発熱に伴って温度変化が生じた場合に、その温度変化に応じた検出信号を出力する。流量センサ22は直方体状のチップ部品であり、流量センサ22をセンサチップと称することもできる。センサSAは、流量センサ22の全体が計測流路32に収容される状態でハウジング21に取り付けられている。なお、流量センサ22が計測流路32において流量を検出可能な状態であれば、流量センサ22の一部が計測流路32に収容されていてもよい。このように、流量センサ22の少なくとも一部が計測流路32に収容されていることで、この流量センサ22が計測流路32に設けられている。また、流量センサ22を、吸入空気の流量を流体の物理量として検出する物理量センサや物理量検出部と称することもできる。
 エアフロメータ20は、流量センサ22を含んで構成されたセンササブアッセンブリを有しており、このセンササブアッセンブリをセンサSA50と称する。センサSA50は、センサSA50の一部が計測流路32に入り込んだ状態でハウジング21の内部に埋め込まれている。エアフロメータ20においては、センサSA50とバイパス流路30とが高さ方向Yに並べられている。具体的には、センサSA50と通過流路31とが高さ方向に並べられている。なお、センサSA50が検出ユニットに相当する。また、センサSA50を計測ユニットやセンサパッケージと称することもできる。
 <構成群Aの説明>
 図9、図10、図11に示すように、センサSA50は、流量センサ22に加えてセンサ支持部51を有している。センサ支持部51は、ハウジング21に取り付けられており、流量センサ22を支持している。センサ支持部51は、SA基板53及びモールド部55を有している。SA基板53は、流量センサ22が搭載された基板であり、モールド部55は、流量センサ22の少なくとも一部やSA基板53の少なくとも一部を覆っている。SA基板53をリードフレームと称することもできる。
 モールド部55は、全体として板状に形成されている。モールド部55の外面においては、高さ方向Yに並んだ一対の端面55a,55bのうち、ハウジング先端側の方をモールド先端面55aと称し、ハウジング基端側の方をモールド基端面55bと称する。なお、モールド先端面55aが、モールド部55及びセンサ支持部51の先端部になっており、支持先端部に相当する。また、モールド部55が保護樹脂部に相当する。
 モールド部55の外面においては、モールド先端面55a及びモールド基端面55bを挟んで設けられた一対の面のうち一方をモールド上流面55cと称し、他方をモールド下流面55dと称する。センサSA50は、図8において、モールド先端面55aがエアフロ先端側に配置され、且つモールド上流面55cがモールド下流面55dよりも計測流路32の上流側に配置される向きで、ハウジング21の内部に設置されている。センサ支持部51においては、モールド上流面55cが上流端部に相当し、モールド下流面55dが下流端部に相当する。
 センサSA50のモールド上流面55cは、計測流路32においてモールド下流面55dよりも上流側に配置されている。計測流路32において流量センサ22が設けられた部分においては、空気の流れる向きが吸気通路12での空気の流れる向きとは反対になっている。このため、モールド上流面55cは、吸気通路12においてはモールド下流面55dよりも下流側に配置されていることになる。なお、流量センサ22に沿って流れる空気は奥行き方向Zに流れ、この奥行き方向Zを流れ方向と称することもできる。
 図9、図10に示すように、センサSA50においては、流量センサ22がセンサSA50の一面側に露出している。モールド部55の外面においては、流量センサ22が露出した側の板面をモールド表面55eと称し、反対側の板面をモールド裏面55fと称する。センサSA50の一方の板面がモールド表面55eにより形成されており、このモールド表面55eが支持表面に相当し、モールド裏面55fが支持裏面に相当する。
 なお、モールド部55については、高さ方向Yにおいて、モールド先端面55a側をモールド側と称し、モールド基端面55b側をモールド基端側と称することもある。また、奥行き方向Zにおいて、モールド上流面55c側をモールド上流側と称し、モールド下流面55d側をモールド下流側と称することもある。さらに、幅方向Xにおいて、モールド表面55e側をモールド表側と称し、モールド裏面55f側をモールド裏側と称することもある。
 センサSA50は、周縁凹部56を有している。周縁凹部56は、モールド表面55eに設けられた細長状の凹部であり、流量センサ22の周縁部に沿って溝状に延びている。周縁凹部56の底面は、モールド表面55eからモールド裏側に離間した位置に設けられており、モールド部55により形成されている。周縁凹部56の一対の内壁面は底面を介して互いに対向しており、内周側の内壁面は流量センサ22の外壁面により形成され、外周側の内壁面はモールド部55により形成されている。
 周縁凹部56においては、幅方向Xの深さ寸法が、幅方向Xに直交する方向Y,Zの幅寸法よりも小さくなっている。周縁凹部56は、後述する表計測段差面555よりもモールド先端側に設けられている。周縁凹部56は、高さ方向Yに互いに平行に延びる一対の縦部分と、これら縦部分を接続するように奥行き方向Zに延びる横部分とを有しており、一対の縦部分は、表計測段差面555からモールド先端側に向けて延びている。周縁凹部56は、幅方向Xに直交する方向Y,Zにおいて、モールド表面55eの外周縁から内側に離間した位置に設けられている。
 流量センサ22は、幅方向Xにおいて、モールド表面55eからモールド裏側に離間した位置に設けられている。流量センサ22においては、後述するセンサ表面22aがモールド表面55eよりもモールド裏側の位置に設けられている。周縁凹部56の底面は、幅方向Xに直交する方向Y,Zにおいて、センサ表面22aに平行に延びている。この場合、周縁凹部56では、幅方向Xにおいて、底面からの内周側の内壁面の高さ寸法が、底面からの外周側の内壁面の高さ寸法よりも小さくなっている(図34参照)。
 SA基板53は、金属材料等により全体として板状に形成されており、導電性を有する基板である。SA基板53の板面は、幅方向Xに直交しており、高さ方向Y及び奥行き方向Zに延びている。SA基板53には流量センサ22が搭載されている。SA基板53は、リード端子53a、上流試験端子53b、下流試験端子53cを有している。SA基板53には、モールド部55により覆われた部分と、モールド部55によっては覆われていない部分とを有しており、覆われていない部分により端子53a,53b,53cが形成されている。なお、図8等においては、端子53a,53b,53cの図示を省略している。
 図10、図11に示すように、リード端子53aは、モールド基端面55bから高さ方向Yに突出した端子であり、複数設けられている。複数のリード端子53aには、コネクタ端子28aに接続された端子671~673や、吸気温センサ23に接続された端子674,675、流量センサ22の検出精度等を調整するための調整端子676が含まれている。
 本実施形態では、センサSA50がリード端子53aを6つ有している。これら6つのリード端子53aには、コネクタ端子28aに接続された端子が3つ、吸気温センサ23に接続された端子が2つ、調整端子が1つ含まれている。コネクタ端子28aに接続された3つの端子には、グランドに接地された流量グランド端子671と、5V等の所定電圧が印加される流量電源端子672と、流量センサ22の検出結果に関する信号を出力する流量出力端子673とが含まれている。吸気温センサ23に接続された2つの端子には、グランドに接続された吸気温グランド端子674と、吸気温センサ23の検出結果に関する信号を出力する吸気温出力端子675とが含まれている。
 リード端子53aにおいては、端子671~676が奥行き方向Zに並べられている。奥行き方向Zにおいては、流量計測用の端子671~673が吸気温計測用の端子674,675と調整端子676との間に配置されている。流量計測用の端子671~673においては、流量グランド端子671が流量電源端子672と流量出力端子673との間に配置されている。流量電源端子672は、調整端子676の隣に配置されており、流量出力端子673は、吸気温グランド端子674の隣に配置されている。なお、端子671~676の並び順は上述した順でなくてもよい。
 センサSA50においては、SENT通信を行うための通信経路が流量出力端子673や吸気温出力端子675により形成されている。流量計測についてのSENT通信は流量出力端子673を通じて行われ、吸気温計測についてのSENT通信は吸気温出力端子675を通じて行われる。
 下流試験端子53cは、モールド下流面55dから奥行き方向Zに突出した端子であり、複数設けられている。複数の下流試験端子53cには、ICテスト端子691,692やコンデンサチェック端子693,694、グランド端子695,696が含まれている。ICテスト端子691,692は、流量センサ22の動作確認等をするための端子である。コンデンサチェック端子693,694は、SA基板53に搭載された内部コンデンサの動作確認等をするための端子である。グランド端子695,696は、グランドに接地するための端子である。
 下流試験端子53cにおいては、端子691~696が高さ方向Yに並べられている。高さ方向Yにおいては、ICテスト端子691,692とコンデンサチェック端子693,694との間に一方のグランド端子695が配置されている。他方のグランド端子696は、コンデンサチェック端子693,694を介して一方のグランド端子695の反対側に配置されている。グランド端子695,696のうち一方は、他方よりも短い端子になっている。例えば、グランド端子696がグランド端子695よりも短い端子になっている。グランド端子696は、ICテスト端子691,692やコンデンサチェック端子693,694に比べても短い端子になっている。
 上流試験端子53bは、モールド上流面55cから奥行き方向Zに突出した端子であり、複数設けられている。複数の上流試験端子53bには、ICテスト端子681,682やコンデンサチェック端子683,684、グランド端子685が含まれている。ICテスト端子681,682は、流量センサ22の動作確認等をするための端子である。コンデンサチェック端子683,684は、内部コンデンサの動作確認等をするための端子である。グランド端子685は、グランドに接地するための端子である。
 上流試験端子53bにおいては、端子681~685が高さ方向Yに並べられている。高さ方向Yにおいては、ICテスト端子681,682とグランド端子685との間にコンデンサチェック端子683,684が配置されている。グランド端子685は、上流側のグランド端子696と同様に短い端子になっており、ICテスト端子681,682やコンデンサチェック端子683,684に比べても短い。
 試験端子53b,53cは、第1ハウジング部151の内面に接触していない。具体的には、上流試験端子53bにおいて、上述したようにグランド端子685が他の端子681~684よりも短くなっている。このため、グランド端子685は、端子681~685の中で最もハウジング先端側の位置に配置されているにもかかわらず、第1ハウジング部151の内部において後述するハウジング段差面137(図17参照)に接触しにくくなっている。同様に、下流試験端子53cにおいて、上述したようにグランド端子696が他の端子691~695よりも短くなっている。このため、グランド端子696は、端子691~695の中で最もハウジング先端側の位置に配置されているにもかかわらず、第1ハウジング部151の内部においてハウジング段差面137に接触しにくくなっている。
 リード端子53aにはリード孔54が設けられている。リード孔54は、リード端子53aの厚さ方向にリード端子53aを貫通しており、各リード端子53aのそれぞれに設けられている。リード孔54は、高さ方向Yにおいてリード端子53aでのモールド部55寄りの位置に配置されている。エアフロメータ20の製造工程には、流量センサ22を製造した後、流量センサ22を第1ハウジング部151に組み付ける前の段階で流量センサ22の検査工程が含まれている。この検査工程では、流量センサ22が正常に動作することを確認する作業や、流量センサ22の検出精度を取得する作業、流量センサ22の検出精度を調整する作業などが行われる。また、この検査工程では、作業台に流量センサ22を固定した状態で、流量センサ22の検査を行う。作業台には、ピン等の位置決め用の冶具が設けられており、リード孔54に冶具を挿し入れるようにして流量センサ22を作業台に対して位置決めする。これにより、作業台に流量センサ22を位置ずれしないように固定する際の作業負担が低減される。
 リード端子53aにおいては、流量グランド端子671及び吸気温グランド端子674が処理搭載部882(図37参照)に一体的に設けられている一方で、他の端子672,673,675,676は、処理搭載部882から独立した状態で設けられている。上流試験端子53bにおいては、グランド端子685が処理搭載部882に一体的に設けられている一方で、他の端子681~684は、処理搭載部882から独立した状態で設けられている。下流試験端子53cにおいては、グランド端子695,696が処理搭載部882に一体的に設けられている一方で、他の端子691~694は、処理搭載部882から独立した状態で設けられている。このように、グランド端子671,674,685,695,696は、処理搭載部882を介して互いに接続されている。
 なお、上流試験端子53b及び下流試験端子53cのそれぞれにおいては、少なくとも1つの端子が短くなっていればよい。例えば、上流試験端子53bにおいて、端子681~685のうち、ハウジング先端側から数えて複数の端子が最もハウジング基端側の位置に配置された端子よりも短くなっていてもよい。この場合、端子681~685がハウジング21の内面に接触するということをより確実に回避できる。
 SA基板53の外面には、基準面及び粗面が含まれている。粗面は、例えば0.5~1.0μmの小さな凸部や凹部が多数設けられていることなどにより、基準面よりも粗い状態にされた面である。SA基板53においては、リード端子53aの外面が基準面になっており、その他の部位の外面が粗面になっている。SA基板53のうち粗面になっている部位には、モールド部55の内部に埋め込まれた部位や、試験端子53b,53cが含まれている。粗面は、基準面に比べて、表面積が大きくなることなどにより樹脂が密着しやすくなっている。このため、SA基板53のうちモールド部55の内部に埋め込まれた部位の外面が粗面になっていることで、モールド部55とSA基板53との間に隙間が生じにくくなっており、モールド部55の内部においてSA基板53等の腐食が抑制される。また、試験端子53b,53cの外面が粗面になっていることで、試験端子53b,53cと第2ハウジング部152との間に隙間が生じにくくなっており、第2ハウジング部152の内部において試験端子53b,53cの腐食が生じにくくなっている。
 一方で、リード端子53aの外面が、粗面よりも滑らかな基準面になっている。このため、リード端子53aの板面とリード接続端子621の板面との接触面積が大きくなりやすいことなどにより、リード端子53aとリード接続端子621との接続部分での電気的な抵抗が小さくなりやすい。また、リード端子53aとリード接続端子621との溶接作業を容易化しやすくなっている。
 図12に示すように、流量センサ22は全体として板状に形成されている。流量センサ22は、一面であるセンサ表面22aと、センサ表面22aとは反対のセンサ裏面22bとを有している。流量センサ22においては、センサ裏面22bがSA基板53に重ねられており、センサ表面22aの一部がセンサSA50の外部に露出している。
 流量センサ22は、センサ凹部61及びメンブレン部62を有している。センサ凹部61はセンサ裏面22bに対して設けられており、メンブレン部62はセンサ表面22aに対して設けられている。メンブレン部62は、センサ凹部61の底面であるセンサ凹底面501を形成している。メンブレン部62のうちセンサ凹底面501を形成している部分は、センサ凹部61にとっての底部になっている。センサ凹部61は、センサ裏面22bがセンサ表面22a側に向けて凹むことで形成されており、センサ裏面22bに設けられたキャビティである。センサ凹部61の開口部であるセンサ凹開口503はセンサ裏面22bに設けられている。センサ凹部61の内壁面であるセンサ凹内壁面502は、センサ凹底面501とセンサ凹開口503とにかけ渡されている。メンブレン部62は、流量をセンシングするセンシング部になっている。
 流量センサ22は、センサ基板65及びセンサ膜部66を有している。センサ基板65は、流量センサ22の母材であり、シリコン等の半導体材料により板状に形成されている。センサ基板65は、一面であるセンサ基板表面65aと、センサ基板表面65aとは反対のセンサ基板裏面65bとを有している。センサ基板65には、センサ基板65を幅方向Xに貫通する貫通孔が形成されており、この貫通孔によりセンサ凹部61が形成されている。なお、センサ基板65には、貫通孔ではなく、センサ凹部61を形成する凹部が形成されていてもよい。この場合、センサ凹部61の底面はメンブレン部62により形成されるのではなく、センサ基板65の凹部の底面により形成されることになる。
 センサ膜部66は、センサ基板65のセンサ基板表面65aに重ねられており、センサ基板表面65aに沿って膜状に延びている。流量センサ22においては、センサ表面22aがセンサ膜部66により形成され、センサ裏面22bがセンサ基板65により形成されている。この場合、センサ裏面22bは、センサ基板65のセンサ基板裏面65bになっている。センサ膜部66はセンサ基板65の貫通孔を覆っており、センサ膜部66のうちこの貫通孔を覆った部分がメンブレン部62である。センサ凹部61においては、センサ凹底面501がセンサ膜部66の裏面により形成されている。
 センサ膜部66は、絶縁層や導電層、保護層など複数の層を有しており、多層構造になっている。これらは、いずれも膜状に形成されており、センサ基板表面65aに沿って延びている。センサ膜部66は、配線や抵抗体などの配線パターンを有しており、この配線パターンは導電層により形成されている。
 流量センサ22においては、ウェットエッチングによりセンサ基板65の一部を加工することでセンサ凹部61が形成されている。流量センサ22の製造工程においては、シリコン窒化膜等のマスクをセンサ基板65のセンサ基板裏面65bに装着し、エッチング液を用いてセンサ膜部66が露出するまでセンサ基板裏面65bに対して異方性エッチングを行う。なお、センサ基板65に対してドライエッチングを行うことでセンサ凹部61を形成してもよい。
 センサSA50は、空気の流量を検出する流量検出回路を有しており、この流量検出回路の少なくとも一部が流量センサ22に含まれている。図13に示すように、センサSA50は、流量検出回路に含まれる回路素子として、発熱抵抗体71、測温抵抗体72,73、傍熱抵抗体74、を有している。これら抵抗体71~74は、流量センサ22に含まれており、センサ膜部66の導電層により形成されている。この場合、センサ膜部66が抵抗体71~74を有しており、これら抵抗体71~74は導電層の配線パターンに含まれている。抵抗体71~74が検出素子に相当する。なお、図13においては、抵抗体71~74を含む配線パターンをドットハッチングで図示している。また、流量検出回路を、空気の流量を計測する流量計測部と称することもできる。
 発熱抵抗体71は、発熱抵抗体71への通電に伴って熱を発生させる抵抗素子である。発熱抵抗体71は、発熱することでセンサ膜部66を加熱し、ヒータ部に相当する。測温抵抗体72,73は、センサ膜部66の温度を検出するための抵抗素子であり、温度検出部に相当する。測温抵抗体72,73の抵抗値は、センサ膜部66の温度に応じて変化する。流量検出回路においては、測温抵抗体72,73の抵抗値を用いてセンサ膜部66の温度を検出する。流量検出回路は、発熱抵抗体71によりセンサ膜部66及び測温抵抗体72,73の温度を上昇させ、計測流路32にて空気の流れが生じた場合に、測温抵抗体72,73による検出温度の変化態様を用いて空気流量や流れの向きを検出する。
 発熱抵抗体71は、高さ方向Y及び奥行き方向Zのそれぞれについてメンブレン部62のほぼ中央に配置されている。発熱抵抗体71は、全体として高さ方向Yに延びる長方形状に形成されている。発熱抵抗体71の中心線CL1は、発熱抵抗体71の中心CO1を通り、高さ方向Yに直線状に延びている。この中心線CL1は、メンブレン部62の中心を通っている。発熱抵抗体71は、メンブレン部62の周縁部から内側に離間した位置に配置されている。発熱抵抗体71においては、中心CO1に対する離間距離が、モールド先端側の端部とモールド基端側の端部とで同じになっている。
 測温抵抗体72,73は、いずれも全体として高さ方向Yに延びる長方形状に形成されており、奥行き方向Zに並べられている。これら測温抵抗体72,73の間に発熱抵抗体71が設けられている。測温抵抗体72,73のうち、上流測温抵抗体72は、発熱抵抗体71からモールド上流側に離間した位置に設けられている。下流測温抵抗体73は、発熱抵抗体71からモールド下流側に離間した位置に設けられている。上流測温抵抗体72の中心線CL2及び下流測温抵抗体73の中心線CL3は、いずれも発熱抵抗体71の中心線CL1に平行に直線状に延びている。発熱抵抗体71は、奥行き方向Zにおいて上流測温抵抗体72と下流測温抵抗体73との中間位置に設けられている。
 なお、本実施形態のセンサSA50については、図10において、モールド上流面55c側をモールド上流側と称し、モールド下流面55d側をモールド下流側と称する。また、モールド先端面55a側をモールド先端側と称し、モールド基端面55b側をモールド基端側と称する。
 図13の説明に戻り、傍熱抵抗体74は、発熱抵抗体71の温度を検出するための抵抗素子である。傍熱抵抗体74は、発熱抵抗体71の周縁部に沿って延びている。傍熱抵抗体74の抵抗値は、発熱抵抗体71の温度に応じて変化する。流量検出回路においては、傍熱抵抗体74の抵抗値を用いて発熱抵抗体71の温度を検出する。
 センサSA50は、発熱配線75、測温配線76,77を有している。これら配線75~77は、抵抗体71~74と同様に、センサ膜部66の配線パターンに含まれている。発熱配線75は、発熱抵抗体71からモールド基端側に向けて高さ方向Yに延びている。上流測温配線76は、上流測温抵抗体72からモールド先端側に向けて高さ方向Yに延びている。下流測温配線77は、下流測温抵抗体73からモールド先端側に向けて高さ方向Yに延びている。
 上述したように、センサSA50においては、SA基板53に内部コンデンサが搭載されている。センサSA50は、流量検出回路に含まれたブリッジ回路等に定電圧を印加する内部電源を有しており、内部コンデンサは、内部電源の電圧を安定化させる機能を有している。内部コンデンサはチップコンデンサ等の受動部品である。
 また、エアフロメータ20においては、外部からの外部ノイズがセンサSA50に加えられることや、センサSA50にて発生したノイズが内部ノイズとして外部に放出されること、センサSA50に静電気が加えられることが懸念される。これに対して、内部コンデンサは、センサSA50が外部ノイズに耐えるための耐イミュニティ機能や、センサSA50からの内部ノイズを低減するエミッション低減機能、センサSA50が静電気に耐える耐静電気機能を有している。
 さらに、エアフロメータ20においては、発熱抵抗体71が発生する熱の温度を調整するためにフィードバック制御等のヒータ温度制御が行われる。内部コンデンサは、ヒータ温度制御において、発熱抵抗体71のオン状態とオフ状態とが発振することを規制する機能を有している。この場合、内部コンデンサによりヒータ温度制御の安定化が図られる。
 図14、図15に示すように、計測流路32の中心線CL4は、計測入口35の中心CO2と計測出口36の中心CO3とを通り、計測流路32に沿って直線状に延びている。センサSA50は、計測流路32において計測入口35と計測出口36との間に設けられている。センサSA50は、計測入口35から上流側に離間した位置であって、計測出口36から上流側に離間した位置に設けられている。なお、図14においては、計測流路32のうちSA挿入孔107の内部空間を除いた領域の中心線を中心線CL4として図示している。
 通過流路31においては、通過入口33及び通過出口34がいずれも矩形状であって、縦長形状になっている。通過入口33及び通過出口34のいずれにおいても、高さ方向Yの高さ寸法が幅方向Xの幅寸法よりも大きくなっている。通過出口34の開口面積は通過入口33の開口面積よりも小さくなっている。例えば、通過出口34の開口面積は、通過入口33の開口面積の1/2よりも小さくなっている。高さ方向Yについて通過出口34の高さ寸法と通過入口33の高さ寸法は同じになっている一方で、幅方向Xについて通過出口34の幅寸法は通過入口33の幅寸法より小さくなっている。通過入口33の開口面積は、通過入口33の中心CO21を含む領域の面積であり、通過出口34の開口面積は、通過出口34の中心CO24を含む領域の面積である。
 エアフロメータ20においては、通過入口33の中心が吸気通路12の中心線に重なる位置に配置されている。通過入口33の幅寸法は、バイパス流路30にて生じる圧力損失が大きくなりすぎないように極力小さい値に設定されている。ただし、吸気通路12に対して通過入口33の幅寸法を小さくしすぎると、吸気通路12の中央部分において空気が通過入口33に流れ込む構成において、流量計測や流速計測についてロバスト性が低下することが懸念される。このため、通過入口33の幅寸法は、バイパス流路30での圧力損失や、計測のロバスト性が適正化されるように設定されることが好ましい。
 計測流路32においては、計測出口36が矩形状であって、縦長形状になっている。計測出口36においては、高さ方向Yの高さ寸法が幅方向Xの幅寸法よりも大きくなっている。計測出口36の開口面積は計測入口35の開口面積よりも小さくなっている。一方で、複数の計測出口36の各開口面積を合計した値は計測入口35の開口面積よりも大きくなっている。計測入口35の開口面積は、計測入口35の中心CO2を含む領域の面積であり、計測出口36の開口面積は、計測出口36の中心CO3を含む領域の面積である。
 図15、図16に示すように、ハウジング21は、計測流路32を形成する形成面として、計測床面101、計測天井面102、表計測壁面103、裏計測壁面104を有している。これら計測床面101、計測天井面102、表計測壁面103及び裏計測壁面104は、いずれも計測流路32の中心線CL4に沿って延びている。計測床面101、計測天井面102、表計測壁面103及び裏計測壁面104は、計測流路32のうち奥行き方向Zに延びている部分を形成している。なお、計測床面101が床面に相当し、表計測壁面103が表壁面103相当し、裏計測壁面104が裏壁面に相当する。幅方向Xが、表壁面と裏壁面とが並んだ表裏方向に相当する。
 計測床面101及び計測天井面102は、表計測壁面103と裏計測壁面104との間に設けられている。計測床面101は、センサSA50のモールド先端面55aに対向しており、奥行き方向Zに真っ直ぐに延びている。計測床面101は、表側床面部101a,裏側床面部101bを有している。表側床面部101aは、表計測壁面103から裏計測壁面104に向けて延びており、裏側床面部101bは、裏計測壁面104から表計測壁面103に向けて延びている。表側床面部101aと裏側床面部101bとは幅方向Xに横並びに設けられており、幅方向Xにおいて、表側床面部101aの長さ寸法は裏側床面部101bの長さ寸法よりも小さくなっている。表側床面部101aは、幅方向Xにおいて表計測壁面103と裏側床面部101bとにかけ渡された状態になっている。表側床面部101aは、幅方向Xに延びており、例えば、後述する発熱抵抗体71の中心線CL5に平行に延びている。裏側床面部101bは、裏計測壁面104側を向くように表側床面部101aに対して傾斜している。
 計測天井面102は、高さ方向Yにおいて中心線CL4を介して計測床面101とは反対側に設けられている。ハウジング21において計測天井面102を形成する部分には、センサSA50が挿入されたSA挿入孔107が設けられている。このSA挿入孔107は、センサSA50によって閉鎖されている。計測流路32には、SA挿入孔107の内部空間のうちセンサSA50とハウジング21との隙間も含まれている。
 表計測壁面103と裏計測壁面104とは、計測床面101や計測天井面102を介して互いに対向する一対の壁面である。表計測壁面103は、センサSA50のモールド表面55eに対向しており、計測床面101のエアフロ表側の端部からハウジング基端側に向けて延びている。特に、表計測壁面103は、センサSA50の流量センサ22に対向している。裏計測壁面104は、センサSA50のモールド裏面55fに対向しており、計測床面101のエアフロ裏側の端部からハウジング基端側に向けて延びている。なお、図15、図16においては、センサSA50の内部構造について図示を簡略化し、モールド部55及び流量センサ22の図示にとどめている。
 ハウジング21は、表絞り部111及び裏絞り部112を有している。これら絞り部111,112は、計測流路32の断面積S4が計測入口35等の上流から流量センサ22に向けて徐々に小さくなるように計測流路32を徐々に絞っている。また、絞り部111,112は、断面積S4が流量センサ22から計測出口36等の下流から流量センサ22に向けて徐々に小さくなるように計測流路32を徐々に絞っている。なお、計測流路32については、中心線CL4に直交する領域の面積を断面積S4と称しており、この断面積S4を流路面積と称することもできる。
 表絞り部111は、表計測壁面103の一部が裏計測壁面104に向けて突出した凸部である。裏絞り部112は、裏計測壁面104の一部が表計測壁面103に向けて突出した凸部である。表絞り部111と裏絞り部112とは、高さ方向Yに並べられており、高さ方向Yにおいて互いに対向している。これら絞り部111,112は、計測天井面102と計測床面101とにかけ渡されている。絞り部111,112は、幅方向Xでの表計測壁面103と裏計測壁面104との離間距離である計測幅寸法W1を上流から流量センサ22に向けて徐々に小さくしている。また、絞り部111,112は、計測幅寸法W1を下流から流量センサ22に向けて徐々に小さくしている。
 絞り部111,112は、計測流路32において上流側から流量センサ22に向けて中心線CL4に徐々に近づいている。計測流路32においては、幅方向Xでの絞り部111,112と中心線CL4との離間距離W2,W3が、上流から流量センサ22に向けて徐々に小さくなっている。また、絞り部111,112は、計測流路32において下流側から流量センサ22に向けて中心線CL4に徐々に近づいている。計測流路32においては、幅方向Xでの絞り部111,112と中心線CL4との離間距離W2,W3が、下流から流量センサ22に向けて徐々に小さくなっている。
 絞り部111,112においては、中心線CL4に最も接近した部分が頂部111a,112aになっている。この場合、絞り部111,112においては、中心線CL4との離間距離W2,W3が頂部111a,112aにおいて最も小さくなっている。頂部111a,112aのうち、表頂部111aが表絞り部111の頂部であり、裏頂部112aが裏絞り部112の頂部である。表頂部111aと裏頂部112aとは幅方向Xに並べられており、互いに対向している。
 流量センサ22は、表絞り部111と裏絞り部112との間に設けられている。具体的には、流量センサ22の発熱抵抗体71の中心CO1が表頂部111aと裏頂部112aとの間に設けられている。発熱抵抗体71について、中心CO1を通り、中心線CL1に直交し且つ幅方向Xに延びる直線状の仮想線を中心線CL5と称すると、表頂部111a及び裏頂部112aはいずれもこの中心線CL5上に配置されている。この場合、発熱抵抗体71の中心CO1と表頂部111aとが幅方向Xに並べられており、発熱抵抗体71の中心CO1と表頂部111aとが幅方向Xにおいて互いに対向している。
 図16に示すように、センサSA50のセンサ支持部51は、幅方向Xにおいて裏絞り部112よりも表絞り部111に近い位置に設けられている。すなわち、センサ支持部51は、裏計測壁面104よりも表計測壁面103に近い位置に配置に設けられている。発熱抵抗体71の中心線CL5上においては、幅方向Xでの流量センサ22と表計測壁面103との離間距離である表距離L1が、幅方向Xでの流量センサ22と裏計測壁面104との離間距離である裏距離L2よりも小さくなっている。すなわち、L1<L2の関係が成り立っている。表距離L1は、発熱抵抗体71の中心CO1と表絞り部111の表頂部111aとの離間距離である。裏距離L2は、発熱抵抗体71の中心線CL5上でのモールド裏面55fと裏絞り部112の裏頂部112aとの離間距離である。
 センサ支持部51のモールド先端面55aは、高さ方向Yにおいて計測天井面102よりも計測床面101に近い位置に配置されている。この場合、計測流路32においては、床距離L3が表距離L1よりも小さくなっている。すなわち、L1>L3の関係が成り立っている。床距離L3は、高さ方向Yでのモールド先端面55aと計測床面101との離間距離である。具体的には、計測床面101のうちモールド先端面55aに対向する部分において、モールド先端面55aに最も近い部位とモールド先端面55aとの離間距離である。
 計測流路32において、ハウジング21の内面とセンサSA50の外面とで囲まれた領域のうち、中心線CL4に直交し且つ発熱抵抗体71の中心CO1を通る面状の領域をセンサ領域121と称する。計測流路32において計測入口35から計測出口36に向けて流れる空気は、センサ領域121を通過する必要がある。
 センサ領域121は、表領域122及び裏領域123を有している。表領域122は、幅方向Xにおいてモールド表面55eよりも表計測壁面103側の領域である。裏領域123は、幅方向Xにおいてモールド裏面55fよりも裏計測壁面104側の領域である。これら領域122,123は、高さ方向Yにおいて計測床面101から計測天井面102側に向けて延びている。計測流路32においては、幅方向Xにおいて表領域122と裏領域123との間にセンサSA50が配置されている。
 表領域122は、床側領域122a及び天井側領域122bを有している。床側領域122aは、表領域122において流量センサ22の床側端部から計測床面101に向けて延びた領域である。床側領域122aにおいては、ハウジング先端側の端部が計測床面101により形成されている。このため、床側領域122aは、高さ方向Yにおいて流量センサ22と計測床面101との間の領域になっている。天井側領域122bは、表領域122において流量センサ22の天井側端部から計測天井面102に向けて延びた領域である。表領域122においては、ハウジング基端側の端部がハウジング21の内面とセンサSA50の外面との境界部である天井側境界部により形成されている。このため、天井側領域122bは、高さ方向Yにおいて流量センサ22と天井側境界部との間の領域になっている。
 センサ領域121の面積を領域面積S1と称すると、この領域面積S1は、計測流路32において流量センサ22が設けられた部分の断面積になっている。領域面積S1には、床側領域122aの面積である床側面積S2と、天井側領域122bの面積である天井側面積S3とが含まれている。表領域122においては、天井側面積S3が床側面積S2よりも小さくなっている。すなわち、S3<S2の関係が成り立っている。
 ここまで説明した本実施形態によれば、計測流路32において表距離L1が床距離L3よりも大きくなっている。この構成では、計測床面101やモールド先端面55aに沿って流れる空気の量に比べて、表計測壁面103やモールド表面55eに沿って流れる空気の量の方が多くなりやすい。この場合、モールド表面55eの流量センサ22に沿って空気が流れやすくなるため、流量センサ22に沿って流れる空気の量が不足して流量センサ22による流量の検出精度が低下するということが生じにくくなっている。したがって、流量センサ22による流量の検出精度を高めることができ、その結果、エアフロメータ20による空気流量の計測精度を高めることができる。
 床距離L3が表距離L1よりも小さい構成では、計測流路32が計測床面101側から絞られた状態になって、センサ領域121の領域面積S1が不足することが懸念される。計測流路32において、領域面積S1等の断面積が不足すると圧損が増加し、通過流路31から計測流路32に空気が流れ込みにくくなってしまう。この場合、計測流路32での空気流量が不足して、計測流路32において気流の剥離や乱れが生じやすくなり、これら剥離や乱れによって流量センサ22の検出結果にノイズが含まれやすくなってしまう。
 これに対して、本実施形態によれば、計測流路32において表距離L1が裏距離L2よりも小さくなっている。この場合、センサSA50のモールド先端面55aと計測床面101との間の領域が狭くても、モールド裏面55fと裏計測壁面104との間の裏領域123が比較的広くなっている。この構成では、センサ領域121の領域面積S1が不足するということが裏領域123により抑制され、計測流路32での空気流量が不足するということが生じにくくなる。この場合、計測流路32において気流の剥離や乱れが生じにくくなり、流量センサ22の検出結果にノイズが含まれることを抑制できる。また、この場合、計測流路32での圧損が低減されて流量が増加しやすくなるため、流量センサ22による流量検出の範囲を拡大できる。すなわち、エアフロメータ20の出力が変動することが抑制され、エアフロメータ20をダイナミックレンジ化できる。したがって、エアフロメータ20について、出力変動抑制とダイナミックレンジとの両方を実現できる。
 また、表距離L1が裏距離L2よりも小さくなっている。この構成では、エアフロメータ20の製造時に、ハウジング21に対するセンサSA50の取り付け誤差によってハウジング21に対するセンサSA50の相対位置が幅方向Xにずれたとしても、表距離L1が裏距離L2よりも小さいという関係を維持しやすい。このように、ハウジング21に対するセンサSA50の取り付け誤差が生じたとしても、流量センサ22の検出精度が低下しにくい構成を表距離L1と裏距離L2との関係によって実現できる。
 本実施形態によれば、ハウジング21が表絞り部111を有している。この構成では、表絞り部111が計測入口35側から流量センサ22に向けて徐々に計測流路32を絞っているため、空気の流れに剥離や乱れが生じていても、表絞り部111によって空気の流れが整流されることでこれら剥離や乱れが低減される。この場合、流量センサ22に剥離や乱れが到達しにくくなるため、流量センサ22の検出精度を高めることができる。しかも、表距離L1は表絞り部111と流量センサ22との離間距離であるため、流量センサ22に沿って流れる空気を表絞り部111により確実に整流することができる。
 本実施形態によれば、表距離L1が表絞り部111の表頂部111aと流量センサ22との離間距離である。表絞り部111においては、最も整流効果の高い部位が表頂部111aになりやすいため、最も整流効果の高い部位を流量センサ22に対向させることで、流量センサ22に沿って流れる空気に剥離や乱れが含まれることを確実に抑制できる。これにより、流量センサ22の検出精度を更に高めることができる。
 本実施形態によれば、ハウジング21が裏絞り部112を有している。この構成では、裏絞り部112が計測入口35側から流量センサ22に向けて徐々に計測流路32を絞っているため、空気の流れに剥離や乱れが生じても、裏絞り部112によって空気の流れが整流されることでこれら剥離や乱れが低減される。計測流路32では、高さ方向Yにおいて流量センサ22付近の高さ位置を流量センサ22に向けて流れている空気は、センサ支持部51の表側及び裏側のいずれも通りやすいと考えられる。このため、裏計測壁面104に沿って流れている空気についても裏絞り部112によって整流を行っておくことは、剥離や乱れが流量センサ22に到達することを抑制する上で効果的である。
 本実施形態によれば、計測流路32においては、天井側領域122bの天井側面積S3が床側領域122aの床側面積S2よりも小さくなっている。この構成では、天井側領域122bの方が床側領域122aよりも圧損が増加しやすく、空気が流れにくくなっている。このため、計測流路32が、計測床面101に沿って流れる空気よりも計測天井面102に沿って流れる空気の方が速くなったり多くなったりしやすい構成だったとしても、天井側領域122bと床側領域122aとで流れる空気の速さや量を均一化できる。これにより、センサ領域121に到達する気流に速い気流と遅い気流とが混ざっていることで流量センサ22の検出精度が低下するということを抑制できる。
 本実施形態によれば、計測流路32が、計測天井面102が外周側になるように且つ計測床面101が内周側になるように曲がっている。この構成では、遠心力等によって、計測床面101に沿って流れる空気よりも計測天井面102に沿って流れる空気の方が速くなったり多くなったりしやすい。このため、天井側領域122bと床側領域122aとで流れる空気の速さや量を均一化する上で、天井側面積S3が床側面積S2よりも小さくなっていることが効果的である。
 本実施形態によれば、表距離L1が表計測壁面103と発熱抵抗体71との離間距離である。流量センサ22においては、発熱抵抗体71に沿って流れる空気を対象として流量が検出されるため、発熱抵抗体71と表計測壁面103との位置関係を管理することで、流量センサ22の検出精度を高めることができる。
 本実施形態によれば、センサSA50においては、モールド表面55e及びモールド裏面55fがいずれも樹脂製のモールド部55により形成されている。この構成では、モールド表面55eやモールド裏面55fの滑らかさを管理しやすいため、これらモールド表面55eやモールド裏面55fに沿って流れる空気に剥離や乱れが生じにくくなっている。
 <構成群Bの説明>
 図8、図17に示すように、ハウジング21はSA収容領域150を有している。SA収容領域150は、バイパス流路30よりもハウジング基端側に設けられており、センサSA50の一部を収容している。SA収容領域150には、センサSA50の少なくともモールド基端面55bが収容されている。計測流路32とSA収容領域150とは高さ方向Yに並べられている。センサSA50は、計測流路32とSA収容領域150との境界部を高さ方向Yに跨ぐ位置に配置されている。計測流路32には、センサSA50の少なくともモールド先端面55a及び流量センサ22が収容されている。なお、SA収容領域150が収容領域に相当する。また、図17、図18においては、センサSA50の内部構造について図示を簡略化し、モールド部55及び流量センサ22の図示にとどめている。
 ハウジング21は、第1ハウジング部151及び第2ハウジング部152を有している。これらハウジング部151,152は、互いに組み付けられて一体化されており、この状態でハウジング21を形成している。第1ハウジング部151はSA収容領域150を形成している。第1ハウジング部151は、SA収容領域150に加えてバイパス流路30を形成している。第1ハウジング部151の内面は、ハウジング21の内面として、SA収容領域150やバイパス流路30を形成している。第1ハウジング部151の開放端にはハウジング開口部151a(図19参照)が設けられている。ハウジング開口部151aは、計測流路32とは反対側に向けてSA収容領域150を開口している。
 SA収容領域150及び計測流路32にセンサSA50が収容された状態では、センサSA50の外面と第1ハウジング部151の内面との間に隙間が形成されている。第2ハウジング部152は、この隙間を埋めている。具体的には、第2ハウジング部152は、SA収容領域150においてセンサSA50の外面と第1ハウジング部151の内面との間に入り込んだ状態になっている。
 図17に示すように、ハウジング21はハウジング仕切部131を有している。ハウジング仕切部131は、第1ハウジング部151の内面に設けられた凸部であり、第1ハウジング部151からセンサSA50に向けて突出している。この場合、第1ハウジング部151がハウジング仕切部131を有していることになる。ハウジング仕切部131の先端部はセンサSA50の外面に接触している。ハウジング仕切部131は、センサSA50の外面と第1ハウジング部151の内面との間においてSA収容領域150と計測流路32とを仕切っている。
 第1ハウジング部151の内面は、ハウジング流路面135、ハウジング収容面136及びハウジング段差面137を有している。これらハウジング流路面135、ハウジング収容面136及びハウジング段差面137は、高さ方向Yに交差する方向に延びており、センサSA50の周りを環状に一周している。センサSA50においては、発熱抵抗体71の中心線CL1が高さ方向Yに延びており、ハウジング流路面135、ハウジング収容面136及びハウジング段差面137は、それぞれこの中心線CL1の周りを周方向に延びている。
 第1ハウジング部151においては、ハウジング先端面21aとハウジング基端面21bとの間にハウジング段差面137が設けられている。ハウジング段差面137は、高さ方向Yにおいてハウジング基端側を向いている。ハウジング段差面137は、中心線CL1に対して傾斜しており、中心線CL1側である径方向内側を向いている。ハウジング段差面137は、高さ方向Yに交差しており、ハウジング交差面に相当する。第1ハウジング部151の内面においては、ハウジング流路面135とハウジング段差面137との出隅部分、及びハウジング収容面136とハウジング段差面137との入隅部分のそれぞれが面取りされている。なお、高さ方向Yが、計測流路と収容領域とが並んだ並び方向に相当する。
 ハウジング流路面135は、計測流路32を形成しており、ハウジング段差面137の内周端部からハウジング先端側に向けて延びている。ハウジング流路面135は、ハウジング段差面137からSA収容領域150とは反対側に向けて延びている。一方、ハウジング収容面136は、SA収容領域150を形成しており、ハウジング段差面137の外周端からハウジング基端側に向けて延びている。ハウジング収容面136は、ハウジング段差面137から計測流路32とは反対側に向けて延びている。ハウジング段差面137は、ハウジング流路面135とハウジング収容面136との間に設けられており、第1ハウジング部151の内面に段差を形成している。ハウジング段差面137は、ハウジング流路面135とハウジング収容面136とを接続している。
 センサSA50の外面は、モールド部55の外面により形成されている。センサSA50の外面は、SA流路面145、SA収容面146及びSA段差面147を有している。これらSA流路面145、SA収容面146及びSA段差面147は、高さ方向Yに交差する方向に延びており、センサSA50の外面において環状に一周した部分である。これらSA流路面145、SA収容面146及びSA段差面147は、発熱抵抗体71の中心線CL1の周りを周方向に延びている。
 センサSA50においては、モールド先端面55aとモールド基端面55bとの間にSA段差面147が設けられている。SA段差面147は、高さ方向Yにおいてモールド先端面55a側を向いている。SA段差面147は、中心線CL1に対して傾斜しており、中心線CL1とは反対側である径方向外側を向いている。SA段差面147は、高さ方向Yに交差しており、ユニット交差面に相当する。また、SA流路面145がユニット流路面に相当し、SA収容面146がユニット収容面に相当する。センサSA50の外面においては、SA流路面145とSA段差面147との入隅部分、及びSA収容面146とSA段差面147との出隅部分のそれぞれが面取りされている。
 SA流路面145は、計測流路32を形成しており、SA段差面147の内周端部からモールド先端側に向けて高さ方向Yに延びている。SA流路面145は、SA段差面147からSA収容領域150とは反対側に向けて延びている。一方、SA収容面146は、SA収容領域150を形成しており、SA段差面147の外周端部からモールド基端側に向けて延びている。SA収容面146は、SA段差面147から計測流路32とは反対側に向けて延びている。SA段差面147は、SA流路面145とSA収容面146との間に設けられており、センサSA50の外面に段差を形成している。SA段差面147は、SA流路面145とSA収容面146とを接続している。
 センサSA50においては、SA流路面145、SA収容面146及びSA段差面147のそれぞれが、モールド上流面55c、モールド下流面55d、モールド表面55e及びモールド裏面55fにより形成されている。
 エアフロメータ20においては、ハウジング基端側を向いたハウジング段差面137とハウジング先端側を向いたSA段差面147とが互いに対向している。また、内周側を向いたハウジング流路面135と、外周側を向いたSA流路面145とが互いに対向している。同様に、内周側を向いたハウジング収容面136と、外周側を向いたSA収容面146とが互いに対向している。
 ハウジング仕切部131は、ハウジング段差面137に設けられており、ハウジング基端側に向けて高さ方向Yに延びている。ハウジング仕切部131の中心線CL11は、高さ方向Yに直線状に延びている。ハウジング仕切部131は、ハウジング段差面137と共にセンサSA50の周りを環状に一周している。この場合、図19に示すように、ハウジング仕切部131は、幅方向Xに延びた部分と奥行き方向Zに延びた部分とを有しており、全体として略矩形枠状になっている。
 図17の説明に戻り、ハウジング仕切部131の先端部は、センサSA50のSA段差面147に接触している。ハウジング仕切部131とSA段差面147とは、互いに密着しており、SA収容領域150と計測流路32とを仕切っている部分のシール性を高めている。SA段差面147は、高さ方向Yに交差する方向に真っ直ぐに延びた平坦面になっている。本実施形態では、ハウジング段差面137とSA段差面147とは平行に延びておらず、SA段差面147がハウジング段差面137に対して傾斜している。このようにSA段差面147とハウジング段差面137とが平行になっていなくても、ハウジング仕切部131がSA段差面147に接触していることで、センサSA50の外面と第1ハウジング部151の内面とが接触した部分でのシール性が高められている。なお、ハウジング段差面137とSA段差面147とは平行に延びていてもよい。
 ハウジング仕切部131はハウジング段差面137に直交している。この場合、ハウジング仕切部131の中心線CL11とハウジング段差面137とが直交している。ハウジング仕切部131は先細りした形状になっている。高さ方向Yに直交する方向X,Zがハウジング仕切部131にとっての幅方向であり、幅方向でのハウジング仕切部131の幅寸法は、ハウジング仕切部131の先端部に向けて徐々に小さくなっている。ハウジング仕切部131の一対の側面はいずれもハウジング段差面137から真っ直ぐに延びている。この場合、ハウジング仕切部131は、断面テーパ状になっている。
 ハウジング仕切部131は、ハウジング段差面137においてハウジング収容面136よりもハウジング流路面135に近い位置に配置されている。この場合、高さ方向Yに直交する方向X,Zにおいて、ハウジング仕切部131とハウジング収容面136との離間距離が、ハウジング仕切部131とハウジング流路面135との離間距離よりも小さくなっている。
 ハウジング段差面137のうち、ハウジング仕切部131よりもハウジング流路面135側の部分は、ハウジング流路面135と共に計測流路32を形成している。ハウジング仕切部131よりもハウジング収容面136側の部分は、ハウジング収容面136と共にSA収容領域150を形成している。
 SA段差面147のうち、ハウジング仕切部131よりもSA流路面145側の部分は、SA流路面145と共に計測流路32を形成している。ハウジング仕切部131よりもSA収容面146側の部分は、SA収容面146と共にSA収容領域150を形成している。
 次に、エアフロメータ20の製造方法について、センサSA50をハウジング21に装着する手順を中心に、図18~図21を参照しつつ説明する。
 エアフロメータ20の製造工程には、センサSA50を製造する工程と、第1ハウジング部151を樹脂成型等により製造する工程とが含まれている。これら工程の後、センサSA50を第1ハウジング部151に組み付ける工程を行う。
 センサSA50を製造する工程では、後述するSA型装置580(図33、図34参照)を用いて、センサSA50のモールド部55を樹脂成型する。この工程では、モールド部55を形成する樹脂材料として、エポキシ樹脂等のエポキシ系の熱硬化性樹脂を用いる。
 第1ハウジング部151を製造する工程では、ハウジング型装置等を用いて第1ハウジング部151を樹脂成型する。この工程では、第1ハウジング部151を形成する樹脂材料として、ポリブチレンテレフタレート(PBT)やポリフェニレンサルファイド(PPS)等の熱可塑性樹脂を用いる。このように熱可塑性樹脂により形成された第1ハウジング部151は、熱硬化性樹脂により形成されたモールド部55に比べて軟らかくなっている。換言すれば、第1ハウジング部151は、モールド部55に比べて硬度が低く、柔軟性が高くなっている。
 第1ハウジング部151の樹脂成型に伴って、計測出口36の外周縁にバリが生じることが懸念される。これに対して、計測出口36の形状及び大きさは、計測出口36の外周縁の長さ寸法が極力小さくなるように設定されている。これにより、計測出口36の外周縁にバリが生じる可能性を低減することや、計測出口36の外周縁に生じるバリの量を低減することが可能になる。したがって、計測出口36について、バリを除去する際の作業負担を低減することや、計測出口36から流れ出る空気の流れがバリによって乱れにくくすること、を実現できる。また、計測出口36の外周縁の長さ寸法が極力小さくなっていることで、計測出口36から流れ出る空気の流速が高くなりやすい。この場合、吸気通路12を流れる空気の勢いによって計測出口36から空気が流出しにくくなるということが生じにくくなるため、計測流路32での流速が低下しにくくなり、その結果、流量センサ22の検出精度が向上しやすくなる。
 センサSA50を第1ハウジング部151に組み付ける工程では、図18に示すように、センサSA50をハウジング開口部151a(図19参照)から第1ハウジング部151の内部に挿入する。ここでは、図20に示すように、SA段差面147がハウジング仕切部131の先端部に接触した後、更にセンサSA50をハウジング先端側に向けて第1ハウジング部151の内部に押し込む。この場合、第1ハウジング部151の硬度がモールド部55の硬度よりも低いことに起因して、図21に示すように、ハウジング仕切部131は、その先端部がSA段差面147で押し潰されるように変形する。ハウジング仕切部131においては、先端部が押し潰されることで新たに形成された先端面がSA段差面147に密着しやすくなり、ハウジング仕切部131とSA段差面147とのシール性が高められる。なお、図17においては、ハウジング仕切部131のうちセンサSA50によって押し潰された部分を仮想線として2点鎖線で図示している。
 センサSA50の組み付け工程では、ハウジング仕切部131の先端部がSA段差面147で押し潰された際に、ハウジング仕切部131の破片等が潰れカスとして発生し、この潰れカスが計測流路32に進入する、ということが懸念される。計測流路32に進入した潰れカスが計測流路32において異物として流量センサ22に接触したり付着したりした場合、流量センサ22の検出精度が低下することが想定される。
 これに対して、本実施形態では、潰れカスが計測流路32に進入しにくい構成になっている。具体的には、図20に示すように、ハウジング仕切部131の中心線CL11とSA段差面147との間の角度のうち、SA収容領域150を向いた収容側角度θ12が、計測流路32を向いた流路側角度θ11よりも大きくなっている。すなわち、θ12>θ11の関係が成り立っている。この構成では、ハウジング仕切部131の先端部が計測流路32側よりもSA収容領域150側に向けて倒れたり潰れたりしやすくなっている。このため、潰れカスが発生したとしても、この潰れカスが計測流路32に進入しにくくなっている。
 流路側角度θ11は、ハウジング仕切部131の外面のうち最もSA段差面147に近い部分の角度であり、収容側角度θ12は、中心線CL11を挟んで流路側角度θ11とは反対側の角度である。
 センサSA50を第1ハウジング部151に組み付けた後、ハウジング型装置等を用いて第2ハウジング部152を樹脂成型する工程を行う。この工程では、センサSA50と共に第1ハウジング部151にハウジング型装置を装着し、樹脂材料を溶融した溶融樹脂を射出成型機から射出してハウジング型装置の内部に圧入する。このように、ハウジング型装置の内部に溶融樹脂が注入されることで、第1ハウジング部151とセンサSA50との隙間に溶融樹脂が充填される。この場合、上述したようにハウジング仕切部131がセンサSA50の外面に密着しているため、溶融樹脂が第1ハウジング部151とセンサSA50との隙間を通じて計測流路32に入り込むということが規制される。そして、ハウジング型装置の内部において溶融樹脂を固化させることで第2ハウジング部152を形成する。
 第2ハウジング部152を形成する樹脂材料としては、第1ハウジング部151と同様に、ポリブチレンテレフタレート(PBT)やポリフェニレンサルファイド(PPS)等の熱可塑性樹脂を用いる。これら第1ハウジング部151及び第2ハウジング部152のいずれにも、導電性を有するカーボン材料が含まれている。カーボン材料としては、カーボン粉やカーボン繊維、ナノカーボン、グラフェン、炭素マイクロ粒子などが挙げられる。
 第1ハウジング部151は、第2ハウジング部152に比べて、帯電した場合に放電しやすくなっている。例えば、第1ハウジング部151の方が、カーボン材料の含有率や含有量が第2ハウジング部152よりも大きくなっている。ハウジング21において、放電時に電荷の通り道になりやすい部分を導電部と称すると、この導電部は第1ハウジング部151の方が第2ハウジング部152よりも多く含まれている。導電部には、カーボン粉、カーボン繊維、ナノカーボン、グラフェン及び炭素マイクロ粒子のうち複数が含まれており、ナノカーボンとしては、カーボンナノチューブやカーボンナノファイバー、フラーレンなどが挙げられる。
 ここまで説明した本実施形態によれば、ハウジング21の内面から突出したハウジング仕切部131が、センサSA50とハウジング21との間において計測流路32とSA収容領域150とを仕切っている。この構成では、ハウジング仕切部131の先端部とセンサSA50とが密着しやすいため、ハウジング21の内面とセンサSA50の外面との間に隙間が生じにくくなっている。このため、溶融樹脂を第1ハウジング部151のSA収容領域150に注入して第2ハウジング部152を形成する場合に、溶融樹脂が第1ハウジング部151とセンサSA50との隙間を通じて計測流路32に入り込むということが規制される。
 この場合、第1ハウジング部151とセンサSA50との隙間を通じて計測流路32に入り込んだ溶融樹脂が固化し、その固化部分によって計測流路32の形状が意図せずに変化する、ということが生じにくくなっている。また、その固化部分が計測流路32において第1ハウジング部151やセンサSA50から剥がれ落ちて、異物として流量センサ22に接触したり付着したりする、ということが生じにくくなっている。したがって、SA収容領域150から計測流路32に進入した溶融樹脂によって流量センサ22の検出精度が低下するということを抑制できる。これにより、流量センサ22による空気流量の検出精度を高めることができ、その結果、エアフロメータ20による空気流量の計測精度を高めることができる。
 本実施形態によれば、ハウジング仕切部131がセンサSA50の周りを環状に一周している。この構成では、センサSA50の外面全周において、センサSA50の外面と第1ハウジング部151の内面とが密着した状態をハウジング仕切部131によりつくり出すことができる。このため、計測流路32とSA収容領域150との境界部全体でのシール性をハウジング仕切部131によって高めることができる。
 本実施形態によれば、ハウジング仕切部131は、ハウジング段差面137においてハウジング収容面136よりもハウジング流路面135に近い位置に設けられている。この構成では、計測流路32側に極力寄せた位置でハウジング仕切部131により計測流路32とSA収容領域150とを仕切ることで、第1ハウジング部151とセンサSA50との隙間のうち計測流路32に含まれる部分を極力小さくできる。ここで、計測流路32においては、第1ハウジング部151とセンサSA50との隙間は、計測入口35から計測出口36に向けて流れる空気が流れ込むことなどにより空気の流れに乱れを生じさせやすい領域になっている。このため、第1ハウジング部151とセンサSA50との隙間が小さいほど計測流路32において空気の流れに乱れが生じにくく、流量センサ22の検出精度が向上しやすい。したがって、ハウジング仕切部131がハウジング流路面135に極力近い位置に設けられていることで、流量センサ22の検出精度を高めることができる。
 本実施形態によれば、収容側角度θ12が流路側角度θ11よりも大きくなっている。この構成では、センサSA50を第1ハウジング部151のSA収容領域150に挿入した場合に、ハウジング仕切部131がSA収容領域150側に折れたり倒れたりするように潰れて変形する、ということが生じやすくなっている。このため、ハウジング仕切部131を変形させてセンサSA50の外面に密着させる際に、ハウジング仕切部131の潰れカスが計測流路32に意図せずに入り込むということが生じにくくなっている。したがって、計測流路32において潰れカスが流量センサ22に接触したり付着したりして流量センサ22の検出精度が低下するということを抑制できる。
 本実施形態によれば、ハウジング段差面137に設けられたハウジング仕切部131がSA段差面147に接触している。この構成では、ハウジング段差面137とSA段差面147とが、いずれも高さ方向Yに交差し且つ互いに対向しているため、センサSA50を第1ハウジング部151の内部に挿入した場合にSA段差面147がハウジング仕切部131に引っ掛かった状態になる。このため、単にセンサSA50を計測流路32に向けて第1ハウジング部151の内部に押し込むという作業を行うことで、ハウジング仕切部131をSA段差面147に密着させることができる。これにより、計測流路32とSA収容領域150とをハウジング仕切部131により確実に仕切りつつ、センサSA50を第1ハウジング部151に組み付ける際の作業負担の増加を抑制できる。
 本実施形態では、第1ハウジング部151においてハウジング段差面137がハウジング開口部151a側を向いている。この構成では、ハウジング開口部151aからSA収容領域150に挿入したセンサSA50を単に計測流路32に向けて奥に押し込むことで、センサSA50のSA段差面147をハウジング段差面137に押し付けることができる。このため、SA段差面147のハウジング仕切部131をハウジング段差面137に密着しやすい構成を実現できる。
 <構成群Dの説明>
 図22、図23に示すように、計測流路32は、計測入口35と計測出口36との間の部分が流量センサ22に向けて膨らむように曲がっており、全体としてU字状になっている。計測流路32においては、計測入口35と計測出口36とが奥行き方向Zに並んでいる。この場合、奥行き方向Zが並び方向に相当し、高さ方向Yが奥行き方向Zに直交している。計測流路32においては、計測入口35と計測出口36との間の部分が、ハウジング基端側に向けて高さ方向Yに膨らむように曲がっている。
 ハウジング21の内面は、外計測曲がり面401、内計測曲がり面402を有している。外計測曲がり面401及び内計測曲がり面402は、計測流路32の中心線CL4に沿って延びている。ハウジング21の内面は、これら外計測曲がり面401及び内計測曲がり面402に加えて、上述したように表計測壁面103及び裏計測壁面104を有している。外計測曲がり面401と内計測曲がり面402とは、幅方向Xに直交する方向Y,Zに並べられており、表計測壁面103及び裏計測壁面104を介して対向している。
 外計測曲がり面401は、計測流路32を曲がりの外側から形成しており、計測流路32や流量センサ22の外周側に設けられている。外計測曲がり面401は、計測入口35と計測出口36とにかけ渡されている。外計測曲がり面401は、計測入口35と計測出口36との間の部分が全体として流量センサ22側に凹むように凹状に曲がっている。外計測曲がり面401には、計測天井面102が含まれており、SA挿入孔107が設けられている。
 内計測曲がり面402は、計測流路32を曲がりの内側から形成しており、計測流路32の内周側に設けられている。内計測曲がり面402は、計測入口35と計測出口36とにかけ渡されている。内計測曲がり面402は、計測入口35と計測出口36との間の部分が全体として流量センサ22側に膨らむように曲がっている。内計測曲がり面402は、外計測曲がり面401とは反対側に向けて凹んだ部分を有しておらず、その全体が外計測曲がり面401に向けて膨らむように凸状に曲がっている。内計測曲がり面402には、計測床面101が含まれている。
 図23に示すように、計測流路32は、センサ路405、上流曲がり路406、下流曲がり路407を有している。センサ路405は、計測流路32において流量センサ22が設けられた部分である。センサ路405は、奥行き方向Zに真っ直ぐに延びており、フランジ部27の角度設定面27aに平行に主流方向に延びている。上流曲がり路406と下流曲がり路407とは奥行き方向Zに並べられており、センサ路405は、上流曲がり路406と下流曲がり路407との間に設けられ、これら曲がり路406,407を接続している。
 ハウジング21においてセンサ路405を形成する面には、計測床面101の少なくとも一部が含まれている。本実施形態では、奥行き方向Zでのセンサ路405の長さ寸法が計測床面101によって規定されている。具体的には、センサ路405の上流端部に計測床面101の上流端部が含まれており、センサ路405の下流端部に計測床面101の下流端部が含まれている。この場合、奥行き方向Zでのセンサ路405の長さ寸法は計測床面101の長さ寸法と同じになっている。また、ハウジング21においてセンサ路405を形成する面には、計測床面101の少なくとも一部に加えて、計測天井面102の一部や、表計測壁面103の一部、裏計測壁面104の一部が含まれている。本実施形態では、計測床面101が奥行き方向Zに真っ直ぐに延びており、このように計測床面101が真っ直ぐに延びていることをセンサ路405が真っ直ぐに延びていると称する。
 上流曲がり路406は、計測流路32においてセンサ路405から計測入口35に向けて延びており、センサ路405と計測入口35との間に設けられている。上流曲がり路406は、ハウジング21においてセンサ路405から計測入口35に向けて延びるように曲がっている。上流曲がり路406においては、その下流端部がセンサ路405に向けて奥行き方向Zに開放されている一方で、その上流端部が計測入口35に向けて高さ方向Yに開放されている。このように、上流曲がり路406においては、上流端部の開放向きと下流端部の開放向きとが交差しており、この交差角度は例えば90度になっている。上流曲がり路406の内面には、表計測壁面103の一部や裏計測壁面104の一部が含まれている。
 下流曲がり路407は、計測流路32においてセンサ路405から計測出口36に向けて延びており、センサ路405と計測出口36との間に設けられている。下流曲がり路407は、ハウジング21においてセンサ路405から計測出口36に向けて延びるように曲がっている。下流曲がり路407においては、その上流端部がセンサ路405に向けて奥行き方向Zに開放されている一方で、その下流端部が計測出口36に向けて高さ方向Yに開放されている。このように、下流曲がり路407においては、上流曲がり路406と同様に、上流端部の開放向きと下流端部の開放向きとが交差しており、この交差角度は例えば90度になっている。下流曲がり路407の内面には、表計測壁面103の一部や裏計測壁面104の一部が含まれている。
 計測流路32においては、センサ路405が検出計測路353に含まれている。上流曲がり路406は、案内計測路352と検出計測路353との境界部を高さ方向Yに跨ぐ位置に設けられている。この場合、上流曲がり路406は、案内計測路352の一部と検出計測路353の一部を有している。下流曲がり路407は、検出計測路353と排出計測路354との境界部を高さ方向Yに跨ぐ位置に設けられている。この場合、検出計測路353の一部と排出計測路354の一部とを有している。
 ハウジング21の内面は、上流曲がり路406を形成する面として、上流外曲がり面411、上流内曲がり面415を有している。上流外曲がり面411は、上流曲がり路406を曲がりの外側から形成しており、上流曲がり路406の外周側に設けられている。上流外曲がり面411は、計測流路32の中心線CL4に沿って凹むように延びており、この中心線CL4に沿って連続的に曲がるように湾曲している。上流外曲がり面411は、上流曲がり路406の上流端部と下流端部とにかけ渡されており、上流外湾曲面に相当する。
 上流内曲がり面415は、上流曲がり路406を曲がりの内側から形成しており、上流曲がり路406の内周側に設けられている。上流内曲がり面415は、計測流路32の中心線CL4に沿って膨らむように延びており、この中心線CL4に沿って連続的に曲がるように湾曲している。上流内曲がり面415は、上流曲がり路406の上流端部と下流端部とにかけ渡されており、上流内湾曲面に相当する。なお、ハウジング21の内面は、上流曲がり路406を形成する面として、上流外曲がり面411、上流内曲がり面415に加えて、表計測壁面103の一部と裏計測壁面104の一部とを有している。
 ハウジング21の内面は、下流曲がり路407を形成する面として、下流外曲がり面421、下流内曲がり面425を有している。下流外曲がり面421は、下流曲がり路407を曲がりの外側から形成しており、下流曲がり路407の外周側に設けられている。下流外曲がり面421は、計測流路32の中心線CL4に沿って延びており、この中心線CL4に沿って所定角度で折れ曲がっている。下流外曲がり面421の折れ曲がり角度は、例えば90度になっている。
 下流外曲がり面421は、下流外横面422、下流外縦面423、下流外入隅部424を有している。下流外横面422は、下流曲がり路407の上流端部から下流側に向けて奥行き方向Zに真っ直ぐに延びている。下流外縦面423は、下流曲がり路407の下流端部から上流側に向けて高さ方向Yに真っ直ぐに延びている。下流外横面422と下流外縦面423とは、互いに接続されており、互いに内向きに入り合った入隅部分として下流外入隅部424を形成している。下流外入隅部424は、下流外曲がり面421がほぼ直角に折れ曲がった形状を形成している。
 下流内曲がり面425は、下流曲がり路407を曲がりの内側から形成しており、下流曲がり路407の内周側に設けられている。下流内曲がり面425は、計測流路32の中心線CL4に沿って膨らむように延びており、この中心線CL4に沿って連続的に曲がるように湾曲している。下流内曲がり面425は、下流曲がり路407の上流端部と下流端部とにかけ渡されており、下流内湾曲面に相当する。なお、ハウジング21の内面は、下流曲がり路407を形成する面として、下流外曲がり面421、下流内曲がり面425に加えて、表計測壁面103の一部と裏計測壁面104の一部とを有している。
 計測流路32において、外計測曲がり面401には、上流外曲がり面411及び下流外曲がり面421が含まれている。これら上流外曲がり面411及び下流外曲がり面421のそれぞれには、計測天井面102の一部が含まれている。また、内計測曲がり面402には、上述した計測床面101に加えて、上流内曲がり面415及び下流内曲がり面425が含まれている。
 計測流路32においては、計測流路32を拡張する側への下流内曲がり面425の膨らみ度合いが、計測流路32を拡張する側への上流内曲がり面415の膨らみ度合いよりも小さくなっている。具体的には、計測流路32の中心線CL4が延びる方向において、下流内曲がり面425の長さ寸法が上流内曲がり面415の長さ寸法よりも大きくなっている。この場合、下流内曲がり面425の曲率半径R32が上流内曲がり面415の曲率半径R31よりも大きくなっている。すなわち、R32>R31の関係が成り立っている。換言すれば、下流内曲がり面425の曲がりが上流内曲がり面415の曲がりよりもゆるい状態になっている。
 計測流路32においては、計測流路32を拡張する側への下流外曲がり面421の凹み度合いが、計測流路32を拡張する側への上流外曲がり面411の凹み度合いよりも大きくなっている。具体的には、下流外曲がり面421が直角に折れ曲がっているのに対して、上流外曲がり面411は湾曲している。この場合、計測流路32の中心線CL4が延びる方向において、下流外曲がり面421において折れ曲がった部分の長さ寸法は、非常に小さい値であり、上流外曲がり面411の長さ寸法よりも小さくなっている。ここで、下流外曲がり面421において折れ曲がった部分について曲率半径を算出できるとすると、この曲率半径は、ほぼゼロであり、上流外曲がり面411の曲率半径R33よりも小さくなっている。この場合、下流外曲がり面421の曲がりが上流外曲がり面411の曲がりよりもきつい状態になっている。
 上流曲がり路406においては、計測流路32を拡張する側への上流外曲がり面411の凹み度合いが、計測流路32を拡張する側への上流内曲がり面415の膨らみ度合いよりも小さくなっている。具体的には、計測流路32の中心線CL4が延びる方向において、上流外曲がり面411の長さ寸法が、上流内曲がり面415の長さ寸法よりも大きくなっている。この場合、上流外曲がり面411の曲率半径R33は、上流内曲がり面415の曲率半径R31よりも大きくなっている。すなわち、R33>R31の関係が成り立っている。
 下流曲がり路407においては、計測流路32を拡張する側への下流外曲がり面421の凹み度合いが、計測流路32を拡張する側への下流内曲がり面425の膨らみ度合いよりも大きくなっている。具体的には、計測流路32の中心線CL4が延びる方向において、下流外曲がり面421の長さ寸法が、下流内曲がり面425の長さ寸法よりも小さくなっている。
 下流曲がり路407においては、下流外曲がり面421の凹み度合いが下流内曲がり面425の膨らみ度合いよりも大きくなっていることで、計測流路32の断面積S4において下流曲がり路407の断面積が極力大きくなっている。具体的には、計測流路32の中心線CL4及び幅方向Xの両方に直交する方向において、下流外曲がり面421と下流内曲がり面425との離間距離L35bが、上流外曲がり面411と上流内曲がり面415との離間距離L35aよりも大きくなっている。すなわち、L35b>L35aの関係が成り立っている。
 下流外曲がり面421と下流内曲がり面425との離間距離L35bは、下流曲がり路407において下流外曲がり面421と下流内曲がり面425とが最も離間した部分での離間距離である。下流外曲がり面421と下流内曲がり面425とが最も離間した部分は、例えば下流外曲がり面421の下流外入隅部424と下流内曲がり面425の中央部分とが対向する部分である。また、上流外曲がり面411と上流内曲がり面415との離間距離L35aは、上流曲がり路406において上流外曲がり面411と上流内曲がり面415とが最も離間した部分での離間距離である。上流外曲がり面411と上流内曲がり面415とが最も離間した部分は、例えば上流外曲がり面411の中央部分と上流内曲がり面415の中央部分とが対向する部分である。
 計測流路32について、流量センサ22を通り、奥行き方向Zに延びる仮想の直線として並び線CL31を想定する。並び線CL31は、流量センサ22の発熱抵抗体71の中心CO1を通り、発熱抵抗体71の中心線CL1,CL5のいずれにも直交している。並び線CL31については、奥行き方向Zが上流曲がり路406と下流曲がり路407との並び方向に相当する。センサ路405においては、並び線CL31と計測流路32の中心線CL4とが平行に延びている。並び線CL31は、ハウジング21の角度設定面27aに平行に延びている。
 並び線CL31は、センサ路405、上流曲がり路406、下流曲がり路407のそれぞれを通っており、上流外曲がり面411及び下流外曲がり面421のそれぞれに交差している。下流外曲がり面421においては、下流外縦面423に並び線CL31が交差している。センサ路405は並び線CL31に沿って真っ直ぐに延びている。並び線CL31上において、流量センサ22と下流外曲がり面421との離間距離L31bは、流量センサ22と上流外曲がり面411との離間距離L31aよりも大きくなっている。すなわち、L31b>L31aの関係が成り立っている。このように、流量センサ22は上流外曲がり面411寄りの位置に設けられている。なお、離間距離L31a,L31bは、発熱抵抗体71の中心線CL5までの距離としている。
 センサSA50においては、センサ支持部51が上流外曲がり面411寄りの位置に設けられていることで、流量センサ22が上流外曲がり面411寄りの位置に設けられている。並び線CL31上において、センサ支持部51と下流外曲がり面421との離間距離L32bは、センサ支持部51と上流外曲がり面411との離間距離L32aよりも大きくなっている。すなわち、L32b>L32aの関係が成り立っている。なお、計測流路32では、並び線CL31上でない部分においても、奥行き方向Zでのセンサ支持部51と上流外曲がり面411との離間距離が、奥行き方向Zでのセンサ支持部51と下流外曲がり面421との離間距離よりも大きくなっている。
 図23においては、センサ支持部51のモールド上流面55cのうち並び線CL31が通る部分と上流外曲がり面411との離間距離を離間距離L32aとしている。また、センサ支持部51のモールド下流面55dのうち並び線CL31が通る部分と下流外曲がり面421との離間距離を離間距離L32bとしている。
 センサ路405は、上流外曲がり面411と下流外曲がり面421との間において、上流外曲がり面411寄りの位置に設けられている。この場合、並び線L31上において、センサ路405と下流外曲がり面421との離間距離L33bは、センサ路405と上流外曲がり面411との離間距離L33aよりも大きくなっている。すなわち、L33b>L33aの関係が成り立っている。
 流量センサ22は、センサ路405において上流曲がり路406寄りの位置に設けられている。この場合、並び線L31上において、流量センサ22と下流曲がり路407との離間距離L34bは、流量センサ22と上流曲がり路406との離間距離L34aよりも大きくなっている。すなわち、L34b>L34aの関係が成り立っている。これら離間距離L34aと離間距離L34bとの和が奥行き方向Zでのセンサ路405の長さ寸法になっている。
 上述したように、ハウジング21は、図24、図25に示す絞り部111,112を有している。これら絞り部111,112は、計測壁面103,104に設けられており、計測壁面103,104の一部を形成している。図24、図25には並び断面CS41を示している。並び断面CS41は、並び線CL41に沿って延び、且つ計測壁面103,104が並んだ方向に延びた断面である。また、並び断面CS41は、高さ方向Yに直交している。
 表計測壁面103は、表絞り面431、表拡張面432、表絞り上流面433、表拡張下流面434を有している。表絞り面431及び表拡張面432は、表絞り部111により形成されており、表絞り部111の外面に含まれている。すなわち、表絞り部111が表絞り面431及び表拡張面432を有している。表絞り部111においては、表絞り面431が表頂部111aから上流曲がり路406に向けて奥行き方向Zに延びており、表拡張面432が表頂部111aから下流曲がり路407に向けて奥行き方向Zに延びている。表頂部111aは、表絞り面431と表拡張面432との境界部である。
 表絞り面431は、検出計測路353において計測流路32の中心線CL4に対して傾斜しており、上流外曲がり面411側を向いている。表絞り面431は、計測入口35から流量センサ22に向けて計測流路32を徐々に縮小して絞っている。計測流路32の断面積S4は、表絞り面431の上流端部から表頂部111aに向けて徐々に小さくなっている。表絞り面431は、その上流端部と下流端部との間の部分が計測流路32の中心線CL4に向けて膨らむように湾曲している。
 表拡張面432は、検出計測路353において計測流路32の中心線CL4に対して傾斜しており、下流外曲がり面421側を向いている。表拡張面432は、流量センサ22側から計測出口36に向けて計測流路32を徐々に拡張している。計測流路32の断面積S4は、表頂部111aから表拡張面432の下流端部に向けて徐々に大きくなっている。表拡張面432は、その上流端部と下流端部との間の部分が計測流路32の中心線CL4に向けて膨らむように湾曲している。
 表絞り上流面433は、表絞り面431の上流端部から計測入口35に向けて、並び線CL31に平行に真っ直ぐに延びている。表絞り上流面433は、上流曲がり路406において上流外曲がり面411と表絞り面431との間に設けられており、これら上流外曲がり面411と表絞り面431とにかけ渡されている。表拡張下流面434は、表拡張面432の下流端部から計測出口36に向けて、並び線CL31に平行に真っ直ぐに延びている。表拡張下流面434は、下流曲がり路407において下流外曲がり面421と表拡張面432との間に設けられており、これら下流外曲がり面421と表拡張面432とにかけ渡されている。表絞り上流面433と表拡張下流面434とは奥行き方向Zに並べられており、幅方向Xの位置が重複していることで面一になっている。
 裏計測壁面104は、裏絞り面441、裏拡張面442、裏絞り上流面443、裏拡張下流面444を有している。裏絞り面441及び裏拡張面442は、裏絞り部112により形成されており、裏絞り部112の外面に含まれている。すなわち、裏絞り部112が裏絞り面441及び裏拡張面442を有している。裏絞り部112においては、裏絞り面441が裏頂部112aから上流曲がり路406に向けて奥行き方向Zに延びており、裏拡張面442が裏頂部112aから下流曲がり路407に向けて奥行き方向Zに延びている。裏頂部112aは、裏絞り面441と裏拡張面442との境界部である。
 裏絞り面441は、検出計測路353において計測流路32の中心線CL4に対して傾斜しており、上流外曲がり面411側を向いている。裏絞り面441は、計測入口35から流量センサ22に向けて計測流路32を徐々に縮小して絞っている。計測流路32の断面積S4は、裏絞り面441の上流端部から裏頂部112aに向けて徐々に小さくなっている。裏絞り面441は、その上流端部と下流端部との間の部分が計測流路32の中心線CL4に向けて膨らむように湾曲している。
 裏拡張面442は、検出計測路353において計測流路32の中心線CL4に対して傾斜しており、下流外曲がり面421側を向いている。裏拡張面442は、流量センサ22側から計測出口36に向けて計測流路32を徐々に拡張している。計測流路32の断面積S4は、裏頂部112aから裏拡張面442の下流端部に向けて徐々に大きくなっている。裏拡張面442は、その上流端部と下流端部との間の部分が計測流路32の中心線CL4に向けて膨らむように湾曲している。
 裏絞り上流面443は、裏絞り面441の上流端部から計測入口35に向けて、並び線CL31に平行に真っ直ぐに延びている。裏絞り上流面443は、上流曲がり路406において上流外曲がり面411と表絞り面431との間に設けられており、これら上流外曲がり面411と表絞り面431とにかけ渡されている。裏拡張下流面444は、裏拡張面442の下流端部から計測出口36に向けて、並び線CL31に平行に真っ直ぐに延びている。裏拡張下流面444は、下流曲がり路407において下流外曲がり面421と裏拡張面442との間に設けられており、これら下流外曲がり面421と裏拡張面442とにかけ渡されている。裏絞り上流面443と裏拡張下流面444とは奥行き方向Zに並べられており、幅方向Xの位置が重複していることで面一になっている。
 なお、絞り部111,112が計測絞り部に相当する。また、表絞り面431及び裏絞り面441が計測絞り面に相当し、表拡張面432及び裏拡張面442が計測拡張面に相当する。上述したように、発熱抵抗体71の中心CO1と表頂部111aと裏頂部112aとは幅方向Xに並べられており、発熱抵抗体71の中心線CL5上には、表頂部111a及び裏頂部112aが配置されている。
 並び線CL31が延びる奥行き方向Zにおいて、表絞り部111の長さ寸法W31aと、裏絞り部112の長さ寸法W31bとは同じになっている。表絞り部111においては、奥行き方向Zでの表絞り面431の長さ寸法W32aが、奥行き方向Zでの表拡張面432の長さ寸法W33aよりも小さくなっている。裏絞り部112においては、奥行き方向Zでの裏絞り面441の長さ寸法W32bが、奥行き方向Zでの裏拡張面442の長さ寸法W33bよりも小さくなっている。絞り部111,112においては、表絞り面431の長さ寸法W32aと裏絞り面441の長さ寸法W32bとが同じになっており、表拡張面432の長さ寸法W33aと裏拡張面442の長さ寸法W33bとが同じになっている。
 表絞り部111は、奥行き方向Zにおいて上流曲がり路406寄りの位置に設けられている。この場合、並び線CL31上において、表絞り部111と上流外曲がり面411との離間距離W34aが、表絞り部111と下流外曲がり面421との離間距離W35aよりも大きくなっている。裏絞り部112は、表絞り部111と同様に、奥行き方向Zにおいて上流曲がり路406寄りの位置に設けられている。この場合、並び線CL31上において、裏絞り部112と上流外曲がり面411との離間距離W34bが、裏絞り部112と下流外曲がり面421との離間距離W35bよりも大きくなっている。
 上流外曲がり面411と絞り部111,112との位置関係としては、離間距離W34aと離間距離W34bとが同じになっている。下流外曲がり面421と絞り部111,112との位置関係としては、離間距離W35aと離間距離W35bとが同じになっている。
 計測流路32においては、表計測壁面103と裏計測壁面104との計測幅寸法W1(図15参照)が位置によって異なっている。この計測幅寸法W1は、センサ路405と上流曲がり路406と下流曲がり路407とで異なっており、これらセンサ路405、上流曲がり路406及び下流曲がり路407のそれぞれにおいても均一にはなっていない。ただし、上流曲がり路406での表絞り上流面433と裏絞り上流面443との離間距離D34は、下流曲がり路407での表拡張下流面434と裏拡張下流面444との離間距離D38と同じになっている。
 センサ支持部51は、上流曲がり路406において表絞り上流面433と裏絞り上流面443との中央位置に設けられている。ここで、センサSA50の中心線CL32を想定する。この中心線CL32は、発熱抵抗体71の中心線CL5上において幅方向Xでのセンサ支持部51の中心を通り、中心線CL5に直交し且つ奥行き方向Zに延びる直線状の仮想線である。また、この中心線CL32は、並び線CL31と平行に延びている。この場合、上流曲がり路406においては、中心線CL32と表絞り上流面433との離間距離D31aが、中心線CL32と裏絞り上流面443との離間距離D31bと同じになっている。
 センサ支持部51は、下流曲がり路407においても表拡張下流面434と裏拡張下流面444との中央位置に設けられている。下流曲がり路407においては、中心線CL32と表拡張下流面434との離間距離D35aが、中心線CL32と裏拡張下流面444との離間距離D35bと同じになっている。また、表計測壁面103とセンサ支持部51との位置関係としては、離間距離D31aと離間距離D35aとが同じになっている。裏計測壁面104とセンサ支持部51との位置関係としては、離間距離D31bと離間距離D35bとが同じになっている。
 表計測壁面103においては、表絞り上流面433と表拡張下流面434とが面一になっているため、上流曲がり路406での表絞り部111の突出寸法と下流曲がり路407での表絞り部111の突出寸法とが同じになっている。具体的には、表絞り上流面433に対する表頂部111aの突出寸法D32aと、表拡張下流面434に対する表頂部111aの突出寸法D36aとが同じになっている。
 表絞り上流面433に対する表絞り面431の突出寸法は、表絞り上流面433から表頂部111aに向けて徐々に増加している。この増加率が表絞り上流面433から表頂部111aに向けて徐々に増加していることで、表絞り面431が湾曲面になっている。表拡張下流面434に対する表拡張面432の突出寸法は、表頂部111aから表拡張下流面434に向けて徐々に減少している。この減少率が表頂部111aから表拡張下流面434に向けて徐々に増加していることで、表拡張面432が湾曲面になっている。
 上述したように、表絞り部111においては、表拡張面432の長さ寸法W33aが表絞り面431の長さ寸法W32aよりも大きくなっている。この場合、表頂部111aから表拡張下流面434に向けた表拡張面432の突出寸法の減少率が、表絞り上流面433から表頂部111aに向けた表絞り面431の突出寸法の増加率よりも小さくなっている。表絞り面431と表拡張面432とは連続した湾曲面になっており、表頂部111aにおいて表絞り面431の接線及び表拡張面432の接線は、いずれも並び線CL31に平行に延びている。
 表絞り部111について、表絞り面431の長さ寸法W32aと表頂部111aの絞り側の突出寸法D32aとの比を表絞り率と称し、表拡張面432の長さ寸法W33aと表頂部111aの拡張側の突出寸法D36aとの比を表拡張率と称する。例えば、絞り側の突出寸法D32aを長さ寸法W32aで割った値を表絞り率として算出し、拡張側の突出寸法D36aを長さ寸法W33aで割った値を表拡張率として算出する。この場合、表拡張率が表絞り率よりも小さい値になる。
 裏計測壁面104においては、裏絞り上流面443と裏拡張下流面444とが面一になっているため、上流曲がり路406での裏絞り部112の突出寸法と下流曲がり路407での裏絞り部112の突出寸法とが同じになっている。具体的には、裏絞り上流面443に対する裏頂部112aの突出寸法D32bと、裏拡張下流面444に対する裏頂部112aの突出寸法D36bとが同じになっている。
 裏絞り上流面443に対する裏絞り面441の突出寸法は、裏絞り上流面443から裏頂部112aに向けて徐々に増加している。この増加率が裏絞り上流面443から裏頂部112aに向けて徐々に増加していることで、裏絞り面441が湾曲面になっている。裏拡張下流面444に対する裏拡張面442の突出寸法は、裏頂部112aから裏拡張下流面444に向けて徐々に減少している。この減少率が裏頂部112aから裏拡張下流面444に向けて徐々に増加していることで、裏拡張面442が湾曲面になっている。
 上述したように、裏絞り部112においては、裏拡張面442の長さ寸法W33bが裏絞り面441の長さ寸法W32bよりも大きくなっている。この場合、裏頂部112aから裏拡張下流面444に向けた裏拡張面442の突出寸法の減少率が、裏絞り上流面443から裏頂部112aに向けた裏絞り面441の突出寸法の増加率よりも小さくなっている。裏絞り面441と裏拡張面442とは連続した湾曲面になっており、裏頂部112aにおいて裏絞り面441の接線及び裏拡張面442の接線は、いずれも並び線CL31に平行に延びている。
 裏絞り部112について、裏絞り面441の長さ寸法W32bと裏頂部112aの絞り側の突出寸法D32bとの比を表絞り率と称し、裏拡張面442の長さ寸法W33bと裏頂部112aの拡張側の突出寸法D32bとの比を表拡張率と称する。例えば、絞り側の突出寸法D32bを長さ寸法W32bで割った値を裏絞り率として算出し、拡張側の突出寸法D32bを長さ寸法W33bで割った値を裏拡張率として算出する。この場合、裏拡張率が裏絞り率よりも小さい値になる。
 表絞り部111と裏絞り部112との関係では、表頂部111aの突出寸法D32a,D36aが裏頂部112aの突出寸法D32b,D36bよりも大きいことに起因して、表絞り率が裏絞り率よりも大きく、且つ表拡張率が裏拡張率よりも大きくなっている。
 絞り部111,112が計測流路32を縮小する割合を縮小率と称すると、この縮小率は絞り率と比例する。このため、表絞り部111の表絞り率が大きいほど、表絞り部111が計測流路32を縮小する表縮小率が大きくなる。例えば、表縮小率と表絞り率とは同じ値になっている。同様に、裏絞り部112の裏絞り率が大きいほど、裏絞り部112が計測流路32を縮小する裏縮小率が大きくなる。したがって、本実施形態では、表絞り率が裏絞り率よりも大きいことに起因して、表縮小率が裏縮小率よりも大きくなっている。例えば、裏縮小率と裏絞り率とは同じ値になっている。
 センサ支持部51は、上流曲がり路406及び下流曲がり路407において表計測壁面103と裏計測壁面104との中央位置に設けられているのに対して、センサ路405においては表計測壁面103寄りの位置に設けられている。これは、表計測壁面103での表絞り部111の突出寸法が、裏計測壁面104での裏絞り部112の突出寸法よりも大きいためである。具体的には、表絞り上流面433及び表拡張下流面434に対する表頂部111aの突出寸法D32a,D36aが、裏絞り上流面443及び裏拡張下流面444に対する裏頂部112aの突出寸法D32b,D36bよりも大きくなっている。これにより、センサ支持部51の中心線CL32と表頂部111aとの離間距離D33aが、中心線CL32と裏頂部112aとの離間距離D33bよりも小さくなっている。
 ハウジング21は計測仕切部451を有している。計測仕切部451は、奥行き方向Zにおいて案内計測路352と排出計測路354との間に設けられており、これら案内計測路352と排出計測路354とを仕切っている。また、計測仕切部451は、高さ方向Yにおいて通過流路31や分岐計測路351と検出計測路353との間に設けられており、これら通過流路31や分岐計測路351と通過流路31とを仕切っている。計測仕切部451は、幅方向Xにおいて表計測壁面103と裏計測壁面104とにかけ渡されており、内計測曲がり面402を形成している。計測仕切部451の外面には、計測床面101や上流内曲がり面415、下流内曲がり面425等の内計測曲がり面402が含まれている。
 絞り部111,112は、計測仕切部451から計測天井面102に向けて延びている。絞り部111,112は、奥行き方向Zにおいて計測仕切部451から上流外曲がり面411側及び下流外曲がり面421側のいずれにもはみ出していない。奥行き方向Zにおいて、計測仕切部451の幅寸法は、絞り部111,112の長さ寸法W31a,W31bと同じ又はそれよりも小さくなっている。絞り部111,112は、上流曲がり路406と下流曲がり路407との間に設けられている。本実施形態では、絞り部111,112の上流端部が上流曲がり路406に設けられ、下流端部が下流曲がり路407に設けられているが、この構成についても、絞り部111,112が上流曲がり路406と下流曲がり路407との間に設けられている、とする。
 図4~図7に示すように、通過入口33はハウジング上流面21cに設けられており、吸気通路12での上流側に向けて開放されている。このため、吸気通路12を主流方向に流れる主流が通過入口33に流れ込みやすくなっている。通過出口34はハウジング下流面21dに設けられており、吸気通路12での下流側に向けて開放されている。このため、通過出口34から流れ出る空気は、吸気通路12において主流と共に下流に向けて流れやすくなっている。
 計測出口36は、ハウジング表面21e及びハウジング裏面21fのそれぞれに設けられている。ハウジング表面21e及びハウジング裏面21fは並び線CL31に沿って延びており、計測出口36は、並び線CL31に直交する直交方向に向けて開放されている。このため、吸気通路12を主流方向に流れる主流は計測出口36に流れ込みにくくなっており、計測出口36から流れ出る空気は、吸気通路12において主流と共に下流に向けて流れやすくなっている。また、吸気通路12において主流が計測出口36の近くを通過すると、計測流路32内にて計測出口36の近くにある空気が主流に引っ張られるような状態になって、計測出口36から空気が流れ出しやすくなる。これにより、計測流路32内の空気が計測出口36から流れ出しやすくなる。なお、幅方向Xが直交方向に相当する。
 次に、計測流路32を流れる空気の流れ態様について説明する。
 図23に示すように、通過流路31から計測入口35を通って計測流路32に流れ込んだ空気には、外計測曲がり面401に沿って進む外曲がり流AF31と、内計測曲がり面402に沿って進む内曲がり流AF32とが含まれている。上述したように、計測流路32においては、外計測曲がり面401が全体として凹むように曲がっているため、外曲がり流AF31は、外計測曲がり面401に沿って進みやすくなっている。内計測曲がり面402が全体として膨らむように曲がっているため、内曲がり流AF32は、内計測曲がり面402に沿って進みやすくなっている。また、外計測曲がり面401及び内計測曲がり面402が幅方向Xに直交する方向に曲がっているのに対して、絞り部111,112は計測流路32を幅方向Xに絞っている。したがって、計測流路32では、外曲がり流AF31と内曲がり流AF32とが混じり合うように気流の乱れが発生する、ということが生じにくくなっている。
 計測流路32において上流曲がり路406に到達した外曲がり流AF31は、上流外曲がり面411に沿って流れることで向きを変える。この場合、上流外曲がり面411の曲がりが下流外曲がり面421の曲がりよりもゆるくなっている構成により、上流外曲がり面411の曲がりが十分にゆるくなっているため、外曲がり流AF31に渦等の乱れが生じにくくなっている。
 図25に示すように、計測流路32を流れる気流には、センサ支持部51と表絞り面431との間に流れ込んでいく表寄り流AF33と、センサ支持部51と裏絞り面441との間に流れ込んでいく裏寄り流AF34とが含まれている。なお、曲がり流AF31,AF32のうち、表計測壁面103に沿って流れて絞り部111,112に到達した空気が表寄り流AF33に含まれやすく、裏計測壁面104に沿って流れて絞り部111,112に到達した空気が裏寄り流AF34に含まれやすい。
 センサ支持部51の表側については、表絞り面431の絞り度合いが表頂部111aに向けて徐々に大きくなっているように、表寄り流AF33の整流効果が表頂部111aに向けて徐々に大きくなっている。しかも、表頂部111aの突出寸法D32a,D36aが裏頂部112aの突出寸法D32b,D36bよりも大きくなっていることで、表絞り面431の整流効果が十分に高められている。これらのことにより、表絞り面431とセンサ支持部51とにより十分に整流された状態の表寄り流AF33が流量センサ22に到達するため、流量センサ22による流量の検出精度が高くなりやすい。
 表寄り流AF33は、表頂部111aに向けて徐々に加速されていく。そして、表寄り流AF33は、表絞り部111とセンサ支持部51との間の領域が表拡張面432により拡張されていることに起因して、表頂部111aとセンサ支持部51との間から噴流として吹き出されるようにして下流曲がり路407に向けて進む。ここで、表拡張面432とセンサ支持部51との間の領域が急激に拡張されていると、表寄り流AF33が表拡張面432から剥離することなどにより渦等の乱れが生じやすくなることが懸念される。これに対して、表拡張面432の長さ寸法W33aが表絞り面431の長さ寸法W32aよりも大きくなっている構成により、表拡張面432とセンサ支持部51との間の領域が緩やかに拡張されている。このため、表拡張面432からの表寄り流AF33の剥離が生じにくく、表頂部111aよりも下流側において渦流等の乱れが生じにくくなっている。
 センサ支持部51の裏側については、裏絞り面441の絞り度合が裏頂部112aに向けて徐々に大きくなっていることで、裏寄り流AF34の整流効果が裏頂部112aに向けて徐々に大きくなっている。この場合、裏絞り面441とセンサ支持部51とにより十分に整流された状態の裏寄り流AF34が裏頂部112aに到達するため、この裏寄り流AF34は、裏頂部112aを通過した後にも乱れにくい。
 裏寄り流AF34は、裏頂部112aに向けて徐々に加速されていく。そして、裏寄り流AF34は、裏絞り部112とセンサ支持部51との間の領域が裏拡張面442により拡張されていることに起因して、裏頂部112aとセンサ支持部51との間から噴流として吹き出されるようにして下流曲がり路407に向けて進む。ここで、裏拡張面442とセンサ支持部51との間の領域が急激に拡張されていると、裏寄り流AF34が裏拡張面442から剥離することなどにより渦等の乱れが生じやすくなることが懸念される。これに対して、裏拡張面442の長さ寸法W33bが裏絞り面441の長さ寸法W32bよりも大きくなっている構成により、裏拡張面442とセンサ支持部51との間の領域が緩やかに拡張されている。このため、裏拡張面442からの裏寄り流AF34の剥離が生じにくく、裏頂部112aよりも下流側において渦流等の乱れが生じにくくなっている。
 表寄り流AF33と裏寄り流AF34とは、センサ支持部51を通過した後にセンサ路405や下流曲がり路407にて合流すると考えられる。例えば、裏寄り流AF34の流れが乱れていると、センサ支持部51よりも下流側において気流の乱れが生じ、表寄り流AF33が表絞り部111とセンサ支持部51との間を通過しにくくなりやすい。この場合、流量センサ22を通過する表寄り流AF33の流量や流速が不足して、流量センサ22による流量の検出精度が低下することが懸念される。これに対して、本実施形態では、裏寄り流AF34が裏絞り部112により整流されるため、センサ支持部51を通過した裏寄り流AF34が乱れていることでセンサ支持部51よりも下流側において気流の乱れが生じるということが抑制される。
 表寄り流AF33及び裏寄り流AF34が、センサ支持部51と絞り部111,112との間から下流曲がり路407に向けて吹き出された場合、これら寄り流AF33,AF34は、並び線CL31に沿って下流外曲がり面421に向けて順流として進む。寄り流AF33,AF34が下流外曲がり面421に当たった場合、この寄り流AF33,AF34は、下流外曲がり面421にて跳ね返って流量センサ22側に戻る向きに計測流路32を逆流することが懸念される。特に、下流外縦面423に当たった場合には、寄り流AF33,AF34が並び線CL31に沿って流量センサ22に向けて逆流しやすいと考えられる。逆流が順流に抗して流量センサ22に到達した場合には、流量センサ22が検出する空気の流れの向きが実際の流れとは逆になるなど、流量センサ22の検出精度が低下してしまう。また、逆流が流量センサ22に到達しなくても、逆流によって順流が流れにくくなることで、流量センサ22の検出流量が実際の流量よりも小さくなるなど、流量センサ22の検出精度が低下してしまう。
 これに対して、本実施形態では、流量センサ22が下流外曲がり面421よりも上流外曲がり面411に近い位置に設けられていることで、流量センサ22が下流外曲がり面421から極力離れた位置にある。この構成では、センサ支持部51と絞り部111,112との間から吹き出された寄り流AF33,AF34が下流外曲がり面421に到達するまでにこの寄り流AF33,AF34の勢いが低下しやすい。このため、寄り流AF33,AF34が下流外曲がり面421にて跳ね返って逆流になったとしても、この逆流の勢いがなくて流量センサ22までは到達しにくい。また、流量センサ22が下流外曲がり面421から離れているほど、逆流が流量センサ22に到達するまでの距離も長くなるため、逆流が流量センサ22に到達することが確実に抑制される。
 流量センサ22を通る仮想線を並び線CL31としているため、表寄り流AF33のうち流量センサ22を通過した空気は並び線CL31に沿って流れやすい。このため、並び線CL31上での流量センサ22と下流外曲がり面421との離間距離L31bを極力大きくすることで、表寄り流AF33のうち流量センサ22を通過した空気が下流外曲がり面421に到達するまでの距離を極力大きくできる。ここで、本実施形態のように、並び線CL31が下流外縦面423を通っている構成では、流量センサ22を通過した空気が下流外縦面423に当たって跳ね返ると、そのまま流量センサ22に戻るように逆流しやすいと考えられる。このため、並び線CL31が下流外縦面423を通っている構成では、並び線CL31での流量センサ22と下流外曲がり面421との離間距離L31bを極力大きい値にすることは、流量センサ22に逆流が到達しにくくする上で効果的である。
 ここまで説明した本実施形態によれば、下流外曲がり面421の凹み度合いが上流外曲がり面411の凹み度合いよりも大きくなっている。この構成では、下流外曲がり面421の凹み度合いを極力大きくすることで、下流曲がり路407の断面積や容積を極力大きくすることが可能であるため、下流曲がり路407を空気が流れる際の圧力損失を低減することができる。このように、下流曲がり路407での圧力損失を低減することで、流量センサ22を通過した空気が下流曲がり路407で詰まったような状態が発生しにくくなり、流量センサ22を通過する空気の量や流速が不足するということが生じにくくなる。このため、流量センサ22による流量の検出精度が低下することができ、その結果、エアフロメータ20による流量の計測精度を高めることができる。
 ここで、下流曲がり路407の断面積や容積を極力大きくするには、下流曲がり路407を幅方向Xや奥行き方向Zに拡張する方法が考えられる。ところが、この方法では、ハウジング21が幅方向Xや奥行き方向Zに大型化することが懸念される。この場合、吸気通路12での空気の流れがハウジング21によって乱れ、流量センサ22の検出精度が低下しやすくなる。また、この場合、ハウジング21の成型に必要な樹脂材料が増加し、ハウジング21の製造コストが増加しやすくなる。
 これに対して、本実施形態では、下流外曲がり面421の凹み度合いを極力大きくすることで、下流曲がり路407の断面積や容積を極力大きくしているため、ハウジング21の大型化を回避できる。この場合、吸気通路12での空気の流れがハウジング21によって乱れるということが生じにくくなるため、流量センサ22の検出精度を高めることができる。また、この場合、ハウジング21の成型に必要な樹脂材料を低減しやすくなるため、ハウジング21を製造する際のコスト増加を抑制できる。
 本実施形態によれば、下流外曲がり面421の曲がり部分が下流外入隅部424により形成されている。この構成では、下流外曲がり面421が遠回りしない範囲で下流外曲がり面421の凹み度合いを最も大きくすることができる。すなわち、下流外曲がり面421の形状によって下流曲がり路407を拡張できる範囲のうち、下流曲がり路407の断面積や容積が最も大きい構成を実現できる。
 本実施形態によれば、下流外曲がり面421と下流内曲がり面425との離間距離L35bが、上流外曲がり面411と上流内曲がり面415との離間距離L35aよりも大きくなっている。この構成では、計測流路32の中心線CL4に直交した方向において、下流外曲がり面421と下流内曲がり面425とが互いに極力離れた構成を実現できる。このため、下流曲がり路407やハウジング21を幅方向Xに拡張しなくても、下流外曲がり面421と下流内曲がり面425との位置関係によって、下流曲がり路407の断面積や容積を極力大きくすることができる。
 本実施形態によれば、下流内曲がり面425の膨らみ度合いが上流内曲がり面415の膨らみ度合いよりも小さくなっている。このため、下流曲がり路407やハウジング21を幅方向Xに拡張しなくても、下流内曲がり面425の形状によって、下流曲がり路407の断面積や容積を極力大きくすることができる。
 本実施形態によれば、下流内曲がり面425の曲率半径R32が上流内曲がり面415の曲率半径R31よりも大きいことで、下流内曲がり面425の膨らみ度合いが上流内曲がり面415の膨らみ度合いよりも小さい構成が実現されている。この構成では、下流内曲がり面425の膨らみ度合いを極力小さくしつつ、流量センサ22側から下流曲がり路407に到達した空気が下流内曲がり面425の湾曲に沿って計測出口36に向けて流れやすくなる。このため、下流曲がり路407に空気が留まって下流曲がり路407での圧力損失が増加するということを、下流内曲がり面425の形状によって抑制できる。
 本実施形態によれば、並び線CL31上において、流量センサ22と下流外曲がり面421との離間距離L31bが、流量センサ22と上流外曲がり面411との離間距離L31aよりも大きくなっている。この構成では、上流外曲がり面411と下流外曲がり面421との間において、流量センサ22を下流外曲がり面421から極力離れた位置に配置することができる。このため、仮に、計測流路32において流量センサ22を通過した空気が下流外曲がり面421に当たって流量センサ22側に戻る向きに逆流したとしても、その逆流が流量センサ22に届きにくくなっている。また、逆流に伴う気流の乱れが下流曲がり路407にて生じたとしても、この乱れが流量センサ22に届きにくくなっている。したがって、流量センサ22による流量検出の精度低下を抑制できる。この結果、エアフロメータ20による流量の計測精度を高めることができる。
 ここで、流量センサ22と下流外曲がり面421との離間距離L31bを極力大きくするには、検出計測路353を奥行き方向Zに伸ばすことなどにより下流外曲がり面421を流量センサ22から離間させる方法が考えられる。ところが、この方法では、ハウジング21が奥行き方向Zに大型化することが懸念される。これに対して、本実施形態では、検出計測路353での流量センサ22の位置を上流外曲がり面411寄りの位置に設定することで、流量センサ22と下流外曲がり面421との離間距離L31bを極力大きくしているため、ハウジング21の大型化を回避できる。
 本実施形態によれば、流量センサ22が設置されたセンサ路405が並び線CL31に沿って延びている。この構成では、流量センサ22に沿って流れる空気が並び線CL31に沿って真っ直ぐに進みやすくなるため、流量センサ22周辺において気流の乱れが生じにくくなる。この場合、流量センサ22周辺での空気の流速が安定しやすくなるため、流量センサ22の検出精度を高めることができる。しかも、流量センサ22が下流外曲がり面421から極力離れた位置に配置されていることで、下流曲がり路407での気流の乱れが流量センサ22に付与されにくくなっているため、流量センサ22周辺での気流の乱れをより確実に抑制できる。この場合、流量センサ22周辺での空気の流速が更に安定しやすくなるため、流量センサ22の検出精度を更に高めることができる。
 本実施形態によれば、並び線CL31に沿って延びているセンサ路405において、流量センサ22が下流曲がり路407よりも上流曲がり路406に近い位置に設けられている。この構成では、センサ路405において、流量センサ22周辺での空気の乱れを抑制し且つ空気の流速を安定化させた上で、流量センサ22を下流外曲がり面421から極力離れた位置に配置できる。
 本実施形態によれば、並び線CL31上において、センサ支持部51が下流曲がり路407よりも上流外曲がり面411に近い位置に設けられている。この構成では、センサ支持部51を下流曲がり路407から極力離れた位置に配置することができるため、下流曲がり路407に流れ込んだ気流がセンサ支持部51の存在によって乱れやすくなってしまうということを抑制できる。
 本実施形態によれば、並び線CL31が下流外曲がり面421の下流外縦面423を通っている。この構成では、下流外縦面423が下流曲がり路407の下流端部から上流側に向けて真っ直ぐに延びていることに起因して、下流外曲がり面421のうち最も流量センサ22から遠い部分を並び線CL31が通っていることになる。このように、流量センサ22を通った空気が下流外曲がり面421に到達するまでに要する距離を極力大きくすることで、流量センサ22を通った空気が下流外曲がり面421で跳ね返って逆流として流量センサ22まで戻るということを確実に抑制できる。
 本実施形態によれば、下流内曲がり面425が湾曲しているため、下流曲がり路407において下流外曲がり面421と下流内曲がり面425との離間距離L35bを極力大きくできる。この構成では、下流内曲がり面425が湾曲していることで下流曲がり路407の断面積が極力大きくされていることで、下流曲がり路407の容積が極力大きくなっている。このため、仮に下流外曲がり面421での空気の跳ね返り等により下流曲がり路407にて気流の乱れが生じたとしても、この乱れごと下流曲がり路407の空気が計測出口36に向けて流れやすくなっている。したがって、下流曲がり路407から流量センサ22に逆流が到達するということをより確実に抑制できる。
 本実施形態によれば、計測流路32を徐々に絞った後に徐々に拡張する絞り部111,112が上流曲がり路406の上流端部と下流曲がり路407の下流端部との間に設けられている。この構成では、絞り部111,112を通過した空気が噴流として下流曲がり路407に向けて勢いよく吹き出され、下流外曲がり面421にて跳ね返りやすくなることが懸念される。このため、下流外曲がり面421にて跳ね返った空気が流量センサ22に到達することを抑制する上で、流量センサ22を下流外曲がり面421から極力離間した位置に設けることは効果的である。
 本実施形態によれば、絞り部111,112においては、拡張面432,442の長さ寸法W33a,W33bが絞り面431,441の長さ寸法W32aよりも大きくなっている。この構成では、計測流路32の急激な拡張によって気流の剥離などの乱れが生じないように、拡張面432,442による計測流路32の拡張度合いや拡張率が穏やかになっている。これにより、絞り部111,112を通過した空気によって下流曲がり路407での流れが乱れるということを抑制できる。
 本実施形態によれば、絞り部111,112が下流外曲がり面421よりも上流外曲がり面411に近い位置に設けられている。この構成では、上流外曲がり面411と下流外曲がり面421との間において、絞り部111,112を下流外曲がり面421から極力離れた位置に配置することができる。このため、ハウジング21を大型化させることなく、絞り部111,112を通過した空気が下流外曲がり面421に当たる勢いを低減させることができる。
 本実施形態によれば、表計測壁面103と裏計測壁面104とが上流曲がり路406を挟んで対向しており、これら計測壁面103,104に絞り部111,112が設けられている。この構成では、上流曲がり路406にて空気が曲がる向きと、絞り部111,112によって空気が絞られる向きとがほぼ直交している。このため、上流外曲がり面411に沿って流れる外曲がり流AF31等の気流と、上流内曲がり面415に沿って流れる内曲がり流AF32等の気流とが、絞り部111,112を通過する際に混じり合うようにして乱れが発生する、ということが生じにくい。したがって、絞り部111,112による気流の整流効果を高めることができる。
 本実施形態によれば、上流外曲がり面411が湾曲している。この構成では、外計測曲がり面401に沿って流れる外曲がり流AF31等の気流の向きが上流外曲がり面411によって徐々に変わるため、上流外曲がり面411に沿って流れる気流が乱れにくくなっている。このため、流量センサ22に到達する外曲がり流AF31等の空気が乱れにくく、下流曲がり路407に向けて吹き出される空気も乱れにくい。
 本実施形態によれば、計測流路32に沿って延びる内計測曲がり面402が全体として流量センサ22に向けて膨らむように曲がっている。この構成では、内計測曲がり面402に凹部が形成されていないため、内計測曲がり面402に沿って流れる内曲がり流AF32等の空気が凹部に入り込んで渦等の乱れが生じるということが生じにくくなっている。このため、流量センサ22に到達する内曲がり流AF32等の空気が乱れにくく、下流曲がり路407に向けて吹き出される空気も乱れにくい。
 本実施形態によれば、ハウジング21の外面のうちハウジング表面201e及びハウジング裏面21fに計測出口36が設けられている。この構成では、吸気通路12においてハウジング表面21eやハウジング裏面21fに沿って計測出口36に沿って空気が流れると、この空気に引っ張られるようにして計測流路32内の空気が計測出口36から流れ出す、という事象が生じやすくなっている。このため、仮に下流曲がり路407において空気の跳ね返り等によって気流の乱れが生じても、吸気通路12においてハウジング21の外部を流れる空気を利用して、気流の乱れごと下流曲がり路407から計測出口36に向けて空気が流れやすくできる。
 <構成群Eの説明>
 図10、図11、図26に示すように、センサSA50のモールド上流面55cはモールド上流傾斜面471を有している。モールド上流傾斜面471は、モールド先端面55aの上流端部からモールド基端面55bに向けて斜めに真っ直ぐに延びており、高さ方向Yに対して傾斜した上流傾斜部に相当する。また、モールド下流面55dはモールド下流傾斜面472を有している。モールド下流傾斜面472は、モールド先端面55aの下流端部からモールド基端面55bに向けて斜めに延びており、高さ方向Yに対して傾斜した下流傾斜部に相当する。モールド上流傾斜面471及びモールド下流傾斜面472は、いずれも並び断面CS41に対して傾斜しており、この並び断面CS41を高さ方向Yに跨いだ状態になっている。
 図26、図27に示すように、表絞り部111の上流端部である表上流端部111bは、表絞り面431と表絞り上流面433との境界部に配置されている。表絞り部111の下流端部である表下流端部111cは、表拡張面432と表拡張下流面434との境界部に配置されている。また、裏絞り部112の上流端部である裏上流端部112bは、裏絞り面441と裏絞り上流面443との境界部に配置されている。裏絞り部112の0下流端部である裏下流端部112cは、裏拡張面442と裏拡張下流面444との境界部に配置されている。
 センサSA50のモールド上流傾斜面471は、表絞り部111の表上流端部111bと裏絞り部112の裏上流端部112bとの両方を奥行き方向Zに跨ぐ位置に配置されている。ここで、モールド上流傾斜面471のモールド先端側の端部を先端側端部471aと称し、モールド基端側の端部を基端側端部471bと称する。この場合先端側端部471aは、奥行き方向Zにおいて絞り部111,112の上流端部111b,112bよりも下流側に設けられている。また、モールド上流傾斜面471の基端側端部471bは、奥行き方向Zにおいて絞り部111,裏絞り部112よりも上流側に設けられている。絞り部111,112の上流端部111b,112bは、奥行き方向Zにおいて、モールド上流傾斜面471の基端側端部471bよりも先端側端部471aに近い位置に設けられている。
 モールド下流傾斜面472は、表絞り部111の表下流端部111cと裏絞り部112の裏下流端部112cとの両方を奥行き方向Zに跨ぐ位置に配置されている。ここで、モールド下流傾斜面472のモールド先端側の端部を先端側端部472aと称し、モールド基端側の端部を基端側端部472bと称する。この場合、先端側端部472aは、奥行き方向Zにおいて絞り部111,112の下流端部111c,112cよりも上流側に設けられている。また、モールド下流傾斜面472の基端側端部472bは、奥行き方向Zにおいて絞り部111,112よりも下流側に設けられている。絞り部111,112の下流端部111c,112cは、奥行き方向Zにおいて、モールド下流傾斜面472の先端側端部472aよりも基端側端部471bに近い位置に設けられている。
 図27に示すように、エアフロメータ20の並び断面CS41では、モールド上流面55cのモールド上流傾斜面471が、絞り部111,112よりも上流側に設けられている。この場合、モールド上流傾斜面471は、絞り部111,112の上流端部111b,112bと上流外曲がり面411との間に設けられている。並び断面CS41においては、奥行き方向Zでのモールド上流傾斜面471と表絞り部111との離間距離W41aが、モールド上流傾斜面471と裏絞り部112との離間距離W41bと同じになっている。また、離間距離W41aは表絞り面431の長さ寸法W32aよりも小さく、離間距離W41bは裏絞り面441の長さ寸法W32bよりも小さくなっている。
 また、並び断面CS41では、モールド下流面55dのモールド下流傾斜面472が、絞り部111,112の下流端部111c,112cよりも上流側に設けられている。この場合、奥行き方向Zにおいて、モールド下流面55dのモールド下流傾斜面472が、絞り部111,112の頂部111a,112aと下流端部111c,112cとの間に設けられている。並び断面CS41においては、奥行き方向Zでのモールド下流傾斜面472と表絞り部111の表下流端部111cとの離間距離W42aが、モールド下流傾斜面472と裏絞り部112の裏下流端部112cとの離間距離W42bと同じになっている。離間距離W42aは表拡張面432の長さ寸法W33aよりも小さく、離間距離W42bは裏拡張面442の長さ寸法W33bよりも小さくなっている。
 センサ支持部51のモールド上流傾斜面471のうち並び断面CS41に配置された部分は、案内計測路352と高さ方向Yに並ぶ位置にある。この部分は、上流曲がり路406において、上流内曲がり面415よりもハウジング下流側に設けられている。なお、計測流路32においては、案内計測路352を第1区間と称し、検出計測路353を第2区間と称し、排出計測路354を第3区間と称することもできる。また、排出計測路354は、高さ方向Yに真っ直ぐに延びた部分と、計測出口36から高さ方向Yに傾斜した方向に延びた部分とを有している。
 流量センサ22は、計測流路32を流れる空気の流速が最も大きくなる位置に合わせて配置されている。具体的には、流量センサ22は、空気の流速が最も大きくなる位置に設けられている。本実施形態では、計測流路32において空気の流速が最も大きくなる位置が表頂部111aの設けられた位置であり、流量センサ22は、表頂部111aに対向する位置に設けられている。
 ここまで説明した本実施形態によれば、計測流路32に絞り部111が設けられているため、計測流路32を流れる空気を整流することができる。しかも、並び断面CS41において、センサ支持部51のモールド上流面55cが絞り部111,112よりも上流側に設けられている。この構成では、並び断面CS41に沿ってモールド上流面55cを通過した空気は、並び断面CS41において絞り部111,112の全体で整流される。この場合、計測流路32を流れる空気がセンサ支持部51に到達することで気流の乱れが発生したとしても、この気流の乱れを絞り部111,112の全体で低減することができる。すなわち、絞り部111,112による整流効果がセンサ支持部51の存在によって低下するということが生じにくい。このため、流量センサ22による流量の検出精度が低下するということを抑制でき、その結果、エアフロメータ20による流量の計測精度を高めることができる。
 本実施形態によれば、モールド上流傾斜面471が絞り部111,112の上流端部111b,112bを奥行き方向Zに跨ぐ位置に配置されている。この構成では、計測流路32において、モールド上流傾斜面471の全体やモールド上流面55cの全体を絞り部111,112よりも上流側に配置するという必要がないため、センサ支持部51やモールド部55を小型化することができる。このため、上流側へのセンサ支持部51の大型化によって計測流路32での気流が乱れる、ということを抑制できる。
 また、計測流路32の断面積S4を計測入口35側から流量センサ22に向けて減少させていく構成を、計測流路32を絞る構成と称すると、絞り面431,441と共にセンサ支持部51も計測流路32を絞る構成に含まれることになる。このため、モールド上流傾斜面471が絞り部111,112の上流端部111b,112bを奥行き方向Zに跨ぐ位置に設けられていることで、センサ支持部51と絞り部111,112とが計測流路32を流量センサ22に向けて連続的に絞ることができる。これにより、計測流路32の断面積S4が計測入口35側から流量センサ22に向けて増加したり減少したりして、センサ支持部51や絞り部111,112による整流効果が低下する、ということを抑制できる。
 これに対して、例えば、計測流路32が延びる方向において、例えばセンサ支持部51と絞り部111,112とが互いに離間した位置に設けられた構成では、センサ支持部51と絞り部111,112との間で流量センサ22の断面積S4が増加してしまう。すなわち、センサ支持部51と絞り部111,112とで計測流路32を流量センサ22に向けて連続的に絞ることができない。この場合、計測流路32の断面積S4が計測入口35側から流量センサ22に向けて増加したり減少したりして、センサ支持部51や絞り部111,112による整流効果が低下する、ということが懸念される。
 しかも、モールド上流傾斜面471が絞り部111,112の上流端部111b,112bを奥行き方向Zに跨ぐ位置に設けられた構成では、計測流路32でのセンサ支持部51の体積が計測入口35側から流量センサ22に向けて徐々に増加している。この場合、センサ支持部51は、計測入口35側から流量センサ22に向けて計測流路32の断面積S4が徐々に減少させることで、計測流路32を徐々に絞ることができる。このため、センサ支持部51による絞り度合いが急すぎて計測流路32においてかえって気流の乱れが生じる、ということを抑制することができる。
 本実施形態によれば、並び断面CS41において、センサ支持部51のモールド下流面55dが絞り部111,112の下流端部111c,112cよりも上流側に設けられている。この構成では、センサ支持部51の下流端部111c,112cを通過した空気が乱れることを、絞り部111,112の整流効果によって抑制することができる。絞り部111,112の整流効果は、頂部111a,112aよりも下流側であっても拡張面432,442よって発揮される。しかも、この構成では、例えば、並び断面CS41においてモールド下流面55dが絞り部111,112よりも下流側に配置された構成に比べて、センサ支持部51を小型化することができる。これにより、絞り部111,112による整流効果がセンサ支持部51の大型化によって低下するということが生じにくい。
 本実施形態によれば、モールド下流傾斜面472が絞り部111,112の下流端部111c,112cを奥行き方向Zに跨ぐ位置に配置されている。この構成では、計測流路32において、モールド下流傾斜面472の全体やモールド下流面55dの全体を絞り部111,112の下流端部111c,112cよりも上流側に配置するという必要がないため、センサ支持部51やモールド部55を小型化できる。このため、下流側へのセンサ支持部51の大型化によって計測流路32での気流が乱れる、ということを抑制できる。
 また、計測流路32の断面積S4を流量センサ22から計測出口36に向けて増加させていく構成を、計測流路32を拡張する構成と称すると、拡張面432,442と共にセンサ支持部51も計測流路32を拡張する構成に含まれることになる。このため、モールド下流傾斜面472が絞り部111,112の下流端部111c,112cを奥行き方向Zに跨ぐ位置に設けられていることで、センサ支持部51と絞り部111,112とが計測流路32を計測出口36に向けて連続的に拡張できる。これにより、計測流路32の断面積S4が流量センサ22から計測出口36に向けて増加したり減少したりして、センサ支持部51や絞り部111,112による整流効果が低下する、ということを抑制できる。
 本実施形態によれば、並び断面CS41においてセンサ支持部51のモールド先端面55aよりも下流側に設けられた絞り部111,112では、拡張面432,442の長さ寸法W33a,W33bが絞り面431,441の長さ寸法W32aよりも大きい。この構成では、モールド先端面55aを通過して絞り部111,112に到達した気流について、絞り部111,112による計測流路32の急激な拡張によって剥離などの乱れが生じないように、計測流路32が計測出口36に向けて緩やかに拡張されている。このため、センサ支持部51や絞り部111,112を通過した気流が乱れるということを抑制できる。
 本実施形態によれば、表計測壁面103において流量センサ22に対向する位置に表絞り部111が設けられている。このため、並び断面CS41でモールド上流面55cを表絞り部111よりも上流側に配置して表絞り部111の整流効果を高めた構成において、流量センサ22に沿って流れる空気を表絞り部111により更に効果的に整流することができる。
 本実施形態によれば、流量センサ22を介して表絞り部111とは反対側に裏絞り部112が設けられている。このため、並び断面CS41でモールド上流面55cを表絞り部111よりも上流側に配置して表絞り部111の整流効果を高めた構成において、センサ支持部51と裏計測壁面104との間を流れる空気についても裏絞り部112により整流することができる。したがって、センサ支持部51と裏計測壁面104との間を流れる空気が乱れることで、流量センサ22に沿って流れる空気が乱れて流量センサ22の検出精度が低下する、ということを抑制できる。
 本実施形態によれば、幅方向Xにおいて、センサ支持部51が裏絞り部112よりも表絞り部111に近い位置に設けられている。このため、並び断面CS41でモールド上流面55cを表絞り部111よりも上流側に配置して表絞り部111の整流効果を高めた構成において、流量センサ22に沿って流れる空気を対象とした表絞り部111による整流効果を更に高めることができる。
 本実施形態によれば、表絞り部111による計測流路32の縮小率が、裏絞り部112による計測流路32の縮小率よりも大きくなっている。このため、並び断面CS41でモールド上流面55cを表絞り部111よりも上流側に配置して表絞り部111の整流効果を高めた構成において、表絞り部111による整流効果を裏絞り部112による整流効果よりも高めることができる。しかも、流量センサ22に向けて流れる空気に含まれたダスト等の異物が、センサ支持部51と表絞り部111との間よりもセンサ支持部51と裏絞り部112との間に進入しやすい構成を実現できる。
 本実施形態によれば、計測流路32において最も流速が大きくなる位置に合わせて流量センサ22が配置されている。このため、並び断面CS41でモールド上流面55cを表絞り部111よりも上流側に配置して表絞り部111の整流効果を高めた構成において、流量センサ22に沿って流れる空気の量や速度が不足することを抑制できる。
 本実施形態によれば、センサ支持部51のモールド上流面55cのうち並び断面CS41に配置された部分は、上流曲がり路406に含まれている。このため、並び断面CS41でモールド上流面55cを表絞り部111よりも上流側に配置して表絞り部111の整流効果を高めた構成において、仮に上流曲がり路406において気流の乱れが生じたとしても、この乱れを絞り部111,112により低減できる。
 本実施形態によれば、計測出口36の開口面積が計測入口35の開口面積よりも小さくなっている。このように、計測出口36が計測入口35よりも絞られていることで、計測流路32の全体が計測出口36に向けて絞られたような構成を実現できる。このため、並び断面CS41でモールド上流面55cを表絞り部111よりも上流側に配置して表絞り部111の整流効果を高めた構成において、計測流路32の全体で更に整流効果を高めることができる。
 本実施形態によれば、通過出口34の開口面積が通過入口33の開口面積よりも小さくなっている。このように、通過出口34が通過入口33よりも絞られていることで、通過流路31の全体が計測入口35や通過出口34に向けて絞られたような構成を実現できる。このため、並び断面CS41でモールド上流面55cを表絞り部111よりも上流側に配置して表絞り部111の整流効果を高めた構成において、通過流路31の全体で更に整流効果を高めることができる。
 <構成群Fの説明>
 図12、図28、図29に示すように、流量センサ22のセンサ凹部61は、センサ凹底面501、センサ凹内壁面502、センサ凹開口503を有している。センサ凹底面501及びセンサ凹内壁面502は、センサ凹部61の内面に含まれている。センサ凹部61の中心線CL51は、幅方向Xに延びており、センサ凹底面501の中心とセンサ凹開口503の中心とをそれぞれ通っている。この中心線CL51は、発熱抵抗体71の中心線CL5(図15参照)と平行になっている。
 センサ凹底面501は、メンブレン部62の裏面であり、センサ凹部61の中心線CL51に直交している。センサ凹底面501及びメンブレン部62は、略矩形状に形成されている。なお、メンブレン部62の表面は、流量センサ22のセンサ表面22aに含まれている。
 センサ凹内壁面502は、センサ凹底面501からセンサ裏面22bに向けて延びている。センサ凹部61がウェットエッチングにより形成されたことに起因して、センサ凹内壁面502は、メンブレン部62の中心線CL51に対して所定角度(例えば54.7度)だけ傾斜しており、モールド裏側を向いている。なお、センサ凹内壁面502は、中心線CL51に対して傾斜していなくてもよい。例えば、センサ凹部61がドライエッチングにより形成された場合には、中心線CL51に対するセンサ凹内壁面502の角度がほぼ90度になる。
 センサ凹開口503は、センサ凹部61の開放端であり、センサ凹部61のモールド裏側の端部としてセンサ裏面22bに設けられている。センサ凹開口503は、センサ凹内壁面502のモールド裏側の端部により形成されており、矩形状又は略矩形状になっている。センサ凹開口503は、センサ凹部61の中心線CL51が延びる方向に開放されている。センサ凹開口503の外周縁は、センサ凹部61の中心線CL51に直交する方向Y,Zにおいて、メンブレン部62及びセンサ凹底面501から外側に離間した位置に配置されている。
 図28に示すように、センサSA50は、流量センサ22等に加えて、流量処理部511、ボンディングワイヤ512を有している。流量処理部511は、流量センサ22と共にSA基板53に搭載されている。SA基板53の両板面のうち一方をSA基板表面545と称し、他方をSA基板裏面546と称すると、流量センサ22及び流量処理部511は、いずれもSA基板表面545に設けられている。流量処理部511は、ボンディングワイヤ512を介して流量センサ22に電気的に接続されており、流量センサ22からの検出信号に関する各種処理を行う。流量処理部511は、直方体状のチップ部品であり、流量処理部511を回路チップと称することもできる。
 ボンディングワイヤ512は、SA基板53や流量センサ22、流量処理部511に接続されている。モールド部55は、センサSA50において少なくともボンディングワイヤ512を覆っており、少なくともボンディングワイヤ512を保護している。例えば、ボンディングワイヤ512と流量処理部511との接続部分や、ボンディングワイヤ512と流量センサ22との接続部分、ボンディングワイヤ512とSA基板53との接続部分などがモールド部55により覆われた状態で保護されている。
 図28、図29、図31に示すように、センサ支持部51は、表支持部521、裏支持部522を有している。ここでは、センサ支持部51のうち、流量センサ22のセンサ裏面22b側に設けられた部分を裏支持部522と称し、裏支持部522よりもモールド表側に設けられた部分を表支持部521と称する。この場合、表支持部521には、後述するモールド表部550や流量処理部511が含まれており、裏支持部522には、後述するモールド裏部560やSA基板53が含まれている。
 裏支持部522は、センサ裏面22bに沿って延びており、センサ凹開口503をモールド裏側から覆っている。裏支持部522は、支持凹部530、支持孔540を有している。裏支持部522の裏面はモールド裏面55fであり、支持凹部530は、モールド裏面55fに設けられた凹部である。支持凹部530は、モールド裏面55fがモールド表側に向けて凹むことで形成されている。
 支持凹部530は、支持凹底面531、支持凹内壁面532、支持凹開口533を有している。支持凹底面531及び支持凹内壁面532は、支持凹部530の内面に含まれている。支持凹部530の中心線CL53は、幅方向Xに延びており、支持凹底面531の中心と支持凹開口533の中心とをそれぞれ通っている。この中心線CL53は、センサ凹部61の中心線CL51と平行に延びており、センサ凹部61の中心線CL51と高さ方向Yに並んでいる。図29、図30に示すように、支持凹部530の中心線CL53は、高さ方向Yにおいてセンサ凹部61の中心線CL51からモールド基端側にずれた位置に配置されている。中心線CL53に直交する方向での支持凹部530の断面形状は、円状や略円状になっている。
 図28、図29、図31に示すように、支持凹底面531は、SA基板53のSA基板裏面546に含まれている。支持凹底面531は、支持凹部530の中心線CL53に直交しており、円状や略円状に形成されている。支持凹底面531の外周縁は、支持凹部530の中心線CL53に直交する方向Y,Zにおいて、センサ凹開口503から外側に離間した位置に設けられている。なお、支持凹底面531が支持凹底部に相当する。
 支持凹内壁面532は、支持凹底面531からモールド裏側に向けて延びている。支持凹内壁面532は、支持凹部530の中心線CL53に対して傾斜しており、モールド裏側を向いている。支持凹部530は幅方向Xにおいてモールド裏側に向けて徐々に拡張されている。換言すれば、支持凹部530の内部空間は幅方向Xにおいて流量センサ22に向けて徐々に絞られている。支持凹内壁面532は、支持凹底面531の外周縁に沿って環状に延びている。
 図28、図29、図31に示すように、支持凹開口533は、支持凹部530の開放端であり、支持凹部530のモールド裏側の端部としてモールド裏面55fに設けられている。支持凹開口533は、支持凹内壁面532のモールド裏側の端部により形成されており、円状や略円状になっている。支持凹開口533は、支持凹部530の中心線CL53が延びる方向に開放されている。支持凹開口533の外周縁は、支持凹部530の中心線CL53に直交する方向Y,Zにおいて、支持凹底面531及びセンサ凹開口503のいずれからも外側に離間した位置に設けられている。
 支持凹内壁面532は、内壁傾斜面534、底面取り面535、開口面取り面536を有している。内壁傾斜面534は、支持凹部530の中心線CL53に対して傾斜した方向に真っ直ぐに延びており、この中心線CL53に対する傾斜角度が例えば45度よりも大きくなっている。底面取り面535は、支持凹底面531と内壁傾斜面534との入隅部分を面取りする面であり、支持凹部530の外側に向けて凹むように湾曲している。開口面取り面536は、内壁傾斜面534とモールド裏面55fとの出隅部分を面取りする面であり、支持凹部530の内側に向けて膨らむように湾曲している。
 図31に示すように、支持凹内壁面532の周方向全体において、幅方向Xに直交する方向Y,Zでの支持凹内壁面532の長さ寸法L51は、幅方向Xでの支持凹内壁面532の長さ寸法L52よりも大きくなっている。長さ寸法L51は、方向Y,Zでの底面取り面535の内周縁と開口面取り面536の外周縁との離間距離である。長さ寸法L52は、支持凹部530の深さ寸法であり、幅方向Xでの底面取り面535の内周縁と開口面取り面536の外周縁との離間距離である。また、長さ寸法L52は、モールド裏部560のうち支持凹部530が設けられた部分の厚さ寸法であり、SA基板53の厚さ寸法L54よりも大きくなっている。すなわち、モールド裏部560のうち支持凹部530が設けられた部分はSA基板53よりも肉厚になっている。
 図28、図29、図31に示すように、支持孔540は、支持凹部530の支持凹底面531から流量センサ22に向けて延びており、センサ凹開口503に通じている。支持孔540は、裏支持部522を幅方向Xに貫通している。裏支持部522においては、支持凹底面531がSA基板53により形成されており、支持孔540は、SA基板53を幅方向Xに貫通した貫通孔である。支持孔540をSA基板孔と称することもできる。SA基板53においては、その厚さ方向が幅方向Xになっている。支持孔540の中心線CL52は、幅方向Xに延びており、センサ凹部61の中心線CL51及び支持凹部530の中心線CL53と平行に延びている。支持孔540の中心線CL52は、中心線CL51,CL53と高さ方向Yに並んでいる。図29、図30に示すように、支持孔540の中心線CL52は、中心線CL51,CL53のいずれからもモールド先端側にずれた位置に配置されている。
 センサ凹部61の中心線CL51は、支持凹部530の中心線CL53よりも支持孔540の中心線CL52に近い位置に配置されている。この場合、高さ方向Yにおいて中心線CL51,CL52の離間距離が中心線CL51,CL53の離間距離よりも小さくなっている。
 支持孔540は、断面円状や断面略円状になっており、その中心線CL52が延びる方向において太さが均一になっている。支持孔540において、モールド表側の端部を表端部541と称し、モールド裏側の端部を裏端部542と称すると、表端部541及び裏端部542はいずれも円状や略円状になっている。図29、図30に示すように、表端部541は、SA基板表面545に含まれており、支持孔540の中心線CL52に直交する方向Y,Zにおいて、センサ凹開口503の外周縁及びセンサ凹底面501の外周縁のいずれからも内側に離間した位置にある。このため、支持凹底面531は、裏端部542の外周縁に沿って環状に延びている。また、裏端部542は、SA基板裏面546に含まれており、支持孔540の中心線CL52に直交する方向Y,Zにおいて、支持凹開口533の外周縁から内側に離間した位置に配置されている。
 図28、図29、図31に示すように、モールド部55は、モールド表部550、モールド裏部560を有している。モールド表部550は、表支持部521に含まれており、モールド部55のうちSA基板53よりもモールド表側に設けられた部分である。モールド表部550は、SA基板表面545に沿って延びた状態でこのSA基板表面545に重ねられている。モールド表部550は、流量処理部511やボンディングワイヤ512をモールド表側から覆い隠している。また、モールド表部550は、メンブレン部62がモールド表側に露出する状態で、流量センサ22の一部をモールド表側から覆っている。
 モールド裏部560は、裏支持部522に含まれており、モールド部55のうちSA基板53よりもモールド裏側に設けられた部分である。モールド裏部560は、SA基板裏面546に沿って延びた状態でこのSA基板裏面546に重ねられている。モールド裏部560には、凹形成孔571が設けられている。凹形成孔571は、モールド裏部560を幅方向Xに貫通した貫通孔であり、SA基板53と共に支持凹部530を形成している。支持凹部530においては、凹形成孔571の内面が支持凹内壁面532を形成しており、SA基板53が支持凹底面531を形成している。この場合、凹形成孔571の中心線は支持凹部530の中心線CL53と一致している。
 図28に示すように、モールド部55は、モールド基端面55bからモールド先端面55aに向けて段階的に薄くなっている。すなわち、幅方向Xでのモールド部55の厚さ寸法が、モールド先端面55aに向けて段階的に小さくなっている。このモールド部55においては、モールド表部550が表計測部551、表ベース部552、表中間部553を有し、モールド裏部560が裏計測部561、裏ベース部562、裏中間部563を有している。
 モールド表部550では、高さ方向Yにおいて表計測部551と表ベース部552との間に表中間部553が設けられている。これら表計測部551、表ベース部552及び表中間部553は、いずれもSA基板表面545に沿って延びている。表計測部551は、モールド先端面55aを形成しており、表ベース部552は、モールド基端面55bを形成している。表計測部551の表面と、表ベース部552の表面と、表中間部553の表面とは、いずれもSA基板表面545に平行に延びており、いずれもモールド表面55eに含まれている。
 表計測部551、表ベース部552及び表中間部553においては、それぞれの厚さがほぼ均一になっている。幅方向Xでの厚さ寸法は、表計測部551が最も小さく、表ベース部552が最も大きくなっている。例えば、表中間部553の厚さ寸法は、表計測部551の厚さ寸法のほぼ2倍になっており、表ベース部552の厚さ寸法は、表計測部551の厚さ寸法のほぼ3倍になっている。図31に示すように、表計測部551の厚さ寸法L53は、SA基板53の厚さ寸法L54よりも大きくなっている。幅方向Xにおいて、表計測部551は流量センサ22よりもモールド表側には突出していない。
 図31では、流量センサ22のセンサ表面22aが、表計測部551の表面よりもモールド表側に突出した位置に図示されているが、実際には、センサ表面22aは、表計測部551の表面よりもモールド裏側の位置に設けられている。この場合、センサ表面22aは、モールド表面55eからモールド裏側に凹んだ凹部の底面の一部を形成した状態になっている。また、表計測部551においては、上述した周縁凹部56(図10参照)がセンサ表面22aの外周縁に沿って延びているが、図31では、周縁凹部56の図示を省略している。
 図10において、周縁凹部56は、その底面と内周側の内壁面とにより形成された入隅部分と、底面と外周側の内壁面とにより形成された入隅部分とを有している(図34参照)。これら入隅部分は、いずれもセンサ表面22aの周縁部に沿って延びている。周縁凹部56の入隅部分のうちモールド上流側を向いた部位には、空気と共に計測流路32を下流側に向けて流れてきた異物が溜まりやすいと考えられる。これら部位に溜まった異物が入隅部分から剥がれると、塊になって下流側に流れていくことになる。周縁凹部56においては、内周側の入隅部分及び外周側の入隅部分のいずれにも、モールド上流側を向いた部位が含まれている。特に、内周側の入隅部分のうちモールド上流側を向いた部位は、メンブレン部62よりも上流側に存在するため、この部位から異物が剥がれた場合、この異物が塊になってメンブレン部62に付着したり接近したりする。この場合、この異物によってメンブレン部62での抵抗体71~73等の動作精度が低下して、流量センサ22の検出精度が低下する、ということが懸念される。
 これに対して、周縁凹部56においては、幅方向Xでの内周側の内壁面の高さ寸法が、幅方向Xでの外周側の内壁面の高さ寸法よりも小さくなっている。すなわち、周縁凹部56においては、内周側の入隅部分が外周側の入隅部分よりも幅方向Xについて小さくなっている。このため、内周側の入隅部分のうちモールド上流側を向いた部位には、外周側の入隅部分のうちモールド上流側を向いた部位に比べて、異物が溜まりにくくなっている。この場合、本実施形態とは異なり、例えば内周側の内壁面の高さ寸法が外周側の内壁面の高さ寸法よりも大きい周縁凹部に比べて、内周側の入隅部分のうちモールド上流側を向いた部位に異物が溜まりにくくなっている。このため、この部位に溜まった異物によって流量センサ22の検出精度が低下するということが生じにくくなっている。
 図28に示すように、モールド表面55eは、表計測段差面555、表ベース段差面556を有している。表計測段差面555は、表計測部551と表中間部553との境界部に設けられており、表ベース段差面556は、表中間部553と表ベース部552との境界部に設けられている。表計測段差面555及び表ベース段差面556は、いずれもモールド先端側を向いており、いずれもモールド表面55eに含まれている。これら表計測段差面555及び表ベース段差面556は、支持凹部530の中心線CL53に対して傾斜しており、モールド裏面55fとは反対側を向いている。高さ方向Yにおいては、表計測部551と表中間部553との境界部が表計測段差面555の中央に配置されており、表中間部553と表ベース部552との境界部が表ベース段差面556の中央に配置されている。なお、表計測段差面555はSA段差面147(図18参照)に含まれている。
 モールド表部550においては、表計測段差面555がセンサ表面22aに対してモールド表側に延びた状態になっている。この構成では、吸気通路12において表計測段差面555に沿って流れる空気がセンサ表面22aに沿って流れる。この場合、センサ表面22aに沿って流れる空気の量や速度が表計測段差面555の位置に応じた値になる。また、この場合、センサ表面22aに沿って流れる気流の乱れやすさは表計測段差面555の平坦度合いに応じて変化する。したがって、センサSA50の製造に際して、表計測段差面555の位置や形状の精度が高いほど流量センサ22の検出精度が高くなる。
 これに対して、本実施形態とは異なり、例えばセンサ表面22aに対してモールド表側に延びた段差面が、表計測段差面555に加えて、センサ表面22aよりもモールド先端側に設けられた構成を想定する。この段差面を先端側段差面と称すると、モールド表面55eにおいては、この先端側段差面と表計測段差面555との間を流れる空気がセンサ表面22aに沿って流れる。この場合、センサ表面22aに沿って流れる空気の量や速度は、表計測段差面555及び先端側段差面のそれぞれの一に応じた値になる。また、この場合、センサ表面22aに沿って流れる気流の乱れやすさは表計測段差面555及び先端側段差面のそれぞれの平坦度合いに応じて変化する。したがって、センサSA50の製造に際して、表計測段差面555及び先端側段差面のそれぞれの位置や形状の精度が高いほど流量センサ22の検出精度が高くなる。
 このように、モールド表部550に先端側段差面が設けられた構成では、流量センサ22の検出精度を高めるために、表計測段差面555及び先端側段差面の両方について位置や形状の精度を高める必要がある。これに対して、本実施形態では、モールド表部550に先端側段差面が設けられていないため、流量センサ22の検出精度を高めるために、表計測段差面555の位置や形状の精度を高めればよい。したがって、先端側段差面が設けられていない本実施形態では、モールド表部550に先端側段差面が設けられた構成に比べて、流量センサ22の検出精度が向上しやすくなっている。
 モールド裏部560では、高さ方向Yにおいて裏計測部561と裏ベース部562との間に裏中間部563が設けられている。これら裏計測部561、裏ベース部562及び裏中間部563は、いずれもSA基板裏面546に沿って延びている。裏計測部561は、モールド先端面55aを形成しており、裏ベース部562は、モールド基端面55bを形成している。裏計測部561の裏面と、裏ベース部562の裏面と、裏中間部563の裏面とは、いずれもSA基板裏面546に平行に延びており、いずれもモールド裏面55fに含まれている。
 裏計測部561、裏ベース部562及び裏中間部563においては、それぞれの厚さがほぼ均一になっている。幅方向Xでの厚さ寸法は、裏計測部561が最も小さく、裏ベース部562が最も大きくなっている。例えば、裏中間部563の厚さ寸法は、裏計測部561の厚さ寸法のほぼ2倍になっており、裏ベース部562の厚さ寸法は、裏計測部561の厚さ寸法のほぼ3倍になっている。図31に示すように、裏計測部561の厚さ寸法である長さ寸法L52は、SA基板53の厚さ寸法L54よりも大きくなっている。
 図28に示すように、モールド裏面55fは、裏計測段差面565、裏ベース段差面566を有している。裏計測段差面565は、裏計測部561と裏中間部563との境界部に設けられており、裏ベース段差面566は、裏中間部563と裏ベース部562との境界部に設けられている。裏計測段差面565及び裏ベース段差面566は、いずれもモールド先端側を向いており、いずれもモールド裏面55fに含まれている。これら裏計測段差面565及び裏ベース段差面566は、支持凹部530の中心線CL53に対して傾斜しており、モールド表面55eとは反対側を向いている。高さ方向Yにおいては、裏計測部561と裏中間部563との境界部が裏計測段差面565の中央に配置されており、裏中間部563と裏ベース部562との境界部が裏ベース段差面566の中央に配置されている。なお、裏計測段差面565はSA段差面147(図18参照)に含まれている。
 上述したように、計測部551,561の厚さがほぼ均一になっていることに起因して、モールド部55において計測部551,561が幅方向Xに重複した部位である重複部位の厚さがほぼ均一になっている。この構成では、モールド部55の重複部位が熱変形などにより変形したとしても、この重複部位においてモールド先端側の部位とモールド基端側の部位とで変形度合いが異なる、ということが生じにくい。この場合、モールド部55の重複部位が幅方向Xや奥行き方向Zに曲がるように変形するということが生じにくいため、重複部位の変形に伴って流量センサ22がモールド表側やモールド裏側に向けて曲がるように変形する、ということが生じにくい。したがって、メンブレン部62や抵抗体71~74が意図せずに変形するということが抑制される。
 また、モールド部55においては、表計測部551と裏計測部561とで厚さ寸法が同じ又はほぼ同じになっている。この構成では、モールド部55の重複部位が熱変形などにより変形したとしても、この重複部位において表計測部551と裏計測部561とで変形度合いが異なる、ということが生じにくい。この場合でも、モールド部55の重複部位が幅方向Xにおいてモールド表側やモールド裏側に曲がるように変形するということが生じにくい。したがって、モールド部55の重複部位の厚さがほぼ均一になっていることと同様に、メンブレン部62や抵抗体71~74が意図せずに変形するということが抑制される。
 裏中間部563は、中間凹部572を有している。中間凹部572は、奥行き方向Zにおいてモールド上流面55cとモールド下流面55dとの間に設けられており、裏計測段差面565から裏ベース部562に向けて延びた切り欠きになっている。中間凹部572の底面は裏計測部561の裏面と面一になっている。ここで、支持凹部530は、裏計測段差面565を高さ方向Yに跨いだ位置に設けられている。この場合、支持凹開口533の周縁部は、裏計測部561の外面と中間凹部572の底面とにより形成された同一平面により形成されている。
 図25、図32に示すように、計測流路32を流れる空気には表寄り流AF33、裏寄り流AF34が含まれている。表寄り流AF33は、モールド表面55eに沿って流れる気流であり、裏寄り流AF34は、モールド裏面55fに沿って流れる気流である。流量センサ22は、センサ表面22aのメンブレン部62に沿って流れる表寄り流AF33を対象として流量を検出する。このため、表寄り流AF33に含まれる乱れが小さいほど流量センサ22の検出精度が高くなりやすい。
 流量センサ22においては、センサ凹部61の内部で気流が生じることがある。この気流をキャビティ流AF51と称すると、このキャビティ流AF51は、支持凹部530及び支持孔540を通じてセンサ凹部61の内部に空気が出入りすることで生じる。例えば、吸気通路12において吸入空気の圧力である吸気圧力が増加した場合には、裏寄り流AF34等の空気が支持凹部530及び支持孔540を通じてセンサ凹部61に流れ込み、キャビティ流AF51が生じる。また、吸気通路12において吸気圧力が低下した場合には、センサ凹部61の内部空気が支持凹部530及び支持孔540を通じて流れ出し、キャビティ流AF51が生じる。これらの場合、センサ凹部61の内部圧力が吸気通路12の圧力に応じて増減し、メンブレン部62の内側と外側とで圧力差が生じにくくなっている。なお、メンブレン部62の内側の圧力はセンサ凹部61の内部圧力である。メンブレン部62の外側の圧力はセンサSA50の外部圧力であり、吸気通路12の吸気圧力である。
 吸気通路12での吸気圧力が増減しなくても、モールド裏面55fに沿って流れていた裏寄り流AF34が支持凹部530及び支持孔540を通じてセンサ凹部61の内部に流れ込むことがある。裏寄り流AF34がセンサ凹部61の内部に流れ込むとセンサ凹部61ではキャビティ流AF51が生じやすくなる。キャビティ流AF51が生じると、表寄り流AF33を対象として流量を検出する流量センサ22の検出結果に誤差が生じやすくなることが懸念される。
 流量センサ22では、発熱抵抗体71によりメンブレン部62を加熱し、このメンブレン部62の温度を測温抵抗体72,73にて検出することで、センサ表面22aに沿って流れる表寄り流AF33等の空気の流量を検出する。例えば、センサ表面22aに沿って流れる表寄り流AF33の量が少ない場合や表寄り流AF33の流れが遅い場合は、上流測温抵抗体72の検出温度と下流測温抵抗体73の検出温度との差である温度差が小さくなりやすい。これは、メンブレン部62において、上流測温抵抗体72の周辺温度が表寄り流AF33によっては低下しにくく、表寄り流AF33が発熱抵抗体71の熱を下流測温抵抗体73の周辺部位に伝えにくいためである。換言すれば、センサ表面22aに沿って流れる表寄り流AF33の量が多い場合や表寄り流AF33の流れが速い場合は、測温抵抗体72,73の温度差が大きくなりやすい。これは、メンブレン部62のうち上流測温抵抗体72の周辺温度が表寄り流AF33により低下しやすく、表寄り流AF33が発熱抵抗体71の熱を下流測温抵抗体73の周辺部位に伝えやすいためである。
 ところが、キャビティ流AF51が生じている場合、メンブレン部62の温度は、メンブレン部62の表面に沿って流れる表寄り流AF33だけでなく、メンブレン部62の裏面に沿って流れるキャビティ流AF51によっても変化することがある。例えば、キャビティ流AF51の流れが表寄り流AF33の流れよりも早い場合、キャビティ流AF51が生じていない場合に比べて測温抵抗体72,73の温度差が大きくなりやすい。この場合、流量センサ22の検出結果は、表寄り流AF33について実際の流量よりも多い流量を示すことになる。このように、キャビティ流AF51が生じていると、流量センサ22の検出精度が低下することが懸念される。
 例えば、図32に示すように、支持凹部530の内部に流れ込む裏寄り流AF34は、支持凹内壁面532のうちモールド上流側の部分に沿って幅方向Xに対して斜めに支持凹底面531に向けて進む。支持凹底面531に到達した裏寄り流AF34は、今度はこの支持凹底面531に沿って奥行き方向Zに進み、支持孔540の裏端部542を通過して支持凹内壁面532のうちモールド下流側の部分に到達する。そして、この裏寄り流AF34は、支持凹内壁面532に沿って幅方向Xに対して斜めに支持凹開口533に向けて進み、この支持凹開口533から外部に流れ出す。
 これに対して、センサSA50では、上述したように支持凹内壁面532が支持凹部530の内部空間を支持孔540に向けて徐々に絞った形状になっている。このため、裏寄り流AF34が支持凹部530の内部に流れ込んだとしても、この裏寄り流AF34は、支持凹内壁面532や支持凹底面531にて跳ね返されるような状態になって支持凹開口533から流れ出しやすくなっている。換言すれば、裏寄り流AF34は、支持凹部530の内部において支持孔540の裏端部542に流れ込みにくくなっている。また、モールド裏面55fに対して支持凹内壁面532が傾斜しているため、支持凹部530に到達した裏寄り流AF34が支持凹内壁面532から剥離しにくくなっている。このため、裏寄り流AF34が支持凹部530に到達しても、支持凹部530の内部において剥離に伴う渦等の乱れが生じにくくなっている。
 また、上述したように、支持凹部530の内部においては、支持凹内壁面532の内周縁が支持孔540の裏端部542から奥行き方向Zに離間している。この構成では、支持凹部530の内部において支持凹内壁面532に沿ってモールド表側に向けて進む裏寄り流AF34が、支持孔540の裏端部542よりも支持凹底面531に到達しやすくなっている。このため、支持凹内壁面532に沿って進む裏寄り流AF34が支持孔540の裏端部542に直接的に流れ込むことが生じにくくなっている。また、この裏寄り流AF34は、支持凹底面531にて跳ね返された状態になってハウジング裏側に向けて進むことで、支持凹開口533から外部に流れ出やすくなる。
 本実施形態とは異なり、例えば、支持凹部530及び支持孔540のうち支持孔540だけが裏支持部522に設けられ、支持凹部530の支持凹開口533ではなく支持孔540の裏端部542がモールド裏面55fに配置された構成を想定する。この構成では、支持孔540の内部空間が支持凹部530に向けて絞られてはおらず、裏寄り流AF34が支持孔540の裏端部542に流れ込んだ場合には、この裏寄り流AF34が支持孔540を通じてセンサ凹部61の内部に流れ込みやすいと考えられる。この場合、センサ凹部61の内部に流れ込んだ裏寄り流AF34によってセンサ凹部61にてキャビティ流AF51が発生しやすくなることが懸念される。
 次に、エアフロメータ20の製造方法として、センサSA50の製造方法について、図33、図34を参照しつつ説明する。なお、エアフロメータ20の製造方法が物理量計測装置に製造方法に相当する。
 まず、流量センサ22や流量処理部511、SA基板53を製造する。そして、流量センサ22や流量処理部511をSA基板53に搭載し、ボンディングワイヤ512を流量センサ22や流量処理部511、SA基板53に接続する。ボンディングワイヤ512を流量センサ22等に接続するためのワイヤボンディングを行う場合、SA基板53が振動することが考えられる。SA基板53が振動した場合、SA基板53の振動にボンディングワイヤ512が共振してボンディングワイヤ512の切断が生じることが懸念される。そこで、粘着テープ等でボンディングワイヤ512を作業台等に仮で固定する。これにより、ボンディングワイヤ512がSA基板53の振動に共振するということが生じにくくなる。そして、流量センサ22とボンディングワイヤ512との接続部分などを樹脂材料で覆うことにより、接続部分を保護する。
 なお、SA基板53を形成する板状の基材においては、複数のSA基板53が互いに接続された状態のまま、各SA基板53に流量センサ22や流量処理部511を搭載し、後述するように各SA基板53にモールド部55を設ける。また、SA基板53には、流量センサ22や流量処理部511に加えて、チップコンデンサ等の受動部品を搭載する。
 続いて、モールド部55を成型する成型工程を、金型等のSA型装置580を用いて行う。この成型工程では、SA基板53にSA型装置580を装着し、このSA型装置580によりモールド部55を成型する。なお、SA型装置580は、射出成型装置に含まれており、この射出成型装置は、SA型装置580に加えて、射出成型機やホッパを有している。ホッパは、ペレット等の樹脂材料を射出成型機に供給する。射出成型機は、ホッパから供給された樹脂材料を加熱して溶融樹脂を生成し、この溶融樹脂をSA型装置580に圧入して供給する。
 図33、図34に示すように、SA型装置580は、表型部581、裏型部591を有しており、全体として板状になっている。表型部581及び裏型部591は、それぞれ樹脂材料や金属材料により全体として板状に形成されている。表型部581及び裏型部591は、それぞれの板面を互いに対向させた状態で互いに組み付けられている。SA型装置580の内部空間には、モールド部55を成型するための成型空間が含まれており、この成型空間は表型部581及び裏型部591により形成されている。
 表型部581は、モールド表側からモールド部55を成型する型部である。表型部581は表型凹部582を有している。表型凹部582は、表型部581の外面のうち裏型部591に対向する板面に設けられた凹部であり、モールド表部550の少なくとも一部を成型する。
 裏型部591は、モールド裏側からモールド部55を成型する型部である。裏型部591は裏型凹部592を有している。裏型凹部592は、裏型部591の外面のうち表型部581に対向する板面に設けられた凹部であり、モールド裏部560の少なくとも一部を成型する。裏型部591は支持凹成型部592aを有している。支持凹成型部592aは、裏型部591において、モールド裏部560に支持凹部530を成型する部位である。支持凹成型部592aは、裏型部591の内面に設けられた凸部であり、幅方向Xにおいて裏型部591の内面から表型部581に向けて突出している。支持凹成型部592aの先端面は、SA型装置580がSA基板53に装着された状態でSA基板53の支持凹底面531に重ねられている。
 SA型装置580は、表型部581及び裏型部591に加えて、可動型部585及び可動バネ586を有している。可動型部585は、樹脂材料や金属材料により全体として板状に形成されており、表型部581の内部空間に露出した状態で設けられた型部である。可動型部585は、SA型装置580がSA基板53に装着された状態で少なくとも流量センサ22のセンサ表面22aに対向する位置に設けられている。可動型部585は、可動バネ586の付勢力によって流量センサ22のセンサ表面22aに押し付けられた状態になっている。可動型部585において裏型部591側の板面を可動面585bと称すると、この可動面585bは、可動バネ586によって流量センサ22に押し付けられる。
 可動型部585は、表型部581に対して幅方向Xに相対的に移動可能になっている。表型部581は可動収容部582aを有している。可動収容部582aは、表型部581の内面に設けられた凹部であり、幅方向Xにおいて表型部581の内面から裏型部591とは反対側に向けて凹んでいる。可動型部585は、可動収容部582aから裏型部591に向けて突出した状態で、可動収容部582aに入り込んだ状態になっている。
 可動バネ586は、金属材料等により形成されたバネ部材であり、可動型部585を裏型部591に向けて付勢する付勢部材である。可動バネ586は、可動収容部582aの内部に設けられている。SA型装置580においては、可動収容部582aの底面と可動型部585とが離間しており、この離間部分に可動バネ586が設けられている。なお、SA型装置580は、可動型部585を付勢する付勢部材として、可動バネ586に代えて又は加えて、ゴムや樹脂材料により形成された部材を有していてもよい。
 可動型部585は回避凹部585aを有している。回避凹部585aは、可動型部585の可動面585bに設けられた凹部であり、SA型装置580がSA基板53に装着された状態で少なくともメンブレン部62に対向する位置に設けられている。このように可動型部585が回避凹部585aを有していることで、可動型部585が可動バネ586によって流量センサ22に押し付けられていても、可動面585bはメンブレン部62に押し付けられないようになっている。その一方で、センサ表面22aのうちメンブレン部62とは異なる部分には、可動バネ586によって可動面585bが押し付けられる。
 モールド部55の成型工程では、表型部581及び可動型部585と裏型部591との間に成型フィルム595を挟み込んだ状態で、表型部581と裏型部591とを互いに組み付ける。成型フィルム595は、樹脂材料等によりフィルム状に形成され、変形可能になっている。成型フィルム595は、例えば外力が加えられた場合に、外力が加えられていない場合に比べて薄肉になることが可能である。
 SA型装置580においては、成型フィルム595のうち、流量センサ22と可動型部585との間に挟み込まれた部位が薄くなった場合、それに伴って、成型フィルム595のうち、流量センサ22の外周縁から外側にはみ出した部位が厚肉化されやすくなる。成型フィルム595のうち、この厚肉化された部位は、流量センサ22のセンサ表面22aの外周縁に沿って延びており、モールド部55に周縁凹部56を形成することになる。なお、図34は、SA型装置580においてモールド部55が樹脂成型される前の状態を図示しているため、周縁凹部56を仮想線として示している。
 成型フィルム595は、可動型部585を裏型部591側から覆った状態で、表型部581の内面に沿って延びている。SA型装置580は、射出成型機から溶融樹脂が供給される供給通路としてのゲートを有している。このゲートは、SA型装置580の成型空間に通じており、幅方向Xにおいて成型フィルム595と裏型部591との間に配置されている。このため、射出成型機からSA型装置580に供給される溶融樹脂は、成型空間において成型フィルム595と裏型部591との間に圧入される。
 成型フィルム595のうち、少なくとも可動型部585の回避凹部585aに対向する部分は、回避凹部585aの内部に入り込んだ状態になっている。このため、表型部581と裏型部591とを組み付けた状態において、成型フィルム595がセンサ表面22aのうちメンブレン部62の表面に接触しないようになっている。したがって、メンブレン部62が成型フィルム595によって変形するということや、メンブレン部62において抵抗体71~74の抵抗値が意図せずに変化するということが抑制される。
 SA型装置580においては、表型部581と裏型部591との組み付けに際して、表型部581と裏型部591とを密着させる向きに外力を加える型締めを行う。型締めを行うことで、SA型装置580の成型空間から溶融樹脂が表型部581と裏型部591との隙間を通じて外部に流れ出すことを阻止する。
 本実施形態とは異なり、例えば、SA型装置580が可動型部585を有さず、SA型装置580において表型部581の内面が流量センサ22に対向する構成では、表型部581から流量センサ22への荷重が過剰になったり不足したりすることが考えられる。表型部581から流量センサ22への荷重が過剰になった場合は、この荷重によって流量センサ22が変形したり破損したりすることが懸念される。一方、表型部581から流量センサ22への荷重が不足した場合は、SA型装置580の成型空間に圧入されてきた溶融樹脂が表型部581と流量センサ22との間に進入し、流量センサ22のセンサ表面22aに溶融樹脂が付着することが懸念される。いずれの場合でも、流量センサ22の検出精度が低下しやすくなってしまう。
 これに対して、本実施形態では、SA型装置580において可動型部585が可動バネ586により付勢されているため、表型部581から流量センサ22への荷重が過剰になったり不足したりすることが生じにくくなっている。
 例えば、流量センサ22やSA基板53を製造する際の製造誤差等により流量センサ22やSA基板53の厚さ寸法が設計値よりも大きくなっている場合には、表型部581からの可動型部585の突出寸法が可動バネ586により小さくされる。この場合、可動型部585から流量センサ22への荷重が過剰に大きくなるということが生じにくくなる。このため、可動型部585からの荷重によって流量センサ22が変形したり破損したりすることが抑制される。なお、この場合は、モールド部55のモールド表面55eのうち可動型部585によって成型された部分が、表型部581によって成型された部分よりもモールド表側に突出した状態になることがある。
 一方、製造誤差等により流量センサ22やSA基板53の厚さ寸法が設計値よりも小さくなっている場合には、表型部581からの可動型部585の突出寸法が可動バネ586により大きくされる。この場合、可動型部585から流量センサ22への荷重が不足するということが生じにくくなる。このため、可動型部585と流量センサ22との間に溶融樹脂が進入しにくくなり、流量センサ22のセンサ表面22aに溶融樹脂が付着するということが抑制される。なお、この場合は、モールド部55のモールド表面55eのうち可動型部585によって成型された部分が、表型部581によって成型された部分もモールド裏側に凹んだ状態になることがある。
 上述したように、可動型部585の可動面585bは、回避凹部585aによってメンブレン部62に接触しないようになっている。このため、可動型部585から流量センサ22への荷重の過不足に関係なく、可動型部585からメンブレン部62への荷重によってメンブレン部62が変形したり抵抗体71~74の抵抗値が変化したりすることが抑制される。
 SA型装置580では、可動型部585及び可動バネ586に加えて、成型フィルム595によっても、流量センサ22の変形や破損を抑制したり、センサ表面22aへの溶融樹脂の付着を抑制したりできる。例えば、成型フィルム595がセンサ表面22aに重ねられていることで、SA型装置580がセンサ表面22aに接触してセンサ表面22aが変形したり破損したりすることが抑制される。また、SA基板53及び流量センサ22へのSA型装置580の装着に伴って成型フィルム595が変形してセンサ表面22aに密着することで、溶融樹脂が成型フィルム595とセンサ表面22aとの間に進入するということが抑制される。さらに、センサ表面22aに異物が付着していたとしても、成型フィルム595が異物を包み込むようにしてその異物の周囲でセンサ表面22aに密着しやすくなっている。このため、異物により生じた隙間を通じて成型フィルム595とセンサ表面22aとの間に溶融樹脂が進入する、ということが抑制される。このように、溶融樹脂がセンサ表面22aに付着するということがより確実に抑制される。
 また、可動型部585から成型フィルム595への荷重が過剰である場合には、成型フィルム595のうち可動型部585と流量センサ22との間に挟まった部分が薄肉になるように変形することで、可動型部585から流量センサ22への荷重が低減される。すなわち、表型部581と裏型部591とを型締めに伴って流量センサ22に加えられる外力である型締め力が緩和される。これにより、可動型部585から流量センサ22への荷重が過剰になることで流量センサ22が変形したり破損したりするということが、可動型部585及び可動バネ586に加えて成型フィルム595によっても抑制される。
 ここまで説明した本実施形態によれば、センサ支持部51の裏支持部522において、支持凹内壁面532が流量センサ22とは反対側を向くように傾斜している。この構成では、モールド裏面55fに沿って流れてきた裏寄り流AF34が支持凹部530に到達した際に支持凹内壁面532に沿って流れやすくなっている。この場合、支持凹内壁面532からの裏寄り流AF34の剥離が生じにくく、支持凹部530の内部に渦流などの気流の乱れが生じにくくなる。このため、支持凹部530の内部にて発生した気流に乱れによってセンサ凹部61の内部においてキャビティ流AF51の量や速度が過剰に大きくなる、ということが抑制される。したがって、過剰に大きくなったキャビティ流AF51によってメンブレン部62での抵抗体71~74等の動作精度が低下する、ということが生じにくいため、エアフロメータ20の計測精度を高めることができる。
 また、幅方向Xにおいて支持凹部530の内部空間は支持孔540に向けて徐々に絞られている。この構成では、モールド裏面55fに沿って流れる裏寄り流AF34は、支持凹開口533から支持凹部530の内部に進入したとしても、支持凹内壁面532にて跳ね返るなどしてこの支持凹開口533から外部に流れ出やすくなっている。このように、仮に支持凹開口533から支持凹部530の内部に裏寄り流AF34等の空気が流れ込んだとしても、この空気が支持孔540を通じてセンサ凹部61に流れ込んでセンサ凹部61の内部にてキャビティ流AF51が発生するということを抑制できる。
 本実施形態とは異なり、例えば、センサ支持部51のモールド裏部560に支持凹部530が設けられておらず、モールド裏部560を貫通する支持孔540の長さ寸法がモールド裏部560の厚さ寸法と同じ、という構成を想定する。この構成では、支持孔540が長いことに起因して、支持孔540での圧力損失が増加しやすく、支持孔540を通じてセンサ凹部61の内部に対して空気が出入りしにくくなっている。このため、吸気通路12での吸気圧力が増減した場合に、この吸気圧力の増減にセンサ凹部61の内部圧力が追従しにくく、メンブレン部62の内側と外側とで圧力差が生じやすくなることが懸念される。
 これに対して、本実施形態では、センサ支持部51において支持凹部530の支持凹底面531からセンサ凹部61に向けて支持孔540が延びているため、支持孔540の長さ寸法が支持凹部530の長さ寸法の分だけ小さくなっている。この構成では、支持孔540の圧力損失が増加しにくく、支持孔540を通じてセンサ凹部61の内部に対して空気が出入りしやすくなっている。このため、吸気通路12での吸気圧力が増減した場合でも、この吸気圧力の増減にセンサ凹部61の内部圧力が追従しやすく、メンブレン部62の内側と外側とで圧力差が生じにくくなっている。したがって、この圧力差によってメンブレン部62や抵抗体71~74が意図せずに変形して流量センサ22の検出精度が低下する、ということを抑制できる。
 また、本実施形態とは異なり、例えば、センサ支持部51のモールド裏部560に支持凹部530が設けられておらず、モールド裏部560の全体が薄肉化されることで支持孔540の長さ寸法が小さくされた構成を想定する。この構成では、モールド裏部560の全体が薄肉になることで、裏支持部522の強度が不足することが懸念される。この場合、ハウジング21へのセンサSA50の取り付けなどに際して、裏支持部522が変形しやすくなることが考えられる。裏支持部522が変形すると、流量センサ22やメンブレン部62、抵抗体71~74が変形して流量センサ22の検出精度が低下しやすくなってしまう。
 これに対して、本実施形態では、モールド裏部560に支持凹部530及び支持孔540の両方が設けられている。この構成では、モールド裏部560の全体を薄肉化しないことでモールド裏部560の強度低下を回避しつつ、支持孔540の長さ寸法を低減できる。このため、裏支持部522の強度が不足して流量センサ22の検出精度が低下するということ、及びメンブレン部62の内側と外側とで圧力差が生じて流量センサ22の検出精度が低下するということの両方を抑制できる。
 本実施形態によれば、幅方向Xに直交する方向Y,Zにおいて、支持凹底面531の外周縁が支持孔540の裏端部542から外側に離間した位置に設けられている。この構成では、支持凹内壁面532から剥離せずにこの支持凹内壁面532に沿って進んだ裏寄り流AF34は、支持凹底面531に沿って流れることで支持孔540を通過し、支持凹開口533から外部に流れ出しやすくなる。このため、裏寄り流AF34が支持孔540に流れ込むということを支持凹底面531により抑制できる。
 本実施形態によれば、幅方向Xに直交する方向Y,Zにおいて、支持凹底面531の外周縁がセンサ凹開口503から外側に離間した位置に設けられているほどに、支持凹底面531が大きくなっている。このため、支持凹部530の内部において支持凹内壁面532に沿ってモールド表側に向けて進む裏寄り流AF34を、支持凹底面531にてより確実に跳ね返すことができる。
 本実施形態によれば、幅方向Xに直交する方向Y,Zでの支持凹内壁面532の長さ寸法L51が、幅方向Xでの支持凹内壁面532の長さ寸法L52よりも大きくなっている。この構成では、支持凹内壁面532が支持凹部530の内部空間を支持凹開口533から支持凹底面531に向けて徐々に絞る度合いが極力緩やかになっている。このため、裏寄り流AF34が支持凹開口533から流れ込んで支持凹内壁面532に沿って進む際に、進行方向の変化が抑制されることで渦流等の乱れが生じにくくなっている。また、この場合、支持凹部530内に流れ込んだ裏寄り流AF34が支持凹内壁面532にて支持凹開口533に向けて跳ね返されやすくなっている。したがって、支持凹開口533から支持凹部530の内部に流れ込んだ裏寄り流AF34が支持孔540に到達するということを抑制できる。
 本実施形態によれば、幅方向Xにおいて支持孔540の長さ寸法が支持凹部530の深さ寸法よりも小さくなるほどに、センサ支持部51では支持凹部530によって支持孔540が短くされている。この構成では、支持凹部530が深くなっている分だけ、支持孔540を通じてセンサ凹部61の内部に対して空気が出入りしやすくなっているため、メンブレン部62の内側と外側とで圧力差が生じることを抑制できる。
 <構成群Gの説明>
 図35、図36に示すように、第1ハウジング部151はリブ801~803を有している。リブ801~803は、第1ハウジング部151の内面に設けられた凸部であり、第1ハウジング部151の内面から高さ方向Yに直交する方向X,Zに突出している。リブ801~803は、ハウジング21の内面のうち少なくともハウジング流路面135に設けられている。
 リブ801~803は、ハウジング仕切部131(図17参照)からハウジング先端側に向けてハウジング流路面135に沿って高さ方向Yに細長状に延びている。このため、ハウジング仕切部131がハウジング流路面135とハウジング段差面137との境界部から離間した位置にあれば、リブ801~803はハウジング段差面137とハウジング流路面135とにかけ渡された状態になっている。すなわち、リブ801~803は、ハウジング流路面135及びハウジング段差面137の両方に設けられている。一方、ハウジング仕切部131がハウジング流路面135とハウジング段差面137との境界部にあれば、リブ801~803は、ハウジング段差面137に設けられずに、ハウジング流路面135に設けられている。なお、図35においては、ハウジング仕切部131の図示を省略しており、図36においては、第2ハウジング部152の図示を省略している。
 ハウジング流路面135には、表計測壁面103、裏計測壁面104、上流計測壁面805及び下流計測壁面806が含まれている。表計測壁面103は、ハウジング流路面135のうちハウジング裏側を向いた部分であり、裏計測壁面104は、ハウジング表側を向いた部分である。表計測壁面103と裏計測壁面104とは、幅方向XにおいてセンサSA50を介して互いに対向している。表計測壁面103はセンサSA50のモールド表面55eに対向しており、裏計測壁面104はセンサSA50のモールド裏面55fに対向している。
 上流計測壁面805及び下流計測壁面806は、それぞれ表計測壁面103と裏計測壁面104とにかけ渡されており、奥行き方向ZにおいてセンサSA50を介して互いに対向している。上流計測壁面805は、下流計測壁面806よりも計測流路32での上流側に設けられている。ハウジング流路面135においては、上流計測壁面805が計測流路32での下流側を向いており、下流計測壁面806が計測流路32での上流側を向いている。上流計測壁面805はセンサSA50のモールド上流面55cに対向しており、下流計測壁面806はセンサSA50のモールド下流面55dに対向している。
 なお、上述したように、通過流路31と検出計測路353とでは空気の流れる向きが逆になっているため、上流計測壁面805は、下流計測壁面806よりもハウジング下流面21dに近い位置に設けられている。この場合、上流計測壁面805はハウジング上流側を向いており、下流計測壁面806はハウジング下流側を向いている。
 リブ801~803のうち表リブ801は、表計測壁面103に設けられており、裏計測壁面104に向けて幅方向Xに延びている。表リブ801の中心線は幅方向Xに平行に延びている。表リブ801の先端部は、センサSA50の表中間部553に接触している。表リブ801の先端部は、センサSA50のモールド表面55eに沿って延びた先端面になっており、モールド表面55eに重なっている。表リブ801は、奥行き方向Zに複数(例えば2つ)並べて設けられている。これら表リブ801は互いに平行に高さ方向Yに延びている。表リブ801のハウジング基端側の端部は、センサSA50の表ベース段差面556に接触している。すなわち、表リブ801は、表中間部553に加えて表ベース部552にも接触している。
 裏リブ802は、裏計測壁面104に設けられており、表計測壁面103に向けて幅方向Xに延びている。裏リブ802の中心線は幅方向Xに平行に延びている。裏リブ802の先端部は、センサSA50の裏中間部563に接触している。裏リブ802の先端部は、センサSA50のモールド裏面55fに沿って延びた先端面になっており、モールド裏面55fに重なっている。裏リブ802は、奥行き方向Zに複数(例えば2つ)並べて設けられている。これら裏リブ802は互いに平行に高さ方向Yに延びている。裏リブ802のハウジング基端側の端部は、センサSA50の裏ベース段差面566に接触している。すなわち、裏リブ802は、裏中間部563に加えて裏ベース部562にも接触している。
 下流リブ803は、下流計測壁面806に設けられており、上流計測壁面805に向けて奥行き方向Zに延びている。下流リブ803の中心線は奥行き方向Zに対して傾斜している。下流リブ803は、幅方向Xにおいて表計測壁面103よりも裏計測壁面104に近い位置に設けられており、下流リブ803の先端部は、センサSA50の裏中間部563に接触している。下流リブ803の先端部は、センサSA50のモールド下流面55dに沿って延びた先端面になっており、モールド下流面55dに重なっている。下流リブ803と表リブ801と裏リブ802とは、互いに平行に高さ方向Yに延びている。下流リブ803のハウジング基端側の端部は、センサSA50の裏ベース段差面566に接触している。すなわち、下流リブ803は、裏中間部563に加えて裏ベース部562にも接触している。
 高さ方向Yの長さ寸法は、表リブ801と裏リブ802と下流リブ803とでほぼ同じになっている。高さ方向Yにおいて、表リブ801の長さ寸法はセンサSA50の表中間部553の長さ寸法とほぼ同じになっている。裏リブ802の長さ寸法及び下流リブ803の長さ寸法は、センサSA50の裏中間部563の長さ寸法とほぼ同じになっている。
 第1ハウジング部151は、センサSA50のモールド部55を支持しており、流路ハウジング部に相当する。第1ハウジング部151においては、リブ801~803やハウジング仕切部131(図17参照)、ハウジング段差面137がセンサSA50を支持している。エアフロメータ20の製造時においては、第1ハウジング部151に対するセンサSA50の幅方向Xや奥行き方向Zへの位置ずれを規制するように、リブ801~803やハウジング仕切部131、ハウジング段差面137がセンサSA50を固定している。リブ801~803やハウジング仕切部131、ハウジング段差面137は、センサSA50のモールド部55に接触している。なお、センサSA50は、ハウジング段差面137に必ずしも接触していなくてもよい。このため、本実施形態では、センサSA50がハウジング段差面137に接している部分についての説明は基本的に省略する。
 第2ハウジング部152は、固定面810,820,830,840よりもハウジング基端側において、第1ハウジング部151とセンサSA50との隙間を埋めた状態になっている。このため、第2ハウジング部152は、センサSA50が第1ハウジング部151に対して幅方向Xや奥行き方向Zに位置ずれすることを規制している。また、第2ハウジング部152は、センサSA50をハウジング基端側から覆った状態になっている。このため、第2ハウジング部152は、センサSA50が第1ハウジング部151に対して高さ方向Yでのハウジング基端側に位置ずれすることを規制している。
 モールド部55の外面のうち、リブ801~803やハウジング仕切部131など第1ハウジング部151に固定された部分を固定面810,820,830,840と称する。これら固定面810,820,830,840は、いずれもリブ801~803やハウジング仕切部131など第1ハウジング部151に接触している。このため、固定面810,820,830,840を接触面と称することもできる。
 固定面810,820,830,840のうち表固定面810は、モールド表面55eに含まれており、モールド先端面55aからモールド基端側に離間した位置に設けられている。表固定面810は、第1ハウジング部151の内面に固定されており、表固定部に相当する。表固定面810は、表中間接触面811及び表段差接触面812を有している。表段差接触面812は、モールド表面55eの表ベース段差面556のうち、第1ハウジング部151に接触した部分であり、奥行き方向Zに延びている。表段差接触面812は、第1ハウジング部151のハウジング仕切部131に接触している。なお、表段差接触面812は、ハウジング段差面137に接触していてもよい。
 表中間接触面811は、モールド表面55eにおいて表中間部553うち、第1ハウジング部151に接触した部分であり、表段差接触面812からハウジング先端側に向けて高さ方向Yに延びている。表中間接触面811は、第1ハウジング部151の表リブ801の先端面に接触している。表中間接触面811は、表リブ801と同じ数だけあり、これら表中間接触面811は、奥行き方向Zに離間した位置において互いに平行に高さ方向Yに延びている。
 表固定面810は、表固定先端部813及び表固定基端部814を有している。表固定基端部814は、表固定面810におけるモールド基端側の端部であり、表段差接触面812のモールド基端側の端部により形成されている。表固定先端部813は、表固定面810におけるモールド先端側の端部であり、表中間接触面811のモールド先端側の端部により形成されている。複数の表中間接触面811においては、それぞれのモールド先端側の端部とモールド先端面55aとの離間距離が同じになっており、それぞれのモールド先端側の端部が表固定先端部813になっている。なお、複数の表中間接触面811が有するモールド先端側の端部のうち、モールド先端面55aに最も近いモールド先端側の端部だけが表固定先端部813になっていてもよい。
 表固定先端部813は、表計測段差面555におけるモールド基端側の端部に配置されている。表固定基端部814は、表ベース段差面556におけるモールド先端側の端部とモールド基端側の端部との間に設けられている。
 固定面810,820,830,840のうち裏固定面820は、モールド裏面55fに含まれており、モールド先端面55aからモールド基端側に離間した位置に設けられている。裏固定面820は、第1ハウジング部151の内面に固定されており、裏固定部に相当する。裏固定面820は、裏中間接触面821及び裏段差接触面822を有している。裏段差接触面822は、モールド裏面55fの裏ベース段差面566のうち、第1ハウジング部151に接触した部分であり、奥行き方向Zに延びている。裏段差接触面822は、第1ハウジング部151のハウジング仕切部131に接触している。なお、裏段差接触面822は、ハウジング段差面137に接触していてもよい。
 裏中間接触面821は、モールド裏面55fにおいて裏中間部563のうち、第1ハウジング部151に接触した部分であり、裏段差接触面822からハウジング先端側に向けて高さ方向Yに延びている。裏中間接触面821は、第1ハウジング部151の裏リブ802の先端面に接触している。裏中間接触面821は、裏リブ802と同じ数だけあり、これら裏中間接触面821は、奥行き方向Zに離間した位置において互いに平行に高さ方向Yに延びている。
 裏固定面820は、裏固定先端部823及び裏固定基端部824を有している。裏固定基端部824は、裏固定面820におけるモールド基端側の端部であり、裏段差接触面822のモールド基端側の端部により形成されている。裏固定先端部823は、裏固定面820におけるモールド先端側の端部であり、裏中間接触面821のモールド先端側の端部により形成されている。複数の裏中間接触面821においては、それぞれのモールド先端側の端部とモールド先端面55aとの離間距離が同じになっており、それぞれのモールド先端側の端部が裏固定先端部823になっている。なお、複数の裏中間接触面821が有するモールド先端側の端部のうち、モールド先端面55aに最も近いモールド先端側の端部だけが裏固定先端部823になっていてもよい。
 裏固定先端部823は、裏計測段差面565におけるモールド基端側の端部に配置されている。裏固定基端部824は、裏ベース段差面566におけるモールド先端側の端部とモールド基端側の端部との間に設けられている。
 図36に示すように、固定面810,820,830,840のうち、上流固定面830は、上流中間接触面831及び上流段差接触面832(図26参照)を有している。上流段差接触面832は、モールド上流面55cの上流ベース段差面851(図26参照)のうち、第1ハウジング部151に接触した部分であり、幅方向Xに延びている。上流ベース段差面851は、モールド上流面55cの一部であり、モールド先端側を向いた段差面である。上流ベース段差面851は、モールド表部550において表中間部553と表ベース部552との境界部に設けられ、且つモールド裏部560において裏中間部563と裏ベース部562との境界部に設けられている。上流段差接触面832は、第1ハウジング部151のハウジング仕切部131に接触している。なお、上流段差接触面832は、ハウジング段差面137に接触していてもよい。
 上流中間接触面831におけるモールド先端側の端部は、裏計測段差面565におけるモールド基端側の端部に配置されている。上流中間接触面831におけるモールド基端側の端部は、裏ベース段差面566におけるモールド先端側の端部とモールド基端側の端部との間に設けられている。
 上流中間接触面831は、モールド上流面55cにおいて表中間部553及び裏中間部563のうち、第1ハウジング部151に接触した部分であり、上流段差接触面832からハウジング先端側に向けて高さ方向Yに延びている。上流中間接触面831は、第1ハウジング部151の上流計測壁面805に接触している。
 固定面810,820,830,840のうち、下流固定面840は、下流中間接触面841及び下流段差接触面842(図26参照)を有している。下流段差接触面842は、モールド下流面55dの下流ベース段差面852(図26参照)のうち、第1ハウジング部151に接触した部分であり、幅方向Xに延びている。下流ベース段差面852は、モールド下流面55dの一部であり、モールド先端側を向いた段差面である。下流ベース段差面852は、モールド表部550において表中間部553と表ベース部552との境界部に設けられ、且つモールド裏部560において裏中間部563と裏ベース部562との境界部に設けられている。下流段差接触面842は、第1ハウジング部151のハウジング仕切部131に接触している。なお、下流段差接触面842は、ハウジング段差面137に接触していてもよい。
 下流中間接触面841におけるモールド先端側の端部は、表計測段差面555におけるモールド基端側の端部に配置されている。下流中間接触面841におけるモールド基端側の端部は、表ベース段差面556におけるモールド先端側の端部とモールド基端側の端部との間に設けられている。
 下流中間接触面841は、モールド下流面55dにおいて表中間部553及び裏中間部563のうち、第1ハウジング部151に接触した部分であり、下流段差接触面842からハウジング先端側に向けて高さ方向Yに延びている。下流中間接触面841は、第1ハウジング部151の下流計測壁面806に接触している。
 図35、図37に示すように、流量センサ22においては、モールド先端側の端部をセンサ先端部861と称し、モールド基端側の端部をセンサ基端部862と称する。センサ先端部861は、モールド表部550の表計測部551からモールド表側に露出している。一方、センサ基端部862は、モールド表部550の表中間部553によりモールド表側から覆われた状態になっており、モールド表側には露出していない。
 流量センサ22はセンサ露出面870を有している。センサ露出面870は、センサ表面22aのうち、モールド表面55eから露出した部分である。センサ露出面870は、センサ表面22aのモールド先端側の端部からモールド基端側に向けて延びている。センサ露出面870におけるモールド先端側の端部を露出先端部871と称すると、露出先端部871は、センサ表面22aのモールド先端側の端部であり、センサ先端部861に含まれている。センサ露出面870におけるモールド基端側の端部を露出基端部872と称すると、露出先端部871は、センサ基端部862が表計測部551により覆われていることに起因して、センサ基端部862からモールド先端側に離間した位置に設けられている。露出基端部872は、高さ方向Yにおいてセンサ先端部861とセンサ基端部862との間に設けられており、センサ先端部861よりもセンサ基端部862に近い位置に配置されている。
 図37に示すように、センサSA50のSA基板53は、センサ搭載部881、処理搭載部882及び端子延出部883を有している。センサ搭載部881、処理搭載部882及び端子延出部883は、いずれも板状に形成されており、それぞれの板面を幅方向Xに向けた状態でモールド部55の内部に設けられている。センサ搭載部881、処理搭載部882及び端子延出部883は、幅方向Xに直交する方向Y,Zに並べられており、これら方向Y,Zに互いに離間している。なお、センサ搭載部881の一部は、支持凹部530を通じてモールド裏側に露出している。
 センサ搭載部881は、流量センサ22を搭載した部分であり、表ベース段差面556、裏ベース段差面566、上流ベース段差面851及び下流ベース段差面852とモールド先端面55aとの間に設けられている。処理搭載部882は、流量処理部511を搭載した部分であり、ベース段差面556,566,851,852を高さ方向Yに跨ぐ位置に設けられている。端子延出部883は、リード端子53aや上流試験端子53b、下流試験端子53cから延びた部分であり、モールド部55の内部に埋め込まれていることでこれらリード端子53aや試験端子53b,53cを支持している。
 センサSA50は、流量センサ22と流量処理部511とを電気的に接続するボンディングワイヤ512aを有している。このボンディングワイヤ512aは、その一端が流量センサ22に接続され、他端が流量処理部511に接続されていることで、流量センサ22と流量処理部511とを直接的に接続している。
 センサSA50は、流量処理部511と端子延出部883とを電気的に接続するボンディングワイヤ512bを有している。このボンディングワイヤ512aにおいては、その一端が流量処理部511に直接的に接続され、他端が端子延出部883に接続されている。これにより、ボンディングワイヤ512aが、端子延出部883を介して流量処理部511とリード端子53aや上流試験端子53b、下流試験端子53cとを間接的に接続している。
 センサSA50のモールド部55においては、表ベース段差面556、裏ベース段差面566、上流ベース段差面851及び下流ベース段差面852が、モールド基端面55bよりもモールド先端面55aに近い位置に設けられている。上述したように、センサSA50では、流量センサ22と流量処理部511とがボンディングワイヤ512aにより直接的に接続されている。このため、SA基板53では、流量センサ22と流量処理部511との電気的な接続を中継する中継部を設ける必要がない。このため、センサSA50においては、ベース段差面556,566,851,852とモールド先端面55aとの離間距離が極力小さくなる。換言すれば、高さ方向Yにおいて、表計測部551や表中間部553、裏計測部561、裏中間部563の長さ寸法が極力小さくされることで、モールド部55の長さ寸法が小さくされている。
 本実施形態とは異なり、例えば、SA基板53において、ベース段差面556,566,851,852とモールド先端面55aとの間に中継部が設置され、この中継部を介して流量センサ22と流量処理部511とが電気的に接続された構成を想定する。この構成では、本実施形態のように中継部がない構成に比べて、ベース段差面556,566,851,852とモールド先端面55aとの離間距離が中継部の分だけ大きくなる。
 センサSA50の表側では、高さ方向Yにおいて、流量センサ22の露出基端部872とモールド部55の表固定基端部814との離間距離L62aが、露出基端部872とモールド先端面55aとの離間距離L61aよりも小さくなっている。すなわち、L62a<L61aの関係が成り立っている。この場合、高さ方向Yにおいて、露出基端部872はモールド先端面55aよりも表固定基端部814に近い位置に設けられている。これは、高さ方向Yにおいて、モールド部55の表固定面810が表計測段差面555やモールド先端面55aに極力近い位置に配置されたことを示している。なお、離間距離L61aは、モールド先端面55aのうち露出基端部872から最も遠い部分であるモールド先端部と露出基端部872との離間距離である。
 高さ方向Yにおいて、表固定面810の長さ寸法は、露出基端部872と表固定基端部814との離間距離L62aよりも小さくなっている。このため、高さ方向Yでの表固定面810の長さ寸法は、露出基端部872とモールド先端面55aとの離間距離L61aよりも小さくなっている。
 モールド表部550の表固定先端部813は、高さ方向Yにおいて、流量センサ22のセンサ基端部862とモールド先端面55aとの間に設けられている。この場合、表固定先端部813は、高さ方向Yにおいてセンサ先端部861とセンサ基端部862との間に設けられている。モールド表部550においては、表計測段差面555が露出基端部872からモールド基端側に向けて延びているため、表固定先端部813は、高さ方向Yにおいて露出基端部872からモールド基端側に離間した位置に設けられている。この場合、表固定先端部813は、高さ方向Yにおいてセンサ基端部862と露出基端部872との間にある。
 高さ方向Yにおいて、モールド先端面55aと表固定基端部814との離間距離L63aは、モールド基端面55bと表固定基端部814との離間距離L64aよりも小さくなっている。すなわち、L63a<L64aという関係が成り立っている。リード端子53aにおいてモールド部55とは反対側の端部をリード基端部885と称すると、このリード基端部885は、センサ支持部51においてモールド先端面55aとは反対側の端部であり、支持基端部に相当する。そして、離間距離L63aは、高さ方向Yにおいてリード基端部885と表固定基端部814との離間距離L65aよりも小さくなっている。すなわち、L63a<L65aという関係が成り立っている。
 離間距離L63aは、離間距離L61a,L62aの合計であり、L63a=L61a+L62aという関係が成り立っている。離間距離L64aは、高さ方向Yにおいて、モールド基端面55bのうち表固定基端部814から最も遠い部分であるモールド基端部と表固定基端部814との離間距離である。
 センサSA50の裏側では、高さ方向Yにおいて、流量センサ22の露出基端部872とモールド部55の裏固定基端部824との離間距離L62bが、表側の離間距離L61aよりも小さくなっている。すなわち、L62b<L61aの関係が成り立っている。この場合、高さ方向Yにおいて、露出基端部872はモールド先端面55aよりも裏固定基端部824に近い位置に設けられている。これは、高さ方向Yにおいて、モールド部55の裏固定面820が裏計測段差面565やモールド先端面55aに極力近い位置に配置されたことを示している。
 高さ方向Yにおいて、裏固定面820の長さ寸法は、露出基端部872と裏固定基端部824との離間距離L62bよりも小さくなっている。このため、高さ方向Yでの裏固定面820の長さ寸法は、露出基端部872とモールド先端面55aとの離間距離L61aよりも小さくなっている。
 モールド裏部560の裏固定先端部823は、表固定先端部813と同様に、高さ方向Yにおいて、センサ基端部862とモールド先端面55aとの間に設けられている。裏固定先端部823は、高さ方向Yにおいて流量センサ22の露出基端部872からモールド基端側に離間した位置に設けられている。この場合、裏固定先端部823は、高さ方向Yにおいてセンサ基端部862と露出基端部872との間にある。
 高さ方向Yにおいて、モールド先端面55aと裏固定基端部824との離間距離L63bは、モールド基端面55bと裏固定基端部824との離間距離L64bよりも小さくなっている。すなわち、L63b<L64bという関係が成り立っている。また、離間距離L63bは、高さ方向Yにおいてリード基端部885と裏固定基端部824との離間距離L65bよりも小さくなっている。すなわち、L63b<L65bという関係が成り立っている。離間距離L63bは、離間距離L61b,L62bの合計であり、L63b=L61b+L62bという関係が成り立っている。離間距離L64bは、高さ方向Yにおいて、モールド基端部と裏固定基端部824との離間距離である。
 モールド部55では、高さ方向Yにおいて、裏固定面820が表固定面810よりもモールド先端面55aに近い位置に設けられている。具体的には、裏固定基端部824が表固定基端部814よりもモールド先端面55aに近い位置に設けられている。このため、露出基端部872と裏固定基端部824との離間距離L62bが、露出基端部872と表固定基端部814との離間距離L62aよりも小さくなっている。すなわち、L62b<L62aという関係が成り立っている。また、裏固定先端部823が表固定先端部813よりもモールド先端面55aに近い位置に設けられている。さらに、L62b<L61aという関係が成り立っているということは、L64b>L64aという関係、及びL65b>L65aという関係が成り立っていることになる。モールド部55では、高さ方向Yにおいて、表固定面810の長さ寸法と裏固定面820の長さ寸法とがほぼ同じになっている。
 モールド部55のモールド上流面55cでは、モールド表面55e及びモールド裏面55fと同様に、高さ方向Yにおいて、流量センサ22の露出基端部872がモールド先端面55aよりも上流固定面830のモールド基端側の端部に近い位置に設けられている。また、モールド部55のモールド下流面55dでも、高さ方向Yにおいて、流量センサ22の露出基端部872がモールド先端面55aよりも下流固定面840のモールド基端側の端部に近い位置に設けられている。
 図38に示すように、流量センサ22のセンサ膜部66は、絶縁層66a、導電層66b、保護層66cを有している。絶縁層66a、導電層66b及び保護層66cは、いずれもセンサ基板65のセンサ基板表面65aに沿って延びている。センサ基板表面65aには絶縁層66aが重ねられ、この絶縁層66aには導電層66bが重ねられ、この導電層66bには保護層66cが重ねられている。流量センサ22においては、保護層66cの外面がセンサ表面22aになっている。また、メンブレン部62は、絶縁層66a、導電層66b及び保護層66cを含んで形成されている。センサ凹底面501は絶縁層66aにより形成されている。なお、図38においては、モールド部55の図示を省略している。
 絶縁層66aは、樹脂材料等の絶縁材料により膜状に形成されており、絶縁性を有している。絶縁層66aは、センサ基板65と導電層66bとの間に設けられており、これらセンサ基板65と導電層66bとを電気的に絶縁している。保護層66cは、絶縁層66aと同様に、樹脂材料等の絶縁材料により膜状に形成されており、絶縁性を有している。保護層66cは、導電層66bや絶縁層66aを覆っており、これら導電層66bや絶縁層66aを保護している。
 導電層66bは、金属材料等の材料により膜状や薄板状に形成されており、導電性を有している。導電層66bは、センサ膜部66の配線パターンを形成している。導電層66bは例えば白金により形成されている。この場合、導電層66bを形成する材料の主成分が白金である。導電層66bは、例えばシリコンが主成分の材料で形成された導電層に比べて、ゲージ率が低くなっており、導電層66bの厚さ方向である幅方向Xに変形しにくくなっている。また、導電層66bは、絶縁層66a及び保護層66cのいずれよりも、ゲージ率が低く、幅方向Xに変形しにくくなっている。このため、導電層66bは、センサ膜部66が幅方向Xに変形するということを規制しており、この結果、センサ基板65や流量センサ22が幅方向Xに変形するということを規制する。また、導電層66bは、主成分がシリコンの導電層に比べて、強度や硬度、剛性が高くなっている。なお、幅方向Xは、流量センサ22のセンサ露出面870に直交する方向に相当する。
 流量センサ22は、センサ接着部67によりSA基板53に固定されている。センサ接着部67は、流量センサ22とSA基板53との間に設けられており、これら流量センサ22とSA基板53とを接着している。センサ接着部67は、センサ裏面22bとセンサ基板表面65aとの間に設けられた接着層であり、これらセンサ裏面22b及びセンサ基板表面65aに沿って延びている。センサ接着部67は、センサSA50に含まれており、接着部に相当する。また、SA基板53が支持板部に相当する。
 センサ接着部67は、接着剤が固化することで膜状に形成されており、絶縁性を有している。センサ接着部67は例えばシリコン系接着剤により形成されている。シリコン系接着剤は、シリコン樹脂を主成分をとする接着剤である。センサ接着部67は、例えばアクリル樹脂を主成分とするアクリル系接着剤により形成された接着部や、エポキシ樹脂を主成分とするエポキシ系接着剤により形成された接着部に比べて、柔軟性が高く、変形しやすくなっている。また、センサ接着部67は、流量センサ22に比べて、柔軟性が高く、変形しやすい。例えばSA基板53が幅方向Xに変形した場合、SA基板53の変形に合わせてセンサ接着部67が変形するため、SA基板53の変形に合わせて流量センサ22が変形するということが生じにくくなっている。この場合、センサ接着部67は、SA基板53の変形に伴って変形することで流量センサ22の変形を規制する。また、センサ接着部67は、アクリル系接着剤やエポキシ系接着剤で形成された接着部に比べて、SA基板53の変形への追従性が高くなっている。なお、センサ接着部67が変形しやすいことを「弾性が高い」と称してもよい。
 エアフロメータ20においては、流量センサ22とモールド部55とハウジング21とで熱伝導率が異なっている。これら流量センサ22、モールド部55及びハウジング21においては、流量センサ22の熱伝導率が最も大きく、ハウジング21の熱伝導率が最も小さい。流量センサ22の熱伝導率は例えば1.4W/mKであり、モールド部55の熱伝導率は例えば0.67W/mKであり、ハウジング21の熱伝導率は例えば0.25W/mKである。このため、流量センサ22、モールド部55及びハウジング21においては、流量センサ22が最も熱を伝えやすく、ハウジング21が最も熱を伝えにくくなっている。
 エアフロメータ20においては、ハウジング21の熱伝導率が極力小さい値になっていることで、外部の熱がハウジング21を介してセンサSA50に伝わるということが生じにくくなっている。また、センサSA50において、モールド部55の熱伝導率が流量センサ22の熱伝導率よりも小さくなっていることで、外部の熱がモールド部55を介して流量センサ22に伝わるということが生じにくくなっている。したがって、外部の熱が流量センサ22のメンブレン部62や測温抵抗体72,73に伝わって測温抵抗体72,73の動作精度が低下し、流量センサ22の検出精度が低下する、ということが抑制される。
 センサSAのモールド部55を形成する樹脂材料は、上述したように熱硬化性樹脂であるとともに、ガラスエポキシ樹脂を含む材料である。エアフロメータ20においては、モールド部55とハウジング21とで線膨張係数が異なっている。モールド部55の線膨張係数はハウジング21の線膨張係数よりも小さくなっている。モールド部55の線膨張係数は例えば15ppmであり、ハウジング21の線膨張係数は例えば50ppmである。このため、モールド部55はハウジング21に比べて熱変形しにくくなっている。
 エアフロメータ20においては、モールド部55の線膨張係数が極力小さい値になっていることで、モールド部55が熱によって変形するということが生じにくくなっている。このため、外部の熱がモールド部55に加えられたとしても、モールド部55が変形しにくくなっている。したがって、モールド部55の変形に伴って流量センサ22が変形してメンブレン部62の発熱抵抗体71や測温抵抗体72,73が変形し、これら抵抗体71~73の動作精度が低下して流量センサ22の検出精度が低下する、ということが抑制される。
 図37に示すモールド部55においては、モールド表部550の体積とモールド裏部560の体積とがほぼ同じになっている。センサSA50の製造工程において、SA型装置580に溶融樹脂が圧入される際に、SA型装置580の内部においてSA基板53の表側に充填される溶融樹脂の圧力と、SA基板53の裏側に充填される溶融樹脂の圧力とが均等化しやすくなる。このため、モールド部55の樹脂成型に際して、SA型装置580の内部での溶融樹脂の充填状態が適正にならずに、意図しない凹部などがモールド部55に発生する、ということが抑制される。
 本実施形態とは異なり、例えばモールド表部の体積がモールド裏部の体積よりも著しく大きいモールド部を樹脂成型する場合、SA型装置においては、体積が大きいモールド表部を形成するための溶融樹脂の圧力が意図せずに低下することが懸念される。この場合、SA基板53の表側においては溶融樹脂の充填状態が適正にならずに、意図しない凹部などがモールド表部に発生しやすくなってしまう。
 モールド部55においては、モールド表部550の形状及び大きさとモールド裏部560の形状及び大きさとは全体としてほぼ同じになっている。例えば、幅方向Xにおいて、上述したように表計測部551と裏計測部561とで厚さ寸法が同じ又はほぼ同じになっており、表ベース部552と裏ベース部562とで厚さ寸法が同じ又はほぼ同じになっている。
 また、幅方向Xにおいて、表中間部553と裏中間部563とで厚さ寸法が同じ又はほぼ同じになっている。上述したように、裏中間部563には中間凹部572が設けられており、この中間凹部572の分だけモールド裏部560の体積が小さくなっている。これに対して、上述したように、L62b<L61aの関係が成り立つように裏ベース段差面566が表ベース段差面556よりもモールド先端面55aに近い位置に配置されている。このため、高さ方向Yにおいて裏ベース部562の長さ寸法が表ベース部552の長さ寸法よりも大きくなっており、裏ベース部562が表ベース部552よりも長い分だけモールド裏部560の体積が大きくなっている。このように、裏中間部563の体積が小さい分だけ裏ベース部562の体積が大きくされているため、裏中間部563に中間凹部572があっても、モールド表部550とモールド裏部560とで体積の均等化が図られている。
 次に、エアフロメータ20の製造工程において、センサSA50を第1ハウジング部151に組み付ける工程について、図35、図39、図40等を参照しつつ説明する。
 センサSA50を第1ハウジング部151に組み付ける工程では、図18、図39に示すように、センサSA50をハウジング開口部151a(図19参照)から第1ハウジング部151の内部に挿入する。ここでは、第1ハウジング部151の内面のうち、幅方向Xにおいては表リブ801の先端面を基準とし、奥行き方向Zにおいては上流計測壁面805を基準として、第1ハウジング部151に対するセンサSA50の位置を調整する。この場合、センサSA50の表中間部553においては、モールド表面55eを表リブ801の先端面に重ねるとともに、モールド上流面55cを上流計測壁面805に重ねる。
 センサSA50が組み付けられる前の第1ハウジング部151においては、図36に二点鎖線で示すように、裏リブ802及び下流リブ803の突出寸法が、センサSA50が組み付けられた後に比べて大きくなっている。センサSA50の組み付け前においては、裏リブ802及び下流リブ803は頂部を有しており、断面テーパ状になっている。このため、図39に示すように、センサSA50を第1ハウジング部151の内部に挿入していった場合、センサSA50の裏計測段差面565が裏リブ802の先端部や下流リブ803の先端部にハウジング基端側から引っ掛かった状態になる。
 このようにセンサSA50が裏リブ802や下流リブ803に引っ掛かった状態になっても、図40に示すように、センサSA50を第1ハウジング部151の内部の奥側に向けて更に挿入する。この場合、上述したように、第1ハウジング部151の硬度や剛性がモールド部55の硬度や剛性よりも低いため、裏リブ802及び下流リブ803は、それぞれの先端部がセンサSA50の裏計測段差面565で押し潰されるように変形する。裏リブ802及び下流リブ803においては、それぞれの先端部が押し潰されることで新たに形成された先端面が裏中間部563のモールド裏面55fに密着しやすくなる。
 図35に示すように、作業者は、SA段差面147がハウジング仕切部131やハウジング段差面137に密着するまで、センサSA50を第1ハウジング部151の内部に押し込む。この状態では、第1ハウジング部151の内部において、高さ方向Yに直交する方向X,ZにセンサSA50が位置ずれするということがリブ801~803により規制されている。幅方向Xにおいては、センサSA50が表リブ801と裏リブ802との間に挟まれた状態になっており、これら表リブ801及び裏リブ802によってセンサSA50の位置が保持されている。奥行き方向Zにおいては、センサSA50が下流リブ803と上流計測壁面805との間に挟まれた状態になっており、これら下流リブ803及び上流計測壁面805によってセンサSA50の位置が保持されている。
 上述したように、センサSA50の外面のうち、リブ801~803や上流計測壁面805、ハウジング仕切部131、ハウジング段差面137に接触した部分が固定面810,820,830,840になっている。
 ここまで説明した本実施形態では、エアフロメータ20の製造時において、第1ハウジング部151の内部にセンサSA50を挿入した状態で、第1ハウジング部151に対するセンサSA50の姿勢が設計上の姿勢に対してずれることが懸念される。例えば、センサ支持部51の表固定面810が支点になって、モールド先端面55aが幅方向Xや奥行き方向Zに移動するようにセンサSA50が第1ハウジング部151に対して回転すると、センサSA50の姿勢がずれてしまう。この場合、メンブレン部62が幅方向Xや奥行き方向Zに位置ずれして測温抵抗体72,73の動作精度が低下し、流量センサ22の検出精度が低下しやすくなってしまう。
 これに対して、流量センサ22の露出基端部872とセンサ支持部51の表固定基端部814との離間距離L62aが、露出基端部872とモールド先端面55aとの離間距離L61aよりも小さくなっている。この構成では、センサSA50においては、露出基端部872がモールド先端面55aよりも表固定基端部814に近い位置に設けられている。このため、センサ支持部51の表固定面810が第1ハウジング部151に対するセンサSA50の回転の支点になったとしても、この支点から流量センサ22やメンブレン部62までの回転半径を極力小さくできる。この場合、センサSA50の姿勢のずれに伴う流量センサ22やメンブレン部62の位置ずれが大きくなりにくいため、流量センサ22の検出精度が低下することを抑制できる。したがって、エアフロメータ20の計測精度を高めることができる。
 本実施形態によれば、高さ方向Yにおいて、センサSA50の表固定先端部813は流量センサ22のセンサ先端部861とセンサ基端部862との間に設けられている。この構成では、高さ方向Yに直交する方向X,Zにおいて、表固定先端部813が流量センサ22に重複している。このため、エアフロメータ20の製造時において、表固定面810がセンサSA50の回転の支点になったとしても、この支点と流量センサ22とが幅方向Xに重複する。したがって、第1ハウジング部151に対する流量センサ22の姿勢がずれたとしても、そのずれを極力低減することができる。
 本実施形態では、エアフロメータ20の製造時において、センサ支持部51の表固定面810ではなく裏固定面820が支点になった場合でも、センサSA50が第1ハウジング部151に対して回転すると、センサSA50の姿勢がずれてしまう。
 これに対して、本実施形態によれば、流量センサ22の露出基端部872とセンサ支持部51の裏固定基端部824との離間距離L62bが、露出基端部872とモールド先端面55aとの離間距離L61aよりも小さくなっている。この構成では、センサSA50においては、センサ支持部51のモールド表側に加えてモールド裏側についても、露出基端部872がモールド先端面55aよりも裏固定基端部824に近い位置に設けられている。このため、センサ支持部51の裏固定面820がセンサSA50の回転の支点になったとしても、この支点から流量センサ22やメンブレン部62までの回転半径を極力小さくできる。このように、裏固定面820がセンサSA50の回転の支点になった場合でも、センサSA50の姿勢のずれに伴う流量センサ22やメンブレン部62の位置ずれが大きくなりにくいため、流量センサ22の検出精度が低下することを抑制できる。
 本実施形態によれば、センサ支持部51においては、表固定基端部814と裏固定基端部824とで流量センサ22の露出基端部872に対する離間距離が異なっている。すなわち、露出基端部872と表固定基端部814との離間距離L62aと、露出基端部872と裏固定基端部824との離間距離L62bとが互いに異なっている。この構成では、エアフロメータ20の製造工程において、第1ハウジング部151に対するセンサSA50の姿勢がずれる向きを管理することができる。
 例えば、本実施形態でのL62b<L62aという関係によれば、高さ方向Yにおいて表固定基端部814が裏固定基端部824よりも流量センサ22に近い位置に配置されている。このため、センサ支持部51において、モールド裏側よりもモールド表側の方がセンサSA50の姿勢のずれが小さくなりやすいという観点で、流量センサ22の検出結果を対象とした補正などの処理をセンサSA50の姿勢に合わせて行うことができる。したがって、エアフロメータ20による流量の計測精度を高めることができる。
 本実施形態では、センサSA50の製造工程でモールド部55を樹脂成型する際に、SA型装置580の内部においてSA基板53の表側と裏側とで溶融樹脂の圧力が異なることなどに起因して、モールド部55が意図せずに変形することが懸念される。意図しないモールド部55の変形としては、例えばモールド部55が幅方向Xに撓んだり曲がったりすることが考えられる。
 これに対して、本実施形態によれば、センサ支持部51においては、表固定基端部814と裏固定基端部824とで流量センサ22の露出基端部872に対する離間距離が異なっている。この構成では、センサ支持部51のモールド部55において、表計測部551及び表中間部553の合計体積と、裏計測部561及び裏中間部563の合計体積とが異なりやすい。このため、エアフロメータ20の製造工程でモールド部55を樹脂成型する際に、モールド部55が幅方向Xに変形する態様を管理することができる。
 例えば、本実施形態でのL62b<L62aという関係によれば、裏計測部561及び裏中間部563の合計体積が表計測部551及び表中間部553の合計体積に比べて小さくなりやすい。また、モールド部55のうち、裏固定基端部824と流量センサ22との間に存在する部位の体積が、表固定基端部814と流量センサ22との間に存在する部位の体積よりも小さくなりやすい。したがって、モールド部55がモールド表側及びモールド裏側のうち一方に向けて変形しやすくなるため、モールド部55の変形に伴うメンブレン部62や抵抗体71~73の変形が伸縮のうち一方に制限されやすくなる。このため、真値に対する流量センサ22の検出結果の誤差が正負のうち一方に制限されやすくなり、その結果、流量センサ22の検出結果を対象とした補正など計測精度を高めるための処理を適正に行うことができる。
 本実施形態によれば、導電層66bは、流量センサ22が幅方向Xに変形することを規制している。このため、エアフロメータ20の製造時や製造後にモールド部55に熱変形などの変形が生じても、モールド部55の変形に伴って流量センサ22が変形するということを導電層66bにより規制できる。したがって、メンブレン部62や抵抗体71~73が変形して流量センサ22の検出精度が低下するということを導電層66bにより抑制できる。
 本実施形態によれば、導電層66bが白金により形成されているため、導電層66bが変形しにくい構成を実現できる。したがって、導電層66bの形状や大きさなど流量センサ22の構造を大幅に変更するという設計変更を行わなくても、導電層66bを形成する材料を変更することで、流量センサ22が意図せずに変形するということを抑制できる。
 本実施形態によれば、センサSA50においては、SA基板53の変形に伴ってセンサ接着部67が変形することで、流量センサ22の変形がセンサ接着部67により規制される。このため、エアフロメータ20の製造時や製造後にモールド部55に熱変形などの変形に伴ってSA基板53が変形しても、SA基板53の変形に伴って流量センサ22が変形するということをセンサ接着部67により規制できる。したがって、メンブレン部62や抵抗体71~73が変形して流量センサ22の検出精度が低下するということをセンサ接着部67により抑制できる。
 本実施形態によれば、センサ接着部67はシリコン樹脂を含んで形成されているため、SA基板53の変形に合わせてセンサ接着部67が変形しやすいという構成を実現できる。したがって、SA基板53と流量センサ22との位置関係などセンサSA50の構造を大幅に変更するという設計変更を行わなくても、センサ接着部67を形成する材料を変更することで、流量センサ22が意図せずに変形するということを抑制できる。
 <構成群Hの説明>
 図3に示すように、ハウジング21は、フランジ孔611,612を有している。フランジ孔611,612は、フランジ部27に設けられており、このフランジ部27を高さ方向Yに貫通した貫通孔である。フランジ孔611,612は、幅方向X及び奥行き方向Zのそれぞれについて互いに離間した位置に設けられている。幅方向Xにおいて、これらフランジ孔611,612の間に通過流路31が配置されている。フランジ孔611,612のうち、第1フランジ孔611は、幅方向Xにおいてコネクタ部28と通過流路31との間に設けられており、第2フランジ孔612は、幅方向Xにおいて通過流路31を介して第1フランジ孔611とは反対側に設けられている。
 第1フランジ孔611の中心CO61と第2フランジ孔612の中心CO62とを通る直線状の仮想線としてフランジ孔線CL61を想定すると、このフランジ孔線CL61は通過流路31の通過入口33に重複する。換言すれば、エアフロメータ20をハウジング基端側から見た場合の平面視において、通過入口33が第1フランジ孔611と第2フランジ孔612との間に設けられている。フランジ孔611,612に挿通されたネジの中心線は、高さ方向Yに延びており、フランジ孔611,612の中心CO61,CO62を通っている。
 ネジによりハウジング21を管ボス14dに固定する場合に、フランジ孔611,612に対してネジが位置ずれするなどして、ネジの中心線がフランジ孔611,612の中心CO61,CO62からずれることが想定される。この場合、ハウジング21は、ネジを軸に幅方向Xや奥行き方向Zに位置ずれすることになるが、ハウジング21のうち、平面視でフランジ孔線CL61に重複する部分は、他の部分に比べて幅方向Xや奥行き方向Zに位置ずれしにくくなっている。上述したように、通過入口33の一部が平面視でフランジ孔線CL61に重複しているため、吸気通路12において通過入口33の位置ずれが生じにくくなっている。このため、吸気通路12での通過入口33の位置について製品誤差が生じにくくなっており、吸気通路12での通過入口33への空気の流れ込みやすさが製品ごとに異なるということを抑制できる。これにより、エアフロメータ20による流量の計測精度を高めることができる。
 なお、通過入口33は、奥行き方向Zに直交する方向X,Yにおいて吸気通路12の中央又は中央に近い位置に配置されていることが好ましい。これは、吸気通路12の中央が、流量や流速が最も大きくなりやすく且つ空気の流れが最も安定しやすい位置であるためである。
 フランジ孔611,612には、金属製のブッシュが設けられていない。この構成では、フランジ部27のうちフランジ孔611,612を形成する部分にネジが直接的に接触しやすい。なお、フランジ孔611,612には金属製のブッシュが設けられていてもよい。この構成では、フランジ部27のうちフランジ孔611,612を形成する部分よりもブッシュにネジが接触しやすい。
 図41に示すように、ハウジング21は、コネクタガイド部613を有している。コネクタガイド部613は、コネクタ部28の外面に設けられており、コネクタ部28の開放方向に延びている。コネクタガイド部613は、プラグ部がコネクタ部28に装着される際にコネクタ部28に対するプラグ部の位置を案内し、且つプラグ部の差し込み方向を案内する部位である。コネクタガイド部613は、例えば、コネクタ部28のうちハウジング基端面21bを形成する部分に設けられており、ハウジング21において最もハウジング基端側に突出した部位になっている。
 図3、図4、図5に示すように、ハウジング21は、コネクタガイド部613に加えてコネクタ係合部614を有している。コネクタ係合部614は、コネクタガイド部613と同様に、コネクタ部28の外面に設けられている。コネクタ係合部614は、プラグ部がコネクタ部28に装着された状態で、プラグ部がコネクタ部28から抜けるように外れることを規制する外れ規制部になっている。コネクタ係合部614を抜け止め部と称することもできる。コネクタ係合部614は、コネクタガイド部613と同様に、例えば、コネクタ部28のうちハウジング基端面21bを形成する部分に設けられている。図6、図7に示すように、コネクタガイド部613は、幅方向Xに2つ並べて設けられており、コネクタ係合部614は、これらコネクタガイド部613の間に設けられている。各コネクタガイド部613とコネクタ係合部614とは互いに平行に奥行き方向Zに延びている。
 図41に示すように、ハウジング21は、コネクタ凹部28bを有している。コネクタ凹部28bは、コネクタ部28の先端面に設けられた凹部である。ハウジング21においては、コネクタ部28がフランジ部27から幅方向Xに延びており、コネクタ凹部28bは、コネクタ部28の先端面からフランジ部27側に向けて幅方向Xに延びている。コネクタ端子28aはコネクタ凹部28bの底面から幅方向Xに延びている。この場合、コネクタ端子28aの少なくとも先端部がコネクタ凹部28bの内部に配置されている。プラグ部がコネクタ部28に装着された状態では、プラグ部の少なくとも一部がコネクタ凹部28bの内部に入り込んだ状態になる。
 フランジ部27の角度設定面27aは、高さ方向YにおいてセンサSA50のモールド部55よりもハウジング基端側に設けられている。この構成では、角度設定面27aが管ボス14dに引っ掛かっていることに起因してフランジ部27が変形したとしても、この変形によってモールド部55の位置が意図せずに変化するということが生じにくくなっている。このため、計測流路32での流量センサ22が意図せずに変化するということを抑制できる。
 コネクタ部28のコネクタ端子28aは、高さ方向YにおいてセンサSA50のモールド部55よりもハウジング基端側に設けられている。この構成では、コネクタ部28へのプラグ部の装着に伴ってプラグ端子がコネクタ端子28aに接続されたことに起因してコネクタ端子28aが変形したとしても、この変形によってモールド部55の位置が意図せずに変化するということが生じにくくなっている。
 コネクタ端子28aは、高さ方向Yにおいて角度設定面27aよりもハウジング基端側に設けられている。この場合、高さ方向Yでのコネクタ端子28aとモールド部55との離間距離H62が、高さ方向Yでの角度設定面27aとモールド部55との離間距離H61よりも大きくなっている。なお、コネクタ端子28aは、角度設定面27aよりもハウジング基端側に設けられていなくてもよい。
 ハウジング21では、高さ方向Yに直交する方向X,Zにおいてコネクタ部28とフランジ部27とが横並びに設けられている。コネクタ部28におけるハウジング基端側の端部は、フランジ部27におけるハウジング基端側の端部よりもハウジング基端側に設けられている。一方で、コネクタ部28におけるハウジング先端側の端部は、フランジ部27におけるハウジング先端側の端部よりもハウジング先端側に設けられている。このように、コネクタ部28がフランジ部27と幅方向Xや奥行き方向Zに並べられているため、高さ方向Yにおいてはみ出し部分20bの高さ寸法がフランジ部27によって大きくなるということが生じにくくなっている。この構成では、エアフロメータ20が吸気管14a等と共にエンジンルーム等に収容された車両において、車体の内部においてエアフロメータ20と車体との離間距離を適正に確保できる。したがって、例えばこの車両に他の車両などが接触することなどによりボンネットなど車体の一部が凹むように変形したとしても、この変形した部分がエアフロメータ20に接触するということを抑制できる。
 シール保持部25の保持溝部25aは、ハウジング21のハウジング仕切部131よりもハウジング基端側に設けられている。この構成では、シール部材26が保持溝部25aの内面と管フランジ14cの内面との両方に密着していることに起因して保持溝部25aが変形したとしても、この変形によってハウジング仕切部131が意図せずに変形するということが生じにくくなっている。このため、ハウジング仕切部131がSA収容領域150と計測流路32とを仕切っている状態が意図せずに解除されるということを抑制できる。
 ハウジング21は、先端保護凸部615、上流保護凸部616、下流保護凸部617を有している。これら保護凸部615~617は、いずれもハウジング裏面21fに設けられた凸部である。先端保護凸部615は、高さ方向Yにおいて吸気温センサ23よりもハウジング先端側に設けられており、幅方向Xにおいて吸気温センサ23よりもハウジング裏側に突出していない。
 上流保護凸部616は、奥行き方向Zにおいて吸気温センサ23よりもハウジング上流側に設けられている。下流保護凸部617は、奥行き方向Zにおいて吸気温センサ23よりもハウジング下流側に設けられている。上流保護凸部616及び下流保護凸部617は、幅方向Xにおいて吸気温センサ23よりもハウジング裏側に突出しており、高さ方向Yにおいて吸気温センサ23よりもハウジング基端側に設けられている。
 保護凸部616,617は、吸気温センサ23と共にハウジング表側に設けられている。ハウジング表面21eからの上流保護凸部616の突出寸法は、ハウジング表面21eからの下流保護凸部617の突出寸法よりも小さくなっている。この場合、上流保護凸部616の先端部が下流保護凸部617の先端部よりもハウジング表面21eに近い位置に配置されている。この構成では、上流保護凸部616が、吸気温センサ23に到達する空気の流れが大きくなりにくいように極力短くされている。このため、吸気温センサ23による温度検出の精度が向上しやすくなっている。
 高さ方向Yにおいて、保持溝部25aとハウジング仕切部131との離間距離H63は、先端保護凸部615のハウジング先端側の端部と吸気温センサ23との離間距離H64よりも大きくなっている。また、離間距離H63は、離間距離H61,H62,H64のいずれよりも大きくなっている。
 ハウジング21には、コネクタ端子28aを有する接続ターミナル620が設けられている。図42、図43に示すように、接続ターミナル620は、ターミナル部材641~646を有している。ターミナル部材641は、互いに独立した部材であり、互いに離間していることで電気的に絶縁された状態になっている。ターミナル部材641~646は、導電性を有しており、金属材料により形成された細長状の板材である。ターミナル部材641~646は例えば黄銅により形成されている。
 なお、ターミナル部材641~646は、黄銅とは異なるリン青銅等の金属材料により形成されていてもよい。ただし、黄銅がリン青銅よりも安価であれば、本実施形態のようにターミナル部材641~646を形成する材料として黄銅が用いられていることでターミナル部材641~646の製造コストを低減しやすくなる。また、接続ターミナル620は、ターミナル部材641~646を接続する接続部材を有していてもよい。この接続部材は、樹脂材料等により形成されることで絶縁性を有していることが好ましい。
 ターミナル部材641~646は、それぞれセンサSA50のリード端子53aに接続されている。ターミナル部材641~646は、それぞれリード接続端子621及びターミナル中間部624を有している。リード接続端子621は、リード端子53aに溶接等により接続されている。ターミナル中間部624は、リード接続端子621からリード接続端子621とは異なる方向に延びている。具体的には、リード接続端子621が高さ方向Yに延びている一方で、ターミナル中間部624は、高さ方向Yに直交する方向X,Zに延びている。複数のリード接続端子621は奥行き方向Zに並べられている。
 ターミナル部材641~646のうち、第1ターミナル部材641は、リード端子53aのうち吸気温出力端子675に接続されている。第2ターミナル部材642は、リード端子53aのうち吸気温グランド端子674に接続されている。ターミナル部材641,642は、それぞれ吸気温接続端子622を有している。ターミナル部材641,642においては、一方の端部がリード接続端子621に含まれ、他方の端部が吸気温接続端子622に含まれている。
 吸気温接続端子622は、吸気温センサ23のリード線23aに電気的に接続された端子である。吸気温接続端子622は、接続ターミナル620に複数(例えば2つ)含まれている。これら吸気温接続端子622は、ターミナル中間部624からハウジング基端側に向けて高さ方向Yに延びており、互いに平行になっている。これら吸気温接続端子622は、奥行き方向Zに並べられている。ターミナル部材641,642においては、吸気温接続端子622がターミナル中間部624を介してリード接続端子621に接続されている。これらターミナル部材641,642は、それぞれの全体がハウジング21の内部に埋め込まれた状態になっている。高さ方向Yにおいて、ターミナル部材641~646でのターミナル中間部624からのリード接続端子621の延び寸法は、ターミナル部材641,642でのターミナル中間部624からの吸気温接続端子622の延び寸法よりも大きくなっている。なお、リード接続端子621の延び寸法は、吸気温接続端子622の延び寸法よりも大きくなっていなくてもよい。
 ターミナル部材641~646のうち、第3ターミナル部材643は、リード端子53aのうち流量出力端子673に接続されている。第4ターミナル部材644は、リード端子53aのうち流量グランド端子671に接続されている。第5ターミナル部材645は、リード端子53aのうち流量電源端子672に接続されている。これらターミナル部材643~645は、それぞれコネクタ端子28aを有している。ターミナル部材643~645においては、一方の端部がリード接続端子621に含まれ、他方の端部がコネクタ端子28aに含まれている。
 コネクタ端子28aは、コネクタ部28においてコネクタ凹部28bの内部に露出した状態で設けられた端子である。コネクタ端子28aは、接続ターミナル620に複数(例えば3つ)含まれている。これらコネクタ端子28aは、ターミナル中間部624からリード接続端子621とは反対側に向けて幅方向Xに延びており、互いに平行になっている。これらコネクタ端子28aは、奥行き方向Zに並べられており、幅方向Xにおいてリード接続端子621を介して吸気温接続端子622とは反対側に配置されている。ターミナル部材643~645においては、コネクタ端子28aがターミナル中間部624を介してリード接続端子621に接続されている。ターミナル部材643~645は、それぞれのコネクタ端子28aの少なくとも先端部がハウジング21からコネクタ凹部28bの内部に向けて突出した状態で、ハウジング21の内部に埋め込まれている。
 ターミナル部材641~646のうち、第6ターミナル部材646は、リード端子53aのうち調整端子676に接続されている。第6ターミナル部材646は、調整接続端子623を有している。第6ターミナル部材646においては、一方の端部がリード接続端子621に含まれ、他方の端部が調整接続端子623に含まれている。
 調整接続端子623は、コネクタ部28においてコネクタ凹部28bの内部に露出した状態で設けられた端子であって、エアフロメータ20の製造時等においてコネクタ端子28aからの出力信号などを調整するための端子である。調整接続端子623は、ターミナル中間部624からリード接続端子621とは反対側に向けて幅方向Xに延びており、各コネクタ端子28aに平行になっている。調整接続端子623は、奥行き方向Zにおいて各コネクタ端子28aに横並びに設けられている。第6ターミナル部材646においては、調整接続端子623がターミナル中間部624を介してリード接続端子621に接続されている。第6ターミナル部材646は、調整接続端子623の少なくとも先端部がハウジング21からコネクタ凹部28bの内部に向けて突出した状態で、ハウジング21の内部に埋め込まれている。
 ターミナル部材641~646において、ターミナル中間部624は、横延び部624a、縦延び部624b、傾斜延び部624cの少なくとも一部を有している。横延び部624aは幅方向Xに延びた部位であり、縦延び部624bは奥行き方向Zに延びた部位である。傾斜延び部624cは、高さ方向Yに直交する方向X,Zに延びているという観点では横延び部624a及び縦延び部624bと同じである一方で、これら横延び部624a及び縦延び部624bのいずれに対しても傾斜した方向に延びている。
 第1ターミナル部材641は、横延び部624a、縦延び部624b及び傾斜延び部624cを有している。第1ターミナル部材641においては、リード接続端子621及び吸気温接続端子622のそれぞれからコネクタ端子28a側に向けて横延び部624aが延びている。これら横延び部624aは、1つの横延び部624aと2つの縦延び部624bとを介して互いに接続されている。第1ターミナル部材641においては、横延び部624aと縦延び部624bとが傾斜延び部624cを介して接続された部位が少なくとも1つ含まれている。
 第2ターミナル部材642は、第1ターミナル部材641と同様に、横延び部624a、縦延び部624b及び傾斜延び部624cを有している。第2ターミナル部材642においては、第1ターミナル部材641と同様に、リード接続端子621及び吸気温接続端子622のそれぞれからコネクタ端子28a側に向けて横延び部624aが延びている。これら横延び部624aは、1つの縦延び部624bを介して互いに接続されている。第2ターミナル部材642においては、横延び部624aと縦延び部624bとが傾斜延び部624cを介して接続されている。
 第3ターミナル部材643、第4ターミナル部材644及び第5ターミナル部材645は、縦延び部624bを有しておらず、横延び部624a及び傾斜延び部624cを有している。これらターミナル部材643~645では、リード接続端子621からコネクタ端子28a側に向けて延びた横延び部624aと、コネクタ端子28aからリード接続端子621側に向けて延びた横延び部624aとが、傾斜延び部624cを介して接続されている。第6ターミナル部材646は、第3ターミナル部材643と同様に、縦延び部624bを有しておらず、横延び部624a及び傾斜延び部624cを有している。第6ターミナル部材646では、第3ターミナル部材643と同様に、リード接続端子621から延びた横延び部624aと、コネクタ端子28aから延びた横延び部624aとが、傾斜延び部624cを介して接続されている。
 ターミナル部材643~646では、コネクタ端子28a及び調整接続端子623の奥行き方向Zでの幅寸法が、これらコネクタ端子28a又は調整接続端子623から延びた横延び部624aの奥行き方向Zでの幅寸法よりも小さくなっている。この場合、コネクタ端子28a及び調整接続端子623は、横延び部624aよりも細くなっている。3つ並べられているターミナル部材643~645のうち真ん中に配置された第4ターミナル部材644においては、コネクタ端子28aの中心線と、このコネクタ端子28aから延びた横延び部624aの中心線とが一致している。この場合、第4ターミナル部材644においては、コネクタ端子28aが、横延び部624aの真ん中から延びている。一方、第3ターミナル部材643及び第5ターミナル部材645においては、各コネクタ端子28aの中心線が、各コネクタ端子28aから延びた横延び部624aの中心線よりも第4ターミナル部材644から遠い位置に配置されている。この場合、第3ターミナル部材643及び第5ターミナル部材645においては、コネクタ端子28aが、横延び部624aにおいて第4ターミナル部材644とは反対側の側面から延びている。
 第6ターミナル部材646は、奥行き方向Zにおいて第5ターミナル部材645を介して第4ターミナル部材644とは反対側の位置において、第5ターミナル部材645の隣に配置されている。第6ターミナル部材646においては、調整接続端子623の中心線が、この調整接続端子623から延びた横延び部624aの中心線よりも第5ターミナル部材645に近い位置に配置されている。この場合、第6ターミナル部材646においては、調整接続端子623が、横延び部624aにおいて第5ターミナル部材645側の側面から延びている。
 ターミナル部材641~646のそれぞれにおいて厚さ寸法が均一になっている。例えば、第1ターミナル部材641においては、高さ方向Yでのリード接続端子621の厚さ寸法と、高さ方向Yでのターミナル中間部624の厚さ寸法と、幅方向Xでの吸気温接続端子622の厚さ寸法とが互いに同じになっている。また、ターミナル部材641~646の各厚さ寸法は互いに同じになっている。
 接続ターミナル620では、奥行き方向Zにおいて、全ての吸気温接続端子622が設置された領域の長さ寸法が、全てのリード接続端子621が設置された領域の長さ寸法よりも大きくなっている。一方で、奥行き方向Zにおいて、全てのコネクタ端子28aと調整接続端子623とが設置された領域の長さ寸法が、全てのリード接続端子621が設置された領域の長さ寸法よりも小さくなっている。接続ターミナル620では、奥行き方向Zにおいて、リード接続端子621やコネクタ端子28a、調整接続端子623が吸気温接続端子622よりも外側にはみ出さない位置に配置されている。
 エアフロメータ20の製造工程においては、金属材料により形成された板材を打ち抜き加工などにより加工することで、タイバー付きの接続ターミナル620の母材を形成する。この母材においては、タイバーに連結部と枠部とが含まれている。この連結部には、ターミナル部材641~646を互いに連結する連結部と、ターミナル部材641~646の少なくとも1つを枠部に連結する連結部とが含まれている。そして、母材を厚さ方向に折り曲げることで、吸気温接続端子622及びリード接続端子621を形成する。上述したように、ターミナル部材641~646においては、吸気温接続端子622及びリード接続端子621が、ターミナル中間部624からハウジング基端側という同じ向きに延びている。このため、母材を折り曲げて吸気温接続端子622及びリード接続端子621を形成する場合に、折り曲げる向きを変更するという手間を省くことが可能になる。
 ターミナル部材641~646にはターミナル凹部627及びターミナル凸部628が設けられている。ターミナル凹部627は、ターミナル部材641~646の側面に設けられた凹部であり、ターミナル部材641~646の側面から高さ方向Yに直交する方向X,Zに延びている。ターミナル凸部628は、ターミナル部材641~646の側面に設けられた凸部であり、ターミナル部材641~646の側面から高さ方向Yに直交する方向X,Zに延びている。ターミナル凹部627及びターミナル凸部628は、ターミナル部材641~646のそれぞれにおいてターミナル中間部624に設けられている。具体的には、ターミナル凹部627及びターミナル凸部628は、ターミナル中間部624のうち横延び部624aに設けられている一方で、縦延び部624b及び傾斜延び部624cには設けられていない。また、ターミナル凹部627及びターミナル凸部628は、ターミナル部材641~646のうちハウジング21の内部に埋め込まれる部位に設けられている一方で、ハウジング21から外部に露出する部位には設けられていない。
 ターミナル凸部628は、ターミナル部材641~646からタイバーを切り離した痕跡であるダイバー跡である。エアフロメータ20の製造工程においては、タイバー付きの接続ターミナル620を形成した後、接続ターミナル620を移動可能な状態で保持する冶具で接続ターミナル620を保持する。そして、この冶具で接続ターミナル620を保持した状態のまま、ターミナル部材641~646からタイバーを切り離し、ターミナル部材641~646を第1ハウジング部151に装着する。
 本実施形態では、吸気温センサ23の検出結果が接続ターミナル620を介してセンサSA50に入力される。この場合、吸気温センサ23は、接続ターミナル620を介してセンサSA50のリード端子53aに電気的に接続されている。そして、吸気温センサ23の検出結果に関する情報は、センサSA50からコネクタ端子28aを介してECU15に対して出力される。なお、吸気温センサ23の検出結果がセンサSA50を介さずにECU15に対して出力されてもよい。例えば、吸気温センサ23が、センサSA50のリード端子53aではなく、コネクタ端子28aに接続ターミナル620を介して接続された構成とする。この構成では、接続ターミナル620において、吸気温接続端子622がリード接続端子621ではなくコネクタ端子28aにターミナル中間部624を介して接続されている。
 図42、図44に示すように、リード接続端子621がセンサSA50のリード端子53aに接続される前の状態では、リード接続端子621に、端子凸部621a及び端子凹部621bが設けられている。端子凸部621aは、リード接続端子621の一方の板面に設けられた凸部であり、例えばリード接続端子621において吸気温接続端子622側の板面に設けられている。端子凸部621aは、リード接続端子621の板面の外周縁から内側に離間した位置に設けられている。端子凹部621bは、リード接続端子621において端子凸部621aとは反対側の板面に設けられた凹部であり、例えばリード接続端子621から端子凸部621aに向けて延びている。端子凹部621bは、リード接続端子621の板面の外周縁から内側に離間した位置に設けられている。端子凸部621aと端子凹部621bとはリード接続端子621の厚さ方向に並べられており、端子凸部621aの中心線と端子凹部621bの中心線とが一致している。
 リード接続端子621は、端子凸部621aがセンサSA50のリード端子53aに接触した状態で溶接が行われることにより、リード端子53aに接続される。例えば、端子凸部621aの先端部とリード端子53aの一方の板面とを接触させた状態で、溶接具等の治具を用いて端子凹部621b側から端子凸部621aに熱を加えて、端子凸部621aの少なくとも一部とリード端子53aの少なくとも一部とを溶かす。このようにして、リード接続端子621とリード端子53aとを溶接によって接合した場合、端子凸部621aや端子凹部621bは、リード接続端子621において変形したり消失したりすることになる。溶接方法としては、スポット溶接やアーク溶接、レーザ溶接が用いられる。
 なお、吸気温接続端子622がリード線23aに接続される前の状態では、吸気温接続端子622に、端子凸部621aと同様の凸部や、端子凹部621bと同様の凹部が設けられていてもよい。吸気温接続端子622は、この吸気温接続端子622と吸気温センサ23のリード線23aとの接触部分に対して溶接が行われることで、リード線23aに接続される。
 吸気温接続端子622には、端子孔622aが設けられている。端子孔622aは、吸気温接続端子622においてリード線23aが接続される位置から奥行き方向Zにずれた位置に設けられており、吸気温接続端子622を幅方向Xに貫通している。端子孔622aは、吸気温接続端子622とターミナル中間部624との境界部に対して高さ方向Yに並ぶ位置であって、この境界部から高さ方向Yに離間した位置に設けられている。端子孔622aには、細長状の板材を折り曲げてターミナル部材641~646を製造する場合や、ターミナル部材641~646を第1ハウジング部151に対して位置合わせする場合に、ターミナル部材641~646を保持するための冶具が挿し入れられる。これにより、治具によるターミナル部材641~646の位置保持を容易化できる。
 図46に示すように、ハウジング21の内面は、通過流路31を形成する形成面として、通過天井面341、通過床面345に加えて、表通過壁面631、裏通過壁面632を有している。表通過壁面631と裏通過壁面632とは、通過天井面341や通過床面345を介して互いに対向する一対の壁面であり、これら通過天井面341と通過床面345とにかけ渡されている。表通過壁面631は、表計測壁面103からハウジング先端側に向けて延びており、裏通過壁面632は、裏計測壁面104からハウジング先端側に向けて延びている。
 ハウジング21の内面は、表通過絞り面635及び裏通過絞り面636を有している。表通過絞り面635は表通過壁面631に含まれており、裏通過絞り面636は裏通過壁面632に含まれている。これら通過絞り面635,636は、通過流路31の断面積が通過入口33側から通過出口34に向けて徐々に小さくなるように通過流路31を徐々に絞っている。通過絞り面635,636は、通過流路31において計測入口35と通過出口34との間に設けられている。通過絞り面635,636は、出口天井面343と通過床面345とにかけ渡されており、幅方向Xでの表通過壁面631と裏通過壁面632との離間距離を計測入口35から通過出口34に向けて徐々に小さくしている。通過絞り面635,636は、通過流路31の中心線が延びる方向である奥行き方向Zに対して傾斜しており、いずれも通過入口33側を向いている。
 通過絞り面635,636は、計測入口35における通過出口34側の端部から通過出口34に向けて延びている。このため、第1ハウジング部151を樹脂成型する場合に、通過絞り面635,636における通過入口33側の端部の位置が、製品ごとに奥行き方向Zにばらつくということが生じにくくなっている。この場合、通過流路31や計測流路32を流れる空気の量や速度が通過絞り面635,636によって製品ごとにばらつくということが生じにくいため、流量センサ22の検出精度が製品ごとにばらつくということが抑制される。
 ハウジング21の内面は、表絞り頂部637及び裏絞り頂部638を有している。表絞り頂部637は、表通過壁面631に含まれており、表通過絞り面635と通過出口34とにかけ渡された面である。裏絞り頂部638は、裏通過壁面632に含まれており、裏通過絞り面636と通過出口34とにかけ渡された面である。これら絞り頂部637,638は、通過流路31の中心線と平行に奥行き方向Zに延びており、互いに対向している。
 図46に示すように、ハウジング21はハウジング外壁651を有している。ハウジング外壁651は、ハウジング21の外面を形成しており、高さ方向Yに延びる筒状の部位になっている。ハウジング外壁651の外面は、ハウジング上流面21cやハウジング下流面21d、ハウジング表面21e、ハウジング裏面21fを形成している。ハウジング表面21e及びハウジング裏面21fには、奥行き方向Zに真っ直ぐに延びた平坦面と、ハウジング上流側を向くようにこの平坦面に対して傾斜した傾斜面とが含まれている。計測出口36は、ハウジング表面21e及びハウジング裏面21fのそれぞれにおいて、平坦面と傾斜面との境界部を奥行き方向Zに跨ぐ位置に設けられている。
 ハウジング外壁651には、計測孔部652が設けられている。計測孔部652は、ハウジング表面21e及びハウジング裏面21fのそれぞれに対して設けられており、これら計測孔部652の外側端部が計測出口36をそれぞれ形成している。計測孔部652は、計測出口36から幅方向Xに延びている。ハウジング表側に設けられた計測孔部652は、ハウジング表面21eに設けられた計測出口36と表計測壁面103とにかけ渡されている。ハウジング裏側に設けられた計測孔部652は、ハウジング裏面21fに設けられた計測出口36と裏計測壁面104とにかけ渡されている。
 計測孔部652の内面は、上流形成面661、下流形成面662を有している。上流形成面661は、計測孔部652のハウジング上流側の端部を形成しており、ハウジング下流側を向いている。下流形成面662は、計測孔部652のハウジング下流側の端部を形成しており、ハウジング上流側を向いている。これら上流形成面661及び下流形成面662は、幅方向Xにおいて計測出口36と計測壁面103,104とにかけ渡されている。
 下流形成面662は、下流傾斜面662a、下流対向面662bを有している。下流傾斜面662aは、幅方向Xに対して傾斜した方向に延び、且つ斜め外側を向いた状態で高さ方向Yに延びている。下流対向面662bは、幅方向Xに延びており、上流形成面661と平行に対向している。幅方向Xでの下流傾斜面662aの幅寸法は、幅方向Xでの上流形成面661の幅寸法よりも小さくなっている。一方で、幅方向Xでの下流傾斜面662aの幅寸法は、幅方向Xでの下流対向面662bの幅寸法よりも大きくなっている。
 計測孔部652においては、下流形成面662の下流傾斜面662aが斜め外側を向いているため、計測出口36から流れ出る空気が、計測流路32において下流傾斜面662aに沿ってハウジング下流側に向けて斜めに進むことになる。この場合、計測出口36から流れ出た空気は、幅方向Xに対して傾斜してハウジング下流側に向けて進むことで、吸気通路12を主流方向に流れる空気に合流しやすくなっている。このため、例えば、計測出口36から幅方向Xに空気が流れ出る場合に比べて、計測出口36の周辺において気流の乱れが生じにくくなっている。
 図6に示すように、ハウジング21にはゲート跡771が設けられている。ゲート跡771は、少なくとも第1ハウジング部151のハウジング裏面21fに設けられている。エアフロメータ20の製造工程においては、射出成型機や型装置を用いて第1ハウジング部151の樹脂成型を行う。この型装置には、射出成型機から溶融樹脂が供給される供給通路としてのゲートが設けられており、このゲートは型装置の成型空間に通じている。このため、この型装置を用いて第1ハウジング部151を樹脂成型した場合、ゲート内で固化した樹脂がゲート部として第1ハウジング部151に接続されており、第1ハウジング部151からゲート部を切り離す。このように、第1ハウジング部151から切り離されたゲート部の痕跡がゲート跡771になっている。ゲート跡771は、例えばハウジング21の外面に設けられた凸部等により形成されている。
 ゲート跡771は、高さ方向Yにおいてハウジング先端面21aよりもハウジング基端面21bに設けられている。この場合、ゲート跡771は、ハウジング21の入り込み部分20a(図8参照)に設けられている。また、ゲート跡771は、奥行き方向Zにおいて、ハウジング上流面21cよりもハウジング下流面21dに近い位置に設けられている。なお、ゲート跡771は、ハウジング上流面21cとハウジング下流面21dとの中央又は中央付近に設けられていてもよい。この場合、第1ハウジング部151を成型する型装置の成型空間においては、幅方向Xでの中心又は中心付近にゲートが配置されていることになるため、ハウジング上流側とハウジング下流側とで溶融樹脂の圧力が均等になりやすい。このため、成型空間での溶融樹脂の流れが安定しやすくなり、この溶融樹脂が固化した状態の第1ハウジング部151が意図せずに変形したり破損したりするということが抑制される。
 図6、図7に示すように、ハウジング21の外面には押さえ部772~774が設けられている。押さえ部772~774は、ハウジング表面21e及びハウジング裏面21fのそれぞれに設けられた凹部である。押さえ部772~774は、第1ハウジング部151に設けられており、第1ハウジング部151の樹脂成型に際して型装置により押さえるようにして形成されている。このため、押さえ部772~774を型押さえ部と称することもできる。また、押さえ部772~774を肉盗み部と称することもできる。
 押さえ部772~774のうち上流押さえ部772は、ハウジング表面21e及びハウジング裏面21fのそれぞれに複数ずつ(例えば3つずつ)設けられている。上流押さえ部772は、奥行き方向Zにおいてハウジング下流面21dよりもハウジング上流面21cに近い位置に配置されている。各上流押さえ部772は、高さ方向Yに細長状に延びており、ハウジング表面21e及びハウジング裏面21fのそれぞれにおいてハウジング上流面21cに沿って高さ方向Yに直列に並べられている。ハウジング表面21e及びハウジング裏面21fのそれぞれにおいて、複数の上流押さえ部772を1つの集合体と称すると、これら集合体は、高さ方向Yにおいてハウジング先端面21aとハウジング基端面21bとの中央又は中央付近に配置されている。
 押さえ部772~774のうち下流押さえ部773は、ハウジング表面21e及びハウジング裏面21fのそれぞれに複数ずつ(例えば3つずつ)設けられている。下流押さえ部773は、奥行き方向Zにおいてハウジング上流面21cよりもハウジング下流面21dに近い位置に配置されている。各下流押さえ部773は、高さ方向Yに細長状に延びており、ハウジング表面21e及びハウジング裏面21fのそれぞれにおいてハウジング下流面21dに沿って高さ方向Yに直列に並べられている。ハウジング表面21e及びハウジング裏面21fのそれぞれにおいて、複数の下流押さえ部773を1つの集合体と称すると、これら集合体は、高さ方向Yにおいてハウジング先端面21aとハウジング基端面21bとの中央又は中央付近に配置されている。
 押さえ部772~774のうち先端押さえ部774は、ハウジング表面21e及びハウジング裏面21fのそれぞれに複数ずつ(例えば2つずつ)設けられている。先端押さえ部774は、高さ方向Yにおいてハウジング基端面21bよりもハウジング先端面21aに近い位置に配置されている。各先端押さえ部774は、奥行き方向Zに細長状に延びており、ハウジング表面21e及びハウジング裏面21fのそれぞれにおいてハウジング先端面21aに沿って奥行き方向Zに直列に並べられている。ハウジング表面21e及びハウジング裏面21fのそれぞれにおいて、複数の先端押さえ部774を1つの集合体と称すると、これら集合体は、奥行き方向Zにおいてハウジング下流面21dよりもハウジング上流面21cに近い位置に配置されている。なお、これら集合体は、ハウジング上流面21cとハウジング下流面21dとの中央又は中央付近に配置されている。
 ハウジング21の成型工程においては、DSI(ダイスライドインジェクション)成形技術が用いられている。具体的には、型装置を用いて第1ハウジング部151を成型し、その後、この型装置を用いて第1ハウジング部151と第2ハウジング部152とを接合する2次成型を連続して行う。この型装置においては、DSI成型を行う際に、型装置による第1ハウジング部151の型押さえを押さえ部772~774を用いて確実に行うことができるため、第1ハウジング部151と第2ハウジング部152とを確実に結合できる。また、第1ハウジング部151と第2ハウジング部152との相対的な位置関係が意図せずにずれるということが押さえ部772~774により規制されるため、バイパス流路30の形状や大きさが設計上の形状や大きさからずれることを抑制できる。この場合、計測流路32を流れる空気の流量と流量センサ22との出力結果との関係に誤差が含まれにくくなるため、流量センサ22の検出精度が向上する。
 ハウジング21の外面には外溝部775が設けられている。外溝部775は、ハウジング表面21e及びハウジング裏面21fのそれぞれに設けられた溝部である。ハウジング表面21eに設けられた外溝部775と、ハウジング裏面21fに設けられた外溝部775とは、基本的には同じ形状及び同じ大きさになっている。外溝部775は、第1ハウジング部151に設けられており、基本的に高さ方向Yに延びている。ハウジング裏面21fにおいては、外溝部775の底面から先端保護凸部615が幅方向Xに延びている。なお、外溝部775を肉盗み部と称することもできる。
 外溝部775におけるハウジング基端側の端部は、高さ方向Yにおいて計測出口36とシール保持部25との間に設けられており、高さ方向Yにおいてシール保持部25よりも計測出口36に近い位置に配置されている。また、この端部は、奥行き方向Zにおいて、ハウジング上流面21cとハウジング下流面21dとの中央又は中央付近に配置されており、この端部には先端保護凸部615が設けられている。
 外溝部775は、ハウジング基端側の端部から計測出口36とハウジング下流面21dとの間を通ってハウジング先端側に向けて延び、且つ高さ方向Yにおいて計測出口36とハウジング先端面21aとの間をハウジング上流面21cに向けて延びている。外溝部775におけるハウジング先端側の端部は、高さ方向Yにおいて計測出口36とハウジング先端面21aとの間に設けられており、高さ方向Yにおいてハウジング先端面21aよりも計測出口36に近い位置に配置されている。また、この端部は、奥行き方向Zにおいて、ハウジング下流面21dよりもハウジング上流面21cに近い位置に設けられている。
 外溝部775は、縦溝部775a、傾斜溝部775b及び横溝部775cを有している。縦溝部775aは、外溝部775におけるハウジング基端側の端部を形成しており、高さ方向Yに延びている。横溝部775cは、外溝部におけるハウジング先端側の端部を形成しており、奥行き方向Zに延びている。傾斜溝部775bは、縦溝部775aのハウジング先端側の端部と、横溝部775cにおけるハウジング下流側の端部とを接続しており、高さ方向Y及び奥行き方向Zのいずれに対しても傾斜した方向に延びている。
 ハウジング表面21e及びハウジング裏面21fのそれぞれにおいて計測出口36の周辺に外溝部775が設けられていることで、吸気通路12を空気と共に流れる異物が、外溝部775に沿って流れやすくなり、計測出口36に進入しにくくなる。また、計測出口36の周辺においては、外溝部775が設けられていることで空気の流れが速くなりにくい。このため、計測流路32から計測出口36を通じて流れ出る空気が乱れにくくなっている。
 ハウジング上流面21cは、上流突出部781、上流中間部782、入口形成部783を有している。上流突出部781は、奥行き方向Zにおいて上流中間部782及び入口形成部783のいずれよりもハウジング上流側に突出している。幅方向Xでの上流突出部781の幅寸法はハウジング上流側に向けて徐々に小さくなっており、上流突出部781の上流端部は高さ方向Yに稜線状に延びている。上流突出部781は、高さ方向Yにおいて入口形成部783とシール保持部25との間に設けられている。高さ方向Yにおいては、上流突出部781の長さ寸法が、上流中間部782及び入口形成部783の各長さ寸法のいずれよりも大きくなっている。
 上流押さえ部772は、上流突出部781とハウジング表面21e及びハウジング裏面21fとの境界部を奥行き方向Zに跨ぐ位置に設けられている。ハウジング上流面21cのうち上流突出部781は、吸気通路12において斜め上流側を向いているため、上流押さえ部772も通過流路31において斜め上流側に向けて開放されている。この場合、ハウジング21を上流側から見た場合に、上流押さえ部772の内部の一部が見える。このように、上流押さえ部772が斜め上流側に向けて開放されていることで、各上流押さえ部772にて小さい乱流が発生しやすくなっており、この小さい乱流によって大きな乱流が発生するということが抑制される。
 上流中間部782は、高さ方向Yにおいて入口形成部783と上流突出部781との間に設けられており、奥行き方向Zに直交する方向に平坦状に延びている。上流中間部782は、奥行き方向Zにおいて、上流突出部781と入口形成部783との間に設けられている。具体的には、上流中間部782は、奥行き方向Zにおいて上流突出部781と入口形成部783との間に設けられている。高さ方向Yにおいては、上流中間部782の長さ寸法が、上流突出部781及び入口形成部783の各長さ寸法のいずれよりも小さくなっている。
 入口形成部783は、ハウジング上流面21cのうち、ハウジング先端面21aからハウジング基端側に向けて延びた細長状の面であり、奥行き方向Zに直交している。入口形成部783には通過入口33が設けられている。
 上述したように、ハウジング上流面21cにおいては、平坦面状である上流中間部782が通過入口33よりもハウジング上流側に設けられている。このため、通過入口33に流れ込む空気の量や速度のばらつきが生じにくくなることなどにより、流量センサ22の検出精度がばらつきにくくなる。また、空気と共に吸気通路12を下流側に向けて流れてきた異物が、上流中間部782に当たって跳ね返されることなどにより、通過入口33に進入しにくくなっている。このため、流量センサ22の検出精度が異物により低下するということが抑制される。
 ハウジング下流面21dは、下流突出部785、出口形成部786を有している。下流突出部785は、奥行き方向Zにおいて出口形成部786よりもハウジング上流側に突出している。幅方向Xでの下流突出部785の幅寸法はハウジング下流側に向けて徐々に小さくなっており、下流突出部785の下流端部は高さ方向Yに延びた細長状になっている。下流突出部785は、高さ方向Yにおいて出口形成部786とシール保持部25との間に設けられている。高さ方向Yにおいては、下流突出部785の長さ寸法が出口形成部786の長さ寸法よりも大きくなっている。
 出口形成部786は、ハウジング下流面21dのうち、ハウジング先端面21aからハウジング基端側に向けて延びた細長状の面であり、奥行き方向Zに直交している。出口形成部786には通過出口34が設けられている。
 ハウジング下流面21dにおいては、下流突出部785と出口形成部786との境界部に下流段差面787が設けられている。下流段差面787は、出口形成部786からハウジング下流側に向けて延びており、ハウジング先端側を向いている。
 後述するように、ハウジング21の内面において通過流路31を形成する面には、出口天井面343(図65参照)が含まれている。出口天井面343は、通過出口34から通過入口33に向けて奥行き方向Zに延びている。下流段差面787は、通過出口34のハウジング基端側の端部からハウジング下流側に向けて延びている。すなわち、下流段差面787は、出口天井面343からハウジング下流側に向けて延びている。下流段差面787と出口天井面343とは奥行き方向Zに連続した面になっており、これら下流段差面787と出口天井面343との境界部に段差面が生じないようになっている。
 上述したように、出口天井面343と下流段差面787とが互いに連続した状態になっている。このため、空気と共に通過流路31を通過出口34に向けて流れる異物が、出口天井面343を通過して通過出口34から流出した後に下流段差面787に当たって跳ね返るようにして再び通過流路31の内部に戻る、ということが生じにくくなっている。したがって、通過出口34の周辺で気流の乱れが生じて計測入口35から計測流路32に異物が進入する、ということが抑制される。
 ハウジング21において、通過出口34の下流側に下流段差面787が設けられているため、奥行き方向Zでの通過流路31の長さ寸法が下流段差面787の分だけ小さくなっている。すなわち、下流段差面787によって通過流路31が短尺化されている。このため、通過流路31を流れる空気に対して圧力損失や摩擦損失が生じている場合に、これら圧力損失や摩擦損失を低減できる。
 ハウジング21の製造工程において、ハウジング21の樹脂成型には、絶縁性を有する絶縁材料に、導電性を有する導電材料が混ぜられた樹脂材料が用いられている。この場合、導電材料は絶縁材料に比べて少ない量が用いられる。このため、ハウジング21においては、絶縁材料により形成された絶縁部が主要部を形成しており、導電材料により形成された導電部が絶縁部に点在するように含まれた状態になっている。絶縁材料としては、ポリブチレンテレフタレート樹脂であるPBT樹脂や、ポリフェニレンサルファイド樹脂であるPPS樹脂などが用いられている。導電材料としてはカーボン材料などが用いられている。カーボン材料には、カーボン粉やカーボン繊維、ナノカーボン、グラフェン、炭素マイクロ粒子などが含まれている。
 ハウジング21においては、絶縁部に含まれている導電部の割合が、第2ハウジング部152よりも第1ハウジング部151の方が大きくなっている。この構成では、第1ハウジング部151では、第2ハウジング部152に比べて、導電部同士の離間距離が近くなりやすいことなどにより絶縁部の絶縁破壊が生じやすくなっている。このため、吸気通路12において第1ハウジング部151にマイナス電荷が溜まるなどして第1ハウジング部151が帯電したとしても、マイナス電荷が絶縁破壊を伴って複数の導電部を移動して吸気管14a等からグランドに放出されやすくなっている。したがって、第1ハウジング部151に溜まったマイナス電荷が流量センサ22に移動し、流量センサ22がマイナス電荷で帯電することで流量センサ22の検出精度が低下する、ということが生じにくくなっている。
 一方で、第2ハウジング部152では、第1ハウジング部151に比べて、絶縁部に対する導電部の割合が小さいことにより帯電しにくくなっている。ハウジング21においては、吸気管14aの外側に第2ハウジング部152がはみ出した状態になっていることなどに起因して、ユーザ等の人がエアフロメータ20に手等で触れる場合に、触れる部位が第2ハウジング部152になりやすい。このため、人からマイナス電荷等の電荷が第2ハウジング部152に移動して第2ハウジング部152が帯電することが懸念される。これに対して、第2ハウジング部152が第1ハウジング部151に比べて帯電しにくいため、人が第2ハウジング部152に触れても、第2ハウジング部152に電荷が溜まってその電荷が流量センサ22に到達する、ということが生じにくくなっている。
 また、第2ハウジング部152について、絶縁部に対する導電部の割合を第1ハウジング部151ほど大きくする必要がない。このため、導電材料が絶縁材料よりも安価であれば、第2ハウジング部152の製造コストを低減しやすくなる。
 図47に示すように、ハウジング21においては、第1ハウジング部151と第2ハウジング部152とが互いに噛み合った状態になっている。図19、図47、図52、図54、図55に示すように、第1ハウジング部151は、基端凹部792及び基端凸部793を有しており、第2ハウジング部152は、これら基端凹部792及び基端凸部793に噛み合った形状になっている。第1ハウジング部151においては、ハウジング先端面21aとは反対側の端部に第1基端面791が含まれており、基端凹部792及び基端凸部793は、第1基端面791に複数ずつ設けられている。第1基端面791は、高さ方向Yに直交する方向X,Zにおいてコネクタ凹部28bに横並びに設けられている。なお、第1ハウジング部151においては、ハウジング先端面21aを第1先端面と称することもできる。
 基端凹部792は、第1基端面791からハウジング先端面21a側に向けて高さ方向Yに延びている。SA収容領域150は、基端凹部792と同様に、第1基端面791からハウジング先端側に向けて高さ方向Yに延びている。第1基端面791には、基端凹部792の開口と、SA収容領域150の開口であるハウジング開口部151aとがそれぞれ設けられている。基端凹部792は、幅方向X及び奥行き方向Zのいずれにおいても複数並べられている。この場合、複数の基端凹部792は、幅方向X及び奥行き方向ZのいずれにおいてもSA収容領域150に並んだ状態になっており、さらに、第1基端面791の外周縁に沿って複数並べられた状態になっている。
 第1ハウジング部151は、凹仕切部794及び凹外周部795を有している。凹外周部795は、幅方向Xや奥行き方向Zにおいて、複数の基端凹部792よりも外側において第1ハウジング部151の外面を形成しており、複数の基端凹部792が設けられた領域の外周縁に沿って延びている。凹仕切部794は、凹外周部795から幅方向Xや奥行き方向Zに延びた状態で、凹外周部795と共に基端凹部792を形成している。凹仕切部794は、幅方向Xや奥行き方向Zに隣り合う基端凹部792の境界部に設けられている。基端凹部792は凹仕切部794及び凹外周部795の少なくとも凹仕切部794により形成されている。SA収容領域150は、幅方向X及び奥行き方向Zのいずれにおいても凹外周部795から離間した位置に設けられており、凹仕切部794により形成されている。
 凹仕切部794及び凹外周部795のハウジング基端側の端面は、それぞれ第1基端面791に含まれている。凹仕切部794及び凹外周部795は、基端凹部792と同様に、第1基端面791からハウジング先端面21a側に向けて高さ方向Yに延びている。第1ハウジング部151においては、基端凹部792が幅方向Xや奥行き方向Zに複数並べられていることで、幅方向Xや奥行き方向Zにおける凹仕切部794や凹外周部795の肉厚が大きすぎないようになっている。すなわち、第1ハウジング部151に基端凹部792が設けられていることで、第1ハウジング部151が1つの樹脂の塊にならないようになっている。このように、基端凹部792は、第1ハウジング部151において肉盗み部としての役割を果たしている。このため、第1ハウジング部151を樹脂成型する場合に第1ハウジング部151が意図せずに変形することや、第1ハウジング部151にボイド等の気泡が生じること、などが生じにくくなっている。
 複数の基端凹部792において、凹外周部795に近い基端凹部792ほど高さ方向Yでの深さ寸法が小さくなっている。この場合、SA収容領域150に近い基端凹部792ほど深さ寸法が大きくなっている。高さ方向Yにおいて、SA収容領域150の深さ寸法は、書く基端凹部792の深さ寸法のいずれよりも大きくなっている。なお、複数の基端凹部792の深さ寸法は均一になっていてもよい。また、SA収容領域150の深さ寸法は、少なくとも1つの基端凹部792の深さ寸法よりも小さくなっていてもよい。
 基端凸部793は、第1基端面791からハウジング先端面21aとは反対側に向けて高さ方向Yに延びている。すなわち、基端凸部793は、第1基端面791から基端凹部792とは反対側に向けて延びている。基端凸部793は、凹仕切部794及び凹外周部795の少なくとも凹外周部795からハウジング基端側に向けて延びている。複数の基端凸部793は、第1基端面791の外周縁に沿って並べられている。
 図47に示すように、第2ハウジング部152は、第2ベース部797及び第2延出部798を有している。第2ベース部797は、ハウジング基端面21bを形成しており、第1ハウジング部151の第1基端面791に重ねられた部位である。高さ方向Yにおいて、第2ベース部797の厚さ寸法は、コネクタ部28の高さ寸法よりも小さくなっている。第2延出部798は、第2ベース部797からハウジング先端側に向けて高さ方向Yに延びている。第2ハウジング部152は、第2延出部798を複数有しており、各第2延出部798は、それぞれ基端凹部792の内部に入り込んだ状態になっている。
 第2ハウジング部152の製造工程において、基端凹部792の内部に充填された溶融樹脂が固化することで第2延出部798が形成される。このように、第2延出部798が基端凹部792に応じた形状や大きさになっているため、第1ハウジング部151と同様に、第2ハウジング部152はが1つの樹脂の塊にならないようになっている。このため、第2ハウジング部152を樹脂成型する場合に、第2ハウジング部152が意図せずに変形することや、第2ハウジング部152にボイド等の気泡が生じること、などが生じにくくなっている。なお、第1ハウジング部151や第2ハウジング部152にボイド等の気泡が生じた場合、この気泡を通じて外気や水等が接続ターミナル620やリード端子53aに触れることで、これら接続ターミナル620やリード端子53aが腐食することが懸念される。
 第1ハウジング部151と第2ハウジング部152とは、基端凹部792や第2延出部798によって互いの接触面積が拡大されていることで、互いに密着しやすくなっている。図47~図51、図54~図57に示すように、第1ハウジング部151は、外壁凸部796を有しており、この外壁凸部796によっても、第1ハウジング部151と第2ハウジング部152との接触面積が拡大されている。外壁凸部796は、凹外周部795の外壁面に設けられた凸部であり、高さ方向Yに直交する方向X,Zに延びている。外壁凸部796は、凹外周部795の周りを一周していることで環状になっており、高さ方向Yに複数並べられている。このように、外壁凸部796が幅方向Xや奥行き方向Zに突出しているため、第1ハウジング部151が第2ハウジング部152から高さ方向Yに離脱するということに対して抑止力が発揮される。
 図47、図48、図49に示すように、第1ハウジング部151は、表側部材941及び裏側部材942を有している。第1ハウジング部151は、バイパス流路30を形成している流路形成部であり、表側部材941はバイパス流路30をハウジング表側から形成し、裏側部材942はバイパス流路30をハウジング裏側から形成している。表側部材941の外面には、ハウジング表面21eを形成する部位が含まれており、裏側部材942の外面には、ハウジング裏面21fを形成する部位が含まれている。表側部材941の内面及び裏側部材942の内面には、バイパス流路30を形成する形成面が含まれている。
 表側部材941は、領域形成部941a及び流路形成部941bを有している。領域形成部941aはSA収容領域150を形成しており、流路形成部941bはバイパス流路30を形成している。流路形成部941bは、領域形成部941aからハウジング先端側に向けて延びている。流路形成部941bには、先端保護凸部615、上流保護凸部616、下流保護凸部617、リード支持部618及びシール保持部25が含まれている。裏側部材942は、領域形成部941aのハウジング先端側において、流路形成部941bに幅方向Xに横並びに設けられている。上述したように、裏側部材942は、流路形成部941bと共にバイパス流路30を形成しているため、裏側部材942を流路形成部と称することができる。表側部材941の流路形成部941bと裏側部材942とは、第1ハウジング部151のうち領域形成部941aよりもハウジング先端側の部位を幅方向に分割する状態になっている。
 領域形成部941aには、シール保持部25や上流保護凸部616、下流保護凸部617、凹仕切部794、凹外周部795が含まれている。領域形成部941aにおいては、凹外周部795によりシール保持部25が形成されている。
 なお、表側部材941ではなく裏側部材942がSA収容領域150を形成していてもよい。例えば、SA収容領域150を形成する領域形成部が裏側部材942に含まれていてもよい。また、この領域形成部は、表側部材941及び裏側部材942のいずれからも独立した部材になっており、この部材と表側部材941と裏側部材942とが互いに組み付けられることで第1ハウジング部151が形成されていてもよい。
 図47、図54、図55に示すように、ハウジング21はリード挿通孔619を有している。リード挿通孔619は、第1ハウジング部151に設けられており、リード支持部618から第1基端面791に向けて高さ方向Yに延びている。リード挿通孔619は第1基端面791においてハウジング基端側に向けて開放されている。この場合、リード挿通孔619におけるハウジング基端側の端部は第1基端面791に設けられている。リード挿通孔619には、吸気温センサ23から延びたリード線23aが挿通されている。リード挿通孔619は、リード支持部618において閉鎖されている。
 図55に示すように、第1ハウジング部151に吸気温センサ23及びリード線23aが組み付けられる前の状態では、リード挿通孔619が、少なくともリード支持部618を高さ方向Yに貫通している。この状態では、リード挿通孔619は、第1ハウジング部151を高さ方向Yに貫通しており、リード支持部618を介してハウジング先端側に向けて開放されている。リード線23aがリード支持部618側の端部から挿通された状態で、上述した熱かしめがリード支持部618に対して行われることで、リード挿通孔619がリード支持部618にて閉鎖され、且つリード支持部618に対してリード線23aが固定される。このように、リード支持部618は、リード線23aを支持する機能に加えて、リード挿通孔619を閉鎖する閉鎖部としての機能を有している。
 リード支持部618がリード挿通孔619を閉鎖している。このため、第2ハウジング部152の樹脂成型に伴って溶融樹脂がリード挿通孔619に流れ込んだ場合に、この溶融樹脂がリード支持部618においてリード挿通孔619から漏れ出すということが規制される。また、エアフロメータ20が吸気通路12に設置された状態では、吸気通路12から空気や水等がリード挿通孔619に進入するということがリード支持部618によって規制される。このため、ハウジング21の内部においてリード線23aや接続ターミナル620、リード端子53aが腐食するということが生じにくくなっている。
 本実施形態とは異なり、例えば、リード挿通孔619にシール材を注入することでリード支持部618においてリード挿通孔619が閉鎖された構成を想定する。この構成では、シール材として、エポキシ系接着剤やシリコン系接着剤を用いることができる。これに対して、本実施形態のように、リード挿通孔619が熱かしめによって閉鎖された構成では、リード挿通孔619を塞ぐためにシール材を用いる必要がない。このため、材料費に関してシール材の分だけコスト低減を図ることができる。
 図47、図54、図55に示すように、ハウジング21はハウジング膨出部945を有している。ハウジング膨出部945は、シール保持部25からハウジング先端側に向けて膨らむように突出した部位である。ハウジング膨出部945は、ハウジング表面21eからハウジング表側に向けて突出した部位と、ハウジング裏面21fからハウジング裏側に向けて突出した部位とを有している。ハウジング表面21e及びハウジング裏面21fは、ハウジング膨出部945からハウジング先端側に向けて延びている。SA収容領域150は、ハウジング膨出部945を高さ方向Yに貫通している。ハウジング膨出部945は、表側部材941及び裏側部材942の両方により形成されている。ハウジング膨出部945には、リード支持部618及びゲート跡771(図50参照)が設けられている。
 図52、図54に示すように、接続ターミナル620は、第1基端面791に沿って延びた状態になっている。この状態では、図52、図53、図54に示すように、接続ターミナル620のコネクタ端子28a及び調整接続端子623が、高さ方向Yに直交する方向X,Zにおいて第1基端面791から側方に突出している。具体的には、コネクタ端子28a及び調整接続端子623は、第1基端面791からハウジング表側に突出している。この場合、高さ方向Yに直交する方向X,Zにおいて、ターミナル部材643~646が第1基端面791から幅方向Xに突出している一方で、第1ターミナル部材641及び第2ターミナル部材642は第1基端面791から幅方向Xに突出していない。ターミナル部材643~646においては、コネクタ端子28a及び調整接続端子623に加えて、それぞれのターミナル中間部624が第1基端面791から幅方向Xに突出している。
 図52、図54において、ハウジング21の製造工程では、接続ターミナル620を第1基端面791に設置し、接続ターミナル620をリード端子53aやリード線23aに溶接等で接続する。そして、接続ターミナル620が第1基端面791に載せられた状態で第2ハウジング部152を樹脂成型する。この樹脂成型においては、コネクタ端子28aがコネクタ凹部28bに露出するように、接続ターミナル620を第1ハウジング部151及び第2ハウジング部152で封止する。
 図19、図52に示すように、第1ハウジング部151は、ターミナル保持部947を有している。ターミナル保持部947は第1基端面791に複数設けられている。ターミナル保持部947は、第1基端面791の上に接続ターミナル620が載せられた状態で、この接続ターミナル620の位置を保持する部位である。ターミナル保持部947は、第1基端面791に設けられた凸部であり、接続ターミナル620が第1基端面791に対して相対的に位置ずれすることを規制する。ターミナル保持部947は、凹仕切部794及び凹外周部795のいずれにも設けられており、これら凹仕切部794及び凹外周部795からハウジング基端側に向けて延びている。ターミナル保持部947は、少なくとも幅方向X及び奥行き方向Zについて接続ターミナル620の移動を規制している。
 ターミナル部材641~646は、第1ハウジング部151においてターミナル保持部947によって位置保持されている。ターミナル保持部947は、ターミナル部材641~646のターミナル凹部627の内部に入り込んだ状態になっており、この状態で、ターミナル保持部947とターミナル凹部627とが互いに引っ掛かった状態になっている。例えば、ターミナル部材641~646は、奥行き方向Zに並べられた2つのターミナル保持部947の間に入り込んだ状態になっていることで、これらターミナル保持部947により奥行き方向Zへの移動が規制されている。また、ターミナル凹部627の内部にターミナル保持部947が入り込んだ状態になっていることで、幅方向Xへのターミナル中間部624の移動がターミナル保持部947により規制される。
 第1ハウジング部151において、凹仕切部794にはターミナル沿い部794aが含まれている。ターミナル沿い部794aは、ターミナル中間部624に沿って幅方向Xや奥行き方向Zに延びており、ターミナル沿い部794aのハウジング先端側の端面は第1基端面791に含まれている。ターミナル中間部624は、ターミナル沿い部794aに載せられた状態になっている。この場合、ターミナル沿い部794aは、ターミナル中間部624をハウジング先端側から支持した状態になっている。例えば、ターミナル沿い部794aは、凹外周部795からハウジング開口部151aに向けて延びている。
 図56、図57に示すように、第1ハウジング部151にセンサSA50が装着されていない状態では、計測流路32がSA挿入孔107やSA収容領域150、ハウジング開口部151aを介してハウジング基端側に向けて開放されている。
 (第2実施形態)
 上記第1実施形態では、SA収容領域150に通じるハウジング開口部151aが第1ハウジング部151のハウジング基端側に設けられていた。これに対して、第2実施形態では、SA収容領域290に通じるベース開口部291aがベース部材291のハウジング表側に設けられている。本実施形態では、物理量計測装置としてエアフロメータ20に代えてエアフロメータ200が燃焼システム10に含まれている。本実施形態において、第1実施形態での図面と同一符号を付した構成部品及び説明しない構成は、上記第1実施形態と同様であり、同様の作用効果を奏するものである。本実施形態では、上記第1実施形態との相違点を中心に説明する。
 図58、図59に示すように、エアフロメータ200が吸気通路12に設けられている。エアフロメータ200は、上記第1実施形態のエアフロメータ20と同様に、物理量を計測する物理量計測装置であり、配管ユニット14(図2、図8参照)に取り付けられている。
 エアフロメータ200は、吸気通路12に入り込んだ入り込み部分200aと、吸気通路12に入り込まずに管フランジ14cから外部にはみ出したはみ出し部分200bとを有している。これら入り込み部分200aとはみ出し部分200bとは高さ方向Yに並んでいる。
 エアフロメータ200は、ハウジング201と、吸入空気の流量を検出する流量センサ202とを有している。ハウジング201は、例えば樹脂材料等により形成されている。流量センサ202はハウジング201の内部に収容されている。エアフロメータ200においては、ハウジング201が吸気管14aに取り付けられていることで、流量センサ202が、吸気通路12を流れる吸入空気と接触可能な状態になる。
 ハウジング21は、取り付け対象としての配管ユニット14に取り付けられている。ハウジング201の外面においては、高さ方向Yに並んだ一対の端面201a,201bのうち、入り込み部分200aに含まれた方をハウジング先端面201aと称し、はみ出し部分200bに含まれた方をハウジング基端面201bと称する。ハウジング先端面201a及びハウジング基端面201bは高さ方向Yに直交している。
 ハウジング201の外面においては、吸気通路12の上流側に配置される面をハウジング上流面201cと称し、ハウジング上流面201cとは反対側に配置される面をハウジング下流面201dと称する。また、ハウジング上流面201c及びハウジング基端面201bを介して対向する一対の面のうち一方をハウジング表面201eと称し、他方をハウジング裏面201fと称する。ハウジング表面201eは、後述するセンサSA220において流量センサ202が設けられた側の面である。
 なお、ハウジング201については、高さ方向Yにおいて、ハウジング先端面201a側をハウジング先端側と称し、ハウジング基端面201b側をハウジング基端側と称する。また、奥行き方向Zにおいて、ハウジング上流面201c側をハウジング上流側と称し、ハウジング下流面201d側をハウジング下流側と称する。さらに、幅方向Xにおいて、ハウジング表面201e側をハウジング表側と称し、ハウジング裏面201fをハウジング裏側と称する。
 図58、図59、図60に示すように、ハウジング201は、シール保持部205、フランジ部207及びコネクタ部208を有している。エアフロメータ200はシール部材206を有しており、シール部材206はシール保持部25に取り付けられている。
 シール保持部205は、管フランジ14cの内部に設けられており、シール部材206を高さ方向Yに位置ずれしないように保持している。シール保持部205は、エアフロメータ200の入り込み部分200aに含まれている。シール部材206は、管フランジ14cの内部において吸気通路12を密閉するOリング等の部材であり、シール保持部205の外周面と管フランジ14cの内周面との両方に密着している。コネクタ部208は、流量センサ202に電気的に接続されたコネクタ端子208aを保護する保護部である。コネクタ端子208aは、ECU15から延びた電気配線がプラグ部を介してコネクタ部208に接続されることでECU15に電気的に接続される。例えば、コネクタ端子208aは、プラグ部のプラグ端子に電気的に且つ機械的に接続される。フランジ部207及びコネクタ部208は、エアフロメータ200のはみ出し部分200bに含まれている。
 ハウジング201は、バイパス流路210を有している。バイパス流路210は、ハウジング201の内部に設けられており、ハウジング201の内部空間の少なくとも一部により形成されている。ハウジング201の内面は、バイパス流路210を形成しており、形成面になっている。
 バイパス流路210は、エアフロメータ200の入り込み部分200aに配置されている。バイパス流路210は、通過流路211及び計測流路212を有している。計測流路212には、後述するセンサSA220のうち流量センサ202とその周囲の部分とが入り込んだ状態になっている。通過流路211は、ハウジング201の内面により形成されている。計測流路212は、ハウジング201の内面に加えてセンサSA220の一部の外面により形成されている。なお、吸気通路12を主通路と称し、バイパス流路210を副通路と称することもできる。
 通過流路211は、奥行き方向Zにハウジング201を貫通している。通過流路211は、その上流端部である通過入口213と、下流端部である通過出口214とを有している。計測流路212は、通過流路211の中間部分から分岐した分岐流路であり、この計測流路212に流量センサ202が設けられている。計測流路212は、その上流端部である計測入口215と、下流端部である計測出口216とを有している。通過流路211から計測流路212が分岐した部分はこれら通過流路211と計測流路212との境界部になっており、この境界部に計測入口215が含まれている。また、通過流路211と計測流路212との境界部を流路境界部と称することもできる。
 計測流路212は、通過流路211からハウジング基端側に向けて延びている。計測流路212は、通過流路211とハウジング基端面201bとの間に設けられている。計測流路212は、計測入口215と計測出口216との間の部分がハウジング基端側に向けて膨らむように曲がっている。計測流路212は、連続的に曲がるように湾曲した部分や、段階的に折れ曲がるように屈折した部分、高さ方向Yや奥行き方向Zに真っ直ぐに延びた部分などを有している。
 エアフロメータ200は、流量センサ202を含んで構成されたセンササブアッセンブリを有しており、このセンササブアッセンブリをセンサSA220と称する。センサSA220は、センサSA220の一部が計測流路212に入り込んだ状態でハウジング201の内部に埋め込まれている。エアフロメータ200においては、センサSA220とバイパス流路210とが高さ方向Yに並べられている。具体的には、センサSA220と通過流路211とが高さ方向に並べられている。なお、センサSA220が検出ユニットに相当する。また、センサSA220を計測ユニットやセンサパッケージと称することもできる。
 ハウジング201は、上流壁部231、下流壁部232、表壁部233、裏壁部234、先端壁部235を有している。上流壁部231はハウジング上流面201cを形成しており、下流壁部232はハウジング下流面201dを形成している。表壁部233はハウジング表面201eを形成しており、裏壁部234はハウジング裏面201fを形成している。上流壁部231と下流壁部232とは奥行き方向Zに互いに離間した位置に設けられており、表壁部233と裏壁部234とは幅方向Xに互いに離間した位置に設けられている。計測流路212と後述するSA収容領域290とは、上流壁部231と下流壁部232との間であって、表壁部233と裏壁部234との間に設けられている。先端壁部235は、ハウジング先端面201aを形成しており、高さ方向Yにおいてシール保持部205から離間した位置に設けられている。
 ハウジング201は第1中間壁部236、第2中間壁部237を有している。中間壁部236,237は、先端壁部235と同様に高さ方向Yに直交する方向X,Zに板状に延びており、高さ方向Yにおいて先端壁部235とシール保持部205との間に設けられている。第1中間壁部236は、先端壁部235と第2中間壁部237との間に設けられており、第1中間壁部236と先端壁部235との間にはバイパス流路210が設けられている。第1中間壁部236は、計測流路32とSA収容領域290との間に設けられており、これら計測流路212とSA収容領域290とを高さ方向Yに仕切っている。第2中間壁部237は、第1中間壁部236とシール保持部205との間に設けられており、SA収容領域290を高さ方向Yに仕切っている。
 第1中間壁部236には第1中間孔236aが設けられている。第1中間孔236aは、第1中間壁部236を高さ方向Yに貫通している。第1中間壁部236の内周面は、ハウジング201の内面に含まれており、第1中間孔236aの周縁部に沿って環状に延びている。センサSA220においては、流量センサ202側の部分が第1中間孔236aを高さ方向Yに貫通している。これにより、センサSA220においては、モールド先端面225a及び流量センサ202が計測流路32に設置され、モールド基端面225bがSA収容領域290に設置されている。
 第2中間壁部237には第2中間孔237aが設けられている。第2中間孔237aは、第2中間壁部237を高さ方向Yに貫通している。センサSA220においては、後述するリード端子53aが第2中間孔237aを高さ方向Yに貫通している。これにより、センサSA220においては、後述するモールド部225が第2中間壁部237よりもハウジング先端側に配置され、リード端子53aの少なくとも先端部が第2中間壁部237よりもハウジング基端側に配置されている。
 SA収容領域290においては、ハウジング201とセンサSA220との隙間に図示しない充填部が充填されている。充填部は、エポキシ樹脂やウレタン樹脂、シリコン樹脂などの熱硬化性樹脂により形成されている。ここでは、熱硬化性樹脂を溶融させた状態の溶融樹脂をポッティングによりSA収容領域290に充填し、この溶融樹脂がポッティング樹脂として固化することで充填部が形成される。充填部をポッティング部やポッティング樹脂部と称することもできる。
 <構成群Aの説明>
 センサSA220は、流量センサ202に加えてセンサ支持部221を有している。センサ支持部221は、ハウジング201に取り付けられており、流量センサ202を支持している。センサ支持部221は、SA基板223及びモールド部225を有している。SA基板223は、流量センサ202が搭載された基板であり、モールド部225は、流量センサ202の少なくとも一部やSA基板223の少なくとも一部を覆っている。SA基板223をリードフレームと称することもできる。
 モールド部225は、全体として板状に形成されている。モールド部225においては、高さ方向Yに並んだ一対の端面225a,225bのうち、ハウジング先端側の方をモールド先端面225aと称し、ハウジング基端側の方をモールド基端面225bと称する。なお、モールド先端面225aが、モールド部225及びセンサ支持部221の先端部になっており、支持先端部に相当する。また、モールド部225が保護樹脂部に相当する。
 モールド部225においては、モールド先端面225a及びモールド基端面225bを挟んで設けられた一対の面のうち一方をモールド上流面225cと称し、他方をモールド下流面225dと称する。センサSA220は、モールド先端面225aがエアフロ先端側に配置され、且つモールド上流面225cがモールド下流面225dよりも計測流路212の上流側に配置される向きで、ハウジング201の内部に設置されている。
 センサSA220のモールド上流面225cは、計測流路212においてモールド下流面225dよりも上流側に配置されている。計測流路212において流量センサ202が設けられた部分においては、空気の流れる向きが吸気通路12での空気の流れる向きとは反対になっている(図8参照)。このため、モールド上流面225cは、吸気通路12においてはモールド下流面225dよりも下流側に配置されていることになる。なお、流量センサ202に沿って流れる空気は奥行き方向Zに流れ、この奥行き方向Zを流れ方向と称することもできる。
 センサSA220においては、流量センサ202がセンサSA220の一面側に露出している。モールド部225においては、流量センサ202が露出した側の板面をモールド表面225eと称し、反対側の板面をモールド裏面225fと称する。センサSA220の一方の板面がモールド表面225eにより形成されており、このモールド表面225eが支持表面に相当し、モールド裏面225fが支持裏面に相当する。
 SA基板223は、金属材料等により全体として板状に形成されており、導電性を有する基板である。SA基板223の板面は、幅方向Xに直交しており、高さ方向Y及び奥行き方向Zに延びている。SA基板223には流量センサ202が搭載されている。SA基板223は、コネクタ端子208aに接続されたリード端子223aを形成している。SA基板223は、モールド部225により覆われた部分と、モールド部225により覆われていない部分とを有しており、覆われていない部分がリード端子223aになっている。リード端子223aは、モールド基端面225bから高さ方向Yに突出している。なお、図58、図59においては、リード端子223aの図示を省略している。
 流量センサ202は、上記第1実施形態の流量センサ22と同様の構成になっている。流量センサ202は、例えば、流量センサ22のセンサ凹部61やメンブレン部62、センサ基板65、センサ膜部66、発熱抵抗体71、測温抵抗体72,73、傍熱抵抗体74、配線75~77のそれぞれに対応する部位や部材を有している。
 <構成群Bの説明>
 図58、図59に示すように、ハウジング201はSA収容領域290を有している。SA収容領域290は、バイパス流路210よりもハウジング基端側に設けられており、センサSA220の一部を収容している。SA収容領域290には、センサSA220の少なくともモールド基端面225bが収容されている。計測流路212とSA収容領域290とは高さ方向Yに並べられている。センサSA220は、計測流路212とSA収容領域290との境界部を高さ方向Yに跨ぐ位置に配置されている。計測流路212には、センサSA220の少なくともモールド先端面225a及び流量センサ202が収容されている。なお、SA収容領域290が収容領域に相当する。
 図61、図62に示すように、ハウジング201はハウジング仕切部271を有している。ハウジング仕切部271は、第1中間壁部236の内周面に設けられた凸部であり、第1中間壁部236からセンサSA220に向けて突出している。ハウジング仕切部271の先端部はセンサSA220の外面に接触している。ハウジング仕切部271は、センサSA220の外面とハウジング201の内面との間においてSA収容領域290と計測流路212とを仕切っている。
 ハウジング201の内面は、ハウジング流路面275、ハウジング収容面276及びハウジング段差面277を有している。これらハウジング流路面275、ハウジング収容面276及びハウジング段差面277は、高さ方向Yに交差する方向に延びており、センサSA220の周りを環状に一周している。センサSA220においては、上記第1実施形態と同様に発熱抵抗体の中心線CL1aが高さ方向Yに直線状に延びており、ハウジング流路面275、ハウジング収容面276及びハウジング段差面277は、それぞれこの中心線の周りを周方向に延びている。
 ハウジング段差面277は、第1中間壁部236のハウジング基端側の壁面であり、高さ方向Yにおいてハウジング基端側を向いている。ハウジング段差面277は、中心線CL1aに対して傾斜しており、中心線CL1a側である径方向内側を向いている。ハウジング段差面277は、高さ方向Yに交差しており、ハウジング交差面に相当する。本実施形態では、ハウジング段差面277が中心線CL1aに直交している。ハウジング201の内面においては、ハウジング流路面275とハウジング段差面277との出隅部分、及びハウジング収容面276とハウジング段差面277との入隅部分のそれぞれが面取りされている。
 ハウジング流路面275は、第1中間壁部236の内周面である。ハウジング流路面275は、計測流路212を形成しており、ハウジング段差面277の内周端部からハウジング先端側に向けて延びている。ハウジング流路面275は、ハウジング段差面277からSA収容領域290とは反対側に向けて延びている。
 一方、ハウジング収容面276は、上流壁部231、下流壁部232、表壁部233及び裏壁部234のそれぞれの内面である。ハウジング収容面276は、SA収容領域290を形成しており、ハウジング段差面277の外周端からハウジング基端側に向けて延びている。ハウジング収容面276は、ハウジング段差面277から計測流路212とは反対側に向けて延びている。ハウジング段差面277は、ハウジング流路面275とハウジング収容面276との間に設けられており、ハウジング201の内面に段差を形成している。ハウジング段差面277は、ハウジング流路面275とハウジング収容面276とを接続している。
 センサSA220の外面は、モールド部225の外面により形成されている。センサSA220の外面は、SA流路面285、SA収容面286及びSA段差面287を有している。これらSA流路面285、SA収容面286及びSA段差面287は、高さ方向Yに交差する方向に延びており、センサSA220の外面において環状に一周した部分である。これらSA流路面285、SA収容面286及びSA段差面287は、発熱抵抗体の中心線CL1aの周りを周方向に延びている。
 センサSA220においては、モールド先端面225aとモールド基端面225bとの間にSA段差面287が設けられている。SA段差面287は、高さ方向Yにおいてモールド先端面225a側を向いている。SA段差面287は、中心線CL1aに対して傾斜しており、中心線CL1aとは反対側である径方向外側を向いている。SA段差面287は、高さ方向Yに交差しており、ユニット交差面に相当する。また、SA流路面285がユニット流路面に相当し、SA収容面286がユニット収容面に相当する。本実施形態では、SA段差面287が中心線CL1aに直交している。センサSA220の外面においては、SA流路面285とSA段差面287との入隅部分、及びSA収容面286とSA段差面287との出隅部分のそれぞれが面取りされている。
 SA流路面285は、計測流路212を形成しており、SA段差面287の内周端部からモールド先端側に向けて高さ方向Yに延びている。SA流路面285は、SA段差面287からSA収容領域290とは反対側に向けて延びている。一方、SA収容面286は、SA収容領域290を形成しており、SA段差面287の外周端部からモールド基端側に向けて延びている。SA収容面286は、SA段差面287から計測流路212とは反対側に向けて延びている。SA段差面287は、SA流路面285とSA収容面286との間に設けられており、センサSA220の外面に段差を形成している。SA段差面287は、SA流路面285とSA収容面286とを接続している。
 センサSA220においては、SA流路面285、SA収容面286及びSA段差面287のそれぞれが、モールド上流面225c、モールド下流面225d、モールド表面225e及びモールド裏面225fにより形成されている。
 エアフロメータ200においては、ハウジング基端側を向いたハウジング段差面277とハウジング先端側を向いたSA段差面287とが互いに対向している。また、内周側を向いたハウジング流路面275と、外周側を向いたSA流路面285とが互いに対向している。同様に、内周側を向いたハウジング収容面276と、外周側を向いたSA収容面286とが互いに対向している。
 本実施形態のハウジング仕切部271は、上記第1実施形態のようにハウジング段差面277に設けられているのではなく、ハウジング流路面275に設けられている。この場合、ハウジング仕切部271は、第1中間孔236aに向けて高さ方向Yに交差する方向X,Zbに延びている。ハウジング仕切部271の中心線CL12は、高さ方向Yに交差する方向に直線状に延びている。本実施形態では、中心線CL12が高さ方向Yに直交している。ハウジング仕切部271は、ハウジング流路面275と共にセンサSA220の周りを環状に一周している。この場合、ハウジング仕切部271の先端部が第1中間孔236aを形成しており、ハウジング仕切部271の先端面が第1中間孔236aの内周面になっている。また、ハウジング仕切部271は、幅方向Xに延びた部分と奥行き方向Zに延びた部分とを有しており、全体として略矩形枠状になっている。
 ハウジング仕切部271の先端部は、センサSA220のSA流路面285に接触している。ハウジング仕切部271とSA流路面285とは、互いに密着しており、SA収容領域290と計測流路212とを仕切っている部分のシール性を高めている。SA流路面285は、高さ方向Yに交差する方向に真っ直ぐに延びた平坦面になっている。本実施形態では、ハウジング流路面275とSA流路面285とが互いに平行に延びている。この場合、ハウジング仕切部271がSA流路面285に接触していることで、センサSA220の外面とハウジング201の内面とが接触した部分でのシール性が高められている。なお、ハウジング流路面275とSA流路面285とは平行ではなく、相対的に傾斜していてもよい。
 ハウジング仕切部271はハウジング流路面275に直交している。この場合、ハウジング仕切部271の中心線CL12とハウジング流路面275とが直交している。ハウジング仕切部271は先細りした形状になっている。本実施形態では、高さ方向Yがハウジング仕切部271にとっての幅方向であり、幅方向でのハウジング仕切部271の幅寸法は、ハウジング仕切部271の先端部に向けて徐々に小さくなっている。ハウジング仕切部271の一対の側面はいずれもハウジング流路面275から真っ直ぐに延びている。この場合、ハウジング仕切部271は、断面テーパ状になっている。
 ハウジング仕切部271は、高さ方向Yにおいてハウジング流路面275の中央に設けられている。この場合、ハウジング流路面275のハウジング先端側端部とハウジング仕切部271との離間距離が、ハウジング流路面275のハウジング基端側端部とハウジング仕切部271との離間距離と同じになっている。なお、ハウジング仕切部271は、ハウジング流路面275においてハウジング先端側に寄った位置に設けられていてもよく、ハウジング基端側に寄った位置に設けられていてもよい。
 ハウジング段差面277のうち、ハウジング仕切部271よりもハウジング流路面275側の部分は、ハウジング流路面275と共に計測流路212を形成している。ハウジング仕切部271よりもハウジング収容面276側の部分は、ハウジング収容面276と共にSA収容領域290を形成している。
 SA段差面287のうち、ハウジング仕切部271よりもSA流路面285側の部分は、SA流路面285と共に計測流路212を形成している。ハウジング仕切部271よりもSA収容面286側の部分は、SA収容面286と共にSA収容領域290を形成している。
 図63に示すように、ハウジング201は、ベース部材291、カバー部材292を有している。これらベース部材291とカバー部材292とは、互いに組み付けられて一体化されており、この状態でハウジング201を形成している。ベース部材291は、ハウジング201において上流壁部231、下流壁部232、裏壁部234、先端壁部235、シール保持部205、フランジ部207及びコネクタ部208を形成している。ベース部材291は、全体として、ハウジング表側に開放された箱状の部材になっている。ベース部材291においては、表側端部である開放端にベース開口部291aが設けられている。ベース開口部291aは、上流壁部231、下流壁部232、先端壁部235及びシール保持部205の各ハウジング表側端部により形成されており、バイパス流路210及びSA収容領域290をハウジング表側に向けて開口している。
 カバー部材292は、ハウジング201において表壁部233を形成しており、全体として板状の部材になっている。カバー部材292は、ベース部材291の開放端に取り付けられており、ベース開口部291aを閉鎖している。ハウジング201においては、ベース部材291とカバー部材292との間に通過流路211、計測流路212及びSA収容領域290が設けられている。
 ハウジング201においては、第1中間壁部236が第1ベース凸部295及び第1カバー凸部297を有している。第1ベース凸部295は、ベース部材291の裏壁部234からカバー部材292に向けて突出した突出部である。第1ベース凸部295は、第1凹部295aを有している。第1凹部295aは、第1ベース凸部295の先端面に設けられた凹部であり、第1ベース凸部295を高さ方向Yに貫通している。第1カバー凸部297は、カバー部材292の表壁部233からベース部材291に向けて突出した突出部である。第1カバー凸部297は、第1凹部295aの内部に入り込んでいる。第1中間壁部236においては、第1カバー凸部297の先端面と第1凹部295aの底面とが互いに離間しており、この離間部分が第1中間孔236aになっている。
 ハウジング201においては、第2中間壁部237が第2ベース凸部296及び第2カバー凸部298を有している。第2ベース凸部296は、ベース部材291の裏壁部234からカバー部材292に向けて突出した突出部である。第2ベース凸部296は、第2凹部296aを有している。第2凹部296aは、第2ベース凸部296の先端面に設けられた凹部であり、第2ベース凸部296を高さ方向Yに貫通している。第2カバー凸部298は、カバー部材292の表壁部233からベース部材291に向けて突出した突出部である。第2カバー凸部298は、第2凹部296aの内部に入り込んでいる。第2中間壁部237においては、第2カバー凸部298の先端面と第2凹部296aの底面とが互いに離間しており、この離間部分が第2中間孔237aになっている。
 第1ベース凸部295、第2ベース凸部296はベース部材291に含まれている。これらベース凸部295,296は、ベース部材291の裏壁部234からカバー部材292に向けて突出している。ベース凸部295,296の先端面には凹部295a,296aが設けられている。第1凹部295aは、奥行き方向Zにおいて第1ベース凸部295の中間位置に設けられている。第2凹部296aは、奥行き方向Zにおいて第2ベース凸部296の中間位置に設けられている。
 第1カバー凸部297、第2カバー凸部298はカバー部材292に含まれている。これらカバー凸部297,298は、カバー部材292の表壁部233からベース部材291に向けて突出している。
 ハウジング仕切部271は、ベース突起271a、カバー突起271bを有している。ベース突起271aは、ベース部材291に含まれている。ベース突起271aは、第1ベース凸部295において第1凹部295aの内周面に設けられた突起である。第1凹部295aの底面に設けられたベース突起271aは、カバー部材292に向けて幅方向Xに延びている。第1凹部295aの一対の壁面のそれぞれに設けられたベース突起271aは、互いに対向した状態で奥行き方向Zに延びている。一対の壁面のそれぞれに設けられていることで互いに対向したベース突起271aの離間距離は、センサSA220のうち第1凹部295aに差し入れられる部分の奥行き方向Zでの幅寸法よりも若干小さくなっている。
 カバー突起271bは、カバー部材292に含まれている。カバー突起271bは、第1ベース凸部295の先端面に設けられた突起であり、ベース部材291に向けて幅方向Xに延びている。
 次に、エアフロメータ200の製造方法について、センサSA220をハウジング201に装着する手順を中心に、図63、図64を参照しつつ説明する。
 エアフロメータ200の製造工程には、センサSA220を製造する工程と、ベース部材291を製造する工程と、カバー部材292を製造する工程とが含まれている。これら工程の後、センサSA220とベース部材291とカバー部材292とを互いに組み付ける工程を行う。
 センサSA220を製造する工程では、射出成型機や型装置を有する射出成型装置等を用いて、センサSA220のモールド部225を樹脂成型等により製造する。この工程は、上記第1実施形態のモールド部55を製造する工程と同様に、樹脂材料を溶融した溶融樹脂を射出成型機から射出して型装置の内部に圧入する。また、この工程では、モールド部225を形成する樹脂材料として、エポキシ樹脂等のエポキシ系の熱硬化性樹脂を用いる。
 ベース部材291を製造する工程では、射出成型装置等を用いてベース部材291を樹脂成型等により製造する。また、カバー部材292を製造する工程では、射出成型装置等を用いてカバー部材292を樹脂成型等により製造する。これら工程では、ベース部材291及びカバー部材292を形成する樹脂材料として、ポリブチレンテレフタレート(PBT)やポリフェニレンサルファイド(PPS)等の熱可塑性樹脂を用いる。このように熱可塑性樹脂により形成されたベース部材291及びカバー部材292は、熱硬化性樹脂により形成されたモールド部225に比べて軟らかくなっている。換言すれば、ベース部材291及びカバー部材292は、モールド部225に比べて硬度が低く、柔軟性が高くなっている。
 センサSA220とベース部材291とカバー部材292とを組み付ける工程では、図63、図64において、まず、センサSA220をベース開口部291aからベース部材291の内部に挿入する作業を行う。この作業では、センサSA220のSA流路面145を第1凹部295aの内部に挿入しつつ、リード端子223aを第2凹部296aの内部に挿入することで、センサSA220を第1ベース凸部295と第2ベース凸部296との間に嵌め込む。ここでは、センサSA220のSA流路面285が第1ベース凸部295のベース突起271aに接触した後、更にセンサSA220を裏壁部234に向けてベース部材291の内部に押し込む。この場合、ベース部材291の硬度がモールド部225の硬度よりも低いことに起因して、ベース突起271aは、その先端部がSA流路面285でハウジング裏側に向けて押し潰されるように変形する。
 上述したように、ベース部材291の第1凹部295aの内周面においては、互いに対向する一対の壁面のそれぞれにベース突起271aが設けられている。この構成では、一対の壁面の間に単にセンサSA220を嵌め込むことで、センサSA220がSA流路面285で壁面のベース突起271aの先端部を削る状態になり、壁面のベース突起271aが変形する。これにより、ベース突起271aにおいて先端部が削られることで新たに形成された先端面がセンサSA220のSA流路面285に密着しやすくなる。
 また、第1凹部295aの内部にセンサSA220を押し込んだ場合、センサSA220のSA流路面285が第1凹部295aの内周面のうち底面のベース突起271aを裏壁部234に向けて押し潰すことになる。この場合、底面のベース突起271aの先端部がSA流路面285によって押し潰されるように変形し、ベース突起271aにおいては先端部が押し潰されることで新たに形成された先端面がセンサSA220のSA流路面285に密着しやすくなる。
 さらに、上述したように、カバー部材292において第1カバー凸部297の先端面にはカバー突起271bが設けられている。この構成では、カバー部材292をベース部材291に組み付ける場合に、カバー部材292のカバー突起271bをセンサSA220のSA流路面285に押し付けることになる。このため、カバー部材292を単にベース部材291に押し付けることで、第1カバー凸部297のカバー突起271bの先端部がSA流路面285によって押し潰されるように変形する。この場合、カバー突起271bにおいては先端部が押し潰されることで新たに形成された先端面がセンサSA220のSA流路面285に密着しやすくなる。
 そして、カバー部材292がベース開口部291a及びセンサSA220を覆うように、カバー部材292をベース部材291に取り付ける作業を行う。この作業では、カバー部材292の第1カバー凸部297を第1凹部295aの内部に挿入する。ここでは、第1カバー凸部297の先端面にあるカバー突起271bがセンサSA220のSA流路面285に接触した後、更にカバー部材292をベース部材291の内部に向けてセンサSA220に押し付ける。この場合、カバー部材292の硬度がモールド部225の硬度よりも低いことに起因して、カバー突起271bは、その先端部がSA流路面285でハウジング表側に向けて押し潰されるように変形する。これにより、押し潰された状態のカバー突起271bの先端面がSA流路面285に密着しやすくなり、カバー突起271bとSA流路面285とのシール性が高められる。
 なお、上記第1実施形態では、ハウジング仕切部131の潰れた部分を2点鎖線で図17に図示していたが、本実施形態では、ベース突起271a及びカバー突起271bのうちセンサSA220により押し潰された部分を2点鎖線で図示することはしていない。
 その後、ベース部材291とカバー部材292との接触部分を接着材等により接合することで、センサSA220とベース部材291とカバー部材292とを互いに固定する。この場合、ベース部材291とカバー部材292とを一体化することでハウジング201が形成される。また、この場合、ベース突起271a及びカバー突起271bによりハウジング仕切部271が形成される。
 ここまで説明した本実施形態によれば、ハウジング201の内面から突出したハウジング仕切部271が、センサSA220とハウジング201との間において計測流路212とSA収容領域290とを仕切っている。この構成では、ハウジング仕切部271の先端部とセンサSA220とが密着しやすいため、ハウジング201の内面とセンサSA220の外面との間に隙間が生じにくくなっている。このため、溶融状態のポッティング樹脂をハウジング201のSA収容領域290に注入して充填部を形成する場合に、このポッティング樹脂がハウジング201とセンサSA220との隙間を通じて計測流路212に入り込むということが規制される。
 この場合、ハウジング201とセンサSA220との隙間を通じて計測流路212に入り込んだ溶融樹脂が固化し、その固化部分によって計測流路212の形状が意図せずに変化する、ということが生じにくくなっている。また、その固化部分が計測流路212においてハウジング201やセンサSA220から剥がれ落ちて、異物として流量センサ202に接触したり付着したりする、ということが生じにくくなっている。したがって、SA収容領域290から計測流路212に進入した溶融樹脂によって流量センサ202の検出精度が低下するということを抑制できる。これにより、流量センサ202による空気流量の検出精度を高めることができ、その結果、エアフロメータ200による空気流量の計測精度を高めることができる。
 本実施形態によれば、ハウジング仕切部271がセンサSA220の周りを環状に一周している。この構成では、センサSA220の外面全周において、センサSA220の外面とハウジング201の内面とが密着した状態をハウジング仕切部271によりつくり出すことができる。このため、計測流路212とSA収容領域290との境界部全体でのシール性をハウジング仕切部271によって高めることができる。
 本実施形態では、ハウジング仕切部271は、ハウジング流路面275に設けられている。この構成では、計測流路212側に極力寄せた位置でハウジング仕切部271により計測流路212とSA収容領域290とを仕切ることで、ハウジング201とセンサSA220との隙間のうち計測流路32に含まれる部分を極力小さくできる。ここで、計測流路212においては、ハウジング201とセンサSA220との隙間は、計測入口215から計測出口216に向けて流れる空気が流れ込むことなどにより空気の流れに乱れを生じさせやすい領域になっている。このため、ハウジング201とセンサSA220との隙間が小さいほど計測流路212において空気の流れに乱れが生じにくく、流量センサ202の検出精度が向上しやすい。したがって、ハウジング仕切部271がハウジング流路面275に設けられていることで、流量センサ202の検出精度を高めることができる。
 (第3実施形態)
 上記第1実施形態では、通過入口33から計測入口35に向けて通過流路31が高さ方向Yにほぼ絞られていない構成になっていたが、第3実施形態では、通過入口33から計測入口35に向けて通過流路31が高さ方向Yに絞られた構成になっている。本実施形態において、第1実施形態での図面と同一符号を付した構成部品及び説明しない構成は、上記第1実施形態と同様であり、同様の作用効果を奏するものである。本実施形態では、上記第1実施形態との相違点を中心に説明する。
 <構成群Cの説明>
 図65、図66に示すように、通過流路31は、入口通過路331、出口通過路332、分岐通過路333を有している。入口通過路331は、通過入口33から通過出口34に向けて延びており、通過入口33と計測入口35の上流端部とにかけ渡されている。出口通過路332は、通過出口34から通過入口33に向けて延びており、通過出口34と計測入口35の下流端部とにかけ渡されている。分岐通過路333は、入口通過路331と出口通過路332との間に設けられており、これら入口通過路331と出口通過路332とを接続している。分岐通過路333は、計測入口35に沿って奥行き方向Zに延びており、通過流路31のうち計測流路32を分岐させた部分である。分岐通過路333は、計測入口35からハウジング先端側に向けて延びている。
 ハウジング21の内面は、通過流路31を形成する形成面として、通過天井面341、通過床面345を有している。通過天井面341と通過床面345とは高さ方向Yに並べられており、これら通過天井面341と通過床面345との間に通過流路31が設けられている。通過天井面341及び通過床面345は、通過入口33と通過出口34とにかけ渡されている。通過天井面341及び通過床面345は、いずれも高さ方向Yに交差しており、幅方向X及び奥行き方向Zに延びている。通過天井面341には、計測出口36が設けられている。
 通過天井面341は、入口天井面342及び出口天井面343を有している。入口天井面342は、入口通過路331の天井面を形成しており、奥行き方向Zにおいて通過入口33と計測入口35の上流端部とにかけ渡されている。この場合、奥行き方向Zが通過入口33と通過出口34とが並んだ方向に相当する。入口天井面342は、通過入口33から計測入口35の上流端部に向けて真っ直ぐに延びている。出口天井面343は、出口通過路332の天井面を形成しており、通過出口34と計測入口35の下流端部とにかけ渡されている。出口天井面343は、通過出口34から計測入口35の下流端部に向けて真っ直ぐに延びている。
 通過床面345は、入口床面346、出口床面347、分岐床面348を有している。入口床面346は、入口通過路331の床面を形成しており、通過入口33から通過出口34に向けて延びている。入口床面346と入口天井面342とは、入口通過路331及び通過入口33を介して互いに対向している。出口床面347は、出口通過路332の床面を形成しており、通過出口34から通過入口33に向けて延びている。出口床面347と出口天井面343とは、出口通過路332及び通過出口34を介して互いに対向している。分岐床面348は、分岐通過路333の床面を形成している。分岐床面348は、入口床面346と出口床面347との間に設けられており、これら入口床面346と出口床面347とを接続している。分岐床面348は、分岐通過路333を介して計測入口35に対向している。
 入口天井面342と出口天井面343とは、いずれも奥行き方向Zに真っ直ぐに延びており、互いに平行になっている。また、これら天井面342,343は、いずれも幅方向Xに真っ直ぐに延びており、互いに平行になっている。通過床面345は、奥行き方向Zに真っ直ぐに延びており、天井面342,343と平行になっている。また、通過床面345は、幅方向Xに真っ直ぐに延びており、天井面342,343と平行になっている。このように、天井面342,343及び通過床面345が幅方向Xに真っ直ぐに延びていること、および後述する通過壁面631,632(図45参照)が高さ方向Yに真っ直ぐに延びていることに起因して、通過入口33及び通過出口34が矩形状になっている。
 なお、入口天井面342や出口天井面343、通過床面345は、奥行き方向Zにおいてそれぞれの上流端部と下流端部との間の部分が凹んだり膨らんだりするように曲がっていてもよい。また、入口天井面342や出口天井面343、通過床面345は、幅方向Xにおいて通過壁面631,632の間の部分が凹んだり膨らんだりするように曲がっていてもよい。これらのように、通過入口33や通過出口34は、少なくとも1つの辺が凹んだり膨らんだりするように曲がっていてもよい。すなわち、これら通過入口33や通過出口34は、矩形状になっていなくてもよい。例えば、入口天井面342、出口天井面343及び通過床面345が、通過壁面631,632の間の部分が膨らむように湾曲していることで、通過入口33や通過出口34において幅方向Xに延びる各辺が膨らむように湾曲した形状になっていてもよい。
 入口天井面342は、通過入口33側を向くように入口床面346に対して傾斜している。入口床面346に対する入口天井面342の傾斜角度θ21は、10度以上になっている。すなわち、傾斜角度θ21は、10度と同じ値又は10度よりも大きい値になっており、θ21≧10という関係が成り立っている。図66に示すように、入口床面346と平行に延びる仮想の直線として床平行線CL21を想定すると、傾斜角度θ21は、入口天井面342と床平行線CL21との間であって通過入口33側を向いた部分の角度である。通過天井面341においては、床平行線CL21に対する傾斜角度が入口天井面342と出口天井面343とで異なっている。具体的には、床平行線CL21に対する入口天井面342の傾斜角度θ21は、床平行線CL21に対する出口天井面343の傾斜角度よりも大きい。
 なお、入口天井面342が天井傾斜面に相当する。また、入口天井面342が通過入口33側を向いていること以外の構成については、基本的に本実施形態の構成が上記第1実施形態の構成と同じであり、この構成についての本実施形態の説明は上記第1実施形態の説明でもある。
 入口通過路331においては、高さ方向Yでの入口天井面342と入口床面346との離間距離H21が、通過入口33から通過出口34に向けて徐々に小さくなっている。ここでの高さ方向Yは、主流線CL22に直交する方向になっている。この離間距離H21の減少率は、入口通過路331において一定の値になっている。
 通過床面345は、奥行き方向Zに真っ直ぐに延びている。通過床面345においては、入口床面346、出口床面347及び分岐床面348が同一平面を形成している。図66に示すように、主流方向である奥行き方向Zに延びる仮想の直線として主流線CL22を想定すると、通過床面345は、通過入口33側を向くように主流線CL22に対して傾斜している。この場合、入口床面346、出口床面347及び分岐床面348のそれぞれが主流線CL22に対して傾斜している。上述したように、フランジ部27の角度設定面27aが主流方向に延びていることに起因して、主流線CL22は角度設定面27aに平行に延びている。
 入口天井面342は、入口床面346に加えて、主流線CL22に対しても傾斜している。主流線CL22に対する入口天井面342の傾斜角度θ22は、傾斜角度θ21と同様に10度以上になっている。すなわち、傾斜角度θ22は、10度同じ値又は10度よりも大きい値になっており、θ22≧10という関係が成り立っている。本実施形態では、傾斜角度θ22は例えば10度に設定されている。図66に示すように、傾斜角度θ22は、入口天井面342と主流線CL22との間であった通過入口33側を向いた部分の角度である。主流線CL22に対する入口天井面342の傾斜角度θ22は、入口床面346に対する入口天井面342の傾斜角度θ21よりも小さくなっている。
 入口通過路331は、通過入口33から通過出口34に向けて少なくとも入口天井面342及び入口床面346によって徐々に絞られた形状になっている。この場合、図67に示すように、主流線CL22に直交する方向X,Yでの入口通過路331の断面積S21が、通過入口33から通過出口34に向けて徐々に小さくなっている。この断面積S21は、入口通過路331の上流端部である通過入口33において最も大きい値になっており、入口通過路331の下流端部において最も小さい値になっている。断面積S21の減少率は、入口通過路331において一定の値になっており、入口通過路331での断面積S21の値を示すグラフは、図67に示すように直線的に延びている。
 なお、出口通過路332は、出口通過路332の上流端部から通過出口34に向けて徐々に絞られた形状になっている。この場合、主流線CL22に直交する方向X,Yでの出口通過路332の断面積が、出口通過路332の上流端部から通過出口34に向けて徐々に小さくなっている。また、入口通過路331の断面積を、入口通過路331の流路面積と称することもできる。
 図65に示すように、計測流路32は、計測入口35と計測出口36との間にて折り返された折り返し形状になっている。計測流路32は、分岐計測路351、案内計測路352、検出計測路353、排出計測路354を有している。計測流路32においては、計測入口35側から分岐計測路351、案内計測路352、検出計測路353、排出計測路354、の順で計測出口36に向けて並べられている。
 分岐計測路351は、計測入口35からハウジング基端側に向けて延びており、計測流路32のうち通過流路31から分岐した部分である。分岐計測路351が計測入口35を形成しており、分岐計測路351の上流端部が計測入口35になっている。分岐計測路351は、高さ方向Y及び奥行き方向Zの両方に対して傾斜している。また、分岐計測路351は、通過流路31に対して傾斜している。
 案内計測路352は、分岐計測路351の下流端部から通過流路31とは反対側に向けて高さ方向Yに延びている。案内計測路352は、分岐計測路351から流れ込んできた空気を流量センサ22に向けて案内する。
 検出計測路353は、案内計測路352の下流端部から奥行き方向Zに延びており、案内計測路352を介して分岐計測路351とは反対側に設けられている。検出計測路353には、流量センサ22が設けられている。
 排出計測路354は、検出計測路353の下流端部から通過流路31側に向けて高さ方向Yに延びており、案内計測路352と平行に設けられている。排出計測路354が計測出口36を形成しており、排出計測路354の下流端部が計測出口36になっている。この場合、排出計測路354は、検出計測路353から流れ込んだ空気を計測出口36から排出する。
 排出計測路354は、縦延び路354a及び横延び路354bを有している。縦延び路354aは、検出計測路353からハウジング先端側に向けて縦に延びている。横延び路354bは、縦延び路354aのハウジング先端側の端部からハウジング下流側に向けて延びている。縦延び路354aと横延び路354bとは奥行き方向Zに並べられており、これら縦延び路354aと横延び路354bとの境界部は高さ方向Yに延びている。この場合、横延び路354bは、奥行き方向Zにおいて案内計測路352と縦延び路354aとの間に配置されている。このため、ハウジング21においては、案内計測路352と縦延び路354aとの間の部位を、横延び路354bを設置するための部位として有効に活用しつつ、計測流路32の全長を極力大きくすることができる。
 計測出口36は、縦延び路354aと横延び路354bとの境界部を奥行き方向Zに跨ぐ位置に配置されている。計測出口36は、奥行き方向Zにおいて、横延び路354bにおけるハウジング下流側の端部からハウジング上流側に向けて延びている。この場合、流量センサ22と計測出口36との離間距離を横延び路354bの分だけ大きくできるため、仮に計測出口36から異物が逆向きに進入したとしても、この異物が流量センサ22に到達するということが生じにくくなっている。
 排出計測路354において、外計測曲がり面401には計測傾斜面354cが含まれている。計測傾斜面354cは、外計測曲がり面401において、縦延び路354aと横延び路354bとの出隅部分を面取りした面取り面であり、高さ方向Y及び奥行き方向Zにいずれに対しても傾斜している。この計測傾斜面354cは、結露水等の水が縦延び路354aの内面をハウジング先端側に向けて流れる場合に、この水を計測出口36に向けて案内する。このように排出計測路354内の水が計測傾斜面354cを流れて計測出口36から外部に排出されることで、車体が傾斜している場合などでも水が縦延び路354aと横延び路354bとの出隅部分に溜まることが抑制される。なお、計測傾斜面354cを水抜き傾斜面と称することもできる。
 ハウジング21において、排出計測路354と通過流路31との間には空洞部356が設けられている。空洞部356は、ハウジング21の内部において通過流路31や計測流路32に通じておらず、閉鎖された空間になっている。空洞部356を肉盗み部と称することもできる。
 図66に示すように、分岐計測路351は、計測入口35から案内計測路352に向けて真っ直ぐに延びた部分を有している。この部分の中心線を分岐計測線CL23と称すると、この分岐計測線CL23は、入口天井面342に対して傾斜した状態で直線状に延びている。分岐計測線CL23は、計測入口35から分岐計測路351の下流側に向けて通過入口33とは反対側に斜めに延びている。換言すれば、分岐計測線CL23は、計測入口35から分岐計測路351の下流側に向けて通過出口34側に斜めに延びている。
 なお、図66では、通過流路31と計測流路32との分岐部分においてハウジング21の内面が面取りされているが、この面取りがない構成を想定して分岐計測線CL23を設定している。また、分岐計測線CL23は、計測入口35での分岐計測路351の中心線を通過流路31側に向けて延長した延長線にもなっている。
 分岐計測線CL23は、入口床面346に対して傾斜している。入口床面346に対する分岐計測線CL23の傾斜角度θ23は、90度以上になっている。すなわち、傾斜角度θ23は、90度と同じ値又は90度よりも大きい値になっており、θ23≧90という関係が成り立っている。傾斜角度θ23は、床平行線CL21と分岐計測線CL23との間であって通過入口33側を向いた部分の角度である。なお、θ23は、90度以上の範囲において、150度以下であることが好ましく、更には120度以下であることが好ましい。
 分岐計測線CL23は、入口床面346に加えて、主流線CL22に対して傾斜している。主流線CL22に対する分岐計測線CL23の傾斜角度θ24は、傾斜角度θ23と同様に90度以上になっている。すなわち、傾斜角度θ24は、90度と同じ値又は90度よりも大きい値になっており、θ24≧90という関係が成り立っている。傾斜角度θ24は、主流線CL22と分岐計測線CL23との間であって通過入口33側を向いた部分の角度である。なお、傾斜角度θ24は鈍角に含まれる。また、θ24は、90度以上の範囲において、150度以下であることが好ましく、更には120度以下であることが好ましい。
 なお、傾斜角度θ23,θ24は鈍角に含まれる。また、分岐計測線CL23は、入口床面346及び主流線CL22に加えて、入口天井面342に対して傾斜している。入口天井面342に対する分岐計測線CL23の傾斜角度は、傾斜角度θ23,θ24と同様に10度以上になっている。
 分岐計測路351は、入口通過路331に対して傾斜している。この場合、分岐計測路351の中心線である分岐計測線CL23は、入口通過路331の中心線である入口通過線CL24に対して傾斜している。入口通過線CL24に対する分岐計測線CL23の傾斜角度θ25は、90度以上になっている。すなわち、傾斜角度θ25は、90度と同じ値又は90度よりも大きい値になっており、θ25≧90という関係が成り立っている。傾斜角度θ25は、分岐計測線CL23と入口通過線CL24との間であって通過入口33側を向いた部分の角度である。入口通過線CL24は、入口通過路331の上流端部である計測入口35の中心CO21と、入口通過路331の下流端部の中心CO22とを通る直線状の仮想線である。
 分岐計測路351は、出口通過路332に対して傾斜している。この場合、分岐計測線CL23は、出口通過路332の中心線である出口通過線CL25に対して傾斜している。出口通過線CL25に対する分岐計測線CL23の傾斜角度θ26は、60度以下になっている。すなわち、傾斜角度θ26は、60度と同じ値は又は60度よりも小さい値になっており、θ26≦60という関係が成り立っている。傾斜角度θ26は例えば60度に設定されている。出口通過線CL25は、出口通過路332の上流端部の中心CO23と、出口通過路332の下流端部である通過出口34の中心CO24とを通る直線状の仮想線である。また、出口通過線CL25が入口通過線CL24に対して傾斜している。
 なお、出口通過線CL25に対する分岐計測線CL23の傾斜角度θ26は、分岐通過路333に対する分岐計測路351の傾斜角度であり、通過流路31から計測流路32が分岐した角度を示す分岐角度に相当する。
 次に、バイパス流路30での空気の流れ態様について、図68~図71を参照しつつ説明する。吸気通路12を流れる気流には、主流AF21,AF22、偏流AF23~AF26が含まれている。
 図68に示すように、主流AF21,AF22は、吸気通路12を主流線CL22に沿って主流方向に流れており、その流れの向きのまま通過入口33から入口通過路331に流れ込む。主流AF21,AF22のうち、通過入口33から入口天井面342側に流れ込んだ主流AF21は、入口天井面342に向かって進み、その入口天井面342に接近すると入口天井面342によって進む向きが変化する。この場合、入口天井面342が、主流AF21の進む向きを通過床面345に向かう向きに変化させることになる。このため、ダスト等の異物が主流AF21と共に通過入口33から進入したとしても、この異物は通過床面345に向かって進みやすく、この異物が計測入口35に進入するということが生じにくくなる。
 一方、通過入口33から入口床面346側に流れ込んだ主流AF22は、入口床面346や分岐床面348などの通過床面345に向かって進み、その通過床面345に接近すると通過床面345によって進む向きが変化する。この場合、通過床面345が、主流AF22の進む向きを通過出口34に向かう向きに変化させることになる。このため、異物が主流AF22と共に通過入口33から進入したとしても、この異物は通過床面345に沿って通過出口34に向けて進みやすく、異物が計測入口35に進入するということが生じにくくなる。
 図69、図70に示すように、偏流AF23~AF26は、吸気通路12を主流線CL22及び主流方向に対して傾いた向きに流れており、その流れの向きのまま通過入口33から入口通過路331に流れ込む。
 図69に示すように、偏流AF23~AF26のうち、下向き偏流AF23,AF24は、ハウジング21の周辺においてハウジング基端側からハウジング先端側に向かうように吸気通路12を斜めに進む気流である。ここでは、主流線CL22に対する傾斜角度が入口天井面342よりも小さい気流を下向き偏流AF23,AF24としている。
 下向き偏流AF23,AF24のうち、通過入口33から入口天井面342側に流れ込んだ下向き偏流AF23は、入口天井面342に沿って通過床面345に向かって進みやすい。特に、主流方向に対する傾斜角度が下向き偏流AF23と入口天井面342とでほぼ同じであれば、下向き偏流AF23の進む向きが入口天井面342によって変化するということが生じにくい。これらの場合、異物が下向き偏流AF23と共に通過入口33から進入したとしても、この異物は通過床面345に向かって進みやすく、この異物が計測入口35に進入するということが生じにくくなる。
 一方、通過入口33から入口床面346側に流れ込んだ下向き偏流AF24は、通過床面345に向かって進み、その通過床面345に接近すると通過床面345によって進む向きが変化する。この場合、通過床面345が、下向き偏流AF24の進む向きを通過出口34に向かう向きに変化させることになる。この場合、異物が下向き偏流AF24と共に通過入口33から進入したとしても、この異物は通過床面345に沿って通過出口34に向けて進みやすく、異物が計測入口35に進入するということが生じにくくなる。
 図70に示すように、偏流AF23~AF26のうち、上向き偏流AF25,AF26は、ハウジング21の周辺においてハウジング先端側からハウジング基端側に向かうように吸気通路12を斜めに進む気流である。ここでは、主流線CL22に対する傾斜角度が入口床面346よりも大きい気流を上向き偏流AF25,AF26としている。
 上向き偏流AF25,AF26のうち、通過入口33から入口天井面342側に流れ込んだ上向き偏流AF25は、入口天井面342に向かって進み、その入口天井面342に接近すると入口天井面342によって進む向きが変化する。この場合、入口天井面342が、上向き偏流AF25の進む向きを通過床面345に向かう向きに変化させることになる。このため、ダスト等の異物が上向き偏流AF25と共に通過入口33から進入したとしても、この異物は通過床面345に向かって進みやすく、この異物が計測入口35に進入するということが生じにくくなる。
 一方、通過入口33から入口床面346側に流れ込んだ上向き偏流AF26は、入口天井面342や計測入口35に向けて進みやすい。すなわち、上向き偏流AF26は、通過入口33から入口通過路331に流れ込んだ後、入口床面346等の通過床面345から離間する向きに進みやすい。この場合、上向き偏流AF26について通過床面345からの剥離が生じることで、通過床面345側に巻き込むように流れる渦流AF27が発生するなどして上向き偏流AF26の流れが乱れやすくなる。このように上向き偏流AF26の流れが乱れた場合、上向き偏流AF26の乱れによって入口天井面342側の上向き偏流AF25の流れも乱れることなどにより通過流路31全体で気流が乱れやすくなってしまう。この場合、乱れた気流が計測入口35から計測流路32に流れ込むことで、流量センサ22による流量の検出精度が低下することが懸念される。
 これに対して、入口天井面342によって向きが変えられた上向き偏流AF25が通過床面345に向かって進んでいるため、この上向き偏流AF25が、上向き偏流AF26を通過床面345に向けて押し付けるような状態になる。この場合、通過床面345に向かって進む上向き偏流AF25が、入口床面346側の上向き偏流AF26の進む向きを通過床面345に向かう向きに変化させることになる。このため、上向き偏流AF26が通過床面345から剥離するということが生じにくくなり、その結果、剥離に伴う渦流AF27も発生しにくくなる。したがって、渦流AF27が発生するなどして通過流路31での気流が乱れるということが抑制される。
 エアフロメータ20においては、流量計測に関する出力の変動態様と、入口床面346に対する入口天井面342の傾斜角度θ21とが相関している。具体的には、吸気通路12での真の空気流量に対するエアフロメータ20の計測値の変動態様を出力変動として算出した場合、この出力変動は、入口床面346に対する入口天井面342の傾斜角度θ21が10度以上である構成で適正に管理されている。例えば、傾斜角度θ21が0度より大きく且つ10度よりも小さい範囲では、傾斜角度θ21が10度に近い値であるほどエアフロメータ20の出力変動が小さくなる。そして、傾斜角度θ21が10度以上にある範囲では、エアフロメータ20の出力変動が適正に小さい値に保たれる。なお、傾斜角度θ21は、10度以上の範囲において、60度以下であることが好ましく、更には30度以下であることが好ましい。
 また、エアフロメータ20の出力変動は、主流線CL22に対する入口天井面342の傾斜角度θ22とも相関している。この出力変動は、主流線CL22に対する入口天井面342の傾斜角度θ22が10度以上である構成で適正に管理されている。例えば、図71に示すように、傾斜角度θ22が0度より大きく且つ10度よりも小さい範囲では、傾斜角度θ22が10度に近い値であるほどエアフロメータ20の出力変動が小さくなっている。そして、傾斜角度θ22が10度以上にある範囲では、エアフロメータ20の出力変動が適正に小さい値に保たれる。なお、傾斜角度θ22は、10度以上の範囲において、60度以下であることが好ましく、更には30度以下であることが好ましい。
 図66に示す吸気通路12において、エンジンの運転状態などに起因して吸入空気の流れに脈動が生じた場合、この脈動に伴って、上流側から流れる順流に加えて、下流側から順流とは逆向きに流れる逆流が発生することがある。順流は通過入口33から通過流路31に流入するのに対して、逆流は通過出口34から通過流路31に流入することが懸念される。例えば、順流が通過入口33から流入し、更に通過流路31から計測流路32に流れ込んだ場合、この順流の流量が流量センサ22により検出される。一方、吸気通路12にて発生した逆流が通過出口34から流入し、更に通過流路31から計測流路32に流れ込んだ場合、この逆流の流量が流量センサ22により検出される。
 流量センサ22は、計測流路32での空気の流量に加えて、計測流路32での空気の流れを検出することが可能になっている。しかしながら、通過出口34から流入した逆流が計測流路32に流れ込んだ場合、この逆流は、通過入口33から流入した順流と同様に計測流路32を計測入口35から計測出口36に向けて流れることになる。このように、計測流路32においては、通過出口34から流入した逆流が流れる向きと通過入口33から流入した順流が流れる向きとが同じになるため、流量センサ22は順流と逆流とを区別して検出することができない。このため、実際には計測流路32を流れる空気に逆流が含まれているにもかかわらず、計測流路32を流れる空気の全てが順流であるとして、エアフロメータ20が空気の流量を計測することになってしまう。この結果、エアフロメータ20の計測精度が低下することが懸念される。
 また、吸気通路12においては、空気がエアフロメータ20の周囲を通過することに伴って渦流やよどみなど気流の乱れが生じることがある。例えば、吸気通路12を順流として流れている空気が、ハウジング表面21eやハウジング裏面21fを通り過ぎる場合、そのまま主流方向に進もうとする流れと、ハウジング下流面21dに沿って進もうとする流れとが混在して気流の乱れが生じることがある。この気流の乱れが、ハウジング下流面21dの下流側など通過出口34の周辺に存在している場合、吸気通路12で逆流が生じると、この逆流が気流の乱れを含んで不安定になり、この不安定な逆流が通過出口34から通過流路31に進入することが懸念される。
 そこで、エアフロメータ20では、通過出口34から通過流路31に逆流が流入したとしても、分岐計測路351が通過流路31から通過出口34側に向けて延びていることで、この逆流が通過流路31から分岐計測路351に流れ込みにくくなっている。特に、上述したように、出口通過線CL25に対する分岐計測線CL23の傾斜角度θ26が60度以下になっているため、通過流路31から分岐計測路351に逆流が流れ込むということが更に生じにくくなっている。
 バイパス流路30においては、上述したように計測入口35が通過入口33側を向いていない。このため、通過入口33から流入した順流の動圧が計測入口35に付与されにくく、計測流路32での空気の流速が大きくなりやすい。また、この構成では、砂塵やダスト、水滴、油滴等の異物が順流と共に通過入口33から通過流路31に進入しても、この異物が通過流路31から分岐計測路351に進入しにくくなっている。この場合、計測流路32において流量センサ22に到達した異物が流量センサ22を破損させることや流量センサ22に付着することが生じにくくなっているため、流量センサ22の検出精度が異物により低下するということが抑制される。
 通過出口34の全体と通過入口33の少なくとも一部とが、主流方向である奥行き方向Zに重複している。この構成では、吸気通路12において、通過入口33のうち通過出口34に奥行き方向Zに重複した部分に流れ込んだ主流に異物が含まれている場合に、この異物は主流と共にそのまま主流方向に真っ直ぐ進むことで通過出口34から外部に排出される。このため、異物が計測入口35に進入しにくくなっている。
 吸気通路12において発生した脈動の状態を脈動特性と称すると、流量センサ22の検出結果を用いてエアフロメータ20が計測した脈動特性には、吸気通路12において実際に発生した脈動の脈動特性に対して誤差が含まれていることがある。エアフロメータ20が計測した脈動特性に誤差が含まれる場合としては、通過出口34から流入した逆流が通過流路31から計測流路32に進入した場合が挙げられる。
 ここで、エアフロメータ20が計測した流量を流量計測値GAと称し、この流量計測値GAの平均値を計測平均値GAaveと称し、吸気通路12を流れる吸入空気の実際の流量を実流量GBと称し、この実流量GBの平均値を実平均値GBaveと称する。図72に示すように、流量計測値GAに誤差が含まれていることで流量計測値GAが実流量GBより小さい値になった場合、計測平均値GAaveも実平均値GBaveより小さくなる。
 計測平均値GAaveと実平均値GBaveとの差を実平均値GBaveで除した値で脈動特性を数値化することができる。この場合、脈動特性を算出する数式を(GAave-GBave)/GBaveと示すことができる。脈動特性の数値は、脈動の振幅が増加することに伴って増加しやすい。例えば、実流量GBの最大値GBmaxと実平均値GBaveとの差を実平均値GBaveで除した値を振幅比と称すると、図73に示すように、振幅比の増加に伴って脈動特性の数値が増加する。特に、振幅比が1より大きい領域においては、振幅比の増加に伴う脈動特性の増加率が大きくなっている。ここで、振幅比が大きいほど通過出口34からの逆流の量が大きいことになる。なお、振幅比を算出する数式を(GBmax-GBave)/GBaveと示すことができる。
 本実施形態では、主流線CL22に対する分岐計測線CL23の傾斜角度θ26が例えば60度に設定されているが、脈動特性の数値は傾斜角度θ26に応じて変化しやすくなっている。例えば、図74に示すように、傾斜角度θ26が30度、45度、60度、90度の構成について、通過出口34から通過流路31に逆流を流入させると、傾斜角度θ26が30度、45度、60度の構成では、逆流が計測流路32に流れ込みにくくなっている。一方、傾斜角度θ26が90度の構成では、逆流が計測流路32に流れ込みやすくなっている。この場合、エアフロメータ20による脈動特性の検出精度が低下しやすい。
 エアフロメータ20においては、傾斜角度θ26に応じて計測流路32への逆流の流れ込みやすさが異なり、この結果、脈動特性の数値が異なると考えられる。例えば、図75に示すように、傾斜角度θ26が60度以下の構成では、脈動特性の数値が比較的小さい値になっている。これは、傾斜角度θ26が60度以下だと逆流が計測流路32に流れ込みにくくなる、という事象に起因していると考えられる。一方、傾斜角度θ26が60度より大きい構成では、脈動特性の数値が比較的大きい値になっている。これは、傾斜角度θ26が60度より大きいと逆流が計測流路32に流れ込みやすくなる、という事象に起因していると考えられる。しかも、この構成では、傾斜角度θ26が大きくなるほど脈動特性の数値が増加している。これは、傾斜角度θ26が60度より大きい範囲では傾斜角度θ26が大きくなるほど逆流が計測流路32に流れ込みやすくなる、という事象に起因していると考えられる。
 ここまで説明した本実施形態によれば、入口天井面342が入口床面346に対して傾斜している。この構成では、通過入口33から入口通過路331に流れ込んだ空気のうち、入口天井面342側に流れ込んだ上向き偏流AF25等の空気が、入口天井面342によって進む向きが変えられて入口天井面342に沿って入口床面346に向けて進みやすくなる。このため、仮に上向き偏流AF26等の空気が入口床面346から剥離したり剥離しそうになったりしても、この剥離する空気が、入口天井面342に沿って入口床面346に向けて進む上向き偏流AF25等の空気によって入口床面346に押し付けられる。この場合、入口床面346から空気が剥離して渦等の乱れが生じることが、入口天井面342に沿って流れる流体により規制され、その結果、入口通過路331において空気の乱れが生じにくくなる。したがって、流量センサ22による流量の検出精度を高めることができ、ひいては、エアフロメータ20による流量の計測精度を高めることができる。
 本実施形態によれば、入口床面346に対する入口天井面342の傾斜角度θ21が10度以上である。この構成では、入口天井面342によって進む向きが変えられた上向き偏流AF25等の空気が、通過出口34ではなく入口床面346に向けて進むように、傾斜角度θ21がある程度大きい値に設定されている。このため、傾斜角度θ21が例えば10度より小さい値に設定された構成に比べて、入口天井面342によって進む向きが変えられた上向き偏流AF25等の空気により、入口床面346付近にて空気の剥離が生じることを確実に抑制できる。
 本実施形態によれば、入口天井面342が通過入口33側を向くように入口床面346に対して傾斜している。この構成では、通過入口33から入口天井面342側に流れ込んだ主流AF21や下向き偏流AF23等の空気が、入口天井面342から剥離するということが生じにくくなっている。このため、通過入口33から入口天井面342側に流れ込んだ空気に渦流等の乱れが生じるということを抑制できる。
 例えば、入口天井面342が通過出口34側を向くように入口床面346に対して傾斜した構成では、通過入口33から入口天井面342側に流れ込んだ主流AF21が、通過出口34に向けて進むほど入口天井面342から離間し、剥離しやすくなる。この場合、主流AF21によって渦流等が発生することなどにより通過流路31にて気流の乱れが生じやすくなってしまう。
 本実施形態によれば、主流線CL22が延びる主流方向に対して、入口天井面342が通過入口33を向くように傾斜している。この構成では、主流方向に流れる主流AF21等の空気が通過入口33から入口天井面342側に流れ込んだ場合に、この空気を入口天井面342によって入口床面346側に案内することができる。このため、仮に、主流方向に流れる主流AF22等の空気が、通過入口33から入口床面346側に流れ込んで剥離したり剥離しそうになったりしても、この空気を入口天井面342から入口床面346に向けて進む空気で入口床面346に押し付けることができる。したがって、入口床面346周辺で気流に渦流AF27等の乱れが発生することを抑制できる。
 本実施形態によれば、主流方向に対する入口天井面342の傾斜角度θ22が10度以上である。この構成では、ハウジング21の周辺においてハウジング基端側からハウジング先端側に向けて斜めに進む下向きの偏流のうち、主流線CL22に対する傾斜角度が入口天井面342よりも小さい下向き偏流AF23,AF24が極力多くなっている。これにより、通過入口33から入口天井面342側に流れ込む下向きの偏流等の空気が入口天井面342から剥離することで気流に渦流等の乱れが生じるということを抑制できる。
 これに対して、例えば、主流方向に対する入口天井面342の傾斜角度θ22が10度より小さい構成では、ハウジング21の周辺においてハウジング基端側からハウジング先端側に向けて進む下向きの偏流の傾斜角度が、傾斜角度θ22よりも大きくなりやすい。このため、通過入口33から入口天井面342側に流れ込む下向きの偏流等の空気が、入口天井面342から剥離して気流に渦流等の乱れが生じる、ということが懸念される。
 本実施形態によれば、主流線CL22が延びる主流方向は、ハウジング21の角度設定面27aが延びている方向である。このため、配管ユニット14に対するハウジング21の取り付け角度を設定する場合に角度設定面27aを利用することで、吸気通路12の周流方向に合わせてハウジング21を適正な向きで配管ユニット14に取り付けることができる。すなわち、入口天井面342が剥離抑制効果を発揮できる向きでハウジング21を配管ユニット14に取り付けることができる。
 本実施形態によれば、入口通過路331の断面積S21は、通過入口33から通過出口34に向けて徐々に小さくなっている。この構成では、通過入口33から入口通過路331に流れ込んだ空気が通過出口34に向けて進むほど、入口通過路331の絞り度合いが大きくなるため、この空気がハウジング21の内面によって整流されやすい。このため、入口天井面342によって進む向きが変えられた上向き偏流AF25等の空気が、入口床面346よりもハウジング表側やハウジング裏側に広がらずに入口床面346に向けて進みやすくなり、入口床面346付近での空気の乱れを抑制できる。このように、入口通過路331を、入口天井面342の剥離抑制効果が発揮されやすい形状にすることができる。
 本実施形態によれば、入口通過線CL24に対する分岐計測線CL23の傾斜角度θ25が90度以上である。この構成では、通過入口33から入口通過路331に流れ込んで入口通過線CL24に沿って流れている空気は、その進む向きを鋭角的に急激に変化させなくても鈍角的に穏やかに変化させることで、入口通過路331から計測流路32に流れ込むことができる。したがって、通過流路31を流れる空気が計測流路32に流れ込む際に、進む向きの急激な変化によって気流の乱れが生じる、ということを抑制できる。
 本実施形態によれば、主流線CL22に対する分岐計測線CL23の傾斜角度θ26が60度以下になっている。この構成では、通過流路31に対する計測流路32の分岐角度が60度以下であるため、通過入口33から入口通過路331に流れ込んだ空気について、その進む向きを急激に変化させなくても、入口通過路331から計測流路32に流れ込ませることができる。したがって、通過流路31を流れる空気が計測流路32に流れ込む際に気流の乱れが生じにくくなっている。
 また、この構成では、通過出口34から流入した逆流が通過流路31から分岐計測路351に流れ込むには鋭角的に急旋回する必要がある。このため、逆流が分岐計測路351に流れ込みにくいという事象が生じやすくなり、逆流が流量センサ22に到達するということを抑制できる。この場合、実際には通過出口34から流入した逆流が流量センサ22に到達したにもかかわらず、通過入口33から流入した順流が流量センサ22に到達したとしてエアフロメータ20が流量の計測を行ってしまう、ということが生じにくくなる。したがって、エアフロメータ20による吸入空気の流量の計測精度を高めることができる。
 さらに、この構成では、順流が通過流路31から分岐計測路351に流れ込む場合に、その順流の流れの向きが分岐計測路351に向けて徐々に変わればよい。この場合では、上述したように逆流が分岐計測路351に流れ込みにくくなっている一方で、順流は分岐計測路351に流れ込みやすくなっている。このように、計測流路32に流れ込む順流の流速が不足するということが抑制されるため、通過入口33から流入した順流について、流量センサ22による流量の検出精度を高めることができる。
 本実施形態によれば、通過出口34の開口面積が通過入口33の開口面積より小さいため、吸気通路12にて発生した逆流が通過出口34に流れ込みにくくなっている。したがって、分岐計測路351への逆流の流れ込みをより確実に抑制することができる。
 (第4実施形態)
 上記第1実施形態では、モールド裏面55fに対して支持凹部530が設けられていたが、第4実施形態では、モールド裏面55fに対して支持凸部が設けられている。本実施形態において、第1実施形態での図面と同一符号を付した構成部品及び説明しない構成は、上記第1実施形態と同様であり、同様の作用効果を奏するものである。本実施形態では、上記第1実施形態との相違点を中心に説明する。
 <構成群Fの説明>
 図76に示すように、裏支持部522は、支持凹部530及び支持孔540に代えて支持凸部710及び支持孔720を有している。支持凸部710は、モールド裏面55fに設けられた凸部であり、モールド裏部560の一部がモールド裏側に向けて突出することで形成されている。
 支持凸部710は、支持凸先端面711、支持凸外壁面712を有している。支持凸部710の中心線CL153は、幅方向Xに延びており、支持凸先端面711の中心を通っている。この中心線CL153は、センサ凹部61の中心線CL51と平行に延びており、センサ凹部61の中心線CL51と高さ方向に並んでいる。支持凸部710の中心線CL153は、上記第1実施形態の支持凹部530の中心線CL53と同様に、高さ方向Yにおいてセンサ凹部61の中心線CL51からモールド基端側にずれた位置に配置されている。
 支持凸先端面711は、支持凸部710の中心線CL153に直交しており、SA基板53と平行に延びている。支持凸先端面711は円状や略円状に形成されている。支持凸先端面711の外周縁は、支持凸部710の中心線CL153に直交する方向Y,Zにおいて、支持凸部710の基端部から内側に離間した位置に設けられている。なお、支持凸先端面711が支持凸先端部に相当する。
 支持凸外壁面712は、支持凸先端面711からモールド表側に向けて延びている。支持凸外壁面712は、支持凸部710の中心線CL153に対して傾斜しており、モールド裏側を向いている。支持凸部710は幅方向Xにおいてモールド裏側に向けて徐々に縮小されており、全体としてテーパ形状になっている。支持凸外壁面712は、支持凸先端面711の外周縁に沿って環状に延びている。
 支持凸外壁面712は、外壁傾斜面714、先端面取り面715、基端面取り面716を有している。外壁傾斜面714は、支持凸部710の中心線CL153に対して傾斜した方向に真っ直ぐに延びており、この中心線CL153に対する傾斜角度が例えば45度よりも大きくなっている。先端面取り面715は、支持凸先端面711と外壁傾斜面714とを出隅部分を面取りする面であり、支持凸部710の外側に向けて膨らむように湾曲している。基端面取り面716は、外壁傾斜面714とモールド裏面55fとの入隅部分を面取りする面であり、支持凸部710の内側に向けて凹むように湾曲している。
 幅方向Xに直交する方向Y,Zでの支持凸外壁面712の長さ寸法L151は、幅方向Xでの支持凸外壁面712の長さ寸法L152よりも大きくなっている。長さ寸法L151は、方向Y,Zにおいて、支持凸外壁面712の内周縁と外周縁との離間距離であり、基端面取り面716の外周縁と先端面取り面715の内周縁との離間距離である。長さ寸法L152は、モールド裏面55fからの支持凸部710の突出寸法である。長さ寸法L152は、幅方向Xにおいて、支持凸外壁面712の先端部と基端部との離間距離であり、基端面取り面716の外周縁と先端面取り面715の内周縁との離間距離である。長さ寸法L152は、モールド裏部560のうち支持凸部710が設けられた部分の厚さ寸法L153、及びSA基板53の厚さ寸法L54のいずれよりも小さくなっている。なお、支持凸外壁面712においては、先端部が内周縁になっており、基端部が外周縁になっている。
 支持孔720は、支持凸部710の支持凸先端面711から流量センサ22に向けて延びており、センサ凹開口503に通じている。支持孔720は裏支持部522を幅方向Xに貫通している。支持孔720の中心線CL152は幅方向Xに延びており、センサ凹部61の中心線CL51及び支持凸部710の中心線CL153と平行に延びている。支持孔720の中心線CL152は、中心線CL51,CL152と高さ方向Yに並んでいる。支持孔720の中心線CL152は、中心線CL51,CL153のいずれからもモールド先端側にずれた位置に配置されている。なお、幅方向Xが支持孔720の長さ方向に相当する。
 支持孔720は、モールド裏孔725、SA基板孔726を有している。モールド裏孔725は、モールド裏部560を幅方向Xに貫通した貫通孔である。SA基板孔726は、SA基板53を幅方向Xに貫通した貫通孔である。SA基板孔726は、モールド裏孔725よりもモールド表側に設けられており、これらSA基板孔726とモールド裏孔725とは互いに連通している。モールド裏孔725の中心線とSA基板孔726の中心線とは互いに一致しており、支持孔720の中心線CL152にも一致している。SA基板孔726とモールド裏孔725とは、中心線CL152に直交する断面において同じ大きさ及び形状を有している。例えば、SA基板孔726及びモールド裏孔725はいずれも断面円状や断面略円状になっており、同じ内径を有している。なお、本実施形態では、上記第1実施形態の支持孔540をSA基板孔726と称している。
 支持孔720は、断面円状や断面略円状になっており、その中心線CL152が延びる方向において太さが均一になっている。支持孔720において、モールド表側の端部を表端部721と称し、モールド裏側の端部を裏端部722と称すると、表端部721及び裏端部722はいずれも円状や略円状になっている。表端部721は、SA基板孔726のモールド表側の端部であり、SA基板表面545に含まれている。裏端部722は、モールド裏孔725のモールド裏側の端部であり、支持凸先端面711に含まれている。裏端部722は、支持孔720の中心線CL52に直交する方向Y,Zにおいて、支持凸先端面711の外周縁から内側に離間した位置に配置されている。このため、支持凸先端面711は、裏端部722の外周縁に沿って環状に延びている。
 図77に示すように、モールド裏面55fに沿って流れる裏寄り流AF34は、支持凸部710に到達して支持凸外壁面712に沿って流れることで、モールド裏側に向けて斜めに進むことになる。このため、支持凸外壁面712に沿って進んだ後に支持孔720の裏端部722を通過する裏寄り流AF34は、この裏端部722からモールド裏側に離間した位置を通りやすい。したがって、裏寄り流AF34が裏端部722から支持孔720に流れ込むということが生じにくくなっている。
 ここまで説明した本実施形態によれば、センサ支持部51の裏支持部522において、支持孔720の周囲に設けられた支持凸外壁面712が流量センサ22とは反対側を向くように傾斜している。この構成では、センサ支持部51の支持凸外壁面712に沿って流れる裏寄り流AF34が、支持孔720の長さ方向において支持孔720からモールド裏側に向けて遠ざかるように進みやすいため、支持孔720に裏寄り流AF34が流れ込みにくくなっている。このため、センサ支持部51のモールド裏面55fに沿って流れる裏寄り流AF34が支持孔720を通じてセンサ凹部61に勢いよく流れ込み、センサ凹部61の内部にて量や速度が過剰に大きいキャビティ流AF51が発生する、ということを抑制できる。この場合、上記第1実施形態と同様に、キャビティ流AF51によってメンブレン部62での抵抗体71~74等の動作精度が低下するということが生じにくいため、エアフロメータ20の計測精度を高めることができる。
 本実施形態によれば、幅方向Xに直交する方向Y,Zにおいて、支持凸先端面711の外周縁が支持孔720の裏端部722から外側に離間した位置に設けられている。この構成では、支持凸外壁面712に沿って支持孔720に向けて流れる裏寄り流AF34が、支持凸先端面711の外周縁に到達しても、支持孔720の裏端部722からモールド上流側に離間した位置を通りやすい。また、この裏寄り流AF34が奥行き方向Zにおいて裏端部722に到達した場合には、この裏寄り流AF34は、裏端部722からモールド裏側に離間した位置を通りやすい。以上のように、支持凸先端面711に沿って流れる裏寄り流AF34が支持孔720の裏端部722から離間した位置を通りやすいため、裏寄り流AF34が裏端部722から支持孔720に流れ込むということを抑制できる。
 本実施形態によれば、幅方向Xに直交する方向Y,Zにおいて、支持凸先端面711の外周縁がセンサ凹開口503から外側に離間した位置に設けられているほどに、支持凸先端面711が大きくなっている。このため、支持凸先端面711の外周縁が支持孔720の裏端部722から外側に離間した構成と実現することができる。
 本実施形態によれば、幅方向Xに直交する方向Y,Zでの支持凸外壁面712の長さ寸法L151が、幅方向Xでの支持凸外壁面712の長さ寸法L152よりも大きくなっている。この構成では、支持凸外壁面712が支持凸部710をモールド裏側に向けて徐々に絞る度合いが極力穏やかになっている。このため、裏寄り流AF34が支持凸外壁面712に到達して進む方向が変化する際に、進行方向の変化が抑制されることで渦流等の乱れが生じにくくなっている。したがって、支持孔720の裏端部722周辺において気流の乱れが生じ、この乱れに伴って裏端部722から支持孔720の内部に空気が流れ込む、ということを抑制できる。
 (他の実施形態)
 以上、本開示による複数の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定して解釈されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
 <構成群Aの変形例>
 変形例A1として、計測流路32において表頂部111aと裏頂部112aとは、幅方向Xに並べられていなくてもよい。例えば、頂部111a,112aのうち表頂部111aだけが発熱抵抗体71の中心線CL5上に配置されていてもよい。この場合、裏頂部112aは、中心線CL5に対して高さ方向Y及び奥行き方向Zの少なくとも一方にずれた位置に配置されていることになる。
 変形例A2として、表絞り部111の表頂部111aは、発熱抵抗体71の中心線CL5上に配置されていなくてもよい。例えば、表頂部111aが、発熱抵抗体71の一部と幅方向Xに並び、発熱抵抗体71の一部と対向していればよい。また、表頂部111aが、メンブレン部62の一部と幅方向Xに並び、メンブレン部62の一部と対向していればよい。さらに、表頂部111aが、流量センサ22の一部と幅方向Xに並び、流量センサ22の一部と対向していればよい。
 変形例A3として、表絞り部111や裏絞り部112等の絞り部は、計測流路32において計測天井面102や計測床面101に設けられていてもよい。例えば、計測流路32において、計測床面101、計測天井面102、表計測壁面103及び裏計測壁面104のうち少なくとも1つに絞り部が設けられていればよい。
 変形例A4として、吸入空気の流量とは異なる物理量を検出する物理量センサが計測流路に設けられていてもよい。計測流路に設けられる物理量センサとしては、流量センサ22,202の他に、温度を検出する検出部や、湿度を検出する検出部、圧力を検出する検出部などが挙げられる。これら検出部は、検出ユニットとしてのセンサSA50,220に搭載されていてもよく、センサSA50,220とは別体として設けられていてもよい。
 変形例A5として、エアフロメータ20,200は通過流路31,211を有していなくてもよい。すなわち、バイパス流路30,210は分岐していなくてもよい。例えば、計測流路32,212の計測入口35,215がハウジング21,201の外面に設けられた構成とする。この構成では、計測入口35,215からハウジング21,201の内部に流れ込んだ空気の全てが計測出口36,216から流出する。
 変形例A6として、計測流路32には、表絞り部111や裏絞り部112等の絞り部が設けられていなくてもよい。この場合、計測流路32の形状が単純化されるため、計測流路32の形状や大きさが、複数のエアフロメータ20においてばらつくということが生じにくくなる。すなわち、計測流路32の形状や大きさが、製品ごとにばらつくということが生じにくくなる。このため、流量センサ22の検出精度やエアフロメータ20の計測精度が製品ごとにばらつくということが抑制され、これら検出精度や計測精度を高めることができる。
 <構成群Bの変形例>
 変形例B1として、ハウジング仕切部はハウジング収容面に設けられていてもよい。例えば、上記第1実施形態において、図78に示すように、ハウジング仕切部131がハウジング収容面136に設けられた構成とする。この構成では、ハウジング仕切部131がセンサSA50のSA収容面146に向けて延びている。ハウジング仕切部131の中心線CL11は、高さ方向Yに交差する方向に延びている。ハウジング仕切部131は、高さ方向Yに直交する方向X,Yに延びているのではなく、ハウジング基端側に向けてハウジング収容面136から斜めに延びている。このため、ハウジング仕切部131の中心線CL11もハウジング収容面136に直交せずに斜めに交差している。
 本変形例では、ハウジング仕切部131がハウジング収容面136に設けられている。このため、単にセンサSA50をSA収容領域150の奥側に向けて押し込むことで、ハウジング段差面137とハウジング収容面136との出隅部分でハウジング仕切部131の先端部を削るように変形させることができる。これにより、ハウジング仕切部131がハウジング収容面136に密着しやすくなる。なお、図78では、ハウジング仕切部131のうちセンサSA50によって削り取られるように変形した部分を2点鎖線で図示している。
 変形例B2として、上記第1実施形態と同様に、上記第2実施形態でもハウジング仕切部がハウジング段差面に設けられていてもよい。例えば、図79に示すように、ハウジング仕切部271がハウジング段差面277に設けられた構成とする。この構成では、第1中間壁部236の第1中間孔236aが、ハウジング仕切部271の先端部ではなく第1中間壁部236の先端面により形成されている。なお、図79においては、ハウジング仕切部271のうちセンサSA220によって押し潰された部分を2点鎖線で図示している。
 また、図80に示すように、ベース部材291においては、ベース突起271aが第1ベース凸部295のハウジング基端側の壁面に設けられている。カバー部材292においては、カバー突起271bが第1カバー凸部297のハウジング基端側の面に設けられている。
 変形例B3として、上記第2実施形態と同様に、上記第1実施形態でもハウジング仕切部がハウジング流路面に設けられていてもよい。例えば、ハウジング仕切部131がハウジング流路面135に設けられた構成とする。
 変形例B4として、ハウジング仕切部が入り込むユニット凹部が検出ユニットに設けられていてもよい。例えば、図81に示すように、上記第1実施形態において、センサSA50のSA段差面147にユニット凹部としてのSA凹部161が設けられた構成とする。この構成では、センサSA50が第1ハウジング部151に装着された状態では、ハウジング仕切部131がSA凹部161の内部に入り込んでいる。SA段差面147からのSA凹部161の凹み方向は、ハウジング段差面137からのハウジング仕切部131の突出方向と同じになっている。すなわち、SA凹部161の中心線はハウジング仕切部131の中心線CL11に一致している。
 この構成では、ハウジング仕切部131とSA凹部161の内面とが密着しやすくなっている。具体的には、SA段差面147からの凹み寸法であるSA凹部161の深さ寸法が、ハウジング段差面137からのハウジング仕切部131の突出寸法よりも小さくなっている。この場合、センサSA50をハウジング開口部151aから挿入してハウジング仕切部131をSA凹部161の内部に入り込ませた後、更にセンサSA50を押し込むことでハウジング仕切部131がSA凹部161の内面に接触して潰れるように変形する。これにより、ハウジング仕切部131がSA凹部161の内面に密着しやすくなる。
 仮に、ハウジング仕切部131がSA凹部161の内面に接触していなくても、ハウジング仕切部131の外面とSA凹部161の内面との隙間が曲がった形状になっているため、この隙間を異物や空気が通過するということが生じにくくなっている。したがって、第2ハウジング部152の製造に際して、溶融樹脂が第1ハウジング部151とセンサSA50との隙間を通じて計測流路32に進入するということを、ハウジング仕切部131がSA凹部161の内部に入り込んでいることで抑制できる。
 変形例B5として、検出ユニットが有するユニット仕切部によりハウジングと検出ユニットとの隙間が仕切られていてもよい。例えば、図82に示すように、上記第2実施形態において、検出ユニットとしてのセンサSA220がユニット仕切部としてのSA仕切部302を有している。SA仕切部302は、センサSA220の外面に設けられた凸部であり、センサSA220からハウジング201に向けて突出している。SA仕切部302の先端部はハウジング201の内面に接触している。SA仕切部302は、センサSA220の外面とハウジング201の内面との間においてSA収容領域290と計測流路212とを仕切っている。
 SA仕切部302は、センサSA220のSA流路面285に設けられている。SA仕切部302は、SA流路面285のうちハウジング201のハウジング流路面275に対向する部分に設けられており、高さ方向Yに交差する方向においてハウジング流路面275に向けて外側に突出している。SA仕切部302の中心線CL14は、高さ方向Yに直交する方向X,Zに直線状に延びている。SA仕切部302は、SA流路面285と共にセンサSA220の外周を環状に一周している。この場合、SA仕切部302は、幅方向Xに延びた部分と奥行き方向Zに延びた部分とを有しており、全体として略矩形枠状になっている。
 SA仕切部302は、上記第1実施形態のハウジング仕切部131と同様に先細りした形状になっている。ハウジング201において、第1中間壁部236の先端面は平坦面になっており、この平坦面にSA仕切部302の先端部が接触している。
 エアフロメータ200の製造工程において、図83に示すようにセンサSA220をベース部材291に組み付ける場合、上記第1実施形態のベース突起271aが変形するのと同様に、SA仕切部302が変形する。具体的には、センサSA220をベース開口部291aからベース部材291の内部に押し込むことで、SA仕切部302の先端部がベース部材291の第1ベース凸部295により押し潰されたり削られたりして変形する。また、カバー部材292をベース部材291に組み付ける場合、上記第1実施形態のカバー突起271bが変形するのと同様に、SA仕切部302が変形する。具体的には、カバー部材292をセンサSA220及びベース部材291に押し付けることで、SA仕切部302の先端部がカバー部材292の第1カバー凸部297により押し潰されて変形する。これらの場合、SA仕切部302においては、先端部が押し潰されたり削られたりすることで新たに形成された先端面がハウジング201のハウジング流路面275に密着しやすくなり、SA仕切部302とハウジング流路面275とのシール性が高められる。
 変形例B6として、上記変形例B5において、図84に示すように、SA仕切部302がセンサSA220のSA段差面287に設けられていてもよい。SA仕切部302は、ハウジング段差面277に向けて高さ方向Yに延びている。SA仕切部302の中心線CL4は高さ方向Yに延びている。SA仕切部302は、SA段差面287と共にセンサSA220の外周を環状に一周している。
 エアフロメータ200の製造工程において、図85に示すようにセンサSA220をベース部材291に組み付ける場合、上記変形例B5と同様に、ベース部材291やカバー部材292の凸部295,297によりSA仕切部302が変形する。これにより、SA仕切部302の新たな先端面がハウジング流路面275に密着しやすくなる。
 図85に示すように、SA仕切部302は、SA段差面287においてSA収容面286よりもSA流路面285に近い位置に設けられている。この構成では、計測流路212側に極力寄せた位置でSA仕切部302により計測流路212とSA収容領域290とを仕切ることで、ハウジング201とセンサSA220との隙間のうち計測流路212に含まれる部分を極力小さくできる。このため、SA仕切部302がSA流路面285に極力近い位置に設けられていることで、流量センサ202の検出精度を高めることができる。
 図84、図85のように、SA段差面287に設けられたSA仕切部302がハウジング段差面277に接触している構成では、SA段差面287とハウジング段差面277とが、いずれも高さ方向Yに交差し且つ互いに対向している。このため、センサSA220を第1中間壁部236の第1中間孔236aに挿入した場合に、SA仕切部302がハウジング段差面277に引っ掛かった状態になる。このため、単にセンサSA220を計測流路212に向けてハウジング201の内部に押し込むという作業を行うことで、SA仕切部302をハウジング段差面277に密着させることができる。
 変形例B7として、上記変形例B4とB5とを組み合わせて、ユニット仕切部が入り込むハウジング凹部がハウジングに設けられていてもよい。例えば、図86に示すように、上記第1実施形態において、検出ユニットとしてのセンサSA50がユニット仕切部としてのSA仕切部162を有し、ハウジング21がハウジング凹部163を有している構成とする。この構成では、SA仕切部162は、センサSA50の外面に設けられた凸部であり、センサSA50からハウジング21に向けて突出している。SA仕切部162はハウジング凹部163の内部に入り込んだ状態になっている。
 SA仕切部162は、センサSA50のSA段差面147に設けられている。SA仕切部162は高さ方向Yに延びており、SA仕切部162の中心線CL13は、SA段差面147及びハウジング段差面137の両方に対して傾斜した状態で直線状に延びている。SA仕切部162は、SA段差面147と共にセンサSA50の外周を環状に一周している。この場合、SA仕切部162は、幅方向Xに延びた部分と奥行き方向Zに延びた部分とを有しており、全体として略矩形枠状になっている。SA仕切部162は、上記第1実施形態のハウジング仕切部131と同様に先細りした形状になっている。
 ハウジング凹部163は、ハウジング段差面137に設けられている。ハウジング段差面137からのハウジング凹部163の凹み方向は、SA段差面147からのSA仕切部162の突出方向と同じになっている。すなわち、ハウジング凹部163の中心線はSA仕切部162の中心線CL13に一致している。
 SA仕切部162はハウジング凹部163の内部に入り込んでいる。この構成では、SA仕切部162とハウジング凹部163の内面とが密着しやすくなっている。具体的には、ハウジング凹部163の深さ寸法がSA仕切部162の突出寸法よりも小さくなっている。この場合、センサSA50をハウジング開口部151aから挿入してSA仕切部162をハウジング凹部163の内部に入り込ませた後、更にセンサSA50を押し込むことでSA仕切部162がハウジング凹部163の内面に接触して潰れるように変形する。これにより、SA仕切部162がハウジング凹部163の内面に密着しやすくなる。また、仮にSA仕切部162がハウジング凹部163の内面に接触していなくても、SA仕切部162の外面とハウジング凹部163との隙間が曲がった形状になっているため、この隙間を異物や空気が通過するということが生じにくくなっている。
 図86では、SA仕切部162の中心線CL13とハウジング段差面137との間の角度のうち、SA収容領域150を向いた収容側角度θ14が、計測流路32を向いた流路側角度θ13よりも大きくなっている。すなわち、θ14>θ13の関係が成り立っている。この構成では、SA仕切部162の先端部がハウジング段差面137に接触した場合に、SA仕切部162の先端部が計測流路32側よりもSA収容領域150側に向けて倒れたり潰れたりしやすくなっている。このため、SA仕切部162がハウジング段差面137により押し潰されることで破片等の潰れカスが発生したとしても、この潰れカスが計測流路32に進入しにくくなっている。
 図86のように、SA段差面147に設けられたSA仕切部162がハウジング段差面137に接触している構成では、SA段差面147とハウジング段差面137とがいずれも高さ方向Yに交差し且つ互いに対向している。このため、センサSA50を第1ハウジング部151の内部に挿入した場合に、SA仕切部162がハウジング段差面137に引っ掛かった状態になる。この場合、単にセンサSA50を計測流路32に向けて第1ハウジング部151の内部に押し込むという作業を行うことで、SA仕切部162をハウジング段差面137に密着させることができる。
 変形例B8として、ハウジング段差面に設けられたハウジング仕切部の設置位置は、ハウジング収容面よりもハウジング流路面に近い位置でなくてもよい。例えば、上記第2実施形態において、ハウジング仕切部271がハウジング段差面277においてハウジング流路面275よりもハウジング収容面276に近い位置に設けられた構成とする。また、ハウジング段差面137において、ハウジング仕切部131までの離間距離がハウジング流路面135とハウジング収容面136とで同じになっていてもよい。
 変形例B9として、ユニット段差面に設けられたユニット仕切部の設置位置は、ユニット収容面よりもユニット流路面に近い位置でなくてもよい。例えば、上記変形例B6において、SA仕切部302がSA段差面287においてSA流路面285よりもSA収容面286に近い位置に設けられた構成とする。また、SA段差面287において、SA仕切部302までの離間距離がSA流路面285とSA収容面286とで同じになっていてもよい。
 変形例B10として、ハウジング仕切部は、ハウジング段差面、ハウジング流路面及びハウジング収容面のうち複数の面に設けられていてもよい。この構成では、複数の面のそれぞれに設けられたハウジング仕切部が、互いに接続されていてもよく、互いに独立していてもよい。例えば、上記第1実施形態において、ハウジング段差面137及びハウジング流路面135のそれぞれに設けられたハウジング仕切部131が、互いに独立した状態で高さ方向Yに並べられた構成とする。
 変形例B11として、ユニット仕切部は、ユニット段差面、ユニット流路面及びユニット収容面のうち複数の面に設けられていてもよい。この構成では、複数の面のそれぞれに設けられたユニット仕切部が、互いに接続されていてもよく、互いに独立していてもよい。例えば、上記変形例B7において、SA段差面147及びSA流路面145のそれぞれに設けられたSA仕切部162が、互いに独立した状態で高さ方向Yに並べられた構成とする。
 変形例B12として、ハウジング仕切部やユニット仕切部は、検出ユニットの周りを環状に一周していなくてもよい。例えば、上記第1実施形態のハウジング段差面137において、高さ方向Yでの高さ位置が高い部分と低い部分とが周方向に並べられた構成とする。この構成では、高い部分と低い部分とのうち低い部分にだけハウジング仕切部131が設けられている。この場合、ハウジング段差面137のうち高い部分とハウジング仕切部131とがSA段差面147に接触していることで、第1ハウジング部151の内面とセンサSA50との間に隙間が生じないようになっている。なお、このハウジング仕切部131は、幅方向Xや奥行き方向Zに延びていても、環状にはなっていない。
 変形例B13として、物理量計測装置はハウジング仕切部及びユニット仕切部の両方を有していてもよい。例えば、ハウジング仕切部とユニット仕切部とが高さ方向Yに並べられた構成とする。この構成では、ハウジング段差面、ハウジング流路面及びハウジング収容面のうちハウジング仕切部が設けられた面とは対向しない面にユニット仕切部が設けられていてもよく、対向する面にユニット仕切部が設けられていてもよい。また、ハウジング仕切部とユニット仕切部とが互いに接触する構成としてもよい。この構成では、ハウジングの内部への検出ユニットの挿入に伴ってハウジング仕切部とユニット仕切部とが互いに押し付けられることで、これらハウジング仕切部及びユニット仕切部の少なくとも一方が変形しやすくなる。この場合、ハウジング仕切部とユニット仕切部とが互いに密着しやすくなるため、計測流路と収容領域との境界部でのシール性がハウジング仕切部及びユニット仕切部の両方により高められる。
 変形例B14として、ハウジング仕切部は検出ユニットの外面に接触していれば、ハウジングへの検出ユニットの装着前後で形状が変化していなくてもよい。同様に、ユニット仕切部はハウジングの内面に接触していれば、ハウジングへの検出ユニットの装着前後で形状が変化していなくてもよい。
 変形例B15として、ハウジングの内面からハウジング仕切部が延びている向きは上記各実施形態に制限されない。例えば、上記第1実施形態において、収容側角度θ12が流路側角度θ11に比べて大きくなっていなくてもよい。同様に、検出ユニットの外面からユニット仕切部が延びている向きは上記各実施形態に制限されない。例えば、上記変形例B7において、収容側角度θ14が流路側角度θ11に比べて大きくなっていなくてもよい。
 変形例B16として、ハウジング仕切部やユニット仕切部は先細りの形状になっていなくてもよい。例えば、上記第1実施形態において、ハウジング仕切部131が縦断面矩形状になっていてもよい。この場合、高さ方向Yに直交する方向X,Zにおいて、ハウジング仕切部131の幅寸法は、ハウジング仕切部131の基端部と先端部とで同じになっている。
 変形例B17として、ハウジングの内部において収容領域は空気等の気体が存在する空間になっていてもよい。この構成では、収容領域と計測流路との境界部でのシール性がハウジング仕切部やユニット仕切部により高められていることで、収容領域と計測流路との間で空気の行き来が阻止される。このため、計測流路から収容領域に空気が漏れることや、収容領域から計測流路に空気が進入すること、に起因して計測流路において流量センサによる流量の検出精度が低下する、ということを抑制できる。
 <構成群Cの変形例>
 変形例C1として、入口床面は、通過入口側を向いていなくてもよい。例えば、上記第3実施形態において、図87に示すように、入口床面346が通過出口34側を向いた構成とする。この構成では、入口床面346が、奥行き方向Zにおいて通過入口33とは反対側を向くように、主流線CL22、出口床面347及び分岐床面348のいずれに対しても傾斜している。また、入口床面346は、図88に示すように、主流線CL22と平行に延びていてもよい。さらに、通過床面345の全体が、通過出口34側を向いていてもよく、図89に示すように主流線CL22と平行に延びていてもよい。いずれの構成であっても、入口天井面342が入口床面346に対して傾斜していればよい。
 変形例C2として、計測入口が通過出口側を向いていなくてもよい。例えば、上記第3実施形態において、図88に示すように、計測入口35が通過入口33側及び通過出口34側のいずれにも向いていない構成とする。この計測入口35は、主流線CL22と平行に延びており、通過床面345側を向いている。この構成では、通過床面345が主流線CL22と平行に延びている一方で、出口天井面343が主流線CL22に対して傾斜している。この出口天井面343は、通過出口34側を向くように出口床面347にたいして傾斜している。
 変形例C3として、入口天井面の一部が天井傾斜面になっていてもよい。例えば、上記第3実施形態において、図89に示すように、入口天井面342が天井傾斜面342a及び天井接続面342bを有する構成とする。この構成において、天井傾斜面342aは、通過入口33から通過出口34に向けて延びており、入口床面346に対して傾斜している。天井傾斜面342aは、通過入口33側を向いており、入口床面346に加えて主流線CL22に対して傾斜している。奥行き方向Zにおいて、天井傾斜面342aの長さ寸法は入口床面346の長さ寸法よりも小さくなっている。天井接続面342bは、天井傾斜面342aの下流端部と奥行き方向Zでの計測入口35の上流端部とを接続しており、主流方向に延びる主流線CL22と平行に延びている。奥行き方向Zにおいて、例えば、天井傾斜面342aの長さ寸法は天井接続面342bの長さ寸法よりも大きくなっている。
 本変形例では、天井傾斜面342aが上記第3実施形態の入口天井面342に対応する部位である。このため、入口床面346に対する天井傾斜面342aの傾斜角度が傾斜角度θ21であり、主流線CL22に対する天井傾斜面342aの傾斜角度が傾斜角度θ22である。また、高さ方向Yにおいて天井傾斜面342aと入口床面346との離間距離が離間距離H21である。
 変形例C4として、上記第3実施形態において、入口床面346に対する入口天井面342の傾斜角度θ21が、主流線CL22に対する入口天井面342の傾斜角度θ22以下の値であってもよい。例えば、上記変形例C1のように、入口床面346が通過出口34側を向くように主流線CL22に対して傾斜した構成とする。
 変形例C5として、上記第3実施形態において、入口床面346に対する入口天井面342の傾斜角度θ21が10度以上の値であれば、主流線CL22に対する入口天井面342の傾斜角度θ22は10度以上の値でなくてもよい。例えば、入口天井面342が通過出口34を向いた構成とする。この構成では、主流線CL22に対する入口天井面342の傾斜角度θ22が0度より小さい値になっている一方で、入口床面346に対する入口天井面342の傾斜角度θ21が10度以上になっている。この場合、入口床面346は、通過入口33側を向くように主流線CL22に対して大きく傾斜している。
 変形例C6として、上記第3実施形態において、入口床面346に対する分岐計測線CL23の傾斜角度θ23が、主流線CL22に対する分岐計測線CL23の傾斜角度θ24以上の値であってもよい。例えば、上記変形例C4と同様に、入口床面346が通過出口34側を向くように主流線CL22に対して傾斜した構成とする。
 変形例C7として、上記第3実施形態において、入口床面346に対する入口天井面342の傾斜角度θ21は、0度より大きく且つ10度より小さい範囲の値になっていてもよい。また、主流線CL22に対する入口天井面342の傾斜角度θ22は、0度より大きく且つ10度より小さい範囲の値になっていてもよい。
 変形例C8として、上記第3実施形態において、入口床面346に対する分岐計測線CL23の傾斜角度θ23は、0度より大きく且つ90度より小さい範囲の値になっていてもよい。また、主流線CL22に対する分岐計測線CL23の傾斜角度θ24は、0度より大きく且つ90度より小さい範囲の値になっていてもよい。
 変形例C9として、上記第3実施形態において、入口天井面342や入口床面346がハウジング先端側に向けて膨らんだり凹んだりするように曲がっていてもよい。この構成では、例えば、入口天井面342の上流端部と下流端部とを通る直線状の仮想線を想定し、入口床面346や主流線CL22に対するこの仮想線の傾斜態様を入口天井面342の傾斜態様とする。また、入口床面346の上流端部と下流端部とを通る直線状の仮想線を想定し、入口天井面342や分岐計測線CL23に対するこの仮想線の傾斜態様を入口床面346の傾斜態様とする。
 変形例C10として、上記第3実施形態において、通過流路31は、入口通過路331及び分岐通過路333を有していれば、出口通過路332を有していなくてもよい。この構成では、分岐通過路333の下流端部が通過出口34になる。また、この構成では、通過天井面341が、入口天井面342を有している一方で、出口天井面343を有していないことになる。さらに、この構成では、通過床面345が、入口床面346及び分岐床面348を有している一方で、出口床面347を有していないことになる。
 変形例C11として、上記第3実施形態において、入口通過路331の断面積S21の減少率は、入口通過路331の上流端部と下流端部との間において一定の値でなくてもよい。例えば、断面積S21の減少率が通過入口33から通過出口34に向けて徐々に小さくなっていく構成とする。この構成では、入口通過路331での断面積S21の値を示すグラフが、図67とは異なり下方に向けて膨らんだような形状になる。また、断面積S21の減少率が通過入口33から通過出口34に向けて徐々に大きくなっていく構成とする。この構成では、入口通過路331での断面積S21の値を示すグラフが、図67とは異なり上方に向けて膨らんだような形状になる。
 変形例C12として、上記第3実施形態において、入口通過路331の断面積S21は、主流線CL22に直交する方向での断面積ではなく、入口通過線CL24に直交する方向での断面積であってもよい。
 変形例C13として、上記第3実施形態において、分岐計測路351は計測入口35から真っ直ぐに延びずに曲がっていてもよい。すなわち、分岐計測路351の中心線が真っ直ぐに延びずに曲がっていてもよい。分岐計測路351の中心線が曲がっている構成については、分岐計測路351の中心線について計測入口35での接線を想定し、この接線を分岐計測線CL23とする。
 変形例C14として、上記第3実施形態において、出口通過線CL25に対する分岐計測線CL23の傾斜角度θ26は、0度より大きく且つ60度より小さい範囲の値になっていてもよい。
 変形例C15として、計測流路32においては、流量センサ22が分岐計測路351や案内計測路352、排出計測路354に設けられていてもよい。
 変形例C16として、エアフロメータ20においては、吸気通路12に対するハウジング21の設置角度を設定する角度設定面27aを有する部位がフランジ部27でなくてもよい。例えば、ハウジング21の一部が配管ユニット14の管フランジ14cの先端面に引っかかった状態で、ハウジング21が管フランジ14cに対してボルト等により固定された構成とする。この構成では、ハウジング21において管フランジ14cの先端面に重なっている面が角度設定面になっており、この角度設定面が管フランジ14cの先端面に重なっていることで、吸気通路12に対するハウジング21の設置角度が設定されている。
 <構成群Dの変形例>
 変形例D1として、下流外曲がり面421は湾曲した部分を有していてもよい。例えば、図90に示すように、下流外曲がり面421が下流外横面422及び下流外縦面423に加えて下流外湾曲面461を有する構成とする。下流外湾曲面461は、計測流路32の中心線CL4に沿って膨らむように延びており、この中心線CL4に沿って連続的に曲がるように湾曲している。下流外湾曲面461は、中心線CL4が延びる方向において下流外横面422と下流外縦面423との間に設けられており、これら下流外横面422と下流外縦面423とを接続している。
 下流外湾曲面461の曲率半径R34は、上流外曲がり面411の曲率半径R33よりも小さくなっている。このため、上記第1実施形態と同様に、下流外曲がり面421の曲がりは上流外曲がり面411の曲がりよりもきつい状態になっている。一方で、下流外湾曲面461の曲率半径R34は、下流内曲がり面425の曲率半径R32よりも大きくなっている。このため、下流外曲がり面421の曲がりは下流内曲がり面425の曲がりよりもゆるい状態になっている。
 並び線CL31は、下流外曲がり面421において下流外縦面423ではなく下流外湾曲面461を通っている。この構成では、流量センサ22を通過して並び線CL31に沿って進んだ空気は、下流外湾曲面461に当たることで向きが変わり、下流曲がり路407の下流側に向けて進みやすくなる。
 本変形例によれば、下流外曲がり面421が下流外湾曲面461を有しているため、センサ支持部51と絞り部111,112との間から下流曲がり路407に向けて吹き出された空気が下流外湾曲面461に沿って流れやすくなる。この場合、流量センサ22を通過した空気が下流曲がり路407にてとどまりにくくなるため、流量センサ22を通過する空気の流量や流速が低下するということを抑制できる。
 また、下流外湾曲面461の曲率半径R34が上流外曲がり面411の曲率半径R33よりも小さいことで、下流外曲がり面421の凹み度合いが上流外曲がり面411の凹み度合いよりも大きくなっていることが好ましい。この構成では、下流外曲がり面421の凹み度合いを極力大きくしつつ、流量センサ22側から下流曲がり路407に到達した空気が下流外湾曲面461に沿って計測出口36に向けて流れやすくなる。このため、下流曲がり路407に空気が留まって下流曲がり路407での圧力損失が増加するということを、下流外曲がり面421の形状によって抑制できる。
 変形例D2として、上記変形例D1において、下流外曲がり面421は、下流外湾曲面461を有している一方で、下流外横面422及び下流外縦面423の少なくとも一方を有していなくてもよい。例えば、下流外曲がり面421が下流外横面422及び下流外縦面423の両方を有していない構成とする。この構成では、下流外湾曲面461が下流曲がり路407の上流端部と下流端部とにかけ渡されている。この場合、下流外曲がり面421の全体が下流外湾曲面461になっており、下流外曲がり面421が下流外湾曲面に相当する。
 変形例D3として、上流外曲がり面411は、上流曲がり路406の上流端部から真っ直ぐに延びた上流外縦面と、上流曲がり路406の下流端部から真っ直ぐに延びた上流外横面と、のうち少なくとも一方を有していてもよい。この構成では、上流外曲がり面411の全体が上流外湾曲面になっているのではなく、上流外曲がり面411が、上流外縦面及び上流外横面の少なくとも一方に加えて、上流外湾曲面を有していることになる。例えば、上流外曲がり面411が上流外縦面及び上流外湾曲面を有している構成では、並び線CL31が上流外縦面を通っていてもよい。また、上流外曲がり面411においては、上流外縦面と上流外横面とが互いに内向きに入り合った入隅部分として上流外入隅部が形成されていてもよい。
 変形例D4として、上流内曲がり面415は、上流曲がり路406の上流端部から真っ直ぐに延びた上流内縦面と、上流曲がり路406の下流端部から真っ直ぐに延びた上流内横面と、のうち少なくとも一方を有していてもよい。この構成では、上流内曲がり面415の全体が上流内湾曲面になっているのではなく、上流内曲がり面415が、上流内縦面及び上流内横面の少なくとも一方に加えて、上流内湾曲面を有していることになる。また、上流内曲がり面415においては、上流内縦面と上流内横面とが外向きに出合った出隅部分として上流内出隅部が形成されていてもよい。
 変形例D5として、下流内曲がり面425は、下流曲がり路407の上流端部から真っ直ぐに延びた下流内縦面と、下流曲がり路407の下流端部から真っ直ぐに延びた下流内横面と、のうち少なくとも一方を有していてもよい。この構成では、下流内曲がり面425の全体が下流内湾曲面になっているのではなく、下流内曲がり面425が、下流内縦面及び下流内横面の少なくとも一方に加えて、下流内湾曲面を有していることになる。また、下流内曲がり面425においては、下流内縦面と下流内横面とが外向きに出合った出隅部分として下流内出隅部が形成されていてもよい。
 変形例D6として、外曲がり面411,421や内曲がり面415,425は、並び線CL31に対して傾斜した傾斜面を少なくとも1つ有していることで、連続的ではなく段階的に曲がっていてもよい。例えば、下流外曲がり面421が並び線CL31に対して傾斜した方向に真っ直ぐに延びた傾斜面として下流外傾斜面を有している構成とする。この構成では、下流外横面422と下流外縦面423との接続部分が下流外傾斜面により面取りされた状態になっており、下流外曲がり面421が下流外入隅部424を有していない。また、計測流路32の中心線CL4に沿って下流外傾斜面が複数並べられていてもよく、この構成では、下流外曲がり面421が複数の下流外傾斜面により段階的に曲がった形状になる。
 変形例D7として、下流外曲がり面421の凹み度合いが上流外曲がり面411の凹み度合いよりも大きい構成は、曲率半径に関係なく実現されていてもよい。例えば、下流外曲がり面421全体が下流外湾曲面であり、上流外曲がり面411全体が上流外湾曲面であり、下流外曲がり面421の曲率半径R34が上流外曲がり面411の曲率半径R33よりも大きい構成を想定する。この構成でも、計測流路32の中心線CL4が延びる方向において、下流外曲がり面421の長さ寸法が上流外曲がり面411の長さ寸法よりも小さければ、下流外曲がり面421の凹み度合いが上流外曲がり面411の凹み度合いよりも大きくなっている。
 変形例D8として、センサ路405においては、少なくとも計測床面101が並び線CL31に沿って真っ直ぐに延びていればよい。また、センサ路405の上流端部に流量センサ22の上流端部が設けられていてもよく、センサ路405の下流端部に流量センサ22の下流端部が設けられていてもよい。例えば、奥行き方向Zにおいてセンサ路405の長さ寸法と流量センサ22の長さ寸法とが同じになっていてもよい。
 変形例D9として、奥行き方向Zにおいて、上流外曲がり面411の下流端部が上流内曲がり面415の下流端部よりも流量センサ22に近い位置に設けられていてもよい。この場合、センサ路405の上流端部は、上流内曲がり面415の下流端部ではなく、上流外曲がり面411の下流端部により規定されることになる。また、奥行き方向Zにおいて、下流外曲がり面421の上流端部が下流内曲がり面425の上流端部よりも流量センサ22に近い位置に設けられていてもよい。この場合、センサ路405の下流端部は、下流内曲がり面425の上流端部ではなく、下流外曲がり面421の上流端部により規定されることになる。
 変形例D10として、並び線CL31は、流量センサ22を通っていればよい。並び線CL31は、例えば、発熱抵抗体71の中心CO1でなくても発熱抵抗体71の一部を通っていればよい。また、並び線CL31は、メンブレン部62の中心や一部を通っていてもよく、流量センサ22の中心や一部を通っていてもよい。さらに、並び線CL31は、上流曲がり路406と下流曲がり路407との並び方向に延びていれば、ハウジング21の角度設定面27aや、奥行き方向Z、主流方向に対して傾斜していてもよい。
 変形例D11として、並び線CL31上で、流量センサ22が下流外曲がり面421よりも上流外曲がり面411に近い位置に配置されていれば、センサ支持部51は下流外曲がり面421よりも上流外曲がり面411に近い位置に配置されていなくてもよい。この場合、センサ支持部51において、並び線CL31上では、流量センサ22がモールド下流面55dよりもモールド上流面55cに近い位置に配置されている。
 変形例D12として、並び線CL31上において、流量センサ22は、下流外曲がり面421よりも上流外曲がり面411に近い位置に配置されていれば、センサ路405の下流端部よりも上流端部に近い位置に配置されていなくてもよい。この場合、並び線CL31上において、下流曲がり路407の上流端部と下流外曲がり面421との離間距離が、上流曲がり路406の下流端部と上流外曲がり面411との離間距離よりも大きくなっている。
 変形例D13として、計測流路32においては、上流曲がり路406と下流曲がり路407とがセンサ路405に対して反対向きに曲がっていてもよい。例えば、上流曲がり路406及び下流曲がり路407がいずれもセンサ路405からハウジング先端側に向けて延びるのではなく、一方がハウジング先端側に向けて延び、他方がハウジング基端側に向けて延びた構成とする。仮に、上流曲がり路406がセンサ路405からハウジング先端側に向けて延び、下流曲がり路407がセンサ路405からハウジング基端側に向けて延びていれば、下流外曲がり面421は、計測床面101ではなく計測天井面102から延びることになる。また、下流内曲がり面425は、計測天井面102ではなく計測床面101から延びることになる。
 変形例D14として、計測絞り部の計測絞り面や計測拡張面は凹むように湾曲していてもよく、湾曲せずに真っ直ぐに延びていてもよい。例えば、図91に示すように、絞り部111,112において、絞り面431,441が頂部111a,112aから上流側に向けて真っ直ぐに延び、拡張面432,442が頂部111a,112aから下流側に向けて真っ直ぐに延びた構成とする。絞り面431,441は、計測流路32の上流側を向くように並び線CL31に対して傾斜しており、拡張面432,442は、計測流路32の下流側を向くように並び線CL31に対して傾斜している。絞り面431,441の突出寸法の増加率は、絞り上流面433,443から頂部111a,112aに向けて均一になっている。また、拡張面432,442の突出寸法の減少率は、頂部111a,112aから拡張下流面434,444に向けて均一になっている。
 絞り部111,112は、並び線CL1に沿って延びた先端面を有しており、これら先端面が頂部111a,112aになっている。奥行き方向Zでの頂部111a,112aの中心は、発熱抵抗体71の中心線CL5よりも下流曲がり路407寄りの位置に配置されている。
 本変形例によれば、表絞り面431や裏絞り面441が真っ直ぐに延びているため、これら絞り面431,441による気流の整流効果を高めることができる。また、表拡張面432や裏拡張面442が真っ直ぐに延びているため、流量センサ22の検出精度を低下させない程度に、これら拡張面432,442からの気流の剥離が生じることなどにより気流が乱れやすくなっている。この場合、センサ支持部51と拡張面432,442との間から下流曲がり路407に向けて噴流として吹き出される空気の勢いを弱めることができる。このため、噴流が下流外曲がり面421で跳ね返って逆流として流量センサ22まで戻るということを抑制できる。
 なお、計測絞り部においては、計測絞り面及び計測拡張面のうち一方だけが真っ直ぐに延びていてもよい。具体的には、表絞り面431、表拡張面432、裏絞り面441及び裏拡張面442の少なくとも1つが真っ直ぐに延びていてもよい。また、表頂部111aや裏頂部112aは、膨らむように湾曲していてもよく、凹むように湾曲していてもよい。
 変形例D15として、絞り部111,112の形状や大きさは上記第1実施形態の構成とは異なっていてもよい。例えば、絞り部111,112において、絞り面431,441の長さ寸法W32a,W32bが拡張面432,442の長さ寸法W33a,W33bよりも小さくなくてもよい。また、表絞り上流面433と表拡張下流面434とが面一になっていなくてもよい。この場合、表絞り上流面433からの表絞り面431の突出寸法と、表拡張下流面434からの表拡張面432の突出寸法とが異なる。裏絞り部112についても、表絞り部111と同様に、裏絞り上流面443と裏拡張下流面444とが面一になっていなくてもよい。この場合、裏絞り上流面443からの裏絞り面441の突出寸法と、裏拡張下流面444からの裏拡張面442の突出寸法とが異なる。
 変形例D16として、表絞り部111と裏絞り部112とで形状や大きさが異なっていてもよい。例えば、表絞り部111の長さ寸法W31aが裏絞り部112の長さ寸法W31bよりも大きくなっていてもよく、小さくなっていてもよい。表絞り面431の長さ寸法W32aが裏絞り面441の長さ寸法W32bよりも大きくなっていてもよく、小さくなっていてもよい。また、表拡張面432の長さ寸法W33aが裏拡張面442の長さ寸法W33bよりも大きくなっていてもよく、小さくなっていてもよい。表頂部111aの突出寸法D32a,D36aが裏頂部112aの突出寸法D32b,D36bと同じ又はそれよりも小さくなっていてもよい。
 変形例D17として、絞り部111,112は、奥行き方向Zにおいて計測仕切部451から外側にはみ出していてもよい。また、絞り部111,112は、上流曲がり路406や下流曲がり路407の内部に入り込まない位置に設けられていてもよい。例えば、絞り部111,112がセンサ路405、上流曲がり路406及び下流曲がり路407のうちセンサ路405だけに設けられた構成とする。さらに、絞り部111,112は、計測天井面102と計測床面101とにかけ渡されていなくてもよい。例えば、絞り部111,112が計測天井面102及び計測床面101のうち一方だけから延びた構成とする。また、絞り部111,112が計測天井面102及び計測床面101の間において、これら計測天井面102及び計測床面101のいずれからも離間した位置に設けられた構成とする。
 変形例D18として、絞り部111,112等の計測絞り部は、計測流路32において表計測壁面103、裏計測壁面104、外計測曲がり面401及び内計測曲がり面402の少なくとも1つに設けられていればよい。例えば、表絞り部111及び裏絞り部112の少なくとも一方が設けられた構成とする。また、計測壁面103,104及び計測曲がり面401,402のそれぞれに計測絞り部が設けられた構成とする。
 変形例D19として、下流内曲がり面425の膨らみ度合いは、上流内曲がり面415の膨らみ度合いより小さくなくてもよい。また、下流外曲がり面421の凹み度合いが下流内曲がり面425の膨らみ度合いよりも小さくてもよい。さらに、上流外曲がり面411の凹み度合いが上流内曲がり面415の膨らみ度合いよりも大きくてもよい。いずれの構成でも、計測流路32においてL35b>L35aの関係が成り立っていることが好ましい。
 変形例D20として、計測流路32においてL35b>L35aの関係が成り立っていなくてもよい。すなわち、下流外曲がり面421と下流内曲がり面425との離間距離L35bが、上流外曲がり面411と上流内曲がり面415との離間距離L35aよりも大きくなっていなくてもよい。
 変形例D21として、下流外曲がり面421の凹み度合いは上流外曲がり面411の凹み度合いよりも大きくなくてもよい。
 変形例D22として、並び線CL31上において、流量センサ22が下流外曲がり面421よりも上流外曲がり面411に近い位置に配置されていなくてもよい。
 <構成群Eの変形例>
 変形例E1として、センサ支持部51のモールド上流面55cのうち、計測流路32に設けられた部分の全体が絞り部111,112よりも上流側に配置されていてもよい。すなわち、計測流路32においては、モールド上流面55cのうち並び断面CS41に含まれた部分が絞り部111,112よりも上流側に設けられていれば、他の部分は絞り部111,112よりも上流側に設けられていなくてもよい。
 変形例E2として、並び断面CS41では、モールド上流面55cが表絞り部111及び裏絞り部112の少なくとも一方よりも上流側に配置されていればよい。例えば、裏絞り部112が並び断面CS41においてモールド上流面55cよりも下流側に配置された構成とする。
 変形例E3として、センサ支持部51において、モールド上流傾斜面471は、モールド基端面55bに向けてモールド下流面55dに徐々に近づくように高さ方向Yに対して傾斜していてもよい。また、モールド上流傾斜面471は、奥行き方向Zに膨らんだり凹んだりするように曲がった湾曲面等の曲がり面になっていてもよい。
 変形例E4として、センサ支持部51のモールド上流面55cがモールド上流傾斜面471を有していなくてもよい。例えば、モールド上流面55cが高さ方向Yに対して傾斜せずにモールド先端面55aからモールド基端面55bに向けて延びた構成とする。
 変形例E5として、センサ支持部51のモールド上流面55cの少なくとも一部が上流曲がり路406に設けられていてもよい。例えば、モールド上流傾斜面471の全体が上流曲がり路406に設けられた構成とする。また、センサ支持部51は上流曲がり路406から離間した位置に設けられていてもよい。
 変形例E6として、センサ支持部51のモールド下流面55dのうち、計測流路32に設けられた部分の全体が絞り部111,112の下流端部111c,112cよりも上流側に配置されていてもよい。すなわち、計測流路32では、モールド下流面55dのうち並び断面CS41に含まれた部分が絞り部111,112の下流端部111c,112cよりも上流側にあれば、他の部分は下流端部111c,112cよりも上流側に設けられていなくてもよい。
 変形例E7として、並び断面CS41では、モールド下流面55dが表絞り部111の表下流端部111c及び裏絞り部112の裏下流端部112cの少なくとも一方よりも上流側に配置されていればよい。例えば、裏絞り部112の裏下流端部112cが並び断面CS41においてモールド下流面55dよりも下流側に配置された構成とする。
 変形例E8として、センサ支持部51において、モールド下流傾斜面472は、モールド基端面55bに向けてモールド上流面55cに徐々に近づくように高さ方向Yに対して傾斜していてもよい。また、モールド下流傾斜面472は、奥行き方向Zに膨らんだり凹んだりするように曲がった湾曲面等の曲がり面になっていてもよい。
 変形例E9として、センサ支持部51のモールド下流面55dがモールド下流傾斜面472を有していてなくてもよい。例えば、モールド下流面55dが高さ方向Yに対して傾斜せずにモールド先端面55aからモールド基端面55bに向けて延びた構成とする。
 変形例E10として、センサ支持部51のモールド下流面55dの少なくとも一部が下流曲がり路407に設けられていてもよい。例えば、モールド下流傾斜面472の全体が下流曲がり路407に設けられた構成とする。また、センサ支持部51は下流曲がり路407から離間した位置に設けられていてもよい。
 変形例E11として、センサ支持部51のモールド下流面55dのうち、計測流路32に設けられた部分の全体が絞り部111,112よりも下流側に配置されていてもよい。
 変形例E12として、流量センサ22は、計測流路32において最も流速が大きくなる位置であれば、表頂部111aや裏頂部112aよりも下流側や上流側に設けられていてもよい。また、流量センサ22は、計測流路32において最も流速が大きくなる位置とは異なる位置に設けられていてもよい。
 変形例E13として、計測出口36の開口面積は計測入口35の開口面積よりも小さくなくてもよい。また、通過出口34の開口面積は通過入口33の開口面積よりも小さくなくてもよい。
 <構成群Fの変形例>
 変形例F1として、上記第1実施形態において、支持凹内壁面532が底面取り面535及び開口面取り面536の少なくとも一方を有していなくてもよい。例えば、図92に示すように、支持凹内壁面532が底面取り面535及び開口面取り面536の両方を有していない構成とする。この構成では、支持凹内壁面532の全体が内壁傾斜面534になっている。この内壁傾斜面534は、支持凹底面531と支持凹開口533とにかけ渡された状態になっている。
 変形例F2として、上記第1実施形態において、支持凹内壁面532が内壁傾斜面534を有しておらず、支持凹内壁面532の全体が曲がっていてもよい。例えば、図93に示すように、支持凹内壁面532が底湾曲面731及び開口湾曲面732を有している構成とする。底湾曲面731は、支持凹底面531からモールド裏側に向けて延びており、支持凹内壁面532の内周縁を形成している。底湾曲面731は、支持凹部530の外側に向けて凹むように湾曲している。開口湾曲面732は、モールド裏面55fからモールド表側に向けて延びており、支持凹開口533を形成している。開口湾曲面732は、支持凹部530の内側に向けて膨らむように湾曲している。底湾曲面731と開口湾曲面732とは、いずれも支持凹部530の中心線CL53の周りを一周するように環状に延びており、幅方向Xにおいて支持凹底面531と支持凹開口533との間において互いに接続されている。
 変形例F3として、上記第1実施形態において、裏支持部522のうちSA基板53ではなくモールド裏部560が流量センサ22のセンサ凹開口503を覆うように閉鎖していてもよい。例えば、図94に示すように、モールド裏部560が流量センサ22のセンサ裏面22bに重ねられた構成とする。この構成では、裏支持部522のモールド裏部560に支持凹部530及び支持孔540の両方が設けられている。支持凹部530においては、支持凹内壁面532に加えて支持凹底面531もモールド裏部560により形成されている。
 なお、本変形例においては、流量センサ22がSA基板53に搭載されていても搭載されていなくてもよい。流量センサ22がSA基板53に搭載されている構成としては、例えば、流量センサ22において支持凹部530よりもモールド基端側の部分がSA基板53に搭載された構成が挙げられる。また、流量センサ22がSA基板53に搭載されていない構成としては、センサSA50がSA基板53を有していない構成が挙げられる。
 変形例F4として、上記変形例F3において、上記変形例F1と同様に、支持凹内壁面532が底面取り面535及び開口面取り面536の少なくとも一方を有していなくてもよい。例えば、図95に示すように、支持凹内壁面532が底面取り面535及び開口面取り面536の両方を有していない構成とする。
 変形例F5として、上記変形例F3において、上記変形例F2と同様に、支持凹内壁面532が内壁傾斜面534を有しておらず、支持凹内壁面532の全体が曲がっていてもよい。例えば、図96に示すように、支持凹内壁面532が底湾曲面731及び開口湾曲面732を有している構成とする。
 変形例F6として、上記第1実施形態において、SA基板53のSA基板裏面546が平坦面でなくてもよい。例えば、図97に示すように、SA基板53が基板凸部750を有している構成とする。この基板凸部750は、SA基板裏面546に設けられた凸部であり、SA基板53の一部がモールド裏側に向けて突出することで形成されている。基板凸部750の中心線は、幅方向Xに延びており、基板凸先端部761の中心を通っている。基板凸部750の中心線は、支持孔540の中心線CL51に一致している。
 基板凸部750は、基板凸先端部761、基板凸外壁面762を有している。基板凸先端部761は、基板凸部750の先端部であり、支持孔540は、基板凸先端部761から流量センサ22に向けて延びている。このため、支持孔540の裏端部542は、基板凸先端部761に設けられている。基板凸先端部761は、裏端部542の外周縁に沿って環状に延びている。
 基板凸外壁面762は、基板凸先端部761からモールド表側に向けて延びている。基板凸外壁面762は、支持孔540の中心線CL51に対して傾斜しており、モールド裏側を向いている。基板凸部750は、幅方向Xにおいてモールド裏側に向けて徐々に縮小されており、全体としてテーパ形状になっている。基板凸外壁面762は、基板凸先端部761に沿って環状に延びている。基板凸外壁面762は、支持孔540の裏端部542から延びており、基板凸先端部761は、基板凸外壁面762と裏端部542との境界部に沿って線状に延びている。
 SA基板53は、板状の基材に対して打ち抜き加工等の加工を行うことで製造される。基材を切断してSA基板53を製造する際に、SA基板裏面546からモールド裏側に延びたバリが支持孔540の裏端部542の周縁部に生じた場合には、このバリを利用して基板凸部750が形成されることがある。基板凸部750がバリにより形成された構成では、この基板凸部750が環状に形成されているとは限らず、SA基板裏面546からの基板凸部750の突出寸法が基板凸部750の周方向において均一になっているとは限らない。
 次に、支持凹部530の内部での空気の流れについて説明する。図97に示すように、支持凹開口533から流れ込んで支持凹内壁面532に沿ってモールド表側に向けて進んでいる裏寄り流AF34は、基板凸部750に到達して基板凸外壁面762に沿って流れることで、モールド裏側に向けて斜めに進むことになる。このため、基板凸外壁面762に沿って進んだ後に支持孔540の裏端部542を通過する裏寄り流AF34は、支持凹部530の内部において裏端部542からモールド裏側に離間した位置を通りやすい。したがって、支持凹部530の内部において裏寄り流AF34が裏端部542から支持孔540に流れ込むということを基板凸部750により抑制できる。
 変形例F7として、上記第1実施形態において、モールド裏部560は、底面取り面535の内周縁から更に内側に延びていてもよい。例えば、図98に示すように、モールド裏部560がモールド延び部755を有している構成とする。モールド延び部755は、モールド裏部560において、底面取り面535の内周縁からSA基板裏面546に沿って内側に延びた部分である。この場合、底面取り面535は、内壁傾斜面534とモールド延び部755との入隅部分を面取りする面になっている。モールド延び部755は、支持凹底面531の外周縁や底面取り面535の内周縁に沿って環状に延びている。
 上述したように、モールド裏部560は、モールド部55の一部として樹脂成型により製造される。モールド部55の製造に際して、裏型部591の支持凹成型部592aとSA基板53との間に溶融樹脂が進入した場合には、この進入した部分を利用してモールド延び部755が形成されることがある。溶融樹脂の進入部分によりモールド延び部755が形成された構成では、このモールド延び部755が環状になっているとは限らず、底面取り面535からのモールド延び部755の延び寸法が支持凹部530の周方向において均一になっているとは限らない。
 なお、上記変形例F1のように支持凹内壁面532が底面取り面535を有していない構成では、モールド延び部755は内壁傾斜面534の内周縁から内側に延びていてもよい。また、上記変形例F2のように支持凹内壁面532が底湾曲面731を有している構成では、モールド延び部755は底湾曲面731の内周縁から内側に延びていてもよい。
 変形例F8として、上記第1実施形態において、支持凹内壁面532の内周縁の少なくとも一部が支持孔540の裏端部542から外側に離間しない位置に設けられていてもよい。例えば、支持凹内壁面532の内周縁全体が裏端部542から外側に離間しない位置に設けられた構成とする。この構成では、支持凹部530の底部である支持凹底部が、支持凹内壁面532と裏端部542との境界部に沿って線状に延びることになる。
 変形例F9として、上記第1実施形態にといて、支持凹部530の中心線CL53に対する支持凹内壁面532の傾斜度合いは、支持凹内壁面532の周方向において均一になっていなくてもよい。例えば、支持凹内壁面532のうち支持凹底面531に奥行き方向Zに並んだ部分の傾斜度合いが、支持凹内壁面532のうち支持凹底面531に高さ方向Yに並んだ部分の傾斜度合いよりも大きい構成とする。この構成では、奥行き方向Zでの支持凹内壁面532の長さ寸法L51が、高さ方向Yでの支持凹内壁面532の長さ寸法L51よりも大きくなっている。
 変形例F10として、上記第1実施形態において、支持凹内壁面532の少なくとも一部において、高さ方向Yや奥行き方向Zでの長さ寸法L51は、幅方向Xでの長さ寸法L52よりも大きくなくてもよい。例えば、支持凹内壁面532の周方向全体において、方向Y,Zでの長さ寸法L51が幅方向Xでの長さ寸法L52よりも小さい構成とする。
 変形例F11として、センサ凹部61の中心線CL51と支持孔540の中心線CL52と支持凹部530の中心線CL53との位置関係は、上記第1実施形態の構成に限られない。例えば、センサ凹部61の中心線CL51は、支持孔540の中心線CL52よりも支持凹部530の中心線CL53に近い位置に配置されていてもよい。また、高さ方向Yでの並び順は、センサ凹部61の中心線CL51が支持孔540の中心線CL52と支持凹部530の中心線CL53との間に配置された順でなくてもよい。さらに、これら中心線CL51,CL52,CL53は、奥行き方向Zにずれた位置に配置されていてもよい。例えば、これら中心線CL51,CL52,CL53が奥行き方向Zに並べられた構成とする。加えて、これら中心線CL51,CL52,CL53は互いに一致していてもよい。
 変形例F12として、上記第1実施形態において、支持孔540の長さ寸法は支持凹部530の深さ寸法よりも小さくなくてもよい。例えば、支持孔540の長さ寸法が支持凹部530の深さ寸法よりも大きい構成とする。この構成では、SA基板53の厚さ寸法L54が裏計測部561の厚さ寸法L52よりも大きくなっている。
 変形例F13として、上記第1実施形態において、モールド部55を貫通する凹形成孔571により支持凹部530が形成されているのではなく、モールド部55に設けられた凹部により支持凹部530が形成されていてもよい。この構成では、支持凹部530の支持凹底面531がモールド裏部560により形成されており、支持孔540は、SA基板53に加えてモールド裏部560を貫通している。
 変形例F14として、上記第4実施形態において、支持凸外壁面712が先端面取り面715及び基端面取り面716の少なくとも一方を有していなくてもよい。例えば、図99に示すように、支持凸外壁面712が先端面取り面715及び基端面取り面716の両方を有していない構成とする。この構成では、支持凸外壁面の全体が外壁傾斜面714になっている。この外壁傾斜面714は、支持凸先端面711とモールド裏面55fとにかけ渡された状態になっている。
 変形例F15として、上記第4実施形態において、支持凸外壁面712が外壁傾斜面714を有しておらず、支持凸外壁面712の全体が曲がっていてもよい。例えば、図100に示すように、支持凸外壁面712が基端湾曲面741及び先端湾曲面742を有している構成とする。基端湾曲面741は、モールド裏面55fからモールド裏側に向けて延びており、支持凸外壁面712の外周縁を形成している。基端湾曲面741は、支持凸部710の内側に向けて凹むように湾曲している。先端湾曲面742は、支持凸先端面711からモールド表側に向けて延びており、支持凸外壁面712の内周縁を形成している。先端湾曲面742は、支持凸部710の外側に向けて膨らむように湾曲している。基端湾曲面741と先端湾曲面742とは、いずれも支持凸部710の中心線CL153の周りを一周するように環状に延びており、幅方向Xにおいて支持凸先端面711とモールド裏面55fとの間において互いに接続されている。
 変形例F16として、上記第4実施形態において、裏支持部522のうちSA基板53ではなくモールド裏部560が流量センサ22のセンサ凹開口503を覆うように閉鎖していてもよい。例えば、図101に示すように、モールド裏部560が流量センサ22のセンサ裏面22bに重ねられた構成とする。この構成では、モールド裏部560のうち幅方向Xにおいてセンサ凹開口503に重複している部分を、センサ凹開口503を覆ったモールド覆い部745と称すると、このモールド覆い部745に支持孔720が設けられている。モールド覆い部745の外周縁は幅方向Xにおいて支持凸外壁面712に重複する位置に設けられている。この場合、モールド覆い部745の外周縁は、幅方向Xに直交する方向Y,Zにおいて、支持凸先端面711よりも外側に配置され、モールド裏面55fよりも内側に配置されている。また、上記第4実施形態とは異なり、モールド裏孔725が支持孔720の全体を形成している。
 なお、本変形例においては、上記変形例F3と同様に、流量センサ22がSA基板53に搭載されていても搭載されていなくてもよい。流量センサ22がSA基板53に搭載されている構成としては、例えば、流量センサ22において支持凸部710よりもモールド基端側の部分がSA基板53に搭載された構成が挙げられる。
 変形例F17として、上記変形例F8において、上記変形例F6と同様に、支持凸外壁面712が先端面取り面715及び基端面取り面716の少なくとも一方を有していなくてもよい。例えば、図102に示すように、支持凸外壁面712が先端面取り面715及び基端面取り面716の両方を有していない構成とする。
 変形例F18として、上記変形例F8において、上記変形例F7と同様に、支持凸外壁面712が外壁傾斜面714を有しておらず、支持凸外壁面712の全体が曲がっていてもよい。例えば、図103に示すように、支持凸外壁面712が基端湾曲面741及び先端湾曲面742を有している構成とする。
 変形例F19として、上記第4実施形態において、支持凸外壁面712の内周縁の少なくとも一部が支持孔720の裏端部722から外側に離間しない位置に設けられていてもよい。例えば、支持凸外壁面712の内周縁全体が裏端部722から外側に離間しない位置に設けられた構成とする。この構成では、支持凸部710の先端である支持凸部710の支持凸先端部が、支持凸外壁面712と裏端部722との境界部に沿って線状に延びることになる。
 変形例F20として、上記第4実施形態において、支持凸部710の中心線CL153に対する支持凸外壁面712の傾斜度合いは、支持凸外壁面712の周方向において均一になっていなくてもよい。例えば、支持凸外壁面712のうち支持凸先端面711に奥行き方向Zに並んだ部分の傾斜度合いが、支持凸外壁面712のうち支持凸先端面711に高さ方向Yに並んだ部分の傾斜度合いよりも大きい構成とする。この構成では、奥行き方向Zでの支持凸外壁面712の長さ寸法L151が、高さ方向Yでの支持凸外壁面712の長さ寸法L151よりも大きくなっている。
 変形例F21として、上記第4実施形態において、支持凸外壁面712の少なくとも一部において、高さ方向Yや奥行き方向Zでの長さ寸法L151は、幅方向Xでの長さ寸法L152よりも大きくなくてもよい。例えば、支持凸外壁面712の周方向全体において、方向Y,Zでの長さ寸法L151が幅方向Xでの長さ寸法L152よりも小さい構成とする。
 変形例F22として、センサ凹部61の中心線CL51と支持孔720の中心線CL52と支持凹部530の中心線CL153との位置関係は、上記第4実施形態の構成に限られない。例えば、センサ凹部61の中心線CL51は、支持孔720の中心線CL152よりも支持凸部710の中心線CL153に近い位置に配置されていてもよい。また、高さ方向Yでの並び順は、センサ凹部61の中心線CL51が支持孔720の中心線CL152と支持凸部710の中心線CL153との間に配置された並び順でなくてもよい。さらに、これら中心線CL51,CL152,CL153は、奥行き方向Zにずれた位置に配置されていてもよい。例えば、これら中心線CL51,CL152,CL153が奥行き方向Zに並べられた構成とする。加えて、これら中心線CL51,CL152,CL153は互いに一致していてもよい。
 変形例F23として、長さ寸法L151,L152、厚さ寸法L153,L54の関係は、上記第4実施形態の構成に限られない。例えば、幅方向Xでの支持凸外壁面712の長さ寸法L152は、モールド裏部560のうち支持凸部710が設けられた部分の厚さ寸法L153や、SA基板53の厚さ寸法L54よりも小さくなくてもよい。例えば、幅方向Xにおいて、モールド裏面55fからの支持凸部710の突出寸法が厚さ寸法L153よりも大きい構成とする。また、長さ寸法L152は、幅方向Xに直交する方向Y,Zでの支持凸外壁面712の長さ寸法L151より小さくなくてもよい。
 変形例F24として、流量センサ22は、センサ凹部61の内部への異物の進入を規制するセンサフィルタを有していてもよい。例えば、上記第1実施形態において、センサフィルタがセンサ裏面22bに重ねられていることで、このセンサフィルタによりセンサ凹開口503が覆われた構成とする。この構成では、裏寄り流AF34が支持孔540に流れ込んだとしても、この裏寄り流AF34はセンサフィルタを通過してからセンサ凹部61の内部に流れ込む。このため、裏寄り流AF34に異物が含まれていたとしても、この異物がセンサフィルタにより除去される。
 変形例F25として、支持凹部530等の支持凹部の断面形状は、円状や略円状でなくてもよい。例えば、上記第1実施形態において、支持凹部530が断面矩形状になっていてもよく、支持凹底面531や支持凹開口533が矩形状になっていてもよい。
 変形例F26として、支持孔540,720等の支持孔の断面形状は、円状や楕円状でなくてもよい。例えば、上記第1実施形態において、支持孔540が断面矩形状になっていてもよく、表端部541や裏端部542が矩形状になっていてもよい。また、上記第4実施形態において、支持孔720において、SA基板孔726やモールド裏孔725が断面矩形状になっていてもよく、表端部721や裏端部722が矩形状になっていてもよい。
 変形例27として、流量センサ22のセンサ表面22aは、モールド表面55eよりもモールド表側の位置や、モールド表面55eに面一の位置に設けられていてもよい。
 変形例28として、モールド部55の周縁凹部56は上記第1実施形態の形状や大きさに限られない。例えば、周縁凹部56は、流量センサ22の外周縁全体に沿って延びていることで環状に形成されていてもよく、流量センサ22よりもモールド上流側及びモールド下流側のうち一方だけに設けられていてもよい。また、周縁凹部56においては、内周側の内壁面の高さ寸法が外周側の内壁面の高さ寸法よりも小さくなくてもよい。例えば、流量センサ22のセンサ表面22aがモールド表面55eよりもモールド表側の位置に設けられた構成では、内周側の内壁面の高さ寸法が外周側の内壁面の高さ寸法よりも大きくなる。また、センサ表面22aがモールド表面55eと面一に設けられた構成では、内周側の内壁面の高さ寸法が存在しないことになる。この構成では、センサ表面22aを底面の一部として有する1つの凹部が、周縁凹部56を含んで形成された状態になる。さらに、モールド表面55eには、周縁凹部56が設けられていなくてもよい。
 <構成群Gの変形例>
 変形例G1として、上記第1実施形態において、露出基端部872と表固定基端部814との離間距離L62aが、露出基端部872と裏固定基端部824との離間距離L62bとは異なっていれば、L62b<L62aという関係が成り立っていなくてもよい。例えば、図104に示すように、露出基端部872と裏固定基端部824との離間距離L62bが、露出基端部872と表固定基端部814との離間距離L62aより大きい構成とする。すなわち、L62b>L62aという関係が成り立つ構成とする。この構成でも、離間距離L62a,62aが互いに異なっているため、上記第1実施形態と同様に、エアフロメータ20の製造工程において、第1ハウジング部151に対するセンサSA50の姿勢がずれる向きを管理することができる。
 変形例G2として、上記第1実施形態において、第1ハウジング部151に固定された固定面810,820,830,840は、モールド部55ではなくSA基板53により形成されていてもよい。例えば、センサSA50において、SA基板53のSA基板表面545の一部やSA基板裏面546の一部がモールド表面55eやモールド裏面55fから露出しており、この露出部分が第1ハウジング部151に接触した構成とする。
 変形例G3として、上記第1実施形態において、流量センサ22の少なくとも一部が、SA基板53等の基板に設けられた凹部の内部に収容されていてもよい。例えば、図105、図106に示すように、センサSA50の流量センサ22がモールド部55によっては覆われていない構成とする。
 この構成では、センサSA50がSA基板900を有しており、センサ支持部51がこのSA基板900により形成されている。SA基板900は、ガラスエポキシ樹脂等の材料により形成された回路基板である。センサSA50においては、基本的にSA基板900の外面がセンサ支持部51の外面になっている。SA基板900は、一方の板面であるSA基板表面901と、他方の板面であるSA基板裏面902とを有している。SA基板900においては、計測流路32に設けられた端部を基板先端部900aと称し、高さ方向Yにおいて基板先端部900aとは反対側の端部を基板基端部900bと称する。なお、図105、図106においては、流量処理部511等の図示を省略している。
 センサSA50は、SA基板900がハウジング21の内面に接触した状態でハウジング21に固定されている。SA基板900の外面のうちハウジング21の内面に接触した部分を固定面と称すると、この固定面には、表固定面910、裏固定面920、上流固定面及び下流固定面が含まれている。表固定面910はSA基板表面901に含まれており、裏固定面920はSA基板裏面902に含まれている。
 表固定面910と裏固定面920とは、幅方向Xに重複する位置に設けられている。例えば、表固定面910のうち基板先端部900a側の端部である表固定先端部913と、裏固定面920のうち基板先端部900a側の端部である裏固定先端部923とは、幅方向Xに並べて設けられている。また、表固定面910のうち基板基端部900b側の端部である表固定基端部914と、裏固定面920のうち基板基端部900b側の端部である裏固定基端部924とは、幅方向Xに並べて設けられている。
 SA基板900においては、SA基板表面901側に流量センサ22及びリード端子53aが設けられている。リード端子53aは、SA基板表面901において基板先端部900aよりも基板基端部900bに近い位置に設けられている。
 SA基板900はセンサ収容凹部931を有しており、流量センサ22の少なくとも一部がこのセンサ収容凹部931の内部に収容されている。センサ収容凹部931は、SA基板表面901に設けられた凹部であり、高さ方向Yにおいて基板基端部900bよりも基板先端部900aに近い位置に配置されている。幅方向Xにおいて、センサ収容凹部931の深さ寸法は流量センサ22の厚さ寸法よりも大きくなっており、流量センサ22は、センサ収容凹部931の開口部から外部にはみ出していない。センサ収容凹部931の底面と流量センサ22との間にはセンサ接着部67が設けられており、このセンサ接着部67により流量センサ22がセンサ収容凹部931の底面に接着されている。
 流量センサ22においては、センサ表面22aの全体がSA基板表面901から露出しており、センサ表面22a全体がセンサ露出面870になっている。すなわち、センサ表面22aがセンサ露出面に相当する。センサ表面22aにおいては、基板先端部900a側の端部が露出先端部871であり、基板基端部900b側の端部が露出基端部872である。流量センサ22においては、露出先端部871がセンサ先端部861に含まれており、露出基端部872がセンサ基端部862に含まれている。
 センサSA50では、高さ方向Yにおいて、流量センサ22の露出基端部872とSA基板900の表固定基端部914との離間距離L72aが、露出基端部872と基板先端部900aとの離間距離L71aよりも小さくなっている。すなわち、L72a<L71aの関係が成り立っている。また、高さ方向Yにおいて、基板先端部900aと表固定基端部914との離間距離L73aは、表固定基端部914と基板基端部900bとの離間距離L75aよりも小さくなっている。すなわち、L73a<L75aという関係が成り立っている。
 センサSA50の表側と同様に、高さ方向Yにおいて、流量センサ22の露出基端部872とSA基板900の裏固定基端部924との離間距離L92bが、表側の離間距離L71aよりも小さくなっている。すなわち、L72b<L71aという関係が成り立っている。また、高さ方向Yにおいて、基板先端部900aと裏固定基端部924との離間距離L73bは、裏固定基端部924と基板基端部900bとの離間距離L75bよりも小さくなっている。すなわち、L73b<L75bという関係が成り立っている。
 センサSA50の表側と裏側とでは、露出基端部872と表固定基端部914との離間距離L72aが、露出基端部872と裏固定基端部924との離間距離L72bと同じになっている。なお、基板先端部900aが支持先端部に相当し、基板基端部900bが支持基端部に相当する。表固定面910が表固定部に相当し、裏固定面920が裏固定部に相当する。SA基板表面901が支持表面に相当し、SA基板裏面902が支持裏面に相当する。
 SA基板900は底規制部932を有し、流量センサ22はセンサ受け部935を有しており、これら底規制部932とセンサ受け部935とが互いに引っ掛かった状態になっている。センサSA50においては、幅方向Xに直交する方向Y,Zにおいて、SA基板900に対して流量センサ22が位置ずれすることが規制されている。底規制部932は、センサ収容凹部931の底面931aに設けられた凸部である。センサ受け部935は、流量センサ22のセンサ裏面22bに設けられた凹部である。底規制部932は、センサ裏面22b側からセンサ受け部935の内部に入り込んだ状態になっており、センサ収容凹部931の内部において流量センサ22が高さ方向Yや奥行き方向Zに移動することを規制している。
 センサSA50の製造工程においては、底規制部932をセンサ受け部935の内部に入り込ませることで、高さ方向Y及び奥行き方向Zについて、センサ収容凹部931での流量センサ22の位置決めを行う。このため、SA基板900での流量センサ22の設置位置が設計上の位置からずれるということが生じにくくなっている。
 変形例G4として、上記変形例G3において、SA基板900は底規制部932を有していなくてもよい。例えば、図107に示すように、流量センサ22が、センサ基端部862等の端部がセンサ収容凹部931の壁面931bに接触する位置に設けられた構成とする。この構成では、SA基板900が底規制部932を有していなくても、センサ収容凹部931の内部において流量センサ22が高さ方向Yや奥行き方向Zに位置ずれすることが壁面931bにより規制される。また、センサSA50の製造工程においては、流量センサ22の外周縁のうち互いに交差する2つの方向に延びた端部を壁面931bに接触させることで、センサ収容凹部931での流量センサ22の位置決めを行う。
 変形例G5として、上記変形例G3において、図108に示すように、SA基板900が壁規制部933を有していてもよい。壁規制部933は、壁面931bに設けられた凸部であり、壁面931bからセンサ収容凹部931の内側に向けて突出している。例えば、センサ収容凹部931の壁面931bにおいて、基板先端部900a側の部位と、基板基端部900b側の部位と、計測流路32での上流側の部位と、計測流路32での下流側の部位とのそれぞれに壁規制部933が設けられた構成とする。この構成では、センサ収容凹部931の内部において流量センサ22が高さ方向Yや奥行き方向Zに位置ずれすることが壁規制部933により規制される。また、センサSA50の製造工程においては、流量センサ22を壁規制部933の先端部に接触させることで、センサ収容凹部931での流量センサ22の位置決めを行う。
 変形例G6として、上記第1実施形態において、センサSA50のモールド表側について、L62a<L61aであれば、L63a≧L64aやL63a≧L65a、L61a≧L64a、L61a≧L65aという関係が成り立っていてもよい。同様に、モールド裏側について、L62b<L61aであれば、L63b≧L64bやL63b≧L65b、L61b≧L64b、L61b≧L65bという関係が成り立っていてもよい。
 変形例G7として、上記第1実施形態において、モールド表側のL62a<L61aという関係、及びモールド裏側のL62b<L61aという関係の少なくとも一方が成り立っていなくてもよい。例えば、モールド表側のL62a<L61aという関係が成り立っていれば、モールド裏側のL62b<L61aという関係は成り立っていなくてもよい。
 変形例G8として、上記第1実施形態において、モールド部55では、高さ方向Yにおいて固定面810,820,830,840の長さ寸法が互いに同じでもよく、互いに異なっていてもよい。例えば、図104に示すように、高さ方向Yにおいて、表固定面810の長さ寸法が裏固定面820の長さ寸法に比べて小さくなっていてもよい。
 変形例G9として、上記第1実施形態において、センサSA50における固定面810,820,830,840は、表中間部553、裏中間部563及びSA段差面147のそれぞれに含まれているのではなく、少なくとも1つに含まれていてもよい。また、固定面810,820,830,840は、表ベース部552や裏ベース部562、表計測段差面555、裏計測段差面565、表計測部551、裏計測部561に含まれていてもよい。すなわち、センサSA50においては、センサ支持部51の少なくとも一部が第1ハウジング部151の内面に接触して固定されていればよい。
 変形例G10として、上記第1実施形態において、固定面810,820,830,840の少なくとも1つは、高さ方向Yにおいて、流量センサ22からモールド基端側に離間した位置に設けられていてもよい。例えば、高さ方向Yにおいて、固定面810,820,830,840が流量センサ22と流量処理部511との間に設けられた構成とする。
 変形例G11として、第1ハウジング部151におけるリブ801~803の形状や大きさに関する形状は、上記第1実施形態の構成に限られない。例えば、リブ801~803は、互いに同じ長さになっていてもよく、互いに異なる長さになっていてもよい。また、リブ801~803は、表計測段差面555や裏計測段差面565におけるモールド基端側の端部よりもモールド先端側まで延びていてもよく、この端部からモールド基端側に離間した位置に設けられていてもよい。さらに、リブ801~803は、高さ方向Yに対して傾斜した方向に延びていてもよい。
 本変形例は、センサSA50の中間接触面811,821,831,841の形状や大きさに関する態様が上記第1実施形態の構成に限られない、と言い換えることができる。例えば、固定面810,820,830,840の中間接触面811,821,831,841は、互いに同じ長さになっていてもよく、互いに異なる長さになっていてもよい。また、中間接触面811,821,831,841は、表計測段差面555や裏計測段差面565におけるモールド基端側の端部からモールド基端側に離間した位置に設けられていてもよい。さらに、中間接触面811,821,831,841は、高さ方向Yに対して傾斜した方向に延びていてもよい。
 変形例G12として、第1ハウジング部151におけるリブ801~803の設置位置に関する態様は、上記第1実施形態の構成に限られない。例えば、表リブ801や裏リブ802、下流リブ803は、それぞれ1つずつ設けられていてもよく、いずれかが3つ以上設けられていてもよい。また、第1ハウジング部151において上流計測壁面805にリブが設けられていてもよい。さらに、第1ハウジング部151においては、表計測壁面103、裏計測壁面104、上流計測壁面805及び下流計測壁面806の少なくとも1つにリブが設けられていてもよく、それぞれにリブが設けられていなくてもよい。これら壁面103,104,805,806の全てにリブが設けられていない構成としては、例えばセンサSA50の表中間部553及び裏中間部563が第1ハウジング部151の内面に接触していない構成が挙げられる。また、これら中間部553,563の外面全体が第1ハウジング部151の内面に接触した構成が挙げられる。
 本変形例は、センサSA50の中間接触面811,821,831,841の設置位置に関する態様が上記第1実施形態の構成に限られない、と言い換えることができる。例えば、固定面810,820,830,840の中間接触面811,821,831,841は、それぞれ1つずつ設けられていてもよく、少なくとも一方が3つ以上設けられていてもよい。また、固定面810,820,830,840は、中間接触面811,821,831,841を有していなくてもよい。
 変形例G13として、上記第1実施形態において、ハウジング21は、1回の樹脂成型により製造された部材により形成されていてもよく、3回以上の樹脂成型により製造された部材により形成されていてもよい。例えば、ハウジング21において、第1ハウジング部151とセンサSA50との隙間に設けられた部位と、フランジ部27やコネクタ部28を含む部位とは、異なる構成で樹脂成型されていてもよい。仮に、第1ハウジング部151とセンサSA50との隙間を埋める部位を第2ハウジング部だとすれば、フランジ部27やコネクタ部28を含む部位を第3ハウジング部と称することができる。また、ハウジング21において、第1ハウジング部151とセンサSA50との隙間を埋める部位を、モールド成型ではなく、ポッティングにより形成してもよい。
 変形例G14として、上記第1実施形態において、導電層66bは、シリコンが主成分の材料で形成された導電層に比べてゲージ率が低くなっていれば、白金とは異なる材料により形成されていてもよい。例えば、導電層66bがモリブデンにより形成されていてもよい。すなわち、導電層66bを形成する材料の主成分がモリブデンであってもよい。また、導電層66bは、シリコンにより形成されていてもよい。すなわち、導電層66bを形成する材料の主成分がシリコンであってもよい。
 変形例G15として、上記第1実施形態において、センサ接着部67は、アクリル系接着剤やエポキシ系接着剤により形成された接着部に比べて変形しやすくなっていれば、シリコン系接着剤とは異なる接着剤により形成されていてもよい。例えば、センサ接着部67がウレタン系接着剤により形成されていてもよい。ウレタン系接着剤はウレタン樹脂を主成分とする接着剤である。また、センサ接着部67は、アクリル系接着剤やエポキシ系接着剤により形成されていてもよい。
 変形例G16として、上記第1実施形態において、センサ接着部67は、必ずしもSA基板53と流量センサ22との間に設けられていなくてもよい。例えば、SA基板53のSA基板表面545と流量センサ22の端面とで形成された入隅部分にセンサ接着部67が設けられた構成とする。この構成でも、センサ接着部67が流量センサ22の外周縁に沿って延び、且つSA基板表面545と流量センサ22の端面とに接着されていれば、SA基板53と流量センサ22とをセンサ接着部67により接着できる。この構成でも、SA基板53の変形に伴ってセンサ接着部67が変形しやすくなっていることで、SA基板53の変形に伴って流量センサ22が変形するということをセンサ接着部67により抑制できる。
 変形例G17として、上記第1実施形態において、流量センサ22では、少なくともメンブレン部62が計測流路32に設けられていればよい。また、流量センサ22のセンサ表面22aにおいては、少なくともメンブレン部62の外面を含む部分が計測流路32に露出していればよい。
 変形例G18として、上記第1実施形態において、ボンディングワイヤ512aは、流量センサ22と流量処理部511とをSA基板53を介して電気的に接続していてもよい。例えば、図104に示すように、ボンディングワイヤ512aがセンサ搭載部881を介して流量センサ22と流量処理部511とを間接的に接続した構成とする。この構成では、ボンディングワイヤ512aの一端がセンサ搭載部881に接続され、他端が流量処理部511に直接的に接続されている。
 <構成群Aの特徴>
 本明細書にて開示された構成には、下記のように構成群Aの特徴が含まれている。
 [特徴A1]
 流体の物理量を計測する物理量計測装置(20)であって、
 流体が流れる計測流路(32)と、
 計測流路を形成しているハウジング(21)と、
 計測流路において流体の物理量を検出する物理量センサ(22)と、物理量センサを支持する板状のセンサ支持部(51)とを有し、センサ支持部の先端部である支持先端部(55a)と物理量センサとが計測流路に収容されるようにハウジングに取り付けられた検出ユニット(50)と、
を備え、
 センサ支持部は、
 センサ支持部の一方の板面であり、物理量センサが設けられた支持表面(55e)と、
 支持表面とは反対の支持裏面(55f)と、
を有しており、
 ハウジングは、
 支持先端部に対向する床面(101)と、
 支持表面に対向する表壁面(103)と、
 床面を介して表壁面とは反対側に設けられ、支持裏面に対向する裏壁面(104)と、を計測流路を形成する形成面として有しており、
 表壁面と裏壁面とが並んだ表裏方向(X)での表壁面と物理量センサとの離間距離である表距離(L1)は、表裏方向に直交し且つ床面と支持先端部とが並んだ高さ方向(Y)での床面と支持先端部との離間距離である床距離(L3)よりも大きい、物理量計測装置。
 [特徴A2]
 表距離は、表裏方向での裏壁面と支持裏面との離間距離である裏距離(L2)よりも小さい、特徴A1に記載の物理量計測装置。
 [特徴A3]
 ハウジングは、
 表壁面を形成し、表裏方向において裏壁面に向けて膨らんでおり、表裏方向での表壁面と裏壁面との離間距離である計測幅寸法(W1)が上流側から物理量センサに向けて徐々に小さくなるように計測流路を絞っている表絞り部(111)を有しており、
 表距離は、表裏方向での表絞り部と物理量センサとの離間距離である、特徴A1又はA2に記載の物理量計測装置。
 [特徴A4]
 計測流路は、
 計測流路の上流端部であり、流体が流れ込む計測入口(35)と、
 計測流路の下流端部であり、流体が流れ出す計測出口(36)と、
を有しており、
 計測流路の中心線(CL4)は、計測入口の中心(CO2)と計測出口の中心(CO3)とを通り、計測流路に沿って延びており、
 表絞り部は、表絞り部と計測流路の中心線との離間距離(W2)が最も小さい頂部である表頂部(111a)を有しており、表裏方向において表頂部と物理量センサとが対向する位置に設けられており、
 表距離は、表頂部と物理量センサとの離間距離である、特徴A3に記載の物理量計測装置。
 [特徴A5]
 ハウジングは、
 裏壁面を形成し、表裏方向において表壁面に向けて膨らんでおり、計測幅寸法が上流側から物理量センサに向けて徐々に小さくなるように計測流路を絞っている裏絞り部(112)を有している、特徴A3又はA4に記載の物理量計測装置。
 [特徴A6]
 計測流路は、
 表裏方向において表壁面と支持表面との間の領域である表領域(122)を有しており、
 表領域は、
 高さ方向において物理量センサと床面との間の床側領域(122a)と、
 高さ方向において物理量センサを介して床側領域とは反対側の天井側領域(122b)と、
を有しており、
 計測流路において物理量センサが設けられた部分の断面積(S1)には、
 床側領域の面積である床側面積(S2)と、
 天井側領域の面積である天井側面積(S3)と、
が含まれており、
 天井側面積が床側面積よりも小さい、特徴A1~A5のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
 [特徴A7]
 計測流路は、床面が内周側になるように曲がっており、
 表領域においては、床側領域が天井側領域よりも内周側に設けられている、特徴A6に記載の物理量計測装置。
 [特徴A8]
 物理量センサは、
 発熱するヒータ部(71)と、
 物理量センサの一面(65a)に沿ってヒータ部に沿って並べられ、温度を検出する温度検出部(72,73)と、
を有しており、
 表距離は、表壁面とヒータ部との離間距離である、特徴A1~A7のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
 [特徴A9]
 センサ支持部は、
 物理量センサを搭載した基板であるセンサ基板(65)と、
 樹脂材料により形成され、センサ基板及び物理量センサを保護する保護樹脂部(55)と、
を有しており、
 支持表面及び支持裏面は保護樹脂部により形成されている、特徴A1~A7のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
 <構成群Bの特徴>
 本明細書にて開示された構成には、下記のように構成群Bの特徴が含まれている。
 [特徴B1]
 流体の物理量を計測する物理量計測装置(20,200)であって、
 流体が流れる計測流路(32,212)と、
 計測流路に設けられ流体の物理量を検出する物理量センサ(22,202)と、物理量センサを支持するセンサ支持部(51,221)とを有する検出ユニット(50,220)と、
 計測流路と、検出ユニットの一部を収容している収容領域(150,290)と、を形成しているハウジング(21,201)と、
を備え、
 ハウジングの内面は、
 計測流路と収容領域とが並んだ並び方向(Y)に交差しているハウジング交差面(137,277)と、
 ハウジング交差面から計測流路側に向けて延びたハウジング流路面(135,275)と、
 ハウジング交差面から収容領域側に向けて延びたハウジング収容面(136,276)と、
を有しており、
 ハウジングは、
 ハウジング交差面、ハウジング流路面及びハウジング収容面の少なくとも1つに設けられ、検出ユニットに向けて突出し、検出ユニットに接触した状態でハウジングと検出ユニットとの間において計測流路と収容領域とを仕切っているハウジング仕切部(131,271)を有している、物理量計測装置。
 [特徴B2]
 ハウジング仕切部は、検出ユニットの周りを環状に一周している、特徴B1に記載の物理量計測装置。
 [特徴B3]
 ハウジング仕切部は、ハウジング交差面においてハウジング収容面よりもハウジング流路面に近い位置に設けられている、特徴B1又はB2に記載の物理量計測装置。
 [特徴B4]
 ハウジング交差面に設けられたハウジング仕切部の中心線(CL11)とハウジング交差面とが交差する部分において、収容領域を向いた収容側角度(θ12)が計測流路を向いた流路側角度(θ11)よりも大きくなっている、特徴B1~B3のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
 [特徴B5]
 検出ユニットは、検出ユニットに設けられた凹部であるユニット凹部(161)を有しており、
 ハウジング仕切部は、ユニット凹部に入り込んでユニット凹部の内面に接触している、特徴B1~B4のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
 [特徴B6]
 検出ユニットの外面は、
 計測流路と収容領域とが並んだ並び方向(Y)に交差しているユニット交差面(147,287)と、 ユニット交差面から計測流路側に向けて延びたユニット流路面(145,285)と、
 ユニット交差面から収容領域側に向けて延びたユニット収容面(146,286)と、を検出ユニットの外面として有しており、
 ハウジング仕切部は、ユニット交差面、ユニット流路面及びユニット収容面の少なくとも1つに接触している、特徴B1~B5のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
 [特徴B7]
 ハウジング仕切部は、ハウジング交差面に設けられ、ユニット交差面に接触している、特徴B6に記載の物理量計測装置。
 [特徴B8]
 流体の物理量を計測する物理量計測装置(20,200)であって、
 流体が流れる計測流路(32,212)と、
 計測流路に設けられ流体の物理量を検出する物理量センサ(22,202)と、物理量センサを支持するセンサ支持部(51,221)とを有する検出ユニット(50,220)と、
 計測流路と、検出ユニットの一部を収容している収容領域(150,290)と、を形成しているハウジング(21,201)と、
を備え、
 検出ユニットの外面は、
 計測流路と収容領域とが並んだ並び方向(Y)に交差しているユニット交差面(147,287)と、
 ユニット交差面から計測流路側に向けて延びたユニット流路面(145,285)と、
 ユニット交差面から収容領域側に向けて延びたユニット収容面(146,286)と、を有しており、
 検出ユニットは、
 ユニット交差面、ユニット流路面及びユニット収容面の少なくとも1つに設けられ、ハウジングに向けて突出し、ハウジングに接触した状態でハウジングと検出ユニットとの間において計測流路と収容領域とを仕切っているユニット仕切部(162,302)を有している、物理量計測装置。
 [特徴B9]
 ユニット仕切部は、検出ユニットの周りを環状に一周している、特徴B8に記載の物理量計測装置。
 [特徴B10]
 ユニット仕切部は、ユニット交差面においてユニット収容面よりもユニット流路面に近い位置に設けられている、特徴B8又はB9に記載の物理量計測装置。
 [特徴B11]
 ユニット交差面に設けられたユニット仕切部の中心線(CL13)とユニット交差面とが交差する部分において、収容領域を向いた収容側角度(θ14)が計測流路を向いた流路側角度(θ13)よりも大きくなっている、特徴B8~B10のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
 [特徴B12]
 ハウジングは、ハウジングに設けられた凹部であるハウジング凹部(163)を有しており、
 ユニット仕切部は、ハウジング凹部に入り込んでハウジング凹部の内面に接触している、特徴B8~B11のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
 [特徴B13]
 ハウジングの内面は、
 計測流路と収容領域とが並んだ並び方向(Y)に交差しているハウジング交差面(137,277)と、
 ハウジング交差面から計測流路側に向けて延びたハウジング流路面(135,275)と、
 ハウジング交差面から収容領域側に向けて延びたハウジング収容面(136,276)と、
を有しており、
 ユニット仕切部は、ハウジング交差面、ハウジング流路面及びハウジング収容面の少なくとも1つに接触している、特徴B8~B13のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
 [特徴B14]
 ユニット仕切部は、ユニット交差面に設けられ、ハウジング交差面に接触している、特徴B14に記載の物理量計測装置。
 <構成群Cの特徴>
 本明細書にて開示された構成には、下記のように構成群Cの特徴が含まれている。
 [特徴C1]
 流体の物理量を計測する物理量計測装置(20)であって、
 流体が流入する通過入口(33)と、通過入口から流入した流体が流出する通過出口(34)とを有する通過流路(31)と、
 通過流路から分岐し、流体の物理量を計測するための計測流路(32)であって、通過入口と通過出口との間に設けられ通過流路から流体が流入する計測入口(35)と、計測入口から流入した流体が流出する計測出口(36)とを有する計測流路(32)と、
 計測流路に設けられ、流体の物理量を検出する物理量センサ(22)と、
 通過流路及び計測流路を形成しているハウジング(21)と、
を備え、
 ハウジングの内面は、
 通過流路のうち通過入口と計測入口とにかけ渡された入口通過路(331)を形成し、通過入口と通過出口とが並んだ方向(Z)において通過入口と計測入口とにかけ渡された入口天井面(342)と、
 入口通過路を形成し、入口通過路を介して入口天井面に対向する入口床面(346)と、
を有しており、
 入口天井面は、
 入口床面との離間距離(H21)が通過入口から通過出口に向けて徐々に小さくなるように入口床面に対して傾斜し、通過入口から計測入口に向けて延びた天井傾斜面(342,342a)を有している、物理量計測装置。
 [特徴C2]
 入口床面に対する天井傾斜面の傾斜角度(θ21)は10度以上である、特徴C1に記載の物理量計測装置。
 [特徴C3]
 天井傾斜面は、通過入口側を向くように入口床面に対して傾斜している、特徴C1又はC2に記載の物理量計測装置。
 [特徴C4]
 天井傾斜面は、流体のうち通過入口に主に流れ込む主流が進む方向である主流方向(Z)に対して、通過入口側を向くように傾斜している、特徴C1~C3のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
 [特徴C5]
 主流方向に対する天井傾斜面の傾斜角度(θ22)は10度以上である、特徴C4に記載の物理量計測装置。
 [特徴C6]
 ハウジングは、
 ハウジングが取り付けられる取り付け対象(14)に対するハウジングの取り付け角度を設定する角度設定面(27a)を有しており、
 主流方向は、角度設定面が延びている方向である、特徴C4又はC5に記載の物理量計測装置。
 [特徴C7]
 入口通過路の断面積(S21)は、通過入口から計測入口に向けて徐々に小さくなっている、特徴C1~C6のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
 [特徴C8]
 入口通過路の中心線である入口通過線(CL24)に対する計測入口での計測流路の中心線(CL23)の傾斜角度(θ25)が90度以上である、特徴C1~C7のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
 [特徴C9]
 通過流路に対する計測流路の分岐角度(θ26)が60度以下である、特徴C1~C8のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
 <構成群Dの特徴>
 本明細書にて開示された構成には、下記のように構成群Dの特徴が含まれている。
 [特徴D1]
 流体の物理量を計測する物理量計測装置(20)であって、
 流体が流入する計測入口(35)と、計測入口から流入した流体が流出する計測出口(36)とを有する計測流路(32)と、
 計測流路に設けられ、流体の物理量を検出する物理量センサ(22)と、
 計測流路を形成しているハウジング(21)と、
を備え、
 計測流路は、
 物理量センサが設けられたセンサ路(405)と、
 計測流路においてセンサ路と計測入口との間に設けられ、ハウジングにおいてセンサ路から計測入口に向けて延びるように曲がっている上流曲がり路(406)と、
 計測流路においてセンサ路と計測出口との間に設けられ、ハウジングにおいてセンサ路から計測出口に向けて延びるように曲がっている下流曲がり路(407)と、
を有しており、
 ハウジングの内面は、
 上流曲がり路を曲がりの外側から形成する上流外曲がり面(411)と、
 下流曲がり路を曲がりの外側から形成する下流外曲がり面(421)と、
を有しており、 計測流路を拡張する側への下流外曲がり面の凹み度合いが、計測流路を拡張する側への上流外曲がり面の凹み度合いよりも大きい、物理量計測装置。
 [特徴D2]
 上流外曲がり面は、上流曲がり路に沿って湾曲した上流外湾曲面(411)を有しており、
 下流外曲がり面は、下流曲がり路に沿って湾曲した下流外湾曲面(461)を有しており、
 下流外湾曲面の曲率半径(R34)が上流外湾曲面の曲率半径(R33)よりも小さいことで、下流外曲がり面の凹み度合いが上流外曲がり面の凹み度合いよりも大きくなっている、特徴D1に記載の物理量計測装置。
 [特徴D3]
 上流外曲がり面は、上流曲がり路に沿って湾曲した上流外湾曲面(411)を有しており、
 下流外曲がり面は、下流外曲がり面の凹み度合いが上流外曲がり面の凹み度合いよりも大きくなるように、下流曲がり路において内向きに入り合うように凹んだ入隅部(424)を形成している、特徴D1に記載の物理量計測装置。
 [特徴D4]
 ハウジングの内面は、
 上流曲がり路を曲がりの内側から形成する上流内曲がり面(415)と、
 下流曲がり路を曲がりの内側から形成する下流内曲がり面(425)と、
を有しており、
 計測流路の中心線(CL4)に直交する方向において、下流外曲がり面と下流内曲がり面とが最も離間した部分の離間距離(L35b)が、上流外曲がり面と上流内曲がり面とが最も離間した部分の離間距離(L35a)よりも大きい、特徴D1~D3のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
 [特徴D5]
 計測流路を拡張する側への下流内曲がり面の膨らみ度合いが、計測流路を拡張する側への上流内曲がり面の膨らみ度合いよりも小さい、特徴D4に記載の物理量計測装置。
 [特徴D6]
 上流内曲がり面は、上流曲がり路に沿って湾曲した上流内湾曲面(415)を有しており、
 下流内曲がり面は、下流曲がり路に沿って湾曲した下流内湾曲面(425)を有しており、
 下流内湾曲面の曲率半径(R32)が上流内湾曲面の曲率半径(R31)よりも大きいことで、下流内曲がり面の膨らみ度合いが上流内曲がり面の膨らみ度合いよりも小さくなっている、特徴D4又はD5に記載の物理量計測装置。
 [特徴D7]
 センサ路は上流曲がり路と下流並び路との並び方向(Z)に延びている、特徴D1~D6のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
 [特徴D8]
 ハウジングは、
 計測入口側から物理量センサに向けて計測流路を徐々に縮小して絞っていき、且つ物理量センサ側から計測出口に向けて計測流路を徐々に拡張していく計測絞り部(111,112)を有しており、
 計測絞り部は、計測流路において上流曲がり路の上流端部と下流曲がり路の下流端部との間に設けられている、特徴D1~D7のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
 [特徴D9]
 計測絞り部は、
 ハウジングの内面を形成し、計測入口側から物理量センサに向けて計測流路を徐々に縮小して絞っていく計測絞り面(431,441)と、
 物理量センサ側から計測出口に向けて計測流路を徐々に拡張していく計測拡張面(432,442)と、
を有しており、
 上流曲がり路と下流曲がり路との並び方向(Z)において、計測拡張面の長さ寸法(W33a,W33b)が計測絞り面の長さ寸法(W32a,W32b)よりも大きい、特徴D8に記載の物理量計測装置。
 [特徴D10]
 計測拡張面は、物理量センサ側から計測出口に向けて真っ直ぐに向けて延びている、特徴D8又はD9に記載の物理量計測装置。
 [特徴D11]
 並び線上での下流外曲がり面と計測絞り部との離間距離(W34a,W35a)は、上流曲がり路と下流曲がり路との並び方向(Z)において上流外曲がり面と計測絞り部との離間距離(W34b,W35b)よりも大きい、特徴D8~D10のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
 [特徴D12]
 ハウジングの内面は、
 計測流路を形成し、上流外曲がり面及び下流外曲がり面を挟んで対向する一対の計測壁面(103,104)を有しており、
 計測絞り部は、一対の計測壁面の少なくとも一方に設けられている、特徴D8~D11のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
 [特徴D13]
 ハウジングの内面は、
 計測流路を形成し、上流外曲がり面及び下流外曲がり面を挟んで対向する一対の壁面(103,104)を有しており、
 計測出口は、一対の壁面が並んだ方向(X)に計測流路を開放する向きで、一対の壁面の少なくとも一方に設けられている、特徴D1~D12のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
 [特徴Da1]
 流体の物理量を計測する物理量計測装置(20)であって、
 流体が流入する計測入口(35)と、計測入口から流入した流体が流出する計測出口(36)とを有する計測流路(32)と、
 計測流路に設けられ、流体の物理量を検出する物理量センサ(22)と、
 計測流路を形成しているハウジング(21)と、
を備え、
 計測流路は、
 物理量センサが設けられたセンサ路(405)と、
 計測流路においてセンサ路と計測入口との間に設けられ、ハウジングにおいてセンサ路から計測入口に向けて延びるように曲がっている上流曲がり路(406)と、
 計測流路においてセンサ路と計測出口との間に設けられ、ハウジングにおいてセンサ路から計測出口に向けて延びるように曲がっている下流曲がり路(407)と、
を有しており、
 ハウジングの内面は、
 上流曲がり路を曲がりの外側から形成する上流外曲がり面(411)と、
 下流曲がり路を曲がりの外側から形成する下流外曲がり面(421)と、
を有しており、
 物理量センサを通り且つ上流曲がり路と下流曲がり路との並び方向(Z)に延びた仮想の直線として並び線(CL31)を想定し、
 並び線上での下流外曲がり面と物理量センサとの離間距離(L31b)が、並び線上での上流外曲がり面と物理量センサとの離間距離(L31a)よりも大きい、物理量計測装置。
 [特徴Da2]
 センサ路は並び線に沿って延びている、特徴Da1に記載の物理量計測装置。
 [特徴Da3]
 センサ路において、物理量センサと下流曲がり路との離間距離(L34b)は、物理量センサと上流曲がり路との離間距離(L34a)よりも大きい、特徴Da1又はDa2に記載の物理量計測装置。
 [特徴Da4]
 計測流路において物理量センサを支持しているセンサ支持部(51)を備え、
 並び線上での下流外曲がり面とセンサ支持部との離間距離(L32b)が、並び線上での上流外曲がり面とセンサ支持部との離間距離(L32a)よりも大きい、特徴Da1~Da3のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
 [特徴Da5]
 下流外曲がり面は、
 並び線が通る位置に設けられ、下流曲がり路の下流端部から上流側に向けて真っ直ぐに延びた下流外縦面(423)を有している、
特徴Da1~Da4のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
 [特徴Da6]
 ハウジングの内面は、
 下流曲がり路を曲がりの内側から形成する下流内曲がり面(425)を有しており、
 下流内曲がり面は、
 下流曲がり路に沿って湾曲した下流内湾曲面(425)を有している、特徴Da1~Da5のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
 [特徴Da7]
 ハウジングは、
 計測入口側から物理量センサに向けて計測流路を徐々に縮小して絞っていき、且つ物理量センサ側から計測出口に向けて計測流路を徐々に拡張していく計測絞り部(111,112)を有しており、
 計測絞り部は、計測流路において上流曲がり路の上流端部と下流曲がり路の下流端部との間に設けられている、特徴Da1~Da6のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
 [特徴Da8] 計測絞り部は、
 ハウジングの内面を形成し、計測入口側から物理量センサに向けて計測流路を徐々に縮小して絞っていく計測絞り面(431,441)と、
 物理量センサ側から計測出口に向けて計測流路を徐々に拡張していく計測拡張面(432,442)と、
を有しており、
 並び方向において、計測拡張面の長さ寸法(W33a,W33b)が計測絞り面の長さ寸法(W32a,W32b)よりも大きい、特徴Da7に記載の物理量計測装置。
 [特徴Da9]
 計測拡張面は、物理量センサ側から計測出口に向けて真っ直ぐに向けて延びている、特徴Da8に記載の物理量計測装置。
 [特徴Da10]
 並び線上での下流外曲がり面と計測絞り部との離間距離(W34a,W35a)は、並び線上での上流外曲がり面と計測絞り部との離間距離(W34b,W35b)よりも大きい、特徴Da7~Da9のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
 [特徴Da11]
 ハウジングの内面は、
 計測流路を形成し、上流外曲がり面及び下流外曲がり面を挟んで対向する一対の計測壁面(103,104)を有しており、
 計測絞り部は、一対の計測壁面の少なくとも一方に設けられている、特徴Da7~Da10のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
 [特徴Da12]
 上流外曲がり面は、
 上流曲がり路の上流端部と下流端部とにかけ渡され、上流曲がり路に沿って湾曲した上流外湾曲面(411)を有している、特徴Da1~Da11のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
 [特徴Da13]
 ハウジングの内面は、
 計測入口と計測出口とにかけ渡された状態で物理量センサに向けて膨らむように曲がっており、計測流路を曲がりの内側から形成する内計測曲がり面(402)を有している、特徴Da1~Da12のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
 [特徴Da14]
 ハウジングの内面は、
 計測流路を形成し、上流外曲がり面及び下流外曲がり面を挟んで対向する一対の壁面(103,104)を有しており、
 計測出口は、一対の壁面が並び且つ並び線に直交する直交方向(X)に計測流路を開放する向きで、一対の壁面の少なくとも一方に設けられている、特徴Da1~Da13のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
 <構成群Eの特徴>
 本明細書にて開示された構成には、下記のように構成群Eの特徴が含まれている。
 [特徴E1]
 流体の物理量を計測する物理量計測装置(20)であって、 流体が流入する計測入口(35)と、計測入口から流入した流体が流出する計測出口(36)とを有する計測流路(32)と、
 計測流路に設けられ、流体の物理量を検出する物理量センサ(22)と、
 計測流路において物理量センサを支持しているセンサ支持部(51)と、
 計測流路を形成しているハウジング(21)と、
を備え、
 計測流路は、
 物理量センサが設けられたセンサ路(405)と、
 計測流路においてセンサ路と計測入口との間に設けられ、ハウジングにおいてセンサ路から計測入口に向けて延びるように曲がっている上流曲がり路(406)と、
 計測流路においてセンサ路と計測出口との間に設けられ、ハウジングにおいてセンサ路から計測出口に向けて延びるように曲がっている下流曲がり路(407)と、
を有しており、
 ハウジングは、
 計測入口側から物理量センサに向けて計測流路を徐々に縮小して絞っていく計測絞り部(111,112)を有しており、
 物理量センサを通り且つ上流曲がり路と下流曲がり路との並び方向(Z)に延びた仮想の直線として並び線(CL31)を想定すると、並び線に沿って延びる並び断面(CS41)では、センサ支持部の上流端部(55c,471)が計測絞り部よりも上流側に設けられている、物理量計測装置。
 [特徴E2]
 センサ支持部の上流端部は、
 並び断面に対して傾斜し、計測絞り部の上流端部を並び方向に跨ぐ上流傾斜部(471)を有している、特徴E1に記載の物理量計測装置。
 [特徴E3]
 並び断面では、センサ支持部の下流端部(55d,472)が計測絞り部の下流端部(111c,112c)よりも上流側に設けられている、特徴E1又はE2に記載の物理量計測装置。
 [特徴E4]
 センサ支持部の下流端部は、
 並び断面に対して傾斜し、計測絞り部の下流端部を並び方向に跨ぐ下流傾斜部(472)を有している、特徴E3に記載の物理量計測装置。
 [特徴E5]
 計測絞り部は、
 ハウジングの内面を形成し、計測入口側から物理量センサに向けて計測流路を徐々に縮小して絞っていく計測絞り面(431,441)と、
 物理量センサ側から計測出口に向けて計測流路を徐々に拡張していく計測拡張面(432,442)と、
を有しており、
 並び方向において、計測拡張面の長さ寸法(W33a,W33b)が計測絞り面の長さ寸法(W32a,W32b)よりも大きい、特徴E1~E4のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
 [特徴E6]
 物理量センサは、センサ支持部の一面である表面(55e)に搭載されており、
 ハウジングの内面は、 センサ支持部の表面に対向する表計測壁面(103)と、
 センサ支持部の表面とは反対の裏面(55f)に対向する裏計測壁面(104)と、
を、計測流路を形成し且つセンサ支持部を挟んで対向する一対の壁面として有しており、
 ハウジングは、
 計測絞り部として、表計測壁面において物理量センサに対向する位置に設けられた表絞り部(111)を有している、特徴E1~E5のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
 [特徴E7]
 ハウジングは、
 計測絞り部として、裏計測壁面において物理量センサを介して表絞り部とは反対側の位置に設けられた裏絞り部(112)を有している、特徴E6に記載の物理量計測装置。
 [特徴E8]
 並び断面では、センサ支持部と表絞り部との離間距離(D33a)がセンサ支持部と裏絞り部との離間距離(D33b)よりも小さい、特徴E7に記載の物理量計測装置。
 [特徴E9]
 計測流路の中心線(CL4)は、計測入口の中心(CO2)と計測出口の中心(CO3)とを通り、計測流路に沿って延びており、
 表絞り部は、表絞り部と計測流路の中心線との離間距離(W2)が最も小さくなる頂部として表頂部(111a)を有しており、
 裏絞り部は、裏絞り部と計測流路の中心線との離間距離(W3)が最も小さくなる頂部として裏頂部(112a)を有しており、
 表絞り部が計測流路を縮小する縮小率が、裏絞り部が計測流路を縮小する縮小率よりも大きい、特徴E7又はE8に記載の物理量計測装置。
 [特徴E10]
 計測流路では、計測絞り部が計測流路を絞ることで最も流速が大きくなる位置に合わせて物理量センサが設けられている、特徴E1~E9のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
 [特徴E11]
 並び断面においては、センサ支持部の上流端部が上流曲がり路に設けられている、特徴E1~E10のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
 [特徴E12]
 計測出口の開口面積は計測入口の開口面積よりも小さい、特徴E1~E11のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
 [特徴E13]
 流体が流入する通過入口(33)と、通過入口から流入した流体が流出する通過出口(34)とを有する通過流路(31)を備え、
 計測流路は、通過流路から分岐した分岐流路であり、
 通過出口の開口面積は通過入口の開口面積よりも小さい、特徴E1~E12のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
 <構成群Fの特徴>
 本明細書にて開示された構成には、下記のように構成群Fの特徴が含まれている。
 [特徴F1] 流体の物理量を計測する物理量計測装置(20)であって、
 流体が流れる計測流路(32)と、
 計測流路に設けられ、流体の物理量を検出する物理量センサ(22)と、
 物理量センサを支持するセンサ支持部(51)と、
を備え、
 物理量センサは、
 物理量センサの一面であるセンサ裏面(22b)に設けられた凹部であるセンサ凹部(61)と、
 センサ凹部の底面であるセンサ凹底面(501)を形成し、流体の物理量を検出するための検出素子(71~74)が設けられたメンブレン部(62)と、
を有しており、
 センサ支持部は、
 センサ裏面に沿って延び、センサ凹部の開口であるセンサ凹開口(503)を覆うように設けられた裏支持部(522)と、
 裏支持部において物理量センサとは反対側の面である支持裏面(55f)に設けられた凹部である支持凹部(530)と、
 支持凹部の底面である支持凹底部(531)からセンサ凹部に向けて延びて裏支持部を貫通し、センサ凹開口に通じる支持孔(540)と、
 支持凹底部と共に支持凹部の内面に含まれ、支持凹底部から物理量センサとは反対側に向けて延び、物理量センサとは反対側を向くように支持孔の中心線(CL52)に対して傾斜している支持凹内壁面(532)と、
を有している、物理量計測装置。
 [特徴F2]
 支持凹底部の外周縁は、支持孔における物理量センサとは反対側の端部である裏端部(542)から外側に離間した位置に設けられている、特徴F1に記載の物理量計測装置。
 [特徴F3]
 支持凹底部の外周縁は、支持孔の中心線に直交する方向(Y,Z)において、センサ凹開口から外側に離間した位置に設けられている、特徴F1又はF2に記載の物理量計測装置。
 [特徴F4]
 支持孔の中心線に直交する方向(Y,Z)での支持凹内壁面の長さ寸法(L51)が、支持孔の中心線が延びる方向(X)での支持凹内壁面の長さ寸法(L52)よりも大きい、特徴F1~F3のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
 [特徴F5]
 支持孔の中心線が延びる方向(X)において、支持孔の長さ寸法(L54)は、支持凹部の深さ寸法(L52)よりも小さい、特徴F1~F4のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
 [特徴F6]
 流体の物理量を計測する物理量計測装置(20)であって、
 流体が流れる計測流路(32)と、
 計測流路に設けられ、流体の物理量を検出する物理量センサ(22)と、
 物理量センサを支持するセンサ支持部(51)と、
を備え、
 物理量センサは、
 物理量センサの一面であるセンサ裏面(22b)に設けられた凹部であるセンサ凹部(61)と、
 センサ凹部の底面であるセンサ凹底面(501)を形成し、流体の物理量を検出するための検出素子(71~74)が設けられたメンブレン部(62)と、
を有しており、
 センサ支持部は、
 センサ裏面に沿って延び、センサ凹部の開口であるセンサ凹開口(503)を覆う裏支持部(522)と、
 裏支持部において物理量センサとは反対側の面である支持裏面(55f)に設けられた凸部である支持凸部(710)と、
 支持凸部の先端部である支持凸先端部(711)からセンサ凹部に向けて延びて裏支持部を貫通し、センサ凹開口に通じる支持孔(720)と、
 支持凸先端部と共に支持凸部の外面に含まれ、支持凸先端部から物理量センサ側に向けて延び、物理量センサとは反対側を向くように支持孔の中心線(CL152)に対して傾斜している支持凸外壁面(712)と、
を有している、物理量計測装置。
 [特徴F7]
 支持凸先端部の外周縁は、支持孔における物理量センサとは反対側の端部である裏端部(722)から外側に離間した位置に設けられている、特徴F6に記載の物理量計測装置。
 [特徴F8]
 支持凸先端部の外周縁は、支持孔の中心線に直交する方向(Y,Z)において、センサ凹開口から外側に離間した位置に設けられている、特徴F6又はF7に記載の物理量計測装置。
 [特徴F9]
 支持孔の中心線に直交する方向(Y,Z)での支持凸外壁面の長さ寸法(L151)が、支持孔の中心線が延びる方向(X)での支持凸外壁面の長さ寸法(L152)よりも大きい、特徴F6~F8のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
 <構成群Gの特徴>
 本明細書にて開示された構成には、下記のように構成群Gの特徴が含まれている。
 [特徴G1]
 流体の物理量を計測する物理量計測装置(20)であって、
 流体が流れる計測流路(32)と、
 計測流路において流体の物理量を検出する物理量センサ(22)と、
 物理量センサを支持するセンサ支持部(51)と、
 計測流路を形成し、センサ支持部を支持する流路ハウジング部(151)と、
を備え、
 センサ支持部は、
 計測流路に設けられた一の端部である支持先端部(55a,900a)と、
 支持先端部から離間した位置に設けられ且つ流路ハウジング部の内面に固定される表固定部(810,910)を含み、物理量センサが露出した側の面である支持表面(55e,901)と、
を有しており、
 物理量センサは、支持表面から露出したセンサ露出面(870)を有しており、
 支持先端部と表固定部とが並んだ高さ方向(Y)において、表固定部における支持先端部とは反対側の端部である表固定基端部(814,914)と、センサ露出面における支持先端部とは反対側の端部である露出基端部(872)との離間距離(L62a,L72a)が、露出基端部と支持先端部との離間距離(L61a,L71a)よりも小さい、物理量計測装置。
 [特徴G2]
 高さ方向において、表固定部における支持先端部側の端部である表固定先端部(813,913)は、物理量センサにおける支持先端部側の端部であるセンサ先端部(861)と、物理量センサにおけるセンサ先端部とは反対側の端部であるセンサ基端部(862)との間に設けられている、特徴G1に記載の物理量計測装置。
 [特徴G3]
 センサ支持部は、
 支持先端部から離間した位置に設けられ且つ流路ハウジング部の内面に固定された裏固定部(820,920)を含み、支持表面とは反対の面である支持裏面(55f)、を有しており、
 高さ方向において、裏固定部における支持先端部とは反対側の端部である裏固定基端部(824,924)と露出基端部との離間距離(L62b,L72b)が、露出基端部と支持先端部との離間距離(L61a,L71a)よりも小さい、特徴G1又はG2に記載の物理量計測装置。
 [特徴G4]
 表固定基端部と露出基端部との離間距離(L62a)が、裏固定基端部と露出基端部との離間距離(L62b)とは異なっている、特徴G3に記載の物理量計測装置。
 [特徴G5]
 物理量センサは、
 導電性を有し、センサ露出面に沿って延び、センサ露出面に直交する方向(X)に物理量センサが変形することを規制する導電層(66b)、を有している特徴G1~G4のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
 [特徴G6]
 導電層は白金により形成されている、特徴G5に記載の物理量計測装置。
 [特徴G7]
 物理量センサにおいてセンサ露出面とは反対側のセンサ裏面(22b)に重ねられた状態で物理量センサを支持する支持板部(53)と、
 物理量センサと支持板部とを接着し、支持板部の変形に伴って変形することで物理量センサの変形を規制する接着部(67)と、
を備えている特徴G1~G6のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
 [特徴G8]
 接着部はシリコン樹脂を含んで形成されている、特徴G7に記載の物理量計測装置。
 <構成群Zの特徴>
 本明細書にて開示された構成には、下記のように構成群Zの特徴が含まれている。
 [特徴Z1]
 流体の物理量を計測する物理量計測装置(20)であって、
 流体が流入する計測入口(35)と、計測入口から流入した流体が流出する計測出口(36)とを有する計測流路(32)と、 計測流路に設けられ、流体の物理量を検出する物理量センサ(22)と、
 計測流路を形成しているハウジング(21)と、
を備えている物理量計測装置。
 この特徴Z1によれば、計測入口から計測流路に流れ込んだ流体を対象として、物理量センサにより物理量を検出することができる。なお、本明細書にて開示された構成のうち、特徴Z1に含まれていない構成は必須の構成ではない。本明細書ではいくつかの課題が存在しているが、これら課題を解決する上で構成群Zは必須の構成である。
 本開示は、実施例に準拠して記述されたが、本開示は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。

Claims (9)

  1.  流体の物理量を計測する物理量計測装置(20)であって、
     前記流体が流れる計測流路(32)と、
     前記計測流路に設けられ、前記流体の物理量を検出する物理量センサ(22)と、
     前記物理量センサを支持するセンサ支持部(51)と、
    を備え、
     前記物理量センサは、
     前記物理量センサの一面であるセンサ裏面(22b)に設けられた凹部であるセンサ凹部(61)と、
     前記センサ凹部の底面であるセンサ凹底面(501)を形成し、前記流体の物理量を検出するための検出素子(71~74)が設けられたメンブレン部(62)と、
    を有しており、
     前記センサ支持部は、
     前記センサ裏面に沿って延び、前記センサ凹部の開口であるセンサ凹開口(503)を覆うように設けられた裏支持部(522)と、
     前記裏支持部において前記物理量センサとは反対側の面である支持裏面(55f)に設けられた凹部である支持凹部(530)と、
     前記支持凹部の底面である支持凹底部(531)から前記センサ凹部に向けて延びて前記裏支持部を貫通し、前記センサ凹開口に通じる支持孔(540)と、
     前記支持凹底部と共に前記支持凹部の内面に含まれ、前記支持凹底部から前記物理量センサとは反対側に向けて延び、前記物理量センサとは反対側を向くように前記支持孔の中心線(CL52)に対して傾斜している支持凹内壁面(532)と、
    を有している、物理量計測装置。
  2.  前記支持凹底部の外周縁は、前記支持孔における前記物理量センサとは反対側の端部である裏端部(542)から外側に離間した位置に設けられている、請求項1に記載の物理量計測装置。
  3.  前記支持凹底部の外周縁は、前記支持孔の前記中心線に直交する方向(Y,Z)において、前記センサ凹開口から外側に離間した位置に設けられている、請求項1又は2に記載の物理量計測装置。
  4.  前記支持孔の前記中心線に直交する方向(Y,Z)での前記支持凹内壁面の長さ寸法(L51)が、前記支持孔の前記中心線が延びる方向(X)での前記支持凹内壁面の長さ寸法(L52)よりも大きい、請求項1~3のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
  5.  前記支持孔の前記中心線が延びる方向(X)において、前記支持孔の長さ寸法(L54)は、前記支持凹部の深さ寸法(L52)よりも小さい、請求項1~4のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
  6.  流体の物理量を計測する物理量計測装置(20)であって、
     前記流体が流れる計測流路(32)と、
     前記計測流路に設けられ、前記流体の物理量を検出する物理量センサ(22)と、
     前記物理量センサを支持するセンサ支持部(51)と、
    を備え、
     前記物理量センサは、
     前記物理量センサの一面であるセンサ裏面(22b)に設けられた凹部であるセンサ凹部(61)と、
     前記センサ凹部の底面であるセンサ凹底面(501)を形成し、前記流体の物理量を検出するための検出素子(71~74)が設けられたメンブレン部(62)と、
    を有しており、
     前記センサ支持部は、
     前記センサ裏面に沿って延び、前記センサ凹部の開口であるセンサ凹開口(503)を覆う裏支持部(522)と、
     前記裏支持部において前記物理量センサとは反対側の面である支持裏面(55f)に設けられた凸部である支持凸部(710)と、
     前記支持凸部の先端部である支持凸先端部(711)から前記センサ凹部に向けて延びて前記裏支持部を貫通し、前記センサ凹開口に通じる支持孔(720)と、
     前記支持凸先端部と共に前記支持凸部の外面に含まれ、前記支持凸先端部から前記物理量センサ側に向けて延び、前記物理量センサとは反対側を向くように前記支持孔の中心線(CL152)に対して傾斜している支持凸外壁面(712)と、
    を有している、物理量計測装置。
  7.  前記支持凸先端部の外周縁は、前記支持孔における前記物理量センサとは反対側の端部である裏端部(722)から外側に離間した位置に設けられている、請求項6に記載の物理量計測装置。
  8.  前記支持凸先端部の外周縁は、前記支持孔の前記中心線に直交する方向(Y,Z)において、前記センサ凹開口から外側に離間した位置に設けられている、請求項6又は7に記載の物理量計測装置。
  9.  前記支持孔の前記中心線に直交する方向(Y,Z)での前記支持凸外壁面の長さ寸法(L151)が、前記支持孔の前記中心線が延びる方向(X)での前記支持凸外壁面の長さ寸法(L152)よりも大きい、請求項6~8のいずれか1つに記載の物理量計測装置。
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